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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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真田丸-50

いよいよ最終回です。全体的な感想としては、先日も書いたようにちょっと中途半端に感じられました。それは「あれこれ」で詳しく書くとして、まず、あらすじから行きます。

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信之は江戸へ戻る途中、尼寺の一隅に宿を借りるが、もう一人の客と相部屋となる。その客とは本多正信であった。同じ部屋に寝ている正信の寝息と、寝言がひたすら気になる信之。一方大坂城では、十勇士が怪気炎を上げていた。そこに信繁(幸村)と佐助がやって来て、信繫はまたここへ戻って来ることを彼らに伝え、勝利し、命を惜しむようにと告げて去って行く。そして2人は与左衛門を成敗するため、厨へ向かう。

与左衛門ははじめ信長、次いで秀吉に仕えたが、妻と娘が秀吉に手籠めにされて自殺したことを根に持ち、豊臣と大坂城を滅ぼすつもりでいた。信繁は刀を抜くが、与左衛門は串で自分の胸を刺す。その後牢人たちの配置が決まり、秀頼の出馬を待たずに、千成瓢箪の馬印を掲げて出発することになった。信繁は出陣前に茶々に挨拶する。茶々は死ぬことは怖くないと言うが、信繫から実際の死の様子を聞かされて怯える。信繁は「望みを捨てぬ者にこそ道は開ける」と茶々を諭す。

自分の評価を気にする信繁に、人のまことの価値は時が決めると内記。外では早蝉が鳴いていた。茶々はきりとかるたを取りながら、左衛門佐がこの戦は勝つと申したと言い、きりも同意する。一方徳川陣では本多正純が、秀頼の出馬阻止のため、信繫が徳川についたという嘘を流す案を出す。考え方も父親に似て来たと苦笑する家康。信繁や勝永の牢人たちは、敵は戦知らずで連携も悪いと楽観するが、その時毛利陣に松平忠直隊が発砲し、毛利側もこれに応戦したという知らせが来る。

毛利は本多忠朝隊を退け、真田信吉の陣へと迫る。決断を迫られる信吉だが、命は受けていないと腰を上げない。信政は陣の外に出て応戦し、兵の一部を負傷させてしまう。毛利はその後も小笠原、榊原、諏訪、酒井を蹴散らす。そして信繁の陣では、信繫が大助に城へ戻って、秀頼に出馬を促せと命じていた。さらに、自分が寝返るという噂を払拭するかのように兵を動かす。その大坂城では、与左衛門が秀頼に、信繫が徳川と内通しているところを見た自分が、刺されたと嘘の情報を流していた。

信政は単独行動をたしなめられる。信吉は弟を、大御所様を守るために応戦したのだを庇うが、信政は面白くなかった。そして陣を出たところへ、今度は信繫の軍がやってくる。信政の後を追った三十郎は、断腸の思いで信繫に向かって行くが、信繫は三十郎をかわして去って行く。信繁軍が迫っていることを知らされた家康はその場を逃げ出し、また秀忠も、大野治房の軍勢が押し寄せるのを観て陣を去る。しかし優勢に流れたはずの豊臣軍が、一旦城へと引き上げ、しかも馬印を持って立ち去ったことから、秀頼が引き上げたと豊臣方に動揺が走る。

馬印が引き上げるのを見て雑兵たちが逃げ出し、大坂城は騒動となる。秀頼出馬を促す大助に、真田は裏切り者と大蔵卿局が言葉を浴びせるが、佐助は与左衛門こそ間者であると言う。その頃厨では、与左衛門が方々に火を放っていた。さらに戦の流れが変わり、豊臣方は苦戦や撤退を強いられていた。出馬する秀頼を、死んではいけない、生きる望みを捨てるなと引き留める茶々。そして千姫や侍女は、きりを先頭に、兵たちに守られて徳川陣へ向かう。その途中、きりは真田と徳川の戦いを目にする。

その一方で、大坂城では死闘が続き、内記は昌幸の位牌を手にしたまま絶命、先に弾丸を何発も浴びながら、自分の畑の上で大暴れした作兵衛も力尽きる。そして信繁は、再び家康を前に馬上筒を向けていた。既に今は徳川の世、戦の時代は終わったと言う秀吉に、自分はあなたを撃たなければならないと信繁。最初の一発が逸れ、二発目を撃とうとして腕を撃たれて馬上筒を落とす。そこには秀忠が鉄砲隊を引き連れてやって来ていた。佐助が爆薬を炸裂させるが、徳川の優勢は揺るぎようもなかった。

その様子を、伊達と上杉主従が遠方から眺めていた。信繁の姿に感動する景勝と、戦は終わり申したと告げる兼続。やがて信繁と佐助の主従は安居神社に退き、信繫はもはやこれまでと覚悟を決める。同じ頃、春は子供たちと伊達本陣を発ち、すえは夫と仲睦まじく暮らし、そして高台院となった寧は、片桐且元から大坂落城を聞かされていた。千姫は父や祖父との再会を喜ぶ。そして信之は、正信から如何に領民を統治するかを聞きつつ、歩を運ぶ。そこへ綱家が早馬で現れた。信之はその場で、大坂の陣の顛末を聞かされる。

