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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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よいお年を/Have a good New Year

本年もこのブログにアクセス下さりありがとうございました。
新年は2日から更新予定です。よいお年をお迎えください。
コロナ禍もそろそろ収まってほしいですね。

This is the last post in 2021. Thank you for your visit to this blog this year. Next entry will be posted on the 2nd of January, 2022.  I wish you a good New Year and hope the Coronavirus situation will settle down soon. 

淡いピンクのサザンカ
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[ 2021/12/31 15:00 ] その他/others | TB(-) | CM(0)

『応天の門』禍いを呼ぶ男の童の事 二

実に久々に『応天の門』です。武市丸関連で周囲が色めき立ち、その結果不思議な事件が立て続けに起こります。

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業平は例の不思議な少年、武市丸についての相談を道真に持ちかける。しかし道真は、牛車が燃えたくらいでと素っ気ない。業平はそれ以外にも事件が起こっていると話すが、道真は、それは検非違使の仕事だと切り返す。しかし武市丸自身も病にかかり、人死にまで出ている以上、業平も道真を頼らざるをえなかった。しかし道真は、自分が口を挟んでいい事件なのかと逆に尋ねる。

ともかく道真は、まず燃えた牛車を調べることにした。煤の中に油染みがあったことがわかり、道真が車の下を調べたところ、石を発見する。それは温石(おんじゃく)だった。元々は体を温めるのが目的の温石だが、それを使うような季節でもなく、また石は高温で焼かれたらしくひびが入っていた。すぐに火をつけるというよりは、その石の埋み火を利用して牛車を燃やしたと道真は考える。道真は業平に、その日の衣に焦げがないか確認するように勧める。

これで業平は、やはり武市丸に近づくなという、自分への警告のためだったことに気づく。さらにその後、牛車を止めていたそばに寝ていた宿無し者が、事件当日に現場近くで怪しい者を見ていたことがわかる。その者によれば、男は日野家の門の火事の後は姿を消しており、しかも汚い身なりをしていたものの、ヒゲをきれいに剃っていたらしい。素人の変装であると道真は見抜く。

その時業平の配下の者たちが、急にあちこちがかゆいと言い出した。道真は、それはたぶんノミだから、塩を溶いた湯で身体を洗った後、強い酒で拭くようにと言い、また具合が悪い時は、首の後ろを炙って温めるといいと教える。配下の者たちは、驚きながらも彼の言を受け入れる。そして汚い身なりのヒゲのない男というのは、橘治臣(おさおみ)と考えて間違いなかった。放火の原因は不明であるにせよ、病人がいるところにぼろを着て一晩いれば当然感染もするし、実際火を放った後帰ってから具合が悪くなり、亡くなったのである。

そして牛車を燃やした犯人は日野唯兼だった、唯兼は武市丸を愛しており、それを業平に奪われたことに腹を立てていたのである。屋敷の門が焼かれたこともあり、火災があったとしても、自分が疑われることはないと踏んでの犯行で、業平が諦めてくればそれでよしとしていたのである。これで万事解決かと思われたが、その時小雪の屋敷では、武市丸を一目見ようと大勢の者たちがつめかけていた。武市丸は何も口にしようとせず引きこもり、姉の小雪もなすすべがなかった。

ついに武市丸は群衆に向かって
「うるさい、色ボケジジイども!」
と一喝し、自分は文章生になるから引き取るようにと声を荒げる。

実は武市丸は声変わりを迎えており、そのため病と称して屋敷にいたのである。業平は、今回の件は周囲が勝手に殴り合ったようなものであるから気にしなくていいと言い、また武市丸は、最初は死のうと思ったが、自分の尻を狙う奴らのために死ぬなど、馬鹿らしくなってしまったと答える。声変わりを迎えたことで、自分でも強くなった気がすると武市丸は言い、その後も文が届くことはあったが、突っぱねているようだった。

