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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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ラグビーの街とラグビー校

度々ご紹介している村上晃一氏の『ラグビー愛好日記』より、ラグビーマガジン12月号とラグビーの街、そしてラグビー校に関する記事です。ご存知の方もいるかと思いますが、ラグビーという競技は地名由来です。より詳しくいえば、ラグビー校という私立の寄宿学校で生まれたのが、ラグビーフットボールです。

ラグビー校&ラグマガ12月号 (ラグビー愛好日記)

如何にもな雰囲気です。ちなみに、記事中の銅像はラグビーの発明者?といわれるウィリアム・ウェッブ・エリスです。ワールドカップの優勝杯は、彼の名前を取って、エリス杯と呼ばれるようになりました。ラグビーの発祥については、ラグビー校の生徒であるエリスが、1823年にフットボールの試合中に、ボールを持ってゴールめがけて駆け出したのが始まりといわれます。いわゆるエリス伝説です。これはかなり掟破りなプレイでした。しかし、「手でボールを持った」のが掟破りなのではありません。本当に掟破りなのは、「ゴールに向かって走った」 方です。この当時は、学校によってはボールを持っても反則ではなかったのですが、ゴールに向かって直進するということはありませんでした。

また、今は流石に無いとは思いますが、ひところは「サッカーの最中にボールを持って駆け出した」などというのもありました。しかしこの時は、サッカーという競技はまだ存在しません。サッカーやラグビーの元となったフットボールがあり、それが学校やクラブそれぞれのルールで行われていたのです。ちなみにホームアドバンテージというのは、 ホームチームに有利な笛という意味で使われていますが、チームごとにルールが違うため、レフリーはホームチームのルールに合わせて笛を吹く習慣がありました。そのため、違うルールでプレイをしている相手チームにはデメリットが大きく、それがその後、ホーム有利な判定という意味へと変化して行ったのです。

その後フットボールは、1863年に手を使わないイートン・ルールを採用したアソシエーション・フットボール、つまりサッカーが誕生し、1871年に手の使用を認めたラグビー・ルールを採用したラグビーが誕生しました。その後もしばらくはそう違いはありませんでした。この両者に大きな違いができたのは、その後サッカーがプロを認めてからです。FAカップという選手権ができ、それによって競技人口が爆発的に増えて行きました。

一方ラグビーはプロを認めず、これに怒った一部の選手が13人制のラグビーリーグを旗揚げしました。このラグビーリーグと区別するために、日本でいうラグビー、15人制の試合のことをラグビーユニオンといいます。ラグビーユニオンはその後もアマチュアリズムを保ち続けましたが、国際試合の増加、そしてワールドカップの発足に伴って、選手のラグビーへの束縛時間が長くなり、1995年にプロ選手が正式に認められました。 
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[ 2015/10/30 20:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

『応天の門1』都を賑わす玉虫の姫の事一

では『応天の門1』に登場する次のエピソードです。当時の習慣である歌のやり取り、それによって道真はある手がかりを得ることになります。

あらすじ

酒井久通という貴族の変死体が路傍で発見された。この人物は紀長谷雄の蹴鞠仲間であり、先日、都でも評判の玉虫姫に百回歌を送り続け、やっと返歌をもらったと喜んでいたばかりだった。一方で道真は父是善に呼び出される。例の、親嗣の件がばれたかと思った道真だが、実はそうではなく、在原業平との親交を知って喜んでいたのだった。そんな折、当の業平が菅原家の屋敷を訪れる。

業平も玉虫姫に歌を送ったが、返書には「馬嵬」 (ばかい)とだけあった。その意味を教えてくれという業平に、道真は、これは玄宗皇帝と楊貴妃が逃げた場所の名前だと答える。ならば色よい返事であろうと期待する業平に、道真はにべもなくこう答える。

「いいえ、この地で楊貴妃は自害したのです。つまりあなたとは幸せになれぬ、控え目にいっても『死んだ方がマシ』ということです」

そして道真は、この言葉が最近渡来した漢書にあったことに気付き、姫が漢書を読むのかと疑問を持つ。そこに検非違使からの連絡が届き、前出の酒井久通の死体を目にすることになり、業平、長谷雄共々また調査に乗り出すことになる。

ところで玉虫姫の屋敷では、連日文と共に、米や絹などの姫への贈り物が届き、姫の祖父森本翁には大納言の伴善男(とものよしお)から、入内の話をもちかけられていた。入内に当たっては藤原良房の姪の高子も候補の1人だったが、彼女はかつて業平と駆け落ち未遂をしており、しかも21歳であり、当時としては既に適齢期を過ぎていることもあり、御年13の帝にはふさわしくないと善男は主張する。伴善男は何よりも、高子の入内によって藤原一門に権力がすべて把握されるのを恐れていた。しかし、当の玉虫姫は常に屋敷の中にいて、宮中に出仕することもなく、謎に包まれた存在だった。

道真は森本翁の元に借りていた本を戻しに行き、玉虫姫が漢書を読むかどうかを尋ねる。翁は女官で姫の教育係の1人、白梅(はくばい)にそのことを尋ね、白梅は咄嗟に漢書を何冊か読まれますと答えたうえで、自身も目の不自由な翁に漢書を読み聞かせていた。このことで道真はあることに気づく。一方で、酒井久通の死体が発見されたのが玉虫姫の屋敷のすぐそばであったことから、屋敷に調べが入ることになり、業平は、玉虫姫目当てで姫の教育係である白梅にまず言い寄り、道真を呆れさせるが、これも調べのためだと道真は言い張る。

そして玉虫姫という強力なライバルが現れた高子は、叔父の良房はそう簡単にあきらめないと、今後のことを不安がる侍女たちに言い聞かせる。

*************************
何やら漢書が元で、不思議な姫君を巡る事件に巻き込まれることになった道真ですが、玉虫姫というのはどのような人物なのでしょうか。そして道真が目にした、姫からの業平への返書、そして白梅の存在もまたこの事件の鍵を握っているようです。

[ 2015/10/30 01:30 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

ドラマ低迷に思うこと

何かの記事で、民放のドラマの視聴率が低迷しているというのを目にしました。最近地上波民放のドラマは軒並み苦戦のようで、視聴率が一桁ということも珍しくないらしい。これは2000年代後半から言われていたことですが、内容が面白くないとか、あるいは偏っているなどの理由で、観なくなっている人が増えているようです。そんな中で、それなりの数字を出せるのは一握りのドラマだけで、その後は10パーセント台などというのもあったようなのですが、それが更にエスカレートしている感じです。

主だったドラマ枠としては、TBSの日曜劇場枠はそこそこのを流していますが、フジテレビの看板だった月9や火10も今は伸び悩んでいるらしい。テレ朝は実質『相棒』しか観ていませんが、『相棒』はテレビ離れが進む前に放送を開始し、しかも杉下右京と亀山薫のコンビが長く、その時期に固定ファンが増えたこともあって、今でも20パーセント近い視聴率があるようです。新相棒の冠城亘がまた曲者のようですが。それから日テレは、時々面白いのがあります。テレ東は…ドラマは殆ど観たことがありません。あそこはどうもバラエティの印象が強いですね。

そもそもドラマが多すぎな気もします。元々民放のプライムタイムは、現代ドラマと時代劇が共存していたはずなのですが、最近は予算のかかる時代劇が姿を消し、現代ドラマがやけに増えたのもその一因でしょう。本当は時代劇のいいのを観たいのですが。時代劇を復活させないのであれば、今の半分か、あるいは3分の2くらいが適正値のようにも考えられます。ドラマの中には1クールだけで終わるのも結構あって、何か消耗品のような扱いです。

あと予算が少なくなって、番組制作そのものにあまりお金をかけられないという事情もあるでしょう。ならばいっそのこと、スポンサーとの兼ね合いもあるでしょうが、少数精鋭主義にするのもひとつの方針であるかとは思います。で、海外にも売り出して元を取る、いわゆるハリウッドのビジネスモデルです。そういえば、日本の映像界で、海外進出を意識しているなどという話を小耳にしたことがありますが、結局どうなっているのでしょう。

それといつも思うのですが、視聴率不振となると決まって出演者が槍玉にあげられます。これは『花燃ゆ』関連でも書いていることですが、一番責めを負うべきは他ならぬ制作サイドです。出演者に落ち度があるのなら、キャスティングをした側にも責任はあるでしょう。この辺りが実に不思議なところです。しかし『花燃ゆ』の土屋、小松両プロデューサーは、結局視聴者に対して何のコメントも無しなのでしょうか。

バーのラテフロート

 
[ 2015/10/29 23:26 ] ドラマ | TB(-) | CM(0)

『八重の桜』に見る人情の機微

やはり『花燃ゆ』に比べると、『八重の桜』の方が史実も登場するし、人情が細やかに描かれていたのは事実です。八重の兄への思い、覚馬の八重と尚之助への思い、尚之助の八重への思いなどなど、かなりきちんと描かれていたと思います。DVDだと2巻目になりますが、八重が照姫の祐筆(秘書)の候補になって、尚之助がどこか落ち着かない表情を見せたり、結局時尾が祐筆に決まったことで、逆に「ほっとしました」などと言うところを見ると、この人は本当は前から八重のことが好きで、それに気づいてほしかったのだなというのがわかりますし、八重もどこか尚之助を意識しているのも垣間窺えるのですが、今年の大河にこういう、何か心温まるような描写は残念ながら見当たりません。それどころか、心が冷えてしまうようなシーンが多いのが実情です。

また覚馬や秋月悌次郎が、京での長州に対しての懸念やあれこれ気をもむ場面とか、京都守護職で会津藩主である松平容保と、家臣たちの関係、また孝明天皇と容保の信頼関係といったものも、『花燃ゆ』には登場しません。無論その逆に、薩摩と岩倉具視の工作の場面などもこれまた登場しない。そもそも歴史上の主だった人物の登場がきわめて限られるうえに、人物の描かれ方が表面をなぞったようにしかなっていないので、それだけの深みが出ないというべきでしょう。限られた人物しか登場しない一方で、楫取素彦が1人で何役も請け負っているという、まるでキメラのような設定になっています。楫取はもう1人の主人公といえますが、この人と美和とですべてを、かなり強引に切り開いているような設定になっていますから、他の人物の存在感がきわめて薄く、それが面白みのない状態を作り出しているといえます。

楫取は明治編で、明らかに木戸孝允や大久保のお株を奪っているわけですが、一方美和も姉の寿のお株を奪っているわけで、しかもしょっちゅう楫取と2人きりになっている。そして寿が如何にも幸薄い印象になっています。実際は寿は楫取を支える妻で、群馬県令時代の功績は、寿の内助の功に負うところも大きいらしいのですが、この大河では、病気に倒れた寿は手柄は美和に持って行かれるし、しかも夫と不倫(と言っていい)をされるとあっては踏んだり蹴ったりです。前回、『花燃ゆ』が日本人のメンタリティからかけ離れていると書きましたが、少なくともその当時の日本人の考えでは、こういう展開にはならないと思います。2人の主人公の不倫と、向上欲があからさまになっている気がするのですが、 あと7回の放送はずっとこの路線なのでしょうか。

コーヒー

 
[ 2015/10/29 00:18 ] 大河ドラマ 八重の桜 | TB(-) | CM(0)

「ファン」の定義

これはいわば独り言のようなものなのですが、ファンの定義というのは何だろうなと思います。芸能関係でなくてもスポーツであるとかアートであるとか、それぞれにいいなと思う人がいて、その人にも作品にも好感を持つというのが、大雑把にいってファンと呼ばれる存在なのでしょう。ただ私の場合、ファンと呼ばれるほどのアクションをしたことは、今までの人生の中でほとんどなかったような気もします。無論映画やお芝居やライブ、あるいは試合にも行っているし、俳優さんや選手にメールや手紙を送ったこともあるのですが、若いころからファンクラブに入るとかグッズを買い込むとか、追っかけといったことはやったことがありません。これは親が許してくれなかったということもあるのですが。あとドラマのロケ地とかにも行ったことはないし-一度行ってみようかなとは考えています。

ガリレオとシャーロック・ホームズ」でも書いていますが、私自身普段あまり番組に入れ込むとか、出演者に入れ込むというのがあまりないし、ブームに乗っかるというのもまずないので、どこか醒めているように見られるかもしれません。逆に、ブームというのをひややかに見る方かなとも思います。いつか、あるテレビ番組のことを友人に話したら、そんなの観ているなんて思わなかったなどと言われた記憶があります。結構好きな番組だったのですが…。ガリレオといえば、福山雅治さんが結婚を発表された時も、おめでとうという気持ちしかありませんでした。だからOLがショックで早退なんて記事を読んでちょっと驚いた部分はあります。これは年齢のせいかもしれませんが、でも今20代でもあまり変わらなかったかも。福山さんもファンと言えるかどうかはわかりませんが、結構好きですし、普段応援している人が幸せになるのは嬉しいです。それに彼がいつもTVや映画で見せている顔は、本来の顔のごく一部でしかないわけですから。他にも応援している人はいますから、その人たちがそれぞれに取ってベストな道を選んでほしいです。

ただし、ラグビーに関しては自分からファンを名乗ったことがあります。これは代表チームの成績が芳しくなかった頃、ラグビーに詳しい人(経験者)とチャットをやっていて、段々白熱化して、ファンとしてこれは黙っていられないなどと入力していたら、その人が「ファンなんて今日なって明日やめることもできるんだよ」と返された記憶があります。確かに好きな時になって好きな時にやめられるわけですから、ある意味無責任ではあるし、逆に言えば責任がない分思い入れを強く持てる対象でもあるわけですが、何かファンという存在の持つ不安定さと、それゆえに理屈の通らない熱さを改めて考えさせられた記憶があります。ただどうしても、ファンというとその対象に追随してしまう傾向があるのですが、批判するべき時には批判するというのもあるかもしれません。やはり、付和雷同もよくないと思いますので。

red wine
 
[ 2015/10/28 23:26 ] その他 | TB(-) | CM(0)

南アフリカのラグビー事情

シャーロック・ホームズの原作では、ワトソンがラグビーをやっていたとう設定になっています。またパペットホームズのワトソンもラグビー経験者で、引退したものの、寮の部屋にボールを持ち込むほどのラグビー好きです。尤も、ラガーマンは引退しても生涯ラガーマンという意識が強いのも事実ですが。「まだらの紐の冒険」で、ホームズがロイロット先生と話しているのを、ボールを磨きながら、時にうなずきつつ聞いているワトソンが実にいいです。

ところで南アフリカのラグビーを語る上で、もう1人のワトソンを語る必要があります。彼の名前はダン・チーキー・ワトソンで、チーキーというのは「生意気小僧」という意味のニックネームです。かつて南アフリカではアパルトヘイトが存在し、ラグビークラブも白人用と非白人用との区別がありました。しかしこのダン・ワトソンは、白人なのに、たまたま家から近い非白人用のクラブに通っていたため、白人から嫌がらせを受け、実家に放火されるといった被害も受けました。後にこの人は、アパルトヘイト廃止を積極的に打ち出すようになっています。

アパルトヘイトが行われている間は、他国との交流もままならない状態でした。というか、ラグビーは結構オセアニア諸国と試合をしていたのですが、1982年に、ニュージーランドでの試合で、現地の人権団体がこれに反発し、試合中に上空から小麦粉や発煙筒までをも落とすという作戦に出ました。実際これは映像を観たことがありますが、よくこんな中で試合ができたものだと思います。流石にその後正式な交流はしばらく封印されましたが、代表チームのダミーチームを作って遠征したりはしていたようです。

アパルトヘイト廃止後も、ラグビーは白人のスポーツという印象がありました。代表チームの愛称「スプリングボクス」もそれに拍車をかけていました。この国でスプリングボクというのは、白人支配という意味が込められていたからです。しかし1995年のワールドカップで、マンデラ大統領が積極的に代表チーム支持をアピールし、国レベルで大会を盛り上げるように国民に訴えかけました。この時の様子は、映画『インビクタス/負けざる者たち』に詳しく描かれています。

その後紆余曲折を経ながらも、南アは非白人のチームへの加入を認め、しかも試合前のアトラクションでは、白人も混じった現地の踊りなども披露されるようになって行きました。一方で治安はあまりよくない状態が続き、他の強豪国が今まで複数回ワールドカップを開催しているにもかかわらず、まだ1回しか開催されていません。代表チーム自体は強いのですが、次の開催国を目指すに当たり、今後こういった問題をどう解決するのかが懸念されます。

 
[ 2015/10/28 00:02 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ38-美和を諌める人々の不在 続きと『花の乱』

前回の分の続きです。この回の冒頭では、美和が蚕を知らず、しかも本物の蚕を見て驚く場面がありますが、これもちょっと変です。仮に本物を見ていなくても、絹は蚕が吐いた糸でできることくらい知っているでしょう。それから、実際はこの時は、楫取の妻の寿が色々群馬の人々と交流して夫を助けたようなのですが、それらしき場面は一切なしで、すべて美和がやったようになっています。何だか強引ですね。それでなくても、病気で倒れて1人で寝ている寿が、夫にも妹にも見捨てられているようで気の毒です。

どこか人間関係がよそよそしいというか、あまり温かみのないドラマだなと思います。結局美和のやりたいことに重点が置かれているせいで、他の人物とのつながりが重視されていない感じです。それと、奥に上がっていた時に、あれは日出様から指示されたのだと思いますが、椋梨藤太の酒に毒を盛るシーンがあります。あれもどこかおかしい。あんなことをしたら誰に迷惑がかかるのか、多少考えてみたらわかると思うのですが。どこか日本人のメンタリティからかけ離れた印象があります。

ところで阿久澤せい役の三田佳子さんは、かつて色々な大河に出演し、『花の乱』では主役の日野富子役でした。この『花の乱』も以前ちょっと書いていますが、ドラマそのものは割とよかったものの、恐らくは視聴者の多くが、舞台である室町時代に馴染みが今一つないため、さほど視聴率が伸びなかったのではないかと思われます。三田さんのみならず、大沢たかおさんや壇ふみさんも出演しています。また、玉木文之進役の奥田瑛二さんは、こちらでは一休宗純の役です。

室町時代は能や茶道も発達して、日本独自の美意識が確立された時代でもあったのですが、特に足利尊氏から応仁の乱の頃までは意外と知られていないようです。結構動乱も多く、その意味では大河にできなくもないのですが、恐らく後半期の戦国時代の方が有名で、著名な人物が登場しやすいのでドラマ化しやすいのでしょう。しかし戦国ばかりというのもマンネリ化しがちです。とはいっても、いきなり室町時代が舞台の大河を再登場させても、視聴率の点で芳しくないということにもなりかねませんので、その前に木曜時代劇とかスペシャルなどで試運転をして、それでそこそこ反響があれば、大河にバージョンアップするというやり方でいいでしょう。

ところでこの『花の乱』、こちらも大河に結構出演している生瀬勝久さんが、上月左近将監満吉の役で登場しています。この上月左近将監満吉とは、嘉吉の乱で滅亡した赤松家の遺臣の1人で、その後南朝方に持ち去られていた神璽を奪い返した功績(長禄の変)が幕府に認められて、赤松家再興を許されました。この一族の居城が上月城で、その後赤松氏の居城となったのですが、この上月城は昨年の『軍師官兵衛』に登場します。また、官兵衛が仕えた小寺氏も、元々は赤松氏の家臣です。

ドリップコーヒー

 
[ 2015/10/27 01:10 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

ラグビーワールドカップ準決勝

先週末に行われたワールドカップ準決勝の結果はこちらです。

南アフリカ18-20ニュージーランド
アルゼンチン15-29オーストラリア

南アは堂々たる優勝候補の一角なのですが、それが日本に負けたことで「最大の番狂わせ」となったわけです。ですから、本来決勝で観るべきカードとも言えますが、今回は組み合わせの都合で準決勝で当たることになりました。かなり競った試合でしたが、後半に入ってNZが自分たちのペースを取り戻し、最終的に2点差で突き放しました。これでNZの史上初の2連覇の可能性が出て来ました。
そしてオーストラリア(豪州)は、アルゼンチンをノートライに抑え、こちらも決勝進出を果たしました。豪州の決勝進出は3大会振りのことで、その3大会前のこのチームの監督は、今回日本を率いたエディー・ジョーンズ氏でした。ちなみにNZと豪州という、オセアニアの強豪同士が決勝で顔を合わせるのは、意外ですがこれが初めてです。
そして南アとアルゼンチンは、30日の金曜日(日本時間土曜未明) の3位決定戦に臨むことになります。
[ 2015/10/26 23:18 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ38-美和を諌める人々の不在

またも『花燃ゆ』です。今回は群馬で、美和が子供たちのために学校を作ろうとするものの、なかなか受け入れられないのに加え、萩の乱が起こったからと山口に帰ってしまいます。しかも姉の寿が病気で倒れたのに、夫の楫取も留守にしていて、寿が1人で寝込んでいるわけで、何かこの部分が不自然です。県令の家に住み込みの使用人が誰もいないのでしょうか。しかもこの時、阿久澤の妻せいがやって来て、「お手伝いさん(美和のこと)」はいないのかと訊くわけですが、何せその「お手伝いさん」は、ことあるごとに1人で山口に帰ってしまいますから-しかし、この時代「お手伝いさん」という言葉はあったのでしょうか。おまけに美和が萩に行くのがまたありえないほど速い(苦笑)。しかも萩の乱がなぜ起こったのか、その説明もなく、おまけに玉木文之進の切腹のシーンもなしです。そして美和がまたすぐ泣くし、挙句の果ては前橋に戻った時点で、義兄である楫取と外で抱き合ったりしているわけです。どうも脚本に問題ありです。

しかし、この大河では、美和の行動を咎めだてしたり、諌めたりする存在(特に男性)がいないようです。そういう点にもまた、大河らしからぬ印象を受けます。この当時、萩の乱に行くなどと言い出したら、女がそのような場所に行くのは止めろといわれるでしょう。美和がスペンサー銃を撃てるほどのスキルがあるのなら、また別かもしれませんが、普通はそういわれるでしょうね。しかも美和の場合、これが初めてではなく、かつて馬関にいる夫の久坂玄瑞に会うため、この時も義兄の伊之助(楫取)と一緒に行っている。この辺りがどうにも現代感覚で、その時代の発想とは乖離している印象を受けます。『八重の桜』では、まだしもそういう存在がいたように思われます。これは以前ちょっと触れていますが、『八重の桜』で、弟の三郎が戦死した後、八重が鉄砲を持ってそのまま家を出て行き、山川大蔵と夫の尚之助に止められる場面があります。しかし、あれがもし仮に美和だったら、止める人がいないからそのまま出て行って、方々で鉄砲を乱射しかねないかもしれません。

しかし萩の乱も中途半端だし、美和が戻ったら叔父の玉木文之進は遺髪と位牌になってしまっているし、視聴者の興味が悉く削がれている感じです。クランクアップで井上真央さんが「厳しいこともいわれた」とコメントしていたようですが、その厳しい言葉を一番受け止めなければならないのは、プロデューサーであり脚本家であり、演出担当なのですが。それから『八重の桜』の演出の末永創さんが、この『花燃ゆ』でも演出を担当されていて、主に史実絡みの回が多いようですが、それでもチーフプロデューサーが変わるとこうも変わるのかと思います。やはり指揮官を誰に委ねるかで、相当違って来てしまいますね。

ラテアート



 
[ 2015/10/26 00:50 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

菅原道真とすごろく

さて、菅三殿=道真が昭姫とのすごろく三番勝負に勝ち、長谷雄の借金を帳消しにしてもらいます。このすごろくは盤すごろくと呼ばれるもので、一般に「雙六」の字を当てますので、今後この表記で統一したいと思います。ところで普通すごろくといえば、振り出しと上がり、つまりスタートとゴールが合って、その間を駒を進めて到着するまでの速さを競うものと考えがちですが、これは早いうちに雙六とは袂を分かち、違った形での発展を遂げました。「双六」という字はむしろこちらの方に充てられます。「人生ゲーム」もこの仲間です。

ちなみに雙六の方は、どちらかといえばバックギャモンに似ています。元々ローマ帝国の、タブラと呼ばれていたゲームが祖先といわれていて、このタブラは既にボードが12マス2列のものでした。第一巻の解説にごく手短に遊び方の解説がありますが、それによると
  • 白と黒の石を用いる
  • 盤上に置かれた自分の石を、すべて内地に移動させた方が勝ちとなる
  • サイコロを1度に2つ振り、それぞれの目に合わせて2つの石を進めるか、2つのサイコロの目の合計分、1つの石を進める。
 石の進め方には様々なやり方があり、時に応じてそれを使い分ける、戦略性の高いゲームでした。しかし一方で、上流層の間に広まったこともあって、しばしば賭博の対象となり、このため何度も禁止令が出されています。しかしこの戦略度の高さを考えると、道真にとっては赤子の手をひねるが如きものであったにせよ、長谷雄にとっては難易度の高い、従って賭けで借金をこしらえるのもむべなるかなといった感じもします。 (長谷雄君ごめんね…)

そういえば、雙六ではありませんが、パペットホームズでレストレードが戦略的ボードゲームをやっていたのを思い出します。尤もこれをやっていたため、ガルシアとヘンダーソンの奇妙な事件に巻き込まれてしまうのですが。

サイコロ

 
[ 2015/10/25 00:48 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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