fc2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  新・三銃士

『鎌倉殿の13人』「悪い知らせ」あらすじと感想-2

まず、新キャストについてのリンクを貼っておきます。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」新たな出演者決定!
(NHK ONLINE)

北条泰時に坂口健太郎さん。時房(義時の弟)に瀬戸康史さん、そして比奈(義時の正室)に堀田真由さんです。しかし他にもう3人のシルエットがあることから、こちらも遠からず発表されるのでしょう。

本題です。前回の投稿で、「悪い知らせ」というのはいくつかの意味があると書いています。
つまり宗時の死の知らせにとどまらず、

三浦義澄・義村父子が石橋山での頼朝の敗戦を知ったこと
衣笠の館の陥落の知らせ

これらもまた、悪い知らせであるといえるでしょう。
あるいは八重が、千鶴丸がもう死んでいるのを初めて知ったこと、さらには比企尼が頼朝の挙兵を受けて、比企能員が頼朝の側につかざるを得なくなったことも、ある意味よくない、あるいはあまり気乗りのしない知らせであると言えそうです。
ところでこの時、能員の妻道が「仕送り」という言葉を使っていますが、この言葉も、ちょっとこの時代のものではなさそうですね。

また、戦に敗れて逃げ隠れしている状態なのに、間に会話劇が入ると、戦らしい緊張感が薄れてしまうとも書いています。実際会話は幾分控えめにして、行動でどれだけ差し迫った状態化を描く方法もあるのですが、三谷さんの場合はやはり会話を入れてしまうのでしょう。

それ以外には時政が、自分たちに向かって矢を放とうとしている兵に刀を投げ、見事に命中するシーン。ちょっとできすぎではないかと思われますが、あるいは時政の意外な特技というところでしょうか。それと頼朝が箱根に行こうとしてなかなか行けず、食糧もなく、義時の案内でやっとこさ浜辺に出たら、三浦の舟は出てしまっており、今度は小舟で安房に行ったり。何やら「鎌倉殿どうでしょう」といった感もあります。尚、この時代の1里は約4キロではなく、大体530メートル余りの距離です。

それから第1回のあらすじ感想関連で書いていますが、清盛が後白河法皇をなぜ幽閉したかのいきさつがありません。また頼朝や坂東武者が平家の支配から逃れたいと蜂起しても、肝心の平家方の描写が少ないのはちょっとどうかなと思います。三谷さんは歴史好きだということですが、会話を少し削り、その尺で平家の動向や思惑を描いてはどうかとさえ思ってしまいます。

あと、時政が三浦の舟に乗り込んで勝手に何か食べています。ろくに兵糧もないので、結構空腹であると思われますが、あの食物何なのでしょうね。

それと長澤まさみさんのナレは、やや声が細いように思います。局アナでもいいのですが、私としては声優を使ってほしいです。実際私としては、山寺宏一さんがいいなと勝手に思っていましたし。

さて、政子が八重に対抗するかのように、私も佐殿の夢を見たと言います。これは嘘なのですが、どうも政子は八重と張り合いたがっているようです。またその前のりくとの会話もそうですが、この回の政子は、相手が言ったことをそのまま返しているようにも見えます。

その八重ですが、大姫を見て、しかる後に千鶴丸のことを覚淵に尋ねる辺り、やはりどこか政子との因縁を感じさせる描き方ではあります。この人はただ純粋な、頼朝を一途に恋い慕うだけの人ではないと思うのはそのせいです。千鶴丸の供養塔の前で涙を流す八重ですが、その一方でまた別のことを考えているかも知れません。

それにしてもりく、この当時の人々の判断基準の一つである夢枕を、あっさりと覆すようなことを言っています。この辺りが、この人が一筋縄で行かないところでもあります。そういえば、このりくを演じる宮沢りえさんが声を担当した、パペットホームズのアドラー先生も似たような感じでしたね。

パぺホといえば人形劇、この人形劇もアニメ同様、超展開が許されるところがあります。たとえば『新・三銃士』の中で、バッキンガム公がジョギングの途中にサソリに刺されて死亡し、オレイリーが蘇生させるとか、ボナシュウがたらい船でドーバー海峡を渡るとか、そういう描写も許されるし、逆にそれが面白さを感じさせもするものです。ただ実写となると、どうもおふざけ感、コント的な乗りが強くなるのは確かなようです。

飲み物-ワインと暖炉の火
スポンサーサイト



[ 2022/02/17 01:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』「兄との約束」あらすじと感想-1

堤信遠の館を包囲した源氏軍は信遠の首を挙げ、その後はやはり山木の館を奇襲して首を挙げた。伊東祐親は、あの時やはり頼朝を殺しておくべきだったと後悔する。その後坂東の政は頼朝中心であると周知する必要があり、平家方の武将で下田を治める中原知能は所領を召し上げられてしまう。これが平家方を怒らせ、伊東、大庭、山内らは策を講じる。この時大庭景親の家人、梶原景時は、頼朝が坂東の豪族と合流し、東へ向かうと読んでいた。

北条の兵は300、三浦の勢力の助けを借りても1300で、それに引き換え相手の勢力は3000だった。しかもこれに乗じて、やはり源氏の棟梁を名乗る武田信義が甲斐で兵を挙げる。武田は血筋では自分より劣ると言う頼朝は、鎌倉へ向かおうと意気軒高だった。政子たち女性は義時から伊豆山権現へ連れて行かれ、然る後に義時は源氏軍に合流することになった。実衣は伊豆山権現行きをかなり渋り、りくに窘められる。その夜頼朝と盛長は百姓に変装し、山木討伐の件の礼を言うため八重の許を訪れるが、夫の次郎が帰って来たため、2人は退散する。

伊東祐親は祐清に、宗時がいなくなれば北条は崩れると言い、控えていた善児に宗時暗殺を命じる。そして8月20日、頼朝も以仁王の令旨を掲げて出陣する。八重も伊東の館に移るが、夫次郎から北条を大庭と挟み撃ちにすると聞かされ、頼朝にこれを知らせるべく船を出させようとして、次郎に侮るなと一喝される。八重は自分の非を認めつつも、雨の中を北条館へ急ぐが、中はもぬけのからだった。その頃伊豆山権現に着いた政子たちは、この寺が女人禁制であるため、寺女の格好をするように言われる。

