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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2015年07月

花燃ゆ25-続き 文が今後のすべてを仕切る?

前回の放送の続きというよりは、次回のあらすじを見て感じたことですが、やはりというべきか、文(美和)が色々なことに口をはさむような展開になりつつあります。今までもそうだったのですが、今回は杉家の中の出来事と違い、長州藩レベルで彼女が暗躍?して行くようです。詳しくは次回のあらすじにありますが

http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/story/story_30.html

「文が、高杉が椋梨一派に襲われようとしていることを知り、それを伝えるべくある策を考える」
「側室が増えて面白くなさそうな銀姫に、文がある策を思いつく」

2つ目の銀姫に対してはまだしも、高杉が椋梨一派に狙われていて、それを奥女中、しかもさほどの身分の女中でもない文が知り、高杉にそのことを伝えるというのが、何とも奇妙に感じられます。しかもこの時、高杉は松陰の墓参りに行くなどという筋立てになっていますが、それでなくても俗論党が実権を握っている状況で、そのような行為は危険ではないのでしょうか。案の定というか、もう何でもかんでも文が仕切るような状況になって来ていますが、こんなことまずないでしょう。脚本がやはりよくないように思われます。伊之助も次の回で投獄されますが、まさかこれも文の口添えがあって釈放されたとか、そのような展開になるのでしょうか。

本来はこの時、奇兵隊を動かそうとするも、山県狂介(有朋)がそれに応じず、高杉は谷梅之助(介)の名を使って九州に逃亡し、野村望東尼の平尾山荘に匿われるわけですが、その場面がきちんと描かれるかどうか、そちらの方が気になります。そして奇兵隊もまた、この時期存亡の危機にあったようです。あと、逃亡前に宿の行燈に残した「灯火(ともしび)の影細く見る今宵かな」も紹介されるのか、どうか。ドラマよりも、「花燃ゆ紀行」で紹介される可能性が高いですね。

しかし今後も、こういう、文が情報を察知して高杉たちにそれを教えて行くような格好になるのでしょうか。まるで密偵のようです。これでは、大田絵堂の戦いの敵軍の情報なども、文が逐一把握しているのではないかと思えてしまいます。

あと、「乃木坂46」の出演ですが、あれも某局のバカ殿シリーズみたいだといわれているようです。ちなみに『真田丸』が始まるまで、後23週間ちょっとです。

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[ 2015/07/22 21:11 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

パペットホームズPR番組 クイズ解答

先日のクイズについてですが、まずその前にもう1度質問と、3択の問題はその分の選択肢を置いておきます。
1. ホームズシリーズが掲載されていた雑誌の名前は?
*ストライド
*ストライク
*ストランド
2. ホームズの顔を制作する時、参考にされた日本の伝統芸能で使う物は?
3. 山寺宏一さんが声を担当した役は全部でいくつ?
4. ホームズのパペットが2体作られのはなぜ?
5. パペットホームズのために作られたオリジナル曲の数は?
6. ホームズファンの通称を何という?
*シャロアー
*ホームジアン
*シャーロキアン
1とか6などは比較的わかりやすかったのですが、オリジナル曲の数など聞かれると、はて?と考えてしまいますね。

では正解に行きたいと思います。
まず1ですが、これはご存知「ストランド」ですね。
そして2、これは「能面」です。照明や角度で表情をつけられるのがメリットらしい。
次に3ですが、これは22役(!)だそうです。まずシャーロック・ホームズ、マイクロフトに加え、動物たちの声も担当していますが、その内訳が
*トビィ
*ソフィ
*トンガ
*ヌマドクヘビ
*オンドリ
*メンドリ
*カメ
*ウサギ
*ベイカー寮遊撃隊(ウィギンズ+6匹なので計7役)
*シャーマンの青い小鳥
*白鳥
*バスカーヴィルの回想アニメに登場する犬3匹
お疲れ様です…。
それから4、これは1つは目を左右に動かせるパペット、もう1つはまばたきのできるパペットで、この2つを組み合わせて様々な表情を作っています。
そして5、オリジナル曲は何と40曲で、OPテーマの『スカーレットストーリー』も入っています。
最後に6、これは引っかけ問題ですね。正解は2と3の2つです。英連邦では主にホームジアン、日本やアメリカではシャーロッキアンです。

明日からいよいよ本編放送ですが、さてどんな展開になるでしょうか。

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[ 2015/07/22 20:21 ] パペットホームズ | TB(-) | CM(0)

ハドソン夫人のローズマリーティー

パペットホームズの「バスカーヴィル君と犬の冒険」の後半には、このような場面が登場します。ホームズが「踊る人形」の解読に夢中になっているところに、アガサがやって来てこういいます。

「ホームズ先生、ハドソン夫人がお茶を淹れてくれましたよ。頭の冴えるローズマリー」

この辺りが如何にもイギリスらしいですね。このローズマリーというハーブ、日本でもかなりお馴染みになっています。シェークスピアの作品、とりわけ『ロミオとジュリエット』や『ハムレット』にも登場していますが、特に有名なのはガーデン・ローズマリーで、常緑性の灌木です。咳や出血、黄疸などに効き目があるといわれ、常緑であることから「思い出」「長寿」を象徴するともされます。特に「思い出」の意味で、祝婚と葬祭の両方に用いられることが多く、『ロミオとジュリエット』では、正にこの両方の意味でこのローズマリーが使われています。またシャープで清々しい香りがすることから、精神を集中させたい時などに向いていて、正に「頭の冴える」ハーブであり、その清々しさゆえに、青年の初々しさとどこかだぶります。

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ローズマリー


この回では、「青年の初々しさ」に、永遠の少年であるパペットホームズをダブらせている感もあります。番組ではこの後ホームズが、アガサが自分より先に暗号を解読したことで不機嫌になり、彼女に当たり散らしてしまいますが、その後助手になってくれと、暗号で彼女にそのことを伝えるわけです。それにしても、ハドソン夫人はハーブティーまで淹れてくれるのですね。このローズマリーのお茶は、香りがシャープであるため、蜂蜜を少し入れて飲むのがいいともいわれています。蜂蜜というのもまた、ホームズを象徴しているように取れます。

ちなみにこのローズマリーという名前、マリーとありますが聖母マリアとは直接関係はなく、ラテン語の「海の露」に由来しているといわれています。

ところでアガサがこのことを知らせに行った時、ホームズは「もう少しここにいる」といい、一緒にいたレストレードが先にお茶を飲もうとしたところ、アガサが「あんたのは無いよ」というあたり、ガリレオの2007年シリーズで、湯川が料理を作っているところに行き合わせた内海が、助手の栗林から「お宅のはないよ」とすげなくいわれるのをちょっと思い出しました。

*この記事の一部は、熊井明子著『シェイクスピアの香り』(東京書籍)を参考にしています。

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[ 2015/07/21 23:16 ] パペットホームズ | TB(-) | CM(0)

パペットホームズ展@横浜人形の家第二弾&NHK総合での再放送 

公式アカウントのツイートによると、横浜人形の家でまたパペット展示イベントが開催されます。7月24日から9月6日までですから、夏休み利用での参加もいいですね。今回は新シリーズに合わせて「推理(ミステリー)の部屋展」となっていて、スタンプラリーもまた行われるようです。

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「シャーロック学園」公式ツイ-トより


公式アカウントツイート
https://twitter.com/sherlockgakuen/status/621689759484674048
横浜人形の家
http://sherlock.doll-museum.jp/

それから、先日放送されたPR番組が、NHK総合で22日午前3時15分から30分間(21日深夜)、再放送されるようです。

公式アカウントツイート
https://twitter.com/sherlockgakuen/status/622307574658928640




[ 2015/07/21 12:54 ] パペットホームズ | TB(-) | CM(0)

お知らせと訂正

すみません。こちらの記事「科学者の先端知識が負の形で活かされる-『ガリレオ』2007シリーズ「壊死(くさ)る」」で、田上昇一を四ツ谷工科大の准教授としていましたが、大学院生の誤りでした。本文は訂正しています。
[ 2015/07/21 00:56 ] ドラマ ガリレオ | TB(-) | CM(0)

『相棒』シーズン11第11回「アリス」-横溝正史とイギリスミステリー1

ベースは地方の旧家を舞台にした横溝正史風、それにイギリスのミステリー風味を加えた、伏線の多い展開なので、何度かに分けて書こうと思います。まずはあらすじからです。

物語は昭和30年(1955年)12月23日に遡る。富士山を見上げる早蕨村(さわらびむら)の、こじんまりとした、しかしその実かなり贅を凝らしたホテルから、セーラー服を着た2人の少女が森へと出かけて行った。1人は、この早蕨ホテルに宿泊中の、橘元子爵の娘瑠璃子、もう1人はホテルの経営者の、二百郷(におごう)洋蔵の娘・朋子だった。しかし散策目的の森の中で、瑠璃子は不意に姿をくらませてしまった。

それから57年が経過した、平成24年(2012年)の12月24日、雪の舞うロンドンの邸宅で、75歳の朋子が他界した。臨終に立ち合った弁護士、石川は、かつてスコットランドヤードで研修をしていた杉下右京にそのことを伝える。朋子の最期の言葉「ヒナギクじゃなかった。茜が危ない。あの子を助けて」というのが気になるというのだ。朋子は茜の大おばだった、茜は両親が既におらず、二百郷家の主として、かつての早蕨村の屋敷で、柴田久造と宮島加代の使用人2人と共に生活をしていた。杉下は、プライベートな知り合いということで、甲斐亨と共に二百郷家に向かったが、屋敷は空き巣騒ぎの最中だった。

茜が話すところによると、瑠璃子が「神隠し」に遭った日の夜に、ホテルは火事で焼けてしまっていた。朋子はかろうじて一命を取り留めたが、両親は焼死し、更に同じ日に友人もいなくなるという災厄の日となった。この日は一体何があったのか。村の郷土資料館にある宿泊客の名簿を調べていた杉下は、ある人物が偽名で宿泊していたことを突き止める。さらに、そのホテルの常連だった永沢元子爵の備忘録によれば、その人物はとある警察官僚に瓜二つの人物だった。

朋子の予言通り、空き巣以外にも二百郷家、特に茜の周辺で奇妙なことが起こる。杉下と甲斐が事件解明を進めて行く中で入手したスクラップブック、それを狙っている人物がいた。それは、離れた空家に住んでいる自称ライターの男、遠野弘明が持っていたものだった。他にも、茜が今関わっている養蜂の箱が荒らされており、そして何よりも、茜と使用人たちも何かを隠している雰囲気だった。また、村人たちにいわせると、二百郷家は華族の財宝を預かっており、それをこっそり売りさばいている「泥棒」であるともいわれていた。

そんな折、山岸昭和文化記念館の職員、佐武が殺される、その日は仕事納めの日だった。この記念館には、昭和時代の文献が多く展示されており、犯人は明らかにその中の特定の文献、永沢元子爵の備忘録を狙っていた。盗まれた備忘録のデータベースを見た杉下は、永沢元子爵と縁続きと思われるある人物が怪しいと睨み、その後、旧華族関係の便覧で再確認を行うが、実は茜も同じことを考えていた。

その一方で、「出店」と呼ばれる、警察庁が密かに所有していると思われる公安部隊もまた、この二百郷家に狙いをつけていた。彼らの目的は「国枝文書」で、これは戦後、新警察法に基づく警察庁が作られた際の様々な画策、表に出ない話を、警察官僚の国枝史貴がまとめた、いわば内部告発文書であった。このため「出店」は二百郷家のみならず、出入りする遠野の服にも盗聴器を仕掛け、絶えず盗聴を行っていて、文書のありかを掴もうとしていた。また、警察庁長官の父からこの件について連絡をもらった甲斐は、頑なにそれを拒否する。

しばらくして、二百郷家から次々と盗聴器が発見された。このため、杉下と甲斐が茜から聞き出した、手掛かりになるような話もすべて筒抜けになっていた。また、茶の中に有害物質が入っており、当時家にいた者がすべて病院に行ったことから、家には茜と訪ねて来た遠野だけになってしまう。外に出ていた杉下と甲斐が戻ったところ、遠野は茜を人質にし、財宝の隠し場所を教えるよう2人に迫る。

鍵は瑠璃子のスクラップブックにある、『不思議の国のアリス』のお茶会のイラスト、そして空き巣に会った部屋の柱時計にあった。杉下はそこで、遠野は実は永沢元子爵の孫の公彦であること、彼も備忘録の閲覧者の1人であったことを明かす。そして、遠野=永沢の服に盗聴器を仕掛けていた「出店」もそこにやって来て、国枝文書のありかを探そうとする。しかしそこに新たな人影が現れた。山岸昭和文化記念館の職員殺しで、犯人を追っていた警視庁の捜査一課の3人の刑事、伊丹、三浦、芹沢だった。

結局遠野=永沢は逮捕され、「出店」もその役割を終えた。そして肝心の国枝文書は、カビのせいでぼろぼろになっていて、とても読めるような状態ではなかった。その後杉下と甲斐は、ホテルのポーターであった柴田久造が、「神隠し」に関わっていたのを明らかにする。柴田はあの事件の前日、瑠璃子と二百郷洋蔵が相次いで隠し場所を訪れていたのを目にしていた。この時期、ホテルは左前になっており、柴田は洋蔵のために、財宝を少しずつ売りさばこうとしていて、瑠璃子にそのありかを尋ねたのだった。しかし瑠璃子は、そばにあった流れに身を投げ、頭を強打した。

柴田は取り調べを受けたが、時効ということで刑罰は受けなかった。茜は、柴田が蓮華畑に埋葬したという瑠璃子の遺体を、富士山の見える丘に埋葬し直す。墓を訪れた杉下と甲斐に、自分は今後も養蜂を続けるといって去って行く茜。東京では、この一件で警視庁が、警察庁を相手に恩を売っており、捜査一課では例の3人が、それぞれのやり方で新年を祝っていた。そして杉下と甲斐は、雪の舞う中を東京へと戻って行くのだった。
飲み物-ミルクティ
[ 2015/07/21 00:51 ] ドラマ 相棒 | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ-25 高杉の登場場面が少な過ぎる

文(美和)の奥女中編なのですが、奥に入ったことで、かえって歴史上の著名な人物との接点がなくなり、ますます文のいる世界が、異次元世界のように見えてしまいます。つまり
*奥女中パート
*志士パート
の2つがまぜこぜになりながら、ドラマが進行しているわけで、無論、この中の志士パート、あるいは男性パートはそれなりに大河らしいし、むしろこちらを目的で観ているようなところがあるのですが、奥女中パートの必然性がやはり感じられないのです。正直な話、この奥女中パートがない方が、やはり遥かに幕末ドラマらしいのです。

どうも文が関わると、創作部分が多くなるせいで、せっかくの幕末ドラマがきちんと幕末ドラマとして描かれない。もちろんこれは以前からありましたが、創作部分と史実の親和性がないのも問題です。つまり、史実が創作部分に引きずられてしまうため、史実を描く面白さもなくなり、1つのドラマに2つの異なる世界が存在するようになっています。ネット上で珍大河などともいわれていますが、正にその意味では前代未聞といえます。やはり無名の人物を主人公にすることのリスクは大きいと思われます。

それと先日の「女たちの園」で奇妙に感じられるのが、文がいつの間にか人事決定権を持っているということです。しかもやけに意見したがります。多少昇格したとはいえ、まだ矢絣のお仕着せを着ている女中が、こんなことをするでしょうか。文によって奥のリストラが決められてしまっている。しかもその後、側室(乃木坂46の「十福神」)が新たに入って来て、文は失態を演じ、銀姫に非難されるわけですが、本来文は守役で入っているはずです。そんな人事決定権などまずないでしょう、代々奥女中を務めているわけでもないのですから。そして園山とはあっさり和解するし、奥のある意味生々しさ、複雑な人間関係がまるでなく、文が思うままにことが動いているように見えるのは、如何にも不自然です。しかも次回放送では、文が銀姫のために羊羹を作るという設定のようです。やはり彼女にはおさんどんが似合うのかもしれません。

その陰で、高杉晋作がやけに割を食っています。今回彼が登場したのは、子供に会う場面のみです。本来この時期は俗論派と正義派のはざまで長州が揺れ、俗論派の代表である椋梨藤太が実権を握って、高杉は逃亡せざるを得なくなるのですが、そのような緊迫感が感じられません。その逃避行において、連れそうことになるおうのがまだ登場していませんし、後に第二次長州征伐で活躍する大村益次郎も名前がまだ出て来ません。脚本家は確かに「奥」を描いてはいるのですが、「長州」を描いていないなと思います。それから井上聞多が斬られる場面、これももう少し詳しく描かれてしかるべきでしょう。この井上が斬られた際に、応急手当てをした蘭方医がいたといわれています。適塾の出身だったようですが、どうせなら、小田村伊之助がこの時だけ「南方仁」になって、ペニシリンを使って手当てをしたという設定でもよかったような気もします(笑)。

しかし奥の場面、ここもうちょっと奇兵隊とか高杉のために使っていいでしょう。このまま文の登場場面ばかり引きずって、最終回まで行ってしまうのでしょうか。そうなりそうな気もしますが、しかしこのドラマも本来改善するべき余地はあり、しようと思えば多少は可能であるにもかかわらず、無名の人物を自分たちの動かしたいように動かした結果、なんら感動のない大河ドラマとなっているのは確かです。土屋チーフプロデューサーの「斬り合う男たちにも家族がいる」というのは、裏を返せば「家族のために斬り合い、戦う男たち」がいるということでもあり、そのどちらか一方しか描かないのは片手落ちではないのでしょうか。

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[ 2015/07/20 21:03 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

ミステリーの収斂進化-御宿かわせみとガリレオとホームズ

収斂進化という言葉があります。元々は生物学用語で、異なる生物がそれぞれの居住空間で似たような生態的地位(ニッチ)にある時、姿かたちが似て来るというものです。詳しくはこちらのウィキに書かれていますが、オーストラリア大陸の有袋類とその他の地域での、それに該当する動物、たとえばフクロオオカミとオオカミの関係などがその一例です。また、サメとイルカ、昆虫の翅と鳥類やコウモリの羽などにも、類似した関係が見られます。

さて、TVドラマ『ガリレオ』とシャーロック・ホームズの類似性については、これまでも何度か触れています。また、『御宿かわせみ』の背景や登場人物にも、ホームズと共通したものがあります。もちろん、それ以外の多くのミステリー文学、刑事ドラマなどもどこか共通した背景があり、それがミステリーファン、謎解き好きの心を惹きつける一因にもなっているでしょう。また、作者が他の小説やドラマを意識して書いた可能性もあります。たとえば三谷幸喜氏の『古畑任三郎』シリーズなどは、明らかに『刑事コロンボ』を意識しているといえます。

しかしこういった国内、海外のミステリー、あるいは捕物帳には、どこかこの収斂進化的な点が見られるように思います。全く違う文明から出発しているにも関わらず、その後の歴史的展開にどこか共通点があると、人々の暮らし、あるいはそこに起こる事件も、どこか似て来るというわけです。たとえば江戸時代の江戸の人々の暮らしと、ビクトリア朝ロンドンの人々の暮らしは、もちろん家具調度や日常生活などはかなり異なっているものの、インフラは整備されており、市中の人々の生活がありって中には富裕階層もいる。そういった人々の富を狙う者がいたり、また、政治的に権力のある人物を狙って暗躍する人間が登場したりします。

また、そういう市中に暮らす人々の日常的な悩み、たとえば家族が行方不明になったとか、子供がさらわれたとか、怪しい者につきまとわれているとか、そのいずれをも解決する人物の存在が求められるようになります。その問題を解決する存在として
*比較的自由が利き(ちなみに東吾は道場の師範代)
*理論に優れているか、気端が廻る
*情報源がある
といった条件を満たしている人物が必要になります。つまり、それが神林東吾であったり、ホームズであったりするわけです。最後の情報源というのは、これはどういう環境に置かれているかで違いますが、東吾の場合は兄で与力の通之進や同心畝源三郎の情報、そして何といってもかわせみの女将おるいの話がメインですが、ホームズはレストレードやマイクロフトの情報に加え、新聞記事なども参考にしています。

この類似性は、やはりそれぞれの社会や生活に見られる、いくつかの共通点に拠るところも大きいといえそうです。そして『ガリレオ』は『御宿かわせみ』とはもちろん異なりますが、やはりホームズの収斂進化と考えられます。こちらは無愛想で理屈っぽくて、しかし警察の人間と顔見知りで、しばしば問題を持ち込んで来られ、協力する。そして自分が興味ある事件にしか協力しない。この点は様々な映像作品のホームズにもいえることですが、湯川の場合は私立探偵ではないため、報酬はもちろん受け取らない。いわばボランティアであるため、余計にその印象が強いといえます。そのため、内海薫が来ると研究ができないとこぼすこともあります。

日本の捕物帳、刑事ドラマでホームズ、あるいはポワロやコロンボを連想させる作品があるのは、単にそれにあやかる、それに似せるという以外に、こういう社会的背景が、同じとはいえなくてもどこか似通った部分があるというのも、理由の1つとして挙げられるでしょう。恐らく、かつて放送された捕物帳(『鬼平犯科帳』を含む)や刑事ドラマにもそういう傾向はあると思われます。あるいはその逆もあるのかもしれません。

それから『ガリレオ』ですが、今度東南アジアでネット配信されるということです。香港のPCCWの供給ということで、日本のコンテンツのアピールと同時に、海賊版対策でもあるようです。

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[ 2015/07/19 00:54 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『JIN -仁-』完結編第8回番外編 蘭学と英語

『JIN -仁-』の番外編にするか、全く別の記事にするかでちょっと考えましたが、一応『JIN -仁-』の番外編にすることにしました。完結編もそろそろ大詰めですが、このドラマの中では、仁は一応蘭方医とされています。蘭方は、出島の商館に駐在していた医師たちから広まって行き、特に外科において優れていたため、彼らオランダ人医師の通詞(通訳)たちが、それぞれの流派を作るようになりました。また、日本人医師との交流もあったことから、蘭方は広がりを見せ、特に18世紀以後は、西洋の進んだ医学を採り入れるようになりました。また、眼科も元々蘭方のものといわれています。

しかしその当時、情報の伝達には時間がかかりました。『花神』の中で、イネ・シーボルトが、蘭方の本の一部が読めず、村田蔵六の宿を訪ねる場面が登場しますが、その本は、日本でいう元禄年間の出版で、既に幕末の段階では過去の物ともいえる書物でした。また蘭方、ひいては蘭学そのものも、次第にドイツ医学や英語に取って代わられ、ヨーロッパで唯一、日本との交易を独占していたオランダは、他国にその座を譲るようになります。

しかし、鎖国下の江戸時代で蘭方が芽生え、育ち、更にはオランダ人医師の元、外科の流派ができたというのも珍しいといえば珍しいことですまた蘭方を学ぶことにより、西洋の数学や幾何学も採り入れられる一方で、独自の和算も発展して行きました。しかし江戸時代はオランダと中国(清帝国)、朝鮮半島とは交流があったわけですから、実質的には鎖国でなく、限定交易と呼ぶべきでしょう。もちろんキリスト教の布教は禁止されていましたし、一般庶民が外国の文物に触れる機会は限られていましたが、それでも全くなかったわけではありませんでした。

元々こういう限定交易に踏み切ったのは、当時のヨーロッパの植民地政策もまた一因であったと考えられます。この情報がどのくらいまで把握されていたのかはわかりませんが、恐らくこのままにしておくと、早晩ヨーロッパのどこかの支配下になるのではないかという意識も、当時の支配者の間にはあったことでしょう。それを踏まえて、まずキリスト教を禁じ、最終的に、布教を伴わずに交易をするオランダ人と、清・朝鮮半島に限ったと見ることもできます。

また開国時、つまりペリーの来航により、欧米列強に門戸を開放することになった嘉永年間以降、幕末の時期にも、植民地政策を避けるべしという意識が渦巻いていました。この時はアヘン戦争が直近にあったため、あの轍を踏まない様にとの思いが、とりわけ強かったようです。『陽だまりの樹』にもその危機感が描かれています。結局薩長が主力となった明治政府樹立、その後の内乱の時期を経て、日本は独立国家の体を保つわけですが、この時も様々な苦心があったことと推察されます。

ちなみに当時、日本語を廃して英語を国語化すべきという意見もありました。急進的な欧化主義者といわれた森有礼の提案ですが、流石にこれは、英語教育を受けた層とそうでない人々との意思疎通ができなくなるとされ、却下されました。その代わりとして、翻訳が奨励されるようになりました。原語ではなく、日本語に置き換えられた書物を皆が読むことによって、西洋の文物を学ぶというスタイルのものです。

このため、明治以後はかなりの翻訳、または翻案本が出版されることになり、それが今に至るまで続いています。考えてみれば、自国の固有の文化や社会の中で暮らし、なおかつ自分たちの言葉で外国文学を読むことができ、しかもその時々の翻訳を読み比べてみることまで可能というのは、かなり恵まれたものでもあるといえるかもしれません。

[ 2015/07/18 23:44 ] ドラマ JIN ー仁ー | TB(-) | CM(0)

科学者の先端知識が負の形で活かされる-『ガリレオ』2007シリーズ「壊死(くさ)る」

突然ですが、以前こちらでも紹介させていただいている、BBC版『シャーロック』ファンのナツミ様のブログに、「最先端の男」という記事があります。探偵という職業が情報収集力、そして捜査のスピードを高めるうえで不可欠の通信の分野において、最先端であるべき姿について言及されています。実はこの「先端」に、何度かここで取り上げている『ガリレオ』の2007シーズン第4話を思い出したので、書きたいと思います。この中に、四ツ谷工科大学の応用物理教育学会というものが登場します。湯川学がそこで講演を行うという展開ですが、この学会のテーマが「ユビキタス時代を拓く 先端量子ナノデバイス」となっています。

無論この場合の先端とは、ホームズのような情報収集や通信とはまた違い、科学、特に物理学における先端分野です。ガリレオにホームズ的なものを感じるとは、以前にも書いたことがありますが、このエピソードには特にそれを感じます。容疑者が同じ科学者ということで、わずかながらホームズとモリアーティの対決を思わせること、そして、ストーリーとしては、先端技術を使った殺人であり、細部に凶器の特徴が現れているという点です。ちなみにユビキタスとは、ひところよく使われた言葉なのでご存知の方も多いでしょうが、「偏在」、つまり「同時にいたるところに存在する」の意味で、ちょうどこの作品が放送された頃、IT業界を中心に使われています。

そのユビキタスを象徴するものが半導体であり、その半導体に使われるのがシリコンウエハーです。余談ながら、このシリコンウエハーは、日本企業がかなり関わっています。このシリコンウエハーを加工するのに使う超音波機が、実はここでの殺人に使われています。しかもその殺人に携わったのは、日の出の勢いの新鋭科学者で、湯川も一目置いている四ツ谷工科大の大学院生、田上昇一でした。田上は学会の後湯川の実験室を訪ね、海外に出て、軍事産業の仕事をやりたいと漏らします。

ところでこの時の被害者は、四ツ谷工科大の女子学生で、自宅のプールで死亡していたのが確認されていました。心臓麻痺という検視結果が出ますが、内海薫は死体の胸の部分にある、壊死状態でできたあざに不信感を抱きます。それを聞いた湯川は、内海に、過去何年かで同じような死に方をした人物がいないか調べさせます。その結果、2人の健康な人物が、水中で心臓麻痺で死んでおり、しかもやはりあざを残していました。なぜ心臓麻痺なのにあざがあるのか、湯川は珍しく悩みます。その一方で、捜査のために田上の研究室を訪れていた内海は、ホテルのレディースプラン宿泊券をプレゼントされます。

湯川は、学生たちに「暗殺」「殺人」「兵器」「心臓麻痺」を含むキーワードで、世界中の軍事産業を検索させます。その中でヒットしたサイトの1つに、やはり田上は関わっていました。そして、内海がプランを利用して宿泊しているホテルに自分も宿泊し、内海と共に偶然を装って宿泊し、すきを見て彼女のワインに催眠薬を入れます。その後田上は彼女の部屋に磁気カードで忍び込み、入浴したまま眠ってしまった内海を超音波装置で殺そうとしますが、既にその場には刑事が張り込んでおり、また犯人は田上ではなく、彼が金で雇った人物でした。

実際の田上は、そのままホテルをチェックアウトしようとしますが、そこに湯川が待ち構えていました。ホテルのバーで2人は話します。善悪は表裏一体だと湯川、湯川がモラルを持ち出すことを不思議がる田上。湯川は、科学者は研究のテーマに誠実であるべきといい、またこうもいいます。あの超音波装置に5年以上もかけているようでは、とても軍事産業は無理だ、あの実証は失敗だ、自分ならあざを残さずに殺す兵器を開発する。そういって、自分のメモを田上に渡して去って行きます。それを見て、「あの人はやっぱり天才だ」とつぶやく田上。

ところで凶器が超音波だと、なぜ湯川は気付いたのでしょうか。それは、内海が落としていったブローチでした。それは田上から、シリコンウエハーを加工したものだといわれてもらったものですが、超音波は条件によっては、圧力による破壊作用があるため、それを応用したものであったわけです。それをそっとゴミ箱に捨てる湯川。ちなみに内海自身は、田上の、湯川と好対照といえるそつのなさに好感を持ちながらも、結局はブローチを落としたことにも気づいておらず、また後からそれを探すこともなかったようです。

ちなみに、ホームズとモリアーティは表裏一体であると私は考えていますが、このエピソードの中で、湯川が善悪は表裏一体という以外に、このようなことを草薙俊平に向けて言っています。
「人間は計算式のように美しくはない。
それどころか見るに堪えないほど醜い時がある」
そして、科学者のモラルを説く前に、田上に対して、才能を馬鹿げたことに使ったと非難します。これは『容疑者Xの献身』で、石神に対して吐いたセリフと似ています。

ところでドラマの中で、「円端具流」という文字が、研究室の黒板にでかでかと、しかも縦書きで書かれています。これは既にネット上で多くの方が指摘していますが、entangle、つまり量子もつれ(エンタングル状態)の意味のようです。それと、湯川が田上とバーにいる時飲んでいたのは、ソルティドッグでしょうか。今はウォッカベースですが、元々イギリス海軍発祥のカクテルで、ジンとライムジュースで作られていたといわれています。ジンもライムジュースも、あるいはラム酒もですが、かつてのロイヤルネービーには、不可欠のアイテムでした。
飲み物-マティーニ
[ 2015/07/18 00:31 ] ドラマ ガリレオ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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