先日の続きです。一応記事のURLを置いておきます。
吉沢亮『青天を衝け』、成功のカギは大河ドラマの「朝ドラ化」にあった
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86680
それから宮崎あおいさんの『篤姫』出演時の年齢に関して、少々説明不足かと思ったので訂正しています。記事中に『義経』の滝沢秀明さんは23歳で、吉沢さんは27歳で大河の主人公を演じ、史上二番目の若さとあるのですが、最年少の22歳で『篤姫』の主役を演じた宮崎さんの存在が、無視されているという意味です。しかし、今までの出演者をきちんと調べたのでしょうか。
本題に入ります。主人公の成長とか演技が板について来た、だからこれは男性版朝ドラだというのは、少々無理があるのではないかというのは前に書きました。それに付随する形で、女優さんが作品を勢いづかせた、若手イケメン俳優たちも主演に引っ張られる形で成長し始めたとありますが、これまたどのような形で成長し始めたのかが書かれていません。
必死で江戸幕府を守ろうと戦った第十四代将軍・徳川家茂を演じた磯村勇人(28)。徳川慶喜の弟で、栄一とともにパリへ留学する徳川秋武を演じた板垣李光人(19)。新政府に立ち向かい壮絶な最後を遂げた渋沢平九郎を演じた岡田健史(22)etc.…まさに、これからのドラマ界を担うであろうと言われる期待の面々たちが、この大河を舞台に見事に羽ばたいた、という印象だ。
とありますが、これではただそれぞれの役の説明にしかなっていないでしょう。それから「磯村勇人」となっていますが、磯村さんは「勇斗」ですね。
さらにここまで書くのであれば、当然ながらドラマを盛り上げるベテラン俳優、たとえば父市郎右衛門を演じる小林薫さんや、母親のゑい役の和久井映見さんを始め、竹中直人さん、平田満さん、田辺誠一さんなどの存在も注目されてしかるべきですが、これも無視されています。何よりも主君である徳川慶喜を演じる草彅剛さん、さらには、主人公に大きな影響を与えた平岡円四郎を演じた堤真一さんに関しても、何ら言及がありません。
もちろん中には、北大路欣也さんの家康を楽しみにしている人もいるでしょう。
結局のところ、『青天を衝け』が成功している(と、筆者は考えている)のは、若手俳優たちが頑張っているからなので、今後も朝ドラ的に若手を起用して、成長を見守りたいと言わんばかりで、少々乱暴であるとしか思えません。
また来年以降を踏まえて、
来年の大河は一転、演技力・実績ともに30代俳優ナンバーワンと言われる小栗旬(38)が主演を務める。再来年の大河も、人気、実績ともに文句のない元嵐の松本潤(37)が演じることが決まっている。再び大河らしい人選に舵が切り直されてはいるが、吉沢亮のような大抜擢は今年だけの異例の出来事で終わるかというと、そうとは言えないだろう。
などと書かれていますが、小栗さんはともかく、松本さんはさてどうなるでしょうか…。「そうとは言えないだろう」も何だか希望的観測に見えますね。
結局このコラムで何が言いたいのか。つまり主役を始め、若手がこれだけ活躍していて、前評判を覆しましたと言いたいのかも知れませんが、筆者の主観によるところが大きいせいか、単なる感想文のようになってしまっています。これが個人の意見であればそれでもいいでしょう。しかしプロのライターの記事としては、何ともお粗末な印象を受けてしまいます。
この記事だけでなく、ネット上の記事とかまとめというのは、得てしてこういうものが多いのですが、こう書いておけば視聴者の一部が飛びつくと見込んでのことでしょう。尤も私自身あまりそう思わないせいか、ネット上の芸能記事やまとめブログなどをたまに見ても、同意できないことの方が多いのですが…まさに人は様々です。