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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『ちむどんどん』第19週感想-3

第94回で気になった点です。

  • 三郎と田良島が賢秀が無罪になるよう取り計らってあげている
  • 暢子「ニーニーが無事だったからいいんです」
  • 子供の頃小銭を盗んだ賢秀と、自分が刑務所に入ると言い出す父親
  • なぜか賢秀に「お前は悪くない」と言う賢三(いやお金盗んでるし悪いでしょ)
  • あっさり暢子に自分たちの貯金を渡す石川夫妻
  • 「あのニーニーがいたから俺たちは結婚できたんだから」
  • 「フォンターナを卒業」この当時その使い方ありましたか?
  • 「たくさんのお客様の笑顔を見ることができました」
  • 和彦「今まで食べたそばの中で一番おいしい」
  • 房子に、三郎と多江と3人で自分の店に来て、乾杯するよう迫る暢子
  • 暢子のナポリタンの食べ方が汚い

まず賢秀ニーニーは、三郎や田良島が口を利いてくれて、無罪で済むようです。私としては、一度ニーニーは収監された方がいいのではないかと思うのですが、そんな彼の犯罪の原点とも言うべき回想シーンが登場します。例の共同売店で、他の子供たちが万引きをする中、1人レジから小銭をくすねていたのです。善一がニーニーを家に連れて来てことの次第を話し、まだ生きていた父の賢吉が、今度こんなことをしたら自分が刑務所に入る、やったことは悪いがお前は悪くないと言い出します。

いや、本人も悪いでしょう。罪を憎んで我が子を憎まずといった感じですが、万引きは犯罪です。こういう時はきちんと叱り、然る後に、もうあんなことをするもんじゃないと言い聞かせるものではないでしょうか。子供の頃からこういう育てられ方をしたら、あのような大人になるのもむべなるかなと思わずにはいられません。『芋たこなんきん』の健次郎は家長としても父親としても、病院長としても立派な人物だし、子供たちに向き合って注意すべき点は注意しているのですが。

200万円を失った暢子は、開店を諦めると言い出します。そもそもこれも、暢子が本当は渡さなくてもいいお金を渡してしまったから、こうなったのですけどね。ああいう時はまずあまゆの順次か三郎に相談し、警察を呼んで事務所を摘発して貰えば、彼女も大事な200万円を失わずに済んだのです。

ともあれ、普通の朝ドラであれば、ここからヒロインが再起して、最終回で念願の店を持つという展開になるのでしょう。但し『ちむどんどん』の場合は普通の朝ドラではありません。こういう時必ず誰かが助けてあげて、それがヒロインが成長しない最大の理由となっている感があります。案の定、義兄の博夫が貯金を上げると言い、良子も結局それに同意します。しかもその理由が
「あのニーニーがいたから俺たちは結婚できたんだから」
なのだそうですが、あの時はただ乱入して騒いでいただけのように見えます。しかし金吾さんはどうしているのでしょう。

しかもその200万円は、家族での海外旅行用に貯めていたものでした。2人とも教師である以上、やはり当時の200万円というのは大きなお金でしょう。それをぽんと上げてしまうところ、そして偶然にも同じ200万円であるところなど、如何にも不自然な印象があります。これが10万円程ならわからなくもないのですが。何よりも、両親との旅行を楽しみにしていたであろう晴海が不憫でなりません。それでなくてもお母さんからは、この野菜は高かったんだから食べなさいなどと言われてしまってますし。

何はともあれ、暢子はフォンターナを退職します-しかしここで「卒業」という言葉を使っていますが、この意味での卒業は、比較的最近に某アイドルユニットが広めたのではと思われます。そして房子が一緒にワインを飲み、やはりと言うか、なぜイタリアンの修業をして沖縄料理なのかと尋ねます。それに対しての暢子の答えですが、子供の頃和彦に、沖縄そばを振舞ったことと関係があるようです。高校生の時の料理大会ではなかったのでしょうか。

この時和彦が「今まで食べたそばの中で一番おいしい」と言っていますが、そのそばというのは日本そばや中華そば=ラーメンのことも含まれるかと終わります。この3つのそばは、別物であると思いますし、何よりも、三郎が紹介した店がここだったからではないでしょうか。そして暢子に取っての思い出の味、ナポリタンが振舞われます。それにしても7年前の暢子は今と、殆ど変わっていませんね。もう少し年齢とキャリアを重ねた自信があってもいいのでは。

それと暢子が、皿の上に覆いかぶさるようにして食べているのもどうかと思います。フォンターナで修業したのなら、もう少し食べ方が洗練されていてしかるべきではないでしょうか。あとお客様の笑顔が見られて嬉しかったと暢子は言いますが、彼女の場合、お客様の話を立ち聞きしていたイメージが強いのですが。それと一人称「うち」をまだ使っているし、自分が店を持ったら、房子と三郎と多江で来てほしいと言うのもなんだかなあといった感じです。なぜあの3人にこだわるのでしょうか。

そして再びニーニー。
「暢子に幸せになってほしかった」
「母ちゃんに楽させてやりたかった」
それならあの養豚場できちんと働いて、毎月仕送りをすることでしょう。暢子に幸せになってほしいのなら、邪魔になるような行動をしないことでしょうね。何だか開店した途端に押し掛けて来そうだし。それとすぐ「倍にして返す」と言いますが、それが安易に稼ぐ方法に手を出したがる一因のようです。倍返しは半沢直樹で十分です。

しかしニーニーが無事だったからいいと暢子に言わせることから見ても、比嘉家はこの人を中心に回っているのでしょう。何だか妙ですね。公式サイトの番組紹介には「支え合う兄妹(きょうだい)たち」とあるのですが、「妹たちに迷惑をかける兄と、その兄を甘やかす母と妹たち」の間違いのように見えます。


飲み物―アイスコーヒー5
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[ 2022/08/19 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』新キャスト続きと武者さんの朝ドラ批判

まず『鎌倉殿の13人』、16日に紹介されていなかった新キャストが17日公開となりました。先日の分と同じリンクですが

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」新たな出演者決定!

八田知家に市原隼人さん、源実朝に柿沢勇人さん、そして後鳥羽上皇は尾上松也さんです。八田知家は合議制のメンバーの一人で、阿野全成を殺めた人物ですね。市原さんと松也さんは『おんな城主 直虎』以来です。しかし松也さんといえば、どうも『半沢直樹』2020年シリーズの、IT企業スパイラルの社長を思い出します。ところで市原さん、コロナ陽性だったとのことですが、もう収録はできるのでしょうか。それとここに来て、所謂三谷大河のイメージとは、また違った俳優さんが出てきたように見えます。

ところで今回から、『武将ジャパン』の大河コラム関連投稿をやめたのは前にもお伝えしました。しかしツイッターでの情報だと、朝ドラは大河とは反対に、かなり叩いているようです。しかもそれが『まんぷく』の時同様、実際のストーリーを曲解したような形で叩いているようで、武者さんはいつもこのパターンですね。つまり

  • 自分が理想とする描写でないと気に入らない。たとえば昭和を舞台にした作品で、女性が男性に尽くしていたりするとお気に召さない
  • ただ自分が好きな脚本家の作品などは、多少気に入らないことがあっても目をつぶるか、あるいは部分的に批判(『鎌倉殿』の坂東武者批判のような形で)する
  • 反対に嫌いな脚本家、あるいは嫌いな人物が主人公の作品などは、よく描けているシーンがあっても無視する

何だか子供みたいだなとは思いますが…。『まんぷく』の時も、ドラマに登場もしていないシーンがなぜか出て来たりで、一般の視聴者に見えないものが見えていたのでしょうか。「萬平ラーメン教」なる言葉も出て来ましたが、その萬平さんを演じたのは、ご本人が大好きな『麒麟がくる』の、十兵衛の中の人だったのですが。