そして業平は常行に、多美子のことについて尋ねる。その常行は多美子に会いに行くところだった。多美子は小雪の話を面白がり、会いたいというが、その多美子の枕に呪詛が縫い込められていたことがわかる。入内前の屋敷の床裏の人形共々、女官の玉枝の仕業らしかった。宮中で穢れは出せないため、多美子には、玉枝に縁談が来たという理由で里下りをさせたが、黒幕は「染殿」、常行に取って伯父に当たる良房のようだった。常行は最早内裏のしきたりはどうでもいい、多美子にあだなす者は自分が斬り捨てると決意する。

***********************

事件の取り調べは検非違使の仕事であると一度は断り、その後調査に加わることになった道真ですが、相変わらず色恋沙汰も関心なく、例によって淡々と調査を行います。しかもノミに食われた時の治療方法を伝授したため、業平の配下の者たちは、学者らしいぞと噂します。というか、一種の変人扱いといった方が正しいかも知れません。

しかしこの武市丸を巡る事件、要は武市丸が愛しい周囲のおじさまたちが、勝手に互いを貶めようとしたその結果でした。当の武市丸に取っては迷惑な話で、幸い一連の事件も落ち着いたこと、さらに声変わりが始まったことから、自分も文章生として生き、役職につく道を選びます。

そして入内した多美子の身の回りに、またも怪しげな事件が起きます。入内前の床裏にも呪詛の人形があり、こちらは毒を盛った深雪という女の仕業と思われていましたが、実は玉枝という女官がやったことでした。

多美子はこれに関しては何も知らされず、別の女官が気を利かせて玉枝を里下りさせますが、この件の黒幕はどうやら基経の父、藤原良房のようです。異母兄で、この入内にも関与した常行は気が気ではありません。多美子に何かあった場合は、実力行使に出ることを考えます。

さてこの次の回ですが、久々に源融が登場します。

[ 2021/12/31 01:30 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』ガイドブックを見て感じたこと その2(+正月時代劇)

まず、先日投稿した分で、三谷幸喜氏のインタビューからの引用部分を泡めのブルー系にしていたのですが、色が薄く見づらいため、やや濃い目の色に変更しています。それから弁慶を演じる佳久創さんの敬称を落としていました。いやはや大変失礼。

今回はその続きになります。三谷さんが言う「史料どおり」と、「史料に沿っていない部分」なのですが、どうもこの両者の差がかなり大きく、それが批判、あるいは否定的な意見のもとにもなっていますし、また三谷さんが本当に書きたいのは、本当は後者の方ではないかとも思ってしまいます。以前『真田丸』の時の実況ツイを見て思ったのですが、少なくとも私が目にした中では、史料そのものの指摘よりも、三谷さん特有の小ネタやキャラ設定に言及したものが多いように感じられました。

大河だから史料を重視したいという気持ちはわかります。ただこう言っては何ですが、視聴者が重視するのは史料通りにきちんと描かれているか否かより、ドラマとしての面白さだと思われます。そして三谷大河の面白さは、小ネタの多さやキャラ設定の意外性などであると思われてもいるわけです。

確かに『吾妻鏡』は、異論もあるものの、鎌倉期の史料として有名です。今回の大河の場合は、吾妻鏡そのものをベースにしているのはわかりましたが、やはり、必ずしもその通りに描くべきなのかという点には、やや疑問があります。無論ドラマとして面白ければそれで問題はないのですが、そして今回に限らずですが、大河とは本来どのようにあるべきか、これが抜け落ちている感があります。

そもそも史実は盛り込むべきなのか、フィクションで行くべきなのか、本来看板番組である大河にも関わらず、こういった点がNHKトップの総意ではなく、脚本家、あるいはプロデューサーの裁量にまかされてしまっているという点は、如何なものでしょうか。そのため作品によって、史実の盛り込み方にかなり差が出てしまってもいます。

