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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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真田丸「人質」と天地人「真田幸村参上」との比較

まず、『天地人』で真田幸村(信繁)が人質になるエピをもう一度観てみました。それと『真田丸』第12回「人質」を比較してみたいと思います。それぞれ上杉視点、真田視点ではありますが、どちらが主人公という以前に、描かれ方そのものに差があるように感じられます。『天地人』が緑、『真田丸』が青です。

人質となるまで
女忍びの初音が直江兼続の元に現れて、真田は小勢力ゆえ、あちこちの大名を頼っているが、徳川が攻めてくるため上杉を頼りたい、そのために腹違いの弟、幸村を人質として差し出したいと言う。これに上杉景勝は反対するが、直江兼続は上杉の義であるとして賛成する。その後初音は、自分の母が低い身分であり、そのため忍びとして生きなければならないことを伝え、それに同情した兼続が初音と廊下で抱き合う。

德川が昌幸に放った刺客、室賀正武は上田城で返り討ちにされた。また北条との関係が悪化すると、羽柴との挟み撃ちに遭うことになり、徳川は沼田城を奪回して、北条との関係修復を図ろうとしていたが、真田は上杉に手を回しているようで、その先手を打っておきたかった。確かに昌幸は、上杉との友好関係を築きたいと書を送っていたが、過去裏切られた経験のある上杉は慎重になっており、関係を築くのであれば人質、それも信繁を寄越すようにという返書が来る。

越後での真田幸村
客分待遇を受け、ぼさぼさ髪に普段着の小袖と裁着袴、しかも赤の数珠ともネックレスともつかないものを首にかけたまま、お屋形様である景勝に目通り。しかも自由に外へ出て、槍を振り回す。それを見た泉沢久秀が槍の試合を挑むが、いずれも幸村が圧倒する。また直江家の宴会で大酒を飲み、兼続にも付き合わせる。その後泉沢が謙信より贈られた槍が紛失したため、槍試合のこともあって幸村はあらぬ疑いをかけられる。浜辺までの遠乗りに連れ出した兼続にそのことを尋ねられ、盗んだのは自分だと答えるが、実は泉沢の槍がなくなったのは全く違う理由によるものだった。そして幸村は城内のみならず、直江家にも立ち入り自由となる。

客分待遇を受け、当初は待たされるものの、三十郎共々素襖を着てお屋形様の景勝にあいさつをし、戦芝居の礼を述べる。景勝も信繁も互いに惹かれるものがあった、景勝は、謙信の位牌のある厨子に信繁を招き、義について語る。しかし家老の直江兼続は、沼田城の帰属を巡って信繁にその経緯を訊く。そのような兼続の用心深さを景勝は評価し、その一方で兼続に沼田城の件で掛け合うことを約束する。また、春日山城から眺めていた海に、信繁と三十郎を連れて行こうと馬で外出するが、その途中で漁民たちの鉄火起請に出会う。景勝は漁民たちの訴えを聞いてはいたものの、まだ解決していなかったのである。ここで信繁が機転を利かせ、景勝はそれに感動して、領民を一層気に掛けるようになる。

服装と真田父子
お屋形様である景勝は、大名なのに羽織をあまり着ない。兼続は大紋直垂(多分)姿。幸村は常に普段着。人質が決まった時、幸村は梨を丸かじりしながら父昌幸の元に現れ、立ったまま話をする。

お屋形様である景勝は、羽織着用。外出時は袖なし羽織に裁着袴。信繁は城内では素襖姿、屋外では袖なし羽織に裁着袴。人質の件を聞いてある程度満足そうな表情をする。

このすべてを比較して思うのは、やはりどちらかといえば、『真田丸』の方が自然ではないかということです。そもそも母親の身分が低く、そのため忍びとなった初音が、なぜ昌幸の名代として、しかも文書も持たずに上杉家の家老の前に現れるのか。それもなぜ上杉の了解も待たず、こちらから一方的に「幸村を人質に寄越します」などと言うのか。そのうえ廊下で、彼女の境遇に共感を覚えた兼続と抱き合うに至っては、少女漫画のようです。人質の重みというものがまるで感じられず、「今度弟が来るからお願いね!」と言っているようにしか見えないのですが。しかも幸村のお行儀が悪い。いくら何でも、人質になるという話を切り出す時に、梨をかじりながら、立ったまま父親に物を言うのも如何なものか。また上杉視点とはいえ、真田をちょっと馬鹿にしていないでしょうか。

そしてこれは前にも書きましたが、幸村が普段着のままお屋形様に目通りするのもおかしい。『真田丸』では素襖を着ていましたが、『真田太平記』では肩衣姿でした。それも何か理由があって、急に人質となったのならばともかく、先方に人質を寄越しますとまで言っているのだから、それなりの身支度を整えてしかるべきでしょう。しかも槍を持ったまま、自由に城の外に出たりしているのも変だし、上杉の家臣である泉沢が、景勝の許しもなく槍での決闘を挑むのもおかしい。さらに「海を見せたいから」兼続が海まで連れて行くのはともかく、槍の紛失を持ち出して妙に説教臭くなる。こういうシーンで尺を取らずに、それこそ沼田城の件でも持ち出せばいいのですが。そういえば沼田城関連の事件がこの大河には出て来ませんね。

さらに泉沢の槍が無くなった理由というのが、子供がいたずらをして刃が欠け、家人が内緒で砥ぎ直しに出していたというのも苦笑物です。泉沢家では、子供が自由に槍を扱えるのでしょうか。また、謙信公直々に拝領の槍は、子供がいたずらした程度で刃が欠けるのでしょうか。更に、一家の主に何の連絡も無しに、家人が砥ぎ直しに出したのでしょうか。この辺が現代ドラマ臭いのですね。加えて、兼続と実頼の兄弟の父、惣右衛門が年若い後添いを伴って直江家にやって来ます。父子が久々に飲んでいたところへ、その若い奥さんが、一人じゃ寝られないのなどと言って、惣右衛門が立ってそのまま寝室に行ってしまうのですが、こういうシーン必要なのでしょうか…まあこの程度であればほのぼのシーンではありますが。しかしこの兄弟の父親が、『真田丸』では、不敵な笑みの似合う北条氏政になるのですね。
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[ 2016/03/31 01:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

2016スーパーラグビー第5節結果と第6節

ではスーパーラグビー、前節の結果です。サンウルブズは27-30でブルズに惜敗。ボーナスポイントは獲れましたが、やはり辛勝でもいいから勝ってほしいなあ…。しかしシンガポールでの試合はいずれも僅差負けですね。そしてしばらくは南アフリカでのアウェイゲーム(これがなかなか厳しそう)が続きますが、メンバー編成が公式サイトにあったので貼っておきます。今日がオフで明日からトレーニング、2日に試合ですね。

シンガポール、南アフリカ遠征メンバー及びチームスケジュールを更新しました。

一方他に日本代表選手のいるチームで、チーフスとハイランダーズは順当勝ちです。一方レベルズとレッズは負け。レッズもサンウルブズ同様になかなか勝てません…引き分けはありましたが。ブルーズは試合がありませんでした。そして次節、ブルーズはジャガーズ(アルゼンチン)、レッズは試合なしです。そしてハイランダーズは西オーストラリアのフォースにまずは勝てそう、チーフスは手ごわいブランビーズ相手、そしてレベルズは、同じオーストラリア勢、ワラタースとの対戦です。

[ 2016/03/31 00:25 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

真田丸-12

では第12回「人質」のあらすじです。信繁が上杉景勝の元へ人質として行くのみならず、梅の妊娠と出産もあり、いっぽう昌幸への刺客作戦が失敗した家康は爪を噛んで、阿茶局にたしなめられます。

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室賀正武を返り討ちにした昌幸は、小県を平定した。そして信繁は上田城の櫓で、きりに祝言の夜の言葉の礼を述べた。この先を決めかねていた信繁だが、きりはどこまでもついて行くとおどけたように答える。一方家康は小牧・長久手の戦いで羽柴秀吉に実質勝利したものの、真田への刺客作戦の失敗により、北条への沼田領を取り戻そうとしていた。もし北条を敵に回せば、西に羽柴、東に北条とという強敵のはざまで、窮地に陥ることになるからだった。家康は真田が上杉につくことを考え、先手を打とうとする。

実際昌幸は何度も上杉に書状を送っていたが、期待するような返事は得られなかった。背後を突かれないためにも、上杉とは友好関係を取り戻したかったのだが、ならば人質を送るようにといわれてしまう。そこで信繁に白羽の矢が立った。信繁は父昌幸とはしばらく離れたいと考えており、また人質だからこそできることもあると口にする。さらに、上杉景勝という人物に好意を持っていることから、生まれてくる子の顔を見るためにも生きて帰ろうと決意して、三十郎と旅立って行った。

信繁に、もしもの時には、立派な真田の男として子を育てるようにいわれた梅だが、実は彼女もまだ妊娠を確信していなかった。しかしそう言わないと、信繁がいつまでも決心しないと考えており、これはいわば梅の策であった。きりはそれを聞いて驚く。そして信繁と三十郎は春日山城に到着するが、城には陳情に訪れた漁師たちが数多くいて、信繁たちは、漁師の治兵衛と又吉の次に、景勝に目通りを許されることになった。

景勝はかつて春日山城を訪れ、薙刀部隊に囲まれつつも自らを主張してみせ、また先代の謙信が唱えた「義」の戦いを、戦芝居によって実現した信繁に好感を抱いていた。義を忘れた人物はどうなるのかと問う信繁に、景勝は織田信長を例に挙げ、死に方は生き方を映す鏡だと教える。しかし上杉家の家老、直江兼続は、沼田城は元々上杉のものであるとして返上を迫り、父昌幸の書状で信繁はそれを知る。もっとも景勝自身はそれには関与しておらず、兼続に掛け合うと約束する。信繁は、真田の本気度を示すために、兼続がわざとこのようなことをしているのではと疑うが、景勝は、その用心深さが上杉を支えて来たのも事実であることを認める。

その後、景勝が話を聞いてやった治兵衛と又吉の判決が、まだなされていないことがわかる。景勝は漁民の言い分を聞くものの、その処理が戦続きのせいもあって追いつかない。しかも兼続は沼田城を渡さないのであれば、真田と同盟する必要はないとまで言い切る。そんなある日、春日山城から外を眺めていた景勝は、信繁に、直江津の港をかつての姿に戻したいと話し、三十郎共々馬で城下に出る。しかしある神社の前で、治兵衛と又吉がまたもめているのを見て、信繁と三十郎は馬を下り、景勝に顔を隠すように自分の笠を渡す。

2人は鉄火起請、つまり赤く焼けた鉄の塊を手で持ち、指定された位置まで運ぶことでの決着をつけようとしていた。しかしこれでは正しい裁きは得られないと信繁は言い、それに反発する奉行に、ならば私とあなたでやってみようと持ちかける。そして、信繁が鉄の塊を持とうとした時、景勝が進み出る。お屋形様直々の登場に一同は驚くが、これは自分に責任があること、そして治兵衛と又吉が漁でもめている件にも解決策を与え、2人を大いに喜ばせた。景勝は国づくりや兵の育成のためにも、民の声を聞くことが大事であると悟り、信繁のような息子がいればと望むようになる。上杉と真田の同盟は結局うまく行き、沼田と小県は真田領として認められた。

しかし真田から手を切られた家康はこれに怒る。自分に味方していた真田があっさり裏切ったため、いわば、自分の金で敵に城を与えたようなものだったからだ。すると阿茶局がこう口にする。
「お潰しになっては如何です?」
家康は、鳥居元忠率いる兵を上田城に向かわせた。上田合戦の始まりである。その上田城では、梅がすえという女児を出産し、その一方で人質ながら父や兄の加勢を許され、しかも少人数ながら上杉の援軍を得ることができた信繁は、三十郎と共に海津城へ急ぐ。

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上杉へ人質として赴くものの客分の扱いを受け、しかも景勝からはかなり気に入られると同時に、自分の子供も誕生して、人質ながらかなり充実した日々を送る信繁です。しかし家康にしてみれば刺客は殺されるわ、自分が建てたはずの上田城が、自分に矛を向けるための真田の砦となってしまうわ、しかも上杉と手を結ばれるわで、結構散々な目に遭ってしまいます。そこへ阿茶局の「潰してしまえば」は決定打となったといっていいかもしれません。しかもその上田で昌幸に策を弄され、徳川軍は窮地に陥ってしまうことになります。

しかしこの温厚な景勝と切れる兼続のコンビは本当にいいです。この2人を主役に、『天地人』リメイクは無理でも、スピンオフを作ってほしいほどです。そういえば以前『天地人』の真田幸村に関して書いたことがありましたが、もう1度この回と比較したうえで書くかもしれません、とにかくあまりにも違いすぎますので。
[ 2016/03/29 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸の女性たち

さて『真田丸』、第12回のあらすじは明日アップ予定ですが、このドラマでは婆様のとりをはじめ、母上の薫(山手殿)、そして徳川家康の側室である阿茶局など、そこそこに重みを感じさせる女性が登場します。母上もああ見えて(と言っては何ですが)、結構言うべきことは言っていますし。大河に女性を出すというのなら、こういうキャラの立った女性たちを、準主役のような形で出すのが望ましいでしょう。女性のみを主人公として描くのは、一部の著名な人物を除けば、やはりなかなか大変なことだと思います。

きりと梅に関しては先日も書きましたが、今後も追々書いて行く予定です。しかしきりはあの時代では確かに異端児です。戦国の世であっても、というか、戦国の世であればこそ、建前と本音を使い分けるべき部分もあるのですが、彼女は本音だけで生きていて、しかもまだ年齢的にはごく若い設定ですから、やはり現時点で悪目立ちしやすくはありますが、一方でその本音での物言いが、信繁を覚醒させてもいます。そして今後秀吉が出てくるようになると、その周辺の女性たちも登場することになるでしょう、彼女たちがどのように描かれるかも楽しみではあります。

一方で、上杉と北条は女性たちが殆ど登場しません。無論真田一族、特に信繁を描くに当たっては、上杉景勝の正室菊姫、北条氏直の正室督姫共々、関連性は薄いかと思われます。信繁の場合は、やはり正室である大谷刑部吉継の娘や、淀殿の方が縁が深いといえます。それからとかく影が薄いと思われがちな、信幸の妻こう(清音院殿)ですが、彼女は元々正室であったものの、後に稲姫(小松姫)を迎えたため、側室となるようです。実はこのこうは、昌幸の長兄信綱の娘です。信綱戦死後、子供たちがまだ幼かったため、武藤家の養子になって喜兵衛を名乗っていた昌幸が、武田勝頼の命により真田家の家督を継ぐことになるのですが、こうを信幸の妻として迎えたのには、このようないきさつもあってのことなのでしょう。
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[ 2016/03/28 01:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』在原業平、数多の災難に遭う事

家出して明石に行き、そこで水脈を発見して村人たちに大いに尊敬される道真ですが、結局京へと戻ることにします。しかし菅原家の裏門では、とんでもない事態が発生していました。一体何が起きていたのでしょうか。

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菅原家の裏門を、少女が連れの手を借りてよじ上ろうとしていた。「爺」と呼ばれている連れの男は、少女に危険であることを言って聞かせるが、彼女は聞こうとせず、危うく落ちかけたところを、通りすがりの在原業平に助けられる。その少女は、自分を救ったのが業平であることをたちどころに見抜き、しかも来た方角や袖についたシミまで見通してします。その言葉に、業平は何か既視感を覚える。

そこへ戻って来た道真は、少女を見て驚く。彼女は道真の許嫁の島田宣来子(しまだの のぶきこ)だった。宣来子は島田忠臣の娘で、忠臣は最近藤原基経に取り入っていたが、宣来子は出世のための日和見主義には関係ないと話す。そもそも宣来子がやって来たのは、得業生試を道真がすっぽかしたため、得業生になったら夫婦となるという約束が、さらに一年延ばされたためだった。しかも道真の突然の家出を心配した白梅が、島田家や業平、長谷雄の所にまで行ったため、試験をさぼったのが発覚したのだった。

お前も隅に置けないなと道真をからかう業平。その業平は、道真にある相談を持ちかけていた。最近連日同じ女の夢を見て、しかもそのせいか体調が悪いと話す業平に、道真は自分は勉強で忙しいと、けんもほろろに突き放す。そして白梅は道真に言いつかり、宣来子の相手をしていた。宣来子は、道真が業平から変な遊びを教わっていないか心配なこと、業平は色好みで女を泣かせるから気をつけるように白梅に打ち明ける。 

一方業平は、出仕の帰りにある老人から、恐ろしい形相の女が取りついているから用心するようにいわれる。道真の影響を受けて、「大抵のことには仕掛けがあって起きるもの」だから、さほどに気にも留めないと口にする業平。しかしその時牛車が急に止まる。車に人の髪が絡まっていたのだった。そこで業平は、方違えと称して八条の姫の元に行こうとするが、そこにはライバル的存在の男がいるようだった。業平の従者は心の内でつぶやく。
「この状況で、女の所に行こうと考えられる所がすげえよな」

しかもその直後、蜂の群れが業平一行を襲ってきた。松明で防いだものの、業平と従者は何か所も蜂に刺されてしまう。業平は、自分の夢に出てくる山吹という女が、蜂蜜が好きだったことを思い出す。従者は早く屋敷に戻り、祈祷師を呼ぶように言うが、業平はこんな日もあるとのんびり構えていた。

しかし、その業平の近くの建物の屋根瓦が急に崩れ落ちて、業平は危機一髪で難を逃れる。流石に業平は道真の元を訪れることにするが、応対に出た白梅は、宣来子の言葉を思い出して、業平を避けるようにし、業平はいよいよ自分を取り巻く状況が奇妙であると感じる。

道真は、自邸の池の橋の上で業平の話を聞くものの、日頃の行いのせいだの、ちょっと運が悪ければ、重なっても不思議ではないだのとはぐらかす。また、誰かのいたずらなら警備を強化すればいいとも言うが、その時業平が立っていた場所の橋板が割れ、業平は池に落ちてしまう。驚く道真に、業平は言う。
「どうやら私は呪われているようだ」
道真は怪訝な表情を浮かべる。

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業平の身に起こる異変は、業平が夢に見る女、そして老人が行った女との関係はあるのでしょうか。それとも、誰かが意図的に仕掛けているのでしょうか。

そして業平が宣来子の言葉に感じた既視感とは、もちろん道真がかつて業平にぶつけた言葉でもあります。しかし宣来子が袖についたシミを指摘したり、蜂蜜が出て来たり、それとなくホームズ的な雰囲気を漂わせる作品です。この続きは、さてどうなるのでしょう。

[ 2016/03/28 00:50 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その10

それでは今回も、『真田丸』のあれこれについて書きたいと思います。まずOPですが、今回から撮影協力のクレジットに「岡山県高梁市」が追加されています。これはなぜかといいますと、タイトルバックに登場するお城、あれが岡山にある高梁城だからです。中世の城の様子をとどめているということで、採用が決まったらしいです。尚六連銭の紋はCG処理、門と内部の様子は松代城のものです。

そして北条氏政を演じている高嶋政伸さんに関して、こういう記事がありました。

『真田丸』での怪演も話題 “好青年”イメージ覆した高嶋政伸の境地

実際この北条氏政には、他の大河作品の氏政に比べると、どこか怪しくて悪そうな雰囲気が漂っています。そもそも他の主要キャラもひとくせありそうな雰囲気(上杉景勝は除いていいかも)ですから、それに負けず劣らずのこの曲者風な描き方がなかなかよろしい。

ところで北条氏政といえば、いつも高価そうなお菓子を食べています。その中の1つに金平糖があります。この金平糖を、機嫌がよくない時にはわしづかみにして、ばりばり音を立てて食べていますが、その様子が『相棒』のピルイーター、大河内監察官を連想させてしまいます。これは、氏政の側近の板部岡江雪斎を演じているのが、「ヒマ課長」の山西惇さんということもあるのでしょう。

一方真田父子は囲炉裏端で胡桃を割って食するという、実に質素な生活を送っています。質素といえば、真田家は普段の食事には木の食器を使っています。これも、北条や徳川が如何にも高価そうな漆器を使っているのとは、かなりの違いがありますが、しかしその方が真田らしい印象があります。またその真田が、遥かに自分よりも上の存在である徳川を口説いて、対徳川の城を築いたというのは結構痛快な話でもあります。

きりと梅については先日の分で触れましたが、結構きりも何だかんだと言いつつ、堀田家の飲み会に加わっていますし、また祝言の席も無礼講のような感じで、「一緒に飲もうよ」と誘われたりもしています。尤もあの時外に出たばかりに、大変なものを見る破目になってしまうのですが。しかしやはり彼女は不思議ちゃんというか、異端児的な存在ではあるようです。『JIN ー仁ー』で、幕末にタイムスリップした仁が、その時代に何とか合わせようとして、どこかぎこちなく振舞いますが、あのぎこちなさに何かしら似たものを彼女に見ることができます。

この祝言の宴席で、新郎新婦から酒をついでもらっているとり=婆様がウインクをするところが印象的です。これもパペットホームズに似たようなシーンがありました。また、義姉上が雁金踊りをしている時、それに合わせて上半身を動かしているのも何だかかわいらしい。

そして今回のもう1つのハイライトの、室賀正武暗殺シーン。「暗殺請負人」出浦昌相の、隙のない動きもまた注目に値するものでした。室賀さんの「ラストこわっぱ」を聞いてみたかった気もしますが、この人の「こわっぱ」は、確たるものがある時にのみ出るもので、既に信幸に鰻=浜松の話を振られた、つまり隠し事がそれとなく発覚した時点で無しでしたから、今回はちょっと望めないかなと思いました。信幸の回想か何かで出て来るといいのですが。

次回は徳川四人衆と上杉主従がまた登場しますね。この面々がこの時点で出て来ると、いよいよ上田合戦です。
飲み物-お洒落なランプとウイスキーグラス
[ 2016/03/27 00:55 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

復活祭

明日3月27日は2016年の復活祭、つまりイースター・サンデーです。とはいっても、これは西方教会(カトリック、ルーテル、聖公会、プロテスタント諸派)の話で、所謂正教会は、それよりも大体2週間遅れます。またイースターの捉え方が西方教会と正教会で違うことで、それよりも開くこともあります。意外に思われるかもしれませんが、ユダヤ教の過ぎ越しの祭(パスオーバー)とも連動しています。正教会では、この復活祭が教会暦の中で最大の祭礼であり、クリスマスよりも盛大に祝われます。

この日は卵やウサギをモチーフにしたイベントが行われるので有名ですが、この卵もウサギも生命力の象徴とされています、というわけで、今年もウサギの画像を置いておきます(右下参照)。この日教会に行くとイースターエッグを貰えたり、あるいは教会のバザーでお菓子を購入したりできます。また聖体拝領も行われます。

日本でもイベントとしての復活祭を盛んにしよう、という動きが一部で高まっているようですが、ただ復活祭は移動祝祭日であり、年によってかなりずれがあるので、日にちを固定化できないという問題が出て来るでしょう。目安としては「春分の日後初めての満月の次の日曜日」ですが、3月の場合と4月の場合があり、正教会では5月にずれ込むこともあります。

またクリスマスにアドベント(待降節)があるように、復活祭の前にはレント(四旬節)から受難週(カトリックでは聖週間)、聖金曜日(グッド・フライデー)、そして聖土曜日があり、さらにその前にはカーニバルがあるわけです。今はかなり簡略化されていますが、クリスマスや復活祭は、本来はこういう前段階の時期に節制や施し金を行い、自らを悔い改めるものであったのです。

また復活祭の慣習として、新しい服をおろすというのがあります。特にこの日の礼拝には、新しい帽子をかぶって行くということも行われていました。それからドイツでは常緑樹で飾り棒を作って、教会で祝福してもらうと、その年の豊穣が約束されるともいわれます。あと聖金曜日から数日は休みなので、この時期を利用して旅行をする人も結構います。

*一部八木谷涼子氏の『キリスト教歳時記』(平凡社新書)を参考にしています。

動物-ウサギ
[ 2016/03/27 00:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ(そしてヴァン=ダイン) 8

先日番外編としてきりと梅、そしてパペットホームズに登場する女の子たちの比較について書きました。今回は本編の方です。しかし本編といっても、今回はここがそっくり!というのはあまりなかったのですが、上田城に室賀を呼び寄せて暗殺する辺りは、221Bに犯人を呼び寄せて、自分の推理を説明してみせるホームズ物にいくぶん似ているところもあります。

ホームズが221Bで推理を披露するのは、『花婿失踪事件』(パペット版では「消えたボーイフレンドの冒険」)、『マザリンの宝石』(パペット版では「本当に困った校長先生の冒険」)、『瀕死の探偵』の3編ですが、結構『マザリンの宝石』のトリック、つまり自分は不在だと見せかけて、実は相手の秘密の話を全部聞いている、などという落ちがあってもよかったのではとも思っています。

ところでこの回は、囲碁の盤面にかなり仕掛けがあるようです。ある大河関係ブログによれば、信繁と梅の祝言の際に、昌幸が室賀と碁を打った時は、昌幸の大敗だったようです。しかし昌幸としては、時間稼ぎの目的もあって故意にやめようとせず、結局室賀がわざと盤面を崩したとも取れそうです。

山手殿と石田三成」にも書いていますが、昌幸はゲームとしての碁そのものはあまりうまくなく、碁盤も碁石も、戦略を立てる時のために道具として使っている感があります。そのため高梨内記は時々、殿にわざと負けているような気もします。しかしこの盤面の解説、ストーリーにも密接に絡むのであれば、是非公式サイトでやってほしいものです。

海外のミステリでは、チェスを使ったプロットは結構あると思われますが、今回はこの展開に似たものとして、ヴァン=ダインの『僧正殺人事件』を挙げておきます。僧正殺人といっても、別に司(主)教が殺されるわけではありません。この僧正はチェスの「ビショップ」のことです。

ビショップでキングを王手詰め(メイト)にする展開の部分が、かなり重要な意味を持っています。ヴァン=ダインは何となく癖がある感じで(ホームズもですが)、ちょっと敬遠していたのですが、読んでみようかなと考えています。ちなみに「僧正」とは、犯人と思しき人物の偽名でもあります。チェスへのこだわりもさることながら、マザーグースへの愛着もあって、なかなか凝った作品であるといえます。そういえば『相棒』でも、特命の備品ともいえるチェス盤と駒で、事件の進行を表した回がありましたね。

飲み物-コーヒー
[ 2016/03/26 00:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

屋敷CPのコメントと大河検定第二弾

スポニチの記事ですが、屋敷チーフプロデューサーのコメントです。

「真田丸」BS視聴率好調 屋敷CP歓迎「どんな視聴形態でも」

BS、そして録画視聴に加えて、やはりオンデマンド配信も多いようですね。BSも最初3.3パーセントだったのが、ほぼ1.5パーセント近く伸びています。録画視聴はやはり「録丸」ですか。オンデマンドは何丸になるのでしょう。ちなみに、ネット上の大河関連イラストは「丸絵」だそうです。

ところで、久々に大河検定というか、真田丸検定をやってみたいと思います。今回は第6回「迷走」から第10回「妙手」までです。
  1. 信繁たちが安土からの帰途出会った出浦昌相は、その当時誰に仕えていたでしょうか
  2. 信濃の国衆が、本能寺の変後武田方につこうとしていた理由を答えてください
  3. 木曽義昌と武田信玄はどのような間柄でしょうか
  4. その木曽義昌に人質を渡した滝川一益は、どこに向かっていたのでしょうか
  5. 信繁と叔父の信尹が春日信達を調略した海津城は、今の何城でしょうか
  6. 上杉とにらみ合っていた北条の撤退後、上杉も兵を引き揚げますが、それは誰の反乱を鎮めるためだったのでしょうか
  7. 第9回「駆引」で、事の成り行きを見守っていた鳥の名前を挙げてください
  8. 徳川家康から援軍を頼まれた真田が、交換条件としたものを最低1つ挙げてください
  9. 上田城の天然の要塞となった、千曲川の一部を何淵というでしょうか
  10. 真田と上杉が戦芝居をした城の名前を挙げてください
(箇条書きを・から数字に改めています-2016年3月25日附記)

回答は前回同様、1週間から10日をめどに発表予定です。
[ 2016/03/25 00:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

2016スーパーラグビー第4節結果と第5節

本題に行く前に、五郎丸選手のこの広告及びCMを、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

アサヒ・ザ・ドリーム (アサヒビール)

渋谷(東京)、栄(名古屋)、道頓堀(大阪)、そして天神(福岡)には、彼が「蹴った」ボールが置かれていますね。ツイッターアカウントをお持ちの方には、特典もあるようです。詳しくはリンク先をごらんください。

ところでなぜアサヒビールなのかというと、ここは2000年代から、ラグビー代表のスポンサーだからです。サッカー代表選手がキリンのCMに出るようなものですね。キリンは以前はラグビー代表スポンサーでもありましたが、ここ10年以上はアサヒになっています。実は私もまだ飲んだことがないので、そろそろ味見をすべきかと思っています。

では、先週のサンウルブズの結果です。前回第4節は、豊田スタジアムでレベルズと対戦でしたが、あまりいいところなく24-52で敗れました。4トライ取れなかったのが残念です。次節シンガポールでのブルズ戦の後は、しばらくアウェイでの試合が続きますので、何とかいい試合をしてほしいところですが、このブルズも優勝経験のある強豪です。その他日本代表選手がいるチームは、まずレベルズがサンウルブズに勝ち、レッズとブルーズは引き分け、チーフスとハイランダーズは順当に白星です。

それから過去のスーパーラグビー関連で、タイトルに2016をつけていない、あるいは間違ってつけている投稿がありましたので、修正しています。

[ 2016/03/24 21:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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