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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2016年10月

司馬遼太郎『関ヶ原』

来年映画が公開ということもあって、昔買った分を引っ張り出して読んでいます。元々は石田三成、そして島左近と女忍びの初芽が主人公ですが、タイトルがタイトルだけに、徳川家康と本多正信の主従、上杉景勝と直江兼続の主従、大谷刑部、加藤清正、福島正則に小早川秀秋など、様々な関ヶ原の関係者が群像的に描かれています。実は本多正信という人物を、この本で初めて知りました。
あと織田有楽斎も登場します。『真田丸』では有楽斎は大坂の陣で登場しますが、関ヶ原の時点では、既に徳川との親交があった人物です。折に触れて感想を書いて行こうかと思いますが、50年前の作品であるため、史料がやや古く、現在では新説が出ている部分もあります。

以前『天地人』関連で書いていますが、初芽という名前は、このドラマの女忍び「初音」のもとになったのではないかと思われます。また現在撮影中ということですが、三成、家康、初芽がそれぞれ岡田准一さん、役所広司さん、有村架純さん以外のキャストは公表されていません。恐らく撮影後に順次発表されて行くのでしょうが、何かサプライズでもないかと楽しみです。というか、本多正信と直江兼続は、『真田丸』のキャストでもいいのではないかと思います。お二人とも、実に役に嵌っていましたので。

飲み物-コーヒー
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[ 2016/10/31 01:30 ] 日本史 | TB(-) | CM(0)

真田丸-43

それでは第43回「軍議」のあらすじです。息子たちが弟と戦闘を交えるのを恐れる信之、そして信繁(幸村)の方は、大胆に討って出る策を提案しますが、なぜか周囲が悉く籠城を決め込む姿勢に出ます。そして家康は、豊臣の旧臣片桐且元を召し抱えます。

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真田の軍勢は、大坂の柏原近くに陣を構えていた。剣術にいそしむ信政とは対照的に、体を動かそうとしない信吉。そこへ秀忠が本多正信を連れて現れ、正信は去り際に、信繫の大坂城入りをこっそり伝える。一方江戸では信之が、姉の松に信繫の大坂城入りを伝える。さらに信之は身内同士で相争う事、そして敵陣に真田の旗を見ることで、委縮してしまうという事態を避けるため、松に、信吉と信政を戦場に出さないよう、茂誠と三十郎に取り計らうよう頼む。これは稲には知られてはいけないことだった。

そして家康は、京の二条城で片桐且元と会っていた。自分の非を詫びる且元に対し、そなたに罪はない、悪いのは豊臣であると家康。そして家康は、自分に仕えるように且元に勧め、且元も自分でよければと承諾する。そして家康は、大坂城の兵糧と、今のままでどのくらい持つかを且元に尋ねる。且元は流石に返事に窮するが、結局牢人たちの数が増えており、今のままでは兵糧は足りず、せいぜい半年分ほどしかないことを家康にばらしてしまう。

大坂城では、茶々が武器庫に足を踏み入れていた。その後に信繁が従う。互いに若い頃に入って以来のことだった。茶々はこの城さえあれば負けないといい、自分の愛した人々は皆この世に未練を残して死んで行ったと話す。茶々は、秀頼を死なせたくなかった。信繁は、あの当時同様に倒れていた長巻を元の場所に立て、軍議のために武器庫を去る。数に勝る徳川勢相手に、籠城は状況から見て不利であったが、大蔵卿局は籠城第一で、兵糧などどうにでもなると突っぱねる。

軍議では信繁以外は籠城、有楽斎と修理、木村長門守重成も籠城を支持した。しかし信繁は、援軍を当てにできない状況で籠城は無理と言い、大坂城近辺で戦をせず、上方全土を戦場にする策を提案する。それは父昌幸の策を、自分なりに練り直したものだった。しかし京を戦場にすることは、神社仏閣を灰にしてしまうと懸念され、しかも又兵衛が、四方から蹴散らす作戦を主張したことで、信繫は、九度山へ帰ると言って中座してしまう。無論これは、信繫の策であった。

