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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『鎌倉殿の13人』第20回「帰ってきた義経」あらすじと感想-1

『鎌倉殿の13人』第20回「帰ってきた義経」前半部分です。


文治3(1187)年平泉。山伏姿の義経は平泉に戻って来た。藤原秀衡は、義経を送り出した時兵を挙げるべきだったと後悔する。しかしそれを実現するには、奥州の存在は重かった。代わりにお前が日本(ひのもと)一の英雄になった、これほど嬉しいことはないと言う秀衡に、義経は涙を流す。

一方このことは鎌倉にも知らされており、義経と秀衡が組めば強大な敵となるのは間違いなかった。義時は、義経が奥州へ行ったことに腹を立てていた。

大姫はようやく笑顔を見せるようになっていた。しかし弟の万寿が、蝉の抜け殻を見せたことで義高を思い出し、その場を離れてしまう。政子はそういう娘を案じていたが、頼朝はその大姫を入内させることを計画していた。大姫と後鳥羽天皇は2歳違いだった。

平泉の秀衡は余命いくばくもなかった。泰衡を後継者にした秀衡は、自分の妻とくを側室腹の国衡に娶らせ、そして義経を大将軍に任命する。家族と義経に支えられて外に出た秀衡は、秋深い平泉の景色を見ながら、もう少し時間があったら鎌倉に攻め込むと言って息絶える。

文治5(1189)年閏4月。義時は、慎重派の秀衡の死による平泉の不安定化を憂えていた。そこで平泉へ行って義経を連れ戻すと頼朝に願い出る。頼朝の返事は、任せるが生かして帰すな、但し自分では手を下すなというものだった。泰衡と国衡は仲が悪く、2人の間を裂き、泰衡を焚き付けて義経を討たせるようにと頼朝は命じる。それこそが、鎌倉が奥州に攻め込む大義名分であった。

「あくどいよのう」と頼朝は言いつつも、鎌倉の敵を一掃しないと戦は終わらない、新しい世を作るためだとも言う。帰館した義時に金剛が飛びついて来る。館では子供の数が増えていた。彼らの面倒を見る八重に義時は、明日から秀衡の供養として奥州へ行くと告げる。しかしその旅には、梶原景時の命を受けて善児が同行することになった。

平泉では泰衡が、父の遺言に従い義経を渡さぬと言う。そこへ国衡が、欲しければ力ずくで奪えと言い、泰衡は兄上は黙るようにと言い渡す。しかしその国衡は、今は泰衡の義理の父となっていた。泰衡は、義経は鎌倉殿に刃向かう気持ちはないと言い、農作業をしている義経を見せる。義経は農作物を荒らすコオロギを追い出すため、虫送りの儀礼ではなく、煙でいぶり出す方法を考えていた。

平家と戦った自分が、今はコオロギ相手に戦っていると話す義経。その義経には里のみならず、幼い娘もいた。2人が下がった後、義時はなぜ奥州へ行ったのかと義経を問いただす。義経はもう戦はしないと言うものの、平泉に手を出したら、鎌倉が灰になるまで戦うつもりだ、兄上にそう伝えろと半ば脅すように義時に言う。

義時は善児に、農作業のことはまことかと尋ねる。元が百姓の善児は、爪の間に泥があるから間違いはないと言い、やっちまいましょうかとまで言うが、余計なことはするなと義時は制する。その後義時は、義経に静のことを話す。義経が京を去ってからまもなく、吉野から鎌倉入りしようとしていて、時政の軍に捕らえられたのだった。

三善康信から尋問されても、静は知らぬ存ぜぬを繰り返し、義経は雲の上の人だと言う。そんな静を見たりくは、静の座り方から腹に子が宿っていることを見抜く。その父は多分義経である、だから名乗らない、それで繋がったとりく。頼朝は子が男児なら由比ヶ浜に沈めるように言う。一方政子や実衣は、鎌倉は危険だから出て行くように静に進めるが、静は、自分は静御前でないと答える。

その場に控えていた比企能員の妻道は、こんな女は守ってやる必要はない、義経には自分の一族出身の正室がいる、あなたは側女だ、九郎殿から捨てられたのですよとびしびしと言う。政子はこの人は静ではないと言うが、その時静は言った。
「いえ、私は静です」
また子供の父親は義経であると明言して立ち上がり、御所中に自分のことを触れ回り、さらにこうも言った。
「信じていただけないのなら、証しをご覧に入れましょう」

静は舞を披露することにする。あなたは身勝手だと言う義時に、生まれた子が殺されたら自分も死ぬと言う静。義経がそれで喜ぶかと義時は怒るが、大姫はもう人が死ぬのは見たくないと言う。こうなったら偽者のふりをして、わざと下手に待ってくれと義時は頼む。御曲は畠山重忠、工藤祐経、そして三浦義村の御家人たちが担当することになったが、釣太鼓担当の義村は、音曲そっちのけで静御前の方に興味があるようだった。

静香はわざと下手に舞い、頼朝や全成をがっかりさせる。その拙い舞を舞っている最中、彼女は義経から言われたことを思い出していた。
「生きたければ黙っていろ」
そして彼女はこう歌う。
「しづやしづ、しづのおだまきくり返し、昔を今になすよしもがな」


義時の意に反し、義経が平泉へ戻ります。秀衡は彼を大将軍に任じ、彼のもとで力を合わせるように言い、不仲の泰衡と国衡を案じて、国衡に自分の妻を娶らせ、義理の父とすることでことの解決をはかろうとします。実際公家出身の母を持つ泰衡よりも、側室の子である国衡の方が評価されていました。
このため国衡を泰衡の義理の父とすることで、兄弟間の不和を緩和しようとしたとされています。またこうすることで、とくの父である藤原基成が義父となるため、後継者ではないと言え、国衡の立場もかなり強くなるという、ある意味苦肉の策とも言えるものでした。

その泰衡を取り込み、義経を討たせて奥州征服の足掛かりを作ろうとする頼朝ですが、流石にこのやり方はあくどいと、自分でもわかっていたようです。無論その後、戦乱が続いてもっとあくどいことをする時代も来るわけで、武士の政権というのは特に、そういうあくどさを内包していたとも言えそうです。義経の方も、平泉に手を出すなと言うわけですが、鎌倉が灰になるまで云々は、『太平記』の「鎌倉炎上」を思い出させます。

そして大姫、今回から南沙良さんです。この人は朝ドラのヒロイン向けの顔だなと思いますが、それはさておき。この大河の大姫の描かれ方については、ここのところかなりの頻度で書いていますが、ここでも急に蝉の抜け殻が出て来たりで、言っては何ですがどうも場当たり的というか、彼女が義高を今なお思っているという、意志の強さがあまり見えないのです。あと江間の館は保育園のようになっていますね。

それと義経、何やら農作業姿が様になっていますね。このまま余生を送ることができたら、それはそれで充実した人生だったと思われますが、何せこの人物が生きているということ自体が、奥州と鎌倉の間の軋轢を産み出している以上、それは残念ながら難しいようです。

そしてりくの
「繋がった」
何やらパペットホームズの、ホームズが推理する時のセリフを思い出してしまいます。あの人形劇では、宮沢りえさんは保健の先生のアイリーン・アドラーの声担当でした。そして比企能員の妻道を演じる堀内敬子さん、こちらはハドソン夫人でしたし、奥州に同行するのがこの人かと思いつつも、ボディガードとしては頼もしいかも知れない善児を演じる梶原善さん、石膏像を壊したベッポが懐かしいです。


飲み物-ビールと夜景
[ 2022/05/23 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

NHKの大河本に思うこと

先日書店に立ち寄った時、大河ドラマのガイドブックが出ていないかどうか探してみました。生憎少しばかり早かったのですが、その代わりと言うべきか、『プレイバックNHK大河ドラマ』なるムックが数冊ありました。

この本は昨年の11月に発売されたもので、立ち読みでぱらぱらとめくってみた限りでは、高橋英樹さんとさだまさしさんの対談とか、テーマ・時代別の深堀りなどもありますが、正直言ってそこまで新鮮さは感じられず、過去のガイドブックや『ステラ』の記事の焼き直しのように見えました(楽しんで読んでいる方がおられたらすみません)。

無論過去作の主演の俳優さんのインタビューもあります。こちらは2000年代の大河と『いだてん』のみで、あとストーリーと名場面のダイジェストも、『平清盛』以降となっています。そもそもが2011年に出た『NHK大河ドラマ大全 50作品徹底ガイド完全保存版 』の続編といった位置づけのため、こうなっているようです。

個人的には、2000年代の大河を中心に持って来るのは必ずしも悪いとは言いません。寧ろ何十年も前の作品ばかりを持って来られるよりもいいと思います。

ただ、何かしらNHKの自己満足といった印象が感じられます。しかし言うまでもなく、大河というコンテンツは受信料によって支えられています。ならば受信料を払っている視聴者の声も、もう少し反映されていいかと思います。無論人気投票などではなく、舞台となった土地の声とか、視聴者の評価や批判も入れるとか、そういうのはありではないでしょうか。

それからこの本は「教養・文化シリーズ」ムックとなっています。但し私としては、大河というのは教養または文化というよりは、娯楽であると思います。『歴史探偵』とか、もっと言えば『ダーウィンが来た!』の方がよほど教養・文化であるかとも思います。

NHKは大河は教養だと言いたいのかもしれません。しかし基本的にはドラマであり、ドラマだからこそ創作も許されるわけです。大河の立ち位置が今一つあやふやで、史実に沿うかそうでないかという論争が毎年のように引き起こされるのは、NHKのこういう姿勢も一因なのかも知れません。

ちなみに大河のガイドブック後編は、5月27日発売予定(首都圏)ですが、地方だともう少し日数がかかることがあるので、ネット利用の方が、次の放送に間に合うでしょう。


飲み物-アイスコーヒー2
[ 2022/05/22 23:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『おんな太閤記』のホームドラマ的要素

『おんな太閤記』関連で少々。今まで観た限り、一応は戦国大河であり、その時々の出来事や戦も描かれてはいますが、やはりこれは「戦国ホームドラマ」だなという印象を強く受けました。

城中よりも家の中を描いたシーンの方が多いし、また隣近所の人々とか、家族も頻繁に登場しています。家を取り仕切るねねが中心的存在である以上、そうならざるを得ないのですが、たとえば美濃攻めでも、稲葉山城を落とす時の戦闘シーンなどはあまり描かれず、寧ろ攻略に至るまでの秀吉の工作の方が描かれています。

また、ねねが子供を欲しがったりもしていますし、特に第7回では子供絡みの描写、たとえば前田利家の妻のまつとか、秀吉の姉のとも(瑞竜院日秀)の出産が出て来ます。秀吉が近江まで行って、密かに思いをよせていたお市に目通りし、その娘茶々を目にしたりもしていますが、これは今後の伏線でしょう。

ちなみにまつが産んだ子が、後の前田利長です。そしてともの子供は、かの「殺生関白」こと豊臣秀次です。また秀吉の家来となる弟小一郎は後の秀長、妹きいは旭姫、その夫の嘉助は副田甚兵衛のようです。

ところで信長が、輿入れ前のお市に刀を渡し、いざという時はこれで長政殿を討てと言うシーンがありますが、その時お市は、兄上をこれでお討ちすることになるやもしれませぬと答えます。この辺り、『国盗り物語』の濃姫(帰蝶)の輿入れを思い出します。

まだ信長が天下を取る前のことで、今後また様々なことが起こって行くのでしょうが、基本的にねねと秀吉、その家族や仲間が中心という描き方に変わりはなさそうです。しかしこれもホームドラマ的な構成のためでしょうか、秀吉が自分の役目の殆どをねねに話しているし、ねねもそのことで気をもむという描写も目につきます。


飲み物-ブランデーグラスのビール
[ 2022/05/22 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『ちむどんどん』暢子の就職とにーにー

『ちむどんどん』、平良さんから紹介して貰ったイタリアンレストランは、早苗と行って大声を張り上げたあの店でした。しかしこの第26回を観て改めて思ったのですが、早苗も友達なら、皿を持ち上げて食事をしている暢子に、それはやってはいけないと教えてあげてはどうかと思います。

そもそもこのシーンの演出が、ちょっと極端ではないでしょうか。マナーがよくわからなかったら、それこそ早苗が教えてあげるか、逆に暢子がどうしたらいいのか訊くのが普通でしょうし、少なくとも暢子をあの格好のまま連れては行かないでしょう。如何にも暢子が山出しの田舎娘であると強調している感じです。

それはともかく、暢子は早速料理を作って試食してもらうことになります。最初はサラダ、これは合格でした。そしてナポリタンを作るわけですが、ナポリタンはイタリア料理ではないと言われてしまいます。しかしシェフが再挑戦のチャンスを与えてくれて、沖縄そばで勝負することになります。

結局このお蔭で、晴れてこのレストランで仕事をすることになるのですが、ナポリタンがダメだったのに、シェフがチャンスを与えてあげたり、厨房が忙しい時間帯にテストをして貰えたり、こういうのもどこか主人公に甘いなと思ってしまいます。それと暢子は、自分の得意料理を家族に尋ねるのでしょうか。

一方でにーにー、賢秀です。暢子が沖縄料理店の2階に下宿することになり、レストランが休みなので店を手伝っているとお客がやって来ます。しかしどうやら以前無銭飲食をしているようです。泡盛だけでもと入って来たその客は、何と賢秀でした。結局この日賢秀は、暢子の部屋に泊まるわけですが、こともあろうに妹の所持金を持ち出してしまいます。

そのお金は倍にして返すという手紙(しかも『倍』の字が間違っている)を残して出て行った賢秀は、競輪にそれをつぎ込むのですが、そう勘単に大金は転がり込みません。何と言うか懲りない人ではあります。暢子の「やんばるに帰りたい」もどうかと思いますが、この賢秀こそ東京で無職でぶらぶらしているのなら、沖縄に戻った方がいいのではないでしょうか。

沖縄料理店の雰囲気はそう悪くはありません。私としては、暢子はいきなりイタリアンレストランに飛び込むよりも、この店で何年か働いて料理を覚え、それから新しい分野を目ざした方がいいのではないかと思います。寧ろ、沖縄の例のハンバーガー店で仕事をした後、東京を目指すという智の方がよほど堅実に見えます。

それから歌子とか良子が、お風呂に入りながら母親の優子と会話しているシーンがありますが、特にお風呂である必要はあったのでしょうか。もしこれが嫌いな朝ドラだったら、小檜山氏はひどく叩いたのではないかと、ちょっと思ってしまいました。

飲み物-テーブル上のアイスカフェラテ
[ 2022/05/22 00:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

義経、大姫そして八重のキャラ設定と描写について

義経のキャラ設定に関して言えば、やはり「戦の天才」となるのでしょう。ただひとつ前で書いていますが、この「天才」という評価の意味合いがある言葉より、梶原景時の「己の信じた道を行くには手を選ばぬ」という、ややダーティーな印象を与える表現の方が、私としては納得できます。

そして異なる二人が己の信じた道を行くには、どちらかがどちらかを排除する必要にもまた迫られます。頼朝が政治的手腕を発揮できたのは、義経が表舞台から去ったことと関係しているでしょう。ブレーンにもそこそこ恵まれていましたし。ただこの人物に関しては、どちらかと言えば冷たくて神経質で、プライドが高かったのではないかと思われます。

話を義経に戻しますが、この大河では鎌倉へ向かう途中、狩りをしていた男を殺して獲物を奪ったり、富士山に登ってみようとはしゃいだりで、既にこの時二十歳を越えているにも関わらず、何やら幼い印象をも受けたものです。野性児キャラにしたかったのかもしれませんが、いささか無理があったようにも見えます。「まっすぐ」キャラであれ野性児キャラであれ、やたらに大きな声で騒いだり、傍若無人に振舞ったりするだけではないでしょうし、逆に鎌倉に着いてから、義高と会話をしている時の方が自然な感じでした。

ところで義高といえば大姫ですが、彼女の描かれ方にもやや違和感があります。義高逃亡の際、大姫は父に義高を殺さないでくれと誓紙を書かせ、部屋を出て行く時に、首桶を一瞬目にしていると思われます。ですからその次の第18回で、彼女がふさぎこんでいるシーンを観て、既に大姫は義高の死を知っているのだなと思ったわけです。実際ガイドブックにもそうありましたし、政子や実衣もそう話していました。セリフでそれとわからせるのは、どうかなとは思いましたが。

しかしどう考えても、義高の死から壇ノ浦まで1年近くあるわけで、ちょっと引っ張り過ぎではないでしょうか。何か脚本に変更でもあったのでしょうか。しかも第19回で、頼朝が八重に相談らしきことをしていて、義高を殺したことを口走ってしまい、そこに大姫が居合わせるという設定になっています。ここまで大姫をちょこちょこ出すよりも、せめて第18回の時点で彼女の心の内、例えば今も義高を慕っているとか、父を許していないといったことを描けばよかったのでは。

何よりも大姫が子供らしくなく、自分の感情を抑えているようにも見えます。特に義高が姿を消した直後は、どこに行ったのと周囲に訊いたり、殺されたのではないかと尋ねたりしてもよかったかと思います。無論そういう行動を大姫自身が起こすには、義高ともっと行動を共にしておく必要があり、今後頼朝と政子にも影響を与える人物であるのに、そういう部分が省かれたのは惜しいですね。

それと八重に関して。少し前に、『麒麟がくる』の駒を思わせると書いたことがあります。無論八重は実在の人物ベースで、その生涯もいくつかの説があることから、ああいう描写もないとは言い切れませんが、何かにつけて彼女を出してくる、意見させるといったシーンが多く、その都度彼女を絡めた創作を入れる必要があり、その点に関してはどうかと思っています。

今後八重はいつまで出て来るのでしょうか、そして、義時の正室の姫の前はいつ頃登場するのでしょう。頼朝の将軍就任の頃に2人は結婚し、姫の前は朝時と重時を出産します。この人も比企氏の出で、比企の乱後は離縁し、源具親と再婚します。
(2022年5月22日一部修正)

飲み物-グラスに入ったビール
[ 2022/05/21 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『武将ジャパン』義経に関する記述を見て思ったこと

『武将ジャパン』大河コラム続きです。
武者さんは義経に関してこう書いています。

義経は人を信じすぎる。まっすぐ過ぎた。
こう作中でまとめられたことが実によかったと思います。

まっすぐ過ぎたと義時は言ってくれていますが、どうもこの義経は暴走しがちで、しかもテンションの高いキャラだなと私は思いました。別に菅田さんのアンチではないのですが、少々うるさい印象もありました。
三谷さん、もう少しひねったキャラにしてもよかったかもしれません。尤も義経の退場回は次なので、この回で何か別の面を見せる可能性もなきにしもあらずです。

そしてこのようにも書いています。

ネット発の「バーサーカー」はまだしも、「サイコパス」は一歩間違ったら危ういと私は心配でした。
サイコパスは精神病質者という意味で、定義が難しいうえに、素人判断による判定は差別につながりかねないわけです。
数年後には禁止用語認定されていても不思議はない、そういう危険な定義だと思います。

この義経はサイコパスかどうか。私では判断ができませんし、するつもりも全くありません。周りにいたら困るかもしれないけれど、だからといって異常者扱いしようとも思えない。
ただ極端に触れてしまう――そんな義経の個性を強烈に描きながら、同情もできる造形に落とし込んだこと。これが素晴らしいと思った。

私も特定キャラもしくは人物に、精神疾患をやたらにかぶせるのはどうかと思います。「アスペ」などもそうでしょう-ただ義経の言動を見る限りでは、一種のパーソナリティ障害ではないかと思われるところはあります。

しかし武者さんは小檜山青氏名義で、『カムカムエブリバディ』のレビューを書いていた時、何と表現していたでしょうか。回転焼きのあんこのために小豆を煮る時、「おいしゅうなあれ」と言っているのをオカルト呼ばわりしていなかったでしょうか。また『まんぷく』で、立花萬平のインスタントラーメン作りを、萬平ラーメン教呼ばわりしていなかったでしょうか。

そして
「義経の個性を強烈に描きながら、同情もできる造形に落とし込んだ」
と、彼の人間性をも認めるのであれば、『カムカム』のるいにしても、『まんぷく』の萬平にしても、何かを一生懸命作りたいという部分は肯定されてしかるべきだったのに、そういった部分をも否定していなかったでしょうか。
そういう人が「サイコパス」がどうこうと言っても、今一つ説得力を欠くのではないかと思います。結局自分の推しだから庇っている、そう見られても仕方ないでしょう。

その次にまとめとして、

もう少し何かがズレていたら、彼はこうならなくて済んだかもしれない。
もちろん因果応報で、悪いこともたくさんしたけれど、こんな破滅的な最期でよいものなのかどうか。

元々義経の最期は、作品によって描かれ方が違うものの、どこか破滅的です。これには秀衡の死も関係しているでしょう。
そして「もう少し何かがズレていたら」とありますが、それが具体的に何であるのか、それを明確にするのもライターの役目ではないのでしょうか。

あとこの部分ですが、

同時に考えたいのが頼朝の天才性です。
彼はこの弟の破滅劇を、自分にとって最もうまく使える形で実現することでしょう。
天才という猛獣同士が組み合って、酷い有様にならないはずもない。
ここから先は、頼朝がその天才的な政治家ぶりを見せつけます。

そもそも
「ここから先は、頼朝がその天才的な政治家ぶりを見せつけます」
とあるわけで、「義経がいなくなってから」頼朝がその才能を発揮し始めるのであれば、天才という猛獣同士が組み合うことにはならないとは思います。何よりもこの「天才」という表記にやや引っ掛かります。
これに関しては、第18回で梶原景時が
「お二人とも己の信じた道を行くには手を選ばぬ」
と言っており、私としては、寧ろその表現の方が納得できます。


飲み物-アイスコーヒー5
[ 2022/05/21 00:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 45

『武将ジャパン』大河コラム後半部分です。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第19回「果たせぬ凱旋」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/kamakura13/2022/05/16/168242

1.里は比企一族らしい。比企能員とその妻である道も、正攻法ではない手段で、利益を得ようとしていた。(中略)河越重頼の娘なのですが、ドラマでは父方の血統はすっ飛ばし、母方である比企の血を強調しています。

2.今年は殺陣にも気合が入っています。まだ武術の流派が確立するはるか前なので、荒々しい動きをし、迫力を出す。実にいい。最近の大河で「この俳優は剣道部に所属していた」という記述を見かけました。剣道の経験がないよりある方がよいとは思いますが、必ずしも当時を表現する上で相応しい動きになるとも限りません。(中略)漫画やゲームのような鮮やかすぎる殺陣になってもよくないんですね。その点、本作は、視聴者に中世日本らしさを想像させる、よい殺陣ではないでしょうか。

3.ムードメーカーの義盛が立つと、もう誰も拒めない。そしてそんな義盛に着火できる役目が、重忠にある。見事な連鎖反応が起きました。

4.いくら京都で人気だと言っても、肩を持っているのは戦に出なかった連中ばかり。一緒に戦った連中は、ついていこうとはしない。

5.もう一度あいつの元で戦いたいか?
否! 俺たちがそうなら、京都の連中もそうだろう。あいつをチヤホヤしている連中は、戦が何かわかってない連中だけだ。
とまあ、こんなふうに一点からどんどん手札を増やし、仮説を作り上げてゆきます。
ミステリだとシャーロック・ホームズが似た思考回路を使います。
日焼けして足を引きずっている医者となれば、アフガニスタン帰りだ!……簡単なことだよ、義時くん。

1、里が比企一族と言うのは、既に第13回で紹介されています。そして、土佐坊昌俊に静を暗殺させようとしているシーンですが、これを叔父と叔母である比企能員と、その妻道に重ね合わそうとしているのは無理がないでしょうか。そもそもこの当時、能員は頼朝の側近ではありましたが、そこまでの陰謀を企む人物ではなかったのですけどね。
「ドラマでは父方の血統はすっ飛ばし」
などとありますが、彼女のこのような行動が、本当に比企の血であると言い切れるのでしょうか。

2、「今年は殺陣にも気合が入っています」
前にもこのような記述を見た覚えがありますが、それぞれの大河で、それぞれの時代に応じた殺陣を指導しているだけだと思います。昨年しかり、一昨年しかりでしょう-一昨年の、ジャンプしながら相手を斬るのは違和感がありましたが。
それと
「最近の大河で『この俳優は剣道部に所属していた』という記述を見かけました。剣道の経験がないよりある方がよいとは思いますが、必ずしも当時を表現する上で相応しい動きになるとも限りません。」
吉沢亮さんのことでしょうか。剣道経験者ですが、剣術に不慣れな栄一をうまく演じていたと思います。ついでながら『花燃ゆ』の東出昌大さんも剣道経験者ですね。

3、「連鎖反応」とありますが、これは一つの物事がきっかけでまた別の物事が引き起こされるという意味で、この場合皆が上洛に同意したと言うか、コンセンサスを得たといったところでしょう。

4、義村のセリフを踏まえてでしょうが、「一緒に戦った連中」ではなく、その戦った連中の中の「命拾いした兵」にしてみれば、「無謀な戦ばかりの」大将にまたついて行こうとは思わないと言っていますね。要は懲りたということでしょうか。

5、「手札を増やし、仮説を作り上げて行きます」とありますが、義村自身従軍しており、京での噂も耳にしているでしょうから、義経とその兵たちについて、どのような状況であるか察しはついたでしょうし、多分に本人の経験によるものと思われます。あと武者さん、以前もホームズを出していたことがありますが(時代的に正しくありませんでしたが)、他のミステリも引用してはどうでしょう。それと
「日焼けして足を引きずっている医者となれば」
ですが、元々のワトソンは「左腕」を負傷しています。パスティーシュで左脚負傷となっているのはありますが。


6.ここまできて、やっと行家は自らが宿した死神に食われたのでしょう。
そんな行家と比べると、源頼朝という大物が義兄となっても欲に揺らがない北条義時は大した男です。ふるまいをわきまえた男に思えてくる。
ともかく源行家をいやらしく演じた杉本哲太さんが、お見事でした。彼がこの役で本当によかった。

7.綸言(りんげん)汗の如し。
天子の言葉は汗のようなもので、そう簡単にキャンセルできないということです。
ホイホイ撤回されるだけでは嫌で仕方ないので、せめてもの抵抗をしたのでしょう。こういうことをすると、権威が低下して信頼度も下げるため、禁じ手でもあります。

8.後白河法皇は、つくづくしみじみと、最悪だと思います。
彼は悪事を成し遂げようという思いはない。ただ、自分がエヘラエヘラしながら生きていければよい。
そのために周囲を平然と振り回します。プライドも何もあったものでもない。
(中略)
検非違使と受領を兼任しても別にいいし。宣旨なんて出して引っ込めて、引っ込めて出して……それでいいもん。
こんなルールも何もあったものじゃない相手に、まっとうな大人は対処ができません。
そしてそういうことをするから、武家の政権が成立することもわかる。
自分のことしか考えられない幼稚な人間は、実に罪深いことをやらかすものです。

9.お二人(注・西田敏行さんと鈴木京香さん)は奥州、つまりは福島県と宮城県の出身。後白河法皇当人の時代には、それこそ野蛮とみなされた場所の出身なのです。そんなお二方が京都に生まれ、人々を手玉にとる側を演じている。歴史っていうのは皮肉だと思いますし、痛快爽快なキャスティングだと思えます。

10.法皇と行家は、悪とは何か?ということを考えさせてくれる、秀逸な人物像でした。
流石にこの二人と並べるとかわいそうだけれども、里も悪い。
あの襲撃計画についてきっちり素直に説明して謝罪すれば、ああはならなかった。自己保身のために破滅します。
八重の言葉が真実をついていると思えます。
信じられないところが子ども以下としか思えない――そんな醜い大人が事態を悪化させてゆくのです。

6、まず行家と義時ですが、この両者は経歴も違うし、育った環境も異なっていると思われ、その2人を単純に比較はできないでしょう。逆に頼朝が義兄である以上、あまり差し出がましい振舞いはできないのではないでしょうか。義時の場合元々の性格に加え、それが寧ろ幸いしたとも言えますが。

7、「天子の言葉は汗のようなもので、そう簡単にキャンセルできないということです」
もう少し詳しく書いて貰えないでしょうか。一度汗が出たら体内に戻れないように、天子の言葉は一度口に出してしまえば、取り消せないということですね。それと今回も時折漢語を出して来ていますが、その前にドラマをきちんと観て、セリフを間違えないようにしてほしいと思います。

8、これは驚きですね。当時の宮中には様々な勢力がうごめいていたため、そのバランスを取るだけでも大変だったのではないでしょうか。実際あくの強いこともやっていますが、なぜ法皇がそうせざるを得なかったのか、そのことに関する考察が見えて来ません。単なる悪人扱いで、幕末大河の西国諸藩の志士、あるいは水戸藩関係者に対する視線と同じと考えていいのでしょうか。

9、もっと驚いたのがこれです。これはキャスティングをした側にも、俳優さんたちにも失礼ではないかと思います。三谷さんのことだから、この両名を今までと違った雰囲気で、人を手玉に取るようなイメージで面白く描きたいというのはありでしょう。
しかし
「奥州(中略)後白河法皇当人の時代には、それこそ野蛮とみなされた場所の出身なのです」
などとわざわざ書く必要があるでしょうか。そしてそれだけ武者さんに取っては奥州が大事な存在なのに、奥州藤原氏がやっていた北方貿易を日宋貿易などと以前書いていましたが、あれは一体何だったのでしょうか。

10、「法皇と行家は、悪とは何か?ということを考えさせてくれる、秀逸な人物像でした」
6でも義時と行家を比較していますが、流石に法皇と行家も単純比較はできないでしょう。何よりも、法皇を悪としてしか見られないというのがどうなのかとは思いますが。そして無論里も、同列に論じることはできません。彼女の場合は、どう考えても静憎しの思いがああさせたのではないでしょうか。
そして
「八重の言葉が真実をついていると思えます」とありますが、彼女に取っては子供たちの行動が基準であり、それのみですべてを判断することは当然できないでしょう。

あともう少し突っ込みたい部分はあるのですが、それは次の投稿で。


飲み物ーアイスカフェオレ
[ 2022/05/20 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 44

『武将ジャパン』「大河コラム」への疑問点ですが、本題に行く前に。

割と最近ですが、NHKBSプレミアムの『明鏡止水 ~武のKAMIWAZA~ 』という番組が再放送されており、弓術の日置(へき)流が紹介されていました。この日置流は室町時代に確立された弓術で、他に、鎌倉・室町、江戸の将軍家に、弓術や弓馬術、礼法を教授した小笠原流も登場しています。あと居合もありました。一応NHKのサイトに内容がアップされていますので、置いておきます。
「五の巻 弓馬の道・居合」
(NHK ONLINE)

武者さん、以前弓矢は源平合戦をピークに廃れたなどと書いていたことがありましたが、ところがどっこい、その後もちゃんと弓術は発展していたのです。こういうのをきちんと観ているのでしょうか。

では前半部分の疑問点です。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第19回「果たせぬ凱旋」 - BUSHOO!JAPAN(武将ジャパン)

1.これまでこの兄弟は、天才義経と、それに嫉妬する兄・頼朝という構図が多かったものです。
本作では、タイプが異なる天才同士の対決になっている。

2.ここで実務役の九条兼実が出てきました。
彼の衣装はフォーマルスーツですね。すごく真面目に仕事をしたい――そんな意思が見える人物ですね。

3.そりゃそうなんですよね。検非違使は京都の治安を守る。伊予守は伊予国を統治する。東京にいなければいけない警視総監が、愛媛県知事を兼任するようなもので、無茶苦茶なのです。

4.当時の貴族は、とにかく先例が大事であり、それを破らぬためにも日記を残しました。
そんな九条兼実からすれば、もう、ブラックな法皇に仕える羽目になって胃痛がたまらない日々なんですよ。

5.しかも、鎌倉には大江広元がいます。かつては兼実の部下であり、優秀だけど下級貴族で、いわば契約社員止まりだったような存在です。

1、これに関しては、前も書いたように昔の大河でも似たような描写のがあります。どちらかといえば、重厚な兄と軽い弟的解釈といった感じですが、ただし『義経』は多少違っています。こういう時に引き合いに出すためにも、DVDが出ている源平大河は観ておいてほしいし、10年ルールからは外すべきでしょうね、そう頻繁に作られるものでもないし。あと言っては何ですが、あまり頼朝に「天才」という印象は受けません。

2、フォーマルスーツとは衣冠のことでしょうか。真面目に仕事をしたいからと言うよりは、この時代のみならず、公卿であれば帝や上皇、法皇の御前ではこの服装なのですが。

3.その少し前に、義経は必ずしも伊予で暮らさなくてもよいと言っており、ならば「愛媛県知事」との比較はできないのではないかと。

4.日記の名前も書いてほしいところです。九条兼実は『玉葉』ですね。本当はこちらもこの大河の原作として使ってほしかったです。あと胃痛がたまらないのは、この人の場合、宮廷政治特有の様々な事情もあったと思われます。

5.下級貴族と契約社員は、ちょっと違うのではないかと思いますが。


6.「ありがたきこと」とかなんとか言う知康。こういうプライドも何もない腹芸を、兼実ならできないでしょう。

7.すかさず義時が法皇の考えであり義経の意志ではない、断りきれないのだとフォローをするものの頼朝は取り付く島もありません。
「それが腹立つ! わしより法皇様を取るということだ。もう帰って来んでいい、顔も見たくないわ!」

8.政子は妻としてわかっています。夫・頼朝は、心の底では義経が愛おしくてたまらないのだと。
それをどうにかできるのは姉上だけだと、実衣はボソッとつぶやく。
政子は、それでも皆が頼みだと訴えます。彼女は周囲の協力を得ることが上手なんですね。きっと【承久の乱】でもこの力を見せることでしょう。

9.兄である源範頼はまだ壇ノ浦で宝剣を探していて、戻りがいつになるかわからない。無秩序な戦いを強行した義経に因果が祟っています。そもそも剣を落とさねばこうはならなかったのです。

10.(注・義朝の供養)それなら法皇もきっと許すと北条家の面々は納得。
しかし大事な点を見過ごしているかもしれません。相手の意表を突くと言う意味で、義経と法皇は似ている。法皇に、そんな人情は通用しないのです。


6.平知康はチーム後白河の一員なのですから、当然こう言うでしょうね。寧ろ
「法皇の側近らしく、抜け目なくありがたきことと言って、義経に有無を言わせない知康」
などと書いてあるのなら、まだ納得できますが。

7.これはあらすじと感想で書くべきだったかも知れませんが、頼朝は先を見据えているように見えながら、法皇が義経を取り込んで自分と対立させようとしているのに、なぜ気づかないのかと思います。本来フォローするのは義時ではなく、大江広元あたりかとも思いますし。

8.この場合周囲は身内なのですから、「周囲の協力を得ることが上手」と言うべきなのでしょうか。また彼女は御台所であり、よほどのことがない限り、周囲も協力してくるでしょう。

9.「剣を落とさねば」ではなく、「平家の女性が、剣と共に海中に身を投じるようなことをしなければ」ではないかと。とはいえ帝と神器を擁した平家を相手にすれば、かなりの確率でこうなったかとは思いますが。あと範頼も、当然ですが命令を受けて剣を探しています。

10.相手の意表を突く云々、以前もこのコラムにこういう文章がありましたが、法皇と義経ではその突き方が違います。法皇の場合は、寧ろ相手を混乱させるとか、圧力をかけるといった感じではないでしょうか。ましてや義経が法皇のもとに取り込まれているのに、そうたやすくことが運ぶわけもありません。


11.広元も苦々しげに「法皇様に抗うのは難しい」と付け加える。

12.中世の女性たちは溜め込まない。女はいつでもそうだったのか?と言うと、そんなわけがありませんよね。
江戸時代や明治時代となると、妾に嫉妬しないことが賢いとされました。
『青天を衝け』では暗い顔のまま、ため息をついて妻妾同居を認めた主人公の妻・千代が「賢婦」の典型。そんなもの、現代で見習わなくてもよいのです。

13.この鞠を腋の下に挟んで脈を止めるテクニックは、推理ものでは古典的で定番です。

14.「本物かどうかわかりまへんて。急に見つかるなんておかしな話やもん」
「それもそうか!」
義経は納得してしまった。この二人はそっくりの気がする。
(中略)
彼女のこういう言い回しは苦手な人もいると思う。もっとしっとりと理解を示し、納得して欲しい。そんな頷き人形みたいなヒロインではないのが静。実に魅力あふれる女性ですね。

11.この広元のセリフ、些細なことではありますが、「法皇様に盾突くのは難しい」ですね。

12.武者さんまたこれを持ち出していますね。しかし中世の自由さ(あるいは原初的な部分)も、まだ近世のような家族というシステムが成立していなかったためで、その分不安定でもあったでしょう。
それにこの『青天を衝け』ですが、お千代は栄一にそれとなく圧をかけていますし、またくにも自分は妾だとわきまえていましたが。どうも武者さん的にはこう解釈しないと気が済まないようです。今後も何かにつけてこれを引き合いに出すのでしょう。

12.私が読んだのは江戸川乱歩の『影男』でした。こちらは毬ではなくゴム玉です。

14.この二人がそっくりと言うよりは、義経が一緒にいて安心できるのがこの静で、その意味で相性がいいのでしょう。里の方は家柄のつり合いはいいものの、ここまで行かないと思います。それと静はこの大河では「ヒロイン」ではないでしょう。寧ろ先日も書いたように彼女はリアリストであり、もっと言えば義経を行かせないための彼女なりの策だとは思いますし、こういう、自分に取って何が当座のメリットであるかを見抜くという点で、前出の知康も似たような部分があると思います。

あとこのシーン、「認知バイアス」を織り込んでいるようにも見えます。自分は行きたいと思っているのに行きたい、しかし静がそう言ったことで、何だそれもそうじゃないかと、自分のいい方、自分の行動を正当化する方向に持って行くわけですね。

飲み物-タンブラーの白ビール
[ 2022/05/19 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

リーグワンプレイオフとレッドハリケーンズ大阪、そして今後の男女ワールドカップ

ラグビー関連情報です。
5月21日と22日に、ディビジョン1の4チームによるプレイオフ準決勝が行われます。

5月21日
東京サンゴリアス - 東芝ブレイブルーパス東京
(花園ラグビー場、14:30~)
中継
J SPORTS4
日本テレビ(関東のみ)
J SPORTSオンデマンド
Hulu

5月22日
埼玉ワイルドナイツ - クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
(秩父宮ラグビー場、14:00~)
中継
J SPORTS 4
BS日テレ
J SPORTSオンデマンド
Hulu

それから、社員選手のみのクラブとして再スタートのNTTドコモレッドハリケーンズ大阪は、来シーズンはディビジョン3に参入することになります。

NTTドコモレッドハリケーンズ大阪、来季のジャパンラグビーリーグワン ディビジョン3参入決定のお知らせ
(リーグワン公式サイト)

また宗像サニックスブルースの活動休止もあって、2023年のディビジョン3は

マツダスカイアクティブズ広島と清水建設江東ブルーシャークスの敗者
九州電力キューデンヴォルテクス
中国電力レッドレグリオンズ
クリタウォーターガッシュ昭島
NTTドコモレッドハリケーンズ大阪

以上5チームとなります。

そのブルースのラストゲーム(対豊田自動織機シャトルズ愛知)のハイライトが、公式サイトにアップされているのでご紹介しておきます。

公式ハイライト「S愛知 vs 宗像B」NTTリーグワン2022 D3 1位〜3位 順位決定戦 
第3節 2022/5/8

それから2033年までの男女15人制ワールドカップの開催国が決定しました。

2025年女子
イングランド
2027年男子・2029年女子
オーストラリア
2031年男子・2033年女子
アメリカ合衆国

これに関して、日経ラグビー記者の谷口誠氏のツイートをご紹介しておきます。
·
5月15日
先日のラグビーW杯の開催国発表会見でワールドラグビーのアラン・ギルピンCEOは何度も日本大会に言及しました。「我々は日本大会の成功で自信をつけた。米国大会も日本同様、多くの人に競技を広める機会になる」「日本大会で生まれた日本やアジアの新しいファンのために(時差の小さい)豪州開催は重要」
https://twitter.com/MktTaniguchi/status/1525777528995975168

尚アメリカの開催も、日本大会がうまく行ったことと無関係ではなかった由。アメリカ大会ではアメフト用の大規模スタジアムを使い、集客数を最大にしたいようです。無論その前に、アメリカ国内でのラグビー人気を高めることも必要でしょう。


飲み物-スミスウィックのスタウト
[ 2022/05/19 00:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』第19回「果たせぬ凱旋」あらすじと感想-2

第19回「果たせぬ凱旋」後半部分です。尚先日投稿分、多少加筆と修正をしています。


この頃京では鎌倉を恐れ、義経に見切りをつける武士たちがいた。元興福寺の僧兵の土佐坊昌俊は、里は彼とその手下に、夫義経は痛めつけても顔を傷つけず命は取らぬこと、女(静)は殺していいと指示する。静と一緒にいた義経は、外の不穏な空気を察して豆をその場にこぼし、身を隠す。その後外に出たところ、昌俊一味が襲い掛かり、劣勢に立った義経だが、そこへ弁慶が現れる。その様子を里と行家が見ていた。

行家は義経に、鎌倉が送って来た刺客に間違いないと言う。血を分けた兄がそのようなことをするとはと義経は信じられないが、行家は、頼朝が武士の棟梁の座を取られるのを恐れていると言う。そして行家は挙兵を促し、法皇に頼朝追討の宣旨をいただくと言った。にわかに信じがたい義経はむせび泣く。そして10月18日、義経は宣旨を受け取り、22日にはその知らせが頼朝にもたらされる。

義時は悲嘆にくれるが、頼朝は全軍で京へ上ると宣言する。散々救いの手を伸べながら、義経は暴挙に出たと頼朝は言うが、御家人たちの多くは鬼神の如き義経の強さを恐れていた。しかし中には畠山重忠のように、負けはしないが長期戦になると言う者もおり、また梶原景時は、自分が総大将となれば義経の軍に勝てると言い、三浦義村も賛同し、渋っていた他の御家人たちも次々と戦に同意する。

義村は戦にはならない、義経は戦わずして負けると読んでいた。義経が人気があるのは戦に出なかった者たちの間だけで、兵にしてみれば、無謀な戦ばかりをする義経について行く気はもうなかった。29日、頼朝は自ら軍を率いて鎌倉を経つ。この知らせは国中を駆け巡り、藤原国衡は父秀衡に、今こそ鎌倉を攻め落とす時と進言するが、秀衡は義経が戦に勝てるとは思っておらず、九郎は早まったなと密かに思う。

鎌倉軍は1万を超え、黄瀬川まで進軍していたが、義経の兵は500にも満たなかった。義経は噂とは兵の数を盛るもの、実際は2000か3000というが、それでも攻め込まれては勝ち目はなく、また義経のもとに兵は集まらなかった。これでは義仲の二の舞だった。しかも行家はお前の戦には義がない、だから挙兵はするべきでなかったと、己の言動と矛盾したことを言い、その場を去る。行家は味方につけた側が必ず負ける男で、また彼自身もこの後鎌倉方に首を刎ねられた。

義経は京を発ち、九州へ行って再起を図ることにする。静は京に残し、里は連れて行くつもりだった。里が身支度をしている間義経は静に、里は比企の娘で人質になるから連れて行くと説明し、またいつか迎えに行くと言う。また鎌倉方に捕まっても、自分とのことは口にするなと念を押す。いっぽう後白河法皇は、頼朝と義経のいずれも力を持ってはならず、つばぜり合いが望ましいと言い、義経が姿を消したことに不満そうだった。

関白九条兼実は、頼朝が西に向かっていることを伝え、法皇は頼朝追討を取り消す。そして頼朝に、義経追討の宣旨を与えようとするが、意味をはかりかねる兼実が何度も尋ねたため、法皇を怒らせてしまう。しかし頼朝の軍は、義経が姿をくらましたため一旦鎌倉へ引き上げ、改めて時政と義時が上洛して、義経を捕縛することになった。それも法皇の力を借りてと言う。時政は、法皇と鎌倉方の橋渡し役だった。

時政は戸惑うが、頼朝は、舅殿にはいざという時の胆力があると励ます。時政はなおも迷うが、りくは鎌倉殿に買われており、ありがたいことといい、身重でなければ自分が行きたいほどだと夫を叱る。実際これは時政父子の正念場でもあり、時政の役目は京都守護だった。そして2人は法皇に拝謁する。この時義時は、追討の宣旨に心を痛めていると言い、法皇はその場をはぐらかそうとする。

しかし義時は、頼朝は法皇が日の本一の大天狗、信じていいかと疑っているとつけつけと話し、すべて義経のせいと言う法皇に、時政は行家と義経を捕らえるために力添えをしてほしい、西国を我らが治めるべく地頭を置きたい、そして米と兵を集め、法皇の役に立ちたいと上申する。その夜、鎌倉殿の脅しが効いたと語り合う時政父子だが、外に何者かの気配を感じる。

時政と義時は太刀を手にするが、そこに蓑を着けた義経の姿を見つける。時政は偽者ではないかと疑うものの、本物であることを見抜いていた。義経は頼朝との関係改善について相談するが、既に義経追討の院旨が出ており、万事休すの状態だった。義時は義経が人を信じすぎると言い、時政は、策に長けた者はかえって騙されやすいと言う。このまま奥州に戻ろうかと義経は言うが、義時はそこにまた火種ができる、あれだけ平家を振り回す知恵があったのだから、どこでも生きて行けると諭す。

義経は去り際に言う。
「御台所に伝えてくれ、九郎は、御台所の膝の温かさを生涯忘れないと」
そして時政は、かつて、経験もないのに自信もなかったら何もできぬと義経が言ったことに触れ、では自信をつけるには何がいるか、経験でござるよと言い、まだまだこれからと義経の背中を押すようなことを言う。義経は笑顔を見せて、雪の中へと去って行く。
時政は、まるで平家を滅ぼすために生まれて来たようだと、義時は義経が羨ましいほどにまっすぐ過ぎたとそれぞれ口にする。


さて義経が追いつめられて行きます。正室である里が土佐坊昌俊に指示を出し、静を殺すように言います。この大河では、行家と里の共謀と思われますが、『吾妻鏡』では頼朝が実際に差し向けたことになっています。こうして既成事実を作った行家は挙兵を持ちかけます。義経は兄と戦うなどと渋りますが、行家としてはどうしても戦をやらせたいようですが、実際はお先真っ暗と言ってもいい状況でした。

鎌倉では、頼朝が軍を率いて京に上ることになります。当初は渋っていた御家人たちも立ち上がりますが、兵の数が段違いでした。義経のもとに兵は集まらず、ついに行家は、だから挙兵はするべきでなかったのだとまで言い出します。義経も似たようなことを言っていますが、正に「お前が言うな」です。

この行家は、自分に味方してくれた相手に不幸をもたらす、逆神のような人物でした。しかもフィクサーのようなことをしたがるため、余計に扱いづらかったとも言えます。実はこの時頼朝追討に当たって、義経は九州、行家は四国の地頭に任命されています。これが日本初の地頭ともされています。

結局義経も、義村の言葉通りに戦をすることはなく、九州へ逃げることになります。この時里を連れて行くのは、比企の娘で人質にできるからと静に話していますが、里は比企能員の姪で、河越重頼と、比企尼の娘との間に生まれた娘です。冒頭での叔父上と叔母上は、能員と道のことでしょう。しかし兄弟でつばぜり合いをさせたがる法皇は、この義経失踪に不満で、今度は義経を捕らえることになります。この交渉に向かったのは時政父子ですが、『吾妻鏡』では時政一人です。

義時が法皇に忌憚なく意見し、西国に地頭を置いて米と兵を徴収したいと申し出ます。これも法皇のためと言うものの、実際は頼朝の要求を通したというところでしょう。しかしこのシーン、そしてその次の義経登場シーンには何かもやっとしたものを感じます。三谷さんらしいやり方ではありますが、主人公を前面に出そうとして、ちょっと大げさになっているようにも見えます。これは『真田丸』でも感じました。あと『吾妻鏡』では、時政は、師(そつ)中納言経房を通して地頭の件を伝えています。

それと思うのですが、鎌倉の武士たちが、今後の武士の政権を目指して、ちょっと気負っている様子があるのに引きかえ、りくを含む京の人々はリアリストで、どこか合理的なところもあります。りくもそうですし、また静が頭蓋骨のトリックを見破る辺りしかりでしょう。また「チーム後白河」も、朝廷のサバイバル作戦と思えば、法皇が大天狗にならざるをえない理由も理解できます。無論、そうなれる人物であったからとも言えますが。


飲み物-テーブル上のマグのビール
[ 2022/05/18 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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