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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2016年08月

翻訳与太話 直江状を英訳してみる

ここのところ、過去の英語字幕動画のチェックをお休みしているので、翻訳関係ではご無沙汰していました。何か、ラグビー関連でテーマでも見つけようかなと考えていたところ、ここ何日間か、「直江状」「上杉主従」で検索して、このブログに来られている方が多いのに気づきました。これにヒントを得て、かの「直江状」を英訳してみようと思い、日本語版の動画に登場する以下のセリフを

我らが戦道具を集めているとのことなれど、上方の武士が茶器などをお集めになるように、我等田舎武士は鉄砲や弓矢を集めるだけ。逆心なければ上洛できるはずとのことは、赤子の理屈で全く話にもなり申さぬ。

このようにしてみました。

You say in your letter that we collect weapons like guns, arrows and bows but we samurais in eastern region do so as you in Kamigata collect tea-things. Your indication that out intention of rebellion prevents us from visiting you is like a baby’s fret, please shame on you.

書きたいこと、相手に何を求めているかがはっきりしているので、結構訳しやすいかとも思います。気が向いたら、またご紹介するかもしれません。ま、物好き以外の、何物でもありませんが…。

飲み物-カクテル
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[ 2016/08/31 20:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸と天地人の三成失脚と直江状

それぞれの三成失脚と直江状について。

天地人

前田利家が亡くなり、たがが外れた武断派七将の襲撃に遭った三成は、徳川屋敷に逃げ込む。その件で、兼続は淀殿や毛利輝元に働きかける。しかし一方で、利家の息子の利長も謀反の疑いをかけられ、五大老の中の不協和音が大きくなる。家康は三成の夜襲も裁かねばならぬと言い出し、直江兼続もぐるかと上杉景勝に問いかける。さような家臣はおらぬと言う景勝。家康は自分の抜け駆けを指摘されて逆切れし、上杉に帰国をほのめかす。家康が戦を仕掛けるのではと不安になる兼続を、お船が励ます。

帰国の途中で兼続は佐和山城に立ち寄り、初音の案内で蟄居中の三成に会い、徳川包囲網を敷く約束をする。二人は手を握り合って別れるが、これが最後の別れとなった。会津に帰った景勝は神指城を築城するが、これを越後の堀秀政が、謀反の疑いありと家康に伝え、家康は急ぎ上洛するように通告する。しかし兼続はこれに対して書をしたため、家康のみならず、北政所や淀殿、毛利輝元や小早川秀秋、福島正則や景勝の母仙桃院にも写しを送る。これに腹を立てる家康は、会津征伐のため諸将と大坂へ旅立つ。


真田丸

三成の夜襲計画は未遂に終わるが、自邸での謹慎を言い渡される。宇喜多秀家らが働きかけて復職するものの、武断派の七人は病床の前田利家に不満を漏らす。しかし利家は、和睦を提案する。また利家は家康にも働きかけ、家康も水に流すことを約束する。しかし利家の死後、武断派諸将は石田屋敷を襲い、三成は宇喜多屋敷に逃れた後、伏見城の治部少輔丸に立てこもる。この件で家康は、三成の身柄を受け渡すよう要求する諸将を引き下がらせ、三成は佐和山城への蟄居を命じる。三成は佐和山へ発つ前に加藤清正を呼び寄せ、何事かを話した後、信繫に「今生の別れだ」と言って立ち去る。

信繁は真田のために働くことになり、ある日茶々に挨拶をしに大坂に行くが、茶々はすっかり秀頼のためを思う母になっていた。また北政所は出家を考えていた。そして一年、大坂城の家康に西笑承兌が文を持参する。上杉に謀反の動きありやという問いかけを、はなから否定した直江状だった。これによって家康は会津征伐を決意し、茶々に軍資金や旗の使用の許可をもらい、豊臣家の軍として会津へと向かうことになった。また昌幸は上杉の密書を受け取り、味方することになる。


