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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2023年06月

NHKオンデマンド&豊田市と『伊勢物語』

まず。NHKオンデマンドから『鎌倉殿の13人』をはじめ、市川猿之助さんが出演している8作品が姿を消すことになりました。

市川猿之助容疑者出演「鎌倉殿の13人」など8作品が「NHKオンデマンド」で販売停止
(ライブドアニュース)

しかしこの場合、すべて販売停止というのもちょっと痛いものです。無論再放送もできなくなるわけですし。あとはDVDとBD、あるいは個人の録画のみになるのでしょうか。それと「市川猿之助容疑者」も変な気がします。あくまでも本名+容疑者ではないのでしょうか。

それからこちらは『どうする家康』関連ですが、第23回の紀行潤礼でしたか、徳川家の祖である松平親氏が紹介されています。この中で親氏は現在の豊田市で活動したとあるのですが、もちろんここは現在のトヨタ自動車の本拠地です。そして豊田スタジアムもこの地に立っています。

そしてこの豊田スタジアム。日本とサモアの試合を含む、2019年のラグビーワールドカップ数試合が行われています。ところでワールドカップでは、命名権のあるスタジアムでも、本来の呼称で呼ぶのが前提となっています。しかし豊田スタジアムの場合、英語でToyota Stadiumとすると、あたかもトヨタの企業名をそのままくっつけているようになるため、Toyota City Stadiumとされたようです。

しかし前の回の『伊勢物語』、単に於愛の思い付きではなく、何か意味が込められているような気はします。「東下り」で三河が出て来ますが、それと何か関係があるのでしょうか。

飲み物-グラスのアイスカフェオレ
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[ 2023/06/30 01:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第24回に関しての武将ジャパンの記事について-3

『武将ジャパン』大河コラム関連その3です。


瀬名みたいに、生花とイチャコラ(死語・朝ドラ『らんまん』で使っていました)しかしていなかった愚か者が、急にドヤ顔で経済の話をしても意味がわかりません。
(中略)
書いている側も戦国時代の経済が理解できていないようで、現実社会と向き合っているかどうかすらあやしい。

まず「イチャコラ」とは、カップルなどが人目をはばからずいちゃつくことを言います。
で瀬名の場合、花べったりではなく、息子信康とその正室五徳を気遣い、夫への叱咤激励的なこともやっていたわけですし、当然「ドヤ外で経済の話」などはやっておりません。またここで経済と呼ぶべきものは「同じ銭を使う」ことくらいしか見当たらず、しかもこの時代は既に貨幣経済の時代であり、それはこの前の回に五徳が、築山の様子を知らせた門番に、褒美として銭を与えたことからも読み取れます。

壮大な策とか言い出した瀬名は、カルトにハマった有閑セレブ主婦にしか見えません。

思い返せば、一向一揆でもカルトと絡めていてウケていましたね。で、今度はもっとハードコアなネタに向かうわけですか。

別に瀬名の考えはカルトではありませんが、言うなればあまりにも「お花畑」的なイメージが強く、これを実現するにはかなり無理があったと取るべきでしょう。
そして一向一揆ですが、あれは民衆の一揆に土地の有力豪族が絡んで膨れ上がり、実際この大河にもあったように、家中が分裂しかねない状態になったわけですが、宗教が絡んだら何でもカルトなのでしょうか。

とっておきの作戦が
「戦をするフリ」
と言われた瞬間、ズッコケた視聴者も少なくなかったでしょう。
制作サイドも、劇中の徳川家臣団も、そんなことが通用すると本気で考えたのでしょうか?

信長に黙って瀬名の構想を実現するのであれば、戦っていないけど戦うふりをするしかないのではないでしょうか。無論信長からすれば、武田相手に手こずっていると見られ、家康の目付け役の佐久間信盛が責任を取らされそうになるわけですが。

武装集団は危険です。
「戦うのではなく、武装姿で訴えにいこう! そうすれば願いが叶うはずだ!」
そんな風に脅すつもりで進んでいて、何かの弾みで大惨劇が起こる――というのは歴史的によくあることです。
足利義輝の殺害、禁門の変、そして鳥羽・伏見の戦いですら、歯止めの効かない状況に陥り、大事件へ発展したと指摘されています。
江戸開城のときだって、武装解除をしていないから、上野戦争が起きています。おまけに幕臣が海軍力を頼りに箱館戦争まで粘った。

この武田相手に戦をするふりと、武装集団での直訴とは異なるものではないでしょうか。
徳川と武田の偽の戦の場合、直訴をするわけではありません。あくまでも当事者同士が、信長の目を欺く(完全に欺けたわけではありませんが)ためのものであるわけで、なぜ唐突に
「脅かすつもりで進む」だの、
「歯止めの聞かない状況に陥る」だのになるのでしょうか。

そのくせ、つまみ食い的に新説をかじるのが本作の特徴で、
「森蘭丸でなく、森乱にしました! 新説を取り入れてます!」
「口さがない者は蟹の模様が鬱陶しいと言いましたが、ああいう子ども服は現存します!」
と主張する。
そんなものはアリバイだし、そういう瑣末なところを拾って「歴史通なら理解できるこのドラマ!」とでも主張されたいのでしょうか。

平山優氏に注意されたのがよほど面白くなかったのでしょうか。
ちなみに平山氏本人のツイ、本文だけご紹介しておきます。

「彼が「蘭丸」と称した事例は存在しないのです。彼の文書には「乱」「乱法師」とあり、諱は「成利」です。森蘭丸というのは、軍記物などによる呼称。なので今回は、森乱としていただきました」

これにもあるように、本人が蘭丸と称した事例がないから森乱としているわけですし、蟹模様の浴衣も実在することは、公式サイトの柘植氏のコラムを見れば明らかですが、それがなぜアリバイになるのでしょうね。これもまた考証であり、史料をもとにしているわけなのですが。

