まず、大坂編で5つ行きます。
鴫野の戦い 『真田丸』では描かれていませんが、『天地人』では、確かこの鴫野の戦いだけが、大坂冬の陣として登場します。それも上杉主従が登場するのではなく、兼続とその他兵たちのみが出て来ますが、実際のこの戦いは、上杉主従が大いに活躍しています。そして勝利後、上杉と堀尾吉晴とを交替させるよう家康の命が下りますが、景勝はそれを拒否します。恐らくこの後の「真田丸を落とせ」は、それが前提にあると思われます。しかしもう一つの今福砦の戦いですが、又兵衛も長門守も頼りない。
スパイは有楽斎か?厨でそれとなく、有楽斎にかまをかける信繁(幸村)。その後守りが薄いと言っていた博労淵の砦が落ち、信繫は「あの男」だと確信します。これで見る限り、どう見ても有楽斎がスパイと考えられますが、一方で、常に牢人たちが出入りする厨にいる大角与左衛門、この人物もまた疑わしいという声もあるようです。あるいは、与左衛門と有楽斎は連携してスパイ行為を行っているのでしょうか、真相や如何に。
秀頼、あなたは中にいなさい 信繫が、「総大将とは兵の前にみだりに姿を現さぬもの」といった意味のことを口にしますが、恐らくどう説得しても、茶々と大蔵卿局が納得しないということもあったのでしょう。その代わりというか、茶々が秀吉の甲冑と陣羽織を身につけて、陣中見舞いに出ます。殆どコスプレ感覚です。一方で後に従うきりは、実に嫌そうな顔です。しかし行く先々で騒ぎが持ち上がる逆女神的なきりと、法則発動体の茶々とはちょっと怖い組み合わせです。事実、そういう事態になってしまうのですが。
「真田丸を落とせ」 やはり家康は、このくらい言うのがしっくり来ますね。前回の仕寄せといい、この戦にかける気概はなみなみならぬものがあったようです。無論豊臣と決着をつけたいというのには、外国の干渉を防ぐ目的もあったのでしょうが。しかし上杉主従を呼びつけて、その節はよくも豊臣方についてくれたよのう、大層な手紙をくれおってと、いたぶるように意趣返しをするところが、また何ともいえません。前出のように、鴫野の戦いで、自分の命に従わなかった腹いせもあったのでしょうか。
真田丸の戦い 今回一番の見せ場でしたが、どう考えてもあの草原だけが、いささか大坂城らしからぬ感じではありました。それ以外はよかったのですが…。単身銃を手に乗り込む毛利勝永、何やら西部劇のような乗りです。しかし長門守より、大助の方が堂々としているのはどういうことなのでしょう。上杉のお屋形様の、押し殺したような声での「日ノ本一の兵」、あの源次郎がここまで立派になってと、さながら育ての親の如き雰囲気です。そういえば「源次郎」を使うのは信之、景勝、きり位になってしまいましたね。
しかし福島正則…徳川体制下の大名という自覚がこの人にはなかったのでしょうか。詳しくはこの次で。
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