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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『どうする家康』第35回「欲望の怪物」あらすじと感想-1

第35回前半部分です。


家康は上洛を決意する。そのための人質として、秀吉の母大政所(仲)が岡崎城に送り込まれた。旭と久々の対面を果たす仲は、井伊直政に目を奪われる。一方家康は秀吉との会見前夜、宿である秀長の屋敷に入る。敵陣真っただ中とも言える状況だが、そこへ秀吉が来るとの知らせが入る。秀吉は1人でやって来て、よう来てくれたのと涙ぐむ。さような芝居はなしにしましょうと家康。

すると秀吉はほくそ笑み、早う入ってこおと声をかける。障子が開くと、寧々をはじめ豊臣家の人々が顔をそろえており、花吹雪が散って歓待の宴が開かれる。秀吉は大はしゃぎで家康の家臣を寧々に紹介してまわる。しかも鳥居元忠に、家康の目の前で家臣にならないかと言ってみせ、寧々に注意されるものの、秀吉は家康の子於義伊を養子に貰い、家康は旭を正室に迎えている、おめえさんの家臣はわしの家臣だと言ってはばからず、やがて酔いつぶれてしまう。

お恥ずかしい限りと寧々は詫びるが、秀長は、人を知るには下から見上げるべしと意味ありげなことを言う。秀吉が昔からよく言っていたらしく、人は自分より下だと思う相手と対する時、本性が現れる、だからみっともない訛を使い、卑しいふりをして、常に一番下から本性を見極めるという意味らしい。また寧々は言う。秀吉が信用できると思えたのは2人だけ、信長様と徳川殿、2人とも裏がないと。だから兄は、徳川殿が来てくださって心底嬉しかったのだと秀長。

家康の家臣たち、忠次、正信、康政そして元忠もこの会話を聞いていた。秀長はさらに、天下一統したいのは兄も同じだから、末永くささえてやってくれと寧々共々家康に頭を下げる。家康は、殿下はどこか得体の知れぬ御仁と思っていたが、腹を割って話せば我らと同じで少し安堵したと言い、寝ている秀吉に向かって、よいお身内をお持ちでございますなと話しかける。

さらに家康は秀吉のそばへ行き、声をかける。
「起きておいででござろう」
秀吉はお前さんにはかなわんのうと起き上がる。家康は秀吉を支えると決め、もう陣羽織を着させぬ覚悟と口にする。秀吉はそれに閃いたようで、家康にこう頼む。
「明日、一同の前でそれやってちょ~でえ」

翌日、大勢の大名たちが居並ぶ中、家康は秀吉との対面を果たす。天下一統のため励みまするとの言葉に周囲がどよめく。しかし秀吉は、何かを催促しているように見えた。そこで家康は、殿下の陣羽織を頂戴いたしとうございますと述べる。ならぬ、余は関白であると同時に武将でもあり、戦場で陣羽織は欠かせぬと言うが、家康はこう遮る。
「この家康がいるからには、二度と、二度と、二度~と、殿下に陣羽織は着させませぬと」

秀吉はいささか大袈裟に、大名たちに向かって余を戦場に行かせぬと申しておる、あっぱれと言って、家康に例の鳥獣模様の陣羽織を着せかける。そして武士の鑑であると褒める秀吉だが、鳥居元忠は、殿にまでつまらん芝居をさせおってと如何にも不満げだった。直政がいたら暴れていたかも知れん、連れてこんでよかったと康政。実は当初は元忠が岡崎に残り、直政が同行するはずだった。

正信は旭様が、彦殿と直政を取り替えてほしいと申されてなと言う。理由を聞かれた正信は、殿のそばには彦殿がおらねばならんと言うことじゃろうなと言い、元忠は、旭様もようおわかりだわと納得する。その頃直政は仲や旭と食事を共にしており、仲は直政を美しいのうとかなり気に入っていた。そして直政に、魚の骨には気を付けよと骨を取ってやろうとする。

その時旭は、外に薪やわらの束が積まれているのを目にして、あれは何かと直政に尋ねる。寒くなって来たので、薪に困らぬようにと直政は答えるが、その時部屋の外に忠世が現れ、直政は外へ出る。これはなんのまねじゃと尋ねられ、直政は仲と旭には悟られぬように、大坂の殿に何かあれば、これに火をつけてばあさんを焼き殺すと答える。やりすぎであろうと驚く忠世に直政は平然と、秀吉への脅しでござる、人質の役目とはかくなるものと言う。

大坂では祝いの儀も滞りなく済んだが、秀吉はここに来なかった大名が何人かおる、その1人を叱り飛ばしに西へ向かうと言う。九州の島津のことであった。そして家康には、軍勢を差し向けて関東の北条を叱り飛ばすように言うが、それには厄介事が1つあった。それは真田であり、北条に与えた沼田領に居座ったまま、言うことを聞かずにいた。

真田は徳川の与力だからしかと飼いならせと秀吉は言うが、家康はこう尋ねる。
「裏からこっそり餌を与えたのはどなたです?」
それがもとで尚更言うことを聞かなくなったと言う家康に秀吉は、真田は表裏秘境のものだでと言う。つまり、表と裏を使い分ける曲者であった。自分たちも手を焼いていると秀長。

浜松城では於愛が家康の手紙を手に、家臣の妻たちに、天下の行く末について語り合っていること、天子様にお目にかかって、正三位権中納言の位を賜ったことを話す。しかしそんな中、本多忠勝の娘稲だけは席を外し、退屈そうにしていた。於愛は、あなたの父上に言いつけますよと稲を叱る。

そして岡崎城では、仲が直政に団子を食べさせてやったりと、我が子のように扱っていた。仲はまたも直政の容姿をほめ、母上に礼を言わなかんのうと言う。しかし直政の母ひよは、少し前に世を去っていた。ご自慢の息子であったことでしょうなと言う旭に、直政は自分は悪童で母を泣かせており、仕官できたのも母が方々に頭を下げてくれたから、もう少し孝行すればよかったと答える。

出世されて喜んでおられようと旭に言われるものの、出世ということでは関白様にかなわないと直政。さぞお幸せなことでしょう、天下一の孝行息子であらせられると直政に言われた仲は、怪訝そうな顔をする。


家康が上洛し、秀吉に何とも変わった、ある意味秀吉らしい歓待を受けます。そしてその時秀長や北政所とも話し、秀吉が自分をどう評価していたのかを知ることになります。その秀吉は酔いつぶれて寝ているように見せかけ、実は狸寝入りをして会話を盗み聞きしていたのを家康に見破られてしまいますが、その時家康が陣羽織と口にしたのを聞いて、それを明日拝謁の場で言ってくれと頼みます。

翌日対面は滞りなく終わりますが、しかし何とも芝居がかった雰囲気の対面でした。これまた秀吉の好みと言えそうですが、元忠や康政ら家康の家臣たちは不満そうです。井伊直政を連れて来なくてよかった、この件で暴れているだろうと言う康政ですが、本来は直政が家康に随行するはずでした。旭の希望で元忠となったわけですが、如才ない正信は、殿には彦殿がいなかればならないと説明し、元忠も旭様はおわかりだとまんざらでもなさそうです。

その直政が残ったのは、無論大政所である仲のお気に入りだからでした。この仲、娘の夫の家臣であるはずの直政の、食膳の魚の骨を取ってやったり、団子を食べさせてやったりします。一方で直政は、大坂で家康の身に何かあったら、外の薪に火をつけて、仲を焼き殺してしまおうという、物騒な計画を練ってはいるのですが…。しかし仲を演じる高畑淳子さんが、世話を焼くシーンに、『舞いあがれ!』の祥子ばんばがやはりダブります。

