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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2018年10月

GOTŌ Shōjirō

He was born in 1838 as son of GOTŌ who served Tosa domain. His family is originally from from the family line of GOTŌ Matabei who fought against TOKUGAWA Ieyasu in the Siege of Osaka.

He was a jōshi (upper-class samurai) and he lived with YOSHIDA Tōyō, his uncle-in-law and chief vassal of Tosa domain. He learned from John Manjirō (NAKAHAMA Manjirō) about the foreign countries and was appointed to a magistrate of Hata county, western part of current Kōchi in 1858. This is a part of Tōyō's policies of reforming administration.

However, Tōyō was assassinated by Tosa Kinno‐tō (The royalists' party of Tosa) in 1862. Then he resigned his post and went to Edo to learn navigation, Dutch and English. But the Kinno‐tō was suppressed by Yamauchi Yōdō, former lord of the domain who took up his position. Then he returned to Tosa and executed TAKECHI Hanpeita who led the party. He kept suppressing it and planned economic reform however it didn't go well.

Then he met SAKAMOTO Ryōma who managed Kameyama Shachu (later kaien-tai) though Ryōma participated in Tosa Kinno‐to before. They cooperated each other and he engaged in foreign diplomacy also. In 1867, he helped allying Tosa domain with Satsuma domain and proposed Taisei Hōkan based on the Senchū Hassaku by Ryōma submitted to Yōdō. Then TOKUGAWA Yoshinobu restored the government to the Crown on the 14th of october, 1867. But his comrade Ryoma was killed one month later.

Satsuma and Chōshū disppproved of Tosa domain's participation in the New government army. So the Tosa army led by ITAGAKI (Inui) Taisuke joined it independently. After the Boshin War, became a councilor in the New government but resigned from it because of the argument over Seikanron, the diplomatic policy regarding the relations with Korea. Though having resigned from the post, he submitted the petition for Establishment of Elected Assembly to the government and was appointed to the councilor of the senate in 1875. In 1892, he became the minister of Agriculture and commerce.

In 1868, received a sword by Queen Victoria because he put down the attack to Sir Harry Parkes, British ambassador to Japan. And in 1882, he went to Europe and purchased a bag of Louis Vuitton.

In 1887, he was given the title of count. And three years after the retirement from political life, he died at the age of 60. His daughter Sanae marrried IWASAKI Yanosuke, brother of IWASAKI Yatarō who established Mitsubishi Zaibatsu (combine). He and Yatarō were on intimate terms with each other.
In this series, he meets SAIGŌ Kichinosuke who tries to overthrow the shogunate by arms when he served Tosa domain. But after that, he accepts the idea of SAKAMOTO Ryōma who plans to overthrow the shogunate peacefully by Taisei Hokan. After the Meiji Restoration, he becomes a councilor of the government but opposes ŌKUBO Toshimichi.

The image shows Ryō Segawa as Gotō Shōjiro
(From the official website of "Segodon")

西郷どん後藤象二郎
[ 2018/10/26 22:30 ] Taiga Drama Sego-don | TB(-) | CM(0)

軍師官兵衛徒然-26

第30回「中国大返し」。所謂中国大返しにより、羽柴軍は一日で備中から姫路へと帰り着きます。そして殿を務めた黒田勢もまた、無事姫路へ到着しました。姫路城は兵達でごった返し、その兵たちに光や侍女たちが握り飯を配っていました。秀吉は味方を募り、書状をしたためます。また兵たちの士気を上げるために、城の金子を与え、米を振舞います。さらにとある僧侶が、明日は悪日ゆえお出にならぬようと言うのも何のその、元より戻って来る気などない、むしろ明日は吉日じゃと言ってのけますが、これは兵たちに対する自作自演の芝居でした。いざという時に出立でき、また里心がつかぬよう、兵たちは帰宅を許されず、また官兵衛も光、そして熊之助には会おうとしませんでした。

栗山善助は熊之助を受け取り、官兵衛に抱かせます。官兵衛は、この子のためにも戻りたいと決意を新たにします。その一方で亡命先の足利義昭は、光秀が信長を討ったことに気をよくし、権力の座に戻れるように、小早川隆景に文を送りますが、無論毛利方がその話に乗るわけもなく、天下取りに氏素性は関係ないとまで言ってのけます。その光秀は朝廷や寺社に惜しみなく寄進をし、都の者からは税を取り立てないとまで言う傍ら、援軍探しに懸命でした。筒井順慶に声をかけ、洞ヶ峠に陣を敷きますが、やって来たのは井上九郎右衛門で、毛利と和睦したという証に一文字三星の旗を見せます。これにより光秀は動揺しますが、九郎右衛門は秀吉の指示通りに、自分たちがどう行動するかを明言し、さらに光秀に揺さぶりをかけます。

その頃姫路城では、長政が一人の娘と出会っていました。長政が食糧をもらう列に割り込んだと勘違いしたその娘は、長政につけつけと注意します。彼女は蜂須賀小六の娘糸でした。その後、中川清秀、池田恒興、高山右近らが味方につきますが、まだ秀吉は難題を抱えていました。それは織田信孝の出陣で、官兵衛は信孝の陣に赴き、丹羽長秀を半ば脅すように説得して、秀吉はひたすら信孝に平身低頭します。さらに柴田勝家も加わる予定でしたが、この人物は間に合いませんでした。天正10(1582)年6月13日、天王山で両軍は激突し、味方を相次いで亡くした光秀は陣を退いて落ち延びる途中、土地の者の竹槍によって果てます。もはや秀吉が次の天下人であることは間違いなく、光秀軍に荒らされた長浜城に凱旋し、おねの出迎えを受けます。

