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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2016年06月

ラグビー代表スコットランド戦-2

さて先週末に豊田スタジアムで行われたスコットランド戦、残念ながら13-26のダブルスコアで負けました。日本側にシンビンがあったこと、リーチや五郎丸、あるいは田中史朗といった主力選手が出場できなかったことなども響いたのですが、結構互角と思える場面もあっただけに、これは惜しまれる試合となりました。今の日本は、もはや善戦ではなく、勝つことが求められているだけに、今週末の味スタでの試合は、白星を期待というよりは、ずばりこう言いたいと思います。

勝 た な く て ど う す る!

そして斉藤健仁氏による前回のレビュー、村上晃一氏による次回のプレビューです。

日本代表、最多のファンの前であと1本が決まらず。スコットランドとの第1戦は敗戦
(JSPORTS公式サイト)

ラグビー 日本代表テストマッチ2016 日本 vs. スコットランド プレビュー
(JSPORTS公式サイト)

村上氏のコラムに書かれているように、この味スタでの試合は天覧試合で、天皇皇后両陛下が観戦されます。その意味でも特別なものであり、負けられない試合でもあるわけです。そして、この試合のメンバーは次の通りです。

日本代表「リポビタンDチャレンジカップ2016」スコットランド代表戦 第2戦 試合登録メンバー
(日本ラグビーフットボール協会公式サイト)

それからイングランド、ウェールズ、アイルランドの南半球へのダウンアンダーツアーですが、現時点でニュージーランドはウェールズに2勝しているものの、オーストラリアはイングランドにいいところなく2敗、そして南アフリカはアイルランドに1勝1敗の成績です。

[ 2016/06/24 01:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

「5分でわかる真田丸」の英語字幕に関して 5

先日アップした分でsirとlordについて書いていましたが、その次の回の英語字幕では、このようになっていました。

キャプチャ17

Sir Yoshitsugu=大谷刑部です。小田原城総攻めの前に、まず周囲の落ちていない城を落としてはどうかと提案する吉継に、それがしも刑部殿に賛成でござると徳川家康が言うシーンです。これが本来のsirの使われ方です。大河を訳する以上、こういうのはまずきちんと辞書を調べていただきたいものです。この大河では所謂諱、つまり武士の本名でなく通称や官職で呼ぶというのがかなり徹底されていて、評価されるべきものではあるのですが、しかし英語字幕のsirの場合は、やはり諱を持って来ざるを得ないところはあります。あるいは通称にsirをつけるという方法もありますが。

それから、少し前の回の字幕を見ていたところ、こういうのがありました。

キャプチャ18

ちょっと文字が小さめですが、”Each time I look out from here, I think to myself”とあります。このシーンは第6回「迷走」で、物見の上で信繁が、「私はこの景色を見ると、いつも思うのです」と父昌幸に話しかけるところなのですが、「この景色を見ると」だとwheneverの方がいいようにも思えます。

それにlook outとありますが、これは「外を見る」意味です。信繁が家の中から外を見ているのであればこれでいいのですが、物見そのものが外にあるのですから、これもちょっと変です。お寺などで、窓越しでなく直接外を見る時に使われることもあるようですが、この場合もlook out intoとなっています。またthink to myselfというのもあまり聞かない表現です。こういう場合のチェックは、どのようになされているのかと思います。私としてはWhenever I see the view from here, I always think that~として、次の文に続かせた方がいいのではと思います。
(画像はいずれも動画からのキャプチャ)

[ 2016/06/23 23:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

太平記 2

久々に『太平記』(大河ドラマ)です。上洛した高氏はとんだ事件に巻き込まれ、その後鎌倉に戻った時点で取り調べを受けます。しかし、その高氏を救ってくれたのは意外なあの人物でした。

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京で、伯父である上杉憲房の館に逗留した高氏と従者の一色右馬介だったが、六波羅探題による土岐頼業(十郎)邸奇襲(正中の変)に巻き込まれ、六波羅探題の取り調べを受ける。一方で佐々木道誉は京を抜け出すが、この事件の裏には日野俊基や道誉が絡んでいた。この知らせを受けた貞氏は、よもやご子息が謀反などと揶揄する長崎円喜に詫びを入れる。

鎌倉では、謀反の裏に後醍醐帝ありとされ、帝から詫び状を下されるべしという動きになるが、これは前代未聞のことだった。しかし後醍醐帝は、吉田定房から、己の道を貫かれるべしと諭される。日野俊基は捕らえられ、鎌倉に送られるが、そのまえに花夜叉一座のましらの石に脇差を渡し、河内の楠木正成に渡すよう依頼していた。

また今日から鎌倉の帰途についた高氏は、藤沢で幕府軍から同行を命じられ、侍所で取り調べを受けることになった。これに激高した弟の直義は、屋敷を武装すべきとまで口にする。そして高氏の証人として、侍所に佐々木道誉が呼ばれる。道誉は、足利高氏という人物に京で会ったが、この御仁ではないと口にし、長崎をうろたえさせる。

北条一門の名家の当主である赤橋守時は、妹の登子を高氏に嫁がせ、両家の結束を図るつもりでいた。一方で新田義貞と、奥州の武将である安藤十郎が足利家を訪れ、北条を倒すべく挙兵する案を持ち出すが、貞氏は今幕府と戦をしても勝てぬと一蹴する。また高氏の件では、奥州で乱を起こした安藤も裁かねば、高氏が裁かれるのは公平でなく、しかも朝敵となるのを恐れた長崎は、高氏を放免する。

高氏は赤橋家に挨拶に行き、登子と和歌の話をする。その一方で藤夜叉は、道誉の屋敷にいた。彼女は高氏の子を身ごもっていたのである。そして石は、河内を訪れ、空腹のあまり畑の大根をかじっていて、楠木正成に見つかってしまう。正成は、雨が降らなかったからその大根はまずかろうと言い、また子供たちと木々に言葉をかけ、石を驚かせる。

正成は家に石を連れて戻るが、そこには弟の正季が武装していた。正成は、刀を抜くことで米が獲れるかと諭す。楠木邸で石は日野俊基の刀を正成に渡し、正成は、その日野殿を助けたいとは思わんかと話を持ちかける。そして鎌倉では、流鏑馬に参加した高氏が、やはり出場した道誉から、藤夜叉に会いたければ、明日の夜我が屋敷へと誘われる。

右馬介は、藤夜叉の件は自分にと申し出るが、高氏は自分で行くことを決意する。そして足利家には縁談で長崎円喜が訪れていた。しかし奥州の安藤季長の乱に、六千の兵を出すように言うが、この乱には元々長崎も絡んでおり、兵を出せというのなら嫁取りはなしとまで高氏は口にする。そして藤夜叉に会うため、道誉の屋敷へと馬を走らせ、浜辺まで彼女を連れて行き、次の夜再会することを約束して戻るも、父に諌められる。

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反幕府運動で都がきな臭くなる中、とばっちりを受けた感じの高氏ですが、鎌倉での取り調べで佐々木道誉が助け船を出してくれて、事なきを得ます。一方ましらの石は、日野俊基の脇差を携えて河内まで行き、楠木正成と対面します。そして一座の藤夜叉は高氏の子ができ、道誉の館にいました。

高氏は赤橋守時の妹、登子を嫁に迎えることにしますが、藤夜叉への思いを断ち切れず、ひそかに会い、一緒に京に行くことまで考えます。しかし父貞氏から、足利家の棟梁という立場からは逃れられぬと諌められます。しかも藤夜叉と親しい石は足利家を恨んでおり、さらに新田義貞は、奥州の乱に兵を出すことを高氏に告げます。

[ 2016/06/23 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

夏至と洗礼者ヨハネ誕生日

昨日は夏至でしたが、この時期と呼応するかのような形で、6月24日は洗礼者ヨハネ(バプテスマのヨハネ)の誕生日となっています。キリスト教関係者で、誕生日が祝祭となっているのはイエス・キリストと聖母マリア、そしてこの洗礼者ヨハネの3人のみです。

洗礼者ヨハネは祭司ザカリアとエリサベトの子として生まれ、長じて預言者となり、多くの人に洗礼を施しています。イエス・キリストも彼から洗礼を受けています。また洗礼者ヨハネの誕生日が夏至、イエス・キリストの誕生日は冬至の時期に設定されているのは、かなり象徴的であるともいえます。

一部の国や地域ではこの日は法定休日で、北欧では殆ど日が沈まないため、この時期に夏至祭が行われ、その前夜に摘んだ薬草を枕の下に敷いて寝ると、夢の中に洗礼者ヨハネが現れて祝福を受けるという言い伝えもあります。この夏至祭は、実はシェークスピアの『夏の夜の夢』とも関係があります。元々イギリスでは五月祭が行われ、その時に薬草を摘むため森に行った若い男女が、不思議な事件に巻き込まれるわけですが、北欧では5月はまだ寒いので、それが夏至の頃の薬草摘みや祭になったといわれています。

ユールとワイルドハント」にも書いていますが、これらの時期もワイルドハントが現れることがあり、そのため妖精たちが森に出現したという説もあります。いずれにしても、ユールがクリスマスに大きな影響を与えたように、夏至祭もまた、洗礼者ヨハネの誕生日に影響を与えているようです。この日は洗礼者ヨハネにちなむ形で、水を掛け合う行事がある一方、水に入ってはいけないともいわれています。

またこの日、フィレンツェではフットボール試合(ラグビーに似た原始的フットボール)が行われ、ブラジルでは収穫祭に当たるフェスタ・ジュニーナが行われます。

植物ー夏の花たち
[ 2016/06/22 23:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

TOYOTOMI Hideyoshi

TOYOTOMI Hideyoshi was one of most famous historical figure in Japan. He was born as son of a farmer in Nakamura , Owari (western part of current Aichi) and promoted himself from a servant of Oda Nobunaga to the Kampaku, chief advisor of the Emperor at that time.

His success was rare even in his time when the lower class's overthrow of the higher class was usual in samurai society.  It was based on his wit, ability to take action and favour of his lord Oda Nobunaga. After being appointed as the Kampaku, he defeated the Hojos, one of the biggest daimyos and unified the whole country. After that, he killed his nephew and heir Hidetsugu and planned to attack Ming that brought him no advantage.  In his later years, he made his second son Hideyori succeed the position of Kampaku but it had a big impact on the poliical situation.

In this drama, he is described as a man who is cheerful but half-crazy. He patrons Nobushige who is a hostage to the Toyotomis and trusts his wife Nei completely though he sometimes becomes coldly to rule the whole country.  

The image shows Fumiyo Kohinata as Toyotomi Hideyoshi.
(From the guidebook published by Sankei Shimbun)
真田丸豊臣秀吉
 
[ 2016/06/21 23:00 ] Taiga Drama Sanada Maru | TB(-) | CM(0)

真田丸-24

第24回「滅亡」、北条の終焉の時。説得に行く信繁、そして再び忍城へ向かう真田父子。強気の秀吉の前に、北条家の当主氏直は降伏しますが、その父親である氏政は…?しかしこの氏政の化粧、何かピエロのようにも見えてしまいます。

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小田原城で武器を持った家臣に取り囲まれた信繁は、義兄の小山田茂誠と蔵へと入り込む。茂誠は琵琶湖畔で別れた後、かつての北条との縁をつたって、家臣となっていた。そこへ江雪斎がやって来て、信繫は氏政に会うものの、突然甲冑姿の武者数名が襲い掛かる。氏政は真田に恨みを持っており、信繫を殺すつもりでいた。信繫は、せめて徳川家康の書状を読むように頼み、その後氏政は人払いをして、信繫の話に耳を傾ける。

信繫は徳川が助命のために奔走していること、伊達も豊臣に下ったこと、支城の殆どが落ちたことを話す。どうせ秀吉と一戦交えるなら、徳川や伊達を味方に付けて、華々しく国を二分する戦がしたかったと言う氏政。そして江雪斎は、心変わりの兆しがあること、でなければ生きて帰されないと信繁に伝える。もう一度蔵の中に入り、茂誠と会った信繁は、松が生きていることを告げる。

その蔵で信繫は、数多くの銃弾用の鉛板を発見する。それぞれにしるされた刻印に、信繫は見覚えがあった。それは利休のものだったのである。また八王子城にいた昌幸は、その場を上杉にまかせて、忍城に戻れとの文を受け取る。そして七月五日、氏直は降伏するが、秀吉は氏政に切腹させることを考えていた。それはもののふの義に反すると吉継。そして家康、景勝と昌幸の三人が説得のために呼ばれた。

しかし氏政の考えは変わらなかった。家康は「恥は一時でござる」と言い、景勝は髻を切る覚悟でいると、それぞれ氏政を説得する。しかし昌幸は開口一番、
「死にたければ死になされ」
そして、生きていればまだまだ楽しい物が見られます、このまま秀吉の天下が来るとは思わないとまで言い、氏政は、それはあの世でしかと見物させてもらうと答える。

三人は、控えていた家臣、または息子を連れて去って行き、江雪斎はことの次第を悟る。しかし、景勝は自分に何か言いたそうな直江兼続に「何も約束はしておらん」と言い、安心させる。七月十一日、氏政は切腹し、出家した氏直は高野山へ向かった。翌十二日に忍城に戻った昌幸は、まだ忍城を落とせず苛立つ三成に、卑怯な手ではあるがと策を授ける。

それは、小田原から持ち帰った、氏政の血のついていない兜を見せ、氏政は命乞いをしたという噂を流すことだった。それにより士気は下がり、あっさり降伏すると昌幸は踏んだのである。果たしてその二日後に忍城は落ち、三成は、そのやり方は好きではないが、戦の何たるかを教えてほしいと昌幸に頭を下げる。

そして宇都宮仕置で、会津を除く本領を安堵された伊達政宗は、正式に豊臣配下の大名となり、宴を開いてずんだ餅を作り、秀吉も餅つきに加わる。何か調子よさげな政宗に、家康は不満げであった。また昌幸は、上杉や伊達、徳川と組んで、ひそかに大坂城を攻めようとし、伊達の家臣の片倉景綱に話をつけるつもりだったが、その光景を見て計画をとりやめる。

その後信繁が一人でいたところへ、政宗が一人で現れる。自分のことを小さい男だと思ったかと問う政宗。これは生き残るための策である、自分だって大軍を率いて戦をしてみたい、そして、もし二十年早く、京に近い場所で生まれていたら、この大広間の主人は自分だと言って、剣を抜いて空を斬る。また会おうと言って政宗は去り、そして京に戻った秀吉は、家臣たちの前で、鶴松を膝に抱いて、天下の統一を高らかに宣言する。

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「父の日」の放送だけあって、北条父子の父、真田の父上、そして鶴松を膝に抱く父親としての秀吉などがそこかしこに登場しました。しかしここに来て、秀吉の下について以来、やや影を潜めていた真田昌幸の黒さが久々に全開といった感じです。やはりこの人は戦場においてこそ輝く人であり、秀吉の天下が長続きしないというのも、戦をしたさゆえの願望と取れなくもありません。実際、大坂城攻撃まで計画していますし。しかし目に見えるもので噂を本当に見せるなどと言ってのけるあたり、ホームズかとも思ってしまいます。そして信繁は、ここではさしずめ「裏官兵衛」的存在というべきですね。

[ 2016/06/21 02:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

『平清盛』DVD第三巻を観て

久々に『平清盛』です。第三巻、内容は
第8回 宋銭と内大臣
第9回 ふたりのはみだし者
第10回 義清散る
第11回 もののけの涙
です。

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保延二年(1136年)、博多にやって来た清盛は、宋からの輸入品の物珍しさに心を奪われつつも、貿易が大宰府を経由せずに行われているのを見て驚く。しかも、父忠盛までもが密貿易を行っていることを、家貞から聞かされる清盛。その一方で、藤原忠実の次男である頼長は内大臣となる。頼長は妥協を許さない苛烈な性格で、この人物がその後の朝廷を大きく揺るがすことになる。

頼長は、清盛の配下が、宋からの輸入品を扱っていることを知り、密貿易ではないかと清盛を問い詰める。しかし清盛は頼長に宋銭を突き付けながら、宋を見習うようにと反発する。そして保延五年(1139年)、朝廷では、鳥羽院の寵姫である得子が男児を出産し、その祝宴で清盛は、崇徳帝の異母弟である雅仁親王と初めて出会う。その雅仁親王こそ、様々な形で清盛と対立することになる、のちの後白河上皇、さらに後白河法皇である。

崇徳帝は即位後も常に父・鳥羽院から遠ざけられていた。また雅仁親王の方はといえば、異父兄のことなどまるで関心もなく、京の市中をうろつき、今様や踊りを好む型破りな親王だった。そして、男児出産で得子は朝廷の権力を握るようになっていた。その得子が、待賢門院の追い落としを謀ろうとする一方で、義清はその待賢門院に思いを抱き、近づこうとする。しかし彼のその行動は、堀河局と清盛とに諌められてしまう。

しかし義清は待賢門院に近づき、それが鳥羽院に露見したことで、義清は武士の身分を捨てて出家し西行と名乗る。桜の散る中、清盛に別れを告げる西行。しかも崇徳帝は、得子の策謀によって譲位し、鳥羽院と得子の皇子(近衛天皇)が幼少ながら即位する。清盛は、朝廷に信じられる人物などいないと口にするが、忠盛に結束を諭され、鳥羽院方につく。そんな折、清盛は妻の明子と連れ立って外出した。

その帰途、道に倒れていた者に救いの手を差し伸べた明子は、その夜疫病を発してしまう。しかももはや手の付けようがないほど重病となり、清盛に看取られながら、二人の子を残して世を去る。もののけといわれた清盛は、妻の死に大粒の涙を流す。

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保元の乱を起こした人物とされる藤原頼長が内大臣となり、朝廷では得子が実権を握るようになって、崇徳帝を退位させ、近衛天皇即位という異例の事態に発展します。しかも待賢門院に情を寄せる佐藤義清は出家、そして、宋との貿易を目の当たりにしながら、現体制ではどうしようもないと考える清盛は、ますます新時代への傾倒を強めて行きますが、まだまだ父がいないとどうしようもない、青臭い部分がのそきます。そんな矢先、妻の明子が他界します。

ちなみに「悪左府」こと頼長役が、『真田丸』の石田三成役の山本耕史さん、佐藤義清の妻役が、稲役の吉田羊さんですね。頼長と三成は結構似通ったところがありますが、義清の妻と稲姫とは、かなり違った役どころです。
[ 2016/06/20 19:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ(そして新・三銃士) 18

では、『真田丸』と『シャーロックホームズ』、そして今回も『新・三銃士』の共通項です。今回は何といっても、信繫が小田原城内に行く途中、生きて帰って来られるかと独り言を口にするところです。あれは、パペットホームズの「失礼な似顔絵の冒険」の予告ナレーションで、ホームズとワトソンが、ミルヴァートン先生の部屋に忍び込むことになり、ナレーションを務めるワトソンが、「僕たち生きて帰れるのかなあ」と言うのを思い出してしまいます。この時のホムワトは目隠しをしていますが、『真田丸』では、道案内役の本多正信が覆面をしています。

この小田原城中に行くシーンも、パペットホームズの「イヌ語通訳の冒険」をちょっと思い出します。こちらの方は、犬の言葉が分かるシャーマンが、夜中動物小屋から何者かに連れ去られ、ある場所にいる老犬の通訳をしろといわれるわけです。この老犬はソフィというメスで、この犬を助けてくれるように、シャーマンが依頼をしに行くことになります。しかしこの回は、パペットホームズの中でも結構サスペンスタッチの回で、シャーマンがホームズに依頼をして来た後に、再度ソフィ共々いなくなります。

こういう辺りが、城内に入り込んだ信繁が、氏直や江雪斎と会ったものの、その後危ない目に遭うのとダブるのでしょう。「イヌ語通訳の冒険」には、正典の『技師の拇指』に登場する、同じ距離を往復して、あたかも長距離を歩いたかに思わせるトリックが出て来ますが、『真田丸』は如何に。また、徳川家康や大谷吉継が、北条氏政は殿下を支える器量の持ち主と秀吉に提案するところは、『新・三銃士』で、ダルタニアンが反乱軍の砦で捕まるものの、バッソンピエールから自分たちの味方にならないかと持ちかけられるシーンを、ちょっと思い出します。結局ダルタニアンは断り、銃殺刑に処せられそうになるのですが、意外な人物に助けられます。

それから石田三成が、自分の思い通りに行かなくて苛立つシーン、これもホームズが自分の推理がうまく行かない、あるいは相手に先を越されて悔しがるシーンを彷彿とさせます。たとえばベインズと推理競べをして負けて、怒って221Bに戻ると、ハドソン夫人が勝手に掃除をしていたのでよけい苛立つとか、踊る人形をアガサに先に解かれてしまって、彼女に当たり散らしてしまうとか。なまじ自分に自信があるだけに、それがうまく運ばないとなると、向きになってしまうところは両者に共通しているようです。

また、この『真田丸』では、様々な部分にこだわりが見られる傾向がありますが、これもパペットホームズで、三銃士+オライリー(つまり三谷氏)の胸像がビートン校の美術室に置かれていたり、アーサー・モースタンの部屋に、これまた三銃士をあしらったビートルズ風のポスターがあったり、さらにイザドラ・クラインの部屋にミレディーの肖像画があったりすることを考えれば、きわめて納得の行くものです。ホームズの「シャボン玉製造機」しかり、221Bの壁に事件関連の絵が貼られていることしかりです。保健室の視力検査表にもパイプが描かれていたりしますし。

飲み物-バーのラテフロート
[ 2016/06/19 01:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

翻訳与太話 アサリとザルガイとモリー・マローン

与太話です。『真田丸』第12回「人質」で、越後の漁師たちがアサリの漁場を巡って鉄火起請を行うシーンがあります。この時の字幕では、確かアサリではなくハマグリの意味のclamとなっています。元々日本でいうアサリは東アジアにしかなく、学名はVenerupis philippinarumで「フィリピン」が入りますし、それとは別にJapanese cockleなどと呼ばれている点でも察しがつきます。このcockleというのは、ザルガイのことです。この貝も、大きく分けるとアサリやハマグリの仲間になります。またパスタで使われるボンゴレも、アサリの仲間ではありますが、本来は日本のアサリとは違う種類です。

ところでこのcockleは、『モリー・マローン』の歌詞に登場します。この曲はアイルランドの国民的愛唱歌というべきもので、モリー・マローンという娘が、手押し車に貝を並べ、ダブリンの町を「生きがいいよ!」(alive, alive, oh!)と商売をしながら歩き回っていたというものですが、彼女は熱病で世を去ります。しかしその後、彼女の幽霊がなおも手押し車を押しつつ、ダブリンの町を歩いていたという話で、この時の貝がザルガイと、ムラサキイガイ(mussel)となっています。しかし如何にもアイルランド的な内容の歌詞です。この曲は、ラグビー(サッカーも?)のアイルランド代表チームの応援で歌われていたこともあります。曲の方はyoutubeで「モリー・マローン」、あるいは”Molly Malone”で検索するとヒットします。

上杉家からアイルランドにいきなり飛びましたが、貝ひとつ取っても、地域が異なれば種類も変わるわけです。Japanese cockleにすると字数も取りますし、その意味ではClamの選択は悪くないというか、ぎりぎりの妥協案であるかと思います。

飲み物-黒ビール
[ 2016/06/19 01:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その23

それでは、第23回についてあれこれ感じたことを書いて行きます。まず、秀吉出陣に際しての、徳川を離れることになった昌幸の嬉しそうな顔(笑)。しかし家康も狸、また何かの折に一緒に戦おうと、しれっと言い残して去って行きます。一方で、久々に上杉景勝と会った信繁、景勝は自分が信繁を置いて帰っただけに決まりが悪そうですが、信繫の「今もお慕いしています」の言葉にいくらか和んだ様子。そして無駄が嫌いな石田三成は、今でもこの戦をするべきではないと思うが、戦うからには勝たないと、負け戦では無駄になると一言。しかしこれがとんだ形で跳ね返って来ます。

そして、仮に伊達政宗が援軍に来たところで勝ち目のなさそうな北条氏政の籠城ですが、本人もそのことは薄々感づいていたでしょう。しかし、秀吉めに頭など下げられるか!というのが結局裏目に出た感じです。無論伊達は結局裏切るわけで、今回は金の十字架こそ無いものの、やはり死装束で出向く辺り、この人も結構芝居っけたっぷりであるとは思います。無論豊臣に従うには、このくらいのパフォーマンスが必要だったわけで、この点氏政とはかなり違った人物でもありました。

一方で、城を取り巻く秀吉、秀次の陣は華やかです。しかも秀吉が阿国歌舞伎を呼びよせて興じているシーンといい、また千利休が茶の相手のみならず、京や堺から、あれこれ商品を運んで取り揃えている辺りといい、どう見ても北条にプレッシャーをかけるための、戦わずして勝つ戦であることに間違いはないようです。しかしこの利休はなかなか黒いですから、あるいは北条とも通じていたのではないかとも思えてしまいます。そして寧は京で留守番、茶々が呼ばれることになりますが、寧は「怖い人」がそばにいなくて、あるいはほっとしていたかもしれません。

そして茶々、秀吉は美しい物しか見せないと言いながら、彼女を戦陣に来させるのですね。尤もこの戦であれば、問題ないと踏んだのでしょうが。茶々も退屈を紛らわすために扇を買いますが、その柄はどうも山吹文様のように見えます。まして利休が、特別に念を入れて作らせたなどと言う辺り、どうもいわくつきな感じです。そして信繁ですが、こちらは茶々が怖い存在といいながら、一人でいる彼女に率先して声をかけていますね。また、茶々の「城が焼け落ちるのを見たい」も、無論本心ではないとは思いますが、こういう言葉が何気なく出て来る辺り、尋常ならざる女性という印象です。しかし信繁が「取り残された者は消える」と彼女に言うのは相当暗示的です。

そして「無駄が嫌いなはずの」石田三成、戦関連では大いなる無駄をやっているとしか見えません。いざ戦が自分の考えた通りに進まないとなると、それだけでもう一杯一杯になってしまうようで、しかも身を粉にして戦を続けている東山道軍に、あなた方が無能だから忍城を落とせないのだといわんばかりの暴言です、後で巨大なブーメランが来ることになってしまうのですが…。おまけにお腹具合も悪くしてしまってますし。一方で昌幸は上杉景勝の「大義がない」に、「そう、大義、大義」などと調子よく合わせていますが、この父上に大義という言葉は似合いませんね(苦笑)。出浦さんの方がまだ似合うかも。

それから信繁が氏政を説得に行くところ、ここは何やら主人公を出すためのシーンと取れなくもないのですが、今回の小田原征伐は、従来とは結構違う側面から描いていますので、覆面姿の本多正信が迎えに来て、しかも信繁が途中で危なくなって、そこにいたのが姉の夫の小山田茂誠であってもおかしくはないでしょう。そもそも、この信繫が行くこと自体が、前回の裁定シーンの伏線回収なのですが、次回はこれがどのように回収されるのでしょうか。それから、説得に行った徳川方の人物は出て来るのでしょうか。

ところで、三成の言に呆れていた東山道軍、実質上杉主従と真田父子なのですが、直江兼続を演じる村上新悟さんの表情が、まるでチベットスナギツネだというネットの指摘には笑いました。この方は『軍師官兵衛』では大谷吉継役で、三成に「己の知略を恃みすぎる」というセリフがありました。同じ言葉を、今回も三成に向けて投げてほしかったです。あと、『花燃ゆ』で、久坂玄瑞の兄の玄機の役だったことは以前書きましたが、この兄弟は見かけに加え、声が違い過ぎな感があります。村上さんはあの通りの声ですが、玄瑞役の東出昌大さんは、滑舌の悪さを指摘されていたこともあり、その点でもあまり似ていないというイメージでした。

そして北条氏政。湯浴みもせずに引きこもり、薄化粧をして蹴鞠に興じるさまを、板部岡江雪斎はこのように表現しています。
「蹴鞠に興じるのは戦を心配しておられるから、薄化粧はやつれたお顔を隠すため、香を焚くのは体の臭いを消すため」
氏政はどのような思いでこれを聞いていたのでしょうか。しかしかつては如何にも出来ない息子風であった氏直が、ここでまともな判断を見せます。しかし、最早氏政は聞く耳を持たず、そのための信繁の派遣という設定です。

最後にこの三成は、やはり『平清盛』の「悪左府」藤原頼長ともダブります。同じ人が演じているのだから、確かにそうなりますし、『新選組!』の土方歳三もこの雰囲気でした。山本耕史さん、最初に名前を知ったのは『世界ふしぎ発見』で、スコットランドのバグパイプコンテストに出場する回でしたが、その時はまだ、こういう役が似合うようになるとは思ってもいませんでした。

ところでスコットランドといえば、明日のラグビーの試合、さてどうなりますか。しかし蹴鞠て、よく見るとラグビーボールを潰したようにも見えてしまいます。

飲み物-ドリップコーヒー
[ 2016/06/18 02:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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