FC2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  軍師官兵衛

『麒麟がくる』が終わって-1

ここのところ『きのう何食べた?』関連投稿がメインになっていますが、今回は『麒麟がくる』が終わったばかりということで、大河関連です。

まず数字の話になりますが、この『麒麟がくる』、最終回はリアルタイム視聴率が18.4パーセントでしたが、年間平均視聴率は14.35パーセントとなっています。
これまでは『軍師官兵衛』が男性主人公の戦国大河のワーストでしたが、それを1パーセント以上下回り、戦国大河ワースト2位、男性が主人公の戦国大河ではワースト記録となりました。

歴代大河視聴率ワースト10、()内は放送年と関東地方の平均視聴率。
視聴率は小数点以下0切り捨て、2000年以前の作品は小数点一桁まで。

  1. いだてん(2019、8.17)
  2. 花燃ゆ(2015、12.00)
  3. 平清盛(2012、12.01)
  4. 西郷どん(2018、12.72)
  5. おんな城主 直虎(2017、12.8)
  6. 花の乱(1994、14.1)
  7. 麒麟がくる(2020-21、14.35)
  8. 竜馬がゆく(1968、14.5)
  9. 八重の桜(2013、14.58)
  10. 軍師官兵衛(2014、15.84)

放送開始が遅れたこと、コロナ禍で放送が休止の時期があったことも災いしたのでしょうが、それだけとは言えない事情もあります。何よりも、近年とみにリアルタイム視聴率は下がっています。これには以下のような理由がありそうです。

まずBSで先行放送されるようになったため、そちらを先に観て、本放送時には民放を観たり、TV視聴以外のことをしていたりするというケースが挙げられます。
元々BS放送は本放送後だったのですが、『江~姫たちの戦国~』が放送された2011年の4月からBS放送先行となり、2010年代からリアルタイム視聴率が下がった一因となったと思われます。固定ファンがつきそうな、三谷幸喜氏の『真田丸』のみ何とか数字を取れましたが、それでも『江』よりも低かったのです。NHKも視聴率を考えるのであれば、みすみすリアルタイムの数字を下げるような先行放送はやめるべきでしょう。また視聴率がいい時は嬉しそうにする一方で、悪い時は公共放送だからと言ってみたり、これではダブスタもいいところです。

それから、やはり大河を昔から観ている、TVを観ているという人々が減って来ており、それが数字に響いているのは否定できません。
尚内容に関してですが、今の方が一概に悪いとも言えないかと思います。昔も今もいい作品もあれば、そうでない作品もあったと取るべきですが、昔はネットがないため、評価を可視化できる手段が少なく、そのため大河はすべてよかったとされていた感がなきにしもあらずです。
またかなり前のは映像そのものが殆どない、またビデオが普及していないなどで、同じ大河をリピートして観ることができず、それも評価に影響しているのではないでしょうか。

尚制作統括の落合プロデューサーですが、
「全ての回を制作・放送することができて感無量の思いです」
とコメントしています。しかしながら、このコメントには肝心な点が抜け落ちています。今回はコロナ禍により、例外的に休止期間を挟んで、2年間にわたっての放送となりました。
ならば、休止後に再開された後も観続けた視聴者に対して、何か一言あってしかるべきだったのではないでしょうか。くどいようですが、大河はその視聴者の受信料で作られているのです。このコメントは、単に制作サイドとしての意見でしかありません。

あとメディアによっては「『いだてん』から好転」とありますが、いくら何でも男性主人公の戦国大河と『いだてん』を同列に論じるのは噴飯物です。

しかし先日の放送分、最後のところだけ観たのですが、あれではまるでファンタジーです。内容に関してはまた改めて。
(この項続く)

飲み物-エールと暖炉の火
スポンサーサイト



[ 2021/02/09 00:00 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

確証バイアスと朝ドラ/大河コラム

以前、確証バイアスについて確証バイアス昨日の続き及び大河共同制作案という、2つの投稿で触れています。いずれも武者震之助さんの、主に朝ドラと大河のコラムの記事について書いたものでした。

ここでまた改めて書きますが、この人のコラムの場合、自分の好みに合った作品は何かの如く持ち上げ、嫌いな作品は叩きまくるという傾向があります。個人ブログならそれでいいかも知れません。しかし個人レベルでも殊更にべたぼめしたり、あるいはこきおろしたりというのは、ちょっと如何なものかと思います。ましてこのコラムは(多分)有料サイトのものです。好き嫌いだけを基準にできるわけではないはずなのですが、私が以前見た限りでは、往々にしてその傾向が強いものでした。

確証バイアスについては、上記の投稿でも触れていますが、自分の先入観で対象となる人物や事物を観察し、都合のいい情報を集めたうえでその先入観を補強することで、先日書いた過去美化バイアス同様、認知バイアスの一種です。一方で、それに反する場合は無視するという傾向もあります。例えば『まんぷく』の場合、武者さんがこの作品をあまり好きでないこともあり、かなり批判的な内容になっていましたし、添付されている記事もまたこの作品に批判的なものでした。チキンラーメンの売り上げに貢献したというニュースもあったのですが、その手の記事は無視されていました。

『まんぷく』のみならず『西郷どん』、『軍師官兵衛』も同様でした。この2つの大河も、要は女性が裏方に回るような描写があり、それが多分お気に召さなかったのでしょう。しかしあまりにも批判だらけで、なぜこのような点まで一々指摘するのか、よくわからない点も多々ありました。またこれは『まんぷく』でもそうでしたが、きちんと作品内容をチェックしていないのか、実際の展開とはかなり異なった記述が、あまりにも多いのも気になりました。

もちろんこの2つの大河もいい部分は無視されまくりでした。『西郷どん』の場合、メインキャストが収録終了直後に行われた鹿児島おはらまつりに登場し、地元の人たちから大きな声援を受けたことが、番組のSNSにアップされていたのですが、それについてはついぞ触れられずじまいでした。また『軍師官兵衛』も、話題になった部分があったにもかかわらず、出演者の粗を探すような部分が目につき、如何なものかと思ったものです。

その反対もまたしかりです。自分が好きな作品、特に女性があれこれ行動する作品というのは、ほめまくる傾向がありました-ただ『江』や『花燃ゆ』はダメだったようです。またやたらと『八重の桜』と『西郷どん』や『花燃ゆ』を比較するのもどうかと思いました。舞台も主人公も違うのだから、単純比較はできないはずなのですが…。さらに、嫌いな作品であれば提灯記事とけなす肯定的な記事も、好きな作品のコラムにはやけに貼られていました。

何のことはない、結局は表裏一体なわけです。加えてやはり非常に偏っているなと思います。実はこのコラム、昨年までの記事はサイト上からは削除されてしまい、今見ることができません。私もいくつかキャプチャしたのはありますが、もちろんすべてではありません。どのような理由なのかは知りませんが、別に削除する必要もなかったかとは思いますが。

実際確証バイアスというのは誰にでもあるものです。これも過去美化バイアスと同じで、ストレスから身を守るための自己防御システムといえます。しかし、本来公平を期するはずのTV番組のコラムで、あからさまと言っていいほどに好き嫌いをはっきりさせ、それを強調するような展開に持ち込むのはやはりどうかと思います。尚この確証バイアスに関しては、もう一度別ジャンルで書く予定でいます。

飲み物-冬のティータイム
[ 2020/12/19 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

フィクションの中の非現実 その2

まず先日の投稿分、何か所か加筆修正をしていますので、その点についてお断りをしておきます。

その分にも書きましたが、大河ドラマでももちろん主人公無双であるとか、大げさなシーン、非現実的なシーンは登場しますし、女性主人公大河にそれが多いというのは、今までも書いて来ました。しかしながら先日の『麒麟がくる』の場合、主人公でなくオリキャラ無双になってしまっているふしがあります。実際この前の分の録画をざっと観てみたのですが、以下のような点が挙げられます。

  • 駒が光秀に、自分の薬を売っていた14歳の少年が、比叡山に向かって焼き討ちに巻き込まれて死んだと言い、暗に戦に否定的な見解を示す
  • 同じく駒が、公方様の側にいるとこのようなことがわかると口にする
  • その駒は筒井順慶と差しで話している。また、光秀の娘たまにかなり馴れ馴れしい口調で語りかける
  • そのたまは、比叡山の件で市場で石をぶつけられて負傷する。それを駒が助ける。しかしどう見ても石を投げた人物は、信長の家臣の娘と知っていて投げたように見える。そのようなことはあるのだろうか
  • 光秀が順慶と会う時も駒が同席する
  • 光秀が比叡山で命令に背き女子供は助けたと言うが、信長はそれを容認する。(ちなみに『軍師官兵衛』では女子供を助けたのは秀吉)
  • 松永久秀がいる部屋で畳の上にじゅうたんが敷かれている。しかし桶狭間の回でも書いたように、畳の部屋にじゅうたんという和洋折衷は、秀吉が天下を取り、大坂城の部屋で初めて行ったとされている。また階段に手すりがあるが、その当時はこうなっていたのだろうか
  • 全く個人的願望だが、信玄は市川猿之助さんが演じてもよかったかも

ざっとこんな感じでしょうか。まず駒が出て来るシーンですが、野戦病院のような所で負傷者の世話をしており、あたかも『JINー仁ー』の橘咲のようです。実は順慶と差しで話していたのはこの時ですが、普通に考えてこれはないでしょう。かてて加えて、将軍足利義昭の側女?なのか、しょっちゅう一緒にいるようですが、無論これもおかしい。しかも公方様の側にいたらこれこれがわかると言っていますが、公方様は、言っては何ですがどこの馬の骨とも知れない女がいる場所で、色々なことをぺらぺら喋っているのでしょうか。脇が甘いですね、信長に追放されるわけです。

しかも14歳の少年、ぱっと見10歳位に見えます。この当時14歳と言えばもう一人前であり、どこかの店に奉公していてもおかしくないでしょう。子供呼ばわりするのはちょっとおかしいのでは。それで戦がどうのこうの、『真田丸』で信繁の背中を押したきりや、夫の気持ちを汲んでいた『軍師官兵衛』の光とはかなり違いますね。また光秀ですが、『西郷どん』で蛤御門の変の後、戦を云々するふきに、貴女は関係ないと吉之助が一喝しますが、あの位言ってもいいでしょう。

さらに光秀の娘のたまですが、ああいう場所で明智の娘とわかるのでしょうか。それも石を投げるなどというのもどうかと思います。そしてここで、また駒が登場。わざわざ彼女の出番を増やしているように見えます。しかもたまにタメ口で話しかけ、お手玉を披露といった具合です。こういうシーンを入れるのなら、他に入れるべきものがあると思います。その駒は光秀が順慶と会う時も同席。

何だか『江』の二番煎じのようです。しかもあちらはタイトルどおり、江が主人公だったわけです。こちらは一応主人公は光秀なのですが…恐らく実質的な主人公はオリキャラの駒で、光秀は脇役なのでしょう。そうとでも考えないと納得できません。しかししかるべき身分の出身でもなさそうな駒が、どうやって将軍だの、大名だのと同席できるのか不思議です。

それにしても光秀が女子供を助けたと言った時、信長が目こぼしするような態度を取りますが、既にこの時、両者の食い違いが表面化していてもいいかと思います。そしてじゅうたんの敷かれた部屋。これは秀吉の天下になってから後と思われます。また階段の手すりですが、この場合はともかく、少なくとも城などでは敵の襲撃に備えて、わざと手すりを付けず、また角度もかなり急になっていたようです。

大河にも色々ありますが、非現実的、少なくともちょっとこれはないのではという描写は、今までは女性主人公の大河の一部や『いだてん』などでした。男性が主人公の戦国大河で、こういう描写を見せられるのは前代未聞です。

それと猿之助さんですが、武田信玄と言えば、市川亀治郎時代の『風林火山』での信玄役を思い出します。ただ、信長と敵対する設定の信玄に向いているかどうかはいささか不明です。

飲み物-コーヒーと砂糖とミルク
[ 2020/12/03 00:15 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

戦国大河と視聴率

「困った時の戦国頼み」に関して、あまり数字だけで判断するのも何ですが、視聴率と絡めてもう少し。1967年と68年に幕末大河を放送(恐らく明治維新から100年というのを踏まえて)したものの、68年の『竜馬がゆく』でそれほど数字が取れず、翌年から連続して戦国~江戸初期が舞台の大河を放送したことは、前にも書きました。しかしながら、そこまで視聴率が上がったのかというと、そうでもなさそうです。ビデオが普及していない時代ですが、この頃から民放が、大河を意識した番組を流すようになったせいもあるのでしょうか。ちなみにウィキによれば、平均視聴率は

天と地と 25パーセント
樅ノ木は残った 21パーセント
春の坂道 不明

となっています。25パーセントと言えば、幕末物ですが『篤姫』とそう変わりませんし、21パーセントと言えば、『功名が辻』とあまり変わらず、また『利家とまつ』より低いです。これから見るに、NHKは戦国大河にいくらか活路を見出していたものの、まだそこまで数字が取れていたわけではなく、無論大河を観ていない層も多かったかと思われます。

戦国大河のブレイクと言えば、やはりバブル期の『政宗』と『信玄』で、NHKが戦国頼みになるのは、やはりこの頃からではないでしょうか。そのせいか、『秀吉』も30パーセント台を記録したとされています。逆の見方をすれば、大河は20パーセント台が普通であり、30パーセント台後半と言うのは、時期限定の特殊な現象であったとも考えられます。『秀吉』後は、戦国といえども30パーセント台の視聴率は影を潜めるようになりますが、ある意味元に戻ったとも言えますし、この頃からTVに代わる娯楽が登場し始めたせいもあるかも知れません。

その後戦国大河は、2000年代は20パーセント台を記録しますが、2010年代になると20パーセント割れを起こすようになります。個人的には楽しめる作品もあったのですが、大河を観ない、あるいは8時からの本放送を観ないという傾向が反映されているようです。そのため頼みの綱の戦国も、『軍師官兵衛』で15パーセント台、『真田丸』で16パーセント台となり、『おんな城主 直虎』に至っては12パーセント台と、戦国大河最低記録となりました。『麒麟がくる』も現時点の平均視聴率が14パーセント台と、戦国大河としては苦戦が続いています。色々事情はあるにせよ、切り札と言うべき戦国も数字を取れなくなっているわけで、NHKの今後の出方が注目されます。無論総合視聴率をチェックすれば、場合によっては20パーセント台と、過去の大河に引けを取らない数字ということもあるのですが、如何せんこれがNHKから発表されることはありません。しかし本当に数字を意識しているのであれば、リアルタイムでなく総合視聴率を発表するという手もあるでしょう。

ところで『春の坂道』で、原作者の山岡荘八氏が主演として、中村錦之助(萬屋錦之介)さんを指名したとのことですが、その当時は原作者の権限がそこまで強かったのでしょうか。近年も原作がある場合は、原作者がコメントすることはありますが、流石にキャスティングにまでは口出ししないでしょうね。こういう部分にも時代の流れを感じます-無論、作家がそこまで関与することがいいという意味ではありません。

飲み物-ホットココア
[ 2020/11/26 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『国盗り物語』に見る明智光秀 29

光秀は将軍義昭に対し、いくらか失望を覚えるようになります。義昭が、自分では何もできない人物であるというのがその理由でした。光秀が向かい合っている細川藤孝も、あのような方だとは思わなかったと涙声になります。光秀殿はどう思われるかと藤孝に訊かれ、光秀自身も言葉を濁します。義昭は頭はよく、そのうえ人物として軽すぎるのが難でした。将軍とはよほどの器量人か、よほどの阿呆でないと務まらないと、彼は考えていました。

今のままでは義昭は、自分を将軍に推挙した当の信長によって地位を追われるか、あるいは殺されるかのどちらかでした。その時、双方を主君と仰いでいる光秀の立場が微妙になります。しかしそれは藤孝も同じでした。藤孝は信長から扶持こそ貰っていないものの、先祖代々の勝竜寺城を取り戻して貰っており、そこの城主となっていました。このため信長には恩があり、事実上の信長の外様大名とも言うべき立場でした。

さて義昭ですが、結局他の者に自分にふさわしい女を探させます。播州の浦上氏の被官の娘で、名をお慶と言い、音曲や詩歌の知識が豊富で、教養への憧れがある義昭としては、彼女の存在はまたとないものでした。特にこの時代、公卿の会話には古歌、または中国の故事を踏まえたものが多く、それを理解できなければ、たちどころに軽蔑されます。義昭が、側室にいい女がほしいと言ったのはこういうことを意味していたのですが、なぜか光秀も藤孝もそれを理解していませんでした。

義昭はお慶と、毎晩閨を共にするようになり、14歳も年下の彼女に甘えるようになります。お慶もこれには驚きましたが、自分が頼りにされているのは嬉しくもありました。義昭はお慶に
「そちのみが、頼りじゃ」
と囁きます。義昭はこの言葉が好きで、かつては武田信玄や男色家である上杉謙信にも、書面でこう贈ったことがあるほどです。

無論信長に対しても、そなたを父のように思うと言ったことがあります。武力で自立ができないため、このように他人に甘える、頼りにするということこそが、義昭の精一杯の処世術だったのでしょう。しかしその父とも慕うはずだった信長を、その半年後には魂胆が知れぬと疑い始めるようになります。お慶はこれを聞いて驚きますが、要は幕府を開かせて貰えないことへの不満でした。これが義昭の厄介なところでもありました。

信長にしてみれば、権力を取るにはこの乱世を終わらせてしまう必要がありました。当たり前の話ではあるのですが、義昭はどうやら没落貴族特有の、夢と現実の区別がつかないような状態になっていたようです。また信長は、自分を利用するだけの男であったことが、ここに来てわかって来たようです。お慶が信長の肩を持つようなことを言ったため、お前は密偵かと義昭は尋ねますが、お慶は、上様は疑り深いたちであるとさらりとかわします。

義昭は念願の側室、お慶を我がものとします。このお慶は浦上氏の被官の娘となっていますが、浦上氏といえば『軍師官兵衛』に少し登場します。実際の義昭の側室としては、さこの方なる人物がいますが、この人は赤松氏の出です。そのお慶が詩歌音曲の知識があることから、義昭は彼女を重用し、そちのみが頼りじゃと、信長に言ったのと同じようなことを言います。義昭自身、幕府という自らの盾を持たないだけに、誰かを頼って生きざるを得ず、信長とお慶という、かなり立場の違った者同士であっても、同じような言葉を吐かざるをえないのでしょう。

そして光秀と藤孝は、この義昭が自分たちに側室候補まで探させる、そのことに不満げであるようです。後年、両名が相次いで義昭を裏切るその伏線とも取れます。また信長ですが、義昭に幕府を開かせないことはもちろん計算済みでした。この人物のことゆえ、幕府を開かせないと次に何を仕掛けてくるのか、それも理解していたかと思います。しかしこれに関しては、義昭もあちこちと手を組んで、信長を八方ふさがりにせんと企むことになります。

飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2020/11/22 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

NHK水戸放送局と『青天を衝け』PR

来年の大河『青天を衝け』の、ツイッター上でのPRが始まっています。NHK水戸放送局のツイートですが、徳川斉昭役の竹中直人さん、甲冑姿だとどうも「秀吉」のイメージです。このご老公なら、「心配ご無用」とも言い出しかねません。そして渡辺いっけいさんは、『葵 徳川三代』の本多正純、『龍馬伝』の千葉重太郎に加えて、大河ではないものの、『ガリレオ』の栗林さんのイメージも多分にありますね。

ところでこの大河、来年放送とか2021年放送とはあるのですが、具体的な日取りがまだ決まっていないようです。今年のがいつ終わるのかまだ不明ということでしょうか。公式サイトにもアップされていないようですし。
(NHK水戸放送局)

飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2020/10/11 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

明智光秀番外編続きと『おかえりモネ』

『国盗り物語』に見る明智光秀番外編と川中島大河という投稿で、過去の大河で明智光秀を演じた俳優さんのキャラ設定について書いていますが、この中で書き洩らしていた人たちがいます。『太閤記』の佐藤慶さん、それから『軍師官兵衛』の春風亭小朝さんです。

佐藤さんは、『太閤記』で大河ドラマ初の光秀を演じています。とはいえ、この作品について私は殆ど知らず、一度BSでの特番か何かで映像を見たきりで、しかもドラマと言うよりは昔の時代劇映画といった感じでした。そのため、本来この大河で初お目見えした、緒形拳さんの秀吉と高橋幸治さんの信長は、2度目の登場作品である『黄金の日日』のイメージしかありません。

佐藤さんと言えば、私としては『炎立つ』の源頼義、そして『風林火山』の僧清胤を思い出します。『炎立つ』では、藤原経清の斬首の際に、わざわざ刀を岩に打ち付け、刃こぼれさせて切れ味を悪くしてから処刑に臨むという、何ともいやらしいシーンがありました。『風林火山』では、高野山ですわ斬り合いになろうとした勘助と上杉政虎(謙信)を諫め、曼荼羅を見せて諭す役でしたね。

小朝さんの方は、正直言って当初あまり光秀のイメージは感じられず、どちらかと言えば織田家譜代の家臣のイメージでした。何度か観ている内に段々慣れて来て、本能寺の変の回でかなりすんなり受け入れられるようになりましたが、やはり多少の違和感がつきまとったものです。近藤正臣さんの光秀を基準にしていると、どうしてもこうなってしまうのでしょう。

『おんな城主 直虎』では、光石研さんが光秀を演じていました。この大河では登場シーンはさほど多くなかったのですが、「金柑頭」ではなく、白髪の光秀だったため珍しく感じられたものです。「魔王」信長を相手に気苦労の多そうな役どころでしたが、この時はTBS系列で『陸王』が放送されており、私自身は、このドラマでスポーツ店のオーナーを演じていた光石さんの方を思い出してしまいます。

ところで前出の『風林火山』で、勘助を演じていた内野聖陽さんですが、来年春からの朝ドラ『おかえりモネ』に、主人公の父親役で出演です。このシリーズには西島秀俊さんも出演予定ですので、『きのう何食べた?』をついつい思い出します。また主人公の母親役が、三谷大河の常連の鈴木京香さんなので、この中から何名か『鎌倉殿の13人』に出演するのではないでしょうか。『真田丸』にも、『まれ』の出演者が何人か出ていましたし。
『おかえりモネ』出演者発表
(百音が登米で出会う人々編)
(NHK ONLINE)


飲み物-チューリップグラスのビール
[ 2020/10/03 23:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『草燃える』の義経と人物描写 2

順序が前後しますが、『草燃える』のDVD第1巻を観た感想です。まず義経の描写についてですが、やはりちょっと単純かつ荒っぽい印象を受けます。兄頼朝が自分と会った際に、涙を流したと言って喜ぶ義経を、同母兄である全成が、自分の時もそうだったと言って牽制するシーンもあります。実はこれを観る前に、『義経』の壇ノ浦の回前後を観たのですが、この場合は流石に主人公ということもあり、壇之浦は早まったと反省しています。

ともあれ、この大河的には義経は短慮で先っ走りな人物という設定ですが、そもそも鞍馬を抜け出して弁慶と対峙する時も、一対一ではなく、京の盗賊団に取り巻かれる描写になっていました。それはともかく、平安から鎌倉に移行する時期が舞台である以上、頼朝、全成、義経そして梶原景時それぞれの思惑をもっと見たかったなと思います。ただ政子もまた主役であり、むしろ彼女の物の見方がこの作品の方向性を決定づけているとも取れます。

そのせいもあってか、男女の絡みの場が比較的多い印象があります。頼朝と政子はともかく、頼朝が義時の妻となっていた茜を手籠めにしてしまい、その後生まれた茜の子(後の北条泰時)が、どちらの子であるかわからないという描き方になっています。これに従うと、北条氏は実は源氏の血を引いていたということになるのですが、それはともかく。

そもそもこれは、茜が父大庭景親の命乞いに頼朝と会ったのが裏目に出たともいえますが、命乞いをしても恐らく景親は処刑されたでしょうね。無論義時と、この茜が密会するところも登場します。こういったシーンとか、この間も書きましたが、木曽義高の面影をいつまでも引きずる大姫などに、やはりかなりの尺を割いています。ところでその大姫ですが、義高の死を知って病に臥すも、ふくよかすぎてあまり病み衰えた雰囲気がないのがちょっと残念です。

それから頼朝が執務中に政子が来てあれこれ話すシーン、これはかつての大河では割と見られたのではないかと思いますが、意外なことに、女性の描写が多い最近の大河の方が少なくなっているようです。2010年代に入って、リアルタイムですべて観た男性主人公大河、すなわち『軍師官兵衛』、『真田丸』そして『西郷どん』では、あまりこのようなシーンはなかったと思います。実際に夫婦がプライベートな会話を交わすのは、寝所であったのではないでしょうか。

また政子が冒頭の方で着ていた赤の衣装、『武田信玄』で南野陽子さんが演じていたおここ(湖衣姫ではありません)の衣装と何となく似ているのですが、こちらの気のせいかもしれません。あと頼朝の住まいが流人としては立派な感じもしますが、これも恐らく『平清盛』のイメージが強いせいもあるのでしょう。あの頼朝の家というより「小屋」はかなりひどかったですね。監視役である北条時政が、時々野菜を持って来ていましたし。

しかしこの大河、伊東祐之がとにかく貧乏くじを引いています。政子が山木兼高と結婚させられそうになったため、彼女を愛するあまり頼朝の許へ逃がす役目を負うのですが、これは単なる「パシリ」役でしかありませんでした。その後も不利益を被り続けた挙句、彼は琵琶法師となって最終的に義時と対面します。これにより、苦難の中で受け続けた負の感情が昇華されたようにも取れますが、それについては総集編の最終話を観てからにしましょう。

飲み物-カクテルとオイルランプ
[ 2020/09/20 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

歴史を背負わない女主人公

ニッコームックの『おんな城主 直虎』完全読本の、スタッフによるインタビューについて2日にわたり投稿していますが、『直虎』と似たような描写は、他の女性主人公大河にももちろん見られます。寧ろそれがない女性大河の方が少数派でしょう。

このうち、直虎や『花燃ゆ』の杉文(楫取美和子)の場合は知名度がそう高くなく、また歴史上に名を遺した機会も限られることから、創作でカバーしなければならなくなるわけですが、無理にそういう人物を主人公にする理由もないわけです。本来の歴史から違った次元に飛んでしまい、それがまた物議を醸すもとになりがちです。しかしその一方で、『江~姫たちの戦国~』(以下、江)などは、ある程度名の知られたヒロイン(姉妹も含めて)であるはずなのですが、なぜかどこにでも江が現れたり、その当時およそ言わないであろうことを言ってみたり、何とも納得しかねるところもまた多いものです。

この『江』に関しては、その2年前の『天地人』とどこか類似性を感じさせます。『天地人』も男性主人公の割には、雰囲気がどうにも朝ドラ的であり、戦国武将の物語といった雰囲気ではなかったことは確かで、千利休の養女が福島正則を投げ飛ばすシーンなどはやめてくれと思ったものです。しかもこの「愛」の兜に味を占めたのか、『江』で同じく千利休がこちらは切腹する際に、いくら上杉家絡みとはいえ、この兜をつけた直江兼続と思しき人物が出て来たりするシーンがあったりで、どうも受け狙いというか、およそ戦国大河らしからぬ軽さが目立ちました。『軍師官兵衛』で、やっと本来の戦国大河に戻って来た感があります。

今まで女性大河、特に2010年代に、女性主人公が隔年での制作になってからの5作品で、曲がりなりにもヒロインが歴史を背負う存在として描かれているのは、『篤姫』と『八重の桜』位ではないでしょうか。ただ『篤姫』も、小松帯刀が初恋の相手で、色違いのお守りを持っているとか、男装して藩校に通ったりするのは如何なものかと思いました。『八重の桜』では、兄の覚馬が主人公に見えるようなシーンもありましたが、寧ろそれがよかったのではないかと思います。ヒロインが、無関係なところにあれこれ首を突っ込むのを避けられたという意味では、この描写は評価すべきでしょう。

女性主人公大河は、その周辺の男性をしっかりと描き、ヒロインもまた歴史を背負う存在であると印象付けるべきなのですが、前出の3つの作品では、どうも当の男性をヒロインの側に引っ張り込んでいるように見えて仕方ありませんでした。
(2020年9月4日一部修正)

飲み物-アイスコーヒー2
[ 2020/09/04 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

昨年そして今年の大河がなぜ面白く感じられないのか

昨年と今年の大河については、事あるごとに書いてきたつもりですが、やはり演出が大仰すぎるうえに、今年は衣裳関連もあり、それが結局視聴を続ける意思をなくした一因となっています。好きな俳優さん(『いだてん』の役所広司さん、『麒麟がくる』の吉田鋼太郎さんと谷原章介さん)はいるのですが、如何せん好きだから視聴を続けるというわけにも行かないのです。役所さんは『陸王』がよかったし、今度も長距離選手関連だからと、その意味ではちょっと期待もしました。しかし、金栗四三の紹介という点では、『陸王』の方がよかったですね。こはぜ屋がランニングシューズを始めたのは、彼の存在も大きかったのですから。

しかし『江』『花燃ゆ』そして『直虎』と、ありえなさすぎな女性大河が一旦終わり、男性主人公が続くから今度はまだいいだろうと思っていた矢先に、2年連続でこのようになったのはやはりがっかりです。言っては何ですが、どことなく大河が「下卑た」印象になっている。別に奇を衒わず普通の物でも固定視聴者層はいるだろうに、敢えてそれを無視して、殊更にこねくり回してしまった結果、本来の大河とは似て非なる物が出来上がっているように見えます。先日の『麒麟がくる』のキャスト発表でも、有名どころに混じる形でよく知らない人がいると書いています。あれなら、『青天を衝け』のキャストの方が、まだ有名な人がいます。

今後大河がどのような形を取るにせよ、それを引っ張って行くのは今40代から60代位の俳優さんたちでしょう。そういう人たちに、それぞれ相応しい場が与えられているのかと正直思います。本当言って、大河より日曜劇場の方が、そこそこの俳優さんを目にするケースが多いのですが、NHKはこれをどのように考えているのでしょうね。それとこれはガイドブック比較(そろそろ始めます)でも書く予定ですが、今年の大河が王道だとスタッフも言っていて、また長谷川博己さんも公式サイトでそうコメントしています。しかし『軍師官兵衛』ならともかく、どうもこの大河は「王道」という印象ではないのですが…。

飲み物-ウイスキーストレート
[ 2020/08/17 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、BSで再放送中の『太平記』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも再来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出しました。これを機に、今後さらに上を目指してほしいものです。そのためにも、国内のラグビーの変化に期待したいと思います。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud