『相棒』2015年元日スペシャルの「ストレイシープ」第4弾です。国会議員橘高の犯罪も、小料理屋の女将誘拐も、すべては身代金の事件同様、ある人物が操っていたものでした。そして杉下は、そのある人物に会うことを決め、小田原に向かいます。
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杉下と甲斐も天沢家へ向かった。天沢家はかなり広大な屋敷で、2人は手分けして捜査を開始する。甲斐は、小料理屋の女将紫乃を救出するが、その時発砲音が響く、発砲したのは橘高で、それが動画サイトで流れていた。一方杉下の携帯に、悦子から連絡が入る。しかし、電話に出た相手は新井だった。というより、新井すなわち飛城だったのである。悦子は彼らに捕まったのだろうか。
橘高は住居侵入、そして銃刀法違反で予言通りに逮捕されることになった。橘高は検事時代、天沢の情報を得るために紫乃に接近した。紫乃は男性関係で悩んでおり、橘高はそれに手を貸して、2人の関係が始まった。橘高はその後、全く別のルートで天沢の汚職情報をつかむが、天沢は黙秘した。そこで紫乃は、天沢と栄子の愛人関係について橘高に漏らすが、結局天沢は自殺してしまった。栄子は紫乃を恨んでいたのである。
同じころ杉下は、山荘へと車を走らせていた。悟己が言っていた、数十年に黄色い花が咲くという山荘である。その入り口で杉下は、飛城を名乗る新井と会う。中に通された杉下を待っていたのは、大勢の屈強な男たちだった。杉下は不意をつかれ、気絶させられてしまう。その杉下がいなくなったことに甲斐が気づく。小田原方面に向かったことは間違いないが、参事官の中園は、身代金の件、そして橘高の件と2度の失敗をし、乗り気でなかった。
そこで甲斐は、警察庁トップで、しかもあまり仲の良くない父峯秋に、杉下のために頭を下げる。最終的に動員がかけられ、小田原の山荘へと向かった。その頃、山荘では椅子に両腕を縛られた杉下が、飛城こと新井に自分の推理を語り出す。荒井は、実は飛城の名前で復讐代行を請け負っていたのである。その被害者は伊藤博美、粕谷栄子、藤井貞雄であった。彼らの恨みの矛先は、それぞれ梶井素子の子修吾、小料理屋の女将佐伯紫乃、そして恋人と別れる原因を作った杉下右京だった。
2013年12月25日、樹海へ向かった3人と、やはり難病を苦に自殺することにした西田悟巳。そして今は飛城となっている新井も、樹海へ向かっていた。そこには本物の飛城もいた。動脈瘤で余命いくばくもない、黒ずくめの服装の飛城は、彼らにストレイ・シープ、つまり迷い出た1匹の羊は自分たちのことであるが、羊飼いが探しに来てくれることはないと話す。それぞれが自己紹介をするうちに、彼らの間に一体感が生まれ、その後練炭自殺を遂げる。
しかしその中には生き残った者もいた。悟巳と、そして荒井だった。
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富士樹海での自殺した人物と、次々に起こる奇妙な事件とは大きな関係がありました。しかもそれを指示していたのは、飛城という人物であったのも事実でした。しかし飛城の中の人物は、実は入れ替わっていたのです。
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