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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『青天を衝け』徒然その9

先日の『青天を衝け』関連投稿、変換ミスなどいくつかを修正しています。そして今回は、この回の幕末史関連の描写に関して書きたいと思います。徳川慶喜による大政奉還が行われましたが、この大政奉還に関して疑問に思う点がいくつかあります。

1. 大政奉還は在京の藩の重臣を集めて行われているはずだが、その点が明らかにされていない
2. 大政奉還への山内容堂の関与が描かれていない
3. 慶喜のセリフに「意見がある者」とあるが、その「意見がある者」が拝謁する描写がない
4. 岩倉具視が討幕の密勅に関わるシーンが描かれていない
5. 慶喜は最終的に征夷大将軍も辞任する。それには小松帯刀の働きかけがあったが、もちろんそれも出てこない

以上の点ですが、もちろんこのすべてを描く必要はないでしょう。しかし少なくとも1の「在京の藩の重臣を集めた」こと、2の容堂公の関与くらいは盛り込んでほしいものです。大政奉還をしたと言っても、ドラマだけを観る限り、あれでは「誰に対して」なのかがわかりづらいです。また「意見がある者」ですが、これは前出小松帯刀や土佐の後藤象二郎、福岡孝弟などが別途進言したとされています。

慶喜の将軍職辞任は、これから10日余り後の10月24日となっています。但し外交に関しては、その後も引き続き幕府が執り行っていました。

この頃朝廷は、慶喜のいとこに当たる二条斉敬が明治天皇の摂政となっており、また親幕府の中川宮もいて、仮に新政府が開かれるとしても、慶喜に有利になると見られていました。それへの対抗策として、岩倉をはじめとする公家や薩長方は、討幕の密勅を準備していたのですが、慶喜があっさりと大政奉還を受け入れたことからしばらくは様子見となります。

しかし最終的に薩摩藩が武力による倒幕でまとまり、この年の11月末に上洛し、王政復古へと至ることになります。尚この時小松は、病気で京へ上ることができませんでした。『篤姫』にはそのシーンが登場します。

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[ 2021/07/24 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』今後の視聴予定

まず、「『はたらく細胞』本編とBLACKの比較3」という投稿で、「面白くないのとそうでないのが」などと書いていましたが、もちろん「面白いのとそうでないのが」の誤りです。失礼いたしました。訂正しています。

その『はたらく細胞』の本編ですが、最初はそこそこ面白いと思ったけど、読み進めるにつれて、楽しめる、楽しめないがはっきりして来て、またキャラの描き方がちょっと通り一遍だなと感じるようになっています。実は大河ドラマ『青天を衝け』にも似たようなものを感じています。

血洗島の藍農家で生まれ、藍を作って商う内に商売の根本的なものを覚え、その後攘夷運動にも走り、さらに平岡円四郎のつてで一橋家に奉公するまでは、主人公の描き方は面白く感じられました。その他円四郎を含む市井の人々も、よく描けていました。元々、朝ドラ『あさが来た』を手がけた大森美香氏が脚本担当であるため、良くも悪くも、朝ドラ的なまとまり方をしていると言ってもいいでしょう。またこの間も書いていますが、この大河は『あさが来た』の延長線上にあるようにも見えますし、その意味では、大森氏は恵まれていると言えそうです。

ただこの先、一橋家からパリに行き、日本に戻ると明治維新だったという展開になるわけですが、こうなるとやや事情が違ってくるかとは思います。まず主演の吉沢亮さんは、若い頃の栄一→篤太夫は似合っています。しかしそれから先は、ある程度大人になり、顔にしわが刻まれてくるまでを演じることになります。先日も書いた老けメイクをすることになるのでしょうが、元々のこの人の雰囲気としては、あまり背が高くないということもあり、実年齢に近い10代から20代辺りであると思います。

そもそも女性的というか柔らかい雰囲気がある人なので、武士でない若者を演じるにはぴったりでした。栄一のいくつまでを描くのかはわかりませんが、30代位でもそこそこのおじさんを演じられる人もいますので、そういう人が主演でもよかったかと思ってもいます。もし老けさせるのであれば、『篤姫』のように、最後のほんの何分かだけ、年取った姿を見せるというのもありそうですね。

それから「武士でない」という点に関して。ここ15年程の男性主人公の幕末大河、『龍馬伝』や『西郷どん』は、幕府や身分制度に疑問を持ってはいたものの、曲がりなりにも武士であり、完結編ではその人生のクライマックスを描くという展開になっていました。

しかし今回の主人公は、それとはまた異なっています。明治後は実業家としての道を歩くことになりますが、その人物の最期を描くにしても、暗殺とか戦とは違った描かれ方になります。そのため中盤から終盤で受けるイメージも、また大きく異なったものとなるでしょう。

幕末から明治にかけての、あの何が起こるかわからない、それ故に観ていて引き込まれて行く雰囲気とは、恐らく一線を画することになるだろうなとは思います。そのため、今後観続けるべきか否かについてちょっと考えています。一応後編のガイドブックは購入していますので、それに記載されている分までは観る予定ではありますが。

脚本は可もなく不可もなしといった感じで、実際主人公の描かれ方はいいのです。昨年の『麒麟がくる』は、オリキャラや衣装の色合いなどもさることながら、主人公の描かれ方にも疑問があって、その結果桶狭間までしかリアルタイムでは観なくなったわけですから。ただやはり、終盤にかけてどう描かれるのが今一つ掴みにくいし、あと幕府関係者や幕末史関連の描かれ方に疑問があるので、それも今後に向けて、何かしら引っ掛かる一因となっています。

あとキャストに関して少し。第20回で主人公の篤太夫が、町田啓太さん演じる土方歳三と行動を共にするシーンがありました。正直言って、ちょっとBLぽい絵面かなと思いましたが、それはさておき。私としては土方の役は、町田さんよりも寧ろ高良健吾さんの方が似合うような気がします。高良さんの場合、所謂侍の役がかなり板についたところがあります。町田さんは、今後戦国大河をやる時に、明智光秀を演じてほしいです。その場合『どうする家康』になるのでしょうか。

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[ 2021/07/05 23:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』徒然その5

さて一橋慶喜が、徳川慶喜として徳川宗家の家督を継ぐことになりました。これに従い、篤太夫たちも一橋家を離れて、幕府の機関で働くことになるのですが、彼にしてみれば、今まで張りつめていたものがどこかしおれて来た感じで、それが成一郎との口論につながったとも考えられます。その辺りの描写、あるいは土方歳三とのシーン(実話だそうです)などはいいと思います。

一方で和宮が髪を下ろしているシーンについて、先日ちょっと触れましたが、実際の落飾は慶喜が将軍に就任した後とされているので、これよりも後の話です。また彼女が、慶喜も苦しめばいいという理由で、将軍職の後継を肯定していますが、これも本来は田安家の亀之助がまだ幼かったからのようですね。こういう脚色は『篤姫』で、本来は天璋院が慶喜を突き放すべきであるにも関わらず、迎え入れたシーンをちょっと連想させます。

あと諸藩召集、元々薩摩と岩倉具視が画策したものの、結局は慶喜の将軍就任に有利な結果となったわけで、この大河としてはすべてでなくても、その一部でも描いてほしいなとは思いました。主人公である篤太夫=栄一をメインにする以上仕方ないのですが、これならやはり群像劇風にした方が、面白いのではないかと思います。

どう考えても血洗島と幕府や一橋家、薩長というのはそれぞれ異なった考えで動いているわけですから、その1つ1つを強調する形で描いてもよかったのではないでしょうか。それから正直言って、どうも慶喜が篤太夫の引き立て役になっている感もあります。あるいはそれが狙いなのかも知れませんが。

そしてNHK出版のガイドブックの出演者紹介関連です。西郷吉之助を演じる博多華丸さんが、今回の西郷は何を考えているかわからないと語っていますが、実際主人公やその周辺と対立する存在とは、そのようなものかなと思います。『西郷どん』では逆に慶喜が、何を考えているかわからない人として描かれていました。ところで華丸さん、『西郷どん』を観ていたとのことで、同じようにならないようにといったことも話していますが、お2人は外見がかなり違うので、その心配はないかと。余談ながら『西郷どん』の吉之助役の鈴木亮平さん、今月からの日曜劇場に出演ですね。

それと女性たち、血洗島とか美村里江さん演じる徳信院はいいのですが、その他がやはりちょっと微妙かとは思います。それと磯村勇斗さん、やはり私としては、将軍家茂と言うより、わさビーフ大好きなジルベールのイメージでした。

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[ 2021/07/03 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第20回に関して

第20回。家康公は徳川家の将軍のうち、戦場で亡くなったのは家茂のみと言い、家茂の肖像にご苦労様と頭を下げた後、これから幕府の運命も、篤太夫の運命も変わると予言します。

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篤太夫は一橋家の財政を立て直し、慶喜からねぎらわれる。その慶喜は病床の家茂を見舞う。家茂は徳川のためにも、また天皇の妹和宮を御台所に迎えながら、攘夷を果たせないという意味でもまだ死ねないと言い、長州だけは倒すと慶喜に伝える一方で、こうして腹を割った話ができたことを喜ぶ。その3日後彼は他界した。京の一橋家に訃報が届けられるが、しばらく薨去は伏せられたままだった。しかし猪飼はうっかりそのことを洩らしそうになり、のみならず、我が殿が将軍になるかもと、またもや口を滑らしそうになる。

篤太夫は今後の将軍家のことを気にしており、慶喜に対して将軍家はお継ぎにならぬよう、賢明な殿が手を加えても、幕府の倒壊は免れぬと直訴する。原市之進は呆れ、猪飼は止めようとする。仮に継いだところで、非難されるのは慶喜自身で、かつての攘夷浪士同様血気にはやった連中から、慶喜が狙われることを篤太夫は案じていた。そして江戸城では、家茂から後継者は田安家の亀之助をと言われていると天璋院は言い、一方家茂の正室である和宮は、慶喜を推していた。しかしそれは、唐物を買う約束を守った夫家茂が、将軍として苦しんでいたのを見ていたためで、ならば慶喜も苦しめばいいと考えていたのである。

結局慶喜は、永井尚志や板倉勝静から、家茂が養生に専念する故、政務を慶喜に委ねたいと言っていたと聞かされる。このため、徳川に大鉈を振るうという交換条件のもと、徳川宗家を継ぐのに同意する形となった。慶喜は、徳川幕府は滅亡するかもしれないことを悟っていた。そして孝明天皇から節刀を拝領し、これで一橋家が長州征討軍を率いることになった。このため篤太夫たちも従軍することになり、篤太夫は御用人付、成一郎と伝蔵改め須永虎之助は俗事方に配属される。