まず直江状ですが、やはり『天地人』のように、色々な人に写しを送るのは無理がありすぎ。しかもこちらは家康が乗りが軽い設定のためか、阿鼻叫喚させすぎ。これは『真田丸』のように、黙って破り捨ててしまい、西笑承兌が驚くという設定の方が無理はないでしょう。(無論、ちゃんと写しは取ってありますが)そういえば、承兌は『天地人』には登場していませんでしたが、歌や詩を通じての友人でもあったのですから、上杉主役のこちらにこそ出て来るべきでした。それと、上杉家の家老たる兼続が、ろくに供も連れずに佐和山城に行くというのはありなのでしょうか。よけいに不審がられるように思うのですが。

家康がどのようにして三成、ひいては上杉家を追い詰めて行くかは、『天地人』は上杉家が主役ということもあって、結構描かれていますが、しかしことがあまりにも簡単に決まっている印象もあり。それと家康が戦仕掛けそうで心配云々で、奥さんに励まされる兼続も頼りない。しかも三成と、慈しみのある世だの清き国を作るといった話をしていますが、それよりまず戦に集中するべきなのでは。神指城もそうですが、清き国なとというのも、変に結界張っている感じで違和感ありです。あと城中で羽織に烏帽子という格好もどうにかならないかと。

『真田丸』は治部少輔丸にこもって、それから出て行くという設定になっています。結局蟄居中、兼続は来なかったという設定なのでしょうか。あるいは来たけどわざと描かなかったのか、それは今後我々視聴者が知ることとなるのでしょう。真田昌幸が密書を受け取ったというのは『天地人』には登場しません。何より真田の描かれ方があっさりしすぎです。

飲み物-エスプレッソ
[ 2016/08/31 01:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

時天空引退

日本相撲協会サイトより

引退および年寄襲名のお知らせ

今年の始めに悪性リンパ腫であることを公表し、再び土俵に立つ日を望んでいたものの、結局引退となって残念です。モンゴルで朝青龍や日馬富士と同じ柔道場に通い、東京農業大留学中に入門した異色の力士で、その後学生生活を続けながら土俵に立ち、特に二枚蹴りや裾払いなど、足技のうまさには定評がありました。個人的にはかつて横綱だった朝青龍と、マーモットとプレーリードッグは同じ種か否かで議論となり、翌日上野動物園に2人で押し掛けて質問したというエピソードが忘れられません。
[ 2016/08/30 20:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

真田丸-34

では第34回「挙兵」のあらすじです。石田三成の家康襲撃は失敗に終わり、謹慎させられることになります。宇喜多秀家らの尽力で、政務に戻った三成を待ち受けていたのは、加藤清正、福島正則ら武断派の襲撃でした。豊臣家内部に亀裂が入り、家康はそれを巧みに利用して行く一方で、三成は佐和山城への蟄居を命じられます。そして家康は自らの行動を正当化するため、茶々にある頼みごとをします。

*****************************

家康夜襲未遂後、宇喜多秀家たちは、謹慎中の三成を復職させようと尽力する。一方で石田屋敷に行った信繁は、城から持ち出した記録の整理に余念がない三成に、春には苦労するとはどのような意味か尋ねる。かつて三成は大谷家への礼のつもりで、春に筆を贈ったことがあるが、それがもとで春は三成を慕うようになり、妻のうたに離縁を迫ったことがあった。帰宅した信繁から、石田家に行ったことを告げられた春は、部屋を出る際に障子を破ってしまう。

加藤や福島といった武断派の武将たちは、病床の前田利家に三成の処遇について迫るが、利家は和睦の身を繰り返す。そして三月三日、利家は他界し、歯止めがなくなった武断派諸将はより過激な行動に出始める。その前に利家は家康に頭を下げて、三成は復職して北政所の寧に謝意を述べる。しかし北政所は、既に政に口を出すのはやめ、秀頼の婚儀を機に出家を考えるようになっていた。そのためきりも暇を出され、信繫は上方が不穏なことから上田に帰そうとするが、今度は細川家に奉公してしまう。

三成は大坂城の茶々と秀頼に桃の木を献上するが、その場で徳川を信じるなと口にしてしまい、気まずい空気が漂う。一方で細川屋敷で、忠興の治部成敗という言葉を耳にしたきりは、真田屋敷にそのことを知らせ、信繫が石田屋敷に走る。三成を苦し、武装した諸将を欺くために将棋の山崩しをする信幸と信繁。他を探そうという加藤清正の言葉に、一同はその場を立ち去るが、一人残った黒田家の家臣が山を崩してしまう。その男こそ、後藤又兵衛基次であった。

宇喜多屋敷に逃げた三成は、いくら武断派でも城には火を放てまいと、伏見城の治部少輔丸に籠ることにし、明石全登が案内をする。一方武断派の武将たちは勢いづいており、信繫も歯が立たず、大坂城へ向かうが、寧も茶々ももはや動く気配はなかった。大谷刑部は家康に頼むことを提案し、家康は考えた後、武断派諸将の労をねぎらうと共に、三成には佐和山城蟄居を命じた。三成は己の不運を嘆くが、信繫がたしなめる。そして最後に清正と顔を合わせた後、信繫に「今生の別れだ」と声をかけて去って行った。

その後家康が伏見城に入る。これは彼の計画通りだった。三成がいなくなったことで、信繁も家康に仕官を勧められるが、三成でさえできなかった家康の下での仕事が、なぜ自分にできようかと断り、その後は真田家のために働くことにする。そして信繁は大坂城に行き、茶々・秀頼母子や片桐且元と会う。茶々は実は三成を嫌っており、何を考えているかわからないと言うが、信繫は一度心を開けばわかりやすい相手と答える。

それから一年が経過した慶長五年(1600)五月、大坂城に入っていた家康は、西笑承兌から文を受け取る。所謂直江状で、家康の行状を批判したその書状に家康は苛立ち、上杉攻めを決意する。その頃昌幸は上杉からの密書を受け取っていた。乱世の再来を望む昌幸はこれを機に上杉に味方し、かつての武田領を取り戻す魂胆だった。息子たちもそれに従う。しかし信繁は、乱世は再び来ない、上杉を助けるために父を欺いたと兄に話す。策士だと指摘する兄に、真田昌幸の息子だからと信繁は答える。

家康は老衆筆頭である自分に、上杉が宣戦布告も同然のことをしたからには、これは豊臣と上杉の戦いであるべきと主張する。これに片桐且元は精一杯の抵抗をするが、むなしかった。しかし上杉を信頼している秀頼の手前、陣中見舞いということで、金子と兵糧米を茶々にねだり、ひいては士気を高めるためという名目で、豊臣の軍勢、旗、幟の使用許可を得た。これにより家康は、豊臣の旗をなびかせて、堂々と会津征伐に赴いたのである。

その家康が出陣後、宇喜多秀家と小早川秀秋は、家康弾劾の作戦に出る。そして彼らが密会した場所に現れたのは、佐和山城を抜け出した石田三成であった。彼らはその後毛利輝元の到着を待って、ある謀議を始める予定だった。

*************************

かなり情勢がきな臭くなって来ます。三成が政務に戻ったものの、前田利家の死によって武断派諸将は彼を狙うようになります。家康もいささか手を焼いたものの、うち一部はまだ使えるとみて、一旦矛を納めさせ、三成に蟄居を言い渡します。いわば三成を蹴落とした家康は伏見城、その後大坂城へ入り、直江状を機に上杉攻めに向かいますが、自軍を豊臣の軍勢とするために、茶々に働きかけます。無論これには様々な画策があってのことですが、茶々はそれにどのくらい気づいていたのでしょうか。もしわかっていて家康を利する行動に出たのなら、やはりこの茶々は怖いです。しかし秀頼が老衆の中で一番頼っているのが上杉景勝とはうなずけます。確かに家康ではないでしょうね。

