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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  鳴門秘帖

洋画や海外ドラマとの付き合い方その2

以前洋画や海外ドラマとの付き合い方という投稿で、個人的に国内ドラマ(含時代劇)を観ることが多いこと、海外ドラマも文化侵略であり、またメディアの殊更な海外上げも頂けないといったことを書いてもいます。無論今もそれは感じていますが、そもそもなぜ国内ドラマや時代劇を観るかというと、今自分がいるのと同じ文化圏であり、時代劇などは歳月は経っているにせよ、基本的な部分がそう変わっていないという点が挙げられます。それに比べると、海外ドラマは明らかに異文化圏であり、明らかにここは相いれないというシーンも存在するからです。また韓国ドラマは観ていません。

無論海外ドラマを観ることで、その国の文化を理解しようとか、あるいは副音声で英語の聞き取りに慣れたいということもあるでしょう。しかし、最初から勉強目的というのは、実際のところやりたくないのも事実です。ドラマで文化を理解しようという発想は、理解できなくもありませんし、かつてグラナダ版ホームズなどで関心を持ったシーンもありますが、かと言ってすべてを理解するべきかどうかというと、そうでもないというのが正直なところです。無論既に知っている習慣や文化もありますが、ああこういうのもあるのだなと思って観た方が、むしろいいような気がします。

個人的にはそれよりも、先日の『鳴門秘帖』の感想で書いたように、「ごまのはえ(胡麻の蠅)」とか「食客」などが、字幕で出て来たのにいささか驚きました。海外ドラマでよその国の勉強もいいのですが、こういう言葉を、字幕を出さずに放送する方が本来の姿勢でしょう。時代劇が日常化しないと、こういう言葉に縁遠くなるのでしょうが、まず自国のことについて知っておくのが先ではないかと思います。その意味で、日本語の基礎ができないうちに英語教育をするのには、懸念を抱いています。

海外ドラマでまだ気になる部分があります。これは国内ドラマにもありがちですが、やけにPR活動や番宣が多いことで、有名人が自分も観ているなどと発言することもあります。無論実際に観ているのかもしれませんが、番組によっては、言っては何ですがステマのように感じることもあります。これは洋画もそうですが、元々制作にお金をかけていて、海外に配信することでもとを取る意味合いもあるのでしょうから、PR活動がいささかくどく感じられるのも仕方ないとは思いますが、日本人すべてがそれを観ているわけでもないのです。

それと特にアメリカのドラマに言えますが、シーズンが長すぎなので、途中で落伍するパターンが多いのです。また最初は面白くても、段々面白みが薄れて来たり、脚本家やキャストが変わって全く別の番組になるということもあります。国内でも『相棒』などはかなり長く放送されていますが、こちらはそこまでの変化は見られません。現に『ER』と『ザ・ホワイトハウス』は、その変化に追い付けず途中でやめてしまっています。テレビ業界の事情が違うとはいえ、ヒットしたから長丁場というのも、ちょっと考え物ではないかとも思います。

飲み物-パブのビール2
[ 2018/05/27 00:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

鳴門秘帖第5回「中山道危機一髪」

中山道を行く弦之丞、お綱と万吉、さらに弦之丞を追う甲賀者と阿波原士たちの旅が続きます。しかしお綱と万吉は、孫兵衛とカピタンの三次の一味に捕らえられ、そこを弦之丞に助けられます。弦之丞といることに胸ときめくお綱なのですが…。

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お綱と万吉は弦之丞と共に走り、荒れ寺と思しき場所で夜を明かした。しかし翌朝弦之丞の姿は消えていた。弦之丞がいつものように門付けをしていると、偶然平賀源内と出会う。源内は御岳で約束があると言い、ももんじや(獣肉店)で熊の胆とクロテンのばん(掌)を仕入れていたのだった。人でなしの道をまっしぐらかとも言い、自分の家に誘う。その頃旅川周馬は近くの居酒屋で、弦之丞が江戸を発ったこと、阿波の刺客も追っているとの情報を仕入れていた。しかしその弦之丞と源内を周馬が目撃する。やはり下諏訪で目にしたのは万吉だった。周馬は一緒にいた男に弦之丞を尾行させる。

一方お綱と万吉は旅籠にいて、出立の用意をしていた。万吉はお綱が弦之丞に惚れていることを見抜き、いじらしく思うが、その時隣室から死ぬという声が聞こえる。そのまま襖を開けたところ、一組の男女がいた。女の方は阿波の藍玉問屋、四国屋の女将のお久良といい、男は手代の新吉といった。小諸まで掛け金を受け取りに行った帰途、ごまのはえに金を盗まれたと言うのである。それは藍と煙草の運上金として、蜂須賀家に納めるものだった。そこへ彼らが通りかかり、お綱は即座に出て行って、金を持って戻って来た。

その後お久良と新吉は阿波へ戻り、お綱と万吉も出発した。しかしお久良は駕籠の中で、お綱の腕のあざが気になっていた。そして源内は、全国にいくつも持っている診療所の一つに、弦之丞を連れて行った。そこへお米の中間の宅助が訪ねて来て、労咳の薬が切れたので調合してほしいと頼む。ならば患者を連れて来るように源内は言う。源内は、銀五郎が死んだ時に弦之丞が阿波行きを誓ったことに触れ、船酔いには薬があるが、ない時には童の便が効くと断言する。また弦之丞には女難の相があると八卦見をする。その時宅助を伴ってお米が現れる。

源内はお米を診た後、体が疲れているからよく寝てよく食べるように勧めるが、男はだめだと言う。そのお米は、思いがけず弦之丞と出会って戸惑っており、宅助にあることを依頼する。その後源内は弦之丞に、鳴門秘帖は茶番だと言う。幕府転覆を企てた竹屋三位卿藤原有村が、蜂須賀家の食客となっていること、そして阿波は大坂の商人たちから、藍玉利権を奪ったことなどから、かつての京都所司代の松平左京之介が働きかけ、鳴門秘帖をネタに蜂須賀家を取り潰そうとしていることを話し、尻に帆掛けてとんずらしろ、所詮いいように使われているだけだと言う。

しかし弦之丞は、世阿弥と千絵を救わなければならなかった。その時縁先にいた源内めがけて手裏剣が飛んで来た。弦之丞は周馬に千絵の居場所を訊くが、周馬は答えるいわれはないと言う。その頃宅助は祐之助や阿波の原士の許へ行き、弦之丞が源内の所にいるのを教える。また森祐之助をお米の所へ連れて行く。弦之丞を待っていたお米は驚くが、祐之助は阿波行きを決めるように言う。しかしお米は弦之丞に恋心を抱いていた。そこで祐之助は、宅助と二人で嫌がるお米を押さえつけ、乱暴を働く。その頃甲賀者から逃げ出した弦之丞の前に、今度は阿波の刺客が待ち受けていた。

天堂一角は、お前を斬れば千石の加増だと弦之丞に斬りかかる。また孫兵衛も弦之丞に刃を向けた。万事休した弦之丞は、彼らのいる崖の下へと飛び降りる。一方忍び宿にいた千絵は、見張りがうたた寝している隙を見計らって外へ出る。弦之丞に会うにはこの時しかないと思ったのだった。しかし途中でお綱に出くわす。お綱を警戒する千絵だが、自分は弦之丞の阿波行きを助けており、行方を捜しているので共に探そうと持ちかける。その時周馬が現れ、騙されるなと千絵に言うが、お綱は周馬こそ悪党だと言う。その時万吉がやってくるが、周馬は爆薬を破裂させ、気絶させた千絵と姿をくらます。

そしてお綱も木の幹に頭をぶつけ、気を失っていた。万吉はお綱を抱えて戻る途中で弦之丞に会う。万吉はさらに千絵と周馬がいたことを話し、恐らくお綱が千絵に弦之丞のことを話そうとしたのだろうと言う。弦之丞は万吉からお綱を受け取り、例の荒れ寺で看病をする。夜になってお綱は目を覚ました。起き上がろうとするお綱を制し、しばらく休むように、そして私のためにすまぬと言う弦之丞。お綱は子供の頃風邪を引き、酔っぱらった虎五郎に看病されたことを思い出していた。

気まぐれだったのだろうが、とても優しかった虎五郎。しかし翌日になるともう姿をくらませていた。万吉は外に出て、窓から漏れてくる二人の話を聞いていた。空にはお綱のあざと同じ三日月が出ていた。弦之丞はそんなお綱に、それでも虎五郎はまことのことを話しておきたかったのだと言って聞かせる。そして、自分はもう姿をくらまさないと言った。それを聞いてお綱は嬉しく思った。しかし、彼らの行く手を阻むものがあった。阿波行きの船が出港停止となってしまっていたのである。

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万吉とお綱が泊まった旅籠、どの辺りなのかは不明ですが、偶然隣に阿波の藍玉問屋の女将お久良が手代と泊まっていました。そこで金を盗まれて困っていた二人ですが、ここでお綱の「プロ」としての技がものを言います。しかしそのごまのはえの二人も、擦られたのに気づかないというのはどうにも間が抜けています。その一方でお久良は、お綱のあざが気になっていました。他にもこのあざを持つ人物、多分お千絵のことや世阿弥のことも知っているようです。しかし「手妻」(手品)はともかく、「ごまのはえ」や「食客」で説明の字幕が出るのですね。2007年当時、『風林火山』で教来石景政、後の馬場信春が矢崎家の食客になった時は特に説明はなかったのですが。

そしてこれも『風林火山』関連で、源内が童の便が船酔いに効くというシーン。あの「葦毛の馬の糞で鉄砲傷が治る」を思い出してしまいます。どちらにしても、プラセボ効果ではあると思うのですが…。どうせなら『風雲児たち』の平賀源内、中の人が弦之丞のそれと同一人物のあの源内にも、同じことを言ってほしかったものです。しかしこちらの「堀井教授」源内先生は、エレキテルで甲賀者を感電させたり、ある意味武闘派のようです。

そして、鳴門秘帖というのもガセであるとあっさり言ってのけます。要は蜂須家取り潰しのための口実だというわけで、さらに弦之丞に対し、物事には表と裏があると言います。これはパペットホームズに登場する「すべてのものには裏がある」を彷彿とさせます。そんな連中のために人斬り稼業をするなというわけですが、弦之丞の第一目的は、恐らくは鳴門秘帖よりも世阿弥救出、そして千絵を取り戻す方向へと傾いていました。

一方でお米ですが、弦之丞に出会って嬉しいと思ったのも束の間、あの頼りなさそうな森祐之助から阿波に行こうと迫られ、もっと好きな人がいると白状してしまいます。しかもこれには宅助も噛んでいました。今後大坂でお米とお綱は会うことになるのですが、その時どのような会話が交わされるのでしょうか。それにしても孫兵衛を含む阿波の刺客たち、どうにもこうにも脳筋なイメージがぬぐえず、その意味でぶれません。「千石の加増」なのだから、天堂一角にはかなり美味しい話ではあるのでしょう。片や周馬は明らかに悪人で、その分鋭さを感じさせるます。

これで『鳴門秘帖』、半分が終わって折り返しとなるわけですが、大体誰が黒幕で、誰が操られていて、どういう人たちが関係があるのかがわかって来ました。しかし肝心の阿波への渡航ができないことになりそうですが、さてどうなるのやら。

[ 2018/05/25 00:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

鳴門秘帖第4回「悲しき慕情」

中山道経由で阿波に発った千絵と周馬を追って、弦之丞、万吉、お綱も旅立って行きます。しかし孫兵衛や天堂一角らも同様に江戸を発っており、弦之丞をめぐって様々な人間模様が渦巻くことになります。

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善光寺の宿場でお綱はお十夜孫兵衛と出くわし、自分も弦之丞に逃げられちまったと言う。そこへ阿波藩士森啓之助が現れて、お綱といる孫兵衛を咎めるが、孫兵衛は女連れのお前に言われたくないと言い、お綱ととある宿に入る。一方弦之丞を匿ったお米は、うらぶれた小屋に彼を連れて行き、この先の時雨堂なら安心だと教える。また自分は大坂の川長の娘で、養生に来ていることを教える。彼女の言動の端々に、森や天堂一角に好意を抱いていないのが窺えた。お米は心中密かに、長くないのなら今のうちに恋をしようと決める。

孫兵衛はお綱に酒を持って来させるが、お綱が南蛮渡来の眠り薬を混ぜていたため寝入ってしまう。その隙にお綱は、孫兵衛が取り上げていた短筒を懐から抜き、さらに孫兵衛の頭巾を引きはがそうとして瞬間ためらい、そのままにして出て行った。その翌日、お米は自分が一人なのに気づく。弦之丞は時雨堂へ向かっていた。そこへ万吉が現れ、一人で江戸を発ったことを責める。一緒に行く約束はしていないと弦之丞。万吉はお綱も来ていること、そして千絵のことを話す。弦之丞は千絵の手紙を見せ、やはり阿波に向かっていることを伝える。

雨が降る中それを立ち聞きしていたお米は、弦之丞に愛する女がいることを知る。そこへ天堂一角の一味がやって来て、虚無僧の行き先を尋ねる。お米は別の方向へ逃げたというが、彼らの声を聞いた万吉と弦之丞が現れ、お米を逃がす。また弦之丞と万吉も、竹藪の中で二手に分かれる。万吉は背後に人の気配を感じるが、振り返ってもだれもいなかった。しかしそこには旅川周馬が潜んでいたのである。周馬は千絵と忍び宿にいた。その宿で千絵は老婆から、10年前に世阿弥が訪ねて来たこと、弦之丞が戻らなければ、周馬が頼りだと言っていたと聞かされる。

しかしこれは周馬が、老婆に金をやって言わせていたのだった。その周馬は、万吉らしき男を見たことから、早めに発つことを決める。雨が上がったのち、お綱は帯揚げで首をくくろうとしていた。それを見かけたお綱は、帯揚げに銃弾を撃ち込んで自殺をやめさせる。お米は惚れた男に愛しい女がいることを打ち明ける。お綱は自分も同様だと言い、二つ名を持つ自分が魔が差したというか、暖かいはずの月夜に風邪を引いたようなものだと言う。その男のせいで自分は真人間になれるかもしれないこと、自分の命を差し出そうとしていること、死ぬ気になれば何でもできることをお米に伝える。

しかしその時お米は咳き込み、喀血して気を失う。幸いなことに森祐之助が中間の宅助と共に、駕籠屋を連れてこちらへ向かっていた。大事な人なら見ておかないとと、森に悪態をつくお綱。森はお綱の顔に見覚えがあったが、何はともあれお米を宿へ連れて帰った。この二人の女は、その後大坂でも顔を合わせることになる。そして弦之丞の父一学は、松平左京之介に呼び出されていた。一学は将軍のお側衆である老中田沼意次に会っていたのである。弦之丞が阿波絡みの事情を目安箱に入れ、このことで弦之丞を隠密として阿波に派遣することを田沼は許可していた。

左京之介も隠密の件、そして甲賀再興を約束していた。左京之介は一学に、弦之丞が大番頭の子ゆえ遠慮していたと答えるが、実のところ鳴門秘帖が手に入ればどうでもよかったのである。またこの弦之丞の書は一学が書き、お吉が目安箱に入れたものだった。匿名の書状は受け付けられなかったからである。そして孫兵衛は、女如きに薬を盛られてとあきれられるが、これがいい女なのだと話し、すっかりお綱にほれ込んでいる様子だった。そこへ森祐之助がお米を抱えて現れる。どちらも女子には優しいと一角は皮肉るが、孫兵衛はそのような病持ちの娘とは違うと言い放つ。

それを聞いた森は、その女は時雨堂の近くにいたと言い、孫兵衛は血相を変えて出て行く。嘲笑する一角たちに森は、弦之丞が阿波に入ったらお前たちも首が危ないと言う。それをお米は布団の中で聞いていた。孫兵衛は時雨堂へ行く途中、甲比丹の三次という男と会う。かつて大阪で抜け荷を手伝った仲だが、その件がばれて中山道まで逃げて来ていたのだった。時雨堂にいたお綱に孫兵衛は刀を突き付ける。しかしお綱は憎まれ口をたたき、短筒を取り上げられても平気な顔で、火薬がないと発砲しないと言ってのけ、万吉は今度こそ孫兵衛を捕らえようとする。

しかし万吉を人質に取られた格好になり、2人は三次の隠れ家に囚われの身となる。万吉は弦之丞が一人で罪をかぶっているのを気にしていた。孫兵衛や三次、その手下はオランダかるた(トランプの一種)で金を賭け、絵札取りのような遊びをしていた、お綱は参加したいと言い、手持ちの金をすべて賭け、自分が勝ったら万吉を釈放してくれと頼む。勢いに乗って勝ちまくるお綱だが、三次がいかさまをしていたのを見て追及する。しかしそこに弦之丞が現れ、連れの2人を返せと言って乱闘になるものの、3人はうまく逃げ出した。お綱は弦之丞と走っていることに高揚感を覚えるのだった。

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まずお綱の「南蛮渡来の眠り薬」ですが、ベラドンナか何かでしょうか。この植物は
『相棒』シーズン2 「ベラドンナの赤い罠」「特命係復活」その他あれこれで触れていますが、ナス科の植物です。このころの催眠薬というのはナス科の植物を原料とした物が多く、麻酔薬、あるいは毒薬として用いられた物もあります。お綱がどのくらい酒に混ぜたのかは無論不明ですが、少なくとも致死量を入れるまではしなかったようです。

それからお米が首を吊ろうとするシーン、帯揚げを使っているようですが、実際に帯揚げが一般化したのは、もう少し後の時代だったようです。それはともかく、お綱との出会いはちょっと偶然過ぎではないかと思うのですが、そこはフィクションゆえというところでしょうか。しかし「暖かい月夜の晩に風邪を引く」という例えがまた何とも。そういえば「月形」を意味するluneの派生語にlunaticがありますが、これは「狂気の」とか「正気でない」という意味があります。弦之丞に恋したお綱も、それまでの彼女からしたら正気でなくなっていたのかもしれません。

しかし労咳病みのお米が外に出て、しかも雨に濡れるなど、どう考えても体によくなさそうなのですが、森祐之助なる人物はその辺お構いなしのようです。いささか頼りなくもあり、お綱に悪態をつかれるのも、お米が弦之丞を好きになるのも、わかるような気がします。それにしても天堂一角たちも、幕府を狙っているのなら武器の調達だの、その資金繰りだのやっていてよさそうなものなのですが…。

それと田沼意次、この時代はまだお側衆だったのでしょうか。田沼というと、どうも『風雲児たち』の草刈正雄さん演じる意次を思い出します。源内と玄白が、エレキテルと一緒に黄金のお菓子を持って来たのはいいけれど、少なすぎて呆れられるあのシーンです。

それから「オランダかるた」、既に江戸時代にはヨーロッパ式のトランプが入って来ていたとされていますが、賭け事に使われたためしばしば禁止令が出ています。この時三次の手下の一人が、お綱の後ろに座って、しきりに三次に目で合図を送っていますが、あれはどの絵札を持っているかを知らせるためのものだったようです。しかしこのシーン、結構尺を割いていますが、何かの伏線になっているのでしょうか。

[ 2018/05/18 01:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

鳴門秘帖第3回「阿波への旅立ち」

甲賀屋敷炎上で旅川周馬と千絵は行方知れずになり、弦之丞は負傷してお綱に匿われます。しかしその弦之丞はまたも甲賀衆から狙われ、お綱の父を巻き込んでしまい、自分はひとでなしなのだと思うものの、父一学から夕雲の言葉を伝えられ、また千絵が阿波に行くことがわかって、阿波行きを決意します。一方お綱も万吉と共に阿波行を決めますが、途中の善光寺には、かのお十夜孫兵衛をはじめ、阿波藩士たちが顔を揃えていました。

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甲賀屋敷が炎上し、旅川周馬と千絵の行き先は不明となった。一方藍玉利権で潤う阿波徳島藩は、木曽川揖斐川の治水工事を幕府から命じられる。この藩には、竹屋三位卿藤原有村が潜んでいた。この工事を命じられたことに、藩主蜂須賀重喜は不満げであり、幕府はわしを愚弄しておると漏らす。治水工事には莫大な費用がかかり、かつて薩摩も、宝暦4年の治水工事で40万両もの金を使っていて、その時は幕府への反訴の声が薩摩藩で起こっていた。時は今、幕府と一戦交えるべしと重喜は言う。

藩家老の高木龍耳軒は、まだ早いと重喜を諫める。そして藤原有村は、麿が宝暦の変で追放されてから既に10年が経っており、幕府にも油断があろうと言うが、高木は公儀隠密の中には執念深い者もいると言い、京都所司代の松平左京介の名を挙げる。その名を聞くと体中がかゆくなると大げさに騒ぐ有村。重喜は、世阿弥が盗んだ鳴門秘帖の行方が知れず、それを悔しがっていたが、高木は、世阿弥は剣山の牢に押し込めている故安心と言う。有村はいっそ殺してはと言うが、高木はそれでは秘帖が行方知れずになり、阿波のみの決起となることを懸念する。

重喜は早く秘帖のありかを探せと、高木を田舎者呼ばわりする。末期養子の重喜と家臣とは、必ずしもしっくり行ってはいなかった。しかし世阿弥は、鳴門秘帖に関しては無言を決め込んでいた。その頃江戸では、弦之丞の姿が消えたことに万吉が大騒ぎし、焼けた屋敷付近の聞き込みをしていて、天堂一角らとお十夜孫兵衛らに出くわす。万吉は彼らが二手に分かれたのを見て、孫兵衛の方をつけることにした。その孫兵衛は本郷のお綱の家へ行き、お綱が外へ出たすきを狙って、負傷して匿われていた弦之丞に刀を突き付ける。

弦之丞はかろうじて刀を素手で受け止めるが、その時万吉の縄が孫兵衛の剣を捕らえた。孫兵衛は縄を断ち切るが、そこへお綱が戻って来て短筒を突き付ける。このため弦之丞も万吉も、お綱に助けられる破目になった。万吉はお綱がなぜ、弦之丞のそばにいたがるのか不思議に思う。お綱は弦之丞のそばにいれば真人間になれそうだと言い、弟と妹が角兵衛獅子で食い扶持を稼いでいるため、スリから足を洗いたいと話す。また阿波へ同行したいと言うが、弦之丞はすげなく断る。夕雲や銀五郎、そして千絵のことが脳裏をよぎる弦之丞は、橋の上からお綱の弟妹を目にする。

角兵衛獅子をやっていた弟妹、乙吉とお三輪のところへ酔っ払いの男が現れ、2人の稼ぎを奪おうとする。そこへ弦之丞が現れ、その男を連れ去る。この男はお綱の父虎五郎で、たまたま拾った千絵の守り袋を持っていた。千絵が逃げる時にわざと落としたのだった。その守り袋を金を払って引き取る弦之丞に、甲賀衆が襲い掛かり、虎五郎は斬られてしまう。死ぬ前に言いたいことがあると言う虎五郎を背負って、弦之丞はお綱の家へ急ぐ。その頃橋のたもとに居合わせた万吉は、乙吉とお三輪に団子をおごり、2人の話を聞きだしていた。

彼らの話から、お綱が姉であることがわかり、お綱を2人に会わせるが、その時虎五郎を背負った弦之丞が現れる。虎五郎は瀕死の重傷で、いまわの際にお綱はお才の連れ子であり、本当の父親は西国にいる武家だと言い、お綱は戸惑う。弦之丞は、自分が関わる人間は死ぬ、やはり人でなしなのだと、後を万吉に任せて出て行った。その弦之丞も父に思いをはせており、法月家の屋敷に戻るが、そこへ忍び宿の少女が千絵の手紙を届けに来る。それには阿波に行くとしたためられていた。一学も夕雲から人でなしの道のこと、だからこそ見えてくるものがあることを聞かされており、死ぬなと言って息子を送り出す。

千絵は忍び宿に匿われていた。周馬は多市を斬り、さらに女連れで屋敷を訪れた弦之丞を許せないと言い、千絵を世阿弥のいる阿波へ連れて行くことにした。その際自分の妻になってほしいと言い、千絵もそれを承諾する。その後周馬は、弦之丞を殺しそびれた甲賀衆である佐嶋を始末してしまう。そして万吉も阿波行きを決めて旅支度をし、お吉が火打石を打って送り出す。万吉はお綱にも、虎五郎も巻き添えになったうえに、弦之丞のそばでまっとうな人間になるのならと阿波行きを勧め、弟妹をお吉に預からせて共に旅立つ。

中山道を通って善光寺に入った源之丞は、ある娘の前を通る。それは労咳で大坂から静養に来ていた、料理宿川長の娘お米だった。お米は阿波藩士森啓之助に、ここに連れて来てもらっており、啓之助は他に天堂一角らを連れて来ていた。連れの中には孫兵衛もいた。宿の一室で尺八の音を聞いた一同は、それが弦之丞であることがわかり、阿波藩士たちは彼を追うが、お米が匿う。一方お綱は孫兵衛と遭遇してしまった。

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まず「薩摩」が登場です。この時の治水工事は宝暦治水と呼ばれていますが、これで多くの散財をし、藩家老平田靱負は後に責任を取って自害したとされています。病死説もあるようですが、自害を公表しないための手段とも言われています。しかもこの時の財政難が、後の島津重豪の蘭癖によってかなり膨らみ、そのため斎興が、調所広郷に命じて財政再建を行わせることになります。とにかく幕府は西国雄藩に金を使わせたかったのは事実のようですが、無論幕府との一戦は、その後100年近く経ってからになります。

それからお十夜孫兵衛のストーカーぶりには脱帽です。お綱もなまじ家を教えたりするものだから、付け狙われることになるのですが…。ところで予告の真剣白刃取りはこの時のでしたか。弦之丞もケガが完治してなさそうなのに、流石にというか結構やりますね。

一方で千絵は忍び宿に匿われます。この忍び宿とは、『真田太平記』を観ていると頻繁に登場しますが、忍び同士の潜伏や情報交換に使われている建築物のことです。一見それとは見せないようにしていて、実は敵方の忍びの忍び宿だったというシーンもあります。

そして弦之丞の「自分が関わる人間は死ぬ」、かなりの逆神ぶりです。尤も『風林火山』に平蔵という、関わった家がことごとくつぶれるのみならず、自分が間者として導いた人物まで殺されるというキャラもいましたが…まあ確かに公儀隠密として阿波潜入を命じられると、騒ぎ出す人たちがいるのは事実ではあります。

そして善光寺、これも『風林火山』を思い出してしまいます。信玄は甲斐善光寺を作って、ここの目ぼしいものを甲斐に持ち帰ってしまったのですね。今では信玄、謙信両雄の位牌が並んでいます。

[ 2018/05/11 00:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

西郷どん第16回「斉彬の遺言」

大老井伊直弼に反撃するため、京への出兵を提案する吉之助に、斉彬も乗り気になります。先発隊として京へ乗り込み、準備をする吉之助ですが、教練中の斉彬はその場に崩れ、やがて息を引き取ります。

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吉之助たちは京で着々と準備を進め、鍵屋で皆で一杯やっていた。しかしそこへ月照が訪ねて来て、書状を渡す。それは斉彬の訃報であり、死後8日経って京に届けられたのである。教練での無理が祟ったと思われるが、近衛忠煕や橋本左内は、毒殺の可能性も捨てきれないと言う。吉之助は忠煕に、もう一度詔を帝に発してもらいように頼む。それは最後の手段として、水戸に出兵をしてもらうということだった。

橋本左内は京の同志へこのことを知らせ、吉之助は水戸斉昭に会いに江戸へ向かうことになった。気をつけるように2人に月照が忠告する。そして江戸では、まず一橋慶喜が江戸城で井伊直弼に面会した。所詮自分の言うことなど聞き入れぬと察した慶喜は、抜き打ちで会いにやって来て、日米修好通商条約の件で直弼を批判するが、当の直弼は多忙を言い訳にして、型通りの平身低頭を繰り返すのみに終始した。また松平慶永と水戸斉昭も登城した。

直弼は知ってか知らずか、2人に茶も食事も出さず長時間そのまま待たせておいた。空腹を抱えた2人がしびれを切らせた頃、直弼はやっと姿を見せ、何も出されていないことに驚いてみせ、さらに斉昭に、無理をなされると薩摩守のあとを追いかねないと嫌味を言う。そして今回も日米修好通商乗う役の件を持ち出された直弼は、慇懃無礼な態度を繰り返す。しかもこれが不時登城ということで、斉昭は蟄居、慶永も隠居と謹慎の処分を受けた。このため京から出兵の願いに駆け付けた吉之助は、斉昭に面会することもできなかった。吉之助は磯田屋を訪れることにした。

案の定そこには慶喜がいて、およし(ふき)に一緒に逃げようと打ち明けていた。そこへ吉之助が来て、2人は2階で話をする。水戸を動かそうと懸命な吉之助に、たとえ天子様の詔が下されたところで、蟄居処分で出兵などできぬと話す。また慶喜は自分もそうなることを予感していた。日本のために立ってくれと言う吉之助に慶喜は言う。
「薩摩守はもうおらんのだ。口惜しいが、あの男は大きかった」
そして2度と会わぬだろうと言って慶喜は去る。およしには、しばらく待っているようにと言って慶喜は磯田屋を後にした。

また詔の件は、直弼の知るところとなった。何と恐ろしい詔じゃと口にする直弼に、長野主膳はこの写しが諸藩に出回っていることを告げる。しかし帝を捕縛するわけに行かず、このような形で、帝をたぶらかした者を逮捕するべきと主膳は言う。吉之助は思いつめていた。自刃を考えもしたが、月照から、薩摩守のご遺志を無駄にしてはならない、ここで死ねば、吉之助の頭に中にある薩摩守の考えも無に帰してしまう、薩摩守となって生きるようにと諭される。

こうして幕府にたてつく者たちの捕縛、所謂安政の大獄が始まる。近衛忠煕は意気消沈するが、月照は幕府に赴くつもりでいた。そんな月照に吉之助は、薩摩に逃げる方法を勧める。いずれまた月照の力が必要になるとにらんでいたからだった。そして山伏に変装させることを思いつくが、かえって目立ってしまうため、普通の服装で薩摩へ行くことになった。また薩摩言葉も控えることになり、左内の手配で吉之助、俊斎、月照は舟に乗り込む。左内は別れ際に薬を渡し、日本国を治す医者になりたいと言う。

左内はこの時船頭に変装し、3人を見送る。しかしその変装を長野主膳に見破られ、捕らえられてしまう。これにより、吉之助と月照も幕府の狙うところとなった。吉之助は遠路を歩くことに慣れない月照を背負い、薩摩を目指す。しかし俊斎が、宿場で月照と吉之助の人相書きを見つけ、街道を歩くのが危険であるため、山中の道なき道を歩くしかなかった。宿にも泊まれず、3人は荒れ寺で夜を明かすことにする。

吉之助は月照に、殿がいなければ意味のない男だと言ったことを思い出していた。月照の「薩摩守になりなさい」、慶喜の「薩摩守はもうおらんのだ」の言葉が頭の中で渦巻き、吉之助は斉彬から拝領の脇差で自刃を考える。その時背後で声がした。振り向くとそこに斉彬が立っていてこう言った。
「お前は一体何を学んできたんだ」
吉之助は斉彬に近寄ろうとするが、それは幻だった。嗚咽しながら斉彬の遺志を継ぐことを誓う吉之助を、月照が見ていた。

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まず、殿が立っている姿がなんだか舞台的ですね。背景の中に紛れ込んでいると言うべきか。もっと普通の格好で出て来てもよかったかと思うのですが、吉之助が最初に出会ったのがあの格好だから、今回もこうなったのでしょうか。

それと山伏の格好で歩くシーン、あれをお虎がやると妙に様になります(笑)。あと左内の船頭の変装も似合っています。またヒー様がしばらく会えないとおよしに言うシーンですが、およしも何か気づくところがあったようです。何か悪いことをして、追われているとでも思ったのでしょう。これがその後何かの伏線になるのでしょうか。あとこの次に慶喜と吉之助が会うのは、既に敵同士となってからでしょう。

伏線といえば、前回の「お前はわしになれ」が様々な形で登場します。改めて吉之助が、殿の不在を実感せざるをえなくなるわけで、だからこそ水戸に出兵を依頼する形となるわけですが、わざわざ登城するように仕向け、それを狙って蟄居にするという井伊直弼のやり方は、実に巧妙でした。しかもこの直弼のポーカーフェースが、その悪どさというか、面従腹背的な雰囲気を強めているように感じられます。

そして詔、所謂戊午の密勅ですが、将軍を通さずに水戸藩に直接届けられたこともあり、幕府はこの勅諚の内容をひた隠しにしました。またこの勅諚の取り扱いを巡って、水戸藩の状況が混沌としたともいえます。それにしても近衛様の羽織、あれは鳥獣戯画の柄なのでしょうか。

しかし『鳴門秘帖』のあらすじでも書きましたが、無論別々に脚本が作成されていると思うものの、幕府VS反幕府ということでどこか似通った点もあります。一度その共通点を拾い出してみようかとも考えています。

[ 2018/05/01 01:00 ] 大河ドラマ 西郷どん | TB(-) | CM(0)

鳴門秘帖第2回「甲賀屋敷炎上」

幕府大番頭、法月一学の嫡男弦之丞は剣の修行に出たいと、許婚の千絵を江戸に置いて出かける。しかし剣を極めれば人でなしになると師に諭され、虚無僧に身をやつす。そして戻って来た江戸で、辻斬りの孫兵衛、スリのお綱と出会う。

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江戸に戻って来た弦之丞に、京都所司代松平左京之介は、父一学に会ったかと問い、弦之丞はまだ会っていない旨を伝える。そして世阿弥が阿波に、鳴門秘帖を探りに行ったことを教えられ、弦之丞は例の阿波の天堂一角の、鳴門秘帖にかかわるなという言葉を思い出す。これは幕府転覆計画の血判状であり、公家の藤村有村がその首謀者だった。有村は阿波に潜伏していた。阿波徳島は表向き二十五万石だが、藍玉利権のためそれよりも五十万石多い、実質七十五万石だった。それにより西国大名を動かそうとしていると左京之介はにらむ。

弦之丞は、剣は人でなしの道、それが正義に通じましょうかと疑問を呈するが、左京之介は密命であると言う。その時天井裏で物音がしたが、天井裏を槍で突いた弦之丞は、何もいない、ネズミでしょうと答える。実はそれは、2人の会話を聞いていた銀五郎だった。阿波に行くには命がいくつあっても足りぬと言う弦之丞だが、銀五郎はそれは男が立たない、旦那のためなら命はいらないとまで言う。千絵が行けと言えば行くつもりでいたが、前回門前払いを食わされたため、銀五郎に手紙を渡して届けてもらうことにする。

甲賀屋敷に忍び込んだ銀五郎は、そこかしこに張られた綱の一本に触れてしまう。これにより鈴が鳴らされ、甲賀衆が銀五郎を追う、その甲賀屋敷では、千絵は食事も取ろうとしなかった。多市は、周馬の言う弦之丞と、千絵の言う弦之丞の印象が違うのに疑問を抱く。その時周馬は賊が入り込んだことを伝え、弦之丞と左京之介が会ったことも知らせた。恐らく弦之丞が左京之介にそそのかされて、賊を送り込んだのではないかとの周馬の言葉を、千絵は頭から否定する。そして銀五郎は逃げる途中お綱と出会い、お綱は無意識に銀五郎が渡そうとした手紙をすってしまう。

結局銀五郎は橋の上でつかまり、串刺しにされて川に落ちる。そこへやって来た平賀源内が銀五郎を助け、このことが万吉のもう一人の下っ引き、熊によって知らされる。源内から、忍び姿の男たちに襲われていたことを聞かされた弦之丞は、甲賀者ではないかと考える。死んでもわっしは旦那のそばにいる、千絵のために阿波へ行ってくれと銀五郎は言い、息絶えた。その頃お綱は、手紙をすったことを悔やんでいた。自分の手と自分の業に嫌気がさしたのだが、そこへ孫兵衛が入って来て、手紙が阿波絡みであることから金になると悟り、お綱を倒して去って行く。

万吉は銀五郎の墓を作ってやり、男気のあるやつだったと弦之丞に話す。よほど旦那のことを気に入ったのだろうと万吉。弦之丞は阿波行きを決めるが、万吉は、なぜ甲賀者が銀五郎を襲ったのか不思議がっていた。そして孫兵衛は天堂一角の隠れ家に行き、手紙を見せる。孫兵衛も元々は阿波の原士だった。一角はいつも頭巾を離さぬ不思議な男と皆に紹介し、阿波関係の言葉がちりばめられた手紙を読む。差出人の名を見た一角は、自分が刃を交えた男であることを知る。孫兵衛も一角も、妙なところで弦之丞と関係ができていた。

一角は孫兵衛が、金がないことを知っていた。そこで手紙は買わぬが、おぬしの剣の腕を買うと持ち掛け、一角一味は孫兵衛と組むことになる。そして万吉は病の一学に会いに行き、弦之丞が左京之介から阿波行きを命じられたことを知る。左京之介の口のうまさを危ぶみ、万吉に支えになってやってくれと頼む一学。その弦之丞は、お綱から声をかけられていた。手紙のこと、それを孫兵衛が持ち出したことを話し、千絵様はきっと弦之丞を待っていると言い、さらに銀五郎が死んだことを聞かされたお綱は、お二人が会えなければ銀五郎も成仏できないと口にする。

手紙をすったのも何かの縁とお綱は、甲賀屋敷に手蔓があると言う。賭場で旅川周馬に、百両近い金を用立ててやっていたのだが、ろくに返してもらっていなかった。夜になって周馬を誘い出すから、そのすきに屋敷に忍び込むことを進めるお綱。なぜここまでしてくれるのかと問う弦之丞に、お綱は昔、湯島で自分を庇ってくれたことを話しかけるが、すぐに、番屋に自分を突き出さなかったからだと取り繕う。その夜、多市は千絵のために早すしを買って勧める。自分を案じてくれるのは多市だけだと千絵は言い、すしを口にする。千絵はどうやら周馬を信用してはいないようだった。

お綱は周馬を呼び出し、弦之丞は隙をついて屋敷に入り込み、中へと入って行くものの、やはり罠に嵌ってしまう。甲賀衆と斬り合いになる弦之丞、そこへ弦之丞の名を聞いた千絵が出て行くが、爆薬のために屋敷は火に包まれる。そして多市も、仲間を何人殺すと弦之丞に斬りかかるが、逆に斬られてしまう。駆け寄る千絵、そして弦之丞の援護射撃をするお綱。久々に弦之丞に再会できると思ったのも束の間、千絵は周馬に連れ去られてしまう。

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今回は、弦之丞の方は銀五郎を、千絵の方は多市を失ってしまいます。キャラとしては面白い銀五郎ですが、セリフがちょっと説明的な印象もあり。しかし銀五郎を見つけた平賀源内、芸者遊びをするとは結構なお大尽であります。それにしても『風雲児たち』の源内がこの弦之丞ですから、何かややこしいといえばややこしくもあり。それから銀五郎が死んでしまい、万吉の女房のお吉が「銀の字」を連発するシーンがありますが、やはり「〇の字」という呼び方は、こういう時代背景の方がふさわしいように思われます。

ところでこの源内を演じている正名僕蔵さん、『相棒』シーズン14の「物理学者と猫」で堀井教授を演じていました。猫が生きている世界、猫が死んでしまった世界それぞれをシミュレートする、「シュレジンガーの猫」の方法で、いくつかの世界をシミュレートする構成で、謎解きの面白さというよりも、「右京、風邪を引く」的な、どちらかといえばちょっとお遊び的な雰囲気のエピソードでした。

弦之丞の手紙ですが、どちらにしても予期せぬ方向に行く運命だったようです。しかしお綱はあの手紙全部読めたのですね。しかし孫兵衛も、あの手紙を売るなどというよりは、堂々と自分の腕を使ってくれと言えばよかったようなものですが、それはちょっとためらわれたのでしょうか。この孫兵衛が頭巾を片時も離さない理由、確かこの人はいわくつきなのですが、それは話が進むにつれて明らかになると思われます。

それとこう言っては何ですが、千絵が食事に手を付けない割に、あまりやせ衰えている印象がないのですが…。最初周馬が毒でも盛っていて、それを察しているのかと思いましたが、周馬は千絵と結婚する予定だからそれは考えにくいです。

しかしこれと大河がどうにもこうにもダブってしまいます。要は

公家中心で幕府転覆計画→発覚する→幕府の取り締まりが厳しくなる

このパターンですね。しかも竹屋三位卿藤原有村を演じている篠井英介さんは、『翔ぶが如く』で橋本左内を演じていました。松平左京之介が西国大名の名を挙げるシーンで、島津、毛利と言うところに、この2つはやはり幕府の仮想敵であったと納得です。この時の徳島藩の殿様、蜂須賀重喜公も公家との交流が頻繁にあったようです。さらに反幕府勢力一味のトップが天堂一角であることを考えると、この役に渡辺大さんがキャスティングされたのもうなずけます。

(2018年5月3日加筆)


[ 2018/04/30 23:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

鳴門秘帖第1回「運命のうず潮」

まずBS時代劇『鳴門秘帖』第1回のあらすじです。

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江戸の薬種問屋の前で尺八を吹き、喜捨を受ける虚無僧。この者の正体は旗本大番頭の嫡男、法月弦之丞であった。その後京都所司代の松平左京之介の家臣の荒木と会い、世阿弥のことで屋敷に来るようにとの文を読み、金子を受け取るが、女掏摸の見返りお綱に見られてしまう。その夜お綱は弦之丞がやってくるのを待つが、そこへ辻斬りの関谷孫兵衛、通称お十夜孫兵衛が現れ、弦之丞と橋の上で大立ち回りを演じる。しかしお綱が川へ石を蹴り込んだ物音を聞いて、孫兵衛は去って行く。

そしてお綱は、まんまと金子をすろうとして弦之丞に気づかれるが。その時弦之丞はこう言った。
「見なかったことにしよう」
かつて大番頭法月一学の子である弦之丞は、公儀隠密の甲賀世阿弥の屋敷で、世阿弥の娘で許婚となる千絵と剣の稽古をしていた。弦之丞は父の留守中に母を亡くし、それ以来父を遠ざけるようになっていた。その後元服した弦之丞は父に武者修行を願い出、師匠の戸ヶ崎夕雲と江戸を後にする。

その時千絵は弦之丞に守袋を差し出し、無事を祈る。同じ頃京では、竹屋三位卿藤原有村という公家が幕府転覆計画を起こし、京都所司代に捕らえられた。いわゆる宝暦の変である。その竹屋三位卿はその後、蜂須賀家が治める阿波に潜伏していた。その阿波には鳴門秘帖と言う、幕府転覆計画の血判状があると松平は言い、世阿弥はその秘帖を探るための密命を受ける。寂しげな千絵に後ろ髪を引かれつつ世阿弥は阿波へ向かうが、途中とある長屋に立ち寄る。

そこはお綱の実家であった。病気なのか咳き込む母親のお才と、お綱に阿波行きを告げた世阿弥は、金包みをお綱に渡すが、乱暴そうな男が来てそれを奪ってしまう。お綱の父虎五郎だった。そしてその後世阿弥は江戸へ戻らなかった。また弦之丞は師の夕雲から、極意として師である自分を乗り越えるように言う。それは夕雲を斬ることだった。斬られた夕雲は、
剣術とはしょせん人を斬る術(すべ)よ
わしを斬り その屍を乗り越えて 剣の道を進む限り
おぬしは人でなしの道を歩むことになる
と言い残す。その後弦之丞は気が晴れなかったが、遊郭の遊女が、人でなしなら人間でいられるよう仏を拝むのだと言って念仏を唱えてくれた。

金子をすったお綱は、目明しの万吉と子分の銀五郎に追われるが逃げおおせる。しかしそこに孫兵衛がいて言いがかりをつけ、お綱は素性を明かして、用があるなら本郷妻恋一丁目の長唄の師匠を訪ねろ、それが仮の姿だと言う。弦之丞はその後、万吉の女房お吉の飲み屋に連れて行かれる。病気の父にも、千絵にも顔を見せていないのを知った銀五郎は、千絵に会いに行くよう弦之丞を説得する。銀五郎は千絵と面識はないが、万吉から色々聞かされ、彼女に同情するようになっていた。そして甲賀屋敷では、千絵がいつまでも待ち続けることを歯がゆく思っていたが、お沙汰があるまで待つように高弟の旅川周馬は言う。実は周馬には魂胆があった。

お綱の弟妹は角兵衛獅子の大道芸をやっていた。2人にこういうことをさせるのを、お綱はすまなく思っていた。しかし虎五郎との折り合いが悪く、吉原に売り飛ばされることがわかっていたため、家を離れるしかなかった。お綱は自分が立派なお屋敷で働いていることにしていたが、嘘をつく自分を心の内で咎めていた。そして子供の頃、平賀源内の薬品会で掏摸を働き、そこをある武家の少年に「見なかったことにする」と庇ってもらったことを思い出していた。その少年は弦之丞であったことにお綱は気づく。

お綱は弦之丞からすった金子を弟妹に渡して本郷へ行く。するとそこで孫兵衛が待ち構えていたため、短筒で脅して追い払う。弦之丞は銀五郎と甲賀屋敷へ向かったが、周馬から千絵様は気鬱の病であると門前払いを食らう。さらに周馬は、大身旗本の嫡子が取り潰し寸前の屋敷で頭を下げては、当方も迷惑と言い張る。仕方なく弦之丞は、千絵に守り袋を渡すように頼み、屋敷を後にするものの、銀五郎に逃げるように言う。周辺には甲賀衆が潜んでいたのだった。

周馬は彼らに、弦之丞から目を離さぬように命じる。不審に思う千絵に周馬は例の守袋を渡し、源之丞はもう会えないと言っていたと嘘をつく。周馬は甲賀と千絵をわがものにするつもりだった。その弦之丞に、今度は阿波徳島の藩士たちが襲い掛かり、お綱は短筒で援護する。そして世阿弥は徳島藩で囚われの身となっており、藩家老の高木龍耳軒から太刀を突き付けられていた。

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箇条書きでごくざっと感想を書いておきます。

  • 40年前のがそうだったといわれますが、今回も講釈師が番組中に登場する設定です。これはやはりこの原作が「語り聞かせる」形の作品と言うこともあるようです。声に出して読む方がいい作品というべきでしょうか。
  • お綱の父虎五郎がえらく暴力オヤジだなと思っていたら、上杉祥三さんが演じていました。
  • 弦之丞と夕雲の決闘に『塚原卜伝』を連想します。
  • 万吉の女房のお吉が、『風林火山』で村上義清の妻、玉ノ井を演じていた中島ひろ子さんです。
  • 吉原に売り飛ばすかもしれないと弟妹がお綱に言う時、金箔付きという言葉を尋ねるシーンがありますが、要は、あの見返りお綱だぞということで高く売り飛ばせるということですね。
  • 銀五郎がお綱を取り逃がした時「あのアマ」「韋駄天」などというセリフが登場しますが、これはまた宮藤官九郎さんが喜びそうなセリフです(笑)。
  • それと最後で弦之丞に襲い掛かる徳島藩士、原士と名乗っていましたが、これは所謂下級藩士、郷士の意味です。
  • 家老の高木龍耳軒を演じているのは、40年前の『鳴門秘帖』で主役を演じた田村正和さんの弟である田村亮さんです。しかしこの名前、『風林火山』の「高遠連峰軒」を思い出します。

それと『風雲児たち』もそうでしたが、このシリーズの制作陣に、かの『花燃ゆ』の制作統括だった土屋勝裕氏の名前があります。土屋さん、どう考えてもこの手のドラマの方がよさそうなのですが。

[ 2018/04/22 23:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

西郷どんの歴史的背景6-ヒー様と幕末

『西郷どん』の徳川慶喜、通称ヒー様は将軍になるのを嫌い、磯田屋に入り浸る生活を送っていて、そこで西郷吉之助と出会う設定になっています。無論これは創作でしょう。ただし本物の慶喜自身も、将軍となるのは気乗りがしなかったのは事実といわれています。その後この人は将軍後見職となり、その後朝廷との交渉に当たるものの、攘夷を実行するようにと命じられ、横浜港を封鎖する方針を固めます。

しかしこれにより、島津久光、松平春嶽と対立し、その後は朝廷寄りの立場を取るようになります。さらに蛤御門の変後、会津や桑名と連携するようになり、天狗党の乱勃発後は自身の出生地であった水戸をも捨ててしまいます。その後安政五か国条約の勅許を得、第二次長州征伐では幕府軍は苦戦の末休戦協定、そして家茂の薨去に伴う徳川宗家相続と続きます。

しかしこの期に及んでも将軍就任には前向きでなく、慶応2(1867)年12月にやっと受諾し、その後は開国を大いに推奨することになります。明治維新後は上野寛永寺に謹慎し、明治と改まってからは静岡に転居しました。将軍でなくなってからは趣味に没頭したといわれますが、特に蛤御門の変後は幕末も押し詰まった頃で、かなり思い切ったこともしています。

その意味では、井伊直弼に面と向かって啖呵を切る、ヒー様のあのキャラ設定もわからなくはありません。今のところ、吉之助と他の著名人を結びつけるための触媒的な役割をしていますが、後に吉之助とはプラスとマイナスの関係になってしまいます。そもそも慶喜の後見職就任も、薩摩の要請であったわけです。

朝廷側の要望であった攘夷を巡って薩摩というか、「三郎どん」と対立するわけですから、このあたりの変化がどう描かれるのだろうと思います。しかし幕末のみならず、それ以前から尊王を唱える人々と、幕府との対立はありました。20日から『鳴門秘帖』が始まりますが、これも尊王派をめぐる宝暦事件がベースになっています。前回の『鳴門秘帖』は1977年、『花神』の放送年ですが、何か大河と連動しているのでしょうか。

飲み物-エスプレッソ
[ 2018/04/18 23:30 ] 大河ドラマ 西郷どん | TB(-) | CM(0)
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aK

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まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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