ホワイト豊臣 と、なってしまうのでしょうか。この『真田丸』では、豊臣家の人々が如何にも善人すぎる印象があります。初心というべきかも。これでは徳川に、因縁つけられるのもむべなるかなという気もしますし、負けるべくして負けている印象があります。大蔵卿局も、本当は善人というか潔癖なところがあり、それゆえ周囲と歩調を合わせられず、有楽斎に乗せられてしまうわけで、その辺がヒールのように見えてしまうのかなと思います。個人的には『葵 徳川三代』のような、ダークな同士のぶつかり合いもいいかと思うのですが。
あと竹内結子さんが、茶々は世間知らずのお姫さまで、砲弾が飛んできて覚醒した意味のことを、公式サイトのインタビューで話していましたが、どうも幼少時の暗い経験から、世間一般の諸事には、我関せずの立場を貫いて来た印象があります。一種の現実逃避ともいえるでしょう。
ブラック徳川 豊臣に対抗するという意味ではこう呼ぶべきかと思いますが、逆に豊臣がちょっと非力で、受け身な印象が強いだけに、徳川の支配者、戦国武将としての一面が際立つともいえます。しかも家康の言葉がまたふるっています。「あとは和睦を破るように仕向けるだけじゃ」正に、戦とはかようなものであるわけです。この回の放送では、このセリフと、先日の作兵衛の「義」に関するセリフが印象に残っています。戦国の何たるかを象徴している感じです。
しかし徳川、家康と正信も相当曲者ですが、阿茶局もまた負けず劣らずです。伊達に家康の側室ではありません。何せ彼女の言葉に家康が驚くくらいですから、あの場に出たのも当然なわけです。ちなみに、実際の和議の場には大蔵卿局も、もちろんきりもおらず、二人だけでことを取り決めたといわれています。
「最後まで望みは捨てない」 最初の方、武田氏が危なくなるシーンでもこのセリフが登場したかと思います。30年余を経て、また繰り返されるこのセリフ、父の武田、息子の豊臣への忠義を描いているということでしょう。ただし牢人たちがわっと来て、何やら学園ドラマというか、ちょっと体育会系の乗りになりましたね。これは又兵衛の存在もあるのでしょうか。
実はこれ、後でまた書きますが、パペットホームズの「最初の冒険」後編にちょっと似たシーンが登場します。『緋色の研究』をベースにしているため、ジェファーソン・ホープが登場するのですが、そのホープという苗字と、希望を掛け合わせた表現になっています。尚、このホープ少年の声の担当は、『天地人』の直江兼続、妻夫木聡さんです。
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