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様々な場面が登場するのですが、あまり豊臣方で印象に残るものが少ない気がします。内記と作兵衛の奮戦は印象的でしたが、肝心の主人公があまりそうでない。むしろ、徳川方の方に印象に残る場面があった、そんな最終回でした。

[ 2016/12/20 00:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ 44

まず、いよいよ最終回の『真田丸』の関連記事2本です。

「真田丸」三谷幸喜を直撃 構想変えたのは“あの人”
(Smartザテレビジョン Yahoo!ニュース)

【真田丸】内野聖陽「家康は幸村に恋していたんだと思う」
(ORICON STYLE)

三谷さん関連でコント大河と思われる云々とありますが、この方は割とくすぐりが入ることが多いので、そう見られがちなところはあるかと思われます。そして内野さんですが、私は上杉のお屋形様がそれに該当するかとは思っていたのですが、それぞれの感情を考えると、家康の方があるいはしっくり来るかもしれません。お屋形様の心理についてはまた後ほど。

さて、『真田丸』第49回とパペットホームズに共通するもの、今回はまず『新・三銃士』から行きます。前にも、大坂の陣と『新・三銃士』がダブると書いたことがありました。特に第30話から第40話(最終回)は殆どがラ・ロシェルの反乱軍との戦いになっていて、あるいは大坂入城から最終回まで正味10話という設定は、この『新・三銃士』がベースになっている感もあります。
この中では、まずダルタニアンが反乱軍に捕らえられ、自分たちの仲間になってくれと頼まれます。当然ダルタニアンは断りますが、これは徳川に下れという信繁(幸村)が重なります。また、砦の中にバッキンガム公がいることを知ったルイ13世が総攻めを言い出し、持久戦に持ち込むべきというリシュリュー枢機卿と対立しますが、この辺も徳川家康と秀忠のやり取りを思わせます。そしてこのシリーズの最終回、死罪になるはずのミレディーは馬で逃げ、最後は皿に書かれた"fin"(終わり)の文字が映し出されます。あるいは『真田丸』も、こんな感じで終わるのでしょうか。

そしてパペットホームズ関連。裏切ってばかりいる平野長泰に、ウィルスン・ケンプがだぶります。このケンプは、悪いことを悪いと思わず、ビートン校で唯一「心を病む」生徒で、マイクロフトの腰巾着的存在でもあります。平野長泰の場合、結局ああしないと世渡りできなかったのでしょう。しかし彼が「抜け作」呼ばわりする片桐さんの方が、愚直ながら一本筋を通した感はあります。
そして、そのケンプを利用してホームズを退学させようとしたモリアーティ教頭が、家康-正信コンビに重なりますが、これはどうして後者の方がしぶといです。古狸と古狐といったイメージがあります。あと、変にねちっこく突っかかってくるかと思ったら、一方で結構いいやつでもあったベインズと、伊達政宗の印象もどことなく似通っています。

それから今回は、これもどことなく重なります。最後の信繁ときりのシーン。

きり「遅い」
信繫「すまぬ」
きり「せめて10年前に。あのころが私、一番きれいだったんですから」

こちらはパペットホームズ「愉快な四人組の冒険」後編で、約束の時間に遅れたワトソンとメアリー・モースタンにホームズが一言。

ホームズ「遅い」
メアリー「ごめんなさい」
ワトソン「女性は、支度に時間がかかるんだよ」

しかしきりの「あのころが一番きれいだった」は、九度山の頃ですね。監視付とはいえ、世事に煩わされずにのんびり暮らしていて、春がいたとはいえ、毎日信繁の顔を見られた頃と考えれば納得です。メアリーの方は、寄宿学校の2年生であることを思えば、そこまでの「支度」は必要なさそうなのですが…。

飲み物-マティーニ2
[ 2016/12/18 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その66(大坂編&江戸編)

大坂編第二弾と江戸編です。


まー君の晴れ舞台

あらすじでも触れましたが、この回で結構見せ場のあるまー君こと伊達政宗。ちなみにこのドラマでは片倉景綱が従っていますが、大坂の陣に赴いたのは、本当は息子の重長です。この伊達主従ももっと見たかったのですが…スピンオフでやってもらえないでしょうか。一方でずんだ餅のPRに余念のない陸奥守殿、お梅がおいしそうに食べててよかったね。ナレで彼女はこの後、重長の後室になる云々とありましたが、『独眼竜政宗』では伏見の伊達屋敷で、梅が将来の夫である重長と顔を合わせるシーンがありました。この時は顔見せのせいか、梅もかなりきれいな打掛をまとっていましたが、実際は着の身着のままだったのではと思われます。

