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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『麒麟がくる』ここまでの感想5(構成)

一応これを持って、ここまでの感想を締めくくりたいと思います。ただ後で追記的な物を投稿するかも知れませんので、その際は悪しからずご了承ください、

今までにも書いて来ていますが、やはり
光秀が頻繁にあちこちに行きすぎ
女性キャラの描き方に疑問
に加えて、
描いてしかるべき部分が飛ばされていて、セリフで説明している感がある
というのも、この大河が楽しめない一因となってはいます。
やはり美濃編は最小限にとどめておいて、越前から本格的に始めた方がよかったかと思います。無論この越前編も、空白の10年といった感があり、朝倉家に仕えていたらしいこと、称念寺の門前で暮らしていたことがわかっている程度なので、思い切って医者説を持ってくるという方法もあったでしょう。ただ私としては、医者としての光秀は他の時代劇で観たいと思ってはいますが。

彼が斎藤道三に師事していたことは事実ですが、殊更に美濃編をあそこまで長くする必要もなかったと思います。言っちゃなんですが、これでは『国盗り物語』の二番煎じです。『国盗り物語』は道三と信長がリレー式に主役を入れ替わったからこそ、あれでよかったのです。光秀は脇役というか準主役的存在で、美濃では鉄砲の習得に励む青年として描かれていましたが、信長に比べるとそう目立つ存在ではなかったようです。
そして長良川の合戦後は諸国を放浪し、最終的に越前に落ち着いて道場を開くも、門人がなかなか来ず、しかも本人が病気になり、その後何とか好機を得て朝倉家の客分になっています。無論大部分は創作ですが、準主役とはいえここまで緻密に彼の辿った道が描かれていれば、それはそれで納得できるのです。その後大仕事とも言うべき、覚慶の脱出の手助けもやっています。
しかし今回は、越前に落ち着くまでの描写がかなり短めです。のみならず、最初からあちこちに行かされたり、京で将軍の前で斬り合いまがいのことをしたり、挙句の果ては、松平信康の裏切りを仕掛けて、桶狭間を見に行ったりしています。何もこんな『江~姫たちの戦国~』とか、『おんな城主 直虎』のようなことをやらせなくてもいいでしょう。なぜもっとそれらしい話で埋めて行かないのでしょうか。もっと言えば、そこまで本人の経歴がわからないのであれば、1年物の主役でなく脇役でよかったでしょう。半年物の主役であったのなら、そこそこ説得力はあったと思います。

そう言えば公式サイトの「麒麟、振り返る」なるページに、例の本能寺の前での斬り合いシーンについて、制作統括の藤並氏(『直虎』のディレクター)のコメントがあります。それによれば、
「光秀と本能寺の出会いをより”因縁”めいたシーンにできないだろうか」
という長谷川博己さんのリクエストがあったらしい。そこで光秀が本能寺という文字を見上げ、幕臣である細川藤孝と対峙するというシーンが作られたらしいのです。しかし思うのですが、この『麒麟がくる』は、本能寺から逆算しないという前提があったはずです。ならばなぜ、わざわざこういう形で本能寺を視聴者に見せるのか、ちょっとわかりかねるところもあるのですが…。因縁めいたシーンと言ってもその描写は様々で、そこが制作側の腕の見せどころでもあり、わざわざ門前に立たせることもないはずです。設定が如何にもベタな感じです。それにそもそもあんな鉄砲を担いだ、少なくともこの時点では、どこの馬の骨とも知れないような人物がいたりしては、怪しまれて当然でしょう。
尚このシーン、向井さんと谷原さんが台風の影響で当日現地(岩手)入りだったようですが、岩手と台風と言えば、あの釜石でのワールドカップの試合が中止になり、カナダ代表が後片付けのボランティアをした時でしょうか。

それとOPの音楽ですが、これも私に取っては今一つな感があります。大河はそもそもがそうですが、特に戦国時代のOPテーマといえば、ある程度の躍動感やメリハリがあった方が似つかわしいかと思います。しかしこの大河の場合、雰囲気として重く、しかもそこまでメリハリがある感じでもなく、有り体に言って、眠くなってしまいそうです。ジョン・グラム氏には悪いのですが、海外ドラマ、もしくは映画のOPのテーマならふさわしいでしょう。
それとタイトルバックも、血なまぐさい中にある躍動、軽やかさのようなものがありません。つまりすべてが重い印象があるのに加え、やはり最後の方のカメラ目線の人々が苦手です。さほど楽しめない大河ではありましたが、『花燃ゆ』のOPなどはよかったのですけどね。あと好きな大河でも、『軍師官兵衛』のOPはそうでもありませんでした。馬のCGは出さなくてよかったかと思います。

それと余談として。
公式サイトには、衣裳についてあれこれアップされています。これも正直どうかなと思うものがあるのですが、最新の物として、谷原さん演じる三淵藤英の卍繋ぎの直垂が紹介されています。ぱっと見は派手な衣装だが、谷原さんなら落ち着いて見えるなどとあるのですが、どうもこのきんきらきんな色遣いには抵抗がありますし、そもそも卍繋ぎは安土桃山時代以降の物だったと思います。
尚演出の大原ディレクターに関して
「演出の大原さんは大のサッカー好きで、イメージをサッカー選手や監督、代表チームなどで時々表現されるのですが、今回は「ドイツ代表みたいな落ち着き」というイメージから、緑と白という遊び心も少し入れています(笑)」
とのこと。
ラグビー好きの私にしてみれば、緑とゴールドと白は南アフリカ代表ですね。ちなみにこの同じページに青海波も紹介されていて、吉祥文様とあります。というか、これも昨年のワールドカップで、日本代表のジャージーに亀甲などと並んで使われていましたし、レフェリーのグリーンのジャージーの柄はこの青海波であったことを、ここで付け加えておきます。

飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2020/07/17 01:00 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想4(演出と脚本)追記

まず先日投稿分の2つ、意味が通りにくいと思われる分をいくらか修正しています。

そしてこれも最近投稿した「『麒麟がくる』ここまでの感想4(演出と脚本)」についてですが、どうもうまくまとまっていない印象がありますので、最後の部分に書いた「奇を衒った感」について再度。殺陣におけるジャンプなどはその好例と思われますが、『おんな城主 直虎』の家康の放屁シーンや、草履投げなども同じことが言えます。正直、この2つには如何にも下品な印象を受けました。(尚『いだてん』でもバケツとバケットを間違えるとか、女優さんのカツラを本番中でわざと脱げるようにしたというのもありました)

さらに『麒麟』の場合、木下藤吉郎が今いたところに猿がいたりする。何かわざとらしいのですね。無論以前も、藤吉郎→秀吉を暗に猿呼ばわりすることはありました。たとえば『功名が辻』では、新年の参賀の後で、山内一豊が堀尾吉晴や中村一氏と一緒に菓子を食べるシーンがあります。その菓子の中にたまたま猿の形のがあり、堀尾がそれを秀吉になぞらえて話をするのですが、こういうのであればまだ理解できます。

それとは別に、明らかにこの時代に存在しない、あるいは一般的でないであろう物を、演出の上でとは言え、わざわざ持ち込むという例もあります。『直虎』の場合は、万千代のエクセルを思わせる計算方法がありましたし、『麒麟がくる』も、このようなアラビア数字の数式が登場します。この場合は、登場人物がアラビア数字を使っていたわけではありませんが、かと言って、何もこのような形にすることもないだろうと思います。『歴史秘話ヒストリア』ならまた別ですが。

麒麟がくる数式

『真田丸』では、沼田城を巡る調停の場での片桐且元の地図が、どう見てもパワポで作ったように見えました。ただそれでも、前出エクセルやアラビア数字に比べたらまだましでした。三谷大河ならそれもありかと思いましたし、この場合の且元の見せ方が、ちょっとおちゃらけていた点もまた違和感を覚えた一因だと思います。確かに小林隆さん演じる且元で三谷氏脚本なら、ああいう感じにはなるでしょう。

しかしなぜこのように殊更に風変わりな演出をしたり、異なった次元の物を大河に持ち込んだりしようとするのか。仮に出演者がよくても、あまりにもこういったシーンが頻繁に登場すると、やはり評価を下げざるを得なくなります。また特に、『直虎』と『麒麟』の戦国大河2作品にそういった印象を受けます。ただ『花燃ゆ』で、明治維新後に群馬でアイスクリームを作る時、フリーザーで作ったような氷が出て来たことはありますが。

かつて、『天地人』や『江~姫たちの戦国~』などで、ちょっと妙に感じる描写はあったものの、少なくとも『軍師官兵衛』までの戦国大河では、こういうのはなかったと思います。制作統括の1人が、『直虎』のプロデューサーだからでしょうか。有り体に言って、ちょっとレベルが低くないかと思います。わかりやすくするとか、そういうのとは別問題でしょうし、ならば大河でなく他のでやればいいでしょう。しかも他の時代劇の方が、その点は結構まともであったりもします。

やはり『麒麟』は、「男性版直虎」なのでしょうか。

飲み物-アイスココア
[ 2020/07/10 00:30 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想4(演出と脚本)

七夕ですが生憎雨の地域が多く、しかも場所によっては激しく降っているようです。どうぞご注意ください。

ところで『麒麟がくる』の演出に思うこと、これまでにも散々書いて来てはいますが、今回はまず、雑考11でまとめたこの大河への印象を、再度取り上げてみることにします。

  • 光秀が剣を使ったり、弓矢を使ったりという設定の割には、剣術や弓矢の稽古のシーンがない
  • 旅に出るのに供を連れて行かない、せめて1人位連れて行けるのでは
  • 帰蝶に侍女がいないのがやはり不自然。そのせいもあって、駒が美濃や尾張に行った時に必ずそばにいる。しかし正直なところ、氏素性がよくわからないと思われる駒が、あそこまで近くにいられるかどうか。また帰蝶が織田家のことに口を挟むのも何かファンタジー大河的。本来正室の役目は嫡子を産むことに加え、侍女たちを含め所謂「奥」を束ねる役目だったはずで、夫との会話などはよりプライベートな所で行われていたのではないか
  • 『太平記』と比べると、架空の人物が悪目立ちしている印象がある
  • 信長を今までと違うイメージに描こうとしていていて、言っては何だがとっちゃん坊やのようになっている。やはり今までの大河で培われた信長のイメージは大きく、その辺りも活かしながらそれまでとは違う方向に持って行くべきだった。また平手政秀が意外に出て来ないのが残念
  • 本木さんの斎藤道三はきれいな雰囲気で女性受けしそうだが、悪辣さに欠ける感じがする
  • とにかく光秀を出そうとして、この時点で京の情勢に絡ませたり、果ては、松永久秀と親しい関係に持って行くのも如何なものか。こういう点もちょっとファンタジー臭い。そもそもこの時期の京の情勢だけで大河が作れるし、そちらの方が面白いかもしれない

