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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『どうする家康』第36回に関しての武将ジャパンの記事について-3

第36回の『武将ジャパン』大河コラム関連その3です。

薄いペールカラーだらけの女性の衣装が本当にひどい。
ここまで魅力を感じない和装をよく作れるなと思います。
稲世代はビビッドな色合いにしたようですが、安っぽい色でセンスがない。
加齢と共に彩度や明度を落とすとか、そういう気遣いもありません。

武者さんペールカラーと言ったりパステルカラーと言ってみたりしていますが、淡色という言葉使いませんか?そして衣装が淡色というのは、何も今回に限ったことではありません。
こちら『真田丸』の画像ですが

真田丸三人

向かって右のきり以外は、女性は淡色の小袖を着ています。
『おんな城主 直虎』の瀬名(向かって右)しかりです。

おんな城主直虎幽閉の瀬名と次郎
(いずれも各作品公式サイトより)

それと
「加齢と共に彩度や明度を落とすとか、そういう気遣いもありません」
とありますが、この回で「加齢」を強調しなければならないほどの、年配の女性が出て来たでしょうか。

今回のサブタイトルにもなっている愛の日記の“質感”に違和感があります。
厚い紙を束ね、現代人が想像しそうな日記の和紙バージョンと言いましょうか。
ああいう紙は、当時はまだかなり高級だし、綴じ方にも疑念が募ります。

紙は中世は紙座がありましたが、その後特権が失われて行きました。この時代だと徳川家御用達の商人もいたかも知れません。紙は恐らく、美濃和紙か越前和紙ではないかと思われます。
そして綴じ方に武者さんは疑念が募るようですが、あれは四つ目綴じで、和綴じの中でも最もポピュラーなものではないでしょうか。

そして
「本の持ち方も、現代人なんですよね」
本でなくて日記でしょうね。そしてああいう持ち方が現代人と言うのであれば、どのような持ち方があの時代的なのか、明記して貰えないでしょうか。他の戦国大河でも、ああいう持ち方は出て来るのですが。

日記を読み返しながら「ハァハァ」……って、こんなわざとらしい「ハァハァ」はホラーギャグ漫画『彼岸島』を彷彿とさせます。
思えば、わざとらしい胸の押さえ方も酷かったなぁ。

実際胸痛がある時は、息切れがあるとか心拍数が速いといった症状を伴うようです。特に循環器系疾患によくみられる症状ですが、それ以外にも、様々な疾患の自覚症状という例が多いです。
済生会のサイトにあるので、URLだけ置いておきます。

胸痛|済生会
https://www.saiseikai.or.jp/medical/symptom/chestpain/

どうでもいいカルト巫女とレーシックお愛で話を引っ張り、言いたいことは「愛があれば幸せだ」ってか?
ほんと、くだらない。
結局、本作は恋バナとか好き嫌いの話ばかりですよね。
そういうのはマクドナルドで夕食を食べる家族のコマーシャルならば、美談でしょう。

「愛があれば幸せだ」などとは言っていませんけどね。
千代も於愛も、ここに至るまでの道のりは平坦なものではなかったわけですし、於愛はまた千代の処遇について苦慮しているわけですが、それがなぜ恋バナとか好き嫌いになるのでしょうね。ましてやマクドナルドと何か関係がありますか?

さらにこれは大河ドラマなのに勘違いしているとか、現実逃避とか、スタッフは歴史にも社会にも倫理にも興味がなく、恋バナぐらいしかアイデアが湧いてこないから、そのあたりをネチネチと描くとか。
別に勘違いも現実逃避もしていません(側室やかつての忍びの女の生き様が描かれている)ね。またスタッフが歴史にも社会にも倫理にも興味がないなどとありますが、先日も書いたように、馬場信春まで出しておきながら教来石に言及しない武者さんの方が、歴史に興味がないと思われても仕方ないでしょう。

と言うか武者さん、このシーンきちんと観ていないのではないか、どうもそう考えてしまいたくなりますね。それぞれの筋、きちんと追えていないようですし、これは大雑把に見れば恋バナだからそうしておこうと、そのように考えたようにも見えます。

そしてどうも苦笑したくなるのですが、「なんなんだよ真田の忍」なる小見出しで以下のようなパラグラフがあります。

急に「真田の忍」が連呼されています。
そんなに「真田の忍です!」とわかる誰かがウロウロしているもんですか?
コンピュータウイルスか何かと勘違いしていません?
このドラマはもう手遅れですが、隠密ってそこにいるかどうかもわからないから隠密なんでしょうよ。
なぜ、こんな低レベルすぎるセキュリティ意識なのでしょう。

やはりここ、ちゃんと観ていないのでしょうね。
ここで真田の忍び呼ばわりされているのは千代のことですよ。それを強調しているのが本多忠勝で、だから真田に娘はやれないと息巻いているわけですよね、本当は別に理由があるようですが、ともかくそのように主張しているわけです。

この家康はいつまでたっても薬研の使い方がおかしい。なぜなのか。

おかしいおかしいと言いながら、どこがおかしいのかを指摘していませんね。
第31回でもそうでした。ここで武者さんは

「思い出したように家康の薬作りが出てきました。
趣味というわりに薬研の使い方も雑。説得力がまるでありません」
と書いており、私はそれに対して

「尚この薬研を使った動画をいくつか見ましたが、特にあの使い方は間違っていないと思います」
と書いています。youtubeで「薬研 使い方」とか「薬研 漢方薬」などで検索すればヒットするはずです。
 
あと『軍師官兵衛』の家康も、ああいう薬研の使い方をしています。

そして於愛が亡くなったとナレで説明されていることに対し
「フラグを立てまくって、最期を飛ばすんですか」
別に病死と断定されたわけじゃないから、フラグとは言えないでしょう。実際の彼女の死には複数の説があり、何かトラブルに巻き込まれた、あるいは殺されたとなっています。

そして小田原攻め。

「なぜ秀吉が北条へプレッシャーをかけているのか?」
そう問うたら
「まったくわからん!」
と『真田丸』の真田昌幸に即レスされそうです。
とにかく北条に関する説明が不足していて、口ポカーンとなっている視聴者も多そうです。

一言で言えば、臣従しないからですね。
OP後のシーンを観ていたら、家康が関東を攻めよと言われていたり、おふうが榊原康政と共に夫北条氏直を説得したり、しかし北条氏政は渋っていたりしているわけで、これは秀吉の上洛要請に応じようとしていないなというのが、見て取れるのではないかと思うのですが。

そして「どうするビッグモーター秀長の説明セリフ」なる小見出しで、

豊臣秀長は、なぜ兄のことを家康にペラペラしゃべるのか。
そんなに悪い兄とわかっていていろいろ勧めているのか。あの中古車販売業社員が街路樹に除草剤を撒いていたような気分なんですかね。

これも3行で1パラグラフ。しかもまた「ビッグモーター」呼ばわりで、佐藤さんは解約しているのに、秀長の態度をあの会社の不祥事になぞらえるというのは、正直言ってちょっとたちが悪くないですか。
無論秀吉のことを話すのは、今は家康と寧々くらいしか、秀吉に直言できないからですね。

秀吉がこれみよがしに弓の練習をするのがちょっと理解できません。
「弓馬の道」という言葉通り、武士にとって弓は確かに特別です。
しかし戦術革命もあり『鎌倉殿の13人』の頃と比べてその重要性は下がっています。
秀吉の年代と身分で、こうも強い弓を射るのも、しっくりこないんですよね。
そもそも、あんまりちゃんと弓術を指導していないように思える。『鎌倉殿の13人』ほどハッキリと手元を見せていない。

これに関しては、このサイトを置いておきます。

公益財団法人 全日本弓道連盟
https://www.kyudo.jp/howto/history.html

このサイトにはこのように書かれています。

「織田と豊臣の16世紀、鉄砲の伝来により戦闘具としての弓の時代は終焉。弓術の目的は心身鍛練となることで、技法が次第に精妙になっていきます。
その一つが通し矢。起源は12世紀平安時代末期の保元の乱の頃で、16世紀末安土桃山時代に盛んになりました」

この通し矢は、三十三間堂が特に有名ですね。
そして秀吉はこの中では、弓や槍などの武術があまりうまくないという設定になっているようです。だからわざと「下手に行う」指導がなされているのでしょう。

そしてムロツヨシさんが民放ドラマに出演するという記事で、
「大河ドラマで三英傑級を演じるとなれば、さまざまな鍛錬のため他のスケジュールは空けることが慣習でした。
それが今年はそうでもないようですね」
「今年の秀吉は時代劇の所作一つとっても、いちいちおかしいように感じます。役に入り込めないうえに、鍛錬の時間も作っていないのでしょうか」
などと書かれていますが、1つ前にも書いているように、秀吉は武術はあまりうまくなく、その代わり謀略に長け、しかも際限ない野望を抱いているという設定である以上、鍛錬とか所作よりは寧ろ、ムロさん自身の欲にまみれた演技の方が求められているのではないでしょうか。
寧ろ武術は岡田准一さん、松本潤さんの方が時間を割いていると言えるかもしれません。

そして茶々が醜いとか、史上最低の浅井三姉妹などと、登場人物どころか出演者を貶めるようなことがまた書かれています。

遊び半分で火縄銃を使う茶々。
だから火災対策はどうしたんですか?
銃の構え方もおかしい……って、秀吉の側室がそんな真面目に構えてもおかしいですかね。

火災対策と言われても、弾を弓矢の的に当てただけです。建物を燃やしたりするのではありませんが。
そしてあのシーンは、伯父信長が文字通り、矢継ぎ早に的に矢を当てていたのと何やらダブるものがありますね。

お市との差異を出すため、べっとりとした厚化粧もとにかく悪趣味に見えます。

秀吉のセリフ、
「おなごがきれ~いなべべ着ておしろい塗って、あめえもん食って笑っとる」
を踏まえていますね。ここでは「あめえもん食って」ではなく「鉄砲撃って」でしょうか。

この茶々も「私が総大将じゃ!」とか大坂城でカッコつけるのでしょうか。もしかしたら母と同じく、信長譲りの南蛮甲冑でも着るかもしれません。燃え盛る北ノ庄から甲冑をなんとか持ち出したんでしょうね。

まだ放送されてもいないシーンをあれこれ詮索しなくていいのでは?
第一武者さん、大坂の陣はナレで終わるなどとも以前書いていたようですが、ここに来て急に具体的なことを考え始めるということは、何だかんだ言って、北川さんの茶々に期待しているということでしょうか。


飲み物-ウィルトシャービール

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[ 2023/09/29 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』関ケ原そして大坂の陣関連キャスト発表

9月15日は関ケ原の戦い、その当日にドラマの終盤に活躍するキャストが出そろいました。

毛利輝元-吹越満
上杉景勝ー津田寛治
宇喜多秀家-栁俊太郎
小早川秀秋-嘉島陸
直江兼続-TAKAHIRO
片桐且元-川島潤哉
金地院崇伝-田山涼成
林羅山-哲夫(笑い飯)
本多正純-井上祐貴
江-マイコ
大野治長-玉山鉄二
(敬称略)

【第12弾】天下人への道を突き進む家康に、立ちはだかる厚き“壁” 後を継ぐ者たち
(NHK公式サイト)

吹越さん、『軍師官兵衛』の足利義昭と『おんな城主 直虎』の小野政直を思い出しますが、今回は西軍の総大将ですか。そして津田さん、今回は上杉景勝ですね。こちらは『西郷どん』の松平春嶽、そして『青天を衝け』の武田耕雲斎を思い出します。玉山さんは前に出演した戦国大河が『天地人』で、上杉景勝と御館の乱で対立する役でした。

川島潤哉さん、昨年は中原親能の役でしたね。そして田山涼成さんは『徳川慶喜』以来25年ぶりの大河出演です。と言うか、『きのう何食べた?』のシロさんのお父さんのイメージがどうも強いです。後ほど投稿しますが、あのシリーズ、10月から第2シーズンが放送予定です。

そして笑い飯の哲夫さん、『山河燃ゆ』以来の大河ウォッチャーのようです。今回は晴れてその大河に出演です。

今回発表されたキャストは会津攻め、関ケ原から江戸幕府の成立、さらに方広寺鐘銘事件、大坂の陣に至るまでの人々です。10月以降に登場となりそうです。

それにしても、8月発表のキャスト全員の扮装写真を、早く見たいのですが。

飲み物-カクテルとオイルランプ
[ 2023/09/16 01:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

戦国大河と衣装と書見台

今週は放送がお休みだったこともあり、いささか大河成分不足といった感もありますので、ここでいくつか衣装のご紹介です。実は『軍師官兵衛』を観ていて、他の戦国大河に登場したのと同じ衣装と思われるもの、あるいは似通った文様などがありましたので、その一部の画像を置いておきます。

ます『軍師官兵衛』の茶々が着ている、藍の地に柄が入った打掛ですが、『麒麟がくる』で信長の母土田御前が、これと同じではないかと思われる打掛を着ています。しかし茶々の場合かなり派手目な衣装が多く、この打掛は寧ろ控えめであると言えそうです。

軍師官兵衛茶々   麒麟がくる土田御前

それから上の画像、『どうする家康』の第35回で登場すると思われる、家康と三成のツーショットです。この家康の羽織に、絞りの模様があしらわれていますが、下の『軍師官兵衛』のワンシーン、中津城で加藤清正(左)と差しで飲む長政の着物にも、似たような模様が見られます。

尚このシーンですが、この時清正を演じていた阿部進之介さんが『どうする家康』で黒田長政を演じるため、2人の黒田長政が向かい合っている感があります。

どうする家康第35回家康と三成2   軍師官兵衛加藤清正と長政

それからこの向かって左、於愛が評定の最中に入って来て、石川数正の仏像と押し花を見せているところです。この時の彦(鳥居元忠)の緑の裃(肩衣袴)と、右側の福島正則が着ている裃、どうも同じに見えます。

そう言えば板垣李光人さん演じる井伊直政の裃も、『おんな城主 直虎』の山県昌景、そして『天地人』の石田三成が着ていたものですね。

どうする家康第34回於愛と家臣たち2  軍師官兵衛福島正則

尚この正則の登場シーンは、長政が黒田家の家督を継ぐことが決まり、秀吉に目通りした後におね(北政所)に挨拶に来た時のものです。この時長政は、守るものは黒田家と大坂のお方様、つまりおねであると言っており、正則もそれに同調しています。

それからこちらは、他の戦国大河の衣装と同じというのではありませんが(無論他の作品とダブっている可能性もありますが)、長政の、この青灰色の小袖が結構好きなので上げています。ただしこれ、宇都宮鎮房を殺めた時の服装なのですね。

軍師官兵衛長政青灰色着物

そしてこちら、官兵衛が書見台を使っています。
『武将ジャパン』大河コラムでは、『どうする家康』で家康が本を手に持って読むたび、書見台を使っていないと指摘し、しかも大河以外の作品を引き合いに出しています。
しかし大河で、こういうふうに書見台を使っているのもあるのですから、今後はこれを引き合いに出せばどうかと思います。

ただ武者さん、この『軍師官兵衛』も好きではないのですね。好きでない作品でも意に沿うシーンはあるかと思うのですが。

軍師官兵衛書見台

画像は『軍師官兵衛』『麒麟がくる』それぞれのDVD及び録画、『どうする家康』公式サイトより。

[ 2023/09/15 01:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

「福岡藩初代藩主 黒田長政」その1

先日投稿分、筥崎宮放生会の方で関連リンクを貼っています。それと一部の箇所を訂正しています。

あと小倉の八坂神社関連投稿で、鷹と蜂というのに何か既視感があると思っていたら、ずばり
「ホークス」と「アビスパ」
でした。尤も北九州市のJリーグクラブは、アビスパではなくギラヴァンツです。

では、ホークスとアビスパの地の殿様について。
実は『福岡城・鴻臚館』サイトの記事が更新されており、しかもタイトルが「福岡藩初代藩主 黒田長政」だったため、当初の予定であった大河関連を変更し、この記事を紹介する形で書いてみることにします。
ただし多少大河『軍師官兵衛』とリンクさせており、また()内の記述で一部を補足しています。

福岡藩初代藩主 黒田長政
(福岡城・鴻臚館公式サイト)

まず筆者の方が、先日福岡市博物館での企画展「没後400年 黒田長政」に行ったと書かれています。これは私も足を運んでおり、少し前にそのことに関して投稿しています。

そして子供時代。所謂「松寿丸」の時代ですが、10歳の時に織田家の人質となります。一説では父官兵衛が仕えていた、小寺家の子(後の小寺氏職、『軍師官兵衛』では斎)の身代わりであったと言われ、当時滋賀長浜城主であった羽柴秀吉の預かりとなり、ここでは市松と虎之助、つまり後の福島正則と加藤清正も一緒でした。

しかし信長に謀反を企てた荒木村重の説得に向かった父官兵衛は、そのまま村重の居城であり有岡城に幽閉され、官兵衛も反逆者とみなされて、松寿丸は危なくなります。

そんな折、秀吉の家臣(軍師)であった竹中半兵衛に匿われ、松寿丸は生きながらえます。この時半兵衛は信長に虚偽の報告をしていました。
(つまり身代わりがいたと考えられ、また半兵衛も余命が長くないことから、自分がこの役を買って出たと思われます。ともあれその後官兵衛も無事助け出され、松寿丸は家族の許へと戻ることになります)

松寿丸は14歳で元服して名を長政と改め、15歳で初陣(毛利攻め)。16歳の時に賤ケ岳の戦い、小牧・長久手の戦いに参戦し、19歳で九州平定に向かいます。その後21歳までは豊前平定、22歳で家督を継ぐことになります。

さらにその後、唐入りのため朝鮮に出兵します。25歳から31歳にかけての時期です。さらに33歳で関ケ原の戦いで徳川方に付き、この時は
「そこでの知略が功を奏し、短期間(時間?)で東軍を勝利に導くことになりました」
とありますが、この関ケ原に於ける功績に関しては、ご本人の遺言にありますね。

そして関ケ原で勝利を収めた後、徳川家康から筑前国を拝領することになります。その後福岡藩主として新田開発や産業の奨励、神社仏閣の建立・修復など福岡の発展に、積極的に働きかけています。

ところでこの筑前を拝領した件ですが、当初は四国から2国か、あるいは筑前1国かと言われていたようで、長政公が、中国に近い筑前の方を選んだとされています。
尚この箇所のすぐ後で、画像つきで愛用の槍「一国長吉」が紹介されています。

また産業の症例や神社仏閣の建立、修復などですが、実際博多人形や博多織、高取焼などの産業奨励も、筥崎八幡宮の一の鳥居建立、黒田家菩提寺である崇福寺の移転なども、初代藩主長政公の時代に行われています。ちなみに崇福寺は、先日ご紹介した利休の釜掛け松がある九州大学医学部及び病院の、すぐ近くです。

(この項続く)

飲み物-グラスビールと泡
[ 2023/09/14 01:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

関ケ原の戦い放送日と『軍師官兵衛』の全話オンデマンド配信

まず、この間の『武将ジャパン』関連投稿で、生田斗真さんが『麒麟がくる』に出演と書いていましたが、もちろん『鎌倉殿の13人』の誤りです。失礼いたしました。当該箇所は修正しています。

さて『どうする家康』、前回は日本とチリの試合の中継でお休みでしたが、次回で家康が秀吉に正式に臣従することになります。この後小田原攻めから唐入りと江戸の町の整備、秀吉逝去そして関ケ原となるわけですが、ではこの関ケ原はいつ放送となるのでしょうか。実は旧暦の9月15日が今年は10月29日となるのですが、あるいはこの日かと思ってもいます。

一方で『軍師官兵衛』全話がNHKオンデマンドで配信されています。

NHKオンデマンド 軍師官兵衛

私も今DVDでこれを観ています。公式ツイッター(X)では「#どうする家康 と同時代を描きます」とありますが、こちらは確か第3回が桶狭間の戦いでしたから、ほぼ同じと言ってもいいでしょう。最後に、これは嫡子長政の時代になってからですが、大坂の陣(後藤又兵衛の出奔)も出て来ます。

飲み物-ワインとワイングラス
[ 2023/09/12 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『軍師官兵衛』を観ていて気付いたこと

最近『おんな城主 直虎』のDVDレンタルができず、代わりと言っては何ですが『軍師官兵衛』を観ています。元々信長の小姓の万見仙千代登場回を観るつもりで、何度目かの視聴を始めたのですが、『どうする家康』の時代と重複しているせいもあってやはり親近感があります。無論、両方に出ている俳優さんもいます。

ではここで、『どうする家康』にも出演している俳優さんを挙げておきます(敬称略、出演予定含む)

      軍師官兵衛     どうする家康
岡田准一  黒田官兵衛     織田信長
飯田基祐  井手友氏      松平広忠
酒向芳   生駒親正      明智光秀
忍成修吾  小西行長      大谷吉継
阿部進之介 加藤清正      黒田長政

岡田さんは言うに及ばずですが、今年の明智光秀を演じた酒向芳さん、実はこの大河に出演しているのですね。

戦国大河に限って言えば、他にも柴田勝家を演じた近藤芳正さんが『真田丸』と『風林火山』に出演していたり、竹中半兵衛を演じた谷原章介さんが『風林火山』に出ていたり、井上九郎右衛門を演じた高橋一生さんが、やはり『風林火山』と『おんな城主 直虎』に出ていたりと、戦国大河に重複して出演している人は多いです。

何と言っても竹中直人さんが、『秀吉』とこれとで同じ秀吉役です。同じ役と言えば、『真田丸』と家康とで福島正則を演じる深水三章さんもしかりでしょう。

あと熊之助を演じた今井悠貴さんですが、この人は『西郷どん』で隆盛と愛加那の息子、菊次郎を演じています。この両者は
  • 影響力の大きな父を持ち
  • 糸という女性との接点があり
  • 戦に出ることなく亡くなる、または戦で大変な目に遭う
という共通点があります。

父親に限っては言うまでもありませんが、糸という女性、熊之助の場合は兄嫁(長政の妻)が糸で、この人が熊之介が家出同然に朝鮮半島まで行くのを見過ごし、後に息子を産むことができなかったこともあって、自分を責めるようになります。また菊次郎の場合は隆盛の妻、つまり母親が糸でした。ちなみに『西郷どん』で、菊次郎の実の母、愛加那を演じた二階堂ふみさんは、『軍師官兵衛』で茶々を演じています。
また熊之助は、朝鮮へ行く船が沈没して亡くなり、菊次郎は右脚を失います。またこの時菊次郎の叔父、隆盛の末弟である小兵衛が戦死しています。

ところで『どうする家康』、10日の放送はラグビーワールドカップの放送でお休みですが、次回予告は
「あらすじ、相関図、略年譜をご紹介します」
との由。
完結編の登場人物の扮装写真が、そろそろアップされるのかも知れません。

それから先日、この『軍師官兵衛』の「太閤の野望」を第41回としていましたが、第42回ですので訂正しています。


飲み物-アイスコーヒーブラック
[ 2023/09/07 05:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

福岡城あれこれ その6(関ケ原と藍地の着物と土地の名産品)

今回は画像が多めです。 まず、福岡城アカウントのインスタグラムより。

 


今年は特に、初代藩主黒田長政の祥月命日(8月4日)のみならず、月命日の4日には毎月関連画像が投稿されています。こちらは9月4日の投稿になりますが、流石に9月だけあって関ケ原関係です。そのせいもあり、今回はキャプション付きでリンクを埋め込んでいます。こちらでは「福岡」は備前国由来となっています。

それから福岡市博物館で、企画展「没後400年 黒田長政」を見て参りました。スケールとしてはさほど大きくなかったものの、ご存知「黒漆塗桃形大水牛脇立兜」とか、宇都宮鎮房を殺めた刀である城井兼光、初めて知行を得た時の秀吉の充行状、孝高(官兵衛)有岡城幽閉の際に、家臣一同が若君松寿丸を守ることを誓った起請文、天正大判や遺言覚、そしてこれは母里太兵衛関連ですが日本号も展示されていました。そして嫡子である忠之に宛てた自筆書状もあり、父如水の悪い点を真似ないようにといった趣旨で、内容的に何やら心惹かれるものがありました。

黒田長政即ち官兵衛の息子と取られがちですが、この没後400年を機に、長政公個人について見直すことができたらと思いますね。

それから『軍師官兵衛』で松坂桃李さん演じるこの長政公の着物に関して。後ろから見るとよくわかりますが、藍地に、白の矢羽根のような柄が入っています。

軍師官兵衛長政


軍師官兵衛長政後ろ姿

『軍師官兵衛』第42回「太閤の野望」より。

そして『どうする家康』第34回の家康も、やはり藍色に白の、こちらは尾張地方の有松・鳴海絞りと思しき柄です。

どうする家康第34回家康と直政2

ただ有松・鳴海絞りは、江戸時代になってからのものとも言われており、それだと時期的に少々早くなってしまいます。尚家康が上洛する時に来ている羽織も、この有松・鳴海絞りの折縫い絞りと呼ばれる物のように見えます。また三浦玄忠という医師によって、豊後絞りが伝えられ、尾張に根付いたという説もあります。

この絞りは江戸時代に尾張藩が保護したことにより、大いに発展したと言われています。江戸時代の大名は、こういう土地の名産品の保護者的存在でもあったわけですね。福岡藩だと博多織になるでしょうか。地下鉄博多駅のシンボルマークでもあるこの織物(ちなみに、福岡市地下鉄はすべての駅にシンボルマークがあります)については、また改めて書きたいと思います。

それから幕末の藍の着物について1枚。『青天を衝け』公式サイト画像の渋沢篤太夫です。

青天を衝け-慶喜に拝謁する篤太夫

こちらはやや色が薄目です。そしてなんと言っても、戦国と違うのが羽織の紐で、家康の羽織の紐をクリックして見るとよくわかりますが、身頃に縫い付けられています。しかし江戸時代以降は、紐が付け替えできるようになりました。

[ 2023/09/06 05:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第33回に関しての武将ジャパンの記事について-3

第33回『武将ジャパン』大河コラムその3です。
それから30日の福岡城関連投稿で、阿部進之介さんの名前の漢字を間違えていたので、訂正しています。


本作の制作者は、開き直っているんだと思います。
歴史的な意義を壊すことが「シン・」とつけることだと誤解し、だからこそ暴走した。
たとえば来週の旭姫もそう。
彼女と家康の結婚は、年齢的に名目的な儀式であり、実際の夫婦関係は無かったと見なされる。
それが歴史的見解の「常識」であり、自然な見方でもありましょう。
しかし、それだと「シン・」にはなりません。だからこそベタベタとした展開になったりするのでは?

先日も書いていますが、制作サイドは「シン・大河」などと言っていないと思いますが――『麒麟がくる』の時に「大河新時代」と言ってはいましたが。
それと次回のをまだ観てもいないのに、
「ベタベタとした展開になったりするのは、そうでないと「シン・」にならないから」
などと書くのは、武者さんの勝手な決めつけ以外の何物でもありません。
ちなみに次回の予告について先日書いていますが、ベタベタした展開のシーンなどはありませんでした。

こうした認識の持って行き方は“斬新”などではなく、むしろ“手抜き”でしょう。単に逆を取っただけ。

仮に今までの展開を、その真逆にするにしても、それがすなわち「手抜き」になるのでしょうか。

思えば初動から間違っていました。
家康をナイーブなプリンスと定義していますが、そもそも「プリンス」をどう見ていたのか?
昭和平成の学園ドラマなら金持ちの息子とか、上品なイケメンいうことになりますかね。
しかし、歴史用語として考えた場合の「プリンス」は、日本であれば皇族に該当するはず。
もうこの時点で誤用が甚だしい。

「○○界のプリンス」などという表現は、特にPRの意味で使われますし、その意味で家康がナイーブなプリンスというのは少しもおかしくありません。プリンスではありませんが、ハンカチ王子なんて言葉もありましたね。
ところで豊臣秀頼も「豊臣家の若きプリンス」という触れ込みですが、武者さんそれにも何か言いそうですね。以前、『真田丸』の中川大志さんも同じような触れ込みであったかと思いますが、ただそれに対しては何も言わなかったかと思います。

徳川家康をプリンスとして定義する時点で、信頼感が地に落ちていた本作。

強引ですね。この時点で信頼感が地に落ちていたのであれば、武者さんがあれもよくないこれも駄目と書いていたのは、一体何だったのでしょう。
「家康をプリンスなどとしている、だからこの大河はダメ」
この一言で済んだのではないでしょうか?

これは何も視聴者だけでなく、演じる側もそうなっているようで、今週やたらと長かった石川数正のラストシーンは、アドリブだそうです。
◆ 松重豊、「どうする家康」石川数正のラストシーンに言及「本来書かれていなかったセリフをアドリブで言った」(→link)
思い入れのある人物のセリフをアドリブにするというのは、通常ならばまず考えられないでしょう。
脚本が役者さんに信じられていないか。
あるいは、よほど中身がなかったか。

この記事ですが、松重さんのコメントによると

「出奔した後の最後のセリフも本来書かれていなかったセリフをアドリブで言ったんです」と告白。
(中略)
「松本潤家康とどういう別れ方をしたかなって2人で一生懸命シュミレーションした結果が33・34回の放送回だと思います」と具体的な出奔シーンの時期についても言及していた。

「出奔した後の最後のセリフ」
「33・34回の放送回」
とあるのを見る限り、このセリフは第33回ではなく、第34回に家康が上洛し、出奔した後の数正と会って、その時数正がこの言葉を放つのではないかと思われます。何よりも第33回では、家康は「出奔後の数正」と話す機会はありませんでしたから。

そして中島亜梨沙さんのSNSでの
「(劇中での)台詞は台詞ですので苦情は受け付けておりません!」
に関して、
「なぜ、そんなことをSNSでわざわざ但し書きしているのか、
誰かから「おかしい」と言われることを想定していないと、そんなこと発表しませんよね」
とありますが、あの中で中島さん演じるひよは、板垣さん演じる虎松を悪童呼ばわりするため、
「気にしないでくださいね」
という意味で板垣さんのファンに送ったメッセージとも取れます。

しかし武者さんは、収録現場の人間関係がギスギスしているに違いないと思っていたいようです。

そんなギスギスした不幸な関係は、ドラマの描写にも反映されているようで、先週の放送で、秀吉が吐いたセリフが注目されていました。
◆NHK大河「どうする家康」ムロ秀吉の悪口に対するアンサーが話題に 視聴者「全てのSNSユーザーが胸に留めたい」「正論かましてきた」(→link)
徳川軍に罵詈雑言の看板を掲げられた秀吉が、「人の悪口を言うやつはどうしようもない」という趣旨の発言をしたものですね。

この秀吉のセリフを、私のように批判を記す不届者へのカウンターと捉えた意見は多かったようです。
しかし、だとしたら非常に妙なことになる。
秀吉の発言が向けられたのは、あくまで「徳川軍」です。
罵詈雑言の看板を立てた徳川軍に対し、秀吉が「どうしようもない連中だ」と罵り返したわけで、もしも秀吉の発言が肯定的に捉えられるなら、表向きは徳川軍の連中がどうしようもないということになる。
SNSでのアンチを叩きたいあまり、主人公側をぶん殴るとは、あまりに筋が悪い。

ドラマはドラマ、現実は現実とここは分けて考えるべきでしょう。
実際秀吉のセリフは、自分への悪口雑言を書き連ねて、自分を怒らせようとした徳川に向けられています。そして視聴者の中には、ネット上で発言をする際の自分への戒めとしようと思った人もいるでしょう。
しかし結局徳川の目論見は失敗に終わるわけですし、確かにこの時の徳川の考えはやや浅はかであったとも言えます。
とは言うものの、
「SNSでのアンチを叩きたいあまり、主人公側をぶん殴るとは、あまりに筋が悪い」
は、武者さんの僻目ではないのでしょうか?

おまけに、

そして、今まで散々秀吉を貶めるような描写をしてきたドラマの制作者も、批判される側になるでしょう。
作り手の自己批判だったのでしょうか?

だからドラマはドラマ、現実は現実です。ただ視聴者の中には、このセリフが刺さった人もいるでしょうし、そこから先はその人の考え次第でしょう。
図星だったのかも知れませんが、ここまで言う必要もないかと思います。スルーしとけばいい話です。
武者さんて割と冗談を真に受けるようなタイプなのでしょうか。
それにしても「主人公側をぶん殴るとは筋が悪い」
いや、貴方の大河評はいつも、主人公側をぶん殴るに等しいことをやっているように見えますが。

でこの後榊原康政を演じる杉野遥亮さん、茶々を演じる白鳥玉季さんについての記述がありますが、これはまた機会があれば別途取り上げます。特に白鳥さんについては、武者さんが持論を持ち込んで延々と書いていますので。

◆『どうする家康』が放送開始以来の大ピンチ…「BL展開」しか逃げ道がない「ヤバすぎる事情」(→link)
 「山田(本多)が上半身裸となって槍の稽古をする、杉野(榊原)が家臣と相撲を取る、といった演出プランがあると聞きます。松本家康の相手役になるのは、おそらく板垣(井伊)でしょう。美男子の井伊が、風呂場でふんどし一丁になって家康の背中を流すというシーンが今後の見せ場になるそうです」
一言だけ言うなら「しょーもな!」でしょう。
こんな安っぽいBL展開でしか数字を狙えないドラマとは一体なんなのか。

現代ビジネスの記事ですね。
しかし忠勝が上半身裸で槍の稽古をするのは、もう既に出て来ているはずですが。
あと相撲を取るシーン、武者さん『西郷どん』でも何かのように叩いていましたが、相撲で褌一丁なのは当たり前ですし、こういう男性の裸のシーン即ちBLに結びつくのでしょうか。
では『真田丸』で石田三成が水垢離をするシーンがありましたが、あれもBLなのでしょうか。
それと先日『秀吉』絡みで書きましたが、あの時は秀吉と家臣が褌姿で走っていました。この論理だと、それもBLになるのですね。

確かに『鎌倉殿の13人』で若い層を取り込んだという分析結果もありましたが、今年はもう今さら頑張ったところで無理。
ここから制作陣を入れ替えたって、とても挽回できるものではないでしょう。

この大河は実際若い層を取り込んではいると思います。またSNSとの親和性も高そうです。
にもかかわらず
「今年はもう今さら頑張ったところで無理」
「ここから制作陣を入れ替えたって、とても挽回できるものではないでしょう」
なのだそうですが、何が無理で、何を挽回できないのかはっきりさせてほしいですね。
世帯視聴率ですか?それとも固定視聴層の復帰ですか?

そしてまた中国ドラマとアニメのリンク。

◆中国ドラマ「陳情令」配信4周年記念の切手セット販売、五大世家シーリングスタンプも(→link)
◆アニメ第2シリーズ「天官賜福 貮」字幕版&吹替版で放送決定! PV第1弾が公開&新キャストに子安武人(→link)

関係ない話ですが、このアニメに出演している日笠陽子さん、『はたらく細胞BLACK』の白血球ですね。

先ほどの記事で名前が出てきた松坂桃李さん。
実は彼の「桃李」とは、桃李成蹊を由来としていて、成蹊大学の由来でもあります。
桃李もの言はざれど、下自ら蹊(みち)を成す。『史記』
桃やスモモは何も言わない。しかしその下には、その花と実を求めた人が集い、自然と小道ができるものだ。つまり、優れた徳や誠意の持ち主のもとには、宣伝などせずともそれを求める人が集まってくる。

「先ほどの記事」などと書かず、杉野さん関連の記事であること、杉野さんが松坂さんと同じトップコート所属であることをちゃんと書いてください。
しかし松坂桃李さんを出してくるなら、出演大河もちゃんと書けばいいのに。ただ武者さんは『軍師官兵衛』も『いだてん』も好きじゃないから、書きたくないのでしょうね。

で、好きな『八重の桜』絡みのこのニュースには嬉しそうです。

大河ドラマもそうだと示すニュースがありました。
◆綾瀬はるかさん、今年も特別ゲストに 9月23日の会津藩公行列 福島県会津若松市 福島民報(→link)
もう十年間ですよ。
彼女を呼ぶ会津の期待や信頼感と、綾瀬はるかさんの誠意が今なお合致していて、
「さすけねぇか」
と呼びかける綾瀬はるかさんはすっかり名物です。

その一方で、家康の出演者が信玄公祭りに出ないと書いています。実はこちらの信玄公の方は、ちゃんとした理由があるからなのですが、それを書いていませんね。

『どうする家康』でも、まだ祭りのゲストに出演者が参加することがあるようですが、その一方で一切関わらない祭りもあります。
その代表例が、信玄公祭りでしょう。
◆第50回信玄公祭り 信玄公役が決定しました!(→link)
以前にも触れましたが、信玄公を務めるのは阿部寛さんでも眞栄田郷敦さんでもなく、『大奥』で徳川吉宗を演じた冨永愛さん。
意思決定の経緯は不明ながら、ともかく結果は結果。
なぜ大河ドラマが回避されたのか。あらためて考えていて浮かんできたのが脚本家の得意とする描写手法です。

これに関してですが、男性ばかりでなく女性も入れようということになり、富永さんに白羽の矢が立ったようです。

長崎幸太郎知事は「(祭りは)県の新しい姿を見せていく大きな機会」と述べ、女性活躍推進に力を入れる姿勢を示していく方針だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC069XC0W3A600C2000000/
(日本経済新聞)

ちなみに今年は、山本勘助も女性が演じるようで、信玄公だけではなさそうですね。

第50回信玄公祭り 山本勘助役が決定しました!
https://www.yamanashi-kankou.jp/shingenko-fes/50th_kansuke-kettei.html

武者さんは女性参画は好きでしょうから、こういうのはちゃんと紹介してはどうでしょうか。
あと今年の場合、信玄公は主役ではないということもあるでしょうね。それを考えれば、主人公を演じた綾瀬さんが会津関連イベントを10年間務めるというのはわからなくもありません。

そして、この後ですが、

『どうする家康』にせよ『コンフィデンスマン』などにせよ、この脚本家については
「二転三転する展開で視聴者が軽妙に騙される」
といった趣旨の文言が必ずのようについて回ります。

とあり、

徳川家康はむしろ誠実さが売り物です。
むろん誇張や美化もあるでしょうが、裏切られることの多かった織田信長に対し、一度もそんな素振りを見せていないのが家康。
秀吉だって、死を前にして、家康に秀頼を託しています。
実際の内面はともかく、誠意ある人物に思われていたのでしょう。
そういう人を主人公にして、どうして、軽妙に騙すのが得意な脚本家に依頼したのか?

この家康自身は寧ろ誠実で、だからこそ最初は悩みもし、その中でしたたかさを身に着けては行きますが、本質的な部分は第33回時点であってもそう変わっていないでしょう。そして古沢氏は、そういう家康の成長と変わらない部分とをきちんと描いているかと思います。ただドラマそのものは、この人らしい二転三転した展開、最初から時系列に沿って描かない展開は多めではあるでしょう。

そんな不誠実なドラマのもとには綺麗な花も咲かないし、美味しい実もならない。
騙されて近づくと造花がつけてあって、実はただのハリボテ。しかも蜂の巣が仕掛けてあって、逃げ惑う羽目になる。
それを「斬新だ!」「シン・桃李成蹊だ!」「ただの桃とスモモじゃつまらないでしょw」と木の周りにいる連中がニヤニヤと笑いながら見ている。

一体何を言いたいのですか、武者さんは?何か変な夢でも見たのですか?
先ほどの桃李成蹊になぞらえたいのでしょうが、この蜂の巣とは何ですか。何かの暗喩ですか。
そしてまた「シン・」だの「つまらないでしょ」だの、すべて武者さんの妄想でしかありません。
同じ揶揄するにしても、もう少しまともな方法はないかと思ってしまいます。
こんなことで引き合いに出される松坂桃李さんが気の毒になります。官兵衛の長政好きなのに…。

それと先ほどの大河絡みで書きましたが、松重さんに加えて松坂さんも綾瀬さんも出して来たのなら、ここで『いだてん』の話を…とは、なりませんかやはり。

「この素晴らしい木がわからないなんてバカw 怠慢だw」と嘲笑う者までいる始末です。

バカとまでは言いませんが、武者さんが『どうする家康』を、大河レビュアーであるにもかかわらず、少しも理解していないのは、残念ながら事実でしょう。

2013年と2023年の大河ドラマの違いとは、誠意の問題だと思います。
信頼関係を無茶苦茶に破壊しておいて、この後どうするつもりなのか。

どこが「誠意の問題」なのでしょうか。
今年のスタッフは誠意がないと言わんばかりですね。
そして「信頼関係を破壊」、この信頼関係とは具体的に何なのでしょうか。

皆さんの意見はNHKへ直接送りましょう。
◆NHK みなさまの声(→link)

ではまた支持の声と、それからラグビー中継に関して一言送っておきましょう。

飲み物-ワインと樽2
[ 2023/09/01 01:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第33回「裏切り者」あらすじと感想-2

第33回後半部分です。


信濃では真田昌幸が、嫡男信幸と碁を打ちながらこう言う。
「秀吉、家康、北条に上杉、もめればもめるほど甘い果実が落ちて来る。乱世を泳ぐとは愉快なものよ」
武田に仕え、武田滅亡後も謀略を巡らせて生き残ったこの昌幸、そして信幸と次男信繁は、信玄の権謀術数を最も受け継いだのかも知れなかった。ちょうどその折、徳川勢が攻めて来たとの知らせを受けた昌幸は、彼らを城内に封じ込めて皆殺しにせよと命じる。

一方その徳川勢、鳥居元忠、大久保忠世そして平岩親吉の軍は真田に惨敗する。徳川の恥と吐き捨てる忠勝。ひと時兵を退いただけと元忠は言い、さらに背後で助けている者がいると声を荒げる。つまり秀吉だった。天下は秀吉の思うままに回り、また数正は家康に、殿の上洛と新たな人質を求めていると伝える。

正信は秀吉が、豊臣という姓を名乗るらしいということに加え、四国や北国も平定して国替えを行っており、敵だった者から領地を取り上げて遠くへ追いやる、我らもひれ伏すればそうなると言う。秀吉に対抗すべく、忠勝や直政、康政は岡崎決戦を提案する。秀吉の天下がどれだけ持つか、下手を打てば向こうから崩れて来るかもと正信。

家康はこれ以上人質は送らず、岡崎決戦に備えると明言するが、数正は迷っているように見えた。家康から考えを申せと言われ、秀吉との面会を数正は提案する。家康も家臣たちも反発するが、数正は秀吉は関白で信雄もその下に入り、名実ともに織田家を超えたこと、大坂の町や城の大きさや華やかさを説き、最早秀吉の天下は崩れぬと言う。さらに数正は言う、戦となれば岡崎が焼け野原となると。

直政や忠勝は、我らが一丸となって戦えばそうはならん、長久手では勝ったと口々に言う。数正はそれを否定し、あんな勝利はささいなこと、今の我らと秀吉のありようを見れば、どちらが勝ったのか誰の目にも明らかであるとまで言う。この言葉は反発を招き、に調略されていたかという声が飛び、直政に至っては謀反の疑いと数正を斬ろうとする。しかし忠次はそんな直政を、数正は数正の考えを申したまでと制する。

そして家康は、自分は秀吉に劣るかと数正に尋ねるが、数正はこう答える。
「みっともないなまりをわざと使い、ぶざまな猿を演じ、人の懐に飛び込んで人心を操る」
「欲しいものを手に入れるためには手だてを選ばぬ。関白までも手に入れた」
さらに数正はあれは化け物じゃと口にし、数正は家康の方に向き直ってこう言う。
「殿は化け物にはかないませぬ」

そして秀吉への臣従を勧めるが、家康は怪物ならば退治せねばならぬ、支度をせいと立ち上がる。それには従えぬと数正。岡崎城代としてお断り申すと数正は頑なに言い、家康はついに数正を解任した。屋敷に戻った数正を忠次が訪ねて来る。忠次は数正が調略される人物ではなく、殿と皆のことを思っての発言であるのは理解していた。

しかし忠次は秀吉にひざまずくことで、5つの領国を始め、これまで苦労して手に入れたすべてを失うのを懸念していた。数正はそんな忠次に、国というものはなくなるかもしれんと洩らす。つまり秀吉の天下一統とは、日ノ本すべてが秀吉のものとなり、我らの国であって我らの国ではなくなると言う数正。訝しむ忠次に、乱世が終わるということは、そういうことだとも言う。国を失うことは皆も受け入れん、殿がそう決断すれば徳川は終わると忠次。

そんな皆を説得するのも殿の役目であると数正は言い、なおも国を守らぬ大名は生きては行けんと主張する忠次に、それだけが理由かのと尋ねる。忠次は、お主には見えているものがあるんじゃろ、殿と話せと促し、岡崎城へ向かった数正に家康は、幼い頃数正が苦手でいつも叱られていたが、そのおかげで今がある、そなたがわしをここまで連れて来てくれたんじゃと言い、そなたの言い分はわかっておるが、こうするほかないと胸中を明かす。

勝つ手だてが必ずやあると断言する家康だが、その一方で、そなたがいなければできぬと本音を洩らす。数正はそれに対して、大高城の兵糧入れがこの間のことのようでござる、多くの戦をし、多くの仲間を失った、様々な顔が今も夢によう出ると答える。さらに数正は言う。
「あの弱く優しかった殿が、かほどに強く勇ましくなられるとは、さぞやお苦しいことでございましょう」

苦しいことなどあるものか、わしは戦無き世を作る、この世を浄土にする、そう心に決めて来たと家康。数正は、亡きお人にそうお誓いなさったのですねと言う。家康は立ち上がり、数正に向かって言い放つ。
「王道をもって覇道を制す!わしにはできぬと申すか、数正」
数正はこう答えた、秀吉にひれ伏すなどと言ったら、この国を守るために死んでいった多くの者たちが化けて出ましょうと。

さらに数正は、危うく忘れるところでござった、殿を天下人にすることこそわが夢であると言い、またこうも言う。
「覚悟を決め申した!もう一たびこの老体に鞭打って大暴れいたしましょう!」
「私はどこまでも殿と一緒でこざる」

数正はさらに続ける。
「羽柴秀吉何するものぞ!我らの国を守り抜き、我らの殿を天下人にいたしまする!」
そして数正はその場を立ち去ろうとし、家康に背中を向けたまま再度こう口にする。
「殿、決してお忘れあるな。私はどこまでも殿と一緒でござる」

その夜。数正は木彫の仏像と手紙を残して家族と共に屋敷を去った。家康たちがその知らせを聞いて駆け付けた時には、忠次が先に来ており、妻子や家臣共々出奔したことを伝える。数正と鍋は、大坂城で秀吉、秀長そして寧々に目通りする。寧々は新しい仲間ができて嬉しいと鍋に言い、秀吉は家臣として新しい名「出雲守吉輝」を数正に与える。吉輝と名を改めた数正は、秀吉に忠誠を誓う。

そして岡崎の数正の屋敷では、家康が和正の置き手紙に目をやる。それには
「関白殿下 是天下人也」
とあった。大坂城では、鍋が内部の豪華さに目を見張りながら夫と共に歩いて行った。


この回のMVPとも言える石川数正、実際に大坂の繁栄ぶりを目の当たりにした彼は、家康に秀吉への臣従を勧めますが、家康も、他の家臣たちももちろん納得しません。何せ写真すらない時代のこと、いくら数正がその様子を説明しても、調略されたかと言われるのが落ちでした。

そして岡崎での戦に同意せず、岡崎城代を解かれるにまで至ります。そんな数正を忠次が訪ねて来て、秀吉に従うことで、領国を失うことを懸念します。数正はその忠次に対しても、日ノ本は秀吉のもの、自分の国などなくなると言いますが、つまりはそれこそが、戦国という、互いの領地を切り取りする時代の終焉ということを意味していました。そして数正は、皆が受け入れないなら殿が説得するまでと言い出します。

それを渋る忠次ですが、数正とのやり取りの中で、この男にしか見えないものがあると察し、家康と話をするように促します。そして岡崎城での家康と数正のやり取り。家康はかつて数正を苦手としていたものの、そのおかげで今の自分があると言います。しかし強くなるということは、それなりの苦しみや痛みも伴いがちではありました。

家康は瀬名に誓った戦無き世の実現にのために必死になっている感もあり、数正は態度を変えて、戦に参加し、殿を天下人にすると言い出します。これにより、数正は秀吉との一戦を受け入れたかに見えました。
しかしその後、数正は家族や家臣と出奔します。しかも
「関白殿下、これ天下人なり」
と、家康否定とも取れる書置きを残しての出奔でした。そして大坂で秀吉に臣従します。

忠次が言う通り、数正の苦言は、殿と皆のためを思ってのことでした。そして一度は、家康を天下人にするための戦をしたいとも言っていたのですが、なぜここに来て手のひら返しのようなことをしたのか。どうもこの行動に、数正しか見えていないことが隠されていそうです。

ところで前半部分の於義伊。元服も済まない少年が「捨て殺しとなさってください」と言うシーンに、『軍師官兵衛』で松寿丸が人質となったのがダブります。松寿丸の場合は特に、豊臣家での人生がその後に大きく影響しますが、秀康の場合は、秀吉に鶴松が生まれたことから秀吉の許を去って行き、その後結城家に入ることになります。


飲み物-パブのビール2
[ 2023/08/29 00:00 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『秀吉』の登場人物とキャスト

まずお断りです。『武将ジャパン』は都合で今日はお休みです。その代わりと言うのも何ですが、今回は先日の『秀吉』の続きです。それと先日投稿分で説明不足、改行なしの部分などがありましたので加筆または訂正しています。

さて『秀吉』も当然備中高松城の水攻めがあり、中国大返しがあって山崎の合戦となります。この時の光秀は自刃したということになっています。また光秀の謀反は家康が関与していること、石川五右衛門が秀吉の幼馴染であることなどもこの大河の特徴で、また足利義昭は、如何にも無能そうな感じに描かれています。

さらに竹中半兵衛が光秀の母親、美を思っているという設定ですが、これは美を逃がすための策でした。あと北政所の名は「おね」となっています。
その他にも、織田信勝と信孝が、それぞれ養子となった先の北畠、神戸を名乗っています。そして前出光秀の母のみならず、秀吉の父が登場したりしています。

また主演は竹中直人さんですが、準主役的キャストは、『太平記』に出演した俳優さんが多いです。おね、秀長、石田三成はそれぞれ沢口靖子さん、高嶋政伸さんそして真田広之さんです。尚幼少時の三成、佐吉を演じたのが小栗旬さんです。

あと信長が渡哲也さん、家康が西村雅彦(現・まさ彦)さん、秀吉の母なかが市原悦子さんとなっています。また『真田丸』で滝川一益を演じた段田安則さんが、この時も一益を演じています。

それ以外のキャストで別の戦国大河に出演した人も、当然というかかなりいます。明智光秀を演じた村上弘明さんは『武田信玄』にも出演していますし、浅井長政を演じた宅麻伸さんは、『どうする家康』の前田利家です。また小西行長を演じた小西博之さんは、『軍師官兵衛』に今井宗久の役で出ています。このキャスティング、「小西」つながりでしょうか。

尚、この『秀吉』で黒田(小寺)官兵衛を演じているのは伊武雅刀さんですが、この人は『軍師官兵衛』では千利休でしたね。しかしこの官兵衛は片脚が不自由なうえに、隻眼で眼帯をしているため、山本勘助のように見えます。

今川義元役の米倉斉加年さんは『国盗り物語』で竹中半兵衛役、そして千宗易(利休)は仲代達矢さんですが、こちらは『風林火山』の武田信虎役です。あと戦国大河ではありませんが、『鎌倉殿の13人』の善児役、梶原善さんがこの大河で、蜂須賀家の家臣の稲田植元を演じています。


飲み物-グラスのアイスティー
[ 2023/08/25 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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