秀吉軍が備中から取って返すシーン、何やらマラソンのようです。兵たちに味噌をなめるように指示しているのは、塩分補給のためでしょう。この食糧や松明の手筈といい、さらに洞ヶ峠の光秀に会いに行くシーンといい、井上九郎右衛門のそつのなさが光ります。高橋一生さんは『風林火山』『おんな城主 直虎』共々、文官的な役が似合います。さらに秀吉ですが、実に曲者です。僧を呼んで悪日云々といわせたのは、実は全軍の士気を高めるための芝居でした。しかしプリンターもコピーもない時代、あの書状を自分で書くのはさぞかし大変だったでしょう。そして城中の金子と米の在庫状況に関して、ここは流石に石田三成がすらすらと答えてみせました。

一方足利義昭も書状を書かせていましたが、こちらは何とももったいぶっています。光秀が信長を倒したことにより、自分の出自であれば権力の座に戻れると考えているようですが、義昭の小物ぶりがよく出ています。無論毛利が受け入れるわけもなく、それどころか「天下取りに氏素性は関係ない」、これは幕末になるともっと露わになって来ます。それから姫路城で、長政に割り込むなと言った糸は、後にこの長政の最初の妻となります。西郷隆盛の奥さんと同じ名前ですね。そして意図的に家族と会うのを拒んでいた官兵衛ですが、不在中に生まれた二男の熊之助と初対面を果たします。この子のためにと言うのは、『永遠の0』と同じパターンにも見えます。

光秀の方はといえば、朝廷に銀を納め、寺社に寄進をしと、自分の存在感を見せつけていましたが、この人物には誰もついて来ようとしませんでした。そして毛利と羽柴の和睦を聞き、かなり心もとなくなって行きます。そして秀吉の方は、弔い合戦という大義のもと、織田信孝を引っ張り出し、体裁を整えて光秀との合戦に臨みます。勝敗は最早明らかでした。光秀は坂本城へ落ち延びる途中で、地元民により絶命します。何かにつけて周到な人物であったといわれていますが、秀吉の行動の素早さには、逆に後手に回る格好になりました。そして秀吉、こちらも『西郷どん』の従道同様、衆目を気にせずおねとハグです。ところで再来年は、この光秀が主人公ですが、いっそ本人の最晩年期から始める方法もあります。
第一回 本能寺
第二回 中国大返し
第三回 小栗栖
この後1540年代に持って行くという展開でもいいでしょう。

飲み物-パブのビール3杯
[ 2018/10/26 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

ハロウィン/Halloween

ハロウィンに関しては、既にカボチャ大王とハロウィンで書いていますが改めて。これはキリスト教の祭ではなく、異教徒であるケルト人の収穫祭で、魔除けのために火を焚いたり、魔除けの木を家畜小屋にあしらったりする習慣がありました。この火を焚くという習慣が、今ではジャック・オー・ランタン、お化けカボチャの提灯に受け継がれています。カボチャが一般化する前は、カブが使われていました。ケルト系の国や地域では、本来の形でのハロウィンが今なお残されています。

キリスト教会は国や教派により、許可するしないを決めています。カトリック教会の場合は、このハロウィンが「諸聖人の日」に吸収される形となりましたが、英語圏をはじめプロテスタント諸派は、この諸聖人の日を祝わないため、ハロウィンが逆に盛り上がるようになっています。(ちなみに同じ10月31日に宗教改革記念日という日があり、こちらはプロテスタント諸派、特にルーテル教会の記念日です)日本の場合は元々ヨーロッパにおけるハロウィンの伝統がないこともあり、コスプレ大会という印象が強くなっています。またお馴染みのトリック・オア・トリートは、本来はクリスマスの時期に行われており、今でも北欧の一部ではその習慣があります。尚前出の投稿に書いていますが、『ピーナツ』のライナスは、カボチャ大王の存在を信じています。

ハロウィン

Halloween is coming. In Japan, Halloween is accepted as the popular culture of the US and regarded as a cosplay event. So the Japanese, especially young people disguise themselves as witch, characters of anime etc. and parade the street on the day. The event is held in Tokyo Disneyland also. Halloween reminds me of the Great Pumpkin. It's the imaginary figure that Linus in "Peanuts" believes in. I have learned the details of Halloween by the comic.

[ 2018/10/25 22:45 ] その他/others | TB(-) | CM(0)

西郷どん第39回感想続き

水曜日ですが、恒例のラグビー記事はもう少し先になることをお断りしておきます。そろそろ代表月間で、その前に試合を全部観ておきたいからです。と言いつつ、ラグビー関連から話を進めて行きますが、この明治初年、正確には1871(明治4)年には世界初のラグビー協会となる、イングランド・ラグビー協会が誕生しています。ちなみにシャーロック・ホームズの登場はもう少し先ですが、ともあれこの時期、日本の今後を巡って新政府はまとまりを欠いていました。そのせいで国内でも不満の声が溢れ、これが西郷隆盛を呼び戻す一因になったと思われます。無論前回の終盤のナレでもあったように、この東京行きが本人の運命に大きく影響することになります。

そしてその西郷が正三位、薩摩藩主島津忠義が従三位ということで、木戸孝允が異議を申し立てます。この人らしいといえばそうですが、大久保は勲功があったのだからと平然としています。木戸は同じ長州出身の伊藤博文に目をやりますが、伊藤も知らぬ顔です。この木戸と伊藤、あるいは木戸と大久保の関係は、要はついたり離れたりなのでここでは端折ります。ただ大久保が進める御親兵については、反対の立場にあったようです。その大久保は西郷従道を密かに呼び寄せ、この御親兵(後の近衛師団)の案を伝えて、西郷を上京させようとします。ここで紅茶の付け合わせに漬物があるのが妙な感じですが、それについてはまた後ほど。

第39回の新政府関連で書いて来ましたが、この後も様々な問題を明治政府は抱えることになります。ちなみに大村益次郎(もう退場とは早い)は、維新後、西郷を足利尊氏に例え、西から反乱軍が来ると予見しています。この人物は西郷隆盛への敬意もなく、特に評価もしていない人物で、それに対して海江田武次らが怒りをつのらせ、大村暗殺に間接的に関わったという噂もあります。それはともかく、隆盛を訪ねてくる海江田は、国父様付きというのもあるのか、何やら不満そうでもあります。その国父様、自分が考えていた御一新と、本物が違うことに少なからず腹を立てており、生涯髷を切らず、和服のままで通しています。

飲み物-コーヒー
[ 2018/10/25 01:00 ] 大河ドラマ 西郷どん | TB(-) | CM(0)

『篤姫』の江戸開城前後の描写 5

『篤姫』関連その5です。これに関しては、あともう1度ほど投稿予定です。第47回「大奥の使者」(先の分で『大奥よりの』としていましたので、直しています)ですが、要するに幾島再登場回です。実際には年老いて病身であったということですが、この幾島は随分逞しい印象を与えます。しかし彼女が天璋院の前に出る時の雷SEは、ちょっとわざとらしくないでしょうか。そして西郷に手紙を持って行くシーン、これは史実らしいのですが、どうもこの二人のやり取りが、漫才(失礼)に見えてしまいます。

さらに幾島が西郷に対して、一度は命を捨て、二度も島流しに遭い、人の苦しみをおわかりのはずのあなたが、武力で幕府を倒すとはといったセリフが出て来ますが、これはいささか説得力に欠けるように思います。それよりも無辜の民を巻き込まないようにしてくれ、武力を使うと民が苦しむからという設定の方がいいかと思います。そして天璋院の手紙には、慶喜の助命について書かれていますが、実際はこの時の手紙で助命嘆願はしていません。徳川家安堵を願っていて、それが気になっているといったことが書かれています。なぜここで改めて助命なのか、ちょっとよくわかりません。

それとこの天璋院の手紙ですが、色々書かれているにしてもやけに長いです。あの『天地人』の直江状を思い出します。創作とはいえ、あそこまで長くする必要があるのかと思います。それから『西郷どん』に出て来た、山岡鉄舟の駿府行きはこれでは登場しません。この駿府行きが、後の薩摩藩邸での会見につながることを考えたら、あってもよかったのではないかと思います。しかしこの勝は、やはりそれらしく見えないのですね。むしろまともすぎて、松平容保や榎本武揚が無能扱いされている感じです。

そしてこれも史実ではないと思いますが、小松帯刀が西郷の陣中へ赴きます。しかし伊地知正治が彼を止めます。既にこの軍は薩摩の軍ではなく、新政府軍となっていました。自分は家老だと叫ぶ小松ですが、それはここでは通じないでしょうし、こう言う辺りが小物臭く感じられます。この大河での小松は、雄藩の家老にしてはどこか書生臭さがあります。これなら、むしろ長州大河の吉田松陰の方がしっくり来ます。しかしこの時小松を演じた瑛太さん、10年後に大久保利通役で、この軍は新政府軍であるというセリフを口にするとは思っていなかったでしょう。あと伊地知正治に、『塚原卜伝』の山本勘助がだぶります。

それから本寿院が酔っぱらって天璋院の部屋へやって来るシーンがあります。これもわざとらしいというか、朝ドラタッチだなと思います。わざわざ酒器を持って訪ねて来なくても、天璋院の侍女が、本寿院様がお部屋でかなり荒れておられますとか、そう伝えに来る設定でもよかったのではないかと。しかし高畑淳子さん、『真田丸』では、自称菊亭(今出川)晴季の娘、実は侍女でしたねそういえば。なお次は、この江戸開城前後のまとめで行くつもりでいます、一応。

飲み物-シナモン珈琲
[ 2018/10/25 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『篤姫』の江戸開城前後の描写 4

まず昨日の『西郷どん』のあらすじと感想、動画リンクをはじめ一部修正しています。

では第46回「慶喜救出」なのですが、この大河では無論ロッシュのせいではなく、官軍が錦旗を上げたため、慶喜は大坂から逃げ帰ることになります。その慶喜に事情を聞く天璋院ですが、そもそも慶喜が天璋院を訪ねて来たのは、ほかならぬ勝海舟の差し金でした。天璋院が和宮(静寛院宮)に語ったところによれば、「つかみどころがない」人物なのですが、この時も、大坂から戻ったことを多少言い訳がましく言います。慶喜本人としては、切腹も考えていたのでしょう。

しかしここで天璋院は怖い表情になり、首ひとつで済ますなどきれいごとじゃと、慶喜の意向を頭からはねつけるようなことを言います。こうなると天璋院の独壇場です。当主を殺して残る徳川家など抜け殻じゃ、しかも自分が女だから、成り上がり者だから軽く見ているとまで口にします。実際天璋院に会う前、慶喜自身がこれに類した(分家筋の娘であるとか)ことを言っているわけで、誰か立ち聞きでもしたのではないかと思うほどです。さらに天璋院は、生き延びてもらわねばならぬとまで言います。

生き恥を晒し、家定、家茂の分まで生きよと言うのですが、これはちょっとどうかなと思わなくもありません。もし慶喜がこの2人、あるいはどちらかを毒殺でもしていたのなら、これ以上ない復讐とも考えられますが、この大河的にそれはなさそうです。(原作では毒殺説が採られているようですが)元々慶喜許せぬという声が大奥に渦巻き、それに天璋院が乗っかったと取れなくもありません。しかしこの部分があまりに長く、お説教で尺を稼いでいるように見えてしまいます。

またその後で、助命嘆願が出て来ます。この場合は朝廷への助命嘆願ですが、なぜそこまでしてくれるのか、訝る慶喜に対し、我々は家族だからと天璋院は言います。確か以前、侍女たちにも同じようなことを言っていたと思います。私としては「家族だから」より、「徳川の安泰のため」でいいのではないかと思いますが。それとお龍が手紙を書いているシーンがありますが、「男たちはなぜ戦を」といったことを書いています。しかし、彼女の夫は戦に不可欠な武器商人だったわけなのですが。

そしてこれもそういう設定なのでしょうが、勝海舟があまりそれらしくないですね。普通勝海舟といえばべらんめえで、ちょっと伝法な感じで、名門出身者を少し小馬鹿にしたところがあり、しかもおしゃべりで、少々勇み肌といった感じです。しかしこれでは北大路欣也さんが演じているせいか、如何にも忠臣といったイメージです。北大路さんといえば『江~姫たちの戦国~』と『花燃ゆ』にも出演していましたね。

そして天璋院の分身とも言うべき存在の小松帯刀、脚が悪いにもかかわらず京へ発ちます。あるいは小松があちこち動き回る設定こそが、後の『江』に反映されたのではないかと思いますが、実際は、病気のため京へ行っていないはずです。それはさておき、薩摩を発つ際に妻の近に、夫婦になれて幸せだったと言うのですが、これがあまりにもフラグ過ぎるように思います。それと杖を使って歩くシーンがどうも、『軍師官兵衛』を連想してしまいます。

次は第47回「大奥の使者」ですが、これは明らかに創作と思われる部分があります。

飲み物-ラテアート
[ 2018/10/24 01:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

Sego-don Episode 39 Chichi, Saigō Takamori (Saigō Takamori, My Father)

In 1904, the 37tn year of Meiji period.

SAIGŌ Kikujirō is appointed to a mayor of Kyoto City. He has an artificial leg because of the wound he suffered in the Satsuma Rebellion. When he enters his office, KAWAMURA Ryujirō, deputy mayor of the city remembers that he worked with him in Taiwan and was impressed that he sympathised with local people there. And he tells him that he is worthy of the heir of SAIGO Takamori. Then Kikujirō says that he doesn't want to be regarded so and he is not the heir as his name is Kikujirō, not Kikutarō (*). He tells Ryujirō that he doesn't know everything about him but he has known him since around 1869. He starts talking to him about his old days in Kagoshima. 

西郷どん39菊次郎
In 1904, Saigō kikujirō (Toshiyuki Nishida) goes to the city office of Kyoto using a carriage
 
In 1869. Satsuma becomes to be called Kagoshima after Hanseki Hokan (**) and Kichinosuke changes his name into Takamori and helps farmers. At the same time, Ito visits Aikana in Amami Oshima accompanied by Kumakichi to take Kikujirō to Kagoshima and educate him. Aikana tells her that she brought up Kikujirō and his sister Kikusō as the children of kichinosuke. And she asks Ito to make Kichijiro as a respectable man of Satsuma. Then Ito thanks her for having saved Kichinosuke (Takamori) in the past when he was exiled but Aikana says it's so natural to save a man whom she loved. Kikujiro is taken to the new house of the Saigo family whose members increase by the marriage of Shingo. Toratarō, son of Takamori and Ito feels awkward at first but he introduces him Goja and Tsun, two dogs kept by the family. Then Takamori returns home and Kikujirō sees his father but he feels depressed. Because the image of him is far from a true samurai that his mother told him repeatedly.

西郷どん39田んぼでの隆盛
In 1869, Kichinosuke (Ryōhei Suzuki) changes his name into Takamori and helps farmers

Aikana also told her son that the heir of the Saigo family is Toratarō. So Kikujirō tries to respect Totatarō who is younger than him. On the following day, he started studying in Gochū but is not yet used to it. At that moment KAIEDA Takeji visits Takamori and tells him that SHIMAZU Hisamitsu calls him. The lords of the domains now lose their powers because of Hanseki Hokan. After Hisamitsu returned his land and people to the Emperor to show his loyalty, the domain is occupied by the samurais who returned to Satsuma after the Boshin War and expelled his advisers. He asks to Takamori,
"Is this the restoration you told me, Saigō?"
And Kikujirō is confused that other children ask Toratarō why he is called Kikujiro though he is elder than him (*).
 
西郷どん39父と対面する菊次郎
Kikujirō (Kairi Jō) meets his father Takamori for the first time in ten years

In Tokyo, a violent argument breaks off in the government. KIDO Takayoshi objects to the official rank of Takamori as it is higher that that of his lord SHIMAZU Tadayoshi. And he blames OKUBO Ichizō, who changed his name into Toshimichi for doing everything in haste. And the opinions of the councilors and some people who holds important positions are divided over which problem should be solved at first. Takayoshi spits out at them that they should be more careful and in reality there are complaints against the government here and there. BEPPU Shinsuke, cousin of NAKAMURA Hanjirō brings YOKOYAMA Yasutake, who is also a samurai to Takamori and Yasutake says that the powerful men of the government live in luxury. He adds not only common people but samurais will go broke in the future and asks Takamori to go to Tokyo to appeal it to them. But Takamori decides to take a wait-and-see attitude and tells him the days of samurai will end soon.

西郷どん39不満げな木戸
Kido Takayoshi (Tetsuji Tamayama, right) blames Ōkubo toshimichi and leaves the room but Itō Hirobumi (Kenta Hamano) ignores him

Kikujirō sees his father receiving Yasutake while studying. He feels disappointed with the attitude of Takamori because he heard that he is the most ardent spirit in Japan. However, he does not do so intentionally to stop hot-blooded youth from acting rashly. But Yasutake goes to Tokyo and commits suicide in front of Shūgi-in(***), putting a letter to appeal his plight in front of him. After that many people raise riots and IWAKURA Tomomi feels unsafe with it at Toshimichi's house in Tokyo. Ōmura Masujirō was killed by radical samurais in the same year. Though Tomomi worries whether he can trust Takamori or not but Toshimichi tells him that  he is trustworthy and that's why he asks Tomomi to invite his brother Shingo. Then Saigo Shingo who changes his name into Jūdō who returned from France visits them. He is persuaded to send his brother to the government to realise Haihan Chiken (****).

西郷どん39横山安武
TOKOYAMA Yasutake (Shō Kasamatsu) asks Takamori to go to Tokyo with him

In Kagoshima, Takamori visits the houses of the samurais who were killed in the Boshin War to mourn them. He talks to a small shrine in his house that he is sorry. Kikujirō thinks his father bears a burden for having killed many people. Soon after Jūdō returns home and hugs his wife Kiyo suddenly. Kiyo is very surprised but he tells her that it's a French-stye greeting. He is appointed to Hyobu Gon no Daijo, one of the staff of Hyōbu-sho (current Ministry of Defence). He gives his souvenirs to his brothers, sisters and sisters-in law and shows a toy of a steam locomotive to children. He makes Kichijirō who stands at the corner of the room join the party of children and let them play with it. Kichijiro smiles and is delighted to play with other children. Jūdō decides to take Kiyo to Tokyo and it surprised his family (*****). 
He tells them that it's natural to be accompanied by his wife everywhere he goes. Takamori says he's really westernised and smiles.

西郷どん39従道
Saigō Shingo (Ryō Nishikido), who changes his name into Jūdō returns home from France

That night Jūdō drinks sake beside irori (fireplace) and offers it to his brother but he gave up drinking after the war. He thanks Judo for making Kikujirō feel happy and the souvenirs. Then Jūdō tells him about establishing police system in Japan. He explains the policemen are the samurais who maintain public order. Takamori thinks it's a desirable position for samurais. Besides Jūdō asks him to go to Tokyo. Takamori knows he was asked by Tomomi and Toshimichi to do so but he thinks that he has no right to govern Japan because he killed many people in the war. Jūdō himself hopes he will help him establish a military force because he experienced the war as commander. He also hopes there will be no more war but it needs to strengthen a military force.

西郷どん39清
Kiyo (Mone Kamishiraishi) is delighted with her husband's souvenir

Takamori sees the shells, keepsakes of Amami Oshima and tells Ito that he should join the government and take responsibility of the changes he and his comrades brought to Japan. But she opposes it because she wants him to be with Kikujirō a bit longer. Kikujiro,who sleeps in the next room is awaken and hears their conversation. On the next morning, he sits down in front of his father and asks him to go to Tokyo. Then he asks Ito to let him go to Tokyo. Kikujirō thinks that he can understand his father a bit. And he practices swordsmanship with confidence and it satisfies Takamori. But his joining the government decides his fate as a result.

西郷どん39父に東京行きを頼む菊次郎
Kikujirō (left) sits down in front of Takamori (right) and asks him to go to Tokyo

(*) Men's name Tarō  is for the eldest son born between a man and his legal wife. Kikujirō’s mother Aikana is not a legal wife. There are exceptions to it, however.
(**) Returning the land (fief) and people to the Emperor.
(***) Though the word "Shūgi-in" means the House of Representatives now, it meant a kind of legislature at that time.
(****) Abolishing domains and establishing prefectures. It meant the centralisation of Japan.
(*****) At that time, wives never accompanied their husbands and stayed at home.

And the below is a link to the movie of a new backgroud to the credits. The white flower that falls on the water surface is a kind of Lecythidaceae. In the movie, Takamori and Toshimichi part from each other.


The images are from the official website of "Segodon".

[ 2018/10/24 00:45 ] Taiga Drama Sego-don | TB(-) | CM(0)

西郷どん第39回「父、西郷隆盛」

戊辰戦争が終わり、新政府に留まるように誘われるも薩摩に戻った吉之助は、吉二郎が家政を取り仕切っていたことに涙します。その後髷を切り、そのまま鹿児島に留まって、菊次郎を奄美大島から引き取るのですが、時代が彼を再び必要とします。

************************

明治37(1904)年。京都市長に西郷菊次郎が就任した。この西郷菊次郎は西南戦争で負傷し、義足をつけていた。その菊次郎に助役の川村鉚次郎は、台湾で一緒に仕事をしたことを話し、また一緒に仕事が出来るのは光栄であると言い、台湾での地元に寄り添う政治をほめ、流石は大西郷の長男であると言う。菊次郎はそれまで父の存在をひけらかしたことはなく、また菊次郎という名前ゆえ、嫡男ではないと川村に断る。そして、父のことをすべて知っているわけではないが、明治2年の頃からなら覚えていると前置きし、川村にその当時の様子を語り始める。その頃故郷に戻った菊次郎の父、西郷吉之助は隆盛と名乗るようになっていた。

薩摩は版籍奉還により名を鹿児島と変え、隆盛は農作業の手伝いをしながら暮らしていた。同じ頃、糸と熊吉は菊次郎を引き取りに、奄美大島の愛加那を訪ねていた。愛加那は子供たちを、自分ではなく吉之助の子として育てたと言い、奥様(糸)の力で立派な薩摩の男にしてくれと頼む。糸は吉之助を救ってくれたことに礼を言うが、愛加那は好いた人の命を守るのは当然と答える。そして菊次郎は、借金を完済した西郷家の新しい住まいにやって来た。信吾の妻清も加わって、西郷家は再び大所帯となっていた。当初はぎこちなかった寅太郎も、菊次郎に愛犬のゴジャとツンを紹介する。その時隆盛が帰宅し、菊次郎も出迎えるが、母愛加那から聞かされていた立派な侍という印象はなかった。

菊次郎は嫡男は寅太郎と母から聞かされ、寅太郎を立てようとする。そして翌日から郷中教育を受けるようになったが、まだ不慣れな点が目についた。その時海江田武次が西郷家を訪れ、隆盛に、国父様から呼び出しがあったと伝える。版籍奉還により、藩主たちはかつてのような権力を失っていた。しかも薩摩の忠義と底力を示すという言葉のもと、民も領土も返上したものの、戊辰戦争から復員した者たちが力を持ち、久光は面白くなかった。久光は隆盛に尋ねた。
「お前の言うご一新とはこういうこっか?」
一方菊次郎は、兄なのになぜその名なのかと他の子供たちが言うのに戸惑っていた。

東京では新政府の中で意見が割れていた。木戸孝允は隆盛の官位が、島津忠義よりも高いことに異議を唱え、利通と名を変えた大久保一蔵を、事を急ぎ過ぎると非難する。また何を優先するかで、それぞれの意見も異なっていた。急ぐと必ずしっぺ返しをくらうと言い捨てて木戸は出て行くが、実際各地で不満の声が上がり始めていた。そして別府晋介が、横山安武を連れて西郷家へやって来る。横山は新政府の者たちが贅沢三昧をしていると不満を漏らす。更に民百姓だけでなく、自分たち武士もいずれ苦しむことになると言い、隆盛に東京へ一緒に行って直訴してくれと懇願する。しかし隆盛は様子見を決め込み、いずれ侍の世は終わると言った。

菊次郎はそんな父を見ていた。日本一熱い男と聞いていた父が動かないことに失望もした。しかしその父は、実は敢えて動こうとしなかったのである。血気にはやる者たちを出さないためであった。そして横山は単身上京し、集議院(立法府)の前で訴状を前に自決する。その後暴動は増加し、東京の大久保邸では、大村益次郎が殺されたことで、岩倉具視が士族の反乱を恐れていた。西郷はほんまに動かんのやろなと問う岩倉に、だから岩倉様にお呼び頂いたのだと利通は答える。お呼び頂いた人物とは、名を従道と変え、フランスから戻って来た信吾だった。信吾は兄を新政府に連れてくるよう説得される。それは廃藩置県の布石のためだった。

その頃隆盛は、戊辰戦争で亡くなった藩士を弔うために各家を回り、西郷家の祠にも「すまんのう」と声をかけていた。菊次郎に取って、父は重い荷物を一人で背負っているように見えた。そんな西郷家に従道が帰って来て、妻の清をいきなり抱きしめ、西洋式の挨拶じゃと言う。従道は兵部権大丞の役に付いていた。土産に喜ぶ家族たちとは別に、従道は機関車の玩具を子供たちに見せる。部屋の片隅に立っていた菊次郎も呼ばれて仲間に加わり、嬉しそうな顔をする。その従道は家族に、清を東京に連れて行くと言う。フランスではどこでも妻同伴という従道に、すっかりかぶれて帰って来たのうと隆盛は笑う。

その夜従道は囲炉裏端で酒を飲んでいたが、隆盛はもう酒は断っていた。菊次郎が嬉しそうな顔をしたこと、土産物のことで従道に礼を言う隆盛に、従道は治安を守る侍だと言って、フランスのポリスを日本でも作りたいと話す。それならば、武士たちを雇うことができそうだった。さらに従道は、兄に東京へ来てくれと頼む。隆盛は、利通と岩倉の差し金であることはわかっていたが、もう政には手を出す資格はないと思っていた。従道自身は政府軍の創設を、戊辰戦争を経験した兄にやってもらいたかった。もう戦は御免だが、そのためには戦をせずにすむだけの力が必要だと言う。

