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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『国盗り物語』に見る明智光秀 55

翌天正10(1582)年、光秀は数えで55歳になり、流石に心気の衰えを感じるようになります。元々丈夫な方でもなかった上に、その6年前の本願寺攻めの最中に病気になり、この年の暮れには妻のお槇も病を得ます。その後も戦に明け暮れる中で、養生の悪さと野戦生活が祟ったのか、熟睡できなくなって行きます。
ある時夢の中で、前将軍足利義昭が忍びで亀山城にやって来て、客殿へお迎え申せと命じた後再び眠りに落ち、目覚めてから弥平次にこう言います。
「将軍(くぼう)様がお出ましになった夢を見た」
しかしこれは夢ではなく、義昭自身ではないものの、義昭の使いが光秀を訪れていたのでした。

ここで義昭のその後について。将軍の座を追われた当時は、反織田同盟結成に躍起になっていたものの、武田信玄と上杉謙信が相次いで世を去り、本願寺は信長と和睦し、紀州雑賀の地侍集団も勢いを失くし、頼るべきは毛利氏だけという有様でした。
しかし毛利氏は、創業者と言うべき元就の遺言によって覇気を禁じているため、天下を取るという気概がなく、現在中国地方に送り込まれている秀吉との戦いでも、後手に回っている感がありました。義昭はその毛利氏から御殿を与えられ、居候ながら当主輝元に命令をくだしていましたが、これは毛利氏としても、将軍の命により逆賊信長を討つという大義名分が与えられるからで、家中の精神的支柱ともなっていました。

これにより義昭は、輝元のことを副将軍と位置付けていたのですが、光秀はそういう近況を聞くにつけ、寧ろ気の毒な人物であると思うようになっていました。夢破れた今、元の僧に戻ることも可能だったのですが、執拗に信長を追い詰めようとする陰謀好きの体質は直らないようです。
その意味で面白い人物とも言えるのですが、光秀に取っては今の主の信長の最も厄介な敵であり、また自分が追放した旧主でもあり、単に面白いでは済まされませんでした。その後も義昭はしきりに夢に現れており、この密使の来訪も、夢であると勘違いしたのも無理からぬことでした。

光秀は実際疲れていました。信長から酷使され続けており、その先には佐久間信盛のような追放か、あるいは荒木村重のような殺戮かが待っていないとも限らず、思案もつい暗くなりがちでした。その密使の名は弁観といい、義昭の近侍であるようです。
会うかどうか光秀は迷いますが、恐らくは謀反の勧めであり、織田家の旧幕臣系の家臣の総帥的存在である我が身のことを考えれば、義昭が期待を寄せたのも無理からぬことでした。さらに義昭は細川藤孝を嫌っており、光秀を頼るのも道理と言えました。しかし光秀は荒木村重のことを思い出し、引き取らせるように弥平次に命じます。もし御教書を渡そうとしたら、目の前で灰にせよとまで言う念の入れようでした。

その後光秀は甲州征伐に参加します。長篠の戦後も武田軍の強さを信長は見くびっておらず、当主勝頼が人心を失い、武田軍の内部崩壊を見た上での作戦でした。この辺りの信長の戦略の見事さは、光秀も舌を巻くほどでした。この時の信長の陣は信州諏訪の法華寺で、そこにかつては武田の属領の者だった地侍たちが続々と集まり、織田家の威光ここに極まれるといった有様でした。
光秀はそれを目のあたりにし、信長の非凡な力を認めつつも、自分も少なからず努力しているという自意識があり、また心気が衰えた成果回顧的になっていて、ついこうつぶやきます。
「われらも多年、山野に起き伏し、智恵をしぼり、勇を振るった骨折りの甲斐、いまこそあったというものよ」

そこへ、この言葉を耳にした信長がやって来ます。信長は光秀のこういう賢(さかし)ら面を好まず、また虫の居どころも悪く、かつての佐久間、林、そして荒木といった家臣たちを放逐したことについて、どこかもやっとしたものを抱えていました。信長にしてみれば、光秀がそういう自分を皮肉っていると受け取れたのです。
「もう一度言え。—————おのれが」
と、光秀の首筋をつかみ、
「おのれがいつ、どこにて骨を折り、武辺を働いたか。いえるなら、言え。骨を折ったのは誰あろう、このおれのことぞ」
信長は光秀を押し倒し、高欄の欄干に頭を打ちつけ、離してはまた打ちつけを繰り返します。光秀は衆人の中でこういう仕打ちを受けることに耐えられず、信長に殺意を抱きます。

運命の天正10年がやって来ます。光秀も50代半ばとなり、また病気をしたこともあって心気とも衰え、夜も熟睡できなくなっていました。そんなある日、夢の中に前将軍足利義昭が現れます。しかしそれは夢ではなく、実際に義昭の密使が光秀の亀山城を訪れていました。
義昭の用件は、恐らく謀反の勧めであろうと光秀は察しがつき、その者が文書を取り出そうなら、焼いてしまうように命じます。同じような目に遭った荒木村重の二の舞は避けたいところでした。それと同時に、この義昭の陰謀好きにも光秀はうんざりしていました。

その後光秀は甲州征伐に向かいます。信長は長篠の戦いの後、敢えてそのままにして武田家の内部崩壊を待ち、しかる後に武田氏を攻め立てて滅亡に追いやります。光秀もこの時は、信長の戦略の見事さを思い知らされ、信長陣の法華寺には、かつての武田の臣であった地侍たちがやって来ます。それを見ながら光秀は、自分の骨折りもあってこそと口にし、これが信長を怒らせます。
ただでさえ機嫌が悪く、かつての功臣を追いやったことへの後ろめたさを覚えていた信長は、光秀を折檻し、光秀はこの時信長に殺意を抱きます。段々と本能寺の変が具体化されて行きますが、この法華寺、『真田丸』にも登場し、昌幸がしらを切り通したこと、そして、オネエぽい光秀が折檻されながらも、どこか嬉しそうにしていたシーンを思い出します。


飲み物-バーのカクテル
[ 2021/04/25 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第10回に関して

第10回です。いよいよ栄一が8年ぶりに江戸へ出て、草莽の志士たちの仲間に加わることになります。

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栄一は日本国がどうなっているのか、江戸に行って自分で確かめたかった。実際開国以来、物の値段は上がり続けており、大老井伊直弼も暗殺された。井伊の跡を継いだのは安藤対馬守信正で、孝明天皇の妹和宮を降嫁させ、公武合体を目論んでいたが、和宮はもののふの頭領に嫁ぐことを嫌がっていた。栄一は仕事のない一月だけという条件で江戸を訪れるが、町は荒れ、8年前に父に連れられてきた時とはまるで違っていた。喜作と共に大橋訥庵の思誠塾を訪れた栄一は、地震にしろ大老暗殺にしろ天罰であるという言葉を聞き、なぜ神風が吹いて異人や病を吹き飛ばさないかと尋ねるが、塾生の一人校の顕三が神を冒涜するかと怒りをあらわにする。

訥庵は、既に神も助けを出す力がなく、水戸の慶喜が将軍になっていなければ、こうはならなかったはずだとまで言う。そして栄一にこう言葉を掛ける。
「よいか減らず口よ、われらが神風を起こすのじゃ」
そこへ長七郎がやってくるが、長七郎の件の腕には訥庵も一目置いていた。その後栄一は長七郎と喜作に血洗島のことを話し、お千代が喜作の妻、およしに教わって作ってくれたと守袋を見せる。確かにそれと喜作の物と色違いだった。ただ栄一は、子供がなかなか授からないのが悩みだった。

一方長七郎は幕吏(異国のイエスマンと化した幕僚のこと)の中で、今一番斬るべきは安藤対馬守信正だと口にする。水戸と長州が手を組んでその暗殺を企てていたが、どの藩も内紛を抱えていた。特に水戸は荒れており、それを考えれば草莽の志士である方が動きやすかった。河野は百姓である栄一を蔑むが、栄一はお前の言葉には胸を打たれた、俺も草莽の志士になると言う。その栄一は人を斬る稽古をさせられ、初めて真剣で人に見立てたわら束を切り刻む。その頃血洗島では、一月経っても栄一が戻らないことを案じ、まさは、早く子供でも生まれればいいのにと、細身の千代に当てつけるように漏らす。しかし千代は働きぶりがよく、市郎右衛門もゑいも感心していた。

そこへ栄一が帰って来る。江戸は物価の上昇がすごいこと、いい友ができたことなどを話し、ていへ土産を渡す。その後久々に千代と話し、ここと江戸の風があまりに違うと言って千代を背後から抱きしめる。しかし野良仕事をしている栄一の脳裏を、江戸で河野顕三が投げつけた侮蔑の言葉が掠めていた。
「百姓は鋤や鍬で土でも掘っていろ」
またこの頃から血洗島には、志士や脱藩浪士が立ち寄るようになって行った。惇忠もこのままでは、日ノ本は食い物にされると警鐘を鳴らす。

ここで家康公が登場。和宮降嫁に関して、婚姻さえうまく行けばと幕府は企んだこと、またいえやす自身も、かつて自分の娘である和(まさ)子を入内させたことの解説。当時の降嫁の行列は中山道を通り、全長50キロにも及んだ。

この降嫁の行列をもてなすため、血洗島でも人足を出すことになる。栄一はこれは幕吏の謀だと言うが、父市郎右衛門からこれは百姓の務めだと諭され、それが如何にも空しく感じられた。折しも千代が悪阻の症状を示し、子供ができたことがわかって、渋沢家の人々は喜ぶ。千代に取っても、栄一が喜ぶ顔を見るのは嬉しかった。自分はそんなに険しい顔をしているのかと栄一は尋ね、世の中を動かすのは武士だけではない、今の日の本にいは納得が行かないと言いつつも、それは身重の妻に言うことではないと悟る。千代は夫に、その考えも、また市郎右衛門が村や家族を思うことも、同じように尊いと言う。

文久元(1862)年10月20日、皇女和宮は江戸へ旅立った。篤君(篤姫)は家茂に、自分は一橋様を将軍にするために輿入れしたこと、家定はそれを理解したうえで慈しんでくれたこと、さらにこの和宮とのご縁は一橋様であればかなわなかったことを言って聞かせ、「お力になりもす」と家茂を励ます。片や血洗島では、役人たちの命令のもと、降嫁の行列のもてなしの準備に追われており、女たちは嫁入りと言うより戦だ、うちらの方が幸せだにと言葉を交わしていた。そして11月15日、和宮は江戸城へ入って家茂と初めて顔を合わせた。このことは思誠塾の面々を怒らせることになり、ついに安藤信正暗殺が計画されて、一橋慶喜を擁しようとするが、慶喜は動かなかった。

安藤暗殺に指名されたのは長七郎だった。その長七郎は血洗島へ向かい、その後ろ姿を千代が目撃する。長七郎は計画を惇忠や栄一に打ち明け、安藤を殺した後は自分も切腹する、自分は武士になると話すが、惇忠はそれは無駄死にであると指摘する。栄一もそれに同意し、幕府をどうにかしない限り何も変わらないと、長七郎を思いとどまらせる。そして惇忠も幕府転覆の行動を起こすが、それと呼応するかのように、怪しげな行商人が血洗島をうろつくようになっていた。どうやら隠し目付のようだった。長七郎は上州に逃げ、やがて安藤暗殺未遂事件(坂下門外の変)が起こるが、河野をはじめ何名かの塾生が死亡、訥庵は捕らえられた。そしてある夜、栄一は村の者から、長七郎が江戸へと向かったことを聞かされる。

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幕府の仕組みに憤りを感じる栄一が、江戸で長七郎や喜作のいる思誠塾に入門します。そこで目にしたのはかなり急進的な、ある意味カルト的ともいえる尊王攘夷思想でした。しかしどう考えても、老中を斬ったところで何かが変わるわけでもなく、逆に日本に不利になる可能性も高いのですが、この後の倒幕、明治維新に至るまでには、こういう劇薬的な要素もまた必要ではあったでしょう。しかもこの当時水戸は分裂、薩摩も急進派がクーデター計画を起こして頓挫(寺田屋事件)していました。後に長州も急進派が暴走し、禁門(蛤御門の変)を起こすことになり、日本のあちこちで不穏な空気が漂っていました。

栄一も幕府をどうにかしたいとは考えたものの、江戸で所謂志士たちの心意気と同時に、その志士と呼ばれる武士たちから、自分が百姓の身分であることを実感させられます。そして、大橋訥庵から目を掛けられていた長七郎もまた、武士の身分に憧れており、安藤信正を斬って自分も腹を切ると豪語します。しかし威勢はいいものの、それでは無駄死にであると惇忠は諭します。流石にこの人はその辺りはわかっていたようです。捨て駒になるのではなく、ますは上州に行かせた惇忠の選択は、坂下門外の変が未遂に終わったことから見ても正しかったと言えますが、その長七郎はしばらく潜伏した後、また江戸に出ようとしていました。

そして和宮降嫁です。この大河で毎度のように感じることですが、こういう皇族や将軍家の描き方が、やはりちょっとどうかと思います。これが慶喜が主人公であったのなら、篤君(篤姫)にしても和宮にしても、もう少しキャラが立った描き方になると思うのですが、栄一が主人公ということもあってか、あるいは庶民層がメインになる朝ドラ的構成(血洗島の描き方はこれでいいのですが)のためか、どこかぼやけた感があります。それと篤姫が全くイメージが変わらないのが残念。既に天璋院となっているのですが…。篤姫といえば、栄一と喜作が色違いの守袋を持っているのは、『篤姫』へのオマージュなのでしょうか。

飲み物-パブのビール2


[ 2021/04/24 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河ドラマの制度疲労 続き(香川照之の昆虫すごいぜ)

タイトルがよくわからないと言われるかも知れませんが、まずは先日の続きです。大河関連の投稿で、大河は別に教養番組ではないと書いています。どちらかと言えば、多少考証を詳しくした時代劇と取るべきでしょう。「紀行」などは確かに役立つ情報もありますが、これについても、似たようなスポットが多くなり、新鮮味を感じなくなっています。

やはり大河よりも歴史関連ドキュメンタリーの方が、もう少しお勉強にはなりそうです。ただ如何にも「勉強します」的観点になると、ちょっと辛いのですが…。ならばジャンルは違うものの、Eテレの『昆虫すごいぜ』などの方が、よほど教養番組と呼べるのではないかと思います。

ちなみにこの番組、5月5日午前9時から「春だよ!課外授業はテントウムシ」が放送されます。再放送は5月末に予定されています。これに関してはリンク先をご覧ください。

香川照之の昆虫すごいぜ!
(NHK ONLINE)

ところで来年の『鎌倉殿の13人』の主演である小栗旬さん、そして再来年の『どうする家康』の主役を演じる松本潤さんが、それぞれ味の素とキッコーマンのCMに出演していますが、これは偶然でしょうか。

飲み物-注がれるビール

[ 2021/04/22 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河ドラマの制度疲労

しかし繰り返すようですが、大河ドラマそのものは昭和のビジネスモデルだなと思います。「ビジネスとしての『昭和』」でもちょっと触れましたが、今の地上波TV自体にそういう部分があり、それがTVすなわち、高齢者の娯楽もしくは情報源と化していると言っていいでしょう。

最近、有名な俳優さんと脚本家の方が相次いで亡くなられました。無論ご本人たちの努力もあったとは思いますが、少なくともお二人が脚光を浴びたのは、青年期から壮年期にTVの黄金時代を迎えたのも一因ではないでしょうか。現時点ではその黄金期の価値をまだ引きずっていると思いますが、今後もこのままでは、特に地上波は衰退すると思います。地上波でなくても、ドラマとか昔の番組メインの局は、何らかの形で方針を変えざるを得なくなるでしょう。

何度も引き合いに出すようで恐縮ですが、三谷幸喜氏が大河をアピールする際、家族で観てくれといったことを口にしていたと思いますが、これにも似たような印象を受けます。恐らくご自分の子供時代を重ね合わせているのでしょうが、今の時代それはどうかなと思わずにもいられません。ある意味高齢者に向けたメッセージなのかも知れませんが、何かあの『サザエさん』と似た物を感じます。

仮に民放が大河をやっていたとしたら、とうに消えてしまっているでしょう。無論これはNHKが素晴らしいと言うのではなく、受信料を徴収しているからできることであり、仮に視聴者の半分が受信料を払わなくなった場合は、大河をやめざるをえなくなる可能性があります。以前から大河が面白くない、打ち切りにしろという声がネット中心に見られましたが、NHKが本当に今後のことを考えているのなら、実験的にやめるか、あるいは編成を変えるかしたのではないでしょうか。それがないということは、何だかんだ言われつつも、「打ち切り」などというのはマスコミが半ば脅かしに使うフレーズであり、当のNHKはそのようなことは、微塵も考えていないと言っていいかと思います。

ところでひところ、大河ドラマの主役同士のバトンタッチというのがありました。最初は『風林火山』の山本勘助役の内野聖陽さんと、『篤姫』の主役の宮崎あおいさんだったかと思います。その後2010年代に入り、女性主人公の大河が隔年で作られていた時期は、この手のバトンタッチが行われ、それぞれの舞台となった地域の名物などを交換していたようです。ただ『西郷どん』の鈴木亮平さんと、『いだてん』の中村勘九郎さん&阿部サダヲさんのみ男性同士でしたが、その後このセレモニーもなくなりました。

元々これは朝ドラのヒロイン同士が行っていたものです。こちらのほうは女性同士ということもあり、和気藹々とした雰囲気は、確かにしっくり来ました。しかし大河は朝ドラとは違います。結局男女の主人公同士が顔を合わせなくなって以来、自然消滅してしまったようです。

それと、大河は別に特別ではないと先日書きましたが、実際殊更に意味を持たせる必要もないと思います。別に教養番組でもないし、歴史の勉強になるわけでもありません。それならドキュメンタリーの方がまだいいでしょう。それと本編の後の「紀行」、あれももう見直していいのではないでしょうか。戦国と幕末のヘビロテのせいもあるのでしょうが、似たような名所旧跡の紹介が多すぎです。こういうのは、今まであまり紹介されていないスポットを、特番などでやった方が興味をかき立てられるのですが。巡回展とかイベントなども、もっとビジネスライクにやる方法があると思われますが、NHKはやはり「ビジネス」に関心がないのだなと考えざるを得ません。あと大河ドラマ館もしかりです。

飲み物-アイリッシュコーヒー
[ 2021/04/21 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河ドラマ雑考-52(今後の大河の時代設定に関して)

三谷幸喜氏の大河について何度か投稿して来ました。過去の2作品は、三谷さんらしいなと思われる展開もある反面、大河ドラマとして観た場合にもどかしく感じる、あるいは物足りなさを覚えると言う点も往々にしてあるものです。特に来年は今までの路線とは違い、所謂敗者が主人公にならない分、これまでとは異なったアプローチを求められそうです。

また敗者が去った後の新しい時代が描かれないのは、それはそれで潔くもありますが、その後の時代に彼らがどう評価され、あるいは彼らが残した物を、誰がどのように受け止めたのか、それもまたあっていいかとも思われます。実際『新選組!』で描かれなかった分は、『八重の桜』で補完したようなものです。

ところで今後の大河は

2021年-幕末~明治(大正以降がどの位描かれるのか現時点では不明)
2022年-平安~鎌倉
2023年-戦国~江戸初期

このような時代設定になっています。
仮にこの先も大河を制作すると考えた場合、2024年はどの時代が舞台になるのでしょうか。

2年連続でもし戦国大河を作るのであれば、かつての『毛利元就』のように、三英傑が登場せず、しかも時代的に戦国初期から中期辺りの設定になると思われます。たとえば、応仁の乱から戦国初期→前期を舞台に伊勢宗瑞(北条早雲)を描くというやり方もあるかも知れません。ただお馴染みの顔があまり出て来ないと、数字の点では厳しくなりそうです。

そうでなければ幕末物でしょうか。しかしあまり戦国と幕末のヘビーローテーションだと、視聴者離れ-というか、若年層の多くは既に地上波を離れていると思われます-を起こすでしょう。とは言うものの今の時代、江戸時代である赤穂義士物や、戦国期でも三英傑の比重が大きくない川中島大河を、1年かけてやる必要があるかどうかは疑問でもあります-無論2クールで描くのならそれもありです。本当はもう一度直江兼続を見たいのですが。

こういった点から考えて行くと、舞台となる時代はかなり狭まって来ているのが現状で、同じ時代で、異なる地域や時期の人物を描くことになりそうです。それを考えると、同時代が複数年続くのもやむなしでしょうか。

それとこれも何度か言っていますが、スポンサーを付けることも検討するべきでしょう。受信料だけで賄おうとすると、とてつもない金額になりますし、何より大河という娯楽作品がそもそも公共放送に必要なのかどうか、考えてみてほしいものです。大河は他の時代劇と違うとNHKは言いたいのかも知れませんが、最終的にはこれはやはり娯楽作品です。

その一方で、女性主人公の大河が姿を消したことについては、私は評価しています。どう考えても、1年をかけて描くだけの内容ではなかった物もありますし、知名度も功績もある男性主人公と無名に近い女性主人公、それぞれの作品を一年交代で制作するのはやはり無理があったと思います。それにしても、どうして隔年にしたのでしょうね。

ところで大河とは関係ありませんが、現在読んでいる『はたらく細胞フレンド』及び『はたらく細胞』本編、さらに『はたらく細胞BLACK』、今後折に触れて投稿してみようかと思います。しかしこのブログは元々ホームズブログなのに、ホームズ関連がやけに少なくなっています。多少の関連性があるという点で、コナン絡みの投稿も考えています。
(しかし三谷さん、パペットホームズの第2弾書いていただけないでしょうか…)


飲み物-白いカップの紅茶

[ 2021/04/20 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

三谷大河の問題点その5

またも三谷大河についてです。

前回の「その4」で、

誰が権力者になるのか、いわばどういう形で決着をつけるのかがあった方が、ドラマとしてはわかりやすい
敗者の美学は、滅亡と再生とは異なる

といった点に触れています。

これは『鎌倉殿の13人』まであと1年を切り、どのような描き方をするのかと思うようになった挙句、とみにそう感じることが多くなったせいもあります。

無論、決着はつけない、敗者の美学(必ずしも再生を意味しない)を描くというのは、三谷幸喜氏の理想ではあるでしょう。ただどうも過去の2作品に於いて、大河そのものに自分の理想、描きたいことを織り込むと言うよりは、理想の方に大河を寄せているように見えます。

もちろんこれは三谷大河ではなく、その他の作品でも見られました。しかし三谷さんの作品というのは、とかく何らかの形で注目される傾向があり、そのため「理想」の部分が、殊更に悪目立ちしてしまうように感じられます。三谷大河が王道でないと思われる一因でしょう。

誰が権力者になるかというより、その時代の人々はその日その日を懸命に生きていた、これは事実でしょうが、大河という枠にはめる以上、やはり何らかの形で決着をつけなければならないし、でないとどうしても終わりの部分が、今一つ締まらなくなってしまいがちです。寧ろ、決着をきちんと描いてこそ敗者の美学は成り立つのではないかと思います。

特に来年は、
「平家を滅亡させ、時代が新しくなる」
大河である以上、今までのように劣勢に立たされる、あるいは散って行く存在を描くのとは違うわけで、その変化をどのように表現するのかと思います。あるいは源氏は単なる操り人形で、実は北条が時代を変えた的な描写になるのでしょうか。

それと先日の第二次キャスト発表関連ですが、後白河法皇役の西田敏行さん、この人は、『新・三銃士』のベルトラン(ダルタニアンの養父)を演じていました。「突くべし、突くべし、払うべし」を教え込んだ人ですね。

飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2021/04/19 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『国盗り物語』に見る明智光秀 54

安土城下に「無辺」と称する山伏が住み着き、借りた寺で怪しげな修法を行っていると聞いた信長は、その者を呼べと家臣に命じ、やがて無辺本人と、借りている寺の院主栄螺坊がやって来ます。両名は身分がないため庭先で信長を待ち受け、信長は無辺に、生国はどこだと尋ねます。無辺は生国などないと答えますが、さればお前は化け物かと言い、化け物なら炙っても平気なはずだと、火刑の支度をさせます。
そこで無辺は慌てて、生国は出羽の羽黒であると答えますが、要はまやかしであったわけで、信長はこの手の人物をひどく嫌い、そのまやかしを引っ剥がすことに正義感を覚えていました。叡山焼き討ちもその延長線上にあると言えます。

やがて信長は無辺の髪を剃り、ところどころを剃り残して梅毒の患者のようにして追放します。またこの無辺の修法の中で、相手が女の場合、臍くらべなるふざけた行をしていたことがわかり、信長は再び無辺をしょっ引かせます。しかも信長の場合、同じことを家臣にもやりかねないことに、光秀は恐れを抱いていました。
その前年の天正8(1580)年、信長はかつて生母の土田御前と組んで、弟の信行に家督を継がせようとした林通勝を追い出してしまっています。信長はこの人物の悪事を許し、部将として採り立て、官位も貰ってやったはずなのに、その古傷を暴き立てたのです。

この天正8年は本願寺が降伏しており、その前年には光秀の丹波攻略も終わり、さらにその前の年には、信長に取って目の上のたんこぶであるが如き存在の上杉謙信が世を去っていました。これでやっと畿内に平和が戻り、それ故の通勝追放であったと考えられます。信
長に取っての家臣は道具であり、やがて使い道がなくなると捨てられる運命にありました。実際柴田勝家も信行を立てており、この人物は今なお使われ続けているものの、やがて捨てられることになると、光秀は密かに思っていたのです。

さらにこの年は、信長の譜代の家臣の一人である、佐久間信盛も高野山追放の憂き目に遭っていました。信盛も様々な戦に参戦し、功績を挙げてはいましたが、この人物は多少怠惰でしかもぼやき癖がありました。要は仕事嫌いで愚痴が多い傾向があり、信長はそこで折檻書をしたため、光秀、秀吉、池田信興らを引き合いに出した後、工夫が必要ならば教えてやるのにそれを問うこともしないと書いています。
これは譜代故の見方の甘さと言っていいでしょう。しかも領地を増やしてやったのに、自分の取り分が減るからと家臣への加増もしない、けちであると言い、しかも信盛の子正勝をも同様に批判して、高野山へ追いやったものの、その後さらに信盛父子は追い立てられて熊野へ逃げ込みます。

ところで前出の無辺ですが、結局信長に首を刎ねられてしまいます。この執拗さはいささか異常とも言うべきものでした。またこの年の3月、信長は思い立って小姓たちを連れ、琵琶湖の竹生島まで遠出をします。帰りは秀吉の長浜城に泊まるのだろうと思った安土城の女中たちは、これ幸いと二の丸で遊んだり、城下に出向いたりしていました。
ところが信長は竹生島を出て長浜に上陸するなり、馬を飛ばし、まだ日没前に安土城へ戻ったのですが、当然ながら女中たちは不在です。これに怒った信長は、捕縛した女中たちを断罪に処しますが、桑実寺に参っていた者たちのために、寺の長老が詫びにやって来ます。しかし信長はこの長老の首を刎ね、寺にいた女中たちも悉く首を刎ねてしまいます。

光秀がこの知らせを受けたのは、丹後に出かけている時でした。丹後を貰って宮津城の城主となっていた、細川藤孝から招待されて、連歌師の里村紹巴と共に出かけており、折しも連歌を楽しんだいる最中にこれを知った光秀は、急に歌を詠むのをやめて暗い表情になります。
何せ女中が出かけただけでこの処分に及んだ信長です。自分が居城を離れ、他人の領地で連歌を楽しんでいることが知れれば、どのような罪に問われるか知れたものではありません。光秀はその夜のうちに丹波を発ち、3日目に亀山に帰城します。

信長の恐ろしい部分、まやかしと知るや根絶やしにしてしまう性格が段々露わになって行きます。しかもこの天正8年ともなると、周囲の敵はほぼいなくなり、それと同時に、今まで使われて来ながらも、過去の悪事を暴かれて追放された者もいました。
譜代でさえも容赦なく追い出してしまい、光秀は、使えなくなった家来は道具と同じで処分されると、危機感を抱くようになります。これは家臣だけでなく、城下に住み着いた怪しげな山伏や、自分の留守中に二の丸や城下に遊びに行った女中たちにも、同様の処分を下していました。

丹後に旅行中にこのことを知った光秀は、心中穏やかではありません。連歌を楽しんでいたにも関わらず、そそくさと亀山に帰ってしまいます。
何やら、常に信長に怯えているが如き有様です。無論信長が追放した林通勝、佐久間信盛に比べれば、まだまだ光秀は使える人物なのですが、近い将来どうなるかわからず、元々信長との反りが合わないものの、鉄砲術と軍楽に優れていたからこそ使って貰えているという現実があり、この両者がどこかで噛み合わなくなることを恐れた光秀の、本能寺への布石が打たれて行きます。

飲み物-グラスに入ったビール

[ 2021/04/17 23:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』第二次キャストの発表

第二次キャストが発表されました。
以下の3名です。(敬称略)

八重(義時の初恋の相手、頼朝の最初の妻)-新垣結衣
上総広常-佐藤浩市
後白河法皇-西田敏行

2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第二次出演者発表!
(NHK ONLINE)

ガッキーこと新垣結衣さん、大河初出演です。三谷作品も初登場ですね。それから佐藤さんは、『新選組!』以来の大河出演とのこと。佐藤さんと言えば、『炎立つ』の源義家も印象に残っています。コメントの
「特に今回は三谷さんが書かれているので、上総についても一筋縄ではいかない人物を書いてくれるはずです」
確かに。

この上総広常は元々平氏なのですが、清盛との折り合いが悪く源氏につき、石橋山の戦いで敗れた頼朝を支援しています。その後も富士川の戦いなどに参戦するものの、謀反の疑いで暗殺されるのですが、これはどうも濡れ衣だったようです。ただ『吾妻鏡』によると、かなり尊大に構えた人物とされています。この辺りは、『新選組!』の芹沢鴨とやはりダブりますね。

しかし佐藤さんと、頼朝役の大泉洋さん、『騙し絵の牙』でも共演でした。もし松岡茉優さんが出演すれば、この映画の主演トリオの揃い踏みとなるのですが。

そして、『新・平家物語』で北条義時を演じている西田敏行さん。リンク先にもありますが、大河出演14回です。無論脇役などで出演が多い俳優さんもいますが、主役・準主役レベルでこの回数は、最多記録ではないでしょうか。
西田さんも
「三谷さん流のアイデアと独特のユーモアセンス、歴史観、人生観が相まった脚本になってくると思います」
とのことで。どんな脚本になるのやら。
尚私としては、この人は今も
「西郷どん、チェスト、気張れぃ」
のイメージではありますが…。

あとは後鳥羽上皇と源実朝に加えて、後白河法皇の寵姫丹後局も登場と思われます。これは夏頃の発表になるのでしょう。と言うか、今年の大河もまだキャスト未発表分がありますので。
(2021年4月17日一部修正)


飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2021/04/17 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第9回に関して

第9回、いよいよ桜田門外の変です。今回の家康公は、この時期の一大思想となった尊王攘夷について。時の帝孝明天皇は外国嫌いで、水戸では将軍よりも斉昭への人望が篤く、ここで井伊は慌てます。

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平岡家を訪れていた橋本左内は、家を出るなり捕縛され、岩瀬、永井は蟄居となる。さらに慶喜も隠居及び蟄居、斉昭は国許での永蟄居となったことで、水戸藩士は憤るが、武田耕雲斎に自重するように窘められる。慶喜は部屋から一歩も出ず、正室美香君は訪ねて来た平岡円四郎に、我が殿にはそのような剛情なところがあると言い、さらにこれでは命を奪われたも同然と怒りをぶつける。

円四郎は、甲府勤番になったことを慶喜に知らせに来たのである。無論円四郎は慶喜に直に会うことはできず、扉の割れ目から物を言わざるを得なかった。円四郎は左内をはじめ、多くの者が処刑されたこと、自分は藤田東湖のような諍臣にはなれなかったが、またいつの日か慶喜に仕えるために、生き延びることを誓う。慶喜は部屋の中に座したまま、そのためには酒を控えよ、長寿の秘訣は乾いていることだと答える。その後円四郎とやすは江戸を去って行く。

血洗島では、栄一と千代が睦まじく野良仕事をしていた。そこへすっかり雰囲気が変わり、顔も広くなった長七郎が戻って来るが、すぐに江戸に帰ると言いつつ、江戸の様子を話して聞かせる。江戸はコロリ(コレラ)のせいで攘夷思想が激化しており、その話とは、江戸では大老井伊が悪いことばかりしており、天子様のお言葉も聞かず、自分の気に入らないやつを次々と血祭りにあげていること、今のままじゃ日の本が危ないこと等々であった。

喜作も江戸へ行きたがっていた。しかし父市郎右衛門は、そんなことは百姓に何の関係もねえと栄一を叱り、長七郎のことも、お武家様にでもなったつもりかと批判する。栄一はかつても、身分制度のある幕藩体制に不満げで「承服できない」と漏らしていた。千代は、その言葉は前にも聞いたことがあると言う。しかし農民に対して偉そうにする代官も、要は岡部の殿様の代弁者でしかなく、栄一は身分制度や幕府がおかしいと千代に話し、話し終わると妙にすっきりするのだった。

同じ頃その幕府の将軍家茂と、皇女和宮との婚儀が進められていた、朝廷としてはこれを切り札に、外国嫌いの孝明天皇の意向を重視し、攘夷を実行するように圧力をかけるつもりだった。一方で尊王攘夷を唱える者たちの行為は、外国人への襲撃に代表されるように過激になって行った。さらに、井伊直弼が孝明天皇を彦根城に押し込め、祐宮(さちのみや、後の明治天皇)を即位させるなどという噂も流れていた。また日本の金が海外に流出していることにも不満を漏らしており、水戸藩士の脱藩が相次いでいた。

家茂は自ら直弼の執務室へ赴いて、一旦大老を辞するように言うが、井伊家は常に将軍家の先鋒を務めていると直弼は耳を貸さず、また自分の狂言『鬼ヶ宿』を上演するつもりであると答える。その年の3月3日、水戸には雪が降り、斉昭はまだ幼い子供たちを相手に遊んでやる。同じ日、江戸城に登城する直弼の行列を、水戸浪士たちが待ち構えていた。守りが手薄で防戦が遅れた供の者たちに次々と斬りかかり、やがて駕籠の中の直弼目がけてピストルが火を吹いた。直弼はしばらくして絶命し、この知らせは慶喜の許に届けられた。

この事件を目の当たりにした長七郎が、血洗島にこの一報をもたらし、栄一や喜作をはじめ、男たちは目の色を変えて政治談議をしていた。しかしていと千代は唖然としていた。そして喜作が江戸に行き、長七郎がいる思誠塾に入ることが決まる。栄一は自分も行きたくてたまらず、市郎右衛門に、春の一時だけでいいから江戸に行かせてくれと頼み込む。

水戸では、斉昭が家臣と共に宴を開いていた。その席で少し酔った斉昭は厠へ発ち、少し水気を控えようと独り言を言う。しかし次の瞬間、斉昭は発作を起こして倒れ、そのまま亡くなった。この知らせは慶喜にもたらされたが、謹慎中であり、父の死に顔を見ることさえもかなわなかった。慶喜は自分は親不孝者であると言い、徳信院と共に涙を流す。

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桜田門外の変が起こります。元々は井伊直弼が、家茂擁立に反対する大名を謹慎させたのが始まりでしたが、やがてその末端的存在とも言うべき、橋本左内や吉田松陰までもが処刑されるに至ります。これに憤りを感じた水戸藩士は脱藩し、井伊を襲う計画に出る一方で、長七郎のような尊王攘夷を掲げる者たちは、次々と過激な行動に走るようになります。栄一はそれを聞き、自分も江戸に行ってみたいと思うようになります。栄一自身、百姓であるため軽く見られる身分制度、さらにはそれのおおもととなっている幕府に疑問を抱いていました。

ところで例によって血洗島パートはいいのですが、江戸パートにちょっとおかしな点が見られます。ざっと挙げてみると

  • 橋本左内の捕縛、さらに井伊が目をつけた者の処刑などがあっさりし過ぎ
  • 慶喜が部屋から出て来ず、髭も伸び放題な割に衣紋が崩れていない
  • 慶喜のセリフにやや難あり
  • 和宮の婚儀についてもあっさりし過ぎ
  • 言っては何だが、やはり美香君が側室か侍女に見えてしまう
  • 家茂が直々に直弼のところへ来るのはどうも不自然
  • 狂言『鬼ヶ宿』に乗せる形で桜田門外の変が描かれている。昨年の『麒麟がくる』も能に何らかの意味を込めたと思われるシーンがあったが、こういう描き方は恐らく賛否両論あると思われる


この中で慶喜のセリフと美香君に関しては、キャスティングの問題もあると思います。私としては川栄さんでなく、30代位の女優さんでもよかったかと思うのですが…。草彅さん、元々ちょっとセリフが硬いなと思ったのですが、ああいう状況下で物を言うにしては、体力が衰えていたとも考えられますが、やや声が細いように感じられました。これでどうしても思い出すのが、『西郷どん』のヒー様こと慶喜を演じた松田翔太さんなのですが、寧ろこちらの方が、多少どすが利いた口調で、それはそれで様になったように思えます。


安政の大獄による捕縛があっさりしている件ですが、以前この大河は、朝ドラ風に決まっていると書いたことがあります。朝ドラ風というと、女性主人公の大河の評価に使われることがありますが、この場合は多少事情が異なります。朝ドラは、大河に比べて1つのエピの尺が短い番組の中で物語を展開させることもあり、本来もうちょっと尺を割いていい部分なのに、どこかコンパクトになってしまているという意味です。


また言わでものことですが、水戸藩士の脱藩は藩に迷惑を掛けないためで、栄一が身分制度云々と不満を漏らす幕藩体制の、これもまた一つの側面ではあります。それからコロリの件、これは最初の流行で、まだ仁先生がタイムスリップする前の話ですね。個人的には、こういうのをもう少し詳しく描いてほしいです-無論、それとわかるような描写が、随所に出てくればそれでいいのですが。そして金の流出、これは日本の金が諸外国に比べて安かったためと言われています。この頃は金本位制ですから。そして庶民は、それによる物価高に苦しんだようです。あと徳川斉昭の薨去。これは実際に満月の夜だったそうです。


それと渋沢家の布団、確かに農民ではありますが、『西郷どん』の西郷家よりいい布団ですね。橋本愛さんはこちらの方にも、吉之助の最初の妻の須賀の役で出演しましたが、あの時は嫁入り道具として絹の布団を持って来ていたにもかかわらず、早速質入れしていましたし。しかし農民から見た身分制度と、下級武士から見た身分制度の違いがわかるのは興味深いです。実際、補完的に『西郷どん』も観ています-というか、そろそろまとめの分再開しないといけません。もう1年以上ブランクができていますので。


飲み物-ホーセズネック


[ 2021/04/17 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

三谷大河の問題点その4

まず、『青天を衝け』第9回は明日投稿予定です。

少し前に、所謂三谷大河について書いています。元々三谷氏は、大河では敗者を描きたいと言っていましたが、来年の『鎌倉殿の13人』のみ、敗者と言うよりは寧ろ勝者と言っていい人物が主人公となっています。また過去の作品では、目線を下げるとか、決着をはっきりさせないという方針で脚本を執筆するとも語っていたことがあります。

この場合目線を下げる、たとえば『真田丸』ならいつか誰かが天下を取ったという描き方をせず、当時の武士たちはその日を精一杯生きていたという描き方をするというのは理解できます-ただドラマの方針として、最終的には誰が新しい権力者になるのか、それが明確になった方がわかりやすいというのはあるでしょう。決着云々については、これもドラマの最終回としてはやや微妙と言えなくもありません。

しかしなぜ敗者を描きたいと言っていたのが、ここで修正されたのでしょうか。『真田丸』放送時から、三谷さんは北条を描きたいと話していて、それが実現したともいえますし、NHKも『平清盛』以来、久々の源平物を打ち出したかったとも取れます。前回の主役が敗けた側の平氏なので、今度は源氏→北条氏となったのでしょう。

ただ敗者を描きたいのであれば、その路線を貫いてもよかったのではないかと思います。たとえば南北朝が舞台で、滅びゆく北条氏を描くこともできたはずですし、また昨年の『麒麟がくる』の主人公の明智光秀、これをまかせるという手はなかったのでしょうか。真田信繁同様、光秀もその生涯に於いて不明な部分があり、そこをどのように創作して行くかも期待できたはずです。

そもそも『新選組!』から『真田丸』までが長すぎたと言えます。この間は12年間で、干支が一巡りしてしまっています。たとえばジェームス三木氏の場合、第1作から第2作までが8年間、その後第3作までは5年間でした。これを参考にした場合、2004年の『新選組!』の後、2010年代冒頭に別の作品を持って来て、その後2019年に光秀でもよかったかと思います。

無論三谷さん本人のスケジュール調整などで、おいそれとは行かなかったでしょうし、この時期は隔年で女性主人公大河が作られており、基本的に女性の脚本家であったため、なかなか出番がなかったとも言えます。また戦国が続くというのも、制作側としては若干抵抗があったかも知れません。

それと三谷大河の特徴(来年はやや変更有と思われます)としての敗者の美学は、滅びと再生とはまた違うものです。これも前に書いたように、『新選組!』と『八重の桜』とが違い、また『真田丸』と『真田太平記』(こちらは勝者である信之が主人公なので、その後松代に移るまでが書かれています)が違うように、ひたむきな敗者と、負けという不運に見舞われたものの、その後の時代の地ならしをし、生きて行く人々を描くのとはまた異なります。これが今までの三谷大河の限界といえばまたそう言えるのかもしれません。


飲み物-カフェラテ2
[ 2021/04/16 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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