私も、昭和的なものはそう好きではありませんが、過去を題材にした作品で、それらしいテイストにするのは当然だろうと思います。それを一つ一つ否定するなら、観ない方がいいでしょう。しかし武者さん、『ひよっこ』は好きだったようですね。

それから今回のOPについて。令和以降の大河に言えることですが、今年もOPがどうも今一つな印象があります。タイトルバックが、時代背景を表現しているとは思いますが、ちょっと暗い印象があります。またテーマ音楽も、どこか無難にまとめている印象が強いと思われるせいでしょうか。三谷大河なら、『真田丸』並みに個性的でいいかと思うのですが。あのテーマは本当によかったですね、あれを聞きたくて録画のOPを観返したこともあります。


飲み物-コーヒーとチョコレート
[ 2022/02/18 01:00 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』「挙兵は慎重に」あらすじと感想-その2

『鎌倉殿の13人』第3回の感想です。まず、後白河法皇幽閉に至るまでが描かれていないと先日書いています。源氏と北条氏が主人公ということもありますが、やはりこれはドラマの中で触れてほしかったですね。

特に史実と創作をつなぐためにも、多少は嘘でもいいので、それらしい描写を挿入してほしいなとは思います。この「それらしい」部分というのは実は大事なのではないでしょうか。史実は史実として描いて構わないのですが、それと創作の部分とがどうも分かれがちで、後者の部分がやはり荒唐無稽と感じる人もいるでしょう。それと結局頼朝が挙兵することになったのは、三善康信の早とちりによるものなのかどうか、そういった部分をもう少し描いてほしかったです。

また八重が一礼しているのに、政子がやけに手を振っているのは、何か勝ち誇ったように見えてしまいますね。その八重、夫である江間次郎は、未だに彼女にとって家人のままなのでしょう。何やら『風林火山』のヒサと平蔵の関係を思い出します。結婚後も夫を呼び捨てにしていましたし。

文覚が義朝のどくろを持ち歩いているというのには、かの「頼朝公十四(十三)歳時のされこうべ」を思い出します。しかし猿之助さんということもあり、「平家だ平家だ」と力説する辺りは「詫びろ詫びろ」さながらでした。しかも「黒崎さん」もそばにいましたしね。

ところで時政が大番役を務めていた時、源頼政に野菜を持参しています。この時頼政はさほど関心も見せず、後になってあの芋はうまかったなどと言われたため、時政はあまりこの人物をよく思っていないようで、それも頼朝が挙兵しなかった一因となっています。また国衙での野菜の献上、堤に蹴散らされてしまいましたが、そもそもこの時期は飢饉が来るかとも言われており、野菜もさほど豊作ではなかったことでしょう。

そしてりく。悪阻のせいもあって、普段はそう気にしないであろう夫の体臭が気になるようです。また以仁王の挙兵に関しては、失敗するとずばりと言い当てており、夫に対しては、挙兵の機会を失って悔しがるのならともかく、安堵とは何たることと厳しく咎めます。彼女の性格が何となくわかります。

大庭景親と伊東祐親。平家の勢力拡大を今はまだ喜んでいるのですが…。祐親は政子を目代の兼隆に嫁にやれとまで言う始末です。実際この時点では、頼朝が旗揚げをするなど思っていなかったのも事実でしょう。

主人公でありながら何やら地味な義時。義村を連れて国衙に赴き、木簡を盗み見ますが、よく誰にも気づかれなかったものです。それと後白河法皇がいつ出て来るのかと思ったら、ああいう登場の仕方でしたか。三谷さんらしいと言えばらしいです。尤もあの当時、夢占いなどはよく行われていたようです。

あとカラスと源頼政に、『ゲゲゲの鬼太郎』を連想します。カラスはメッセンジャー的なところがありますし、カラスヘリコプター(カラスブランコ)という移動手段もあります。一方頼政、この人は鵺退治の伝説がありますが、平成の終わりになって復活した鵺(地獄の四将のひとり)を、石動零が退治して自分の中に取り込んでしまいます。1000年の時を経てよみがえった鵺ですが、零の鳴弦がかなり堪えるようです。

そもそも鬼太郎は妖怪であり、こういう「あやかし」、呪術的な世界観はこの時代と親和性が高いのでしょう。目玉おやじが、夜に活動するようになったせいで、人間は妖怪を怖がらなくなったと言ってもいましたね。


飲み物-トディ
[ 2022/01/27 01:15 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

演技力の基準と『ステラ』休刊

先日の『どうする家康』予想キャスト関連で、キムタクは誰を演じてもキムタクと書いています。ファンの方には悪いのですが-ちなみに私の場合、木村拓哉さんは好きでも嫌いでもありませんー、イメージを損ねないためなのか、私が今まで観た限りでは、あまりにもイメージが変わってしまうような役があまりなく、いつも本人のイメージそのままのような役が多い、そのため本人と役とのギャップがさほどに感じられないためです。

地で演技をする傾向がある人と、役になりきれる人の違いというのは何だろうなと思います。無論今までも、それまでと違う役に挑戦した、殻を破ったと言われた人もいるでしょうが、たとえば香川照之さんが『龍馬伝』で見せた岩崎弥太郎のような役は、誰でもができるわけではありません。『半沢直樹』の大和田暁もそうでしょう。

また内野聖陽さんの『風林火山』の山本勘助、『真田丸』の徳川家康、さらに『きのう何食べた?』の矢吹賢二なども、それぞれ異なった役を演じ分けています。カメレオン役者などという言葉もありますが、私に取って俳優さんの演技力というのは、やはりどのように「化ける」ことができるかが基準となっています。

ところでNHKの『ステラ』が、2022年3月末を以て休刊することになりました。つまり2021年度を以て終わりを迎えるわけです。

NHKウィークリー『ステラ』休刊のお知らせ

やはりこの時が来たかと思います。私としては、もう少し早くてもよかったかと思いますが、定期購読者もいたようですし、なかなか踏み切れなかったのでしょう。やはり紙媒体を購入する人の減少、そして受信料収入の減少なども関係しているのかも知れません。

それにしても「インターネットを利用したきめ細かな情報発信」とありますが、それとは別にツイッターアカウントが多すぎると思われるので、それを整理してしかるべきでしょう。それから大河や朝ドラを看板番組ととらえているのなら、公式サイトをすぐに削除するのはやめた方がいいと思います。大河の場合1年物であることから情報量が多く、それがサーバ負担となり、そのため翌年の1月末の削除を余儀なくされているのでしょうが、ならば1年間の放送そのものを考えてしかるべきではないでしょうか。

それと以前、『ステラ』のページの多くが広告であると書いたかと思いますが、現在手持ちの分を見る限り、そこまで多くの広告は見られなかったので、あるいは他のメディアと勘違いしたのかも知れません。この点はお詫びいたします。ただ広告に所謂レディースアデランスがあったりするのを見ると、やはり年配層向けであり、若者はあまり購入しないのでしょう。ステラのネット版を作るようですが、それと共に内容も再検討し、TVを観ない若年層向けに発想を変えて行く必要がありそうです。

飲み物-スミスウィックのスタウト
[ 2021/09/23 01:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『古畑任三郎』と『ガリレオ』そして映像作品のシーズンごとの違いについて

先々週辺りから、このブログのアクセス数が多めになっています。恐らくは田村正和さん逝去で、『古畑任三郎』関係の記事へのアクセスが、いつもより増えているためでしょう。とは言え、私はあまり『古畑任三郎』関係の記事を投稿しているわけではありません。「頭でっかちの殺人」、「悲しき完全犯罪」そして「最も危険なゲーム・最後の事件」について投稿している程度です。

あと「古畑中学生」ですが、これはパペットホームズ関連のカテゴリーに入っているので、修正しようと思います。こちらはホームズの正典中、4つの作品がベースとなっていて、三谷さんのホームズ好きが窺えます。

これとほぼ同時期に、『ガリレオ』に関してもいくつか投稿しています。こちらの方が多分多いかと思います。このガリレオこと湯川学の変人性に関して、「ガリレオの変人性」というタイトルで投稿しています。BBCの『シャーロック』とダブった人もいるだろうとその時書いていますが、確かにいくらか似通った点はあります-ちなみに制作は『ガリレオ』の方が先です。このシリーズも最初が2007年、次に2013年に制作されていますが、やはり2007年版の方が面白いかなとは思います。内海薫と岸谷美砂、それぞれのキャラの違いもありますし、OPやドラマそのものの展開など色々理由はあるでしょう。

最初は面白かったのに、第2シーズンから面白くなくなった、あるいは特定のシーズンまではよかったのに、その後はそうでもなくなったという作品は多いものです。たとえば『半沢直樹』も、2013年と2020年ではかなり違っています。ただ私としては、池井戸氏が本当に書きたかったのは、2020年放送分ではないかと思っていますし、半沢が大和田に土下座させたのは、ゴールではなくスタートだったと見るべきでしょうね。

ドラマだけでなく、アニメや特撮についても同じことは言えるかと思います。この作品は今シーズンは面白くない、いや面白いなどと賛否両論あるのは珍しくなさそうです。『はたらく細胞』(実は今回これについて書こうかと思ったのですが、連日のように投稿しているので、もうしばらく日を置くことにします)も1期の方が面白いという意見もあったようですが、これは『はたらく細胞BLACK』のアニメ化も関係しているかも知れません。

いずれにせよ、第1期である程度ヒットした作品だと、次作に対して過剰に期待してしまいがちです。そのため第2期が予想と違うとか、何となく意に沿わないとなると、どうも裏切られたような気分になりますし、また制作側が、第1期の反響に引きずられ、冒険できなくなってしまうというケースも考えられます。しかしシーズンによって、登場人物やキャストは違ってくるわけですから、ドラマにしてもアニメにしても、そのつもりで観た方がやはりよさそうです。


飲み物-アイスコーヒー2
[ 2021/06/02 01:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

大河と特撮ドラマ

大河ドラマそれぞれの作品に、何らかの関連性を持たせられないかというのは今までも書いて来ました。大河と同じ1年物の映像作品と言えば、昔のアニメで1年間放送というのがありました。また特撮物も1年間の放送で、放送終了後に新シリーズが始まります。

実際『仮面ライダー』シリーズの放送回数は、少し前、50回で放送を終了していた頃の大河とほぼ同じです。アニメの場合、毎年違った物を放送してはいましたが、『仮面ライダー』などはそれぞれの放送内容こそ違えど、元々ヒーローであるライダーの活躍を描いているため、大河よりも統一感があり、ライダーを見たいという人の期待には応えているでしょう。

大河の場合、戦国と幕末メインではありますが、様々な時代背景があるため、統一感を持たせるのが難しくなっています。この現状の打開策として、リメイクも含め、主だった時代を一巡した時点でしばらくインターバルを置き、しかる後にまた再開するという方法もあります。

たとえば最初戦国、幕末、源平、赤穂義士物を10年間やった後、何年か置いて、次のラウンドを始めるようにすればいいのです。赤穂義士物が今は難しいのであれば、太平記関連でもいいでしょう。そもそもNHKがどれほど「高品質な作品」を作ったとしても、毎年ではいい加減飽きもくるし、似たような時代ばかり続くのであればなおさらです。

NHKのトップがどう考えているのかは不明ですが、そもそも大河は娯楽作品である以上、如何に視聴者を手放さないかを考えるべきでしょう。少なくとも大河ドラマは同じNHKではあるものの、Eテレの高校講座とは全く違った番組ではあるのです。