『おんな城主 直虎』の脚本を担当した森下佳子さんは、大河は史実に縛られ過ぎ、史料だってどこまで本当だかわからないとコメントしていたこともあります。無論井伊直虎自身、あまり史料がないということもありましたが、ならば史料のない人物を、なぜ主人公にするのかという疑問にもつながります。ある作品では史料重視、別の作品では史料が殆どなくフィクションが多いというのは、どこかポリシー不在の、出たとこ勝負的な印象を受けてしまいます。

あと最近のNHK出版のガイドブックは、必ず過去の同時代の大河を紹介しています。今発売中の前編では、『草燃える』が紹介されていて、北条政子を演じた岩下志麻さんのコメントがあります。実際これは、北条政子が実質的な主人公であり、またこの作品で義時を演じたのが、今回平清盛を演じる松平健さんでした。恐らく今後は『義経』や『平清盛』なども出て来るかと思います。

過去の大河を持ち出すのはいいのですが、そして繰り返すようですが、それらの作品は受信料で作られています。ならば、大河60年は視聴者の皆様のおかげですと、これまたNHKトップ自らが、もっと口にしてよさそうなものなのですが。

その受信料に関することでひとつ。NHK出版のガイドブックは、毎号の裏表紙がもみじ饅頭のにしき堂の広告になっています。これは最早長年の提携関係にあるといってもいいでしょう。その一方で、今回のニッコームックの裏表紙は、主演の小栗さんが出ているプレモルの広告です。

この2つを比較すると、どちらが出演者を強力にアピールしているかは一目瞭然です。無論NHKとしては、色々やりたくてもできないという事情があるでしょう。しかし私としては、ここはやはり主演の小栗さんの、文字通り「旬」の広告を使っている方が、惹きつけられるものがあります。

以前、大河を作るのであれば、主演俳優の出演CMの企業に、スポンサーとなっていくらか出資して貰ってはどうかと書いたことがありますが、今回両方の裏表紙を見て、改めてそれを思い出しました。サントリーからいくらかお金を出して貰えれば、受信料を何十億も使わずに済ませることもできるはずなのですが。尤もサントリーも、リーグワンで出費が多少はあるかとは思います。

三谷大河のみならず、大河についての疑問点は多々ありますが、年が改まって来年の放送が始まる前に、ガイドブック関連でもう一度投稿できたらと思います。年を跨ぐ格好になりますね。

それと正月時代劇『幕末相棒伝』ですが、今は正月時代劇のサイトはもう作られていないようです。かろうじて掲示板はあるようなので、この掲示板、そして紹介ページのURLだけを一応貼っておきます。

https://www.nhk.or.jp/drama/bbs/(掲示板)
https://www.nhk.jp/p/ts/3K4QPLPQRV/(紹介ページ)

しかし杉本哲太さんと浅利陽介さんが出ているのは、タイトルに「相棒」が入っているからでしょうか。


飲み物-ホットウイスキー
[ 2021/12/31 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』ガイドブックを見て感じたこと その1

来年の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』のガイドブックの内容について、思ったことを書いて行きます。主にニッコームック(産経新聞出版)『鎌倉殿の13人 完全読本』の内容をベースにしていますが、一部NHK出版のガイドブックの内容もまた参考にしています。

まずいずれも、出演者の紹介やインタビュー、スタッフの紹介、時代背景、舞台となる地の紹介、あらすじが紹介されており、ニッコームックの場合は、お馴染みの松平定知氏が今年も登場しています。

そしてキャスト関連です。以前から武蔵坊弁慶は誰なのか、あるいは今回は出て来ないのかと思っていたのですが、このガイドブックを見て、佳久創さんが演じることがわかりました。佳久さんといえば、あの『ノーサイド・ゲーム』で、アストロズからサイクロンズに移籍した里村亮太を演じていましたね。そして平維盛が濱正悟さんですが、この人も『ノーサイド・ゲーム』に出演していました。三谷さん、恐らくあのドラマを観ていたのではないかと思われます。

それから今回一番書きたかったのは、三谷さんのインタビューに関してです。このガイドブックの147ページにこのようにあります。

ただ、僕の大河ドラマは、「史実無視で好き放題書いている」と言われがちです。じつは『新選組!』も『真田丸』も、歴史上に起きたとされる出来事は、参考資料に従って、その日付まで忠実に書いていますし、必ず舞台となった場所に足を運んで風景まで眺めています。(中略)史実と史実のあいだを想像で埋めるのが、僕の仕事だと思っています。(中略)大河ドラマは、史実と史実の行間を読んで、史実の裏側に隠れているものに思いをこめることができると思っています。もちろん時代感覚の違う歴史上の人物を、現代目線で描くことの危険性は承知の上です。でも、夏は暑く冬は寒いといった共通認識は変わらないし、(中略)脚本家は人間を書くのが仕事ですから、僕らと共通する部分を見つけなければ、人物を描くことはできません。

三谷大河については前にも書いていますが、どうもふざけているように見えるという批判も多いと思われます。これに関して三谷さんは、史実は参考資料に従って書いている、史実と史実の間を想像で埋めると答えています。この史実と史実の間を想像で埋めるというのは、かつて『花神』の制作統括であった成島庸夫氏のコメントにもありましたが(『花神』大河ドラマストーリーより)、この「想像」の解釈について、何らかの食い違いがあるのではないかと思われます。

またNHK出版のガイドブックでは、三谷さんは史実でない部分は解釈をふくらませるといった意味のことを語っていますが、やはりこの「想像」とか、史実でない部分を自由に書くといった点が、視聴者が考える大河とのギャップとなって表れている感もあります。一例として『真田丸』の史実でないと思われる部分に、信繁と梅の婚礼で、きりがあれこれ信繁の世話を焼くシーンがあります。梅が、きりにそれをやめてほしいと言った時、

「あんた、嫁になったら急に強気になったわね」

と、月9さながらのセリフが飛び出して来ます。他にも、秀吉がいなくなってしまい、片桐勝元があちこちの部屋を探し回っていて、たまたま侍女が着替えをしているのを見てしまう、所謂「ラッキースケベ」のシーンなどが出て来たりしますが、こういう部分に馴染めないという人ももちろんいるでしょう。

何よりも、かつて『風林火山』の脚本を担当した大森寿美男氏のコメントにはこうあります。

何しろ殺戮も略奪も認められていた時代なわけで、彼らのしたことを今の価値観で判断すると、限界が出てくるのは必至です。ですから、善い悪いではなく、今に通じる人間ドラマが描ければそれでいいと考えています。

そもそも三谷さんも、当時の人々の感覚を大事にしたいと以前語っており、その意味では大森氏と共通するものがあるはずなのですが…。さらに三谷さんは、どちらのガイドブックでも、ベースとなる『吾妻鏡』に反することは描かないと言っていますが、結局そういった書き方が、史実に縛られた部分と、史実に縛られない自由な部分のギャップを大きくしているのではないかとも思います。
(この項続く)

飲み物-ロックグラスカクテル



[ 2021/12/30 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

年末年始のラグビー情報

ラグビー関連です。

現在、高校と大学の大会が行われていますが、実はあと10日でリーグワンも開幕します。1月第2週の週末は、3つの大会がほぼ重なることになり、ラグビー中継関係者や取材陣は多忙を極めそうです。

ところで高校といえば、ゴールデンウィークに行われるサニックスワールドユース、2020年と2021年はコロナ禍で中止でしたが、2022年は今のところ行われる予定で、1月1日から5日まで予選が行われます。

(SANIX WORLD RUGBY YOUTH TOURNAMENT)

さてリーグワン、正式にはNTT JAPAN RUGBY LEAGUE ONEですが、試合日程は以下のリンクをご覧ください。ディビジョン1は1月7日、ディビジョン2は1月9日、そしてディビジョン3は1月15日がそれぞれ開幕日です。願わくば、これに合わせて『ノーサイド・ゲーム』続編を放送してほしかったです。無論スケジュールが合わなければ、再放送でも構いません。何せ君島GMもとい部長は、しばらくは「頼朝」ですので。

スケジュール
(リーグワン公式サイト)

そして、CSのテレ朝チャンネルで放送されているフランスTOP14ですが、先週末に行われるはずだったクレルモンとブリーヴの試合が中止となってしまいました。これは残念です。尚次節のトゥールーズとの試合は行われることになっています。

テレ朝チャンネルラグビー放送ラインアップ
(テレ朝チャンネル公式サイト)


飲み物-スミスウィックのスタウト
[ 2021/12/29 01:15 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『黄金の日日』の創作と疑問点 5

まず先日投稿した「偽国使」のあらすじ、変換ミスとわかりづらい部分を修正しています。

ところでこの回ですが、ちょっとこれはやり過ぎかなと思います。何やら『江~姫たちの戦国~』や、『花燃ゆ』と似たような雰囲気を感じます。どう考えても助左衛門があの場を仕切り、秀吉の重臣である小西行長や、対馬の国主宗義智に、あたかも命令するが如き物言いをするのはおかしな話です。これなら最初からすべてフィクションにして、自在にキャラを動かした方がいいのではないでしょうか。

無論、『江』や『花燃ゆ』よりは、ストーリーそのものはもう少し重みがあります。また助左衛門を慕う美緒や桔梗、彼女たちはオリキャラなので、多少度が過ぎた振る舞いをしても、許されるという部分はあるでしょう。そして無位無官の商人である助左衛門が、秀吉に拝謁する時は、外で待たされているなどという描写は納得できます。しかし記録の少ない主人公を、様々な形で政治あるいは外交での決定に絡ませるのは、どうもいただけない気がします。

そして美緒と桔梗。最近あまり出てこないなと思ったら、このような形で登場しています。しかしこの場合、どう見ても美緒が桔梗に嫉妬している印象はぬぐえません。本来彼女は男勝りで、このようなキャラではなかったように思うのですが、自分が惚れ込んだ人物である以上、自分に冷たい態度を取る夫と血縁関係にある女性に、奪われたくないというところでしょうか。

このやり取りを見る限り、桔梗の方が筋が通っているようように思います。子供の頃、助左衛門が自分を助けてくれた、その時の思いが今も彼女の頭から離れないわけですし、このまま桔梗が助左衛門と結ばれなければ、彼女が浮かばれないでしょう。しかし桔梗と銭丸、この時代女と子供の二人旅は危なくないでしょうか。そもそも肥前に行ったところで、当の助左衛門が行長たちに出くわして堺へ戻っているわけで、会えるわけはないのですが。

それにしても小田原征伐、小田原へ行くシーンと、大坂へ帰還するシーンが出て来るのみです。ならば、いっそのことナレだけで済ませてもよかったかも知れません。「ナレ征伐」です。その後石田三成は使節に会い、国書を目にして真実を知るわけですが、その前に忍城の水攻めで散々な目に遭っていますね。そういう台詞が一言くらいあってもよかったかも知れません。あと鶴松が使節の前で粗相をしたこと、これは事実とされています。


飲み物-ビールと夜景
[ 2021/12/29 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『黄金の日日』「偽国使」

第39回「偽国使」です。


天正18(1890)年、秀吉は次第に年齢を重ね、何か精のつくものをと思い、石田三成を呼んで虎の肝を所望する。三成が堺の商人に頼もうとすると、秀吉は虎はどこにいるかと尋ねる。つまり秀吉は、朝鮮から貢ぎ物として献上させることを目論んでいたのである。

この件を国書にも盛り込んだと秀吉は言うが、朝鮮が応じないため、対馬国主の宗義智と、その義智と親戚関係にある小西行長を朝鮮へと派遣する。応じない場合は討伐も辞さぬ考えだった。しかし朝鮮へ向かう一行の前を、海賊船と思しき船がふさぐ。その船は助左衛門の船だった。しかも助左衛門は、国書を破り捨てるように言う。

