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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  青天を衝け

『青天を衝け』第13回に関して

第13回に関してです。

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栄一と喜作は京を目指して旅立つ。途中熊谷宿で、薩摩言葉の浪人が碁を打っているのを見かけるが、この人物こそ五代才助(友厚)だった。その時役人たちがやって来たため、2人は慌ててそっぽを向き、知らぬふりを装う。その後平岡家に向かった2人は、円四郎は不在であると言われる。しかし渋沢という苗字を聞いたやすは、平岡家家臣であるという証文を渡す。夫を守るようにとやすは2人に念を押すが、彼女自身、円四郎から最高の妻であると言われたのを思い出し、思わず笑みがこぼれるのだった。晴れて「武士」となった栄一たちは、身なりをそれらしく整えて京へ向かった。

11月、京に着いた彼らは、その華やかさに驚く。しかし京では新選組が幅を利かせ、副長の土方歳三に率いられた隊士が偵察を行っていた。そこにいた長州藩士が、新選組は元々浪士集団で、一橋慶喜の陰謀であると言う。しかも諸悪の根源は、平岡円四郎とまで言われていた。栄一たちは、自分たちは一橋家の威光にすがったわけではなく、あくまでも円四郎との男の約束で、助けてもらっただけだと自らを説得し、その後若州屋敷へ向かうが、円四郎は多忙で会うことはかなわなかった。そんな中、尾高惇忠は計画の後始末に追われていた。

同じ頃、渋沢宗助とまさは栄一たちの事情を知らないため、働き盛りの2人がお伊勢参りに行ったことに呆れていた。まさはていと、家をしっかり守れる者と縁組みさせようとしていたが、ていは尾高家の末弟である平九郎を密かに思っていた。そして長七郎は、再び江戸に出たいと言う。田舎でくすぶっていることに我慢できない様子だったが、惇忠は、栄一たちの報告を待つように諭す。この頃長七郎は悪夢でうなされたり、キツネが見えたりするなどと言い始めており、尾高家の人々は不安を抱いていた。

栄一たちは京に滞在するが、上等な旅館暮らしを続けており、また遊びもしたため懐が寂しくなっていた。そして年が明けた文久4=元治元(1864)年、慶喜、松平春嶽、松平容保、そして薩摩藩主の父である島津久光が朝議参与となっていた。久光は朝廷の要望である横浜港の鎖港と、長州の処分を検討すべきと主張したものの、なぜ京でも政をしなければならないのか、慶喜や幕府側の人間は不満だった。松平春嶽は、最早江戸だけでは処理できない、今までの考えは捨てて新しい世を作るべき、朝廷がこれからも横浜鎖港などと言ってくるのなら、幕府は政を返上すべきとまで慶喜に進言する。

円四郎は一橋家の用人、黒川嘉兵衛に対し、この参与会議を仕掛けた薩摩は信用できないと言う。薩摩は薩英戦争後、イギリスから武器を買って兵力を増強していた。さらに慶喜の実家である水戸から、原市之進が家臣に加わった。水戸は家中が分裂しており、藤田東湖の子小四郎は徒党を組んで攘夷を全うしようとしていた。同じ京では栄一たちが、借金まみれの生活をしており、すっかり里心がついていた。また攘夷を叫ぶ志士たちは行動しようとせず、栄一は故郷に文を送ることにする。その中には「横浜焼き打ち」や「眠る志士たちの目を覚まし」などという文句もしたためられていた。

この文には、長七郎の上洛を促す記述もあり、この弟の言動を心配していた惇忠は、中村三平と共に上洛させることにした。道中、長七郎は下野国吉田村で、河野顕三の墓参りをし、忠義の血を流せない自らの境遇を嘆く。しかしその頃から、長七郎には錫杖の音が聞こえるようになっていた。その後三平が宿を探している間、長七郎はキツネの嫁入りの幻を見て斬りかかるが、実際に斬ったのは飛脚だった。これがもとで、長七郎と三平は捕縛されて牢に入れられ、惇忠はそのことを栄一と喜作に書き送る。

早飛脚でのこの文を見た2人は唖然とする。長七郎が持っていた栄一たちの手紙、例の、横浜焼き打ちや志士について書いた手紙も没収され、身の危険を感じた2人は戸惑う。そこへ円四郎の部下である川村恵十郎がやって来て、彼らを円四郎の宿へ連れて行った。円四郎は彼等への取り締まりが京まで来ているが、平岡家家来ということで手を出せずにいると説明し、一体何が起こったのかと尋ねる。栄一たちはこの件に関して包み隠さずに話し、さらに、幕府にはもう頼れないので、一刻も早く倒すべきと悲憤慷慨していると打ち明ける。

円四郎は半ば呆れつつも、この両名が人の道理に外れてはいないことから、一橋家に仕えるように勧める。2人は驚くが、円四郎はこう言い聞かせる。
「いたすらに幕府を倒すために命を投げ出したところで、それが本当に国のためになるのかどうか、お前たちはまだ、そこんとこをわかっちゃいねえ」
円四郎は自らの立場はさておき、悪運も強そうな栄一と喜作を気に入っていたのである。

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今回は、栄一が幕府を転覆させるなどと明言したためか、家康公の登場はお休みでした。そして栄一と喜作は、円四郎のはからいで一橋家に仕えるように勧められます。江戸を発つ頃は、まだ武士の格好が如何にもそぐわなかった2人ですが、いよいよ本物の武士になる日がやって来たのです。

ところで栄一が、京で攘夷を叫ぶ武士は幕府への不満しか言わないと不満げですが、この当時はまだそのようなものだったでしょう。また元々武士でなく、雄藩の藩士や脱藩浪人などでない限り、伝手を作るのも難しかったのではないかと思います。

さて元治と改元されるこの文久4年は、この後池田谷事件が起き、長州が暴走して禁門の変が起きたしかる後に、時勢が変化して行くことになります。一方で参与会議。この大河で物足りない点として今までも書いて来ましたが、どうも政治が絡むと、いささか通り一遍な印象があります。松平春嶽の新しい世云々も、もう少し言い方があったのではないかと思うのですが…。あと大久保利通(一蔵)がちょっとしか出て来ないのも残念と言えば残念です。本来この人は、慶喜をつなぎ止める役割もあったはずなので。

それと何かにつけて書いている小松帯刀、本来久光が出て来るからには、この人物も出て来て然るべきかと思います。ところで今回、『西郷どん』で小松を演じた町田啓太さんが、土方副長となって登場していましたが、この人物がクローズアップされたのは『篤姫』からでした。その篤姫の小松は『西郷どん』の大久保、『西郷どん』の小松は前出のように、『青天を衝け』の土方なのですが、では『龍馬伝』の小松はというと、こちらは『麒麟がくる』の足利義昭です。

それと長七郎が何とも奇妙な行動に出ます。元々一本気なところがある人物のようですが、何かに取りつかれてしまったようですね。ただ彼のザンバラな髷が気になるのですが、血洗島を出る時に結い直せなかったのでしょうか。

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[ 2021/05/15 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』の登場人物について思ったこと

『青天を衝け』(先日放送分についてはこの次に投稿予定です)では、栄一の上洛に伴って五代友厚が登場します。この五代友厚、そして土方歳三や大久保利通などは、やはり大森美香さんが脚本を担当した、『あさが来た』でもお馴染みの顔ぶれです。その一方で、小松帯刀が登場していないことは少し前にも触れています。この人物は薩摩藩でも特に重要な位置を占めるので、その意味ではやや物足りなく感じられます。あるいは大政奉還時のみ、サプライズで登場ということになるのかも知れませんが。

恐らく大森さんとしては、あるいは制作統括としては、過去のこの朝ドラのイメージを継承したかったのかも知れません。しかし、やはり朝ドラと大河とは違うものです。この大河は面白い部分もありますし、さらに現時点ではまだ幕末であることから、やはり今までの幕末大河を踏まえたうえで、制作してほしいなと思います。どう考えても、薩摩は幕末の京には不可欠な存在ではあり、小松も西郷、大久保同様外せない存在です。昨年の『麒麟がくる』の信長に関して、過去の作品の信長のイメージを踏まえてほしいなと思ったことがありますが、ちょっとそれに似ているかも知れません。


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[ 2021/05/14 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』情報を2021年に見て感じたこと

先日の大河関連投稿で、新キャスト発表が『青天を衝け』なのか、『鎌倉殿の13人』なのかわからなくなると書いています。実際NHK公式サイトのこのページを見ると、それぞれの新キャストが交互に登場しているようにも見えます。

大河ドラマ|NHK_PR|NHKオンライン
(NHK ONLINE)

しかし、昨年一昨年の大河の情報がまだ残っているというのにはちょっと驚きです。特に『麒麟がくる』の情報は、公式サイトは既に閉鎖されているにも関わらず、まだかなりアップされています。ただし流石に沢尻エリカさんの画像や紹介はありません。かと言って、川口春奈さんが紹介されているわけではないので、帰蝶不在でちょっと奇妙な雰囲気です。

今から1年前、昨年の5月半ばには、桶狭間・越前編の出演者が発表されています。しかし私は越前編の途中から観なくなり、その後2,3のエピに目を通した以外は、未だすべての録画を観終わっていない状態です。

制作発表時の記事を見ると、「やり遂げて1年くらい天下が欲しい」と長谷川博己さんが語っています。しかし実際は沢尻さんの不祥事で放送そのものが遅れ、コロナ禍で収録ができず放送休止となり、しかも色遣いがけばけばしい、オリキャラが出過ぎ、山崎の合戦がないなどの理由で、色々批判もされました。
もちろん発表時は、そのようなことは予想だにしていなかったでしょうし、収録ができないなどの不可抗力もあったとはいえ、構成そのものをもうちょっと考えてほしかったです。

それにしても、この制作発表のページには
「「麒麟がくる」は、大河ドラマの原点に戻り、戦国初期の群雄割拠の戦乱のなか、各地の英傑たちが天下を狙って、命をかけ愛をかけ戦う、戦国のビギニングにして「一大叙事詩」です」
とありますが、どうも「大河ドラマの原点に戻った」とは言い難いところがありました。これなら、『青天を衝け』の血洗島のシーンの方が、もう少し大河らしいと思いますし、前にも書きましたが、この「戦国のビギニング」なる表現にも違和感ありです。「黎明期」とでもすればいいのに-とはいえ天文年間は戦国黎明期ではありませんが。


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[ 2021/05/12 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』新キャスト発表

『青天を衝け』新キャストの発表です。しかし最近新キャスト発表とあると、今年なのか来年なのかしばし迷います。ちょど今から秋ごろまでの間は、両者がダブりますからね。

物語の舞台は、海を越えた華の都・パリへ!
一方、日本では倒幕の機運がます諦ます高まり…
(NHK ONLINE)

新キャストは以下の通りです。(敬称略)

杉浦愛蔵(譲)-志尊淳
栗本鋤雲-池内万作
田辺太一-山中聡
向山一履-岡森諦
福地源一郎-犬養貴丈
高松凌雲-細田善彦
黒川嘉兵衛-みのすけ
原市之進-尾上寛之
松平容保-小日向星一
松平定敬-小日向春平
井上聞多(馨)-福士誠治

今回は男性ばかりのキャストです。登場人物も俳優さんも、良く知っている人、あまり知らない人様々というかたも多いでしょう。岡森さんは『八重の桜』以来とコメントしていますが、私としては『風林火山』の矢崎十吾郎を思い出します。細田さんは『真田丸』以来ですね。『相棒』のシーズン18に、ヒロコママの彼の役でも出演していました。2人の小日向さんは兄弟で、小日向文世さんの息子さんたちです。兄弟が兄弟を演じるのですね。あと志尊さんに福士さん、大河はこれが初めてというのがちょっと意外でした。

しかし、一部ツイートで言われていますが、今回は小松帯刀は登場しないのでしょうか。『篤姫』以来、『龍馬伝』と『西郷どん』でも登場していますし、薩摩関連の人物が出るなら、当然出してしかるべきかと思われます。地元薩摩の豚肉を、「豚一様」慶喜に献上してもいたりして、その意味で慶喜とも交流があった人物なのですが。


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[ 2021/05/11 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第12回に関して

第12回に関して。今回の家康公は、終盤に登場です。

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世直しをしたいと考えた栄一は、自分の勘当を父市郎右衛門に申し出る。市郎右衛門は、自分は百姓としての分を守りとおすが、お前はお前の道を行けと勧める。その市郎右衛門は、かつて武士を夢見たことがあった。しかしゑいの家である中の家(なかんち)には女子しかおらず、婿入りして農業に励み、家を大きくした。ゑいは一度だけ、市郎右衛門に武家にならなくて後悔したかと訊いたところ、武士になっても才覚だけでは出世できず、その点百姓は自分の腕で世を渡っていける利点があった。市郎右衛門が栄一に理解を示したのは、それも一因だった。

千代は、娘のうたを抱いてやってくれと栄一に頼むが、栄一はそのまま布団をかぶって寝てしまう。そして喜作と共に再び江戸を訪れるが、同心たちに捕まりそうになり、居酒屋に逃げ込む。そこにいたのは平岡円四郎だった。なぜ追われているのかを聞かれた栄一は、日本の為にこの世をぶっ潰すと言い、武士でなくても志のある者はいると思いのたけをぶちまける。そこへ喜作も、こちらは一橋家の用人川村恵十郎に連れられてやってくる。

円四郎は二人に武士になるように促し、しかも幕府をつぶしたいのなら、自分の殿は江戸城の中心にいる人物だから、もってこいだと哄笑する。栄一たちはあまりに思いがけないこの申し出を、一旦は断る。その後両者は自己紹介をするが、栄一は円四郎が一橋家の家臣だと知って驚く。円四郎は家に戻り、やすに栄一たちのことを話して、2人が心配だと言うが、折しも来訪していた川路聖謨が円四郎こそ気を付けろと言う。水戸の過激派が、斉昭のような攘夷を慶喜がしないのは、側近の入れ知恵だと考えているのだった。円四郎は一笑に付すが、川路は、攘夷が時と共に流行り病のようになってしまっており、一旦それに罹ると熱がなかなか治まらないと諭す。

冬が訪れる頃、栄一たちは決行の準備に追われていた。そこへ長七郎が戻って来て、栄一や喜作、惇忠たちに向かって、決起を思いとどまらせようとする。京にいた長七郎は、既に薩摩は薩英戦争で攘夷を捨てたこと、また長州藩士や長州派の公家たちが都を追われたこと、さらに大和国で蜂起した天誅組が惨敗に終わったことなどを話して聞かせる。しかも長州勢の都落ちを命じたのは孝明天皇であり、天皇が幕府寄りな姿勢を取ったことで、今までの攘夷とされて来た行動は如何にも報われず、長七郎は空しさを覚えていた。そのような中、真田範之助と長七郎は対立し、長七郎は焼き打ちを実行するなら自分を斬れとまで言う。ここで真田と惇忠たちは袂を分かち、決行のための準備はすべて白紙に戻された。

家へ戻って来た栄一は、千代に、今まで信じて来た道が間違っていたこと、それをなかなか受け入れられなかったことを伝え、今までうたの顔も満足に見られなかった臆病者であると自嘲する。栄一は既に市太郎を失っており、これ以上うたを失うのが怖かったのである。そして自分は父親の役目も放棄しようとしていた、しかしもう命を投げ出すことはないとうたを抱きかかえる。そんな夫に千代は、道はまっすぐではないと言い、孔子の言葉である
「過ちて改めざる、これを過ちという」
を引用する。

その夜、栄一は市郎右衛門に、自分たちがやろうとしていたことを洗いざらい話す。また売上金160両をくすねたこと、その金で武器を買い込んだこと、またそのために、八州廻りに目を付けられていることを打ち明け、さらに自分がここにいるのは迷惑になると言って、京へ行くこと決意を固めていた。市郎右衛門は、自分が信じたことなら何をしてもいいが、人としての道理を踏み外さないようにと言い、支度金として100両を与える。孝行とは子が親にするものだと思っていたが、親が子にするものとはなと笑う市郎右衛門。そして栄一と喜作は、家族に別れを告げて血洗島を後にする。

一方徳川慶喜も、天皇を輔弼するべく京へ上る。この時は蒸気船順道丸での船旅だった。このため円四郎も京へ行くことになる。美賀君は、最早慶喜の子は望めなくなったと言うが、徳信院はそんな彼女に、自分も世継を産めなかったが、一橋家を守るという勤めは変わらないと励ます。

ここで徳川家康が登場し、いよいよ舞台は京へ移り、江戸幕府の終焉が近づいたと語り掛ける。

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今回は血洗島と平岡円四郎がメインだったこともあって楽しめました。相変わらず、円四郎以外の慶喜関係はかなりあっさり目ではありましたが…。ところで平四郎の妻のやす、どうも武家の奥方には今一つ見えないのですが、根っからの武家の奥方でないところが、彼女の魅力でもあります。円四郎は慶喜について京へ行き、恐らくやすとはこれが今生の別れとなったはずです。ちなみに『西郷どん』の第26回で、大久保一蔵が畳まわしをするシーンがありますが、この一蔵の渾身の芸は、円四郎や後藤象二郎、中根雪江をもてなすためのものでした。

それと長七郎が戻って来て、攘夷を止めろと言うのはいいのですが、これまでのことが無駄になったと話すシーンに、もう少し尺を割いてよかったかと思います。河野の死の空しさについても語っているわけですが、実際この中に、あの坂下門外にいた人物はいませんし、栄一も喜作も大橋訥庵の塾にはいたものの、彼が経験した空しさを一同が分かち合うには、ちょっとそれぞれの温度差があるようにも取れます。ここはとにかく攘夷をしても、一文の得にもならないし、天皇や慶喜を敵に回すくらいの言い方でもよかったのではないでしょうか。それにしても「キツネが見える」は、一体何の伏線なのでしょうね。

また川路聖謨が、攘夷とは流行り病のようなもので、一旦罹ると熱が冷めないと言ったことを話していますが、どうやらこれは麻疹に例えているように思えます。麻疹は一度罹ったら二度と罹らないため、特に若い時にする通過儀礼的な経験のことを、麻疹になぞらえたものですが、正に攘夷もそれに似たものがあったようです。しかし、所謂破約攘夷的な攘夷は姿を消しつつありました。この翌年、長州が京での失地回復を図ろうとして、暴走することになります。所謂禁門の変ですが、その前に池田屋事件があり、京での一大クーデターを企てていた一味が、新選組により斬られることになります。そろそろ町田啓太さんの土方歳三も登場のようです。


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[ 2021/05/08 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞フレンド』番外編その1

先日の『青天を衝け』関連投稿の、麻疹ウイルスに関して。このウイルスが『はたらく細胞フレンド』でも登場したことについては、当該投稿でも触れていますが、その回のあらすじをごく簡単に述べるとこんな感じです。

記憶細胞を助けようとしたキラーT細胞の班長は、足首を骨折してしまい、入院する。記憶細胞もその時腰を痛めて入院するが、そんな時麻疹ウイルスが侵入してくる。班長は自分もウイルス撃退に加わりたいと言い、制御性T細胞から止められるも結局は部下たちと行動をともにする。しかしウイルスは病室にまで侵入し、このせいで記憶細胞が一時的に記憶を失ってしまう。しかしその後記憶を取り戻し、B細胞は彼を頼りに抗体を作る。その後班長は退院し、キラーT細胞の訓練所をのぞくがそこには誰もいない。部下たちは屈強な麻疹ウイルスとの戦いで負傷し、入院していたのである。

ここで記憶細胞が記憶を失うと書いていますが、実際麻疹ウイルスは記憶細胞の抗原情報をリセットしてしまい、抗体を作るのに支障をきたすこともあります。この意味でも人間に取っては、かなり手ごわいウイルスと言えます。

また夏場を舞台とした作品では、所謂夏風邪のウイルスである、アデノウイルスやエンテロウイルスも出て来ます。

アデノウイルスは咽頭結膜熱(プール熱)のもとになるウイルスで、数日間の高熱やのどの痛み、結膜炎などを引き起こします(すべての症状が揃わないこともあり)が、麻疹と違い、物語のメインキャラではありません。エンテロウイルスは手足口病を起こすウイルスで、夏祭りで赤血球が彼らに取り囲まれてしまい、班長が助けに来るというちょっといい話です。この両方については、近々投稿する予定です。

この他にも本編では登場していない抗原やストレス、冷え、ハウスダストやキラーT細胞のクローンに加え、細胞たちの意外な素顔も描かれていますので、追々書いて行こうと思います。

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[ 2021/05/02 01:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第11回に関して

第11回、いよいよ栄一が攘夷活動に乗り出します。そして家康公、今回は「我が江戸幕府」の最後の将軍となった、一橋慶喜と将軍後見職についてです。

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文久2(1862)年の1月、栄一は長七郎を追って熊谷まで行く。駆け込んで来た栄一に長七郎は驚くが、栄一は河野が死んだこと、坂下門外の変に連座した者が今なお捜索されていることを伝え、無駄死にはするなと諭す。その後長七郎は京に潜伏することになる。栄一は血洗島に戻り、やがて長男の市太郎も生まれた。仕事に精を出し、子供を可愛がるよき父親でもあったことから、渋沢家の人々も、もう攘夷の真似事などはするまいと一安心する。ところが栄一は、藍玉の売上金をこっそり持ち出していたのである。

その頃幕府では、4年近くの謹慎を解かれた一橋慶喜が、将軍後継役という名目で幕政に復帰した。これは、薩摩藩の国富である島津久光の思惑でもあった。慶喜は一橋家の屋敷で、徳信院と美賀君、そして家臣を前にこの役職に就いたことを報告する。そして松平春嶽も謹慎を解かれるが、久光はこの春嶽、慶喜と共に薩摩藩邸で話し合い、攘夷決行を叫び、さらには家茂を上洛させて孝明天皇の攘夷の意志を実現させようとする。しかし慶喜は、最早攘夷鎖国などできるわけもなく、父斉昭の攘夷論も、国を辱められるのが嫌だっただけだと主張し、久光の意見は単なる妄想だと言う。

実際攘夷をけしかけて異国との戦に巻き込み、幕府を潰すという荒療治的な手段は、尾高惇忠も唱えていた。慶喜はその後自邸に戻り、将軍後見職と言っても薩摩の意に沿ったものであり、幕府もまた、自分を対朝廷の人材として使おうとしているだけだと美香君に洩らす。そしてその年の秋、コロリが再び猛威を振るったのみならず、麻疹が大流行し、千代と市太郎もこれに感染する。これがもとで市太郎は幼い命を奪われ、栄一は慟哭する。栄一の母ゑいも子を亡くしており、どんな偉い殿さまだって、沢山のお子のうち成長するのはほんのわずかだと千代を慰める。

栄一たちは密かに、横浜にある異人館の焼き打ちを企んでいた。まず直訴の体を装って高崎城を乗っ取り、鎌倉街道を通って攻め込むというもので、惇忠の弟平太郎も参加を望むが、どちらにしてもこのようなことをするからには、血洗島に戻れなくなる恐れもあり、家の為に平太郎には残れと惇忠は諭す。そのような折、京では天誅が横行するようになり、公家の用人である賀川肇も斬られて、その首が京にいる慶喜の許に届けられる。

慶喜は京の治安の悪さに唖然とする。また攘夷を唱える朝廷は幕府をせっつくが、その幕府は生麦事件による賠償金で四苦八苦していた。そのような中、平岡円四郎が再び慶喜の許へと戻って来て、将軍後見職とは貧乏くじだとずけずけと言う。しかし京のみならず、国内の情勢は混沌としていた。薩摩は生麦事件に端を発した薩英戦争、長州は下関戦争で列強の恐ろしさを知り、また攘夷を唱える三条実美らの公家、ひいては志士たちをも追放する、所謂八月十八日の政変が起こる。

しかし栄一と喜作は江戸に出て武器を調達していた。武具店の主は、武士ではない栄一たちの気概に賛同し、蔵の刀を見せてくれる。それらの武器は、すべて尾高家に送り込まれた。またとある居酒屋で、真田範之助と飲んでいた時に、栄一と喜作は藤田小四郎なる武士と近づきになる。小四郎は斉昭亡き後の水戸に悲観的だったが、小四郎の父東湖の本を読んだ栄一たちに諫められ、立ち直ろうとする。

この年の8月、栄一は血洗島に戻る。この時千代は2人目の子を出産していた。女の子で名はうたと名付けられたが、栄一はどこか屈託げにしていた。そしてついに、父に自分を勘当してくれと言う。日本はこのままではいけない、帰る必要があるが、それをすることは家にも迷惑をかけることになる、ていに婿養子を取ってくれと栄一は懇願する。また千代も頼み込んでくれたため、結局市郎右衛門は、自分のやりたいことをやれと言う。

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既に国内の一部では、急進的な攘夷は姿を消しつつありましたが、栄一たちは横浜の外国人居留地を襲撃する計画を実行しようとしていました。その決行日は文久3(1863)年の冬至、つまり空気が乾燥して風が強く、一番焼き打ちに適した日の実行となり、着々と準備を進めて行きます。江戸の武具商人も力を貸してくれ、購入した刀などは尾高家の土蔵にしまわれました。

無論彼らはこれこそ正義であると信じ込んでいたのでしょうが、これはどう考えても外観誘致にしか見えないのですが…選挙という制度もない以上、少々強引な方法であってもことを起こさざるを得なかったのはわかりますが、肝心の幕府を倒した後、具体的にどのようにするかがまだ見えて来ません。天子様を戴くというのも、その当時はまだ曖昧模糊とした発想ではありました。

それとこれは何度か書いていますが、武士がやはり否定的に描かれているように見えます。無論今の幕府ではどうにもならない、武士の世は終わるという見方も存在していたにせよ、殊更にネガティブな印象も受けます。それと当時の政治情勢、薩長と列強の戦いとか、七卿の都落ちなどはナレで説明されたのみですが、これはちょっと簡単すぎやしないでしょうか。

和宮を出したりしている割には、朝廷の思惑などの描写が今一つと思われますし、その薩長も今後絡んでくるのですから、もう少し尺を割いてもよかったでしょう。そもそも一口に攘夷と言っても、破約攘夷と大攘夷とがあるわけですし、その違いもまた明確にされていいかと思います。また久光、国父様の「攘夷」は、薩英戦争で方向転換せざるをえなくなりました。

それから栄一の長男の市太郎が、麻疹で短い生涯を閉じます。この当時乳幼児の死亡率は元々高く、ゑいが言うように、偉い殿様のお子でさえも、成人するのはわずかという有様でした。ちなみに第12代将軍徳川家慶は、正室や側室との間に14男13女を儲けながらも、その中で成人したのは家定のみでした。子供の成長を七五三で祝う所以でもあります。

またこの時期はコレラの第2波が来たのに加え、麻疹もかなり流行したようです。もちろん当時ワクチンはなく、一度罹ることで免疫がつく病気とされていました。ただこの麻疹のウイルスは、リンパ組織で増殖するため免疫機能をかなり弱らせ、その意味で重症化しやすい病気でもあります。ちなみに『はたらく細胞フレンド』で、キラーT細胞たちが麻疹ウイルスと戦うのですが、相手がかなり強力なため負傷し、入院する場面が登場します。これは関連投稿にて。


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[ 2021/05/01 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第10回までを観て思ったこと 続き

先日の続きになります。
一応第10回(25日放送分は省く)まで観たうえで、今度は栄一自身に関することですが、この当時百姓である彼が、身分制度を否定したり、幕府に責任があると断言したりしていますが、あそこまで強く踏み込めたのでしょうか。
この人物にさほど詳しくないせいもありますが、当時幕府、つまり御公儀の存在はやはり大きく、まず施政者が変わるべきではないか位には考えはしたかも知れませんが。尚この施政者とは将軍ではなく、老中のことです。

あとこれも前に書きましたが、尊王攘夷を唱える志士たちが目の敵にする異人とコロリ(コレラ)について。彼らが異人の存在についてあれこれ言う割には、異人さんたちの姿が出て来るシーンは限られますし、コロリも社会に影響を与えるほどの存在感を示せていません。無論今のご時世、疫病が蔓延して人々が亡くなるというのは、なまじ現実で似たような状況になっているため、描きにくくもあるでしょう。
しかしならば志士たちに声高に叫ばせるより、たとえば
「コロリなる異国からの病が流行っていて、それが攘夷派に取って火に油を注ぐ結果になっている」
などというセリフを挟む程度でもよかったかと思います。
また医学に関して言えば、尊王攘夷もこの頃大きな課題となっていたでしょう。これは『陽だまりの樹』で出て来ましたし、『JIN-仁-』のペニシリン製造所も、元々は種痘のための物でしたね。

しかしやはり、市郎右衛門と尾高惇忠の存在は重みがあります。大河の場合は成長物語でもあるので、主人公がまだ若く、とかく方向性が定まらない中、その人物を指南する存在はどうしても必要です。
女性主人公大河に違和感を覚えるのは、ヒロインがとかく自分中心に走りがちで、直言する存在がいない、あるいは影が薄いせいもあると思いますが、『八重の桜』の山本家は、その点は寧ろ例外的だったと思います。


飲み物-スノーアンドテル

[ 2021/04/26 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第10回までを観て思ったこと

今までのあらすじや感想でも書いて来ていますが、以下の3つに分けられます。

  • 今までのところ、血洗島の人々の暮らしや考えなどは、実によく描かれている。昨年、一昨年と主人公サイドの描写に不満があったが、今回はそのような点は見当たらない。演出が殊更に奇を衒った様子でもないのも評価できる。
  • 一方江戸パートだが、まず武士の描き方、それも幕僚などの描き方がやや物足りない。歴史的事件にしても、前に書いたが年表をなぞっているように見えることがある。さらに血洗島の役人の態度などの描写も通り一辺
  • それから特に皇族、将軍家の人々のキャスティングにやや難あり。竹中直人さんの徳川斉昭、原日出子さんの吉子、美村里江さんの徳信院などはいいが、お姫様たちが今一つ。また草彅剛さんの慶喜は、セリフ回しが硬い印象を受ける

こういったところでしょうか。

この大河は百姓である栄一が主人公であるため、農家、特に当時の百姓の身分に焦点を当てるのは当然だと思います。しかしその百姓を際立たせるためもあるのか、武士がいささか頼りない、あるいはちょっと情けない感じに描かれていることが多いのは、やや疑問ありです。特に血洗島の役人の描写は、常に搾取する側の人間として、悪役的な雰囲気に描かれているのも気になります。

それから美香君もそうですが、篤君(篤姫)も率直に言って、どうも威厳に欠けるように見えます。常に笑顔で話していることが多いのですが、少なくとも天璋院となった後であれば、夫を失った悲しみとか、養父斉彬の命による慶喜の将軍擁立ができなかったまま、家茂と顔を合わせていることへの戸惑いとか、そういう描写があっていいかと思います。あと和宮は、今の時点では堀北真希さんの方がよかったです。

実際血洗島の重厚さというか、少なくとも一見のどかな農村でありながらも、人々の思惑や、時代の変化がもたらす影響などがきちんと表現されているのに比べると、やはりこちらがメインで、時々江戸の状況が出て来る程度でよかったのではないでしょうか。あと、尾高惇忠の描かれ方が割と好きです。この血洗島に於いて栄一や喜作、長七郎の師匠的存在であり、地味ながら大きな役割を果たしています。

それと平岡円四郎、この人物の描写に関しては、妻のやす共々比較的いいと思います。要はこういう普通の人々を中心に描くのが、この大河の方向性なのだなと思われます。しかし、彼が京で斬られるまであと何年もないのですが、今後どのように描かれるのでしょうか。

飲み物-チューリップグラスのビール
[ 2021/04/25 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第10回に関して

第10回です。いよいよ栄一が8年ぶりに江戸へ出て、草莽の志士たちの仲間に加わることになります。

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栄一は日本国がどうなっているのか、江戸に行って自分で確かめたかった。実際開国以来、物の値段は上がり続けており、大老井伊直弼も暗殺された。井伊の跡を継いだのは安藤対馬守信正で、孝明天皇の妹和宮を降嫁させ、公武合体を目論んでいたが、和宮はもののふの頭領に嫁ぐことを嫌がっていた。栄一は仕事のない一月だけという条件で江戸を訪れるが、町は荒れ、8年前に父に連れられてきた時とはまるで違っていた。喜作と共に大橋訥庵の思誠塾を訪れた栄一は、地震にしろ大老暗殺にしろ天罰であるという言葉を聞き、なぜ神風が吹いて異人や病を吹き飛ばさないかと尋ねるが、塾生の一人校の顕三が神を冒涜するかと怒りをあらわにする。

訥庵は、既に神も助けを出す力がなく、水戸の慶喜が将軍になっていなければ、こうはならなかったはずだとまで言う。そして栄一にこう言葉を掛ける。
「よいか減らず口よ、われらが神風を起こすのじゃ」
そこへ長七郎がやってくるが、長七郎の件の腕には訥庵も一目置いていた。その後栄一は長七郎と喜作に血洗島のことを話し、お千代が喜作の妻、およしに教わって作ってくれたと守袋を見せる。確かにそれと喜作の物と色違いだった。ただ栄一は、子供がなかなか授からないのが悩みだった。

一方長七郎は幕吏(異国のイエスマンと化した幕僚のこと)の中で、今一番斬るべきは安藤対馬守信正だと口にする。水戸と長州が手を組んでその暗殺を企てていたが、どの藩も内紛を抱えていた。特に水戸は荒れており、それを考えれば草莽の志士である方が動きやすかった。河野は百姓である栄一を蔑むが、栄一はお前の言葉には胸を打たれた、俺も草莽の志士になると言う。その栄一は人を斬る稽古をさせられ、初めて真剣で人に見立てたわら束を切り刻む。その頃血洗島では、一月経っても栄一が戻らないことを案じ、まさは、早く子供でも生まれればいいのにと、細身の千代に当てつけるように漏らす。しかし千代は働きぶりがよく、市郎右衛門もゑいも感心していた。

そこへ栄一が帰って来る。江戸は物価の上昇がすごいこと、いい友ができたことなどを話し、ていへ土産を渡す。その後久々に千代と話し、ここと江戸の風があまりに違うと言って千代を背後から抱きしめる。しかし野良仕事をしている栄一の脳裏を、江戸で河野顕三が投げつけた侮蔑の言葉が掠めていた。
「百姓は鋤や鍬で土でも掘っていろ」
またこの頃から血洗島には、志士や脱藩浪士が立ち寄るようになって行った。惇忠もこのままでは、日ノ本は食い物にされると警鐘を鳴らす。

ここで家康公が登場。和宮降嫁に関して、婚姻さえうまく行けばと幕府は企んだこと、またいえやす自身も、かつて自分の娘である和(まさ)子を入内させたことの解説。当時の降嫁の行列は中山道を通り、全長50キロにも及んだ。

この降嫁の行列をもてなすため、血洗島でも人足を出すことになる。栄一はこれは幕吏の謀だと言うが、父市郎右衛門からこれは百姓の務めだと諭され、それが如何にも空しく感じられた。折しも千代が悪阻の症状を示し、子供ができたことがわかって、渋沢家の人々は喜ぶ。千代に取っても、栄一が喜ぶ顔を見るのは嬉しかった。自分はそんなに険しい顔をしているのかと栄一は尋ね、世の中を動かすのは武士だけではない、今の日の本にいは納得が行かないと言いつつも、それは身重の妻に言うことではないと悟る。千代は夫に、その考えも、また市郎右衛門が村や家族を思うことも、同じように尊いと言う。

文久元(1862)年10月20日、皇女和宮は江戸へ旅立った。篤君(篤姫)は家茂に、自分は一橋様を将軍にするために輿入れしたこと、家定はそれを理解したうえで慈しんでくれたこと、さらにこの和宮とのご縁は一橋様であればかなわなかったことを言って聞かせ、「お力になりもす」と家茂を励ます。片や血洗島では、役人たちの命令のもと、降嫁の行列のもてなしの準備に追われており、女たちは嫁入りと言うより戦だ、うちらの方が幸せだにと言葉を交わしていた。そして11月15日、和宮は江戸城へ入って家茂と初めて顔を合わせた。このことは思誠塾の面々を怒らせることになり、ついに安藤信正暗殺が計画されて、一橋慶喜を擁しようとするが、慶喜は動かなかった。

安藤暗殺に指名されたのは長七郎だった。その長七郎は血洗島へ向かい、その後ろ姿を千代が目撃する。長七郎は計画を惇忠や栄一に打ち明け、安藤を殺した後は自分も切腹する、自分は武士になると話すが、惇忠はそれは無駄死にであると指摘する。栄一もそれに同意し、幕府をどうにかしない限り何も変わらないと、長七郎を思いとどまらせる。そして惇忠も幕府転覆の行動を起こすが、それと呼応するかのように、怪しげな行商人が血洗島をうろつくようになっていた。どうやら隠し目付のようだった。長七郎は上州に逃げ、やがて安藤暗殺未遂事件(坂下門外の変)が起こるが、河野をはじめ何名かの塾生が死亡、訥庵は捕らえられた。そしてある夜、栄一は村の者から、長七郎が江戸へと向かったことを聞かされる。

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幕府の仕組みに憤りを感じる栄一が、江戸で長七郎や喜作のいる思誠塾に入門します。そこで目にしたのはかなり急進的な、ある意味カルト的ともいえる尊王攘夷思想でした。しかしどう考えても、老中を斬ったところで何かが変わるわけでもなく、逆に日本に不利になる可能性も高いのですが、この後の倒幕、明治維新に至るまでには、こういう劇薬的な要素もまた必要ではあったでしょう。しかもこの当時水戸は分裂、薩摩も急進派がクーデター計画を起こして頓挫(寺田屋事件)していました。後に長州も急進派が暴走し、禁門(蛤御門の変)を起こすことになり、日本のあちこちで不穏な空気が漂っていました。

栄一も幕府をどうにかしたいとは考えたものの、江戸で所謂志士たちの心意気と同時に、その志士と呼ばれる武士たちから、自分が百姓の身分であることを実感させられます。そして、大橋訥庵から目を掛けられていた長七郎もまた、武士の身分に憧れており、安藤信正を斬って自分も腹を切ると豪語します。しかし威勢はいいものの、それでは無駄死にであると惇忠は諭します。流石にこの人はその辺りはわかっていたようです。捨て駒になるのではなく、ますは上州に行かせた惇忠の選択は、坂下門外の変が未遂に終わったことから見ても正しかったと言えますが、その長七郎はしばらく潜伏した後、また江戸に出ようとしていました。

そして和宮降嫁です。この大河で毎度のように感じることですが、こういう皇族や将軍家の描き方が、やはりちょっとどうかと思います。これが慶喜が主人公であったのなら、篤君(篤姫)にしても和宮にしても、もう少しキャラが立った描き方になると思うのですが、栄一が主人公ということもあってか、あるいは庶民層がメインになる朝ドラ的構成(血洗島の描き方はこれでいいのですが)のためか、どこかぼやけた感があります。それと篤姫が全くイメージが変わらないのが残念。既に天璋院となっているのですが…。篤姫といえば、栄一と喜作が色違いの守袋を持っているのは、『篤姫』へのオマージュなのでしょうか。

飲み物-パブのビール2


[ 2021/04/24 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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