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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  真田丸感想

真田丸まとめ2 評価できない点

昨日の続きです。よくなかったと思われる点について。

  • 英語字幕と英語サイト
  • 終盤に押した感があること
  • 笑い
  • 真田家以外の人物の背景が乏しい
  • 新史実が悪目立ちしやすい
  • 女性陣の描かれ方
  • 合戦、特に夏の陣の描写
  • 一部伏線が未回収のまま
  • 創作部分にやや難あり
  • 視聴率の問題


まず英語字幕と英語サイト、動画は結局全部は観なかったので、目にした範囲内での感想ですが、サイト共々どこか直訳的な印象がありました。そして終盤が、時間がない中にあれこれ詰め込んだ印象もあり、また笑いの部分も、特に後の方の信之パートの落ちはやり過ぎだったと思います。
それと真田家以外の人物、たとえば徳川家康とか上杉景勝といった人物の背景が描写不足。これは真田家目線で描くというのとは、また別に捉えられるべきでしょう。上杉主従や政宗を最終回に登場させるなら、その分の尺で、慶長出羽合戦をさわりでもいいからやってほしかったです。それから史実関連も、悪目立ちと言っては何ですが、もう少しセリフに溶け込ませた方がいい部分(秀頼の馬印の件など)もありました。鉄火起請などはよかったのですが、新史実の発表会といった感もありました。
また女性陣キャラで、きりの描写などは反感を持たれたこと(私はさほど気にはなりませんでしたが)、そして合戦の描写にもう一工夫ほしかったと思います。それと未回収の伏線もありました。たとえば淀殿の「同じ日に死ぬの」などは回収してほしかったし、豊臣家の滅亡もきちんと描いてしかるべきだったかと思います。また創作部分に関しても、何か仕掛けがあるのだろうと思って観ていましたが、違和感を覚える部分もありました。そして視聴率、これに関してはまた改めて書きたいと思いますが、本放送は15パーセント前後をめどでいいかと思います。

それとは別に、一部漢字表記で「会津」とか「二条」などと書かれていましたが、当時の表記では「會津」「二條」でしょう。NHKに問い合わせたところ、「わかりやすくするためにこうした」との回答でしたが、やはりこういうのは当時の書き方に合わせるべきかと。
それと歴史関連雑誌だったと思いますが、堺雅人さんが、公務員と思って演じた旨のコメントをしていました。確かに大坂編での信繁(幸村)の立場は、多少官僚に近いものはありますが、しかしやはり両者は別物ですね。それと三谷さんが、「ダイナミックな題材をこじんまり描く」と言っていたのもやや疑問。ならばダイナミックに描いてほしかったです。信繁の、日ノ本一の兵ぶりがどうも物足りなかったので。
ある程度の改変は、三谷さんの脚本ならありがちだとは思いますが、やはり最後の方の改変はひねり過ぎの印象が強く、本来あのまま散っていい信繁が、無駄に時間稼ぎをしている感じでした。家康を二度攻めたというのも、史実なのかもしれませんが、そこまでこだわらなくてもよかったと思われます。やはり大河には、通説通りに描くシーンも必要なのかもしれませんし、多くの人が知っているであろう、西尾宗次が首を取るシーン、いっそああいうのを端折らず描いた方が、収まりはよかったかもしれません。
(2017年1月5日一部加筆修正)

植物-白い椿
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[ 2017/01/04 23:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸まとめその1 評価できる点

まずよかった点について

  • OP
  • キャスティング
  • キャラクターの確立
  • 徳川家康の描かれ方
  • 真田昌幸の描かれ方
  • 豊臣秀吉の描かれ方
  • 笑い
  • 伏線回収
  • 戦国的な背景の採り入れ方
  • 謀略の面白さ

やはりOPはよかったです。オーケストラで盛り上げるのではなく、バイオリンのソロが続く展開で、大名ではなく信濃の国衆の物語であることが強調されていました。それからキャスティングも適材適所で、個性の強い俳優さんがうまくまとまった感はありましたし、特にこの3人は独立させていますが、秀吉、昌幸、家康は秀逸でした。秀吉も結構どす黒い一面がありましたし、昌幸のしれっとした雰囲気も表裏比興ぶりが際立っていました。また内野聖陽さんが、あそこまで年老いた家康になりきれるのは感嘆ものと言ってもいいでしょう。
そしてところどころに三谷さんらしい点、たとえばシリアスな状況の中でも笑いを呼び込むとか、伏線回収がかなり意識されている点も見受けられました。その一方で戦国的な背景、たとえば人質は当たり前だとか、謀略がものをいうといった部分もしっかり描けていたと思います。キャラが立っていたのも評価すべき点で、それが人物像のわかりやすさにつながっていたともいえますが、反面、設定によっては目立ち過ぎたかなと思われる部分もあります。

植物-さざんか
[ 2017/01/03 22:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

ラグビーワールドカップ1999と『真田丸』最終回

あまり関連性がないと思われるかもしれませんが、ちょっとこの両者に共通するものがありますので書いておきます。『真田丸』全体の感想は、多分年明けになると思いますが、よかった点とよくなかった点にまとめる予定です。

1999年ラグビーW杯は、故・平尾誠二氏が監督の頃で、1998年頃から代表資格のある外国人選手を多く入れ、ディフェンスもよくなり、勝ち星も多くなって行きました。その一方で、本来の日本らしさが薄れたという指摘もあり、また「型にはめない」のを旨とする強化方針のもと、選手たちがどうやってプレイしたらいいかを、つかみかねている部分もありました。
一方で、本番に向けて着々と好成績を積み上げていたため、ファンも期待するようになり、また協会サイドも、それを機にファンが増えるのを望んでいたふしがあります。しかし本大会では、さほどの見せ場もなく終わりました。
ウェールズ相手にかなりの失点はしたものの、大敗はしなかったのですが、日本らしいパス回しも、組織でトライを狙うプレイもなく、しかもリザーブの選手が十分とはいえませんでした。これには別の理由があるので後述(*)します。

今回、『真田丸』最終回を観ていて思ったのですが、三谷氏の脚本は賛否両論あったもの、最終回でどのように盛り上がるか期待していた人は多かったでしょう。恐らくはそれを盛り上げるために、連日のように上田でトークショーも行われたわけです。
しかし最終回、家康の逃げのシーン以外は、あまりこれといった見せ場のない回になったのは、やはり残念です。前にも書いてはいますが、戦闘エピソードらしい、荒々しさと緊迫感を持って終わってほしかった。それと豊臣方が、如何にも非力な印象だったのも今一つでした。
それと最終回放送前ですが、制作統括の吉川邦夫氏が、スポニチ記事でこのようなことを言っておられます。元々長めの脚本をスタッフが削って行くというくだりですが、

そうすると、人がAからCに変化する時、普通は変化するためのBというシーンがあるんですが、ポーンとなくなってしまうことがあります。一見すると感情が飛んでいるですが、飛ばすことによって、逆にその間にどういうふうに人が変わるのかというのを、視聴者の皆さんが想像することができる。ある意味、視聴者の皆さんを信じているとも言えますが、間を全部説明しようとしない。
「真田丸」三谷脚本はどう作られた?行間が深いワケ…“参謀”が明かす秘密
(スポニチアネックス)

これはちょっと曖昧模糊とした感があります。つまり過程を飛ばしたことで、ある人物やシーンが急に変化したのはなぜか、視聴者が自分で考えてほしいということなのでしょうが、これはやはりきちんと描いてしかるべきでしょう。でないと、視聴者がそれぞれ勝手に見方を投影するようになり、一定の方向性が生まれにくくなる印象があります。
こういう部分、あるいはその少し前の、人物を定型にはめたくないという辺りには、平尾監督時代のラグビー代表の「形の無さ」を何か連想させます。それぞれの状況判断がものを言うとは、平尾氏の言葉でしたが、やはりある程度の形を作り、どの場面でどう動くかを共有させないと、チームとしての連携ができにくくなるのも事実でしょう。
三谷氏も平尾氏もほぼ同年代であり、非凡であるといわれ、マスコミ露出も増えて、そのためどこかカリスマ的な存在になって行ったところがあります。そういう人は、どこか「形にはめない」という前提のもと、勇み足をしがちになるのでしょうか。