信繫の部屋を重成が訪れ、秀頼公がもう少し話を聞きたがっておられると呼び戻しに来る。しかし毛利勝永を除き、五人衆のうち三人までが籠城を主張した。軍議は休憩を挟むこととなり、その時勝永は、己を試したいから大坂に来たと信繁に言い、お前に恩を売るために案に乗った、家康の首は自分に獲らせろと持ちかける。一方全登はキリスト教布教、盛親は長宗我部家再興をかたに、修理から籠城案への賛成を求められていた。そして又兵衛は、はなから信繁に従わないと修理は見ていたのだった。

勝永は、豊臣は自分たちを利用しながら、自分たちに意思決定をさせないと不満げだった。再開された軍議では、全登と盛親は信繁の案を支持したものの、又兵衛は頑なだった。又兵衛は、大坂城を枕に討死するつもりだった。そんな又兵衛に信繁は、我々は生きる望みを持ってここに集まっている、死にたければ城を出て徳川に付けと言い放つ。結局又兵衛は籠城を撤回するが、有楽斎は、お主らは金で雇われた牢人なのだから、自分たちの決定に従って戦えと言い、これに修理は反発する。面目を潰された有楽斎は、訝しげな表情をする大蔵卿局に、結論は息子殿に訊けと吐き捨てて去って行く。

信繫の案は秀頼にも受け入れられ、まず京へ勝永を送ることになった。しかしこれに淀殿が反対する。この城にいれば徳川は手出しできぬと言い、しかも真田以外は信用してはならぬ、もし勝永が裏切ったらどうするのかと口にする淀殿。結局籠城策に戻ってしまい、沈痛な面持ちでそのことを伝える修理に、ならば別の案を講じるしかないと信繁。天守閣を見上げる信繁の目の前を、当の淀殿と、大蔵卿局とが通り過ぎて行った。

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いよいよというか「やっと」冬の陣突入ですが、どうも大坂城は女性たちが足を引っ張っていますね。無論、最後の方での又兵衛の「におう」にあるように、豊臣に勝たせたくない有楽斎の存在もあるでしょうが、大蔵卿局も、あるは徳川から買収されているのではと思ってしまいます。そもそも茶々の乳母というだけで、戦に関してあれこれ首を突っ込むのも如何なものかと。そして茶々の「秀頼を死なせたくない」も、自身が人質として江戸に下るなりしていれば、少なくとも一大名としては生きられたかもしれないのですが。

そして信繁の作戦ですが、昌幸が死ぬ前に言い渡した方法の伏線回収と取れます。しかし、信繫も阿茶局が家康に吹き込んだこと、あるいは片桐さんが徳川に寝返り、兵糧の様子を知らせたことなどなどは知らないわけですから、仮にあの作戦が遂行されていたとしても、どこまで功を奏したかは疑問ではあります。恐らく多少相手を脅かすことはできただろうし、大坂城に砲弾を撃ち込まれることは避けられたかもしれませんが。また秀忠がいる限り、如何に外様とはいえ、大名を抱き込むのは難しかったでしょう。応仁の乱の再来になっていた可能性もあります。これに関してはあれこれで。

[ 2016/10/31 01:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

幕府VS牢(浪)人-慶安の変と承応の変

大坂の陣は、結果的に徳川幕府方と、牢(浪)人たちを雇って戦わせた豊臣家方の戦いになりました。しかしその後も、幕府を揺るがす火種はあちこちでくすぶっていました。かの島原の乱も、藩主の圧政に耐えかねての農民の蜂起ではありますが、小西行長に仕えていた牢人たちも関与していたといわれており、また慶安の変(由井正雪の乱)も、牢人たちが起こしたものでした。この由井正雪自身は軍学者でしたが、どこにも仕官せず、私塾である張孔堂で多くの門人たちを教えていました。

この慶安年間(1648-51)ごろは、大坂の陣後に改易が続いたため、そのあおりを受けて、まだ牢人たちが町中にあふれていました。仕官できる者は少なく、多くの牢人たちは幕府に恨みを持つようになっていたうえに、一部の牢人たちは盗賊化し、社会不安も広まっていました。そんな中、幕府からの仕官を断った由井正雪は、牢人たちの共感を呼ぶようになり、張孔堂は反幕府勢力の場と化して行きます。この辺り、後世の松下村塾をちょっと思わせます。

しかも慶安4年(1651)に徳川家光が没し、まだ幼い嫡子家綱が跡を継ぐことになります。これに乗じて討幕を行い、牢人たちを救済する目的で反乱が計画されます。これはいわば、江戸と上方で同時多発的に対幕府テロを行い、その隙に帝を擁して、吉野山か高野山に逃れるというものでした。しかる後に勅命を得て、幕府を朝敵認定し、牢人たちを集めるという手筈だったようで、これも後年の蛤御門の変を連想させるものがあります。

江戸の担当は槍の名人である丸橋忠弥で、幕府の火薬庫に火を放ち、幕僚たちを鉄砲で仕留めた後、将軍家綱を拉致するということになっていました。また京では由井正雪、大坂では金井半兵衛がそれぞれ決起する予定だったのですが、一味の物が密告したため計画がばれてしまい、正雪と半兵衛は自害、そして忠弥は磔刑に処せられます。また正雪の遺品に、紀州藩主徳川頼宣の書状も見つかり、元々幕府に批判的であった頼宣はこれにより失脚します。

この事件のさらに翌年、牢人による老中の襲撃(承応の変)が起き、これによって幕府は、牢人への対策に力を入れるようになります。将軍家光の頃までは、かなり厳しく改易を行っていましたが、その後はそれが緩和され、また牢人の再士官の道が開けるようになりました。どちらかといえば、それまで戦国時代の名残があり、基礎固めをしていた江戸幕府が、所謂江戸時代的な文治政治へと転換する時期でもあったわけです。大坂の陣から、40年近くが経過していました。ちなみにこの時、真田信之は87歳でまだ存命です。

飲み物-カフェオレ
[ 2016/10/30 01:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ 37

本題に入る前に。先日クランクアップしたこの『真田丸』、肝心の最後のシーンは未公開とのこと。どのような仕掛けが隠されているのでしょうか。あるいはパペットホームズの最終回のような、これからまだ続きがありますよといった展開の可能性もありかも。

第42回「味方」とパペットホームズの共通点ですが、まずあらすじでも書いた通り、一人部屋と二人部屋の違いからです。当初、信繫(幸村)は秀頼の意向ということで、一人部屋、しかも寝室は別という待遇でした。これは馬廻り役という、秀吉の直参であったことも無論関係していました。しかしその件で、後藤又兵衛が信繁本人に苦情を呈し、結局二人部屋を願い出ます。

信繫は長宗我部盛親と同室になります。実は盛親は、部屋が広すぎるので不安を感じており、信繫が来たことを喜んでいました。こういう展開も三谷さんらしいといえます。一方又兵衛は明石全登が同室、キリシタンである全登が、主の祈りを唱えることにストレスを感じています。これは一人部屋二人部屋云々より、誰と同室であるかという問題ともいえそうです。又兵衛も盛親と同室なら、そこまで気にならなかったのかもしれません。(盛親は気になったかもしれませんが)

パペットホームズでは、4つの寮のうちアーチャー、ベイカー、クーパーの3つの寮は二人部屋です。(ただし、アーチャー寮の生徒で女番長のイザドラ・クラインだけは一人部屋です)その一方で、裕福な家庭の子女が多いディーラー寮は一人部屋で、自室には本人の肖像があり、ベッドも天蓋付きであったりとかなり豪華です。ホームズの兄マイクロフトもこのディーラー寮で、生徒会長らしく、部屋にはタイプライターもあります。

マイクロフトがディーラー寮で、弟のシャーロックがベイカー寮なのはなぜなのか、パペットホームズの中でアイリーン・アドラー先生が指摘する場面があります。ホームズは明確な回答を避けますが、何か理由がありそうです。ホームズの家も、ビートン校の理事を代々務めるような家柄ですが、恐らくは敢えてディーラー寮に入らず、ベイカー寮を選んだということなのでしょう。

実は、信繁が一人部屋から二人部屋に移るシーンで思い出したのが、このシーンです。尤もこちらは又兵衛にいわれたせいもあり、今後のために敢えて相部屋を選択したわけですが。また、大野修理がこちらの部屋だと案内するところも、「バスカーヴィル君と犬の冒険」で、バスカーヴィルがワトソンを自室に案内するのとちょっと似ています。これは中の人が同じということもあります。

それから空の御文庫に信繁が立ち尽くすシーンは、これも学校を去る前、生活委員に追われるホームズが、保健室のドアの前で立ちすくむシーンを連想させます。この人だけはと思っていたアドラー先生が、不在であることに動揺し、何度も保健室を訪ねるホームズと、かつて治部や刑部と過ごした御文庫が、全く違う姿になり、どこか寂しげな信繁とはどこか似ています。

アドラー先生といえば、パペットホームズでは保健の先生であり、家康の薬を調合する阿茶局にそのイメージが重なります。この阿茶局も、家康に対して歯に衣着せぬ言葉をぶつけ、「怖いおなごよ」と言われるわけですが、アドラー先生がホームズたちのみならず、恋人のノートン先生、果てはオルムシュタイン校長にまで思い切った言葉をぶつける点とそっくりです。

飲み物-カクテル
[ 2016/10/30 00:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

英雄ポロネーズ(La Polonaise heroique, opus 53)

久々にクラシックです。『英雄ポロネーズ』の名前で知られる『ポロネーズ第6番 作品53』を、エフゲニー・キーシンの演奏で。



[ 2016/10/29 01:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

今後の大河ドラマ雑考 3

まず、10月27日に『真田丸』の撮影が終了したということです。

【真田丸】撮影終了 堺雅人「本当に楽しい船旅でした」
(ORICON)

関連記事を投稿したので覚えていますが、クランクインが2015年9月、1年2か月前のことでした。堺さんをはじめとする出演者の皆様、そしてスタッフの皆様お疲れ様でした。しかしドラマはこれからが山場ですし、関連イベントなどもまだまだ予定されていますので、関係者でそちらに忙殺される方も多いでしょう。個人的にはスピンオフのみならず、『真田丸』集大成のようなムックでも出ないかと思ってはいます。

ところで以前、『天地人』の脚本に関して書きましたが、先日火坂雅志氏の原作を読む機会がありました。ざっと目を通しただけの印象ですが、かなり主人公の兼続を持ち上げています。これだからあの脚本だったのかなとも思いますが、しかしそれなりに大河や時代劇を手掛けている人ならば、もう少しどうにかなったのではと思われます。ちなみに火坂氏の文章は、昔の吉川英治氏を彷彿させるところがあります。
この『天地人』に代表されるような、所謂スイーツ大河は言うに及ばずですが、NHKも、もう少し大河のあり方を見直してみるべきではないかと思います。別にやめろというのではありません。ただどうも、今の方法では限度が来ているように思われるからです。

今までもシリーズ化やスピンオフ、続編に関して、何度か書いていますが、1年で終了し、時代やキャストもリセットされる状況では、固定ファンを作るのは難しいのではないかということです。民放ドラマのヒット作がシーズン化されるのとは、大きな違いです。
無論、何十年間も大河を見続けている人もいて、そういう人も固定ファンということはできるでしょう。しかしそれだと、新規のファンをなかなか開拓できなくなるという側面があります。昨年の『花燃ゆ』は視聴率が振るわず、大河は一定年齢以上の人々が対象だから仕方ないといった、ある意味自嘲気味の評価をされたこともありました。

ところが、今年の場合はそれと明らかに異なっています。視聴者の中に結構若い層が多く見られ、しかも登場人物に知名度がある、キャストがいいなどの理由から、多くの人に受け容れられる格好となりました。無論NHKの方でも『花燃ゆ』を反面教師として臨み、異なるアプローチをしたとも考えられます。また情報発信を増やしたこと、歴史考証が3人という、手を抜かない点でも好感が持てましたし、シブサワ・コウ氏のマップも人気に大きく貢献したことでしょう。
本来大河とは看板番組である以上、やはりこのレベルを落とさないようにするべきです。そして、これで新規開拓されたファンを引き付けておくにはどうすればいいか、それが今後の課題と思われます。

これに関しては、やはりスピンオフの充実、あるいはフォーマットの変更で対応可能かと思います。同じ時代が続かないように、背景の時代をローテーション化するという方法もありますが、これも一種のリセットになるため、前年のファンがついてくるかどうかが疑問です。
それとは別に、幕末がヘビーローテーション化するのは避けたいところです。戦国時代の定義は様々ですが、短くても100年ほど続きますし、応仁の乱から大坂の陣までと考えた場合、150年に及びます。その中で様々な人物が、様々な地域で活躍するわけですが、幕末は戦国とは違い、明治を入れても正味20年ほどです。その間に似たような事件、同じような人物がしょっちゅう登場するわけですから、よほど舞台設定を変えない限り、飽きられる恐れがあります。

しかも大河の場合、各エピソードがOPと予告、紀行を除いて実質40分弱であり、それを50回続けても、描ける内容はかなり制約を受けると思われます。ならばスピンオフや続編を充実させることで、ファン離れも防げますし、登場人物やストーリーに手を加えて、他の時代劇にリメイクすることもできるのです。
たとえば『真田丸』のスピンオフが、関ヶ原プロパーと上杉プロパーでそれぞれ作られたとします。上杉プロパーが作られた場合、最上義光や佐竹義宣も登場するわけで、今度はBS時代劇や○曜時代劇で、こういった人物を主人公にした作品を作り、知名度を上げるようにすればいいのです。それをさらに発展させて、次の大河に活かすことも可能でしょう。幕末のことを考えると、やはりこの方法がベストといえるかもしれません。

フォーマットの変更とは、たとえば名士ではあるけれど、その人物だけで50話作るにはちょっと厳しいような場合、群像劇にして2年単位で描くといったやり方です。大河は1年という概念がありますが、2年間を前後編に分けて、違う展開をするという方法もあるでしょう。
1990年代に、大河を半年間の放送にするという企画があり、実際『琉球の風』(半年)→『炎立つ』(9か月)→『花の乱』(9か月)というスケジュールで放送が行われたことがありましたが、どうもはかばかしくなかったようで、その後1年の放送に戻っています。むしろ、この場合はいくつかにパートを分けて、放送期間を増やすことを考えた方がよかったかと思います。
NHKはスポンサーに縛られないのですから、実験的な放送をすることはできるはずです。ファンを繋ぎ止めるためにも、継続させるということを考えてしかるべきでしょう。実際他の一部のドラマではやっていることで、それを大河向けにアレンジすればいいと思うのですが。

飲み物-ウイスキーと照明
[ 2016/10/29 01:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その52

信之VS作兵衛&佐助
裃姿の信之、初登場です。やはり緑系ですね。このドラマでは、信之と秀忠の仲はそう悪くはなさそうです。一方で作兵衛、大坂行きを決めて、すえに仮祝言を挙げさせるものの、それを河原綱家に見られてしまい、大坂行き計画がばれてしまいます。そこで、江戸屋敷の庭でチャンバラ騒ぎになるのですが、自分より大きく、しかも槍でかかってくる相手を、信之はよくかわしています。
おまけに草履まで脱ぎ捨てて、これは『真田丸』には珍しく、本格的な殺陣ではあったのですが、あの落ちが何とも…。個人的には、作兵衛を追い詰めたうえで大坂行きを許し、作兵衛と与八、佐助がその場を立ち去った後、例のしびれが来る様を想像していたのですが、三谷さんは本当に、信之を格好良く描こうとはしませんね。

江の主張と千の視線
江が夫の秀忠に話をしようと、勝手に部屋に入って来ますが、本多正信と話をしていた秀忠は、彼女を一旦下がらせます。その後正信が終わったことを告げ、改めて入室して、夫に姉たちと千の無事を約束させます。この「一旦下がって」「改めて入室する」シーン、当たり前のようですけれど、近年の大河では、これが当たり前ではなかっただけに新鮮です。
一般に『真田丸』の女性たちは戦を否定せず、きりは結構うるさくはありませすが、その一方で、軍議のような男の世界には無論入り込んで来ないわけです。屋敷プロデューサーは、かつて『江』の制作を手掛けておられましたが、その反省もあってのことでしょうか。
そして千ですが、夫秀頼が「千は豊臣家の一員で自分について来てくれる」と言うところで、彼女は何やら醒めた視線を向けます。この当時としては至極当然なことながら、彼女は豊臣家の一員であると同時に徳川からの人質であり、いざことが起こった時には、徳川に戻る可能性も十分にあるわけです。
阿茶の局の「姫を返せば、秀頼の命は助けると伝え、姫様を取り戻したら、討ち滅ぼしてしまえばよいのです」や、江の、姉たちと千の無事を祈る姿に見られるように、千は何がなんでも秀頼について行くわけではないのですが、その辺りを秀頼はわかっていなかったのでしょうか。こういう点からも、秀頼が愚鈍ではないとは思うものの、どこかお人よしというか、これでは徳川に乗せられてしまうだろうという印象を抱いてしまいます。

大野修理と五人衆
結局実質的な大将が、真田信繁(幸村)、毛利勝永、後藤又兵衛、長宗我部盛親、そして明石全登の五人衆となり、その上の総大将が秀頼となりますが、それに関しての大野修理の煮え切らなさが、この両者の対立構図となっています。そもそも牢人たちばかりで、誰が何を発言しても一悶着ありそうなのに、まして指揮官を決めるとあっては、皆の同意を得ることなど難しく、こういう妥協策を取らざるを得なかったわけです。しかし信繁、はったり利かせまくりだけど大丈夫なの?一方又兵衛は一々声が大きい。
また豊臣家の方も、財力にものをいわせて牢人を雇い入れるまではよかった、というか苦肉の策でもあったのですが、その牢人たちをどう扱うかのノウハウが、今一つ練られていなかった感はあります。しかし場を取り仕切っている織田有楽斎、ここで決まったことを、本多正信辺りに流していそうですね。

飲み物-バーのラテフロート
[ 2016/10/28 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

『太平記』第八章 義貞・高氏、謀反ノ事

畿内で幕府方が圧倒的に不利になり、隠岐の後醍醐天皇のもとにもその知らせが届きます。そしてついに新田義貞と足利高氏も、後醍醐天皇側に付き、幕府に対して反旗を翻すようになります。

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隠岐島に配流となっていた後醍醐天皇のもとへ、畿内の情報が届けられ、後醍醐天皇は臣下の千種忠顕に綸旨を認めさせて、各地に届けさせる。一方で鎌倉では、先帝こそ悪の根源であるとし、討手を差し向けため、後醍醐天皇と側近は密かに隠岐島を抜け出し、伯耆の名和長年のもとに身を寄せた。

名和長年は兵を率いて、船上山で討手を迎え撃つ。この時名和軍は150騎ほどであったものの、近隣諸国の部族の旗を偽造し、味方が押し寄せたように見せかけて、敵を欺く。また実態を悟られないよう、木陰から敵に向けて矢を射かけ、寄せ手の大将であった佐々木弾正左衛門は、それがもとで戦死する。

これによって佐々木弾正左衛門の軍は退き、またもう一つの敵である隠岐判官も、雷雨に足がすくみ、そこへ名和軍が猛攻をかけて勝利を納める。この知らせに、各地から援軍が押し掛けて来た。また今日では六波羅軍と赤松軍が戦闘を続けており、その他の関東勢はなかなか陥落しない千早城に手こずっていた。

しかも関東勢は、楠正成に味方する野武士たちに補給路を断たれ、兵糧が尽きかける有様で、退却を始めた兵たちはその野武士たちに命を狙われたり、命は助かっても、鎧や衣類を剥ぎ取られる者もいた。その関東勢の寄せ手の一員であった新田義貞は、鎌倉幕府の滅亡を確信し、後醍醐天皇に味方することを決める。

それには勅命が必要であった。義貞は家臣の船田義昌から、近隣の山中に大塔宮が潜んでいることを知り、令旨を受けて来るように命じる。やがて義昌は綸旨を持ち帰り、意を決した義貞は、そのまま領国へ引き上げてしまった。また他の関東勢も様々な理由をつけ、千早城を離れて行った。

無論鎌倉でもこれらの情報を受け取っており、さらに名越高家と足利高氏を将として、大軍を伯耆へ派遣することを決める。しかし高氏は、源氏である自分が北条氏に命じられることを快く思わず、弟の直義と相談し、一応は京に上るものの、その後伯耆へ密使を立てる。

高氏は後醍醐天皇から朝敵征伐の命を受ける。その一方で名越らと軍議を重ね、高氏は山陰道、高家は山陽道を経由して伯耆に入ることになるが、その途中で赤松円心の軍が名越を迎え撃つ。赤松は総崩れになったかに見えたが、名越を討ち取り、片や高氏はそのまま領地のある丹波に入り、そこに置いた本陣には、諸国からの武士が馳せ参じた。

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後醍醐天皇の隠岐脱出に加えて、いよいよ新田義貞、足利高氏の登場です。これは鎌倉幕府の消滅が近いことを意味し、新田義貞が剣を稲村ケ崎近辺で海に投じることになります。しかし幕府が滅んだら滅んだで、今度はまた新たな困難が待ち受けることになります。

大河ドラマの『太平記』では、千早城にましらの石がいて、楠軍の一員として加わっていました。そして高氏の方はといえば、妻子を鎌倉に留め置いたまま、京へ向けて進軍することになります。大河ドラマの方も、そろそろまたアップを考えています。

[ 2016/10/27 01:00 ] | TB(-) | CM(0)

2016-17トップリーグ第8節結果と第9節

本題の前に、まず村上晃一氏のブログより。20日に亡くなられた、平尾誠二氏の親族の方のコメントによれば、平尾氏は胆管細胞がんで闘病中であったとのこと。

平尾誠二を応援してくださった皆さまへ
(ラグビー愛好日記)

そういえばもう1年前になりますが、かつてのオールブラックスの名選手、ジョナ・ロムー氏が急逝したのを思い出します。ワールドカップイングランド大会で、オールブラックスが優勝を飾った直後のことでした。

さて前節ですが、ヤマハ発動機がこれまで8連勝、勢いが止まりません。一方NTTコミュニケーションズも4点差に押さえ、ボーナスポイント獲得です。このヤマハ発動機に加え、サントリーと神戸製鋼、パナソニックがベスト4となっています。
一方東芝はやはり今一つで、リコーに黒星を喫しています。またNECとクボタは15-15で今シーズン初の引き分け。ラグビーの場合はサッカーと違い、得点方法が複数あるため、ドローにはなりにくいのですが、力が拮抗している同士、あるいはトライを奪えずPGだけで点数を稼ぐ試合の場合に見られることがあります。

次節はキャノンとサニックス、NTTコミュニケーションズと東芝、リコーとトヨタ自動車辺りの勝敗がどうなるか楽しみです。ベスト4はどれも10位以下のチームとの対戦ですが、しかしどんな番狂わせが起こるかもしれません。

次節が終わるとウィンドウマンスに入り、トップリーグはしばらくお休み、日本はホームでのアルゼンチン戦を皮切りに、ヨーロッパに遠征して3試合を行うことになります。なおJSPORTS以外に、日テレでも中継されます。

[ 2016/10/26 23:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

スピンオフまたは続編について

本題に入る前に。2018年大河の『西郷どん』の主演が、10月も下旬になってもまだ決まらず、メディアは例によって、今回こそキムタクだと騒いでいるようです。主役が未発表の時は大抵この人だといわれますね。『軍師官兵衛』や『真田丸』の時にも、そう報じたメディアがありました。
その一方で、当初主演に内定しながら辞退した堤真一さんは、来年1月から民放のドラマに出演予定のようです。大河より民放を選んだというわけで、その意味でも、この大河は何やらいわくつきになった感があります。やはり女性目線の大河というのは、リスクが高いと思われているのではないでしょうか。NHKもこれは考えるべきでしょう。

さて、このブログのプロフィールにも書いている「スピンオフ希望」ですが、下記のようなことが理由として挙げられます。

  • ネット上での反響が大きい
  • 関連イベントが大盛況
  • キャストに魅力があるため、主人公以外のキャストにスポットを当てた作品も観てみたい
  • 本編が「信繁が見た世界」中心になっているため、スピンオフを「信繁が見ていない世界」にすることで、作品そのものに幅を持たせられる
  • 関ヶ原がほぼカットされた分、今後制作される可能性がある。それと連動する形で慶長出羽合戦を取り上げることもできる
  • 今までの大河で、慶長出羽合戦絡みで上杉、伊達、最上の三者が揃ったものがない


もしスピンオフを観たい方で、ツイッターアカウントをお持ちの方は、@nhk_sanadamaruをつけて、リクエストのツイートをすることもできますし、また公式サイトからメールを送ることもできます。

このメールがちょっとわかりにくいのですが、手順としては、公式サイトの下の方に「ご意見・お問い合わせ」とありますので、そこをクリックし、さらに右側の上から4番目、「メールでのお問い合わせ」をクリックしてメールフォームを開くことになります。


何かにつけて反響が大きいというのは、それだけ期待も大きいということです。まして信繁が見ていない世界でも、他のキャスト出演なら見たいという人もいるはずで、実際ツイッター上ではそのような意見を結構目にします。
また、このブログに来て下さっている方の中で、上杉主従とか、天地人関連などで検索されている方もいて、上杉関係を見たい人もかなりいると思われます。私も慶長出羽合戦を見たいと思っていますが、これは、『天地人』で十分に描かれなかったせいもあります。『天地人』も中途半端に関ヶ原を入れず、長谷堂城の戦いを重点的に描いてもよかったのですが。
『真田丸』のみならず、今後の大河は本編だけでなく、スピンオフや続編も入れたユニットとして考えられるべきなのかとも思います。無論あまりにも面白くない作品は例外です、今後そのような作品が作られないことを望んでいます。

それから1週間ほど前にも書きましたが、毎週金曜日放送の『歴史秘話ヒストリア』で、12月に最上義光が紹介されるといった情報もあります。やはり水面下では既に関連作品の構想が練られていて、これにはその伏線的な意味合いがあるのでしょうか。

飲み物-エスプレッソ
[ 2016/10/26 07:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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