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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『どうする家康』第5回「瀬名奪還計画」あらすじと感想-2

第5回後半部分です。


氏次と氏長の勝負の後、氏真は長照を呼び、松平との戦にはそなたの存在が肝要と告げる。長照の息子たちも早く戦場に出て、手柄を挙げたがっていた。そして長照の妹、田鶴は氏真の「お役目」に取り掛かっていた。一方瀬名たちは今川の監視のもとに置かれ、関口氏純は最早重臣扱いもされていなかった。その瀬名や巴、子供たちに田鶴が菓子を差し入れる。菓子など久しぶりに食べたと巴。

田鶴は関口家に同情し、氏真と兄の長照がきっと松平を討って関口家への仕打ちは終わる、困ったことがあれば何でも申し付けてくれと言う。そして伊賀者の大鼠は駿府に干物売りに変装して忍び込み、関口家の侍女、たねの小袖の袂に密書を入れる。戻って来たたねは、厨房にいた瀬名に密書を握らせ、瀬名は見張りに悟られないように密書に目を通す。

今川領の大崩海岸には半蔵と正信、そして服部党の伊賀者たちがいた。伊賀者たちは酒を飲んで騒いでおり、ケダモノのようじゃなと正信。その正信はことの成り行きを気にしていた。半蔵に呼ばれた伊賀者大鼠は、栄えた街はよそ者が入り込んでも、誰も気にしないのでやりやすいと答え、また穴熊によれば、関口家の守りは大したものではなかった。外敵に備えたものではないと言う大鼠。しかも馬を3頭も飼っており、あれを奪えばたやすいと穴熊は言う。

ではやれるんだなと正信が言ったところで、伊賀者たちの喧嘩が始まる。わしもこいつら嫌いじゃと正信は言い、半蔵は「だろ?」と返す。そして駿府では、夜更けに瀬名が氏純と巴に密書を見せる。氏純は小さな字が読みづらそうで、瀬名は、私と子供たちを忍びが助けに来ると書いてあると教える。しかもそれは翌日の丑の刻となっており、急すぎると巴は言い、岡崎へ行くつもりの瀬名を思いとどまらせようとする。

しかし瀬名は両親にも同行を進め、ここにいても関口家に先はないとまで言う。また氏純は瀬名の言う通りかも知れぬ、このままでは瀬名と竹たちはいつまでも政略の道具にされると口にする。今川様を見限ると申されるのかと尋ねる巴に、わしらが今川様に見限られておるのじゃと答え、今川家がかつてのように立ち直ることはもうないと思うておると言う。元康に仕え、見知らぬ土地で暮らす瀬名と孫たちを助けようと言う氏純に、三河のみそは好きじゃと巴。

密書は灰にされ、返書が半蔵に届くが、関口家もろとも三河に逃れるとあったため、当初の計画より5人増えることになった。正信は今川の一門衆である関口家をお連れすれば、殿の褒美も弾むと言い、多すぎると顔をしかめる半蔵を、武士である関口様とご家来衆が、味方に加わったと考えればよいと諭す。半蔵は大鼠と穴熊にできるかと問いかけ、大鼠はできるかできないかは考えない、やれと言われたことをやるだけと答え、穴熊は銭さえ貰えればと言う。

穴熊は近くの木に棒手裏剣を打ち込み、半蔵もやってみせるがうまく行かなかった。服部党がばらばらになっている間、彼らはどうやって食っていたと正信は尋ねる。戦場となった城や村に入り込み、どさくさまぎれに物を奪っていたのだろうと半蔵。ひでえやつらだと正信は言い、そして悲しきやつらだと半蔵は付け加える。駿府では思いつめた表情の瀬名に、田鶴が憂い事でもおありかと尋ねる。誰かに打ち明ければ軽くなる、田鶴はお瀬名のお味方と言う田鶴に、歯が痛くてたまらぬと瀬名は嘘をつく。

元康は文書を作らせている最中、何か食ってくると外に出る。囲炉裏端で親吉と元忠が、食物を口にしながら正信の悪口を言っているのを目にした元康は、わしはやつらにかけたんじゃ、やつらなら必ずやり遂げる、命がけで働いておる者を笑うなと叱る。その正信はなおも海岸にいて、伊賀者たちと関口家の人々を待っており、かたや氏純、巴そして瀬名は逃げる準備をして忍びたちを待っていた。外では見張りが交代するのを見計らって、伊賀者たちが関口屋敷に近づく。

しかしその時今川の兵が彼方から矢を放ち、逃げ出そうとした彼らの前に、武装した長照が現れる。伊賀者たちは総崩れとなり、穴熊は長照から殺される。大鼠は何本もの矢を受けており、ここを死に場所と定めるが、自分も戦うと言う半蔵を説得し、自分の子や孫が服部党を継ぐから、銭をたんとやって下せえと言って敵の前へと出て行く。半蔵は海岸に戻り、船を出すように言う。

駿府では関口屋敷での捜索が続いていた。長照は曲者どもは退治したと言い、そこへ走り込んで来た田鶴は、開口一番、打ち明けてくださって本当によかったと叫ぶ。実は巴が田鶴には別れを言いたいと思って、駿府を去ることを話していたのである。長照は皆様は松平にたぶらかされただけ、これでよかったのでござると言うが、巴は声を上げて泣き、瀬名はふさぎ込んでいた。そして半蔵も、今後のことを定めかねているように見えた。

氏真は長照と田鶴の働きをねぎらう。そして長照には上ノ郷へ戻り、松平との戦に備えよと言いわたす。田鶴は、関口家はひとときの気の迷いゆえの過ちと言い、寛大な処分を求めるが、氏真は家臣や国衆たちへの示しと言うものがあると、関口家の人々を死罪とすることに決める。

元康は頭を抱える。正信は如何なる責めも負うと言い、数正は腹を切らせるべきと元康に進言する。しかし正信はその前に今一度働きたいと言い、未練がましいと数正に言われつつも、策があると主張する。じきに始まる上ノ郷城攻めに加えてほしいと言うのである。服部党は皆殺しにされたのではないかと訊かれ、まだおりますと答える半蔵。そして策とは、戦のどさくさにまぎれて上ノ郷城に忍び入り、長照と息子たちを生け捕りにすることだった。


関口一家を服部党が「盗み」、岡崎に連れて行く手はずだったにもかかわらず、巴がうっかり田鶴に別れを告げたことから、長照の知るところとなってしまいます。しかしこの野間口徹さん演じるポーカーフェースの長照、私情を表さずに氏真の手足となる人物にふさわしいです。しかし巴はなぜ田鶴に別れなど告げたものやら。瀬名でさえ自分の気持ちを気取られまいと、歯が痛むと嘘をついていたのですが…。ただ巴は赤みそは好きなようですね。

その服部党。こういう時は頼りになる面々でしょうが、普段は酒を飲んでは喧嘩するといった具合で、正信もこいつらは嫌いじゃなどと言います。そしてその首領の半蔵も、彼らを束ねるには一筋縄で行かないことは分かっているようです。ただ服部党が活動しておらず、恐らく彼らが盗みなどで生計を立てている間は、手裏剣を投げるなどということもやっていなかったのでしょう。かなり腕が鈍っているようです。

さて正信。やはり松平家での評価は芳しくないようですが、元康は親吉や元忠が彼を悪く言っているのを聞き、血相を変えて彼らを戒めようとします。正信が誹謗中傷されるということは、その正信を起用した彼自身もまた、誹謗中傷されているに等しいと考えたせいかも知れませんが、意外にこの人物を買っているようです。忠義物で頑固な三河侍とはまた違った、妙に頭の回転がよさそうなところが新鮮に映るのでしょうか。

そしていよいよ上ノ郷城攻めが始まろうとしています。実際この時長照と氏長、氏次の兄弟は捕らえられ、人質交換ということで、やっと瀬名たちが釈放されるに至ります。ところでこの大河で氏次を演じている石田星空さん、『真田丸』で豊臣秀頼の少年時代を演じていたかと思います。

あと氏真の
「家臣や国衆たちへの示しと言うものがある」
だから死罪にすると言うシーン、昨年の大河でも似たようなシーンがありました。武士の世の中、しかも乱世という時代には、将来に禍根を残さないためにもこうなりがちではありますが、その意味でも長照と子供たちが捕らわれたことは、氏真の誤算だったと言えるでしょう。


飲み物ーホットワイン
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[ 2023/02/07 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第3回「三河平定戦」あらすじと感想-1

第3回前半部分です。

元康の岡崎入りを聞いた氏真は手紙を送る。自分は今川を立て直して父の仇を討つから、そなたは岡崎にとどまり、三河から織田勢を打ち払えという内容に元康は喜び、氏真の側近となる日を夢見る。しかしそれは、元康軍だけで三河を平定せよということであり、それをやらねば駿府へは戻れなかった。するとまだ傷の癒えない鳥居忠吉が、とある洞窟へ元康と他の家臣を連れて行く。

そこには夥しい銭があった。元康が城主となった時のために、勘定方である元吉が銭をくすね、貯め込んでいたのである。おまけに武具も揃っており、戦ができると家臣たちは喜んで、忠吉も参加して海老すくいを踊り出す。一方で織田は今川への攻勢を強めており、元康たちは刈谷城を攻めることになる。そこには母於大の兄の水野信元がいた。

信元は博打好きで、どちらに張るかを間違えるやつは生き残れん、あのバカのようになと言う。それは元康のことだった。一方元康の方では、本多平八郎忠勝が、刈谷城を攻め落とせると申すなら、先駆けを任せると言われる。あれは城でござったか、てっきり犬小屋かとと、相変わらず減らず口を叩く忠勝。そして元康に、信元は母君の兄だが、首を取って構わぬかと平気で尋ねる。忠真の怒声が飛ぶが、生き別れた母君を慮っておると忠勝。

16年前。母の於大は実家の水野が織田に寝返ったため、離縁を余儀なくされていた。その後も菓子や着物が、自分を思う手紙と共に添えられて来たと元康は回顧するが、しかし信元は嫌っていた。そして戦支度が始まり、多くの民が兵として駆け付ける中、元康は瀬名に文をしたためる。たやすい務めじゃと書かれたその文には、りんどうの押し花が添えられていた。

瀬名の父、関口氏純は文を見て何か思うところがあるようだった。しかし瀬名はその直後に産気づく。そして7月下旬、松平軍は刈谷城を攻め、先駆けの忠勝が大奮戦する。存外もろいかも知れませぬなと数正は、しかし城中の信元は言う。
「つくづく博打の才のないやつだ」
さらに戦っている相手は俺でなく、俺の後ろにいるお方だ、背中に気を付けろよ甥っ子と叫ぶ。

陣中の元康に知らせが届く。背後から織田の軍勢と思われる軍が迫っていた。元康は即刻撤退するように命じ、またこの戦いで行方不明や戦死者が80名あまり出ていて、戦場には、死者の武具を引きはがして売ろうとする者たちが来ていた。本多忠勝の名もあり、家臣の夏目広次は耳を疑う。しかし忠勝は気を失っていただけで、面頬をはがされようとした時に意識を取り戻す。

元康は信長に怒りを覚える。その信長は鉄砲の試し撃ちをしながら、狩りで肝心な役目は何と心得ると信元に尋ねる。獲物を追い込む役目であると信元。信長は信元の方に鉄砲を向け、弾を撃ちながらこう言う。
「しかと追い込め、兎を俺の目の前に」
慌てふためいたように、必ずと答える信元。

風に風鈴が揺れるある夜。蚊帳の中で寝ていた元康は、知らせを受けて目を覚ます。信長の手にかかったはずの義元が来ていたのである。桶狭間のことを口にした元康に、お主までだまされて何とすると義元。信長如きに討ち取られるわけがないと義元は言い、駿府へ帰ろうと促す。いつの間にか元康は駿府にいて、瀬名そして竹千代と会い、2人を抱きしめる。

しかしそれは夢であった。一方駿府では。生まれたばかりの娘亀姫を抱いた瀬名に、女たちがおくるみやおむつを差し出す。早うお殿様にもお見せしたいですねと言われ、瀬名は彼女たちもきれいな衣で夫を迎えるように、端切れを渡そうとする。私たちみたいな三河の者にと言う彼女たちに、私も三河者の妻と言う瀬名。

同じ頃氏純は先軍を氏真に求めるが、氏真はそれどころではなく、助けは必ず送る、それまでこらえよと元康に伝えるように命じる。そして我が元にはそなたの妻子と、家来たちがいることを忘れるなと付け加える。

岡崎では今川の助けがくるのかどうか、家臣たちは半信半疑になっていた。その時、東条城から吉良義昭が援軍に来るという知らせが入る。吉良は今川方であり、今川を全面的に信頼する一方で、松平と連合軍を組むことになるが、どこか軽いところがあり、元康の家臣たちは当惑気味だった。


岡崎城に入って織田と戦う宣言をした元康ですが、氏真の手紙を読む限り、三河平定は自分たちだけでやらねばならず、忠吉がある洞窟へ一同を連れて行きます。そこには勘定方であるのをいいことに、元康のためにくすねた城の銭が沢山あり、これで戦ができると家臣たちは踊り始めます。

なかなか忠世も隅には置けません。そして刈谷城攻めとなりますが、ここにいる元康の伯父水野信元が博打好きで、これまたなかなかの曲者のようです。『真田丸』に出演した寺島進さんが演じているせいか、どこか真田昌幸がダブります。

そしてこの信元の背後にいたのが、かの信長でした。この両者の対面シーンを見てしまうと、あれこれ悩む元康が如何にも初心で、戦慣れしていないかがわかります。そして吉良義昭の援軍を受け、連合軍を組むことになるわけですが、この人物が如何にも軽いノリの人で、あまり当てにできなさそうです。

ところでこの三河吉良氏、言うまでもなく後に高家となり(これは今川も同じ)、かの吉良上野介を出す家柄です-但しその後改易されてしまいますが。尚東条城は、この永禄3年から数年後に落城します。

それと義元はやはり夢落ちでした。しかしこの時期に駿府の夢を見たこと、瀬名と竹千代に会ったと思ったものの、実際は会えていないことなどを考えると、何か色々と示唆するものがあります。

そして氏真、関口氏純に元康への伝言として、お前の妻子や家来が我が元にいると伝える辺り、あるいは元康は裏切るのではないかと、多少疑心暗鬼になっている感もあります。結局それは的中するのですが。


飲み物-暖炉の前のコニャック
[ 2023/01/23 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』に関しての武将ジャパンの記事について その5

『武将ジャパン』大河コラム関連の続きです。先日で一旦終わる予定でしたが、正直なところ突っ込みたくなる部分が多すぎました。

その理由としては、あらすじは1ページ目に申しわけ程度にあるのみ(と言っていい)で、それ以外は主に『麒麟がくる』と『鎌倉殿の13人』を引き合いに出し、やけに叩きまくる場であること、そのためページの冒頭からネット広告や視聴率が出て来て、それゆえに突っ込みどころが多い点などが挙げられます。

『どうする家康』感想あらすじレビュー第2回「兎と狼」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/ieyasu/2023/01/16/172912


前回のレビューで私も指摘しましたが、あのお粗末VFXはやはり散々な評判です。
(中略)
動物愛護だから、あのしょうもない乗馬CGだというのは、いわば紙ストローみたいなものだと思います。
いくらエコロジーだのSDGsだの言われたところで、あの紙ストローに納得できますか?
しかも他の店では、味にさほど影響がない生分解性ストローを使っている。
こうなったらイライラしませんか?
撮影時の動物愛護は確かに重要な課題です。多くの国でそこは対策をしています。
さんざん取り上げてきた『ゲーム・オブ・スローンズ』では大胆に馬が死にます。
しかし、一からCGで作った馬を投入しているので問題はありません。

このVFX、私も如何にもそれっぽい感じだなと思いましたが、それが気になるほど目立ったのは、主に大高城への進軍のシーンでした。それと動物愛護の声をあながち無視できないという事情はやはりあるわけで、恐らくは今時甲冑を着た武者が長々と馬に乗るシーンを映すわけにも行かず、CGを使わざるを得なかった事情もあったでしょう。ただ、やはりちょっと物足りなさはありました。(ちなみに松本潤さんはちゃんと乗馬の訓練を受けています)

しかし、なぜそれをストローに例えるのががよくわかりません。
そしてまたゲースロ、これを持ち出す前に考えてみてください。彼我の製作費の違いも恐らくは絡んでいるのではないでしょうか。そして大河を作るのであれば、もう受信料だけでは賄いきれないように見えるし、寧ろNHKのエンタメ、または放映権が高いとされているスポーツは受信料以外で制作、放送することを考えるべきかと思います。

それとVFXに関しては、昨年の壇ノ浦も似たようなものだと思います。あの海と船団は、やはり如何にもVFXだなと思われるものでした。では武者さんは、これについて何か書いたのかと言えば、私がスクショを取っている限りでは、何も書いていません。
どころか

そして大胆な絞り込み戦術。これはグローバルスタンダードであり、戦闘シーンは金がかかるので、VFXを使い、ここぞと言うときにだけ描くのは歴史劇の定番です。
あの『ゲーム・オブ・スローンズ』ですら、原作より合戦がかなり少ない。

と書かれています。ちなみにこの「大胆な絞り込み戦術」とは壇ノ浦合戦に絞ったということですが、その前に登場する逆櫓論争は屋島の戦いの時なので、完全に壇ノ浦だけとは言い切れないかと思います。そしてまたゲースロですね。

本当はこの時もVFXについて書かれてしかるべきかと思うのですが、敢えてそこを外すような書き方、死体が転がる浜辺の様子などにスペースを割いていました。そして何よりも、武者さんがVFXが貧弱だと感じるのなら、好きだとか嫌いだとかは別にして、NHKはこういう部分にもっと予算を投じるべきであること、それにはどうしたらいいのかといったことを考察するべきでしょう。

そういうことすらやらず、毎年のように他作品や海外ドラマを比較対象にして、好きだ嫌いだとしかやっていないから、大河を真面目に考えているように見えないし、それどころか大河コラムにはふさわしくない人に見えてしまうのです。

そして1つ前のでもご紹介しましたが、
「本物の馬を使っていて、かつ難易度の高い『鎌倉殿の13人』はいかがでしょう?
障害飛越で馬が怪我するかもしれない。あれは動物虐待大河だ!って、なりますか?」
ですが、あれは甲冑を着けて長時間乗っているわけではなく、それもまた考慮に入れてしかるべきかと思います。

あと
「他のドラマではでは安全に配慮しつつ、きちんとした乗馬シーンをできている」
とあり、『大奥』の冨永愛さんの乗馬シーンについても書かれていますが、これも浜辺を走るだけのシーンで、戦国武者の進軍、または戦闘に絡むのとはわけが違うでしょう。そして

『大奥』の脚本家は、『おんな城主 直虎』を描き、三谷さん『真田丸』の後でもバトンを引き継げると証明した森下佳子さんです。
作品の出来からして、どうしてもそう感じてしまいます。
あるいは正月時代劇『いちげき』も傑作でしたが、それらと比較すると『どうする家康』の熱意の無さは如何ともし難いものがある。
VFXを利用するなら、上手に視聴者を騙してほしい。ただそれだけです。

まず「作品の出来からして、どうしてもそう感じてしまいます」て、具体的にどのように感じることなのでしょうか。
そして森下さんとか正月時代劇のことを書いていたのに、なぜ急にVFXに戻っているのでしょうか。どうも武者さんが言う『どうする家康』の「熱意のなさ」が、何に対しての「熱意」なのかが不明であるため、最後の行に違和感があります。

しかる後に、これも先日ご紹介した
善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず。『孫子』「勢篇」
よく戦うものは、勝因を勢いに求めて、人を頼りにしない」
が登場しますが、これも意味がわかりづらいこと、漢籍好きにしては説明が曖昧だということを指摘しています。
再度書きますが、この孫子の言葉は「一人一人の能力や働きに過度の期待をかけず、組織の勢いの方を重視する」という意味です。

そしてその後に

『どうする家康』が若者を狙っているとは、とても思えません。
笑いのセンスがいちいち「おじさん構文」じみていて、自認はともかく実年齢は若くない層を狙っていると思えます。

なぜそう言い切れますか?そこまで書くのであれば、どのシーンがどのように「おじさん構文」的であるかを説明してこそのものでしょう。先ほどご紹介した、昨年の壇ノ浦回のこのコラムで武者さんは
「自分が思う通りにならないからと、「ナレなんとか」と書き込むのはどうかと思います」
と書いていますが、私としては
「自分が思う通りにならないからと、何でもかんでもおじさん御用達扱いするのはどうかと思います」
とでも書いておきましょうか。

最近の大河と言えば、Twitterトレンドがしばしば話題になりますが、あれも本物の若者はあまり熱心に使わないプラットフォーム。
関連コメントで「韓流ドラマのような無茶苦茶さだ」と引き合いに出すところにも年齢を感じさせます。
『冬のソナタ』ブームからもう20年近く経過しましたね。

これも若者のツイッターの使用率についてちゃんと調べているのでしょうか。そして『冬ソナ』ブーム以後も、もちろん韓国ドラマは放送されているのですが。

本作は「若者向けだから、ここはティラミスだ!」と言い出すような悲惨さを感じてしまいます。
今ならハットグやジーパイを食べているのに、一体どうしたことか……と。

意味不明です。少なくとも武者さんは、ティラミスが流行した当時をご存知であることはわかりますが。
若者たちがハットグやジーパイを食べているのかどうかはともかく、今は韓流と華流だと言いたいわけですね。ならば別に大河ドラマのコラムなど担当しなくてもいいのではないでしょうか。
それと食物に例えるという点で、『鎌倉殿の13人』の総まとめの記事で、プリンがどうのこうのといった表現がありましたが、あれもわかりづらかったです。変に凝らない方がいいかと思うのですが。

『どうする家康』の成功要因は、ドラマの質そのものではなく、報道やファンダムの誘導の仕方によって決まるということ。
勢いの形成が重要です。
狡いといえば狡い。
しかし、ブランド力がありファンの多い役者さんが出るし、題材やスタッフの知名度は高く、去年の勢いをかき集めれば、「今年の大河は成功だ!」というイメージを形成できなくもない。

報道といわば「ネット工作」によって決まる、嫌いな作品はすべて狡いと言わんばかりですね。
しかし昨年も似たようなものではないでしょうか。大河関連の報道は多かったし、スポニチに至ってはやけに「稀代の喜劇作家、三谷幸喜氏の」で記事を始めていましたね。無論関連ツイも多かったです、武者さんはそれを批判していましたが。

そして締めの言葉として

問題は、スタートで勢い作りに失敗したところでしょう。
さぁ、どうする視聴者、どうするメディア。

とありますが、ここで第1回と第2回の世帯視聴率と個人視聴率について見てみます。
まず『鎌倉殿の13人』ですが、

第1回 
鎌倉殿の13人
世帯視聴率-17.3パーセント
個人視聴率-10.6パーセント

どうする家康
世帯視聴率-15.4パーセント
個人視聴率-  9.6パーセント

となっています。
しかし第2回になると、『鎌倉殿の13人』は

世帯視聴率-14.7パーセント
個人視聴率-  8.9パーセント

であるのに対して、『どうする家康』は

世帯視聴率-15.3パーセント
個人視聴率-  9.2パーセント

と、昨年のを上回っています。本当にスタートで勢い作りに失敗しているのかどうか、何とも言えません。今年は特に高い視聴率ではありませんが、急に下がったと言うわけでもありませんし。

それから余談ですが、前出の昨年の壇ノ浦回で、八重が子供たちを引き取って育てるシーンが出て来ます。ああいうのも、本来は寺院でやるものでしょうね。そして最終回で、政子がやはり孤児たちを引き取って、トウに武芸を教えてくれと言うシーンも出て来ますが、これも本当は寺院で面倒を見るものでしょう。でなければ、旅の一座などに加わってその中で育つかではないでしょうか。

それはともかく。このトウと子供たちのシーンは、『真田丸』の九度山のシーンで、佐助が子供たちに忍術を教えるのと似ていますが、しかしここで武芸と言うのは、武家の男児が学ぶ弓馬の術ではもちろんなく、要は暗殺術を教えているわけで、あれは如何なものでしょうか。ならば、農業でも教えた方がよかったのではないかと思います。

飲み物-トディ2
[ 2023/01/22 01:30 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』に関しての武将ジャパンの記事について その4

『武将ジャパン』の大河コラム関連、今回は4ページ目です。それから先日分で、鳥居忠吉のことを大久保忠吉などと書いておりましたので、訂正しています。あと文章の意味がわかりにくい部分もいくつか直しています。

『どうする家康』感想あらすじレビュー第2回「兎と狼」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/ieyasu/2023/01/16/172912


まず最初にいきなり視聴率の話です。

昨年の勢いを汲み、今年の出演者の顔ぶれからして、最初ぐらいは注目されると思ったら、思わぬ低調ぶりでした。
◆大河「どうする家康」初回視聴率、関東15.4% 歴代2番目の低さ(→link)
『西郷どん』と同率、過去2番目の低さで、過去最低は1989年『春日局』だったことを考えると、近年では実質最下位とも言える出だしです。

「昨年の勢い」とありますが、昨年の後半の平均視聴率は11パーセントから12パーセント程度で、そう勢いがあるとは言えませんでした。しかもサッカーのワールドカップ、コスタリカ戦の裏の、6.2パーセントという数字もありました。もう少し数字が高ければ仮に10パーセントを割ったとしても、あれだけ下がることはなかったと思います。

しかも武者さん、昨年あれだけ言っていた個人視聴率について、この部分では何ら言及していません(その少し前に、『再生回数は低迷するけど、視聴率はそこそことる』とはあります)。ちなみに『鎌倉殿の13人』の(世帯)視聴率に関して、昨年はこう書いていました。

「こうした再生回数が多い成功作品は、近年であれば『鎌倉殿の13人』だけでなく、朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』と『ちむどんどん』も該当します。
ただし、公的に大きく発表される数字は今も視聴率であり、この辺のアンバランスさが世間での評価を難しくしているのでしょう。
朝廷の定めた律令が武士を想定しておらず、坂東武者は混沌とした基準のもとで生きてきた――その様が『鎌倉殿の13人』で描かれたように、大河の評価基準もそんな状態なんですね」

つまり今までの視聴率では駄目だと言いつつ、『どうする家康』では今までの視聴率を持ち出して来て「思わぬ低調ぶり」などと書いています。なぜここで
「NHKプラスの再生回数は多いかも知れない」
と書かないのでしょうね。

尚『青天を衝け』の時も最終回の数字の低さ(裏にフィギュアが来たから仕方ないとは思いますが)を挙げ、『麒麟がくる』で視聴率を上げたのにと、何だか恩着せがましいと思われる書き方をしていましたね。

そしてBLがどうこう。

第2回放送をめぐっては、BL要素に着目したネット記事が早くも出回りました。
◆ 松本潤『どうする家康』、「BL大河」と話題のワケ――岡田准一のセリフ「俺の白兎」がトレンド入り!(→link)
大河ドラマでBLを推してくるとなると、なかなか厄介です。
振り返れば2009年『天地人』がBL漫画を出し、2018年『西郷どん』でもBLが押し出されましたが、余計なお世話としか言いようがありません。

まず、こちらも武者さんのコラム関連の投稿になりますが、『鎌倉殿の13人』第39回のコラム記事に関しての記述にこのうようにありました。

「今流行しているからBLを入れたとか、そう宣伝していた『西郷どん』とは比較にもならない。単純なものではない。東洋的な美学もあれば、多様性への配慮もあります」

私はこれに対してこう書いています。

「『西郷どん』の中園ミホさんは、BLに言及してはいますが、「今流行しているから」と言ったでしょうか。制作発表時の記事で、中園さんはこう説明しています。
「中園氏は「林さんの原作はいろんな愛にあふれています。島津斉彬との師弟愛、家族愛、男女の愛、ボーイズラブまで(笑)。ラブストーリーもたっぷり散りばめられているので、一年間、テレビの前の皆さんに『西郷どん』にどっぷり惚れていただきたい。上野の銅像とは全く違う西郷像になると思います」と自信をみなぎらせた」
https://www.oricon.co.jp/news/2080906/full/」

別に「流行している」などと言っていませんね。色々ある愛情のひとつであるというのを、ちょっとジョークめかして言っているとは思いますが。そもそも大河の場合、男性同士の触れ合いが多く、どうしてもそのように見られてしまうシーンは多いかと思われます。

たとえば『真田丸』の神君伊賀越えで、家康と忠勝が百姓家で握り飯を食べるシーンなども、ちょっとそれに近いものを感じましたし、あと『八重の桜』でもBL的要素は指摘されていました。AERA.dotの記事ですが置いておきます。

BL好きの“腐女子”層も歓喜? 新大河ドラマの評判
https://dot.asahi.com/wa/2013011500010.html?page=1

こういうイメージを完全に払拭するのは不可能ではないでしょうか。武者さんに取っては「余計なお世話としか言いようがありません」なのでしょうが、そういう見方をしたがる人がいても、別におかしくはないでしょう。

しかし武者さんによれば、『鎌倉殿の13人』は違うのだそうで、ここでも
「BL狙いではなく、多様性を尊重するように出した2022年『鎌倉殿の13人』は、そこを読み解かれないどころか、歴戦の腐女子は萌えないだのなんだの、妙な誤解も生じました」
ではどこがBL狙いでなく多様性を尊重するようにしたのか、ちゃんと説明して貰えないでしょうか。

その後海外ドラマ『ウェンズデー』で、客寄せのために性的マイノリティを使う手法は批判されているという箇所について触れ、

客寄せとして狙ったシーンだとするならば、一体いつの時代の作品なのかと呆れるばかりです。
萌えの使い方もあざとく、錚々たる役者たちにこんなことをさせてどうしたいのですか?

「萌えの使い方」があざといでしょうか。ではどのようにあざといのか説明して貰えないでしょうか。何よりもその前に

あの信長から家康への執着なんて、ハラスメントじみていて、そもそもどこにトキメキ要素があったのでしょうか。

とありますが、信長が家康に対して不敵に「俺の白兎」と言うシーン、つまり俺がお前を支配してやるという意味が込められたセリフであるがゆえに、ときめくものがあったのではないでしょうか。そういうのを読み取れませんか?

そして大河ゆかりの地が観光誘導を狙うことへの批判として、『花燃ゆ』で防府市が大河ドラマ館を作ったり、観光アピールをしたのに、完結編は群馬となって防府が登場しなかったことについて、当時の記事を持ち出しています。
しかしこれはかなりレアな例と言っていいでしょう。当該記事でも言及されているように、完結編を防府にする予定だったのが、それまでの視聴率が今一つで群馬に変更されたわけで、防府がダメージを食らったわけです。しかし他の大河でこういう例はそうありません。
このようなレアケースを一般化し、だからゆかりの地を観光地化するなと言うのもどうかと思います。

あとVFXがどうのこうの。しかもなぜか
「◆「本当にどうするの」松本潤主演の大河ドラマ『どうする家康』が低視聴率のスタート…韓国での反応は?(→link)」
などと、韓国での反応を載せた記事をわざわざ紹介(サーチコリアニュースだから当然ですが)していて、それに比べて『鎌倉殿』や『麒麟がくる』は…と言いたげです。

本物の馬を使っていて、かつ難易度の高い『鎌倉殿の13人』はいかがでしょう?
障害飛越で馬が怪我するかもしれない。あれは動物虐待大河だ!って、なりますか?

まず言いたいのは、『どうする家康』の第1回、第2回でああいうシーンはまだ登場していないということです。条件が違う同士を比べるのも如何なものかと思います。例によって比較の仕方が強引だなと思います。
あと馬の扱いについては、馬が多く登場する、1988年の『武田信玄』のOPが批判されてもいますね。

まあこの4ページ目、武者さんという人の考え、もっと言えば偏見があちこちに見られて、それはそれで面白いので、次回にまた書こうと思います。
あと、もう少し後の方になりますが。

善く戦う者は、これを勢に求めて、人に責めず。『孫子』「勢篇」
よく戦うものは、勝因を勢いに求めて、人を頼りにしない。

とありますが、この孫子の言葉は
「一人一人の能力や働きに過度の期待をかけず、組織の勢いの方を重視する」という意味です。
「勝因を勢いに求めて、人を頼りにしない」では意味が通りにくくないでしょうか。武者さんは漢籍好きな割にこの辺りが曖昧ですね。


飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2023/01/21 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』に関しての武将ジャパンの記事について その3

『武将ジャパン』大河コラム関連、今回は3ページ目です。


『どうする家康』感想あらすじレビュー第2回「兎と狼」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)
https://bushoojapan.com/taiga/ieyasu/2023/01/16/172912

唐突にネット広告の話。

ネット広告は、ユーザーの履歴行動から選び、画面に表示されます。
ゆえに今年であれば『どうする家康』のVOD宣伝が大きく出てくるはずですが、U-NEXTあたりは未だに『鎌倉殿の13人』が前面に押し出されてきた印象があります。
私の検索履歴からすれば、どうしたって今年は家康の方が多いのに、なぜか鎌倉がプッシュされる。
歴史雑誌でもまだ鎌倉時代関連の記事が出ていますし、流行り廃りの激しいネットメディアですらこんな調子です。

あくまでも私の経験ですが、特定のサイトに繰り返しアクセスしていると、それに関連する広告、または検索結果が出てくることがあるようです。武者さんはまだ『鎌倉殿の13人』関連サイトに何度もアクセスしているのではないでしょうか。
そして
「歴史雑誌でもまだ鎌倉時代関連の記事が出ていますし、流行り廃りの激しいネットメディアですらこんな調子です」
歴史関連メディアでは、メイン記事は家康または戦国ではないのでしょうか。記事として鎌倉時代のもあるにはあるでしょうが。

東京オリンピックが目前であっても、2020年には2019年大河ドラマ『いだてん』の話題は出ませんでした。

まず『いだてん』の視聴率があまりにも低かったこと、そして新型コロナウイルス関連報道が中心になったことが挙げられると思います。無論オリ・パラも1年延長されましたし。

そして『まんぷく』関連。

2018年下半期朝の連続テレビ小説は『まんぷく』でした。
日清食品が世界に誇るカップヌードルの開発秘話がベースになったドラマですが、この放映時、おかしなことが起きています。
そもそもチキンラーメンという食べ物は、主人公の夫が一から開発したものではなく、台湾の伝統食品を日本向けにパッケージ化して売る商品の特許を買い取っただけでした。
しかしドラマでは日清食品の言い分をそのままに主人公夫妻が開発したとして流したのです。
それを告発する記事がネットニュースだけでなく、週刊誌にも掲載されましたが、NHKの関連番組では訂正せずそのまま流していたのです。
ドラマの創作にあわせて史実を捻じ曲げることがあってよいものでしょうか。

私はチキンラーメンは、安藤百福氏が自分で開発した物だと思っていましたが、一説によれば台湾の麺を、日本人の口に合うようにしたとも言われています。ただドラマでは、萬平が自分で開発したという設定になっています。
もし「NHKの関連番組では訂正せずそのまま流していた」のであれば、どのような関連番組であるか、どのような形で流されていたかを具体的に書いてほしいものです。これに限らず、武者さんの主張は裏付けが取れないものも結構ありますので。

あと
「日清食品が世界に誇るカップヌードルの開発秘話がベースになったドラマですが、この放映時、おかしなことが起きています。
そもそもチキンラーメンという食べ物は、主人公の夫が一から開発したものではなく、台湾の伝統食品を日本向けにパッケージ化して売る商品の特許を買い取っただけでした」
これ、商品はチキンラーメンかカップヌードル、どちらかに統一した方がいいのではないでしょうか。順番としてはチキンラーメンを開発し、それからカップヌードルとなっています。
このまんぷくヌードル、『ちむどんどん』の良子の家にもありましたね。

前回放送で、心が痛かったのがイッセー尾形さんでした。
老将の鳥居忠吉を演じていて、歯が抜けているため、何を言っているかわからない。
別にそれだけなら問題ありませんが、笑い者にされてしまうような様子がイジメのようで辛かったものです。
忠義の武将に対してあまりに失礼ではないでしょうか?
そう感じていたら、作り手は真逆のようで“ネット爆笑”を取れたことを誇るような記事があり、さらに心痛を感じてしまいました。

あの忠吉の演技ですが、何を言っているのか他人には聞き取りにくく(『わからない』のではありません)、そのため身内が通訳することもあると言うわけですが、これは「笑い者」とは別であると思いますが。実際忠吉はよくわからない時と、比較的ちゃんと喋っている時があるのは、あらすじと感想でも書いています。第1回のあらすじと感想3では
「虚説ではない、太守様は桶狭間にてご休息の折、待ち伏せしていた織田軍に襲われ、奮闘空しくお討ち死になされた」とちゃんと喋っていますし、あるいはこの時こそ、彼ら三河衆が待ちわびた日であったからではないかとも書いています。

それを言うのであれば、『真田丸』で信繁改め幸村はこのような格好をして口調も忠吉そっくりで、大坂城で好奇の視線を浴びていたわけですが。武者さんが『真田丸』に批判的であれば、実際にここまで老いてもいないのに、周囲を欺くため、このような格好をしてけしからんなどと言うのでしょうか。

真田丸変装


確かに「やい、じじい!」と若武者が老将に食って掛かるシーンは『鎌倉殿の13人』でもあり、三浦義村が高齢になったときにやり返されたのは小気味よいと思いましたが、本作の場合は違いますよね。
華流時代劇では、年長者への無礼な言動は、儒教の敬老精神に照らしあわせて最悪の愚行であるため、そんなシーンは出てきません。
仮にそんな場面があるとすれば、人格低劣な小悪党を描くときになります。

