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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2016年10月

真田丸あれこれ その51

まず、『真田丸』プロデューサーの吉川邦夫氏が、大正大学で11月6日に講演をされるようです。またご本人が携わった作品『真田丸』『新選組‼︎ ~土方歳三 最期の一日~』『菜の花ラインに乗りかえて』、そして『シャーロックホームズ』第3話「困った校長先生の冒険」の4作品です。しかし『真田丸』とパペットホームズとは、正にこちらのツボにはまった企画ではあります。

映像祭の企画内容が決まりました!NHK「真田丸」プロデューサー講演
(大正大学公式サイト)

ではあれこれ、今回はこの3つです。

主の祈り
明石全登が唱えている「主の祈り」ですが、これはカトリックのものなので、聖公会やプロテスタント諸派のとは違っています。実はこの「主の祈り」とか、『十戒』の解釈などは、結構教派ごとに異なるのです。聖公会やプロテスタント諸派のものでは、一番最後に「国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり」、あるいはそれと同義の文句が来ますが、カトリックではそれがありません。
以前海洋冒険小説関連で、『マスター・アンド・コマンダー』という映画をご紹介しましたが、この中で水葬の際、皆が「国と力と栄えとは…」と斉唱する中で、アイルランド出身でカトリックのマチュリン軍医だけが、口をつぐんでいるというシーンがありました。あと「てんたさん」とはラテン語のtentationem、英語のtemptation(誘惑)のことだと思われます。『主の祈り』の終わりの方、「我らを試みに遭わせず」の文句に当たる部分でしょう。
このドラマの脚本の特徴として、キリシタンをあまり美化しないという点が挙げられます。この当時の日本人から見れば、多くの点で仏教とも神道とも違う異国の宗教に対して、人々が抱いたであろう不可思議さが描かれているといえます。

大坂城内のばらつき
既に豊臣を攻めるための意思表示が明確な徳川に対し、敵を迎え撃つにしては意思統一できていない大坂城、そしてそれぞれの動機の温度差が激しい牢人たち。また方向性が定まらないため、決断ができない秀頼や大野修理らの非力さ。何とも不透明さが漂う大坂城ですが、何よりかにより、この大坂の陣そのものが、他の時代と比べてどこか異形であると感じられます。
一つの時代が終わり、次の時代が始まるまでには、何らかのかたちでの争いがつきものですが、どちらか勝った方が自らの理論で天下を統べるわけです。しかし大坂の陣の場合、豊臣家が一代で成り上がったため、理論を構築するべき譜代の臣が殆どおらず、また秀吉子飼いの武将たちも、この時期までにはその多くが世を去っているため、豊臣家の基盤は弱いものでした。もし勝ったとしても牢人たちが造反すれば、たちどころに戦国時代に逆戻りするわけです。これは戦国時代が長く続いたこととも関係があるでしょう。
無論それをさせないための幕藩体制、その体制を守るための徳川の出陣であったわけですが、そのことを豊臣家、あるいは牢人たちがどのくらい理解していたのか、彼らは再びの乱世を望んでいたのか、いくらか疑問が残ります。

阿茶局の後押し
このドラマでは阿茶局の存在が大きく、第42回でも彼女のセリフが、かなりのインパクトを持っています。この人は、かつて徳川に敵対することになった真田も、潰してしまえばいいと吐いた人だけに、豊臣を潰すことにいささかのためらいもないようです。豊臣は遠国に追いやろうという家康、しかし彼女の考えはこうでした。
「一気に攻め滅ぼしてしまわれませ」
「さきざきの不安の芽は摘んでおくに限ります」
「千姫様の事はどうとでもなります。姫を返せば、秀頼の命は助けると伝え、姫様を取り戻したら、討ち滅ぼしてしまえばよいのです」
「殿!かようなことで悩まれますな。信長公も、秀吉公も、もっとひどい事をして来られました。それが乱世というもの」
「そして大御所様が、その乱世を終わらせるのです」
いや、これだけ家康に直言でき、しかも策略を練ることができる存在もそういないでしょう。「女・真田昌幸」ともいえそうで、本物の昌幸は敵に回したものの、この人物が味方についたことは、家康が天下を取る原動力になったといえるかもしれません。