助左衛門は、いずれにしても義智と行長の二人は、朝鮮では命を奪われるにすぎない、朝鮮国王が日本に来ることはない、朝鮮は日本など歯牙にもかけぬと断言した。しかも戦になれば交易はできず、商人は困り果てると力説する。行長は、形の上でも上洛させたいと考えていたが、助左衛門はそれも否定し、既に自分は朝鮮に行ったと言って、五右衛門に朝鮮の書状官、許筬を連れて来させる。

助左衛門は許筬と明の寧波で会い、朝鮮側の真意を突き止めたのである。無論義智としても考えはあったが、許筬は国使を渡されても、朝貢はないと繰り返す。そして出兵させない方法として、国書の書き換えを勧める。朝貢をさせるのではなく、親善大使である通信使の来聘を仰ぐようにするのだった。要は秀吉を騙すということで、それは許筬が手筈を整えることになった。

しかし朱印なしで国書を書き換えることもできずあれこれもめていた時、五右衛門は要求をのまなければ、この船を囲む大筒が火を吹くとおどす。

この年の4月6日、秀吉軍は小田原攻めを開始する。その2か月後、国使を載せた船が釜山を出港した。対馬の義智の館では、国使たちが上京しないことを知って驚くが、今回はあくまでも秀吉を騙すのが目的の大芝居であり、危険なことに巻き込むわけには行かなかった。

そこで出て来たのは、通信使になりすました五右衛門と手下の百足だった。しかし問題は国書だった。中身は朝貢ではなく賀辞であった。幸い秀吉は漢文が読めなかったが、三成が読めば一目で見破られることになる。その点でも行長や義朝は頭を抱えざるをえなかった。7月、船は堺に入港したが、助左衛門は銭丸が港を歩いているのを目にする。

その頃桔梗は、利休の屋敷を訪ねていた。小田原に行くことになったと言う。小田原には利休も同行していた。留守を預かる美緒は、最近の助左衛門は琉球や天川、そしてカンボジアにまで足を運んでいると言う。帰国後必ず利休屋敷に立ち寄る助左衛門は今井には顔を見せず、桔梗はそれが寂しかった。しかも桔梗は、かつて宗薫が、父の愛と女房の愛を助左衛門に奪われたと話していたのを聞いていた。

呂宋まで行ったりして、なぜ助左衛門と一緒にならなかったのかと責める桔梗に美緒は、やはり宗薫とあなたは兄妹だといい、慕っていたのは自分だけ、呂宋へも自分で船に乗り込んだが、一緒に暮らしただけだと主張する。実は桔梗は、兄に関白の側女になれと勧められており、小田原行きもそのためだった。そのため家出をして、銭丸と共に、助左衛門に会いに肥前の加津佐へ向かおうとしたのである。桔梗は、自分が助左衛門を愛していることを美緒に打ち明ける。

しかし当の助左衛門はもちろん堺にいた。桔梗と銭丸は何も知らず、港に停泊している対馬の船を眺める。そして美緒は、助左衛門を我がものとしたかった。

9月30日、秀吉は小田原から大坂に戻る。そして三成は、朝鮮国使に叩頭の礼をしたいと言うが、行長はこれに驚き、助左衛門たちは、国書を読みたいと言い出すのではないかと懸念する。しかし助左衛門は腹を括った。その船で三成は国使たちに会うが、酒杯を干す2人の手の文官らしからぬ武骨さに不信感を抱く。

そして三成は国書を拝見したいと言い、行長、義智、さらに許は気まずい雰囲気になるが、そこへ助左衛門が国書を手にして現れる。三成は、そもそも助左衛門がこの船にいるのを不審に思うが、助左衛門はその答えは国書にあると答える。三成は国書に目を通し、すべてを察する。その後11月7日に、聚楽第で彼らに謁見した秀吉は、返書を堂々と朗読して聞かせる。しかしこの返書を朝鮮は本気にせず、やがて文禄の役が始まる。


朝鮮への討ち入り前夜ともいうべき雰囲気ですが、朝貢か親善かで、助左衛門たちは苦慮します。結局国使を遣わし、親善という形に持って行くわけですが、どうも助左衛門無双といった雰囲気になってしまっています。そもそも一介の商人が、ここまでできるかどうか甚だ疑問ではありますね。

それから美緒が、思いがけず本性をむき出しにします。要は義理の娘であるがゆえに、宗薫とは腹違いとはいえ、血のつながりがある桔梗に対し、かなり生々しい対抗心を抱いたというべきでしょうか。あと小田原攻め、やはりというか殆ど出て来ません。家康が江戸に行かされるところなどは、どのように描かれるのでしょうか。

飲み物-ホットワイン2
[ 2021/12/28 01:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

令和の大河3作品の視聴率比較とグラフ

令和の3年間の大河の視聴率比較を、グラフ(クリックで拡大可能)にしてみました。10話分を一区切りにして比較すると以下のようになります。

ここで気を付けておきたいのは、令和に入ってからは、3作品中2作品が、放送開始に遅れが出たため放送回が削減されたり、コロナ禍やオリンピック・パラリンピック開催のため、放送が休止されたりしています。その結果、放送回数にばらつきが出ており、また休止後の視聴率が振るわなかったりしているため、この3つは必ずしも同じ条件で括れるものではないことをお断りしておきます。たとえばこのグラフにしても、第41回以降は『青天を衝け』が『麒麟がくる』をかなり下回っていますが、そもそも『青天を衝け』の場合、第41回即ち最終回だったのですから、これは致し方ないといえます。


2021大河視聴率比較イメージ

青-『いだてん』、オレンジー『麒麟がくる』、そしてグレーが『青天を衝け』です。このうち、『いだてん』の視聴率はさておくとしても、『青天を衝け』の数字が、『麒麟がくる』のそれとほぼ互角、あるいはやや上回っているという点は注目するべきでしょう。実際『青天を衝け』と、『麒麟がくる』の年間平均視聴率は、ぞれぞれ14.12パーセント、14.35パーセントとあまり変わらないのです。

色々不運はあったにせよ、やはり『麒麟がくる』は、戦国大河にしては視聴率が低かったといえます。尤も『青天を衝け』も、舞台が関東である割にはそう視聴率が高くありませんし、やはり明治後は数字がやや落ちています。加えて主人公があまりよく知られておらず、どのような人物なのか、この大河で初めて知ったという人も多かったかと思われます。

戦国だからといって数字を取れるわけではない、場合によっては幕末維新物とそう変わらないというのは、以前にも触れてはいます。『おんな城主 直虎』と『西郷どん』にも、似たようなところがありました。こちらは特に、直虎という人物がよく知られていないせいもありました。男性か女性かわからないという説も飛び出したほどです。あと創作も多く、信長、家康といった著名な人物が登場したり、高橋一生さんが小野政次を好演したりした割には、『西郷どん』を0.8ポイントだけ上回る、12.8パーセントという平均視聴率で終わりましたし、総合視聴率は『西郷どん』の方が高かったのです。

ところで『青天を衝け』、最終回本放送のリアルタイム視聴は、11.2パーセントに終わりましたが、裏番組、特にフィギュアに数字を持って行かれたと思われます。『真田丸』の時も、日テレ系列でサッカーをやっていたため、最終回の数字が落ちましたね。裏にスポーツがくるとどうしてもこうなります。その最たるものは、ラグビーワールドカップの日本対スコットランドの試合が裏に来た時の、『いだてん』の3.8パーセントでした。この時は、ベスト8行きがかかっているスコットランド戦であっただけに、こちらをリアルタイムで観た人が多く、実際この試合関連のツイは、トレンドの上位を独占していました。

あと『青天を衝け』は、最高が20パーセント、最低が11.2パーセントなのですが、最高が第1回、最低が最終回の数字であるというのも、偶然とはいえ不思議なものがあります。

