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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2021年07月

オリンピックあれやこれや-2

まだ序盤ですが、メダルも既にいくつか取れています。そしてこれまたラグビーワールドカップを思わせるのですが、海外の報道関係者が、コンビニの商品に興味を示しているらしい。一昨年は、どこそこのサンドイッチが美味しいと記者同士がツイートし合っていましたね。

さて一方で、この大会に批判的な人もやはりいます。24日の『新・情報7daysニュースキャスター』で、ビートたけしさんが、開会式と女子の水球に批判的なコメントをしたとのことで、ちょっと炎上しそうな内容であったため、ネット上でも賛否両論となっています。それぞれの見解はあってもいいのですが、開催が困難な中で準備をした人々や、この大会に向けて努力して来た選手や関係者にはやはり失礼でしょう。

あと、自国の選手有利だなどという意見を目にしたこともありますが、これはどの大会でも、またオリンピックでなくワールドカップでも似たようなものかと思います。

それからこの大会で、トヨタ自動車はTVCMを打ち出さず、応援はツイッターの公式アカウントでやるとの由。このやり方は興味深いです。今まで、何十年間もの間当然とされて来たスポンサー企業のCMが、いわば否定された形にもなったわけです。

ただ、トヨタ自動車がオリンピックに反対していると言うのではありません。選手の支援及び大会への出資は行っています。これに関しては、オリンピックにとかく批判的なTV局に、一撃をくらわせたという見方もできるでしょう。しかしこれで、当のTV局はかなり番組編成に苦慮したのではないでしょうか。

飲み物ーアイスカフェオレ

[ 2021/07/26 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』徒然その10

徒然その10です。大政奉還後に王政復古、小御所会議となるわけですが、この小御所会議の描写がどうにもこうにも急ぎ過ぎに見えます。『西郷どん』のような薩摩大河ではないため、たとえば西郷と大久保のやり取りなどを特に詳しく描く必要はないのですが、この時の辞官納地のこと、さらにその後、慶喜をはじめとする反倒幕派が有利であったことなどは、やはりドラマに入れるべきなのではないでしょうか。

このドラマは主人公はもちろん渋沢栄一(篤太夫)ですが、慶喜もかなり描かれていることから、慶喜が経験した幕末というのをもう少し入れた方がいいと思われます。この人物を描く場合、もちろん幕府方だけ描けばいいというものでもありません。徳川慶喜を描くということは、即ち薩長土、特に薩摩を描くことでもあるのですが、その辺りがどのくらい考えられていたのでしょうか。どうもバランスが悪く感じられます。

それができないのであれば、主人公の出番をもっと増やし、慶喜を出さないという方法もあります。あと、最後の部分で大坂城の家臣たちが、口々に薩摩討つべしと言うのは、何か『麒麟がくる』の演出を思わせました。それから天璋院、そこそこの年齢になっていると思いますが、若い時とあまり変わらない色柄の打掛を着ているのが気になります。いずれにせよ、この大河では無血開城シーンは出てこないようですが。

飲み物-タンブラーの白ビール

[ 2021/07/26 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

オリンピックあれやこれや

開会式を部分的に観ましたが、選手の入場行進やピクトグラムのアトラクションなどは楽しめました。一方でバッハ氏の演説の長さはちょっと気になりましたね。一応、天皇陛下の開会宣言まではと思って観ていましたが、そこに至るまでがかなり長く感じられました。

どうしてもラグビーやサッカーのワールドカップ、特に前回のラグビーは日本で行われたため、比較してしまいたくなるのですが、ワールドカップの場合は開会式後に試合を控えているため、やはりオリンピックに比べるとコンパクトで短めなのが特徴です。オリンピックの場合、入場行進を外すことができないのであれば、他の部分の短縮を考えてしかるべきかと思います。尚ピクトグラムですが、これは1964年の、つまりこの前の東京オリンピックで実用化されたとのこと。

ところで外国の選手たちのユニフォームに、桜や富士山をあしらったものもありました。またドイツ代表選手のTシャツの背中に、カタカナで「ドイツ」と書かれたのが、ツイッター上で話題になっていましたが、ドイツは1998年の長野五輪の時も、ユニフォームのパーカの胸元に「独逸」の刺繍があったのですね。あと、アイルランドの選手団がお辞儀をしたのもツイッターに上げられていましたが、私としては、やはりラグビーワールドカップの際に、外国の選手が日本代表に倣って、試合後にスタンドにお辞儀をしていたのを思い出します。

日本の夏ということもあり、選手たちも軽装が目立ちましたが、実際あの位カジュアルでもいいのではと思われます。無観客という異例の事態ではありましたが、それもまたある意味新鮮ではありました。医療事業者の聖火リレーもありましたし。それと今現在の長嶋茂雄氏、噂に聞いてはいましたがちょっと驚きでした。王貞治氏は今もホークスの取締役会長でお元気そうでしたが。

それからロシアの選手がホテルの部屋にクレームをつけた件ですが、あれは大部分がマスコミの創作だったとも言われています。また今回のエアウィーヴのベッド、公式サイトを見るとなかなか興味深い商品ですね。要は選手の体型に合わせてカスタマイズできるベッドらしく、持ち運びも可能なようです。

飲み物-アイスコーヒーとストロー
[ 2021/07/25 00:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』関連情報をいくつか

来年の大河『鎌倉殿の13人』関連で、以下のような記事があります。

「鎌倉殿の13人」清水CPが主演の小栗旬に信頼「懐の深さと器の大きさ」
(日刊スポーツ)

この中で制作統括の清水氏曰く
「帝王になる人物のスケールに見合う俳優さん」
とのことですが、義時は「帝王」というより「影の権力者」的な存在ではないでしょうか。三谷さんの脚本では、どのように設定されているのでしょう。

そして上記記事内のロゴ、どうやらこれが正式なロゴのようです。個人的には、前の仮?ロゴでもいいかとは思うのですが…あとサブタイ的に”THE 13 LORDS OF THE SHOGUN”とありますが、何だか『信長 KING OF ZIPANGU』みたいです。それとこの場合、LORDを使うべきなのかなと思います。この言葉には「主君」という意味もありますし、"THE 13 MEN OF THE SHOGUN"などでもよかったのではないかと。

それからこちらはマイナビニュースですが、ロケの画像が何点か紹介されています。

小栗旬、『鎌倉殿の13人』静岡ロケに手ごたえ「タイムスリップしたような気分」

小栗さん、甲冑姿は『天地人』以来だと思いますが、こちらの大鎧もなかなか様になっていますね。戦国ではないせいか、あるいは衣装担当の方が違うのか、あまり派手派手しくないのには一安心です。一方で戦国時代を舞台にした再来年の大河、『どうする家康』の衣装の色遣いが、今から気になります-マツジュンが、真っ赤っかな着物に黄色の袴などで登場しないことを願っています。

飲み物-海とビール
[ 2021/07/25 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』徒然その9

先日の『青天を衝け』関連投稿、変換ミスなどいくつかを修正しています。そして今回は、この回の幕末史関連の描写に関して書きたいと思います。徳川慶喜による大政奉還が行われましたが、この大政奉還に関して疑問に思う点がいくつかあります。

1. 大政奉還は在京の藩の重臣を集めて行われているはずだが、その点が明らかにされていない
2. 大政奉還への山内容堂の関与が描かれていない
3. 慶喜のセリフに「意見がある者」とあるが、その「意見がある者」が拝謁する描写がない
4. 岩倉具視が討幕の密勅に関わるシーンが描かれていない
5. 慶喜は最終的に征夷大将軍も辞任する。それには小松帯刀の働きかけがあったが、もちろんそれも出てこない

以上の点ですが、もちろんこのすべてを描く必要はないでしょう。しかし少なくとも1の「在京の藩の重臣を集めた」こと、2の容堂公の関与くらいは盛り込んでほしいものです。大政奉還をしたと言っても、ドラマだけを観る限り、あれでは「誰に対して」なのかがわかりづらいです。また「意見がある者」ですが、これは前出小松帯刀や土佐の後藤象二郎、福岡孝弟などが別途進言したとされています。

慶喜の将軍職辞任は、これから10日余り後の10月24日となっています。但し外交に関しては、その後も引き続き幕府が執り行っていました。

この頃朝廷は、慶喜のいとこに当たる二条斉敬が明治天皇の摂政となっており、また親幕府の中川宮もいて、仮に新政府が開かれるとしても、慶喜に有利になると見られていました。それへの対抗策として、岩倉をはじめとする公家や薩長方は、討幕の密勅を準備していたのですが、慶喜があっさりと大政奉還を受け入れたことからしばらくは様子見となります。

しかし最終的に薩摩藩が武力による倒幕でまとまり、この年の11月末に上洛し、王政復古へと至ることになります。尚この時小松は、病気で京へ上ることができませんでした。『篤姫』にはそのシーンが登場します。

飲み物-アイスコーヒー

[ 2021/07/24 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第23回に関して

第23回です。今回は大政奉還回ということもあり、家康公も途中での登場でしかも言葉少なです。

**********************

血洗島にパリからの手紙が届く。その手紙には、篤太夫の写真が同封されていた。お千代は、それを誇らしげに娘のうたに見せる。一方借款がちゃらになったことから、篤太夫たち民部公子(徳川昭武)の随行員は金策を練ることになり、田辺太一の提案で、昭武の名で為替を発行して買い取らせることにした。その後昭武は条約を結んだ国を歴訪することになったが、そこへ栗本鋤雲がやって来る。栗本は幕府の名誉回復に努め、借款をやり直す方針だった。そして小栗からの為替を渡し、簡素な旅を続けるようにと命じる。

この年の8月6日、杉浦愛蔵は、幕府の指示を仰ぐため帰国の途に就く。篤太夫はその杉浦に家族や成一郎宛ての手紙を託した。また平九郎のことも気になっていた。杉浦は、今後書記や会計を篤太夫に一任することになると言い、2人はウイスキーで乾杯する。その同じ日の朝、京では本圀寺遊撃隊なる者が原市之進を尋ねて来た。彼らはそのまま上がり込み、問答無用で原を斬ってしまう。原を狙ったのは直参の鈴木豊太郎、依田雄太郎らであった。慶喜は、側近がまたも幕臣に殺されたことに言いようのない複雑さを覚えていた。

血洗島では、見立て養子となった平九郎が正式に渋沢を名乗り、幕臣の身分となっていた。異国と交わることで進んだ技を身に着ければ、国の為にもなると惇忠。義姉として今後のことを言って聞かせるお千代。しかしていはその場を離れ、様子を見に来た平九郎に守袋を渡す。平九郎はそんなていを抱きしめ、栄一が無事に帰ってきたら、夫婦になろうと言うのだった。その頃京では、大久保一蔵が岩倉具視の寓居を訪ねていた。岩倉は錦旗の意匠を考え、早く王政復古すべしと息巻いていた。

その頃西郷吉之助は、伏見の薩摩藩邸で戦支度をしており、天璋院様御守衛という名目で浪士を集めていた。一方慶喜は借款もままならず、軍の整備もおぼつかなく、追いつめられていた。このまま薩摩と戦となれば、長州征討の二の舞になるのは目に見えており、慶喜は政権を朝廷に返上する決意を固める。そうすれば薩摩も振り上げたこぶしを下ろせず、しかも朝廷は長年政権から離れており、幕府を維持するだけの見込みはあった。しかし側近と呼べる者もいない今、慶喜は一人で悩まなければならなかった。

そして慶応3(1867)年10月12日、慶喜は政権を返上する旨を公表する。この後は広く公平な議論を尽くして帝の決断を仰ぎ、同心協力してこの国を守りたい、されば海外万国と同じ位置に立つと言い、さらに天子様の御心を安んじ奉るということは、護身君からの偉業を引き継ぐことであるが、しかし意見のある者は、遠慮なく言上せよとも口にする。

ここで家康、無念の表情で登場。

しかし幕臣たちの気持ちは収まらなかった。大政奉還は幕府の滅亡を急がせると小栗は言い、ともかく政を取り戻すべきと、挙兵して京に向かわせることにする。一方大奥では歌橋が自刃しようとしていた。天璋院は止めようとするが、歌橋は言った。
「慶喜が徳川を殺したのです」
京では松平春嶽が、なぜ大政奉還をしたのか問うが、今ああしなければ京は戦火に見舞われていた、今後は天子様のもと諸侯が力を合わせる手伝いをしたいと言う。謀ではないという慶喜に春嶽は感銘を受けるが、岩倉具視は倒幕の密勅が無駄になったことに腹を立てていた。将軍職も廃止とはならず、面白くなさそうな岩倉に赦免の知らせが届く。これで洛中に戻れると岩倉は喜ぶ。

パリでは栗本が、歴訪が終わった昭武のためにヴィレットと言う教師を連れて来ていた。ヴィレットは一同に、髷を落として洋装するようにと言う。まず篤太夫が髷を落とし、他の者たちも西洋人のような身なりになった。水戸藩士たちは、涙を浮かべつつ歌を詠んで髷を落とした。そして篤太夫は、ヴィレットと話していたエラールと言う人物に、役人かと訊いたところ、銀行家、つまり日本の両替商のようなものだとわかる。ヴィレットは高位の身分であり、その人物と両替商が親しく口を利くなどとは信じられなかった。

ベルギーでも国王が自国の鉄を勧めたりと、まるで商人のような口を利いていたのを篤太夫は思い出していた。鉄道や水道やガスやニュースペイパー同様に、身分などに関わりなく、人々が同じ立場で国のために励むことこそ、日本に持ち込むべきだと篤太夫は上機嫌で話し、エラールを喜ばせる。しかし水戸藩士たちは最早断髪に耐えられぬと言い、向山一履や田辺と共に帰国した。そして同じ年の12月9日、御所を固めていた薩摩藩士は中川宮らを通そうとせず、逆に岩倉は衣冠姿で入り、明治天皇に拝謁する。

その後小御所会議が開かれ、王政復古の宣言がなされる。しかし山内容堂は慶喜がいないと反発、明らかに薩摩に対して当てつけているように見えた。また松平春嶽や、尾張藩主徳川義勝も同意する。西郷はこの件で、戦をするべきかと考えていた。その後江戸城二の丸が放火され、さらに庄内藩の藩士が薩摩討つべしと、薩摩藩邸を焼き払う事態に発展する。しかも次の間に控えていた家臣たちも、次々に薩摩討つべしを連発していた。その頃パリには、大名たちの合議制による新しい政権を知らせる電報が届いたが、篤太夫たちには当然何のことやらわからなかった。

**********************

パリにいて西洋の文明を肌で感じる昭武一行ですが、日本ではいよいよ幕府がその終焉を迎えようとしていました。借款が白紙撤回されたこともあり、また軍備もおぼつかず、薩摩の計略をかわすために、慶喜は大政奉還を決意します。しかしこれが幕府内部に波紋を呼ぶことになります。

しかも薩摩の計略をかわすためであったとは言え、薩摩がこのままで終わるとは到底思えませんでした。さらにこれを受けて、岩倉具視が蟄居生活から解放されることになり、薩摩と結んで、自分で思い描いた通りの王政復古を実行に移して行きます。

そして篤太夫関連。初めて見る写真に驚く渋沢家の人々ですが、その渋沢家では見立て養子となった平九郎が、渋沢姓を名乗ります。その平九郎は栄一(篤太夫)が戻って来たら、晴れてていと夫婦になろうと考えていました-長年互いに思ってはいたようですが、なかなか一緒になれませんでしたからね。

さらに西洋の自由さに篤太夫は驚きます。無論、実際にはそこまできれいなものでもなかったでしょうが、彼らに取って「先進国」の魅力は如何ばかりであったでしょうか。無論鉄道、水道やガスなども日本にもたらされるべきものでしたが、「ニュースペイパー」は最近需要をなくしつつありますね。尤もフランス語だから「ジュルナル(journal)」と言うべきでしょうか。

しかし、これは前回の洋食関連でも書いたことですが、彼らに取って初めての洋服であるにもかかわらず、いとも着慣れているが如きなのがちょっと気になります。また何かと面倒くさい水戸藩士ですが、髷を切る時歌を詠むシーンに、かつて長州から英国に送られた青年たちが、断髪の際に歌を詠んだのがダブります。

そしてこれはまた徒然で書きますが、幕末史の描き方はどうにかならないものでしょうか。今までのどのような幕末大河と比べても、こんな荒っぽい描き方は初めてです(『花燃ゆ』の方がましでした)。恐らくツイッターで補足しているのかも知れませんが、ドラマに盛り込めないのなら、脚本を変えてほしいと、最近は思うようになっています。制作サイドの怠慢とも言ってもいいでしょうか。大政奉還のシーンなどは、幕末史好きの人たちから物足りないの声が上がっていました。実はこの大政奉還、小松帯刀もかなり関与しているのですけどね。


飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2021/07/23 01:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞』本編とBLACKの比較4

『はたらく細胞』本編(以下、本編)と『はたらく細胞BLACK』(以下、BLACK)の比較です。第4巻まで読んで来ましたが、本編はやはり入門書といった感じです。ストーリーのあるなしも、大きく関わっているでしょう。それから本編の最初の方は、よくある病気やケガといった感じでしたが、この辺りからいくらか大がかり(出血性ショックなど)になって来ます。

この出血性ショック回で、他の身体からの輸血が行われます。BLACKの方は、本来必要とされていた白血球の巻き添えを食う形で、AA2153たちが他の身体に移されます。しかしそれぞれの赤血球たちの置かれた状況は、かなり違っていると言っていいでしょう。本編の方は出血多量で輸血され、彼らが酸素運びに精を出してくれたために、辛うじて身体は元に戻ります。しかしながら主人公の赤血球は、早速誰が誰やらわからなくなってしまいます。

この赤血球ちゃんは正直言って、あまり成長していないなと思われます。皮肉な話ですが、この出血があったせいで、後輩の、しかも彼女より優秀そうな赤血球を感服させられたとも取れますが、そうでなければ、明らかにこの後輩に出し抜かれていた感もあります。ところでこの回のテーマは、明らかに状況不利な中で頑張る赤血球と言うよりは、輸血による新しい仲間たちとの出会いというのは先日書きました。ただその仲間たちとどういう関係を築けるかは、まだ不明です。

一方BLACKのAA2153たちは、しょっぱなから大変な目に遭います。きれいになったはずの血管が以前よりも状態が悪く、意地悪そうな先輩からは突き落とされそうになり、しかもエコノミー症候群で血栓に巻き込まれそうになってしまいます。さらにこの第4巻では、糖尿病の体内で糖化が進み、仲間たちが焦げ付いてしまいます。インスリンが足りないのが一因であるため、わざわざランゲルハンス島まで行って、β細胞に土下座してまで、インスリンを作ってくれと頼み込んだりもしている辺り、いくら出血性ショックがなくても、状況としてはこちらの方が遥かにシビアでしょう。

しかしながら、シビアな状況であるからこそ、培われる関係というのもあるものです。AA2153たちが、二番目の身体の赤血球たちと仲良くなれたのもそれのなせるわざですし、こういう描写はやはり本編にはないものです。また免疫力が落ちた身体の中で、白血球も過酷な戦いを強いられます。当然ながら、彼女たちに新入り赤血球を胃まで案内したりする余裕はありません-と言うか、こういうのはやはり赤血球同士でやるべきものでしょう。それにしても、本編の白血球が細菌を捕まえる時の目玉をひん剥いたような表情は、もう少しどうにかならないでしょうか。

ところで『はたらく細胞』ではありませんが、過日『ゲゲゲの鬼太郎』の第6期、第26回「蠱惑 麗しの画皮」を観ていて、女子高生ゆうなの母親の声、どこかで聞いたことがあるなと思ったら、本編のアニメでマクロファージを担当している井上喜久子さんでした。

飲み物―アイスコーヒー5
[ 2021/07/23 01:15 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞』本編第4巻の内容について その2

『はたらく細胞』本編の第4巻その2です。

<出血性ショック(後編)>
血球たちは傷口から外に飛ばされ、白血球は一般細胞から、酸素を運ぶ赤血球がいなくなったことを聞かされる。赤血球たちは、酸素を末端まで運ぼうと懸命になる。一般細胞たちは酸欠状態になり、肺の動きがいつもより激しかった。とにかく酸素を運ぼうとする赤血球の奮闘に、後輩は驚いてもいた。

傷口付近は特に危険な状態で、赤血球の少なさを見かねた血管の隊長は、血圧を上げてバックアップしようとするが、出血がひどくなって逆効果に終わる。体温低下が進む中、赤血球と後輩は何とかして酸素を運ぶが、後輩は最早手遅れだ、自分だけいいところを見せようとしていると彼女を批判する。それでも赤血球は諦めなかったが、血圧が低下して進めなくなった。最早これまでかと思ったところへ、自分たちとは違った制服の赤血球が現れ、
「でえじょぶか…?」
と東北訛りで声を掛ける。

そこにいたのは彼らだけではなく、他にも関西弁や九州弁を話す赤血球たちが大勢いた。彼らは協力して酸素を運び、元からいた赤血球たちを助ける。皆、輸血で送り込まれた他の身体の赤血球たちだったのである。幸い彼らの働きもあって、危険な状態は回避され、赤血球は久々に白血球に会う。そして後輩は彼女に、仕事は知識だけではなく経験と、熱いハートが必要だということがわかったと礼を述べる。しかしながら他から来た赤血球たちの多さに、彼女は早くも振り回されそうになっていた。

<パイエル板>
赤血球と、新入りの東北訛りの赤血球は、白血球に案内されて、小腸の栄養加工を見学していた。そういう白血球に対してキラーT細胞の班長は、お前は平和ボケだ、こうしている間にも細菌が攻めてくると詰め寄って来る。そして実際、彼らは細菌を目の当たりにする。それは栄養分の中で増殖し、有毒ガスを発するカンピロバクターで、腸管上皮細胞を人質に取る。

さらにカンピロバクターは、自分たちに取って住みよいコロニーを作らせろ、そしてお前たち白血球は一発芸をやれと命じる。カンピロバクターは最終的に殴り合えとまで白血球たちに要求し、彼らの体力を弱らせてから、組織の中に入り込もうとしていた。しかしそこで腸管上皮細胞は、この先に絨毛も粘膜も薄い場所があるから、そこへ行くように促す。それはパイエル板だった。栄養分の多いその場所に侵入した彼らを出迎えた男性は、「最後の晩餐」という言葉を口にする。

この男性はパイエル版の免疫細胞、M細胞だった。そこにはあらかじめ、キラーT細胞や白血球たちが隠れていた。白血球(1146)は、一発芸の時にM細胞のMを形作って腸管上皮細胞やキラーT細胞たちにサインを送っていたのである。キラーT班長はお前もちゃんとできる時があるんだなと言い、一方でホノボノするなとのダメ押しも忘れなかった。それを聞いた白血球は、赤血球たちのお茶を買いに行こうとしていたのを思い出す。赤血球たちは白血球の気持ちも知らず、腸内でカンピロバクターを見てみたいなどと話していた。


まず出血性ショックですが、恐らく赤血球の数が足りなくなり、輸血が行われるのだろうなと思っていたら、やはりその通りでした。赤血球の気持ちはわかるものの、あの低体温状態で、しかもあれだけ少人数で酸素を運ぶのはどう考えてもやはり無理です。寧ろ、他の身体からやって来た赤血球たちとの出会いの方が、この回のテーマだったのではないかと思います。

他の身体からやって来るというのは、『はたらく細胞BLACK』でも登場します。しかしこの場合は、白血球の巻き添えを食った形であり、彼らが「望まれて」やって来たわけではないため、最初は多少のイジメも受けます。おまけにこの体内は糖尿病を患っていて、こちらの赤血球(AA2153)はそれでも苦労することになりますが、こちらの本編は和気藹々としていますね。それにしても
「この体はもう終わりなんだよっ!!!」
BLACKでもこれに似たセリフが出て来ますが、受ける印象はかなり異なります。

あと隊長と呼ばれる、血管というか循環器系?の、意思決定機関のトップと思しき人物がいます。ショックですから血圧が下がっているのですが、赤血球の循環をよくすると言って血圧を上げてしまい、却って危なくなってしまっていますね。これはもう外部の治療に頼ることになるでしょう。

そしてパイエル板ですが、既に『はたらく細胞フレンド』のM細胞とパイエル板(バルパイエル)を見ているせいか、どうもあの印象がつきまといます。普段はバルですが、細菌がやってくるとシャッターが下り、ことあるごとに、アポトーシスしたい=死にたいと口にする、気弱で温厚そうな店主が細菌ハンターに変貌するというあれです。このカンピロバクターは食中毒を起こす細菌ですが、生の鶏肉から感染する確率が高いとされています。

そのパイエル板に如何にカンピロバクターを誘導するかですが、まずこの細菌の言う通りに、白血球たちは一発芸を行います。こうやって最終的には殴り合いをさせ、体力を奪ってから自分は逃げ込む、これが細菌の目論見だったのでしょうが、実は白血球は、Mの字を体で作って、それでキラーT細胞と腸管上皮細胞に、パイエル板に誘導するよう合図していたと言います。しかしこれ、どうも読んでいて無理があるような気もします。後の巻になりますが、第5巻のがん細胞の回でも似たものを感じました。

それからこれも第5巻絡みですが、カンピロバクターを見た白血球が
「腸内で暮らす菌のコロニーじゃない」
と口走っています。またキラーT班長も、「菌がウジャウジャしているこの腸内」と言っており、恐らくは腸内フローラのことかと思われますが、これは後の第5巻で登場します。それを考えると、あの乳酸菌関連回の後でこれをやってもよかったかとは思うのですが。

あと相変わらずというか、新入りの赤血球君も交えて、白血球が小腸を案内しています。しかし、これは元々白血球の仕事ではありませんよね。どう考えても、キラーT班長の「ホノボノするな」の方が、免疫細胞としては正論でしょう。本来はこういう場合、たとえば先輩の赤血球が、酸素を運ぶかたわら彼ら新入りを連れて来て、この辺りは出血しやすいから気を付けろとか、ここに毛細血管があるとか、この身体はこういう体質であるとか教えて行くものではないでしょうか。この本編では、赤血球同士の連帯があまり強くないと思われるのはこのためです。

擬人化するのは無論いいのですが、肝心の細胞の役割を考慮するというより、多少無理してでも感動ストーリーで終わらせようというのが、物語が進むにつれて目につくようになって行きます。それがちょっと残念です。

飲み物-アイスミルクティ
[ 2021/07/22 01:15 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

大河で描かれにくい時代

先日の投稿関連で、90年代前半に大河ドラマは放送フォーマットを変え、地方史中心の大河が放送されたと書いています。この時は1993年に『琉球の風』(沖縄)、1993年から94年に『炎立つ』(平安末期東北)という、中央の政治とはまた違った統治組織を持つ地域を描いています。また1994年の『花の乱』は京都で、その当時の足利幕府の拠点ではあるのですが、応仁の乱を描いた、室町時代の大河というのが他作品とはかなり異なっています。

また大河としてはレアな時代の作品もあります。80年代半ばの近現代ものがその代表と言えますが、それ以外にも南北朝が舞台の『太平記』、鎌倉時代後半が舞台の『北条時宗』などがあります。『北条時宗』の場合は元寇が描かれており、その後の鎌倉幕府の弱体化につながって行くことを考えると、この両方は鎌倉後期から南北朝という意味で、一括りにするべきなかも知れません。

実際この時代の大河があと何作か作られたら、そういう区分けになるでしょう。鎌倉時代前期と後期、2つの時代がそれぞれ大河の時代背景となるわけで、江戸時代の前期と幕末の関係に似ていなくもありません。

それにしても思うのが、戦国時代初期の大河が未だにないことです。三英傑や明智光秀、石田三成といったお馴染みの顔が出て来る織豊政権期と違い、あまり知られていない人物が登場するのが一因と言えるでしょう。

また視聴者としては、ある時代の始まりより、時代の終わりと次の時代の幕開けを見たいという人も多いのでしょう。ただ時代としては面白いかと思います。『麒麟がくる』で、戦国の黎明期などと言われたことがありますが、これはどう考えても「鉄砲を使った戦の黎明期」と呼ぶべきであり、真の戦国黎明期は、武田信虎(晴信の父)が生まれた頃、15世紀末の時代であると思われます。

飲み物-冷えたビール2杯
[ 2021/07/22 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

源平大河の前後の作品

実に些細なことではありますが、今まで源平大河には6作品があります。意外と少ないですが、これはストーリーの展開が決まってしまいがちなせいもあります(赤穂浪士大河と同じです)。

この中で、前後にどの時代が来るのかを見てみると、

太閤記(戦国)- 源義経  - 三姉妹(幕末~明治)
春の坂道(戦国~江戸)- 新・平家物語 - 国盗り物語(戦国)
黄金の日日(戦国)- 草燃える - 獅子の時代(幕末~明治)
琉球の風(江戸初期)- 炎立つ - 花の乱(室町)
新選組!(幕末)- 義経  - 功名が辻(戦国)
江~姫たちの戦国~(戦国~江戸)- 平清盛 - 八重の桜(幕末~明治)

となっており、やはりと言うか戦国時代(江戸時代初期を含む)、ついで幕末物が目立ちます。こうして見ると、2010年代ほど極端ではないにせよ、昔から大河は戦国、そして幕末が多めで、その間に別の時代を挟むパターンとなっています。ただ1980年代のように、近現代物メインの3年間のため、『獅子の時代』以外は幕末から明治にかけての大河が作られていない時期もあります。

『炎立つ』の場合は、放送フォーマットを変えるための試みが行われたのに加え、地方の歴史に焦点を当てた時期ですので、前後の作品の時代設定もいくらか異色と言っていいでしょう。ただ、放送フォーマットを変える必要があったかどうかは疑問です。変えるのなら、1年を半年にするといった形に持って行く方がいいでしょう。

ところで来年の『鎌倉殿の13人』は、前に幕末から明治の『青天を衝け』、後に戦国物の『どうする家康』が来ているため、パターンとしては、『義経』と同じです。ただしこの時は、前作の『新選組!』が三谷さんの脚本となっています。


飲み物-緑とグラスビール
[ 2021/07/21 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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