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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2020年10月

受信料と大河の衣装と放送日程

NHKの受信料を義務化すべきか否か、総務省が検討を求めた問題で、放送局長の正籬聡氏は「視聴者との契約というやり取りの中で、NHKが自らの役割や受信料制度の意味を丁寧に説明し、関係を構築するプロセスが重要」と話したようです。しかし今のNHKは、「視聴者との契約というやり取りの中で、NHKが自らの役割や受信料制度の意味を丁寧に説明」しているのでしょうか。番組やNHKの取るべき姿勢に関してメールを送っても、いっかな返信が来ないのですが…。

一方で正籬氏は受信料値下げに否定的で、番組の質が落ちたらどうするのかと発言したという記事もあります。落ちたらも何も、もう既に一部の番組は質が落ちていると思われますし、お金をかければ質のいい番組ができるとは必ずしも言えないものです。この際スクランブルをかけて、番組単位に課金してほしいものです。受信料と言えば聞こえはいいのですが、結局視聴者の財布を当てにしていると思われても仕方ありません。

ところで『麒麟がくる』の光秀の衣装関連で、このようなコラムがあります。
(NHK ONLINE)

黒澤さんは直垂にこだわっているようですが、この時代は既に肩衣ではないかと思います。それとも、織田家の家臣になった時点で肩衣にチェンジなのでしょうか。「落ち着いた色味にしながら、幾何学模様を使用することでドラマ全体の華やかさは残しました」とありますが、恐らく衣装の色使いに関しては、クレームが来ているのではないかと思います。

ところでこの大河、来年の2月7日が最終回だそうです。つまり『青天を衝け』は2月14日、バレンタインデーから始まるわけで、珍しいといえば珍しい放送日程です。似たような例としては、『炎立つ』が年を跨いだため、3月末で終わったことがあります。しかし何も年を跨がなくても、45分枠を1時間にして放送すれば、年内ぎりぎりで納められるのではないでしょうか。何だか中途半端です。『青天を衝け』もオリンピックを想定して、多少放送回数を減らすことになるでしょうし、そうなれば全放送回は40回程度と言ったところでしょうか。

あとこの『麒麟がくる』、前回の視聴率が12.5パーセントだったとのことで、これは幕末大河並みです。総合視聴率も『西郷どん』と同じか、寧ろそれよりも低いほどです。やはり視聴者離れになっているのかも知れません。改めて、NHKもスクランブルを考えるべきだろうなと思ってしまいます。

飲み物-温かいカフェオレ
[ 2020/10/22 23:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『新・平家物語』第2巻を観て感じたこと

第2巻の感想です。先日の分であらかた書いてはいますが、第1巻つまり上ノ巻にかなり尺を割いたせいで、第2巻が駆け足気味になったように見えます。せっかく栄華を極めたにも関わらず、滋子の入内、日宋貿易、そして厳島神社の社殿造営などの描写がありません(本編でどの位描かれたかはわかりませんが)。また清盛が放った禿とか、頼朝や義経の壇ノ浦後の描写があってもよかったかと思います。金売り吉次が出てこなかったのも、源平物としてはちょっと物足りないです。

脚本の平岩弓枝氏が、所謂ホームドラマ系の脚本家というのも関連しているのか、親子や男女の会話などの雰囲気はそれらしさが出ていますし、一方で後白河法皇と清盛の対立もうまく描けているとは思います。しかしやはり平家の比重が大きく、頼朝旗揚げ後の源氏軍の描写などは、少なくともこの総集編ではかなり限定的だったのが残念です。

それと、総集編とするに当たってやむを得なかったとは言え、麻鳥の登場シーンがやはり少なすぎです。原作だとこの人は伶人(雅楽の奏者)であり、その後御所の水守となって崇徳上皇の配流先へ行き、さらに医師となって、貧しい人々を助けるという設定になっていました。その医師としての生活の中で、平家の興亡や源氏の興隆を、庶民としての立場から目にする存在であり、いっそのこと、麻鳥が主人公のスピンオフでも作ってよかったかと思うほどです。その位、この物語には大事な位置を占めている人物です。

ところでこの麻鳥を演じた緒形拳さん、『峠の群像』ではもちろん大石内蔵助役です。この後も大河には何度も出演しており、特に
『太平記』足利貞氏
『毛利元就』尼子経久
『風林火山』宇佐美定満
この3つは正に好演と言っていいでしょう。
一応『新・平家物語』も終わったので、そろそろ『峠の群像』の、今度は第2巻について投稿予定です。

尚この大河で、頼朝に加勢した北条家の二男で、『鎌倉殿の13人』の主人公でもある小四郎義時を演じたのは、かの西田敏行さんです。西田さんは『おんな太閤記』の秀吉役で有名になりましたが、その4年前に、『花神』の山県狂介(有朋)も演じています。司馬作品には
国盗り物語(弥八)
花神(山県狂介)
翔ぶが如く(西郷吉之助→隆盛)
功名が辻(徳川家康)
と、『竜馬がゆく』以外はすべて出演しています。また私としては、『西郷どん』の菊次郎の印象もかなり強いです。

飲み物-コーヒーと砂糖とミルク
[ 2020/10/22 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

10月20日に思うこと

2019年10月20日、ラグビー日本代表は初の決勝トーナメントに臨みました。それまで何度も何度も目標に掲げながら進めなかった、あの南アを破った2015年大会でさえ行けなかった決勝トーナメントです。自国開催とは言え、この代表として初の快挙にメディアは騒ぎ、会場には有名人の姿もありました。そして迎えた南ア戦、日本は1トライも取れずに敗れました。この時私は心情的には日本、しかし現実的には南アの勝利と書きましたが、やはりと言うかその通りの結果でした。

結局この南アが決勝で勝ち、優勝を決めるのですが、優勝した南アに負けたから日本は2位だなどという意見もSNSでは見られました。いやいや、それはやはり違うでしょう。オールブラックスもウェールズも無視しての、そのようなランキングなどありえません。残念ではあるけれど、このベスト8が日本に取っての終着点であり、同時にスタートラインとなりました。この結果を受けて、強豪勢との国際試合が今年予定されていましたが、残念ながらコロナ禍により中止となっています。

そしてあと3か月足らずで、最後のトップリーグまたはプレ新国内リーグ(早く名前を決めてほしいです)がスタートです。また、今年は結局行われなかった国際試合も、これ以上の延期はできないでしょう。そして日本協会としては、今後のスーパーラグビーにどのような形で参戦するのかといった課題もあります。いずれにせよ、1年前に残したこの戦績と皆の関心、無駄にすることなく、ラグビー界の財産として今後有効活用されますように。

飲み物-パブのビール2
[ 2020/10/21 00:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『新・平家物語』総集編を観て 4

『新・平家物語』総集編第2巻後半についてです。尚先日投稿分で、ややおかしな部分、意味が通じにくいと思われる個所があったので修正しています。

京へ戻った清盛は病に倒れます。病名は虐、今でいうマラリアでした。平盛国邸で数日間危険な状態が続いた後小康状態となり、一門の者を集めた清盛は皆の結束を促します。その後時忠には残るように言い、自分がいなくなった後は平穏に戦を避け、幼帝をお守りし、頼朝と、後白河法皇には注意せよと伝えたうえで、こう言います。

「竜の爪を研がしむるなかれ、構えて、爪は切れ」

時忠も竜、つまり法皇を阻止するだけの力が自分にあるか定かではないものの、この義兄の遺言を胸に刻み込みます。

清盛は時子に水を持ってこさせ、麻鳥を呼ばせます。入室して来た麻鳥に清盛は、御所の水守をしていたそなたが立派な医師になったと言い、自分の最期を見守ってくれと言います。やがて麻鳥は退出し、時子が水を持って現れます。清盛は時子に、吉野の花見に行く約束をしながら行けなかったことを後悔しつつも、次の春には行きたいと言い、時子はそれまでには病も癒えると夫を励まします。

しかし次の瞬間、清盛は時子に意外なことを言います。自分を支えてくれと言うのでした。そして清盛は父忠盛の声がすると漏らし、続いて暗いと口にした後、生きねばならんと呻くように言いながら縁先まで進み出、何かを抱くようにしたままくずおれて息絶えます。臨終の宣告をしたのは麻鳥でした。この後平家一門は安徳天皇を奉じ、都を落ちて行きます。そして頼朝の従兄弟義仲が巴と共に京に入ります。

義仲と行家は後白河法皇に目通りしますが、法皇は、義仲と行家とが互いに権力を争っていると2人のしぐさから見て取り、いずれも一長一短であるとして、まず頼朝に義仲を抑えさせます。義仲は上洛から半年も経っていませんでした。そしてその義仲は、ある寒い夜、木曾は雪が降っているであろうと言い、思い出話をしながら、征夷大将軍の夢も絶たれたと気を落とします。巴はそんな夫に、鎌倉勢上洛で臆病風に吹かれたかとずばりと言いますが、義仲は、法皇さえ奉じればこちらのものと強気です。しかし巴もまたいつか木曽谷へ帰りたいと言い、義仲もそれにうなずきます。

義仲はその後、上洛して来た鎌倉軍に討たれますが、それは平家と源氏の新たな戦いを意味していました。平家は追う源氏軍を相手に戦いつつ西へ向かいます。清盛の弟忠度も戦死し、須磨では、敦盛が熊谷次郎直実に首を取られて果てます。直実は自分の息子と敦盛が同い年と知り、逃がそうとするも、味方の軍が押し寄せて来たため叶いませんでした。さらに屋島、壇ノ浦へと戦いが続きます。

そして頼盛は、頼朝と密かに接していました、頼朝が、今までの戦は三種の神器を取り戻すための法皇の思し召しではあるが、そのためでなければもう血を流したくないと話すのを聞き、本心であるかと尋ねます。頼朝は嘘はつかぬと明言します。しかし頼朝はその一方で、紅梅にかつて平家に囚われていたことを思い出しつつ、妻の政子には、何としてでも神器は取り返す、平家を生かせば後に悔いが残ると本心を打ち明けます。実際にことは彼の思惑通りに運び、屋島そして壇ノ浦の戦いとなります。

寿永4(1185)年3月、壇ノ浦で両軍は相まみえます。午後に入って潮目が変わったため平家に不利になり、やがて敗北を喫するに至ります。安徳天皇の御座船では、出家して二位尼となった時子が、幼い天皇を抱き、西の都へ案内いたしますと言って入水します。

源氏方に助けられた建礼門院徳子は仏門に入ります。それからしばらく経って、彼女の庵を後白河法皇が訪ねて来ます。徳子は自らの胸中を語り、法皇は迷いとむなしさを口にします。源氏を持って平家を抑えようとし、今度は源児を持って源氏を抑えようとしたがうまく行かず、ひとびとの恨みを背負って行くことになると口にした法皇は、庵を去り際に、徳子に清盛の香木を渡し、徳子はその香に亡き父を思うのでした。(第2巻後半終わり)

清盛の死と平家の没落、滅亡が描かれます。清盛にしてみれば、息子や孫、甥たちに今後を託すつもりではあったにせよ、やはり不安を抱えてはいたようです。しかし清盛の最期にかなり比重が置かれているため、後の戦の部分が多少端折られた感があります。合戦シーンはセット撮影にしてはよく撮れているとは思いますし、NHKが、放送開始10周年のこの大河にかけた意気込みはわかりますが、実質清盛の死を持って大部分が終わった感があります。戦関連シーンで物足りなかったのが
  • 義仲の京での狼藉が描かれない
  • 一の谷の戦いもかなり端折られている感がある
  • 壇ノ浦の合戦の様子をもう少し入れてほしい
  • 壇ノ浦後の頼朝と義経の確執、奥州藤原氏関連の描写がなく、義経の死が法皇のセリフによって語られる「ナレ死」ならぬ「セリフ死」となっている
  • 落ち延びて行く平家(特に女性たち)それぞれが苦悩するシーンがない
こういうところでしょうか。奥州藤原氏関連、特に衣川の戦いなどは、既に義経が戦死した後の京の様子が出てくるのであれば、さわりだけでも入れてほしかったなとは思います。

それから麻鳥の出番が意外に少ないです。原作では、この人はあたかも狂言回しのような役割で、移り行く世の中を目の当たりにし、物語の最終場面も彼と妻の蓬子が出て来ます。時間的に限られてもいて、清盛を中心にせざるを得ないため、仕方ないと言えば仕方なくはあるのですが。

頼朝の腹芸がここでも出て来ます。密かに接触していた頼盛には、当然のことながら平家を滅ぼすはずはないと言い、一方で妻政子には、平家は滅ぼすぞとあたかも『真田丸』の昌幸を思わせる物言いです。頼朝自身が平家が後の世に残した禍根であるため、生かしておくことの恐ろしさは身を持って知っており、だからこそ義仲の子義高にも、義経と静の子にも手を下したのですが、ただこの大河では義高は登場しません。

木曾義仲、京で冷遇されていることに気づいたのでしょう。随分と里心がついてしまったものです。やはりこの人物は頼朝の手駒ではあったものの、征夷大将軍に就くような人物ではなかったと思われます。それから敦盛が熊谷直実に討ち取られるシーンで笛が登場します。所謂「青葉の笛」でしょう。この熊谷直実、今はJR熊谷駅前に像がありますが、どうも熊谷といえばラグビーを思い出してしまいます。

それから清盛が病に倒れた平盛国の館ですが、この盛国は平家貞亡き後平家の家令としての役目を果たしています。『平清盛』の鱸丸ですね。

飲み物-注がれるビール
[ 2020/10/20 21:03 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『新・平家物語』総集編を観て 3

第2巻前半のあらすじと感想です。

第1巻の最後で、清盛が常盤の姿を見送ってから10年が経ち、平家一門は栄華の頂点を極めました。しかし院政を敷く後白河法皇とは、次第に対立するようになります。そんな折、清盛は娘の徳子を入内させることにします。後白河法皇の御所で琴を弾く徳子を、高倉天皇が目にします。徳子は慌てて一礼し、帝から清盛の愛情深い娘であろうと訊かれて、自分は兄たち同様木登り好きで、父に肩車をしてもらったと答えます。無論帝にそのような経験はありませんでした。

その清盛は、法皇に大輪田の泊での日宋貿易の許可を得ようとしますが、これに反対する者も多いため、時を待てと法皇は言い、やがて徳子は入内します。一方で鞍馬寺に預けられていた牛若は、「天狗」たちと密かに剣の稽古をしており、やがて鞍馬の火祭の稚児舞の後、天狗たちと山を下って、母常盤と久々の体面を果たした後に東国へ向かいます。一方伊豆に流されていた頼朝は、北条時政の娘政子と恋仲になります。

やがて鹿ケ谷の陰謀が発覚します。平家一門が武装して西八条の館に集まりますが、陰謀のもとは、法皇の住まいである仙洞御所と言う噂が流れます。大納言藤原成親が首謀者のようで、清盛は、流石に法皇に弓は引けないから、ことが収まるまでお引きこもり遊ばすようにと言います。御所の蛆虫どもを退治するというのが清盛の言い分でしたが、さらに法皇が、源氏の流れを汲む多田行綱に軍資金を与えていたことがわかります。最終的に成親、俊寛僧都、平康頼そして西光法師が処罰の対象となり、然る後に清盛は甲冑姿で法皇に目通りします。最近は伺候する者もおらぬと法皇は言い、さらに例の4人は清盛に委ねると言うものの、清盛が甲冑姿であったことから、ゆるりと話したいのに、そのような暑苦しい格好をと皮肉ります。

治承2(1178)年12月22日、徳子は皇子を出産します。後の安徳天皇です。その誕生を祝う式典で、清盛の嫡男重盛は具合が悪くなって中座し、その後ほどなくして亡くなります。そして平家一門と院とは、重盛の領地没収を巡ってさらに対立し、法王は鳥羽へ蟄居となります。これには時子も、帝と徳子の心痛は如何ばかりかと夫に直訴しますが、清盛は何もかも承知している、一門のためであると時子を諭します。しかしその翌年、源頼政は以仁王の御所へ赴き、平家追悼の令旨を求めます。令旨を渡すべき源氏の武者たちについても、頼政は既に調べ上げていたのですが、これは平家の知るところとなります。

平家の圧倒的な武力の前に、以仁王と頼政は三井寺を出て奈良へ向かいます。しかし最早頼政が探していたのは自らの死に場所でした。そして若草山を見た後、以仁王も覚悟していたのか、新宮十郎行家に託した令旨の行方を案じつつ、自らの首をはねるように頼政に命じ、後に頼政も後を追います。これは反平家勢力にも影響を与えました。

清盛は都を福原に移します。しかしその間にも令旨は諸国へと行き渡っていました。やがて源氏の中でも頼朝と妻政子の実家北条氏、木曾義仲が蜂起し、そして東国へ逃れた義経は初めて兄と面会します。また清盛は、負け戦を嘆いても仕方ない、これ以上負けられないとのみ口にします。その頃京では、福原から都を戻すようにとの声が高くなり、清盛も福原に固執はするものの、最終的に時忠の進言により京へ戻ります。

清盛は、いつかまた福原へ戻る日が来るかと商人の伴卜に尋ねます。清盛の福原、ひいては大輪田泊への愛は根強いものがありました。そして彼が戻った京は、南都興福寺を始め反平家勢力の巣窟と化していたのです。(第2巻前半終わり)

平家の栄華と没落の始まりが描かれます。娘の徳子の入内ですが、その前に徳子がたまたま高倉天皇に会い、自らのことを語るシーンが出て来ます。この時木登りをしたと徳子が言いますが、大河における少女の木登り=おてんばというパターンはこの頃既にあったようです。もちろん帝は、そのような経験はありませんし、徳子も最近は、父と触れ合う機会は少なくなったと言い、平家の置かれた立場の変化が窺えます。それでも清盛と一緒に福原に、恐らく独身最後の旅行をしているわけですから、彼女が惜しみない愛情を受けていたことがわかります。

清盛は、日宋貿易の許可を得るべく後白河法皇に拝謁しますが、既に工事を進めていることを法皇は見抜いていたようです。もう少し待てと法皇は言うものの、この辺りに両者の確執が後々深くなって行く、その伏線が見えて来ます。実際、鹿ケ谷の陰謀が発覚し、これに法皇の側近成親が関与していたということから、清盛は御所の蛆虫を退治すると言いつつ、その実法皇の動きを牽制したかったようです。それやこれやで、甲冑姿で御所に参内した清盛に対し、法皇はそのような暑苦しい格好をと、皮肉めいた口調で述べます。

その後皇子、後の安徳天皇が誕生しますが、平家がかつて残した禍根-つまり頼朝や義経は既に大人となり、東国で旗揚げを窺うようになっていました。これは木曾義仲も同様でした。また清盛の嫡男重盛が病を得て亡くなります。この嫡男は清盛とは違った立場を取り、それゆえに清盛を暴走させないための枷となってもいました。その人物が父親より早く亡くなったことで、その後の平家に狂いが生じるようになります。尚、父や兄を子や弟が諫めるという点では、
毛利元就-毛利隆元(父子)
武田信玄-武田信繁(兄弟)
豊臣秀吉-豊臣秀長(兄弟)
も似たようなものです。
(真田昌幸と信之も当てはまるかも知れません)

さて源頼政と以仁王の令旨です。『平清盛』ではこの令旨の回は視聴率が最低であり、大河視聴率ワースト20のうち19を『いだてん』が占める中で、唯一残っている『平清盛』のエピでもあります。私としては、この回も1つ前の回も、そこまで内容がよくないとは思いませんでしたが、裏にスポーツ中継でもあったのでしょうか。閑話休題。重盛の死後その領地を巡って、清盛と法皇のバトルがいわば表面化します。ちなみにこの大河では盛子の所領は出て来ません。そして今度は源三位頼政が以仁王に令旨を依頼して、新宮十郎行家に持たせて全国を廻らせます。この令旨により、諸国の源氏が蜂起するに至ります。

ただ肝心の頼政、そして以仁王は平家に屈し、奈良へ逃げて共に人生を終えます。この時以仁王が頼政に対して、「老いたりとも、その老木に花が咲く」という、老木(おいき)の花の例えを持ち出します。しかしこれは世阿弥の言葉と思われますので、実際はそれよりも遥か後のはずなのですが…。ともあれこの後、2人の悲願であった令旨は様々な武士の許へと届けられ、頼朝は挙兵、義経も富士川の合戦の後頼朝の宿営を訪れます。この時の頼朝は(嘘の)涙を流すのではなく、微笑していました。尚この大河での以仁王の中の人は、『半沢直樹』の中野渡頭取の中の人です。

そして清盛。負け戦を嘆いても仕方ない、これ以上負けないようにすると、何やらワールドカップのリーグ戦で連敗したチームの、監督のような言葉を口にしています。自らが半生を賭けた、それゆえに思い入れの深い福原の都に、やはりというか尋常でないこだわりがあるようですが、時忠と話し合った結果、結局京へ戻ることになります。しかし京は、既に平家に取っては敵だらけの地となっていました。

尚この総集編には、建春門院滋子は出て来ません。『平清盛』で天然パーマの髪が印象的だったこの人物の崩御は、その後の政変に、少なからず関与してくるわけなのですが。

飲み物-ショートカクテル
[ 2020/10/20 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『十三人の刺客』

NHKのスペシャル時代劇『十三人の刺客』が、11月28日に放送されるようです。この作品については以前も書いていますが、元々は映画として公開されており、今回で2度目のTVでのリメイクとなります(最初のTVドラマ化は1990年)。その他にも2010年にも映画化、2012年に舞台化されていて、今回鬼頭半兵衛を演じる高橋克典さんは、この舞台で主役の島田新左衛門を演じています。

主演・中村芝翫「十三人の刺客」11月28日に放送決定!
(NHK ONLINE)

飲み物-カクテルブルー
[ 2020/10/18 23:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

2020年10月ラグビー情報その1

ラグビー情報です。まずワールドカップでも活躍した姫野和樹選手の、スーパーラグビーのハイランダーズ入りが決まりました。

NZの名門に加入! 姫野のスーパーラグビー挑戦に応援の声集まる!
(GetNavi)

記事中にもありますが、ここはかつて堀江翔太、田中史朗の両選手がプレイし、また日本代表のHCとアシスタントコーチのジェイミー・ジョセフ、トニー・ブラウン両氏がコーチを務めてもいて、いわば日本にかなり縁の深いチームでもあります。時期的にトップリーグと重なるため、ヴェルブリッツの試合には参加できない可能性がありますが、いい機会ですので、JSPORTSを契約してハイランダーズの試合を楽しむという手もあります。日本人選手のいるチームは優先的に放送されますし、やはりここのラグビー放送は、質・量共々、日本随一と言っていいでしょう。

それからスーパーラグビーを去ることになった南アですが、代表チームも今年の活動は見送りで、ザ・ラグビー・チャンピオンシップは3か国での試合となります。

https://twitter.com/nikkei_rugby/status/1317025228690579456
南ア代表が南半球4カ国対抗の不参加を発表しました。政府方針で出国できるか微妙なため。カナダと米国も月末の代表戦が中止になり、サモア、トンガ、ナミビアも試合予定は未発表。昨年のW杯20チームのうち日本と南アを含む7チームが今年活動できない可能性があります。
(NIKKEI Rugbyツイート)

これについて大西将太郎氏 (twitter.com/shotaroonishi) もツイートしていますが、南アももうヨーロッパの方を向きかけているのでしょう。今後時差が同じレベルでの交流、つまり

日本VSオセアニア
ヨーロッパVS南ア
北米VS南米

となる可能性がますます強くなっています。ただしアルゼンチンは北米だけでは物足りないでしょうから、時差の小さいヨーロッパか、季節が同じオセアニアか、どちらかの選択を迫られることになりそうです。

飲み物-パブのビール
[ 2020/10/18 00:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『国盗り物語』に見る明智光秀 24

光秀は妙鴦という尼が退出して来るのを待ち、お万阿様ではと声を掛けます。やはりその尼は、かつて自分も牢人時代に庵を訪れたことのあるあの妙鴦、山崎屋庄九郎の妻であったお万阿でした。若い頃の美しさが、そのまま老いの清らかさになっていると光秀は感嘆し、自分が借りていた家へと案内します。そして信長の許へ参賀に来た理由を問うと、お万阿は不意に表情を曇らせます。

やがてお万阿は、天気がいいから都に出たのだと言いますが、真意は別のところにありそうです。しかし理由を言おうとしても、その一つ一つが嘘のように思われるので、天気がいいからと言った方が、寧ろ本当のような気がすると語ります。この女性は、自分の夫は山崎屋庄九郎であり、斉藤道三などは知らぬとかつて光秀に話したことがありますが、彼女なりに複雑な気持ちを抱えているようです。やがて酒と菓子と鮨が出され、お万阿は光秀から酒を注いでもらって酔いが回って来ます。

お万阿は、夫が「なんねんか待てやい、きっと将軍(くぼう)になって帰ってくる」と言って美濃へ発ったことを覚えていました。それが本気か嘘かはわからずとも、嘘は嘘で命がけでつくような人物であり、それゆえ騙されているとわかっていても、楽しかったと話します。無論その夢は果たせず、娘婿である信長がその夢を果たし、だからこそお万阿は、信長の許まで祝意を述べにやって来たのだと光秀は察します。お万阿は「夫」でなくその娘婿が夢を果たしたことを、複雑な感傷の気持ちを込めて喜び、また上洛の様子のきらびやかさを見定めたかったのでした。