義時はその後頼朝や宗時と合流する途中で、伊東祐清を見かける。その頼朝は雨で足止めを食い、23日に石橋山に布陣するが、大庭軍もその麓に布陣する。景時の作戦によれば、源氏軍を平地に引きずり出し、数の優位に任せて勝つつもりだった。また三浦軍は景親の命に応じていたが、酒匂川の増水でやはり進めなかった。しかし三浦がどちらにつくかは定かでなかった。義村は状況の不利を悟って引き返そうとし、父義澄は朝まで待とうと言う。しかし和田義盛だけは、戦がしたくして仕方ない様子だった。

義盛は向こうの大庭の縁者の館に火を放ち、自分たちを敵だとわからせようとする。義村は、わざわざこちらの立場をはっきりさせることはないと義村は言うが、義澄はそれを許可する。これで大庭軍は窮地に立たされる。翌日になれば敵も川を渡ってくるため、景親は数の上で有利な夜の内に出陣する必要があった。宗時は敵味方をはっきりさせるため、白布をつけさせていたが、一人見知らぬ男が混じっており、その男は正体がばれるや慌てて行方をくらませてしまう。

伊豆山権現の政子たちは、廊下の掃除をしていた。政子は読経よりもこちらの方がよかった。実衣は、りくがあまり働かないのに不満げであったが、政子はうまく取りなす。一方源氏軍は、開けた場で大勢を相手にするのは分が悪く、山へ誘い込もうと考える。そして時政が相手を挑発することになった。しかし大庭景親は平家の世を揺るがそうとしたのは誰だと言い、
「カマキリが両手を上げて牛車に立ち向かうようなものだ」
と揶揄する。そこで時政は頼朝の出自を長々と語り、しばらく互いに馬上でのやり取りが続く。

しかし時政が調子に乗ったため、相手の挑発に乗せられてしまうことになり、宗時は頼朝を連れて山へ逃げ込む。しかも義時から、伊東の軍が背後にいることを聞かされて山中に身を潜める。景親は早々と勝利を祝うが、祐親は頼朝を殺していないことに浮かぬ顔をしており、景時は、敵の大将の首を観てからゆっくり飲むと言う。景親に同調したのは経俊のみだった。

伊豆山権現には仁田忠常が現れ、味方の敗北を伝える。悲し気な忠常に実衣は亡骸を観たのか、首を刎ねられるところを見たのかと尋ね、自分も戦場に行こうとするが、やるべきことがあるとりくに言われて、雅子と実衣は読経をすることになる。そしてりくもその側に座り、勝利を祈願した。

山中の源氏軍の中で、時政は三浦抜きでここまで戦えたのは勝ったも同然と言うが、どう見ても負けは明らかだった。だから自分は不承知だったと、北条のせいにする頼朝。三浦がくれば何とかなると言う宗時に、三浦は来ないと主張し、敵に回った経俊に腹を立てていた。そこで宗時は時政と義時に、下位に向かって武田信義に援軍を請うように指示する。頼朝は不満げながらもそれを認め、さらに烏帽子の仲から小さな観音像を取り出す。子供の頃から持ち歩いたものだった。もし首が挙げられた時笑われないように、ここに置いておくと言う。

頼朝の為に、ご本尊を取って来ると宗時は立ち上がり、工藤重光も鎧が合わないから着替えて来ると立ち上がる。宗時は義時と別れようとして、何かを言いたげにしていた。そして頼朝の夢枕にまた後白河法皇が現れ、神仏がついているから強気で行けとはっぱをかける。

甲斐へ向かう途中、時政は義時に、自分は大庭に頭を下げてもいいと思っている、頼朝の首を持って行けば何とかなると打ち明ける。しかし義時は、仲間割れは相手の思うつぼ、宗時や他の協力者を危機にさらすと父を説得する。そして宗時と茂光は、川べりを伝って北条館へ向かう。しかしその場で茂光は殺され、宗時もまた同じ者の手にかかって命を落とす。彼らを殺したのはあの善児だった。

宗時は義時にこう言っていた。源氏とか平家はどうでもよく、この坂東を自分達だけのものにしたい、北条がその頂上に立ちたい、そのためには頼朝の力がいるのだと。


いよいよ石橋山の戦いですが、梶原景時と頼朝が出会うシーンはまだのようです。しかし大庭景親もちょっと気が早くないかと思うのですが…。それと馬上の掛け合い、相手に乗せられてしまうのが時政らしいと言いますか、無論北条も頼朝という存在がいなければ、平家に反旗を翻そうとは思わなかったでしょう。宗時が弟義時に言い残したように、源氏でも平家でも、北条を利することができればどちらでもよかったのではないでしょうか。しかし頼朝が利用されるのではないかと予想したのが、現実味を帯びて来ました。

「カマキリが両手を上げて牛車に立ち向かうようなものだ」
実際これは「蟷螂の斧」という、カマキリが馬車に立ち向かう故事を踏まえているようで、弱い者が実力を省みず、強い者に立ち向かう喩えとされています。馬車というのは、元々の出典が中国の春秋時代の文献のためですが、どうもこのセリフに「カマキリ先生」を思い出してしまいます(笑)。

父義澄の言葉に対して、「父上がよろしければ」を繰り返している三浦義村、相変わらずクールですね。ところでこの合戦シーンのロケ、あの熱海の土石流が起こったその少し後だったようで、梅雨時でもあり、実際に雨も降っていたようです。但し実際の石橋山の合戦の雨は、台風の影響であったと考えられます。

りくの「動いた方がいい」「動かない方がいい」
一体どちらなのやら、都合がいいなと思いますが、『パペットホームズ』のホームズも第2話で「僕は子供じゃない」、最終回で「僕は子供だ」と言っていたのを思い出しました。人形劇といえば、敗残兵となった頼朝と北条、坂東武者たちを見ていると、『新・三銃士』でダルタニアンが、リシュリューに見放されて迷子になったルイ13世を連れて、パリへ向かうシーンがあったのをこれまた思い出します。

善児。『必殺』さながらの殺しの手口ですが、この人物なら頼朝を一撃で仕留めたのではないかと思います。なぜ伊東祐親はそれをやらなかったのか、あるいは本丸を攻めず、周囲から突き崩して行くという手段を採ったのでしょうか。しかし頼朝もああなることは必然だったとはいえ、なかなか気持ちが収まりません。その一方で八重の館に行く時の格好は、如何にも間男といった感じでした。

余談ながら祐親役の浅野和之さん、『となりのチカラ』では、主人公が住むマンションの管理人を演じています。

飲み物-暖炉の前のウイスキー
[ 2022/02/09 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 8

『鎌倉殿の13人』第3回関連『武将ジャパン』コラムについての3回目ですが、その前に、少し前の分で意味が通りにくい箇所があったので修正しています。

それからこの武将ジャパン関連投稿の6で「犬追物」について書いていますが、『青天を衝け』でも、グラント元大統領が日本を訪れる際に、犬追物を見せようという提案がありましたね。
(『青天を衝け』公式サイトより)

青天を衝けグラント元大統領のもてなし1

では本題に行きます。騎馬武者関連の記述ですが、

西洋でも貴族より下、平民より上の階級にナイトがありました。

とあります。ただ西洋でも国によってナイトの位置づけにはいくらか違いがあり、それを考えるとちょっと大雑把だなと思います。というか、ここでそれを出すのであれば、日本の騎馬武者とナイトの位置づけの相違も、書かれてしかるべきではないかと。

それから頼朝の夢枕に立った後白河法皇。

頼朝と後白河法皇の夢枕なんて、『何をコントしているのか』とお考えの方もおられたでしょう。
しかしそれは、この作品というよりも、この時代の人にそうしたくなることかもしれません。

「頼朝と後白河法皇の夢枕」なんて、両者が同衾しているのかと一瞬思ってしまいますし、「この時代の人にそうしたくなる」というのが何とも意味不明なのですが。それと自分で「法皇様」と言ってしまう後白河法皇、パペットホームズで自分を「校長先生」と言ってしまうオルムシュタイン校長と、どこか似ています。しかし西田さん、もとい法皇様に似合うのは、やはり『新・三銃士』の「突くべし、突くべし、払うべし」でしょうか。

そして

夢を信じるとかアホですか?
といっても、ナレーションの言う通り、信じている話は出てくる。
緻密な思考ができないものだから、わけのわからんことを言い出します。
天変地異や疫病のシステムなんて、途轍もなく理解の範疇外のことだから「天罰だ!」となってしまうのも仕方ない。
それに、あまりに信仰心を踏んづけると、それはそれでまずいものです。

武者さんは一応この大河を評価しているはずです。しかし、その舞台となっている時代の習慣や信仰について、
「アホですか?」
「緻密な思考ができない」
「わけのわからんこと」
などなど、結構ディスっていないでしょうか。
先日書いたように、この時代は呪術的なものの存在や、あやかしといったものが色濃い時代であり、その当時はそれが当たり前というか、ごく自然に信じられていたと思うのですが。

『麒麟がくる』の信長は平然と仏像を破壊し、寺を焼いた。たとえ仏像がデタラメで効果なんて無くても、信じる気持ちまで踏みにじってはいけない……そう考える光秀は、信長の行動を前にして暗い顔になっていたものです。
といっても、夢のお告げねえ……。
英雄が過去にこんなツッコミどころがある言動をしていることには、やはり嫌になるものかもしれません。
ゆえに創作者は色々と考えてきたし、シリアスにしようと努力して来た。
それを引き離し、ありのままの困惑させられる姿を描くことが本作に課せられた使命ではないでしょうか。

『麒麟がくる』の場合、寺院勢力と敵対するというデメリットも無論あったでしょう。しかしそもそも、夢のお告げとはそんなに突っ込みどころがあるのでしょうか。
それに、この大河での描き方は「ありのまま」なのでしょうか。やはりコント的要素が強いとは思いますし、何よりも武者さん、三谷さんだから今までとは違ったやり方でやってくれる、大丈夫!と、言外ににおわせているように見えるのですが。
それと「困惑させられる」の主語は誰なのでしょう。

さらに木簡と紙。

【木簡】が大事な役割を果たした今回。
実際に鎌倉からはたくさん発掘されています。私は改めてこのことに動揺してしまいました。
『枕草子』の由来は有名です。(中略)
何が凄いか?というと、(一条天皇が)高級品の紙をプレゼントしていること。
そして帝が『史記』を写していること。
彼らにとって読み書きとは教養です。では、義時たちはどうか?というと、事務文書のやりとりにしか使わない。政子が文を全く読めないと言い切ったのも、無理もない。

また「動揺する」ですか…これって「不安な気持ちになる」ことではないのでしょうか。「感激」と間違えているような気もします。それとあらすじの方でも書きましたが、この「事務文書」とは具体的に何なのでしょうね。

紙と木簡の情報量は段違いです。紙の普及とは、言論や文学の普及とも重なります。
そんな紙が変えた人間の意識を示す言葉として、
洛陽の紙価貴(たか)める
という言葉があります。
左思という文学者の著作が大評判になり、書き写すために紙が飛ぶように売れて、値段が上がったっていったという意味です。

と、ここでまた中国関連。このコラムで書くのはこんなことより、なぜ頼朝が立ち上がろうとしたのか、なぜ夢枕に後白河法皇が現れたのか、法皇は、清盛とどのような確執があったのかといった部分の考察であるかと思われますが、二言目には中国がどうこうとなっていますね。
それと木簡が出て来るのなら「刀筆の吏」という言葉も紹介してほしいです。

このドラマに出てくる北条の人間には、後に漢籍を読みこなすようになる者たちがいます。
なんせ頼朝と政子の子である源実朝は、和歌を愛し、宋への留学に憧れるほどの貴公子に育ちました。
仏教も、鎌倉時代といえばともかく発展する。この時代の人々は、段違いで賢く、精密になってゆくのです。

社会が大きく変わったのは室町時代ではないかと思いますが。
それにしても実朝は「留学」したがっていたのでしょうか。ちょっと疑問なのですが。交易は視野に入れていたかも知れませんが。また人間に「精密」は普通使いわないと思います。レベルアップして行くとか、進歩するといった意味なのでしょうか。
しかし木簡で義時が兵の数を割り出したせいか、武者さんやけにこだわっています。

小道具として、これを作るのは相当手間がかかります。木簡に使われる墨も、紙とは別物なのです。
華流ドラマでも木簡や竹簡の時代だと「よくやるなぁ……お疲れ様です」と頭を下げたくなる。そんな気持ちを大河で味わえることの幸せよ。
なぜこの時代が大河にならないのか?
人気もあるだろうけど、小道具が大変と言うこともあると思います。

小道具については後述しますが、源平時代は、名前が覚えにくい、知名度が低いといった理由が挙げられます。話としてワンパターンになりがちというのもあるでしょう。

殺陣にしても、相当荒く原始的になる。
『鬼滅の刃』で言えば、伊之助みたいな連中ばかりなので、危険だし、ともかく大変でしょう。

「殺陣が荒く原始的」
よほどこう言いたいのでしょうね。ならばどのように荒く原始的なのかも書いてほしいし、もしそれが事実なら、そういう殺陣をしなければならないのも、なかなか大河化されない一因ではないでしょうか。本当はお気に入りの『麒麟がくる』を引き合いに出して、叩きたいのかも知れませんが、三谷大河である以上は擁護したいのでしょう。

三谷さんの脚本のスピードを不安に思う意見もありますね。
どうしてもよりよいものを書きたく、妥協できずに長くなってしまうタイプの方もいます。
しかし現時点までを見る限りは、遅れすぎて現場が崩壊したり、混乱することはないと感じます。

こう言いながら、なぜか『青天を衝け』や『西郷どん』では脚本家の気持ちに寄り添うことはないのですね。
で、その後また木簡の話。

今週みたいに、大量の木簡となると、そりゃー大変です。一から作ったのか、ストックなのかは不明ですが、あんなに出すだけで凄まじい!
それに小道具のクオリティも高いんですよね。
書状も綺麗です。NHK大河が書道の上手い人を連れてくるなんて、そんなの当たり前だけど、そういう当然のことを高次元で保っている。僭越ながら称賛されることだと思います。

ここで小道具関連で少々。
「小道具のクオリティも高いんですよね」
ということですが、どの大河も小道具のクオリティには気を使っているでしょう。昨年の『青天を衝け』の外交文書もしかりです。
それとこの部分
「NHK大河が書道の上手い人を連れてくるなんて、そんなの当たり前だけど、そういう当然のことを高次元で保っている。僭越ながら称賛されることだと思います。」
なんだか文章がぎこちないですね。「当然のことを高次元で保っている」とか、外国語の文章を翻訳ソフトで訳したみたいだし、「書道の上手い人」というのも「達筆な人」くらいでいいのでは。それにここで「僭越ながら」というのも、ちょっと変な感じがします-だったら嫌いな大河で、びしびし言う前に「僭越ながら」の一言があってほしいものです。
武者さんには何よりも「推敲」という言葉を覚えてほしいです。少なくともこの文章を読む限りでは。

そんな状況ですから、脚本が遅れたら大変です。下手をすれば時間が足りず、木簡ならぬプラスチック簡で誤魔化したくなったりするかもしれません。
ですので、三谷さんの原稿については細かい直しが入るにしても、大筋は事前に伝えて、準備が進められているのではないでしょうか。
脚本について何の心配もしていません。

最後の部分、何か言い訳じみているように見えて仕方ありません。素直に褒めておけばいいのに、どこか歯切れが悪い言い方をするのは、一体なぜなのでしょう。

飲み物-暖炉の前のウイスキー
[ 2022/01/29 11:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞WHITE』第1巻-1

『はたらく細胞』本編が終わったこともあり、『はたらく細胞WHITE』の投稿を開始します。主人公の桿状核球と、その先輩である白血球(好中球)が織りなす物語です。

<憧れの先輩>
抗原退治に余念のない白血球(好中球、分葉核球)チームだが、その日は新しく後輩(桿状核球)が来る日でもあった。桿状各球は初めて会う先輩たち(1146、2048、4989、2626)が血まみれなのを見て驚き、かつ不安に思うものの、新しい制服に袖を通して一人前の好中球となる。しかし2048がナイフの使い方を教えると言ってダガーを投げたため、1146に注意される。

その後交流を深めるため、茶でも飲みに行こうと誘われるものの、肺炎球菌の残党がいることを知り、彼らは目の色を変えて確保に向かう。一人残された桿状核球は後を追って道に迷い、緑膿菌に出くわす。緑膿菌は最初は驚くが、彼が新人でおぼつかないのを見て優勢に転じ、危ない目に遭うが、先輩たちが駆け付けて来て事なきを得る。寧ろ時間を稼いでくれたと感謝されるが、1146が自分を抱えたまま下ろしてくれないのに戸惑う。

<はじめての訓練>
鬼ごっこをすると言われた桿状核球、しかしこれも訓練の1つだった。子は鬼から逃げつつチェックポイントを回り、スタンプを集めながらゴールを目指すというもので、逃げる側の子が彼と1146、あとの3人が鬼という設定で、ロープを取られた時点で終了である。こうすることで体内マップを覚えさせるわけだが、鬼の多さに桿状核球は驚く。

一方で1146は、後輩ができたのを喜んでいた。しかし鬼を避けながら逃げるのは難しく、遊走経路も使って何とかスタンプを集め、血小板のいるところまで行ってスタンプを貰うが、そこへ鬼がやって来る。血小板たちは彼等の誘導尋問をはぐらかすが、茂みの影に隠れている2人は結局見つかり、何とか逃げ出すものの。今度は桿状核球が1146とはぐれてしまう。はぐれた桿状核球は樹状細胞に匿ってもらうが、その時先輩4人の昔の写真を見せられる。

しかしそれには裏があった。写真を見ている間に、木に登っていた鬼の1人が彼を発見する。これは罠だった。鬼(2626)は樹状細胞に何やら約束の物を持って来る。しかし反撃禁止のルールがないのをいいことに、1146がそこへ来て2626を倒す。両者の何やら殺気立った雰囲気の中、後ろから来た別の鬼に桿状核球はロープをはずされ、あえなく負けてしまった。ちなみに約束の物とは、好中球たちの子供時代の写真であり、それを熱心に見ていた桿状核球は、今度は自分がみんなから追われてしまう。

結局誰もゴールできず、要請を受けて1人ゴールを守っていた一般細胞は、後でお詫びの菓子折りを貰った。

<ライバル>
4人の先輩が子供時代から仲がいいのを見た桿状核球は、仲間がほしいと思う。その彼は、キラーT細胞の班長からナイーブ細胞が怒鳴られているのを聞き、彼と言葉を交わす。ナイーブは先輩が優しそうで羨ましいというが、桿状核球は、いざ敵が目に入ると豹変すると言い、また互いに変わり者とか怖いというイメージがあるが、実際はそんなことはないよと、2人は話に花を咲かせる。

新人ならではの悩みを語り合い、その後それぞれの先輩たちが抗原を相手にしているのを見た彼は、自分たちもああなりたいと思うが、そこへ強そうなキラーT細胞がやって来て、自分に話しかけるのを見て驚く。彼は元ナイーブ細胞、今は活性化されてエフェクターT細胞だった。その後再びナイーブに戻った彼と会った桿状核球だが、あのエフェクターを思い出して格の違いを実感し、筋トレを始める。


まず一風変わった先輩たちに驚く桿状核球ですが、何やら『新・三銃士』のダルタニアンを連想させます。しかし、新人の未経験者にちょっかいを出すのは、本編の赤色骨髄回同様、緑膿菌と決まっているようです。

それからはじめての訓練です、鬼にロープを取られると負けとなるのは、タグラグビーを連想させます。しかし訓練はいいのですが、相変わらず樹状細胞は曲者でした-変わった人物という点では、『はたらく細胞フレンド』もまた同じです。

あと昔の写真を手に入れるところ、これは本編と同じなのですが、本編の場合写真をばらまくことでサイトカインを放出することになるものの、この場合はそれとはまた別のようですね。またぽつんと1人でゴールを守っていた一般細胞への「詫び菓子」、この点もまたフレンドに共通したものがあります。

そして互いに新人ということで、ナイーブT細胞と仲良くなった桿状核球。しかしキラーT細胞のナイーブは、活性化することでエフェクターとなり、頼もしい助っ人になれるものの、自分はそうでないことを痛感します。その後筋トレを始めるのですが、いや、キラーT細胞と白血球はそこは違うから、無理しなくてもいいような…。

ところでこの白血球は、正確にいえば好中球です。この好中球は、好酸球や好塩基球同様顆粒球ですが、広義の白血球はこれに加えてリンパ球、つまりT細胞やB細胞、NK細胞なども含まれます。あとNKT細胞というのもいます。

その好中球の中でも、若い細胞を桿状核球、大人の好中球を分葉核球と呼んでいます。またこの桿状核球というのは、顆粒球の若手細胞に共通する名称で、好酸球の桿状核球や、好塩基球の桿状核球もいます。実はこの「桿状」とか「分葉」というのは、本編に一度登場した左方移動(左方推移)とも大きな関係があります。

飲み物-ティーカップと紅茶

[ 2021/11/21 01:15 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞フレンド』番外編その2

このシリーズの第2巻、キラーT細胞の班長は相変わらず仕事に忙殺される一方で、他の細胞を探しに行かされたり、白血球との待遇の違いに憤ったり、赤血球とのコミュニケーションがうまく行かなかったりで、色々(本当はやらなくてもいい)苦労をしたり、ストレスを感じたりはめになります。尤もこれは、彼自身が過去を封印しようとしたり、相手の誤解を指摘しなかったがための、その当然の結末とも言えそうです。

そんな中で「夏祭り」などは、比較的班長自身の苦労が報われた?回とも言えますし、「0kcal」も顔面でボールを受けたとは言え、本人が好きなことができた回と言えそうです。しかし暇な時におかずの作り置きをしたり、『きのう何食べた?』のシロさんみたいなことやっていますね。この中の男性キャラでは一番まめな人物のようです。

それから「海」で、腎臓の近くの水がきれいと赤血球が言いますが、腎臓という臓器の働きを考えると理解できます。あと「モチベ」と「お片づけ」で、班長が自己攻撃をしようとして、しかも前者は制御性T細胞に止められたものの、後者は止められなかった(当の制御性T細胞が、掃除中に読む漫画は面白いと言って読みふけっていた)ことを考えると、あれはやはり、炎症が起きてステロイドが届けられ、ヘルパーT司令のオフィスがぶっ飛ぶのを期待していたのでしょうか。

それにしてもヘルパーT細胞、この制御性T細胞のことを「お母さん」などと間違って呼び、マイクをオフにしていなかったため、その声が外に流れてしまうのですが、この2人はどういう関係なのかとちょっと疑ってしまいます。

それと第2回その2にも書いた緑膿菌、モブ的にあちこち出て来ますが、ちょっとピクサーアニメの某キャラをも思わせる風貌です。ピクサーと言えば、『インサイド・ヘッド』という作品、これは人間の頭の中の感情が出て来ますが、こちらも「これはあなたの物語」というキャッチコピーがついていました。人間の体内が舞台だと、やはりこうなるのでしょう。

閑話休題。その緑膿菌は抵抗力が弱ると、感染症を引き起こします。そもそもこの菌自体毒性は少なく、所謂日和見菌の一種ですが、もしこの菌が原因で感染症を起こした場合は、抗生物質の投与が行われます。この場合効果的なのは、かの『JINー仁ー』に出て来たホスミシンです。あの中では、タイムスリップした地点に落ちていた注射液でしたが、他に錠剤やドライシロップもあります。

ところで『はたらく細胞』のスピンオフシリーズで、『はたらく細胞BLACK』がありますが、これと本編を一緒に、比較しつつ読むのも面白いです。寧ろこれは、本編と同格に位置づけられるかと思います。やはりBLACKは大人版ということで、それゆえにかなりリアリティもあります。

主人公の赤血球からして仲間を胃で失っていますし、全体を覆う屈折したイメージは、本編では味わえないものです。この辺はやはり少年漫画のシリウスと、青年漫画のモーニングの違いでもあります。ところで前出『きのう何食べた?』もモーニング連載作品ですね。

他にも『はたらく細胞BABY』、『はたらく細胞LADY』、『はたらかない細胞』、『はたらく細菌』と様々なスピンオフがありますが、私としては『はたらく細胞WHITE』がちょっと面白いかなと思います。若い白血球(好中球)である桿状核球が、先輩たちのチームに配属されて、様々な経験を積んだり、ナイーブT細胞と出会ったりするわけですが、雰囲気がどことなく、あの『三銃士』を思わせます。

より正確に言えば、『新・三銃士』で、この桿状君がダルタニアンのような存在と言うべきでしょうか。見習生が先輩の中に飛び込んで行く、一種の成長物語ですね。そう言えばこの人形劇は「連続人形活劇」という触れ込みでしたが、『はたらく細胞』舞台版は「体内活劇」を謳っていましたね。

それにしてもこのキラーT細胞の班長、マッチョな雰囲気の見かけとは裏腹に、結構優しくて臆病で繊細な印象を与える人物です。その理由として、
  • 出動命令を受けて、部下を率いるリーダーとして駆け付けなければならない
  • 本来は一般細胞であるウイルス感染細胞の撃退を主に請け負う
  • 若い頃は、寧ろ弱々しくて鬼教官にしごかれていて、ヘルパーT細胞と対立していた
こういう点が、彼の人間像を形作っていると言えそうですが、これについてはまた追々書いて行きます。しかし、このキャラ本当に好きですね。あと樹状細胞の二面性も面白い。


飲み物-ティーカップと紅茶

[ 2021/05/12 01:30 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

三谷大河の問題点その5

またも三谷大河についてです。

前回の「その4」で、

誰が権力者になるのか、いわばどういう形で決着をつけるのかがあった方が、ドラマとしてはわかりやすい
敗者の美学は、滅亡と再生とは異なる

といった点に触れています。

これは『鎌倉殿の13人』まであと1年を切り、どのような描き方をするのかと思うようになった挙句、とみにそう感じることが多くなったせいもあります。

無論、決着はつけない、敗者の美学(必ずしも再生を意味しない)を描くというのは、三谷幸喜氏の理想ではあるでしょう。ただどうも過去の2作品に於いて、大河そのものに自分の理想、描きたいことを織り込むと言うよりは、理想の方に大河を寄せているように見えます。

もちろんこれは三谷大河ではなく、その他の作品でも見られました。しかし三谷さんの作品というのは、とかく何らかの形で注目される傾向があり、そのため「理想」の部分が、殊更に悪目立ちしてしまうように感じられます。三谷大河が王道でないと思われる一因でしょう。

誰が権力者になるかというより、その時代の人々はその日その日を懸命に生きていた、これは事実でしょうが、大河という枠にはめる以上、やはり何らかの形で決着をつけなければならないし、でないとどうしても終わりの部分が、今一つ締まらなくなってしまいがちです。寧ろ、決着をきちんと描いてこそ敗者の美学は成り立つのではないかと思います。

特に来年は、
「平家を滅亡させ、時代が新しくなる」
大河である以上、今までのように劣勢に立たされる、あるいは散って行く存在を描くのとは違うわけで、その変化をどのように表現するのかと思います。あるいは源氏は単なる操り人形で、実は北条が時代を変えた的な描写になるのでしょうか。

それと先日の第二次キャスト発表関連ですが、後白河法皇役の西田敏行さん、この人は、『新・三銃士』のベルトラン(ダルタニアンの養父)を演じていました。「突くべし、突くべし、払うべし」を教え込んだ人ですね。

飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2021/04/19 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『草燃える』の義経と人物描写 3

『草燃える』総集編第5編に行く前に、先日のラグビー関連投稿で「ブリストルの奇跡」などと書いておりましたが、もちろん「ブライトンの奇跡」です。失礼いたしました、訂正しています。

では第5編ですが、既に頼朝や頼家、大姫も退場しており、実朝が将軍を継承しています。そして政子や義時の父時政は、この実朝の暗殺未遂の疑いをかけられて鎌倉を追われ、二代目(初代は時政)執権となった義時は和田義盛を滅ぼし、子供のいない実朝の継承者選びに乗り出します。その頃鎌倉を僧形の伊東祐之が訪れ、養女の小夜菊を自分の側女にほしいと義時が申し出ます。この小夜菊は遊女ながら、かつての義時の妻で、壇ノ浦に沈んだ茜と瓜二つでした。

しかし祐之は義時との確執から両目をつぶされてしまい、小夜菊と鎌倉を去ることになります。しかも出家して京で修行を積み、鎌倉に戻って来た頼家の子公暁は鶴岡八幡宮寺の別当を任されるも、本来ならば将軍職を継いでもおかしくない身であるため、それが面白くありません。そして三浦義村が公暁を焚き付け、実朝暗殺を計画させます。建保7(1219)年1月27日、大雪の中を参拝に向かった実朝は公暁に暗殺されますが、これを事前に察知していた義時は仮病を使ってその場を離れていました。しかしその公暁も三浦に裏切られ、殺されます。

源氏三代の将軍が途絶えた後、頼朝の遠戚に当たる藤原頼経を将軍として迎え入れるものの、実質は執権政治が行われることになり、これによって朝廷との軋轢が生じて承久の乱が起こります。この時政子は初めて尼将軍として御家人の前に立ち、檄を入れます。これは鎌倉方の勝利に終わりますが、政子は改めて失ったものの大きさに呆然とします。その後鎌倉を、琵琶法師となった祐之が訪ねて来ますが、政子は会おうとはせず、義時の前で祐之は琵琶法師であると繰り返すのみで、自分の素性を明かそうとはしませんでした。

大体こういった内容ですが、個人的にはこの第5編=最終回が一番大河らしく感じられました。無論、それ以外が全く大河らしくないとは言いませんが、武家政権の樹立、土台固めに付き物の血なまぐささ、武士たちの処世術が一番描かれていたのではないかと思われます。

いずれにしても、この大河は北条政子という女性の視点から描かれており、そのため婚礼をすっぽかして頼朝の許に走ったこと、夫婦関係と子供たち、特に大姫のことや、義経の愛人静への視線などに尺をかなり取っていますが、この回では大部分が武士同士の駆け引きが中心となっています。元々頼朝の頃から、こういう駆け引きはあったわけですし、人質の義高を討たせるのもその一環なのですが、そういった部分の女性視線の描写が、私としては、やはりどこか情に訴えているように見えました。

また政子が実朝の暗殺計画を、参拝に向かった後に初めて知るという設定になています。要は彼女は、実朝にどのようなことが起こっているかは、何も知らされていなかったわけです。

そもそも政治にも関与していないため、知らないところで意外な出来事が次々と起こり、政子はそれ故にむなしさが募る設定になっています。この大河の方向性がそうである以上仕方ないのですが、ただ最後の最後で尼将軍として出てくるのですから、何が起こっているかを多少は知りつつも、敢えて目をつぶっていたという設定でもよかったでしょう。

あと伊東祐之、この人はオリキャラですが、実在の人物との絡ませ方は『元禄太平記』の柳沢兵庫よりはいいと思います。と言うか、あの大河ももう少し総集編の回数を増やしていれば、それなりに納得の行く展開にはなったのかも知れません。それと現代語のセリフには、やはりどこかもやっとしたものを感じます。そのせいもあるのでしょうか、この後近現代を舞台にした大河以外は、すべての登場人物が現代語を使う設定にはなっていません。

さて三谷幸喜氏の『鎌倉殿の13人』まで、あと1年3か月となりました。その前の『青天を衝け』はクランクイン済みですし、NHKの公式サイトにも「ただいま制作中」となっていることから、脚本のための取材、リサーチは進んでいるのでしょう。しかし三谷さんといえば遅筆でも有名ですが、今回はどうなることやら。それと今までこの人は『新選組!』、『真田丸』と2つの大河を手がけていますが、本物の大河よりも、実は『新・三銃士』の方が大河らしいのではないかと思っています。実際これは、人形劇の大河などと言われてもいたようですし。

飲み物-ロックグラスカクテル
[ 2020/09/22 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

NHKに関して色々と+『池松壮亮×金田一耕助2』

NHKが経営をスリム化するようです。「NHK 経営」などで検索するとかなり記事がヒットするので、そちらの方をご覧ください。ラジオやBSのチャンネルを削減するということで、実際必要なのかと思われる番組もあるため、それはそれでいいでしょう。チャンネルをよりどりみどり選ぶのであれば、それはスカパー!の方がずっといいですから。尚BSと別々の受信料も一本化かつ割安にする予定のようです。

しかしここで言いたいのは、なぜ今でも可能な受信料の値下げをやらないのかということです。今までも折に触れて書いていますが、公共放送の部分を賄うのであれば、500円もあれば十分でしょう。ドラマなり娯楽番組なりは、別途課金制なりスポンサーをつけるなりしてやればいい話です。大河に受信料から何十億というのは、やはり考え直してしかるべきでしょう。

ところで『麒麟がくる』の公式サイトで、またぞろ出演者の衣裳が紹介されています。今回は細川藤孝の直垂で、「イメージカラーは、将軍家の華やかさの中にも乾いた砂漠を想像させるセピア色です」となっていますが、なんか無理やり感があるのですが…詳しくは公式サイトをどうぞ(リンクは貼りません)。そもそもあの鮮やかなオレンジ色はセピアなのでしょうか、本来は茶褐色から暗めのオレンジ位の色合いのはずなのですが。そのせいか、将軍家にみやびな華やかさがあるので暗くなり過ぎないようになどとフォローされています。だったら普通にオレンジ色とか、柑子色と呼ぶべきでは。第一なぜ砂漠なのでしょうね、彼はアラビアのロレンスか(笑)。

と前置きが長くなったところで本題です。8月8日に池松壮亮さん主演の『池松壮亮×金田一耕助2』がBSプレミアムで放送されます。
2とあるように、以前もBSで放送されており、その時のダイジェスト版的な『犬神家の一族』が印象的でした。池松さんといえば、『新・三銃士』のダルタニアンであり、『シャーロック ホームズ』のステイプルトンも演じていて、人形劇のイメージも強いわけですが、この金田一もまた見ごたえがあります。そもそも2016年にスタートした「池松金田一」ですが、これを特定のジャンル化するという方法もあるでしょう。大河にやたらお金をかけるより、こういうことにある程度の予算をつけた方がいいのではないかと思います。大河ももう1年の内40回程度でいいと思っていますし。

金田一耕助といえば、様々な形で映画またはドラマ化され、その都度色々な俳優さんが演じています。かの渥美清さんも、映画『八つ墓村』で金田一を演じていました。個人的には、TVの『金田一耕助シリーズ』で古谷一行さんが演じた金田一がそれらしい雰囲気でした。このシリーズはDVDがありますので、未見の方は一度観てみることをお勧めします。

ところで前出ステイプルトン、パペットホームズの中でもひときわ不気味な印象のキャラですが、あの雰囲気はよかったですね。密かに思っているメアリー・モースタンを他の男子生徒に取られたくなくて、あれこれ嫌がらせを画策するわけですが、最終的に底なし沼に沈みかけたところをワトソンに救出されます。ダルタニアンの純粋なイメージとは違った印象がまた魅力的ではありました。しかしモンスター・バナナには笑いました、あれは三谷さんならではの発想でしょう。

飲み物-アイスココア
[ 2020/08/05 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』ここまでの感想3(キャスティング)

ここまでの感想その3です。このキャスティングですが、これは俳優さんの好み、キャラ設定の好みもあり、これまでにも増して主観が入るかと思います。

まず光秀役の長谷川博己さん、細身で長身という設定は悪いとは思いません。しかし、やはりどこか武将にしては細すぎる印象があります。長谷川さんが『まんぷく』に出た時は、その線の細さが逆にストイックで、研究熱心な印象を与え、意外とダネイホンの扮装も似合っていました。『八重の桜』の川崎尚之助も、学者タイプだったからこそあれでよかったのだと思います。この人はスーツを着て、現代ドラマに出ているのが向いているのではないかと思わなくもありません。明智光秀というのは、もう少し中肉中背で、そつのない印象の人物でいいかとは思います。長谷川さん自身はちょっとエキセントリックで個性があるので、役によってはうまく嵌りそうなのですが。

それと染谷将太さんの信長、前に書きましたが、今までの信長と内面的にも外見の上でも違うため、やはりどこか違和感があります。染谷さんは『江~姫たちの戦国~』で森蘭丸の弟の坊丸(長隆)を演じており、『清須会議』では蘭丸を演じているため、そちらの方のイメージが強いせいもあります。ちょっと話が飛びますが、元々信長にはかの『新・三銃士』の、ルイ13世のイメージがいくらかだぶります。このルイ13世、ガイドブックの操演の佐久間おさむさんによれば
「一見アホに見えるけれど、ふと見せる孤独感。能天気で無邪気に遊んでいるかと思うと、急にまともに。(中略)ルイの心の振り幅をどうやって表現していくかというのは、楽しい作業です(後略)」
とあります。要はうつけと言われながら見せる孤独感、型破りのことをしているかと思うと急にまともに、このように言えばいいでしょうか。だからこそ、如何にも怖いもの知らずな外見とのギャップがあっていいかとは思うのですが…。

そして本木さんの斎藤道三。やはり「きれいすぎる」ところがあります。本木さんが一生懸命演じているのは伝わってくるのですが、それがどうも馴染まない。どこか力が入った感じで、それがもどかしい印象がありました。尚先日の投稿で、まつが家康に茶を出すシーンに触れています。無論『利家とまつ』では、展開上毒を入れるという設定にはならないでしょうが、道三が土岐頼純を殺すのも、毒入りの茶でなくてよかったかと思います。あれは、如何にも道三が謀略にかけますといったイメージで、いくらか仰々しさを感じさせます。

道三は別の俳優さんで、本木さんは明智光安、そして西村まさ彦さんが平手政秀でよかったのではないかと思います。西村さんだと、暴走しがちな信長にどうやって手綱をつけるか悩む、そういう政秀をうまく演じられたのではないかと思います。ただこの大河は、信長もメインの人物ではあるのに、平手政秀、今川義元ともあまり出て来ず、それが残念です。尚政秀役の上杉祥三さんは、三好長慶でよかったかと思います。その場合山路さんの配役をどうするかにもなりますが。

それと、女性キャラの二枚看板である帰蝶と駒。帰蝶に関しては、急に川口さんに決まったわけですから、確かにいくらか役のイメージに沿わないところがありますが、これは仕方ないかと思います。ただ沢尻さんが演じたにしても、どうもこの帰蝶=濃姫の描かれ方は私としてはあまり好きではありません。それと駒、自由に動かせるキャラではあり、恐らくは『太平記』の藤夜叉のような天涯孤独の存在ではあるのですが、やはり藤夜叉のような宿命を負っているイメージがあまり感じられません。門脇さんがどうこうと言うより、演出のせいであるように見えます。

一方で吉田鋼太郎さんの松永久秀、谷原章介さんの三淵藤英はいいと思います。眞島秀和さんの細川藤孝に関して言えば、この人はどうも『軍師官兵衛』の顕如のイメージがあります。同じ意味で、風間俊介さんも松平元康より『西郷どん』の橋本左内のイメージが未だ強いです。眞島さんは『JIN-仁-』で大久保利通を演じていましたね。そういえば及川光博さんも大久保を演じていたことがありますが、大久保は濃いめの顔なのに、お2人ともすっきり系の顔立ちなのがちょっと意外でした。あと向井理さん、足利将軍というよりも江戸時代の殿様の雰囲気があります。

尚、どう見てもこれは適役という人物が、一名ながらいます。言わずもがなではありますが、岡村隆史さんの菊丸です。

飲み物-ビール2種類
[ 2020/07/01 00:00 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

人形劇と原作と大河ドラマ

『新・三銃士』をまた観てみたいなと思っていますーしかしその前に、『平清盛』と『太平記』関連のアップが延び延びになっていますので、それを済ませてからということになりそうです。この『新・三銃士』、人形劇の大河ドラマを意識した(シャーロックホームズ冒険ファンブック、P60)ということですが、寧ろこのホームズの方が、同じ三谷幸喜氏の大河『真田丸』に限って言えば、親和性が高かったのではないかと思っています。これに関しては「真田丸とホームズ」のタグでまとめています。

確かにこの『新・三銃士』、大河的な雰囲気は感じられました。やはり『三銃士』ベースの連続物で、合戦ありでしたし、三銃士+ダルタニアンの行動をメインに描かれていました。尤もキャラクターの造型とか、登場人物を動物にしてしまうといった部分に始まり、ミレディーが死罪にならない、ボナシューがやけに活躍する、ダルタニアンの父親は実は違っていたなどなど、如何にも三谷さんらしい改変も見られました。

この人形劇に関しては、平井堅さんのエンディングテーマ、『一人じゃない』の印象もかなり強かったと言っておきます。無論、冒頭のスパニッシュ・コネクションの音楽とタイトルバックもよかったのですが、あの「勇気を出して♪」のイメージが、この人形劇、とりわけダルタニアンの雰囲気によく似合っていたかと思います。尚5年ほど前に、BBCの『ザ・マスケティアーズ』をも観たのですが、私はこの人形劇の方が、正直言って好きであったとここに書いておきます。

『新・三銃士』の放送から5年後、今度は『シャーロックホームズ』(以下、パペットホームズ)が放送されます。それで行くと、そろそろまた人形劇が始まってもいいのではないでしょうか。もちろんパペットホームズ第2弾で。このパペットホームズはもちろん人形劇版大河ではなく、学園ドラマである分軽やかさが持ち味でもあり、それがセットの構成にも表れていました。建物などががっちりした構造ではなくドールハウス的で、誰がどの部屋にいて、誰が階段を上って来ているのかがわかる仕組みになっていました。

ところでパペットホームズ放送前に、三谷さんが
「この作品を楽しめないシャーロッキアンはシャーロッキアンじゃない」
と発言したことがあります。これは少し前に、『真田丸』とは何であったのかでもご紹介しています。ちょっと物議を醸しそうな発言ですが、つまりホームズがいくら改変されても、シャーロッキアンという、ホームズファンを自認する人々であれば、それを受け止める懐の深さを持ってほしいという意味だったのです。

この投稿では、『真田丸』のよくなかったと思われる部分にも触れています。そしてここからは私の推測ですが、同じ原作を様々な形で改変する方が、出来上がりの是非はともかく、視聴者や観客に取っては納得が行くのではないかということです。無論ホームズに限った話ではありません。たとえば横溝正史の『犬神家の一族』なども、何度も映像化され、かなり改変されまくっていることはありますが、根っこの部分は同じです。むしろ原作や他作品と照合することで、どこがどう改変されているのかを楽しむゆとりが生まれてくるということです。

その点大河ドラマというのは、同じ原作を何度も改変しているのではありません。時と場合によって原作があったりなかったりで、仮にあったにせよ違う作者であり、つまり同じ時代や同じ人物を扱っているにしても、根本となる物が違っているわけです。そのため違った作品同士を比較するのには無理があります-無論部分的になら比較は可能ですが。大河というTVシリーズの一番のネックは、やはりこの部分にあるのではないかと思う所以です。人形劇から随分話が飛びましたが、詳しくはまた後日書きたいと思います。

飲み物-ワインのデキャンタとグラス 
[ 2019/02/04 01:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud