画像で見る「真田丸と天地人比較」、今回は上杉主従です。まず直垂姿ですが、『天地人』では前田利家への目通り、『真田丸』では秀吉への拝謁のシーンです。『天地人』の景勝は立烏帽子姿で、兼続のように紫と白の組紐はつけていません。(立烏帽子にも紐をつけることはできます)
一方『真田丸』の上杉主従は折烏帽子(侍烏帽子)をつけ、紫と白の組紐で固定しています。この紫は勅許を得ないと使えません。ところで上の画像の兼続は、紐をあごのところで結びきりにしていますが、この画像のように蝶結びにして垂らすのが正式であるようです。
それから茶室のシーンですが、烏帽子こそ着けていないものの、こちらでは主従とも直垂姿のままです。
一方『真田丸』、石田三成が直垂姿の景勝に、「(茶室に)その御装束では…」と衣服を変えるように促し、景勝は裃姿で茶の接待を受けます。
それにしても『天地人』の上杉主従は裃を着ません。景勝の子定勝の時代には倹約令として、「小袖上下は無用」というお達しもあったようですが、この時代は石高を減らされる前です。恐らくこの主従の、第一礼装ではない直垂姿が、裃に当たる礼装だったのでしょう。
こちらは『真田丸』の、裃を着けて伏見城に赴き、三成に挙兵を止めるように諭した上杉主従。
そして『天地人』慶長出羽合戦時、徳川家康を追うなと口にする景勝に驚く兼続、それぞれの上杉主従の軍装、景勝が着ているのは謙信の甲冑と陣羽織でしょうか。
こちらは『真田丸』、関ヶ原直前に会津城で、宇都宮から西へ向かった秀忠を追うべきと言う景勝と、最上や伊達という敵がいるのに、それはなりませぬと諌める兼続。この軍装は、2つ下の画像と同じものです。
『天地人』、唐入りでの上杉主従。こちらはごく普通の陣羽織を着ています。
そして『真田丸』の、春日信達が裏切った証拠の起請文を見る上杉主従。無論この「裏切り」は、北条氏直に、上杉ではなく徳川を攻めさせるための、昌幸と信尹の調略でした。
ところでせっかくの上杉主従ですから、それぞれの直江状を認める画像も置いておきます。まず『天地人』、こちらは夜のようですね。時間帯はともかく、前日に承兌の書状が届いて、翌日にこの返書を書いたことになっています。しかし『天地人』では西笑承兌が絡まないこと、やけに多くの人物に発送されていたこと、挑戦状扱いになっていたのには違和感ありでした。
そしてこちらは『真田丸』、昼間に直江状を認める兼続。
スポンサーサイト