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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2022年01月

SNS上の大河と『武将ジャパン』関連続き

またも武者さん関連ですが、その前に。

ツイッターの大河クラスタ(コロナ禍が始まって以来、この言葉を使うのはいくらか抵抗がありますが)というのがあります。私も以前『真田丸』が放送されていた頃に、タグを貼ってツイートを流したこともありますが、その後は止めてしまいました。

何に限らずですが、ネット上のコミュニティは、エコーチェンバー化しやすいというのがその理由です。結局多数派が勢いを持ってしまい、それに同調できない人たちは、離れて行かざるを得なくなります。私自身、性格的なものもあるのでしょうが、何が好きであるとか面白いというのを、あまり声高に言いたくないこともあり、次第に距離を置くことになりました。あと、今一つ馴染めない大河について語るのも、正直辛いものがありました。

無論中には、異論反論であっても目を通すという、比較的客観的な見方をする人もいます。ただ、人間の許容度には限度がありますし、それ以前に許容度の基準は人様々です。また、人間とは基本的にダブスタでもあります。特定の人や現象をダブスタという人が、実は自分もダブスタだったなどということもありますし、ツイッターに限らずSNSはその人のエゴが出やすくもあるので、主観が入りやすい娯楽作品について呟くのは、場合によってはリスクが大きいと言えそうです。

それと前にも書いていますが、『黄金の日日』(30日放送分については今後の投稿になります)などの、70年代後半ごろの大河は今に比べると面白いという意見を目にしたこともあります。しかし今観てみても、格別に面白いという印象は、正直言ってそうありません。これは『黄金の日日』関連でも書いていますが、面白い部分もあれば、面白くないところもあるわけで、70年代大河は面白いと一般論化してしまうのはどうかと思います。どこか過去美化バイアスのようにも見えます。

では本題です。今更ではありますが、武者さん、プロのライターとしては誤字脱字や変換ミスが多いし、また日本語としてどこか不自然な表現もみられます。無論誤字脱字、変換ミスというのは誰にでもありますし、私も先日投稿分で誤字というか、削除すべき部分をしていなかったことに気づいたのですが(その後修正済み)、やはりプロであの間違いというのは、問題ではないでしょうか。

それと現時点では『鎌倉殿の13人』を肯定してはいますが、いくらか無理している感があります。好きでないのなら無理にそうする必要もないのですが。やはり三谷さんの作品だから斟酌しているのでしょうか-それもどうかとは思いますが。武者さんも歴史について書きたいのであれば、大河とか朝ドラのコラムをやめて、歴史記事のみにした方がいいのではないかとも思われます。大河のコラムはどちらかといえば「歴史が好きだから」というよりは、「ドラマが好きだから」という動機で書く方がふさわしいのではないでしょうか。

ドラマといえばフィクションですが、大河でのこのフィクション、嘘の部分をどこまで許せるかでまた議論となりがちです。私も史実があまり描かれないのは物足りないのですが、史実、そしてそのベースとなる史料にあまりこだわるのも、ちょっと同意できないところもあります。

三谷さんも、史実はどうでフィクションはどうと言うのではなく、荒唐無稽と思われているのなら、それでも結構くらい言ってもいいと思うのですが…やはりそこは脚本家のプライドがあるのでしょうか。何だか今回の三谷さん、失礼ながらちょっと依怙地になってやしないかとも思われます。

無論、史実重視ドラマにするべきか否かを、制作現場に丸投げして来た経営陣にも責任はあります。大河の存在理由というのが、今一つはっきりしない所以でもありますが、しかし前にも書いたように、大河は本来はエンタメであってお勉強番組ではないでしょう。ジャンルこそ違えど、これなら『昆虫すごいぜ』とか、多少の嘘はあるけれど、『はたらく細胞』などの方がよほどお勉強番組のように見えますね。


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[ 2022/01/31 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 8

『鎌倉殿の13人』第3回関連『武将ジャパン』コラムについての3回目ですが、その前に、少し前の分で意味が通りにくい箇所があったので修正しています。

それからこの武将ジャパン関連投稿の6で「犬追物」について書いていますが、『青天を衝け』でも、グラント元大統領が日本を訪れる際に、犬追物を見せようという提案がありましたね。
(『青天を衝け』公式サイトより)

青天を衝けグラント元大統領のもてなし1

では本題に行きます。騎馬武者関連の記述ですが、

西洋でも貴族より下、平民より上の階級にナイトがありました。

とあります。ただ西洋でも国によってナイトの位置づけにはいくらか違いがあり、それを考えるとちょっと大雑把だなと思います。というか、ここでそれを出すのであれば、日本の騎馬武者とナイトの位置づけの相違も、書かれてしかるべきではないかと。

それから頼朝の夢枕に立った後白河法皇。

頼朝と後白河法皇の夢枕なんて、『何をコントしているのか』とお考えの方もおられたでしょう。
しかしそれは、この作品というよりも、この時代の人にそうしたくなることかもしれません。

「頼朝と後白河法皇の夢枕」なんて、両者が同衾しているのかと一瞬思ってしまいますし、「この時代の人にそうしたくなる」というのが何とも意味不明なのですが。それと自分で「法皇様」と言ってしまう後白河法皇、パペットホームズで自分を「校長先生」と言ってしまうオルムシュタイン校長と、どこか似ています。しかし西田さん、もとい法皇様に似合うのは、やはり『新・三銃士』の「突くべし、突くべし、払うべし」でしょうか。