義村が若い頃年長の武者をじいさん呼ばわりし、いつの間にか自分がじじいと呼ばれている、因果応報だと武者さんは書きたいのかもしれませんが、この場合、比較するべきは三浦義村ではありませんね。義村をじじいと呼んだ北条朝時の方だろうと思います。
そして例によって
「華流時代劇では~」
日本は儒教国家ではありません。しかも儒教道徳が広まるのは江戸時代に入ってからで、この当時そういう発想がどのくらい行き渡っていたかどうか疑問です。

それが『どうする家康』では、何度も実験をしてまでも表現したい、ウケ狙いの小道具にされている。
これを軽薄と言わずして何というのか。
突如、思いついたように『論語』を唱えられても、作品としてどうにもチグハグなのはそのせいでしょう。
暗記で試験は乗り切るけど、本質的には聡明でない――そんな人を見ているような、嫌なリアリティだけはあるんですけどね。

なぜ「ウケ狙い」なのでしょうね。この鳥居忠吉の関連記事のリンクがあったのでそれを見ましたが、そういう言葉は出て来ません。老家老である忠吉を、イッセー尾形さんがいわば如何にユーモラスに演じるかに比重が置かれているかとは思いますが。どこが軽薄なのでしょうか。
そして
「思いついたように『論語』を唱えられても」
とありますが、榊原小平太は論語を手にしていても、さして勉強に気乗りがしているようでもないし、唱えてもいないはずですし。このシーンでは漢籍や儒教的発想はさほどに重要なものではないのが窺い知れます。

従って
「作品としてどうにもチグハグ」
とも思えません。またなぜこのシーンが
「暗記で試験は乗り切るけど、本質的には聡明でない――そんな人を見ているような、嫌なリアリティだけはあるんですけどね」
となるのでしょうか。そもそもこの場合の嫌なリアリティなるもの、具体的にどういうことですか。例によって、また武者さんの自己満足というか、何となくわかったような書き方に終始している感じですね。

ここまで見て来て思うのですが、今年のはやらないで(あらすじもまともに書かれていないし)、別に場所を設けて、昨年の思い出に浸っていた方がいいのではないでしょうか。


飲み物-ホットウイスキー

[ 2023/01/20 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』に関しての武将ジャパンの記事について その1

久々に『武将ジャパン』の大河コラムを見てみたのですが、これが何と言うか、正直言ってこれまでのコラムよりも中身がないと言うか、単に悪口を言いたいがためだけのように見えてしまいます。まず1ページ目から。

『どうする家康』感想あらすじレビュー第2回「兎と狼」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)

どこの部分も突っ込みたくなるのですが、この「あらすじ」から行きますか。

織田軍に包囲されてしまい、絶体絶命の松平元康。
でも、負けはしない!
元康は、寅の歳、寅の日、寅の刻に生まれた運命の子である。
そんな元康を白兎と呼んでいた織田信長は兵を引く――古沢脚本の妙が光る展開ですね。巧みな構成は前作を思わせると評価されるのであろうか?
元康は大高城を飛び出し、最愛の瀬名たちを残した駿府に帰ろうとする。
しかし、家臣団は一致しない。
彼らは故郷の三河に戻りたい。
仕方なく駿府へ向かう元康の前に立ち塞がるのが松平昌久。重臣の鳥居忠吉らは重傷を負ってしまった。
ようやく岡崎の大樹寺に逃げ込み、悟りを開く元康であった。

まず「あらすじ」とある割には、元康の信長の回想、信長への恐怖心、大樹寺の登譽上人や榊原小平太、本多忠勝の行動などが一切出て来ません。と言うか大樹寺関連記述があっさりしすぎでしょう。無論最後に岡崎城に入るシーン関連の記述もなし。
そしてこの後に、「あらすじ:ドラマ通構文バージョン」なるものがあり、何でも武者さん曰く
「なんとなくオシャレで賢そうに見える構文のこと」
らしいのですが、単に普段武者さんが軽蔑している「こたつ記事」の文体を、何となくなぞっただけのように見えてしまうのですが。
そして

褒め記事をご覧になりたい方は上欄の記事をクリックしていただき、厳しい見方にご賛同いただけそうな方のみ、先へお進みください。

なのだそうで、実際この上にリンクが沢山貼られているのですが、ここで気になるのは「厳しい見方」という表現です。今まで武者さんが嫌いな大河(何度も言いますが、好き嫌いで評価すること自体おかしい)での「厳しい」とは、悪口または難癖、自分が好きな作品との(強引な)比較と言っていい部分があまりにも多いので、今回も、そのつもりで見て行こうと思ってはいます。

前年の大河『鎌倉殿の13人』はメンタルケアを重視していて、撮影現場では、役者さんやスタッフに対して、リスペクトトレーニングが取り入れられておりました。
今年は大丈夫でしょうか?
役者さんの顔色が沈んで見えるんですよね……気のせいだったらよいのですが、現場の雰囲気が乱れている危険性を感じます。

早速(強引な)比較が出て来た、と言っていいでしょう。
ではメンタルケアやリスペクトトレーニングについて言及している記事を貼っていただけないでしょうか。また、今回のどのシーンが、役者さんの顔色が沈んで見えるのでしょうか。例によって、詳しい指摘は一切なしですね。

まだ第2回放送だっていうのに、追い詰められている予兆が出ています。
ペース配分と構成がおかしい。序盤から回想シーンを入れすぎています。
初回はいきなり桶狭間敗戦までを高速で描き、2回目で遡って描かれていますが、果たして効果的でしょうか?
戦国時代に詳しくない方がご覧になられたら、場面が飛びまくって、内容を捉えきれてないようにも思えます。

「追いつめられている予兆」と言う表現も何だか無理やりな感じです。そしてペース配分ですが、初回はまず桶狭間が出て来て、その後駿河での生活、瀬名との結婚、そして大高城への兵糧入れを命じられ、そして再び桶狭間となっています。そして2回目ではまず竹千代誕生、そして信長の許へ連れて行かれるシーンが桶狭間に挟まれる形で登場し、この人物と寅との関係、どのような幼少時代を過ごしたか、彼に取って信長とはどのような人物が描かれています。

2回目の方が回想は多いですが、竹千代の外見からして、これは子供時代だとわかる仕組みになっていますし、また信長も桶狭間の時よりも若いため、間違える可能性は低いのではないでしょうか。元康自身の過去の情報がかなり盛り込まれていますが、別に内容を捉えきれていないとは思いません。

子役を敢えて使わないのは『真田丸』や『麒麟がくる』、『鎌倉殿の13人』でもそうでした。
しかし、毎回それが正解ではなく、本作は不自然さに繋がっていませんか?

第2回で尾張に連れて行かれた竹千代は、子役が演じていますが?
そしてそれを言うなら、昨年の『鎌倉殿の13人』で、義時が魚を手づかみで食べるシーン、ああいうのは幼さを出すために、小栗旬さんでなく子役を使った方が自然だったと思います。まあ三谷さんは使いたくないのかも知れませんが。
ちなみに武者さん、このシーンを、当時の坂東は箸を使わず野蛮だといった書き方をしていましたが、単に少年の義時が、魚をせせるのが手に余っただけでしょう。後は、普通に箸を使っていましたから。

そして

『鎌倉殿の13人』も、第一回の実衣や三浦義村は年齢的にはかなり無理がありましたが、さほど注目はされていません。それを気にさせないほどシナリオに引き込む力がありました。のみならず、平安末期から鎌倉時代の作品が他にあまりないことも比較されにくかったことも当然ながら影響しているでしょう。

義村は初回ではまだほんの少年ですからね。山本耕史さんの出番は本当はもっと後でもよかったかも知れません。また、
「シナリオに引き込む力がありました」
と言うより、そういうキャラ設定だからでしょう。当て書きで有名な三谷さんですし。
あと
「のみならず、平安末期から鎌倉時代の作品が他にあまりないことも比較されにくかったことも当然ながら影響しているでしょう」
とは
「平安末期から鎌倉時代の作品が他にあまりなく、他作品と比較されにくかったことも当然ながら影響しているでしょう」
とでも書きたいのでしょうか。しかし一部のキャストは『義経』や『平清盛』にも登場します。ただ坂東武者の一部は、『草燃える』まで遡らないと比較できないと言えそうです。それと「比較されにくかったことが影響している」のは登場人物の年齢設定ですか?ならばそれもちゃんと書いてほしいものです。例えば

『鎌倉殿の13人』も、第一回の実衣や三浦義村は年齢設定でいくらか無理がありましたが、さほど悪目立ちはしていません。それを気にさせないほどシナリオがよかったと思います。また過去に於いて、平安末期から鎌倉時代を舞台にした作品があまりなく、一部の登場人物の年齢設定が、他作品と容易に比較されにくいことも当然影響したでしょう。

このようになるのでしょうか。

元康と瀬名のおままごとシーンをごく自然に受け容れられた方は少なかったのでは?

私自身はそこまで不自然には感じなかったし(少々はしゃぎすぎかなという気はしました)、こういう形で、ローティーンの2人の演出をしたがっているのだなとは思いましたが…。それとあの時は、まだ元康でなく元信(次郎三郎)ですね。


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[ 2023/01/18 01:15 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第1回「どうする桶狭間」あらすじと感想-3

第1回その3です。


丸根砦では織田方の兵が米を奪おうとしていた。数正をはじめ家臣たちに後を託し、元康は先を急ぐことにする。大高で会おうぞとの言葉を残して、馬を走らせる元康。一方家臣たちは相手の兵と戦いつつ、荷駄隊を通らせた。大高城を守る鵜殿長照は疲労困憊していたが、味方の到着を知らされ、開門するように命じる。

義元が討って出ようとしたその頃、大高城に元康の家臣たちも到着する。無事を喜ぶ元康は、長照の労をねぎらい、養生するように言う。雨が降り出し、雷鳴が聞こえる中、忠世は丸根砦での織田方との戦いの自慢話をしていたが、元康は義元の軍勢の到着が遅いのが気になっていた。桶狭間までは参られておるはずと忠次。一方親吉は、鉄砲の筒音のようなものが聞こえたと言う。

義元の軍は一向に現れず、雨も激しくなっていた。まるでこの世にわしらだけのごとくじゃと忠次は言う。その時物見の兵が戻り、義元の軍が織田の不意打ちを受けて総崩れになったと小声で伝える。元康は大声で申せと命じ、兵は声を上げて同じことを繰り返し、総大将治部大輔(義元)が討ち死にしたことも伝える。元康はとても信じられず、そのような虚説に惑わされてどうする、織田方が流した嘘に決まっておろうがと口にし、義元討ち死にを否定する。

しかし実際はかなりうろたえていた。忠吉は虚説ではない、太守様は桶狭間にてご休息の折、待ち伏せしていた織田軍に襲われ、奮闘空しくお討ち死になされたと言う。お前はいつも何を言っているのか、さっぱりわからんと元康。忠世は再度言う。今川義元は、織田信長に首を取られたんじゃと。そこへ忠真が入って来て、今川軍は総崩れで、各所の軍勢はちりぢりバラバラに駿府へ逃げていることを伝える。

このままでは我々だけが孤立することになる、いやそうなっておると皆が言う中、判断を求められた元康は言葉に窮する。しかも戻るには桶狭間を通らなければならなかった。この城を勝手に捨てていいのかと忠次、お下知に背いたとみなされると数正。総大将がおらんようになったのに、下知もクヒョもあるかと忠吉。籠城案まで出る中、今川から借り受けた兵たちは勝手に逃げ出していた。その時数正は元康がいないことに気づく。その元康は雷鳴の中1人うずくまっていた。

数正は城の蔵に入り、そこに元康の兜があるのを見つける。
「逃げおったか~!」
元康は笠と蓑で身を隠し、城から抜け出して叫ぶ。
「もう嫌じゃあ~!」
そして海へと向かい、砂浜をとぼとぼと歩いていた元康を誰かが騎馬で追う。その男は元康めがけて槍を投げ、馬から下りた後に、再びその槍を持って襲い掛かる。

元康もその男に勝負を挑むが、海の中へと突き飛ばされてしまう。男は元康を波の間から引きずり出す。
「お前三河もんか」
と元康は尋ね、
「わしのことは放っとけ!」と言うものの、なおも攻撃の手を緩めない。
「主君と知っての狼藉か!」と元康も刀を抜くが、その男はひるむどころか、元康に向かって一喝する。
「恥ずかしくないのか!」

「主君などと…俺は認めぬ」
その言葉に元康は肩を落とす。やがて元康はその男を連れて戻るが、忠真はその男に向かって声を荒げる。
「平八郎、うぬは何をしでかした!」
忠真は、この者は亡き本多忠高の息子で我が甥の平八郎忠勝であると言う。忠勝はこの時初陣を務めていた。

礼儀知らずの不届き者で阿呆であると忠真は弁解し。もしご無礼を働いたなら、それは自分の罪、手討ちにして自分も腹を切ると言って、忠勝に刀を振り下ろそうとするが、数正は待たれよのんべえ殿とそれを止める。何があったのかと数正は尋ねるが、元康は黙ったままだった。殿はと言いかける忠勝を忠次が制する。そして忠次は気を利かせ、お一人で雨に打たれて心の迷いを洗い流し、窮地を如何にすべきかご思案されていたのでござろうと尋ねる。

元康はなおも黙ったままだった。そこへ親吉が織田軍が来たことを伝える。しかも相手の数は2000と大軍だった。元康の脳裏に、義元の首を手にして進軍してくる信長の姿がちらつく。やがて信長は、その首を投げ捨てる。元康はかつて信長の許で暮らし、地獄のような目に遭ったことを思い出す。

周囲から判断を迫られ、しかも忠勝からは俺は認めぬと言われ、元康はなすすべがなかった。一方駿河の瀬名も、今川の家来衆が慌てて行き来するのを見て、何か起こったらしいと感づく。するとそこへ巴がやって来る。また武田信玄もこのことを聞き、道理で南の空に不吉なものが生じるわけよ、されど我が甲斐に取っては吉兆となろうと言う。

元康はなおも迷っていた。あれはケダモノじゃ、飢えた狼じゃと恐怖を露わにする。そして信長の方は
「待ってろよ、竹千代。俺の白兎」
と不敵な笑みを漏らす。元康はこうわめくよりほかなかった。
「どうしたらええんじゃあ~!」


何とか大高城に米を届けたものの、肝心の総大将である義元が、織田軍に攻め込まれて命を落とします。この桶狭間の戦い、様々な大河で描かれており、何作か観比べてみると、その時々の主人公の立ち位置がわかって来ます。閑話休題。そして今川の兵は、勝手に駿府の方へと逃げ出して行きます。先日書いた『おんな城主 直虎』でも、この時井伊の兵たちが駿府に戻ろうとしていました。そして元康たちも、この先どうするべきかを迫られることになります。

しかし元康はなすすべがなく、雨と雷の中、これ幸いと行方をくらませてしまい、海の方へと歩いて行きます。しかしその元康を追う若者がいました。恐らくは1人逃げ出した元康が許せず、しかも主君と知ってのことかと言われ、家臣を見捨てて何が主君だと苦々しくも思ったようです。いささか小癪な人物ですが、見方によっては気骨があるとも言えます。この男は本多平八郎忠勝と言い、後に元康改め家康に取って、なくてはならない人物となります。そう言えば今回織田信忠を演じる藤岡弘、さん、『真田丸』ではこの忠勝を演じていましたね。

やがて織田の兵がやって来ます。元康は子供の頃織田家にいたこともあり、信長という人物をよく知っていました。ところで彼の脳裏をかすめる信長ですが、無論この当時はこのような南蛮風の衣装をまとってはいません。しかし元康、かつての竹千代に対し
「俺の白兎」
と言う辺り何とも不気味な感じではあり、そのエキセントリックさを強調するためのあのスタイルなのでしょうか。

それと元康が、忠吉に対して
「お前はいつも何を言っているのか、さっぱりわからん」
と言うのは、そもそも高齢で口跡がはっきりしないためですが、この場合はそのような虚説を垂れ流すなという意味ですね。とは言え虚説ではなさそうで、しかもあの忠吉が、この時ばかりはかなりしっかりした物言いをしています。あるいは彼に取って、義元戦死と言う、三河衆に取って待ちわびたその時が来たからとも言えます。

あと逃げ出した元康に対しての、忠次のフォローの仕方、なかなかいいと思います。


飲み物-アイリッシュコーヒー2
[ 2023/01/11 01:15 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関してのごくざっとした感想

ここのところ『どうする家康』の番宣が増え、いよいよだなと思うと同時に、『鎌倉殿の13人』がもう過去のものになったのだなと改めて思います。この大河ですが、やはり三谷さん脚本の前2作に比べると、正直言ってちょっと物足りなさを感じもしました。主に

平家があまり登場しない
女性たちのシーンが多い
クライマックスと言うべき承久の乱絡みの描写の尺を、もう少し多く取ってほしかった

こういった点です。
まず平家のシーンですが、どうも義時と八重の描写の方に尺が取られているように見えました。無論義時が主人公なのだから、それはそれでいいのですが、鹿ケ谷の陰謀が出て来ず、清盛と後白河法皇の関係の描写も思ったほどでなく、なぜ平家を討つ必要があったかが、少々わかりづらかった嫌いがあります。

それと女性たち、主に北条家の女性たちのシーンが多く、見方によっては彼女たちが男性陣をいわば焚き付けていたようにも見えます。ただりくの場合は野心家とい設定でもあり、夫を動かそうとしているシーンにはいくらか納得もできました。またもう少し、権力者となった頼朝の苦悩とか、義時と義村が執権と御家人という立場にそれぞれ分かれて行く、その戸惑いなども描かれてよかったかとは思います。

そして承久の乱。これは何度か書きましたが、3回ほどこの乱についてじっくり描くのかなと当初は思っていたし、武田も出て来るのかと期待していただけに、残念な気持ちもありました。どちらかと言えば乱そのものより、義時が如何に死ぬかに重きを置かれていましたね。

またやはりコントが絡むシーンが多いです。『新選組!』の時もコントはありましたが、屯所での生活でのそういうシーンはまだ納得できましたし、『真田丸』では、真田昌幸の表裏比興ぶりと噛み合った感もあります。ただ今回は、文覚の頭蓋骨のシーンはともかく、義経が戦がしたいと地団太を踏むシーンとか、全成の登場シーンなどは、あそこまでやるべきかなとも思いました。それと室内での人物描写が多いのは、やはり舞台的ではありました。

同じ時代を描いた大河として『草燃える』があります。総集編を以前観たこともあります。無論これと『鎌倉殿の13人』は別物ですし、どちらがいい悪いとは言いたくありません。こちらの方は最終章の主役が義時で、やはり執権としてダークな人物となり、御家人を粛清し、最終的に承久の乱までが描かれて行きます。この義時の描き方は割とよかったです。総集編すべての中で、この最終章はとりわけ面白く感じられました。

ただしこの大河には伊東祐之というオリキャラがいて、義時とはかつて同じ坂東武者でありながら、片や権力者、片や世捨て人のような琵琶法師と言う、別々の道を歩んでいるという特徴があります。この中での義時のダークな部分、俗世間での最高権力者であるがゆえの業の深さが、既に盲目の琵琶法師となった祐之の存在ゆえに、より一層クローズアップされているが故の面白さとも言えます。しかもこの祐之が盲目となったのは、義時との確執によるものでした。

あと先日の武者さん絡みでもう少し。あのコラムに関しては、比較対象が時におかしいことや、特定の人物をひたすら庇ったり、ほめたりするところも目に付きます。特に比較対象ですが、鎌倉時代と幕末を同列に論じるような記述も見られました。全く違う時代である以上、比較することそのものがどうかと思うのですが…今後も恐らくこの傾向は続くのでしょう。

かなりざっとした感想ですので、今後大河絡みでまた思うことがあれば書くかも知れません。


飲み物-ホットビール
[ 2023/01/06 07:00 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(4)

『鎌倉殿の13人』第48回「報いの時」あらすじと感想-3

駆け足気味になりますが、第48回「報いの時」その3です。


義村はいきなり義時の肩に手を置き、こう言う。
「俺は全てにおいてお前に勝っている。子供の頃からだ」
頭が切れて見栄えがよくて、剣もうまかった。お前は何をやっても不器用でのろまで、そんなお前が執権で俺は一介の御家人に過ぎん、不公平だと義村はよろめきながら言い、呂律の回らない口調で、お前を超えてやるとも言う。

義村は口の中がしびれて来てうまく話せず、これだけ聞けば満足かと言って座り込んでしまう。よく打ち明けてくれたと義時。その礼に俺も打ち明ける、これはただの酒だと言い、それを聞いた義村は普通に喋れることに気づく。負けを認める義村に、これからも泰時を助けてやってくれと頼むが、まだ俺を信じるのかと義村。しかしお前は今一度死んだと言われ、これから先も北条は三浦が支えると断言する。

義村は酒を注ぎながら、いい機会だからもうひとつ教えてやると言い、かつて女子はきのこが好きだと言ったのは嘘、出まかせよと言う。早く言ってほしかったと義時。その後2人は酒を酌み交わす。そして泰時は時房と共に上洛し、西国へ目を光らせたいから父上を頼むと初に言う。時房も兄義時に無理はさせたくないことから、鎌倉のことを朝時に頼む。そして盛綱も行くことになる。宇治川に沈んだかと思われた盛綱だが生き延びていた。

死んだかと思ったと泰時。自分はいつも守られていると盛綱。そして時房は、もう朝廷を頼る世の中ではなく、武士を中心とした政の形を長く続かせると言い、その中心が我ら北条であると強調するが、呂律がおかしくなる。実は義時の部屋からこっそり持って来た酒を飲んでいたのだった。朝時がにおいを嗅いでみたところかなりくさく、時房は口をすすぎに立ってしまう。

トウは子供たちに武芸を教えていた。実衣はそれを見ていて、動きに殺気がありすぎると、トウに注意する。大分抑えたつもりなのですがとトウ。そして泰時は、武士が守るべき定めを、学のない御家人にもわかるような形で書き記そうと、下書きを初に見せる。例によって初は真面目と言い、悪いかと訊かれて偉いと言っていると答える。嬉しそうな泰時。これが御成敗式目となる。

政子は例の像を見て驚き、それから泰時を見舞う。仏像を見たと言う政子に、運慶に言わせればあれは自分であると義時。義時は像を燃やすつもりでいた。政子は、この先の人たちは自分たちのことをどう思うかたまに考える、義時は上皇を流罪にした大悪人で、私は身内を追いやって、尼将軍に上り詰めた稀代の悪女と言い、言い過ぎだと義時に言われても、それでいいと平然としていた。そして私たちは頼朝様から鎌倉を受け継ぎ、次へ繋いだ。これからは争いのない世がやってくる。だからどう思われようが気にしないと政子。

姉上は大したお人だと義時。そう思わないとやってられないからと政子。それにしても血が流れ過ぎた、頼朝様の死後何人が死んで行ったかと義時は数え始め、最後の時元で13人となった。そりゃ顔も悪くなると嘆息する義時だが、なぜその中に頼家がいるのかと政子は尋ねる。あの子は病で死んだとあなたは言っていたと政子。自分のついた嘘は覚えていないとと言う政子は、薄々は分かっていたが、でも怖くて聞けなかったと口にする。

本当はどうやって死んだのかと訊く姉に、昔の話だと義時は答える。しかし母親として知っておきたいと言われ、頼家が上皇と手を結んで、鎌倉を滅ぼすつもりだったと義時。そのため、善児に命じて討ち取った、頼家は自ら太刀を取って最後まで生き延びようとした、立派な最期であったと聞いていると答える。あの子はそういう子だと政子は言い、教えてくれたことに礼を述べる。

義時は今日は具合がよくないと言い、薬を取ってくれと政子に頼む。今度体が動かなくなったら、その薬を飲むようにと医者から言われていたのである。そして私にはまだやらねばならぬことがある、隠岐の上皇様の血を引く帝が返り咲こうとしている、何とかしなくてはと言い、まだ手を汚すつもりかと、政子は非難をこめた口調で尋ねる。この世の怒りと呪いをすべて抱えて、私は地獄へ持って行く、泰時のためにと答える義時。

私の名が汚れる分だけ、北条泰時の名が輝くと言う義時に政子は、そんなことをしなくても、泰時はきちんと新しい鎌倉を作ってくれると言い、薬を渡そうとしない。私たちは長く生き過ぎたのかもしれないと政子は言い、薬の容器の蓋を開けて、中身を床にこぼす。さみしい思いはさせません、そう遠くないうちにそちらに行くと政子は言うが、義時はまだ死ねないと、床に倒れながらも這いつくばってこぼれた薬をなめようとする。その液を袖で拭う政子。

政子は弟に、泰時は賢いから、頼朝や貴方ができなかったことを成し遂げてくれる、北条泰時を信じましょう、賢い八重さんの息子と言い、確かにあれを見ていると、八重を思い出すことがと義時も苦しみつつ言う。でももっと(泰時が)似ている人がいる、あなたよと涙をこぼしつつ語り掛ける政子。義時は例の観音像を指さし、あれを泰時にと言う。必ず渡すと言う政子に、義時は姉上といまわの言葉を残し、政子は声を掛ける。
「ご苦労様、小四郎」


まず私としては50分頃に義時が亡くなり、それからしばらく経って、泰時が父をしのびながら御成敗式目を起草する、そういうのを想像していました。実際あれはもう少し後に作られていますし。

それと最後の方のシーン、あるいは義時と義村のシーン、何やらミステリ風味ではあります。一番最後の義時の死にざまは、刑事ドラマ風でもありましたが。しかしミステリもシェークスピア的要素も、別に入れるなとは言いませんが、最初からそれが目的になってしまうとちょっとつらいものがあります。

それにしても簡単に義村が折れてしまいましたね。もうちょっとしぶといところを見せて欲しかったし、最後の最後で何らかの形で義時を出し抜くとか騙すようにしないと、俺はお前に勝っているなどというマウントは取れないと思うのですが…。そしてトウの武芸教室。これも『真田丸』で、小松姫を始めとする女性たちが、剣の稽古に励んでいたのを思い出します。

あと政子が頼家の本当の死因を知らなかった件ですが、誰かがこっそり打ち明けたとか、そういうことではなかったのでしょうか。この大河に言えることですが、貴人に対して信頼できる部下や侍女の存在、特に後者をあまり見かけることがありませんでした。

義時が言っていた「隠岐の上皇様の血を引く帝」が返り咲こうとしているのは、やはり仲恭天皇のことでしょうか。ちなみにこの帝のいとこにあたる、後嵯峨天皇の2人の皇子の代から両統迭立が始まります。南北朝時代と大いに関わりのあるこの2つの皇統ですが、実は西洋の中世に同じようなことが起きています。

以前『武将ジャパン』のコラムで、「キリスト教圏だと、破門されたら皇帝と言えども謝らなければならない」と、『カノッサの屈辱』を引き合いに出していましたが、逆に教皇が囚われになる事件も起きています。所謂アヴィニョン捕囚ですが、この後教皇が複数立つという状況(教会大分裂)となり、これは西欧社会に大きな影響を与えます。


飲み物ーホットワインとくるみ
[ 2022/12/20 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』第48回「報いの時」あらすじと感想-2

第48回「報いの時」その2です。


義時は鎌倉に戻って来た時房、泰時と2人と会食しながら、泰時の采配ぶりを見事だったそうだなと褒める。時房も素晴らしい総大将であったと絶賛するが、泰時は上皇への沙汰が気になっていた。世の在り方の変化を西のやつらに知らしめるには、これしかなかったと義時。しかし帝の御一門を流罪にした大悪人であると、泰時は気が晴れなかった。

大悪人は自分だから案ずるなと義時。時房はりくに会ったことを話す。娘が宰相中将の藤原国道と再婚し、一緒に暮らしていたのである。宰相中将なんて、田舎の人にはわからないわよねと見下した感じのりくに、知っていますよと時房。そして泰時は、孫であると頭を下げる。りくは面白くはなかった。そして時政について尋ねるが、時房は伊豆からは戻らず9年ほど前に亡くなったと教える。りくの反応は素っ気なかった。

泰時は、祖父時政は最後は若くてかわいくて気立てがよい女性に気遣ってもらい、幸せだったと泰時。あの人はそういうところがある、なぜか女性が放っておけないとりく。いい話を聞いたとりくは言って帰路に就き、別れ際にこう言う。
「またどこかでお会いしましょう」
あの人は変わらないですねと時房は言うが、その時義時が盃を取り落とす。様子がおかしいことに気づいた時房と泰時が声をかけるが、義時はそのまま倒れる。

政子と実衣は、身寄りのない子供たちに食物を恵んでいた。そこへトウが現れる。政子は彼女に、子供たちに武芸を教えてやってほしい、戦のない世の中になったらあなたも暇になるでしょと言いうが、そこへ時房が来て兄の様子を知らせる。ちょっと眩暈がしただけだと義時は言い、政子と実衣は安心する。そこへのえが薬湯と思って飲んでくれと、独特のにおいがする液体を持ってくる。京の知り合いから送られて来たもので、薬草を煎じており、毎日飲むと元気になるとのえ。

しかし義時はそれを飲みだしてから具合が悪くなった気がすると言う。昔からこんな感じですかと政子と実衣に尋ねるのえ。こんな感じだったわねと実衣。義時はそれを飲み干すが、元気になったようには見えなかった。それでも政務に出て来る義時を泰時は案じる。年を取るとはこういうことかと義時。広元は、京で廃位された先の帝を復権させようという動きがあることを伝える。

隠岐の上皇様の、御孫君というその帝の復権を許せば、上皇の復権につながりかねない、懲りぬやつらめ、災いの芽は摘むのみと広元。大江殿は老いても強気と義時は同意する。しかし先帝の命を奪うつことに泰時が反対し、そのような世ではないことがなぜわからない、断じて許せないと主張する泰時だが、時房はまた始まったと小声でつぶやいていた。都のことは自分が決めると頑なな泰時を義時は制しようとするが、新しい世を作るのは私だと部屋を出て行ってしまう。

時房は、西国の所領を東の御家人が手に入れて土地の者が苦しんでいる、そういう不満分子が先の帝を担げばまた戦になると言う。その声は自分も知っており、決まりを作ろうと思うと泰時。いい、とてもいい、今新しい世が来る音がしたと時房は同意するが、父上が死に物狂いでやって来たことを無駄にしたくないだけと泰時は言う。泰時は六波羅探題となり、自信をつけたようだと広元。きれい事だけでは政は立ち行かぬのに、腹の立つ息子だと義時。そして先の帝のことを聞かれて、死んでもらうしかないと言う。

義時は運慶の手になる自分の像を目にするが、何とも奇怪な像であった。散々待たせた挙句にこれは何だと、義時は縄を打たれた運慶に詰め寄るが、運慶は今のお前に瓜二つよ、斬りたきゃ斬りゃいい、どのみちお前はもう引き返すことはできんと哄笑し、義時は斬るまでもないと運慶を連行させる。そして像を一刀両断しようとするが、その時また倒れてしまう。

医者によればアサの毒が原因だと言う。今度毒消しを届けると医者は部屋を出て行き、のえは相変わらず例の薬湯を飲ませようとしていた。毒にも効くのかと義時。毒を盛ったらしいという医者の言葉を持ち出すが、しらを切るのえに、毒を盛ったのはお前だ、お前しか思い当らぬと返す。そんなに政村に家督を継がせたいかと義時。

当たり前だと言うのえに、跡継ぎは太郎(泰時)と義時は言うが、のえは八重が頼朝が滅ぼした伊東の娘、比奈は北条が滅ぼした比企の出であり、彼女たちが産んだ子は後を継げるのかと言う。もっと早くお前の本性を見抜くべきだったと義時。
私のことなど少しも見えていなかったあなたにそれは無理とのえは言い、だからこんなことになったとも言う。執権が妻に毒を盛られたとなれば威信に傷がつく、離縁はしないが二度と自分の前に現れるなと義時。

のえも政村が跡を継げない以上、それは望むところである、死に際は大好きなお姉さまに見とってもらいなさいと立ち去ろうとする。そしていよいよ去り際に、毒を手に入れてくれたのは無二の親友の三浦平六殿、夫に死んでほしいと相談したらすぐに手に入れてくれた、頼りになる方だと打ち明け、義時は呆然とする。

実衣は義時が倒れたのは、自分の像がひどかったからだと言い、政子は見舞いに行くことにする。最近は政にも関わらず、この先はこれまで死んだ者の菩提を弔うつもりの政子に実衣は、偉くなりたいと思わなかった姉上が偉くなって、狙っていた人たちは皆いなくなったと言い、政子は実衣に本気で尼御台になろうとしていたのかを聞く。実衣は全成の血筋を絶やしたくなかったのだが、今は反省していた。政子は人にはそれぞえ身の程というものがあり、実衣はそれに不満げで、誰だって一生に一度は、人の上に立ってみたいと思うと実衣。

一方義時は義村を呼び出し、例の薬湯を酒で割ったものを振舞う。
「のえが体に効く薬を用意してくれてな、それを酒で割って飲むとうまい」
義村は自分は元気だからと遠慮する。一口だけでも飲めと言う義時だが義村は飲まない。そこで義時は宗政が、また裏切るつもりだったと白状したことを伝える。お前という男はと義時は言うが、裏切ってたら負けていた、つまり勝ったのは俺のおかげ、そう考えてみたらどうだと言い出す。

そしてなおも義村は、においか気に入らないと酒で割った薬湯を拒む。濃くし過ぎたかと義時。それとも他に飲めないわけでもあるのかと尋ねたため、義村は口をつけて飲み干す。義時はまだ尋ねる。
「俺が死んで、執権になろうと思ったか」
「まあそんなところだ」
お前には務まらぬと義時は言うが、お前にできて俺にできないわけがないと義村。


鎌倉に戻って来た時房と泰時。泰時の采配ぶりは上々であったが、泰時は上皇を流罪にしたのは大悪人だと気に病んでおり、大悪人は自分だから気にするなと義時は言います。そして時房はりくに再会したことを話しますが、りくが時政の死を知らなかったのはちょっと如何なものかと思います。その前に泰時から、あなたの孫であると自己紹介され、それが気に入らないようです。

それから泰時が、時政は、最後は若くて、かわいくて気立てがよい女性が面倒を見ていたことを話しますが、『武将ジャパン』的にこのセリフはどのように受け止めるのでしょうね。今回のはまだ見ていませんが、そういうタイプの女性を武者さんは嫌うはず、なのですが。

そして義時が倒れます。のえが薬草を煎じたものを毎日飲んでいるのが、どうやら原因のようです。しかしのえが「薬と思って」飲んでくれと言っていますが、薬草を煎じたのは薬であると思いますが…。その後義時は政務に復帰しますが、どうも体調がすぐれているとは言えなさそうです。この時、廃位となった先の帝(仲恭天皇)をどうするかという話になり、禍根は断つべしと広元はこともなげに言います。実際この時手を下したのかどうかはともかく、この帝はその後17歳で崩御します。

しかし泰時がこれに真っ向から反対し、それでなくても西国の所領を東の御家人が支配している、こうなると不満が起きて先帝を担ぐことになると言うシーン、それはまあいいでしょう。しかし義時の「西のやつら」という言葉には、西国の御家人よりは寧ろ朝廷の意味合いが強いし、その朝廷の監視役としての六波羅探題がどのようにして作られたか、また朝廷から没収した土地に新補地頭が置かれたことなども、あまり描かれていません。やはりこの回で描きたかったのは、承久の乱とその戦後処理よりは、義時の死の方なのでしょうね。

それと泰時が決まりを作ると言うところ、御成敗式目のことでしょうが、そこで時房が
「いい、とてもいい、今新しい世が来る音がした」
と言うのはちょっとどうかと。まあ義時も泰時も互いにやりたいことはわかっているのでしょうが、互いに歩み寄るようなシーンはないし、のえに言わせればそこが気持ち悪いというところなのでしょう。

そののえの薬湯ですが、医者は「アサの毒」と言います。大麻のことでしょうか。義時はそのことでのえを問い詰め、のえはついに白状しますが、この表情が怖すぎです。しかもこの薬草をくれたのは京の知り合いではなく、三浦義村でした。義村は義時を亡き者にする狙いがあったようで、義時は義村を呼びだして問い詰めます。

この男同士の談判より前に、政子と実衣の女同士の談判もありました。しかしここでも、政子の
「政子は人にはそれぞえ身の程というものがある」
はどうかと思います。実衣がむくれても無理ないでしょう。彼女も頼朝と一緒になった後、子供たちを次々失い、夫の弟たちもいなくなり、だからこそ菩提を弔うと言うのであればそれはそれでわかります。ただそういう悲しい思いをしながらも前を向こうとする、そういう潔さがあまり感じられず、ただ「いい人」のみの印象で終わっているようにも見えます。

そして、戦で身寄りを亡くした子供たちに食べ物を恵む、かつて八重もやっていたことですが、この当時は本来は寺などに子供たちを預けていたのではないかと思います。所謂悲田院で、この時も興福寺に置かれていました。尚光明皇后の悲田院は皇后宮職(皇后の家政をつかさどる組織)にも置かれていたとされています。それとトウに向かって
「戦のない世の中になったらあなたも暇になるでしょ」
はどうでしょうか。暗殺者は寧ろ戦のない方が忙しくなるようにも思えますが…。それに武士の世の中というのは、基本的に戦は不可欠(江戸時代をのぞく)かとも思いますし。武芸を教えるというのに、『真田丸』で、九度山で忍術を教えていた佐助を思い出します。


飲み物-ホットラム
[ 2022/12/20 00:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)
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aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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