この7点に関しては、今もほぼ同じ考えであると言っていいでしょう。帰蝶の行動や態度、架空の人物のスタンスに加え、信長が過去の作品と比べて外見上も内面的にも違うのは、やはりどうかなと思うものがあります。これを投稿したのは4月10日ですが、帰蝶の描写に関してはその後、側室がいて子を儲けていたことを、信長が「許せ」と言うシーンも登場し、その点も不自然さを感じました。戦国時代には特に珍しくもなかったでしょう。あれでは側室を置くこと自体が、何かよからぬことをしたように見えてしまいます。殊更に今の感覚で捉えるべきではないと思われます。

架空の人物に関して言えば、同じ池端氏の脚本の『太平記』、こちらのオリキャラの花夜叉一座はよかったと思います。佐々木道誉もかなりアレンジされていたとは思いますが、逆にあれだからこそ存在感がありました。また光秀があちこち行くのもさることながら、最初から将軍や朝倉義景に会って会話をしているのも、やはりこれじゃないといった雰囲気があります。

また合戦シーンでやたら掛り太鼓が出て来る。本当に見たいのは合戦シーンなのに、あれでは本末転倒です。逆に、合戦シーンを見せないために太鼓をクローズアップしているようにも見えます。桶狭間は一応戦闘らしきものは出て来ましたが、これにしてもタッキーの元相方が扮した毛利新助が、ジャンプして今川義元を仕留めている。ああいうのは、後ろから隙を狙って羽交い絞めにして
「御首級頂戴つかまつる」
位言ってほしいなと思います。このジャンプして相手を斬るのは光秀もやっていましたが、何かアニメ臭いものがあります。

それと演出とはまた違いますが、幕府方の人物の出番が意外に少ない。しかも将軍義輝と三好なんて不倶戴天の間柄と言っても過言ではないと思うのですが、その辺りの表現が意外とない。せめて相国寺の戦い位出してほしかったものです。

以上に加え、やはり全体的に奇を衒った感が強いと思われます。たとえば第1回で光秀が、松永久秀が置いて行った鉄砲を見て歓喜の声をあげます。それはいいでしょう。しかしあそこまでテンションを高くすることもないと思います。こういうところは、あの『いだてん』を連想させてしまうのです。これは本木さんの道三もそうでした。ご本人が、悪辣さを出そうとしているのだろうとは思いますが、どこか肩に力が入ったようになってしまう。その時々の感情を表に出そうとして、出し過ぎている感が無きにしも非ずです。

飲み物-バーのラテフロート
[ 2020/07/07 23:45 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想3(キャスティング)

ここまでの感想その3です。このキャスティングですが、これは俳優さんの好み、キャラ設定の好みもあり、これまでにも増して主観が入るかと思います。

まず光秀役の長谷川博己さん、細身で長身という設定は悪いとは思いません。しかし、やはりどこか武将にしては細すぎる印象があります。長谷川さんが『まんぷく』に出た時は、その線の細さが逆にストイックで、研究熱心な印象を与え、意外とダネイホンの扮装も似合っていました。『八重の桜』の川崎尚之助も、学者タイプだったからこそあれでよかったのだと思います。この人はスーツを着て、現代ドラマに出ているのが向いているのではないかと思わなくもありません。明智光秀というのは、もう少し中肉中背で、そつのない印象の人物でいいかとは思います。長谷川さん自身はちょっとエキセントリックで個性があるので、役によってはうまく嵌りそうなのですが。

それと染谷将太さんの信長、前に書きましたが、今までの信長と内面的にも外見の上でも違うため、やはりどこか違和感があります。染谷さんは『江~姫たちの戦国~』で森蘭丸の弟の坊丸(長隆)を演じており、『清須会議』では蘭丸を演じているため、そちらの方のイメージが強いせいもあります。ちょっと話が飛びますが、元々信長にはかの『新・三銃士』の、ルイ13世のイメージがいくらかだぶります。このルイ13世、ガイドブックの操演の佐久間おさむさんによれば
「一見アホに見えるけれど、ふと見せる孤独感。能天気で無邪気に遊んでいるかと思うと、急にまともに。(中略)ルイの心の振り幅をどうやって表現していくかというのは、楽しい作業です(後略)」
とあります。要はうつけと言われながら見せる孤独感、型破りのことをしているかと思うと急にまともに、このように言えばいいでしょうか。だからこそ、如何にも怖いもの知らずな外見とのギャップがあっていいかとは思うのですが…。

そして本木さんの斎藤道三。やはり「きれいすぎる」ところがあります。本木さんが一生懸命演じているのは伝わってくるのですが、それがどうも馴染まない。どこか力が入った感じで、それがもどかしい印象がありました。尚先日の投稿で、まつが家康に茶を出すシーンに触れています。無論『利家とまつ』では、展開上毒を入れるという設定にはならないでしょうが、道三が土岐頼純を殺すのも、毒入りの茶でなくてよかったかと思います。あれは、如何にも道三が謀略にかけますといったイメージで、いくらか仰々しさを感じさせます。

道三は別の俳優さんで、本木さんは明智光安、そして西村まさ彦さんが平手政秀でよかったのではないかと思います。西村さんだと、暴走しがちな信長にどうやって手綱をつけるか悩む、そういう政秀をうまく演じられたのではないかと思います。ただこの大河は、信長もメインの人物ではあるのに、平手政秀、今川義元ともあまり出て来ず、それが残念です。尚政秀役の上杉祥三さんは、三好長慶でよかったかと思います。その場合山路さんの配役をどうするかにもなりますが。

それと、女性キャラの二枚看板である帰蝶と駒。帰蝶に関しては、急に川口さんに決まったわけですから、確かにいくらか役のイメージに沿わないところがありますが、これは仕方ないかと思います。ただ沢尻さんが演じたにしても、どうもこの帰蝶=濃姫の描かれ方は私としてはあまり好きではありません。それと駒、自由に動かせるキャラではあり、恐らくは『太平記』の藤夜叉のような天涯孤独の存在ではあるのですが、やはり藤夜叉のような宿命を負っているイメージがあまり感じられません。門脇さんがどうこうと言うより、演出のせいであるように見えます。

一方で吉田鋼太郎さんの松永久秀、谷原章介さんの三淵藤英はいいと思います。眞島秀和さんの細川藤孝に関して言えば、この人はどうも『軍師官兵衛』の顕如のイメージがあります。同じ意味で、風間俊介さんも松平元康より『西郷どん』の橋本左内のイメージが未だ強いです。眞島さんは『JIN-仁-』で大久保利通を演じていましたね。そういえば及川光博さんも大久保を演じていたことがありますが、大久保は濃いめの顔なのに、お2人ともすっきり系の顔立ちなのがちょっと意外でした。あと向井理さん、足利将軍というよりも江戸時代の殿様の雰囲気があります。

尚、どう見てもこれは適役という人物が、一名ながらいます。言わずもがなではありますが、岡村隆史さんの菊丸です。

飲み物-ビール2種類
[ 2020/07/01 00:00 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想2(衣装と背景)続き

この間の関連投稿の続きです。今回は派手めな色云々と言うよりは、その俳優さんに似合う色に関してです。同じ俳優さんであっても、衣裳によって随分イメージが変わることがあるものです。特に時代背景が違い、演じる役が違えば、それに応じて衣裳も当然かなり違って来ます。ただその人に似合う色、似合わない色というのはやはりあります。その例として今回触れたいのが、先日書いていなかった、風間俊介さん演じる徳川家康(松平元康)の衣裳についてです。

こちらが『麒麟がくる』で、徳川家康(松平元康)を演じる風間さんです。
この元康の服装に関しては、第20回のあらすじと感想で、ベージュ系の着物に茶の袴、赤の羽織というコーディネーションと書いています。ただよく見ると、ベージュというよりちょっとオレンジがかった色と言うべきかもしれません。全体的に暖色でまとめられています。

麒麟元康(風間俊介)

そしてこちらは『西郷どん』で、橋本左内を演じる風間さんです。
青の羽織とグレー系の着物、そしてこの画像には映っていませんが、袴もグレー系で全体的に寒色でまとめています。無論幕末ということに加えて、藩医という役柄設定もあり、あまり派手めな格好をしないという前提でのデザインでしょう。
(ちなみにデザインはどちらも黒澤和子さんです、黒澤さんは江戸時代以降を担当してほしいと思う一因です)
ご本人が童顔ということもあるでしょうが、個人的には、こちらの方が締まった印象があって似合っているように感じられます。余談ながらこの橋本左内は、越前松平家が藩主を務めた福井藩の藩医ですが、この福井は、かつて光秀も身を寄せた一乗谷が、信長によって焼き払われた後、多くの人々が移住した地でもあります。

西郷どん橋本左内

これは『麒麟がくる』の他の登場人物にも言えますが、元康の服装がなぜ茶色に赤なのか、ちょっとわかりかねます。それもアースカラーに赤なら差し色効果があるのですが、茶と赤の取り合わせは何となくもっさりした印象なので。

ところでこの『麒麟がくる』はオレンジも結構登場します。門脇麦さん演じる駒の着物はいつもオレンジ系ですし、先日インスタの画像でご紹介した松永久秀役の吉田鋼太郎さん、この人の素襖も淡いオレンジ色です。そのせいもあってか、寧ろ女性用の服地に見えてしまうこともあります。それでなくても、彼の主君である三好長慶の衣裳がペパーミントのような色ですので、主従の服装が、さながらスイーツかアイスクリームかといった感じに見えなくもないのです。実際、こういうのは何を基準にして決められているのでしょうね。個人的には吉田さんも、三好長慶役の山路和弘さんも、もう少し渋めの色か、派手にするならいっそくすんだ赤などがいいようにも思えます。尚久秀の花火のような羽織、自爆する人物ということで花火のようなデザインにしたということですが、あまりこういうのは感心しません。

話が飛びますが、北条義時の本をamazonで見ていたところ、既に『鎌倉殿の13人』が謳い文句となっているのに気づきました。「2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」主人公、三上皇を配流した稀代の逆臣か」だの、「「鎌倉殿の13人」 主演小栗旬が演じる北条義時のことがよくわかる!」だの。ただ十三人の合議制ができた時期の将軍である、源頼家の関連本があまりないようです。無論これから出て来ることになるのでしょう。
(画像は『麒麟がくる』録画及び『西郷どん』公式サイトより)

飲み物―アイスコーヒー5
[ 2020/06/23 23:30 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想2(衣装と背景)

まず、大河ドラマ『麒麟がくる』放送休止に伴う番組編成についての7月分です。7月5日は都知事選でお休み、7月19日は『ダーウィンが来た!』のスペシャルです。そして7月12日は『秀吉』関連の特番となっています。
(NHK ONLINE)
7月26日の「キャスト・スタッフが明かす大河ドラマの舞台裏」とは一体何なのでしょう。これだけ1時間15分番組になっています。

ところでこの大河を最初に観た時、やはり色遣いにかなり驚きました。
これは4K対応でないTVで録画を再生した分ですが、衣裳が鮮やかとかカラフルを通り越して、「ケバい」印象を与えてしまっています。どう考えても、化学染料で染めたように見えます。それでなくてもそもそも農作業で、こんなきれいな色を着るでしょうか。この点にまず疑問を持ちました。

麒麟色遣い1

それとこちらの風景も、両側の木の色が濃すぎて、絵具で塗り込めたような雰囲気になっています。恐らく実際は、もう少し違っているのでしょう。その他にも稲田の黄色が鮮やか過ぎて、目がちかちかするといった意見も見たことがあります。

麒麟色遣い2

4K対応TVに関しては、まず昨年買うかどうか悩みました(ラグビーワールドカップがありましたので)。しかしそのまま何となく買わず、今年もオリンピックにはそこまで興味がないので、もう少し地デジ化で買い替えた今のを使い続ける予定でした。この大河のためだけに買うのも何か気が進まず、また4Kは4Kなりに問題もあるようで、そういった点をもう少しチェックしてからにしようかと考えています。
ちなみにこちらは4Kではない『おんな城主 直虎』。木々の色合いは自然ですし、直虎の衣裳も華やかではありますが、化学染料で染めたような不自然さはありません。戦国時代のきれいな色というのは、本来こういう色のことではないでしょうか。

おんな城主直虎直虎と政次(15)

それから大河の場合、主な登場人物にはテーマカラーというものがありますーとは言っても、これは比較的最近の傾向ではないかと思われます。何でも『麒麟がくる』のディレクターが、人物を見分けやすくするためにテーマカラーを決めていると言ったようですが、そういうのは脚本担当が人物をきちんと書き分けていれば、それですむ話だと思うのですが…。そして今回、染谷将太さん演じる信長のテーマカラーは黄色です。本当はこの人は、寒色系の色が似合うように思うのですが、これも従来の信長のイメージと一線を画すためなのでしょうか。しかし男性の黄色というのは、ちょっと難しくないかと思います。元々柔らかな印象があるせいでしょう。女性の場合、『真田丸』で長澤まさみさん演じるきりが、黄色の麻の小袖を着ていましたが、女性の場合は明るく華やかな印象を与えるし、長澤さんにはよく似合っていたとは思います。

麒麟信長2

一方こちらは『信長 KING OF ZIPANGU』で主人公の信長を演じた緒形直人さんです。この作品も、従来とはちょっと違った信長像になっていましたが、緒形さんの場合濃い色の着物を着るシーンがあり、かなり締まった印象を受けました。こういう色でもよかったのではないかと思います。

信長主人公

それとこれも前に書いてはいますが、衣裳担当の黒澤和子さんは、公式サイトの衣裳関連コラムでこう語っています。
「着ているものは、新調した着物ではなく父親から受け継いだものだったりするはず。そこで、何度も洗って柔らかくなっている感じを出すために柔らかな麻や綿を採用しました」
しかし光秀のこの素襖の生地は、何度も洗って柔らかくなっている麻や綿というより、最初からメッシュのような薄い生地を使っているようにしか見えません。それにこの当時、綿がどのくらい普及していたかも疑問です。

麒麟着物の皺

そしてこちらは、『真田丸』の堺雅人さん演じる信繁の衣裳です。こちらは素材は麻で、襟から肩の辺りがちょっとくしゃっとなっており、着込んだ感じが出されています。何度も洗って柔らかくなっている麻のイメージは、寧ろこちらの方ではないでしょうか。信繁は、以前投稿した『麒麟がくる』公式サイトの光秀の素襖に思うことその他の画像で、袖を取って肩衣状にした素襖の下にこの着物を着ていました。その時に、前出長谷川さん演じる光秀の素襖関連コラムにも触れています。信繁のこの素襖もちょっと着古して、いい感じにくたびれていました。何度も着込んだイメージを出すのであれば、このくらい手を掛けてほしいものです。無論ご本人は手を掛けているのかも知れませんが。

真田丸着物の皺

『いだてん』では落語と、時代がくるくる変わる点が受け入れられないという声がありました。『麒麟がくる』では、この色遣いが受け入れられないという声があります。大河を制作するのであれば、そして、それを看板番組にしたいのであれば、ゴーサインを出す前にもう少し考えてしかるべきでしょう。ましてこれは、我々の受信料で制作されているのですから。先日も書きましたが、黒澤さんが衣裳担当の場合は、江戸時代以降に限定していただきたいと思います。

(画像は『麒麟がくる』録画、『おんな城主 直虎』公式サイト、『信長 KING OF ZIPANGU』DVDシリーズ、『麒麟がくる』NHK大河ドラマ・ガイド、『真田丸』NHK大河ドラマ・ストーリーより)

飲み物-バーのラテフロート
[ 2020/06/20 00:00 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

ニッコームックのガイド本に思ったこと他

まず、ニッコームックの『麒麟がくる』後編を買いました。放送休止になってから買うのも何ですが、それはともかく。このシリーズには完結編がないので、前編とこの後編だけになります。一応ざっと目を通したのですが、この先のストーリーにも多少疑問ありです。ちょっとぶっ飛んでやしないかとやはり思いますし、オリキャラがかなり出て来るところが『太平記』ぽいけど、『太平記』に比べたら明らかに違うと言っておきます。(これは『太平記』の重みを参照)

このムックでは最初にキャスト紹介があり、次に撮影風景紹介というのがあります。一昨年まではそれだけでしたが(『いだてん』のガイドブックはNHK出版のみ)、今回はその次のページに、クランクアップした俳優さんが花束を貰っているところとか、誕生日を迎えた出演者がバースデーケーキやプレゼントを手にしている様子などが紹介されています。コロナによる中断でロス状態の視聴者への配慮でしょうか。
しかしこういうのは、公式のSNSにアップされているのではないかとチェックしてみたところ、インスタに意外に画像が少ないのに驚きです。11点しかありません。公式の人は、もうちょっと頑張っていただきたい、これなら『いだてん』の方が多かったと思います。しかしNHKのガイドブックならいざ知らず、他の出版社がここまでやらなくてもいいのではないかとも思ってしまいます。

しかし思うのですが、こういうのは共演の俳優さんが一同に介することが多いです。無論今までの大河はそうでもなかったのですが、今回はとにかく衣裳の派手さが目立ちます。無論ロケ先で比較的地味な服装の時はそうでもないのですが、スタジオの場合、女性でなく男性ばかりでも衣裳があの色調ですから、どこかぎらついた印象があります。機会があれば画像をアップしようと思いますが、このせいもあるのでしょう、結構好きなベテランの俳優さんに、今一つ貫禄が感じられず残念です。
ベテランと言えば榎木孝明さんも出演するようですが、この人も『太平記』に出ていました。最近は『相棒』の日下部彌彦のイメージになっていますが、この日下部はなかなか曲者です。榎木さん自身曲者ぽい役が様になりますが、『相棒』がとにかく曲者揃いですから。

それから今回の脚本、4人体制なのですね。前川さんと岩本さんがサポートしているというのは前から知っていましたが、もう1人増えたわけですか。どのように意思決定がなされているのかは知りませんが、やはり脚本にはその人のカラーが出るのは仕方ないかと思います。前川さんの回の斎藤義龍の「ナレ死」は、『軍師官兵衛』の高山右近とほぼ同じでしたし。

それとこれも何度か書いていますが
「麒麟がくる云々」
これが鬱陶しく感じられるようになっています。何やら色々な登場人物に言わせていて、今後も出て来るようです。キャッチフレーズというのは、何度も叫んでいるとキャッチ―ではなくなると言うか、くどくなってしまうと思うのですが。何かに似ているなと思ったら、
『平清盛』の「王家の犬」
あれを思い起こさせます。制作統括の落合氏が、清盛の制作に関わっていたせいもあるのでしょうか。とは言うものの、清盛の「王家の犬」云々はうるさかったものの、中井貴一さん演じる父忠盛の「王家の犬」には納得できました。やはりタイミングは大事なのでしょう。

しかし、三谷幸喜氏が仮にこの脚本を手掛けていたら、どうなっていたかと思います。もちろん小ネタはかなり入れていたでしょうし、三谷カラー一色になっていたのは間違いないでしょう。ただ人物をドラマに合わせて改変するにしても、明らかに違ってはいただろうなと思います。それとタイトルが違っていたでしょう。『真田丸』でそうしたからと言うのではありませんが、いつか平和な世が来るといったコンセプトにはしなかったのではないかと思います。光秀にしてももっと泥臭く、策謀家のように描いたかも知れませんし、以前キャスト関係でちょっと書きましたが、三谷氏こそ山本耕史さんを主演にした可能性もあります。

飲み物-カフェラテ2
[ 2020/06/16 23:00 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想1(含『太平記』との比較)

『麒麟がくる』を第21回まで観て来た個人的感想です。放送休止期間中に、テーマごとに不定期投稿する予定です。まず全体的な感想としては、今までのあらすじと感想で書いて来ているように、光秀の前半生があまり知られていないこともあり、とにかくあちこちへ行く(行かされる)という点が気になります。美濃で地道に学問と武術、そして鉄砲に励み、10回くらいで長良川の戦いというわけには行かなかったのでしょうか。
このため、女性主人公の大河で、ヒロインの出番を多くするため創作が多くなることとの共通点が見られ、戦国武将物の印象がどうも薄くなりがちです。(その反対に、女性主人公ではありますが、『八重の桜』の前半は創作が多いながらそこそこ楽しめました)

また鉄砲を背負ったまま将軍義輝の姿を拝もうとしたり、実際は家臣ではないにせよ、建前上は主君と言ってもいい斎藤義龍にタメ口で話したり、桶狭間の戦いを左馬助秀満と見に行ったり、こういうのはありかと思わせるシーンが散見されます。これに加えて信長が、かなり帰蝶の助けを借りていると思われる部分も見受けられます。この帰蝶も信長の正室になった後はさほど記録がなく、従って如何様にも作れる人物ではあるでしょう。
ただ夫が聖徳寺の会見に臨む際に、多方面に顔が利くと思われる伊呂波太夫の許へ砂金を自ら持参し、随行の兵を揃えるように命じるところや、信長の名で於大の方や水野信元に文を出し、家康に寝返らせようとするところなどはやや違和感を覚えます。しかもこの寝返りの台本を書いたのは光秀ということで、何やら超展開といった感じです。

個人的には、こういう展開にするなら京の情勢などをもっと詳しく描いてほしいのですが、なぜか将軍義輝と三好長慶の武力衝突などは出て来ません。合戦シーンを描きにくいということもあるのでしょうが。結局道三のためにあれこれ使い走りをして、方々で知己を得た光秀が、特に桶狭間前夜に至っては、あたかもスーパーマンのように八面六臂に活躍し、最後には信長に目通りするにまで至っています。いくら何でもちょっと作り過ぎでしょう。これが土曜時代ドラマであれば、こういう展開もまた楽しいかとは思うのですが。

この大河ですが、いっそのこと群像劇にして、
光秀
信長(尾張)
義元、元康(駿河)
京(義輝、長慶、久秀)
この四方向から攻めて行くという方法もあったはずです。いずれにせよ、義輝と長慶の和睦と裏切りを描かないと、その後の将軍暗殺も、後継者である義昭を担ぐ人々の奔走も、影が薄くならないかと思います。

それから近衛前久が伊呂波太夫ゆかりの人物として登場するようですが、この人物はさながら荒ぶる公家といった感じです。長尾景虎の関東平定に味方する姿勢を取ったり、三好三人衆の推す足利義栄を次期将軍に推したり、そのせいで義昭と対立したりもしています。義昭と不仲ではあった分、信長とは親しかったようですが、同じ池端氏の『太平記』の「荒ぶる親王」、大塔宮護良親王とどこか似通った印象を受けます。話がちょっと逸れますが、この護良親王は征夷大将軍となったものの、その最期は悲惨でした。
『太平記』の三大悲惨な最期の人物といえば
藤夜叉
護良親王
足利直義
この3人に尽きるのではないでしょうか。ちなみに護良親王の異母兄弟である宗良親王は、井伊谷に身を寄せています。閑話休題。色々な人物が出て来るのはともかく、肝心の主人公がさほどに厳しい試練を経ていないように見えるのは、やはり男性主人公の大河らしからぬ印象を受けますので。創作するのであれば、まずこの点を重視すべきかと思います。

それとオリキャラですが、これもやはり『太平記』のオリキャラに共通したものがあります。『太平記』でも藤夜叉や石は孤児で、旅芸人で楠木正成の妹の花夜叉に引き取られます。『麒麟がくる』の駒は火の中から助けられますが、石は足利の兵から家を焼かれると言う設定です。ただしこの場合は、オリキャラの多くが旅芸人一座で比較的まとまっており、それに実在の人物が絡むという格好でした。
今回は旅芸人一座は伊呂波太夫以外そう描かれず、望月東庵や駒、菊丸などそれとは別のオリキャラも絡んでいるため、誰がどのような役割を背負っているのか、ここまで来てもいくらか見えにくいふしがあります。またオリキャラそのものがかなり前に出ている感もあります。

飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2020/06/13 00:30 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』雑考18続き+信長の側室生駒吉乃とは

雑考続きになります。まずは今月末から収録再開のようです。

大河ドラマ「麒麟がくる」 今月30日から収録再開へ
(NHK ONLINE)

それはともかくとして、私は次の日曜からの過去の戦国大河を楽しみたいと思います。

それから先日投稿分、ちょっと意味が通りにくいと思われる個所を直しています。
この大河の特徴の1つとして、セリフが多いこと、セリフで説明しているような感があることを、今まで何度も書いて来ました。桶狭間の戦い後、信長が待機していた光秀に、美濃を取ることを打ち明けます。しかし現時点では、光秀が本当は何者であるかもまだわからないわけで、ここでそれを明言しないのではないでしょうか。まあこの場合、光秀が待っていたという時点で創作としか思えないのですが、せめて
「今後は、帰蝶の喜ぶことでもしたいものよ。あれには世話になりっぱなしじゃ」
位言ってはどうかと思います。しかし美濃攻略と言っても、もう義龍をナレ死させているから、龍興の代になって、竹中半兵衛の協力を得たうえで、城を我が物にするところが描かれるのでしょう。

またその帰蝶、側室とその子の存在を知らされて戸惑っているようですが、この時代やはりそれはないでしょう。寧ろその逆に、
「それはめでたきこと、なぜもっと早くお話下されませなんだ」
と祝いの言葉を述べ、光秀たちが清須城に到着した際にその子はと訊かれて、
「我らが嫡男じゃ」
とでも言えば、彼女の「母親」としての覚悟のほどが窺われる展開になるのですが…。それはそうと信長の羽織が、言っては何ですがカーテン生地のように見えてしまいます。それと1つ前の回、熱田で於大の方と水野信元に会った時、絨毯が敷いてあったと思いますが、あれも本当は安土桃山時代になってからのようですね。

ところでこの吉乃、正確には生駒吉乃ですが、この人物は生駒家宗の娘で兄に家長という人物がいます。かの生駒親正とは、遠戚になるようです。かなり若い頃から信長の寵愛を受けていたようで、奇妙丸、後の信忠をはじめ子を3人産んでいることから、彼女もほぼ正室に近い扱いだったのではないかとも考えられています。というか、濃姫自身は結婚後、ほぼ記録が残っておらず、そのためその後の生涯についてはいくつも説があり、また光秀の若い頃同様創作しやすいと言えます。よく大河に出て来る、本能寺で自ら薙刀を振るい、明智兵の槍にかかって死ぬ濃姫というのは、こういった説の1つに基づいた人物像です。

一方で吉乃ですが、こういうコラムがあるのでご紹介しておきます。リンクは貼りませんので、興味のある方はコピペしてのアクセスをお願いします。

武功夜話 7.「信長」と「吉乃の方」とのラブストーリー そして短い生涯
https://www.city.konan.lg.jp/kurashi/kankou/1004828/1004071/1004084.html
(江南市公式ホームページ)

君の名は希望 =久菴とは、濃姫とは=
http://www.ikoma-yashiki.com/?p=322
(一般社団法人 生駒屋敷 歴史文庫)

尚この「久菴」とは吉乃のことです。

飲み物-チューリップグラスのビール
[ 2020/06/11 00:45 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』雑考18

まず先日のあらすじと感想で、第21回がいくらか粗削りであると書いています。恐らくすべての収録が間に合わなかったせいもあるのでしょうが、戦場に於ける信長の行動が、どこか駆け足であるというのがその一因です。

無論『おんな城主 直虎』のような「超高速桶狭間」ではありません。しかし信長はこの合戦の一方の当事者であり、ターニング・ポイントとなった戦であることを思えば、出陣後の彼の内面がもっと描かれてよかったかとは思います。通説となっている出陣前の『敦盛』の舞は、恐らくはその内面を現すのに、最もふさわしいものと言えますが、生憎こちらでは舞は見られませんでした。

ところで『敦盛』と「死のうは一定」ですが、この両者の意味は異なります。前者が、人間の一生は天界のそれに比べると短いものだと言う意味であるのに対し(人間の生涯が50年という意味ではありません)、後者は、人は死ぬものであり、死後の語り草として何をしておくかという意味です。

閑話休題。この回の信長は内面よりも、彼が下した決定の方がメインになっている感もあります。寧ろ家康の方が、内面が描かれていたように思われます。このようないきさつもあり、時系列を追った構成にしたのかと思いますが、この時系列、今の時刻表記だけではなく、せめて「〇の刻」はつけてほしいところです。また数式の件ですが、こういうのを大河に入れてくるのもどうかと思います。『直虎』のエクセルとどっこいでしょう。『真田丸』にも、片桐且元のパワポで作ったと思しき地図が登場していて、あれはあまりいただけませんでした。

麒麟おかしな部分
(第21回放送録画分)

あとこれは史実ではありますが、善照寺砦を出ようとしたところでおあつらえむきに雨が降って来たり、その他にも乱捕りのおかげで今川の兵が割かれたり、義元が岩陰にいたためにたやすく発見できたなどというのは、勝利する側とはいえ、ちょっと信長に都合がよくないかと思われます。義元発見は正に千載一遇でしょう。また義元も、これだけ戦を経験している割には、身の潜め方がまずいなとも思います。しかし本当は沓掛城を出た義元の本隊を、出合頭に襲撃してほしかったですね。

また元康に関しても、これは昨日書きましたが、結果的に織田を利するために大高城から出なかったと取れなくもありません。今川に盾つくような行動を取ったようにも見えることから、もし義元が戦死していなかった場合、立場がやはり微妙になったかとも思われます。あるいはやはり例の丸薬の効果を裏付けたいがために、身の危険を冒したくなかったのでしょうか。

しかし床をどんどん叩いて抵抗の意を示すところ、どこかで見たことがあるなと思ったら、『半沢直樹』の小木曽次長の、聞き取り調査の際の行動でした。西大阪スチールの隠し資産の件で、半沢が東京本店で聞き取り調査を受けることになった時、机を叩いてプレッシャーをかけていた、何とも嫌味な感じの上司です。裁量臨店の時に、半沢の書類の一部を抜いていたのもこの人物でした。書類に細工すると言う点では、『ノーサイド・ゲーム』もまた然りでした。

それにしても片岡愛之助さん、『真田丸』の大谷刑部の方が私は好きでした。この時の方が存在感があったのは事実ですし、リアリストとしての部分がよく描かれていました。元々『麒麟がくる』は今川がそこまで描かれていませんが、彼と元康の確執がもう少しあってもよかったかと思います。と言うか、元康とオリキャラ絡ませ過ぎではないでしょうか。そして前出『半沢直樹』、いつから放送されるのかは未定ですが、こちらの黒崎検査官には大いに期待です。あるいは、さらにパワーアップして来るかもしれません。その『半沢直樹』の近藤直弼がこちらでは足利義昭です。

その義昭について。第21回の放送終了後、一旦中止になるせいか今後の予告が流れていましたが、その中で雲水のような姿の義昭が、「父上が麒麟のくる世を」と言うシーンが出て来ます。何でこう麒麟云々をここまで言わせるのか。本当に決めのシーンだけに言わせた方が、このタイトルそのものも引き立つと思うし、ここまであれこれ色々な人物に喋らせると、何か安っぽい印象に取れます。

そもそもこのタイトルはどこか抽象的で、それゆえちょっとかっこいい、高尚であると言う受け止め方をされやすいのでしょうが、そして楽しんでいる方には悪いのですが、内容にあまりそういう部分が感じられず、これではちょっと看板倒れではないかとも思われます。それにこのタイトル自体、儒教的視点から見た戦国のように取れますし、私としてはやはり、『国盗り物語』の方が日本の戦国を言い表しているかと思います。

しかし次回からは楽しみです。少なくとも『独眼竜政宗』や『国盗り物語』であれば、衣裳の色や戦シーンに違和感を覚えることもなく、側室の存在も自然に描かれていて、無理なく観られる戦国大河ではないかと思います。特番でなくそのまま再放送してほしいです。

飲み物―アイスコーヒー5
[ 2020/06/10 00:30 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)
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まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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