光秀は、その娘婿である信長が、道三から最も目をかけられたと言いますが、お万阿は、光秀は目をかけられなかったのかと問います。かぶりを振る光秀をお万阿は見つめて、何にしても修羅道であると口にします。修羅道は仏典にある六種類の迷界の一つで、阿修羅が支配しており、善神である梵天や帝釈と未来永劫闘争をし続けている世界で、そういう世界が道三や信長、光秀のいる世界であると言うのがお万阿の言い分でした。

しかし光秀は、この修羅道こそが世の乱を救う菩薩行だと言い、そしてお万阿は、信長もそのように考えているのかと尋ねます。光秀はそうだと信じると答えると、お万阿は、自分がいずれ亭主殿の住む彼岸に行ったら、信長や光秀は、自分の道を菩薩行だと信じているらしいと話すだろうと笑います。光秀は、道三殿なればどう申されるでしょうと訊き、お万阿はこのように答えます。
「わかりませぬ。あの人は修羅道のみに生きついに菩薩行の功名に至らずじまいで世を終えたのですから」
お万阿はその後少し話してから引き上げますが、光秀には彼女の実年齢がいくつなのか見当もつきません。ただ、もう二度と会うことはないだろうと思いました。

光秀とお万阿が再会します。前に会った時は越前に発つ前のことで、光秀は道三のことを話して聞かせます。お万阿は「男とは難儀なものじゃな」と指摘します。またその時、あなたも天下がほしいのであろうとお万阿は言いますが、この2度目の出会いでは、天下を実質手にしたのは光秀ではなく、道三の娘婿の信長でした。夫が果たせなかった夢を果たしたこの人物を、お万阿は祝福に訪れ、この再会に至ったわけです。

無論お万阿も彼女なりに悩みを抱えてはいました。油問屋を畳んで尼となり、悠々自適の生活を送っているとは言え、夫は美濃では別の人物として生きていました。嘘をつくにしても本気でつくため、騙されていても楽しかったとお万阿は答えますが、彼女は夫の美濃での生活に感づいており、だからこそ余計に、庄九郎の嘘の世界に身を任せていたいという気持ちもあったかと思われます。無論この大河及び原作では、庄九郎が一代で道三となり、美濃を制したことになっているため、一人二役の使い分けと、それぞれの「妻」たちの立場が描かれているわけです。この辺り『花神』の主人公の村医者村田蔵六と、軍学者大村益次郎の違いに通じるものがあるようです。

それはともかく、光秀もまた複雑な心中ではありました。自分が思っていた濃姫の夫がこのように華々しく活躍するのは、光秀としても悪いことではなく、また義昭を擁立したいからこそ信長を頼ったわけですが、どこか割り切れないものもあったでしょう。また道三から目をかけられていたにも関わらず、一番目をかけられていたのは信長だとお万阿に答えます。光秀は、かつては道三の一番弟子を以て任じていたものの、道三の思いは今一人の人物にも向けられていたと認めざるを得なくなったわけです。この点、夫は山崎屋庄九郎であると思ってはいたものの、斉藤道三という全く別の人物を認めざるを得なかったお万阿と、どこか共通するものがあります。

飲み物-コーヒーカクテル
[ 2020/10/18 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河ドラマ雑考-39

実は昨夜投稿予定だったのですが、不覚にも寝落ちしてしまったため、珍しくこの時間帯にアップすることにしました。

先日の『風と雲と虹と』ですが、時代背景もあり、男性の服装はかなり大陸風です。ちなみに女性の方はそうでもありません。寧ろ源平大河の舞台となる時代の服装と、さほどに違わないように感じられます。この時代はまだ10世紀前半であり、十二単のような、国風文化の影響を受けた服装が登場するのが10世紀半ばなので、もう少し大陸風なイメージでもいいかとは思うのですが、考証が難しいのでしょうか。また藤太や将門のようなクラスの武将の甲冑は、この時代ですから当然大鎧です。

かなり脚色されているとはいえ、平将門と藤原純友の2人が、当時の朝廷を脅かした天慶承平の乱がテーマとなっているため、大河としてはかなり前の時代に舞台を設定した格好になっています。その意味で珍しい大河ではありますが、私としては、実はそこまで興味を持っているわけではありません。武士の台頭のいわば「走り」的存在ですが、これがその後社会にどのような影響を与えたかというのが、かなり限定的に見えるせいもあります。

平均視聴率は24パーセントだからこの当時としてはそこそこでしょう。ただこういう大河はかなりレアなケースであり、こういった時代設定が一般受けするのかどうかは何とも言えないところです。そもそも大河で古い時代といえば源平、逆に新しい時代といえば明治維新が定番になっており、一番人気は戦国というのが一般的な見方でしょう。それよりも古い、あるいは新しいというのは、設定によっては視聴者が離れて行くもとになりかねません。やはり大河は、武士が政権を掌握した時代の方が収まりがいいと思われます。古い時代であれば、所謂源平物よりもう少し前の時代設定で、『炎立つ』の逆パターンとして、源頼義や義家から見た奥州藤原氏を描くという方法もありますし、これだとその後の時代に繋げて行くことも可能なのです。

しかし私としては、また南北朝をやってほしいです。戦国時代にまで尾を引く混乱の時代ですから、大河を続けるのであれば、積極的に取り上げるべき時代でもあるでしょう。あと戦国などで、比較的有名であるにも関わらず、主人公に選ばれていない人物をもっと中心に押し出すべきでしょう。

前にも書いていますが、大河のみならず、地上波のテレビ番組の多くが行き詰まり煮詰まりのような状態になりつつあります。今後番組や業界がハードランディングするのか、ソフトランディングするのかは関係者の意向次第ですが、大河の場合、廃止あるいはNHK解体などとなった場合のリスクはかなり大きいですし、正に過去の遺物化となり兼ねないでしょう。寧ろ今後方針をいくらか変更する形で、半年放送も視野に入れ、主人公の選び方も工夫して行けば、今までとは違った形ながら、生き延びる確率もまだ高そうではあるのですが。

飲み物-チューリップグラスのビール
[ 2020/10/17 17:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『風と雲と虹と』終盤のエピを観て

『風と雲と虹と』という大河があります。1976年の放送で、歴代の大河では最も古い時代を舞台にしています。ただし『炎立つ』は坂上田村麻呂と阿弖流為が登場するので、部分的にとは言え、これよりもっと古い時代を描いています。

それはともかく、この中で露口茂さんが演じた田原藤太(藤原秀郷)のセリフにあった「黙れ、こわっぱ(小童)」、これを露口さんへのリスペクトとして三谷幸喜氏が『真田丸』で使ったと知り、まずはシリーズの終盤の、藤太と主人公平将門の再会シーンと合戦シーンを観たのですが、確認できませんでした。恐らく将門ではなく、もっと「こわっぱ」=青二才風の人物に発した言葉だったのでしょう。尤もすべてを観るだけの気力と時間が今はなく、そのうちまた探してみようかと考えています。

しかしこの大河を観て思ったのですが、サブタイの「激闘」とか、「久遠」というのに振り仮名が振られているのですね。大河のガイドブックで、固有名詞を中心にやたらと振り仮名があるのは見たことがありますが、こういうのは初めてです。どのような事情があったのか知りませんが、よほど馴染みのない言葉であればいざ知らず、わざわざ振り仮名を振る必要はあったのでしょうか。

それと露口さんの声は、『国盗り物語』でもそうでしたが、どうもグラナダ版ホームズを思い出します。三谷さんのリスペクトというのは、これも関係しているのでしょうか。また将門が久々に藤太に会うシーンなのですが、妻子共々農民のような格好で出迎えており、何やらホームドラマのような雰囲気です。これによって、「新皇」となっていた将門に権威を持たせるべく、仰々しく藤太を出迎えようとした興世王(平将門の乱の首謀者)らの目論見が失敗するという展開にしたかったのでしょう。それは理解できますが、やはりこのホームドラマ的乗りはどうかなと思いますし、部分的にセリフが現代風なこと、出演者のセリフに途中でナレーションがかぶさり、結果的にナレで説明しているように見える点などはちょっと興ざめです。

この大河には、もう一人の主人公と言うべき藤原純友も登場します。この両者に鹿島(藤原)玄明が絡む格好になっていますが、草刈正雄さんが演じるこの玄明が、少しだけ観たことのある物語序盤の方と比べて、さほどに年を取っているようにも見えません。年を取らないと言えば、『おんな城主 直虎』の龍潭寺関係者を連想してしまうのですが、いずれの場合も何か異次元の人物のように見えます。ちなみに草刈さんはこれが大河初出演、『真田丸』の昌幸を演じるのはその40年後のことです。

飲み物-ウイスキーロック
[ 2020/10/16 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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