信之の大坂行き
大坂行きを決める信之ですが、こうが持たせてくれた六文銭、何か第一次上田合戦の梅を思い出します。しかも大坂ではどうやって信繁に会うか、考えあぐねていたところへ現れたのは信尹叔父上、渡りに船とばかりに、従者を装って随行し、いよいよ会えるかと思っていたら、兵糧を持って行った平野長泰がなぜかそこに。しかしこの平野も、小物臭が漂う人物ではあります。さらによりによって、そこに室賀の息子が登場。今度はこちらから「だまれ小童!」でやっと溜飲が下がったわけですが、これといいきりといい、初回の伏線がやっと回収された感もあります。最終回もそうなのでしょうか。

恐るべし佐渡守
天性の謀略家佐渡守。まず僧に話をもって行かせる。この時代、僧の持ち出した話を無下に断ると、寺社勢力を敵に回しかねない。しかもこの場合話を持ち出したことに意味があるわけで、相手がこちらのオファーを受けたかどうかはどうでもいい、要はその事実を周囲に広めればいいというわけで、何やら昌幸と通じるものがあります。これで家康より年上なのですから、当時としては相当高齢です。一見昼間から居眠りをしている好好爺に見えて、その実かなりあれこれ策を練っているわけで、これでは正純も父親を超えられないわけです。この父親を超えられないは、秀忠にも当てはまりますが。

戦知らずの征夷大将軍
「父を超えられない」秀忠は、江戸城で「勝てます!」と江姫に檄を飛ばされます。あるいは「大御所様がいれば」という条件付きだったのかもしれませんが。しかしこの人は内政には向いていたのかもしれませんが、戦となるとやはりさっぱりのようです。父家康が秀頼宛てに、大和郡山に、牢人を連れずに移る様最終通告を出すも、総攻めだなんだとうるさい限りです。豊臣の血を断つはその通りにせよ、戦とは順序があるわけで、まず最終通告を突きつけてから宣戦布告なのですが。大坂の陣まで、家康が生きていてよかったねと言いたくもなります。あと、伊達政宗がいたのも徳川方の強みだったでしょう。

婆様と松とこう
信之が大坂に発つ前に、源次郎に食べさせてあげたいと、乾物をあれこれ荷造りする松。その姉に婆様の雰囲気を感じ取る信之。確かにある種のきっぷのよさは、婆様譲りかと思われます。しかしながら婆様の芯の強さは、むしろ同じ真田の娘である、おこうさんの方に受け継がれているようにも見えますね。『風林火山』で、清水美砂さんが演じた、真田幸隆(一徳斎)の妻忍芽はこのドラマでの婆様ですが、確かに双方相通じるものがあります。といいますか、この婆様と『相棒』の「ミス・グリーンの秘密」のミス・グリーン、中の人が同じということもあってか、似ていますね。

中の人が同じという点では、『真田丸』の大野修理と、『軍師官兵衛』の平岡頼勝(小早川秀秋家臣)もしかりです。先日『軍師官兵衛』を観てたら、大野修理に見えて仕方ありませんでした。尤もこの2作品、小早川秀秋は同じ人が同じ役を演じていますが。

飲み物-コーヒーとキャンドル
[ 2016/12/15 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その65

あれこれも、もう65回目の投稿となりました。70まで行かせるべきかどうか思案中です。今回は、まず大坂から。

大蔵卿局と牢人たち
なぜか急にしおらしくなったと思った途端、やはり「牢人たちは大嫌いじゃ」の大蔵卿局。『真田丸』の終盤、最も注目を集めた人物の一人でしょう。実際の大蔵卿局はここまでではなく、むしろ大野修理と信繁(幸村)の対立を描いた作品が多いのですが、修理=本当は善人、大蔵卿局=本当は善人だけどいちいち反対するうざい存在と設定したのは面白い。しかし「お上様と秀頼様をお守りする」には、牢人たちの力が不可欠なのですが、そのうえで大嫌いじゃなどと言うのが、何とも憎々しい印象ではあります。必要悪と割り切っておけばよかったのに。

壊れた茶々
団右衛門の遺体が担ぎ込まれた城中に、夢遊病者のように現れ、しかも皆こうなるといった意味の言葉を吐く茶々。天守閣に砲弾が撃ち込まれた時もそうでしたが、自殺願望をもはや隠さなくなっているようです。本来茶々は豊臣を守るために、家臣を叱咤激励する役どころではあるのですが、この茶々は周囲の思惑をよそに、戦がどうなろうが、もう取るべき道は決まっているのでしょう。もはや豊臣はどうなってもいいと諦めていたのかも。秀頼の方は、まだどこかの大名になる希望は捨てていないのでしょうか。しかしそれもこの戦に勝つという、きわめて難易度の高い条件付きなのですが。

徳川と上杉
かみ合わなさそうでいて、何となくかみ合いそうでもある、古い戦友といった趣のこの二人。この戦に大義がないとお屋形様はいつもの口ぶり、それに対して大御所の腹の内はといえば、恐らくこうではないかと。

豊臣を滅ぼすのが儂の大義じゃ、しかしお主にはわかるまいのお…。

ところで上杉のお屋形様、今回は一人での登場ですが。いつも兼続とセットなのに珍しや。まあこの場では、兼続の出る幕はないのも事実ですが。それにしても「義」と「理想像としての信繁」、心理学的に見ると、何やら非常に興味深い人物ではないかと思われます。

間者与左衛門
九度山からついて来た九兵衛が戦死、そして江戸から作兵衛について来た与八も、見てはいけないものを見たせいで、命を落としてしまいます。あの時見て見ぬふりをしておけばよかったのに…与左衛門が間者であること、やはり知らなかったのでしょうね。しかし与左衛門も、やはりなかなか只者ではないようです。いきなり口を塞いで火箸で刺すなど、普通の人間ができる技ではありません。なにやら出浦昌相を連想しますが、最終回は出浦さん出て来るのでしょうか。

信繫ときり
ついに、信繫と結ばれる「影の主役」きり。最初は梅、次に茶々、そして春と自分の前に立ちふさがるハードルを何とか乗り越え、やって二人だけになれてよかったねと思いきや
「あと10年早かったらよかったのに」
いや、これが彼女の身上でしょう。ナレが少々長すぎた感があるのが残念。とはいってもナレ退場というのではなく、最終回にも出て来そうな予感はします、千姫を秀忠の元に送り届けるように言われているし-しかし、彼女で大丈夫なのでしょうか。

飲み物-ラテアート
[ 2016/12/14 00:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸-49

早いもので、最終回の一話を残すのみとなりました。いよいよ大坂夏の陣が始まり、牢人たちも戦場で命を落として行きます。しかも豊臣方の情報がだだ漏れであること、そして残った牢人たちも、圧倒的な人数の徳川方には勝利は難しいと悟ります。

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信繫(幸村)の手紙を読んだ信之は、信繫の決死の姿勢を見て取り、大坂行きを決める。真田の者と知られぬよう身仕度を整えたが、こうは大願成就のためにと六文銭を持たせる。また松は信繫のためにと乾物を荷造りし、また3人でお茶でも飲みたいと屈託なく話す。そして江戸城では、秀忠が、大坂の情勢を気にしており、妻の江に檄を飛ばされる。一方大坂では信繁たちが、外堀を埋められた大坂城ではなすすべもなく、京へ打って出ることにし、秀頼の本陣を伏見城に置こうとするが、大蔵卿局が猛反対する。

そのため秀頼は大坂城に置き、天王寺を守ることになった。また家康や秀忠の軍が来た場合の策を講じ、それぞれの配置も決めた。大蔵卿局は信繫に、言葉がきついのは性分、自分の役目はお上様と秀頼様をお守りすることというが、牢人は大嫌いとも口にする。家康は最終通告の意味で、もう一度秀頼に文を送ろうとするが、対照的に秀忠は気がはやっていた。家康は秀頼の処遇を大和郡山に転封、ただし牢人は連れて行かないと決めるが、秀頼は徳川と手を切る。豊臣も大坂城も終わりだと家康。

信之は大坂に到着し、甲冑が似合うようになった息子たちをほめる。そして信繁に会う件を切りだすが、小山田茂誠が、信尹が来ていると伝え、信尹の従者のような形で大坂に入る。しかし人改めがあり、信尹が大御所様の密命とかわして事なきを得るが、2人のそばを徳川方の武将姿の平野長泰が通り過ぎる。信之を目にした平野は、兵糧を取り上げられてやむを得なかったと逃げようとし、仲裁に入った武将は室賀久太夫と名乗る。それは、あの室賀正武の子であった。真田は父の敵と言う久太夫に信之はこう返す。「だまれ、小童!」

信繫は叔父信尹と兄信之に会う。徳川に下れという信之の話を断るが、信之は徳川に刃向っても死ぬな、自分が奔走してやると言って、かつて犬伏で約束したように、酒を酌み交わす日が来ればいいと言って出て行こうとする。ならば今ここでと言う信繁に、信之は、これは今生の別れではないと言って去り、信尹は好きに生きろと励ます。その大坂では4月29日に夏の陣が始まっていた。大名になることを夢見ていた塙団右衛門は鉄砲玉を額に受けて即死する。

団右衛門の遺体を目にした茶々は、自分たちもこの男の横に並ぶのかと口にして、きりに連れて行かれる。家康は大坂の情報を手に入れていて、信繫たちの裏をかき、又兵衛が道明寺で自軍を止めることも承知済みで、又兵衛が守る大和路は伊達に任せることにした。そして本多正信の案により、僧の楊西堂を使って又兵衛に工作させる。又兵衛は断ったものの、この事実は周囲の知るところとなった。徳川はこうすることで心を乱し、軍勢を崩れさせようとしたのである。

家康は、上杉景勝と酒を酌み交わしていた。自分があるのは太閤殿下のおかげだが、しかし豊臣を滅ぼすと家康。大義がないことにやましさがあるのかと景勝。さらに景勝は、冬の陣で信繫を見た、自分が理想とする生き方をしていると言う。しかし家康に取って、真田の名は全く別の意味があった。一方又兵衛と信繁は、それぞれ一国を与えると言われていたが、勝永には何もなく本人は不満げであった。しかし彼らの情報は、有楽斎がいないのにだだ漏れになっていた。厨の与左衛門が流していたのだった。

5月5日。又兵衛は信繫から、例の噂のことで捨て鉢になるなと言われ、木村長門守と共に、大和路に派遣された伊達軍と交戦し、戦死する。又兵衛の背後に控えていた牢人たちも敗走し、信繫も伊達軍の前に苦戦を強いられて退却する。追って来ようとしない伊達政宗に、信繫はこう叫ぶ。
「これでしまいかー、徳川兵に真の武士は一人もおらんのかー」
一方政宗はこのように返事を返した。
「弾が尽きた」
それきり伊達軍は追って来ようとはしなかった。

信繫は、伊達政宗に妻子を預けることにした。佐助に手紙を持たせ、了解を得た後春と梅、大八は作兵衛に守られて伊達陣へ向かった。作兵衛はその後戻る手はずになっていたが、きりはいざとなったら千姫を連れ出し、そのまま沼田にでも戻るよう指示される。しかしきりは、こうなったら最後までお上様に仕える、源次郎様のいない世にいてもつまらないからときっぱり言う。信繁はきりを抱きしめる。きりはこれが10年早かったらと口にしつつも、信繫に身をまかせた。

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まず、松が「お茶でも飲みましょう」と言っていますが、これは所謂抹茶のことなのでしょうか。それとも、既に煎茶が普及していたのでしょうか。実はこのお茶でも云々、後の酒を酌み交わしましょうにつながるものがあり、更にその酒を酌み交わしましょうは、家康と景勝のシーンに重なるものがあって、結構こだわりが窺えます。しかし家康もですが、本多正信もそこそこの年齢になっているのに、未だ謀略の才衰えずです。

それから「だまれ小童」の思いがけない再登場、壊れた茶々様など、あれこれ三谷さんらしさが漂うのですが、合戦のシーンがぶつぶつ切れてしまっています。せっかくロケしたのなら、もっと連続して流すという方法もあるかと思うのですが…。それとこの回で実に格好いい伊達殿。弾が尽きたと敢えて追わない(本当に尽きたのかもしれませんが)ところ、そして信繫の妻子を引き受ける辺りなかなかのものですが、ずんだ餅のPRマンのようになっている感もあり。ちなみに仙台のご当地スヌーピーは、スヌーピーが政宗、チャーリー・ブラウンが景綱の兜を着けていますね。

[ 2016/12/13 01:59 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ 43

さて、第48回「引鉄」とパペットホームズに共通するあれこれです。『真田丸』の馬上筒その他は、時代的に近いせいもあって、『新・三銃士』を思わせるシーンがあります。そしてホームズと共通するのは、まず大野兄弟です。かなりの確執があると思われれる2人ですが、『真田丸』では修理が主馬に殴られる設定になっており、にもかかわらず修理は、単なる兄弟喧嘩だと信繁(幸村)に取り繕います。
これで思い出すのが、パペットホームズ「愉快な四人組の冒険」で、ケガをしたのがジョナサン・スモールとトンガに襲われたせいであるにもかかわらず、兄弟喧嘩だと言い張るショルトー兄弟です。ホームズとワトソンが保健室に行くと、ロイロット先生が既に事情聴取をしており、兄弟喧嘩のはずがないだろうと言うワトソンを、ホームズが外に引っ張って行きます。ホームズもロイロット先生がどういう人物かは、流石によくわかっているようです。

この大野兄弟には、パペットホームズのマイクロフトとシャーロックの印象も漂います。物の考え方が正反対のようで、修理がマイクロフトよろしく、お前のせいでどれだけ苦労したか考えてみろと言いたくもなるレベルです。
さらに大蔵卿局、牢人たちが酒を酌み交わしているそばで、修理から蛸を食べさせてもらい、又兵衛から「薄気味悪い親子だ」と言われるシーンには苦笑です。この時の大蔵卿局の「あーん」も、アドラー先生の「はいホームズ君、あーん」を何となく連想します。大分両者の雰囲気が違いますが。

それから家康の影武者、「ホームズ二号」が頭にちらつきます。特に「最後の冒険」の、レストレード達の目を欺くために、人形と見せかけていたけれど、実は本物のホームズだったというあのシーンです。それと高木渉さん演じる小山田茂誠の「…いるからなあ」は、やはりワトソンの口ぶりを思わせます。来年は『シャーロックホームズ』第2シリーズ放送で、またワトソンとして戻って来ていただけるといいですね。そして『真田丸』出演者の方々に、声優として出演してほしいものです。

飲み物-キャンドルとワイングラス
[ 2016/12/11 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その64(豊臣編)

