まず、ここのところ変換ミスやわかりにくいと思われる表現を、後から修正していることがありますので、その点ご理解頂けたらと思います。
さてNHKの「月刊みなさまの声」1月分がNHK ONLINEにアップされています。
この中の『麒麟がくる』に関してのページ(P8~9)ですが、NHKへの意見の内訳として
好評意見 12パーセント
厳しい意見 22パーセント
問い合わせ 53パーセント
その他 13パーセント
となっています。
実は直近3番組と比較すると、好評意見は最も少なくなっています。集計時点で2回分しか放送されていないというハンディはあるかもしれませんが、やはり色遣いや現代的なセリフが馴染みにくいというのは大きいようです。演出・脚本への好評意見は67件ですが、厳しい意見は153件と2倍以上となっています。
視聴者の意見が好評意見と厳しい意見に分けられるようになったのは、昨年の『いだてん』からなのですが、この時は好評意見266、厳しい意見68となっています。個人的には『いだてん』の場合、時代が飛びまくるとか演出などの点から、もっと厳しい意見があるかなと思っていたので、意外と少ないなと思ったものです。なおいずれも、件数は重複している場合があります。
時代考証への意見ももちろんあります。そもそも大河の場合、必ずと言っていいほど時代考証関連の意見は一定数あるようです。それから、子供も観ているのに合戦の場面が長いという意見がありますが、こういう番組を観ることにより、合戦の何たるかを覚えて行くものではないかと思います。恐らく加納口(井ノ口)の戦いのことなのでしょうが、そこまで残虐なシーンもなく、寧ろ私としては物足りなく思ったのは、第2話の感想とあらすじに書いた通りです。しいて問題にするのであれば、最後の暗殺シーンの方ではと思われます。
それと、美濃の言葉を話した方がリアルという意見もあります。しかしその当時の美濃の言葉が、すべての人に理解できるという保証はありません。そうしたらしたで、厳しい意見が舞い込みそうです。『西郷どん』の薩摩弁や、『八重の桜』の会津弁もわかりにくいという声はかなりあったのです。ただし幕末の場合は藩単位で動くこともあり、特色を出すためにも、やはり方言は切り離せないだろうとは思います。
尚以前ご紹介した鈴木祐司氏の記事では、女性に受けない「男の子大河」という見方がされていますが、この「みなさまの声」で見る限り、若い女性の好評意見が多く、逆に60代以上の男性は厳しい意見が多くなっています。というか、男性の場合どの世代でも厳しい意見が目立ちます。
それと視聴率についても書いておきます。昨年の例を持ち出すまでもなく、大河の視聴率は色々とニュースになるものです。NHKだから関係ないという声もあります。確かに、民放のように視聴率低下に伴うスポンサー離れを気にする必要はないでしょう。その代わりNHKには受信料があり、視聴者から(というか、TVを所有しているすべての世帯から)徴収した受信料を使って制作している以上、視聴率があまりに悪いと、批判の声もやはり上がるというものです。まして、大河や朝ドラのように、NHKが視聴率を公表しているのなら尚更です。
『麒麟がくる』第1回は20パーセント近いリアルタイム視聴率でしたが、第6回では13.8パーセントで、ビデオリサーチのサイトによれば、ドラマ部門で3位になっています。2位の『相棒』と4位の『テセウスの船』がやはり13パーセントでせめぎ合っている状態です。
それからタイムシフト視聴率と総合視聴率ですが、これは1週間遅れなので、現時点では第5回の分となります。この場合視聴率は13.2パーセント、タイムシフトが6.9パーセントで、総合視聴率は19.4パーセントです。その1つ前の第4回が放送された週は、裏にフィギュアがあって視聴率が下がりましたが、それでもタイムシフトが8.6で、総合視聴率は21.6でした。
これを見る限りでは、第5回はどちらも低くなっています。恐らくは、その1つ前の回の内容も影響しているかと思われます。ちなみに第4回は織田の様子を探るため、尾張に出向く回でした。
このタイムシフト、総合両視聴率がアップされるようになったのは、2017年の夏からなので、過去の戦国大河との比較ができないのが残念です。なお『西郷どん』の場合、第5回はタイムシフト視聴率5.9パーセントで、総合視聴率は20.7パーセントとなっています。『いだてん』は第5回の時点で、既にどちらもベスト10入りしていません。
ところで大河とは関係ありませんが、『テセウスの船』のタイムシフト視聴率と総合視聴率、かなりいいですね。
参考リンク(ビデオリサーチコーポレイト)
2018年 1月29日(月)~2月4日(日)タイムシフト及び総合視聴率
2020/2/3(月)~2020/2/9(日)タイムシフト及び総合視聴率
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