隆盛は、奄美にいた頃の貝を取り出して見つめた後、糸に東京へ行って、変えてしまった責任を果たさなければならないと切り出す。しかし糸はそれに反対した。せっかく菊次郎を連れて来たのだから、もう少し側にいてやってほしいと言う。その話を、隣室で寝ていた菊次郎が目を覚まして聞いていた。翌朝菊次郎は父の前に座り、東京へ行ってくりしょり、父上と頼み込む。また糸にも、母上、父上を、東京へ行かしてたもんせと言った。この時菊次郎は、父のことを少しだけ理解できたような気がしていた。その後菊次郎は自信ありげに剣術に打ち込むようになり、隆盛もそれを満足げに見ていた。しかしこの東京行きこそが、その後の隆盛の運命に大きな影響を与えることになるのである。

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まず冒頭、京都市長となった西郷菊次郎に、川村鉚次郎が台湾の宜蘭で一緒に仕事をしたと言うシーンがあります。実はこの宜蘭とは、先日鉄道事故が起こった場所です。地上波の『西郷どん』を観ようとNHKをつけると、このニュースが流れていて驚きでした。さらに地震と那覇市長選の結果の速報も流れたので、せっかくの新しいOPがテロップだらけになったのは残念です-無論やむを得ないことではありますが。というわけで、OPは後でBSを録画した分をのんびり楽しみました。

いよいよ菊次郎の登場です。というかこのナレそのものが菊次郎目線であったわけで、そのため西田敏行さんが後年の菊次郎役となったわけです。元々西郷菊次郎は外務省→宮内省→京都市長といったコースを歩んだ人で、京都市長を勤め上げた後は鹿児島に戻っています。西南戦争で片脚を負傷し、熊吉に追われて叔父の従道に投降したといわれています。その後負傷した部分を切断し、義足をつけるようになりました。

それから西郷従道。洋行帰りということで、いきなり奥さんにハグで皆を驚かせます。彼はポリス、つまり警察制度を日本に普及させたいと考えると同時に、兄に、廃藩置県と政府軍創設を手伝ってもらうつもりでした。実際警察制度はこの後ほどなくして採り入れられ、川路利良がその職につくことになります。また「抑止力」としての軍、「戦わずして勝つ」軍の構想もありました。しかしこの孫子の「戦わずして勝つ」、再放送中の『軍師官兵衛』を連想させます。

そして隆盛と名を改めた吉之助、自分は最早表舞台に出ることはあるまいと、野良作業を手伝ったり、戊辰戦争で亡くなった藩士の家を回ったりしていました。家を建てたのも、今後は鹿児島で暮らすという思いがあってのことでしょう。しかしやはり新政府には、彼の存在が必要だったようです。特に廃藩置県のように、旧勢力から見れば強引な策に出るには、彼の求心力が求められました。しかし国父様は、やっとというか何というか、騙されたことに気づいたようです。

さて新OPの動画です。途中で水面に落ちる白い花、「サガリバナ」というのだそうで。後の方ですれ違う2人が、ちょっと切ないです。

https://www.youtube.com/watch?v=juNU644_13w&feature=player_embedded

(動画共有ができないようなので、リンクを貼っています)

[ 2018/10/23 01:15 ] 大河ドラマ 西郷どん | TB(-) | CM(0)

西郷どんスペシャル3

ではスペシャル第3弾です。今回は明治編の紹介ということもあり、文明開化による西洋の事物や食文化を、部分的に絡めた紹介になっています。当時は西洋人に追い付こうと肉料理が奨励され、要人の間で、西洋人のように髭を生やすことが流行しました。タイトルバック撮影裏話に加えて、菊次郎の登場を含めた今後の展開も紹介され、さらに大久保利通と榎本武揚のご子孫が登場したり、これは先日の「歴史的背景」でも触れましたが、庄内地方の人々の、西郷への尊敬の念が紹介されており、内容的には結構楽しめました。西郷と大久保、そして榎本武揚も農業を重視した人物であり、明治の殖産興業への視点が窺えます。しかし大久保の知名度が、西郷に比べるとやはり低いようで。西郷即ち西南戦争のイメージなのに対し、大久保はそれに該当するものがないせいもあるでしょう。

ところでその当時の料理書の「カレーライス」が、高橋英樹さんをはじめ出演者にふるまわれていました。カレーとはいうものの、生姜とニンニク(これはわかります)、ネギ、カエルの肉を入れた物で、色も結構薄めです。19世紀後半のカレーというと、ホームズのシリーズの『海軍条約文書事件』の最後の部分、思いがけないところから文書が発見されるのですが、その前にホームズが、ハドソン夫人のカレー料理をほめるくだりがあります。実はパペットホームズで、この『海軍条約文書事件』を原作にした「百匹のおたまじゃくしの冒険」が放送された時、本編後に当時のイギリスの、カレー料理の本が紹介されていました。恐らく前出のカレーも、そういう本の和訳を参考にしたものだったのでしょうか。それから肉食に関しては、騎士道、武士道そして闘球でご紹介した、慶應ラグビーの強化に携わったエドワード・B・クラーク氏が、日本人は体が小さいからもっとビフテキを食べなさいと語っています。

[ 2018/10/22 22:30 ] 大河ドラマ 西郷どん | TB(-) | CM(0)

『篤姫』の江戸開城前後の描写 3

本当は『西郷どん』スペシャルその3について書こうとしたのですが、『篤姫』の終盤の方のDVDを観ていて、結構突っ込みどころが多いのに気づき、予定の3回を少し増やして、そのうちの1つを今日書くことにします。

まず第44回の「龍馬死すとも」。小松帯刀と坂本龍馬が交流があったのは事実でしょうが、小松ほどの大身の武士が、気軽に龍馬の宿を訪ねたりするようなことはあったのでしょうか。この大河では2人が大政奉還で平和路線を探ろうとしたのに、西郷や大久保が討幕を主張した形になっています。しかし小松も薩摩藩の人物であり、討幕の意志が全くなかったわけではないでしょう。その一方で、西郷と大久保が最初から討幕ありきで、小松と対立するように描かれているのも、ちょっとどうかなとは思います。小松はあの2人とは考えが違うというセリフを吐きますが、中の人といいこのセリフといい、『西郷どん』の大久保利通を思わせます。

それと岩倉邸がきれいすぎ(笑)。これは『八重の桜』や『西郷どん』の方が、リアリティがあります。まだ大政奉還の前だから岩倉村に滞在していて、かなりのわび住まいだったはずなのですが。さらに大奥の中で、大政奉還の噂があちこちで広まるという設定になっていますが、これも何やら井戸端会議的な描写です。大奥の描かれ方は、やはりどこか朝ドラ的なのですが、しかしここまで伝わりますかね…。

また大政奉還の際に、小松が1人だけ意見するというのもちょっと不自然。これも天璋院の「元カレ」設定だから、尺を多く割いているといった感じです。それとこの人物がどこか愚直というか、清廉潔白さのみが強調されている嫌いもあります-確かにこの人の諱は「清廉」ではありますが。しかし小松帯刀がこれだけ出て来るのであれば、やはり琵琶を弾いてほしかったものです。龍馬暗殺を暗示するのはお龍の月琴でなく、小松の琵琶でよかったのではないでしょうか。

その龍馬暗殺に関してですが、この描写にも多少異議ありです。急に刺客が階段を上るシーンが出て来て、しかも殺され方があっけなさすぎです。無論制作サイドも、今回はちょっと変えてみようとしたのでしょうが、せめて相手の太刀を、鞘で受け止めるくらいはやってほしかったです。龍馬暗殺のアレンジといえば、『新選組!』の鶏の皮談義を思い出します。あの時のプロデューサーも屋敷陽太郎氏でした。

それと第45回「母からの文」、このサブタイにもあるように、小松帯刀が天璋院の母、幸に手紙を書くように懇願します。要は薩摩に戻るよう勧めてほしいわけです。この時既に体を悪くしているのに頼みに行くのが、小松の必死さを物語っています。しかしこの当時、既に将軍家に嫁いでいる娘に母親が帰れというかどうか。無論幸も、一旦は向こうも覚悟しているからと断るものの、小松は島津久光の許可をもらい、手紙を書いてくれと頼み込みます。この辺も元カレ設定と言うべきでしょうか。

さらに王政復古の描かれ方、これもあっさりしすぎです。薩摩の蛤御門護衛も、山内容堂の、慶喜の辞官納地への異議申し立てもなしです。あれだけ龍馬や大政奉還を出して来ているのに、容堂公の出番がないのも如何なものでしょうか。また王政復古に関して、吉日ではないという異論が出ますが、今再放送中の『軍師官兵衛』で、似たようなセリフが出て来ています。こちらは中国大返し関連です。

一方大坂城にいる慶喜(この大坂城の映像、『天地人』でも使われたようです)は、未だ自分が主権者であることを外国公使に伝えており、天璋院は、薩長を怒らせると気をもむわけです。それでなくても薩摩御用盗が跋扈しており、庄内藩とは明言されずとも、薩摩藩邸が焼き打ちされたとの情報が飛び込みます。これが引き金になり、鳥羽伏見の戦いとなるのですが、ここで錦旗(これでは日月旗ではなく菊紋の旗)が翻ったため、朝敵となるのを恐れた慶喜は大坂から江戸へ逃げ帰ります。この朝敵認定と逃げ帰ったことが、またしても大奥中に知れ渡り、結局これによって、天璋院は慶喜に厳しい態度を取らざるを得なくなるようです。それについてはまた次回にします。

『西郷どん』の放送が始まった時、篤姫を密かに愛する設定になどとも言われたようですが、安政の大地震のシーンにしても、必ずしもそうとはいえないようです。やはり吉之助が愛した相手は糸どんでしょう。しかしこちらは、小松帯刀が初恋相手という前提で進められているだけに、小松がいわば私情で、殊更に天璋院を助けたがっているのではないか、そう思わせるシーンが多いですね。2人が異口同音に「戦は避ける」などとも言っていますし(両者の立場上このセリフはありえますが)。

無論『江~姫たちの戦国~』や『花燃ゆ』、『おんな城主 直虎』に比べると、主人公が気ままに動けない分、ありえないようなシーンは少なくなっています。ただ大奥の描かれ方が、やはり朝ドラ展開になっています。この辺は女性主人公であるため仕方ないのかもしれませんが、どうも乗りが軽くなってしまうのが難です。小松や龍馬の男性パートは、もう少しシビアにしてもよかったのではないでしょうか。

飲み物-ホットココア
[ 2018/10/22 11:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
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まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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