では豊臣編です。

長宗我部盛親
盛親さん、戦は嫌いと言っていたのですが、夜襲には参加なのですね。それとこれとはまた別ということでしょうか。しかし、秀頼公が四国をご所望と聞いて、自分は淡路島でいいなどと言う辺りは、なかなか可愛らしいところもあるようです。長宗我部の遺志は、後に土佐勤王党に引き継がれるといってもいいのですが、その北にある伊予の宇和島を伊達の分家が統治して、幕末に黒船を作らせ、さらに松山から秋山兄弟と正岡子規が出るというのは何やらえにしを感じさせます。

塙団右衛門
ここに来て、にわかに頭角を現し始めた塙団右衛門。子供の頃大坂夏の陣で最初に覚えた武将といえば、実は真田幸村ではなく、後藤又兵衛とこの塙団右衛門でした。報奨金で鉄砲買って来たぞーと見せびらかす辺り、豪傑の片鱗をのぞかせます。実際この人物はそういうところがあったようですが、一方で久々に再会した奥さん(多分)に、大名になると言ってみせたり、法螺、もとい結構優しいところもあるようで。

大蔵卿局と大野兄弟
「母上は黙っていてください」
「…いいえ、私は黙らない」
何かこういうドラマがあったような気がしますが、それはさておき。何とも不思議な母子かつ兄弟関係ではあります。というか、茶々かつ秀頼の乳母で、自身を二人の代弁者と思い込んでいる大蔵卿局が、息子に対して「たこ」「あーん」とは…いやはや。あの辺りが三谷さんらしいといえばそうですが。又兵衛が「薄気味悪い親子」と言うのも納得です。しかも今度は修理が弟の主馬に殴られるわで、信繫(幸村)にとっては、およそ解しかねる関係ではあったでしょう。しかしこのような状況を作り出したのは、当の豊臣家でもあるのですが。

信繫
「戦が終わればそのようにしましょう」
「私は勝つためにここに来た」
「私は負ける気がしない」
何だか信繁が逆神化しているように取れます。というか、この戦に関わっている上層部の見解が後手に回っているのが最大の原因ですね。ただし有楽斎は意図的にやっていますが。しかし他の大河ブログにもありましたが、有楽斎を追い出すのはかえってまずかったような気もします。あそこで何食わぬ顔で留めておけば、もっと相手のしっぽをつかむこともできたのですが。尤も有楽斎の場合、豊臣のために何とか徳川に臣従させたいという気持ちもあったかと。

信繫その2と大角与左衛門
畑を鍬で掘り返したら、利休の刻印入りの箱が出て来て、中に新型の銃が入っていた。しかもその場所は、かつて利休の茶室があった…何か出来過ぎのように見えます。無論偶然が重なってそうなったとも取れますが、誰かがこっそり埋めておいた感もなきにしもあらずです。その場合、利休の刻印入りの箱を誰かが用立てしたことになり、その数はきわめて限られますが。
そして大角与左衛門、何とも怪しげです。無論密書の「お」の字は、大野兄弟の誰かである可能性も捨てきれないのですが、情報をつかむうえで、厨にいるというのはきわめて便利ですし。しかし与八は気づいてなさそうですね。

飲み物-ホットココア
[ 2016/12/08 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その63 (徳川編)

では、第48回のあれこれに行きます。今回は徳川関連からです。

家康の影武者
ついに登場といった感があります。この人物のことだから、その辺は怠りなかったようです。映画『影武者』は、武田信玄が主人公でしたが、信玄であれ家康であれ、乱世で影響力の大きい人物であれば、身代わりの一人や二人いても別に不思議はなかったでしょう。『真田太平記』にも、関ヶ原の前に家康の影武者が登場します。
しかし佐助…肝心なところでやりそこねるのは、師匠の出浦さんそっくりですね。結構スムーズに入って来れたのも、影武者であると思えば納得です。むしろ仕留めさせてぬか喜びさせるのが目的だったのかも。

千姫
秀頼と仲睦まじい様子があまりない千姫。豊臣の一員といわれて引きつった表情を見せる辺り、この千姫は豊臣に馴染んでいないなと思っていたのですが
「江戸へ帰りたい」
そう来ましたか。聞かなかったことにする信繁(幸村)ですが、内心ちょっと焦っていたかも知れません。徳川の人質に逃げられてしまっては元も子もないわけですから。しかしこの千姫は、いざ炎上となった時、自分から大坂城を出て行きそうなところがあります。

織田有楽斎
『真田丸』では、この人の関ヶ原前後の様子が描かれていませんが、徳川方で戦ったわけですから、徳川に内通していたのも当然といえば当然です。内通というか、豊臣を徳川に臣従させるために腐心したというべきでしょうか。命乞いしないと言いつつ、釈明はしっかりやっている辺り、やはり只者ではなさそうです。しかし、いくら現場を押さえる必要があったとはいえ、信繁、あの場で刀を抜くのは許されたのでしょうか。

信之
信繁の手紙の「すえを見捨てないでくれ」に、ただならぬものを感じ取り、大坂へ行くと言い出します。予告を見る限り、実際に大坂へ行ったのでしょう。無論豊臣が不利であることもわかっていたわけですが、実際2回も徳川に楯突く以上、牢人たちを取り巻く環境もまた厳しくなるわけですし、何といっても信繁に「好きにさせたい」と言っていたのは、この信之なのですが…。いざそうなってみると、やはり情が先に立つということでしょうか。

信吉と信政
信吉の方は如何にも穏やかそうで、従弟の大助への人当たりもいいのですが、信政は何やら喧嘩っ早く、大助を罪人の子認定してしまいます。これは祖父本多平八郎の血でしょうか。しかしかの本多平八郎も、この程度のことで喧嘩を吹っかけるようには見えなかったのですが…。しかもその場を取り繕ったのが、最年少の大助であるという皮肉。彼が成長していたら、そこそこの人物になったかもしれません。

飲み物-ミルクティ2
[ 2016/12/07 00:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸-48

12月に入り、放送回数もあとわずかとなりました。いよいよ夏の陣ですが、ここに来て豊臣家のかみ合わなさ、矛盾がかなり表に出た印象があります。もちろん家康も、その機会を狙っていたわけで、豊臣方の裏をかき、着々と次の戦の準備を進めて行きます。

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又兵衛、勝永、そして盛親たちは徳川陣への夜襲を企てていた。身の危険を察する家康。信繁(幸村)は有楽斎に、相手に伝わることを承知で、翌日の夜家康を襲うと話す。その後密書を受け取った家康は、裏をかいてその日のうちに大坂を発つことにするが、さらに信繁はその裏をかき、その日のうちに家康を襲うことにし、佐助をやる。佐助は発つ前にきりに求婚するが、すげなく断られ、そのまま消えてしまう。その家康ははやる秀忠相手に、機が熟すのを待つように諭していた。

大蔵卿局は依然として、戦は終わったと主張し、徳川が攻めて来ると言う信繁と衝突する。一方有楽斎は、牢人が火種になりかねないとも口にする。秀頼は牢人に恩義を感じ、可能な限り取り立てるつもりだった。その有楽斎は、密書を書いて控えていた家臣に渡そうとするが、それは実は信繁だった。内通のことを知られた有楽斎は大坂城を後にする。一方佐助は、家康の宿舎を襲って家康を視察するが、そこにいたのは影武者だった。

大坂では内記が、家康は二条城に入ったと信繁に伝える。年が明けて慶長20年(1615)。多くの大名たちは陣を引き払い、帰途についていた。そんな中、徳川との再びの戦のために、信繫は茶臼山と岡山に、巨大な要塞を築くことにする。そのための時間稼ぎの言い訳として、家康には牢人たちの仕官先を探していることにしていた。大蔵卿局は牢人が留まることに反対するが、息子の大野修理も、そして茶々までもが、牢人たちに城を委ねようと考えていた。

牢人たちが戦にはやるのを抑えるために、妻子やかつての家臣が城内に呼ばれて再会を果たしたが、そこには大蔵卿局と大野兄弟の母子の姿もあった。そして信繁は、大助を連れて甥たちに会いに出かけることにする。身内が敵味方に別れるのは辛いなと言葉をかける秀頼だが、そのそばにいる千姫も実は同じ思いだった。また秀頼は、いずれ四国の二国をもらい受けたいとも言うが、盛親も四国を平定することを夢見ていた。信繁は盛親にこのことを告げるが、それは盛親の法螺であり、本人は淡路島をもらいたいと言う。

一方千姫は、自分が江戸に戻ることで戦を止められないかと信繁に問う。また江戸に帰りたいとも言う千姫。その後信繁は甥たちを訪ね、また三十郎、茂誠とも会う。信繁は茂誠に、馬で敵陣を突っ切るには槍がいいのかと問い、誰を狙うのかと訊かれて、大将の首だと答える。茂誠は何かを感じ取るものの、鉄砲を薦めるが、弾の装填に手間取るとも答えた。その間信政は大助を罪人の子呼ばわりし、もみあいになるが、出て来た茂誠、三十郎と信繁の前で、大助は相撲を取っていたのだと取り繕う。

信繁と大助は大坂城に戻って来る。作兵衛の畑仕事を手伝うために、信繁も鍬で土を掘り返したところ何か固いものが当たる。それは利休の刻印の箱に入った銃で、その場所はかつて茶室があった。勝永はその銃を、火打石がついているため馬上でも使える馬上筒であると説明し、利休が商売の時期を見計らって埋めたのだろうと言う。そんな中、牢人たちの手持ちの金は尽きかけていた。次の戦に勝って領地を取り戻すまでの辛抱と信繁は言うが、修理の弟主馬治房が勝手に蔵を開け、配下の牢人たちに金銀や米を与えてしまう。

