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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  2015年04月

花燃ゆ番外編10-高橋英樹さんの番組

先日放送された、高橋英樹さんの井伊直弼に関する特別番組を再放送していたので、録画して観ました。高橋さんが、横浜、彦根、教徒と直弼ゆかりの地を回るというのが中心で、これは結構楽しめました。直弼直筆の恋文なども紹介されており、またそもそも、吉田松陰はこの人物を君主の鑑と尊敬していたことにも言及されていました。ただ正直に言ってしまえば、この番組で紹介されている内容は、本来はドラマそのものに盛り込まれるべきだったかと思われます。それとは別に、高橋さんの紀行番組を作るという方法でもよかったかと思います。彦根の井伊家御用達の和菓子店なども紹介されていて、ドラマの舞台を知るにはうってつけの番組であったのは事実です。

その一方で以前にも書きましたが、安政の大獄には将軍の跡目争いも絡んでいますが、それについて触れられていないのはやはり残念です。またドラマ本編の、直弼と松陰が差し向かいで話す場面も番組中に登場しましたが、これはやはりちょっと違和感があります。特にここで松陰は、直弼が自分に敵対する人物を拷問や死罪にしたことに不満を漏らしますが、これはやむを得ないことでもあったでしょう。実際、水戸や薩摩の工作で幕府は権威をないがしろにされ、しかも水戸藩士の鵜飼吉左衛門の書簡には、直弼暗殺をほのめかす記述があったことから、やはり死罪に処せられます。松陰も間部暗殺計画を黙っていれば、死罪は免れたかもしれなかったのですが。ところで松陰役の伊勢谷友介さんによれば、井伊直弼は「ゴジラ」とのこと。まあ、確かに威圧感はありそうです。

来週からは高杉晋作登場、そして坂本竜馬も登場で、いよいよ動乱期へと突入します。それに合わせて、もう少し動きのあるドラマ進行でいいのではないかとも思います。それからこの『花燃ゆ』で、小田村伊之助を演じている大沢たかおさん主演の映画『風に立つライオン』についても先日書きました。実はこれを観てから、『JIN -仁-』が頭から離れなくなり、DVDで見直すことにしました。実はこれ、リアルタイムで観たのは3回くらいですので、始めからちゃんと観るといった方が正しいでしょう。しかしこれも幕末が舞台ですが、手術という概念がまだ一般に普及していないため、一から教えなければならない一方で、自分が如何に先人の遺したものの恩恵を受けていたかを思う仁先生、なかなかいいですね。

飲み物-コーヒー

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[ 2015/04/30 01:08 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

ホームズと吉田松陰 6/Holmes and YOSHIDA Shoin 6

前回の大河ドラマ『花燃ゆ』で、吉田松陰は刑死します。この中で、松陰と大老井伊直弼は、差し向かいで言葉を交わしますが、この当時の習慣から見てこれはありえません。いずれにせよ、高橋英樹さんが演じる井伊直弼の、ある種威厳のある声は、「ダグラスさんのお屋敷の冒険」で、ホームズに「己の小ささを思い知れ」と言ったモリアーティ教頭の声を連想させます、あるいは、自らが厳しい状況に置かれている井伊は、思うままに天下国家を論じる松陰に、こっちの身にもなってみろと一喝したいのかもしれません。

In the latest episode of Taiga Drama "Hana-moyu", YOSHIDA Shoin is executed. In it, he and Ii Naosuke, chief minister of the government talk face to face though it's impossible judging from the custom at that time. Anyway the voice of Ii who is played by Hideki Takahashi has a kind of dignity and it reminds me of that of Deputy Headmaster Moriarty who tells Holmes to realise his immatureness in "The Adventure of the Residence of Mr. Douglas". Or Ii, who is in severe situation may want to shout for Shoin who argues high affairs of state as he pleases to put himself in his position.

本
[ 2015/04/30 00:28 ] パペットホームズ/SH Puppetry | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ番外編9-『花神』総集編第四巻を観て

『花神』DVDの最終巻である第四巻を観て。この巻は高杉晋作の葬儀から始まります。まず思想家である吉田松陰が現れ、次に行動を起こす高杉晋作の時代となり、そしてこの巻で、技術をもって総仕上げをする大村益次郎の出番となるわけです。この高杉の死から半年後に大政奉還となり、江戸幕府は終焉を迎え、その後薩長は兵を出して、幕府とそれに味方する藩の追討に乗り出します。いわゆる戊辰戦争で、鳥羽伏見の戦いに端を発し、その後北越戦争となって行きます。その頃、越後長岡藩の家老河井継之助は、藩を中立的な独立国とするべく奔走し、薩長軍に嘆願書を提出します。しかしこの時やって来たのが、さほどの経歴もないのに、軍監という肩書を持っていた土佐出身の岩村精一郎でした。岩村は河井の話をろくに聞こうともせず、ついに交渉は決裂し、長岡藩は幕府軍の一員となります。

その後河井は負傷し、その傷がもとで落命します。その一方で、北越戦争に従軍していた長州の時山直八、さらには天堂晋助も亡くなり、晋助の遺髪がお里の元に届けられます。墓を建てるお里の元に来たのは、彼を婚約者の敵として追っていた粟屋帯刀の娘の菊絵でした。そして江戸では、大村益次郎が指揮官として、上野に籠る彰義隊と一戦を交えることになりますが、この時既に江戸入りしていた薩摩藩士の海江田信義(有村俊斎)は、連盟を結んだとはいえ、仲がいいとは言い難い長州の、それも村医者上がりの大村益次郎にいい思いを抱いておらず、しかも、大村が理論通りにことを運んであとは泰然自若としているのも、海江田の性分に合わなかったようです。しかも大村の元々の愛想のなさもあり、いよいよ憎悪の念を強くして行きます。最終的に海江田は、長州の刺客である神代直人を使って、軍事のことで大坂に行き、京に泊まっていた大村益次郎を襲わせます。これは、大村の大坂行きを強く案じていた桂小五郎に大きなショックを与えました。

大村はその後、大坂へ高瀬舟で搬送され、右太ももの傷が大きかったため手術を受けることになります。この時手術に立ち会ったのは、負傷の件を聞きつけてやって来たイネ・シーボルトでした。手術後しばらくは小康状態を保ったものの、やがて敗血症を起こして世を去ります。享年四十六でした。その翌日妻のお琴がやって来ます。初めて顔を合わせたイネに、お琴は、イネが知っている大村益次郎を彼女は知らず、彼女が知っている大村益次郎をイネは知らないといい、こうつぶやきます。
「あたしたち、違う男を好いちょったんじゃねえ」
大村の遺体はお琴と共に帰郷し、イネはそれを見送ります。時あたかも、長年日本の医学を支えて来たオランダ医学が廃れ始め、ドイツ医学が勃興し始める時代となっていました。

最後に、主な登場人物のハイライトシーンが紹介されます。吉田松陰、高杉晋作、大村益次郎に加え、山県狂介や伊藤俊輔、井上聞多も登場します。この伊藤と井上は、ご存知の方も多いと思いますが、英国留学の際に、海軍(ネイビー)を学びに行くというべきところを、ナビゲーション(航海術)を学びたいと言ったため、船員になりたいのかと思われ、イギリスに向かう間、甲板の掃除をさせられます。この場面は総集編そのものには入っていないので、このハイライトシーンのみでの登場となります。

ところで大政奉還の少し前に、薩長は京都でのクーデターを計画していました。しかし坂本竜馬がお膳立てをした大政奉還により、この計画が中止となったわけです。薩長に取って面白くはありません。しかもその後、京都において合議的な政体を作るという手筈まで整えていたわけで、これが実現すれば、戊辰戦争も、それによる明治政府も成立していなかったでしょう。その後竜馬は、盟友中岡慎太郎と共に暗殺されます。犯人は幕府側の見廻組といわれていますが、竜馬の暗殺に謎めいた部分があるのは、こういういきさつがあるのかもしれません。

それにしても、松崎真さん(『笑点』で座布団を配っていた人といえばわかりやすいでしょうか)が壺振りとか、中岡慎太郎役がかつて国会議員だった横光克彦さんとか、神代直人を演じたのが、先日ちょっと触れた『風に立つライオン』で、主人公の上司役の石橋蓮司さんとか、今回も結構発見がありました。まあ何といっても、河井継之助役の高橋英樹さんが、『花燃ゆ』で井伊直弼を演じているわけですが。
ちなみに、このDVDの構成は
第一巻 総集編第一編 革命幻想
第二巻 総集編第二編 攘夷の嵐、第三編 崩れゆく長州
第三巻 総集編第四編 徳川を討て
第四巻 総集編第五編 維新回天
となっています。
しかしこれを観て気づいたのですが、『花燃ゆ』、あるいはその他の近年の幕末物で耳にする「新しい時代」と言うセリフを、この当時は殆ど聞きません。高杉晋作が一度口にする程度です。この辺りの違いも興味を惹かれます。

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『花神』主役の村田蔵六、後の大村益次郎(中村梅之助)とイネ・シーボルト(浅岡ルリ子)、『NHK大河ドラマストーリー 花神』より

[ 2015/04/29 00:52 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

ホームズの変装/Disguise of Holmes

原作では、ホームズは様々な変装をします。『犯人は二人』の配管工とか、『空家の冒険』の本を持った老人とか、『最後の事件』のイタリア人司祭といった具合です。15歳のホームズも、一度だけ変装をします。『最後の事件』が原作の「最後の冒険」で、塗装職人になりすまし、ハドソン夫人から、221Bの壁を明るい黄色に塗ってくれという注文を受けます。ワトソンはそれを止めようとして、聞き覚えのある声を耳にします。その塗装職人はシャーロック・ホームズでした。その前の晩に221Bを去った後、何があったかを伝えるために、レストレードにばれないようにして221Bに戻ったのです。

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シドニー・パジェットの描いた司祭姿のホームズ(『シャーロック・ホームズ大全』より)/Holmes disguises him as a priest by Sidney Paget from "Sherlock Holmes Taizen"(The Corpus of Sherlock Holmes)


In the canon, Holmes disguises himself as various people as plumber in "Charles Augustus Milverton", an old man with books in "The Adventure of the Empty House" and an Italian priest in "The Final Problem". On the other hand, fifteen-year-old Holmes disguises himself as another person only once. In "The Last Adventure" based on "The Final Problem", he successfully impersonates a painter who is ordered to paint the wall of 221B bright yellow by Mrs. Hudson. Watson tries to stop it and hears the voice that is familiar to him. The painter is Sherlock Holmes who goes back to 221B with the appearance not to be noticed by Lestrade and tells his roommate what happened to him after leaving the room on the previous night.

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「君は何も見ていないな、ワトソン」(メモリアルブックより)/"Watch me closely, Watson." (From Memorial Book)

[ 2015/04/28 23:42 ] パペットホームズ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ番外編8-『花神』総集編第三巻を観て

まず、「花燃ゆ番外編7-『花神』大河ドラマ・ストーリーその2」で、登場人物の写真、高杉晋作と吉田松陰の順番が違っていましたので、訂正しています。

そして『花神』総集編第三巻ですが、前回の最後の方で、長州藩内の俗論派=幕府恭順派の駆逐、いわゆる大田・絵堂の戦いで勝利を収めた高杉と、正式に上士に採り立てられた村田蔵六改め大村益次郎は、慶応二年(1868年夏)、指揮官として第二次長州征伐、いわゆる四境戦争を迎え撃つことになります。ちなみにこの時、高杉はさておき、大村の格好は浴衣に短袴、頭に笠をかぶり、手拭いを首にかけて石板を紐で首から下げるという、ちょっと指揮官にはふさわしからぬ格好でした。しかしこれには彼なりの哲学がありました。まず彼は馬に乗れなかった、あるいは乗馬がうまくなかったということで、この時は兵たち同様に徒歩で戦場に向かっており、歩きにふさわしい格好であったといえます。そして、石板を下げておくことで、いざという時に作戦図を描いて命令を下すことが出来たのも理由の一つでしょう。もちろん兵たちも甲冑はつけず、後に勝海舟が「紙屑拾いのような格好」と評したように、指揮官も兵も実用的な服装を重んじたわけです。この戦争ではまた、長州は地元の人々に対して、戦で迷惑をかけてすまないという高札を立てたため、人々の多くが長州の味方になったといわれています。

一方で高杉は、山県狂介共々海路小倉を攻めます。小倉は譜代大名小笠原家の城であり、ここを落とすことが最大の目標でした。関門海峡は対岸同士の距離が短く、潮の流れが速い中艦を出し、幕府軍艦を砲撃して、ついに小倉城は炎上したわけですが、しかしこの時、高杉の健康は悪化していました。この時の高杉は、愛人のおうのと共に、馬関(下関)の豪商、白石正一郎の邸に滞在していましたが、健康状態が悪いのを見た白石が医師を呼び、労咳(肺結核)であることがわかります。その後高杉は馬関郊外におうのと転居し、師である吉田松陰と松下村塾門人の墓を訪れて、自分ももうすぐこの中の一人になるといい、おうのに自分の死後墓守をしろと命じます。もちろんおうのは、そんなこと言うたら嫌やと拒むわけですが、やがて高杉は、自分の禄が加増された時の祝杯すら挙げられなくなり、慶応三年(1867年)四月に、28歳に満たない生涯を閉じます。

高杉は大田・絵堂の戦い後も、刺客に狙われる日々が続き、おうのを連れてあちこちを転々としていました。いささか落ち着かない時期であったものの、本人にとっては幸せな時期であったのかもしれません。一方で天堂晋助もまた、お里と共に流浪の旅を続けることになります。このドラマでは、この人物は坂本竜馬と知り合いであったという設定で、剣術使いから足を洗わせて、亀山社中に入れようとしたが結局ダメだったと、竜馬が大村と桂小五郎に伝える場面が登場します。この時期は彼の肝いりで薩長同盟が結ばれ、また、強行した第二次長州征伐の失敗、陣中での将軍家茂の病没など、幕府に取ってはよからぬ事態が相次ぎました。その後、徳川慶喜が第十五代将軍として幕府を統制することになります。

それにしてもCGのなかった1970年代、模型で海戦を再現した当時のスタッフは、大変だっただろうなと思います。

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[ 2015/04/28 00:03 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ-13

さて、松陰の処刑回です。実は井伊直弼を演じる高橋英樹さんの特番があったらしいのですが、生憎それは観ていないので、本編のみを観ての感想です。で、その本編、道中詩作に耽る松陰が登場するかなと思ったのですが、それは登場しませんでした。また橋本左内や頼三樹三郎が処刑されたというのもなしで、何だか安政の大獄が、松陰を懲らしめるためだけに存在したような錯覚さえ受けてしまいます。もう少し同時期の様々な人物像や出来事を入れてほしいなあ…でないと、幕末史の多面的な見方ができにくくなるのではないでしょうか。

それと、一応『留魂録』は登場しましたが、大老である井伊直弼が一罪人と直接口を利くというのはありえたのでしょうか。あと番組サイトでは「『留魂録』によると幕府の取り調べは悪意に満ちたものだったようです」とありますが、やはり幕府にも幕府の立場があるわけです。ここは、先日書いた『花神』の大河ドラマ・ストーリーにある「松陰の軽信の癖は、ここでも自らの墓穴を掘った。吟味役人の巧妙な取り調べに対して、それがワナとも知らず、彼は憂国の志を述べ、間部暗殺の計画を熱烈に語るのだった」と捉えるべきかもしれません。松陰先生とて人間だから、間違いも軽はずみもあるわけですし、ましてや幕府側の人間を殺すなどと平然と言ってのけたのであれば、要注意人物とされても仕方のないことでした。

あと、家族が恐らく処刑と時を同じくして彼の幻を見るのは、如何にもこのドラマらしい演出方法であります。ただその分、やや差し迫った雰囲気が薄れた感もあります。この点は、『花神』の方がもっとリアルでしたね。しかし松陰役の伊勢谷さんが髪を下ろしているのは、何か首を斬られる前の石田三成といった風にも取れます。

それと、これは以前も書いていますが、日米通商修好条約の最大の欠陥の一つに金の流出があります。これは『龍馬傳』の第12話「暗殺指令」で、久坂玄瑞を龍馬が萩に訪ねたところ、久坂は松陰が刑死したことを知らせ、そして自身が攘夷を進める理由の一つである、金の流出について龍馬に教える場面があります。この時久坂は、そこにあったせんべいと団子を、日本の小判とアメリカの銀貨に見立て、せんべい(小判)1枚は、本当は団子(アメリカ銀貨)15個枚に匹敵する価値なのに、アメリカは小判1枚をたった5枚の銀貨と引き換えていて、その結果日本の金がどんどん国外に流れていると説明するわけです。史実ではないでしょうが、面白い演出です。この金流出は番組サイトにも見当たらず、今後ドラマ内で描かれるのかもしれませんが、やはりこのくらいの演出をしてほしいです。

『龍馬傳』といえば、生瀬勝久さん演じる吉田松陰を見ました。この松陰先生は随分ワイルドで、下田踏海の前に、気合を入れるため金子重輔と殴り合い、果ては龍馬まで殴られてしまいます。出番は少ないのですが、なかなかインパクトのある吉田松陰でした。

しかし、サイトとか特番に頼るのではなく、ドラマですべてを描いてほしいと思います。今回はいつもに増して苦言が多くなりましたが、幕末の動乱の黎明期ともいえる、ペリー来航から吉田松陰と松下村塾の時代の描写としては、正直ちょっと物足りなさを感じました。あと、やはり水戸の存在が希薄な感じでした。今後、高杉の登場により、多少変化があってもいいでしょう。高杉と伊之助、それに龍馬が各人各様で時代を引っ張り、文がそれを見守るような展開でもいいかもしれません。それと、29日に早くもこれまでの総集編(吉田松陰編?)が放送されるようです。

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[ 2015/04/27 00:07 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ番外編7 追記

この大河ドラマ・ストーリーで、面白い記事を見つけたので書いておきます。記事というか、萩ラジオ中継放送所というNHK山口の出先機関があって、そこの方の話なのですが、この『花神』のロケの際、問い合わせが殺到し、多い時は1日40件以上も来て、関係者は自分しかおらずてんてこ舞いの日々だったとのこと。通常業務の傍らの応対ですから、さぞかし大変だったのではと思われます。しかも当時はネットのない時代、今ならロケ班の所在地もスケジュールの変更も、ネットで恐らく(と言いますのも、ロケを見に行ったことがないのであくまでも推測なのです)わかるのでしょうが、恐らくこの頃は、公衆電話から萩の中継放送所に電話をしていたのでしょう。

そして、撮影が始まると必然的に人垣が出来るわけです。特にこの当時、中村雅俊さんとか篠田三郎さんなどは女性ファンが多く、「収録に支障のないよう理解を求めるロケ班」とありますから、撮影以外の雑事にも追われていたのでしょう。尤も今だと、下手したら自撮りするファンもいたりしかねないだけに、また別の意味で大変なのかもしれませんが。またギャラリーの顔を映さないでくれという依頼もあったようで、授業そっちのけで来た高校生かなどとも書かれています。一方で撮影隊の所在が確認できないという苦情もあったようで、関係者の苦労がしのばれます。ちなみに『花燃ゆ』の方も、ギャラリーはいたのではないかと思いますが、その手のことは書かれていません。

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[ 2015/04/26 01:02 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ番外編7-『花神』大河ドラマ・ストーリーその2

昨日の続きです。まず、ページ数に一部誤りがありましたので訂正しています。しかし司馬氏のインタビューがかなりページ数を割いているのを見ると、この当時、如何に原作に重きを置かれていたかがわかります。

さて、近年の大河ドラマ・ストーリーに比べ、当時のこの手のガイドブックの、出演者の紹介や画像の少なさ、それと比較してのコラムや史料の多さについても昨日書いています。逆に最近の物、ここでは『花燃ゆ』についてですが、人物相関図がついたり、ドラマの舞台となる場所が、より細分化されているのは評価できます。ただ、あまり事細かに説明されるのも、失礼ながらちょっと煩わしいものもありますし、ことさらに振り仮名を振ってあるのも疑問です。何やら中学生向けの歴史の教科書のようです。ある程度若い世代を視野に入れてのことかもしれませんが、「徳川幕府」や「松下村塾」にまでいちいち振り仮名を振る必要があるのかとも思います。

あと、ロケ・レポートとか、出演者の対談とか、海原徹京大名誉教授と尾木ママの対談なども、大河ドラマ・ストーリーに載せるべきことなのでしょうか。無論ファンサービスという側面もあるのでしょうが、何かどっちつかずになっている感じです。大河ドラマ・ストーリーとは別にムック的な物を作って、そちらを出演者メインの企画にしてはどうかとも思うのですが。それと、『花燃ゆ』のみならず、近年のこの手のガイドブックには、古文書の掲載やスタッフのコメントが少ないのも残念です。スタッフのコメントなら、パペットホームズのガイドブックの方が多いようにさえ感じられます。そういえばロケ・レポートで、井上真央さん演じる文の画像に「今日も1日頑張りましょう」などと吹き出しがついていますが、ハドソン夫人をちょっと思い出しましたね。

前置きが長くなりましたが、『花神』の出演者の集合写真はこちらです。まず男優陣。
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向かって右から久坂玄瑞(志垣太郎)、山県狂介(西田敏行)、高杉晋作(中村雅俊)、吉田松陰(篠田三郎)、天堂晋助(田中健)、桂小五郎(米倉斉加年)、伊藤俊輔(尾藤イサオ)、井上聞多(東野英心)


そして女優陣。
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向かって右から天堂晋助の恋人お里(大竹しのぶ)、高杉晋作の愛人おうの(秋吉久美子)、村田蔵六夫人のお琴(加賀まりこ)、高杉晋作夫人のお雅(岡江久美子)


皆さんお若いですね…。ちなみに主役の村田蔵六と、イネ・シーボルトはここには登場していませんので、改めてご紹介します。あとロケとかスタジオ撮影関連のスナップが何点かありますが、『花燃ゆ』のガイドブックに比べれば微々たるものです。その代わり写真や古文書がかなり掲載されています。ちなみに『留魂録』もあります。
「身ハたとひ武蔵の野辺に朽ぬとも留置まし大和魂」
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松陰先生、やはり右上がりの字ですね。
それにしても、次回はどんな感じでこれが登場するのかと思います。小田村伊之助は江戸で何も喋るなと言っていたのですが、国を憂うという幕府側役人の言葉に気を許して、喋ってはいけないことを喋ってしまうのですね。

余談ながら、伊之助を演じている大沢たかおさん主演の『風に立つライオン』を観ました。三池崇史監督の作品ということで、結構コテコテで分厚い印象かと思っていたのですが、意外に爽やかで、人命とか医師の使命感とか、とかく重くなりがちなテーマをさらりと描いて、どこか知性をも感じさせる映画でした。あと、五島列島のシーンなどもなかなかよかったです。この監督はこういう映画も撮れるのかと、ちょっと意外でした。しかし大沢さんで医師とくれば、やはり『JIN -仁-』が頭にちらついてしまいます。もう一度見直そうかとも考えています。この方は、台湾映画の『KANO』にも出演していました。日本が統治していた台湾で、水利関係の事業に貢献した八田與一、日本より台湾での方が有名な人物の役です。これ観たいのですが、なかなかやっている映画館がないのが悩みです。
[ 2015/04/26 00:34 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

花燃ゆ番外編6-『花神』大河ドラマ・ストーリーその1

実は古書で購入したものですが、なかなか保存状態がよく、30年以上前の発行とは思えないほどです。しかし、保存状態のみならず、中身がすごい。すごいというのは、昨今のこの大河ドラマ・ストーリー、つまり番組ガイドブックが、半分ほどは出演者のプロフィールやインタビュー、撮影現場の画像などに割かれているのに対し、1977年(昭和52年)発行のこのガイドブックは、確かに撮影現場のスナップや登場人物の集合写真もあるにはあるのですが、ほんの数ページのみ。それと、原作の司馬遼太郎氏のインタビューが17ページ、脚本の大野靖子氏と、主役の村田蔵六を演じる中村梅之助さんのインタビューがモノクロで3ページ程度。後は1年分のあらすじとスタッフのコメント、そして登場人物の紹介。しかもこのあらすじの所々に、史料価値の高い写真が盛り込まれていて、その当時は本編の終わりに登場する「○○紀行」がなかったせいもあるのでしょうが、ゆかりの地や史跡の紹介もあります。その他、番組の舞台となるいくつかの土地の郷土史も掲載されています。はっきり言って、大河ドラマ・ストーリーてこれでいいと思うのですが。この続きはまた書きたいと思います。

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[ 2015/04/25 00:08 ] 大河ドラマ 花燃ゆ | TB(-) | CM(0)

横浜人形の家/Yokohama Doll Museum

このシリーズに登場したパペットが、横浜人形の家で2015年5月1日から31日まで展示されます。
入場料は大人600円、子供300円です。

横浜人形の家展示関連ページ/The page on the event on the website of Yokohama Doll Museum
http://www.doll-museum.jp/?p=2981

Puppets appear in the series will be displayed in Yokohama Doll Museum from the 1st to the 31st of May 2015.
Admission fees: 600 yen for Adults, 300 yen for Children

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[ 2015/04/24 23:45 ] パペットホームズ/SH Puppetry | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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