そして

夢を信じるとかアホですか?
といっても、ナレーションの言う通り、信じている話は出てくる。
緻密な思考ができないものだから、わけのわからんことを言い出します。
天変地異や疫病のシステムなんて、途轍もなく理解の範疇外のことだから「天罰だ!」となってしまうのも仕方ない。
それに、あまりに信仰心を踏んづけると、それはそれでまずいものです。

武者さんは一応この大河を評価しているはずです。しかし、その舞台となっている時代の習慣や信仰について、
「アホですか?」
「緻密な思考ができない」
「わけのわからんこと」
などなど、結構ディスっていないでしょうか。
先日書いたように、この時代は呪術的なものの存在や、あやかしといったものが色濃い時代であり、その当時はそれが当たり前というか、ごく自然に信じられていたと思うのですが。

『麒麟がくる』の信長は平然と仏像を破壊し、寺を焼いた。たとえ仏像がデタラメで効果なんて無くても、信じる気持ちまで踏みにじってはいけない……そう考える光秀は、信長の行動を前にして暗い顔になっていたものです。
といっても、夢のお告げねえ……。
英雄が過去にこんなツッコミどころがある言動をしていることには、やはり嫌になるものかもしれません。
ゆえに創作者は色々と考えてきたし、シリアスにしようと努力して来た。
それを引き離し、ありのままの困惑させられる姿を描くことが本作に課せられた使命ではないでしょうか。

『麒麟がくる』の場合、寺院勢力と敵対するというデメリットも無論あったでしょう。しかしそもそも、夢のお告げとはそんなに突っ込みどころがあるのでしょうか。
それに、この大河での描き方は「ありのまま」なのでしょうか。やはりコント的要素が強いとは思いますし、何よりも武者さん、三谷さんだから今までとは違ったやり方でやってくれる、大丈夫!と、言外ににおわせているように見えるのですが。
それと「困惑させられる」の主語は誰なのでしょう。

さらに木簡と紙。

【木簡】が大事な役割を果たした今回。
実際に鎌倉からはたくさん発掘されています。私は改めてこのことに動揺してしまいました。
『枕草子』の由来は有名です。(中略)
何が凄いか?というと、(一条天皇が)高級品の紙をプレゼントしていること。
そして帝が『史記』を写していること。
彼らにとって読み書きとは教養です。では、義時たちはどうか?というと、事務文書のやりとりにしか使わない。政子が文を全く読めないと言い切ったのも、無理もない。

また「動揺する」ですか…これって「不安な気持ちになる」ことではないのでしょうか。「感激」と間違えているような気もします。それとあらすじの方でも書きましたが、この「事務文書」とは具体的に何なのでしょうね。

紙と木簡の情報量は段違いです。紙の普及とは、言論や文学の普及とも重なります。
そんな紙が変えた人間の意識を示す言葉として、
洛陽の紙価貴(たか)める
という言葉があります。
左思という文学者の著作が大評判になり、書き写すために紙が飛ぶように売れて、値段が上がったっていったという意味です。

と、ここでまた中国関連。このコラムで書くのはこんなことより、なぜ頼朝が立ち上がろうとしたのか、なぜ夢枕に後白河法皇が現れたのか、法皇は、清盛とどのような確執があったのかといった部分の考察であるかと思われますが、二言目には中国がどうこうとなっていますね。
それと木簡が出て来るのなら「刀筆の吏」という言葉も紹介してほしいです。

このドラマに出てくる北条の人間には、後に漢籍を読みこなすようになる者たちがいます。
なんせ頼朝と政子の子である源実朝は、和歌を愛し、宋への留学に憧れるほどの貴公子に育ちました。
仏教も、鎌倉時代といえばともかく発展する。この時代の人々は、段違いで賢く、精密になってゆくのです。

社会が大きく変わったのは室町時代ではないかと思いますが。
それにしても実朝は「留学」したがっていたのでしょうか。ちょっと疑問なのですが。交易は視野に入れていたかも知れませんが。また人間に「精密」は普通使いわないと思います。レベルアップして行くとか、進歩するといった意味なのでしょうか。
しかし木簡で義時が兵の数を割り出したせいか、武者さんやけにこだわっています。

小道具として、これを作るのは相当手間がかかります。木簡に使われる墨も、紙とは別物なのです。
華流ドラマでも木簡や竹簡の時代だと「よくやるなぁ……お疲れ様です」と頭を下げたくなる。そんな気持ちを大河で味わえることの幸せよ。
なぜこの時代が大河にならないのか?
人気もあるだろうけど、小道具が大変と言うこともあると思います。

小道具については後述しますが、源平時代は、名前が覚えにくい、知名度が低いといった理由が挙げられます。話としてワンパターンになりがちというのもあるでしょう。

殺陣にしても、相当荒く原始的になる。
『鬼滅の刃』で言えば、伊之助みたいな連中ばかりなので、危険だし、ともかく大変でしょう。

「殺陣が荒く原始的」
よほどこう言いたいのでしょうね。ならばどのように荒く原始的なのかも書いてほしいし、もしそれが事実なら、そういう殺陣をしなければならないのも、なかなか大河化されない一因ではないでしょうか。本当はお気に入りの『麒麟がくる』を引き合いに出して、叩きたいのかも知れませんが、三谷大河である以上は擁護したいのでしょう。

三谷さんの脚本のスピードを不安に思う意見もありますね。
どうしてもよりよいものを書きたく、妥協できずに長くなってしまうタイプの方もいます。
しかし現時点までを見る限りは、遅れすぎて現場が崩壊したり、混乱することはないと感じます。

こう言いながら、なぜか『青天を衝け』や『西郷どん』では脚本家の気持ちに寄り添うことはないのですね。
で、その後また木簡の話。

今週みたいに、大量の木簡となると、そりゃー大変です。一から作ったのか、ストックなのかは不明ですが、あんなに出すだけで凄まじい!
それに小道具のクオリティも高いんですよね。
書状も綺麗です。NHK大河が書道の上手い人を連れてくるなんて、そんなの当たり前だけど、そういう当然のことを高次元で保っている。僭越ながら称賛されることだと思います。

ここで小道具関連で少々。
「小道具のクオリティも高いんですよね」
ということですが、どの大河も小道具のクオリティには気を使っているでしょう。昨年の『青天を衝け』の外交文書もしかりです。
それとこの部分
「NHK大河が書道の上手い人を連れてくるなんて、そんなの当たり前だけど、そういう当然のことを高次元で保っている。僭越ながら称賛されることだと思います。」
なんだか文章がぎこちないですね。「当然のことを高次元で保っている」とか、外国語の文章を翻訳ソフトで訳したみたいだし、「書道の上手い人」というのも「達筆な人」くらいでいいのでは。それにここで「僭越ながら」というのも、ちょっと変な感じがします-だったら嫌いな大河で、びしびし言う前に「僭越ながら」の一言があってほしいものです。
武者さんには何よりも「推敲」という言葉を覚えてほしいです。少なくともこの文章を読む限りでは。

そんな状況ですから、脚本が遅れたら大変です。下手をすれば時間が足りず、木簡ならぬプラスチック簡で誤魔化したくなったりするかもしれません。
ですので、三谷さんの原稿については細かい直しが入るにしても、大筋は事前に伝えて、準備が進められているのではないでしょうか。
脚本について何の心配もしていません。

最後の部分、何か言い訳じみているように見えて仕方ありません。素直に褒めておけばいいのに、どこか歯切れが悪い言い方をするのは、一体なぜなのでしょう。

飲み物-暖炉の前のウイスキー
[ 2022/01/29 11:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

大河制作発表のタイミング

これまた先日投稿した、再来年の大河の発表に関してですが、ぎりぎり1月31日となるでしょうか。無論、2月以降にずれ込む可能性もあります。

そもそも大河の発表というのは、その時々によりかなりのばらつきがありました。かなり前は、前年の発表ということもあったようです。1年物なのですからそれはそれでいいのですが、最近は観光とのタイアップもあり、かなり前に発表しておく必要があるのでしょう。

個人的に、放送から2年前の1月というのは、楽しみはあるのですが、やや早いように思えます。キャスト発表までかなり待たされてしまいます。また一度に2作分が発表されたこともありますが、これはやはり1つずつでいいと思います。
最近の例だと

花燃ゆ 2014
真田丸 2014
おんな城主直虎 2015
西郷どん 2016
いだてん 2016
麒麟がくる 2018
青天を衝け 2019
鎌倉殿の13人 2020
どうする家康 2021
2024年大河 ?

となっています。

『花燃ゆ』はやや遅かったかと思います。作品にあまり馴染めなかったのは、それも一因かも知れません。『いだてん』の場合は、放送から2年以上前とちょっと特殊でした。これもまず脚本やスタッフが発表され、オリンピックメインであることがかなり強調されていたのを覚えています。しかし通常は1年3か月から1年半ほど前の発表でいいでしょう。無論今は働き方改革に加え、コロナ禍もあって収録にも制約がかかるため、その分時間に余裕を見ておく必要はあるでしょうが。

飲み物-ミルクティーとビスコッティ

[ 2022/01/29 01:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 7

『武将ジャパン』関連続きです。

文覚が登場するシーンで、

怪しい僧侶は坂東武者に殴られ、水に沈めかけられております。
このドラマのアクションシーンは生々しい。これまた『麒麟がくる』と比較しますと、あれは剣術の系譜がありました。
当時はまだそんなことは先なので、ともかく殴っちまうのが上等です。
その場に居た北条宗時が止めに入ります。泳げない文覚は浅瀬にも関わらず慌てふためいていました。やはり坂東の治安は悪くて怖い……。

ここでまた『麒麟がくる』。しかも
「あれは剣術の系譜がありました」
などと書いていながら、これまた具体的にどのような系譜なのか不明です。

しかも剣術がどうこうと言いながら、武者さんは昨年の『青天を衝け』コラムでは、木刀での剣術の稽古が危険だなどと書いています。流派によって、たとえば神道無念流などでは木刀を使っていたのですが、ご存知なかったのでしょうか。

それからこの部分。

人妻相手に悪質ストーカーとなってしまい、ノイローゼとなった彼女の手引きで彼女自身を殺してしまい、世を儚んで出家しているのですね。

『源平盛衰記』で、出家する前の遠藤盛遠の頃に、人妻であった袈裟御前に恋心を抱いたものの殺してしまったという話がありますが、それのことを言っているのでしょうか。しかしこれはあくまでも創作だとされています。このことを書くのなら、創作だと断ってほしいですね。

そしていよいよ挙兵が現実味を帯びてくるのですが、どれだけ兵を集められるかというシーンで。

波に乗れば、味方は増える――そんな見立ても重要なところでしょう。利害関係やノリで、ホイホイ去就を変えられたらたまったものではありません。ゆえに、武士たちにも道徳観が浸透してゆきます。
二君に仕えることは恥である。忠義を見せろ! と、人質をとるだけではなく、道徳観の浸透も課題になっていくのですが、それはまだ後世のこと。これはそんな時代より前の話。

道徳観の浸透と書かれていますが、武者さんが好きな『麒麟がくる』の頃でも、「利害関係やノリで、ホイホイ去就を変え」る武将はいたかと思うのですが。「武士たちにも道徳観が浸透してゆく」時代とか、「後世のこと」とは一体いつ頃の話なのでしょうか。

ところで今回のMVPが義時なのだそうですが(このMVPにどれだけ意味があるのか疑問ではありますが)、

そしてこの義時は、なかなか大変で画期的なことを思いついています。
まず、事前に兵数を把握すること!
そんなもん当たり前だと思いますか?
でも、それが当然なら、なぜ以仁王があそこまで無様な負け方をしたのでしょうか。
兵数の把握は、戦国時代ならば当たり前です。『麒麟がくる』では、斎藤道三が主人公である明智光秀と、我が子・斎藤義龍に数珠を数えさせていました。
パッと見て数が把握することが勝敗を決すると、彼の中ではもうわかりきっているのです。
しかし、そんなセオリーが定着する前の時代だからこそ、義時は計算をします。
兵数が大事だという発想を義村から聞くと、米のことを思い出す。そしてそこから実数を出すようにしているのです。

しかしこれ以前にも日本では戦が行われており、それなりの兵を集めているのですが、それはどのようにして集めたと武者さんは考えているのでしょうか。そしてここでも『麒麟がくる』(苦笑)。またこのひとつ前の「波に乗れば、味方は増える」ですが、初戦に勝てたとしても、その後も頼朝に従うという保証はないのではないかと思います。しかし義時がこういう兵数割り出しをやったことが、武者さんは嬉しくて仕方ないようですね。

また以仁王の挙兵の場合、平家の先発隊は300騎ほどいたにも関わらず、源頼政の手勢は50騎余りであったともいわれています。他にもこの挙兵は既に平家方の知るところとなっていたとか、皇位継承争いが絡んでいたとか、色々いわれています。実際これが発覚したため、以仁王は臣籍降下させられ、平家軍が自邸に差し向けられたという知らせを聞いた以仁王は、女装して逃げ出しています。女装は頼朝ならぬ以仁王だったわけです。

しかし以仁王は親王宣下を受けておらず、本来は令旨という名でこの手の書を出すことはできません。武者さんがこのコラムで、なぜこの部分に突っ込まないのか不思議ではあります。嫌いな大河であれば突っ込んでいたのでしょうか。ちなみに『平清盛』の「以仁王の令旨」の回は、この大河の中でも視聴率は最低でした-裏番組にスポーツ中継があったのかも知れませんが。

そしてこの後頼朝の挙兵が行われるのですが、未だ世の中は平家の支配下にありました。平家が危うくなるのは、この後の治承・寿永の乱以降ですね。

その他にも後白河法皇の夢関係とか、木簡などの小道具作りは大変だろうとか書かれているのですが、それに関してはまた次回にて。
(この項続く)

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[ 2022/01/29 01:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 6

それでは『武将ジャパン』の大河関連コラムに行きたいと思います。一応一月だけ見ることにしました。しかし今回は、作品に好意的=ほめることが中心になるせいか、嫌いな大河をびしびし批判する時のような勢いのよさは感じられません。かてて加えて、何かにつけて『麒麟がくる』を引っ張って来ています。そのため、この大河そのものをどう思っているのか不明なところがあります。何やら坂東武者をけなしているようにも感じられます。

では、まず「政子」という名について

ちなみに政子については、当時まだそう名乗っていなかったという指摘もありました。
そうでしょう。ただ、政子という名前は本当に彼女にふさわしいので、はじめから政子で私は賛成です。
“まさこ”という名前でも、正子、真子、雅子あたりは見かけても政子は珍しい。政治を司る運命にある女性なのですから、これはもう政子でいいと思います。

とあります。実際この政子という名は、後年官位を授けられてからの名前といわれており、それまでは「実衣」のような名前であったかと思います。そして
「政治を司る運命にある女性なのですから、これはもう政子でいいと思います」
とありますが、これは時政の娘ということも関係しているのではないでしょうか。「時」は北条氏の男子に伝えられる通字なので、政の字を取ったと考えられます。

そしてりくの悪阻ですが、

時政の愛妻・りくも、臭いから寄らないで欲しいと言います。
確かに臭そうだ。あくまで当時の衛生ですからね。
なんせ、りくはつわりなのだとか。時政はつわりなら飯の炊ける臭いじゃねえのかと文句タラタラなのですが、個人差があるということで風下に行くよう言われます。

あらすじと感想に書いていますが、りくが臭いと言うのは悪阻が関係しているからではないかと思われます。個人差というのは、悪阻の症状に個人差があるということでしょう。

それからOPですが、

そしてオープニングが入ります。
例年より短く、スタッフロールが本編冒頭にもかかる。それだけ情報量が多いんですね。

私はこのスタッフロール、あるいは海外ドラマのようにしたいのかなと思ってもいました。しかしその理由は情報量の多寡のせいではなく、実は意外なところにあったのです。yahooにもありますが、元記事の方を置いておきます。

「鎌倉殿の13人」異例のOPタイトルバックに2つの狙い 例年より尺を約1分短縮 スタッフ名は別出し

制作統括の清水氏によれば
「大河ドラマは例年、3分近い尺を取っていますが、やや長いという側面もあって。タイトルバックの内容は基本的には毎回同じですから、冒頭のアバンタイトル(前回の振り返りなどプロローグシーン)からの『さぁ、見るぞ』という視聴者の皆さんの熱量が、この3分の間に下がってしまっては、もったいない。“大河ドラマの顔”としてタイトルバックを守りたい、とはいえ本編への熱気を逃さないために尺を短くしたい」
とのことで、何やら視聴率対策と取れなくもありません。

そしてまた坂東武者は云々。こういうの、好きな作品ならもう少し肯定的に受け止められないものでしょうかね。

それにしても坂東武者はかっこいい。しかし、ここで言い切りますが、坂東武者は娯楽がない! そして野蛮だ!
同時代の京では歌や漢詩を詠んでいる。書籍を読んでいる。宋からの品物を愛玩したりする。猫や犬を愛でていたりする。坂東武者は、犬がいれば的にしたり、殴り合ったりしてばかりでして。
相撲もまだそこまできっちりルールば決まっておらず、織田信長の頃よりワイルドで死人が出ます。

この犬を的にするというのは、犬追物(いぬおうもの)のことでしょうか。犬追物はちゃんとした武芸で、弓術を鍛えるためのものでした。矢が体を貫かないように鏑矢を使っており、流鏑馬や笠懸と並んで、騎射三物と呼ばれています。神事としても行われていました。

また頼朝と別れた八重に関してですが、

本作の八重は自害をしていません。失恋した女性が自害をするというのは、男性の願望ありきの部分はあります。貞操を守るという意味合いもあります。
そういう概念が当時のこの辺りには薄い、ということでしょう。それが嫌な後世の創作者は、フィクションで女性を殺しがちです。

この八重は生没年不明ですので、そのまま生きていたとしてもおかしくありません。無論自害説もあります。しかし
「フィクションで女性を殺しがちです」
とは、具体的にどのようなフィクションなのでしょうか。

それからこれは凡ミスでしょうが

人が不安に陥る心理と、そんなとき陰謀論に走る人間性って普遍的だと思えるのです。そして時宗が叫ぶ。

この時代に「時宗」がいたのですね(苦笑)。

いよいよ以仁王が挙兵することになります。

都では源頼政が老骨に鞭打ち、以仁王を助けるとのことで、諸国の源氏を募るために行家を遣わしているそうです。そして以仁王の御令旨(ごりょうじ)を恭しく差し出します。頼朝も丁寧に受け取る。

実はこの時、安達盛長が令旨に一礼もせずに近づこうとして咎められるのですが、こういうシーンに於ける、頼朝とその従者の違いをもう少し書いてくれたら面白かったのですけどね。その令旨に関して。

頼政は誰か?というと、源氏でありながら清盛に目をかけられている人物です。文を政子が見て、こう言い切ります。「まったく読めませんでした!」
彼女が愚かというわけではなく、女だからでもありません。政子の聡明さは初回から見えてきています。要するに、坂東武者という環境では、せいぜい事務的な文書しか読めないんですね。

この令旨を読めない云々、事務的な文書しか読めないとありますが、その事務的な文書とは具体的にどのような文書のことなのでしょうか。また「政子の聡明さ」云々ですが、この辺りと言い、またこの後で八重に手を振るシーンといい、やはり都風な洗練とはほど遠い存在に見えます。無論それ故のメリットもあるのですが。

以仁王の失敗に関するりくと夫時政の会話。

りくは悪女路線をまっしぐらのようで、そうとも言い切れないとは思います。
夫には大きな志があると励ます、いわばチアリーダーを務める女はむしろ望ましいものとされませんか? 時政が立派な役割を果たしていれば、りくも称賛されたかもしれない。

とありますが、さて嫌いな大河であれば、このような描写をどのように評価したでしょうか。そして頼朝が義時のみに胸中を打ち明けるため、義時がうんざりしているのを、『麒麟がくる』の道三と光秀になぞらえています。しかもこの後も政子と帰蝶を比較していますし。頼朝という人物に嫁ぐと骨が折れると言いつつも、実衣から楽しそうだと言われるシーンで

しかし、そういう(注、困難な状況を楽しむ)女性は可愛らしくないからフィクションでは消されがち。
りくにせよ、政子にせよ、悪女とされてきた理由は、そのあたりにもあるのでしょう。

いつものミソジニーでしょうか。そもそもりくであれ政子であれ、本当に困難な状況を楽しんでいたのでしょうか。
そしてまた京と坂東の比較。

大河ドラマ『平清盛』には【清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)】という菓子が登場しました。
香料と餡子を使った唐由来のもので、それこそ坂東武者が見たら理解を超えていくような、ファッショナブルでとんでもないシロモノです。ちなみに現在も販売されております。
そういうもの知っている人が、新鮮お野菜セットを持ち込まれてどうしろというのか。

とありますが、ここでそれ言ってどうなるのと思うのですが。本来は時政・義時父子の視点に立つべきなのでしょうが、なぜか伊豆権守の側に立ってしまっていますね。結局武者さんは、三谷大河だから思い切った悪口は書けないけど、本当は坂東の人々をディスりたいのではと勘ぐってしまいます。
(この項続く)

飲み物-ポーターとクルミ

[ 2022/01/28 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

発表が待たれる再来年大河そして『どうする家康』新キャスト

そろそろ1月も終わろうとしていますが、未だに再来年の大河の制作発表がなく、また、『どうする家康』の新しいキャストの情報も公式サイトにアップされていません。

1月の制作発表は、一昨年と昨年のみで終わったのでしょうか。ちなみに『麒麟がくる』は2018年の4月発表でした。

ところで昨年の11月に、予想される登場人物について投稿しています。
『どうする家康』登場人物予想

この時予想した人物の中で、キャストが決まったのは以下の通りです。
(青文字、敬称略。予想になかった人物は、役名、出演者名とも青文字)

松平広忠(家康の父)
於大の方(家康の母)

今川義元-野村萬斎
太原雪斎
寿桂尼

織田信長-岡田准一
豊臣秀吉-ムロツヨシ

鳥居元忠 榊原康政
本多忠勝 本多正信
石川数正 井伊直政
伊達政宗

築山殿(正室)-有村架純
旭姫(正室)
西郷局(側室、秀忠の母)
阿茶局(側室)

武田信玄-阿部寛

無論主人公が主人公ですから、登場人物はもっと多いでしょう、新しく決まった順に発表して行ってほしいです。また少年時代もかなりクローズアップされると思いますが、両親である松平広忠と於大のキャストはまだ決まっていないのでしょうか。

それと昨年に倣って、今回は逆に徳川慶喜が毎回登場し、この人物を紹介するというやり方でもいいのではと思ってもいます。

飲み物-コーヒーとケーキ

[ 2022/01/28 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

リーグワン第3節結果と地上波中継について

ラグビー関連です。
まずワイルドナイツそして日本代表のフロントローで、「笑わない男」の異名をとる稲垣啓太選手が、モデルの新井貴子さんと結婚とのこと。おめでとうございます。末永くお幸せに。ちなみに稲垣選手の表情、こぼれんばかりの笑顔でした。

そして前節の結果です。なお今回より会場名を正式名称に改めています。
(赤文字勝利チーム、青文字不戦勝チーム)

ディビジョン1
東芝ブレイブルーパス東京 - ブラックラムズ東京(味の素スタジアム)
シャイニングアークス東京ベイ浦安 - グリーンロケッツ東葛(秩父宮ラグビー場)
コベルコ神戸スティーラーズ  27 - 22 クボタスピアーズ船橋・東京ベイ
(ノエビアスタジアム神戸)
トヨタヴェルブリッツ - NTTドコモレッドハリケーンズ大阪(豊田スタジアム)
埼玉ワイルドナイツ 27 - 3 横浜キヤノンイーグルス
(熊谷スポーツ文化公園ラグビー場)
静岡ブルーレヴズ - 東京サンゴリアス(ヤマハスタジアム)

ディビジョン2
三菱重工相模原ダイナボアーズ 52 - 25 スカイアクティブズ広島
(相模原ギオンスタジアム)
花園近鉄ライナーズ 62 - 10 三重ホンダヒート(東大阪市花園ラグビー場)
日野レッドドルフィンズ 56 - 17 釜石シーウェイブス(秩父宮ラグビー場)

ディビジョン3
宗像サニックスブルース 17 - 15 中国電力レッドレグリオンズ
(グローバルアリーナ)
九州電力キューデンヴォルテクス 17 - 12 清水建設江東ブルーシャークス
(東平尾公園博多の森陸上競技場)
クリタウォーターガッシュ昭島 - 豊田自動織機シャトルズ愛知
(東大阪市花園ラグビー場)

この第3節(ディビジョン2と3は第2節)も新型コロナウイルスの陽性者が多く、中止となった試合がありました。3つのディビジョンのうち、今のところ陽性者が出ていないのはディビジョン2のみです。

ところでクボタスピアーズはトンガ応援のため、赤のソックスを着用して試合に臨んでいます。残念ながら、コベルコ神戸スティーラーズに5点差で敗れましたが。2連勝のイーグルスは、ワイルドナイツに完敗。ようやく試合が行われたディビジョン3は、九州勢が勝利を収めています。2チームとも17点での勝利です。

それから、29日のコベルコ神戸スティーラーズと埼玉ワイルドナイツの試合は日テレ系列で中継されます。ただし関東ローカルです。それから横浜キヤノンイーグルスとシャイニングアークス東京ベイ浦安の試合、こちらはtvkで中継です。

飲み物-パブのビール2

[ 2022/01/27 01:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』「挙兵は慎重に」あらすじと感想-その2

『鎌倉殿の13人』第3回の感想です。まず、後白河法皇幽閉に至るまでが描かれていないと先日書いています。源氏と北条氏が主人公ということもありますが、やはりこれはドラマの中で触れてほしかったですね。

特に史実と創作をつなぐためにも、多少は嘘でもいいので、それらしい描写を挿入してほしいなとは思います。この「それらしい」部分というのは実は大事なのではないでしょうか。史実は史実として描いて構わないのですが、それと創作の部分とがどうも分かれがちで、後者の部分がやはり荒唐無稽と感じる人もいるでしょう。それと結局頼朝が挙兵することになったのは、三善康信の早とちりによるものなのかどうか、そういった部分をもう少し描いてほしかったです。

また八重が一礼しているのに、政子がやけに手を振っているのは、何か勝ち誇ったように見えてしまいますね。その八重、夫である江間次郎は、未だに彼女にとって家人のままなのでしょう。何やら『風林火山』のヒサと平蔵の関係を思い出します。結婚後も夫を呼び捨てにしていましたし。

文覚が義朝のどくろを持ち歩いているというのには、かの「頼朝公十四(十三)歳時のされこうべ」を思い出します。しかし猿之助さんということもあり、「平家だ平家だ」と力説する辺りは「詫びろ詫びろ」さながらでした。しかも「黒崎さん」もそばにいましたしね。

ところで時政が大番役を務めていた時、源頼政に野菜を持参しています。この時頼政はさほど関心も見せず、後になってあの芋はうまかったなどと言われたため、時政はあまりこの人物をよく思っていないようで、それも頼朝が挙兵しなかった一因となっています。また国衙での野菜の献上、堤に蹴散らされてしまいましたが、そもそもこの時期は飢饉が来るかとも言われており、野菜もさほど豊作ではなかったことでしょう。

そしてりく。悪阻のせいもあって、普段はそう気にしないであろう夫の体臭が気になるようです。また以仁王の挙兵に関しては、失敗するとずばりと言い当てており、夫に対しては、挙兵の機会を失って悔しがるのならともかく、安堵とは何たることと厳しく咎めます。彼女の性格が何となくわかります。

大庭景親と伊東祐親。平家の勢力拡大を今はまだ喜んでいるのですが…。祐親は政子を目代の兼隆に嫁にやれとまで言う始末です。実際この時点では、頼朝が旗揚げをするなど思っていなかったのも事実でしょう。

主人公でありながら何やら地味な義時。義村を連れて国衙に赴き、木簡を盗み見ますが、よく誰にも気づかれなかったものです。それと後白河法皇がいつ出て来るのかと思ったら、ああいう登場の仕方でしたか。三谷さんらしいと言えばらしいです。尤もあの当時、夢占いなどはよく行われていたようです。

あとカラスと源頼政に、『ゲゲゲの鬼太郎』を連想します。カラスはメッセンジャー的なところがありますし、カラスヘリコプター(カラスブランコ)という移動手段もあります。一方頼政、この人は鵺退治の伝説がありますが、平成の終わりになって復活した鵺(地獄の四将のひとり)を、石動零が退治して自分の中に取り込んでしまいます。1000年の時を経てよみがえった鵺ですが、零の鳴弦がかなり堪えるようです。

そもそも鬼太郎は妖怪であり、こういう「あやかし」、呪術的な世界観はこの時代と親和性が高いのでしょう。目玉おやじが、夜に活動するようになったせいで、人間は妖怪を怖がらなくなったと言ってもいましたね。


飲み物-トディ
[ 2022/01/27 01:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』「挙兵は慎重に」あらすじと感想-その1

第3回「挙兵は慎重に」です。


治承4(1180)年。清盛は後白河法皇を幽閉し、自らの孫である安徳天皇を即位させる。安徳天皇はまだ1歳を過ぎたばかりだった。頼朝は北条家の婿となり、政子との間に娘大姫が生まれていた。一方時政の妻、牧の方も子を身籠っていた。この時期は異常気象が続き、飢饉の恐れがあった。そして八重は家人の江間次郎の許に嫁いだが、その館は北条館の向かいにあった。

宗時は伊藤祐清や三浦義村と狩りに出ており、一方義時は米の勘定の仕事をしていた。宗時たちは酒盛りを始めており、和田義盛は挙兵の時期を気にしていた。またその中の一人は、源氏の再興を唱えて回っている坊主を見かけており、その坊主の首からは頼朝の父、義朝のどくろを包んでぶら下げていると噂されていた。世の中の不安定さを象徴する存在とも言えたが、宗時はすべて平家のせいと吐き捨てる。

その頃北条館には、源行家という山伏姿の男が来ていた。この人物はかつて十郎と呼ばれており、後白河法皇の妹八条院から蔵人に任ぜられて、行家と名乗るようになっていた。その行家は頼朝に他言無用と断ったうえで、6月に法皇の子以仁王が平家打倒のために、源頼政共々挙兵することを伝える。行家は諸国の源氏に立ち上がるよう、令旨の使者を命じられていたのだった。政子はその令旨を読めなかったが、宗時は戦の準備は万端と言い、頼朝は時政に、頼政の人となりを知りたいと言う。

時政は大番役の際に頼政に会ったことがあったが、あまり好感を持てる人物ではなかった。頼朝は挙兵を見送ることにし、いずれ清盛が死ねば自分も京へ戻れる、それで十分だと言う、宗時は焦るが、りくは夫時政に、この計画は失敗すると言う。しかし義時はおよそこういう話題とは無関係で、領内の田植えの具合をまとめていた。そこへ頼朝が入って来て、自分は源氏の棟梁として挙兵したいと言う。義時は、頼政の下での挙兵を見送るのだなと察するが、頼朝が、自分にだけ本心を打ち明けるのを快く思っていなかった。

京から三善康信の知らせが来る。この康信は逐一京の情勢を頼朝に届けていたが、5月22日と26日、それぞれの日付の文が同時に来た。まず22日の分には、以仁王が清盛にことが発覚したため、早めに兵を挙げること、そして26日の分には。その企てが失敗に終わったことが書かれていた。以仁王も頼政も落命し、清盛は高笑いする。その後、平家に近い大庭景親が京から戻って来て伊東祐親と会い、伊豆の国主であった頼政が死んだことで、平時忠が国主に決まったこと、目代として平兼隆が就任することを伝える。関東に於ける平家の勢力の拡大を2人は喜んでいた。

景親は、頼政の残党を召し捕るように命じられており、頼朝もいずれ成敗されると言う。そして祐親は時政を訪ね、北条が生き残るためにも、兼隆に政子を嫁にやれと促すが、時政は無論その気はなかった。しかし目代への挨拶のため、義時を連れ、野菜を持って国衙(役所)を訪れるが、時政は伊豆権守の堤から、今回の挙兵に加わったのではないか、疑いあらば打ち首と言われ、野菜を踏みつけられる。厄介な婿を持ったものだと時政。しかし義時の目は、国衙の中にある木簡の置き場を見つめていた。

祐親は八重の館を訪れる。平家の威信がますます高まったことを喜び、自分の仕置きに狂いはないと得意げだった。その八重は川向うの北条館に向かって一礼する。頼朝、大姫と共に庭に出ていた政子は八重に手を振った。その夜頼朝は寝所に後白河法皇がいること、しかも清盛による幽閉から助けてくれと言うのを聞くが、夢であることがわかる。しかもまた康信から文が届き、令旨を受け取った者が、清盛の兵から追討されるから奥州に逃げろと書かれていた。何もせぬのに咎めを受けるのなら、挙兵した方がましだったと頼朝。

無論これは康信の早とちりで、頼政の残党を清盛は追っていたのである。しかしこれが功を奏したのである。その頃宗時は川原で、怪しげな僧が、平家のために民が犠牲になっていると説くのを目にする。その僧は侍2人から川に投げ込まれ、泳げずにいたのを宗時に助けられた。この人物は文覚といい、義朝と親しかったため。宗時は頼朝に会わせようと、この文覚を北条館に案内する。一方で政子は義時に、奥州に向かっても敵は追ってくる、本当は頼朝は自分の手で敵を討ちたいのだと話す。

義村にこのことを相談した義時は、兵は300は必要だと言われ、とある場所に2人で出かける。そこは国衙で、義時は先日目にした木簡を探り、主な豪族の石高を調べていた。その頃時政は、大番役から戻った三浦義澄から法皇の密旨を受け取り、それを盛長に委ねる。その翌朝、文覚が宗時に案内されて頼朝の前に現れるが、盛長はこの人物が、その辺りのどくろを義朝の物と言って、高値を吹っ掛けようとしたことを暴露する。文覚はそのどくろを投げ捨てて去る。

宗時はどくろはまがい物でも、あの文覚の声は民の声だと言い、挙兵を勧める。政子はいつまでも立たないのはふんぎりがつかないからだ、意気地なしと夫をなじる。そして義時は、木簡から割り出す限り兵は300で、兼隆の兵と互角であり、緒戦に勝てば味方も増えて、伊東と大庭の兵を上回ると言った。しかしこの戦には大義名分がないと言い出す頼朝に、盛長は例の密旨を渡す。これで頼朝は腹を決めた。


行家が来たり文覚が来たりで、何かと慌ただしい雰囲気になって行きます。京では以仁王が兵を挙げたものの、うまく行きませんでした。頼朝の挙兵を皆が待ち望む中、一人蚊帳の外に置かれているが如き義時ですが、この人物らしい「仕事」をしたようです。

それにしても既に5年が経過しており、頼朝と政子は夫婦となっていて、大姫という娘も生まれていました。そして八重は家人の江間次郎と夫婦になりますが、どうも夫婦というよりは、主の娘と使用人の関係が抜け切れていないようです。そんな八重に、平家の勢力が拡大すると父祐親は喜んでみせるのですが…。

しかし今回は、後白河法皇幽閉までのいきさつが詳しく描かれていないのが難です。あるいはこれと、設定は異なるものの『平清盛』を一緒に観れば、かなりわかりやすくなるのではないかと思われます。その他細かいことはまた次回にて。

飲み物-ホットワイン2

[ 2022/01/26 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

Seiten o Tsuke 3

In Paris, TOKUGAWA Akitake and his attendants includes Tokudayū celebrate the New Year (1868). But they learn that TOKUGAWA Yoshinobu, the 15th shogun and elder brother of Akitake enacted Restoration of Imperial Rule. It confuses them but Tokudayū tries to reduce costs during their stay for Akitake who is going to study in France. About that time, he is brought to a stock exchange by a frenchman called Herrard and learns about bond.

青天を衝け-民部公子と篤太夫

Akitake (Rihito Itagaki, left) and Tokudayū (Ryō Yoshizawa) in Paris


Tokudayū decides to return to Japan with many of the attendants of Akitake. Before departing for Japan, he cuts off his topknot. In Japan, a civil war breaks out and his cousins Seiichirō and Heikurō fight against the New Government Army.


青天を衝け-篤太夫と市郎右衛門

Tokudayū (right) meets his father Ichirōemon (Kaoru Kobayashi) and tells him that he will visit Sunpu to meet his former lord Yoshinobu


Tokudayū visits his hometown Chiaraijima and meets his parents Ichirōemon and Ei, his wife O-chiyo and daughter Uta. And then he visits Sunpu domain (present Shizuoka) and meets Yoshinobu who is ordered to confine himself in Sunpu. Then Tokudayū improves the domain's finaicial conditions utilizing the knowledge he acquired in Paris. However, the civil war has not finished yet and Seiichirō has gone to Hakodate to establish a new state in Hokkaidō.


青天を衝け-改革に乗り出す篤太夫

Tokudayū (centre) in Sunpu tries to reform Sunpu domain with the vassals of Yoshinobu and plans to establish a company by gathering money from merchants


The images are from the official website of "Seiten o Tsuke".

[ 2022/01/25 01:30 ] Taiga Drama | TB(-) | CM(0)
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aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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