しかし今回は昌幸や上杉主従同様、この家康も実にキャラが立っていてよろしい。ある意味三成よりも家康に共感したくなるのは、こういうキャラ設定のせいかと思ってしまいます。三成も気の毒ではありますが、「自分がいなければ(政務)はどうにもならない」などと言う辺りは相変わらずですね。しかも、自分を殺そうとしても、家康が喜ぶだけだとも言っていますが、彼らは「家康のために」三成を討ち果たそうとしているのですが…。そしてきり、今度は細川屋敷への奉公ですが、これは長くは続きませんから、その後一旦上田へ戻るのかもしれません。しかし今回は、このきりにアイリーン・アドラーがだぶります。それに関してはまた後日。

[ 2016/08/30 02:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

兼続と直江状 2

『真田丸』第34回「挙兵」では、直江兼続を演じる村上新悟さんが、直江状の一部を朗々たる声に乗せて聞かせてくれました。無論『天地人』のようなリレー式でもありませんでした。これはまたあらすじで書きたいと思います。

さて、前回の「兼続と直江状」では、私は家康への反論といった書き方をしています。しかし実は、あながちそうともいえないようです。一般には謀反の疑いを晴らすため、家康批判を叩きつけたと思われがちなこの直江状も、史料を読み解くことで、それとはまた違った面が浮上して来ます。今回の『真田丸』には西笑承兌が登場していましたが、本来直江状は、この人物への手紙への返書です。

この承兌は元々相国寺の住持でした。『真田丸』では、生前の秀吉にも目通りし、金印を手渡しています。上義景勝や直江兼続とも親交があり、その承兌が、最近謀反の疑いがあるようだとか、上洛の件はどうなっているのかといったことを尋ねた、その手紙に対して送ったものです。

直江状の書き方が一貫していない(高僧に対しての手紙にしては、丁寧な部分とそうでない部分がある)とか、日付と届いた日にちが不自然であることなどから、偽書扱いもされ、実際一部は後世の創作とされてもいますが、その大部分は実際に当時送付されたもののようです。時に非礼と思われる表現も、兼続の気質によるものといえなくもないし、また日付の不自然さは、承兌が別に急ぎの便を仕立てた可能性もあるとされています。

この直江状、そしてそれにまつわる会津征伐を、史料から読み解いた本に関して、姉妹ブログの方にに投稿していますので、もし興味がおありなら、そちらも覗いていただけると幸いです。
直江兼続と関ヶ原
(My Private Library)
飲み物-ローズヒップティー
[ 2016/08/29 01:13 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ 28 「己の人望の無さを思い知れ、石田治部」

あらすじの方で書いていますが、第33回「動乱」は、パペットホームズのあるエピソードに似ています。それは何か。答えは

生真面目な証人の冒険

です。今までも何度か引き合いに出していますが、改めてざっと述べておきます。

レストレードがホームズに2人の生徒の失踪事件を持ち込む。そこへ「自称・ホームズのライバル」ベインズが、強引な推理を展開し、この事件に関わったレストレードをモリアーティ教頭の許へ引っ張って行くが、ホームズは証拠不十分と関心を示さない。そのベインズは、ベンチに座っているサディ・ショルトーが何をやっているか当ててみようと持ちかけ、自分が言い当ててしまう。これがホームズには面白くなく、やっと事件解決に乗り出すようになる。しかし、これはホームズにやる気を出させるため、ベインズが最初から仕組んだことだった。べインズは言う。
「ホームズさんには、どうしても本気になっていただきたかったものですから」

そして第33回「動乱」は

家康は天下獲りに乗り気でなく、しかも三成の夜襲の情報を耳にして、江戸に戻ろうとまで言い出す。正信は、ならばことを大げさにして、大名たちを屋敷に集めて守らせようと、伏見在住の大名に呼びかけ、豊臣恩顧の大名たちが次々と集まって来る。三成の盟友大谷刑部、三成の下にいる信繁の父、昌幸や兄信幸も参加する。形勢は圧倒的に三成に不利になり、自分たちだけで夜襲を決意したころへ、上杉主従が現れて思いとどまらせる。家康はこれだけ大名たちが集まったことに手ごたえを感じ、天下獲りを意識し始めるが、実は正信の本当の目的はこれであった。
正信「殿は腰が重いお方ゆえ」

既にパペホ関連で何度も書いていますが、パペットホームズのベインズはオルムシュタイン校長の甥でもあり、なかなか曲者です。この声を担当しているのが、小早川秀秋役の浅利陽介さんとはちょっと信じられません。そして本多正信、こちらがまた曲者すぎる。自分の主君なり尊敬する人物なりにことを起こさせるため、別の方向から、しかも結構大がかりに仕掛けてみせるというのはなかなかのテクニックではあります。

しかし、家康と三成の対立関係が、ますますホームズVSモリアーティの関係を思い起こさせるようになって来ています。「真田丸に見るシャーロックホームズ14」のタイトルにも使っていますが、正にモリアーティのセリフ「己の小ささを思い知れ、ホームズ」ならぬ、「己の人望の無さを思い知れ、石田治部」といったところかと。あの時ホームズは初めての大人の世界で、15歳の寄宿学校生の自分の無力さを悟ったわけですが、三成も自分が軍事行動を起こすに当たって、初めて自分の立ち位置を知ったというところでしょうか。むしろ大谷刑部なんて、ことが大きくならないように取り計らっていた部分もあったのですが。

飲み物-アイスミルクティ
[ 2016/08/28 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その35(徳川内府編)

では「あれこれ」、徳川内府家康の方を見てみることにします。しかしどうも、徳川が支持されているというより、石田三成が嫌われていて、その反動で徳川方に集結しているイメージがあるのですが…結構伊達政宗なんて、煽っていますよね。

さて三成から毛利を説得するようにいわれた金吾中納言(小早川秀秋)、そのまま北政所にこのことを打ち明けてしまい、信繫が呼び出されて、止めるようにと言い渡されます。彼女はその前、加藤清正と福島正則が訪ねて来た時には家康につくように言っており、臨終が近い秀吉への処し方のせいか、あるいは遺体処理の相談の件なのかどうか知りませんが、どうも三成と相性がよくなさそうです-しかし宇喜多秀家も老衆なのだから、三成を止めることはできなかったものでしょうか。そしてきりの「石田様もしまったと思っているでしょう」、これは正論かと。北政所の侍女という点を差し引いても、三成に対しては信繁よりも客観視しているようです。きりちゃんは結構賢いです。

それから家康ですが、江戸へ帰ろうとにわかに言う辺り、基本的にこの人は臆病なのだなと思います。あの伊賀越えを連想してしまいます。しかしこの人の場合は、家臣が秀吉と比べて数段良かった-少なくとも、乱世の総仕上げをするにふさわしいだけのブレーンがいたのが、幸いしました。本多正信の「ことを大げさにする」提案を受け入れて、自分を三成の被害者という立場にしてしまうというのはなかなかのものです。結局戦わずして勝つわけですし。無論子供時代の苦労も身になったといえそうです。しかも参謀・正信と、鬼軍曹・忠勝が見事に連携しています。しかし忠勝の兜、ヘラジカの角みたいですね。この人にはよく似合っています。そして家康の「面白い」のセリフがまるで湯川准教のようです。

さらに大谷刑部。家康憎しではやる三成に、「家康を倒してどうするのだ」「自分が天下人になるのか」と相も変わらず鋭い突っ込みを入れ、しかも「家康を殺せ」を「死を前にした老人の世迷言」と切り捨てる辺りは流石です。裏を読むべき部分はきちんと読んでいる。ある意味、三成よりもこの人の方が、直江兼続との親和性は高いのではないかと思います-とはいえこの人は最初、上杉討伐軍を率いて佐和山城に赴いていますが。しかも「秀頼公の家臣」と公言して豊臣恩顧の大名を引き付けるあたり、如何にもそつがない。しかし目が見えないというのはどうなのでしょう。信繁の看病を受けている時、三成に会った時には、そのような気配はおよそ感じられなかったのですが。これも今後をにらんでの策でしょうか。

そして昌幸。如何にも白々しい、やはりこの人はこうでなくてはいけません。「ちょっと様子を見に来ただけ」の信幸が、舅殿につかまってしまい、いささか落ち着かない様子なのとはかなり違います。しかも福島正則に投げ飛ばされる河原綱家、とんだ災難です。この人も酒癖悪いなあ…正則が酒乱でなければ、日本号を母里太兵衛に取られることもなかったのかもしれませんが。改めて昌幸、手慣れた様子でどんどんことを進め、しかも「目が見えない」大谷刑部を慮ってか、質問する大名に名乗りをあげるように命じます。これに乗っかったのが伊達政宗と細川忠興ですが、この政宗がとにかく徳川を持ち上げるわ三成を落としまくるわ。実際家康とは身内だからということもあるのでしょう。

一方で、三成に忠告したいのにうまく行かない加藤清正。存外この人は好人物ではないかと思えます。彼も方向性は違えど、三成同様生真面目なところがあって、三成に徳川攻めを諦めさせることこど自分の使命のように考えているところはあります。結局それがうまく行かなくて、恐らく次回で袂を分かつことになるのでしょう。しかしこの清正もそうですが、どう考えても三成は天下人の器量ではなく、その家臣として力を発揮するタイプなのですが、この時彼は自分の未来をどのように考えていたのでしょうか。いくら何でも「徳川を殺す」は無理がありすぎだったのですが。

飲み物-お洒落なランプとウイスキーグラス
[ 2016/08/27 07:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

TOYOTOMI Hidetsugu

TOYOTOMI Hidetsugu is a nephew of Toyotomi Hideyoshi. But being a heir of his uncle and the birth of Toyotomi Hideyori made him go wrong and commit hara-kiri as a result.

He is a son of Tomo, elder sister of Hideyoshi and Jihei and was taken as hostage to the Miyabes in his childhood. After having come of age, he served his uncle but committed a blunder at the Battle of Komaki and Nagakute. Later he cleared his name and participated in the Siege of  Odawara in 1590. In the following year, he succeeded his uncle as Kampaku but the birth of Hideyori cast a cloud on his career. Finally his scandals includes a matter of succession cornered him to suicide.

In this drama, he is described as a good-nature man who loves Kiri, childhood friend of Nobushige. Later he becomes to worry about his future under the pressure of Hideyoshi and killed himself in a temple of Koya-san(*).

(*) In former times, Koya-san is not only one of the holy places of Buddhism but the place where sons of the noble or famous samurais as daimyos were sent or sought refuge in also.

The images shows Shinya Niiro as Toyotomi Hidetsugu.
(From the official website of Sanada Maru)
キャプチャ31
[ 2016/08/27 01:15 ] Taiga Drama Sanada Maru | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その34(石田治部編)

では今週もあれこれに行きたいと思います。まず石田治部、三成ですが、恐らく本人としては、自分が決起することで大名を引き寄せられると、あるいは思っていたのかもしれません。しかし、蓋を開けてみればああいうことだったわけです。そもそもこの人は

  • 戦下手
  • 根回しができていない
  • 人望が無い

の三拍子が揃っているわけですから、家康に夜襲をかけると意気込んだところで、独自の戦術もなければ、味方になる人物も出て来ない。どころか、宴会に来てくれたよしみから、わざわざ細川越中守に援軍を頼みに行って、逆に徳川方に付かれる始末。しかもこの人物だけは頼りになると思っていた大谷刑部も、徳川方に付いてしまいます。この大谷刑部はなかなか深謀遠慮なところがあるため、必ずしも三成の思い通りに行くとは限らないのですが、どうもそこを読み違えてもいたようです。

確かに三成の正義感はわかりますが、如何にもやり方が悪すぎる。別にものものしく夜襲などしなくても、情報戦で相手を抑え込むことも可能だったはずですが、これまたこの人は不得手のようです。ならば一見恭順を装いつつ、「その時」を待つしかないわけで、しかも「その時」がいつになるのかは不明なわけです。いっそ「師匠」たる昌幸の、表裏比興を実践できればベストだったのでしょうが、それが無理なら、せめて刑部に諭されたように、家康との直接対決は避けるべきでした。あるいは伊達政宗の如く、策のためには愚者をも装う人物であれば、うまく立ち回れたのでしょうが。

そして小早川秀秋を毛利輝元の許に行かせる件ですが、これもまずいやり方です。確かこの時秀秋は、輝元の養女と離縁していて、毛利家との間が必ずしもしっくり行っていなかったようです。如何にも自信なさげな表情はそれも一因でしょう。そして信繁を上杉家に行かせた件でも、あらすじで書いたように当初はつっぱねられます。しかも信繁が、家康の石高よりも他の老衆四名の石高の合計の方が上回るなどと言っていますが、四名の石高の総計必ずしも総力とはならないのですが…むしろ相手は切り崩しにかかるでしょう。兼続の「だめだこいつ」感が見え隠れします。この四名とて、必ずしも一枚岩ではなかったし、前田利家の息子利長に至っては、徳川についてしまうのですから。

そして最後に上杉景勝が治部少輔丸に来るシーン、直江兼続の「お屋形様は本気になられたのだ」のセリフですが、これがまたどうなるかわからない。上杉屋敷での「義が通じる男」という兼続の言から見ても、三成をどうにか説き伏せて武装解除に持ち込みたい、そのためにはお屋形様にも協力していただきたいという魂胆だったようにも思えます。「本気になられたのだ」というのは、今までは抑えていたけどこれからは本気を出すから、そちらも加勢を頼むというニュアンスもあるのですが、ただ三成の作戦下手を忍城でいくらか見ているわけですし、リスクも結構あったのではないでしょうか。

飲み物-アイスコーヒー2

[ 2016/08/26 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

2016-17トップリーグ開幕

明日開幕のラグビートップリーグ、パナソニックとヤマハ発動機のカードには特に注目です。詳しくはこちらのコラムをどうぞ。また、フランス人コーチを新たに招聘したクボタにも注目したいところです。

ジャパンラグビー トップリーグ16/17 パナソニック vs. ヤマハ発動機 プレビュー
(JSPORTS公式サイト)

チーム強化に舵を切ったクボタスピアーズ、今シーズンの台風の目になるか
(JSPORTS公式サイト)

優勝候補というのはある程度決まってしまいますが、それを脅かすダークホース的存在のチームというのは、確かにわくわくします。尚JSPORTSではハイライト番組もあり、試合の勝敗結果を知りたい、あるいはさわりの部分だけを楽しみたい人向けです。一方で南半球四か国によるTRCですが、目下ニュージーランドがトップ、続いて南アフリカ、アルゼンチン、オーストラリアとなっています。

それからラグビー漫画『ALL OUT!!』がアニメ化されることになり、それを記念して声優陣がラグビーを語ります。放送は以下の通りです。しかしラグビー漫画といえば、個人的には『マドンナ』を思い出します。

「ALL OUT!!」アニメ化記念特番!声優陣がラグビーにトライ! ~ここでは誰だって主役になれる~

[ 2016/08/26 00:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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