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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『ちむどんどん』に改めて思うこと

先日朝ドラを書かなくなったと書いていましたが、実は今回は朝ドラについてです。とは言っても今放送中のは観ていませんので、1年前に放送された『ちむどんどん』について。反省会で有名になった感がありますし、私も反省会タグのツイを何度か見たことはありますが、ツイートの内容によっては、ちょっと行き過ぎではと思うこともありました。

無論その一方で、この描写はちょっとどうかなと思われるところももちろんありました。たとえば時代考証がおかしい(1972年にはないペットボトル入りの醤油が登場したり、あの時代には不可能だった沖縄からの農作物を智が仕入れているとか)、沖縄から東京まですぐに行けてしまう、暢子が料理人なのに帽子の中に髪をまとめていないといったシーン等々。

それに加え、歌子が仮病を使って智を暢子の結婚式に連れて行くというのも、私としてはあまりいただけませんでした。まあ時と場合に応じて、所謂史実は多少動かしてもやむを得ないかとも思いますが、それ以外に犯罪や反社会勢力の登場が多いのがまた違和感がありました。

元々朝ドラというのはそういった描写は少ないか、逆に主人公とかその関係者などが事件に巻き込まれ、苦労しつつも成長して行くという展開が多いかと思われるのですが、この朝ドラの場合、特に賢秀ニーニーがあれこれ騒ぎを起こしまくっては、家族に迷惑をかけ、しかもあまり反省していないというパターンが多かったですね。

実はこれを観始めたのは、そのニーニーがバーガーショップで暴れ、暢子と優子がサーターアンダギーを持って謝りに行った時からでした。その後家族はしばらくニーニーに振り回されることになるわけですが、今度は暢子が料理人になりたいと単身東京へ行ってしまいます。しかもたまたま軒先で雨宿りをしていたところ、沖縄にルーツを持つその家の主人三郎と出会い、フォンターナを紹介して貰っています。

朝ドラあるあるなのかも知れませんが、何かとんとん拍子に行き過ぎな感もありました。また暢子も自己主張が強く、フォンターナのオーナーに対決を挑んだりもしていましたね。ああいう設定もちょっとやり過ぎではと思われたし、また暢子が料理をする時の手際があまりよくないのが残念でした。黒島結菜さんには、もう少し料理を練習してほしかったなとも思います。

料理に関しては、愛の方が手際がよかったですね。そしてこの愛とか、矢作が登場するシーンは面白く感じられたし、寧ろ彼らに出会うことで暢子が成長して行く姿を見たかったなとも思います。その意味でも矢作の食い逃げはなくてよかったでしょう。フォンターナを辞めた彼が、沖縄料理店の求人を見て面接に行くという設定でよかったし、こういうところにも犯罪を絡めるのが気になりました。

他にも良子が娘を連れて実家に戻るところとか、入札で決まるはずの給食の業者を自分で決めるのとかも、単に良子の我儘のように見えました。ああいうのも夫婦の関係とか食育がテーマなのだから、描き方を工夫すれば納得できたかとは思います。また和彦の母親の家へ暢子が弁当を連日持って行くとか、ニーニーと良子が押しかけて行くシーンですが、そこまで暢子や兄姉が真剣に結婚を考えているのなら、これももう少し描き方を工夫できないかと思ったものです。

ちなみに小檜山青氏はこれを絶賛していました。確かに小檜山氏が好きそうなヒロインではあります。あと私は全く観ていませんが、『半分、青い』という朝ドラも褒めていましたね。私はその後の『まんぷく』を観ていましたが、これが日清食品の創業者を描いていたのが気に入らなかったようで、散々に叩いていたのを今も覚えています。

そして本来は、台湾出身の安藤百福氏がインスタントラーメンを考えたのに、なぜ日本人にするのかといったことも書いていました。しかしこのドラマではそうなっているわけで、ならばNHKにメールを送るなりして、制作サイドがどのような考えでこの作品を作ったのかを問い合わせるべきだったでしょう。

飲み物-テーブル上のアイスカフェラテ
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[ 2023/05/13 01:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその10

まとめその10です。


オープンファクトリーに参加しなかった工場の経営者に小堺という人物がいました。小堺の工場はひし形金網を作っていましたが、大手に仕事を取られたうえに需要が減り、舞は金網でハンモックを作ることを思い立ちます。最初は難色を示していた小堺もついに承諾し、このことを知った渥美は、河内大学に話を持ちかけてくれます。その頃貴司は『おくの細道』的な企画を提案されて戸惑います。

アイデアに夢中になる舞を見て、久留美も今後の自分について考え直そうとします。そして舞は御園純から、町工場をつなぎ、さらに品物とお客をつなげるための仕事をすればいいとアドバイスされます。一方悠人は、今も投資の仕事をしており、舞に会社を作るのなら、利益をどうして出すつもりかと尋ねます。一方で貴司は提案を引き受け、月7日だけ旅に出て、デラシネはバイトを雇うことにします。

悠人は舞の計画書を見て渋い顔をします。新しい事業は認められるまで時間がかかること、俺やったらこの事業に投資すんのためらうと言い、最終的にこの会社を、IWAKURAの子会社にするように勧めます。一方で純が新聞社を退職し、舞の経営に加わります。舞は起業祝いに五島から魚が送られて来たのを見て、五島言葉の「来んね」とコネクトを掛け合わせ、こんねくとという名前にします。

2015年夏。舞たちのこんねくとがスタートします。舞と純は工場の経営者たちに名刺とパンフレットを配り、商品開発に興味のある人を紹介してほしいと頼みます。そして仕事が入りますが、そのランプの試作品作りが難航します。その頃久留美は悠人とよく話しており、悠人は佳晴の恋愛相談に乗ってあげます。折しも2015ワールドカップの頃でした。試作品は何とか出来上がります。その頃久留美はフライトナースの仕事をしたいと考えていました。

台風の夜。舞はデラシネに行って植木鉢を片付ける手伝いをします。その頃悠人は飲み過ぎた佳晴を送り、望月家に行きます。その時停電が起こり、舞は貴司と、久留美は悠人とそれぞれ今まで話せなかったことを色々話します。そして久留美はフライトナースとして長崎に行きたいと佳晴に告げ、佳晴にも一歩踏み出すように言います。また舞たちの試作品は完成し、大手メーカーとのつながりができますが、そのメーカーは東大阪ではなく中国で商品を作る予定でした。

販売と生産を任せて貰うためにも、実績を作ろうとする舞と純。一方佳晴はノーサイドの店主道子にプロポ―ズしたものの、あっさり振られていました。舞たちは道子が金属アレルギーであるため、チタンで指輪を作ってくれるよう、試作品を作ってくれた我妻に頼みます。そして勝負服である現役時代のジャージーを着た佳晴は、その指輪を道子に差し出して改めて告白します。こんねくとにはアクセサリーの仕事も入るようになっていました。

そして2016年夏、舞は女の子を出産して歩と名付けます。貴司の新しい本も好調で、仕事もかなり増えていました。その年の秋、久留美はフライトナースとして長崎へ行くことになり、悠人と遠距離恋愛をするようになります。しかしその頃、祥子が軽い脳梗塞で倒れ、船を操縦するのが難しくなりました。同じ頃五島では、物流ドローン事業に役場が参加しており、一太もこれに関わっていました。

祥子は結局東大阪へ行き、めぐみや舞たちと住むことになります。しかしこれにはうめづの勝から、今来てもろてもちゃんと面倒見られへんのちゃうかなと言われており、めぐみは覚悟を持って迎えることになります。つまり社長の職を退くということで、次期社長には結城をと決めていました。祥子は亡き夫の形見のラジオを持っており、もう型が古く電波が入らないと諦めていたものの、職人がそれを直してくれて喜びます。

その頃舞に刈谷から電話がかかります。ドローン開発、もっと言えば空飛ぶクルマをしている刈谷たちは、作業場となる倉庫を探していました。このドローンの部品開発に町工場を巻き込めれば、舞の東大阪のネットワークも活かせることになりそうです。そして悠人の紹介で投資家がやって来ます。その頃祥子は貴司に誘われて行ったデラシネで、五島の写真集を見つけます。

刈谷たちの空飛ぶクルマは投資をして貰えることになり、彼らのプロジェクトアビキルとこんねくとは提携します。その頃貴司はスランプに陥り、パリにいる八木に話をしようと決めます。店番は祥子がすることになりました。そして刈谷は2号目の空飛ぶクルマを試作し、かつて五島で祥子の家にいて、今は浪速大学の学生の朝陽も手伝うことになります。貴司はパリに行きますが、八木はその後姿を消してしまいます。

一方で悠人は、長崎から帰省していた久留美にプロポーズします。舞はこれを貴司に伝えるものの、貴司のいるパリは新型コロナでロックダウン中でした。またこれによりこんねくとの勤務形態も変わり、家からあまり出られない日々が続きます。五島を懐かしむ祥子。そんな中でも刈谷は開発を急ぎたがります。現場でアドバイスをしている荒金も、戦後7年間のブランクが日本の航空機開発を送らせたと、刈谷の言葉を理解します。

貴司が戻って来ます。そしてアビキルの開発は進み、PR用動画もでき、舞はこう言います。
「未来は空飛ぶクルマが島から島へ、山から山へ人を運ぶ。会いたい人に合えない、行きたい場所に行けない、その悲しさ悔しさを私たちはよく知っている、だからこそ誰でも乗れる物にしたい。この車が空を飛ぶ日が来ると私たちは信じています」
そして空飛ぶクルマはかささぎという愛称が決まり、舞が飛行テストを繰り返して実現に至り、五島に戻った祥子と往診に向かう医師を乗せて飛び立ちます。2027年のことです。


まとめとしては一番最後で、やや長めになっています。祥子の双眼鏡とか、デラシネに来る大樹や陽菜のこと、五島のさくらのことなども入れようかと思ったのですが、今回は大まかな筋だけを追うことにしました。

前にも書きましたが、前半舞が、色々悩んだり苦労したりしながら自分の道を開いて行くのは面白いと思ったものです。しかし後半は舞が営業部のエースとなり、ブログやオープンファクトリーを始めたり、こんねくとを立ち上げたりで、あまり失敗もなく、寧ろうまく行き過ぎるようにも感じられました。また航空機へのこだわりをもう少し見せてほしかったし、3月に入って刈谷のプロジェクト関連で、何か話が急展開した印象もありました。

あと貴司はやはり舞と結婚させるべきだったのかとは思います。あのまま友達同士でもよかったような気もしますが、朝ドラだとやはりこの2人が結婚となるのでしょうね。それと久留美も、あれだけフライトナースになりたいと言っていたのであれば、実際にドクターヘリに乗るシーンなどがあってもよかったかと思います。そうすることでかささぎとの関連性ができたかとも思いますし。

飲み物-コーヒーとケーキと生クリーム
[ 2023/04/23 00:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその9

まとめその9です。それから先日投稿分を「まとめ7」としていましたが、「8」の誤りですので訂正しています。


出社間際、貴司と史子のことを思い出した舞の頭を、久留美から言われた「自分のホンマの気持ちに向き合うた方がええ」という言葉がよぎります。その舞は町工場仲間とうめづで昼食を摂っていて、ある新聞記者の女性と出会います。御園純という名の彼女は、IWAKURAの取材を申し出、女性職人の土屋にインタビューしたり、写真を撮ったりします。一方で貴司は、歌風を変えるように北條に迫られ、北條は史子と対立することになります。

純の取材記事と写真が毎朝新聞に載りますが、主に女性のパワーを謳ったものでした。舞は、男性社員の努力も無下にしたくない、職人たちのネジ作りをアピールしようとブログを立ち上げます。その第1弾は笠巻のインタビューでした。自分の若い頃は、高度成長期でフル稼働だったと話す笠巻。そして貴司は歌ができずに悩む一方でした。

北條は恋の歌を作らせたがりますが、貴司が不在中に相手をしていた史子は、恋の歌ならあると言います。それは舞に送った
「君が行く新たな道を照らすよう 千億の星に頼んでおいた」
でした。史子はその歌が、狭野茅上娘子の歌の本歌取りであるということも指摘しますが、北條はもっとストレートに情熱を歌わせたがっており、貴司に大切な人の心の真ん中にストレートに投げるつもりで書けよと言います。

舞がデラシネに行かなくなる日々が続き、結局史子が背中を押す形で、貴司は告白することになります。その時史子は、貴司の例の歌が本歌取りであることを告げ、そして
「梅津先生のホンマの気持ち、聞きに行ったらどうですか」
と言い、舞も公園で貴司の告白を受け入れます。その時の貴司のノートにはこうありました。
「目を凝らす見えない星を見るように 一生かけて君を知りたい」

舞は貴司と結婚します。披露宴はノーサイドで行われ、パイロットとなった由良や倫子も祝福に駆け付けます。五島からは祥子もやって来ます。そしてパーティーの後、久留美は公園で悠人と缶ビールを飲みながら話をします。悠人は今後を決めかねており、金稼ぐくらいしかできることがないと言う悠人に、うちの父にはない才能であると久留美は答えます。

舞たちはめぐみと同居することにし、2階をリフォームして夫婦の住む部屋を作って貰います。そしてIWAKURAでは、笠巻が退職します。腰を痛めてしまい、体力的にも仕事がしんどくなっていました。その笠巻には娘がいるもののあまり付き合いがなく、笠巻が孫のためにと買いためたプラモデルも放置されたままでした。また市役所から、町工場の騒音対策の調査が来たりで、工場経営は以前よりも厳しくなっていました。

そこで舞は、町工場を知って貰うためにオープンファクトリーをやってみようと思いつきます。しかし休日のただ働き、そのための準備や、一般人を入れて事故が起こった場合などを考えると、工場経営者は皆あまり乗り気ではありませんでした。しかし騒音調査に関わった安川という職員が乗り気になり、舞に名刺を渡します。その名刺には、なにわバードマンのターミガン号が印刷されていました。安川は舞の先輩だったのです。

オープンファクトリーには、やはり舞の先輩で浪速大准教の渥美も力を貸します。そして市から援助が出ることになります。それに先立って貴司の短歌教室が行われます。入りたそうにしている女の子を入れてやる舞。そしてオープンファクトリーは最終的に7つの工場が参加し、メインの企画である飛行機の製作も好評で、退職した笠巻の孫、正行もやって来ます。正行が飛行機好きなことを知った笠巻は、プラモデルを一緒に組み立てることにします。


この頃から、舞が何かを発案するのが目立つようになります。元々はこの1つ前のIWAKURA夢プロジェクトでした。しかし航空機部品業界への参入を諦めたため、今度はブログ、そしてオープンファクトリーとなります。しかしこれらがその後も長く継続して行くシーンが描かれず、そのため一時的な発案で終わってしまっているように見えるのが如何にも残念です。

最終的には舞に、パイロットとしての活躍の場を与えることになっているため、あまり1つのことを長く引っ張れない描写となるのでしょう。しかしちょっと不完全燃焼な気もします。それと久留美の描かれ方ですが、看護師としての彼女より、悠人との関係に重きが置かれているように見えます。あとなにわバードマンの元メンバーが、この辺りから再登場するようになりますね。

それと貴司と短歌ですが、これにかなり尺を取っている気がします。無論舞の夫になるわけですから、それ相応の尺は割かれてもいいのですが、北條の要求に応えられず、短歌のことで悩む貴司というパターンになってしまっています。一方舞も踏ん切りがつかないため、秋月史子という女性を登場させ、最終的に彼女が舞の背中を、北條が貴司の背中を押す形で、ためらいがちな2人を結婚させたという設定にしたのでしょうか。


飲み物-コーヒーとマドレーヌ
[ 2023/04/20 23:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその8

まとめその8です。


航空機部品のセミナーで、岩倉という名に反応する人物がいました。その人は菱崎工業の荒金という人物で、かつて工場を継ぐ前の浩太と仕事をしていたのです。荒金からボルトの試作を頼まれ、舞はIWAKURA夢プロジェクトを立ち上げます。しかし試作はIWAKURAだけではうまく行かず、長井金属の機械を使わせて貰うことになります。その一方で五島では若者を呼び集めるため、釣り教室の話が持ち上がっていました。

ボルトが完成します。IWAKURAだけでなく東大阪の技術が詰まったものでしたが、長井は工場を閉めることになります。一方で舞の周辺は慶事続きで、貴司が長山短歌賞を受賞し、久留美は八神先生と婚約します。そしてうめづでの祝賀会には悠人も姿を現します。八神ももちろん悠人を知っていました。しかし悠人は電話が入ったため、財布から1万円札を何枚も出し、受賞祝いと婚約祝いだと言って去って行きます。

しかしその後、デラシネの貴司をリュー北條なる編集者が頻繁に訪れては、売り込むためにあれこれ口を出すようになります。また久留美は家族の顔合わせで、佳晴とノーサイドに行くものの、八神の母の圭子が1人で現れ、あれこれ難癖をつけます。これには八神も当惑しますが、結局久留美は八神に指輪を返し、八神が佳晴に世話した仕事も行かなくていいと言い出します。佳晴がこのままでは久留美が不憫と八神は思ったのですが、久留美はそれに反発していました。

ボルトは荒金にほめられますが、本発注はIWAKURAより前に注文を受けていた朝霞工業に頼むことになります。めぐみはかつて浩太が工場を拡大し、自動車部品を受注することになった後に苦しい思いをしたことから、新しい事業への参入の難しさを知っていました。夢のある話にはリスクもあると言うめぐみ。その代わりIWAKURAでは、菱崎工業の自動車部品を請け負うことになります。

しかしその頃悠人がめぐみに、IWAKURAの権利を返すと言い出します。実は悠人の許に解約請求が何件も来ており、かなり苦しい状況になっていたのです。一方舞は、東大阪を訪ねて来た水島そして吉田に会います。2人もボルトのことをほめ、水島は空も飛べて部品も作れる、そんな人なかなかいないと水島は言ってくれます。そして五島では「ヤング釣りフェスタ」が行われることになります。

魚拓を取ったり、釣った魚を料理したりというイベントが行われ、百花という、大阪のデパートに勤める女性がそれに参加していました。その百花は大阪で五島のイベントをやりたいと一太に話します。めぐみはそれを舞から聞きますが、一方で悠人のことが気になっていました。悠人は26億円の損失を取り戻すものの、インサイダー取引の疑惑が浮上し、マスコミに追われる身となります。

行方をくらませた悠人ですが、東大阪の家の近くの公園で倒れていたところを、佳晴に助けられます。そこへ帰って来た久留美が応急手当をし、舞とめぐみがやって来ます。それでもなお心を開かない悠人に久留美は言います。
「大事な人がしんどい時に、何もでけへんのってホンマにつらいんですよ。支えてくれる家族がいてはるんやから、頼ったらええやないですか」

悠人はその後東京へ戻って裁判に臨み、再出発することになります。また大阪での五島の物産展も行われます。一方その頃デラシネには、史子という女性が訪れるようになります。史子は自作の短歌を作って来たものの、怖くて人に魅せられなかった、でも見せることで自分の世界が広がったと言います。史子は今度歌を作ったらまた持って来ることにしており、貴司もそれを承諾します。


セミナーで荒金からボルトの試作を頼まれ、舞たちはプロジェクトを立ち上げます。そして町工場仲間の長井金属にも手伝って貰い、ボルトを完成させますが、結局IWAKURAではなく朝霞工業への発注が決まります。その代わり、荒金は自動車部品をIWAKURAに発注することになります。実はめぐみも、敢えて新規事業への参入は見合わせたいと思っていたわけです。そのめぐみは寧ろ、悠人のことを心配するようになります。

今まで順風満帆であるかに見えた悠人ですが、ここに来て大きな損失を出し、IWAKURAをめぐみに返すと言い出したのです。無論損失のことは黙っていました。しかし今度はインサイダー取引疑惑で、悠人は人生初の挫折を味わいます。それでもなお家族に心を開こうとしない悠人を久留美が叱ります。久留美も父佳晴のことで苦労はしていただけに、この言葉は重みがあります。

その久留美も結局は八神と別れていました。これも佳晴のことが少なからず絡んでいたのですが、久留美が苦労しないようにとその佳晴にデスクワークの仕事を紹介し、またそうすることで自分たちの結婚も認めて貰えると考えている八神が、久留美はどうも気になっていたようです。

それにしても、舞やめぐみが荒金と出会うのはまだしも、悠人と佳晴が出くわしたり、また百花が五島で、大阪のデパートで物産展をやらないかと言ったりするのは、その後の伏線の意味合いもあるし、また朝ドラあるあるではありますが、ちょっと偶然過ぎるかなとは思います。

そしてデラシネに史子が現れます。何か薄幸そうな女性で、自分の短歌を今まで誰にも見せて来なかったが、梅津先生(貴司)には見てほしいと言い、その後デラシネに通うようになります。貴司の話し相手といったところもありますが、どうも貴司に男女関係の歌を作らせたがる北条を、かなり嫌っているようです。


飲み物-アイスティーとグリーン
[ 2023/04/19 23:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその7

まとめその7です。それから航空学校編の終わりで、舞が柏木を家に連れてくるところが抜けていたので、「まとめその6」に、一応書き足しています。


悠人はIWAKURAの工場を売るつもりでいました。元々悠人はこの工場は好きではなく、未練もなかったのです。そんな悠人ですが、夕食は家で舞の手作りの豚丼を食べます。うまいと言いつつも、話題は工場売却を始め金銭絡みのことだかりでした。舞は悠人に、工場を立て直してくれと直訴しますが、悠人は被害は最小限にとどめるべきだと言い、舞にもパイロットになって出て行った後のことを考えているのかと尋ねます。

浩太は社員の石川からも、今リストラをしないとIWAKURAは持たないと言われ、そして結城もIWAKURAを去って行きます。浩太は、受注したネジの量産に取り掛かります。納期は2週間後だった。しかしまだ本注文ではなく、作るか待機するかの決断を迫られます。結局ネジの生産を始めるものの、発注した栗東工業から電話がかかり、設計が変わったためネジはキャンセルになったと言われます。

浩太は今まで一番しんどいが、この工場をなくすわけにはいけへんと言います。それからしばらくして浩太は、工場で倒れているのを舞とめぐみに発見され、病院に搬送されたが助かりませんでした。浩太の葬儀には祥子も出席しました。相変わらず工場売却を口にする悠人に、よく話し合うようにと祥子は言います。そしてめぐみは今ある仕事を続けるために、取りあえず社長代行となります。

しかしめぐみはIWAKURAを畳むつもりでした。そして舞はパイロットになるべきかどうか迷っていました。久留美も悠人も、舞はパイロットになるべきと言い、生前の浩太もそう言っていたのですが、舞はめぐみを助けたいとも考えていました。そんなあある日、信金の社員が視察にくることになり、早く出社しためぐみは、社員たちが既に工場内の掃除をしているのを目にします。

これがめぐみの気持ちを大きく揺さぶり、めぐみは一転、IWAKURAを続ける決意を固め、浩太の保険金を運転資金に充てます。しかしそれでも何名かは解雇しなければならず、再就職先探しに追われていました。そして舞は東大阪を訪ねて来た柏木に、パイロットとしての就職を断念したことを伝えます。それぞれの目指すものが違ってしまった今、2人は別れるしかありませんでした。舞は受注量が減っていることから、ネジの選別及び梱包と、営業を兼任することになります。

営業はなかなかうまく行きませんでした。その上舞とめぐみは、笠巻からネジについての補習を受けていました。しかし悠人は、そんなんで半年後の経営はどないすると言い、潰すんやったら早い方がええとにべもありません。その頃舞は貴司から手紙を貰い、それにはこうありました。
「「君が行く 新たな道を 照らすよう 千億の星に 頼んでおいた」
そして久留美は、医師の八神と付き合うようになっていました。

IWAKURAは、リーマンショックの時にネジの単価を引き下げたのが響いて赤字となり、経営を圧迫していました。ネジの知識を頭に叩き込んだ舞とめぐみは、それぞれ営業に出かけ、何とか仕事を貰うことができました。そして金型を作るもののどうもうまく行かず、結城に手伝って貰うことになります。まためぐみは悠人にIWAKURAと工場を売却し、家賃を払いながら会社を続けることに決めていました。

自動車業界がリーマンショックから立ち直りつつあり、IWAKURAはこれから伸びると、めぐみは悠人の投資を求め、一方で貴司は、新鋭の歌人として新聞で紹介されていました。そして2013年。舞はIWAKURAの営業を請け負い、貴司は八木からデラシネを任されるようになります。まためぐみは浩太の夢を実現しようと、航空機部品のセミナーに出ることにしており、悠人は、投資家として人気のある存在となっていました。


リーマンショックによる経営不振が、浩太の心筋梗塞による死を招きます。めぐみは会社を畳もうとしますが、社員のために続けようと決意します。この辺が朝ドラらしいなと思います。売却を考えている悠人は反対し、また母を助けるために、パイロットの道を断念しようと考える舞に呆れます。結局舞は家業を手伝い、社員となって柏木とも別れるわけですが、このところでもう少し彼女の、飛行機にかける思いが描かれてよかったかなという気はしています。

そしてめぐみは、リーマンショック後自動車業界が立ち直りつつあることから、設備のあるIWAKURAには将来性があると見て、悠人に頼んでIWAKURAに投資し、会社と工場を買い取って貰って、家賃を払いつつ経営して行こうとします。また舞は営業を担当するようになり、何とか仕事を取ることができました。それから4年、今や舞はすっかり営業部のエース的存在となります。

めぐみはまた、航空機部品のセミナーに出るなど、浩太の夢をかなえようとしていました。その一方で貴司はデラシネを経営する一方で短歌を作るようになり、そして久留美は、夜勤の時に差し入れをくれていた、医師の八神と付き合うようになっていました。しかし久留美と八神は、その後破綻を迎えることになります。


飲み物ーアイスカフェオレ2
[ 2023/04/19 00:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

朝ドラで色々と思うこと

2022年度下半期の朝ドラ『舞いあがれ!』のあらすじと感想を半年にわたって続け、今まとめをやっていますが、正直言って朝ドラもなかなか大変だなと思います。寧ろ大河より大変だと思うこともあります。

土日を除いて毎日放送され、1週間分が1つのエピソードになっているのがまず一因です。それから、やはりヒロインが何らかの形で周囲にお膳立てされ、多少苦労しながらも、思い通りに行くという構造になりがちなせいもあるかと思います。

女性主人公の大河が朝ドラ的(あるいは少女漫画的)と批判されたことがあります。ストーリーがヒロインの思い通りになりがちな点、特に合戦や陰謀などがなく、その意味でフラットになりがちな点などが、こういう形で批判されることが多いです。

しかし、ヒロインがかなり苦労して成功を勝ち取る朝ドラもあるので、この図式が必ずしも当てはまるかどうかはわかりません。場合によってはヒロインではなく、男性主人公や夫婦が主人公ということもあります。

この朝ドラもかなり長い歴史があります。大河よりやや長いようですから、もう60年を過ぎています。朝ドラの場合、1970年代に2クールとなり、1年に2つの作品が、それぞれ東京と大阪で制作されるようになっています(一部例外あり)。

ですから今後何かを変えようとなると、1クールにするとか、あるいは毎日でなく週1回にするとか、そういう形に持って行くことになりそうです。

しかし週1回となると、これはもう朝ドラではなくなります。今現在、毎日同じドラマを帯番組的に放送しているのはNHKだけで、これがなくなるとやはりしわ寄せは来るでしょう。

しかも朝ドラをあまりきちんと観ない(観る時と観ない時がある)私が言うのも何ですが、ちょっとマンネリ化しているような気もするにはします。夜ドラにしてはどうかと思ったこともありますが、夜は夜でまた別のをやっていますからね。

朝ドラも課金にしてはどうかという意見もあります。それも一理あると思いますし、ならばいっそのこと大部分の番組を課金にし、最低限の番組だけを受信料でまかなえばすむ話です。ただそのためには、現行の番組構成をかなり変える必要があるでしょう。

何でもかんでも課金というのもどうかなとは思いますが、TVの持つ意味が変わって行くにつれて、視聴者は対費用効果を求めるようになるし、当然、自分が観る分だけにお金を払いたいということになるでしょう。問題はNHKが、それに応じられるか否かということになりそうです。


飲み物-注がれる紅茶
[ 2023/04/16 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその6

まとめその6です。当初第8回で終わる予定にしていましたが、どうも第10回(来週半ばまで)程度になりそうですので、悪しからずご了承ください。尚土日はまとめはお休みです。


訓練と並行して就職活動が行われ、舞はハカタエアラインの試験に合格します。そして最終的な訓練が行われた仙台で打ち上げをやっている舞たちの前に、水島がやって来ます。水島は家業のスーパーでの仕事にすっかり馴染んでいました。舞は柏木と共に東大阪に戻り、柏木は浩太に舞との交際を許可してほしいと言います。しかしリーマンショックの影が、業務拡大をして社名変更をした舞の実家、IWAKURAにも忍び寄っていました。

その頃雪乃はある雑誌を舞に見せます。それには
「リーマンショックを予測した若き天才投資家」
なる触れ込みで悠人が取り上げられており、膨大なノイズの中から真に重要な情報を選び出すこと、他人ではなく自分を信じることと持論を述べていました。浩太はそれを日誌に書き写します。

このリーマンショックにより、舞の入社は延期となります。その頃舞は、由良は設計事務所勤務で資金を作りながら、アメリカでパイロットになる予定の由良と再会します。小柄な彼女は、身長制限がある日本でパイロットになるのは難しかったのです。その後舞は五島の祥子が足をくじいたこと、そしてお客が来ることを知り、五島へ行くことになります。偶然ながら貴司も五島にいるらしく、舞は貴司に手紙を書くことにします。

お客とは小学生の森重朝陽とその母親の美知留でした。朝陽は東京の学校に通っていたものの馴染めず、しかも興味のあることにしか関心を示さないため、環境を変えようと美知留が連れて来たのです。ちょうど五島では、信吾の発案で移住体験が始まっていました。そして舞の携帯には、サンフランシスコで語学留学中の柏木から電話が入ります。舞は1年入社が延びたが、勉強する時間を貰えたと思って頑張ると答えます。

舞は朝陽に、何となく昔の自分をダブらせていました。そしてある日、紙飛行機が落ちているのを見つけます。それには
「屋上を めぐり続ける 伝書鳩 飛べるよ高く 浮雲よりも」
つまり、頭の五文字をつなげると「おめでとう」となるわけで、貴司が飛ばしたのでした。その貴司は朝陽と気が合うようで、朝陽は学校には行かなかったが、星空クラブという、子供たちを対象とした天文学関連のクラブに通い始めます。 その頃一太は、豪のもとで船大工として修業中でした。

舞はリーマンショックの影響で、内定取り消しも出ているらしいことを不安に思っていました。しかし祥子は
「祥子は自分の船は出せない時もある、嵐の日は家でじっとしているしかないが、体を休めたり備品を修理したりする、いつかは晴れるから、それまでできることをやればいい」
と励まします。その舞に電話がかかって来て、浩太が倒れたと言う知らせを受けます。

舞は東大阪へ帰ります。浩太の病名は胃潰瘍で、仕事を貰おうと無理したのが原因でした。しかし浩太は既に病院で、今が正念場と仕事を始めていました。浩太は飛行機部品を作ろうとしていたのです。そして舞は、父の思いが綴られた日誌「歩みノート」の存在を知ります。一方悠人も見舞いにやって来るが相変わらず不愛想で、IWAKURAの立て直しを手伝ってくれないかと舞に頼まれても素知らぬ顔でした。

舞はIWAKURAでネジの選別の仕事をすることになります。その後一緒に働いていたパートが3名退職となり、舞が1人でネジの選別を担当することになりました。また3人の子供がいる結城は、他の会社からの誘いを受けていました。経営が悪化する中、浩太は太陽光発電の機械に使うネジの注文を受けますが、悠人がやって来て、工場を売るように勧めます。


リーマンショックの影響が、舞やIWAKURAにも忍び寄ります。入社が延期となり、しかも祥子が足をくじいたこと、お客が来るということで舞は五島に飛びます。そして朝陽と言う子が母親とやって来ます。彼と母親の関係は、何となく子供の頃の舞とめぐみの関係に似ていました。そこへ貴司もやって来ます。しかし貴司が五島にいると言うのは、どうも舞や朝陽と会わせるためのようで、偶然過ぎるような気もするにはします。

ともあれ舞は前向きに入社を待つことにしますが、そこへ浩太が倒れたと言う知らせが入ります。浩太は経営が悪化する中、どうにか仕事を貰おうと必死でした。しかもIWAKURAは社名を変更し、自動車部品を請け負うなど業務を拡大したばかりでした。さらにこの会社に取って、笠巻同様に不可欠の職人である結城は、家族のために転職を考えるようになります。

舞も家業を手伝うことになります。彼女に与えられた仕事はネジの選別で、最初はパートの女性たちと共に慣れない仕事をやり、彼女たちが人件費削減のため退職してからは、1人でやるようになっていました。結局これが、彼女がその後パイロットの道に進まず、IWAKURAで仕事をするそもそもの発端となります。

一方で由良は、パイロットになるための計画を着々と進めていました。もし舞が航空学校に行かず、由良のような形で資金を作り、外国でのチャレンジを目指していたらまた違っていたでしょうが、ただそれをやってしまうと、このドラマにはなりませんね。

ところで「歩みノート」、浩太が書き綴っていた日誌ですが、舞が娘に歩と名付けたのは、確か貴司が案を出してくれたからでしたね。このノートにちなんでではなかったのですね。


飲み物-ホットチョコレート
[ 2023/04/15 01:15 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその5

まとめその5です。それからまとめ4のあらすじ部分の書き方を、敬体に直しています。


舞たちは帯広で訓練に入ります。舞、柏木、そして栃木のスーパーマーケットチェーンの息子で、お調子者の水島の訓練を担当するのは、自衛隊出身で鬼教官として知られる大河内でした。そして舞に、福井の港で働いている貴司からのハガキが届きますが、それには自作の短歌が添えられていました。
「トビウオが飛ぶとき他の魚は知る 水の外にも世界があると」
また悠人はその前に変わった人形を実家に送りつけ、佳晴は娘の久留美から金を借りるような状態でした。

初めての訓練。プロシージャ―(飛行手順)を覚えること、機体のチェックなどを行っていよいよ飛行に入るものの、飛行機を思い通りに操縦するのは、思った以上に難しいものでした。投資家となった兄の悠人からの電話に、ちゃんと飛んでいると答える舞ですが、難易度は日に日に増し、舞は着陸に手こずります。そして水島は管制官の言葉を復唱せずに注意され、また柏木は、最も事故を起こすパイロットについて尋ねられます。

集中力がないパイロットだと答える柏木に、自分を過信する人間だと言う大河内。その後舞は柏木に立ち会って貰って、現場を想定してランディングプロシージャ―、着陸手順を始めます。そして柏木はロストポジション、つまり飛行中に飛行機の位置を見失ってしまいます。訓練空域が変わったせいもありますが、思い込みで目標物を間違えたのが原因でした。そして水島と口論になり、舞が作ったコックピットの模型を壊してしまいます。

舞たちはそんな柏木に、イメージトレーニングの場を提供します。中間審査(プリソロチェック)が目前でした。その後柏木は壊れた模型を修理して舞に渡し、何か言おうとしますが結局言わずじまいでした。そして審査の日、舞たちの仲間のうち、水島だけが不合格となり、帯広を去ります。そして舞は、野外航法の手段のまとめを柏木に持って行くものの、ノートを忘れてしまい、柏木が追いかけようとします。

守衛に見つからないように、真っ暗な中に身を潜める2人。その時柏木は初めて、舞に自分の思いを打ち明けます。そして舞たちは、ソロフライトに挑むことになります。大河内の特訓を受ける舞はやっとセンターラインに着陸できますが、その後発熱してしまいます。一方悠人は東大阪まで来たものの実家に立ち寄ろうとせず、寧ろ住む世界が違うと、両親を避けるような態度を取っていました。

熱を出した舞のために、柏木は同室の倫子にアイスを渡しますが、倫子は部屋のドアのノブにアイスがあるのを見つけます。大河内は自衛隊にいた頃、やはり病気の時に先輩からアイスを差し入れて貰っていました。舞は礼を言いますが、教官を見返したかったという彼女の言葉に、大河内はこう言います。
「岩倉学生、決して間違えるな。なぜパイロットを目指したんだ。それを思い出せ」

柏木は教官を替えて貰おうと考えていました。しかし結局舞は大河内のもとで訓練を受けることにし、2度目のソロフライトを行います。しかし風が強くなり、大河内は帯広でなく釧路空港に着陸するように言い、しかも自分で飛行機を動かして舞を先導します。不測の事態は必ず起きるが、それでもパイロットは、冷静であるべきと言う大河内は言います。冷静になれたのは教官のおかげだと言う舞に、やり遂げたのは君自身だと大河内は言葉をかけます。

その頃舞たちの仲間で、既婚者である中澤が離婚の危機に陥りますが、倫子がうまく中澤に忠告します。また舞はなにわバードマンの鶴田と刈谷から連絡を貰います。舞は倫子となにわバードマンについて話し、最終審査でベストを尽くそうと誓いあい、難しい課題をクリアして無事審査に合格しました。そして舞は柏木と初めてデートをし、舞は仲間から多くのことを学んだと言い、柏木はパイロットとは孤独だと思っていたが、舞に出会ってその考えが変わったことを口にします。


航空学校の帯広での訓練が行われます。鬼教官と呼ばれる大河内が舞、柏木そして水島の担当となります。このうち柏木は比較的そつなくこなしますが、舞は着陸がうまくできず、水島は管制官の言葉を復唱しない癖が抜けませんでした。しかし大河内は柏木に対しても、「自分を過信する人間が最も事故を起こす」という忠告を与えます。そしてそれを裏付けるかのように、柏木はロストポジションを起こします。

そんな柏木のために仲間は、イメージトレーニングの場を提供してくれます。その後舞は何とか着陸できるようになったものの、水島は中間審査に落ちて故郷に帰って行きます。大河内の担当は、舞と柏木の2人だけになりました。その柏木は舞に自分の思いを告白します。この時は2人でいるのを守衛に見つからないように、真っ暗な食堂のテーブルの下に身を潜めているのですが、この後台風で停電となった時に、貴司と一緒にいる時もこんな感じでした。尤もこの時はもう結婚していましたが。

そして柏木は何かと厳しい大河内ではなく、他の教官に替えて貰おうと柏木は考えますが、結局2人とも大河内の訓練を受け続けることになります。そしてセカンド・ソロ、舞は飛び立つものの風が強くなります。大河内は帯広でなく釧路に着陸するようになり、さらに大河内の先導もあって、舞は冷静に釧路に着陸します。教官を替えて貰わなくてよかったねと言いたくなります。

また東大阪では、変わった金色の人形を送りつけた悠人が、帰省していながら家に寄りつこうとしませんでした。どうもこの時の悠人は、明らかに自分と両親は違う世界の人間だと思っているかのようです。しかも会社を辞めたことも、両親に教えていない始末でした。その一方で貴司は「自分探し」の旅の中、舞にハガキを送ります。

帯広の航空学校での生活の中、様々な人間模様が描かれます。舞もこの頃は、苦手なことにひたむきに取り組み、また厳しい教官から逃げずに訓練をやり通していました。その彼女ですが、この後少しずつ変わって行ったように思われます。あるいはこのドラマの方向性が多少変わったのでしょうか。

飲み物―アイスコーヒー5
[ 2023/04/14 01:15 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその4

まとめその4です。尚先日後半と書いていましたが、正しくは3章まであるうちの第1章としておくべきでしょうか。


舞と久留美は、五島の大瀬埼灯台まで行きます。入社1年経って営業成績は最下位、他の社員にできていることがなぜできないと言われ、行き詰まった貴司は、この灯台に来たら変われるかと思ったのです。その貴司は、デラシネの店主八木には本心を話せていたが、デラシネも閉店し、会社にも行けなくなり、その時舞から貰ったの灯台の絵葉書を思い出していました。

貴司は何がやりたいのかが見えなくなっていました。3日間ここにいて、海や星空を見て、それまでとは違った世界が見えるようになって行きます。そして祥子が出してくれためぐみ丸に乗り、3人は才津家へ向かいます。舞は貴司が、気持ちの整理がついたら帰ると言っていたと雪乃に伝えますが、そこへ一太がやって来ます。一太は長崎の高専に行っていました。

祥子は貴司に逃げてきたとかと言い、舞に注意されるも、事実やろうが、ちゃんと認めた方がよかぞと言います。貴司も認めたことで気持ちが楽になったようでした。貴司に気を遣う舞に祥子はこうも言います。
「舞、そがん腫れもんごた扱わんでよか」
そして祥子は貴司に周りに合わせんでよか、自分のことば知っちょる人間が一番強かけん、変わりもんで堂々と生きたらよかと励まします。

貴司は、ホンマの自分のままで生きていける場所を探したいと言います。翌日3人は浜辺にいて、貴司は星を見ていて頭に浮かんだ短歌を舞と久留美に見せます。短歌は八木から勧められたものでした。
「星たちの 光あつめて 見えてきた この道をいく 明日の僕は」
その後貴司は東大阪に帰り、久留美は福岡に住んでいる母の久子に会いに行きます。

久留美は久子にバースデーカードの礼を言い、そして久子は佳晴と別れた理由を話します。佳晴がラグビーを引退して会社を辞めた時、立ち直るまで面倒を見ようと看護師に復職したが、佳晴は立ち直ろうとせず、久子は実家へ戻りました。父と暮らすことを選んだ久留美ですが、それによって久子の気持ちがわかるようになり、佳晴が変わらないこと、仕事も長続きしないことなどを打ち明け、自分は看護学校に通っていることを話します。久子はそんな娘の頑張りをねぎらいます。

そして舞は、しばらく五島にいるという内容のメールを浩太に送ります。浩太とめぐみは五島に行き、もう一度話し合った末に、最終的に舞の航空学校入学にOKを出します。また貴司も東大阪に戻り、今まで会社で我慢していたこと、そして旅しながらその土地で働いて居場所を探したいと言います。こちらも勝がOKを出し、さらにこうも言っています。
「こっからおらんようなってもな、お前とバファローズはいつまでも俺の希望の星やで」

舞は航空学校を受験し、面接に臨みます。面接では人力飛行機に乗ったことを話すが、一緒に面接を受けた背の高い男からバカにしたような言葉を投げつけられます。その後舞は1年入学待機をし、12月に宮崎へ向けて旅立ちます。航空学校へ入って行く舞は、面接の時一緒だった例の男をまた目にします。名を柏木と言い、この柏木を含めて舞たちは6人が1チームとなって、座学講習を受けます。

そしてチームのメンバーの1人、吉田が母親の病気のため授業に出られず、退学を迫られることになります。しかし舞たちは粘り強く教官の都築と交渉し、吉田に特別テストを受けさせてくれと頼みます。当初はバラバラだったこのチームが、ここまでまとまっていることに都築は驚きます。その後宮崎での座学課程は修了し、すべての学生が試験に合格して帯広での訓練に臨むことになりました。


会社でプレッシャーを受け続け、五島へ向かった貴司を、舞と久留美が探しに行きます。彼女たちが思った通り、貴司は大瀬埼灯台にいました。自然の大きさを目にすることで、それまでとは違った世界が見えるようになったと言う貴司は、短歌を作ります。貴司の短歌はこの時初めて登場しますが、それは八木から勧められたものでした。しかしその後貴司は、この短歌を詠むことにもプレッシャーを感じるようになります。

それと貴司の文学好きは、女性キャラの舞が飛行機に興味を持ち、久留美が看護師を目指すという、所謂理系かつ実学的な要素が強い設定と、バランスを取る意味もあるかと思われます。ただちょっと貴司が短歌を、あるいは自分の理想を語る雰囲気が、現実離れして見えることもあります。彼がたとえば町工場で働く設定だったらかなり違っていたでしょう。

そして舞ですが、この航空学校辺りから徐々に、彼女自身がリーダーシップを取るようなシーンが登場します。ただしこの時はまだ、仲間のためにという思いが強く、その仲間からも意見されたり反対されたりというところもありました。後で会社を作る時の舞の場合、この周囲からの反対や異論がやや薄れた印象があります。

それと宮崎編は、座学と寮生活の部分が大きいため、1週間で終わっています。帯広編のプロローグといった感もあり、それを考えると航空学校のパートは、帯広編だけでもあるいはよかったのではないかと思います。

あと面接で会った柏木ですが、舞の発言をけなすような行動を取り、舞にいやなやつという印象を植え付けてしまいます。この柏木がその後同じチームとなり、舞の人生にかなり関わってくるわけですが、個人的には彼よりも、水島君の方が好きでしたね(別に目黒蓮さんが嫌いなのではありません、念のため)。


飲み物-アイスコーヒーとストロー
[ 2023/04/11 23:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』まとめその3

まとめその3です。


なにわバードマンに入部した舞は、他の1回生と部品作りからスタートします。ここの人力飛行機は毎年イカロスコンテストに出場しており、パイロットは2回生の由良でした。女性のパイロットに驚く舞。同じ頃貴司は就職し、久留美は看護学校の学生となります。また東大に通っていた悠人は就職を決めるものの、3年で辞めて投資家になると言い、家族を驚かせます。舞は兄に由良のことを話し、悠人も志を持った強い人間になりたっちゅうことやろと多少関心を寄せます。

しかしイカロスコンテストは書類審査で落ちてしまいます。それでも由良のために、世界記録更新を打ち立てようと3回生の鶴田が言い、由良のトレーニングもスワン号の製作も継続されます。その頃舞は、久留美のバイト先であるノーサイドの仕事をするようになり、実家の岩倉螺子製作所も、材料からネジを作るメーカーとなっていました。

飛行機好きの舞は色々な飛行機を知っており、由良は興味を持ちます。彼女は子供の頃野球をしていたものの、中学に入って男子との体力差が出て来たことから、野球をやめていました。その頃彼女は女性飛行士、アメリア・イヤハートの伝記を読み、パイロットへの道を目指したわけです。そしてテスト飛行が行われますが、その時由良は骨折してしまい、全治2カ月ということで別のパイロットを探すことになります。

設計の刈谷は既に諦めモードでしたが、7回生の空さんは懸命にスワン号を直します。5年前のイカロスコンテストで3位に入ったターミガン号の魂を受け継いでいると言う空さんは、もう卒業して故郷に戻ることになっており、スワン号が飛ぶのを見たいと言います。ついに舞は自分がパイロットになることを決意し、ロードバイクを買ってトレーニングを始めます。

そして舞は、刈谷に戻ってくるように頼みます。当初は渋っていたものの、刈谷もなにわバードマンに戻り、舞の体型に合わせてスワン号を設計し直します。これには岩倉螺子製作所も協力してくれました。舞は減量に励み、やっと目標をクリアします。その後は炭水化物を摂る必要から、部室で部員たちがたこ焼きを作ってくれ、舞も美味しそうに頬張ります。

その後舞は五島の祥子に電話をかけ、祥子から
「皆が信じているのなら、舞も自分を信じて飛べばよか」と励まされます。その当日、舞はスワン号に乗り込み、必死でペダルを漕ぎ始めます。部員たちの力を借りて滑走し、やがて琵琶湖の上に浮かび上がるスワン号。舞は飛んでいることを実感しつつペダルを漕ぐものの、彼女の飛行距離は3.5キロ、時間は10分で終わりました。

この飛行を経験した舞は、パイロットという職業に憧れるようになります。そしてバイトのシフトを増やし、自力で航空学校に行こうとし、勉強も始めていました。しかし両親にはそのことをなかなか切り出せず、まず悠人に電話でそのことを打ち明けます。そしてクリスマスに、ノーサイドで久留美と貴司にもこのことを話します。一方で久留美は、別れた母からバースデーカードを今でも受け取っており、貴司は仕事の厳しさに追いつめられていました。

ついに舞は航空学校に入りたいと、浩太とめぐみに打ち明けます。めぐみは反対しますが、諦めることはでけへんと舞は家を出てノーサイドに行き、店主の道子から親御さんはそう言うと言われます。一方バイトをしていた久留美は久留美で、また別の親への不満を打ち明け、道子から窘められます。そして家に帰る途中、悠人からは
「遅れて来た反抗期、どこまで続くか見ものやな」
とまで言われますが、その後舞は、貴司がいなくなったと聞かされて驚きます。


舞は由良に代わって、人力飛行機スワン号のパイロットとなります。しかしトレーニングは思った以上にハードでした。それだけの努力を積み重ねて、スワン号が空に浮かんだ時はかなり感動ものだったでしょう。しかし記録更新とはならず、舞は再び空を飛びたいと思うようになります。

そして彼女は航空学校に行こうと決意し、こっそりそのための勉強を始め、学費も極力自分で稼ごうと、バイトのシフトを増やしていました。しかしなかなかこのことを、両親に打ち明けることができません。思い切って話を切り出したところ、当然と言うかめぐみが反対します。しかもこの後、仕事に追いまくられていた貴司が、突然姿をくらませてしまいます。

ところで舞もそうですが、悠人も将来投資家になりたいと言い出し、久留美も看護学生となり、ここに来てそれぞれの道がある程度定まった感があります。しかし貴司だけは、どうも入社した会社に馴染めないようでした。

両親は大学に行ってもいいと言ってくれたのですが、貴司は就職の道を選び、しかしそれがかえって彼を追い込むことになったわけです。この後に、彼の自分探しの旅、ひいては歌人への道がスタートすることになります。

ところでこの朝ドラでは、大阪らしくというか、粉物が多く登場している感があります。無論これもこれで大阪名物ではあるのですが、それ以外にも大阪には美味しいものがあるのですが…『芋たこなんきん』に出てくるような料理はそこまで出て来なかった感があります。ただ、五島の新鮮な魚介料理やジャムは登場していましたね。


飲み物-淹れたてのホットコーヒー
[ 2023/04/08 01:30 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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