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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2020年07月

2020年7月ラグビー情報その5

ラグビー情報です。記事は例によってnikkei.comより。まずはトップリーグ、大物外国人選手の加入が相次ぎます。ホンダヒートには元南ア代表をはじめ4人が加入、さらに具智元選手のお父様(元韓国代表)がコーチとして就任。

ラグビーTLホンダ、モスタート加入 W杯優勝の南ア代表

そして神戸製鋼も。

元NZ代表スミスらの加入発表 ラグビーTL神戸製鋼

あのベン・スミスがトップリーグに来るわけですね。その一方でNTTドコモレッドハリケーンズの選手がコロナ感染ということで、選手は自宅待機中、チームとしても対応に追われているようです。

ラグビーTL、NTTドコモで選手1人がコロナ感染

それから世界のラグビー事情に関して。まずアメリカが有力視されていた2027年ワールドカップに、ロシアが名乗りを上げています。

ロシア、27年ラグビーW杯招致へ

はっきり言って微妙だなとは思います-所謂伝統国以外で開催するチャンスではありますが。一方で豪州も名乗りを上げています。もし実現すれば2003年大会以来となり、こちらの方が現実的かなとは思うのですが。

それから日本代表がスコットランド、アイルランドと試合をする予定だったヨーロッパ遠征は中止され、代わりにワールドラグビーが国際大会を開催します。元々ワールドラグビーはこの手の大会に乗り気であり、今回のはそのシミュレーションとも考えられます。ただし準備期間が3か月程度で、南アから代表選手を呼ぶとなると、来日に当たっての待期期間も考えておく必要があります。

ラグビー日本、11月の欧州遠征は中止 国際大会へ新日程調整

尚南半球の4カ国対抗は、同時期にNZにチームを集めて開催予定です。

飲み物-パブのビール3
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[ 2020/07/31 23:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『国盗り物語』に見る明智光秀 15

琵琶湖を落ち延びて行く義秋一行の前に、別の船が現れますが光秀は落ち着いたものです。それは、弥平次を一足先に堅田衆との交渉に行かせていたからでした。しかし本当に味方なのかどうか、それを探るために光秀は、和田惟政の配下で伊賀者の服部要介と共に探りに行きます。褌姿で、背中には太刀を括り付け、水面を泳いで行きますが、要介は伊賀者の勘で、彼らがどうやら敵であるらしいことを突き止めます。

そこで光秀は、単身敵の船に乗り込むことにします。要介は止めますが、光秀はこう言います。
「伊賀者は命を惜しむ。要介、古来、伊賀の出の者で天下に名をなした者がいないのはたったその一事によるものだ」
やがて光秀は堅田衆の船に乗り込み、自分の名を名乗って、公方様のお味方につくように決心を固めよと諭します。

堅田衆も、最初は義秋の首が目当てでした。しかしその首を三好氏に届けるべきか、いっそのこと公方様に仕えた方がいいかで迷っており、要介が敵であると感じ取ったのは、その迷いがあったからとも言えます。結局彼らは味方につくことを決め、光秀は要介に合図して、義秋にこのことを伝えさせます。夜明け前に一行は上陸しますが、用心のためにどこかに投宿することもせず、そのまま若狭へと北上し始めます。

若狭では武田氏(若狭武田氏、甲斐武田氏と同じ血統)を頼るものの何せ小大名でもあり、やはり目指すべきは越前でした。このため光秀は藤孝と先発して越前に入り、出迎えの準備をするまでに漕ぎつけましたが、当主義景が義秋を迎えたのは、何らかの政治及び軍事的意図があるわけではなく、旧家の当主ならではの人のよさと言うべきものからでした。しかし一乗谷は土地が狭く、公方の住まいとしてふさわしい建物もありませんでした。

