fc2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  真田丸その他

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 73その1

『武将ジャパン』、大河コラム第36回関連記事、前半部分への疑問点です。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第36回「武士の鑑」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)


1.時政は狡猾です。爺様(じさま)こと三浦義明の仇討ちだとして三浦一門をけしかけている。

時政の場合は、武蔵が欲しくて御家人を煽っている感じですね。脇も甘いし。狡猾というのは、自分を利するためにずる賢く立ち回ることであり、寧ろ三浦義村の方がそういう形容がぴったり来そうです。

2.感情に流される義盛と、感情を一切断ち切って進む義村がそこにはいます。同族、同時代、似たような環境でこうも違うとなると、先天性の個性があるのでしょう。

「先天性の個性」と言うより、ここは「持って生まれたものの違い」とでもしてほしいです。

3.今でこそ湘南リゾートのイメージが強い由比ヶ浜ですが、この浜では結構人骨が発掘されます。
当時から「処刑あり、火葬あり」といった調子で、かなり大量に出てくるんですね。
(中略)
今年の湘南は、爽やかなイメージではなく日本版『ゲーム・オブ・スローンズ』こと『鎌倉殿の13人』観光を展開していて、なかなかシュールなことになっていますね。

いつから『鎌倉殿』が、日本版『ゲースロ』になったのでしょうか。武者さんの個人的願望でしょう。

4.間が悪いのが北条泰時です。義時の継室・のえが実は悪女であることを伝えようとして、怒鳴り返されます。
「今はそれどころではない!」
時房に出直すよう諭され、廊下に出た泰時は彼女とすれ違うのですが……なにやらお腹を抱えて苦しそうな表情をして、うめいています。

当初はのえのことで、何か別のことが発覚したのかと思ったのですが、どうもそうではなさそうでした。しかしもう義時も感づいているでしょうし、のえも妊娠している以上離縁は難しいでしょう。

5.ちょっと気になるのが泰時の性格です。
彼は空気が読めません。
どこかギスギスした雰囲気で、父も叔父もイライラしているとなれば、察することもできるはず。しかし彼はそういうことが苦手です。一言で言えば不器用なのでしょう。
そんな夫の欠点を補うのが初でしょう。
これまでも義時と泰時の間でクッション的な役割をこなしてきました。
彼女がいないところだけに、泰時もああなってしまったと。

「そんな夫の欠点を補うのが初でしょう」とあるのですが、無論この回に初は出て来ませんし、彼女がいないからああなったとも一概に言えないかとは思います。私としては、そういう泰時の性格がやや鬱陶しく感じられますが。

6.実朝は下文を取り下げたいと戸惑っています。あんな卑劣な騙され方を祖父にされて気の毒ですが……それでも義時は、一度取り下げたら威信に傷がつくと認めません。
これは世の真理かどうか?
一度決めたことを撤回することの是非とは面白いものです。義村あたりなら案外あっさり取り下げるかもしれない。

征夷大将軍たる人物と、御家人の義村を同列に論じることはできないのではないでしょうか。重みが違いすぎます。

7.『真田丸』の真田昌幸はホイホイ方針を変えて、「朝令暮改の何が悪い!」と開き直っていましたね。
そうすることで「この表裏比興が!」と言われることをどうでもいいと割り切れた。性格が左右しますね。彼は少数派です。

こちらも、なぜ鎌倉時代と戦国時代を同列に論じるのか不明です。ついでながら『真田丸』の昌幸の性格は、戦国という混とんとして掟破りが当たり前とも言える時代とよくマッチして、かなり面白いものがありました。

8.そもそも時房は、北条家の中でも立場が強くありません。異母弟である北条政範の下にいるような立ち位置であるからこそ、りくからも手厳しく言われる。

母親の身分の違いでしょう。りくの子である政範は、若くしてそれなりの官位も貰っており、異母弟と言えども時房は頭が上がらなかったわけです。

9.畠山は必ず討ち取るという時政に、しなだれかかります。
「しい様はいかないで」
「わしは御所に残って鎌倉殿をお守りする」
醜悪の極みを見せつける男女。この姿を覚えておきましょう。
我が身可愛さだけを考えている下劣さ。重忠とちえが蓮の花のような清浄の極みだとすれば、これは泥そのもの。
同じ夫婦愛でも大違いだ!

何だか時政とりくが、「醜悪の極み」だの「我が身可愛さだけを考えている下劣さ」などと言われていますが、時政には時政の考えがあったわけで、一概にこう表現するべきかどうかはかなり疑問です。一方で重忠とちえも「蓮の花のような清浄の極み」などと書かれていますが、何だか気恥ずかしくもあります。無論武者さんがそう思うのならそれでいいのですが、ただあくまでも個人レベルでの話です。
せめて
時政とりくは何とでも武蔵を手に入れておきたく、そのため畠山を討つ必要があった、一方重忠はこの事態にどう対応するべきか悩み、わずかな手勢を連れて、ちえと言葉を交わした後鎌倉へ向かう。この時の別れが、夫婦の永久の別れとなった。
くらい書いてほしいです。

10.なお、この一連の場面で、時政がりくを叱りつけた理由に「女子は黙っておれ!」という言葉はありません。
これは現代への配慮だけでもない。
巴御前のような女武者もいるし、当時は性的な役割分担がそこまで強固ではありませんでした。
本当に畠山は謀反を企んでいたのか?

まず最後の
「本当に畠山は謀反を企んでいたのか?」
改行を忘れたのでしょうか。どうもそれまでの文章とはあまり関係がなさそうなので。
そしてこの「女子は黙っておれ」云々ですが、巴御前のような女武者なら戦国期にもいますけどね。

そしてなぜこのような記述があるのかと思っていたところ、このようなツイを見つけました。

https://twitter.com/Sei_Kobeee/status/1571740540647141376
大河ってそんなにいうほど「戦は嫌でございますぅ」と女どもが言ってましたか?あれだけ長い歴史のものなので全部見ておりませんけど。ミソジニー混じりのインターネットミームの類じゃないかと思っていますが。

この「戦は嫌でございます」はかの『江~姫たちの戦国~』で登場します。ですから他の大河ではともかく、この中ではそういうセリフが出て来ますし(と言うか、第1回からかなり凄まじい展開でちょっと驚きますが)、『花燃ゆ』にもいくらか似た表現があります。しかし武者さん的には、この大河はもう10年以上前のもので、10年ルールが適用されるのではないでしょうか。それとここに来て急にこういうことを言い出したのは、一体なぜなのでしょうね。

11.そうはいっても大軍勢で囲まれたら終わりだと三浦胤義が張り切ると、兄の義村が「黙っていろ!」と諭す。兄弟でも性格は正反対のようで、同時に兄として弟を導く気力もあまりなさそうですね。

ネタバレになりますが、この胤義は後に承久の乱で、京都方について兄と敵対することになります。それもあって、この頃から不仲であるという描かれ方になっているのでしょうか。

12.ここでちょっと気をつけたいのは、兵法の理解度です。
『孫子』や『呉子』などはこの時代にもあり、そういう書籍を読み、理解したとわかる武士の言葉も残されています。
とはいえ個人差があります。
布陣を理解している重忠と泰時は、漢籍を読みこなしているとわかります。重忠は「武衛」が「佐殿の唐名(とうみょう)」だと理解していたし、泰時は『貞観政要』を愛読していると判明しております。
そう言い合う義時と義村。これもこの二人の教養が滲んだ言い回しともいえる。
矛というのは古代中国の武器で、それを収めるというのは漢籍を読んでいれば出てくる言い回しです。時政や義盛は使わなさそうですが、その義盛が重忠との交渉役に選ばれました。

また漢籍ですか(苦笑)。ここで重忠は、武衛のことを理解しているとありますが、ドラマ中で上総広常に、頼朝のことを武衛と呼べと言ったのは義村ですね。

それと「矛」(鉾)ですが、古代中国に限らず日本でも使われており、特にこの鎌倉時代までは武器として使用されたとも言われています。また祭りでも鉾が登場することはあり、たとえば大阪の天神祭には鉾流神事(ほこながししんじ)がありますし、京都の祇園祭の山鉾巡行も有名です。古事記にも出て来ますし、少なくとも矛または鉾は何であるのか、知っている人は多かったでしょう。ちなみに天神祭の鉾流神事は10世紀半ば、山鉾巡行は9世紀半ばの清和天皇の時代に始まっています。


飲み物-スミスウィックのスタウト
スポンサーサイト



[ 2022/09/23 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 72その2

武将ジャパン大河コラム後半部分関連記述への疑問点です。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第35回「苦い盃」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/kamakura13/2022/09/12/170814


1.確かに千世は美しい。しかし実朝は、雛人形ではなく生身の女性を愛したいのかもしれません。それこそ心の底から恋歌を贈りたくなるような恋をしたいのかもしれません。
実朝は、気晴らしに表をぶらぶらしたいと告げ、泰時がお供をします。