大坂の陣関係エピも、人間ドラマ、三谷ドラマとして観るのならそれなりに楽しめたと思います。しかしこれは合戦が中心で、しかも主人公の最大の見せ場であり、また大河ドラマである以上、やはりもう少し工夫がほしかったし、それぞれの人物の背景ももう少し掘り下げてよかったでしょう。
後藤又兵衛は、あれだとぽっと出の印象がありました。実際この人は黒田家に仕えて、朝鮮での戦役も経験しているわけですから、実際には唐入りはさほど描かれなかったものの、セリフなどにそれらしさを忍ばせることは可能だったかもしれません。
それと、これはあれこれに書くべきだったかもしれませんが、ナレ退場した片桐且元が、なぜかまた登場して高台院に会っているのはちょっと苦笑物でした。あれは片桐さんが、大坂の陣のことを話していたわけですが、大坂城が落ちるのは京からは見えなかったのでしょうか。

(*)この当時、所属チームは必ず代表チームに選手を送るという規定がなく、そのため代表に不可欠だったにもかかわらず、所属チームの都合で代表入りを見送らざるをえなかった選手もいました。ワールドカップ本大会のみならず、翌年の国際試合でもそれが表面化し、そのため日本協会も代表を優先させるようになって行きます。

飲み物-コーヒー
[ 2016/12/27 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その68 (+ おんな城主 直虎)

いよいよあれこれも大詰めです。一応67以外で、最終回で気づいたことを書き出してみます。

  • 作兵衛が007並みに二度死ぬシーン。二度目のはなくてもよかったのでは?
  • 毛利勝永のシーンをもう少しやってほしかった。徳川勢を蹴散らして信繁(幸村)にチャンスを与えたはこの人物なので。
  • 佐助、この時55なら直江兼続と同年代。しかし最初出て来た時から全然変わっていない
  • 内記が死ぬシーンは、昌幸の忠臣といった感じでちょっとよかった
  • 茶々が死ぬのは怖くないと言いつつ、その実一番死ぬのを怖がっていたようにしか見えない
  • 秀頼が、何かやりたそうでいながら結局何もやらせてもらえなかった
  • きりが消息不明
  • 家康が逃げるシーンが正に伊賀越え(笑)。この家康で1年間やっても面白かったかも
  • 安井神社のシーンはなくてもよかったと思われる。むしろ敗走する信繁に大坂城がかぶる、そんなEDを期待していた
  • 正信と信之の相部屋シーンは面白かったが、終盤のエピで、信之のシーンにやけに落ちがつきまくるのがちょっと疑問
  • 家康が信繁を「戦でしか生きた証を立てられない」と言っていたが、信繫自身は、冬の陣を除けばそこまで戦で主導権を握った印象が無い


大坂の陣関連のエピについては、今までも何度か触れましたが、もっと荒々しさ、戦の中に日常生活がある緊張感があってもよかったかと思います。特に最終回には。別番組ということもあり、比較するのはできるだけ控えて来ましたが、『真田太平記』の夏の陣の回の、何か圧倒するような雰囲気が欲しかったなとは思います。三谷さんのやり方で、あれに伍するようなシーンは作れなかったものかと、そこが残念です。


それから『おんな城主 直虎』関連です。産経新聞出版のガイドブック(ニッコームック)を購入してページをめくっていたら、徳川家康と並んで石川数正も登場ですね。『真田丸』では、数正の裏切りは真田信尹が調略したことになっていますが、さて今度の描写はどのようになるのでしょう。無論これから先、『真田丸』に登場した、以下のような人物が再び出てくると考えられます。


武田信玄

武田勝頼

本多忠勝

本多正信

豊臣(羽柴)秀吉


誰が演じることになるのでしょうか。それから、このガイドブックでは、直虎を知る10のキーワードとして、最終的に関ヶ原辺りまで紹介されています。またかの伊賀越えには、実は井伊直政も随行していますが、この時直虎はまだ存命でした。こちらでもう一度伊賀越え、ひいては関ヶ原も描かれるのでしょうか。ちなみに『真田丸』の時も、もちろん大坂夏の陣まで紹介されています。


それと、この大河のナレは中村梅雀さんですが、インタビューで、今回の脚本はかなり速いペースで進んでいるとのこと。何やら三谷さんと対照的ではあります。無論、特に今回は創作が多いということもあるでしょう。ところで梅雀さんといえば、『葵 徳川三代』のナレでも有名です。この時はジェームス三木氏が脚本担当でしたが、これに至っては「放送がはじまる頃には50話全部出来上がっていた」のだそうです。


飲み物-パブのビール3杯

[ 2016/12/23 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その67

では、あれこれです。今回特に感じたことその1。

逃げるは恥だが役に立つ
同じことを考えた方も多いかもしれません。徳川父子の退きっぷりは、正に見事というべきでした。しかも逃げ出した後に機を窺う家康、流石に歴戦の将だけのことはあります。これができたからこそ、この人は生き延びて天下を取れたともいえるでしょう。できればナレーションでなく、セリフで表現してほしかったです。
そして秀忠。こちらは正に「逃恥」の人ですから、実に様になっていました。大坂の陣関連エピでは、豊臣より徳川方の描写の方が面白く感じられましたし、寧ろ、徳川がいたことで引き締まった感があります。

信繫のセリフ
このドラマの主人公は、やはり昌幸と家康、そして秀吉だったのだなと改めて感じます。信繁の主人公としての役割は、本当は大坂の陣絡みのみですから、これは無理からぬ話でもあります。父や兄の陰に隠れている印象もあり、そのため出番を多く作ろうという狙いがあったのも事実でしょう。
しかし、この回の家康と対峙している時のセリフ、あそこまで長くなくてよかったかと思います。普通に「お命頂戴つかまつる」程度でもよかったかと。やけに父がどうこう、愛する人がどうこうと言っていて、結局秀忠に狙われたわけです。家康が相手をしていたのは、あるいは秀忠が来るまでの時間稼ぎだったのでしょうか。

与左衛門
過去を持つ料理番の復讐といった感じですが、如何にも一癖ありそうな感じなのに、なぜ気が付かなかったのか不思議といえば不思議です。有楽斎より先に、この人を疑うべきだったでしょう。この、とかく牢人たちが後手に回る感があるのは、敢えてそうしているのかとも思われますが、これでは家康に裏をかかれても仕方がありませんでした。
5人もいたのですから、1人くらいあの親父に話が筒抜けなことをほのめかしてもよかったのですが。この点、結局牢人たちも、真の意味で戦慣れしていなかったのでしょう。

伊達政宗と上杉主従
信繫の奮戦ぶりを遠くから見る上杉景勝。しかし本当は、この人は京の警備を任されていたようですから、直江兼続共々、ここにはいないはずなのですが。まあ、京で大坂城落城を見て大坂に駆けつけ、井戸から千姫を救い出した『天地人』よりはまだましかとも思います。
一方上杉と敵対しているはずの伊達政宗も、なぜか同じ場所にいたのですね。恐らくこの後、伊達陣でずんだ餅でもご馳走になったのでしょう。しかし、伊達と直江の舌戦聞きたかったなあ…。

象山は討幕派か
そして最後のナレに突如登場した佐久間象山。恐らく、この徳川の世が終わる時、松代藩から英雄が出たという形に持って行きたいのでしょうが、ちょっと無理があるようです。この佐久間家と真田家がとりわけ縁が深いとか、あるいは来年の大河が幕末であるのなら、まだ説得力があったかもしれません。
それと佐久間象山が江戸幕府を倒したかどうかも微妙です。開国派、公武合体派で、いつも洋式の鞍を馬に置いていて、そのため攘夷浪士に暗殺されたのは事実ですが。

しかし登場人物のその後などは、やはりきちんと描いていただきたかったですね。三谷さんが敢えてそのようにしたという意見もあります。しかし『真田丸』はシリーズ物でもなく、これが正真正銘の最終回で、しかもスピンオフの制作がまだ決定しない段階では、敢えて伏線を残すというよりは、やはりきちんと終わらせてしかるべきだったでしょう。

飲み物-ドリップコーヒー
[ 2016/12/20 00:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

『真田丸』最終回について少々

詳しくはこの後また書きますので、少しにとどめておきますが、ちょっと物足りない印象がありました。このブログでも書いていますように、大坂の陣関連エピ、つまり昌幸がいなくなった辺りから、多少もやっとしたものがあったのですが、シーンによっては結構そこそこのものもありました。ただし戦のシーン、これがやはり今一つな感じがあり、そのため合戦主体の最終回に、しわ寄せが及んだ感じがあります。

また、やはり淀殿とか秀頼がどうなったかは描かれるべきだし、あれではきりの消息もわからないままです。それと信繁(幸村)と家康が対峙するシーンも、ちょっともたついたような感がありました。与左衛門がすべての元凶だったという設定も、何だかなあという気がしますし。同じ三谷さんの『新選組!』のラストと比べると、どこか収まりが悪く見えました。それから最後のナレの、佐久間象山がどうこうというの、無くてもよかったと思います。

それと『おんな城主 直虎』、1月一杯は子役中心の構成のようで、柴咲さんや高橋一生さんが登場するのは2月からのようです。今度の家康は、松平元康の頃からの登場です。また今川義元は、特に今回は悪役的な部分があるせいなのかどうか、お公家さんの雰囲気ですね。元々今川義元は、こういう感じで描かれることが多かったのですが、『風林火山』の谷原章介さんの義元は、かなり違ったイメージでした。

飲み物-ミルクティ2
[ 2016/12/19 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その66(大坂編&江戸編)

大坂編第二弾と江戸編です。


まー君の晴れ舞台

あらすじでも触れましたが、この回で結構見せ場のあるまー君こと伊達政宗。ちなみにこのドラマでは片倉景綱が従っていますが、大坂の陣に赴いたのは、本当は息子の重長です。この伊達主従ももっと見たかったのですが…スピンオフでやってもらえないでしょうか。一方でずんだ餅のPRに余念のない陸奥守殿、お梅がおいしそうに食べててよかったね。ナレで彼女はこの後、重長の後室になる云々とありましたが、『独眼竜政宗』では伏見の伊達屋敷で、梅が将来の夫である重長と顔を合わせるシーンがありました。この時は顔見せのせいか、梅もかなりきれいな打掛をまとっていましたが、実際は着の身着のままだったのではと思われます。

信之の大坂行き
大坂行きを決める信之ですが、こうが持たせてくれた六文銭、何か第一次上田合戦の梅を思い出します。しかも大坂ではどうやって信繁に会うか、考えあぐねていたところへ現れたのは信尹叔父上、渡りに船とばかりに、従者を装って随行し、いよいよ会えるかと思っていたら、兵糧を持って行った平野長泰がなぜかそこに。しかしこの平野も、小物臭が漂う人物ではあります。さらによりによって、そこに室賀の息子が登場。今度はこちらから「だまれ小童!」でやっと溜飲が下がったわけですが、これといいきりといい、初回の伏線がやっと回収された感もあります。最終回もそうなのでしょうか。

恐るべし佐渡守
天性の謀略家佐渡守。まず僧に話をもって行かせる。この時代、僧の持ち出した話を無下に断ると、寺社勢力を敵に回しかねない。しかもこの場合話を持ち出したことに意味があるわけで、相手がこちらのオファーを受けたかどうかはどうでもいい、要はその事実を周囲に広めればいいというわけで、何やら昌幸と通じるものがあります。これで家康より年上なのですから、当時としては相当高齢です。一見昼間から居眠りをしている好好爺に見えて、その実かなりあれこれ策を練っているわけで、これでは正純も父親を超えられないわけです。この父親を超えられないは、秀忠にも当てはまりますが。

戦知らずの征夷大将軍
「父を超えられない」秀忠は、江戸城で「勝てます!」と江姫に檄を飛ばされます。あるいは「大御所様がいれば」という条件付きだったのかもしれませんが。しかしこの人は内政には向いていたのかもしれませんが、戦となるとやはりさっぱりのようです。父家康が秀頼宛てに、大和郡山に、牢人を連れずに移る様最終通告を出すも、総攻めだなんだとうるさい限りです。豊臣の血を断つはその通りにせよ、戦とは順序があるわけで、まず最終通告を突きつけてから宣戦布告なのですが。大坂の陣まで、家康が生きていてよかったねと言いたくもなります。あと、伊達政宗がいたのも徳川方の強みだったでしょう。

婆様と松とこう
信之が大坂に発つ前に、源次郎に食べさせてあげたいと、乾物をあれこれ荷造りする松。その姉に婆様の雰囲気を感じ取る信之。確かにある種のきっぷのよさは、婆様譲りかと思われます。しかしながら婆様の芯の強さは、むしろ同じ真田の娘である、おこうさんの方に受け継がれているようにも見えますね。『風林火山』で、清水美砂さんが演じた、真田幸隆(一徳斎)の妻忍芽はこのドラマでの婆様ですが、確かに双方相通じるものがあります。といいますか、この婆様と『相棒』の「ミス・グリーンの秘密」のミス・グリーン、中の人が同じということもあってか、似ていますね。

中の人が同じという点では、『真田丸』の大野修理と、『軍師官兵衛』の平岡頼勝(小早川秀秋家臣)もしかりです。先日『軍師官兵衛』を観てたら、大野修理に見えて仕方ありませんでした。尤もこの2作品、小早川秀秋は同じ人が同じ役を演じていますが。

飲み物-コーヒーとキャンドル
[ 2016/12/15 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その65

あれこれも、もう65回目の投稿となりました。70まで行かせるべきかどうか思案中です。今回は、まず大坂から。

大蔵卿局と牢人たち
なぜか急にしおらしくなったと思った途端、やはり「牢人たちは大嫌いじゃ」の大蔵卿局。『真田丸』の終盤、最も注目を集めた人物の一人でしょう。実際の大蔵卿局はここまでではなく、むしろ大野修理と信繁(幸村)の対立を描いた作品が多いのですが、修理=本当は善人、大蔵卿局=本当は善人だけどいちいち反対するうざい存在と設定したのは面白い。しかし「お上様と秀頼様をお守りする」には、牢人たちの力が不可欠なのですが、そのうえで大嫌いじゃなどと言うのが、何とも憎々しい印象ではあります。必要悪と割り切っておけばよかったのに。

壊れた茶々
団右衛門の遺体が担ぎ込まれた城中に、夢遊病者のように現れ、しかも皆こうなるといった意味の言葉を吐く茶々。天守閣に砲弾が撃ち込まれた時もそうでしたが、自殺願望をもはや隠さなくなっているようです。本来茶々は豊臣を守るために、家臣を叱咤激励する役どころではあるのですが、この茶々は周囲の思惑をよそに、戦がどうなろうが、もう取るべき道は決まっているのでしょう。もはや豊臣はどうなってもいいと諦めていたのかも。秀頼の方は、まだどこかの大名になる希望は捨てていないのでしょうか。しかしそれもこの戦に勝つという、きわめて難易度の高い条件付きなのですが。

徳川と上杉
かみ合わなさそうでいて、何となくかみ合いそうでもある、古い戦友といった趣のこの二人。この戦に大義がないとお屋形様はいつもの口ぶり、それに対して大御所の腹の内はといえば、恐らくこうではないかと。

豊臣を滅ぼすのが儂の大義じゃ、しかしお主にはわかるまいのお…。

ところで上杉のお屋形様、今回は一人での登場ですが。いつも兼続とセットなのに珍しや。まあこの場では、兼続の出る幕はないのも事実ですが。それにしても「義」と「理想像としての信繁」、心理学的に見ると、何やら非常に興味深い人物ではないかと思われます。

間者与左衛門
九度山からついて来た九兵衛が戦死、そして江戸から作兵衛について来た与八も、見てはいけないものを見たせいで、命を落としてしまいます。あの時見て見ぬふりをしておけばよかったのに…与左衛門が間者であること、やはり知らなかったのでしょうね。しかし与左衛門も、やはりなかなか只者ではないようです。いきなり口を塞いで火箸で刺すなど、普通の人間ができる技ではありません。なにやら出浦昌相を連想しますが、最終回は出浦さん出て来るのでしょうか。

信繫ときり
ついに、信繫と結ばれる「影の主役」きり。最初は梅、次に茶々、そして春と自分の前に立ちふさがるハードルを何とか乗り越え、やって二人だけになれてよかったねと思いきや
「あと10年早かったらよかったのに」
いや、これが彼女の身上でしょう。ナレが少々長すぎた感があるのが残念。とはいってもナレ退場というのではなく、最終回にも出て来そうな予感はします、千姫を秀忠の元に送り届けるように言われているし-しかし、彼女で大丈夫なのでしょうか。

飲み物-ラテアート
[ 2016/12/14 00:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その64(豊臣編)

では豊臣編です。

長宗我部盛親
盛親さん、戦は嫌いと言っていたのですが、夜襲には参加なのですね。それとこれとはまた別ということでしょうか。しかし、秀頼公が四国をご所望と聞いて、自分は淡路島でいいなどと言う辺りは、なかなか可愛らしいところもあるようです。長宗我部の遺志は、後に土佐勤王党に引き継がれるといってもいいのですが、その北にある伊予の宇和島を伊達の分家が統治して、幕末に黒船を作らせ、さらに松山から秋山兄弟と正岡子規が出るというのは何やらえにしを感じさせます。

塙団右衛門
ここに来て、にわかに頭角を現し始めた塙団右衛門。子供の頃大坂夏の陣で最初に覚えた武将といえば、実は真田幸村ではなく、後藤又兵衛とこの塙団右衛門でした。報奨金で鉄砲買って来たぞーと見せびらかす辺り、豪傑の片鱗をのぞかせます。実際この人物はそういうところがあったようですが、一方で久々に再会した奥さん(多分)に、大名になると言ってみせたり、法螺、もとい結構優しいところもあるようで。

大蔵卿局と大野兄弟
「母上は黙っていてください」
「…いいえ、私は黙らない」
何かこういうドラマがあったような気がしますが、それはさておき。何とも不思議な母子かつ兄弟関係ではあります。というか、茶々かつ秀頼の乳母で、自身を二人の代弁者と思い込んでいる大蔵卿局が、息子に対して「たこ」「あーん」とは…いやはや。あの辺りが三谷さんらしいといえばそうですが。又兵衛が「薄気味悪い親子」と言うのも納得です。しかも今度は修理が弟の主馬に殴られるわで、信繫(幸村)にとっては、およそ解しかねる関係ではあったでしょう。しかしこのような状況を作り出したのは、当の豊臣家でもあるのですが。

信繫
「戦が終わればそのようにしましょう」
「私は勝つためにここに来た」
「私は負ける気がしない」
何だか信繁が逆神化しているように取れます。というか、この戦に関わっている上層部の見解が後手に回っているのが最大の原因ですね。ただし有楽斎は意図的にやっていますが。しかし他の大河ブログにもありましたが、有楽斎を追い出すのはかえってまずかったような気もします。あそこで何食わぬ顔で留めておけば、もっと相手のしっぽをつかむこともできたのですが。尤も有楽斎の場合、豊臣のために何とか徳川に臣従させたいという気持ちもあったかと。

信繫その2と大角与左衛門
畑を鍬で掘り返したら、利休の刻印入りの箱が出て来て、中に新型の銃が入っていた。しかもその場所は、かつて利休の茶室があった…何か出来過ぎのように見えます。無論偶然が重なってそうなったとも取れますが、誰かがこっそり埋めておいた感もなきにしもあらずです。その場合、利休の刻印入りの箱を誰かが用立てしたことになり、その数はきわめて限られますが。
そして大角与左衛門、何とも怪しげです。無論密書の「お」の字は、大野兄弟の誰かである可能性も捨てきれないのですが、情報をつかむうえで、厨にいるというのはきわめて便利ですし。しかし与八は気づいてなさそうですね。

飲み物-ホットココア
[ 2016/12/08 01:30 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸あれこれ その63 (徳川編)

では、第48回のあれこれに行きます。今回は徳川関連からです。

家康の影武者
ついに登場といった感があります。この人物のことだから、その辺は怠りなかったようです。映画『影武者』は、武田信玄が主人公でしたが、信玄であれ家康であれ、乱世で影響力の大きい人物であれば、身代わりの一人や二人いても別に不思議はなかったでしょう。『真田太平記』にも、関ヶ原の前に家康の影武者が登場します。
しかし佐助…肝心なところでやりそこねるのは、師匠の出浦さんそっくりですね。結構スムーズに入って来れたのも、影武者であると思えば納得です。むしろ仕留めさせてぬか喜びさせるのが目的だったのかも。

千姫
秀頼と仲睦まじい様子があまりない千姫。豊臣の一員といわれて引きつった表情を見せる辺り、この千姫は豊臣に馴染んでいないなと思っていたのですが
「江戸へ帰りたい」
そう来ましたか。聞かなかったことにする信繁(幸村)ですが、内心ちょっと焦っていたかも知れません。徳川の人質に逃げられてしまっては元も子もないわけですから。しかしこの千姫は、いざ炎上となった時、自分から大坂城を出て行きそうなところがあります。

織田有楽斎
『真田丸』では、この人の関ヶ原前後の様子が描かれていませんが、徳川方で戦ったわけですから、徳川に内通していたのも当然といえば当然です。内通というか、豊臣を徳川に臣従させるために腐心したというべきでしょうか。命乞いしないと言いつつ、釈明はしっかりやっている辺り、やはり只者ではなさそうです。しかし、いくら現場を押さえる必要があったとはいえ、信繁、あの場で刀を抜くのは許されたのでしょうか。

信之
信繁の手紙の「すえを見捨てないでくれ」に、ただならぬものを感じ取り、大坂へ行くと言い出します。予告を見る限り、実際に大坂へ行ったのでしょう。無論豊臣が不利であることもわかっていたわけですが、実際2回も徳川に楯突く以上、牢人たちを取り巻く環境もまた厳しくなるわけですし、何といっても信繁に「好きにさせたい」と言っていたのは、この信之なのですが…。いざそうなってみると、やはり情が先に立つということでしょうか。

信吉と信政
信吉の方は如何にも穏やかそうで、従弟の大助への人当たりもいいのですが、信政は何やら喧嘩っ早く、大助を罪人の子認定してしまいます。これは祖父本多平八郎の血でしょうか。しかしかの本多平八郎も、この程度のことで喧嘩を吹っかけるようには見えなかったのですが…。しかもその場を取り繕ったのが、最年少の大助であるという皮肉。彼が成長していたら、そこそこの人物になったかもしれません。

飲み物-ミルクティ2
[ 2016/12/07 00:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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