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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2015年10月

花燃ゆ37-前橋に来てはみたものの

群馬編の第二弾です。前橋に着いた後、楫取は県令としての一歩を踏み出し、寿と美和も、地元の女性たちからもてなしを受けます。特に地元の有力者で、県庁にも影響力を持つ阿久澤の妻、せいは、美和たちを襲った追剥たちをも追っぱらってしまう女傑でした。楫取は役人たちや阿久澤と対立しながらも、生糸の殖産興業を計画し、海外に売るべく、ある青年をアメリカに送り出すことにします。その青年、新井領一郎は、製糸場を作った星野長太郎の弟で、後の駐日アメリカ大使、エドウィン・ライシャワーの妻ハルの祖父にあたる人物でした。

そんなある日、美和は弟の敏三郎が病気との知らせを受け、萩に戻ります。しかし敏三郎は亡くなります。その後また前橋に戻り、寿に代わって阿久澤に香典のお礼をしたり、あちこちに挨拶をしに行ったりする美和ですが、よそ者扱いされてなかなか受け入れてもらえません。そしていよいよ、領一郎の渡米を前に、美和は脇差を贈ります。その脇差は、兄の吉田松陰の物でした。

と、このようなあらすじなのですが、この阿久澤という人物は架空の人物です。群馬到着後の話を進めるために作り出したといえますが、実際のところはどうだったのだろうと思ってしまいます。一応江守徹さん、そして妻のせいの役を三田佳子さんが演じているため、その部分だけは大河らしくはあるのですが。それと、美和が山口に行くまでが速すぎ。この時期は明治9年ですが、飛行機や新幹線はおろか、東海道線もまだ全線開通していなかったはずです。しかも弟のいまわの際に立ち会えたというのも、ちょっと出来過ぎな気もします。

それと、これはこのドラマにはしばしば見られますが、女性たちだけで物事が解決してしまう、これも当時はちょっと考えられないでしょう。 しかも阿久澤は楫取を妨害する役どころなのですが、最終的に彼のやり方に理解を示すようで、これもうまく行き過ぎな気もします。もっと悪役として立ちふさがってほしい気もするのですが、江守さんではやはり最終的には善人キャラなのでしょうか。この方もかつては大河の常連でしたね。

さて次回がやっと萩の乱ですが、これもまた美和が出向くことになっているようです。いくらなんでも、あちこち顔を出し過ぎな気がします。 しかも姉の寿が病身で、その寿に代わって家政を取り仕切るために美和も前橋に行ったわけで、しかもこの時寿は病気が悪化してしまうのです。そこで帰っちゃダメでしょと言いたくなります。

飲み物-カフェオレ
[ 2015/10/19 00:20 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ番外編48-なぜに制作側は歴史を無視する?

前回の放送で、萩の乱関連の場面が少し登場しましたが、ネットの情報によると、萩の乱はもう少し先とのことです。恐らく群馬での楫取夫妻と美和と並行する形で、萩の乱が描かれるのでしょう。それはいいのですが、ならばその前振りとなる明治六年の政変を、「二人の母」辺りで、もう少し詳しく描いてしかるべきだったかと思います。別に美和と秀次郎にほぼ一話を割く必要はなかったのです。せめてあの回の半分ほどを使って、岩倉使節団と武士の不平とをきちんと描いておけば、なぜ萩の乱に至ったのかがよりはっきりするのです。

『花燃ゆ』はこの辺がやはり描けていないなと思います。しかも歴史を知らなくて描いていないのではなく、故意に描いていない感じです。大政奉還と鳥羽・伏見の戦いにしてもそうですし、安政の大獄も、水戸徳川家と井伊直弼の対立を描いていませんでした。何よりも安政の大獄が、水戸派の大名の蟄居などまるで無視で、松陰1人を懲らしめるかのような描き方になっていました。これに関しては前にも書いていますが、NHKに問い合わせたことがあります。しかし返って来たのは、美和と水戸徳川家は関係ないからといった内容のものでした。あと、美和が奥に入ったのは久坂家復興後なのにそれも無視、せっかくおうのが登場したのに、高杉晋作との逃避行も無視、桂小五郎の但馬潜伏もなしですから、ある日突然登場人物が現れたり、あるいは戻って来たり、または合戦が始まったりということになるわけです。

しかしなぜここまで歴史的経緯を無視するのでしょうか。別にドラマである以上、アレンジは構わないのですが、ここまで無視するのは逆に不自然です。何か他意があってやっているようにも見えてしまいます。 

飲み物-ミルクティ
[ 2015/10/18 00:12 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

『応天の門』用語解説

先日の『応天の門』に関しての用語解説です。

大学寮(だいがくりょう)
大宝律令の制定後設けられた学問のための施設で、当初は明経道と呼ばれる儒学が中心でしたが、後に漢文学や歴史の講義も行われるようになりました。後にこの漢文学と歴史それぞれの学問は一緒になって、紀伝道と呼ばれるようになり、やがて儒学よりこちらが優勢になります。日本の場合は、唐と違って儒教国家ではなかったというのが、その背景にあります。この物語の舞台になっている9世紀から10世紀が大学寮の最盛期で、後に藤原氏の勧学院設立や、遣唐使廃止による律令制のゆらぎ、さらには門閥主義化から大学寮は衰退し、平安時代末期には閉鎖されました。ちなみに、明治政府による近代教育システムの導入で、最高学府の名称を大学としたのは、この大学寮がもとになっています。

文章生(もんじょうしょう)
紀伝道の学生で定員20名、その他に予備学生である擬文章生が20名いました。教授は文章博士(もんじょうはかせ)と呼ばれる官人がこれに当たりました。対象となるのは貴族の子弟で、まず寮試と呼ばれる試験を受け、これに合格すると擬文章生になります。その後今度は、式部省による省試を受けて合格すると、文章生となり、成績優秀者は給料学生と呼ばれて、有給待遇でした。その中でも特に優秀な人物2名は、対策と呼ばれる試験の受験資格が与えられ、これで好成績を納めると官職に採用されました。今の国家公務員一種試験のようなものかもしれません。

権少将(ごんのしょうしょう)
在原業平の役職名。内裏の警護に当たる近衛府の官職で、少将は下位幹部。

検非違使(けびいし)
いわゆる警察組織で、元々は警察と監察は弾正台という役所が担当していたのを、この検非違使が登場してからは、それに取って代わるようになりました。また、本来は律令に則った行動を取るはずだったのが、捜査や逮捕の迅速化のために、次第に律令が無視されるようになって、独自の法体系に基づいて行動するようになって行きました。
検非違使といえば、こんな話題もあります。
これはステキだ!京都府警の平安騎馬隊が和装姿で時代祭に登場予定 

菅家(かんけ)
菅原氏のことですが、元々道真の曾祖父に当たる土師宿禰古人(はじのすくねふるひと)が菅原姓への改姓を願い出て許可され、この姓を代々用いるようになりました。尚、道真は小倉百人一首では「菅家」となっていて、「このたびは 幣も取りあへず 手向山 紅葉の錦 神のまにまに」 の一首が選ばれています。

それからこの作品では、道真や長谷雄、そして後で登場する双六宿の女将昭姫(唐人)などは大陸風、唐風な衣装で、時代的にも殆どの人々の服装はそうであろうと思いますが、他の登場人物はこれより後、遣唐使廃止後に登場した直衣(男性)や小袿(女性)などを着ています。あるいは、道真と業平のキャラを際立たせるために、敢えてそうしたとも考えられます。

作品に登場する道真(第一巻より)頭にかぶっているのは、烏帽子ではなく頭巾(ときん)と呼ばれる唐風の被り物。 
応天の門道真


 
[ 2015/10/17 23:45 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門 1』在原業平少将、門上に小鬼を見る事その一 

このブログを見てくださっている方に紹介された、灰原薬さんのコミック『応天の門』が面白いので、取り上げることにします。舞台は平安京、時代としては9世紀です。まだ藤原氏による摂関政治が始まる前で、菅原是善の子である道真は、大学寮で漢文学を修める文章生(もんじょうしょう)なのですが、大学寮に通うというよりは、自宅の書庫に籠って読書三昧と、引きこもりがちな青年です。その彼に、はるかに年長で世慣れした在原業平と、友人の紀長谷雄、その他様々な人物が絡んで、主に道真と業平とで、都に起こる事件の謎解きをして行く展開になっています。

あらすじ

文人菅原是善の三男、道真は文章生でありながら、大学寮にはあまり顔を見せず、たまに顔を見せる時は、師である橘広相に書物を借りる時くらいという有様だった。そんな道真に、友人の紀長谷雄(きのはせお)が頼みごとをしてくる。お前の頼み事は、金か女かのどちらかだと言う道真。そんな折、大学寮へ権少将在原業平に連れられた検非違使(警察組織)がやって来る。

その頃藤原親嗣の家の女官が行方不明となり、都の警備が厳しさを増していた。実は長谷雄は、その女官を誘拐したかどで捕らえられたのだが、道真はさほど同情することもなく、群がっていた検非違使たちに、「馬鹿は馬鹿を連れて早く出て行ってほしい」とまで言い放つ。業平は、その顔と声に覚えがあった、その前夜、通っていた女の屋敷から戻る時、屋根の上で本を読んでいた者だが、当初は小鬼か何かであろうと思っていた。

業平はその前に、都の警備についての審議の席に出ており、その場で、かつて自分が駆け落ち未遂にまでなって藤原高子の父、良房から嫌味をいわれる。無論業平も、権力志向の強いこの良房にいい印象を抱いていなかった。

道真はその前夜、業平が六条の屋敷から来たことを見抜き、検非違使を避けるのなら油小路方向に回れと業平に告げていた。道真は、業平の従者の袴に、六条の屋敷にしか咲かない、青の蔓草の花の汁がついていたのを見て、恐らく生垣に牛車を止めたのだと推理したのである。抜け目のない男だとにらんだ業平は、道真に口止めを依頼するものの、一方でこの男の行動にも不信感を抱いていた。そんな時、長谷雄が菅三殿と言うのを耳にし、道真はそこで、菅家(菅原家)の人間であることを打ち明けるのだった。

*************************

この時道真はまだ文章生で、理詰めで物事を考え、解き明かしていくタイプである一方、業平はそれを認めつつも、時に助言し、大人の世界を教えて行くといった感じになっています。ホームズとワトソン的な謎解きコンビ、特にバディ関係をも示唆していますし、特に道真には、パペット版の理詰めで、女の子に関心のないホームズをも強く連想させます。ただこの場合、ワトソンは業平というより、紀長谷雄の方がふさわしいかもしれません。しいて言うのであれば
業平=ワトソン+マイクロフト+モリアーティ
長谷雄=ワトソン+レストレード
こういった感じでしょうか。結局この長谷雄君はドジをやらかしてしまい、道真に泣きついてくるわけで、道真は自らの頭脳を頼りに、ある方法でそれを解決するわけですが、それはまた次回にて。 

(藤原親嗣が一部良房になっていたので、訂正しています。2015年10月19日) 
[ 2015/10/17 00:48 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

桜の凱歌 エディー・ジャパンW杯戦記

先日地元のとある書店に久々に行ってみたら、スポーツ書コーナーにささやかながらラグビーコーナーが設けられていました。ブレイクするというか、マスコミに大々的に取り上げられるというのはこういうものでしょうか。ところで文芸春秋のスポーツ雑誌、スポーツ・グラフィック・ナンバー(通称ナンバー)の特別増刊『桜の凱歌 エディー・ジャパンW杯戦記』が、発売を前に予約が殺到し、増刷が決まったようです。

桜の凱歌 エディー・ジャパンW杯戦記
 (ラグビー愛好日記)

この他にも専門誌『ラグビーマガジン』も臨時増刊号が、なぜか『週刊プロレス』の増刊号として出ますし(多分コード取得の関係)、他にも『Wサッカーダイジェスト』の増刊号で『ワールドカップラグビー』が出版されたりで、amazonで「ラグビー日本代表 和書」で検索するとかなりヒットします。関東、関西一円では今日が発売日ですので、興味のある方は、書店のスポーツ雑誌コーナーを覗いてみられるといいかもしれません。そういえば、スワローズのマスコットのつば九郎も、「五郎丸ポーズ」をやっていたとか何とか、いやはや…。 
[ 2015/10/16 20:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

手塚治虫氏と会津若松

『八重の桜』の舞台の会津と手塚氏には、思いがけない接点がありました。

実は、かつて磐梯山にあった「小磐梯(こばんだい)」を調べていて、とある会津関連のサイトに行きあたったのですが、そこで手塚氏の会津絡みの作品が存在したこと、しかも会津弁のセリフが登場すること、さらに、かつての手塚氏のアシスタントの方で、西会津出身の方がいたことなどがわかりました。一応公式サイトから2つの関連記事をご紹介しておきます。この『スリル博士』という作品ですが、主人公のケン太君、どう見てもロック・ホームに見えますね。

虫さんぽ 第11回:福島県会津若松(前編)・スリル博士と歩く初夏の会津
虫さんぽ 第13回:福島県会津若松(後編)・東北の城下町に手塚先生の素顔を見た!

前編の車掌さんの「あんつあま、えーずわかまつのすーてんさつくらかし」など全く「八重」の世界です。「旦那さん、会津若松の終点につきますよ」といったニュアンスでしょうか。山本家にある赤べこが、この作品でも登場していますね。それと後編、「手塚治虫先生と歩く会津」なるイベントまで行われていたとは驚きです。

ちなみに小磐梯とは、今の磐梯山や赤埴山、櫛ヶ峰と共に4峰を形成していた山ですが、明治21年(1888年)の水蒸気噴火によって山体が崩壊しました。ですから、『八重の桜』の会津編の時代には、実際にはまだこの小磐梯が存在していたことになります。この噴火は、発足したばかりの日本赤十字社による、最初の災害救護活動の対象となっています。またこの噴火で長瀬川がせき止められ、五色沼をはじめとする様々な湖沼が生まれました。
磐梯山

[ 2015/10/16 00:25 ] 手塚治虫 | TB(-) | CM(0)

リアルタイムでの『八重の桜』評

あるポータルサイトにこのような記事がありました。尤も、多少は割り引いて読む必要はあるかもしれません。(記事は2013年5月現在のもの)

綾瀬はるか「大河視聴率低迷の裏にNHKとの演出対立」
 (アサ芸プラス、魚拓)

「(前略)綾瀬に期待して見ているのに、全然、物語の主軸になっておらず登場シーンが少ない。加えて、他の登場人物が多すぎ、ひとりひとりのキャラが浮かび上がってこない。物語の展開も平板で、八重の兄役の西島秀俊(42)の肉体美をやたら強調する演出や、その西島と、八重の最初の夫役の長谷川博己(36)のどこか“ボーイズラブ”的雰囲気の演出に違和感を覚えます。歴史好きの根っからの大河ファンも、綾瀬好きの新たな視聴者も、両方取りこぼしている感じがしますね」

前出・NHK関係者も不安げにこう話す。
「“復興”“綾瀬”“幕末”と、ヒットを予感させる要素を盛り込めたことに満足して油断し、肝心の中身がおろそかになったのでは‥‥。(中略)今回は1話当たり民放の倍以上制作費をかけていますが、主役級がそろいすぎ、彼らを使わないわけにいかなくなり、結果、綾瀬の出番が減ってしまった。そのため話が散漫になっているという局内の声もあります」

「(前略)綾瀬は(中略)『やれることは全部やりたい』と意気込んでいた。ところが最近は、自分以外の役者のシーンが多く“待ち”の時間が長く『私の出番をもっと増やしてくれれば‥‥』と、漏らしているそうです。綾瀬の周囲も『綾瀬の露出自体が少なすぎるのに、低視聴率の責任を負わされたらたまったもんじゃない』と不満を口にしていました」(芸能関係者)

前出・吉田氏が再び言う。
「どうも新島襄と再婚して新島八重になる前の八重に関する資料はほとんどないらしいんです。それで綾瀬以外の人物でもたせようとしているのかもしれませんが、それならあの時代の男性社会の中でのし上がるだけの女性を裏付ける大胆な演出があってもいいはず。(中略)早く、綾瀬のハンサムウーマンぶりを大胆に見せてほしいですね」

八重の“大胆さ”に負けない、作り手の勇気が必要かもしれない。

視聴率が最初は20パーセント越えだったのに、10パーセント台に落ちたこと、しかも裏番組に抜かれたことから始まって、色々問題点が指摘されているのですが、正直どうかなと思います。どうしても女性主人公の場合は、脇役を固める必要もあるし、会津の幕末史を描く必要もあるので、それなりの人を揃えなければならないということもあったでしょう。しかも実際DVDを観返した限り、そこまで八重の存在感が薄くなっているようにも見えませんでした。加えて西島さんの覚馬にしろ、長谷川さんの尚之助にしろ、果たしてそのような演出でしょうか。全くそうは考えていなかったもので、そういう見方もあるのかと思ったのが正直なところです。

また、 「それならあの時代の男性社会の中でのし上がるだけの女性を裏付ける大胆な演出があってもいいはず」とありますが、それは止めておいて正解でした。それこそ『花燃ゆ』のありえない演出さながらになってしまいます。無論これが書かれたのは2013年5月ですが、この記者に『花燃ゆ』の、それも奥で美和が意見具申をし、薩長同盟にまで関与したところを見せたら、どのような反応を示したでしょうか。加えて、どぶろっくや乃木坂46の出演、初回から視聴率が20パーセントを切ったこと(16.7パーセント)、今までに視聴率一桁の回が5回もあることを知らせた場合の反応も知りたいものです。まだ『八重の桜』は大河ドラマであったと思うことでしょう。別な見方をすれば、『花燃ゆ』はこの時の反省を踏まえて、主人公の出番を増やしたと取れなくもありませんが、結局は『江』の二番煎じにしかなりませんでした。

尤も、大河の視聴率に絡めて、このような記事が出て来るのは『軍師官兵衛』でも同じでしたし、ある意味お約束のようなものでもあります。しかし、このような場合必ず匿名で出て来る「関係者」とは、いったい誰なのでしょうか。

緑茶
 




[ 2015/10/15 23:42 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『八重の桜』に見る幕末の対立構図

では口直し?に、『八重の桜』の感想に行きたいと思います。会津で鉄砲の研究と開発に打ち込むことになった川崎尚之助と山本覚馬、そして八重の3人を軸に話が進み、覚馬は西洋式の兵学を広めるべきと主張して、藩の上層部と対立し、一度は蟄居を命じられたものの、その後砲術の指南役で取り立てられます。また尚之助も、洋学を教えることになり、象山塾で共に学んだ吉田寅次郎の刑死に涙します。一方覚馬は妻うらを娶り、子供も出来るのですが、攘夷浪士が山本家に乗り込んだ時にうらは転倒して、流産してしまいます。その後娘を授かり、覚馬は会津守護職となった藩主松平容保と共に京に向かい、洋学所を開くことになります。しかしこの京への旅が、実は苦難の始まりとなります。

この松平容保の京都守護職就任ですが、他にも候補者がいたものの、結局容保に要請が来て、引き受けざるを得なくなったというのが実情のようです。この時もし容保が引き受けていなければ、恐らく幕末の会津対薩長の対立はなかったはずです。実際藩に取っても大変な出費であり、その財政事情が後々の会津に影響を及ぼしてくることになります。また壬生浪士組、後の新選組を配下に置いたことで、会津の方では反発もあったようです。薩長、特に長州側から見れば、会津は新選組を使って京を思うままに支配していたと捉えられがちですが、会津は会津で、なかなか大変だったようです。

また会津の話の割には、薩長勢もそこそこ登場しているため、双方の事情がわかるようになっています。もちろん、薩摩のブラックなところもしっかり描かれています。『花燃ゆ』が『八重の桜』になれなかったのは、この辺も影響しているでしょう。薩摩の人物は言うに及ばず、幕臣や松平容保も出していたのであれば、もう少し深みが出て、俯瞰的な見方ができる大河になったはずなのですが。無論『八重の桜』もすべてが登場しているわけではありませんから、吉田寅次郎は出て来ても、松下村塾は出て来ません。従って高杉晋作も登場しないし、幕末物の定番キャラ、坂本龍馬もいません-それらしき人物は出て来るのですが。それこそこの時福山さんがサプライズで登場して、京で覚馬と会っていた、あるいは象山塾に潜り込んでいたなどとしてもよかったとは思いますが。特に、千葉道場を抜け出して象山塾にふらりと入ってしまったなんて設定だと面白かったかも。

閑話休題。一方国許では、八重が尚之助と一緒に鉄砲の開発にいそしみ、兄嫁のうらとも心を通わせるようになっていました。京も佐久間象山暗殺から蛤御門の変へとなだれ込んだものの、容保の守護職就任によって、とりあえずは平定され、このドラマの中でもかなり平穏な時期でした。しかし覚馬はこの時の負傷がもとで、後に失明することになります。そんな折、覚馬は八重の結婚に関して、国許へ手紙を送ります。その縁談の相手とは、ずばり尚之助でした。八重は、兄覚馬の代わりと思って付き合ってきた尚之助との縁談のことを知り、最初は断ります。

実は尚之助も、当初は断る予定でした。八重が嫌いだからなのではなく、会津で藩士待遇になっていないため、屋敷を構えることができなかったからです。しかし最終的に2人は結婚の意志を固め、山本家の離れを仮住まいとします。しかし藩士でない尚之助への風当たりは強く、婚礼の席で嫌味をいわれたりもしました。その場を取り持とうと八重の父、権八が客に酒を勧め、尚之助もそれに付き合って、2人も酔いつぶれてしまいます。八重は母と兄嫁の力を借りながらも、自分の夫を担ぎ上げて新居に向かいます。何とも型破りな花嫁なのですが、新居で兄から贈られた京紅を目にした時は、実に嬉しそうな表情を見せます。目を覚ました尚之助が、八重の唇にその紅を塗ってあげるところは微笑ましいものですが、この生活も幕末の動乱に巻き込まれ、そう長くは続きませんでした。

ドリップコーヒー





 
[ 2015/10/15 00:21 ] 大河ドラマ 八重の桜 | TB(-) | CM(0)

『花燃ゆ』クランクアップとプロデューサーのコメントについて

『八重の桜』の感想も書きたいのですが、今日クランクアップの『花燃ゆ』記事が突っ込みどころが多いので、これから行きたいと思います。まずスポーツニッポンの記事より。

大河の宿命…「花燃ゆ」CP、視聴率先行も「逆に注目されている」 

視聴率が「注目」されているというのは、高視聴率の場合に言うことではないかと思うのですが…。

視聴率の低迷ばかりがピックアップされた印象の強い本作だが、土屋氏は「(視聴率が取りざたされるのは)大河ドラマの宿命というか、逆に注目されているという事」とポジティブに捉えながら「その注目と期待に応えるために制作者として頑張って、一年を通して見てもらえればいい」と持論を展開した。

「その注目と期待に応えるために制作者として頑張って、一年を通して見てもらえればいい」ですが、具体的に何を言いたいかが全く分かりません。そもそもこれだけ史実は描かれない、舞台はくるくる変わる、主人公の登場場面は創作だらけの大河のどこを「頑張った」のでしょうか。むしろ歴代大河の中でも頑張らなかった、あるいは努力しなかったイメージばかりあるのですが。はっきり言ってこの方は、『花燃ゆ』に関してはチーフプロデューサー失格と思われますし、今後ももう制作には携わっていただきたくないものです。

“セクシー大河”“イケメン大河”などの方向性を打ち出したことについては「時代もののドラマを見る事のハードルを下げたかった。話題になって、見てみようという若い人たちや、大河ドラマを見ない人たちにも見てもらえるきっかけになればという戦略」と振り返り「その効果はあったと思う」と手応えを明かした。

そもそも「時代劇を見る事」にハードルがあること自体が変でしょう。普通の日本人、あるいは外国人でも日本史や日本文化に関心がある人ならば、わからない点を調べてでも観ようと思うはずです。それは「ハードル」なのでしょうか。しかもその解決策が「イケメン」だの「セクシー」だのとあっては、如何にもチープで苦笑物です。これがプロデューサーのコメントなのですから、ドラマの質が落ちるわけです。

「最初の頃と今では表情もお芝居も違う。人間的成長を演技に反映しているというか、毎回違っていて、毎回新鮮で、毎回ハッとさせられる芝居を見せてくれた」と絶賛した。

「毎回」を3度も使わなくても、もっと別の言い回しがあるように思うのですが(苦笑)。こういう時の話し方で、大体その人物がわかりますね。ところで毎回違っているといえば、ドラマもまたしかりです。その都度リセットされて、何の伏線もなく話が進んで行き、これが結果として視聴者を混乱させてしまっているのに、その視聴者に対しては何のコメントもないようです。無責任な話ではありますが、この土屋氏ではさもありなんとも思えてしまいます。もちろんドラマとしての深みも感じられません。毎度のことで申し訳ないのですが、ラグビー日本代表が負けが続いていた時に、言い訳ばかりし続けていた監督を思い出します。その時も、負けたことに対してのファンへのコメントはゼロでした。もっとも、その監督は最終的には辞任したわけですから、土屋氏よりはまだましだったかもしれません。
 
何はともあれ、これでNHK局内の大河は『真田丸』のみとなりました。実は今日はその『真田丸』の主役、信繁(幸村)を演じている堺雅人さんの誕生日でもあります。おめでとうございます。

[ 2015/10/14 23:34 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ36-群馬行きと士族反乱 続き

先日分の続きです。まず楫取夫妻と美和が山口を去る時ですが、敏三郎は美和とだけは、手話を使って話していました。しかし、あの当時あんな手話あったのでしょうか…。そして楫取夫妻の手伝いをしていた割には、この2人との別れの挨拶はやはりなし。それから楫取に県令を依頼するため、木戸はわざわざ楫取を訪問していますが、どうもこの辺の描かれ方が、木戸を小物に見せてしまっている印象があります。しかも本来楫取は、既に明治7年(1874年)に熊谷県に赴いているはずなのですが、これではそうなっておらず、明治9年(1876年)に初めて群馬に行く設定になっているため、従って同じ年に萩の乱が画策された時には、まだ山口にいるわけです。何だか美和を萩の乱に絡めるために、敢えてそうしたのかとも取れてしまいます。

しかし前原一誠と一緒に美和がいるのはやはり違和感があります。乱を起こそうというのを美和に話すのもおかしいし、せっかく大河ドラマらしい雰囲気になっていたのに、例によって美和が現れて説教してしまう展開になるのは如何にも興ざめです。この時期は全国的に士族の反乱が相次ぎ、薩摩でも西南戦争が起こりますが、この大河ではどうもその辺りもあまり描かれなさそうです。第一西郷以外の薩摩の人間がほとんど出て来ないのですから。これも「偉人の生涯」を描きたがらない制作サイドの意志なのかもしれませんが、やはり何か、大河の意味するところを履き違えてしまったなと思われます。吉田松陰編はまだ面白かったのですが、あれもやはり当時の文を出しまくっていました。しかし松陰編とか池田屋とか、かなり過去の物になっています。もう吉田稔麿を忘れている人もいるかも。

ちなみに吉田松陰-久坂玄瑞-高杉晋作の系譜をたどるのであれば、やはり『花神』でしっかり描かれていますし、桂小五郎と久坂と高杉であれば『龍馬伝』にそこそこ登場します。しかしそうなると、この『花燃ゆ』の存在意義て何なのだろうなと思います。それと余談ながら、久坂玄瑞を演じた東出さん、今トリスのCMに出ていますね。

飲み物-お洒落なランプとウイスキーグラス
[ 2015/10/14 00:45 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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