飲み物-温かいカフェオレ

[ 2021/12/28 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』予告

先日も書きましたが、『青天を衝け』は今日が最終回でした。尚再放送は土曜日が元日であるため、今回に限り、29日水曜日となっています。

そして放送終了後は、『鎌倉殿の13人』の予告が流れましたが、こちらは時間的制約もあり、主な登場人物の顔見せといった感じはありました。松平健さんの平清盛は流石に威厳がありますが、一方で西田敏行さんの後白河法皇は、どこかえぐい雰囲気ではあります。

ところでこの予告では、「鎌倉幕府誕生の物語」とありましたが、これはさてどうでしょう。頼朝が主人公であるのなら、確かに鎌倉幕府誕生物語でしょう。しかしこれは北条義時が主人公であり、主に、執権体制が固まりつつある時期を描くと考えられますので、寧ろ得宗体制の誕生物語ではないかとも思われます。この得宗体制も、後になるに従って色々と複雑化して行くようになります。

あとロケ地ですが、『おんな城主 直虎』のロケ地に何となく似ているように見えました。但しあちらは浜松こちらは伊豆で、今では同じ静岡県であるにしても、距離的にもかなり離れていることから、当然別の場所でしょう。

それから小栗旬さんは左利きですが、今までの大河、特に『西郷どん』では、右手で銃の引き金を引いていたことから、大河では右手使用が原則になっているようです。大河に限らず、時代劇であまり左利きというのは見かけませんので。

飲み物-ワインと暖炉の火
[ 2021/12/27 01:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河最終回での次作品の紹介と令和大河の放送フォーマット

『青天を衝け』もいよいよ最終回です。最終回といえば『秀吉』の総集編のラストで、翌年の『毛利元就』を紹介したことがあります。この、前年の主役が翌年を紹介する形で退場して行くスタイル、これを今後採り入れてはどうかと思います。

あるいは毎年最終回に、翌年の主要キャストの1人を、ちょい役的に出演させてもいいでしょう。少し前に、大河の主演俳優同士によるバトンタッチが、もうなくなってしまったと書いています。やはりあれは2クールで、女性主人公が多い朝ドラの方に馴染むのかも知れません。しかし大河でも、翌年の作品を紹介しない手はありません。『おんな城主 直虎』の終盤で井伊直政が出て来て、それが翌年の『西郷どん』の、桜田門外の変につながって行けば面白いと書いたこともありましたし。

それにしても、『いだてん』以来、大河に何やらおかしなことが続いています。『いだてん』は視聴率も低かったのですが、それとは別に、主人公に取って重要な存在であるはずの、足袋屋を演じていたピエール滝さんがコカイン摂取で逮捕されたのもまた問題となりました。そして『麒麟がくる』では、帰蝶を演じることになっていた沢尻エリカさんが、やはり薬物所持で逮捕されています。

このため収録のやり直しとなり、放送開始が遅れた上にコロナ禍で収録休止、最終回が放送されたのが翌年の2月になってからでした。このため『青天を衝け』は、前作の最終回直後から放送され、しかもオリンピックとパラリンピック放送もあって、何話かが削られています。三谷さんが、自分がどうもやましいと思ったら、オファーを受けない方がいいと動画でコメントしたのも納得です。

この状態も、来年で何とか軌道修正されることになりますが、その一方で今年のように、全40回程度の方がコンパクトでいいのではないかとも思います-個人的には2クールでもいいと思っています。しかし全47回というのは、昔に比べたらかなり少なくなってはいます。昔は年明け早々から年末まで丸々1年間やり、紅白の前に総集編を放送していたのですね。無論その当時の娯楽はTV中心で、それも地上波のみですから、今よりは観る人も多かったわけですが。

それから先日、『はたらく細胞BLACK』関連でコメントをいただいています。考えてみればこの『はたらく細胞BLACK』は、本編のように一話完結ではなく、ストーリーとしての連続性があり、主人公たちが様々な形で修羅場を潜り抜けていることを考えると、下手な大河より大河らしいのではと思ってしまいます。

飲み物-ワインと暖炉
[ 2021/12/26 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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