(2016年10月26日一部修正)

飲み物-アイスコーヒー

[ 2016/10/26 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸-42

では第42回「味方」あらすじです。この回、大坂編は牢人衆のもめごとあり、しかも秀頼があまり頼りにならないこともあって、何かもやっとした雰囲気だったのですが、一方で徳川編と信之編は楽しめましたし、大坂編も信繁(幸村)と又兵衛、毛利勝永の会話とか、相部屋でストレスがたまるという描写は、如何にも三谷さんらしさが出ていました。しかし一人部屋と二人部屋の違いとか、パペットホームズかと突っ込みたくなります。ちなみに明石全登が唱えていたのは「主の祈り」ですね。

*************************

14年ぶりに対面した茶々と信繁。とうとう戦になったと言う茶々に、信繫は、しないに越したことはないが、やるならとことん、勝つつもりだと答える。一方で茶々の叔父、信長の末弟である織田有楽斎は、秀頼こそ天下人と言い、更に真田も持ち上げるが、その実はおだてで、豊臣方は真田をあまり信用していなかった。そして大野修理は、信繫が提案した堺を抑えて米を独占する件、そして徳川方の米を奪う件も手配する一方で、牢人たちの部屋割りも自分で行っていて、いささか手に余るようだった。

信繫は一人部屋に案内され、家族にも別途部屋を与えられた。更に秀頼の意向で、寝室も別になっていたが、自分には必要ないと修理に訴える。さらにその時信繁は、廊下でこちらを窺っているような男を目にするが、修理は自分の弟の主馬だと紹介する。その後信繁は御文庫に入り、治部と刑部を偲び、大助に大坂城の天守閣を見せ、太閤は大きな人物であったと話す。その頃きりは春に、木曽義昌の人質としての自分の経験を語って聞かせ、春は共感する。

そこへ後藤又兵衛と毛利勝永が姿を現す。明石全登と相部屋の又兵衛は、信繫が一人部屋を与えられているのが気に入らないようだった。しかも元大名であった勝永も一人部屋と知り、牢人になる前の身分で差をつけられてはかなわないと憤り、さらに信繁に大きな顔をするなと睨みをきかせる。結局信繁は相部屋を申し出、修理もそれによってより多くの牢人を確保できるため、ほっとした様子だった。信繁は長宗我部盛親と同じ部屋になる。

駿府では家康が信繫の大坂入りを知り、父か子かと恐れおののいていた。既に安房守は他界していると答える本多正純。そんな家康に、薬湯を作っていた阿茶局は、豊臣家をどうしたいのかと訊く。遠国に遣ると答える家康に対して、それは生ぬるい、信長も秀吉もかなりひどいことをした、先の不安の芽は今摘んでおくべきとばっさりと言う。慶長14年10月11日、家康は駿府を出立した。江戸では秀忠が、その知らせを聞いて不満げだった。自分たちの駿府到着まで、家康は出陣しない予定だったのだ。

本多正信はそんな秀忠に、これは大御所様の仕事の総仕上げと言うものの、秀忠は自分の総仕上げだと返す。また正室の江からは、姉たちと千姫の無事を保証するように言われる。江も最早、徳川の勝利を疑っていなかった。そこに信之が、息子たちを連れて挨拶に来る。信吉と信政は、それぞれ小山田茂誠、矢沢三十郎や兵たちと共に大坂に向かった。その直後、佐助が文を持って現れる。それには信繁の大坂入城が記されていた。もしもう少し早く知っていれば、自分も病を押して出陣したものをと信之は苛立つ。

そして堀田作兵衛は、大坂方に付くべく、すえと十蔵に仮祝言を挙げさせた。それが信之にばれ、信之は刀を抜いて、作兵衛に思いとどまらせようとするが、作兵衛も槍で応戦する。信之は見事な剣さばきで作兵衛を追い詰めるが、その時例のしびれに襲われ、その隙を見て作兵衛と与八、そして佐助は大坂へ向かってしまう。その大坂では、信繫が総大将を秀頼から命じられていた。しかし豊臣家に、戦が間近という緊張感はあまり感じられず、秀頼も、側近や兵たちをうまくまとめられていないようだった。

軍議の席で、又兵衛は信繁の総大将に異を唱える。そもそも牢人になる前の身分で、すべてを図るものではないという主張する又兵衛と、徳川相手の戦功を怪しむ勝永。長宗我部盛親が指名されるも辞退し、大野修理は重要案件を、一旦預かりにしたいと繰り返すのみで、牢人たちは業を煮やし、今すぐ決断をと要求する。そこで信繁が、まず兵を5つの軍に分け、それぞれを自分、勝永、全登、盛親そして又兵衛が率い、総大将を秀頼にすることを提案する。先が思いやられると言う内記に信繁は、牢人たちは将来に望みを持っているから、無理に駆り出された徳川兵とは違うと答える。

*************************

信繫がやっと大坂城入りするも、又兵衛が部屋割りだの、牢人になる前の身分にこだわるなだのとあれこれ申し立てるのみならず、仕事をうまく捌ききれない修理、更に危機感があまり感じられない豊臣家トップなどに、かなりの不安要因が窺えます。しかも織田有楽斎が軍議の席で事の成り行きを見守る様子、これも何やら怪しげです。信繁入城の日に宴でもと誘ったのは、あるいは徳川絡みだったのではないでしょうか。どこかまとまりを欠いた大坂城を目の当たりにして、信繫が最後のシーンに放つ「十分勝てる」が、現状を把握したものというより、自分を奮い立たせるもののようでした。

一方で徳川家康、ボケているように見えるのは、真田の名に対する拒絶反応のようです。出陣を早めたりと、肝心な時には判断を下せるわけですから。更に阿茶局、彼女の言葉がまた鋭いところを突いて来ます。将来の不安となる芽は摘み取っておくは、平清盛の教訓ですね。彼女といいきりといい、この大河では女性が男性の背中を押す、それも戦に行きなさい、相手を倒しなさいと勧めるところが、今までの何作かと決定的に違うところで、それゆえ新鮮味を感じます。そして余談ながらこの『真田丸』、やはりスピンオフか続編ができるのではないかと思います。詳しくはまた後ほど。


[ 2016/10/25 07:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

徳川家康とカルバリン砲と英蘭関係

さて『真田丸』では、大坂方はあれこれもめたりしている一方で、駿府の家康が、秀忠より先に出陣してしまいます。詳しいことはあらすじで書きますが、この時家康はカルバリン砲4門、セイカー砲1門を備えていたといわれています。一方で豊臣方は、ポルトガル製のフランキ砲を使っていたのですが、このフランキ砲よりもカルバリン砲の方が射程が長く、また命中精度も勝っていました。この砲弾が、冬の陣で大坂城の天守閣を狙ったのは有名な話です。またセイカー砲も、長射程を狙うのに適していました。

このカルバリン砲は当時のイングランド王国(スチュアート王朝時代のため、実質スコットランドと同君連合)から買い付けたもののようですが、その他にもオランダからも兵器を買っていたと考えられます。またカルバリン砲は、アルマダの海戦(*)でイングランド艦に備え付けられていたものです。またカルバリン砲には、かつては手持ちサイズのものもあり、その他デミ・カルバリンと呼ばれる、口径を小さくして、より長い射程を狙った砲もあります。

当時、イングランドとオランダ(ネーデルラント)はプロテスタント(**)であり、カトリックのスペインやポルトガルに対抗して、協力関係にありました。少なくとも兵器の購入においては
徳川方-イングランド&オランダ
豊臣方-ポルトガル
という色分けもできそうです。明治維新において、イギリスが薩長、フランスが幕府をそれぞれ後押ししたのを連想させます。現に薩長、幕府もそれぞれから武器の購入を行っています。しかしイングランドとオランダは、1623年のアンボイナ事件を機に協力関係が崩れ、その後英蘭戦争を引き起こすことになります。

(*)実際にアルマダの海戦の雌雄を決したのは、戦術や兵の士気から、軍艦の性能にいたるまで、すべてにおいてイングランドが優っていたこと、そして、最終戦のグレーブラインの海戦で、イングランドが火船を使ったことが主な理由とされています。この火船は、19世紀頃までは結構使われており、『ホーンブロワー』シリーズにも登場します。やり方としては、火をつけた小型艦を相手の艦隊に近づけ、艦を焼き打ちさせるのが目的です。

(**)イングランドは聖公会及びカルヴィニズム(ピューリタン)、オランダはカルヴィニズム(改革派教会)。
飲み物-ドリップコーヒー
[ 2016/10/24 01:15 ] 日本史 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ 36

第41回「入城」とパペットホームズの共通点、やはりこの2点でしょう。

老人に変装する

この回では、幸村と名を変えた信繫が、老人に変装して大坂城に入ります。本人の書状にある「髪も白くなり、歯も抜け落ち…」を踏まえたシーンでしょう。で、このようになってしまうわけです。
(真田丸公式サイトより)

真田丸変装

そしてパペホの方でも、深夜に221Bを出て行ったホームズが、「最後の冒険」でペンキ屋の老人に変装し、戻って来ます。最初ワトソンはキツネにつままれたようでしたが、「君は相変わらず何も見ていないな」で変装であることがわかります。
(メモリアルブックより)

Holmes and Watson 2

ちなみに「正典」ホームズは、「最後の事件」で、老司祭に変装してモリアーティの追跡を逃れます。(『シャーロック・ホームズ大全』より)

Holmes SP


はったり


信繫は、秀頼に目通りした後、第一次と第二次上田合戦について訊かれ、このように答えます。

「世間では父安房守が采配を振るったことになっておりますが、実を申せば、徳川を討ち破ったのは私」

これはきりがはっぱをかけたせいでもあるでしょう。秀頼の覚えはめでたくなるようですが、これが嘘だとばれることはないのでしょうか。

一方パペホでは、「バスカーヴィル君と犬の冒険」の冒頭で、ワトソンが、ホームズが暗号解読に夢中で気が乗らないこと、しかもこのバスカーヴィルが恋敵というのを知ったことで、自分が捜査をと切り出します。その時のセリフが

「でも大丈夫、僕がいる」
「頼りになるんですか」
「事件の半分は、僕が解決しているようなものだから」

さらにその後、バスカーヴィルとデート中に、一緒にモンスター・ドッグを見たメアリー・モースタンに事情聴取をする際に、バスカーヴィルへの対抗意識もあり、大げさにこう言ってしまいます。

「最近は僕一人で事件を解決することも多いんです」
「すごい成長ですね、ワトソンさん」

メアリーにこう言われたのはよかったのですが、いざ捜査にかかると、あれこれうまく行かなくなり、結局ホームズが乗り出すことになります。

ちなみに、ワトソンの向かって右にいるのが、ウィリアム王子をモデルにしたバスカーヴィルですが、彼の声の担当は、『真田丸』で大野修理役の今井朋彦さんです。

Watson and Baskerville

このバスカーヴィルは金持ちの息子で、そのためちょっと相手を見下したような、プライドの高さが感じられる物言いをすることがあるのですが、それがいくらか修理とダブるような気がします。しかしそのバスカーヴィルも、モンスタードッグに出くわした時は、悲鳴を上げてその場から立ち去っています。また元々足が臭いのですが、洗濯していないために異臭を放つ自分の靴下が、メアリーのバッグから出て来た時の表情がまた何とも…。

飲み物-お洒落なランプとウイスキーグラス
[ 2016/10/23 01:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸と天地人 女性と子供の描写の比較

以前「『天地人』の作者と脚本家のコメントについて 2」で、小松江里子さんの脚本について、このように書いたことがあります。

女性を動かして行くというのが、ほぼ朝ドラテイストになってしまっています。だから兼続が、京の上杉屋敷で子供のおむつを替えたり、夫婦の会話シーンが長々と続いたりしていて、しかも『花燃ゆ』同様、女性パートを入れることによって、肝心の史実に基づいたシーンの流れが止まったりしているわけですが、そういうのを大河の視聴者は本当に見たがっているのでしょうか。

実際「女性を動かす」という名目で、その実
  • 必要と思われない場所に女性たちがやたら出てくる
  • 兼続が妻お船や子供たちといるシーンがやけに多い
という印象を免れないのです。1エピのうち、半分近くがそういうシーンで占められていることもあります。しかしこれはあくまでも男性が主人公で、しかも戦国大河です。女性たちが登場するのは、その場を和らげる目的もあるわけですから、それと対照的な緊張感のあるシーン、謀略をめぐらすシーンがあってこそ、女性を動かせるわけです。しかし、男性が出て来て緊張感が漂うというシーンがかなり限られています。
たとえばこの、京の上杉屋敷のシーンですが、

天地人朝ドラ

兼続は主君に会うのに、子供を膝の上に乗せるのでしょうか。同じエピで子守やおむつ替えをしてもいましたが、無理にこういうのを入れる必要はないと思います。さらにこれは前に書いていますが、その当時、このような形で会食をすることがあったのだろうかと思う描写もあります。

天地人会食2

お船のそばの火鉢に鍋があり、そこから汁物を注いでいるわけですが、当時の越後でこのような習慣はあったのでしょうか。他にも、夫婦が差しで話をしているところも結構出て来ます。

天地人夫婦1

別にこういうのはあってもいいのですが、とにかく登場回数が多すぎます。戦国にありがちな軍議や戦闘、さらに兼続が政務を行っているところ等々の尺が、全部持って行かれている感じです。
そしてかまくらのシーン。


天地人かまくら

今でも北日本では年中行事でかまくらを作り、水神を祀る習慣がありますが、その当時祭事でなく、こういう子供の遊びでかまくらを作るということはあったのでしょうか。それと、もう少しかまくらにリアリティを持たせてほしかったです。
さらに秀吉の甥の秀俊(後の小早川秀秋)が毛利家に養子に行く件で、景勝の正室の菊姫が口を挟むところですが

天地人政に口を挟む菊姫

こんなところに奥さんが出てくるべきなのかと思うのですが…こういうのが『花燃ゆ』とどこか共通するのですね。『花燃ゆ』では何でもかんでも美和がしたことになっていましたが、『天地人』でも、兼続が五大老五奉行を考え出して、さらに秀吉の前で、今後のことをお考えくださいとまで言っていました。『真田丸』では秀長がそう言っていて、だからこそ説得力があったのですが、なぜ兼続?しかも三成が嘘泣きまでして、後でうまく行ったとドヤ顔になる辺り、脚本がいささか乱暴に過ぎるきらいがあります。

無論『真田丸』でも女性や子供が登場するシーンは多々あります。たとえば最初の方、小山田茂誠を匿っている松、きり、梅が、信幸の前で素知らぬ顔をし、信幸が訝るシーンです。

真田丸三人

こういうのも賛否両論ありますが、合間合間に入れるのであればそれも納得です。これより後、信繫が大坂に行って後は、こういう女性たちの集いもありました。

真田丸三人+きり
 
私見ではありますが、『天地人』より『真田丸』の方が、女性たちに武家の女性としての役割をきちんと背負わせている気がします。この稲や、上の画像左の阿茶局などは、その典型でしょう。「女性を動かす」とは、本来そういうものではないでしょうか。こちらは稲が、昌幸と信繁の関ヶ原後九度山への配流が決まり、助命嘆願をと訴える薫と松に、もはや父上とは縁を切るべきと告げるシーンです。

真田丸四人 

『天地人』の場合、この沼田城の稲のように、武勇で知られた女性がいないのも、本来の意味で女性を動かすうえで、やや不利になったとはいえるかもしれません。

真田丸沼田城の稲とこう

それから子供たちも、やたらに出すのではなく、戦闘シーンの合間にこういう形で登場させるのは、何やら和むものがあります。稲とこうが大坂から脱出し、百助と仙千代を連れて昌幸に会うところです。

真田丸稲とこうと子供たち

なおこの『天地人』と『真田丸』比較、一応大坂の陣編も予定しています。

[ 2016/10/22 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その50

先日のあれこれの続きです。まず、信繫(幸村)の態度が如何なものかという点ですが、いくら豊臣に仕えていたとはいえ、今日大坂城に入ったばかりの新参者が、いきなり大野修理のお株を奪うようなことをやっては、それは相手はいい気持ちはしないでしょう。このへんは、敢えて信繫をいささか軽率に描いているように見えますが、今後どのように展開して行くのでしょうか。尚、信繁が立髷を結っているのは、白髪のズラを被る目的もあってと思われます。

しかし秀頼も主君であれば、信繫の話を聞く一方で、修理の気持ちを汲み取ってあげるべきかとも思いますが、そのへんが秀頼の若さなのか、何か久々に会った友人と話し込んでいて、修理が蚊帳の外に置かれている印象もあります。どうもこのシーンでの3人を見る限り、秀頼が信繁と懇意になり、それを面白く思わない大野が、予想外の行動に出る可能性も捨てきれません。次回から茶々の叔父で、徳川のスパイともいわれた織田有楽斎も出て来ることですし。

一方で江戸の信之。右腕が時折しびれることもあり、息子たちを小山田茂誠と矢沢三十郎にそれぞれ託します。そして嫡男は、こうの子で年長である信吉に決まり、大坂に向けて一軍を率いる大将となるわけですが、「なぜ剣術をやるのか」などと言う信吉、きちんと指揮官が務まるでしょうか。実はこの回、クレジットに「京言葉指導」とあったため、小野お通が出て来るかと思ったのですが…服部半蔵の「おいでやす」だったのですね。

ところでこの頃の家康についてですが、まずこの人は、直系の孫である千姫を豊臣に嫁がせているわけで、豊臣を侮っていたとは考えにくいのです。恐らく豊臣家がおかしなことをしなければ、当面家を存続させるつもりだったでしょう。一方で豊臣方の財力は、徳川にはやはり脅威であり、統制の為には、散財させようとしたのも無理からぬことでした。ゆえに、豊臣もうまく立ち回っておくべきでした。しかし、そもそもの元凶を作ったと思われる大蔵卿局は、おとがめなしだったのでしょうか。

無論豊臣に取っては、方広寺鐘銘だの、徳川が攻めて来るなどというのは屈辱であったでしょうが、それなりに豊臣が生き残るための策を模索できたのも事実です。これはやはり、秀頼の傳役を伊達政宗にして、愚者を演じさせるようにするべきだったのかもしれません(笑)。「直江状」などもそうですが、この大坂の陣の徳川の見方も、近年の研究でかなり以前とは異なっています。外堀埋立にしても、豊臣も協力したといわれており、徳川に踏みにじられた豊臣と一概には言えないわけです。

しかしこの『真田丸』の結末、何せ三谷さんの脚本ですから、死んだと思っていた信繁が、実は生きていたなどという展開もあるかもしれません。ホームズの「最後の事件」ではありませんが、ライヘンバッハの滝に実は落ちておらず、中東やチベットを回ってロンドンに戻って来る、その手の展開でもおかしくないわけですが、しかしそこまで史実から乖離するのは、大河としては、やはりちょっとまずいでしょうね。

それからツイッター情報ですが、12月に『歴史秘話ヒストリア』で、最上義光と義姫兄妹が採り上げられるようです。これはかなり画期的です。伊達の姻戚であり、長谷堂城の戦いで直江軍に襲い掛かった最上なのに、大河では『独眼竜政宗』で登場したのみで、今まであまりにマイナー過ぎたのですから、これを機に知名度を上げてほしいです。あるいはこれは、今後「北の関ヶ原」関連の作品ができる、その布石と取るべきでしょうか。ちなみに、この義光公の騎馬像はなかなか勇壮です。

飲み物-コーヒー
[ 2016/10/21 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

平尾誠二氏死去

元代表選手で監督でもあった平尾誠二氏が、10月20日に亡くなられました。ご冥福をお祈りします。

<訃報>平尾誠二氏
(日本ラグビーフットボール協会公式サイト)

大学、社会人(現トップリーグ)、代表と活躍し、選手引退後は代表監督として采配を振るいました。ルックスもよく、またラグビー関連でコメントするのにも意欲的で、かなりマスコミに採り上げられてもいましたし、『スクールウォーズ』絡みもあって、ラグビーファンでなくても、ご存知の方も多いかと思います。2000年に代表監督を退いてからは、子供たち向けの育成システムやPR関連にいそしみ、2019年ワールドカップの準備にも、積極的に取り組んでおられたとのことです。

[ 2016/10/21 00:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その49

さてあれこれですが、まずあらすじでリストアップしていた分について書きたいと思います。

『サウンド・オブ・ミュージック』
これは同じことを考えていた方も多いかと。決死の脱出の前に歌と踊りを聞かせ、一人ずつ舞台の袖に引っ込んで行って、誰もいなくなるというのは正にそっくりです。『サウンド・オブ・ミュージック』では、トラップ一家を匿った修道女たちが、ナチスの車が走れないようにしてしまい、罪を犯しましたと院長に告げるシーンが出て来ます。
『真田丸』では、村長が真田家の味方について、頃合いを見て酒でなく米のとぎ汁を出します。しかも脱出した一行を探そうとする竹本を、敢えて別の廃寺に案内してしまう。恐らく計画に織り込まれていたのでしょうが、この村長の久兵衛さん、なかなか強かです。何やらこの一連の行動、そして最後に耳が遠いふりをするなど、まるで真田昌幸のようです。
久兵衛役の木之元亮さんは、『真田太平記』で、幸村と運命を共にする佐平次(佐助の父親)の役でした。その記憶があるせいか、今後また大坂の陣で再登場しそうな気がします。

『秀頼がもう少しおとなしゅうしていれば』
恐らく家康としては、そこそこ凡庸であれば、自分もさほど気にもとめず、一大名として生かしておくつもりだったのでしょう。そして、もし秀頼が(というか、秀頼の家臣が)真に優秀であったのなら、少なくとも茶々を関東に下らせるか、自分から国替えを申し出るかして、徳川に無用な警戒心を与えず、財政を圧迫する戦も避けたでしょう。
無論史実としては戦をしたわけですし、しかもこの秀頼は凡庸ではないわけで、自分の意志で戦をしたという設定になっています。ただし徳川が攻めてくる、だから戦をと主張するのは、ちょっと短絡的で、考えが練られていない印象です。その前に「和睦」という選択肢もあったはずなのですが…やはり根回しのできる家臣がいない、あるいは少ないということもあったでしょう。
秀頼も、あるいは天下人の器でなかったのかもしれません。秀吉の一人息子ということで重責を負い、やる気を見せようとしてそれが裏目に出るところは、秀次に通じるものがあります。

家康が何度も真田家を口にするのは老いのせいか
こと真田家の話になると、念を押すかのように何度も同じことを尋ねる家康。さては耄碌かと取れなくもありませんが、他の話題、たとえば豊臣や大坂城のことになれば、ちゃんと理解できているようですので、恐らくは真田に対する一種の過剰反応とも取れます。
この辺りは秀吉が、それもこの家康よりもはるかに若い年齢で、老いてしまうように描かれていたのとは、かなり違うといえるでしょう。しかしこのドラマ的には、家康が一番恐れた男は、実は真田安房守であったようです。

将軍秀忠は「上様」、秀頼は「殿様」の違い
この第41回、こういう呼称の違いも、両者の上下を区別する決めてであったかと思います。天下人であれば「上様」であり、「殿」とは普通呼びません。これにより、秀頼はもはや徳川と同等でない=一大名であったということになります。

牢人を雇わせ、米を買い占めさせるのは実は徳川の企み
そもそも方広寺鐘銘事件が、豊臣に金銀を使わせるための企みであったと取れなくもありません。ただし、「国家安康」を受け入れたのは明らかに豊臣方のミスでした。片桐さんも「洒落ておりますなあ」などと感心している場合ではなかったのですが…おかげで大坂城を追われることとなり、しかも徳川にしてみれば、豊臣攻めの口実はできる、片桐且元を豊臣から引き離せるで願ったりかなったりだったわけです。徳川が攻める以前から、既にこれは戦であったわけですが、問題は、豊臣方にそれを把握し、対処できる人物がどのくらいいたかです。

それから大坂城入りした信繁(幸村)も、その態度はちょっとと思うところがあるのですが、それに関しては次の回にて。

飲み物-赤ワイン
[ 2016/10/20 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

2016-17トップリーグ第7節結果と第8節

さて、第7節を終わった時点で、トップがヤマハ発動機、そしてサントリー、神戸製鋼、パナソニック、NTTコミュニケーションズ、そしてトヨタ自動車と続きます。ここまでが勝ち点20以上ですが、NTTコミュニケーションズ、頭角を現して来ています。その後を東芝、サニックス、リコー、クボタ、近鉄、キャノンが追う展開で、このキャノンまでが勝ち点を二桁に乗せています。

一方で、NEC、コカコーラ、豊田自動織機、Hondaの4チームはちょっと苦しいです。今シーズンは東芝とかNECのようなチームがどうも今一つで、特に東芝が7位というのはどうにも違和感がありますが、その一方で、やはりNTTコミュニケーションズやサニックスの健闘が光っています。

そろそろ秋のウィンドウマンスが近づいて来ました。トップリーグは10月末の第9節の後、一月のお休みに入りますが、その間のチーム再建、さらなる強化策も無論既に練られていると思われます。

さて次節は、ヤマハ発動機にNTTコミュニケーションズ、これは面白くなりそうです。他にも近鉄とサニックスしかり、リコーと東芝しかりです。ヤマハ発動機とNTTコミュニケーションズの試合については、村上氏のブログ「ラグビー愛好日記」にプレビューがありますので、リンクを貼っておきます。

ジャパンラグビー トップリーグ16/17 ヤマハ発動機ジュビロ vs. NTTコミュニケーションズシャイニングアークス プレビュー

それから代表チームですが、トライゲッターの山田章仁選手が復帰です。一方、スタンドオフの小野晃征選手が、事情によりチームを外れます。これはちょっと残念。


[ 2016/10/20 01:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

米のとぎ汁と黒姫伝説

一つ前の『真田丸-41』で、米のとぎ汁について触れています。恐らくは信繁の徳利に入れられていたものであり、酔わぬようにとの用心の目的があったのでしょう。長兵衛はも脱出に加担していたようですから、竹本たちに酒をまず勧めます。しかし酒も底をつき、また、ある程度逃げおおせたと思われたことから、このとぎ汁を勧めたという設定のようです。ところで、このとぎ汁で思い出すものがあります。それは「黒姫伝説」です。

この物語にはいくつかのバリエーションがありますが、悪さをする龍と、自分が犠牲となって龍と共に暮らす姫という設定の物が、よく知られているようです。上記ウィキ記事には紹介されていませんが、龍が龍王に許しを乞うている間、姫は山里で暮らし、米のとぎ汁が流れて来たという設定の物もあります。(これに関しては「黒姫伝説 とぎ汁」などのキーワードで検索すると、いくつかヒットします)しかしなぜここで黒姫伝説なのか、それは、この黒姫は高梨家の娘だからです。

黒姫は高梨政頼の妹とされていますが、この政頼の子の一人が、高梨内記ということになっています。その内記の姉妹が真田信綱の正室であり、その娘が『真田丸』のおこうさんです。この黒姫伝説は、幕末に編纂された『信濃奇勝録』に納められているもので、当時この伝説が存在したかどうかは定かではありませんが、信繫が内記や佐助の協力を得ているのを見ると、高梨家と黒姫の米のとぎ汁とを、どうも思い浮かべてしまいます。

飲み物-アイスミルクティ
[ 2016/10/18 12:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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