まとめその10です。
オープンファクトリーに参加しなかった工場の経営者に小堺という人物がいました。小堺の工場はひし形金網を作っていましたが、大手に仕事を取られたうえに需要が減り、舞は金網でハンモックを作ることを思い立ちます。最初は難色を示していた小堺もついに承諾し、このことを知った渥美は、河内大学に話を持ちかけてくれます。その頃貴司は『おくの細道』的な企画を提案されて戸惑います。
アイデアに夢中になる舞を見て、久留美も今後の自分について考え直そうとします。そして舞は御園純から、町工場をつなぎ、さらに品物とお客をつなげるための仕事をすればいいとアドバイスされます。一方悠人は、今も投資の仕事をしており、舞に会社を作るのなら、利益をどうして出すつもりかと尋ねます。一方で貴司は提案を引き受け、月7日だけ旅に出て、デラシネはバイトを雇うことにします。
悠人は舞の計画書を見て渋い顔をします。新しい事業は認められるまで時間がかかること、俺やったらこの事業に投資すんのためらうと言い、最終的にこの会社を、IWAKURAの子会社にするように勧めます。一方で純が新聞社を退職し、舞の経営に加わります。舞は起業祝いに五島から魚が送られて来たのを見て、五島言葉の「来んね」とコネクトを掛け合わせ、こんねくとという名前にします。
2015年夏。舞たちのこんねくとがスタートします。舞と純は工場の経営者たちに名刺とパンフレットを配り、商品開発に興味のある人を紹介してほしいと頼みます。そして仕事が入りますが、そのランプの試作品作りが難航します。その頃久留美は悠人とよく話しており、悠人は佳晴の恋愛相談に乗ってあげます。折しも2015ワールドカップの頃でした。試作品は何とか出来上がります。その頃久留美はフライトナースの仕事をしたいと考えていました。
台風の夜。舞はデラシネに行って植木鉢を片付ける手伝いをします。その頃悠人は飲み過ぎた佳晴を送り、望月家に行きます。その時停電が起こり、舞は貴司と、久留美は悠人とそれぞれ今まで話せなかったことを色々話します。そして久留美はフライトナースとして長崎に行きたいと佳晴に告げ、佳晴にも一歩踏み出すように言います。また舞たちの試作品は完成し、大手メーカーとのつながりができますが、そのメーカーは東大阪ではなく中国で商品を作る予定でした。
販売と生産を任せて貰うためにも、実績を作ろうとする舞と純。一方佳晴はノーサイドの店主道子にプロポ―ズしたものの、あっさり振られていました。舞たちは道子が金属アレルギーであるため、チタンで指輪を作ってくれるよう、試作品を作ってくれた我妻に頼みます。そして勝負服である現役時代のジャージーを着た佳晴は、その指輪を道子に差し出して改めて告白します。こんねくとにはアクセサリーの仕事も入るようになっていました。
そして2016年夏、舞は女の子を出産して歩と名付けます。貴司の新しい本も好調で、仕事もかなり増えていました。その年の秋、久留美はフライトナースとして長崎へ行くことになり、悠人と遠距離恋愛をするようになります。しかしその頃、祥子が軽い脳梗塞で倒れ、船を操縦するのが難しくなりました。同じ頃五島では、物流ドローン事業に役場が参加しており、一太もこれに関わっていました。
祥子は結局東大阪へ行き、めぐみや舞たちと住むことになります。しかしこれにはうめづの勝から、今来てもろてもちゃんと面倒見られへんのちゃうかなと言われており、めぐみは覚悟を持って迎えることになります。つまり社長の職を退くということで、次期社長には結城をと決めていました。祥子は亡き夫の形見のラジオを持っており、もう型が古く電波が入らないと諦めていたものの、職人がそれを直してくれて喜びます。
その頃舞に刈谷から電話がかかります。ドローン開発、もっと言えば空飛ぶクルマをしている刈谷たちは、作業場となる倉庫を探していました。このドローンの部品開発に町工場を巻き込めれば、舞の東大阪のネットワークも活かせることになりそうです。そして悠人の紹介で投資家がやって来ます。その頃祥子は貴司に誘われて行ったデラシネで、五島の写真集を見つけます。
刈谷たちの空飛ぶクルマは投資をして貰えることになり、彼らのプロジェクトアビキルとこんねくとは提携します。その頃貴司はスランプに陥り、パリにいる八木に話をしようと決めます。店番は祥子がすることになりました。そして刈谷は2号目の空飛ぶクルマを試作し、かつて五島で祥子の家にいて、今は浪速大学の学生の朝陽も手伝うことになります。貴司はパリに行きますが、八木はその後姿を消してしまいます。
一方で悠人は、長崎から帰省していた久留美にプロポーズします。舞はこれを貴司に伝えるものの、貴司のいるパリは新型コロナでロックダウン中でした。またこれによりこんねくとの勤務形態も変わり、家からあまり出られない日々が続きます。五島を懐かしむ祥子。そんな中でも刈谷は開発を急ぎたがります。現場でアドバイスをしている荒金も、戦後7年間のブランクが日本の航空機開発を送らせたと、刈谷の言葉を理解します。
貴司が戻って来ます。そしてアビキルの開発は進み、PR用動画もでき、舞はこう言います。
「未来は空飛ぶクルマが島から島へ、山から山へ人を運ぶ。会いたい人に合えない、行きたい場所に行けない、その悲しさ悔しさを私たちはよく知っている、だからこそ誰でも乗れる物にしたい。この車が空を飛ぶ日が来ると私たちは信じています」
そして空飛ぶクルマはかささぎという愛称が決まり、舞が飛行テストを繰り返して実現に至り、五島に戻った祥子と往診に向かう医師を乗せて飛び立ちます。2027年のことです。
まとめとしては一番最後で、やや長めになっています。祥子の双眼鏡とか、デラシネに来る大樹や陽菜のこと、五島のさくらのことなども入れようかと思ったのですが、今回は大まかな筋だけを追うことにしました。
前にも書きましたが、前半舞が、色々悩んだり苦労したりしながら自分の道を開いて行くのは面白いと思ったものです。しかし後半は舞が営業部のエースとなり、ブログやオープンファクトリーを始めたり、こんねくとを立ち上げたりで、あまり失敗もなく、寧ろうまく行き過ぎるようにも感じられました。また航空機へのこだわりをもう少し見せてほしかったし、3月に入って刈谷のプロジェクト関連で、何か話が急展開した印象もありました。
あと貴司はやはり舞と結婚させるべきだったのかとは思います。あのまま友達同士でもよかったような気もしますが、朝ドラだとやはりこの2人が結婚となるのでしょうね。それと久留美も、あれだけフライトナースになりたいと言っていたのであれば、実際にドクターヘリに乗るシーンなどがあってもよかったかと思います。そうすることでかささぎとの関連性ができたかとも思いますし。