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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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みなさまの声と視聴率に見る『麒麟がくる』

まず、ここのところ変換ミスやわかりにくいと思われる表現を、後から修正していることがありますので、その点ご理解頂けたらと思います。

さてNHKの「月刊みなさまの声」1月分がNHK ONLINEにアップされています。

この中の『麒麟がくる』に関してのページ(P8~9)ですが、NHKへの意見の内訳として

好評意見 12パーセント
厳しい意見 22パーセント
問い合わせ 53パーセント
その他 13パーセント

となっています。

実は直近3番組と比較すると、好評意見は最も少なくなっています。集計時点で2回分しか放送されていないというハンディはあるかもしれませんが、やはり色遣いや現代的なセリフが馴染みにくいというのは大きいようです。演出・脚本への好評意見は67件ですが、厳しい意見は153件と2倍以上となっています。
視聴者の意見が好評意見と厳しい意見に分けられるようになったのは、昨年の『いだてん』からなのですが、この時は好評意見266、厳しい意見68となっています。個人的には『いだてん』の場合、時代が飛びまくるとか演出などの点から、もっと厳しい意見があるかなと思っていたので、意外と少ないなと思ったものです。なおいずれも、件数は重複している場合があります。

時代考証への意見ももちろんあります。そもそも大河の場合、必ずと言っていいほど時代考証関連の意見は一定数あるようです。それから、子供も観ているのに合戦の場面が長いという意見がありますが、こういう番組を観ることにより、合戦の何たるかを覚えて行くものではないかと思います。恐らく加納口(井ノ口)の戦いのことなのでしょうが、そこまで残虐なシーンもなく、寧ろ私としては物足りなく思ったのは、第2話の感想とあらすじに書いた通りです。しいて問題にするのであれば、最後の暗殺シーンの方ではと思われます。
それと、美濃の言葉を話した方がリアルという意見もあります。しかしその当時の美濃の言葉が、すべての人に理解できるという保証はありません。そうしたらしたで、厳しい意見が舞い込みそうです。『西郷どん』の薩摩弁や、『八重の桜』の会津弁もわかりにくいという声はかなりあったのです。ただし幕末の場合は藩単位で動くこともあり、特色を出すためにも、やはり方言は切り離せないだろうとは思います。

尚以前ご紹介した鈴木祐司氏の記事では、女性に受けない「男の子大河」という見方がされていますが、この「みなさまの声」で見る限り、若い女性の好評意見が多く、逆に60代以上の男性は厳しい意見が多くなっています。というか、男性の場合どの世代でも厳しい意見が目立ちます。

それと視聴率についても書いておきます。昨年の例を持ち出すまでもなく、大河の視聴率は色々とニュースになるものです。NHKだから関係ないという声もあります。確かに、民放のように視聴率低下に伴うスポンサー離れを気にする必要はないでしょう。その代わりNHKには受信料があり、視聴者から(というか、TVを所有しているすべての世帯から)徴収した受信料を使って制作している以上、視聴率があまりに悪いと、批判の声もやはり上がるというものです。まして、大河や朝ドラのように、NHKが視聴率を公表しているのなら尚更です。

『麒麟がくる』第1回は20パーセント近いリアルタイム視聴率でしたが、第6回では13.8パーセントで、ビデオリサーチのサイトによれば、ドラマ部門で3位になっています。2位の『相棒』と4位の『テセウスの船』がやはり13パーセントでせめぎ合っている状態です。

それからタイムシフト視聴率と総合視聴率ですが、これは1週間遅れなので、現時点では第5回の分となります。この場合視聴率は13.2パーセント、タイムシフトが6.9パーセントで、総合視聴率は19.4パーセントです。その1つ前の第4回が放送された週は、裏にフィギュアがあって視聴率が下がりましたが、それでもタイムシフトが8.6で、総合視聴率は21.6でした。
これを見る限りでは、第5回はどちらも低くなっています。恐らくは、その1つ前の回の内容も影響しているかと思われます。ちなみに第4回は織田の様子を探るため、尾張に出向く回でした。

このタイムシフト、総合両視聴率がアップされるようになったのは、2017年の夏からなので、過去の戦国大河との比較ができないのが残念です。なお『西郷どん』の場合、第5回はタイムシフト視聴率5.9パーセントで、総合視聴率は20.7パーセントとなっています。『いだてん』は第5回の時点で、既にどちらもベスト10入りしていません。

ところで大河とは関係ありませんが、『テセウスの船』のタイムシフト視聴率と総合視聴率、かなりいいですね。

参考リンク(ビデオリサーチコーポレイト)
2018年 1月29日(月)~2月4日(日)タイムシフト及び総合視聴率
2020/2/3(月)~2020/2/9(日)タイムシフト及び総合視聴率
飲み物-ホットウイスキー
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[ 2020/02/29 00:15 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

トップリーグ試合の開催延期のお知らせ

既にご存知の方も多いでしょうが、トップリーグの第7節と第8節は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、3月21日以降に改めて行われることになりました。チケットは払い戻し可能です。詳しい日程や会場については、決定次第発表されます。

ジャパンラグビー トップリーグ2020 第7節・第8節開催延期のお知らせ
https://www.top-league.jp/2020/02/26/w7-w8-postpone/
(トップリーグ公式サイト)

それから国内で行われるスーパーラグビーの試合ですが、3月8日に秩父宮、14日に花園で行われる予定だった試合が会場変更となる予定です。

サンウルブズ、ホーム2試合が国外開催に 新型肺炎の影響で
(産経ニュース)

これも会場が決定次第アップする予定です。

[ 2020/02/28 00:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』公式サイトの光秀の素襖に思うことその他

先日書いていた衣裳に関してです。これについても『軍師官兵衛』との比較などで何度か書いていますが、公式サイトにはこうあります。

黒澤和子・衣裳の世界02
(『麒麟がくる』公式サイト)

「着ているものは、新調した着物ではなく父親から受け継いだものだったりするはず。そこで、何度も洗って柔らかくなっている感じを出すために柔らかな麻や綿を採用しました」
ということらしいのですが、これに関して2つの疑問があります。
まずこの手の素襖を着ているのが、ドラマの中で光秀だけという点です。「父親から受け継いだものだったりするはず」なのであれば、他にも似たような境遇の武士はいるのに、なぜかそういう人物が見当たりません。織田の家来などは、ごく普通の素襖を身に着けています。
それから「何度も洗って柔らかくなっている」という点。先日アップした『軍師官兵衛』の素襖の画像がありますが、あの素襖を何度も洗って、このようなプリーツ状の皺が出るのかどうか、それも疑問です。確かに麻を何度も洗濯していると、細かい皺が寄りますが、もうちょっとくしゃっとした感じにならないでしょうか。それに色落ちもするかと思います。そういう視点から見る限り、この素襖がちょっと不自然に感じられます。
こちらは『真田丸』の信繁が、大坂で秀吉に仕えることになり、素襖の袖を取って肩衣のようにして着ている画像ですが、こちらの方がもう少し生地が「くたびれた」印象があります。

真田丸信繁と秀吉

NHKの『真田丸』大河ドラマ・ストーリーの後編13ページにこの画像がありますので、お手持ちの方は目を通してみてください。着込んだ素襖とはこういうものなのかと思います。

そもそも今回、長谷川さん演じる光秀が着ている素襖は、父親のおさがりで古びたというよりは、最初からこういう薄くてプリーツがある生地で仕立てているため、本物の古い素襖とのギャップがあるように感じられます。もし本当に古びた感じを出したいのであれば、新品の素襖を何度か洗濯して、着込んだ感じを出してから着せるという方法もあったはずですし、その方がリアルだったのではないでしょうか。

衣裳の古び具合や着込んだ感じといえば、『平清盛』の衣裳を思い出します。この大河は雰囲気が汚いと何かにつけて言われていて、実際そういう部分もありましたが、衣裳に関していえば、着込んで古びた感がよく出ていました。その当時、まだそれほど染織や織物の技術も発達していなかったせいもありますし、もちろん柔軟剤やアイロンなどもなく、洗うにしても足で踏んで洗ったりしていただけに、古び方も早かっただろうと思います。そういう衣服を庶民や下級武士がまとっているのは、ごく自然だったといえるでしょう。なおこの時の衣裳考証は小泉清子さんでした。

それから脚本の池端俊策氏は、ニッコームックのインタビューで「『太平記』を手がけて以来、ずっと室町幕府の最後を描くドラマをやりたいと考えていました」と語っています。(一部仲倉重郎氏も脚本を担当)室町幕府の始まりと終わりということなのですが、しかし『太平記』はどちらかといえば、半分ほどは鎌倉時代の終焉が中心です。
これとの対比関係にあるのは、実は鎌倉時代の創設期ではないかとも思います。今現在は『草燃える』がその時期の映像作品となりますが、『鎌倉殿の13人』もそれに加わることになるのでしょう。それにしても、『草燃える』で北条義時を演じた松平健さんの再登板はあるのでしょうか。かの草刈正雄さんも、『真田太平記』と『真田丸』両方に出演していますし。

あと室町幕府の内紛で、光秀が絡むというのはちょっとどうかなとは思います。ドラマである以上創作は当然のことですが、創作の部分が長すぎ、しかも一介の無位無官の武士が、幕府の要人とこういう形で親しくなるというのは、いささか作り過ぎではないでしょうか。『真田丸』の信繁もあまり史料がなく、当然彼の若い頃はかなり創作もありますが、昌幸の存在があったせいか、そこまで不自然な印象は受けませんでした。

飲み物-温かいカフェオレ
[ 2020/02/28 00:30 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』雑考6

まず『麒麟がくる』そして『葵 徳川三代』関連投稿で、何か所か加筆修正をしています。

それから『麒麟がくる』鈴木氏の分析及び「肩に力が入って見える」理由という投稿で、その鈴木祐司氏の記事を引用してこのように書いています。

また年収400万円未満世帯と、年収1000万円以上の世帯で比較した限り、後者の方が『真田丸』も『麒麟がくる』もコンスタントに観ており、逆に前者には『麒麟がくる』は受けないとあります。やはり感情移入しやすいか否かという側面はあるようです。

この感情移入はもちろん人により様々です。私の場合は主人公が試練に遭わないこと、目標がスムーズに達成できる点、オリキャラが多い点などに物足りなさを覚えると、実はこれの次の分で書いています。無論それ以外にも、主人公が何となく弱そうに感じるとか、殺陣やセリフにもう一工夫欲しいと思う人もいるでしょう。このセリフに関しても説明的だなと思いますが、それ以外にも、皆がそれをそのまま受け入れるというのが、多少無理があるのではないかと思います。

たとえば第6回、光秀が三渕藤英に、将軍は武家の棟梁であり鑑であると言って、当の将軍義輝がそれを立ち聞きするシーンがあります。この立ち聞きもおかしくはあるのですが、義輝がこの光秀の言を受け入れてしまうのもちょっと不思議です。この時期光秀は無位無官で、寧ろ間者と思われてもおかしくありません。おぬしは何をほざいているのだと、一蹴されても何も言えないのです。「あの者を追え」と義輝が言うところ、疑っているのかと思ったのですが、逆に皆が光秀に加勢していたのですね。この辺りも、ちょっと光秀に都合のいい展開かなと思われます。それと光秀が、鉄砲を常に背中にくくり付けたり手に持って歩いたりしていますが、盗まれて命を狙われるようなことはないのでしょうか。

そもそも大河の主人公は、基本的に善人設定であることが多いし、その人物が成長するにつれて、強かになって行くという描かれ方をするわけで、『麒麟がくる』もその例に洩れないのかもしれません。しかし主人公が善人設定の定番大河でも、序盤で主人公自身が何らかの試練に遭ってはいるわけです。『軍師官兵衛』の、小寺家への出仕やおたつとの別れしかり、『真田丸』の天正壬午の乱しかりです。そういうのが今回はありません。

その一方で、主人公が善人設定でない『風林火山』は正に異色といえます。『葵 徳川三代』の家康といい勝負かもしれません。この場合は寧ろ定番大河とは逆で、アウトロー的雰囲気の強かった勘助が武田晴信に仕え、由布姫をいとおしく思うようになる展開になっています。また『風林火山』の序盤は、原作にも登場しない創作が入っていて、しかもかなり癖の強い設定になっていますが、これがかえって勘助と晴信の出会いを強烈なものにしています。ミツや伝兵衛、太吉、平蔵との出会いもこの序盤で、ミツを除くこれらのキャラも後々大きな役目を背負うことになります。

また今回は「大河新時代」という触れ込みのようですが、どこがどう新しいというよりは、本来変えなくてもよかった部分が変えられている点もあります。これは最近の大河にはありがちなことですが、特に「新しさ」を売りにしなくても、一応の固定ファンはつくのではないかと思います。特に昨年の『いだてん』からその傾向が強くなっていますが、何かを新しくしようとするのは、必然的にリスクを伴います。そのリスクによる損失まで計算されているのでしょうか。何よりも変えるのであれば、NHKという組織と受信料のシステムをまず変えてほしいなと思います。

一方で三谷幸喜氏が『鎌倉殿の13人』に関して「新しい大河」という表現をしています。これだと2020年に新しい大河、さらに2022年にさらに新しい大河と取られかねないのですが、どのようになっているのでしょう。

それとこの『麒麟がくる』では、美濃編にかなり尺を割いているようです。ネタバレになってしまいますが、ガイドブックを見る限り、GWの頃にやっと長良川の合戦、つまり道三と義龍の父子がにらみ合う展開になっています。恐らく道三を出したいのでしょうが、光秀が主人公である以上、せめて3月頃までに終わらせて、一乗谷で朝倉家に仕え、幕府再建に奔走し、そして信長と出会うのを春夏で重点的にやった方がいいかと思います。今年は特にいつもに増して放送回数が少ないので、どこに焦点を合わせるかを考えてほしいのですが。このままだと、信長に仕えるのは秋頃になるのではないでしょうか。

そもそも光秀の歴史における大舞台は本能寺の変と、その後の天王山の戦いです。最後の最後でこの人物にスポットライトが当たるわけですが、この2つに延々と尺を割くわけにも行きません。ならば、なぜ本能寺の変に至ったか、その過程を何か月かかけて、詳しく描いた方がいいのではないかと思います。

それから公式サイトに光秀の素襖についてアップされていますが、これはまた日を改めて。

飲み物ーホットワイン
[ 2020/02/27 00:30 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

麒麟がくる第6回「三好長慶襲撃計画」

第6回のあらすじと感想です。

**********************

三好長慶は、主君細川晴元を既に出し抜こうとしていた。その長慶は、万里小路邸で開かれる連歌の会に出席することになっていた。晴元は、長慶が摂津で挙兵するのではと疑念を抱いており、長慶の家臣松永久秀は、晴元もその会に呼んでみてはどうかと冗談めかして言う。しかし長慶が出席する目的は、連歌の師宗養が出席するためで、その後摂津越水城に戻る予定だった。

その頃伊平次は鉄砲の解体を進め、光秀を感心させていた。しかし伊平次は、妓楼に入り浸っていた時に、偶然に隣室の話を聞いていた。それは、長慶と久秀を密かに討つという計画で、光秀はそれを知らせるべく、三淵藤英の許へ向かう。その頃三淵の館では能が行われ、将軍義輝も密かに訪ねて来ていた。話を聞いた藤英は、その計画が晴元の差し金であることに気づいており、見て見ぬふりをしようとする。

しかし弟の細川藤孝は、晴元が義輝の前で鼻をかむなど無礼な振る舞いをしており、すぐさま万里小路邸へ向かおうとするが、それが義輝の意であると取られるとまずいと藤英は慎重だった。光秀は将軍は武家の棟梁であり鑑であり、静観を決め込むのはよくないと反論する。実は義輝自身もそれを立ち聞きしており、飛び出した光秀の後を追うように藤孝に命じる。だがその頃、既に刺客たちが万里小路邸へと向かっていた。

万里小路邸に侵入した刺客たちは、居眠りをしていた久秀や近習たちと斬り合いになる。久秀は長慶を逃がし、そこへ武装した光秀や藤孝が入って来た。彼らは刺客に睨みを利かせ、その隙に長慶や久秀は邸を後にした。晴元は、自分の計画が頓挫したことに無念の表情を浮かべる。一方光秀も左肩を負傷し、東庵の許へ行こうとして、藤英の家臣に同行してもらう。しかし光秀は東庵の家の前まで来て意識を失う。

そんな光秀を駒が支えて中に入れ、甲斐甲斐しく看病する。2日後気づいた光秀は、駒が今様を歌っているのを耳にする、子供の頃、旅芸人から教わったというのだ。やがて光秀は順調に回復し、藤孝が見舞いに水飴を持って訪れる。しかしその頃、大柿城で戦火が上がる。これで道三は信秀と交戦し、城は道三の手に落ちた。光秀も美濃へ戻るが、駒が一緒について来ることになる、夜、荒れ寺で火を焚きながら、2人は同じ筵にくるまって肩を寄せ合い、駒は今様を歌い続けていた。

**********************

まずちゃんばらが出て来るので、楽しみにしていた人も多かったのではないでしょうか。しかしやけにスローモーションを使ったり、どう見ても光秀が刀で触ったようにしか見えないのに、斬ったことになっているのには疑問でした。風急を告げる事態と、久秀の対応はそこそこ見ごたえがあっただけに残念です。そもそも鉄砲を背負ったままで、斬り合いをするのもどうかとは思います。あとこの紅葉のシーン、これは以前からそうですが、如何にも作り物のもみじが、散っているのではなく置いてあるようにしか見えません。

それとやはり着物の色。庶民の男女の着物が黄色と赤とか、とにかく蛍光色と原色が多いですね。それと妓楼のシーン、ここでも伊平次が隣の会話に耳をそばだてているだけでいいはずなのに、隣に遊女が寝ているのをわざわざ入れています。色に加えてこういう露骨な描写も、どこかこの大河が大河らしくない一因かと思われます。尚その伊平次の着物ですが、この大河の中で、一番当時の庶民の物らしく見えます。将軍の側近の直垂と小袖のコーディネーションの方は、ちょっと抵抗あり。

それと
伊平次がたまたま隣室の会話を耳にした
義輝が藤英と光秀の会話を立ち聞きしていた
こういうストーリー展開、どうにかならないかと思います。伊平次の方はまあいいでしょう。しかし将軍がわざわざ立ち聞きするものでしょうか、確かに大河に立ち聞きはつきものではありますが。それとしきりに「義輝様」と言っていますが、せめて公方様くらい言ってほしいものです。

連歌の会、この連歌は当時の公家や武家の嗜みでした。ちなみに光秀自身も、本能寺の変の前に連歌の会(愛宕百韻)を催しており、例の「時は今 雨が下しる 五月哉」が発句となっています。この会には里村紹巴も名を連ねています。

そして肩の傷。光秀がこれに気づいた途端に、血が噴き出しているように見えるのは気のせいでしょうか。そして数日間意識不明の後気が付くというのも、割とありがちな設定ですね。ところで駒が、光秀の看病が何やら楽しいと言っていますが、所謂ナイチンゲール症候群なのでしょうか。何はともあれ、光秀を独占できるわけですから、嬉しいには嬉しいでしょう。しかしその後、美濃までついて来て荒れ寺で一晩過ごすというのは、要らなかったような気もします。ところであの荒れ寺と第4回の橋ですが、『鳴門秘帖』にも確か出て来ていました。

この2人が一緒にいるというのは、『軍師官兵衛』の官兵衛とおたつを連想させますが、ただその割には、この駒と光秀の関係があまり艶事めいていないなと思います。何というか、駒の思い出話に終始してしまっています。しかも旅芸人の一座がどうこう、これ『太平記』の藤夜叉と似たような設定です。池端氏が昔使ったネタを再び出して来ましたね。それから京の町の物乞い、実はスパイらしき人物は『西郷どん』の桂小五郎を思わせます。

飲み物-キルシュビア
[ 2020/02/26 00:36 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

2020トップリーグ第6節とスーパーラグビー、そして6か国対抗の結果

まずトップリーグからです。例によって、スーパーラグビー、6か国(シックスネーションズ)共々赤いのが勝利チームです。

NEC 12-26 リコー
日野 14-69 サントリー
三菱重工 7-69 ヤマハ発動機
トヨタ自動車 20-18 クボタ
Honda 13-14 NTTコム
キヤノン 22-10 宗像サニックス
NTTドコモ 3-40 パナソニック
神戸製鋼 57-0 東芝

NECがこれで6連敗です。今までの対戦相手を考えると、1勝か2勝はしていていいはずなのですが…。トヨタ自動車、NTTコムは僅差勝ちで、サントリーを始め上位陣は大差で相手を突き放しています。しかし神戸製鋼、ついに東芝を完封ですね。東芝は以前も、確かこのチームに完封負けしたことがあります。これで神戸は6連勝、西にありながら堂々たる東横綱の貫禄です。ここを倒すチームは出て来るのでしょうか。

そしてスーパーラグビー。

クルセイダーズ 33-13 ハイランダーズ
レベルズ 24-36 シャークス
チーフス 14-26 ブランビーズ
レッズ 64-5 サンウルブズ
ストーマーズ 17-7 ジャガーズ(ハグアレス)
ブルズ 21-23 ブルーズ

サンウルブズ、ちょっと苦しいですね。無論今までもさほど好成績ではなかったのですが、今年は最終シーズンなので事情が違います。有終の美を飾れるでしょうか。

そして6か国対抗(シックスネーションズ)。こちらはスコットランドがイタリアを完封して初勝利。スコットランド代表としての勝利は、昨年のワールドカップのロシア戦以来になります。フランスは負けなしの3連勝。

イタリア 0-17 スコットランド
ウェールズ 23-27 フランス
イングランド 24-12 アイルランド

それから新型コロナウイルスに関して、トップリーグとスーパーラグビーそれぞれの対策です。

トップリーグ開催における新型コロナウイルス感染症の予防対策について

三菱地所スーパーラグビー2020試合における新型コロナウイルス感染症の予防対策について

ところで、産経のネット記事に田中史朗選手が登場です。この人もファンの間では知られていたのですが、昨年のワールドカップ以来、特にTV出演もあってかなりの有名人になりました。

話の肖像画 ラグビー日本代表・田中史朗

尚、田中選手をベイビーアサシンと名付けたのは、かつての日本代表HCであるジョン・カーワン氏です。オールブラックスでプレイし、日本のNECにも所属したことのあるカーワン氏は、2006年から2011年まで代表HCを務めていますが、田中選手が代表入りしたのは2008年、初めてのワールドカップは2011年でした。但しこの時は、その前の大会同様、カナダに引き分けた以外はすべて黒星でした。その後2015年リーグ戦3勝も決勝トーナメントならず、そして昨年悲願のベスト8入りを思えば、パレードの際の涙も十分うなずけます。ところで前出の2011年、日本はオールブラックスと対戦していますが、試合前に、この年の2月と3月に起きた両国の地震の犠牲者へ、黙祷が捧げられました。

飲み物-パブのビール
[ 2020/02/24 23:15 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』会見動画に感じる三谷氏の意気込み

先日の「三谷氏の動画」の続きです。この動画なのですが

三谷幸喜「最高の大河ドラマに」と意気込み!
(NHK ONLINE)

如何にも「らしい」というべきか、13人の覚え方を披露したり、北条家を『ゴッドファーザー』や『サザエさん』になぞらえたり、さらに最後の方で、「俺ちょっとヤバい」とか「すねに傷持つ身」の人はオファーを断ってくれとか、まあこの人でないと言えないことでもあります。最後のはNHKの代弁をしているようにも見えますね。『いだてん』と『麒麟がくる』はその意味で教訓になったはずです。

ところで同じページで紹介されているもう1つの記事では、三谷氏のコメントが
「この時代は本当におもしろい。おもしろいドラマ、おもしろい物語の要素が全部詰め込まれている時代です」と「おもしろい」の連発で始まり、「僕の頭では想像もつかないようなドラマが、この鎌倉時代に実際に展開していて、それを大河ドラマとして手掛けられるのは、本当に脚本家冥利(みょうり)に尽きると思っております」と続いています。いつもの三谷節といえばそうなのですが、まだ放送2年前ながら、観る側が注目したくなるのはうまい方法だなと思います。

一方で『青天を衝け』、さらには『麒麟がくる』関連記事にも「今のこの時代どう進むべきか、この大河にお手本がある」的な記述がありましたが、大河ドラマは畢竟娯楽作品です。言っては何ですが、なぜああいうお説教じみた「今を生きるための参考」を大河に求めるのか、その意味がまるでわかりません。逆に辛気臭い印象を受けてしまいます。

しかし何度も言うようですが、後にこれが控えていて、来年のは本当に大丈夫なのかとついつい考えてしまいます。近現代が舞台ということもあり、スペシャルドラマの方がやはりいいのではないかとも思いますが。

尚三谷氏の大河は、『真田丸』の時は
軍師官兵衛
花燃ゆ
真田丸
と続いていましたが、今回は
麒麟がくる
青天を衝け
鎌倉殿の13人
の順となっています。
つまりいずれも、2つ前が戦国、そして1つ前が幕末から近現代というのが共通しています。ただ『鎌倉殿の13人』が戦国でなく、鎌倉であるというだけです。

ところで今回、久々に舞台が鎌倉時代となりましたが、それ以外であまり大河化されていない時代もありますし、また既に何度も大河化された時代でも、さほどに登場していない著名な人物がいます。もし今後もNHKが大河を続けようと考えているのであれば、その辺りを是非とも吟味してほしいと、またしても言いたくなってしまいます-別に、そのすべてが必ずしも1年である必要はありませんので。

飲み物-カクテルブルー
[ 2020/02/24 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河ドラマとそのタイトル

ここのところ『麒麟がくる』と他の戦国大河の、特に『真田丸』との比較について書いています。またタイトルに関していえば、『真田丸』の脚本担当である三谷幸喜氏の、次の大河である『鎌倉殿の13人』についても触れています。

大河ドラマのタイトルも実に様々です。昔は原作付きの作品が多かったので、その原作のタイトルをそのまま取った物もありますし、『風と雲と虹と』のように、原作とは違ったタイトルをつけた物もあります。それ以外に主人公となる人物の名前を持って来た物も多く、タイトルを見ただけで誰を描いているのかがわかるので、かなりわかりやすいといえます。あと『太閤記』のように、このタイトルならこの人物というケースもあります。

大河60|NHKアーカイブス

一方で、主人公の人物像や行動に関連してはいるものの、そのものずばりではないタイトル、さらに今年のように、それ自体が主人公の願望を現しているようなタイトルもあります。その中には、原作のタイトルをそのまま持って来た物(『樅ノ木は残った』、『春の坂道』、『峠の群像』など)も多く見られます。元々これは前述のように、80年代頃までは原作付きが当たり前だったせいもあります。特にこの『春の坂道』ですが、戦国から泰平の世までの道のりを意味しており、主人公の理想を表現しているという意味で、『麒麟がくる』に近い物があります。ただこの場合、主人公自身が坂道を歩いて行くという点が、『麒麟がくる』とはやや異なっています。

あと『春の波涛』という大河もあります。これも原作がありますが、タイトル自体は大河のオリジナルです。これが何を意味するのか、実はあまりきちんと観ていないので、残念ながら現時点ではよくわかりません。

来年の『青天を衝け』は、渋沢栄一自身の漢詩がもとになっています。これもちょっと珍しいです。『風林火山』に近いですが、もちろん「風林火山」そのものは孫子の言葉が元になっており、山本勘助が作ったわけではありません。

ところでその『青天を衝け』、今のところNHK ONLINEにアップされている記事は2つのみ(1つは会見動画)です。実はこれは、再来年の『鎌倉殿の13人』と全く同じです。このせいで、来年の大河が一瞬どちらだがわからなくなることがあります。それとやはり来年のは多少弱いというか、地味に感じられます。無論これは、三谷幸喜氏がかなりアピールしているせいでもあるのですが…。制作側は考えておかないと、その次の作品に話題を持って行かれそうです。

しかし三谷さん、動画の最後でああ言うところが如何にもこの人らしくはあります。詳しくはまた。

飲み物-バーのビール
[ 2020/02/23 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

葵徳川三代徒然-46

寛永6(1629)年10月、後水尾天皇は退位して女一の宮興子内親王に位を譲ります。無許可でのこの退位に幕府は騒然となりますが、家光は秀忠から黙殺するようにと言われます。東福門院となった和子は、姉千姫が豊臣に嫁いで、夫秀頼を殺された時と今のわが身を重ね合わせます。阿茶局は、今回は上皇となった後水尾天皇を中和門院が諫め、さらに徳川家とは縁続きであると和子を気遣いますが、朝廷と幕府の関係はぎくしゃくしたまま、翌寛永7(1630)年が明けます。その年の9月に即位の大礼が行われることになり、秀忠は家光共々上洛を促されますが、幕府なしで大礼ができるかどうか、江戸で見物すると秀忠は意に介しません。その年の3月、秀忠の四女で京極忠高の正室、初姫が28歳で世を去ります。秀忠は忠高を蟄居にし、養母常高院に育てさせたのは間違いであると本人の目前で言います。しかし常高院は、娘たちを駆け引きの道具に使うべきでない、和子のことも考えてくれ、お江に成り代わって申し上げていると言ったため、流石に秀忠は言葉を詰まらせます。

家光は弟の忠長が、無許可で幸松を駿府に招いたこと、高野山に崇源院の塔を寄進したこと、さらに家光の疱瘡が重くなった時に、跡を継ぐのは自分だと言ったことに心穏やかでない様子でした。お前は将軍家を継ぐことはできぬとからかうように家光は言い、これが両者の最後の対面となります。一方上皇の生母中和門院は病で、秀忠は見舞いの使者を送りますが、伊達政宗には、女帝は結婚できないことから、興子内親王の即位は、徳川の血を絶やす陰謀だと打ち明けていました。そして保科正光と幸松は、江戸城に登って家光との対面を果たします。家光はこの異母弟を気に入り、幸松の過去のことを色々話した後、船遊びに誘います。しかしその直後中和門院の訃報が届き、秀忠は家光に、後水尾天皇の退位と興子内親王の即位を受け入れるようにと諭しますが、家光は、朝廷の言いなりは東照大権現に背く行為と反発します。そこで秀忠は、即位に関して幕府が意見するように取り計らい、さらに東福門院和子がまた懐妊したことから、女帝は皇子が生まれるまでの中継ぎと割り切り、大礼に向けてことを進めて行きます。

宮中の行事に、武家は参列できぬと家光は難色を示しますが、秀忠は実権を握っておればいいと気にも留めません。そして10万石以上の大名は、家臣を遣わして祝いを届けるのみにとどまります。8歳の興子内親王は9月12日に即位しますが、この後幕府は朝廷に難題を突き付けます。それは武家伝奏を巡る朝廷人事への横やりでした。しかし武家伝奏である中院通村は、朝廷と幕府は事を構えるべきでないとの考えでした。さらにその後、秀忠と家光の意を伝えるべく幕府重臣が上洛しますが、摂家側もこれを受けて、全員が揃わないという姿勢を取りました。重臣たちは興子内親王即位に関しては、心外のきわみとしながらも容認する姿勢を取り、また今後、大権現の法度に背けば罰すると明言します。また禁中の御料が、2万石から1万石に減らされたのは、天皇が幼少でしかも女帝であるという理由からでした。さらに後水尾上皇の御料は3000石でしたが、これは後に秀忠から倍増されます。このやり方には伊達政宗も関心していました。そしてこの年藤堂高虎が死去し、さらに悪いことに駿河領浅間神社から、忠長の乱行に関する直訴が飛び込んで来ます。

興子内親王即位か否かで、朝廷と幕府が対立します。幕府側は女帝は認められぬという姿勢を取り、一方で朝廷側は、何故幕府に伺いを立てるのかと強気に出ます。しかも幕府はこれに対し、圧力をかけようとしますが、最終的には即位の大礼を受け入れます。ただし、後水尾上皇の退位を諫めなかった公家たちには、厳しい態度で臨むことになります。この朝廷の幕府への許可以外に、もう一つの許可が登場します。つまり、忠長が家光に無許可で色々なことをしたという件です。これが故意なのか、あるいは悪気はなかったのかはともかく、どうも忠長はこの辺りに気を利かせないところがあるようです。その一方で家光は、異母弟の幸松(保科正之)を可愛いがります。このようないきさつもあったのか、忠長は浅間神社近くで聖獣とされている猿を狩り、挙句の果ては、自分の輿を担いでいる者たちを立て続けに斬ったり、侍女にわざと粗相をさせたうえに激しく殴ったりして、秀忠を悩ませるようになって行きます。

秀忠も何となく、家康に似た態度を取るようになって行きますが、その秀忠も、やはりお江だけは特別な存在であったようです。そのお江の姉に当たる常高院が、初姫の死去をきっかけに、娘たちを様々な大名家と縁組みさせ、その結果彼女たちが不幸な目に遭ったことに関して、おなごは駆け引きの道具ではないと直訴します。無論その中には、豊臣家に嫁いだものの、実家から夫を殺された千姫も含まれていました。奇しくも、中宮和子も興子内親王の即位に関して、千姫の例を引き合いに出しています。どうもこの千姫の前例は、浅井家の血を引く女性たちの中に、一種のトラウマとして残っているようです。しかし「おなごは駆け引きの道具ではない」、これも若い女優さんが使うと、何となく浮いた印象がつきまとうのですが、ベテランの女優さんが、それなりの苦労を重ねた女性を演じるうえで使うと、実に決まるものです。改めて、大河はキャスティングや役柄設定も大事であると思う所以です。

飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2020/02/23 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』鈴木氏の分析及び「肩に力が入って見える」理由 その2

昨日の続き、あるいは『麒麟がくる』雑考2『麒麟がくる』雑考3の復習のようになります。

先日、鈴木氏の記事のご紹介関連で、『麒麟がくる』『いだてん』とはまた違う意味で感情移入しにくいと書いています。『いだてん』は人物や時系列がめまぐるしく入れ替わり、演出も舞台的でどこか共感しにくい部分がありました。
一方『麒麟がくる』の方は、戦国大河の割には、主人公があまり試練に遭わず、目標としたことが一応はうまく行く点、さらにはオリキャラの出番が多い点に物足りなさを覚えています。主人公に、もうちょっと辛酸をなめさせてほしいとは思います。あるいはこれからそうなるのかもしれませんが。

そしてこれについては先日も最後の方で書いていますが、鈴木氏の『麒麟がくる』と『真田丸』の比較で思い当たったこととして、それぞれの脚本家のアプローチの違いが挙げられます。鈴木氏は『麒麟がくる』に比べると、『真田丸』の方がより女性に受け、大衆的であるという見方をしています。特にNHKガイドブック座談会を見る限りでは、池端氏の言葉はどこか抽象的で、『麒麟がくる』を高尚なものにしたいという意図が垣間見えます。
一方『真田丸』ガイドブックの三谷氏の言葉は具体的であり、これはドラマなんだから平易に書きたいとコメントしており、この違いがそれぞれの求心力の違い、『真田丸』が広い層に受けた理由となって表れているようです。あるいは『麒麟がくる』は、池端氏の理想に足を引っ張られている部分もあるのではないでしょうか。

また『麒麟がくる』というタイトルと、『鎌倉殿の13人』のタイトルの違いについても書いています。この場合、麒麟は「光秀以外の」平和と安定をもたらす人物で、光秀がそれが来るのを待っているわけですが、北条義時は、その13人の中に入っているわけです。やはり主人公は、本当はタイトルの中に入っていてほしいし、ある程度捻ってもいいけど、捻り過ぎないでほしいと思う所以です。
どちらかといえば、『麒麟がくる』は現代ドラマの方が面白いのではないか、そういう気さえします。ちょっと妙な言い方ですが、この光秀と道三や義龍(高政)との関係、あるいは野盗の襲撃があるのにすぐに京へ旅立てるという辺りに、どうも戦国らしい条件の悪さを感じ取りにくいところがあります。

ただ現代ドラマだと、個人的には池井戸作品などの方がやはり面白いかとは思います。そういえばこれは偶然でしょうが、『半沢直樹』と『ノーサイド・ゲーム』それぞれの主人公の中の人は、『真田丸』では兄弟を演じていましたね。
『ノーサイド・ゲーム』といえば、君嶋隼人の妻の真希と、『真田丸』のきりとにどこか相通じるものがあります。ラグビー嫌いで(これは最初の頃の隼人も同じ)、FC東京のファンという設定の彼女は、夫にずばずばものを言い、アストロズの活動にもあまり関心を示さないのですが、時として正鵠を得た物言いをすることもあるというキャラです。その真希も結局最後はラグビーに理解を示し、アストロズとサイクロンズの頂上決戦を観に行くという展開です。

ラグビーと言えば、『麒麟がくる』の座談会で池端氏が、予定調和でなくとっさの判断を捉えていきたいと語っていました。これは平尾監督が、代表の試合で目指していた「型にはまらない、瞬時の判断」を連想させます。ただとっさの判断というのは、チームのメンバーが互いを知り尽くしていないとできるものではありません。無論長期間の合宿を張るなどして、チームとしての精度を高めることで、誰が何をしようとしているかが把握でき、とっさの判断がスコアに結びつくことも可能になりますが、平尾監督時代はそれが不可能でした。

ただドラマ制作の場合、「とっさの判断」とは如何なることなのか。
「恐らくは冷静になるべきと思いつつ、道三も光秀も感情に動かされてしまうということ」かと雑考3で書いてはいますが、これもあるいは予定調和、要はお定まりの展開に囚われたくないという、池端氏の理想ではあるのでしょう。ただ『真田丸』の場合、こちらは脚本家と出演者の座談会はないので、屋敷チーフプロデューサーのコメントですが、
「まずは登場人物たちにドラマの中でリアルに生活してもらうこと」
とあり、制作サイドが出演者に求める物は、結局それに尽きるのではないかと思ってしまいます。

飲み物-ホットウイスキー
[ 2020/02/22 01:15 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)
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まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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