このことは血洗島にも知らされ、しかも篤太夫はもしもの時に備えて、懐剣を形見として送っていた。父市郎右衛門は誉れなことだと言うが、母ゑいは江戸に行かせたことを悔やみ、まだお千代は涙する。しかし長州征討で幕府軍は敗退し、小倉城陥落により、幕府方は停戦を決める。慶喜は天子様以外この戦を望む者はおらぬと言い、和睦の勅命を受けるべく関白に働きかけることにし、また長州へは密使として軍艦奉行の勝麟太郎を送り込む。

しかし孝明天皇はこの状況に苛立っており、数年前に岩倉村で謹慎となった、岩倉具視のことを思い出していた。岩倉は、お上には兵も金もない、薩摩の国父様とは違うと、訪ねて来た大久保利通に話しており、しかも自分たち公家も頭が固く、見て見ぬふりをしていると嘆く。この岩倉は、そういう公家たちの中で多少雰囲気が異なっていた。大久保はそんな岩倉に、薩摩や長州は、天子様を戴く世を考えちょいもすと言い、岩倉を喜ばせる。

一橋家では一部の家臣は幕臣となるが、篤太夫や成一郎は一橋家を離れることになる。猪飼は江戸の一橋家へ戻ることになった。篤太夫は、色々な温情をかけて貰い、これから一橋家のために仕事をしようと思っていた矢先であるだけに、多少落胆していた。宗家でもよい働きができると言う猪飼だが、最早将軍となる慶喜に進言などは難しかろうと篤太夫は涙を流す。そして美賀君は大奥に入るのを取りやめた。幕府側の都合だが、彼女は自分にはとても御台所は務まらないと思っていた。

篤太夫と成一郎は、大坂の幕府陸軍奉行所で仕事をしていた。慶喜は遠い存在となり、武士をやめてしまおうかとまで言う篤太夫に、お前は武士には向いていないと成一郎は言い、喧嘩となってしまう。その篤太夫に奉行の名代として、御書院番士の大沢源次郎を訪ねるようにとの命令が下る。大沢には謀反の疑いがあり、新選組の護衛のもと大沢の宿へ向かうことになる。この時新選組副長土方歳三は、自分たちが取り押さえると言うが、篤太夫は、その前にまず奉行の命を伝えるべきだと筋を通す。果たして大沢とその諸生たちはいきなり斬りかかって来るが、土方達のおかげで難を逃れた。

もう少し早く来るかと思った、俺が斬られたら新選組の面目にかかわると言う篤太夫は、その後土方も百姓出身であることを知って打ち解ける。土方は日ノ本のためなら潔く散ると言い、この点は篤太夫とは違っていたが、国を思う気持ちは同じだった。また土方は、奉行の命を伝えると筋を通した篤太夫をほめていた。やがて大沢は江戸に護送されることになるが、その護送役は成一郎の役目となった。土方はそなたも渋沢かと驚く。一方幕府の中では、慶喜の将軍就任を快く思わない者もいたが、小栗忠順は努めて冷静な態度を取り。パリ万博随行員の人選を慶喜に相談するつもりでいた。

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家茂が亡くなり、長州征討に敗れ、さらにパリ万博と、江戸幕府の最晩年期の様子が綴られて行きます。結局慶喜は徳川宗家を継いだものの、将軍宣下は受けていませんでした。そのような中、一橋家は慶喜の家臣たちがすべて出て行き、篤太夫たちは幕府の陸軍奉行所に勤めることになります。一橋家のために働くということもできなくなり、今後どうするかで成一郎とちょっとした口論となって、裃を着けたまま取っ組み合いをやるのですが、武士の象徴である裃が、篤太夫のだけ形が崩れているのを見ても、この人が喧嘩は不得手で、しかも武士にはやはりそぐわないということを示唆しているようです。

一方で天璋院(御台所時代とやはりあまり雰囲気が変わりません)、後継ぎは田安家の亀之助殿と口にするところは、『篤姫』を思わせます。そして和宮、もう髪を下ろして被布を着ていますね。あと美賀君、結局この人は大奥に入ることはなく、そのまま江戸の一橋屋敷に、徳信院と留まることになります。しかし家茂ですが、死因は脚気衝心と言われていますが、その割に喋り方がしっかりしていて、あまりむくみもなさそうではあるのですが…。あと篤太夫、慶喜の前でまた随分と思い切ったことを言いましたね。

それから長州征討、かなりあっさりと終わってしまいました。この征討中止を巡って、慶喜と公家、諸藩、そして朝廷との間に動きがあったのですが、それは描かれていませんね。せめて諸大名召集はあるかなと思っていたのですが。この慶喜は母吉子女王が皇族ということもあり、朝廷に取り入ることが多く、それが薩摩を悩ませたとも言われています。ともかく、長州への密使として勝麟太郎が送り込まれます。『西郷どん』では、勝が桂小五郎に会うシーンがありましたが、せっかく長州まで出向いたのに、戻ってみたら将軍後継問題で大騒ぎで、礼の一つもないと後で憤慨していましたね。

そして久々に登場の町田啓太さんの土方歳三ですが、この人は、月代がある方が似合うのではないかと私は思います。土方が行商していたのは、かの石田散薬でした。

血洗島の家族の反応、流石に市郎右衛門は冷静に捉えていますが、母ゑいと妻お千代の心境は複雑なようです。武士になるとは、つまりこういうことでもあるのですが、何せ200年来戦がなかっただけに、なぜこの時にと思う気持ちもあったのでしょうか。しかしその後篤太夫は、戦よりももっと尋常でない体験をすることになってしまいます。


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[ 2021/07/02 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第18回に関して

第18回、篤太夫は関東から兵を集めて戻ります。さらには天狗党が西を目指すのですが…。

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篤太夫は連れて来た兵をまとめることになったが、かつて言葉をかわした藤田小四郎と戦うことに当惑していた。そして成一郎は、投降を呼びかける密書を携えて、彼らの拠点となっている越前へ入る。武田や藤田は慶喜に裏切られたことを知るが、しかし自分たちも慶喜をここまで追い詰めたことを悟り、幕府に下ることになった。天狗党の党員たちは、皆飢えており、しかも寒さに震えていた。篤太夫も戦わずして京へ戻ることになる。

篤太夫の手紙がお千代に届く。それには小十人並の役職についたこと、今は諸大名の接待役をしていること、黒川嘉兵衛より、女を一人世話しようと言われた物の、妻がいると断り、意外に真面目であると感心された旨がしたためられていた。また生地を送るので、足袋を作ってほしいと催促し、さらにうたを大事に、何かあったら尾高の兄さんを頼れ、いずれこちらに呼ぶとも書いていた。その頃平九郎は剣の稽古に励んでいた。一方で天狗党の党員たちについては、老中田沼意尊の手に委ねられ、結局耕雲斎をはじめ352人が斬首、耕雲斎や小四郎の首は水戸で梟首された。

篤太夫は合点が行かなかったが、成一郎は、天狗党を生かしておけば一橋家が取り込むと思った幕府が、皆殺しにしたと声を荒げる。しかし篤太夫は、国を思う者たちを無駄死にさせたことに憤り、また自分が藤田を焚き付けたことにも責任があると言うが、成一郎はうぬぼれるな、お前がいなくても水戸は立ち上がったと一喝し、さらに、水戸の兵の惨状を見たが、あれが俺たちが信じた攘夷の成れの果てだとまで言い放つ。成一郎は既に、攘夷などどうでもいい、殿を守るために生きると言う。その後篤太夫は、円四郎の「金がねえ」の言葉を宴の末席で噛みしめていた。

ここで家康登場。尊王攘夷は終わり、外様の武士たちは外国に接近し始めた、彼らの敵は徳川であるが、このままでは済ませませぬぞと言う。

小栗忠順は将軍家茂に、フランス公使ロッシュの援助で横須賀に造船所と製鉄所を作ること、陸軍教師を招く用意もあることを言上する。ただ外国への賠償金なども問題は山積していたが、フランスと「コンパニー」を作り、長州、薩摩そして朝廷を封じ込めようと言う。小栗も財政と経済が肝心であると考えており、それは篤太夫も同じだった。篤太夫は備中にある一橋領で人を集めてくる予定で、軍制御用掛及び歩兵取立御用掛という役職を与えられ、駕籠で西へと向かう。

しかし百姓たちはまるで関心がく、篤太夫は阪谷朗慮の漢学塾に入り、塾生たちを取り込もうとする。この朗慮は攘夷は感心しない、外国の接近は互いの利のためだと断言し、また普通の役人とは違った彼に関心を持ったようだった。そのうち何名かの塾生が一橋家への奉公を決め、その決意を書面にさせた篤太夫は、再び庄屋たちに会ってそれを見せ、百姓たちの中に本当に志願者はいないのかと問いただす。実は代官が、庄屋たちを牽制していたことがわかり、翌日大勢の百姓たちがやって来た。

その頃日本には、イギリス大使パークスが赴任しており、薩長がイギリスを歓迎していること、将軍は君主ではないことを聞かされる。このことは家茂にももたらされた。家茂は2度目の長州征伐のために大坂へ向かうことになり、和宮から西陣織を土産にほしいと言われる。また天璋院に挨拶をし、自分に万一のことがあったらと口を開く。そして備中の篤太夫は代官を呼びつけ、庄屋たちへの邪魔だてをした件に加え、兵がいなくては禁裏は守れない、それを庄屋に薫陶もできないとは何と言うことだと咎める。京へ戻った篤太夫は、褒美をもらうが、今後兵を賄うためにも金が要ると言い、自分たちで金を作るように勧める。

篤太夫は、天狗党の失敗は兵糧をおろそかにしたことだと言い、備中の米や播磨の木綿を入れ札払いで高く売り、さらに備中で採れる硝石を売ることを提案する。また最初は、攘夷をかなえるための腰掛のつもりだったと言って、猪飼たち側近を驚かせるが、今となっては、本気で慶喜に日本を再建してほしいと考えており、そろばんを慶喜の眼前に出す。慶喜は、父斉昭も林や茶畑、ガラス、蜂蜜などで藩を潤そうと考えていたと言い、篤太夫はあの雷神のような方がと言って、またも猪飼たちを驚かせるが、慶喜はこの男を信頼しようとしていた。

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天狗党の惨敗、篤太夫の言うように、兵糧をおろそかにしたこと(戦国時代であれば考えられない話)も一因でしょうし、内部分裂が起きたことも、自滅の一因となったのでしょう。ちなみにこの天狗党、一部の残党は生き残って戊辰戦争にも参加し、さらに後々弘道館戦争も起こっています。それから家茂の出陣ですが、2度目の長州征伐とあるものの、最初の長州征伐はあまり詳しく描かれていなかったと思うのですが…。和宮の西陣織は、『篤姫』を思い出しますね。

それから成一郎が攘夷が終わったと言い放つ件、これは正論と言っていいでしょう。というか、先鋭化したことが無謀とも言える天狗党の蜂起を引き起こし、結果あのようになってしまったのですが。しかしながら、家康公のセリフとは言え、天狗党の事件の後外様藩が外国にすり寄ったというのは、いささか疑問です。長州は既にその前年、留学生(長州五傑)を密航同然の形でイギリスに送り出しており、薩摩もまたその前年に薩英戦争をして、列強の力を見せつけられ、講和をしていることから見ても、既に前年にその萌芽はあったと見るべきでしょう。しかしこの大河、本当に長州が描かれませんね。

そして仰々しい肩書で、人集めに向かう篤太夫ですが、円四郎の「金がねえ」の伏線回収かとも思えるシーンが展開されます。自ら漢学塾に乗り込み、土地の人と打ち解け、仲間を得たところで決意を文章化させ、それを庄屋たちに見せてやっと代官が邪魔をしていたことを突き止めます。しかしこの代官も小物臭が漂います。それにしても、代官より偉くなっていますね、篤太夫。で、ここから京へ戻って慶喜に進言するシーン、流れとしてはいいのですが、ちょっと長すぎのようにも見えました。

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[ 2021/06/19 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

幕末大河に求められる人物とは-2

幕末大河では、それまで埋もれた存在、あまり描かれなかった存在であったであろう人物が掘り起こされ、脚光を浴びるようになって行くというのは、今までにも書いたことがあります。『篤姫』の小松帯刀、『龍馬伝』の岩崎弥太郎、『花燃ゆ』の小田村伊之助、『西郷どん』の愛加那と小松帯刀(『篤姫』とは違った意味で)、そして今回の平岡円四郎など。

大河に存在意義があるとしたら、こういう人物を紹介して行くことではないかと思います。戦国や他の時代も含めた最近の大河には、新説の発表会的なものもあります。元々TVの重要コンテンツであった時代劇が、時の移り変わりと共に姿を消しているため、大河が生き残るには、こういう形を取らざるを得なくなっているとも考えられます。

最近のではなく昭和50年代の幕末大河にも、それまではあまり登場しなかったであろう人物が描かれています。河井継之助です。この人物は『花神』に登場していて、総集編のDVDで観ることができます。演じているのは高橋英樹さんです。元々この人を扱った『峠』が原作の一つで、『国盗り物語』同様、乱世を舞台にした群像劇となっています。この『峠』とは三国峠のことですね。ちなみにこの作品、映画化されて7月から公開される予定です。こちらは役所広司さんが河井継之助を演じています。

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[ 2021/06/15 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

幕末大河に求められる人物とは

最近の幕末大河は、それまで埋もれていた感のある人にスポットライトを当てているところがあります。かてて加えて、従来とは描かれ方が違って来た人物もいるというのは、前にも書いていますが、ここでちょっとおさらいをしておきます。

前者に該当する人物は、主に次のような人たちです。

篤姫-小松帯刀
龍馬伝-岩崎弥太郎
八重の桜-山本覚馬
花燃ゆ-小田村伊之助(楫取素彦)
西郷どん-小松帯刀(特に御花畑屋敷での薩長同盟関連)、愛加那
青天を衝け-平岡円四郎、尾高惇忠

小松帯刀は『篤姫』で存在感を示し、『西郷どん』で、ヒロインの初恋の人ではない人物として描かれることで、重みをより増したように見えます。だからこそ、今回も出て来てほしかったのですけどね…。

無論それぞれの人物や出来事に関する資料が見つかったとか、その作品の中で、その人物が重要視されたなどにより、特に注目されることもあります。その一方で、従来の、特に90年代ごろまでは当たり前とされていた人物が、描かれなくなることもあります。

その代表格が、何度か書いていますが坂本龍馬でしょう。この人物は『西郷どん』では、かなり薩摩との距離が近くなっています。今回はまだ登場もしていないし、登場するかどうかも不明(キャストが発表されていない)ですが、そもそも渋沢栄一(篤太夫)視点で見た場合、薩長同盟は描かれるかどうかわかりませんし、また薩長同盟の場に龍馬本人がいたかどうかもわからないため、恐らくは出て来ないのではないでしょうか。

今後の幕末、あるいは幕末が時代背景の一部となる大河は、西国雄藩関係者でいえば
桂小五郎
小松帯刀
西郷隆盛
大久保利通
この4人は外せないと思います。
それに加えて
岩倉具視
三条実美
島津久光
伊藤博文(俊輔)
中岡慎太郎
坂本龍馬
といった人たちになるのでしょう。

中岡慎太郎は西郷とのやり取りもあり、その意味で「龍馬の友人」だけで済ませず、彼自身をもう少し前に出していいかと思います。

飲み物-アイスコーヒーブラック








[ 2021/06/03 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第13回に関して

第13回に関してです。

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栄一と喜作は京を目指して旅立つ。途中熊谷宿で、薩摩言葉の浪人が碁を打っているのを見かけるが、この人物こそ五代才助(友厚)だった。その時役人たちがやって来たため、2人は慌ててそっぽを向き、知らぬふりを装う。その後平岡家に向かった2人は、円四郎は不在であると言われる。しかし渋沢という苗字を聞いたやすは、平岡家家臣であるという証文を渡す。夫を守るようにとやすは2人に念を押すが、彼女自身、円四郎から最高の妻であると言われたのを思い出し、思わず笑みがこぼれるのだった。晴れて「武士」となった栄一たちは、身なりをそれらしく整えて京へ向かった。

11月、京に着いた彼らは、その華やかさに驚く。しかし京では新選組が幅を利かせ、副長の土方歳三に率いられた隊士が偵察を行っていた。そこにいた長州藩士が、新選組は元々浪士集団で、一橋慶喜の陰謀であると言う。しかも諸悪の根源は、平岡円四郎とまで言われていた。栄一たちは、自分たちは一橋家の威光にすがったわけではなく、あくまでも円四郎との男の約束で、助けてもらっただけだと自らを説得し、その後若州屋敷へ向かうが、円四郎は多忙で会うことはかなわなかった。そんな中、尾高惇忠は計画の後始末に追われていた。

同じ頃、渋沢宗助とまさは栄一たちの事情を知らないため、働き盛りの2人がお伊勢参りに行ったことに呆れていた。まさはていと、家をしっかり守れる者と縁組みさせようとしていたが、ていは尾高家の末弟である平九郎を密かに思っていた。そして長七郎は、再び江戸に出たいと言う。田舎でくすぶっていることに我慢できない様子だったが、惇忠は、栄一たちの報告を待つように諭す。この頃長七郎は悪夢でうなされたり、キツネが見えたりするなどと言い始めており、尾高家の人々は不安を抱いていた。

栄一たちは京に滞在するが、上等な旅館暮らしを続けており、また遊びもしたため懐が寂しくなっていた。そして年が明けた文久4=元治元(1864)年、慶喜、松平春嶽、松平容保、そして薩摩藩主の父である島津久光が朝議参与となっていた。久光は朝廷の要望である横浜港の鎖港と、長州の処分を検討すべきと主張したものの、なぜ京でも政をしなければならないのか、慶喜や幕府側の人間は不満だった。松平春嶽は、最早江戸だけでは処理できない、今までの考えは捨てて新しい世を作るべき、朝廷がこれからも横浜鎖港などと言ってくるのなら、幕府は政を返上すべきとまで慶喜に進言する。

円四郎は一橋家の用人、黒川嘉兵衛に対し、この参与会議を仕掛けた薩摩は信用できないと言う。薩摩は薩英戦争後、イギリスから武器を買って兵力を増強していた。さらに慶喜の実家である水戸から、原市之進が家臣に加わった。水戸は家中が分裂しており、藤田東湖の子小四郎は徒党を組んで攘夷を全うしようとしていた。同じ京では栄一たちが、借金まみれの生活をしており、すっかり里心がついていた。また攘夷を叫ぶ志士たちは行動しようとせず、栄一は故郷に文を送ることにする。その中には「横浜焼き打ち」や「眠る志士たちの目を覚まし」などという文句もしたためられていた。

この文には、長七郎の上洛を促す記述もあり、この弟の言動を心配していた惇忠は、中村三平と共に上洛させることにした。道中、長七郎は下野国吉田村で、河野顕三の墓参りをし、忠義の血を流せない自らの境遇を嘆く。しかしその頃から、長七郎には錫杖の音が聞こえるようになっていた。その後三平が宿を探している間、長七郎はキツネの嫁入りの幻を見て斬りかかるが、実際に斬ったのは飛脚だった。これがもとで、長七郎と三平は捕縛されて牢に入れられ、惇忠はそのことを栄一と喜作に書き送る。

早飛脚でのこの文を見た2人は唖然とする。長七郎が持っていた栄一たちの手紙、例の、横浜焼き打ちや志士について書いた手紙も没収され、身の危険を感じた2人は戸惑う。そこへ円四郎の部下である川村恵十郎がやって来て、彼らを円四郎の宿へ連れて行った。円四郎は彼等への取り締まりが京まで来ているが、平岡家家来ということで手を出せずにいると説明し、一体何が起こったのかと尋ねる。栄一たちはこの件に関して包み隠さずに話し、さらに、幕府にはもう頼れないので、一刻も早く倒すべきと悲憤慷慨していると打ち明ける。

円四郎は半ば呆れつつも、この両名が人の道理に外れてはいないことから、一橋家に仕えるように勧める。2人は驚くが、円四郎はこう言い聞かせる。
「いたすらに幕府を倒すために命を投げ出したところで、それが本当に国のためになるのかどうか、お前たちはまだ、そこんとこをわかっちゃいねえ」
円四郎は自らの立場はさておき、悪運も強そうな栄一と喜作を気に入っていたのである。

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今回は、栄一が幕府を転覆させるなどと明言したためか、家康公の登場はお休みでした。そして栄一と喜作は、円四郎のはからいで一橋家に仕えるように勧められます。江戸を発つ頃は、まだ武士の格好が如何にもそぐわなかった2人ですが、いよいよ本物の武士になる日がやって来たのです。

ところで栄一が、京で攘夷を叫ぶ武士は幕府への不満しか言わないと不満げですが、この当時はまだそのようなものだったでしょう。また元々武士でなく、雄藩の藩士や脱藩浪人などでない限り、伝手を作るのも難しかったのではないかと思います。

さて元治と改元されるこの文久4年は、この後池田谷事件が起き、長州が暴走して禁門の変が起きたしかる後に、時勢が変化して行くことになります。一方で参与会議。この大河で物足りない点として今までも書いて来ましたが、どうも政治が絡むと、いささか通り一遍な印象があります。松平春嶽の新しい世云々も、もう少し言い方があったのではないかと思うのですが…。あと大久保利通(一蔵)がちょっとしか出て来ないのも残念と言えば残念です。本来この人は、慶喜をつなぎ止める役割もあったはずなので。

それと何かにつけて書いている小松帯刀、本来久光が出て来るからには、この人物も出て来て然るべきかと思います。ところで今回、『西郷どん』で小松を演じた町田啓太さんが、土方副長となって登場していましたが、この人物がクローズアップされたのは『篤姫』からでした。その篤姫の小松は『西郷どん』の大久保、『西郷どん』の小松は前出のように、『青天を衝け』の土方なのですが、では『龍馬伝』の小松はというと、こちらは『麒麟がくる』の足利義昭です。

それと長七郎が何とも奇妙な行動に出ます。元々一本気なところがある人物のようですが、何かに取りつかれてしまったようですね。ただ彼のザンバラな髷が気になるのですが、血洗島を出る時に結い直せなかったのでしょうか。

飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2021/05/15 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』新キャスト発表

『青天を衝け』新キャストの発表です。しかし最近新キャスト発表とあると、今年なのか来年なのかしばし迷います。ちょど今から秋ごろまでの間は、両者がダブりますからね。

物語の舞台は、海を越えた華の都・パリへ!
一方、日本では倒幕の機運がます諦ます高まり…
(NHK ONLINE)

新キャストは以下の通りです。(敬称略)

杉浦愛蔵(譲)-志尊淳
栗本鋤雲-池内万作
田辺太一-山中聡
向山一履-岡森諦
福地源一郎-犬養貴丈
高松凌雲-細田善彦
黒川嘉兵衛-みのすけ
原市之進-尾上寛之
松平容保-小日向星一
松平定敬-小日向春平
井上聞多(馨)-福士誠治

今回は男性ばかりのキャストです。登場人物も俳優さんも、良く知っている人、あまり知らない人様々というかたも多いでしょう。岡森さんは『八重の桜』以来とコメントしていますが、私としては『風林火山』の矢崎十吾郎を思い出します。細田さんは『真田丸』以来ですね。『相棒』のシーズン18に、ヒロコママの彼の役でも出演していました。2人の小日向さんは兄弟で、小日向文世さんの息子さんたちです。兄弟が兄弟を演じるのですね。あと志尊さんに福士さん、大河はこれが初めてというのがちょっと意外でした。

しかし、一部ツイートで言われていますが、今回は小松帯刀は登場しないのでしょうか。『篤姫』以来、『龍馬伝』と『西郷どん』でも登場していますし、薩摩関連の人物が出るなら、当然出してしかるべきかと思われます。地元薩摩の豚肉を、「豚一様」慶喜に献上してもいたりして、その意味で慶喜とも交流があった人物なのですが。


飲み物-エスプレッソ2
[ 2021/05/11 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』第10回に関して

第10回です。いよいよ栄一が8年ぶりに江戸へ出て、草莽の志士たちの仲間に加わることになります。

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栄一は日本国がどうなっているのか、江戸に行って自分で確かめたかった。実際開国以来、物の値段は上がり続けており、大老井伊直弼も暗殺された。井伊の跡を継いだのは安藤対馬守信正で、孝明天皇の妹和宮を降嫁させ、公武合体を目論んでいたが、和宮はもののふの頭領に嫁ぐことを嫌がっていた。栄一は仕事のない一月だけという条件で江戸を訪れるが、町は荒れ、8年前に父に連れられてきた時とはまるで違っていた。喜作と共に大橋訥庵の思誠塾を訪れた栄一は、地震にしろ大老暗殺にしろ天罰であるという言葉を聞き、なぜ神風が吹いて異人や病を吹き飛ばさないかと尋ねるが、塾生の一人校の顕三が神を冒涜するかと怒りをあらわにする。

訥庵は、既に神も助けを出す力がなく、水戸の慶喜が将軍になっていなければ、こうはならなかったはずだとまで言う。そして栄一にこう言葉を掛ける。
「よいか減らず口よ、われらが神風を起こすのじゃ」
そこへ長七郎がやってくるが、長七郎の件の腕には訥庵も一目置いていた。その後栄一は長七郎と喜作に血洗島のことを話し、お千代が喜作の妻、およしに教わって作ってくれたと守袋を見せる。確かにそれと喜作の物と色違いだった。ただ栄一は、子供がなかなか授からないのが悩みだった。

一方長七郎は幕吏(異国のイエスマンと化した幕僚のこと)の中で、今一番斬るべきは安藤対馬守信正だと口にする。水戸と長州が手を組んでその暗殺を企てていたが、どの藩も内紛を抱えていた。特に水戸は荒れており、それを考えれば草莽の志士である方が動きやすかった。河野は百姓である栄一を蔑むが、栄一はお前の言葉には胸を打たれた、俺も草莽の志士になると言う。その栄一は人を斬る稽古をさせられ、初めて真剣で人に見立てたわら束を切り刻む。その頃血洗島では、一月経っても栄一が戻らないことを案じ、まさは、早く子供でも生まれればいいのにと、細身の千代に当てつけるように漏らす。しかし千代は働きぶりがよく、市郎右衛門もゑいも感心していた。

そこへ栄一が帰って来る。江戸は物価の上昇がすごいこと、いい友ができたことなどを話し、ていへ土産を渡す。その後久々に千代と話し、ここと江戸の風があまりに違うと言って千代を背後から抱きしめる。しかし野良仕事をしている栄一の脳裏を、江戸で河野顕三が投げつけた侮蔑の言葉が掠めていた。
「百姓は鋤や鍬で土でも掘っていろ」
またこの頃から血洗島には、志士や脱藩浪士が立ち寄るようになって行った。惇忠もこのままでは、日ノ本は食い物にされると警鐘を鳴らす。

ここで家康公が登場。和宮降嫁に関して、婚姻さえうまく行けばと幕府は企んだこと、またいえやす自身も、かつて自分の娘である和(まさ)子を入内させたことの解説。当時の降嫁の行列は中山道を通り、全長50キロにも及んだ。

この降嫁の行列をもてなすため、血洗島でも人足を出すことになる。栄一はこれは幕吏の謀だと言うが、父市郎右衛門からこれは百姓の務めだと諭され、それが如何にも空しく感じられた。折しも千代が悪阻の症状を示し、子供ができたことがわかって、渋沢家の人々は喜ぶ。千代に取っても、栄一が喜ぶ顔を見るのは嬉しかった。自分はそんなに険しい顔をしているのかと栄一は尋ね、世の中を動かすのは武士だけではない、今の日の本にいは納得が行かないと言いつつも、それは身重の妻に言うことではないと悟る。千代は夫に、その考えも、また市郎右衛門が村や家族を思うことも、同じように尊いと言う。

文久元(1862)年10月20日、皇女和宮は江戸へ旅立った。篤君(篤姫)は家茂に、自分は一橋様を将軍にするために輿入れしたこと、家定はそれを理解したうえで慈しんでくれたこと、さらにこの和宮とのご縁は一橋様であればかなわなかったことを言って聞かせ、「お力になりもす」と家茂を励ます。片や血洗島では、役人たちの命令のもと、降嫁の行列のもてなしの準備に追われており、女たちは嫁入りと言うより戦だ、うちらの方が幸せだにと言葉を交わしていた。そして11月15日、和宮は江戸城へ入って家茂と初めて顔を合わせた。このことは思誠塾の面々を怒らせることになり、ついに安藤信正暗殺が計画されて、一橋慶喜を擁しようとするが、慶喜は動かなかった。

安藤暗殺に指名されたのは長七郎だった。その長七郎は血洗島へ向かい、その後ろ姿を千代が目撃する。長七郎は計画を惇忠や栄一に打ち明け、安藤を殺した後は自分も切腹する、自分は武士になると話すが、惇忠はそれは無駄死にであると指摘する。栄一もそれに同意し、幕府をどうにかしない限り何も変わらないと、長七郎を思いとどまらせる。そして惇忠も幕府転覆の行動を起こすが、それと呼応するかのように、怪しげな行商人が血洗島をうろつくようになっていた。どうやら隠し目付のようだった。長七郎は上州に逃げ、やがて安藤暗殺未遂事件(坂下門外の変)が起こるが、河野をはじめ何名かの塾生が死亡、訥庵は捕らえられた。そしてある夜、栄一は村の者から、長七郎が江戸へと向かったことを聞かされる。

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幕府の仕組みに憤りを感じる栄一が、江戸で長七郎や喜作のいる思誠塾に入門します。そこで目にしたのはかなり急進的な、ある意味カルト的ともいえる尊王攘夷思想でした。しかしどう考えても、老中を斬ったところで何かが変わるわけでもなく、逆に日本に不利になる可能性も高いのですが、この後の倒幕、明治維新に至るまでには、こういう劇薬的な要素もまた必要ではあったでしょう。しかもこの当時水戸は分裂、薩摩も急進派がクーデター計画を起こして頓挫(寺田屋事件)していました。後に長州も急進派が暴走し、禁門(蛤御門の変)を起こすことになり、日本のあちこちで不穏な空気が漂っていました。

栄一も幕府をどうにかしたいとは考えたものの、江戸で所謂志士たちの心意気と同時に、その志士と呼ばれる武士たちから、自分が百姓の身分であることを実感させられます。そして、大橋訥庵から目を掛けられていた長七郎もまた、武士の身分に憧れており、安藤信正を斬って自分も腹を切ると豪語します。しかし威勢はいいものの、それでは無駄死にであると惇忠は諭します。流石にこの人はその辺りはわかっていたようです。捨て駒になるのではなく、ますは上州に行かせた惇忠の選択は、坂下門外の変が未遂に終わったことから見ても正しかったと言えますが、その長七郎はしばらく潜伏した後、また江戸に出ようとしていました。

そして和宮降嫁です。この大河で毎度のように感じることですが、こういう皇族や将軍家の描き方が、やはりちょっとどうかと思います。これが慶喜が主人公であったのなら、篤君(篤姫)にしても和宮にしても、もう少しキャラが立った描き方になると思うのですが、栄一が主人公ということもあってか、あるいは庶民層がメインになる朝ドラ的構成(血洗島の描き方はこれでいいのですが)のためか、どこかぼやけた感があります。それと篤姫が全くイメージが変わらないのが残念。既に天璋院となっているのですが…。篤姫といえば、栄一と喜作が色違いの守袋を持っているのは、『篤姫』へのオマージュなのでしょうか。

飲み物-パブのビール2


[ 2021/04/24 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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