実朝が「生身の女性を愛したい」のなら、なぜ和田館に行くのか、それが疑問です。それこそ誰かに案内させて、しかるべき女性に巡り合うと言う方法もあるはずなのですが…御台所との睦まじい姿も出て来ませんし、年齢(数えの13歳)のせいもあるのでしょうが、意外に女性に関心を持たないように見えます。

2.りくが平然としていると、政子は追撃の手を緩めず、畠山を討つなどトンデモナイことだと伝えます。
「ごめんなさい、わからないわ」
あくまでトボけるりくは、政範は急な病死だとして、畠山を討つという話が初耳のような態度を取っています。
さらには、御家人同士が殺し合うのはもうたくさん、と話を打ち切りながら、彼女は手にしたハサミで菊の花までジャキジャキと切り落としていました。
政子との会話など、全く耳に入っていませんね。

政子の会話が耳に入らないというより、聞いていながら聞いていないふり、自分には全く関係ないふりをしているのではないでしょうか。しかもこの時、政子は「小四郎が、そう…」と言っているにもかかわらず、それを無視して自分のペースに引きずり込もうとしていますね。

3.(注・重忠は)義時が父を庇うことに理解を示しつつも、武蔵へ帰ることとしました。
このままでは戦になる。
義時にそう訴えられても、念のため戦支度をすると返します。

「このままでは戦になる」ではなく、「この先は一手誤れば戦になる」、つまりちょっとでも誤れば戦になると義時は言っており、状況次第では回避できるということをにおわせています。最後の方で重忠に会いに行き、互いに言葉を交わすのも、義時は、そう信じていたからではないでしょうか。

4.畠山を退け、足立を退け、北条が武蔵を治めねば、政範だけではなく、次は私の番かもしれない。
「それはいかん!」
時政はハッとしている。最早その段階まで来ているというりくの脅しを鵜呑みにしていますね。

ここのところですが、りくは北条が武蔵の国をすべて治めるのですと言い、それに対して時政は
「りく、やっぱりわしら無理のし過ぎじゃねえかな」
と答えており、身の丈に合わないことをしているのではないかと、仄めかしているようにも取れるのですが、このセリフが抜け落ちていますね。大事なセリフではないかと思います。

5.政子がそう懸念すると、同席していた大江広元は、我らが鎌倉殿を見つけられないと言うことは、時政も見つけられないと励まします。
そして、不意に実衣へ向かって「いい匂いだ」と声をかける政子。急に何かと訝しみつつ、京都から貰ったと答えています。
私達の日常でも、緊迫した場面で本題とは関係ない話は出てきますが、それとなく実衣と京都の関係が垣間見える話ですね。

ここの部分ですが、実朝のことを話していて急に犬の鳴き声が聞こえ、皆目配せをします。つまり、誰かが来たかも知れない、父上ではないかというのが一同の暗黙の了解としてあるわけで、だからこそ話題を変えたわけでしょう。京との関係も無論あるでしょうが、ここで大事なのは時政が来たことではないでしょうか。

6.実朝の側にきて紙を取り出し、花押を記すように告げる時政。
これは何が悪いのか?
疲れているから確認しない実朝か?
悪意を持った時政か?
どんな時代でも、常に人間の悪意やミスはあります。
だからこそ重要な決め事だけは絶対に漏らさないシステムが必要となる。
今回の一件は、時政もわざと文面は見せず、孫の実朝にサインを促していましたが、「文章の中身を読まなければ花押は記さない」あるいは「重臣にも確認させる」といったシステムがあれば防げたでしょう。

時政と実朝両方に非があると思います。実朝の場合はまだ若いせいもあり、側近が注意しておくべきでした。また本人が帰るなり、何よりも先に例の和歌に目を通そうとしているのから見ても、このことをそう重く見ていなかった、あるいは執権である祖父に逆らえなかったなど色々考えられるでしょう。それと
「重要な決め事だけは絶対に漏らさないシステム」
と言うよりは、
「花押が必要な文書はその前に内容を確認するシステム」
でしょうね。
ところでこのシーン、『真田丸』の秀吉の遺言を思わせます。

続きはまた改めて

飲み物-テーブル上のマグのビール
[ 2022/09/16 01:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『武将ジャパン』大河コラムの視聴率関連記述に関して

『武将ジャパン』大河コラムの視聴率関連の記述です。尚元々の文章は記事のリンクが貼られていますが、引用文には貼りませんのでその点ご了承ください。それと最近の分で、意味が通りにくい箇所を多少直しています。

今年の大河は視聴率が低迷しているとして、こんなニュースがありました。
◆「鎌倉殿の13人」が危険水域! 大泉洋、菅田将暉、ガッキー…前半投入の反動か
ニュースにする以上、何かバリューが必要であり視聴率低下に目をつけたのでしょうが、これは何も今年に限ったことではなく、私は勝手に大河恒例の「夏枯れ現象」と呼んでいます。
中盤となれば主人公の師匠や親にあたる世代が抜ける。
初期キャストは豪華なメンバーが揃うものの、夏ともなればガクッと落ちることは避けられません。

夏枯れと言うよりも中だるみと言うべきでしょうか。要は、放送開始から4月~6月頃までは盛り上がりがあるけれど、その後やや主人公の立ち位置が安定し、あるいは作品によっては創作が多くなり、クライマックスまでの間場つなぎをする必要に迫られるわけです。ただ初期は豪華キャストで、その人たちが抜ける例があるにしても、すべての大河で同じことが起こるわけではありません。

例えば『真田丸』は、寧ろ春以降キャストの顔ぶれが増えて来た感があります。それと今年は頼朝はもういませんが、、主人公の親である時政もまだいますし、主人公に影響を与える人物は比較的多く残っている方だと思います。それと武者さんの場合、「今年に限ったことではない」としつつも、嫌いな大河であればここまで書くだろうかと思います。

そして視聴率低迷の原因を、私なりに考えてみました。
・地上波全体が減衰傾向にある
→あのドラマが低視聴率と煽る記事も増えています。若い世代を中心に、テレビを定時に見る習慣がなくなっているのです。
・時代がそこまで有名でない
→戦国や幕末と違ってなじみがありません。
・毎週鬱展開……
→これですよ。毎週毎週ドンドコドンと人が死ぬ鬱展開。そりゃ好き嫌いは分かれるでしょう。
・難解
→今年は伏線の張り方が複雑です。単純そのものだった昨年と比べると特に顕著です。
時代背景が理解しにくいため、頭に入ってこない。
美味い燻製肉でも、理解できない人からすれば「ただの焦げた肉」になるようなものです。
テレビですから、内容が理解できなければ視聴を止めてしまうのも仕方のない話でしょう。

地上波の視聴率が落ちているのは今に始まりませんが、裏番組が強くなっているのも関係しているのではないでしょうか。あまり有名でない時代なのはその通りです。この場合戦国が一番馴染みがあり、次いで幕末になるかと思います。そして源平を含むその他の時代は、幕末と同じかそれ以下の数字でしょう。あと「鬱展開」はどうかと思います。それを言うのなら、『風林火山』なども似たようなものですが、それが面白いと言う人もまたいるでしょうから。

そして「難解」
つまり今年は複雑だ、分からない人間は観なくなるといった、何やら上から目線と思われる論調になっています。武者さんらしいと言えなくもありません。しかし今回は「難解」と言うよりも、「癖が強い」のだろうと思います。つまり三谷さんの描写が好きでないから、コント的展開の乗りが好きでない人は視聴を止めるでしょうし、逆にそれが好きだと言う人は視聴を続けるのではないでしょうか。

あとこういう時に必ず『青天を衝け』を引き合いに出していますが、止めた方がいいと思いますね―止めない可能性が高いですが。別に昨年のが「単純そのものだった」わけではないし、ならばどこが単純だったのか、ここで例を挙げるべきでしょう。それができない、あるいはやらないのであれば何の説得力もありません。

そしてNHKプラスの再生数を重んじるから、NHKは『鎌倉殿』を失敗としないとありますが、失敗か否かはさておき、NHKプラスの再生数のみで論じるのもさてどうかと思います。本当に観たい人なら、録画して観るという方法もあるのですから。

そして『おかえりモネ』がNHKプラスの再生回数が高いとあり、泰時役の坂口健太郎さんが、『おかえりモネ』に出演した際の「俺たちの菅波」を、今度は「俺たちの泰時」として使っている、だから『おかえりモネ』の高評価は『鎌倉殿』にもいい影響を与えていると言いたいようです。そしてこういうリンクを貼っています。

「おかえりモネ」NHKプラス朝ドラ歴代最高 期間平均16・3% 大台超え一度もなく苦戦もSNS反響

しかし実は、『カムカムエヴリバディ』がそれを上回っているようなのです。

「カムカム」最終話 番組最高の視聴人数で有終の美 109話は「NHKプラス」全ドラマ最多視聴数を記録
(いずれもスポニチより)