結局すべての牢人に報奨金が与えられ、その金で彼らは武器を買い込んで来た。また主馬は二の丸の堀の掘り起こしを始め、又兵衛は信繁に、そろそろ腹をくくれと詰め寄っていた。この有様を、京にいる板倉勝重が家康に伝え、家康は、諸大名に戦支度をするよう伝えよと本多正純に命じる。また大野修理は主馬に殴られて傷を負い、開戦派と慎重派の決裂は決定的になっていた。江戸では、信之が信繁の文を見て、何事かを感じ取り、大坂行きを決める。そして大坂では信繁が、馬上筒の試し撃ちを始めていた。

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夏の陣に向けて、好機を窺う豊臣と徳川です。家康は牢人たちが去った時、豊臣は要塞が完成した時が決戦の時となるはずでした。しかし家康は、牢人たちがまだ大坂城内にいることに気づき、総攻めを決意します。これは豊臣方にも非がありました。しかも大野兄弟の内輪もめに見られるように、既に豊臣家は開戦派と慎重派とに分裂していて、後に引けなくなってもいました。しかし家康の具足、前から思っていたのですが結構メタリックで、南蛮甲冑のようですね。リーフデ号にあったといわれる甲冑を作り直したのでしょうか。

しかし信繁の「勝つためにここへ来た」が、もはや自分を鼓舞するためのものになっています。また「戦に勝ってから」云々も、取らぬ狸の皮算用的ですが、彼はどこまで勝てると思っていたのでしょうか。それから有楽斎追放となったものの、まだ間者が城内にいます。密書の署名にもある大角与左衛門こそ、その人物です。本当はまだ他にもいるのではないかと思われます。牢人が急に2万人増えていますが、その中に紛れていてもおかしくないわけですし、家康ならそのくらいやりかねないでしょう。

[ 2016/12/06 01:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ 42

あれこれでも少し触れていますが、今回は「望みを捨てない」です。とはいっても、『真田丸』とパペットホームズの間で、かなり持つ意味が異なってはいるのですが。

第47回「反撃」では、「最後まで望みを捨てない者にだけ道は開ける」と、信繫(幸村)が秀頼に言います。しかしその後和睦によって堀が埋められ、真田丸も取り壊され、しかも大蔵卿局がそのことを伝えていなかったこともあって、信繫はすっかり落胆し、家族に上田に戻るようにまで言うのですが、その時又兵衛をはじめ牢人たちが、策を立ててくれと押し掛けて来ます。
そして秀頼も現れ、信繫から言われた同じ言葉を今度は信繫に返すわけで、これで新たな望みをつなぐという設定なのですが、しかしこの場合の「望み」が、既に勝負あった後なだけに、いささか敗北フラグといった印象もあります。

パペットホームズにも「望みを捨てない」が登場します。アーチャー寮の生徒であるジェファーソン・ホープは、無理やり上級生、それも金持ちの子女が多いディーラー寮の生徒である、ドレッパーとスタンガスンの賭け事につき合わされ、父親の形見の懐中時計を奪われます。ホープは2人に腐ったゆで卵を食べさせ、時計を取り戻しますが、スタンガスンに投げられて壊れてしまいます。
一方生活委員であるレストレードは、このゆで卵の事件で、ドレッパーとスタンガスンの部屋へ自由に出入りできた唯一の人物として、ホームズ、ワトソンと共にホープの部屋へやって来ます。ホープは校則違反の賭け事を、すべて自分のせいにさせられたことをはじめ、一部始終を話し、3人は彼に同情します。退学が決まって落胆するホープに、ワトソンは君の名前はホープ、希望だと励まし、カバの石膏像の見事さを見て、彫刻家としてやり直すように提案することになります。
その後、ホームズはカバの像をある意図で壊しますが、ホープはさほど気にも留めていないようでした。そして221B。望みを捨てるなと他人には言えるんだなと、ホームズに指摘されたワトソン。彼も目的を見失っており、ホープを励ますことで自らも立ち直ったわけです。

パペホの場合は、これが『緋色の研究』をベースにした「最初の冒険」でもあり、「望みを捨てるな」は、今後に向けての弾みを感じさせるのですが、『真田丸』の場合は既に終盤、しかも堀も埋められて真田丸も壊された後で行き場を失い、追い詰められた中での一縷の望みに受け取れます。武田氏の滅亡の頃では、むしろパペホ同様に、今後に向けての弾みを感じさせたわけですから、どのエピソードで言わせるかで、同じセリフでもかなり違って聞こえるものです。

それと、同じ言葉をそれぞれが掛け合うシーンですが、これは牢人たちが押し寄せるより、もう少し重めの演出でよかったのではと以前書いています。というか、ここはパペホ風にアレンジしてもよかったのではと思います。信繁の「望みを捨てるな」の後、堀と真田丸の破壊を知った秀頼が、信繫と差し向かいのシーンで、「そなたが掛けてくれた言葉を、今ここで返したい。私はまだ望みを捨てておらぬ」とでも持ってくれば、それなりの雰囲気が生まれたと思うので。

飲み物-パブのビール3杯
[ 2016/12/04 01:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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