即位礼正殿の儀も滞りなく終わり、いよいよ令和の時代が本格始動することになります。その年に、ワールドカップでベスト8に入るという悲願、もしくは偉業を成し遂げたラグビー日本代表ですが、今後はマスコミへの露出も増えることでしょう。何せあの『紅白』から出演依頼が来ているという話もあるほどです。『ビクトリー・ロード』を歌うことになるのでしょうか。ならば米津玄師さんの『馬と鹿』と組み合わせてほしいのですが。
さて先日の続きになりますが、1990年頃までは、ラグビーはNHKとTBSで主に放送されていました。1987年のワールドカップも、TBSが放送しています。しかし1990年代に入り、NHKの放送はBSに移り、さらに民放での放送はテレビ朝日に移行します。1995年大会はNHKで細々と放送されました。その後はJスカイB(現JSPORTS)がラグビー、特に海外の試合を放送するようになり、1999年大会はここが全試合を中継する一方で、NHKは録画中継のみとなりました。そしてNHKはその後中継をやめ、地上波では日本テレビが中継を担当するようになります。
前大会はNHKも中継を再開しましたが、この20年ほどは、JSPORTS(99年当時はSKYSPORTS)のみが全試合を中継していたことになります。今大会はNHKと日テレが、地上波で共同で中継をしていますが、すべてをカバーしてはいません。JSPORTSは日テレのようにタレントが出たり(これは全面的には同意しかねますが)、NHKのように司会者とゲストといった感じでトークが行われたりするわけでもなく、いたって地味なものです。しかし中継はこれでいいかと思います。むしろすべての試合を中継してくれた方が、ラグビー好きとしては嬉しいのですが、地上波局はどの位それを理解しているのでしょうか。
今現在、地上波局がすべてを中継するのはかなり難しいでしょう。そのためJSPORTS一択か、JSPORTSと地上波の両方かという選択になるかと思います。しかもラグビーの中継局が、地上波では目まぐるしく変わること、日テレがその中では珍しく長続きしていること、公共放送であるNHKがすべてを放送しているわけではないことなどを考えると、やはりJSPORTSのように、ラグビー専門局とは言わずとも、それに類した局があった方がいいのは確かです。逆に地上波局(日テレを除く)が、今後トップリーグとかスーパーラグビーなどに参入して来て、1シーズン位で止めてしまったりするダメージの方が大きいのです。
以前ほど視聴者がいなくなったTVに取って、スポーツ中継の持つ意味は大きいです。本来なら大河を放送していてしかるべきNHK総合が、その大河の放送を休んでまでワールドカップの中継をしたことから見ても、やはり視聴率を気にしているのだなと考えざるを得ません。ただあまり中途半端にやってほしくないものです。言い方が何ですが、「商品」としてのラグビーの価値が損なわれかねません。そしてこれには、協会がもっと働きかけてしかるべきです。自分たちの商品であるラグビーとメディアとの関係を真剣に考えれば、おのずから答えは見えてくるはず、なのですが。
それから確定事項ではないものの、先日書いていた日本代表とザ・ラグビーチャンピオンシップ、さらにサンウルブズの再加入に関しての記事はこちらです。
日本代表、南半球最強リーグ参戦が急浮上 NZメディア「敗退の日本に朗報が存在」
(The Answer)
ザ・ラグビーチャンピオンシップの場合は、南半球の強豪ばかりなので、かなりこれはハードルが高いです。以前イタリアが、当時のファイブネーションズに加入する前に、メンバー国と順番に試合をしましたが、あれを参考にするといいでしょう。