ロシアの内乱を見てください。
今のところ少しは落ち着いたように見えるが、現実はどうなのか、この先どうなってしまうのか。
軍事力を持つ、持たない――そのリスクは古今東西あります。
なのに本作では、まるで子どもが持つおもちゃの兵隊のように扱っている。
一体どこまで幼稚なのか。砂遊びがしたいなら、大河でなくてもよいでしょう。小説投稿サイトに架空戦記でも投稿すれば良いと思います。

ここで、この大河が現実とリンクしたとかでロシアの内乱(首謀者はベラルーシに逃げたなどと言われていますが)を持ち出し、軍事力に関して、
「本作では、まるで子どもが持つおもちゃの兵隊のように扱っている」
などとありますが、誰が何を子供のおもちゃの兵隊にように扱っているのが、説明不足と言わざるを得ません。

そしてさらに意味がわからないのが
「一体どこまで幼稚なのか。砂遊びがしたいなら、大河でなくてもよいでしょう。小説投稿サイトに架空戦記でも投稿すれば良いと思います」
そもそも誰が「幼稚」なのですか?
「砂遊びがしたい」とは何を意味しているのですか?
言っては何ですが、このコラムそのものがレビューと言うより投稿小説のように見えてしまうのですが。せっかくの史料もアリバイ扱いしてますし。

あと武者さん、「一体どこまで~なのか」あるいは「どれだけ~なのだ」という構文も好きですね。昔からこれ使っていますが、問題提起と言うより、自身の不満を漏らしているだけのようにも取れます。

老子に「兵は不祥の器」とあります。
武力があるとどうしたって歯止めがきかない。だからといって、乱世で武装解除するわけにもいかない。まず天下を平定し、人心を和らげ、武装解除させる。
そういうプロセスもなく、いきなり妄想じみたことをして解決するわけがありません。

まず「兵は不祥の器」ですが、こういう意味ではないのでしょうか。

兵すなわち軍隊は不吉なものであるため、徳と分別があるものは近寄らない。君子のような身分の高い人が扱うものではないし、やむを得ず兵を使う場合は、あまり固執せず、最小限にとどめることが大事である。

そして
「だからといって」
以降ですが、まず天下を平定するにしても、誰がどのような方法で平定するのでしょうか。ここで初めて天下布武に代表されるような権力がある、武力がある人物(つまり信長)がそれに乗り出すことになるわけです。しかし武者さんの文章を見ても、その辺りがきわめて曖昧なのですね。
あと瀬名の構想は家康の家臣たちも首をひねっており、勝頼も女子のままごとと言っているわけで、妄想という言葉を使うのなら、彼らのセリフを引用するとよりはっきりするかと思います。

瀬名が発案した、妄想だらけの空想同盟は、結局、虚な目をした勝頼が全部ぶちまけることにしました。
男性原理を悪い方向に使っていますね。
「男は殴り合ってこそじゃん!」
そういうノリであるなら、本作の責任者が本気で謝罪して欲しい。

勝頼の目が虚ろに見えるのですか?それはそうと、この場合「ぶちまける」のではなく「覆す」のではないでしょうか。要は勝頼は瀬名の構想を「覆し」、自らの思いを「ぶちまけた」わけなのですが。
そして「男性原理を悪い方向に使っている」だの。
「男は殴り合ってこそ」だの。
そもそも勝頼も信長同様、天下を掌握することを夢見ていたわけであり(あらすじと感想で『東の信長的存在』と書いた所以です)、ならば自分は戦う、戦って死にたいと言ったわけで、これがどうやって
「男は殴り合ってこそ」
になるのでしょうか。無論天下掌握の過程で、血を流すことにはなりますが。
武者さんの目には、何が見えているのかと思います。

そして

「男は殴り合ってこそじゃん!」
そういうノリであるなら、本作の責任者が本気で謝罪して欲しい

などとありますが、なぜ責任者がここで謝ることになるのでしょうか。ともかく、平山氏にも制作スタッフにもかなり不満があるのは理解できますが、私は共感しません。


飲み物-2種類のカクテル
[ 2023/06/30 01:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

ピーナツ村の凧食いの木

まず、新型コロナウイルスの陽性反応者数(推計値)が、東京で7000人を超えているようです。また沖縄もかなり陽性率が高く、梅雨明けでこれから観光シーズン本格化ですが、行かれる方は可能な限りの予防対策をした方がいいでしょう。医療機関の利用に、制約がかかることも考えられるので。

で本題です。と言うか、ピーナツ関連で少々。前回より登場人物と学校にシフトしていますが、今回は彼らが住むピーナツ村に生息する、謎の生物凧食いの木(kite-eating tree)について。チャーリー・ブラウン(CB)は凧を揚げる度にこの木に凧を食べられてしまいます。

最初はCBも凧を説得したり、凧を手放せずに凧食いの木のそばから離れなかったりもしています。そして最終的には、自分の凧を食べられた仕返しに、木をかじってしまい、これが環境問題であるとなって、CBは家出して行方をくらますはめに陥ります。尤もその後木をかじった証拠がなくなり、CBはめでたく家に戻って来ます。

ところでこの木は凧だけでなく、意外な物も食べています。それはシュローダーの玩具のピアノです。ご存知のようにシュローダーは、ちょっとオタクではないかとも思えるほどにベートーベンが大好きで、彼を尊敬し、玩具のピアノでクラシックを演奏するという特技があります。

しかしシュローダーを好きなルーシーは、彼を自分の方に振り向かせようとし、彼女に取って恋敵であるピアノを、凧食いの木の上に投げ上げてしまいます。シュローダーは狼狽し、そこに救助隊員としてスヌーピーが駆けつけます。そして凧食いの木に登ろうとしますが、彼は木登りはできず落ちてしまいます。