NHKプラスの再生回数が高ければ、武者さん的には『カムカム』は当然失敗ではないはずですし、寧ろ高評価と言えるのですが、その割にかなり叩いていますね。

さらにその後、今年は関連書籍も多いとありますが、『青天を衝け』もかなり関連書籍は書店に並んでいました。無論これは近代の人だからとも言えるかとは思います。しかし何かにつけて『鎌倉殿』は凄いと言っている武者さんですが、どうも『青天を衝け』をかなり意識しており、それへの対抗意識で、『鎌倉殿』を肯定しているようにやはり見えてしまいます。もう少し肩の力を抜いてはどうでしょうか。

それからレビューやSNSのハッシュタグを見て、周りに合わせるのはよくないとありますが、それはその人の自由であり、武者さんがあれこれ言う問題でもないでしょう。

なぜ自分の感覚を大切にしないのか?
視聴率という基準そのものが時代遅れですが、それを信じる自分の感覚も見直すべきところに来ているのかもしれません。
言うまでもなく、ネットの声は発言者が精査できません。
確たる根拠を持っているのか。
それともフワッとした感性か。
それでもこんなネットニュースになれば信憑性が高まるから危険です。

お言葉ですが、視聴率が時代遅れと言うのであれば、なぜ視聴率を報じる記事をそこまで気にするのでしょうか。放っておけばいいと思います。時代が戦国でないとか、三谷さんの脚本はやはり癖があるからと、そのように考えておけばいいのではないでしょうか。

自分の感覚を大切にしないのかとありますが、誰でも他人の心まではわからないし、その人にどうこうしろとも言えないわけです。そして
「こんなネットニュースになれば信憑性が高まるから危険」
とありますが、武者さんは嫌いな大河の場合、その手のネットニュースのリンクをコラムに貼っていたのではないでしょうか。そして、

「このドラマ、嫌いなのって、私だけ?」
「このドラマって、もっと評価されてもいいと思うの、私だけ?」
おそらくや共感を得て安心したいのでしょう。
むろん、ドラマの感想だけで済んでいれば問題ありませんが、自身の生活に関連するニュースも同様の姿勢であれば、さすがに危険と言わざるを得ません。

いいか悪いかはともかく、共感を得て安心したい人も中にはいるのではないでしょうか。そして
「自身の生活に関連するニュースも同様の姿勢であれば、さすがに危険と言わざるを得ません」
とありますが、ニュースの見方も人それぞれであり、どれが正解と言うのは恐らくないかと思います。

ハッシュタグなりフォロワーの情報にも、何らかの毒が含まれていないどうか。
自身で見極める時代を私たちは今まさに生きていると思います。

ならば武者さんはそうすればいいでしょう。しかし武者さんの意に反する人がいても、よほど違法行為などをしない限り、それはそれで認められるものであると言っておきます。こう書くのは、『ちむどんどん』の反省会タグの存在もあるいは関係しているのでしょうか。あのタグ付きのツイートはまともなことも書かれていると思いますが。


飲み物-レッドビール
[ 2022/09/11 01:00 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 71その3

『武将ジャパン』大河コラムへの疑問点、MVP関連です。

しかし、今週は何もかも、のえがかっさらってしまった。
それなりのお嬢様なのに御所の女房。あのゲスな本音。過去に何かあったんですかね?
あの振る舞いですから、何も知らない娘ってことはないでしょう。二階堂行政にしても、さっさと片付けたかったんじゃないですか。

何やらページ数、ひいてはPV数を増やすだけのような存在に見えるMVP関連記述ですが、ここでなぜ北条政範と藤原兼子(卿三位)が出てこないのでしょうね。出番は少ないけど今後の鍵を握っていると思います。それと行政の孫、ここではのえが出て来るのなら、彼女の父親(行政の娘の夫)伊賀朝光も、今後のことを踏まえて出してしかるべきでしょう。この人の息子の光季は、承久の乱で朝廷方に招聘されたにも関わらず応じなかったため、自害に追い込まれています。

あの甘ったるい理想のプロ彼女から、一転してゲスな本音。
いやあ、これは教育にいいドラマですよ。
予告のきのこに喜ぶ時点で、これはもうダメだとは思いました。見抜けない義時、もうダメだと。

義時が本当に見抜けなかったか否かはともかくとして、
「いやあ、これは教育にいいドラマですよ」
という武者さんの言葉が、非常におじさん臭く見えて仕方ないのですが…日頃武者さんが軽蔑している(たぶん)おじさん臭さに、本人が嵌ってしまっているような感じです。

それにしても、つくづく今年は良心的です。
いくらイケメンの小栗旬さんが演じていても、義時はもういい歳のオッサンの上、人を殺しまくっています。
そんな男に惚れる女はおらんでしょ、という現実を見せつけてきました。

どこか「良心的」なの不明です。相変わらずと言うか、牽強付会ではあります。
「いい歳のオッサン」はともかく、それなりの社会的地位も権力もあるのですから、本気で惚れ込んでいなくても、言い寄って来る女性がいても特におかしくはないかと思います。それと
「人を殺しまくっています」
これは笑うところなのでしょうか。武家政権、それもまだ創業時の段階に於いて、何らかの形で人を殺める、あるいは間接的にそれに関与している人は多いはずなのですが。なぜ変に現代的視点でものを見るのでしょうね。

去年の大河も、変に美化せず、そう描いていれば面白かった。
渋沢栄一と兼子の再婚なんて、妊娠期間からして千代の死後間も無く関係があったとしか思えないわけです。
そもそもが出会いは明治の愛人クラブ経由です。

ここも変に現代的視点になっています。妾を持つのは男の甲斐性とまで言われてもいた時代、別に美化も何もしておらず、しかも千代はそれとなく栄一に圧力をかけてはいるのですが。あのシーン、ちゃんと観ていたのでしょうか武者さんは。

愛人契約を純愛にしたり、史実をあまりに歪めて描くから、ワケがわからなくなる。
なぜ金で女を転がすおっさんを美化せねばならないのか?
その過ちを繰り返さない今年は良心的です。

別に「純愛」として描いてはいませんけどね。栄一もちょっとばつが悪そうでしたし、史実を歪めて描くと言うのであれば、栄一のどのような史実をどのように歪めて描いたのか、その点の具体的な指摘がないから、武者さんの批判あるいは非難がどこか的外れになっているわけです。
それに比奈も当初は、金と力のある男性である頼朝の側室となるはずだったのですが。過ちを繰り返さないのであれば、最初から義時の許に行かせる設定にしたでしょう。しかし「良心的」て…。

中年以降の徳川家康にだって、別に純愛など期待されていません。
松本潤さんはイケメンですが、それはそれ。来年もこの調子で頼みますよ。

そしてなぜここで、来年の大河を唐突に引っ張り出してくるのかも意味不明。自分の希望を、こんなとこで押し付ける必要もないでしょう。第一古沢良太氏も、中年以降の家康に純愛させるなどとは一言も言っていないし、今現在わかっているのはまだ若く、しかも歴史に翻弄される家康が、家臣と共にどのようにして己の行く道を選び取るかなのですが。

そして栄一の妾関係でいくつか記事のリンクが貼られています。その内のひとつだけ見ましたが、正直言って武者さんの主観メインであると思われます。
たとえば

むろん、襄に妾はありません。
敬虔なプロテスタントである襄は考えただけでゾッとしたことでしょう。

また「プロテスタント」で一括りにしていますが、プロテスタントという名を持つ教派はありません。せめてピューリタンとしてほしいところです(厳密には会衆派)。新島自身が学んだアマースト・カレッジを始め、アイビーリーグのハーバードやイェールもこの会衆派で、禁欲的かつ自治と聖書のイメージです。

何事も近代的な渋沢栄一ですが、女性の見方は古風でした。

「近代化を成し遂げた人」が女性観、または家族の在り方に関して、必ずしも当時の西欧人と同じではありませんし、逆に当時一代で名を成した人の場合は、寧ろ愛人がいてもおかしくはなかったでしょう。

そしてまた『論語』から。思うのですが、真に漢籍を専門にしている人の場合、こういう形でちょこまか出してこないのではないかと思いますが…すべて自説補強にしかなっていないし。

ここで少し『論語』の擁護でもさせていただきますと……。
西洋から「一夫多妻制はありえないのではないか」と言われた東洋の人々は、文化の違いであり野蛮だと言われる筋合いはないと抗弁したものです。
ただし『論語』はじめ儒教にそうした戒めがないかと問われれば、そうとも言い切れません。
酒色は控えるべきだという観念は東洋の儒教国家にもあります。
玄宗と楊貴妃はじめ、女性に耽溺した君主は問題があるとみなされました。
栄一は若い頃、志士であったこと。それに彼が「明眸皓歯」(めいぼうこうし・明るい瞳に白い歯で美人のこと)に目がないと語っていたことも考えましょう。
夫は女好きを隠そうとしない。
何人もの明治の女性はそうため息をついていました。兼子もその一人です。世間は騙されようとも、妻はそうじゃない。

まず「『論語』の擁護」などとあるから何かと思ったら、つまるところ「『論語の正当性』」なのでしょうか。そして中国歴代王朝にそういう戒めがあったということは、酒色に関する問題が多かったとも取れます。しかしそれと、美人が好きだと言っていた栄一を同一視できるのでしょうか-要は武者さんは志士が嫌いなのだなと思います。
それと栄一のみを女に目がないとするのは筋違いです。志士の多くは妻以外に愛人もいたり、また愛人を作っても妻を持たないという人もいました。さらに
「西洋から『一夫多妻制はありえないのではないか』と言われた東洋の人々は、文化の違いであり野蛮だと言われる筋合いはないと抗弁したものです」
と言うのであれば、栄一の時代のことを、今の我々がどこまでとやかく言うべきなのかも考えてしかるべきでしょう。単なる『青天を衝け』叩きのためでしかありませんし。特定のドラマを批判あるいは否定するために、違う時代の道徳を持ち込むのは、正に一夫多妻を否定した西洋と変わらないのではないでしょうか。

『鎌倉殿の13人』は、三谷幸喜さんが今までの大河の中でも最も力を発揮しているように思えます。
資料が少ないだけにミステリのような展開ができる。
歴史研究者が推理でバリバリと話を進めると問題がありますが、そこを作家が補う。

個人的な意見ですが、所謂三谷大河の中で、今一つ面白く感じられないのが今年の大河です。
始まる前は、戦国や幕末と言ったポピュラーな時代でなく、吾妻鏡に則るとあったため、より今までの大河に近づけるのではないかと思っていました。しかし先日分でも触れたように、どうも現代に寄せている感があり、しかもそこに三谷さんらしい描写を織り交ぜると、歴史ドラマの面白さとはまた別になって行っているように思うのです。

確かにオリキャラとか、特定の人物像の描き方などは面白いと思います。その一方でアレンジし過ぎて、この時代特有の雰囲気とどこかそぐわない印象も同時に受けています。また考証にしてももちろん異論もありますし、『真田丸』の頃から感じるのですが、どうも考証を前面に押し出し過ぎな嫌いもあります。

そして政範の死因ですが。

・状況的に見て病死とは思えない
・殺害現場が平賀朝雅邸
・遺体が人目につかぬよう、早急に処理されている
・政範と同時に別人も死んでいる
どうです? ミステリでしょう。

いや武者さんがそう思うのは勝手ですが、ここで持ってくるべき話題かと思います。それを言うなら歴史上の人物の生涯など、多くがミステリですし、信長や龍馬の最期などその最たるものでしょう。それと史料によっては、時政も政範に同行していたようですね。

そしてあらすじ部分で書いたことを、もう一度持ち出しています。

そして不気味なのは、りくと時政の反応が見えにくいところ。
時政は重忠を討つ気でいますが、その動機がまだ見えてきません。
今週はいわば溜めで、来週どう展開するか引っ張っています。
わかりやすすぎると興醒めだし、同じ週で解決するなんて勿体無い――そういう極上の歴史ミステリにしたいからこそ、ひねりにひねったうえで、ひっかけも用意している。
義時の結婚でわちゃわちゃ盛り上げておくのがそうでしょう。

何だか「極上の歴史ミステリ」などと言われると、かえって興ざめするのですが。
時政の動機が見えてこないのは確かですが、そしてこれも前に書いていますが、彼らは息子の死因が何であるのかさえ確かめようがないわけです。やはりここは定説通り、重忠の子で政範に同行しており、しかも朝雅とうまく行かなかった重保に責めを負わせるのでしょうか。それと、同じ週で解決するなんてもったいないと言うより、ペース配分からして、複数回に分けた方がいいと制作陣が判断したせいかも知れません。
今年のはここまで善意に解釈すると言うか、持ち上げることができる一方で、『青天を衝け』は悪意に満ちていますね。好悪でドラマを判断するとどうなるか、その見本のようなコラムです。

それにしても、色々な意見があるのは承知しているが、自分はこれを応援したいと書くのであればまだわかりますが、どうもこのコラム、あるいは朝ドラ記事の場合でも、自分と違う意見は言語道断のようになっているのが多いし。特にネット上のファンダムを、目の敵にしてやしないかとも思われます。

あと、視聴率のことでまたあれこれと書かれていますが、これに関してはまた改めて。


飲み物-グラスに入った黒ビール
[ 2022/09/10 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと―持ち上げる今年そして叩く昨年

『武将ジャパン』大河コラム続きというか、まず三谷さん脱稿関係です。そしてそれに絡めるようにして、まあ例によって例の如くと言いますか、『青天を衝け』をかなり叩いています。

朗報です。
まだ8月末なのに、脱稿したそうです。
(注・関連記事リンクがありますがここでは省いています)
決定稿にするまで手を入れるから、そのせいでギリギリまでかかるのだろうけれど、プロットの仕上げそのものはそう遅くないだろうと。
これはドラマを見ていればわかります。

三谷さんにしては早い方なのだろうと思います。しかし何度も書くようですが、これがガイドブックの発売に影響している印象もありますし、早い人は、放送開始後間もなく脱稿ということもあるようです。

今回は頼家の暗殺が、風呂場でなく猿楽の舞台でした。
あの猿楽は手間と時間がかかるため、いきなり決めてできるものとは思えないのです。
本作は作りに時間がかかるような場面が多い。
小道具や衣装も手間暇かけています。時間にある程度余裕がなければできないはず。

猿楽のシーンはあらすじと感想でも書いていますが、『太平記』で、柳営(将軍-この大河では執権-の館)に招かれた猿楽衆の中に、刺客が入り込んでいたのをベースにしているように見えます。武者さんがこれを観ているかどうかはわかりませんが。しかし猿楽だけでなく、他にもある程度の時間を見て取りかかるべきシーンというのはあります。武者さんがなぜここで『麒麟がくる』の能のシーンを持ち出さないのか、それがよくわかりません。『平清盛』の舞楽のシーンなども同じでしょう。

そして、

ですので、こういういい加減な報道に私は割と苛立っていました。
「三谷幸喜の『Nキャス』MC就任に大河スタッフが顔面蒼白!脚本が間に合わない!?」(注・本文は記事へのリンクあり)
三谷さんご本人の怒りは、私どころじゃないでしょうけれど……代わりに憤りをぶつけさせていただきます。
そもそも、そこまで脚本が決定的に遅い人が、三度も大河に起用されるものでしょうか?

別に武者さんが、代わりに怒っても仕方がないと思うのですが…。しかしこれも嫌いな大河だったら、我が意を得たりとばかりに紹介するのではないのでしょうか。何せ今までがそうでしたし。それと三谷さんの起用、本人の意向もあるいはあったかも知れませんし、『真田丸』が割とよかったから、もう一度となったのかも知れません。ファンからの要望もあったでしょう。

それと好きな大河の割に、こういうツイをするのですね。歴史系ライターを名乗っていて、大河コラムを有料で書いている人が、これはどうかと思います。

小檜山氏ツイ義時関連

そして嫌いな大河に関しては、武者さんはこの通りです。

近年で脚本が遅れていると判明したのは『青天を衝け』です。脚本家が歴史に馴染みがないか、好きでなかったのだろうと感じました。
大河にはガイドブックがあり、おおまかなプロットが放送前にわかります。
そのプロットから根本的な部分が変わっているとなると、あまりに時代考証がおかしいと判定されたため、その後に修正されたと想像できます。
去年はそういう妙な変更やカットが多かったんですね。

昨年でなくても、ガイドブックと実際のドラマとのギャップは何度か見られました。嫌いな大河だから騒いでいるのでしょうが、今年もガイドブックと、実際のドラマのギャップはありますけどね。

ともあれ、まず2021年という年を考えてみたいと思います。

前年の2020年に行われるはずだった東京オリンピックとパラリンピックが1年延期され、この年の夏に行われることになりました。当然NHKも放映権を持っているわけで、中継に当たって大河ドラマの放送をいくつか削らざるを得なくなります。恐らくはそのせいで、脚本にいくらか変更を加えざるを得なくなったのも一因でしょう。かてて加えて、コロナ禍で収録と放送の休止を余儀なくされた『麒麟がくる』が、翌年にまで放送がずれ込んだため、当初の予定とはかなり違ってしまったのではないかと思われます。

事前にガイドを読んで「これをそのまま放送したらまずいだろう」と思っていると、実際の放送ではカットされて、どうでもいいシーンが追加されていた。
一例として、長州征伐の西郷隆盛です。
天狗党を大量処刑したことと比較して、流血を回避した西郷隆盛を褒めるニュアンスのプロットがありました。
しかし、戊辰戦争と西南戦争を引き起こした西郷が流血を避けるなんて、まずありえない話。
幕末史の基礎でしょう。

ちょっとわからないのですが、武者さんは、第一次長州征伐が武力衝突なしで終わったのをご存知ないのでしょうか。
『西郷どん』でもこの時は、西郷吉之助が徳川慶勝に直訴して平和的解決に持ち込んでいます。またこれに対する条件として、禁門の変を京で指揮した長州藩の三家老の切腹や、藩主父子の謝罪、さらには五卿の筑前への移転などが行われています。

そもそも武者さんは、自分が好きな大河の描写に沿っていないと気が済まないようですね。『八重の桜』、『西郷どん』そして『青天を衝け』、それぞれの西郷の描き方があるはずです。それを言うのなら『麒麟がくる』の光秀も、私は今一つ納得できないところがありました。

ゆえに、放送時はそうしたニュアンスの誘導はバッサリ消えていました。
小道具、衣装、VFXの処理もおかしかった。
店のインテリアとして「風神雷神図」の屏風があった。
本物のわけがありませんし、偽物にせよ店にあんなものは置かないでしょう。質感からして大型プリンタで印刷して貼り付けたようなのっぺりとしたものでした。
書状や書籍も、きちんと筆で書いたものではなく、印刷したのでは?と思えるものがしばしば見えた。

「そうしたニュアンスの誘導」とは何でしょうか。「これをこのまま放送したらまずい」ということでしょうか。何だか意味が通じにくいですね。

そしてあれがおかしい、これがおかしいとありますが、ならばもう少し客観的な説明をつけてほしいものです。あのパリの風景などは割とよかったと思いますし。『風神雷神図』がおかしいのなら、画像を貼ってどことどこがおかしいくらいに指摘するのなら、それはそれで納得できるのですが。あと「印刷したのでは」と言うのは、具体的にどんな書状や書物でしょうか。近代日本であれば、もう印刷された書物が出て来てもおかしくないでしょう。

そういう細部に宿る混乱で、脚本のペースは浮かんできます。
昨年は、ただの手抜きではない、不吉な予兆がいくつもありました。
そういう細部を見ていれば、今年はやはり盤石。
来週以降も期待して待っています。

「そういう細部に宿る混乱で、脚本のペースは浮かんできます」
これもどういう意味なのか不明。
そして
「ただの手抜きではない、不吉な予兆」
これも何のことやら。そしてさらにおかしいのが、
「そういう細部を見ていれば、今年はやはり盤石」
なぜ『青天を衝け』の脚本の細部を見ていれば、今年は盤石になるのでしょうか。

この部分、要は
「こういう細かい部分がおかしいと、脚本の進み方にも乱れが出て来そうです。単に手を抜いたとかでなく、もっと失敗しそうな何かを感じずにはいられません。こういう細部への詰めの点では、今年のは昨年よりまともです」
こう言いたいのでしょうか。しかしもう少しわかりやすい日本語で書いて貰えないものでしょうか。無論私は、昨年のが今年より劣っているとは思わないし、最初の方で書いたように、放送日程の急な変更でやむを得ない部分もあったかと思います。寧ろ昨年に比べた場合、今年はやはり如何にも三谷さん的展開で、やや食傷気味に感じられることもあります。

そしてこの「今年はやはり盤石」、「来週以降も期待して待っています」なのですが、ちょっと無理が感じられます。本当に面白ければ、わざわざ昨年の作品と、何かにつけて比較する必要もないわけです。『青天を衝け』を、未だにかなり意識しているのだろうとは思いますが。


飲み物-パブのビール2
[ 2022/09/03 00:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『ちむどんどん』第21週感想-3と大河三谷さん関連

『ちむどんどん』、今回は気になった点をごくざっと書いておきます。

  • 歌子の歓迎会で鶴見から杉並に駆け付けるあまゆの常連
  • 主役のはずの歌子が買い物をさせられる
  • あまゆの主人順次が酔って「智は暢子のおさがり、お古」と言っているのが、戻って来た歌子に聞こえてしまう
  • 良子と博夫の会話になぜか、2000年代になって登場する「食育」という言葉が出て来る
  • 矢作「(暢子は)フォンターナの厨房でも、一つのことに集中すると周りのことが見えなくなっていた」
  • なぜか智が、恐らく「ちむどんどん」からそう離れていない場所で、交通事故に遭ったのを知っている三郎
  • 電話口での「瀕死の重体」

まず、あまゆの皆さんも三郎・多江夫妻も、開店前の「ちむどんどん」に、歌子の歓迎会で来ているわけですが、つい先日も試食会でも来ていましたよね、確か…。それと田良島さんは先日『鎌倉殿』で、後鳥羽上皇に拝謁していたのを思い出します。

その歓迎会、酒が足りなくなり、なぜか歌子が智と買いに行かされます。そして戻って来たところ、中で順次が「智は暢子のおさがり」などと言うのを聞いた歌子は、愕然とします。これにはネット上でかなり突っ込みが入っていました。当然でしょうね。第一智は暢子と付き合っていませんし、それに「おさがり」だの「お古」だのという表現も、正直言ってどうかと思いますね。この朝ドラ、それでなくても犯罪とか暴力がよく出て来ますが、今回のこれは「母親の不幸は息子と結婚できない」に匹敵します。

また「食育」ですが、2000年代に入って農林水産省が提案しています。当然この1979年の時点では存在しない言葉です。それでも、ストーリー自体が面白ければ、その当時なかったとしてもまだ許せますが(『芋たこなんきん』ツチノコの週のリセットのように)、こちらはストーリーがあまり楽しめないので余計に気になります。

矢作の暢子に関する指摘は当を得ています。と言うよりもこの場合、
「何か一つのことに集中すると、他のことができなくなる」
も含まれるかと。愛と玉ねぎの皮をむいているシーン、喋ると手が止まっていましたし。

そして三郎から智の交通事故のことを聞かされる暢子ですが、鶴見にいるはずの三郎が、なぜそれを知っていたのでしょう。鶴見の住人のことは、まず三郎に行くのでしょうか。それと「瀕死の重体」、これも突っ込まれていたようです。この場合「瀕死の重傷」かと思われます。

あとあのセット、何度か使い回されていますね。賢秀が我那覇と再会したのもあのセットでした。しかし「瀕死の重体」になるほどの大型車が、ああいう道を走るでしょうか。これは『あさイチ』の朝ドラ受けでも言われていたようです。

それから大河ですが、三谷さんがやっと脱稿したと、先週末の『情報7daysニュースキャスター』でコメントしたとのことですが、やはりガイドブックの発売の遅れは、これと関係しているようです。

個人的に思うのですが、三谷さんはもう大河を書かない方がいいのではないでしょうか。『真田丸』もそうだったかと思いますが、1年間の長丁場ですから、その中でやはり遅れは出るようですし、またコント的シーンも入るし、その一方で歴史の部分にはこだわっていて、それがアンバランスに映る人もいるでしょう。以前三谷大河は、やはり三谷さんのファンに向けられていると書いたことがあります。一言でいえばクセが強めなわけです。それを受け入れられるか受け入れられないかが、評価の分かれ目になるのでしょう。

これは宮藤官九郎氏も似たようなものです。しかし舞台とTVでは観ている層が異なります。書く側としては、日頃書き慣れている舞台の乗りが、どうしても入ってしまうのは無理からぬ話です。とは言え、それにやはり違和感を覚える人は出て来ます。ちなみに、鎌倉殿に批判的な方の文章を見たことがありますが、落としどころが下世話過ぎと評されていました。


飲み物-アイスコーヒー2

[ 2022/09/01 01:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『武将ジャパン』補足そしてガイドブック発売日に思うこと

まず『武将ジャパン』大河コラム関連で補足です。

後鳥羽上皇が、頼家の病について
「うまいもんばかり食って不養生していた」
と話していた件について、このコラムでは
「糖尿病になる京都の貴族からの連想ですかね」
と書かれています。

この意味がいささか不明だったのですが、どうもこれは、貴族の食事の炭水化物の多さと運動不足によるものということでしょうか。私は、頼家が食べていた「うまいもん」は獣肉であり、動物性たんぱく質の過剰摂取による、今で言う生活習慣病ではないかと思っていました。炭水化物はともかくとしても、武士が運動不足というのは、あまり聞きませんし。
ただいずれにしても、頼家は糖尿病ではなさそうでしたが。

それから同じコラムで

幕末ならば、主に殉じる忠義こそが武士の華。
近藤勇にせよ、土方歳三にせよ、あの薄情な徳川慶喜のために命を賭して戦った。
戦国時代だって一応そうです。
真田幸村は九度山で生きていく道を捨てて、我が子を巻き込んでまで、大坂城で忠義を燃やす人生を選びました。
そういう忠義のある武士を描いてきて、ついに「んなもん関係ねえ!」という時代まで、三谷幸喜さんは遡ってきました。

とあります。
私はこれに関しても、幕末と戦国とでは事情が違うと書いています。1人の主君への忠義は、江戸時代の儒学導入の影響も大きいでしょう。そして戦国は、主君を何度も変えた武士(藤堂高虎)がいたことについて触れています。『真田丸』でも信繁(幸村と書かれていますが、あの大河では原則信繁です)は大坂方についていますが、この時の牢人の中にも、恩賞目当ての者は多くいました。そして兄の信幸は、やむにやまれぬ理由があったとは言え、徳川の家臣となり、父昌幸の「幸」を捨てて信之と改名しています。

それとNHKの公式サイトの大河関連情報に、一挙再放送とあったので、また再放送するのかと思っていたら、7月に行われた再放送と関連番組の放送についてでした。もう終わっているのなら、関連記事から外していいかと思います。

あとこれも先日ですが、NHKのガイドブックが10月7日発売予定だと書いています。要は1か月ちょっと、ガイドブックなしで視聴することになるわけです。ちょっとブランクが長くないでしょうか。あるいは9月にインターバルがあって、また再放送するとか、特番を流すということになるのでしょうか。
またこれは憶測ではありますが、三谷さんの脚本が遅れているため、ガイドブックの編集にも遅れが生じているのでしょうか。


飲み物-グラスに入った黒ビール
[ 2022/08/27 00:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』第32回「災いの種」あらすじと感想-1

第32回前半部分です。

頼家は順調に回復していた。しかし北条家の人々は心中穏やかではなかった。りくは既に剃髪しているし、仏門に入ればどうかと言い出す始末で、千幡を立てる方向で進めている以上、最早どうしようもなかった。政子は自分がことを急ぎ過ぎたことを責めるが、一幡が生きていることが救いであると言い、それを聞いた泰時は複雑な表情を浮かべる。義時は、頼家が北条家を許さないことは確かであり、答えは出ているとしてこう言う。
「ここは、頼家様が息を吹き返される前に戻す。それしか道はない」

時政と時房は頼家を見舞う。まだ立ち上がるとふらつくと言う頼家は、自分が死ぬのを願っていたであろう、父上の時と同じだと頭に手をやるが、時房は剃髪は回復を祈ってのことだと言う。しかし頼家は、出家しても政ができぬわけではない、還俗という手もあると言い、せつと一幡に会いたがるが、時房は流行り病であるとその場を取り繕う。

頼家はそれぞれ、鮎ずしと干し柿を見舞いに持って行ってやれと言う。そして能員を呼んでくれと言うが、能員も病であると時房は言い、鎌倉殿もお気をつけくださるようにと言う。一方実衣は尼にはならない、仏様は全成を助けてくれなかったからだと言い、菩提は弔うつもりだった。それも一つの生き方だと義時。

しかし実衣は、比奈も比企の者であると主張し、去って行く。今後のことを尋ねる政子に、義時は伝えたいことがあると言う。つまり一幡は既にいないということだった。義時は、一幡は一旦館を出たが燃え盛る館へ引き返したと説明する。政子は、初めから助ける気などなかった、義高の時と同じ、生きていれば何をするかわからないから葬ったのかと気色ばむ。

政子は弟を平手打ちにし、私の、頼朝様の孫を殺したと感情を露わにするが、義時は冷静にこう返した。
「一幡様にはいてもらっては困るのです」
政子は頼家も殺すつもりかと尋ねるが、義時は首を横に振る。尚も、あなたを信じることはできないとまで言う政子だが、義時は立ち上がり、この度のことを頼家に伝えに行くと言う。政子は自分が話す、これは私の役目だと言う。

義時は、全てをお話しになるおつもりですかと姉に尋ねる。政子は自分だって心得ていると言い、頼家の寝所へと向かう。同じ頃、義時の妻比奈は、夫婦となった時の誓紙を広げていた。

政子は頼家に、比企が滅んだことを伝える。最早せつも一幡もいないことに頼家は戸惑いつつも、なぜだと問い、政子はだれも頼家が回復すると思っておらず、それを悟った比企一族は館に火を放ち、命を絶った、貴方1人を死なせるわけに行かなかったのだと話す。しかし頼家は、なぜ比企一族が死なねばならぬのかを訝しく思い、政子に、本当は何があったのかと問い詰める。

頼家は、北条が比企を滅ぼしたことを感付いていた。政子の言葉に、そんなわけはないではないかと涙を流す頼家に、忘れ、断ち切るように政子は言い、何のために生き長らえたかを考えるように諭す。頼家は善哉についても尋ねるが、善哉は母つつじと三浦館に匿われていた。しかる後に頼家は態度を変え、母に出て行くように迫り、こう叫ぶ。
「北条をわしは絶対に許さん!お前もだ」
そして政子になおも出て行くように言い、泣きじゃくる。

三浦義村は、善哉とつつじの寝所に行き、恐ろしくてと言うつつじに、事はよい方へ向かっていると言う。千幡にもしものことがあれば、次の鎌倉殿は善哉様だと言うのである。時をお待ちくださいと義村。

その頃朝廷では、後鳥羽上皇が双六の駒を床の上に高々と積み重ねていた。そこへ中原親能が鎌倉からの文を持って現れる。文には頼家の危篤とあった。うまい物ばかり食って不養生をしていたのであろうと上皇は素っ気なかったが、弟に継がせる旨の部分を見て、そこにやって来た慈円に、どう思うかを尋ねる。慈円は夢の話を始め、上皇はまたお得意の夢の話かと、どのような内容であるかを聞きたがる。

慈円はその夢によれば、壇ノ浦に沈んだ三種の神器の内、失われた宝剣の代わりが武家の棟梁である鎌倉の将軍であり、新将軍を大事になさいませと進言する。上皇はさらに、千幡が同時に元服すると書かれているのを見て、自分が名付け親になることを決める。頼朝の朝を取り、さらに親能に、板のつなぎ目の出っ張りを何と言うか尋ねるが、親能は答えられない。そこで慈円がすかさず「実」(さね)であると言い、上皇は、京と鎌倉を繋ぐ実となって貰うと、新将軍の諱を実朝と決める。その後上皇は、積み重ねた駒を散らしてしまう。

鎌倉ではりくが、千幡が元服して征夷大将軍となれば、次は御台所であると時政に話していた。流石に早いと時政は言うが、こういうことは早め早めに手を打っておくべきとりくは言い、頼朝はしかるべき御家人の娘をと考えていたが、頼家のこともあり、京から迎えようと提案する。しかもやんごとなき方の血筋でというのが条件だった。

りくは娘婿の平賀朝雅を呼んでいた。朝雅は京都守護となる予定で、京でしかるべき人物を見つけ、息子の政範に迎えに行かせる手はずだった。そこへ朝雅が現れ、来る途中で野菊を摘んで来たとりくに渡して、彼女を喜ばせる。一方比企館の焼け跡を目の当たりにした頼家は、能員がそう易々と討たれるはすはないと考え、仁田忠常と和田義盛を呼びつけ、本当のところはどうであったのかと尋ねる。

義盛は能員が和議の件で呼びつけられ、命を落としたと説明し、忠常もうなずく。頼家は時政が手を下したのかと尋ね。義盛は、誰が手を下したのかはわからないが、命じたのは北条殿であると答える。頼家は2人に、時政の首を持ってくるように言う。戸惑う2人に頼家は言う。
「あいつがやったことは謀反と変わりない。討伐するのだ」


頼家が意識を取り戻したことで、思わぬ番狂わせとなった北条家の人々は、今後のことで話し合います。それぞれがあれこれと自分の考えを述べる中、義時は結論を出していました。
「頼家様が回復する前の状態に戻す」
具体的にどのようにするかは、考えているでしょう。しかし何だか「システム復元」を思わせる言葉です。

ただここで困るのは、頼家に比企のことをどう説明するかでした。まず時政と時房が見舞いに行き、せつも一幡も、そして能員も流行り病である、鎌倉殿もお気をつけてと言います。この辺り、何やら昨今の事情を入れて来ている感じがしなくもありませんが、それはさておき。この頼家が言う鮎ずしとは、発酵させた所謂なれずしのことでしょうね。一方で実衣は、仏様は全成を助けなかったから自分は出家しないと言い、さらに比企の一族である比奈がまだいると言ってその場を去ります。この辺り彼女らしくはあります。

一方政子は、義時から一幡が死んだと聞かされて感情をむき出しにします。無論冷静に考えれば、一幡を生かしておくのが最も北条に取っては危険なのですが、そしてこれは少し前の投稿にも書いていますが、頼朝と自分の孫であるため、特に情にほだされているようです。ただ、その可愛い孫に比企の血が流れているのが、この場合大きな問題ではあるわけですし、そして実際、生きていれば何をするのかわからないとしか言えないのですが…ここで思い出すのが、『真田丸』の阿茶局が大坂冬の陣後の和睦で
「災いの根は摘み取ってしまいましょう」と大蔵卿局に言う、あのシーンです。

政子は、自分が頼家にこのことを伝えると言い、比企一族は頼家がもう蘇生しないと思い、自ら館に火をつけたと話します。しかしこれもちょっと無理があります。そもそも一幡がいるわけですから、逆に一幡を鎌倉殿にするべく、比企一族が動き出す方が自然ですし、実際そうしようとしていたわけです。そして頼家は、ここで比企が滅ぼされたことに気づいていたようで、政子に対しても出て行けと声を荒げます。このような誤魔化し方をするなら、誰かがちゃんと言った方がよさそうな気もしますが。

義村。千幡が鎌倉殿になるのを受けて、もし千幡に何かあれば次は善哉様と、自分の館に善哉共々住まわせているつつじに言います。つつじがそれを聞いて嬉しかったかどうかは、ちょっと疑問ですが。一方朝廷には頼家の危篤、そして実朝の将軍就任を要請する文が届きます。後鳥羽上皇も千幡には期待しているようで、板の継ぎ合わせの「実」(さね)から、実朝という名を与えることにします。

鎌倉殿、そして将軍就任が決まると次は御台所であるとりく。しかしこの大河では、どう見ても時政夫妻が千幡の乳母夫に見えてしまいます。そして娘婿の平賀朝雅が、野菊を持ってりくを訪れますが、なんとも如才なさそうな感じです。と言うか、『ちむどんどん』の田良島さんですね。


飲み物-ビールと夕日2
[ 2022/08/22 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 68その1

『武将ジャパン』大河コラムへの疑問点、第31回前半部分です。

1.系統は二つあり、頼朝の子と、全成の子。
全成には頼全と時元という男児がいました。
一方、頼朝には三名いて、一幡、善哉という孫、頼家の弟として千幡が表示されます。他にもいる頼家の男子は、ドラマでは省略されていますね。

あらすじと感想で書きましたが、子供たちが多いなと思ったのがこの回でした。当然ながら、これ以上子供たちを出せば、誰が誰だかわからなくなるでしょう。また制作の方も紛らわしくならないように、見せ方を工夫していると思われます。

2.義時は冷静です。
「お前が書いたんだな」
「そうだ。何枚でもあるぜ」
「勘弁してくれ!」
義時は絶望しつつ紙を破ります。
当たり前ですね。むしろ、義村の頭を引っ叩かずに耐えている義時がえらい。
にしても、なぜ義時は義村の嘘を見抜けたのか。三谷さんらしいミステリぽい展開ともいえますね。

署名集めの時もそうでしたが、義時と義村の価値観の違いが出ていますね。
しかしなぜ義時は(あるいは視聴者も)嘘を見抜けたかと言われても、「あの」義村が、こんなに自分に取って都合のいい物を持ち出して来たら、一応は疑ってみるのではないでしょうか。これに関しては、ミステリ以前の問題とも言えるかと。
ちなみにこの箇所に関して、次のような喩えがあります。

3.美人で、仕事もできて、薄給でも文句を言わない。残業も、休日出勤もしてくれるし、おまけに露出の高い服装で出社してくる……そんなモバイルアプリじみた押しかけ秘書が実在するかどうか?
機密情報を全部盗まれるなんてことがあるかもしれない。有能で美味しい存在には警戒が必要ですね。

違うような気がします。
義時の場合、あくまでの相手の行為に関して疑いを持っているわけです。例えばいきなり有能な家人か誰かを押し付けられて、それが実はスパイだったなどと言うのであれば、いくらか似たところはあったでしょう。逆に比奈を、スパイのように使ってはいますが。

4.それでも悪びれず、比企の天下にしたくねえ、善哉しかねえと言い張るのが義村。
比企をぶっ潰す!と盛り上がり、反対する義時に対しては「そんなに三浦に力を持たせたくないのか」とウダウダ言い始めました。

ここのところですが、実際はこうなっています。
義村「比企の天下にしたくねえんだろ」
義時「もちろんだ」
義村「だったら善哉様に継いでいただくしかない。違うか」
そしてその後、比企が納得しない→その時は戦うまで→鎌倉が二分されてしまうと、義時、義盛そして時房の会話が続き、しかる後に
義村「三浦が力を持つのがそんなに嫌か」
義時「そういうことではない!」
となるわけです。
この前も似たようなことがありましたが、義時のセリフもこの場合重要なのに(比企の天下にしたくないという意思表示なので)、そこが抜けているし、比企をぶっ潰すというのは、主に義盛と時房が言っているわけですね。

5.「鎌倉が比企と北条で割れているのは俺でもわかる。でもな、俺はどっちの側でもない。俺は俺だ」
キッパリと、そう言い切る知家。
一番うまい身の処し方かもしれません。こんなシンプルな説明で風格を見せる市原隼人さんが今日も素敵だ。

と言うより、義時に「どちらにもつかない」という選択肢はないわけですから、比べると義時が気の毒でしょう。

6.美しいけれど毒がある。まるでトリカブトの花の精のような、生田斗真さんの新境地が見られました。

武者さん時々こういう喩えをしますが、これが女性ならまあいいでしょう。いささかファンタジー的ではありますが。しかし源仲章は当然ながら男性であり、この場合花以外の、たとえば鳥とか動物などになぞらえる方法はないものでしょうか。

7.大河ファンに揶揄されがちな、女性人物のセリフとして、次のような言い回しがあります。
「いくさは嫌でございまするぅ〜」
どの大河で、誰が言ったのか――そういう詳細はどうでもよく、ともかく戦を避けるためヒロインが薄っぺらいセリフを使うことを指摘したものです。
女の子は平和が好きでしょ、ゆるいでしょ、といったニュアンスですね。
あるいは女性の脚本家だったり、女が主人公だと「スイーツ大河」とされるスラングもあります。
そうした状況を踏まえて実衣の言動を見ると真逆。
夫と我が子を理不尽に殺された恨みを晴らすため、仇討ちした敵の首をどうやって並べるかまで指示する。スイーツどころかかなりのビターです。

私は別に実衣がビターという印象は受けません。ここの部分、何度も書くようですが。実衣が思ったことをずけずけ言えるのは、彼女の周辺が北条の人物だったからというのも大きいかと思います。身内に守られているという特定の条件下で、甘えと言うのは適切ではないかも知れませんが、少なくとも彼女を知る人たちの理解あってこそ、可能であったことでしょう。これが他人ばかりであったら、首を並べてなどのほほんと言ってはいられないでしょうし。寧ろ第30回などを見ていると、実際は弱さもある女性かと思います。この辺りくの方が強かでしょうし、真に強かな人物はこういう生々しいことを口に出さず、オブラートに包むような物言いをするのでしょう。

8.近年でも『八重の桜』や『おんな城主 直虎』は、むしろシリアスな残虐描写が多かった。
ただし、実際に戦争を体験した世代が「戦は嫌だ」というセリフを入れるのであれば、薄っぺらいどころか自身の経験を反映させたとも見なせるでしょう。

『八重の桜』はともかく、『おんな城主 直虎』の方は、個人的に馴染めなかったせいか、やたらに生首や死体を登場させて、「戦国らしきもの」の演出をしていたという印象があります。また戦争を体験した世代云々ですが、『真田丸』の梅が、戦になると男手が足りなく作物もできず嫌だと言うのは、説得力がありました。

9.「義母上は、父上に政(まつりごと)が務まるとお考えでしょうか?」
もちろん。そう言い切りながら、夫の器を信じていると断言するりく。そのうえで汚れ仕事を義時に押し付けます。
邪悪ですね。
頼朝にせよ、義時にせよ、自分が拳を振り下ろした結果、血が飛ぶところから目を逸らすことはありません。
ところが、りくはそうではない。
こういう想像力の欠落した策士には、目の前に首でも置きたくなります。

汚れ仕事を押し付けるのではなく、その汚れ仕事が女性のりくにはできないからでしょう。
武者さんがりくを嫌いなのは認めますが、報酬を貰って書いている以上、あまり好き嫌いを表に出すべきではないかとも思います。そもそも想像力が欠けているとは、どのような想像力が欠けていると言いたいのでしょうか。
それにこの後で出て来ますが、比企能員の殺戮現場の指揮を執っていたのは、彼女がその器を信じていると言った時政なのです。

10.そう言い合いますが……ある意味、頼朝が殺戮のたがを外した結果がこれです。たとえば頼朝が、源氏の血だからと木曽義高を助命していれば、その後の結果は大きく違ったかもしれない。
頼朝の死後、さらにゲームのルールは変わりました。
たとえ出家していようとも、阿野全成とその息子・頼全は殺された。
徹底せねば、いつまた驚異となるかわからない。
そして義時は、政子に誓約した直後、戦になったら真っ先に一幡様を殺せと泰時に命じます。
「生きていれば、必ず災いの種になる。母親ともども……頼朝様ならそうされていた」
頼朝の教えを受けた愛弟子が、その頼朝の血を引く幼子を殺す。何をどう間違ったらこうなるのでしょうか?