そこで義秋の住まいは敦賀と決まりました。敦賀は交通の要所であり、また何かあった際に海上に出られること、さらにここの金ヶ崎城は防御に適した城であることからこの地が選ばれ、光秀は儀仗用の軍勢の先駆として若狭に向かいます。この時数えの39歳の光秀ですが、雰囲気はまだ若々しげで書生のようでもありました。とはいえ書生でない証拠に、200人の軍勢を引き連れており、そこそこの貫禄です。しかしその大部分は、朝倉土佐守からの「借り物」でした。

こうすることにより、朝倉家における自分をよく見せたい、特に義秋や藤孝からそのように思われたい、ある意味箔をつけたいという気持ちから兵を借りたわけですが、その軍は金ヶ崎城へと入って行きます。そして当の義秋は、自分のために義景が京へ軍勢を出してくれるかを気に掛けていました。光秀は、朝倉家がそういう先取りの気風を好まないことから、義秋自ら義景を説くように勧めます。義秋の性格上、それはありうることでした。

数日後、義景が金ヶ崎城にやって来ます。城の月見御殿に酒宴の席を設け、一乗谷から連れて来た美女に接待をさせたのですが、この義景自身妙な癖がありました。この人物は、酒が入ると舞を始め、ついには自分でも何を舞っているのかわからなくなってしまいます。その合間に義秋の御前に行き、
「御酒を頂戴なしくだされたし」
とせがむのですが、この状態では義秋は京に軍勢を出してくれとも言えません。

たまりかねた義秋は、話があるから女たちを下がらせ、鳴り物はやめてくれと義景に言います。しかし義景はその言葉の意味を理解できず、何かこの公方に対して粗相があったのかと思い、さらに女たちに命じてもてなしをさせます。ついに義秋は光秀を呼び寄せ、このように尋ねます。
「あの男、あの酔態は本性か手か」
つまりあれが地なのか、それとも策略があってのことなのかと訊いたわけですが、光秀は言いづらそうに、あれが本性であると答えます。それを聞いた義秋は、義景に失望します。

何とか堅田衆を説き伏せ、琵琶湖を渡って若狭へ向かった義秋一行です。若狭で一旦武田氏を頼った後、今度は大本命とも言うべき朝倉氏を頼り、京へ出兵させようと義秋は目論んでいました。しかし義景は、公方を利用して自分が名を挙げようといった野心はなく、ただ流浪の公方を匿いたいといった感情があり、そのために義秋を金ヶ崎城に住まわせます。自然その先の方向性が、義秋や光秀が思い描いていたのとは違うものになります。

しかも義景は、酔うと舞を披露する癖がありました。これでは酒の場を借りての密談ができないばかりか、義秋が何か話をしようと持ち掛けると、女たちの接待がお気に召さなかったのかと思い、よけいにその場が騒がしくなる一方です。しかも義景に何か策があって、このようなことをしているのならまだしも、光秀によればそれが本性であるということで、義景は義秋をかなり失望させてしまいます。

飲み物-ビール2種類
[ 2020/07/31 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『河童』に関して思うこと-3

『河童』に関する投稿その3です。人間である主人公(僕)と河童の価値観の違いが描かれますが、その中でも産児制限に絡めて、特に有名な、子供が生まれる前にその子の意志を問う場面が出て来ます。要は親が子供に生まれて来たいかどうかを問い、子供が拒否すれば中絶させてしまうというものです。

生まれる前に自分の意志をはっきり伝えるのですから、子供たちは、生まれてすぐに一人前に喋ったり歩いたりすることができます。しかしどうやって、生まれたくない理由(父親の遺伝子、河童としての存在への嫌悪)を子供が知り得たのかはもちろん不明です。結局生まれ出ることのなかった子供たちは、何か別の存在に転生したりするのでしょうか。

それから義勇隊が登場します。と言っても、健全なる河童と不健全な河童を結婚させて悪遺伝を撲滅しようというわけで、ちょっと不気味でもありますが、これがポスターとして街角にあるということは、一種の国策的な取り組みでもあるのでしょう。これをラップなる大学生が読み上げ、身分違いの恋というか、持てる者と持たざる者の恋などはその一例だといったことを話します。しかしこのラップの言葉はまだ納得ができますが、ポスターに書かれている(と主人公が話している)のを実現するのであれば、両者がプラスとマイナスそれぞれの面でどこか突出した部分があってこそ、初めて互いに補填し合うに至るわけなので、単に健全と不健全なる者同士だけでは、ちょっと弱いような気もするのですが…。

ちなみにこのラップは、人間の義勇隊についても触れています。恐らく軍隊のことでしょう。この作品が発表されたのは昭和2(1927)年ですが、ほどなく世界恐慌が怒り、世界中が不安定な様相を呈し始めます。

ここでちょっと余談ですが、先日三浦春馬さんが亡くなられた際に、主人公の孫の役を演じた出演作『永遠の0』(映画の方です)で、友人から特攻隊員であった祖父をテロリストとなじられるように言われたことに、ブチ切れるシーンをツイートしている人がいました。しかし私としては、その後祖父の戦友であり、どう見ても堅気には見えない景浦介山の所へ行って話を聞くのが、一番面白く感じられたものです。この景浦は、もう一人の主人公と言っていいでしょう。

閑話休題。主人公はこのラップに詩人のトックを紹介して貰っています。このトックは超人倶楽部という、一種の文化人サロンのような組織のメンバーでもあり、所謂芸術家肌で結婚や家庭を嫌いつつ、どこかでそういった存在に羨望の眼差しを向けてもいます。

このトックが作品中で言うことは、恐らく当時のインテリ層、特に社会主義に傾倒している層の考えを代弁していると言えるでしょう。『改造』という、社会主義的な雰囲気のあるメディアに掲載されたからということも無論考えられます。社会主義者だの無政府主義者だのという言葉が出て来ます。個人的には無政府主義(アナーキズム)などというのは、かなり自己矛盾であると思うのですが、それはともかく。この作品ではこういう、人間社会、特に当時の日本の文化人社会をスライドさせたような場面と、河童そのものの世界に根付いた場面とではかなり与える雰囲気が違います。後者の方はかなり生々しく、しかもどこか野蛮ではないかと思われるふしさえあるのですが、これはこの後でまた書くことにします。

ところで主人公の万年筆を盗んで行ったのは、前出ラップのようです。

飲み物-アイスコーヒー5
[ 2020/07/31 00:00 ] | TB(-) | CM(0)

『河童』に関して思うこと-2

先日「『河童』に関して思うこと」という投稿をしています。この中で河童が白樺の幹に手を回していたと思われる表現を、なぜか枝を集めていると書いていました。訂正しています。

ところでこの小説が風刺小説という点に関して、どこか違うように思うとも書いています。無論これが書かれた時代の観点からすれば、そのように考えられたとしても不思議ではないでしょう。ただ個人的には、無論書かれた時代も違えば、小説と漫画という点でも異なりはしますが、たとえば『ブラック・ジャック』などの方がかなり風刺的な印象を受けます。それとは別に、『若きウェルテルの悩み』をパロディ化し、冷戦下の東ドイツの青年が、思い切りこの作品をディスる『若きウェルテルの新たな悩み』という小説がありますが、それをもちょっと思い起こさせます。

そこで考えたのですが、この小説の中に登場する、昭和2年当時の様々なことを、解読してみると面白いかもしれないと思い、今後はそのような形でこの作品に関して投稿して行くことにします。登山に関しては既に前の投稿でご紹介していますので、その後の箇所に登場する、これはと思った点を次々挙げて行くことになりそうです。
尚私の場合引用元はネット上の青空文庫ですので、解説が付けられていません。そのため、この解読はすべて私の独断によるものであることをお断りしておきます。また他ジャンルの作品との絡み、比較もしています。

たとえば、冒頭で主人公(精神病患者第二十三号)が、S精神病院に入っていて、院長はS博士だとあります。イニシャルに加えて、東京市外とあることも併せて考えると、恐らく東京府巣鴨病院(現・都立松沢病院)であり、院長は榊俶(さかき はじめ)ではないかとも思われます。(巣鴨はこの作品発表時は東京府下ではあるが市内ではない)ただしこの作品が書かれた当時は松沢病院となっており、院長は呉秀三でした。