そうこうする間にも木はピアノを食べ続け、むしゃむしゃという音まで聞こえてきます。シュローダーに取っては、たまったものではありません。結局ピアノを諦め、新しいピアノを買うことになりますが、ルーシーも相当手荒いことをするものです。(尤も、彼女の場合そう珍しくもありませんが)
飲み物-アイスココア2
[ 2023/06/29 01:45 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第24回に関しての武将ジャパンの記事について-2

では『武将ジャパン』大河コラム関連その2です。


よりにもよって滅敬が穴山梅雪で、案の定、服部半蔵にバレているってどういうことなのか。
プロットの都合ではありません。
武田二十四将なんて考えるだけでキャパシティオーバーしちゃう、かわりにSTK(忖度)48でも動員しちゃお! ネット盛り上げるぞー!
そんな本作製作者の都合ゆえにそうなっているのでしょう。
そりゃあ、これだけ人材不足なら武田は滅ぶでしょうよ。

まず、この大河では「梅雪」ではなくて「信君」です。
そして築山が怪しいと見られており、誰が出入りしているかを探らせるのは半蔵の仕事でしょう。
それからこの大河は徳川が主役なのですから、武田二十四将を出す必要もありませんね。その代わり徳川方が充実しているし、それを言うなら昨年も平家方の登場人物は少なめでした。
そして
「そんな本作製作者の都合ゆえにそうなっているのでしょう」
実際に制作者がそう言ったのですか?

忍道具の使い方がしっくりこない女大鼠。腰を落として歩く姿勢が安定しておらず、苦しそうですね。筋力がついていないのか、危ういのが見え見えです。
それと対峙するのは、実践的でもない飛び道具をドヤ顔で構える千代。
『鎌倉殿の13人』の善児とトウの翌年にこのくだらなさを見せられるのは辛くて仕方ありません。

大鼠は腕を負傷していて、忍びとしての仕事も恐らく久々であり、どこか動きが鈍いのもそれが理由でしょう。
そして千代ですが、手近にあった物を思わず手に取ったのではないでしょうか。昨年の2人が暗殺を生業とし、常に臨戦態勢でいたのとはいくらか異なります。寧ろ千代が間者に徹していたら、また違う展開になったかも知れませんが。

『伊勢物語』を唐突に出してきた感が否めない。
幼年期に四書五経を読みこなしていた『麒麟がくる』の明智光秀と、知識の差が残酷なほどについております。

まずこの場合の
「知識の差が残酷なほどについております」
とは、具体的にどのくらいの差なのでしょうか。それに『伊勢物語』は古典に於いて、『源氏物語』に比肩しうるほどの存在なのですが。

また武者さんは書物や知識にこだわっていますが、このシーンはそういうシーンではありません。於愛が美しいと言い、その主人である瀬名に『伊勢物語』を貸したいとも話す、いわば彼女に取って憧れの地ともいえるような築山に、自分たちは踏み込もうとしているわけで、その辺りの家康の迷いを描いているわけです。

それにしても、このドラマは読書の姿勢からしていただけません。
(中略)
書見台を使わない。現代人が雑誌でも読むように気軽に持ち、膝を立てている。そして片手で茶碗を持って飲む。こぼしたときのことを考えていないとわかります。
もしかして本作は読書そのものが嫌いなのでは?

では、他の戦国大河はすべて書見台を使っているのでしょうか。時間がある時にチェックしようと思います。
そして本を読んでいて茶碗の白湯をこぼしたのは、昨年の最終回の冒頭のシーンであり、ここに書かれているシーンではありません。家康が築山の件を聞いて、驚いて茶碗を取り落とす設定になっていますが、それは音のみで表現されています。
あと
「本作は読書そのものが嫌い」
なのではなく、
「武者さんがこの大河の読書シーンが嫌い」
なのではないでしょうか。読書シーンに限らないとは思いますが。

小道具の作りも甘い。ホームセンターで買った材料で頑張って組み立てた感がにじみ出ている。

またですか、武者さんホームセンター好きですね。私が採り上げただけでも3回目になります。
(1回目-本證寺の閂、2回目-家康の草履)

そしてこれはtaketak39460607さんのツイにもありましたが、

暗いことを話すからといって、ボソボソと発声が不明瞭なのもいただけません。
そうかと思えば、ハキハキと滑舌を良くしすぎて、何も深みもない明るさ、甘ったるさを出すのも見ていてキツい。

と書く一方で、冒頭では

そして大声で話す演出しかしないため、全員がビアホールで騒ぐ意識の低い現代人のように見えます。

どうしてほしいのでしょうね。
状況によって話し方は変わるかと思いますが。

それから信康に関して、

そういう人はいるけど、それならそれでやることはありますよね。
出家遁世するとか。
殺してしまったあと、仏道を極めるとか、寺に寄進するとか。

信康は嫡男で一人息子であり、家督を継がなければならないため、出家遁世はできなかったのではないでしょうか。

今川氏真と糸(早川殿)を思い出したように出してくるあたり、本当に腹が立ちます。
彼女が北条の姫って、後出しではありませんか?
思いついたように北条を出されてもなぁ……。
追加キャストでも北条が出るようですが、出して欲しくなかった。

氏真の妻糸ですが、第12回で登場しています。もう忘れましたか?片足が不自由で、氏真も足手まといだと思っていたこの糸ですが、最終的に彼女は夫に、義父義元の、息子への本当の思いを知らせ、2人は北条を頼ることになりますね。この第12回の画像の向かって右が、糸を演じる志田未来さんです。

どうする家康第12回氏真と糸-2

しかし北条氏政と氏直抜きで、どうやって天正壬午の乱や小田原攻めを描くのでしょうか。天正壬午の乱の後、家康は娘の督姫を和議のしるしとして、氏直に嫁がせています。『麒麟がくる』に出ていた駿河太郎さんが氏政役なのが、あるいは嫌なのでしょうか。

それにしてもこのドラマは、基本的なことすら疎かになっています。
冒頭で思い出したように母・巴のことを思い出した瀬名。
それを殺したのは今川氏真でしょう?
夜伽役にするだのなんだの、性暴行を加えようとしたのも氏真。

思い出したようにと言うより、母の言葉は忘れようにも忘れられなかったようにも見えます。
そして
「それを殺したのは今川氏真」
とありますが、実際は瀬名と子供たちを救うために、巴と、夫の関口氏純が身代わりになったのですね。そして瀬名に夜伽をさせようとしたのは、家康が織田に寝返ったその見せしめであり、また氏真自身、元々瀬名を側室にと望んでいたこともあるでしょう。

あんな過去があってもすこぶるニコやかに対面できる、その神経が理解し難い。何かその壁を乗り越えられるような展開があったならまだしも、放送日が空いていて、単に脚本家や制作サイドが忘れているようだ。

氏真のセリフに
「そなたが招いてくれるとは」
とあり、氏真自身も、過去にああいういきさつがあったのにと意外に思っている感もあります。また今川や北条の名が、自分の理想を実現化するには欠かせないと、瀬名も思ってはいたでしょう。
それから
「放送日が空いていて、単に脚本家や制作サイドが忘れているようだ」
これも失礼ですね。第12回に糸が登場していたのを、既に忘れていた武者さんに言ってほしくはありません。

飲み物-スコッチウイスキー
[ 2023/06/29 01:15 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第24回に関しての武将ジャパンの記事について-1

まずこの下書きを下書きに入れず、そのまま10分間ほど公開していました。失礼いたしました。今月は特にtaketak39460607さんのツイにお世話になっていますが、今回は一応自分でやってみようと思います。


母の言葉を思い出している瀬名。
突然どうしたのか。瀬名はじめ本作の人物は過去を振り返らず、追悼もなく、見ているほうは戸惑います。
せめて瀬名が、彼女の両親だったり、親友・田鶴だったりの位牌に手を合わせる場面があったならまだしも、これまでおしゃべりやイチャつき要員で消費されていたので、一瞬、誰だっけ?となる視聴者もいたのでは。

このシーンは瀬名が見た、戦に関わることの悲惨さが、回想の形で描かれています。それは、過去を振り返ることにはならないのでしょうか。
それに田鶴の場合、その最期に立ち会ったのは家康ですし、この場合彼女の位牌は瀬名が持つことになるのでしょうか。

衣装のセンスが相変わらず酷く、千代の鉢巻とか、しょうもないコスプレ感が漂っているではありませんか。
滅敬のしょうもないコスプレ衣装は、林羅山の服装でも参考にしたらもっとマシでしたよね?
徳川家康について調べたら林羅山は出てくるはずなのに、本作はそうではなく、横山光輝の漫画でも参考にしたのでしょう。

また「しょうもない」(苦笑)。しかも続けて2回も出て来ます。
それと滅敬の衣装は林羅山を参考にしろとありますが、林羅山は江戸時代の儒学者で、この当時まだ生まれていませんよ。
そしてこの滅敬の服装については、先週書いた通りです。この場合最大の目的は、それと気づかれずに、しかも戦国時代の甲斐から三河までを行き来できる服装をすることでした。

このドラマは、誰かがボーッと立ちっぱなしの場面があまりに多い。
男女問わず、ただ突っ立っている姿ばかりです。
和装で座るとなると、所作指導が重要です。
打掛ともなるとますます大変。だからといって、立たせっぱなしとはあまりに情けない話だ。

あのシーン、平岩親吉が跪いて五徳に用件を伝えているわけですから、五徳は別に立っていておかしくありませんが。
それと前の回に、五徳が座って文をしたためるシーンがありましたよね。その時五徳が、打掛の裾を引いて部屋の中に入って行くところも出て来ますが、そういうのは観ていないのでしょうか。

本作のセキュリティ意識の低さは、結局のところ予算削減のせいではありませんか?
密室セットを組めず、オープンな手抜きとLEDウォールを組み合わせる。

密室である必要があるのかと思います。
築山は本来解放された空間であり、しかも門番を八蔵にしたため、セキュリティ面は安心でしょう。ただ今回、床下に大鼠が潜り込んではいましたが。そして浜松城も、基本的に家康と家臣しかいない場所のはずです。

『麒麟がくる』にせよ、『鎌倉殿の13人』にせよ、主役の衣装はだんだんと暗くなっていました。
若い頃はそれぞれ明るくのびのびとした若芽のようだった色合いが、どんどんと暗く、濁ってゆく。
それに引き換え今年は相変わらずカワイイブルー!

ではここで、武者さんが何かと引き合いに出す『麒麟がくる』で、前回と同じ第24回の光秀を見てみましょう。和田惟政の屋敷に赴いた時の服装ですが、かなり明るめのブルーの素襖を着ています。

麒麟がくる光秀


女大鼠はもう罰ゲームですね。
出番が少ないのに、演じている方のイメージが落ちているという報道すらありました。
「殺すぞ」と花を食べるセンスは、一体何がしたいのか。花を捧げてプロポーズしてきたところを毅然と断ったって?
何度も申し上げますが、一体いつの時代のセンスなのでしょう。

「演じている方のイメージが落ちているという報道」
ならばリンクを貼って貰えないでしょうか。
そして花を食べるのは、後のシーンにその答えが隠されていますね。
武者さん本当に観ているのであれば、このシーンはその後の布石だったとかなんとか、書いてもよさそうなものですが。

顔のラインを隠すようなシャギースタイルって、綾波レイが典型例でしたね。それを取り入れた『るろうに剣心』の巴もそうでした。
こんな平成レトロを取り入れて、何がしたいのか。制作陣の趣味でしょうか。
念の為に申しておきますと、このドラマは大河ドラマ、つまりは時代劇です。
平成だろうが令和だろうが、本来そんなトレンドをやたらと取り込むものではありません。

既にこの時代の風俗を描いた絵などで、前髪をこのように断髪ぽくしたのとか、稚児髷のような髪型の女性が登場しているのですけど。
平成レトロ=古臭いを話題にしたくて、無理やりこう書いているように見えてしまいます。
武者さん、設楽原の戦いの時も、江戸時代の武者絵の話を持ち出していましたが、その当時の絵を見ていただけないでしょうか。

飲み物-グラスに入った黒ビール
[ 2023/06/28 01:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』の築山事件に思うこと 続き

再度、第24回の築山事件について思ったことをいくつか。しかし色々と読み取れるものですね。

実はこれは大河関連ツイにもありましたが、家康自身にも弱さはあり、特にこの事件で大きな犠牲を払いつつ、その弱さを克服して行く転換点となったとも言えそうです。信長は、白兎めは水野信元で懲りただろうにと思ったかも知れませんが、家康にはまだまだ脇の甘さがあったようです。

その白兎つながりと言いますか、築山に残して行った木彫りのウサギ、あれは本来浜松に持って行って、己の弱さと絶えず向き合っていた方が、あるいはよかったのかも知れません。瀬名が戦のない世をと言うのは、多分に築山にある「家康の弱さ」とどこか重なっているようにも見えます。

そして家康に話さず、信康に話したこともあって、父を織田の犬呼ばわりする信康の方向性は決まってしまいました。この時信康が母親に対し、せめて父上の意見を聞くべきと説得していたら、まだその後の彼女、そして信康の運命は変わったかも知れません。

ところでこの密約ですが、これを一番うまく利用したと言うか、逆手に取ったのはやはり勝頼と言えるでしょう。徳川の方は「戦のふり」であるにしても、先方が実弾を撃ち込んで来ないかという不安があり、相手が空砲であることを確認して一安心といった、ちょっと心もとないところがありました。

一方武田の方は、徳川が持ち出した条件と言うこともあり、仮に一方的に踏みにじっても、それまでのダメージはなさそうです。確かに人心は離れることになるでしょうが、勝頼としては戦い続けて死にたいと言っているわけで、常に武田を意識し、信長に気づかれないかを気にしなければならない徳川の方が、精神的負担もまた大きかったと言えます。

つまり単独でも動ける武田と、常に織田を意識しなければならない徳川の違いとも言えそうです。そして瀬名の理想のために足しげく築山に通った千代、さらに信君は、今度は全く別の目的で動くことになります。一方大鼠はあくまでも忍びとしての活動にすべてを捧げており、千代も本来はそうであったものの、瀬名の理想を共有することになったがゆえに、単なる間者でなくなったのは皮肉でもあり、大鼠とは好対照と言えます。

近年の大河は男性主人公であっても、カリスマではなく普通の人間が、時代の勢いで戦に行き、重大な決断を迫られるという描き方が増えています。その意味では今回の家康もまたしかりです。まだ弱さがあるゆえに失ったものも多くはあったものの、その代わりに学んだものが後々生きて来るのでしょう。

飲み物ーアイスカフェオレ2
[ 2023/06/28 00:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』の築山事件に思うこと

改めて、『どうする家康』の築山事件について思ったことを、ざっと書いておきます。

瀬名(築山殿)が武田と通じていたのは事実を踏まえています。そして瀬名は東国に一大強国を作ろうとし、同じ銭を使って物品や人の往来を活発にしようという構想を描くわけです。戦でなく、物品による交流をすれば犠牲も出さずに済むということなのですが、実際問題として、この当時互いに敵対し合う同士が手を組むのは、かなり大変なことです。

そのため久松長家や今川氏真に働きかけているわけですが、この人たちは既に第一線を退いた人々であり、実際に現役で戦場に立つ人々ではなく、その意味でも限度があったと思われます。またこういう一種の条約を結ぶからには、それを取り仕切る人物も必要でした。

ただこれが、家康の正室である瀬名だけではやはり弱く、現役の戦国大名なり、あるいは著名な公家や僧なりが必要とされたと思われます。また銭を同じにする場合、EUに於けるユーロでもそうですが、国によって地域間格差が出てしまう可能性もあります。

さらに物を与え合うと言っても、これは当事者に取ってはビジネスであり、飢饉で作物が品薄になった場合どうなるのか、そういった点まで計算に入れる必要があるわけで、その点これはあくまでも彼女の理想、言ってみれば机上の空論の域を出ないものでした。

そしてこの当時の大名、特に武田勝頼などは、設楽原の戦いの兵への鼓舞でもわかるように、戦うことが寧ろ当たり前であったとも言えます。それを家康の妻の理想のために、戦すらできず、自分が本来望んでいた天下を取る夢すら実現できないようでは、この約束を反故にしたがるのも無理からぬ話です。

無論瀬名の案には、表立っては反対できないものの、家臣たちも疑問を呈しており、また家康自身も戸惑っていた部分はあったようです。これが夫婦や家族、せめて徳川家の話であればまだしも、瀬名が関与しようにもできない他国にまで長家や氏真が参加を呼び掛けても、空振りに終わる可能性は高かったかと思います。

単に感情的なものではなく、戦によって人々が疲弊し、貧しくなるからという見方は評価するべきものですが、それを実現するには、信長の天下布武に代表されるように、武力を有しかつ決定権がある人物が取り仕切る方が現実的で、この場合東の信長的な存在と呼べなくもない勝頼もまた、自らが天下を取ることでその存在を確たるものにしようと思っていました。

それと本来これについては、瀬名は家康にまず相談するべきであったかと思います。無論家康に話しても、信長の手前断ると思ったのでしょうが、やはり「殿には一番最後に話す」のではなく「一番最初に話す」べきだったでしょうね。これにより、武田の関係者を呼んで密会しているのが既成事実となり、家康もまた、信元に次ぐ犠牲者を2人も身内から出すことになってしまったわけです。

瀬名の理想が勝頼によって覆されたこと、勝頼が手を取るよりは戦って死にたいと口にしたことは、ある意味戦国らしいとも言えます。それにしても穴山信君がこれに賛同していたというのは、この時既に勝頼とはうまく行っていなかったのでしょうか。

それとここで大きな役目を足すのが大鼠です。彼女は忍びとして生き、誰かの妻となることを好まず、築山に潜むことで何とか食べていました。戦がないと生きられない存在もあったわけです。一方で同じような立場でありながら、千代が瀬名に同意したのはなぜか、敵方の徳川であるにも関わらず馬が合ったのでしょうか。

あと「東国」と言う言葉が出て来ます。三河以東の国々であり、この場合信長の出身地である尾張が外れています。いずれ信長も与すると、築山に集った人々はいささか甘い見方をしていましたが、当時信長は中国攻めをしていました。この戦の指揮官は羽柴秀吉であり、この人物も尾張出身で、尾張の人物がさらに西の毛利と戦っていたことを思えば、仮にこの国が誕生した場合、毛利とどうやって折り合いをつけるつもりだったのか、ちょっと興味深いものがあります。


飲み物-注がれるワイン
[ 2023/06/27 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第24回「築山へ集え!」あらすじと感想-2

第24回後半部分です。


信君は言う。奥方をたぶらかすつもりでいたが、逆にたぶらかされた、奥方の話を聞いてほしいと。瀬名は殿には最後にお話しするつもりだったと前置きし、五徳をも中に呼び入れる。瀬名は書物を読んだり、教えを請うたりしながら一つの夢を描いていた。それは徳川と武田、どちらかがどちらかの配下に入るというものではなく、なぜ戦をするのかという疑問から始まっていた。

戦をするのは貧しいからじゃ、民が飢えれば隣国より奪い、奪われれば奪い返すしかないと言う家康に、奪い合いは犠牲を伴う、代わりに貰えばよいと瀬名は返す。それぞれの国が同じ通貨で、自ら持てる物を他の国に与え、その代わりに他の国からの物を貰う、さすれば戦は起きぬと主張する瀬名だが、忠次や数正は異論を唱え、数正は徳川と武田がそのように結ぶことはできますまいと答える。互いに家臣を殺され、恨みを持っているためだった。

さらに信康は、誰も殺したくないから戦をやめようと持ち掛けるが、五徳はそれでは我が父が許さぬと答える。忠次も織田との戦になると言うが、瀬名はそうならぬために、久松長家と今川氏真に知恵を貰ったと誓書を見せる。長家と於大は瀬名に同意し、大きなつながりを作ろうと言い、また氏真と糸も賛同して、糸は北条との交渉を買って出る。

三河、遠江、駿河、甲斐、信濃、相模、越後そして奥州を結び付ける、これほど胸の弾む謀があろうかと氏真。そういう結びつきはもろいと警告する数正に、肝心なのは銭だと信康は言い、瀬名は、それらの国々が同じ銭で人と物の行き来を盛んにすることで、この東国に新たな大国ができあがると構想を打ち明ける。

さらに瀬名はそのような国に信長は攻めてくるか、強き獣は弱き獣を襲うが、強き者同士はにらみ合うのみと瀬名は目を輝かせる。その間にも我らの許に集う者が増えるに違いない、武力でなく慈愛の心で制した国なのだからと信康は楽観的だった。千代はいずれ織田も集うことになると言い、信君も武田、徳川、織田そして北条、上杉や伊達が合議制で物事を進めて行くとこちらもひどく乗り気だった。

日本が一つの慈愛の国となると瀬名。これが瀬名の途方もない謀であったが、家康、忠次そして数正は浮かぬ表情をする。すべての責めは自分が負うと瀬名は言い、同じ夢を見てくれと家康、忠次、数正そして五徳に頭を下げる。家康は当惑し、五徳は信康について行くと言う。その後家康は大樹寺に戻り、忠次と数正以外の家臣にこのことを打ち明ける。親吉は感心するが、その国できる前に織田に知られることを榊原康政は懸念する。

万千代は武田を皆憎んでいると言い、忠勝に同意を求める。しかし忠勝は俺は憎んでおらん、武田の兵の強さに敬意を払うと言い、親吉はいつまで戦うんじゃ、岡崎も若殿もボロボロだと訴える。家康は1人築山へ向かい、いつからこのようなことを考えていたと瀬名に尋ねる。瀬名は、貴方様の中にもあったもののような気がすると答える。それはこれまでの戦の中で見せた家康の弱さや戸惑い、諦めきれなさにつながるものだった。

信君はこれを勝頼に進言し、もし戦い続ければ、先に力尽きるのは我らかとと付け加える。これこそが生き残る道と言う信君、勝頼は厳しい表情をする。やがて家康と勝頼とが合意し、その後徳川と武田は戦をするふりをし続ける。しかしこのことが漏れれば、間違いなく織田と対立することにはなると数正。お方様の夢を必ず成し遂げると忠次は言い、徳川と武田は共に戦場で空砲を撃ちあい、退却した。

天正7(1579)年。安土城での信長は、家康が高天神城をなかなか落とせないことに苛立ち、佐久間信盛を呼びつけていた。信盛は徳川も情けない、気が緩んでいるようでと答え、信長は他人事かと一喝する。信盛は家康の目付け役でもあり、何かあれば責めを負うのはこの信盛だった。一方家康と信康は、如何に信長を欺くかに腐心しているかに見えた。

信康の娘2人も成長し、かつて竹千代の頃の信康と亀姫が着ていた蟹模様の浴衣を、今度はこの2人がまとっていた。瀬名は信康と五徳の婚礼時の鯉の話をしかけて笑う。しかしこの和やかさも長くは続かなかった。ある日勝頼は信君と千代を呼び、例の謀について尋ね、千代はうまく行っていると答える。すると勝頼はすべてを明るみに出す頃合いと言い、徳川は織田を騙して、武田と裏で結んでいるという噂をふりまけと命じる。

勝頼はさらに言う。
「やはりわしは、おなごのままごとのごとき謀には乗れん。
仲良く手を取り合って生き延びるぐらいなら、戦い続けて死にたい」
そして諫言しようとする信君に勝頼はこうも言う。
「信長の耳に入れてやれ。
信長と家康の仲が壊れれば、わしらはまだ戦える」

勝頼は織田も徳川も滅ぼすつもりでいた。人心が離れると信君は忠告するが、勝頼は構わんと言い、さらに瀬名の戦のない世を作るという考えを口に出しかけるも、勝頼はこう断言する。
「この世は戦いぞ。戦いこそが我らの生きる道ぞ!」
そして父信玄が成しえなかったことをなすことがわが夢、天下を手に入れ武田信玄を超えることのみじゃ、築山の謀略世にぶちまけよと言う。

信長の許へ信盛がやって来る。しかし何かを言おうとしても言葉にならない様子だった。そして浜松の家康は、於愛から白湯を受け取っていた。そこへ家臣たちが入って来て、忠次は例の謀が漏れたことを伝え、家康は白湯を入れた碗を落とす。そして信康は築山へ出向く。


瀬名の謀、あるいは構想といったものが明らかになります。つまり諸国連合のようなものを作り、同じ銭を使って人や物の行き来を盛んにし、それぞれが物資を与え合うことにより、戦のない平和な世を作ろうとするものでした。しかし戦が日常的であった当時、これは飛躍した考えとも取れます。

瀬名もそれには気づいていたようで、すべての責めを負うと言います。無論実際に戦場に立っている家康や家臣たちにしてみれば、いささか腑に落ちないものもありました。特に家康の重臣である忠次と数正は、武田とそのような関係を築くのは無理だと言います。またそれ以外の家臣たちの中でも温度差があり、一番乗り気なのは親吉のようです。これは信康を日頃目の当たりにしているせいでしょう。

それはともかく、取りあえずこの実現に向けて、徳川と武田は戦うふりをすることに決めたようです。その間どのような交渉が行われていたのかは知りませんが、無論長家や於大、氏真夫妻も動いていたのでしょう。しかしこのような状態に勝頼は耐えきれなくなったようで、ある時期を境に、徳川が武田と手を組んでいるという噂をばらまけと、信君そして千代に命じます。

勝頼は既にセリフにあるように
「おなごのままごとのごとき謀には乗れ」
なかったようです。ひとつはいつ完成するとも知れない「大国」幻想より、自分が天下を取るという、目の前の利益を求めたせいもあるでしょう。

結局この勝頼の裏切り、あるいはきわめて現実的な選択により、家康、ひいては瀬名と信康が窮地に陥ることになります。ところで信長の安土城の天守(主)、あれは確か『天下人たちの天守スペシャル』で放送されていますね。それと鯉、祝言の時に料理する鯉を、家臣が食べてしまったという話でしょうか。

飲み物-冷えた生ビール
[ 2023/06/27 01:00 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第24回「築山へ集え!」あらすじと感想-1

第24回前半部分です。


瀬名の回想。かつて母巴は、おなごは大切なものを守るために命を懸けると言い、お万は、男どもに戦のない世は作れない、政もおなごがやればいいと口にしていた。また謀反を起こそうとした大岡弥四郎は、ご恩だの忠義だのは、我らを戦に行かせるためのまやかしの言葉じゃ、信長にくっついている限り、戦いは永遠に終わらん無間地獄と吐き捨て、信康はわしに逆らう奴は斬ると怒鳴り、さらに千代は、岡崎と信康を救えるのは貴女だけだと話した。

その瀬名は信康に、心に秘めて来たものを打ち明ける。その後築山を訪れた、唐の医師滅敬になりすましていたのは穴山信君だった。その信君と千代からことの次第を聞いた武田勝頼は、岡崎が自分のものとなったと奮い立つが、実際は信君そして千代の予想と、瀬名の実際の対応とは異なっていたのである。

そして五徳は平岩親吉から、信康は瀬名の薬が効くということで、築山に足しげく通っていることを知らされる。五徳は築山の様子を見たがるが、実は親吉も瀬名の館に入れて貰うことはかなわなかった。その築山で瀬名は、旧知の者に文をしたためていた。

浜松城。家康は家臣たちから、信康が築山に入り浸りで、子飼いの家来たちで守りを固めていて中の様子が窺えないこと、また親吉の報告として、密書があちこちに飛んでいて、身元の分からない者が忍んで来ていることを聞かされる。親吉は彼らは武田の間者ではないかと疑っていた。家康は築山は瀬名がと言いかけ、あとを榊原康政が引き取ってこう言う。

「民の声を広くお聞きになるために作られた憩いの地、しかし今は怪しげな連中がうごめく調略の砦なのでは?」

石川数正は岡崎の離反を憂いていた。妻と息子を信じると言う家康に、信じれば物事が落着するわけではござらぬと数正は言い、本多忠勝は、岡崎と戦になった時の処し方を家康に尋ねる。岡崎を敵に回すことは、身内を敵に回すことだった。そこへ遠江出身の万千代が、自分は岡崎と無縁である、岡崎の連中をばったばったと面白おかしく口にして家康に叱られる。

信長に知られてはまずい話だが、五徳様が何も気づかぬわけがないと数正。そこへ鳥居元忠が入って来て、信長が鷹狩をすると知らせる。無論鷹狩りとは名のみの密談で、信長は五徳が色々申しておると言う。夫婦喧嘩であろうと家康は答えるが、水野のようなことは、あれで最後にしたいと信長は凄むような目つきになる。家康の傍らに控えていた酒井忠次は、手を打つように忠告する。

腕を負傷していた大鼠は、なかなか手裏剣投げの勘を取り戻せずにいた。仕事をよこせと服部半蔵に言う大鼠だが、半蔵は暗に自分の妻になることをほのめかして、雪の中、どこで手に入れたのか一輪の花を渡す。女子の幸せは男に可愛がって貰うことだろと言う半蔵だが、大鼠はその花を食べるという行動に出てしかもこう口にする。
「殺すぞ」

ある日信康は築山にやって来て、八蔵に人払いするように言う。その時庭木の手入れをしていた者が、去り際に床下に食物を放り投げる。実は床下に大鼠が潜んでいたのである。その大鼠の報告で、滅敬が武田の重臣であることを、半蔵は家康や忠次、数正に話す。それ以外にも大鼠は、築山には於大と久松長家が訪れていたことを知らせていた。この2人は水野信元の件以来、家康との付き合いを断っていた。

彼らが家康と離反し、岡崎と共に武田と結ぶ可能性はありえた。それ以外に今川氏真と糸もここを訪れており、その日の朝も築山に茶や菓子が運び込まれていたことから、客がやって来ることは予想できた。その客とは滅敬こど穴山信君、そして千代であった。志を同じくする者がここに集っていると信康は言い、瀬名は勝頼の返事をと所望する。その時千代が床を刀で突く。

ちょうど大鼠がいた場所で、大鼠は千代と対峙するもののその場を去る。家康はこれ以上見過ごせないと思ったか、忠次、数正そして半蔵に兵を集めるように命じ、また夜更けの厨房で夜食を摂りながら、瀬名と信康に気づかれぬように、大樹寺に兵を控えさせ、機を見て築山に向かわせるように万千代に命じる。

そのことを聞いた於愛は、それが何を意味するかも知らず、築山に行くことを羨ましがる。のんびり書物の話をする於愛は、自分の『伊勢物語』を瀬名に貸すから、万千代に持って行ってくれと頼む。2人は複雑な表情だった。徳川勢は動きを悟られぬまま大樹寺に入るが、その時万千代が、また滅敬が築山を訪れたと報告する。

既に築山を取り囲む手筈はついており、家康と忠次、そして数正が乗り込むことになっていた。そこへ親吉が五徳を連れて現れる。このことを父に伝えねばならないと言う五徳。しかし五徳も信康を慕っており、気乗りはしない様子だった。家康はついて来るように言い、彼らは築山へと赴く。そこで家康を待っていたのは、お待ち申し上げておりましたと口にする瀬名と信康、そして滅敬と千代だった。

忠次は滅敬の正体を即座に見破り、また滅敬に変装していた信君も本名を名乗る。気色ばむ家康を信康と瀬名は制する。信君は丸腰である、討たれるために参ったと言って改めて名を名乗る。また千代は家康に「いつぞやは」と、以前会ったことをほのめかす。


築山で何が行われているのか、誰が瀬名を訪問しているのかが明らかになって行きます。しかも大鼠は手裏剣の勘を取り戻せず、築山の床下に潜んでは、何があったかを逐一報告しており、どのような人物がここを訪れたかが明らかになります。滅敬、実は穴山信君と千代だけでなく、於大と夫の久松長家、そして今川氏真と妻の糸と言った、現役を退いたものの、家康とつながりがある人々も来ており、武田と結ぶ気ではないかと、家康の家臣たちを不安にさせます。

このままでは浜松と岡崎の対立となりかねず、しかも家康の家臣たちの多くは岡崎出身で、身内同士の戦ともなりかねませんでした。しかも信長は五徳からまた文を貰っていたようで、水野信元のようなことはあれで最後にしろと、かなり意味深なセリフを残して行きます。これ以上身内から裏切者を出したくない家康は、ついに兵を出すことにします。

そして万千代に手筈を教える家康ですが、その時厨房に於愛がやって来ます。打掛を着て、すっかり側室らしくなった於愛は築山と聞き、家康たちの胸中など知る由もなく、また行きたいとか、お方様は『伊勢物語』をお読みだろうかなどと言い出します。ま、これはこれで彼女の長所ではあるのですが。ちなみに『伊勢物語』は、『源氏物語』と古典文学の双璧をなすとされています。

ところで五徳、信長にやはりあれこれと知らせているはいますが、それが彼女の本心であるかどうかは、何とも言えないようです。娘の登久姫も生まれ、ここでは信康を慕う妻として描かれています。従ってこの築山の件を父に伝えると言うよりも、信康に会いたいという気持ちも恐らくはあるのでしょう。

あと千代が刀で床を突きさすシーン、流石に間者ではあります。そして大鼠も、忍びとしての勘は衰えていませんでした。願わくば、この両者の対決を見たかったような気もしますが、大鼠も腕が利かなくなっていたため、見送りとなったのが残念ではあります。


飲み物-パブのビール2
[ 2023/06/26 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

「ゆるっと解説 大河と歴史の裏話」

公式サイトの関連コラムが更新されていたので、リンクを貼っておきます。5月に小和田哲男氏、平山優氏、そして磯智明プロデューサーによって、愛知県新城市で行われたトークイベントの採録です。

ゆるっと解説 大河と歴史の裏話『前代未聞! 三河一向一揆を3週にわたって』

ゆるっと解説 大河と歴史の裏話『世相が変われば、歴史解釈も変わる!?』

ゆるっと解説 大河と歴史の裏話『文化人としての 武田信玄・今川義元を描く』

かなり色々な内容が詰め込まれていますので、興味のある方、この大河が好きだという方はじっくり目を通されることをお勧めします。しかし最初の一向一揆関連で、昔の大河でも結構おかしなというか、史実にそぐわない描写があったとか、2つ目ので、40年前の大河の脚本を今映像化しても、違和感が生じることはいっぱいあるといった個所などは特にうなずけます。

飲み物-アイスコーヒー5
[ 2023/06/25 23:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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