仲がここまで直政の面倒を見たがるのは、本来の自分の息子である秀吉が天下人となってしまい、自分とは最早違った世界の住人になった感があって、どこか息子のように可愛がる存在を求めていたからとも言えそうです。一方でこの儀式に出席しなかった島津を、秀吉は成敗すると言い、家康には北条に軍事介入しろと命じます。実際に陣羽織を着ずに済むようになるまで、もう少し年月がかかりそうです。

そして於愛。彼女のそばにいるのは、家臣の夫人たちと思われます。それぞれの夫の着物と色を合わせているのであれば、恐らくは向かって左から大久保忠世、鳥居元忠、そして右端が井伊直政の夫人でしょうか。そんな中、1人席を外してどこかつまらなそうにしているのは、本多忠勝の娘の稲、後の小松姫です。

そして今回から、OPが完結編仕様になっています。兎が走っていたのが馬となり、文字通り走馬灯のようになっているのは、年月の経過の比喩のようにも見えます。

飲み物-2種類のカクテル
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[ 2023/09/18 01:00 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第34回に関しての武将ジャパンの記事について-1

第34回の『武将ジャパン』大河コラムその1です。

のっけから
「木村多江さんが美しい。
されど妙な衣装のせいで気が散ってしまう。そして石川数正の出奔がナレーションで説明されますが、いつもの素っ頓狂な調子のため、とても劇中に入り込めません」
で、
「落ち着いたトーンで、一気に物語の世界へ引き込んでくれた前作『鎌倉殿の13人』から1年足らずで、どうしてこうなった」
「どうしてこうなった」ではなく、武者さんが最初から今年の大河を、ネガティブ視線で見ているからではないでしょうか?

三河岡崎城では、井伊直政がキンキン声で怒っています。
腹の底から声を出す発生法を、誰か指導しないのでしょうか。
これは家康もそうで、ボソボソ低い声で喋ればいいというものではないでしょう。
シリアス=ボソボソ口調
という風に思っていそうですが、そんなわけはありません。

直政は、家康を侮辱しているとも取れる数正の書置きに怒っているだけで、別にキンキン声でもありませんし、家康がその直政を諭す様子もちゃんと聞き取れますが…。

そして
「特にセリフが長い家康と秀吉の滑舌が悪く、中身を正確に把握しようと思えば字幕が必須です」
ならば最初から字幕を出して観てください。言っては何ですが、武者さんセリフの聞き違いと思われるところが時々ありますから、その方がいいと思いますね。
あと秀吉の滑舌ですが、私はこの人の会話は寧ろはっきり聞こえます。

いかにもわざとらしいクセの強い声と演技の本多正信。
常に皮肉っぽい調子ですと、いざという時に効果が薄れてしまいませんか。
これでは正信の賢さより、イキリ厨二病に見えてしまい辛い。本当にあんな人物が家康の知恵袋になり得たとは思えません。
扇子で直政を指す仕草もかなり挑発的です。
直政が本当にキレやすいキャラクターだったら、バカにされたと感じて取っ組み合いになっても不思議じゃないでしょう。

そもそも武者さんは、最初からドラマを観る気がないのでは?そう思われても不思議じゃないでしょう。
ここのシーンは石川数正が出奔してしまい、皆が頭を抱え、それでも家康が戦の準備をと言って、軍を武田式に改めようとしているところです。そういう流れには何も触れず、やれ誰それがわざとらしいだの挑発的だの、この内容を少しでも捉えていたら、なぜそのようになるのか理解できるかと思いますけどね。

どうしちゃったの、えびすくい担当者!
えびすくいおじさんの目が虚です。
得意技を封じられると調子が落ちてしまうのですかね?

酒井忠次は単なる「海老すくい」芸人ではありませんよ。
数正の不在をも重臣としてきちんと埋め、家康にはきちんと言うべきことを言う。
逆に「海老すくい」の時のような、はしゃいだ目をしていてはおかしくありませんか。寧ろこの忠次、左衛門は常に真剣な数正とは違い、時にあの「海老すくい」で場を盛り上げるからこそ、数正とは違った魅力があるのも事実ですが。

残念ですが、もちろん演じる大森南朋さんには罪がない。それどころか北野武監督『首』の公開が間近に迫っております!
大森さんの真骨頂でしたら予告編からにじみ出ています。

大河に直接関係ない作品であれば、他のコラムでやっていただけないでしょうか。
それでなくても、特に後の方のページでは関係ないことを引っ張って来て、強引に大河そのものと絡めようとする傾向がかなり見られますが、あまりいいとは言えない、と言うよりよくないことだと思いますが。

1分24秒ぐらいに登場する羽柴秀長。
非常に風格があり、理想的な秀吉の弟が見られそうです。
もう、ビッグモーターの影がチラつかないだけで、その戦国の世界にスンナリと入っていけそうな……映画の公開日を指折り数えています。

この羽柴秀長、先ほどの映画の中で大森さんが演じているらしいのですが、直接関係ないものを、なぜ大河レビュー(一応)と混ぜこぜにしたがるのでしょうね。そんなに楽しみなら、その映画の方のコラムに没頭していただきたい。
そしてここでまた「ビッグモーター」。
書いていることがことごとく嫌味にしかなっていませんね。

視力抜群、レーシックお愛がゆるかわ仏様を持ち込みます。
数正が作ったというもので、その出来栄えが……小道具スタッフもあまり気合が入っていないのでしょうか。
『麒麟がくる』の平蜘蛛や『鎌倉殿の13人』の仏像と落差が惨たらしい。
しかしフィギュア作り……もとい木彫りの像が好きなドラマじゃのう!
他にアイテムを思いつかないんでしょうか。

ここがまた5行しかないのに1パラグラフ。
そしてまた「レーシック」。まあ後ほど、於愛は近眼だとわかる描写が出てくるのですが、それはお構いなしなのでしょうか。
そして木彫りの仏像、素人である数正が作ったものらしいなと思いますが、ここでまた麒麟と鎌倉殿を叩き棒。
思うのですが、こんなことしたら叩き棒にしている作品のイメージが悪くなりそうですね。第一『鎌倉殿』の仏像と一口に言っても、仏像はかなり出て来ますが、そのうちのどれですか?いや仏像ならまだしも、平蜘蛛と数正手作りの仏像を、なぜ比較するのでしょうね?このへんが実に不思議で、腑に落ちないのですけど。

家康が暗い室内で何かを並べています。
するとそこへ数正の姿が。
ピアノがピロピロと流れ、数正が家康の首に刃を突きつける。で、秀吉が「殺せ」と言う。
もうしつこいばかりの夢オチには、げんなりするばかりです。
本作は、何度こうした展開を用いるのでしょう。

何かて、あの名前を書いた兵棋みたいなものでしょうか。
数正、ひいては秀吉が現れるのは、いざ戦になった時の徳川方の不利を示すものであり、それを夢に見るほど家康が思いつめていたという意味では、別に不自然な展開ではありません。さらにその後に、戦をと思っていた秀吉の出鼻をくじくような天正地震が起こるわけですね。

三方ヶ原で死んだとか、本能寺は家康が起こすとか、史実からしてあまりにチャチな「そんなわけないでしょ……」と脱力するような話を引っ張るんですよね。

家康は三方ヶ原で死んでいないし、本能寺の変も引き起こしていませんよ。
三方ヶ原では家康の甲冑をつけた夏目広次が身代わりになったし、本能寺も実現があまりに難しかったし、何よりも光秀が先に来てしまいましたし。
勝手に決めつけないでください。

天正13年(1586年)11月29日に発生した天正大地震。
ナマズがヌメヌメして地震を示すアニメがいささか無神経ではありませんか。
なぜ、こんなほっこりアニメで描かれるのか……というか、本作は常に先人への敬意が欠けているように感じます。
江戸時代のナマズ絵は確かにユニークです。そういう絵へのオマージュを感じさせない絵柄が辛い。
(中略)
なにより大地震は日本人にとって切っても切れない悲劇の歴史のはずなのに、そのショックよりも注目されるのがあの変な仏像とか、まるでリアリティが感じられないのです。

武者さん必ず出してくるだろうなと思いました。
『舞いあがれ!』でも阪神淡路大震災が出て来ない(舞台となる東大阪はそこまで被害がなかった)と書くのみならず、東日本大震災も描かれないことが不満だったようです。距離的に遠く直接の被害がない、しかも登場人物がその時東北地方にいたとか、そういう設定でもないのに、なぜそこまでこだわるのでしょうか。
他にも地震の悲惨さを描いた作品はあるのですから、そちらの方を紹介しては如何でしょうか。

天正大地震はマグニチュード8.0前後と推定される凄まじいほどの揺れです。
しかも直下型地震。
◆岐阜県:天正地震(→link)
濃尾地震と並ぶ過去最大規模の大地震なのに、注目すべきは数正フィギュアの話とは……。
こうした描き方から浮かび上がってくることがあります。
本作が大事にしているのは、家康と半径数メートルの出来事。
今回は数正がテーマにされているのであり、民なんてどうでもいい。
本当に家康の良さを見せるのであれば、被災者に炊き出しを提案するとかできたはずです。

天正地震はM7.8、震度7と推定されています。リンクを引っ張って来るだけではなく、本文で震度もきちんと書いてください。ちなみに震度7は東日本大震災の揺れに匹敵します。

そして
「今回は数正がテーマにされているのであり、民なんてどうでもいい」
康は領内各地を見回ってくると於愛に言っていますが、それは無視なのでしょうか?こういうところがきちんと観ていないなと思われる所以です。

『麒麟がくる』の足利義昭は、貧民救済が実現できるなら将軍になってもよいと考えていた。それを忘れ、戦をした己を恥じて、駒の前で己の首を絞めていました。
『どうする家康』には、人を救うための葛藤がまるでない。だからこそ、偽善的なドラマに見えるのです。

自分が望むように描かれていないと、何でも妄想に偽善的ですね。
一方秀吉の方は、犠牲者が多いことを秀長が悲痛な口調で伝えています。武者さんが何かと揶揄したがる秀長ですが、この言葉はきちんと聞いておくべきでした。
そして寧々は
「もはや戦どころではないわ。民を救うのが先でごぜえますでしょ」
と言っています。
一体貴方は何を観ていたのですか?そう言いたくもなりますね。

でこの後『いだてん』や『青天を衝け』の関東大震災の描写が出て来ますが、ここでは省きます。
そして

自分たちの都合のいいように震災を描くのは、あまりに悪質であると思います。

自分の都合のいいようにドラマを観て叩くのもまた、悪質であると思いますが。

飲み物-マグに注がれたビール
[ 2023/09/06 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第29回の武将ジャパンコラムに関するnote記事とイチジク絡みで少し

さて、今回もいくつかtaketak39460607さんのnote記事からご紹介します。

大河コラムについて思ふ事~『どうする家康』第29回~
https://note.com/taketak39460607/n/n9fdaa845c3fd

まず、これは『武将ジャパン』のツイート関連です。

「本能寺周辺に潜ませていた500人もの伊賀者はどこへ?
常に一緒にいなくても警護のために控えることはできるし、伊賀の頭領にも話を通せたのでは?」
とあるのですが、これに関しては、やはり家康自身が、指示するまで伊賀者たちを動かすなと言っていたこと、半蔵、大鼠、大山犬たちは彼らを待機させたまま、家康を助ける行動に出たこと、大人数での移動は目につきやすいこと、伊賀の頭領に話を通すにしても、まず徳川一行との合流を図ったうえでやるべきことと指摘されています。

実際この『武将ジャパン』、こちらのツイにしても大河コラムにしても、
「家康が伊賀者たちは指示するまで動かさないように命じる」
この点があまり省みられていないように思われます。

そして武者さんが、忍びたちを『鬼滅の刃』の宇髄天元と比較している点。
こちらも、伊賀や甲賀の忍びたちは領主に仕えるのではなく、金銭と引き換えに、傭兵や足軽として奇襲戦法を行う人々であると思われること、しかも『鬼滅の刃』は大正時代が舞台で、既に忍者そのものが過去の存在となっており、実際の戦国時代の忍びとの比較は無理があるとの指摘があります。

これも『鬼滅の刃』がいけないとは言いませんが、たとえば時代劇や映画などと比較することはできなかったのでしょうか。

あとクナイをヘアアクセサリーのように使うのもおかしいと言う記述で、それは携帯のためであると論破されています。実際女性の場合、髪の中に隠すというのはあってもおかしくないでしょう。特に結髪が一般的になった江戸時代では、時代劇で髪の中にものを隠すというのを見た記憶があります。

また織田信長の殺陣が江戸時代的なのは、チャンバラの動きが得意な役者さん主導とあるところ、恐らくは岡田准一さんであるだろうが、武術関係のインストラクターの資格がある岡田さんに加え、アクションや武術指導の方もいるとこちらも指摘されています。
しかし思うのですが、武者さんは俳優さんとディレクターだけで、殺陣を決めていると思っているのでしょうか。

そして他にも色々と指摘があり、やはりそうなんだなとうなずける部分、なるほどと思わされる部分など様々です。
で、これは如何にも武者さんらしいと言っていいのでしょうか。
こちらのスポーツ紙(多分デイリースポーツ)は阪神タイガーズに甘いが、そのタイガースよりも今年の大河に甘いという武者さんの記述がありますが、それに対しても、伊賀越えは『真田丸』のが有名だが、今年のはどうなるのかと書かれているだけで、しかも7月7日付の記事であり、どう評価しろと言いたいのかと言われています。

そのスポーツ紙の記事ですが、多分第29回のコラム本文に貼られていた、このヘッドラインの記事でしょう。
「大河「家康」ついに伊賀越え判明 「真田丸」より深刻苦難 陰湿光秀に命狙われ絶体絶命 家康走る!」


それと先日書いた「イチジク=イヌビワ」の件、実はこのtaketak39460607さんが調べていて、記事中でも言及されています。

それ絡みで、現在我々がイチジクと呼んでいる植物の方、これがいつ紹介されたのかですが、どうやら天草に最初にもたらされたようです。恐らく天正遣欧使節と関係があるでしょう。1591年に、ポルトガルの宣教師によって伝えられているらしく、こちらのサイトに明記されています。

南蛮柿(イチジク)
https://amakusa-kankou.com/
local_specialty/%E3%82%A4%E3%83%81%E3%82%B8%E3%82%AF/
(あまくさ苓北観光協会)

天草では今も南蛮柿と呼ぶようで、この言葉で検索すると関連サイトがヒットします。イチジクを加工した名産物も多く、「四郎の初恋」なるお菓子やジャムもあるようです。

それから朝ドラ『舞いあがれ!』を観ていた方なら、ご存知と思われる五島のバラモン凧、実は天草にもあります。長崎から伝わったもので、こちらでは「日の出鶴」の凧が有名らしいです。


飲み物-グラスビール
[ 2023/08/06 01:15 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

日本代表VSトンガ戦の結果と『舞いあがれ!』とロブ・ペニー氏

7月29日の花園ラグビー場でのトンガ戦、日本が勝利です。しかしながら気温は28度とは言え湿度が86パーセント(29日午後8時現在)、かなり蒸し暑い中での試合でした。トンガの選手にしてみれば、南半球で、今のシーズンは気温が低めの母国の方が、よほど涼しかったのではないかと思われます。

さてこの試合の経過に関しては、以下のリンクをご覧ください。

(日本ラグビーフットボール協会公式サイト)

得点差はそうなかったものの、試合の大部分で日本がリードを守った試合で、途中交代の松田力也選手のPG、さらには、松島・堀江両選手の好プレイが勝利につながったと言ってもよさそうです。

日本代表、タフなトンガを倒し今季初勝利。姫野「素直に嬉しい」

トンガ戦での勝利のタックルと対応力。松島幸太朗の価値

そして地上波ではNHKで放送されたこの試合、朝ドラ『舞いあがれ!』で、"ドーベルマン"望月佳晴を演じた松尾諭さんと、その娘で舞の親友の久留美を演じた山下美月さんがゲストでした。個人的に、関係者でない人物が試合に呼ばれるのにはやや抵抗がありますが、『舞いあがれ!』で、2019年ワールドカップの試合に関する描写がなかったこともあるので(2015年のはあり)、これはよしとしましょう。

あとNHK関連でもうひとつ。U20のヘッドコーチで、来シーズンからスーパーラグビーのクルセイダーズの指揮を執るロブ・ペニー氏が、U20指導の際にミニチームを4つ編成し、チームアクティビティを高めたということですが、それぞれのチームの名前が、

うつけ
楽市楽座
安土
ロブナガ

となっていたそうです。ペニー氏によれば、容赦ない精神を持った信長をチームポリシーとして掲げたとのこと。あるいは、今年の大河を観ていたのでしょうか。

飲み物-ギネススタウト
[ 2023/08/03 01:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

織田信忠関連記述の訂正と公式サイトから(含新キャスト扮装写真)

第28回のあらすじと感想1の冒頭でも書いていますが、前回に関する『武将ジャパン』大河コラムに

家康以外も本作の登場人物は発想がおかしい。信長が「家康に討たれてもいい」と感傷的に語りますが、誰もかれもがリーダーとしての責任感が欠落していますね。
信長は嫡男・信忠まで犠牲にしてしまいます。
もしそのリスクを前もってわかっていたのであれば、信忠だけでも別の場所に泊まらせておくわけにはいなかったのでしょうか。

と書かれていました。それに対して私はこう書いています。

「嫡男・信忠まで犠牲にしています」
この第27回に、そのシーンはありませんが…まだ放送されてもいないことを前提にしないでください。そして信長と信忠が共に死んだのは史料の上でのことであり、このドラマ独自の設定ではありません。

実はこの時迂闊なことに、史料で既にその後が定まっている人である以上、それを変えることはできないとしながらも、この時信忠は妙覚寺にいて、その意味で別の場所に泊まっているという点の指摘をしておりませんでした。従ってどこかよくわからない文章になってしまい、その後書き直しています。また、taketak39460607さんのnoteを引用させていただいていますが、それも引用が不十分と思われたため直しています。taketak39460607さん、そしてこれを読んでくださっている皆様、失礼いたしました。

ところで『三河物語』では本能寺に明智軍が押し入った時、信長は信忠の謀反かと森乱に尋ね、乱が明智であると答えたことになっています。

それから『ステラネット』で、以前もご紹介したことがある鈴木裕司氏の『どうする家康』の観られ方について。

松本大河の中間決算~歴史物語か人間ドラマか~

若年層が観ているということが、今回の大きな特色であると言えそうです。あとSNSとの親和性も高そうです。
『武将ジャパン』大河コラムでは、ネガティブな形ながらSNSとの親和性は指摘されているものの、ドラマ、特に女性キャラの描かれ方がおじさん好みとされています。しかし実際はおじさんではなく、若者の支持が意外と高いのですね。

あと記事中に登場する手持ちカメラにのシーンに関して。これもまた例の大河コラムにあったのですが、今回録画を観てみても、特に気になる部分はありませんでした。しいて言えば、それぞれが心情を吐露する辺りで、いくらか周囲が緩やかに動いているように見えましたが、このようなシーンならそれもまた一つの手法でしょう。

しかし第28回、三英傑プラス光秀それぞれの本能寺、お市の含みを持たせた言い方などなど、あれこれ書いてもまだ足りないように思えるので、いずれまた改めて書きたいと思います。
そして公式サイトから、まず於愛が茶屋四郎次郎と作った富士遊覧しおりについて。

富士遊覧之栞
信玄の隠し湯のところで「 武田軍の強さは“テルマエ”にあったのですね!」とあるのには笑えます。
それから信長の衣装が徐々に血に染まって行くところ、その裏話です。

人物デザインの創作現場から vol.7 ~ うつけものへの回帰 ~ 

実際ドラマでも映画でも、衣装を「汚す」というのは大変なようです。
そしてもう1つ、先日発表されたキャストの扮装写真です。
まず織田(豊臣)勢から織田信雄、茶々、寧々、仲、旭、秀長、丹羽長秀と池田恒興です。


仲を演じる高畑さんがどうも祥子ばんばに見えますね。
そして茶々を演じるのは白鳥玉季さんです。

それから真田勢。『真田丸』とはまた一味違います。


あと北条勢。駿河太郎さんの氏政は曲者風な感じです。



飲み物-グラスのアイスカフェオレ
[ 2023/07/25 01:15 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第27回に関しての武将ジャパンの記事について-5

このところ、キャストやスタッフへの誹謗中傷の有無を確認する目的もあって、このコラムを見ていることは、前にも書きました。そして毎度のように思うのが、

陰謀論とかカルトという言葉を持ち出したがる
好きな大河を叩き棒にして叩く
海外ドラマや自分が好きなドラマ(大河以外の)を叩き棒にして叩く
ドラマ中の所作や舞、衣装などを一方的に叩く
登場人物を役名で呼ばない
(大久保忠世をスイカバーとか、大河ではありませんが『舞いあがれ!』の由良を先輩Aと呼ぶなど)

まして今年の場合、ドラマ叩きのうえにジャニーズ叩きをするので、かなりエスカレートしているように見えます。また同じ叩くにしても、もう少しひねりのある叩き方をすればともかく、正直、あまり芸がない叩き方だなと思えてしまいます。

そして度々ご紹介しているtaketak39460607さんのnoteから、おかしいと指摘されている部分をいくつかピックアップさせていただきます。実はこの中には、私が書き洩らしていたものもありますので。
https://note.com/taketak39460607/n/n5b5d289ad50d

1. 信長が寝ている安土城の書庫が、家康の書庫のようだと書いている点を指摘されている
2. 家康と信長が、富士の裾野(浮島ヶ原)で馬を走らせているのを『「撮影してますよ」感がにじみ出た安っぽい撮影風景』と武者さんが指摘し、本当に撮影風景を見ているのかと反論されている
(私もなぜ「撮影してますよ」感などと書くのが不思議です。その前に『鎌倉殿の13人』を比較対象として持ち出しており、確かに雰囲気は違いますが、『どうする家康』が安っぽいなどとは思いません)
3. (大久保忠世を)『スイカバーの精霊』ではなく、名前をきちんと提示して、きちんとどういうところが密談としておかしいのか具体的に書くべきだと言われている
4. (説明セリフを武者さんが云々している点で)『どうする家康』はドラマだから、観客・視聴者に向けての説明がてらセリフを話すのはある事だと思うと指摘されている
5. あらすじのおじさん構文バージョンを、いい加減やめたらどうかと言われている
6. 「信長の嫡男・信忠を犠牲にし、リスクを前もってわかっていたなら、信忠だけでも別の場所に泊まらせておけなかったのか」
このように書く武者さんに対し、taketak39460607さんは、信忠が妙覚寺を宿舎としていたことを指摘している。しかも武者さんは、信忠が犠牲になるのは史実であり、ドラマの中での設定ではないにもかかわらず
「史料上・歴史上起きた事をリスク回避として変えることはできないか」とここで主張しているに等しく、これもまた歴史改変ではないかと反論されている

特に一番最後の、なぜ信忠を別の場所に泊まらせておけなかったのかという点ですが、あれはやはり変ですね。信忠もこの本能寺の変で亡くなることは、史料上で実際にあったとされることであり、制作者サイドの意図ではないはずです。この論理で行けば、信長を本能寺に泊まらせないで、本能寺の変を回避しましょうなどとなってしまいかねません。また信忠は「別の場所」つまり妙覚寺を宿としており、本能寺には宿泊しておらず、その意味では「別の場所に泊まって」います。

私も数日前の投稿でこの部分はおかしいと書いていますが、もうひとつこれに似た記述があります。それは第25回関連のコラムで、この大河の制作陣が女性キャラを殺したがると、武者さんが指摘していた件についてです。もう一度ここに上げておきますが

このドラマの作り手は、家康という題材をみたとき、天下統一や江戸幕府を開いたといった話はすっとばし、こう思ったのでしょう。
「ヤッベwwこれだとヒロイン殺せるじゃんwww美男美女キャスティングにして盛り上げられるしwww」
ヒロイン殺しという要素に、浮かれちゃったとしか思えないんですよね。
(中略)
田鶴だの、阿月だの、今まで描かれてきた女性にしても、自己実現と命を引き換えにして散ってゆきます。
(中略)
歳をとって“賞味期限”が切れた女なんて邪魔なだけだから、殺してでも入れ替えていくのがいいに決まっているんですよ。と、ミソジニストの考え方ならそうなる。

この場合阿月はオリキャラですが、田鶴は実在した人物です。まず2人とも「ヒロイン」ではなく、その回に於いて中心的存在となった女性キャラであると言っておきます。そしてオリキャラである阿月なら、彼女が役目を果たし終えた時点で、制作陣の意図により息絶えるという設定はありえます。
しかし田鶴の場合は、多くの史料で討ち死にしたとなっており、彼女が死ぬのはドラマの制作陣の意図ではありません。たとえば本当は生きながらえたのに、敢えて死ぬ設定にさせたというわけではないのです。にも拘わらず武者さんは、制作サイドが事実と違う設定にして、女性キャラを殺したと言わんばかりです。

これなら『鎌倉殿の13人』で登場した八重も諸説ありますが、あの時点でああいう死に方をさせています。ならば武者さんはこの時も、「このドラマの作り手は『ヒロイン殺し』という要素に浮かれた」と書いてもおかしくないはずなのですが、そのようには書いていません。

あとこれも先日触れた、万千代(直政)の義経気取りのセリフを提灯記事と断定し、義経は本当は強くなかった、弓流しの例があるとした部分について。これも、そこまで弓流しにこだわるべきなのかどうか疑問です。またこの当時、この弓流しの逸話はどのくらい人々の知るところとなっていたのでしょうか。

武者さんは、自分が弓流しが好きだからそれを考慮に入れろ、入れないとはけしからん、義経は実は弱いという史実にもとると言いたげにも見えますが、大河は武者さんだけのためにあるのではありません。やはり菅田将暉さんと板垣さんをダブらせるような設定にしたのが面白くなくて、難癖をつけているようにもしか見えないのです。万千代が、小兵でも強い義経に自分もあやかりたいと思ったとしても、別にいいではないですか。
(2023年7月23日一部修正)


飲み物-冷えたビール2杯
[ 2023/07/23 00:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第27回に関しての武将ジャパンの記事について-3

まず、先日分とその前もですが、後で多少手を加えています。それからHey!Say!Jump!の、中島裕翔さんの「さん」が抜けていたので直しています。失礼いたしました。では第27回関連の『武将ジャパン』大河コラム、その3です。

しかし、本作にも絶対に手を抜かない場面があります。
女遊びの描写です。
(中略)
『麒麟がくる』では台詞だけで秀吉の女遊びを表現していたのに、ゲスい今年は、ここぞとばかりに用意しておく。だいたい、なんでこの秀吉は信長が討たれるかもしれないと期待している前提なのですか? 結果から遡って騙そうとするのって、歴史もので最もやってはいけないことです。

麒麟は麒麟、家康は家康、佐々木蔵之介さんとムロツヨシさんは同じ秀吉でもキャラ設定が異なります。逆に、陣中に遊女を入れていけないということはないのだし、『風林火山』などでも登場していましたね。しかし、武者さんが言うほど女遊びのシーンがあったでしょうか?

そして秀吉ですが、そろそろ信長もいなくなってくれないかなと、半分冗談半分本音といった感じで独り言を言うものの、自分はバカを見るからやらない、ただもし徳川がやってしまった時のために、引き返す用意だけはしておこうと言っているわけです。無論これは、和睦が成れば引き返すという意味もあるでしょう。

秀吉だけわざとらしく訛らせているのですが、イントネーションが他の地域と混ざっていておかしい。
『レジェンド&バタフライ』も訛りがおかしかったものです。
京雀の関西弁すら無茶苦茶なイントネーションに聞こえました。

「イントネーションが他の地域と混ざっていておかしい」
秀吉は尾張言葉と思われますが、他の地域てどこですか?京の人々の「関西弁」(京ことばと言ってほしい)の無茶苦茶の基準は?

このドラマは、まともな知識を持たずに作っているのでは?という場面がちょいちょい現れます。
・北半球なのに南の方角に虹が出る
・当時は茶器だけに用いられた陶磁器に米飯をよそう
・狼が減っている(新規)

まず南の方角に虹が出ることはあります。本来の虹があり、さらにもう一度光が反射することで、元々の虹の外に見える虹がありますが、副(二次)虹と呼ばれているようです。そしてさらにもう一度反射すると、今度は太陽の方に虹が見え、これを三次虹と呼ぶようですが、非常に珍しいとされています。

それから陶磁器にご飯をよそうのは、山茶碗ではないかとも思われます。東海地方を中心に見られた食器で、釉を使わずに焼かれています。ただドラマの中のは丸みを帯びていますが、出土しているのはもう少し平坦な形の物のようです。
これに関してはこちらが詳しそうです。

山茶碗の用途をめぐって̶摩滅痕の分析から̶
http://www.maibun.com/DownDate/PDFdate/kiyo07/0708take.pdf
(愛知県埋蔵文化財センター)

そして「狼が減っている」と言うよりは、於愛が自分は兎を見たことはあるが狼は見たことはない、つまり狼は減っていて兎はたくさんいる、ゆえに沢山いる兎の方がたくましいのではと結論づけているわけです。

なのに狼が減ったのはどうこうという文章が書き連ねられ、しょうもないミス、脚本家が歴史に興味がないなどとありますが、叩きたくてたまらないように見えてしまいます。しかもこの場合、武者さんがドラマ本編をちゃんと観ないという「ミス」をしているように見えますが。

大河ドラマで織田信長を演じる――。
もしもそんな依頼があれば、役者冥利に尽きる一世一代の大役であり、心踊ることでしょう。

無論演じる側としてはそうでしょうが、その信長の役どころや出演回数は様々だと思います。たとえば吉田鋼太郎さんが演じた『真田丸』の信長の出番はかなり限られていました。

けれども、そんな晴れ舞台の脚本があまりにひどい。
そうなったら、どこに怒りをぶつければよいのか。
過去にそんな無念の思いを抱いた役者はおります。
『天地人』で信長を演じた吉川晃司さんは不満を漏らしていたとか。

吉川さんが不満を洩らしていたという、その裏付けを知りたいものです。
そしてその吉川さんが『八重の桜』で演じた西郷隆盛はよかったなどとありますが、『舞いあがれ!』の大河内教官はどう映ったのでしょうか。そして他の俳優さんも、大河のリベンジがどうこうと続き、さらに岡田さんを
「残念信長枠」
と決めつけてこう書いています。

◆「どうする家康」岡田准一 信長役再挑戦に意欲「いつかまた出会えれば」実は“初回からOA未見”と告白(→link)
「信長役の再挑戦に意欲」という言葉でかなり肯定的に描かれていますが、実際は少なからず不満がおありでは?
「実は初回からオンエアを見ていない」
とのこと。
それだけでもちょっとした驚きですが、冗談でごまかしたかのように以下のような発言をされています。

とあり、記事の引用が以下のようになされています。

トークショー中も「全部終わってから見ようかなと。途中で見るといろいろ言いたくなる。僕の出番が終わって、松本君の成長を一気見して、ここまで持っていったかというのを見られるのも良さかなと」と明かし「途中で見ちゃうと磯さんに“あれ、どうなってるんですか?”と議論が始まっちゃう」と笑いを誘った。

別にそれはそれでいいかと思います。OA後しばらく経ってから追いかけるのも大変でしょうし。なのに
「この笑いを誘うという発言、目は笑っていなかったのではありませんか」
とあるのですが、何か根拠がありますか。武者さんがそう思っているだけではないのですか。

で、木村拓哉さんが出演予定のCMが白紙撤回されたという記事が、今回は2本ありますが、これこの前もリンクが貼られていなかったでしょうか。

そして甚だ残念なことながら、岡田さんにそのリベンジができるか?というと、現状、厳しい状況が続いています。
◆ 木村拓哉「ジャニー喜多川氏性加害問題」でCM消滅報道ウラにジャニーズの「深刻なスポンサー離れ」(→link)
◆ 資生堂はキムタク起用を白紙撤回報道 ジャニーズ事務所が直面する「大手スポンサー離れ」の必然(→link)

尚フライデーと日刊ゲンダイ(先日分で日刊タブロイドと書いています)の記事です。

いくら所属タレントに罪はないと叫んだって、お金を出すスポンサーにとっちゃ、リスクのない方を起用した方がいいのは当たり前。

だから、所属タレントを犯罪者呼ばわりしていいとは、もちろんならないでしょう。

別の記事では、見所をこう語っているわけですが、
◆「本能寺で家康は『第3形態』になる」 今後の見どころで岡田准一さんが予告! 「どうする家康」でコメント公開(→link)
オンエアを見返すこともない人に、ギアをチェンジしたかどうか?わかるとも私には思えなくて……。

この記事ですが、岡田准一さんのコメントとして

岡田は「『本能寺』で3回目くらいのギアチェンジがあり、家康は『第3形態』になります」とコメント、「そのギアチェンジのきっかけとしての僕の役割は、ここで家康の心に何を残せるかということに尽きると思ってやってきました。実は2日くらい前の撮影で、松本君がぐちゃぐちゃになる芝居を見られたので、僕の役割は果たせたのかなと思っています」と意味深に語った。

とあり、ギアチェンジをするのは家康で、信長はそのきっかけを作るわけです。しかし武者さんの書き方だと、信長がギアチェンジをするように取れてしまうのですが。

今年の大河ドラマは、考え方が陰謀論じみていて困ります。
脚本家からして「史実なんてフィクションだ」と堂々と語ってしまう。
史実とされている物語よりも、自分の妄想の方がいけてるし面白いw その妄想の邪魔になる要素は全部消していくw
といった創作スタイルなんでしょうね。
ただ、一年間を通して描く大河ドラマで、それをやるのはあまりに危険。

「陰謀論じみていて困ります」
失礼ながら武者さんから言われたくないような気がします。
そして「史実」の解釈は脚本家によりまた様々です。
それは武者さんが好きな戦国大河
『真田丸』、『おんな城主 直虎』そして『麒麟がくる』
でも同じではないでしょうか。
結局のところ、好きな大河であれば多少史実がアレンジされても黙認し、嫌いな大河であれば危険だなんだと言ういつものパターンだなとは思いますが。

だんだんと悪化して、5W1Hみたいな基礎まで飛ばすようになりました。家康の堺見物なんて、思いついちゃったシナリオの邪魔だからすっ飛ばすのでしょう。

ネタバレになりますが、家康の堺行きは、ちゃんと描かれるようですよ。
「信長(岡田准一)が本能寺へ入ったという知らせを受け、家康(松本潤)は堺へ向かう」

「家康が信長を討ったで!」
と京雀が間抜けな叫びをあげた場面は何ごとでしょう?
それで視聴者を引っ掛けたつもりかもしれませんが、本能寺の変がそうでないことは誰でもわかること。ハラハラするわけがない。
しかもこのひっかけパターンは三方原の戦いでも使っています。

なぜあのシーンであのようなことを言わせたか、仮にも「歴史系ライター」なら、それについて考えてみようとは思いませんか?あと三方ヶ原のひっかけとは、夏目広次が家康の身代わりになって討たれたことでしょうか。しかしあそこで引っ掛けられたのは、やはり井伊虎松でしょう。無論引っ掛けられた視聴者もいたかとは思いますが。

本作は、陰謀論者が使いそうなロジックで話を組み立てるため、かえって話の展開がわからなくなることがある。
カルト経典の類は、何が言いたいのかまったくワケがわからないことがありますが、それと構造が似ている。
自分たちだけが解読できる! スゴイ! 特別!
そんな優越感を発生させるにはうってつけですね。公式がこんな注釈みたいなインタビューを出さねば理解できないほど。このドラマは暗号読解ですか。

また陰謀論にカルトですか。武者さん本当にこの2つ好きですね。そして
「カルト経典の類は、何が言いたいのかまったくワケがわからないことがありますが、それと構造が似ている。
自分たちだけが解読できる! スゴイ! 特別!
そんな優越感を発生させるにはうってつけですね」
これまた失礼ながら、かなり大きなブーメランになっていませんか?

◆「どうする家康」信長が光秀にキレた本当の理由 演出統括・加藤拓、饗応シーンの裏側明かす(→link)
なぜわかりにくいかというと、最大の見せ場すらアドリブだからのようでして。作っている側も混乱しているのでは?
アドリブって料理ならばパクチーみたいなもので、それをメインにしてドレッシングかけて出すようなものではありませんよね。

わかりにくくもなくアドリブでもないと思います。信長を超えて行こうとする家康が段々としたたかになる、その過程を描く1つの方法と言えるでしょう。それをわかりにくいと言うのは、ドラマをきちんと観ていないからではないですか?

しかも、台本では家康と信長が安土城で相撲を取るはずだった。
だからタイトルも「安土城の決闘」。殺し合いでもない相撲なら「安土城の大一番」でしょうが、本作のお粗末語彙力ならばそこはあきらめましょう。
いやいやいやちょっと待て……アドリブで相撲そのものが消失したなら、もうタイトル詐欺ですよ!
◆「どうする家康」松本潤&岡田准一のアドリブ光る本能寺前夜の12分(→link)

「アドリブ」と言うのなら、後半のこの部分で使うべきでしょう武者さん。そして決闘としたのは、大一番だとすぐに相撲ということがわかってしまうから、敢えてその辺をぼかしたのではないでしょうか。尚この部分、ガイドブックでは当然ながら、相撲を取る設定になっています。

そして岡田さんは、第21回「長篠を救え!」でもアイデアを出しています。
こちらは小手伸也さんの引用ツイートです、一応リンクとツイート本文を置いておきます。

https://twitter.com/KOTEshinya/status/1667503177384742919
この辺りのシーン、信長様が"家臣団を挑発したい"というアイデアを出し、煽り耐性の無さそうな平八郎、彦をロックオンしたら...という流れから現場で生まれたシーンで、誰が誰を止めるみたいな動きも各自が反射でやってます。そんな半アドリブを交えつつアイデアを出しながら撮ってます!

飲み物-ワインと樽2
[ 2023/07/21 00:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第26回に関しての武将ジャパンの記事について-4

『武将ジャパン』大河コラム関連その4です。毎度のことですが、後半部分は最早持説展開ですね。


殿は変わられた。豹変した。それはわかりました。
で、それを補うように、家臣がズラズラ全員でやってきて、説明セリフを語らせるのは何なのでしょう。
説明することでした表現できないと考えているようですし、このときの家臣たちのだらけきった所作も緊張感を削いでいる。
一糸乱れぬ有様でやってきて、一斉に座り、頭を下げるような気品があれば説得力がある。
でもこの家臣団は、居酒屋にやってきたチンピラ仲間にしか見えない。
すみませーん、生ビール持ってきて〜。とか言い出しても違和感がないんです。

最初このシーンがどこなのかと思っていたら、最後のお気持ちを伺いたいというあれですか。
しかし「説明セリフ」とは何でしょうね、「信長を殺す」と「天下を取る」と、信頼のおける彼らの前で打ち明けただけだと思いますが。それに
「一糸乱れぬ有様でやってきて、一斉に座り」
などとありますが、別にここは宮中でも、将軍の御所でもありませんが。しかもやって来たのは、万千代を除けば三河の頃からついて来てくれている者ばかりで、そこまで緊張を強いるような状況ではないはずです。ただ主君が織田の犬に成り下がっているようで、納得が行かないから説明を求めたのでしょう。
そして「生ビール」云々、嫌いな大河ではいささか低俗な比喩をしたがりますね。

本能寺まで46日――そんなカウントダウンが出ました。
サイコパス系家康と、本能寺黒幕説が組み合わさったかのような展開。
本能寺の黒幕説が流行した時代はとうに過ぎ去り、むしろ古臭いセンスになりつつあるのですが、まさかこのまま突き進むのですかね。

カウントダウン、『龍馬伝』の「暗殺まで〇〇日」を思い出します。それはともかく、
「サイコパス系家康」
昨年義経がサイコパスと呼ばれた時は嫌がっていたのに、嫌いな大河だと平気でこう呼びますね。そして本能寺黒幕説といより、彼もまた天下を狙っている1人であり、ゆえに信長は、この男から狙われるかも知れないという可能性でしかないのですが。寧ろこの大河では秀吉の方が、腹の底で何を考えているかわからないところがあります。

であとは、また「マザーセナ(救世主)」だのカルトだの。ともかく武者さんがカルトが好きだというのはわかりました。しかし本題ではないので省きます。
そしてその次にBBCとの比較があり、NHKはBBCから何を見習えばいいのかとしたうえで

BBCとNHKを比較すると、商業展開への厳密性が挙げられます。
BBC以外が販売しているものとのタイアップにはかなり厳しい。企業の宣伝にもルールがある。NHKはその点どうなのでしょうか。
前回の朝ドラ『舞いあがれ』は、脚本家が自作した短歌を、作中で天才歌人設定の人物が詠むという設定でした。
劇中の編集者は、その歌を褒めちぎる。自分の作品をこうも褒め、天才の歌は売れて売れて仕方ない、そう描くってすごいことだと思いました。
で、その歌集が今度発売されるとか。朝ドラ効果もあり、なかなか好調なんだそうですよ。
それはそれで結構なことと言ってもよいのでしょうか。
脚本家は、ドラマを使った自作自演方式で和歌を褒めるよりも、支離滅裂だった脚本をもっとまともにできなかったのかと言いたくもなりますが、話はそこでもなく。
これは宣伝に朝ドラを使っているのでは?
NHKの倫理観は?

まずNHKの番組関連タイアップですが、かつて『おんな城主 直虎』絡みで、「鶴の唄」という曲が発売されたと思います。武者さんはそれに批判らしきものをしたのでしょうか。
そして『舞いあがれ!』の「天才歌人」設定なる人物、主人公の舞の幼馴染で後に結婚する貴司ですが、この人物は自作の短歌が褒められはするものの、段々商業ベースに乗せられて自分の理想とかけ離れるようになり、ひどく悩むようになります。ところがそういった説明が、武者さんのコラムではすべて省かれていて、これは如何なものでしょうか。単に天才と呼ばれて喜ぶタイプの人物ではありません。
それと「支離滅裂だった脚本」とありますが、支離滅裂だったでしょうか。「かささぎ」の実用化までが、ちょっと駆け足だったとは思いますが。それを言うなら『ちむどんどん』の方が、私としては疑問に思えました。
あるいは『舞いあがれ!』のスピンオフが制作されるのが、面白くないのでしょうか。

ここ10年の朝ドラは企業宣伝のようなテーマも多く、なし崩し的になっているとは思いますが、それにしてもNHKは弛緩しきっているのでは?
もしもジャニーズへの追及を阻んでいるのは大河主演俳優への忖度ゆえにだとすれば、 NHKはいま地雷の上にいるわけです。本能寺よりこちらの方が気になります。
BBCは視聴者の目線も厳しく、時代考証で間違えようものならば、国の恥だと徹底的に叩かれます。
NHKはそういうところからして脇が甘い。そんな弛緩ぶりを許しているのは、視聴者やマスコミにも原因ありだと私は思います。

で結局武者さんは何を言いたいのでしょうか。
NHKの商業戦略がよくないのですか?
ジャニーズ問題をNHKが追求しないのは、大河主演俳優への忖度だから気に入らないのですか?
何だかNHK叩きついでに、ジャニーズを絡めているように見えて仕方ないのですが。

そしてBBCの歴史ドラマをいくつか挙げ、
「BBCは視聴者の目線も厳しく、時代考証で間違えようものならば、国の恥だと徹底的に叩かれます」
ならばその具体的根拠を挙げていただけないでしょうか。
そもそも「時代考証で間違える」とは何ですか?史料というのは著名人であるほどいくつもあり、どれを採用するかはその番組次第です。間違えているいないではなく、ベースにする史料次第で描き方が違ってくるとか、同じ史料でも主人公が誰であるかで描き方が違うというのはあるでしょうが。
言っては何ですが、平山優氏に注意されたこともあって、この大河の考証は間違っていると主張したいのかと、つい思ってしまいます。

あとジャニーズの例の問題を広めたのは、最初はBBCでしたね。武者さんがBBCに関して騒ぐのはその意味では理解できます。

天下の興亡は匹夫も責め有り。顧炎武『日知録』
今年の大河を手放しで褒めることは、どういう意味があるのか。

まずこの「天下の興亡は匹夫も責め有り」
国家の興亡は政治に携わる人物だけでなく、一般人にも責任があるという意味ですが、それとNHKとの結び付け方が、強引すぎるかと思います。

NHKを甘やかしていいのか?
と、私は考えてしまいます。
歴史知識よりも芸能界裏話が重視され、大河という国民的コンテンツをどう思っているのか。そんな報道姿勢は歴史に対する侮辱だと思ってしまいます。
公平性という点でもうひとつ疑問を。
NHKの大河ドラマと朝ドラはノベライズされることがしばしばあります。
そのノベライズ担当者が、自分が手がけたドラマを絶賛する連載を持っていることが多い。今年の大河もそうです。
ノベライズされない作品や、その担当者が連載で褒めない場合、酷評が増える傾向があります。
これは果たして公共放送としてあるべき姿なのか? 公正と言えるのか?
ステマどころかダイマ(ダイレクトマーケティング)ですよね。

「NHKを甘やかしていいのか?」
お言葉ですが、報酬を貰っているにもかかわらず、大河コラムで無関係なことを書き、あまつさえ、果たしてドラマ本編をきちんと観ているかどうか、疑問に感じられる記述があり、しかもあらすじの説明は「おじさん構文(もどき)」で済ませている武者さんの方が、よほど甘やかされていないでしょうか?
しかもここ、

「歴史知識よりも芸能界裏話が重視され、大河という国民的コンテンツをどう思っているのか。そんな報道姿勢は歴史に対する侮辱だと思ってしまいます」

何だかとにかく自分が書きたいことを詰め込んだ、そのように見えますし、大げさでわかりづらいです。
加えて
「NHKの大河ドラマと朝ドラはノベライズされることがしばしばあります。
そのノベライズ担当者が、自分が手がけたドラマを絶賛する連載を持っていることが多い。今年の大河もそうです。
ノベライズされない作品や、その担当者が連載で褒めない場合、酷評が増える傾向があります。これは果たして公共放送としてあるべき姿なのか? 公正と言えるのか?」
ではその例をきちんと挙げていただけないでしょうか。
「増える傾向がある」と書いているのであれば、数字もチェックしておられるのでしょうから。

そして
「ステマどころかダイマ」
武者さんがやけにBBCの番組を引っ張ってくるのも、ちょっとそんな感じがするのですが。

でこの後ですが、松本潤さんを評価する記事をけなし、
「私には、あれ(私注・BSのCM)は犯罪隠蔽と加担を平然とする公共放送の姿勢に見える」
とあるのは、さて如何なものでしょう。これでは松本さんが犯罪者で、NHKがそれを隠蔽しかつ加担していると見えますが、これは誹謗中傷に取られかねないのではないでしょうか。

さらにその後、今度は武者さんの「ジャニーズは犯罪者」説を支持する記事の紹介が並んでいますが、タイトルだけ挙げておきます。

「嵐が過ぎ去るのを待つ」でいいのか ジャニーズ問題とテレビ局(→link)
 資生堂 キムタク“資生堂CM起用案”が性加害問題で消えた

その一方で、

松潤主演NHK『どうする家康』は「シン・大河」になる? 大ヒット大河ドラマ“勝利の方程式”とは | 2023年の論点
【山下達郎全コメント】「私の姿勢を忖度と解釈するなら構わない。そういう方々に私の音楽は不要でしょう」

当然ながらこういう記事には批判的ですね。先ほど紹介しましたが、武者さんはNHK批判で
「歴史知識よりも芸能界裏話が重視され」
と書いていますが、寧ろ武者さんの方が歴史系ライターであるはずなのに、こういう芸能界裏話を重視しているように思います。ゆえに歴史知識がどうこうと言っても、付け足しのように見えてしまうのです。


飲み物-グラスに注がれたエール
[ 2023/07/15 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

朝ドラの構成に関して思ったことをいくつか

今は朝ドラを観ていませんが、昨年の今頃は『ちむどんどん』であれこれ書いていたことを思い出します。あの展開も、せめて

当時は沖縄の農作物を本土に持ち込めなかった
沖縄から東京までの飛行時間と便数

などは考えてほしかったし、暢子がまずあまゆで働き、その後、レストランにスカウトされるという流れでよかったのではないかと、今も思っています。

しかもこの場合、愛と矢作が比較的まともな人物であり、そのため彼らの考えや行動を中心に観てしまうことが多く、そうやって観る限り、主人公サイドであるはずの暢子や比嘉家の人々の行動に、やはり疑問を持たざるを得ませんでした。何か、主人公がひたむきにと言うか、自分のやりたいことを極めるために、こつこつ仕事をすると言う感じの朝ドラではありませんでしたね。

武者さんというか小檜山氏は、『舞いあがれ!』の脚本は支離滅裂などと書いていましたが、個人的には朝ドラあるあるもあったにせよ、『舞いあがれ!』の方が楽しめました。

何と言っても小檜山氏が、舞の子供時代と、そして舞がパイロットになった後のリーマンショックで入社が延期になり、実家の工場で働くことになった時の2回にわたり、舞が他人の家庭行事を横取りしたとか、あるいは他人を追い出して仕事を自分のものにしたとか書いているようです。これではミスリードです。

嫌いなものなら何でも書いていいと考えているのでしょう、今年の大河のコラムでも同じようなことをやっていますから。ただこれが関係者の人格攻撃になっているのはやはりまずいし、ましてプロのライターがそれをやっているのなら、何をかいわんやです。


飲み物-アイスコーヒー5
[ 2023/07/15 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

武将ジャパン記事番外編&『舞いあがれ!』記事に関して

前のを長々と書いていますので(それでもかなり端折りましたが)、こちらは短めにーと言ってもそこそこ長めですが。
まず先日もご紹介した、『武将ジャパン』大河コラムのこの部分、

インフルエンサーがヘイトを繰り返す陰謀論者であったために、その人も朝から晩まで罵倒と陰謀論を呟く人になっていました。
ドラマを褒めるにせよ、貶すにせよ、ヘイトや陰謀論という毒が混ざると危険です。
「お前が言うんじゃねえよ!」
はい、そんな声が聞こえた気がします。
それはそうですね。なるべくエビデンスを得つつ、慎重にいきたいと思います……が、同時に大事なのが自分の頭で考えることでしょう。
私の言うことにガンガン脳内で反論してください。そうすればインフルエンサーやクソレビュアーに影響されることもありません。
思考を鍛えていきましょう。

「エビデンスを得つつ、慎重にいきたいと思います」
以下の部分ですが、先日書いた以外にも、この場合のエビデンス(証拠、根拠)はそもそも何のエビデンスで、自分の頭で考えるとは何を自分の頭で考えるのか。このコラムにありがちですが、主語がはっきりしていないので、何とも捉えようがありません。
それとこの場合、インフルエンサーが陰謀論者で、クソレビュアーというのは武者さん自身のことでしょうから(自分でそう言っています)、これでは武者さんも陰謀論者と同じ穴の貉のように取れますし、言っては何ですが、やけになっているように思えてしまいます。

それとつながりがあるのかどうかはともかく。
taketak39460607さんのツイに、武者さん、朝ドラですから小檜山さんの方ですが、そのnote記事のスクショが貼ってあり、なぜかここに来て『舞いあがれ!』に、東日本大震災のことが出て来ないと書かれているそうです。

阪神淡路大震災を関西舞台にしてすっ飛ばすなんて不義理だと思いましたが、今度は東日本大震災を飛ばしましたか。『おかえりモネ』のあとにこれですか。
『ちむどんどん』は沖縄の出来事を飛ばしているという批判はありました。暢子が上京していたという設定もあるのでしょう。しかし、暢子の親世代の沖縄戦もちゃんと扱った。誠意ある描写をした。
それと比較したらこの不誠実極まりないドラマはなんだ?

なのだそうですが。
まず阪神淡路大震災、一番ダメージが大きかったのは兵庫県で、『舞いあがれ!』の舞台である東大阪市では震度4ほどで、神戸辺りに比べると被害は小さかったとされています。そして東日本大震災ですが、taketak39460607さんも書いていますが、東大阪市にどのくらいの影響があったのでしょうか。それを調べずに書いているのですか。

あと『おかえりモネ』のあとにとありますが、その後の朝ドラは『カムカムエヴリバディ』であって、『舞いあがれ!』ではありませんよ。

それから『ちむどんどん』、好きな作品には優しいですね。沖縄戦のことがもう少しあっていいかと思ったのですが、「沖縄戦もちゃんと扱った」となっています。和彦が取材した嘉手苅さんのこと(結局記事にはならなかったのでしょうか)と大城さんのことですね。

しかしそれを言うのなら、『舞いあがれ!』にはリーマンショック、日本の航空機開発などが登場していますし、平成期の東大阪の町工場を描くうえで不可欠なものであるはずです。その辺はどう評価しているのでしょうか?

あとこの『舞いあがれ!』のスピンオフがラジオドラマ化されるようです。

飲み物-グラスのアイスティー
[ 2023/07/09 01:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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