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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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気づいたことあれこれ 22

まず、『きのう何食べた?』の英語版を取り寄せて、日本語版と比較しつつ読んでいます。史朗が調理をするシーンで、その過程を説明して行くわけですが、なるほどこうなるのかと思ったり、賢二のセリフを見ながら、向こうのオネエ言葉はこうなのだなと感じ取りつつ読み進めています。
あと日本料理に主に使う食材、たとえば三つ葉などはやはりmitsubaですし、「いただきます」は””Thanks for the meal”となっています。

それから先日ご紹介していますが、26日放送予定の『桶狭間 OKEHAZAMA〜織田信長 覇王の誕生〜』に、竹中直人さんが出演しますが、堀田道空の役ということです。この人物、詳細はよくわかっていないのですが、斎藤道三の家臣です。しかし、「水戸のご老公」とどうもダブってしまいそうです。ちなみに道三役は佐藤浩市さんです。

元々これは、海老蔵さんの市川團十郎白猿襲名記念の企画でしたが、昨今の事情から襲名公演が遅れ、このドラマのみ先行して放送されることになっています。海老蔵さんが信長を演じるのは、かの『おんな城主 直虎』の「魔王」信長以来2度目ですが、ナレーションを務めた昨年の『麒麟がくる』でも、染谷将太さんでなく、海老蔵さんが信長を演じればいいという声もあったようです。


そして『相棒』。もうシーズン19も終わりましたが、ねとらぼでレギュラー登場人物の人気投票が行われていたので、その結果をurlのみ貼っておきます。


https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/147643/4


やはり登場回数が多く、しかも特命に近い人物のランキングが上になっていますが、既に退場してかなりの年数が経っているにもかかわらず、小野田官房長の人気はかなりのものですね。中の人が『無用庵隠居修行』でも共演というのもあるのかもしれませんが、回転寿司で皿を戻したり、殺人事件で第一発見者になったりと色々なエピソードがあり、しかも飄々とした雰囲気は私も好きです。あと、神戸君も気に入っています。当初はかなり冷めた目で、ある意味スパイとしてで杉下右京を見ていたにもかかわらず、徐々に互いを認め合うコンビになって行く様がよかったです。


飲み物-エスプレッソ2

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[ 2021/03/24 01:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

ラグビーメディアに思うこと-1

平尾氏関連でラグビーメディアに言及したことがありましたが、それに関してもう少し。まずこれはラグビーメディアのみならず、いくつかのスポーツメディアに関していえることですが、雑誌系メディアでは、海外メディア、あるいは海外のライターと提携している記事が掲載、または連載されています。実はこの日本語が読みづらいことがしばしばあります。最近は雑誌もあまり読まなくなり、いくらか変貌を遂げているのかもしれませんが、過去にはそういうことが何度かありました。

以前、あるスポーツのメディアの翻訳記事が読みづらく、辞書をきちんと引いているのか疑問に思えることもありました。無論、ラグビーメディアもしかりでした。当該メディアの他の日本語の記事に比べると、どこか読みづらく引っかかるものがあり、外注で訳しているのかもしれませんが、もう少しチェックを入れてほしいと思ったことも少なからずあります。例として専門誌のある記事で、「選手の崩壊」なる表現が出て来たことがあります。

普通人間に対して「崩壊」などという言葉は使いません。恐らくは名声が落ちたとか、あるいはこの人は代表選手であったため、代表落ちしたといった意味でしょう。その他にも専門誌のワールドカップ展望号、つまりワールドカップ出場チームのメンバー、前大会の成績などが記載されている別冊ですが、これにも海外選手の取材記事の翻訳で、「チームの手綱を引く」とか、「生真面目で開放的だ」などといった表現が登場しますが、日本語としてどうも不自然さがあります。

「手綱を引く」の手綱は恐らくreinと思われますが、keep a rein onで統率するという意味がありますから、この場合は、チームをまとめるといった程度の意味でしょう。それと「生真面目で開放的」というのも妙な感じです。開放的なという意味の単語には、openとかfrankなどがありますが、この2つの単語には「率直な、意見を受け入れる」という意味がありますので、多分そちらの方の意味だと思います。

この別冊は1995年のものなのでちょっと古いのですが、その後も海外関連の記事で、何を言いたいのかよくわからないといった表現が垣間見られたことがあります。こういう記事を訳して載せるということは、海外事情を読者に知らせるのが目的であるはずなのですが、文章の日本語がぎこちなければ、読む側に伝わるべきものも伝わりません。スポーツメディアはこの辺りが大ざっぱに感じられることがあります。今も掲載されているのであれば、わかりやすい日本語であってほしいです。

この90年代はまだ既存メディア中心でしたが、その後のネットの発達と共に、情報を得る手段はネットへと移って行き、その結果、既存メディアだけではわからなかったことも、わかるようになって行きます。現在の新聞雑誌の低迷はそれが一因になっています。ラグビーメディアも、恐らくはその例に漏れないのではないかと思います。今後ラグビーメディアを巡る諸問題(と思われるもの)について、しばらく書こうかと考えています。

飲み物-パブのビール3杯
[ 2018/06/04 00:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

翻訳与太話 『真田丸』英語サイトの文章に関して

このブログでは『真田丸』の英語字幕関連の記事があるせいか、それ関係で検索して来られる方もいます。検索結果にもわずかながら、英語字幕関連の記事があります。無論見方は様々ですが、その中に英会話学校のサイト記事があり、この中で『真田丸』サイトのこの一文が、「”侍”感を伝える英語ライティング」として紹介されています。その文章なのですが、

Sanada Nobushige tore through the Warring States period and eventually become a legendary commander who even awed the ruler Tokugawa Ieyasu.

このtore throughとは、tear throughの過去形です。このコラムによると、tear throughとは竜巻やハリケーンが駆け抜ける時の表現であり、正に戦国の世を疾風の如く生き抜いた信繁にふさわしいとあるのですが、これには疑問です。

いくら何でも、竜巻やハリケーンと戦国武将の戦いは異質のものです。そもそもtear throughという表現は、文字通り風や突風が吹き去ることで、慌ただしく過ぎ去るという意味が強いですし、tear自体に破壊的な意味があるせいで、あまりいい意味では使いません。渋滞している道を車で横切るという意味で、tear acrossという表現を使うことはありますが。しかもこれは比喩的表現であり、ここは普通にsurvive(生き抜く)を使った方が収まりがいいでしょう。どうしても「疾駆する」的な表現を入れるなら、"...made a brilliant career like a shooting star"などというのもありでしょうか。

またWarring States periodというのは戦国時代の意味で使われることもありますが、これも私としては、Sengoku Period、あるいは戦が多いという意味で、troublesome periodでいいかとも思います。それからbecomeが過去形になっていませんね。

そしてawedの使い方ですが、これは主に神や自分よりも上の人物、あるいは力のある人物を畏怖する時に使うもので、家康が信繁を恐れるのとはちょっと違うように思われます。むしろこの場合、怖がらせるというより「悩ませる」、annoyくらいの方が意味が通るのでは。

というわけで、私流に修正してみました。eventuallyでもいいのですが、ここではfinallyを使っています。こちらの方が「長く待ったその結果」の意味が強いので。commanderでなくsamurai、bushoでもいいかと思いますが、一応大坂の陣では司令官的な役割なので、これは残しています。

Sanada Nobushige survived the troublesome period and finally became a legendary commander who even annoyed the ruler Tokugawa Ieyasu.

ちなみに当該コラムでは、ワードチョイス、どのようにして言葉を選ぶかについて、この文章を例に挙げて言及されていますが、個人的に、この一文の単語選びは今一つな気がします。無論英語を母語にしているのではない以上、完璧な単語選びというのは難しいものですが、ある程度辞書を引き慣れていれば、それに近づけることはできるでしょう。

それから「直江状」の英訳、ちょっと延び延びになっていましたが、またアップする予定です。あくまでもこれは「挑戦状」ではなく、西笑承兌への返書ですのでそれらしく。しかも「あの」直江兼続のイメージに沿ってできたらと思っています。

<付記>当初、「生き抜く」の意味でpull throughも候補に入れていましたが、この場合いささかニュアンスが異なるため候補から外し、surviveにしています。またspend unhappy daysなども使えそうです。

[ 2016/10/01 14:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

翻訳与太話 直江状を英訳してみる

ここのところ、過去の英語字幕動画のチェックをお休みしているので、翻訳関係ではご無沙汰していました。何か、ラグビー関連でテーマでも見つけようかなと考えていたところ、ここ何日間か、「直江状」「上杉主従」で検索して、このブログに来られている方が多いのに気づきました。これにヒントを得て、かの「直江状」を英訳してみようと思い、日本語版の動画に登場する以下のセリフを

我らが戦道具を集めているとのことなれど、上方の武士が茶器などをお集めになるように、我等田舎武士は鉄砲や弓矢を集めるだけ。逆心なければ上洛できるはずとのことは、赤子の理屈で全く話にもなり申さぬ。

このようにしてみました。

You say in your letter that we collect weapons like guns, arrows and bows but we samurais in eastern region do so as you in Kamigata collect tea-things. Your indication that out intention of rebellion prevents us from visiting you is like a baby’s fret, please shame on you.

書きたいこと、相手に何を求めているかがはっきりしているので、結構訳しやすいかとも思います。気が向いたら、またご紹介するかもしれません。ま、物好き以外の、何物でもありませんが…。

飲み物-カクテル
[ 2016/08/31 20:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

「5分でわかる真田丸」の英語字幕に関して 7

久々に字幕関連です。第8回「調略」、実はこの回は序盤の中でも特に好きで、結構凄まじいシーンもあるものの、昌幸・信尹兄弟の策略全開です。第9回と続けて観るとさらに面白いのですが、ただやはり字幕には「?」です。

まずこの回も、Lord HojoとかLord Takedaなど、一応は正しい使われ方をしている一方で、春日信達のことがSir Kasugaとなっていたり、SirとLordの使い分けがかなり適当です。それから信繁が、叔父の信尹と差し向かいでいるのにsirを使うのも変な感じ。それから昌幸のセリフの中で、春日信達が「海津城を守る」とあるせいか、その部分の字幕がprotectorになっています。しかしこの場合城代だから、せめてcastle keeperでしょう。それから内密の話という意味で"Keep this between us"とありますが、これはusでなくourselvesかと思われます。

それから信尹が「あと一押し」というシーンで"Another nudge"とありますが、このnudgeとは「注意を引くためにひじでそっと突く、ひじで横に押して動かす、ひじで押しながら進む」といった、物理的な意味で押すという意味で、この場合の「一押し」の意味ではないかと思われます。これはAnother effortくらいでよかったかも。

キャプチャ26
(動画よりキャプチャ)

それから昌幸がしんがりを務めるよう、北条氏直に命じられたことを信繁が口にするシーンで、"The Hojos have retreated and Father has remained as the rear guard" となっています。しかしセリフにある「しんがりとして残る」なら、protect the rear guardの方がいいのではないでしょうか。また「しんがりを務める」はbring up the rearという表現があります。
それからこれも成句ですが、春日信達を仕留めた後、上杉主従に信尹がことのなりゆきを説明するところで、"It seems that they trap us, with the Hojos attacking from behind" とあります。セリフでは挟み撃ちにするとありますが、それならin collusion withという言い回しがありますので、このようにしてもよかったかと思います。
Maybe he intended to attack us in collusion with the Hojos.

こういう比較的最初の方の回の字幕にしても、NHKの広報局に送ってはいるのですが、今のところ何の反応もありません。この辺りが、やはりNHKはお役所的なのかなとも思います。

[ 2016/07/13 23:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

「5分でわかる真田丸」の英語字幕に関して 6

先日アップした分の続きです。

キャプチャ18

このセリフ以外にも、"The Uesugis, the Hojos and the Tokugawas all want the land of Shinano."という表現が出て来るのですが、これも如何にもベタな訳です。要は信濃を手に入れようと目論んでいるわけですから、”All of the Uesugis, the Hojos and the Tokugawas plan to control Shinano.” くらいでいいのではと思います。


また、"We’ll take control using Shinano as our trump card."、つまり信濃を使って大名たちを操るというのもありますが、take controlは仕切るとか支配権を持つという意味ですし、日本語のセリフでは操るとなっているわけですから、manipulateでもよかったかもしれません。またtake controlを使うにしても、「何を」操るかをはっきりさせないといけないわけですが、その「何」に相当する目的語がありません。この辺りが、プロらしからぬ訳だなと思ってしまう所以です。


他にも"We should defeat the Akechis under Sir Takigawa, to avenge Lord Nobunaga."というのもありますが、既にavenge onで仇を討つという意味がありますから、ここはdefeatはなしでもいいかと思われます。無論Sir Takigawa、Lord Nobunagaではなく、Lord Takigawa、Lord Odaとなるでしょう。

そして「臣従する」の意味でsubmitが使われていますが、これは降参するとか不快なことを甘受するなどの意味ですから、普通にserveでいいかもしれません。それから昌幸が、母上という意味でMotherを使っていますが、家族同士で呼ぶ場合は特にこれで問題なしかと思います。しかしそうでない場合は、「マザー・テレサ」のような修道女の意味もありますので、その辺が紛らわしくならないように注意してほしいです。これはfatherやbrother、sisterも同じですが。

[ 2016/06/24 21:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

「5分でわかる真田丸」の英語字幕に関して 5

先日アップした分でsirとlordについて書いていましたが、その次の回の英語字幕では、このようになっていました。

キャプチャ17

Sir Yoshitsugu=大谷刑部です。小田原城総攻めの前に、まず周囲の落ちていない城を落としてはどうかと提案する吉継に、それがしも刑部殿に賛成でござると徳川家康が言うシーンです。これが本来のsirの使われ方です。大河を訳する以上、こういうのはまずきちんと辞書を調べていただきたいものです。この大河では所謂諱、つまり武士の本名でなく通称や官職で呼ぶというのがかなり徹底されていて、評価されるべきものではあるのですが、しかし英語字幕のsirの場合は、やはり諱を持って来ざるを得ないところはあります。あるいは通称にsirをつけるという方法もありますが。

それから、少し前の回の字幕を見ていたところ、こういうのがありました。

キャプチャ18

ちょっと文字が小さめですが、”Each time I look out from here, I think to myself”とあります。このシーンは第6回「迷走」で、物見の上で信繁が、「私はこの景色を見ると、いつも思うのです」と父昌幸に話しかけるところなのですが、「この景色を見ると」だとwheneverの方がいいようにも思えます。

それにlook outとありますが、これは「外を見る」意味です。信繁が家の中から外を見ているのであればこれでいいのですが、物見そのものが外にあるのですから、これもちょっと変です。お寺などで、窓越しでなく直接外を見る時に使われることもあるようですが、この場合もlook out intoとなっています。またthink to myselfというのもあまり聞かない表現です。こういう場合のチェックは、どのようになされているのかと思います。私としてはWhenever I see the view from here, I always think that~として、次の文に続かせた方がいいのではと思います。
(画像はいずれも動画からのキャプチャ)

[ 2016/06/23 23:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

翻訳与太話 アサリとザルガイとモリー・マローン

与太話です。『真田丸』第12回「人質」で、越後の漁師たちがアサリの漁場を巡って鉄火起請を行うシーンがあります。この時の字幕では、確かアサリではなくハマグリの意味のclamとなっています。元々日本でいうアサリは東アジアにしかなく、学名はVenerupis philippinarumで「フィリピン」が入りますし、それとは別にJapanese cockleなどと呼ばれている点でも察しがつきます。このcockleというのは、ザルガイのことです。この貝も、大きく分けるとアサリやハマグリの仲間になります。またパスタで使われるボンゴレも、アサリの仲間ではありますが、本来は日本のアサリとは違う種類です。

ところでこのcockleは、『モリー・マローン』の歌詞に登場します。この曲はアイルランドの国民的愛唱歌というべきもので、モリー・マローンという娘が、手押し車に貝を並べ、ダブリンの町を「生きがいいよ!」(alive, alive, oh!)と商売をしながら歩き回っていたというものですが、彼女は熱病で世を去ります。しかしその後、彼女の幽霊がなおも手押し車を押しつつ、ダブリンの町を歩いていたという話で、この時の貝がザルガイと、ムラサキイガイ(mussel)となっています。しかし如何にもアイルランド的な内容の歌詞です。この曲は、ラグビー(サッカーも?)のアイルランド代表チームの応援で歌われていたこともあります。曲の方はyoutubeで「モリー・マローン」、あるいは”Molly Malone”で検索するとヒットします。

上杉家からアイルランドにいきなり飛びましたが、貝ひとつ取っても、地域が異なれば種類も変わるわけです。Japanese cockleにすると字数も取りますし、その意味ではClamの選択は悪くないというか、ぎりぎりの妥協案であるかと思います。

飲み物-黒ビール
[ 2016/06/19 01:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

「5分でわかる真田丸」の英語字幕に関して 4 (敬称と単語の選び方)

先日、この件でNHKに再度問い合わせをしている旨書いていましたが、実はひと月以上経っても何も来ません。恐らく、先方としてはこれ以上話せないことなのでしょう。しかしNHKは受信料で賄っている公共放送でもあり、毎度書いているようで恐縮ですが、大河ドラマの英訳でもあるわけです。たとえば逐語訳のように見られているのをどう改善すべきかといったことを、もう少し説明してほしかったです。コーポレートガバナンスというか、放送局として、視聴者に対してどれだけ透明性を保てるかの問題とも考えられます。やはり、時間が無いから逐語訳のようになるではちょっと苦しいと思います。

それと敬称の問題に関して書いておきますが、やはりこれははっきり表記が統一されていないようです。つまり時と場合に応じて、lordであったりsirであったり、苗字につけたり名前につけたりとなっているようですが、これも固めるべきでしょう。敬称を変えるのは、たとえば真田昌幸が、徳川の与力から本物の大名になった時に、Sir MasayukiからLord Sanadaになるような変わり方であるべきかと思います。 一応実例としてキャプチャ画像を数点貼っておきます。まず第22回の「裁定」です。ここもsirが苗字につけられています。
キャプチャ13良くない例

少し大きな辞書を引けば、sirは苗字単独ではつけないとあるのですが。ネット辞書にweblioというのがありますが、その説明(出典は新英和中辞典)でもこうなっています。

2 サー…,…卿(きよう) 《英国で準男爵 (baronet) またはナイト爵 (knight) の人の氏名と併用する敬称; cf. dame 2,→lady 2》.
Sir Isaac Newton アイザック ニュートン卿 《★【用法】 日常の呼び掛けとしては Mr. とは逆に Sir Isaac のように first name につけ, Sir Newton のように surname にはつけない》.

無論NHK独自のルールなのかもしれませんが、それならそうと問い合わせの回答で答えるべきでしょう。それでも、本来の用法から大幅に外れているとは思いますが。

それから、単語の選び方に関してですが、第4回「挑戦」で、信繫が父昌幸と共に、信長に会いに法華寺に行くものの、待たされたこともあって部屋を出て行ってしまいます。(しかし信繁はここでも、春日山城でも、大坂城でも「待たされる」設定が多いです。彼の人生を暗示しているようです) そこで徳川家の弓の手入れをほめるのですが、

キャプチャ14

ここがtendedとなっています。しかしtendというのは主に「~しがちである」「~の傾向がある」の意味です。無論世話するという意味もありますが、主に子供や植物の面倒を見るという意味で、しかもその場合もtake care ofの方がよく使われているようです。まして武器の手入れのことであれば、maintainかcareの方がよかったように思えます。 この辺りの単語の選び方、あるいは出来上がった文章のチェックに気を使ってほしいなと思います。しかし、なぜtendを選んだのでしょうね。

それと、真田信幸が本能寺の変のことを、京から帰った薬売りから聞いたと、昌幸に言うシーンが第5回「窮地」に出て来ます。

キャプチャ15

ここでdrug sellerとありますが、drugという単語の字義で最初に出て来るのは、「違法薬物」です。これだとまさに、「薬(ヤク)の売人」みたいになってしまいます。ここはmedicineにされるべきでした。また信幸が「京から戻って来た」と言っている辺り、行商人で、間者として情報収集を行っているとも考えられます-実際この当時、薬売りの多くは行商人でした。ならばmedicine peddlerでもよかったかと思います。

また、都に明智の旗が"filled with"とありますが、この表現は容器を液体で満たすとか、比喩的に心が嬉しさや悲しみで満ち溢れるという意味で使います。しかしこの場合は、旗がそこかしこにあるという意味でしょうから、be crowded withなどの方が適切だったかもしれません。


[ 2016/06/18 01:15 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

翻訳与太話 lordとsirと卿

また翻訳与太話です。洋画や海外ドラマを日本語吹き替え、または字幕で放送する場合、しばしばsirを「卿」と訳していることがあります。しかし、実はsirは卿ではありません。卿ならばlordですね。所謂貴族の場合は、Lord+領地が正式な呼び名です。ウェリントン公爵がLord Wellingtonとなるような感じです。ちょうど徳川家康を、駿河大納言と呼ぶのに似ています。一方sirだけの人は、貴族ではなく平民で領地が無いため、Lordとは呼ばれません。そのため、sirを卿と訳することにはちょっと違和感があります。

恐らくこれは、日本語の「さあ」との混同を防ぐためでもあるのでしょう。「サー・ジェームズ」と「さあ、ジェームズ」とでは意味が違いますので。しかし書き言葉であれば、カタカナで書く限り特に問題はないと思います、話し言葉だと確かに紛らわしくはありますが。それから呼びかけの際にも、公爵にはYour Graceとか、公爵以外にはYour Lordship(女性貴族、あるいは夫人や令嬢はYour Ladyship)とか、伯爵以下や大主教はYour Honourableとか様々です。大臣や大使に用いる閣下はYour Excellencyですね。

ところで先日、久々に『真田丸』の最初の方の回を観ていると、武田勝頼の陪臣である小山田茂誠が、勝頼が岩殿城に入るのを断るというか、入れないようにするシーンが登場しました。この人に取っての主人lordは信茂ですから、この場合どう言うかなと思っていたら、my master Oyamada Nobushigeとなっていました。これもまた他に呼び方が考えられそうです。勝頼にsirを使い、信茂をmy lordと呼ぶとか。あるいは勝頼を呼ぶ時はLord Kai(甲斐国主様)なのかとか。

大河ドラマもLord+領地名の方が、本来の用法に則っていると思います。しかし戦国時代の場合は、領国がしょっちゅう変わることがありますから、それに合わせて変えているとわかりづらいこともあります。上杉景勝の場合は最初はLord Echigo, そしてLord Aizu、最終的にLord Yonezawaとなるわけですし。徳川家康にしても最初はLord Mikawa and Totomi、そしてLord Edoです。これだと混同することもあるので、妥協案としてLord+苗字を推したいと思います。

大河とか時代物の映画を訳する場合は、こういう尊称、敬称をどう使うのかをまずきちんと決めたうえで、それに応じた訳をしてほしいものです。日本の場合、これとは違った形で様々な敬称の使い分け、あるいは身分に伴う言葉遣いの違いがありますので、それをどのようにして当てはめて行くかを検討するようにすれば、かなりそれらしい訳になるはずです。NHKは、海外物の和訳ではそこそこきちんとした表現だと思いますので、海外に発信する方ももっと練られてしかるべきでしょう。

飲み物-ミルクティ
[ 2016/06/03 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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