そして主人公がなぜ河童を捕まえようとしたかはともかく、追い回しているうちに何か穴のような物に落ちてしまいます。そこで気を失っていたのを助けられ、医者のチャックの家に連れて行かれるのですが、こういう異次元世界への瞬間移動というのが、かの『JIN-仁-』をちょっと思い出させます。尤もあれはタイムスリップではありますが、それはともかく。担架で主人公が運ばれたというのは、この当時救急車が存在しなかったのも一因でしょうし、何よりも主人公に河童の世界の街を見せるという目的があったかと思います。
それからチャックが透明な水薬を飲ませたとありますが、主人公が身動きもできないほど節々が痛んでいたということから察すると、消炎もしくは鎮痛効果があるものなのでしょうか。河童の薬というのもありますが、これはどうも膏薬のイメージが強いです。ちなみに石田散薬は河童が教えたと言われているようです。
この水薬が具体的に何であるのかはわかりませんが、実際、今でも水薬(液剤)で、鎮痛効果がある物は存在します。痛み止めを液剤にして、小型のボトルやプラスチックのアンプル様の物に入れた物で、透明な液剤としては、ロキソプロフェンナトリウム内服液(ジェネリック)などが挙げられます。もちろんこの当時はこの薬は存在しませんが。

後『水虎考略』というのも出て来ますが、これは江戸時代末期に編纂された河童の研究書です。ちなみにこの10年ほど後に、かのアマビエが瓦版に登場しています。

その後の、河童の体つきやサイズに関する記述ですが、長さはメートル法、体重はヤード・ポンド法で表記されていますので、いささかわかりづらくはあります。身長は1メートル前後、体重は10ポンドから20ポンドとありますが、20ポンドは大体10キロ弱です。さらに気温の表示が華氏で、ここで出て来る平均気温華氏50度は摂氏10度です。なのに着物を着ることをしないのは、河童が皮下脂肪が分厚いからだろうと書かれています。逆に主人公が服を着ている、特に恥部を隠しているのを河童に笑われる始末です。

この少し後に、主人公が万年筆を河童に盗まれてしまいます。万年筆といえば、余談ながら思い出すのが、今回の『半沢直樹』です。第1シリーズのネジを思わせますが、ああいうクラシックな形の万年筆を出してくるというのは、どのような意図があるのでしょうか。

飲み物-アイスコーヒーブラック
[ 2020/07/30 01:00 ] | TB(-) | CM(0)

The Characters of "Rikuoh" 2

Employees of Kohaze-ya

Toshimitsu Yasuda (Haruka Uchimura) 

A mid-career employee of Kohaze-ya who is keen on making Rikuoh. He is caring also and sometimes mediates between Kōichi and other employees. 

陸王安田2

Genzō Tomishima (Kōtarō Shiga)

A managing director who is charge of accounting. He doesn't welcome Kōichi's project because the third president of Kohaze-ya (Kōichi's father) tried to do a same thing but in vain. 

陸王富島2

Sewing Staff

Misaki Nakashita (Ayako Yoshitani)

The youngest member of the sewers. She learns how to not only how to sew tabi but how a member of society should do at Kohaze-ya. 

陸王仲下美咲2

Yoneko Mizuhara (HARU Yasuko)

An experienced sewer who assists Akemi Masaoka who leads the sewers. She also takes care of her fellow workers.

陸王水原米子2

Fukuko Nishii (SHŌJI Terue)

The eldest member of the sewers and knows the previous president well. Needless to say, she has known Kōichi since his childhood. She has a chronic heart disease.

陸王西井冨久子2

Yoshiko Hashii (Yoriko Kamimura)

An inspiring person and speaks in a loud voice. She sometimes insists on an opinion to Kōichi. 

陸王橋井美子2

Akemi Masaoka (Sawako Agawa)

A high-spirited leading sewer who has great skill and is responsible also. Even Tomishima admits her superiority. She usually joins the meeting and drinking parties at Soramame, Kōichi's favourite izakaya (Japanese style bar). 

陸王正岡あけみ2

[ 2020/07/30 00:00 ] Others | TB(-) | CM(0)

The Characters of "Rikuoh" 1

Miyazawa Family

Kōichi Miyazawa (Kōji Yakusho)

A president of Kohaze-ya. As his company’s poor performance cause by a depressed need of tabi, he decides to make running shoes instead. The idea is opposed by the employees especially Genzō Tomishima, managing director who knows the failure of Kōichi's father who also tried to make running shoes. However, he completes prototype product and support Hiroto Mogi, a member of Daiwa Food running team with it but comes up against Atlantis, a major sport company.

陸王宮沢紘一2

Mieko Miyazawa (Fumi Dan)

Kōichi's wofe and a mother of Daichi and Akane. She supports her husband at home and grasps how the family members feel.

陸王宮沢美枝子2


Daichi Miyazawa (Kento Yamazaki)

A son of Kōichi and Mieko. At first, he has no will of succeeding Kohaze-ya and is busy with job hunting but becomes to change himself little by little after helping Haruyuki Iiyama with making "shiruku rei" and makes Rikuoh with energy.

陸王宮沢大地2

Akane Miyazawa (Mone Kamishiraishi)

A daughter of Kōichi and Mieko. She likes her father Kōichi so much and worries about her elder brother Daichi secretly besides studying for entrance examination of university.

陸王宮沢茜2

The images are from the official website of "Rikuoh".

[ 2020/07/28 23:30 ] Others | TB(-) | CM(0)

『国盗り物語』に見る明智光秀 14

六角氏が寝返ったのは、三好三人衆の勢力に恐れをなしたためでした。このため次期将軍候補である義秋を追うことになり、既に琵琶湖南端の坂本に兵を集結させていました。しかもこの義秋の「御所」がある矢島でも、矢島同名衆なる集団が六角氏に内通しており、一刻の猶予もならない事態となっていたのです。光秀は弥平次をはじめ家来たちを指揮し、荷造りを急がせます。弥平次は自分は館に残って、敵を斬り防ぐつもりでしたが、光秀から、命を粗末にするなと諭されます。

しかし義秋は、大名たちからの献上を受けている内に家財道具が増え、とてもすべてを持っては逃げられないと光秀は判断します。そして彼は、めぼしい荷物を船に載せて、対岸の堅田で捨てるように弥平次に命じます。元々この堅田を本拠地とする海賊、堅田衆は琵琶湖の一大勢力で、彼らを荷物で手なずけてしまえと命じ、自分は義秋のそばへ行きますが、幕臣たちの多くはこのような修羅場を経験したこともあまりなく、かなり落ち着かないようです。

そのような中で、細川藤孝のみが和田惟政の配下である甲賀衆に指示を出し、甲賀衆も山野に慣れているだけあって、きびきびと働いています。しかし藤孝も、荷物が多すぎることを懸念しているようです。さらに悪いことには、義秋がこれらの荷物にかなり執着しているのです。義秋自身、無一文で寺を脱出しただけに、財宝への執着心も並々ならぬものがありました。藤孝は、義秋が幕臣の言葉を受け入れないため、光秀に義秋を説得するように頼みます。

義秋は光秀を見て、例によって軽々しいほどに喜び、自分には仏天の加護がある、そちは毘沙門天の化身かなどとまで言います。そんな義秋に光秀は、六角勢が一万の大軍であること、小細工を用いず、一直線に退去すべしと説き、義秋も光秀にすべてをゆだねます。そこで光秀は、義秋の身辺にある多くの財宝を捨てるように進言しますが、案の定義秋は不機嫌になります。しかし光秀は、いずれ日本国をその手にする公方様なれば、これらの財宝は塵芥のようなものだと語気を強めます。