一幡を殺せという指示に関してです。しかしあの時義高を生かしていれば、恐らくは木曾の軍勢との戦に入り、御家人も割れ、すんなりまとまることはなかったでしょうし、平家も討てなかったかも知れません。そして武士の時代が続く限り、これは続きます。そもそも何を間違ったらなどという問題ではありませんね。武者さん、失礼ながらりくではなく、貴方の想像力が欠けているように見えてしまって仕方ないのです。それにこれ以前にも似たような事件はあり、平安時代中期には、藤原清衡が異父弟の家衡から妻子を殺されてもいますし、何も頼朝から始まったわけではないでしょう。

そしてこの一幡殺し関連でこのような文章があり、リンクが貼られていますが

歴史で言えば、司馬懿が曹操のやり方をトレースして、王朝簒奪する過程を思い出します。

これは日本の鎌倉時代の話です。馬懿が活躍した、後漢から三国時代の話ではありません。


飲み物-ブランデーグラスのビール
[ 2022/08/18 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』第31回「諦めの悪い男」あらすじと感想-1

第31回「諦めの悪い男」前半部分です。

頼家が倒れ、人事不省に陥る。頼朝の時と同じ症状で、北条時政と義時、比企能員、大江広元はことの成り行きを見守っていた。頼家を診た医師は佐々木秀義の孫に当たる人物で、汗をかいているから望みはあると言って去る。頼家の病室は、頼朝が亡くなった部屋であるため、比企能員は自分の館に移して、せつに看病させることを主張する。

これに関しては時政も譲らず、義時が間に入り、大江広元の館に移ることになる。広元は妻に先立たれ、行き届かぬこともあるもののそれを引き受ける。

政子は道と共に頼家を見舞う。頼家は体が弱かった、丈夫に産んでやれなかった自分のせいと言う政子に、丈夫に育てられなかった自分のせい、尼御台のせいではないと道。一方能員は早々と、一幡を鎌倉殿にする意志を固めていたが、義時は、まだ頼家が亡くなると決まったわけではないと忠告する。しかし能員は宿老たちの意見を無視し、一幡の後継は鎌倉殿の御意志とまで口にする。

この時点で源氏の血を引く男児は、全成、頼家、千幡に加え、全成の子である頼全と時元がいた。しかし全成は最早おらず、頼家に万が一のことがあった場合、一幡、善哉、そして千幡に絞られる。しかも一幡は比企、善哉は三浦、そして千幡には北条が乳母夫としてついていた。そして御所内で能員を見かけた義時は彼に近づき、声を殺してこう言う。
「思い通りには決してさせぬ」

しかし能員は、鎌倉殿の1日も早い回復を祈ると言って去って行く。そして義時は三浦義村から書状を受け取る。それには、頼家とつつじの子が男児であった場合、これを源氏の棟梁とし、乳母父には三浦義村を任ずと書かれていた。そばにいた時房と義盛はこれを喜ぶが、義時は、これは義村が書いたものであると見抜いていた。義村はそうだと言い、同じ書状の写しを次々と懐から取り出す。

比企の天下にしたくないのなら、善哉様に継いでいただくしかないと義村は言うが、比企が納得するわけがなかった。その時は戦うまでと義盛と時連。しかしそれは鎌倉が二分されることを意味していた。三浦が力を持つのが嫌かと義村は言うが、義時が頭を抱えているのはそのことではなかった。どうすんだよと義盛に尋ねられ、それを今考えていると義時は声を荒げる。

頼家の葬儀の段取りも進んでいた。前は燃えやすいクヌギを使ったが、今度はマツを混ぜてみると知家。義時は部屋を出ようとする知家に、比企に近くなかったかと問いただす。知家は、鎌倉が比企と北条で分かれていることは自分でもわかると言い、自分はどっちでもないと言って去る。その時入れ替わるように時房が入室し、全成の子頼全が殺されたたことを伝える。在京の御家人である源仲章の指示のもと、全成の陰謀に加担したかどで殺され、首を刎ねられたのだった。

これには比企が関与した疑いがあり、最早比企との対決は不可避のものとなっていた。北条の者たちが集まり、実衣には、比企の手が及ぶ前に、子供たちの身を隠すように伝えたと政子。しかしそこに子供たちを連れて実衣が現れ、この子たちは手放さないと言う。結局畠山重忠とちえが、子供たちを預かることになる。実衣はすぐに比企を滅ぼしてくれ、首を刎ねて大きい順に並べるのとまで言い出す。

時政や時房は比企を攻める気でいたが、重忠が待ったをかける。そして義時は、能員はまず一幡を鎌倉殿にしたがっており、これを止めると言う。千幡を担ぎ出すつもりでいたのである。既に元服の年齢に達しており、御家人たちも納得するのがその理由だった。りくもこれに同意し、実衣は、全成もそれを望んでいたとやはり同意する。義時はそれでも駄目な場合に兵を使うつもりでおり、時政と重忠に、戦う覚悟はしておいてくれと頼む。

部屋を出た義時はりくに呼び止められる。りくは幼い千幡に政が務まるのか、貴方が政を遣るのかと尋ね、北条の惣領は我が夫、お忘れになりませぬようにと念を押す。義時はりくに、父上に政が務まるかと逆に尋ねるが、りくは、自分の夫の器を信じると言う。そして義時は、日本国のうち関東を一幡、関西を千幡にそれぞれ統治させるやり方を提案する。

しかし能員はそれを受け入れず、一幡のみに統治させるつもりだった。これは宿老たちには想定内であったが、義時はやれることはやった、拒んだのは向こうであると言う。そして泰時に、これで大義名分が立った、比企を滅ぼすと言い、泰時は呆然とする。そして8月末日、頼家の臨終出家が行われる。

頼家の枕頭で、比企は滅びなければならないのかと政子は尋ねるが、義時は、敵を容赦せず常に先に仕掛けた頼朝は正しかったと言う。そんな義時に政子は、源氏の血を引く一幡は助けるようにと頼み、義時は一幡は仏門に入って貰うと答える。しかし政子にそれを誓ったはずの義時は、戦になったら真っ先に一幡を、母親共々殺すように泰時に命じる。生かしておくと、後々まで災いの種になるためだった。

「頼朝様ならそうされていた」
義時はそう言ってその場を去る。その翌日比奈が比企館を訪れる。実は彼女は比企一族の様子を探るため、義時が送り込んだのだった。庭では一幡と善哉が遊んでいたが、つつじは不在だった。通は善哉も、一幡が遊びたいから呼んだだけのことと言い、善哉を八幡宮の神官にするつもりでいた。そんな善哉に比企尼は、鼻の辺りが頼朝に似ていると話しかける。

比奈は戻ると言ってその場を離れる。そんな比奈にせつは「また遊びに来なさいね」と声をかける。しかし比奈は、能員と志村が話しているのを聞き、能員が三浦を味方につけようとしているのを知る。館に戻った比奈は泰時に頼み、御所の義時に手紙を持って行かせる。泰時は比奈に尋ねる。
「父上は変わられましたか」
比奈は「変わられたと思うのですか」と問い返し、こう答える。
「人は変わるもの。それでいいのではないですか」


まず汗の件。頼朝の時も同じでした。この当時の医学はそうだったのでしょう。しかし無論、汗をかいているから大丈夫とは言えず、それを言うのなら心筋梗塞だって汗をかくわけですが-というか、汗で水分不足→血栓が作られやすくなる→冠動脈閉塞となるわけですが。ところでこの人物は佐々木秀義の孫という設定ですが、秀義の中の人の一人二役ですね。それにしても、病人を動かしたりして大丈夫だったのでしょうか。

政子と道。私が丈夫に育ててあげられなかったと言うのは、自分が育ての親であると主張したがっているように見え、2人の「母」の対立とも見えますが、そんな道に政子は寄り添います。一方で早くも葬儀の段取りも進められていました。知家はマツを使いたがっているようですが、燃えやすい反面、すすけやすいというデメリットもあるようです。

全成の子頼全が暗殺されます。北条という後ろ盾のいない京での出来事でした。子供たちを匿うようにとの意見が出、実衣は子供たちと一緒にいたがるものの、結局重忠が匿うことになるようです。それにしてもこの実衣の子供たちをはじめ、この回は子供たちがかなり登場します。その後実衣は、千幡を担ぎ出すことを承諾しますが、前から書いているように、彼女も全成も、今一つ千幡の乳母夫といった雰囲気が窺えません。

頼家の危篤状態により、北条と比企の反目の度合いが深まります。そのような背景もあり、能員が一幡のみを鎌倉殿にしたがっている点や、義時が能員に探りを入れた点、そして義村が遺言状を偽造した点などは何となく察しがつきました。遺言状の写しをいくつも懐に入れているのは、如何にも義村らしいというか、三谷さんらしい発想とも言えそうです。『真田丸』で、石田三成が大谷刑部と書状を作っていたのを思い出します。しかし能員、なぜ義村を味方に引き入れようとしますかね…。

りく。夫時政よりもはるかに政に長けている感があります。夫が惣領であると念を押すのは、要は自分が政を仕切りたいということでしょうか。後々の時政VS政子と義時の、伏線とも言えそうです。しかし宮沢りえさんと言えば、小栗さんが出るプレモルのCMでナレーションをやっていますね。

そして比奈。北条のいわばスパイとして比企館に行くわけですが、ここでも道が、善哉を軽く見ていると思われるセリフが登場します。そのような中、比企尼が善哉の花が頼朝に似ていると言ったのは、両親ともに源氏であるというのが言外に込められていそうです。そしてせつの「また遊びに来なさいね」、恐らくその機会はもう訪れないでしょう。


飲み物-ジョッキのビール
[ 2022/08/16 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(-)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud