fc2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  直虎と南方仁

直虎と女性大河-2

先週からこのテーマに変更しています。『JIN-仁-』との共通項ですが、龍雲丸の「城があるから戦が云々」に関して。仁が龍馬の武器の商いを咎めるものの、現代的思考では捉えられないと考え直すシーンがあります。こちらは現代からタイムスリップした人間ですが、龍雲丸の場合は、明らかに「その当時の人間」のはずなのに、発想がおよそその当時の人間らしくないのが、何とも奇妙ではあります。

そして先週、『花燃ゆ』と『直虎』が構成上似ていると書きましたが、その続きです。文→美和も直虎も、やたらに自己主張したがります。立場も時代背景も異なりますが、キャラ設定はそっくりで、こういう部分が女性大河が面白くない一因といえます。『花燃ゆ』の打ち上げで井上真央さんが涙を流して、途中から脚本担当の小松江里子さんが慰めたという話がありましたが、小松さんはどのように責任を感じていたのでしょうか。無論この場合、最初から脚本に無理があったのは事実ですが。

それと直虎の尼削ぎ(実際はもう少し長めと思われます)の、前髪ぱっつんですが、これが『花燃ゆ』の高杉晋作の、如何にもズラっぽいざんぎりを思わせるものがあります。あと、『花燃ゆ』で晋作が、美和を好きだったという設定も不要だったと思います。今の『直虎』の、直虎と政次、あるいは龍雲丸の関係も似たようなものがあります。そもそもこの場合、なぜ嫡男の政次が元服と同時に妻帯せず、独身で直虎を思うように設定したのか、その辺のアレンジに大河らしさが見えません。

無論『花燃ゆ』では描けていないけれど、『直虎』では描けているものもあります。主人公が戦や政に対して否定的ではない、やる気はあるという点です。しかしそのやる気が本来の場で発揮されず、エピごとのテーマを解決する乗りになっていること、そして、大名たちとどう対峙するかというシーンが限られていることで、せっかくの設定が活かされていません。また『花燃ゆ』の場合、主だった俳優さんが、結構後の方まで登場していたのはよかったと思います。『直虎』の場合、主だった人たちが途中でかなり退場し、ドラマとしてはマイナス要因になっています。

それにしても前回、塩留め違反取り締まりと築城だけでよかったと思うのですが、それに材木を絡めたために、話がややこしくなっています。商人は自治権が失われるので反対、しかし法に背くものがいるので武家が取り締まる、本来はこれでよかったはずです。また材木の件は、既に決着がついていたわけで、龍雲丸が、ある意味私怨で築城に難癖をつけるのも変な話です。流石に直虎はそれを否定しましたが、この辺りの話の持って行き方が、材木と直虎を無理やり絡ませようとした感があります。

それから『西郷どん』がクランクインしたとのこと、鈴木亮平さんのブログで知りました。大々的に期待というわけではないのですが、まだ蓋を開けていない以上、今は特に言及しません。ただ、制作発表時の制作側のコメントはちょっと疑問でした。

飲み物-エールビール
スポンサーサイト



[ 2017/07/08 01:00 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 19 特別編-過去の女性大河の教訓と風林火山との連動

前回、前々回の盗賊モチーフのエピは、『JIN-仁-』に似たような話が見つからなかったため、特別に、今までの女性大河のいきさつと、2つの大河の連動(?)について書きたいと思います。まず『おんな城主 直虎』が放送されるに当たって、今までの女性大河のどのような点が反省され、それがどのような教訓になったのか、それを見たいと思ってもいたのですが、残念ながら今までのところ、そういった点はあまり感じられません。むしろありえない創作が多い、マクロな視点が少ないといった、過去のよくない点が踏襲されている印象を受けます。

また、過去の女性大河のいい部分も活かされていない感じです。たとえば『篤姫』や『八重の桜』に見られた、他の人物の動向も詳しく描くといった点などは、本来踏襲されてよかったはずなのですが、『直虎』の場合、他の大名や国衆視点の描写が殆どありません。そのため主人公サイドからのみの見方になりがちです。『八重の桜』の場合は特に、実質的な主人公は、覚馬ではないかと思われるシーンもありましたが、京での薩摩や会津の動きが描かれていたのは、観るうえでプラスに働きました。主人公が史料に乏しい以上、これもまた一つの方法ではあるはずなのですが。

それと連動に関してですが、たとえば『風林火山』で、花倉の乱の後、今川と武田が和議を結んだ第6回の放送日に、『直虎』では義信が幽閉され、武田と今川の関係に亀裂が入る展開になっています。また6月18日の『風林火山』では、勘助が大叔父の庵原忠胤に別れを告げますが、『直虎』では、その庵原家との縁組という展開になる予定です。ただしそれぞれの描き方も、時代背景もかなり異なるため、単なる偶然のようにも思われます。しかし武田と今川という共通項がある以上、内容にそれを取り込んで、関連付けるという方法もあったのではと思います。

飲み物-パブのビール3杯
[ 2017/06/18 00:45 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 18

今回の両者の共通点ですが、
  • 気賀のワインールロン邸でのワイン
  • 武家は泥棒だー金を借りた件で、橘恭太郎が田之助に頭を下げる
ただし直虎は頭を下げてはおらず、恭太郎が頭を下げたのも、仁たちのために一役買いたいという気持ちからではありました。
そして
  • 人質直虎-山田純庵の連行
こんなところでしょうか。尤も直虎の人質は、盗賊団の本来の目的ではなく、山田純庵の連行は悪質なペニシリンによる取り調べなので、同じ拘束でもかなり意味が違います。

しかし先日も、その前にも女性大河のいわばよくない点について、あれこれ書いていますが、正確には
女性脚本家による大河
これが正しいでしょう。これなら、実質的には男性が主人公の『功名が辻』や『天地人』も含まれます。共通していえるのは、何かしら現代的発想が根底にあることです。あまりにも共通しているため、女性脚本家の場合は、NHKから何か指示が出ているのかと、邪推したくなるほどです。
それから、久々に『真田丸』についてまた書こうかと思っています。その『真田丸』脚本の三谷幸喜氏、「義を重んじる敗者」重視で今まで『新選組!』と、この『真田丸』を書いていますが、次は『太平記』をまかせてはどうかという声もあるようです。それはともかく、『真田丸』での「義を重んじる敗者」は、実は昌幸ではないかと思っています。

飲み物-エールビール
[ 2017/06/04 00:30 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 17

第18回、そして第19回の『おんな城主直虎』ですが、主だった部分での『JIN-仁-』との共通点は、それほどには感じられませんでした。無論、仁の咲への告白とか、ペニシリン製造所が放火されてしまうといった部分に、それらしきものを感じ取ることはできます。ただ、その前後の状況が異なっています。
しいて言えば、和宮の毒殺未遂事件で、牢に入れられた仁のために、野風がルロンに身請けをしてもらい、その金を蔓として渡す、その点が政次の真意と似通っているでしょうか。長屋を追い出された野風は、仁友堂で働いていたものの、その後出て行っており、所詮花魁などあのようなものだと医師たちは噂しますが、実はきちんと仁のために金を作っていたわけです。
あと個人的に、『直虎』の種子島と『仁』のペニシリンが、その当時画期的な存在ということでちょっとだぶります。無論、実際には幕末にペニシリンは存在しませんが。

ところで先日、『真田丸』のきりの方が、直虎よりもまともだと書いています。きりも結構うざいといわれ、賛否両論ありましたし、信繁にタメ口なのも如何なものかと思われましたが、彼女の方がもう少しさばけていたような印象があります。
大坂に行った時も、さっさと侍女の口を見つけて、そのまま居ついてしまいましたし。無論これは、ドラマが進むにつれて、彼女の存在感が増して来たこととも関係しているでしょう。最終的には茶々の侍女たちの中で、頼れる姉貴的な存在になってもいます。直虎の場合、それに比べるといくらかウェットな印象があります。

しかし21日放送分のサブタイも「第三の女」ですが、そのものずばり「直親の娘」などでもいいかと思うのですが…。

飲み物-カクテル
[ 2017/05/21 00:45 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 16

まず「綿毛の案」と「消された種子島」、どちらも新しい物の導入という部分に共通点が見られますが、これは、やはり『JIN-仁-』のペニシリンを始めとする、現代的な物の導入に似たところがあります。また種子島、火縄銃は、龍馬がグラバー商会から銃を買い付けるシーンを、ちょっとばかり連想させます-無論火縄銃と、幕末のスペンサー銃ではかなり機能が違いますが。
無論『仁』の場合は荒れ地を蘇らせるわけではなく、あくまでも最新の医療システムの導入であり、その当時では実現できない部分もあるわけです。『直虎』の場合は、うまく行く展開になっていますが、私としては、うまく行かずに挫折してしまうという展開もまた、あっていいかとも思います。
『直虎』の、主人公に都合よくうまく行くのが、朝ドラ的であると以前書いたことがあります。人物設定も、気が強く前向きで明るいヒロイン、その周囲の、様々な情報をもたらしてくれる人々、手足となってくれる人々の存在などは、やはりかなり似通った印象を受けます。もし大河を朝ドラ化するようなことがあれば、この設定はかなりしっくり来るようにも思えます。

それから「消された種子島」の本編ともいえる、虎松の教育方針と、直虎がスパルタ式に五目並べを鍛えるシーンですが、これは『仁』にはちょっと該当する部分はなさそうです。しいて言えば、橘栄と咲の関係に、若干似ていなくもありません。
実はそれよりも、甥の亥之助と碁を打っている時に、亥之助が差し出した弾丸に、知らぬ顔を決め込んでみる政次、この雰囲気がいいです。これでほぼすべてを察しているにもかかわらず、敢えて知らぬ顔を決め込み、最後に「現場」を押さえるところなどは、なかなかのものです。
さて、そろそろ武田が駿河に攻め入る時期となり、この政次の気持ちが徐々に露わになり、そして、戦国大河のお約束ともいえる、孫子の『兵法』も登場するようになります。異次元世界のような感があった井伊谷も、やがて戦国の荒波にもまれて行くことになります。

飲み物-赤ワイン
[ 2017/05/07 01:45 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 15

まず、『おんな城主 直虎』と『風林火山』の投稿の調整に関してです。とりあえず、この『JIN-仁-』との比較を隔週にし、その空いた部分に、『風林火山』の歴史的背景などを入れようと考えています。やはりエピソードとあらすじは外せませんので。
さて第15回ですが、まず僧兵たちが警備を固めるというところですが、『仁』で、火事による負傷者を助けるシーンで、診療所を、新門辰五郎率いる「を」組の面々が守ったのを連想させます。しかし中野直之が小物過ぎですなあ…何とかいいところ見せられてよかったね、直之君。そして直虎が男装するシーン、これは野風の先輩格の遊女、夕霧の梅毒を治すために、橘咲が男装して吉原に入るところを連想させます。

それからこれは前にも触れたかと思いますが、咲があれこれ世話を焼いてくれるのを不思議に思った仁が、龍馬にそのことを相談したところ、龍馬はこう答えます。
「好いちょるからじゃろうが」
なぜ小野但馬守が、直虎にあれこれ指示するのか、あるいは自分が代わって後見にというのか。これも「好いちょるから」に決まっているのですが、生憎この中に龍馬的存在は登場しません。いないわけではありませんが、どうもその人物は、そのことを伝えようとはしないようです。これ、ちょっと意外な展開で誰かがばらすのか、あるいは最後まで知らないのか、途中で勘づくのか、どのようなパターンになるのでしょうか。

飲み物-ウイスキーと照明 
[ 2017/04/23 00:15 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 14

今回はまず、先日行われた『西郷どん』のキャスト発表、そして早くも決まった2019年大河の主役発表からです。

《2018年 大河ドラマ》新たな出演者が決定!


(いずれもNHK公式サイトより)

昨年の梅が来年の西郷糸、今年の家康が再来年の主役ですか。主役レベルの出演スパンが短くなっている印象があります。そして松坂慶子さん、幕末大河の出演多いですね。最近大河の制作発表のペースが速いのは、2020年大河と関係あるのでしょうか。

さて『直虎』第14回では、直虎が瀬戸村と祝田村に行くものの、百姓たちは蜂前神社に立てこもった状態です。結局彼らを連れてきて、苗が育っているため、日没後なのに田植えを始めるのですが、彼らをどう説得したのかを、もう少しきちんと描いてほしかったと、あれこれでも書いています。この辺とか、なぜ鶴とおとわの間に溝ができたのか、今後それを補うシーンは出てくるのでしょうか…といいつつ、今回の直虎と仁に関してです。

今回は百姓たちを連れて、率先して田植えを行う領主様と、名もなき長屋の人たちをコロリから救う仁先生という共通点でしょうか。両方とも人々のために尽くしている、そういうイメージがありますが、しかしやはりこの場合は、仁先生の方が責任が重い。無論稲が根付かなければ、領国経営にも支障が出てくるため、直虎も必死ではあるのですが、傑山たちの力を借りられる直虎と違い、仁は一人で何人もの患者を引き受けていたこと、そして孤軍奮闘でORSまで作っていたこともあるでしょう。

無論その後、山田純庵がコロリに罹ったのをきっかけに、緒方洪庵をはじめ蘭方医たちが、力を貸してくれ、点滴の装置まで作ることになるわけです。ただ、仁はその後自分も発症し、患者の苦しみを身をもって知ることになるわけですが、直虎の場合はそこまで行ったかどうかは微妙です。尤も、瀬戸方久が百姓たちに襲われ、木に縛り付けられてしまうことから、彼はいくらか百姓たちの気持ちを理解したといえるかもしれません。

飲み物-ビール2種類
[ 2017/04/16 00:30 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 13 (人の器と自灯明と)

さて第13回「城主はつらいよ」、徳政令を前面に出したエピでしたが、『JINー仁ー』で借金といえば、何と言っても第8話で、ペニシリン開発のために400両を借りるシーンを思い出します。井伊家は徳政令に困って瀬戸方久を頼りますが、仁たちは純度の高いペニシリンを作るために、最初は濱口梧陵を当てにします。
しかしその前に、火災でペニシリンが焼失した際にも、梧陵は多額の援助をしており、それは緒方洪庵の信用があったからでした。しかしこの時、既に洪庵はいません。そのため仁は、金を貸すに値するかどうかの器を見せてほしいといわれてしまいます。そんな時、中絶手術がもとで敗血症を患っている遊女、初音がうわごとで田之助の名を呼ぶのを聞き、当の田之助に頼むものの、すげなく断られます。実は彼女は、恭之介の馴染みの遊女でした。
仕方なく龍馬の口添えで、中絶手術をした医師から、ペニシリンを担保に、無利子で7年間の約束で400両を借りることにします。しかし実は証文の期限は、7年ではなく7日でした。返済期限が迫り、ついに恭太郎が自分の身を売るとまで言い出しますが、そこに田之助が千両箱を担いで現れます。

ここで恭太郎が頭を下げるのは、武士である彼にとってはかなりの屈辱でした。人命を救うということにおいて、薬も開発できず、金を作ることもできない自分が、非力であることを情けなく思う恭太郎ですが、人の器とは、闇を照らす光のようなものだという答えを見出します。結局彼が頭を下げたおかげで、ペニシリンは救われたといえます。余談ながらその後咲も、遊女になることを決意するシーンが登場します。
『直虎』でも、自灯明という言葉が出て来ます。これは自分自身を範とするという生き方で、直虎も最終的に商人である方久に頭を下げ、彼を家臣に加えるという方法を選びます。これによって徳政令を出すこともなくなり、その結果井伊が救われることにもなるわけですが、中野や奥山といった家臣たちは猛反対します。そして小野政次も、表だって反対はしなかったものの、これへの対抗策を考えていました。

それから前回、橘恭太郎を「恭介」と書いていました。訂正しています。

飲み物-エールビール
[ 2017/04/09 00:00 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 12

今回はストーリーよりは、医学的な面に言及したいと思います。かなり後になるまでそうでしたが、たとえば戦や辻斬り、そして第12回の直親一行のように、襲撃で刀傷を受けた場合、その傷がもとで死に至るよりは、失血死であったり、損傷した部位によっては、外傷性ショックで落命したりすることの方が多かったようです。無論死因によっては、中枢神経の破壊というケースもあります。そういえば橘恭太郎は、硬膜下出血でしたね。

そしてこの当時は破傷風もありました。戦国時代はもちろんのこと、幕末もまだ微生物学が確立していない時代のため、細菌が人体の、特に傷口から体内に侵入した場合に起こすこの病気への対策がなく、恐らく戦場などではこれで死んだ人たちも多かったのではないかと思われます。『JINー仁ー』で、仁が野戦病院のシーンでしたか、破傷風を防ごうと苦心するところがあったと思いますが、それを見ても、この当時の医療事情が窺えます。

そして次郎が病気になります。流石に真冬(旧暦の12月末)に水垢離というのは、年齢的に若くはあっても体にこたえます。恐らく風邪をこじらせた、あるいは肺炎に近い症状と思われます。湯気を出して湿度を保たせるようにしていたのはそのためでしょう。しかし3日間寝込んでいて、すぐあそこまで立ち上がれるのかと思いますが…一応これは酒井シヅ氏の監修だから、それはありえるのでしょうが、やむにやまれず乳母のたけが肩を貸したという設定でもよかったかと思います。

そしてこの第12回、小野政次が今川氏真の命により、虎松の後見を引き受けると言い始めたため、祐椿尼は南渓和尚の所へ相談に行きます。次郎の城主就任には、この母上の力が大きく働いているといえます。母と娘という点で、橘栄と橘咲の関係を思い出しますが、何せ寺育ちで世情に疎く、しかも中野の息子や奥山の弟が、どうにも現時点では小物臭がしてしまいます。彼女をサポートする補佐役が必要になって来ます。そこへ現れたのが、「あの男」なのですが…。

しかし今後、ますます小野政次の動向が気になって来ます。この人が最終的にどうなるかがわかっているだけに、その過程がどのように描かれるのか、興味深いです。彼の黒さも、実は理由があってのことであり、その意味では正に、彼は父和泉守を踏襲したともいえます。パペットホームズのホームズは、
「すべての物には裏がある」
をよく口にしますが、正にこの黒さにも裏があるのでしょう。

飲み物ウイスキー
[ 2017/04/02 01:45 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

直虎と南方仁 11

第11回は、子供時代からの3人の絆が、いよいよ引き裂かれる回でもありました。この3人には、やはり『JINー仁ー』の3人、すなわち仁と咲と野風、あるいは仁と野風と龍馬の3人を思い出してしまうのですが、それぞれがそれぞれと結ばれないというのが、かえって不思議な人間関係を醸し出すようにも取れます。無論仁の場合は異次元の人間で、幕末での人間関係が、元の世界の、しかも恋人との写真に反映されているわけで、結ばれるとかつての自分が消えてしまうため、仕方ないといえます。

それから次郎が南渓、松下常慶と共に岡崎に行くところが、仁や咲、そして佐分利が、龍馬を暗殺から守るために、京に行くシーンを連想させます。両方ともかなりの使命感ー直虎の場合、南渓はともかく次郎は特にーを帯びているわけですが、結局龍馬は史実通り、それも意外な形で死を迎えますし、また岡崎では、元康の合力も得られず、瀬名も人質となるのを拒んでしまいます。

そして衰退していく今川が、余裕がなくなって人質を処刑してしまう部分に、『仁』完結編で、三隅俊斉が悪事が暴かれるのを恐れ、酒に毒を盛るところを思わせます。尤も今川には寿桂尼がいるので、俊斉のような稚拙な方法ではなく、もっと高度な方法を編み出すのは流石といえます。災いの芽は摘んでおくに限る、は、昨年の阿茶局も口にしていました。恐らく直虎が城主となった後も、彼女の策略は続きそうです。

それにしてもこの寿桂尼のやり方、これも何かのミステリーに登場したかと思います。それこそホームズではないかと思ったのですが、目下不明です。一人二役という点では、『花婿失踪事件』に似ていますが、これは特定の人物をまずおびき寄せ、その関係者に正体を見せるという筋書きですから、ホームズより込み入っているかと。

しかしこれは、直親も軽率であったといわざるをえません。井伊の人物の人のよさを、逆手に取った今川の勝利といったところでしょう。向こうが一人二役で来るのなら、こっちも二枚舌で、松平と今川にそれぞれいい顔をしてもよかったのですが…。ところであくの強い「元康」役の元ほっしゃんの星田英利さん、朝比奈泰朝役ではありませんでしたが、なかなか印象に残る役でした。

飲み物-お洒落なランプとウイスキーグラス
[ 2017/03/26 01:00 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud