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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2022年12月

よいお年を/Have a Happy New Year

2022年最後の投稿です。
今年もこのブログに来てくださり、ありがとうございました。
どうぞ、よいお年をお迎えください。

This is the last post in 2022,
Thank you for visiting here this year.
Have a Happy New Year!

植物-南天
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[ 2022/12/31 15:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

リーグワン第2節結果そして高校ラグビー

ラグビー関連情報です。
まずリーグワンの試合結果です(赤文字勝利チーム)。

D1
コベルコ神戸スティーラーズ 58 - 36 花園近鉄ライナーズ
東芝ブレイブルーパス東京 17 - 7 ブラックラムズ東京
三菱重工相模原ダイナボアーズ 27 - 25 トヨタヴェルブリッツ
横浜キヤノンイーグルス 27 - 27 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
静岡ブルーレヴズ 14 - 15 埼玉ワイルドナイツ
東京サンゴリアス 50 - 19 グリーンロケッツ東葛

D2
浦安D-Rocks 68 - 17 清水建設江東ブルーシャークス
釜石シーウェイブス 12 - 75 三重ホンダヒート
豊田自動織機シャトルズ愛知 37 - 31 日野レッドドルフィンズ

D3
九州電力キューデンヴォルテクス 43 - 34 クリタウォーターガッシュ昭島
中国電力レッドレグリオンズ 10 - 34 NTTドコモレッドハリケーンズ大阪


D1の関西ダービーはスティーラーズが勝利、クボタスピアーズはキヤノンイーグルスに引き分けです。ワイルドナイツはブルーレヴズ相手に僅差の勝利、しかしブルーレヴズのジャージーが、やはりどう見ても、サッカーのユニフォームに見えます。サッカーと言えば、ペレ氏が亡くなられたそうですね。合掌。

あとD2はシャトルズがホームで勝利、他2試合はスコアでかなり差がついています。D3は同じ34点ながら、ウォーターガッシュは負け、レッドハリケーンズは勝利です。

そして27日から花園ラグビー場で高校大会が開幕し、30日の時点で16強が出そろいました。やはりそこそこ強いチームが残るわけですが、28日に東海大静岡翔洋が仙台育英に勝った試合はよかったですね。その東海大静岡翔洋も30日に秋田工に敗れています。次の試合は元旦です。尚JSPORTSですべて生中継されています。

ところでそのJSPORTSの番組で、世界3大スポーツ大会と言えば
オリンピック
サッカーのワールドカップ
ツール・ド・フランス
とありましたが、私としては3番目に来るのは、やはりラグビーのワールドカップだと思います。
無論ツールもジロも、ブエルタも大きな大会ではありますが。

飲み物-グラスに入ったビール
[ 2022/12/31 07:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 87その4

『武将ジャパン』大河コラム、あらすじレビュー総論まとめについての疑問点その4です。一応これで終わりとしますが、本当言って全文突っ込みたくなりますね。これが個人のサイトやブログで、無償で書いているのならそれはそれでいいのです。

しかし報酬を貰って書いていてこの有様です。無論こういう文章を何年間も書かせる方も責任があるでしょう。嫌いな大河の時には「辛口」の書評(とも言えませんが)だからとのことでしたが、『麒麟がくる』や今年の場合は、お世辞にも辛口とは言えません。と言うか、三谷大河はやはり擁護したいのですね。嫌いな作品で以下のようなシーンが出て来たら叩きまくるでしょう。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー総論まとめ第49回「傑作か否か」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/kamakura13/2022/12/26/172629


まず初回に出て来た「首ちょんぱ」関連で、

今回は敢えて時代劇から外した演出やセリフ回しを使用しています。
北条時政の「首ちょんぱじゃねえか!」という台詞は話題をさらいました。
こうした台詞は笑わせようというだけではなく、人物像や語彙力を示す上でも効率的であったといえます。
演出面でもGoTを参照したいとスタッフは語っています。
つまり“敢えて”これまでの時代劇でなくしているのです。
それが好みに合わないのであれば、”not for me”、「好みに合わない」で終わる話。叩くのは筋違いです。
(中略)
作る側が進歩したならば、見る側もそうあるべきではないか?と思うのです。

この「話題をさらった」というのは、当然悪い意味での話題もあったわけです。なのに
「それが好みに合わないのであれば、”not for me”、「好みに合わない」で終わる話。叩くのは筋違いです」
別にわざわざ”not for me”と英語を出さなくても、好みに合わない、自分向きではないと書けば済む話だと思いますが。
しかも
「叩くのは筋違いです」
「作る側が進歩したならば、見る側もそうあるべきではないか?と思うのです」
何とも上から目線の書き方ですね。なぜ作る側にこちらがすべて合わせないといけないのでしょうか。無論合わせたい人も当然いるでしょうが、何だこのセリフと思っている人が、異を唱えるのを許さないと言っているに等しいと思います。
尚、坂東彌十郎さんの時政は好きでした。

三谷さんが「原作」と語っている『吾妻鏡』は、そこまで信頼性の高い史料ではありません。
『吾妻鏡』のぼかした箇所、北条美化についての研究書は一般向けにも発売されているほど。
史料批判を考えれば、『吾妻鏡』通りにしろというのは、むしろ一体何を言っているのか?というような話となります。

『吾妻鏡』ですが、信頼性云々以前に、北条氏のためのものであるのは事実です。しかし三谷さんは公式サイトの中で
「今回で言えば、『吾妻鏡』という、克明に当時の記録が記された文献がある。もうこれが原作のつもりで書いてます。ここに書いてあることに沿って物語をつくり、書かれていない部分に関しては想像を働かせる」
と言っている以上、もう少し『吾妻鏡』に沿った描写もあってしかるべきだったかと思います。

そもそも大河ドラマで、歴史の勉強はできるようで、できませんよね。
大河の関連書籍を並べて「歴史の本を読みました」と言われても、それは受け入れられないでしょう。
いわば大河は”パティシェ三谷さんが作った鎌倉野菜のプリン“のようなもの。
いくら栄養たっぷりの野菜を使っていようと、
「このプリンはおやつじゃないんです。野菜を使ってます! サラダや野菜炒めと同じです!」
では話が通じません。
「いくら野菜を使っていてもプリンはおやつです。そう認識してください」
「いや、このプリンは健康にいい、野菜の風味も生きてて最高。そう野菜料理だという前提で食べているのに何でケチをつけられるんですか? プリンのカロリーぶん、ちゃんと他のものを減らしますよ」
こんな返答になりがちで、話の核がはぐらかされてしまう。
おやつはおやつです。
きっかけとしてはよいけれど、あくまで入口でしかない。
ではなぜ、この手の「史実と違う大河を受け付けんぞぉ!」という記事が出るか?

何だかわかりづらい例えですね。
問題は史実と創作の配分であるかと思うのですが。
要はこういうことでしょうか。

A「大河は史実あってこその大河、下手な創作など入れるべきではない」
B「しかし創作も入れないと、ドラマとして成り立って行きません」
A「その創作が面白くないと、ドラマのとしてのうまみに欠ける」
C「問題は、その創作を視聴者がどのように捉えるかではないでしょうか。無論視聴者によっては面白くないと言う人もいるでしょうから」
A「いや、やはり俺に取っては面白くない」
C「ならばいっそのこと、観ない方がいいと思いますよ。精神衛生面でもよくないでしょう。ただ、なぜ面白くないかと追求したいのであれば別ですけどね」
A「脚本家によってその創作の面白さはまちまちだからな」
C「それはそうですね」

それに「大河は」ではなくて、「『鎌倉殿の13人』は」ですね。すべての大河を三谷さんが書いているわけではありませんので。

ではなぜ、この手の「史実と違う大河を受け付けんぞぉ!」という記事が出るか?
需要があればこそメディアも供給するのであり、主に中高年男性向けの媒体が中心。
愛読書ランキングを作ったら、司馬遼太郎が上位に入りそうな媒体ですね。
読むだけで歴史や世の中の真理を学べるとされていた昭和の感覚です。
そんな気分がまだ残っているから「大河は史実に忠実でなければならん」という謎の責務が湧いてきて、また読者に支持もされるのでしょう。
大河で歴史を学ぶ弊害はそれこそ昭和の頃から指摘されていたんですけどね。

本当にそう言い切れるものでしょうか。ちゃんとリサーチをしていますか。武者さんの好き嫌いだけで判断していませんか。何せ昭和の風潮がとことん嫌い(と言っていい)武者さんのことです。ネガティブな感情がかなり露わになっているようにも見えます。
私も「大河が歴史の勉強になる」とは思いませんが、だからと言って司馬さんの作品を一概に否定しようとも思いません。ちなみに武者さん、後の方で司馬氏の『義経』は面白いと書いています。

かつて先祖顕彰は歴史を学ぶ上で定番でした。
いかに我々の先祖が偉大であるか。支配に正統性があるか。そのために大仰に顕彰することが当然であったのです。
しかし、こうした自国の歴史を顕彰する動きは、近年はもう“オワコン”です。
(中略)
日本の歴史には清く正しい偉人ばかりがいた。偉大な歴史だ!――そんな意識で大河を作っていたら、終わりかねません。
根深い問題が日本の歴史教育にあると思います。
日本史と世界史に分かれた状況。
これがネックになっているのではないでしょうか。
日本だけで歴史を見ていくと、世界史において普遍的であること、特に中国や朝鮮であったことを「日本独自だ」と誤解するような事柄も出てきます。

昔の大河でも、主人公の描かれ方は必ずしもいいものばかりではないのですが。
具体的にどのような大河が「清く正しい偉人ばかりで、偉大な歴史だ」になるのでしょうか。そして日本史と世界史に分かれているのは、もちろん日本と海外との交流が近代に入るまで限定的で、植民地化されなかったことも関係しています。
それと
「日本だけで歴史を見ていくと、世界史において普遍的であること、特に中国や朝鮮であったことを「日本独自だ」と誤解するような事柄も出てきます」
何だか乱暴ですね。

例を挙げます。
「徳川幕府は世界に例のない長い王朝です」
李氏朝鮮の方が長い。
「刺身みたいな生魚を食べるのは日本人だけ」
膾(なます)という料理が中国にはありました。要するに刺身です。
「羹に懲りて膾を吹く」「膾のように切り刻む」という言葉が有名ですね。
中国では時代が降ると膾が廃れただけであり、刺身が日本由来とか、生魚を食べるのは日本だけというのは誤解があります。
「あんパンみたいな菓子パンがあるのは日本だけなんだって、すごい工夫だ、日本人はえらいんだ!」
確かにそれはそうです。しかし、その発想はどこからかというと、饅頭の生地を洋風のパンに置き換えた発想です。
あんを生地で包む発想は、中国由来ですね。
日本の文化や歴史を誇ることをやめろとは全く思いません。
ただ、誇るならば正確であるべきだし、そのことで他国を見下すのはみっともないことでしょう。

「日本人だけ」と言っているのは、必ずしも「他国を見下す」ことにはならないと思いますが。
あと徳川幕府は王朝ではなく、李氏朝鮮と比較することはできません。これ確か以前、ツイッターで論破されていたのを見たことがありますが、まだこう言うことを言っているのでしょうか。
それと膾は「人口に膾炙する」にも登場していますね。元々は生魚や生肉を刻んだものであり、日本もかつては生肉を刻んだもの、そして生魚を刻んだものとして、膳の中央よりも奥に置かれたことから、向こう付けと呼ばれるようになりました。今はおせち料理の紅白なますが有名です。一方刺身は食品をスライスしたもので、その意味でやや膾とは意味が異なります。
それとあんパンの件ですが、確かにかつての中国大陸では饅頭があり、それが日本にも伝わっていますが、パンであんを包むのは日本独自の発想でしょう。

大河ドラマは史実に沿うべきか?
この問いかけは時代によっても異なります。
『鎌倉殿の13人』のように中世ならば、史料が少なく、断定できないため、むしろ創作しなければドラマになりません。
逆に、現代に近づき、近代ともなればむしろ史料は多い。
ゆえに想像力の入り込む余地がありません。
私は2021年大河ドラマ『青天を衝け』における捏造は厳しく批判しました。
そのひとつが
【天狗党の大量処刑を徳川慶喜は命じておらず、田沼意尊単独で決めた】
というものです。
これは問題だとしたところ「慶喜が決めたというソースがあるんですか?」と言われました。
逆に言いますが、慶喜が命令していないという“ソース”は2021年大河ドラマ以外ありません。
渋沢栄一ですら「慶喜公も天狗党の件はお辛かっただろう」と気遣い、慶喜自身も天狗党について語る時は口が重たかったとされます。
あれではかえって慶喜に対して失礼に思えました。

中世なら創作を入れていい
近代は駄目
これではダブスタに他ならないと思います。
幕末大河だって創作が入ったのはありますし、また入れて悪いというわけでもないでしょう。ただ、あまりとっぴな創作は入れにくいとは思います。
それと『青天を衝け』ですが、慶喜は第17回の終盤と第18回の冒頭で、自分の手で天狗党を処刑すると言っていますが。

エンタメなら別に最新の研究を追わなくてもいいでしょ……というのは自国で完結している時代までの話です。
近代となると国際関係にも影響が及んできます。
ここでも悪い例として『青天を衝け』を出します。
あのドラマでは渋沢栄一がベルギー国王・レオポルド2世を称賛する場面がありました。
渋沢本人の回想に基づいていて、当時はレオポルド2世の酷い植民地経営が無法とされていなかったことも確かです。
しかし、ベルギーではもうレオポルド2世を肯定的に評価することはありません。
その素振りを見せただけで国際問題となります。

自国で完結していようがしていまいが、最新の研究は必要だと思いますが。
そしてこの『青天を衝け』のレオポルド2世の件ですが、過去のある時点のことを描くのであれば、栄一がレオポルド2世のことをほめるのは当然でしょう。確かこれも、ツイッターで指摘されていたと思います。

はっきり申しますと……2015年以降の近代大河を信じることは、国際的な人間関係においてはリスク要因です。

それは武者さん、貴方が嫌いな大河だからでしょう。好き嫌いで「レビュー」を書くのは、大河またはエンタメの記事を書く上でリスク要因ではないのでしょうか。

考えるべきはリカバリです。
そこで三谷さんの出番ですよ!
三谷さんならば『新・幕末史』と同じ程度に最新研究を反映した大河を作れるでしょう。
そして私が長年大河ドラマに対して抱いている不満――北海道ご当地がないことも、解決できると思えるのです。
47都道府県があって、これだけ長く続いているのに、北海道ご当地大河がない。
これでどうして国民的ドラマと言えるのか?
私はそこに義憤を感じるほどです。
三谷さんが脚本で、大泉洋さんや金子大地さんが大きなキャストで出る――そんな北海道近代大河の実現を希望します。

はっきり申しますと…私は今後三谷さんが大河を書いても観ないと思います。
それについてはまた後ほど触れますが、三谷さんの作品だからとある程度我慢をして観ていたこともあり、それがいくらかしんどくなったからと言えそうです。
しかし何と言いますか、
「三谷さんだから作れるの!2015年以降の近代大河は駄目なの!北海道大河がないことに我慢できないの!」
何なのでしょうね。これ『鎌倉殿の13人』の総まとめなのに、なぜか北海道大河まで出て来てしまうのですね。

ところでこの少し前に
「これについては、もしかしたら私が過去大河について『史実と違う!とケチをつけていたじゃないか!』とご指摘されたい方もおられるかもしれません」
「ご指摘されたい」と「おられる」の併用も妙なものですが、それはさておき。これは後述するとあるのですが、どうもその後述が、前出の天狗党関連のシーンへの言及と思われます。

これについては既に書いているのでここでは述べませんが、好きな大河では史実に沿っていなくても、批判も指摘もなし(『麒麟がくる』の場合も似たものがあります)、嫌いな大河は史実に沿っていようが、自分が考える筋書き通りに運ばないと何かの如く叩く。炎上狙いにしても工夫が今一つだし、繰り返すようですが、なぜこういうのを書かせるのか不思議で仕方ありません。

あと最後の方に
「歴史を学ぶ魅力というのは、天命の軌跡を見ることだと思います。
どう考えたって、こんなものは何か人智を超えた作用で起きるのだろうと呆然としてしまうことがある」
とあります。こんなものとはラストシーンのことですが、残念ながらどう考えても
「人智を超えた作用」とは、私には思えませんでした。
しかし本当に「天命」という言葉が好きですね。『どうする家康』でも使うのでしょうか。

結局のところ、今までのドラマ本編のコラムで書いたことの焼き直しがあまりにも多く、とても5ページ使って書く内容とは思えませんでした。本当に大河のコラムを書ける人なら、2ページか3ページで無駄なくきちんとまとめるでしょうね。
それとこのコラムへの疑問関連投稿ですが、第6回だけやっていないので年明け、次の大河が始まるまでにやるつもりです。

あと武者さんの書き方、考え方の癖についてもまとめられたらと思います。武者さんはとにかく、好きな大河であってもどこかネガティブな雰囲気が漂うのですが、それは嫌いな大河に好きな(推しの)大河を超えてほしくないという願望によるものでしょうか。


飲み物-ホットウイスキー
[ 2022/12/31 07:00 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 87その3

『武将ジャパン』大河コラム、あらすじレビュー総論まとめについての疑問点その3です。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー総論まとめ第49回「傑作か否か」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン) -
https://bushoojapan.com/taiga/kamakura13/2022/12/26/172629


では本編、武者さんが好きなジェンダー論です。

立体感のある愛すべき悪女たち(小見出し)
『鎌倉殿の13人』には、悪女が何人も登場します。
牧の方。
実衣。
比企能員の妻・道。
北条義時三人目の妻・のえ。
ただ、彼女たちにも言い分はあるし、憎めない。そこが納得できるように描かれていました。
ステレオタイプでもなく、かといって良妻賢母だけでもない。
悪女枠には入らない本作の政子や、八重、初も言動にはきついところがあります。
あの八重ですら、義時にどんぐりをぶつけ、一度はキッパリと求婚を断っています。
こうした立体感のある女性像は、三谷さんと女性スタッフとのやりとりが反映されていると思えます。
演じる側も戸惑うことはあったものの、むしろいいキャラだと褒められることが多かったと振り返っています。

ここで思うのですが、実衣は「悪女」なのでしょうか。そう呼ばれるほど主体的ではなく、周囲が彼女にいわば甘いせいもあり、あそこまで権力の中枢に入り込んで来られたような感じです。りくの方がもう少し頭を使っているように見えます。
そして
「ステレオタイプでもなく、かといって良妻賢母だけでもない」
ステレオタイプというのは、どのような意味でステレオタイプなのでしょう。如何にも悪女的なという意味なのでしょうか。それが書かれていませんね。

また
「あの八重ですら、義時にどんぐりをぶつけ、一度はキッパリと求婚を断っています。
こうした立体感のある女性像は、三谷さんと女性スタッフとのやりとりが反映されていると思えます」
どんぐりをぶつけると「立体感のある女性像」になるのでしょうか。
第一「立体感のある女性像」て具体的にどのような女性像のことでしょうか。


女は再婚する(小見出し)
『鎌倉殿の13人』では、再婚する女性が複数出てきます。
八重。
巴御前。
比奈。
「貞女は両夫に見えず」という儒教価値観が根付く前の時代です。
それが当然とはいえ、どうしたってそこにひっかかるかもと恐れていたら、ぼかしたり変えたりする。
本作は逃げませんでした。
中世考証をしっかりした結果でもあり、より実像に近くなっています。

「『貞女は両夫に見えず』という儒教価値観が根付く前の時代です。
それが当然とはいえ、どうしたってそこにひっかかるかもと恐れていたら、ぼかしたり変えたりする」
「ぼかしたり変えたり」していたのは、どのような大河で、どの部分をぼかしたり変えたりしてでしょうか。それを明記してしかるべきでしょう。
第一こういう再婚は戦国時代でも見られます。それこそ江などその最たる存在ですし、儒教的価値観が根付く前というのは、鎌倉時代に限った話ではありません。

そして本作最大のジェンダー観における成果は、なんといっても北条政子でしょう。
政子は、主人公である義時の生殺与奪を握っていました。
政子が義時を守るために戦えと言えば、御家人たちは奮起する。
政子がもういい、ご苦労様と見限ったら、義時は死ぬ。
演説の内容も、義時の最期も、ドラマの創作要素が入っている――要は、この作品は、政子が義時の運命を握る存在だったということです。
思えば頼朝の妻となることで、義時を運命に引きずりこんだのが彼女でした。
それでいて義時が政子を傀儡にしようとすると逃れ、自らが尼将軍となることでだし抜きます。
政子の全戦全勝。
男性主人公で、生殺与奪を女性が握っているなんて、なかなか画期的なことじゃないですか。

「政子は、主人公である義時の生殺与奪を握っていました」
結果的にそうなったように見えるだけで、物語の流れを追う限りでは、彼女は理想論を振り回していたところもあり、義時をはらはらさせてもいました。まあ別に生殺与奪権を持たせずとも、もっとシリアスな展開とか、義時と組んでかなりダークな部分を見せるとかいうシーンがあり、共闘の後に弟を看取るという流れであれば、彼女が
「義時の運命を握る存在」
であっただろうとは思います。
そして
「政子がもういい、ご苦労様と見限ったら」
ではなく、
「お疲れ様、小四郎」ですね。しかも義時が息絶えた後にそっとつぶやいています。

日本のマスメディアや視聴者は、GoTのことなんかさして話題にしていないと思えます。
日本は世界的にみてもGoTの人気がそこまで高くないとも言われているのですが、それでも三谷さんやスタッフは意識して名前を挙げているのだから、記事にするならそこにふれるべきなのにそうしない。
人間は自分の守備範囲で話をしたいものです。
自分が過去に見た大河。出演者の過去作品。こうしたものと比較してしまう。
結果、制作側の意図が通じなくなっていることがしばしばあり、そこを指摘していきます。

と言うより武者さん、貴方がことあるごとにゲースロにこだわっているように思えるのですが。
そして
「自分が過去に見た大河。出演者の過去作品。こうしたものと比較してしまう」
それを言うなら武者さんも、『青天を衝け』をはじめ嫌いな大河を引っ張って来て、好きな作品と比較するのをやめてはどうでしょうかそもそも大河とは1つの枠であり、その中で放送された作品こそが、何らかの形で大河の持つべきものを受け継いでいる、あるいは受け継いでいてほしいから、比較する人が多いのでしょう。
あとたまたま昔のこのコラムを見て思ったのですが、制作の意図が関与しているはずの、あるシーンがおかしいと指摘したすぐ後で、別の事例を出し、それは制作側が決めることと断言している箇所がありました。何だか矛盾していますね。

「こんなのは時代劇ではない」
そんな意見もあります。
それはある意味、制作側の意図にかなっていて、現在、私達が見ている時代劇は、江戸時代にエンタメとして練り込まれた歌舞伎はじめ演劇の影響を受けています。
鎌倉時代はそんな洗練された時代よりはるかに昔であり、時代劇のセオリーを破っても当然のことなのです。
例えば『鎌倉殿の13人』は殺陣が荒々しいものでした。
構えも何もなく、突如、人を掴んで川に引き摺り込む。
馬の上から跳んで相手に飛びつく。
中世ならではの荒々しさの再現といえます。
同様の事例は『麒麟がくる』でもありました。
当時の色彩感覚を再現した衣装が派手とされる。
存在していても何ら不思議ではない、駒や伊呂波太夫が叩かれる。
帰蝶の立膝がありえないとされる。
いずれも当時を再現した結果、視聴者の知っている時代劇と違うとしてバッシングの対象となったのです。

「『こんなのは時代劇ではない』
そんな意見もあります。
それはある意味、制作側の意図にかなっていて、現在、私達が見ている時代劇は、江戸時代にエンタメとして練り込まれた歌舞伎はじめ演劇の影響を受けています。
鎌倉時代はそんな洗練された時代よりはるかに昔であり、時代劇のセオリーを破っても当然のことなのです」
昔新春時代劇というのを民放も作っており、その中には源義経などを主人公とした作品もあったのですが、この場合は時代劇でも、平安~鎌倉時代を扱っていることになるのですが。

「例えば『鎌倉殿の13人』は殺陣が荒々しいものでした。
構えも何もなく、突如、人を掴んで川に引き摺り込む。
馬の上から跳んで相手に飛びつく。
中世ならではの荒々しさの再現といえます」
先日も書いていますが、武者さんにはぜひ『太平記』を観ていただきたいものです。これも正に中世の日本の、しかも南北朝という乱世を舞台としており、あれの殺陣や合戦シーン、謀略シーンなどは、はっきり言って『鎌倉殿の13人』を上回るかと思います。

「同様の事例は『麒麟がくる』でもありました。
当時の色彩感覚を再現した衣装が派手とされる。
存在していても何ら不思議ではない、駒や伊呂波太夫が叩かれる。
帰蝶の立膝がありえないとされる」
どう見ても、あの化学染料を使ったような色合いが、当時の色彩であるとは考えにくいのですが。何か、毒毒しい印象さえ受けました。以前ご紹介しましたが、『どうする家康』の公式ツイの布地のサンプル、どう見てもこちらの方がその当時らしさを感じさせます。逆になぜ武者さんは、あの色を当時の色彩感覚と言い切れるのでしょうか。

どうする家康ツイ2(衣装)
そして
「存在していても何ら不思議ではない、駒や伊呂波太夫が叩かれる」
伊呂波太夫はまだいいでしょう。問題は駒です。何度も武者さんが書くので、こちらも何度も書かざるを得ないのですが、医者の弟子であった彼女がいつの間にか将軍の側女になり、やけに権限を持っていたり、大名家に出入りしたりするのは何か要領を得ません。また
「帰蝶の立膝がありえないとされる」
これに関しては、その当時は女性の立膝もあったとはされています。ただ、安土桃山時代以降でないと存在しないと思われるような、絨毯敷きの部屋が桶狭間の戦いの頃にあったのには驚きでした。

しかし真ん中あたりになると、どう見てもわざわざ小見出しをつけるほどでもないほどの文章が目立ちますし、また、自分の好きな『鎌倉殿の13人』はすべていい、批判するなと言っているようにしか見えないのですが。


飲み物-ホットラム
[ 2022/12/30 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』第13週「向かい風の中で」第3話

第13週第3話(第63回)です。尚2022年はこの放送が最後となり、新年は1月4日からとなります。


舞が仕事を始めてからひと月が経った。西口が最後に言った「商品の梱包は最後のとりで」という言葉を思い出す舞。力を入れたせいもあって昼休みに肩を叩いていると、社員の山田から「私、頑張ったぁ」というアピールかと思ったと言われてしまう。浩太は藤沢と共に営業に行く。

経営は依然として苦しかった。新規の仕事を獲得する努力と並行して、今の仕事のコストパフォーマンスを上げる努力もしたいという浩太の言葉に、社員たちは意見を出し、笠巻はこう言う。
「安い金型を長持ちさせて作るくらいしか思いつかへんな」
簡単なことではないと言う宮坂に、それがあなたの仕事だと言う古川、もめそうになる社員たちを浩太は落ち着かせる。

その後結城は笠松とうめづにいた。結城は何か悩んでいるようだがそれを口に出さず、隠せると思うな、何年の付き合いやと思てくれてんねんと笠巻に言われ、事実を打ち明ける。扇さんにうちで働かないかと言われており、給料も倍になるようだった。その結城は、自分はIWAKURAに入った頃からすべて笠巻を手本にして来たと言い、そして、笠巻さんやったら扇さんの誘い断るでしょと訊く。

笠巻は自分は断ると言うが、同時にもうまねせんでもええ、3人も子供がいるから背負てるものが違う、お前はもう一人前でどこ行ったかて立派にやっていけるから、自分で答えを出せと結城に言う。一方舞は昼休み、結城に妻早苗の出産予定日について尋ねる。子供は夫婦に取って初めての女の子で、仲間が結城そっくりの女の子かとからかう一方で、服やベビーベッドの協力を申し出る。よだれかけやったら縫えると言う古川は、弁当も手作りだった。古川には寝たきりの母親がいた。

舞は手際がよくなったと垣内からほめられる。1本不良品と思われるネジを見つけ、垣内に言われて現場にそれを持って行く途中、休憩室にいる浩太を目にする。藤沢からアポが取れたと言われて出て行く浩太。どんな仕事でも構わないと、藤沢と共に先方に頭を下げ、何とか仕事を貰おうとする。

浩太の胃の調子が再び悪くなろうとしていた。舞は会社の厨房で雑炊を作り、浩太に食べさせる。うまいと言う浩太は、舞に仕事は慣れたかと訊き、舞は例のネジを見せる。不良品やないかと手に取る浩太に舞は、今日1万本以上のネジを見たが、不良品はその1本だけだったと言い、ええネジ作ってんねんなと笑顔を見せる。

不良品探してる時でもええとこ見つける、それが舞のええとこやと浩太。航空学校で人のええとこ見つけるて褒められへんかったかと訊くも、そんな教官やなかった、飛ぶことの厳しさを叩きこまれたと舞。そして舞はパイロットはリレーのアンカーで、大勢の人々の力が合わさって初めて飛行機は飛ぶ、みんなの気持ちをバトンみたいに受け取ると話す舞に浩太もうなずく。

ここで働いてたらお父ちゃんパイロットみたいやなと思う、工場のみんな乗せているから飛び続けなあかん、そう思って頑張ってるパイロットと舞は言い、さらに大変やけど仲間がおりから頑張れるんやろ、みんなで乗り越えられたらええなと続ける。そのためには何でもやるでと浩太は言い、私も手伝うと舞は言って、2人は再び雑炊に口をつける。

そんなある日の昼休みに、浩太は休憩室に入って来て、新規の仕事が来たことを伝える。太陽光発電の機械に使うねじの注文だった。普通は3か月のところを1月半でという条件付きだが、成功したらかなり大口の取引になりそうだった。浩太は設計のことで結城に声をかけ、笠巻はそれを見ていた。

やっと難局を乗り切れそうになるIWAKURAだが、その時工場の前に、悠人が車でやって来てこうつぶやく。
「さてこの工場、なんぼになるやろか」


舞がネジの梱包の仕事を始めてひと月が経ち、段々手際もよくなって来ます。そんな中結城は笠巻に、別の会社で働かないかと言われていることを打ち明けます。背負うものが大きいし、自分で考えたらいいと笠巻。その一方で、浩太もまた背負うものは大きいわけで、社員のために少しでも仕事を取ろうと思い悩んでいました。そんな父に、お父ちゃんはみんなの思いを乗せて飛ぶパイロットみたいだと舞は言い、またネジの不良品の少なさを褒めます。

笠巻は元の町工場に戻ればいいと言いましたが、ここまで会社を大きくした浩太は、やはり社員に対して責任があると考えたようです。最終的に太陽光発電の機械に使うネジを、通常の半分の時間で仕上げてくれと頼まれ、その仕事を引き受けることになります。成功すれば大口の取引となるようですが、結城はIWAKURAに留まることになるのでしょうか。また結城のみならず、古川もまた、母親の面倒を見ながら仕事を続けているようです。

そして悠人が、また東大阪にやって来ます。ただしこの場合は、実家に顔を見せると言うよりは、工場の値踏みに来たようなものですが。


飲み物-エスプレッソ2
[ 2022/12/30 01:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』第13週「向かい風の中で」第2話

第13週第2話(第62回)です。

浩太が仕事に復帰し、朝礼で今の工場が置かれた状況の厳しさの触れ、社員の協力を求める。そしてラジオ体操が始まるが、女性のパート社員たちは、社長痩せたなと話していた。

久々に机の前に座る浩太に、社員の古川が話があるとやって来る。人員整理の話だった。それだけは避けたい浩太だが、借金の返済も迫っており、猶予のためには再建計画を銀行に示す必要があった。まずリストラの対象となるのは、商品梱包のパート社員だった。浩太は家でもため息をつき、めぐみにしゃあないやんかと言われる。

パートの3人が抜けた穴は自分が埋めるとめぐみ。しかしめぐみも他に仕事を抱えており、話を聞いていた舞が仕事を買って出ようとする。お前はパイロットになることに集中しと浩太は言うが、舞は両親が大変なのを見過ごすことはできず、できるようになるまで頑張ると言い、1週間後、工場での仕事が始まる。

浩太はまず工場の中を舞に案内する。中には女性の職人もいた。彼女は何かトラブルを抱えているようだったが、ネジのカスが詰まっていて機械がうまく作動しなかったのである。浩太の口癖が飛び出す。
「ええ仕事は、機械の手入れから始まんねん」
中には舞の知らない機械もたくさんあった。

そして浩太は、出来上がったネジが運ばれてくる場所を教える。浩太は課長の垣内を呼び、舞に仕事を見せてくれと頼む。舞はパートの3人に紹介され、ネジを箱に入れて重さを量る様子を見て、ちょっとだけ見たことあると言う。ほなやってみると、パートの西口から言われた舞は仕事に挑戦するが、箱詰めしたネジの中に不良品があることがわかる。

西口は、機械で選別できなかった傷を見逃さないのが、IWAKURAの品質を守っていると言い、舞はすみませんと言うしかなかった。こないなお嬢ちゃんに、うちらの後釜が務まんねやろかと西口。他の社員も、素人でもできる仕事や思われてるから、真っ先に切られんねやろ、うちらがどないな思いで働いて来たかも知らんとと不満げだった。

舞は久留美と待ち合わせのためノーサイドに行き、久留美の父佳晴がいるのに気づく。就職の延期を訊かれ、しばらく父の工場を手伝うことになったと舞。佳晴は自分も雇って貰えへんやろかと言うが、舞も給料は出ていなかった。冗談やでと佳晴は言い、リーマン以降どこもえらいこっちゃ、いっぺん職失うたら、働きたくても働かれへんと不安そうだった。

浩太は信金にいた。パート3名を退職させることにしたが、最早それだけでどうにかなる状況ではなく、売り上げの増加ができなければ、人員削減もだが、機械も売るとかそういう抜本的な改善策を出さないと、返済の猶予はできかねると言われる。浩太はまたも胃が痛み始めていた。

工場に戻ってくると、笠巻がまだ残っていた。「ええ仕事は機械の手入れから始まるよってな」と、自分が言おうとしていたことを言われて苦笑する浩太。その後浩太はうめづで笠巻に、工場小さしたら継続支援も考えると信金で言われたことを伝え、その一方で、機械を売ることは、色んな新しいもんを作る夢を売ると迷ってもいた。

売ったらええがな、工場を継いだ時はあんな立派な機械はなかったと笠巻。先代と違って経営も下手で、愛想尽かした授業員がいなくなり、俺と2人っきりでちっちゃい工場で働いたやんか、あの頃も悪なかったと思うでと笠巻は続け、あのちっちゃな工場にかてでっかい夢があったんやからと言う。

やがてパートの3人が退職する。その1人西口は、お嬢ちゃんと舞の前にやって来てこう忠告する。
「これだけは覚えとき。商品梱包の仕事は最後のとりでや」
「私らが不良品一個、ほこり1個でも見逃したらそのままお客さんとこへ届いてしまう」
「このネジはええネジなんや。職人さんらが心込めて作っててな。そのネジをたった1個の不良品のせいで台無しにはでけへん。そう思ってこれまで気張って働いて来たんや」
そして西口は、この工場潰さんといてなと浩太に言い、浩太も必ず立て直す、その時はまたお願いしますと答える。

出て行く3人を浩太、めぐみそして舞は頭を下げて見送る。浩太の表情はつらそうだった。


工場の経営がどんどん苦しくなって行きます。この社長の苦悩、そして金融機関での融資を断られるシーンに、あの『陸王』のこはぜ屋をちょっと連想します。尤もあのこはぜ屋は、シルクレイという切り札があり、それを武器に大手メーカーに挑んだわけですが、その大手メーカーがまた曲者でした。

入社待機中の舞は、自分が工場で仕事をすることにします。その仕事とはネジを選別し、箱詰めする梱包作業でしたが、これが意外と難しく熟練を要する作業でもありました。それゆえこの仕事にプライドもあったにも関わらず、真っ先にリストラされたパートのおばさんたち(と言っていいでしょう)は、やはり不満そうです。そして自分たちを引き継ぐことになった舞に、不良品で信用を落とさないように忠告し、去って行きます。

浩太は笠巻にも相談します。しかし笠巻は昔を知っていることもあり、機械を売るなら売ったらいい、元の小さな町工場に戻ればいいと言い出します。元々浩太は工場を継ぐ予定ではなかったこともあるでしょう、従業員が次々といなくなって行った工場で、笠巻と2人でネジを作っていたこともあるようで、舞が柏木に、子供の頃からいる笠巻さんと紹介したのは、そういういきさつがあってのことでした。

飲み物-湯気の立つ紅茶
[ 2022/12/29 07:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 87その2

『武将ジャパン』大河コラム、あらすじレビュー総論まとめについての疑問点その2です。本題に入る前に、先日投稿分でもう少し。まず武者さんは、視聴率下落の原因として

・そもそも主人公の知名度が低い
・舞台が人気の戦国や幕末ではなく、馴染みの薄い平安末期から鎌倉時代前期だった
・実質的にR18指定がふさわしいと思えるほど、陰湿で残虐な描写が続き、大泉洋さんですら「娘には見せたくない」ほどであった
・プロットが複雑で、伏線を引っ張り、難易度が高い。しかも主人公はじめ登場人物に共感しにくい
・ワールドカップと重なって極端に低くなった第45話6.2%がある
・NHKプラスによる配信視聴が増えた

こういった点を挙げています。この中で時代設定や、サッカーワールドカップのコスタリカ戦(と書いてほしいです、他競技にもワールドカップはありますし)が裏に来て、数字が一桁台に落ちたのは理解できます。ただ元からそう数字が高いわけではありませんでした。
そして「主人公の知名度が低い」とは必ずしも言えないし、実質的にR18指定というのもどうかと思います。頼朝の愛人などが出て来たのは事実ですが、そこまで陰湿で残虐だったでしょうか。確かに上総広常の暗殺などは、かなり陰謀めいたものはありましたが。それとプロットが複雑云々、これは先日書きましたが、三谷さんらしい小ネタとコント展開が多かったとは思います。あとNHKプラスも、再生回数がはっきりしない限り何とも言えません。ただリアルタイム視聴より、こちらを利用する人が増えた可能性はあります。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー総論まとめ第49回「傑作か否か」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/kamakura13/2022/12/26/172629


では本題です。

どれだけ美辞麗句が並べられていても、大河ドラマの制作現場がギリギリでは……?と心配してしまうと、それだけで不信感は募ってしまいます。
具体的な例を挙げると2021年です。
事前にある程度プロットが発表されて出版されているガイドから、変わっている回がありました。しかも、余った時間を補うように、さして意味のない場面が加えられていた。
直前になって「さすがに曲解が酷い」と修正が入ったのではないかと私は感じました。
それだけでなく、小道具やVFXの作り込みが甘く、出演者が疲れているのでは?と伝わってくることも。

また『青天を衝け』叩きですね。本当に懲りませんね(苦笑)。
今後『青天』以上に嫌いな大河が登場するまで、この傾向は続くのではないかと思われます。
そして
「事前にある程度プロットが発表されて出版されているガイドから、変わっている回がありました。しかも、余った時間を補うように、さして意味のない場面が加えられていた」
ですが、これは2021年の大河です。それで思い当たることがないでしょうか。

すばり「東京オリンピック・パラリンピックの延期」です。元々2020年に開催されるはずで、そのため『麒麟がくる』は中継を挟むことを考慮に入れ、回数が少なめに設定されていました。しかしコロナ禍で1年延期、大河も出演者の麻薬所持による逮捕、コロナ禍による収録の休止などで放送そのものが予定よりかなり遅れ、『青天を衝け』は2月開始、しかもオリ・パラ中継を挟む格好になったのです。それを考えると、プロットが少々変更されてもおかしくはなかったでしょう。
尤もオリンピック嫌いの武者さんは、そういう思考をする以前に、オリンピックなどけしからんと、別の意味で騒ぎそうです(これをストローマン話法と言います)。
それと「小道具やVFXの作り込みが甘い」(パリの風景はやはりVFXだなとは思いましたが)と、「出演者が疲れている」
のとどう関係があるのでしょうか。

日本版『ゲーム・オブ・スローンズ』を大河で作る(小見出し)
『ゲーム・オブ・スローンズ』(以下GoT)とは何か?
2010年代にテレビドラマ、特に歴史ものを変えたアメリカHBO制作のシリーズ作品です。
歴史観まで変えてしまったとされ、海外の歴史をテーマとした書物にはこんなことまで書かれていることがあります。
「最近の読者は、GoTの影響で、誰もが陰謀を企んでいたものだとみなすものだが……」
というように、それほどまでに影響が大きい。

またですか。
何と言うか、ゲースロ狂信者と言っていい武者さんらしいですね。
そしてその後で、それを追い求めて行ったのが『鎌倉殿』であるとされていますが、それはあくまでも武者さんの主観であり、そもそもゲースロを知らない、あるいは観ない人に取っては何のこっちゃと思うわけです。

ロゴが毛筆ではなく明朝体のフォント。「十三」ではなく「13」がタイトルに入る。メインビジュアルの鮮やかな色合い。
このドラマではクラシックの名曲がサウンドトラックに使われていました。
エバン・コールさん本人のアイデアではなく、依頼されてのことです。
オープニングはVFXで作った石像を用いています。
写実的な石像は日本では珍しく、むしろギリシャやローマ、ルネサンス彫刻を連想させます。

この「13」は、やはりちょっと違和感がありました。
あとクラシックも使う必要があったかどうかは疑問です。劇伴がちゃんとしていればそれでいいわけですし、何かこういう、ちょっと変わったことをやろうという考えが、裏目に出てやしないかと思ったこともあります。
そして石像ですが、これは初回のあらすじと感想に書いていますが、私には兵馬俑に見えて仕方ありませんでした。

『鎌倉殿の13人』は日本らしさが確固たる前の世界を意識していると思えました。
出演者も「いろんな国の人に見て欲しい」と語っています。
「日本らしさ」が定着する前、国民性が確固たるものとなる前。道徳心がまだ成熟されておらず、迷信や不合理が通る。
日本らしさよりも「中世の人類」であることを強調しているように思えたのです。

「日本らしさが確固たる前の世界」て何ですか?
既にその前の平安時代に、和の文化の原型はできているのですが。日本らしさと日本という国家の確立とは別のものでしょう。
そもそも、日本という近代国家の成り立ちは明治からですし、道徳心というか倫理観は江戸時代を待つ必要があります。その割に武者さんは忠義がどうのこうのと、きわめて江戸時代的な倫理観に基づくことを書いていたと思いますが。

稗史(はいし)という言葉があります。
正史に対するものであり、民衆の目線や伝承によって伝えられる歴史のこと。
GoTの場合、原作を読むとより顕著であり、戦乱に巻き込まれていく子どもの視点から歴史的な出来事をみる視点がありました。
大河ドラマの場合、歴史に名を残していない人物の目線で見ることが稗史に該当します。
かつては『三姉妹』や『獅子の時代』のように、大河は主人公が架空の人物であることもありました。
近年は「オリキャラ」と呼ばれる人物も、大河には欠かせなかったものです。
『鎌倉殿の13人』では、善児とトウが稗史目線の登場人物に該当しますね。
最終回までトウが登場しており、民衆目線で歴史を見ることはできていました。
ただ、若干弱かったとも思います。
これは主人公である北条義時が民衆に目線をあまり向けていなかったことも反映されているのでしょう。
姉の北条政子と息子の豊穣泰時は、民衆を労る「撫民政治」の観点がありました。

稗史というのは民間目線の他に、小説とかフィクションという意味もありますから、大河の場合は「歴史に名を残していない」云々より、最初からフィクション、オリキャラでもいいでしょう(実在の人物がモデルという可能性もあり)。あと「欠かせなかったものです」て、もう大河そのものが過去のものになったような言い方ですね。

そして善児とトウですが、殺し屋である彼らが必ずしも一般民衆と同じ視点かどうかは疑問です。亀とか、和田義盛と一緒になった後の巴なら、いくらかそういう目線を持ち得るかとも思いますが。それと『三姉妹』だの『獅子の時代』だの、10年ルールはもうやらないのでしょうか。ならば『太平記』と『葵 徳川三代』くらいは、きちんと観ておいてください。

それと「豊穣泰時」て誰ですか?(苦笑)

マイノリティ役を、当事者が演じること。
これにより誤解やステレオタイプを防ぎ、かつマイノリティの当事者に配役の機会を増やす効果があります。
海外では当たり前のことで、歴史劇の場合は民族が特に重視されます。
『鎌倉殿の13人』では、宋人の陳和卿をテイ龍進さんが演じ、この点において進歩しました。
過去の大河を見てみますと、『春の坂道』では明人の陳元贇(ちんげんひん)を倉田保昭さんが演じています。彼は香港や台湾で活躍していたため、日本では中国人をしばしば演じていました。

まず陳和卿ですが、彼の場合は寧ろ「外国人」ではないかと思われます。
あと過去の大河で日本人が外国人を演じた件ですが、『黄金の日日』で、明の瓦職人・一観を三国一朗さんが演じていたこともあります。なぜ『春の坂道』だけなのでしょうか。

ジェンダー観の更新:トウの場合(小見出し)
(中略)
男女平等を論ずる上で、お約束の問題提起があります。
「男女平等というのならば、男性的な加害行為や従軍も平等とすべきなのか?」
これについては議論はまだ進んでいる段階であり、簡単な答えが出る問題でもありません。
ましてやテレビドラマが解決する問題でもない。
一石投じることが重要です。
アリア(私注・ゲースロの登場人物)にせよ、トウにせよ、女性でありながら良妻賢母以外、しかも殺し屋である人物が登場しただけでも、重要な問題提起となります。

このトウですが、殺し屋とかスパイは普段それとは気づかれない格好をしています。一般人に紛れ込むためです。しかし彼女の場合は常に男装で、あれだと一目で普通の女ではないだろうと思われる服装をしていました。あれが善児なら男性だからいいでしょう。しかしトウの場合、普段は当たり前の女の身なりで、いざ「仕事」と言う時だけ男装をする方が、それらしさが出ていいと思います。

しかしこのコラム、今回に限ったことではありませんが、この大河は素晴らしいのだと強調したいがあまり、何とも不自然になっている、そういう印象がありますね。それと先日も書いた「新基準」ですが、これは「ゴールポストを動かす」にどこか通じるものがあります。

飲み物-ボトルとコルクとワイン
[ 2022/12/29 07:00 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 87その1

『武将ジャパン』大河コラム、あらすじレビュー総論まとめについての疑問点その1です。ちなみに今回は第49回となっていますが、ドラマ本編ではないので、特に第49回をつけなくてもいいのではと思うのですが。

そして内容ですが、少なくとも武者さんとしてはこの大河は大成功としたいようです。私としては、別に人それぞれの基準があっていいかとは思うのですけどね。このため、今までとは基準が違うといったことまで、かなり長々と書かれています。かなり手放しでほめちぎっている感もあり、突っ込んでいるととても時間がないので(年をまたぎそうなので)、主なところだけピックアップして行きます。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー総論まとめ第49回「傑作か否か」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)


果たして2022年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は成功だったのか、それとも失敗に終わったのか?
その是非を問われたら、私は大きく頷きながら「大成功だ」と答えたい。
確かに本作は突出した視聴率も残しておらず、何を持ってして大成功というのか?という問いかけに対し、明快な数字はありません。
既存の価値観からは説明しにくいと申しましょうか。
それは最終回で北条時房が語った状況に似ていると思えます。
「いいか皆、もはや朝廷は頼りにならない。これからは武士を中心とした政の形を長く続くものにする。その中心に北条いるのが我ら北条なんだ。よろしく頼むぞ」
“朝廷”とは既存の基準であり、“武士を中心とした政の形”とは新しい指針であり、本作が示した成功要素とも言えます。
その中心に『鎌倉殿の13人』はしばらく座り続けることでしょう。

『鎌倉殿の13人』は私には大成功だった、でも今までの基準ではそうだと言えないから、いっそのこと新しい基準を作ってしまおう。
どうもこのように取れてしまいます。何だか無理やり感があるなと思いますが。

「その中心に北条いるのが我ら北条なんだ」
とあるのは、「その中心にいるのが我ら北条なんだ」と書きたいのでしょうか。
それとこの時房のセリフですが、「朝廷は頼りにならない」ではなく、「朝廷を頼る世ではない」ですね。そして実はその後も朝廷との共同統治は行われるわけです。朝廷を離れて武家政権になるのは室町時代以降なのですけどね。

そして視聴率に関しては、過去4年間の数字(数字的にほぼ同じだった、2018年の『西郷どん』まで)をリストアップし、「かなり凡庸な数字」とあります。しかし凡庸というのは、主に人の性質を表すものであり、この場合はぱっとしないとか、さほど高くもないといった表現の方がふさわしいのではないでしょうか。

しかしコロナ禍を迎えたこの2、3年はテレビ視聴の在り方が前例がないほど急変しており、とても視聴率が伸びる環境だったとは言えません。
その他の下落要因もざっと考察してみると、以下のような理由が挙げられると思います。
・そもそも主人公の知名度が低い
・舞台が人気の戦国や幕末ではなく、馴染みの薄い平安末期から鎌倉時代前期だった
・実質的にR18指定がふさわしいと思えるほど、陰湿で残虐な描写が続き、大泉洋さんですら「娘には見せたくない」ほどであった
・プロットが複雑で、伏線を引っ張り、難易度が高い。しかも主人公はじめ登場人物に共感しにくい
・ワールドカップと重なって極端に低くなった第45話6.2%がある
・NHKプラスによる配信視聴が増えた
NHKを含め、テレビは番組視聴者数そのものが、今後、低下の一途をたどることは避け難く、その辺は皆様だけでなく作り手も痛いほど理解しているでしょう。
反面、動画サイト(VOD)への移行は今後も伸び続けるわけですが、それを担っていた「NHKプラス」は、プロットが複雑な『鎌倉殿の13人』にとっては非常に適していたと感じます。

まず「なぜ」コロナ禍を迎えたこの2、3年はテレビ視聴の在り方が前例がないほど急変しているのでしょうか。
「なぜ」視聴率が伸びる環境だったとは言えないのでしょうか
その辺りの具体的な説明もありません。民放を含め、コロナ禍でも視聴率を伸ばしたドラマはあるのです。それを言うのなら、『青天を衝け』も2月放送開始、オリンピック中継が入る変則的な放送スケジュールの中で、健闘したのではないでしょうか。
そして

わかりにくい場面や回があったら、後で見返すことが簡単にできます。何度でも見たいリピーターの数も把握できます。
NHKプラスの再生回数は、NHK内部でしか把握していません。
ただ、大河については2021年と2022年では大差がついていると言われ、実際、今年は成功だったことが以下の記事にも記されています。

その以下の記事というのは、スポニチの記事
「NHK総局長「鎌倉殿の13人」“三谷マジック”絶賛 配信好調「超優等生」来年「どうする家康」も期待」
なのですが、武者さん、嫌いな大河でこういう記事があれば、こたつ記事だと叩いていたことでしょう。この辺がこの人のわかりやすさでもありますが、レビュアー以前にライターとしての鑑識眼を疑いたくなる所以でもあります。
あと『鎌倉殿の13人』はプロットが複雑と言うより、いつもの三谷さんの小ネタとコント路線という印象の方が強かったですね。

それと
「大河については2021年と2022年では大差がついていると言われ、実際、今年は成功だったことが以下の記事にも記されています」
それはNHKの再生回数がわからないと、何とも言えないかとは思います。逆に2021年はリアルタイムで観た人が多かったのではないでしょうか。

また他にも延々と武者さんの言う「新基準」とドラマ本編とがリンクされており、

こうした再生回数が多い成功作品は、近年であれば『鎌倉殿の13人』だけでなく、朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』と『ちむどんどん』も該当します。
ただし、公的に大きく発表される数字は今も視聴率であり、この辺のアンバランスさが世間での評価を難しくしているのでしょう。
朝廷の定めた律令が武士を想定しておらず、坂東武者は混沌とした基準のもとで生きてきた――その様が『鎌倉殿の13人』で描かれたように、大河の評価基準もそんな状態なんですね。

武者さん、前にもこの3作品を挙げていましたが、自分が好きな作品ばかりですね。
仮に『カムカムエヴリバディ』や『青天を衝け』の再生回数が高くても、恐らくは書かないのでしょう。

そしてこれも前にも何度か出て来ていますが、タグ付きツイは当てにならないとか、エコーチェンバーだなどとありますが、私は武者さん自身が、別の意味でのエコーチェンバーに囚われているように見えて仕方ありません。
尚こういう記述もあります。

『鎌倉殿の13人』では、後鳥羽院が寵愛する武士・藤原秀康が、鎌倉に備えて流鏑馬をすると言っておりました。
今さら流鏑馬なんかを鍛錬したところで、獰猛な坂東武者にはさして意味がない。そんなことするなら敵の進軍経路でも調べておいたほうがよい。
それでも藤原秀康のように「やっている感を見せたら良い」と考えている将は流鏑馬をしてしまう。
視聴率や「ネットの声」を拾う記事は、いわばこの流鏑馬でしょう。

先ほどのにもありましたが、朝廷は駄目、朝廷がやることは駄目と言いたげです。要はこの大河の朝廷が嫌いなのでしょうね。私は朝廷や西国の御家人をもっと描いてほしいとも思いましたが、それはともかく。
「今さら流鏑馬なんかを鍛錬したところで、獰猛な坂東武者にはさして意味がない。そんなことするなら敵の進軍経路でも調べておいたほうがよい」
流鏑馬は武芸のひとつで、軍事訓練なのですが。確か最初の方でも武者さんは同じことを書いていました。そして
「そんなことするなら敵の進軍経路でも調べておいたほうがよい」
も何も、戦う上では武芸を身に着けておくに越したことはないでしょう。この時代流鏑馬というのは大きな意味を持っていましたし。とにかく武者さんが『太平記』を観ていないことはこれではっきりしました。

あとこういうのもありましたのでご紹介しておきます。

私はしばしば「お前の意見なんか参考にならん!」「お前とは意見が合わない!」と宣言されます。
そう言われると私は正直嬉しい一面もあります。
誰かにわざわざ反論されるということは、耳に心地よいだけの論評を垂れ流してはいないのだな、と思える。
人間は、一人一人が自分の頭で考え、判断を下す方が良い。
それが難しいのは、長沼宗政の話でもしたところですが、それでもやはり個々の自主性を重視したい。

とか何とか言うより、先ほどの流鏑馬でもそうですが、歴史をちゃんと把握しているように見えない(歴史系ライターですよね?)、ドラマもきちんと観ているように見えない上に、やけに漢籍マウントを取りたがっているように見える、それでなぜ大河のレビューなのかと疑問に思う人が多いからではないでしょうか。
そして武者さん本人は反論されることに対して、きちんと自分の考えを述べているでしょうか。プロのライターならそのくらいやってほしいし、こうい文章自体、反論をきちんとできる人が書いてしかるべきと思います。
つまるところ
「反論される自分がかっこいい!」
ということなのでしょうか。


飲み物-ワインと暖炉
[ 2022/12/28 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』第13週「向かい風の中で」第1話

第13週第1話(第61回)です。


舞は東大阪へ帰ることになる。祥子を始め貴司、美知留と朝陽が見送る中、舞は朝陽に、星について色々教えてくれてありがとうと言って出て行く。東大阪に戻った舞はそのまま病院へ向かう。浩太は元気そうで、診断は胃潰瘍だった。さっさと退院したいと言う浩太に、お医者さんが1週間は入院で言うてはったとめぐみ。しかし浩太は仕事していないと落ち着かないと、メール確認のためのPCと手帳を持って来てくれと頼む。

病室に久留美がやって来る。この病院は久留美の勤務先だった。浩太が搬送された時、救急外来に彼女がいて助かったと言うめぐみ。舞も久留美に礼を言う。久留美はその後用があって出て行くが、舞はその夜祥子に電話を入れる。祥子はなぜ倒れたのかを尋ねる。胃潰瘍と聞き、仕事のストレスねと言う祥子は、五島のうどんを送ることにする。そしえ朝陽は、貴司と星を見ているらしい。2人にも、お父ちゃん大丈夫やったて伝えといてと舞。

そして舞はめぐみに、浩太の病気について尋ねる。浩太は工場で、胃の辺りを押さえてうずくまったのである。顔が真っ青で脂汗が浮いていて、慌てて救急車を呼んだとめぐみ。疲れがたまってたんやと思うと言い、舞も祥子がストレスちゃうかと言っていたと話す。

そしてめぐみは、リーマンショックで仕事が急に減り、自動車部品の注文もなくなり、新しい工場の分の借金の返済も難しく、社員の給料も家の貯金から捻出している有様であることを話す。そのため浩太はあちこちの会社を訪れ、仕事を貰おうとしていたのである。何も知らなかったと言う舞に、心配かけたくなかったとめぐみ。そしてめぐみは、近い内に悠人が帰ってくると言う。

その翌日、浩太の見舞いに行った舞とめぐみは、浩太が言った通りPCを持参し、また歩みノートと浩太が呼ぶ日誌も持って来ていた。この歩みノートは、株式会社IWAKURAができた時から浩太がつけ始めたのである。舞は許しを貰ってノートを見せて貰う。それには日々の出来事だけでなく、ネジのアイデアやこれからの夢なども書かれていた。舞が声に出して読み始めたため、声出すなと言いつつも浩太も楽しそうだった。

めぐみは工場に戻り、社長はと訊く笠巻に、すっかり元気で仕事を始めてたと言い、笠巻と結城にそれぞれの試作品について尋ねる。その時結城の携帯が鳴るが、なぜか出ようとはしなかった。一方舞は病院でリンゴをすり下ろしながら、ディスプレイを覗き込みつつ、顔をしかめる浩太にあまり無理せんといてなと注意する。

今が正念場やよってなと浩太。飛行機の部品も作れる大きな工場を建てたい、今その入り口に立てたとこなんや、ここを乗り越えたらぐっと夢に近づけると言う。舞かて訓練を乗り越えてパイロットの夢に近づいたんやろ、それと同じやと浩太。舞も訓練は、大変やったけど楽しかったこと、仲間の力を得て元気が出て、もうちょっと頑張ろうと思ったこと、そして初めて一人で空を飛んだ日は楽しかった、頑張ったんはこの日のためやったんやなと話す。

お父ちゃんもその日のために頑張ってんねんなとの言葉に、そうやでと浩太。その時久留美が、見舞客を連れて入って来る。それは悠人だった。悠人は笑顔も見せず、大阪の会社のリサーチに来たそのついでだと言い、リサーチと訝る浩太に、客の金を預かって有望な会社に投資し、金を増やすのが俺の仕事やからなと言う。

ヘッジファンドとはそういう仕事かと訊く浩太に、そうや悠人は答え、リーマンショックも俺に取っては絶好の稼ぎ時やったわとずけずけと言う。みんなしんどい思いしてんのに、その言い方はあれへんやろがと浩太。しかし悠人はこのへんの町工場はそうだろうが、ちゃんとしてるところは生き残るし、そうやないところは潰れると言う。

どういう意味やと言う浩太に、この仕事見てきた現実やんと言い、待ち合わせがあるからと、土産が入った紙袋を渡してさっさと出て行った。その後舞はノーサイドで悠人と会い、IWAKURAの窮状、そして浩太が無理して倒れたことを伝える。

会社とかお金のことに詳しいなら、会社の立て直しを手伝ってくれないかと持ちかける舞。しかし悠人の携帯に電話が入り、大事な用件だと悠人は席を立ってしまう。そして浩太の体調も戻って退院できることになったが、様子を見たいので定期的に通院してくれと言われる。ともあれ浩太もめぐみも舞も、一応は安心する。


東大阪に戻った舞ですが、お父ちゃんは意外に元気そうでした。どうやら会社の経営難によるストレスが原因のようで、しかしそういう中でも、浩太は病室で仕事を続けようとします。そして舞に黙っていた会社のことを、めぐみは初めて話すことになります。予想外に大変なようですし、貯金から給与分を出していると言っても限度があるわけで、会社そのものを立て直す必要がありました。

舞はそのことで見舞いに来た悠人に相談しますが、どうも悠人の素っ気ない態度から見る限り、あまり協力的とは言い難いようです。何よりも悠人も、顧客を優先したいわけですし。しかしリーマンショックは稼ぎ時など、そのリーマンショックが原因で倒れた父親の前で平然と言うのも、如何なものかとは思いますが。ところであのノート、歩みノートと言うのですね。

そして世間がリーマンショックで揺れている中、五島だけは別の時間が流れているように見えます。貴司もたまたまばんばの家にやって来たわけですが、朝陽とはどこか通じ合うものがあるせいか、よく面倒を見ているようです。ところで東大阪と言えば、27日に高校ラグビーが開幕しています。


飲み物-ティーカップと紅茶
[ 2022/12/28 01:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

大河の直近3作品の視聴率に関して

年末恒例と言うべきでしょうか、直近3年間の大河の視聴率(世帯視聴率)の比較です。無論この3作品はそれぞれ放送回数が異なり、また『麒麟がくる』はコロナ禍で収録休止、『青天を衝け』はオリ・パラ中継によって何話分かが休みとなっています。

ます下の棒グラフ、青が『麒麟がくる』、オレンジが『青天を衝け』、そしてグレーが『鎌倉殿の13人』で、第1回から最終回まで、10話ごとの平均視聴率を基にしています。サムネイルなのでクリックで拡大可能です。


直近3年間大河視聴率比較

これを見る限り、第41回から最終回までを除き、『麒麟がくる』と『青天を衝け』はそう差がありません。『青天を衝け』の第41回以降が低いのは、第41回が最終回であり、なおかつ裏にフィギュアが来たことも関係しています。一方『鎌倉殿の13人』は、全体的にやや低めとなっています。これに関しては

鎌倉時代という時代設定は、戦国や幕末に比べると、やはり馴染みが薄い
三谷幸喜氏の脚本に対して、視聴者の間で好き嫌いが分かれた

こういう点が理由として挙げられるでしょうか。『鎌倉殿の13人』は最終的に12.7パーセントで、これは『西郷どん』とほぼ同じでした。しかし『西郷どん』の数字は西高東低で、西日本ほど高くなっている傾向があり、関西で15パーセント前後、地元鹿児島では30パーセントでした。『鎌倉殿の13人』が神奈川県でどのくらいの数字であったか、調べてみたのですが、生憎ちょっと確認できませんでした。ちなみに関西での平均視聴率は11.7パーセントとの由。

さらにそれぞれの視聴率の推移ですが、このようになっています。

直近3年間大河視聴率推移

これを見ると、やはり『鎌倉殿の13人』は、その前の2作品よりは数字は低めです。『麒麟がくる』が最後の方で上がっているのは、第44回まで放送があり、最終回がいくらか高めになっていたことも関係しています。一方で『鎌倉殿の13人』が、最後の方で特に低くなっているのは、やはりサッカーのワールドカップ、コスタリカ戦が裏に来たせいでしょう。

『青天を衝け』最終回のフィギュア同様、裏にスポーツ中継がくると、数字を持って行かれるのは確かなようです。各局が多少お金をかけてでもスポーツの放映権を買うのは、やはり数字が取れるコンテンツであるのもその一因と思われます。

[ 2022/12/27 07:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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