義秋も何とか光秀の忠告を受け入れたため、光秀は藤孝と相談して、この御所の財宝の半分を堅田衆に、残り半分を矢島衆を名乗る地侍にくれてやることにします。そして矢島衆に、これらの財宝をやるから後追いはするなと文をしたためます。無論彼らにこれらの品々を略奪させ、時間を稼ぐ目的もありました。それやこれやで、やっと義秋を乗せた船は琵琶湖に出ます。その時満月が上り始め、湖上を明るく照らします。

この日は八月十五日であり、歌人でもある藤孝が、そろそろ月の出であると言ったその矢先の出来事でした。波が月に照らされて輝き、義秋の側近の一人である智光院頼慶は、これが落ちゆく身でなければどのようにいいかと口にしますが、藤孝は、落ちゆく身だからこそ趣があるのだと答え、かつ哄笑します。光秀はこの言葉に、改めてこの人物の大きさを見る思いがしました。これによって船の中の空気が落ち着き、義秋がそれぞれに歌を詠むように命じます。

その中でも光秀と藤孝の歌は、当然というか群を抜いていました。そして義秋は自作の漢詩を、いささか自信なさげに吟じ始めます。
「江湖に落魄し、暗(ひそか)に愁を結ぶ
孤舟一夜、思悠々
天公もまたわが生を慰むるやいなや
月は白し蘆花浅水の秋」
やや格調には欠けるものの、頭の働きは小器用というのが、この詩を通して光秀が見た義秋像でした。

しかし義秋は自らを客観視でき、さらにその自分に、適度のもののあわれを感ずる情緒感覚があることから、信長よりはいいと光秀は思っていました。ここで信長が出て来るのも妙な話ですが、信長が詩歌を作ったという話を光秀は聞いたこともなく、およそ合理主義一点張りの理詰めな人物と解釈していました。しかしその時、藤孝が光秀の袖を引きます。沖合から、どうやら敵とも見える篝火が七つ八つ、こちらの船に近づいて来ているのでした。

六角氏寝返りにより、大急ぎで荷造りをして逃亡する義秋一行ですが、光秀は何かと邪魔になりそうなその荷物を捨てるように義秋を説き伏せます。その荷物は、堅田衆と矢島衆のいわば買収に使われました。何とか船に乗り込んだ一行は、折しも中秋の名月ということもあり、歌や詩をしばし楽しみます。この辺りは如何にも室町将軍とその家来といった雰囲気です。義秋の詩を耳にした光秀は、ここが信長と違うところだと、またも関係のない信長を比較対象に持ち出します。

尤も義秋は、荷物を捨てるのをかなりためらったようでもあります。確かに無一文で奈良一乗院を抜け出し、将軍候補として各地の大名から献上を受け、やっとそれらしき身分になったかと思っていたのに、またそれを手放さなければならないわけで、光秀もこれには、何と器量に乏しいといくらか失望したようです。ともあれ何とか船に乗り込んで一息ついたのはよかったのですが、今度はまた別の船が接近して来ます。

ところで先日NHK大河枠で放送された特番ですが、生憎録画はしているもののまだ観ていません。従って感想も先になることをお断りしておきます。

飲み物-アイスコーヒーブラック
[ 2020/07/28 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』雑考19-視聴を止めた理由と来年の大河

『麒麟がくる』の放送再開、8月30日からの予定です。
とは言っても、私は『麒麟がくる』の視聴を再開後は見送る(録画は一応続ける)と、少し前に書いています。つまり、もう「くる」のを待たなくてもよくなったわけです。昨年までは、今年は楽しいだろうけど、来年はさてどうかなと思っていました。その期待薄だった来年=『青天を衝け』を待つことになるのですから皮肉なものです。

この大河、男性主人公でしかも舞台は戦国時代で、その意味では題材としてかなり申し分ないはずなのですが、このようなことになってしまいました。やはり主人公の経歴がはっきりしない時期に、女性主人公の大河のように創作を入れまくり、様々な人物と絡ませるようにしたため、従来の戦国大河の男性主人公と違った印象を与えた点がまず挙げられます。

それも今回は男性主人公であるため、行動範囲も女性より広く、男性だから斬り合いやら鉄砲やら出て来ます。つまり女性よりもスケールが大きくなるわけです。そのうえで本人の記録の少なさを補うための創作が入ることになり、結果的にフィクションとしてのスケールも大きくなってしまいます。そのため創作部分が、女性主人公の大河のそれよりさらにエスカレートした感も否定できません。いくら何でも女性主人公なら、本能寺の前の斬り合いなどはないでしょう。

言うまでもないことですが、衣裳もまたマイナス要因でした。考えてみれば、今までは大河を楽しめるか否かは、物語の展開や演出によって決まることが多かったのです。無論今回の視聴見送りには、そういった部分も関係しています。しかしそれに加えて、従来であればマイナス要因にはならなかったはずの衣裳の色遣いが、『麒麟がくる』という大河への評価を決定づけた一因となってしまっています。

とどのつまりこの大河には蜜月がありませんでした。最終的に面白いと思わなかった大河でも、最初の何か月間は面白い時期があるものです。特に女性主人公の場合は、彼女に近い存在の男性が4月頃まで活躍するため、その期間中は曲がりなりにも大河らしさを感じられるものです。『花燃ゆ』の吉田松陰しかり、『おんな城主 直虎』の井伊家の男性しかりです。『天地人』でも、子役の時は楽しめたのです。しかし今回は衣裳のせいもあり、第1回からの違和感を引きずったまま来てしまった感があります。

今まで戦国と言えば鉄板でした。男性主人公の戦国大河の面白さは、やはり本人の経歴に裏付けられる描写と、その間に点在するフィクションでしょう。しかし生憎今回は、それらをさほどに観ることもなく、それどころか、主人公が恐らく行っていないであろう桶狭間に行くなどという超展開で、さらには衣装のことなどが積み重なって、昨年同様途中で観ないという決断に至りました。

無論来年もまだどうなるかはわかりません。これも少し前に書いていますが、待つ間が花ということで、始まってみれば面白くないということもあるし、その逆に、いい意味で期待を裏切られたということもであるでしょう。視聴率もリアタイがそうでなくても、総合視聴率でそう悪くないということもあるかもしれません。尤も来年は関東が地元なのですから、東京の数字がNHKとしては気になるだろうと思います。いくら何でも『いだてん』を下回ることはないかと思いますが。

これを機に、NHKは戦国大河の主人公をもう一度考え直してはどうかと思います。地元からの要請もあったのでしょう、しかしやはりこれだと信長が主人公の方がふさわしいです。無論、今後も大河を続けるのであればの話です。

飲み物-カクテルブルー
[ 2020/07/27 00:45 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『半沢直樹』のざっとした感想

『半沢直樹』第2シリーズが始まりました。今回東京セントラル証券に飛ばされ、営業企画部長となった半沢ですが、子会社であるため、銀行よりもはるかにスケールの小さな商品企画ばかりです。さらに銀行からは不良案件を押し付けられ、しかも東京セントラル証券内では、出向組とプロパー組の対立が存在しています。以前半沢に土下座させられた大和田も、さっさと中野渡頭取派に乗り換え、その部下である伊佐山がまた食えない人物で、半沢が倍返しをするべき相手がさらに1人増えてしまいます。

そんな中、やっと1500億円の買収案件が舞い込みます。大手IT企業「電脳雑技集団」が、IT企業の「東京スパイラル」を買収したいということで、これで銀行を見返せると東京セントラル証券は意気揚々たるものでした。ところが、銀行側がこれを横取りしてしまいます。しかもプロパー社員の森山の友人でもある、東京スパイラルの社長瀬名は、仲間と共同で東京スパイラルを立ち上げたものの、仲間割れした2人がスパイラル株を売却したこと、しかも銀行側の横取りに、東京セントラル証券内の人物が絡んでいたことがわかります。半沢は、それを証明しようとするのですが…。

第1シリーズ西大阪スチールとは違い、いわくありげで、しかし捉えどころがない電脳雑技集団が今回は登場です。そして最早言うまでもなく、銀行上層部も様々な形で怪しげな人物が色々うごめいており、相変わらず伏魔殿といった雰囲気があります。かてて加えて、今井朋彦さん演じる財務担当の玉置が、その意味でいい雰囲気を出しています。尾上松也さん、IT企業社長の瀬名の役で登場ですが、『おんな城主 直虎』では、この尾上さん演じる今川氏真の、正室になるべき女性が瀬名という名前でした。裏切った仲間である、加納役の井上芳雄さんもあれに出ていましたね。

飲み物-バーのビール
[ 2020/07/26 00:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『河童』に関して思うこと

先日芥川龍之介の『河童』について書きました。この作品に目を通したのは、実は小学校の時以来です。風刺という評価もありますが、個人的にはいくらか違う印象も受けます。これは改めて書きますが、その当時、この作品が掲載された『改造』の読者が好みそうな固有名詞、ストリンドベリ、ニーチェ、トルストイ、国木田独歩、ワグナー(ヴァグナー)が次々と登場します。ちなみに国木田独は芥川から高評価を得ていました。

そしてネタバレになりますが、ストリンドベリの友人で
「子供の大勢ある細君の代りに十三四のタイテイの女を娶つた商売人上りの仏蘭西の画家です」
とあります。この画家はポール・ゴーギャンですね。タイテイといいうのはタヒチのフランス語式発音です。

ゴーギャンといえば、かのサマセット・モームが『月と六ペンス』で、この人物をモデルにしたのでも有名ですが(但しこちらはイギリス人という設定で、いくらかゴーギャンと異なる点もあり)、モームといえば『雨』の舞台であるサモアを思い出します-ただしアメリカンサモアであり、ラグビーが行われている方のサモアではありません。

ところで今回書きたいのは、その当時の登山についてです。この頃は恐らくは、登山は時間もお金もかかるものであり、従ってある程度の収入と時間がある人のものだったと考えられます。主人公が後に事業で失敗とあるのも、作中には登場しないものの、元々自分で会社か何かをやっていたとも取れます。そもそも登山自体はかつて日本に存在したものの、レジャーとして持ち込まれたのは西洋からで、この主人公が持参した食料が、コンビーフ(作品ではコオンド・ビイフ)にパンであるのは、ひとつはそのせいなのでしょう。

登山食なら、今ならレトルトもインスタント食品もあるし、立ったまま食べるための、所謂行動食と呼ばれる食品もコンビニで入手できます。無論栄養補助のゼリーもありますが、この当時は恐らくそういう物は皆無でしょう。そういった点を考えると、当時の登山はお金と時間に加えて、体力も今以上に求められたかと思います。ただし今でも人気があるチョコレートやナッツなどは、かなり以前から登山者に愛好されていたようです。

それともう一つ興味深い点があります。登山服や背負った毛布などが霧に濡れて重いという描写があり、この霧のせいで歩くのをあきらめて、休止したところで河童に出会うという展開になっています。確かにこの当時、今のような防水加工の登山服などもなかったでしょうし、登山用の服であったとしても、吸湿性の点などでもかなり劣ったと思われます。

無論、この頃はアウトドア用のコンロもありません。こういった前提のもと、主人公は当時としては当たり前ながら、枯れ枝を折るなどして手間暇かけて昼食の準備をし、その食事を楽しんでいる時に、白樺の幹につかまってこちらを見ていた河童と遭遇しています。こういうのは作品の主旨とは別に、ある意味この時代らしいおおらかさを感じさせなくもありません。

無論今仮にこういうことになったら、主人公がスマホで河童の画像を撮ってメディアに送る、またはツイートするという方法を採ったかとは思います。そしてこの河童の正体について、あれこれ意見や憶測が飛び交うことになるのでしょう。

飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2020/07/26 00:00 ] | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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