特にドラマの場合、ある程度期間を置いてから次の作品を制作した方が、視聴者の期待も大きくなるといえます。つまり「ロス」の時期を作り、数年経って期待度が高まった頃に次の作品を放送するわけです。『半沢直樹』などと同じパターンですね。

それと特撮物は劇場版がありますが、大河には無論それがありません。NHKならではの事情と言えるのでしょうが、仮に大河で固定ファンがついた作品の場合、如何にもそれが物足りなく感じられます。劇場版とまでは行かずとも、好評であった大河のスペシャルバージョンを作るという方法もあります。こういう部分が、NHKは「お客」であり「スポンサー」である視聴者を大事にしていないなと思う所以です。

飲み物-冬のティータイム
[ 2021/03/11 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

ドラマについて思いつくままに

大河に限らず、ドラマというのは元々はフィクションです。

いくらTV(あるいはPC、タブレット、スマホ)で観ているシーンが素晴らしい、感動的であると思っていても、実際の現場には多くのスタッフが周りを取り囲んでいて、あれこれ指示を出しながら、何度もテストを繰り返して撮影しているものです。これはメイキング画像や映像などを見ると一目瞭然です。
しかしフィクションとは思いつつも、あまりにありえない創作が出て来ると、やはりこれは如何なものかと思ってしまうものです。これに関しては、以前「フィクションの中の非現実」というタイトルで何度か投稿しています。

私も昨年の秋に、CSで放送された昔のホームドラマ(2クール)などを観ましたが、この手のドラマは「ホーム」だけあって、特定の家庭を中心としたコミュニティの中の人間模様、人々の幸せあるいは悩みなどが描かれているものです。無論トレンディドラマ、その後の時代なども似たようなものです。
もちろん、そのようなジャンルだから仕方ないとも言えますが、あまりにも主人公やその他の登場人物に取って都合のいい展開、お膳立てされ過ぎたような状況は、やはりどこか嘘くささを感じてしまうものです。フィクション=嘘であることは仕方ないにしても、どこまで「嘘くさくなく」描くか、逆にその嘘くささを逆手に取って、『半沢直樹』の半沢と大和田のような関係に持って行くかのどちらかになるのでしょう。尚、個人的に後者の嘘くささは結構好きです。

しかし前出のホームドラマですが、家庭を描いたドラマというのは、昭和でやはり終わったのだろうなと思います。逆の見方をすれば、そのせいで、家庭、特に家族の描写にはどこか昭和のイメージがつきまとうようになります。別に平成の家庭を描いた作品があってもいいのですが、平成になるとドラマの中心が職場をはじめ、家庭を離れた場所に移る傾向が見られるようになったせいでしょうか。
このため家庭や家族の描写が、今なお昭和のドラマにいわば縛られた感もあります-尚ホームドラマというよりも、家族そのものを描いた、たとえば向田邦子さんのスペシャルドラマ的なものは割と好きです。そして言っては何ですが、これが既得権益のようになり、未だに昭和のよさのみが語られるようなふしがあるのには違和感がつきまといます。

このドラマ、楽しんで観ていた方がおられたら申し訳ないのですが、以前『ひよっこ』の本放送(見たい俳優さんが出ていたので)を観たことがあります。高度成長期の東京が舞台でしたが、その当時のレトロでよき昭和のイメージが強すぎた印象があり、そのせいでやはり馴染めませんでした。尚私は、この朝ドラはこの回を含め数回(ウエイトレス編)観た程度です。
同じ昭和でも、『マッサン』や『まんぷく』は、ウイスキーの醸造やラーメンの商品開発などがメインのせいか、そこまでの印象は受けませんでしたし、それより前の『ゲゲゲの女房』や『芋たこなんきん』なども結構面白く観られたので、時代背景がどうこうというより、何を描いているかが、私としては善し悪しの決め手になるようです。特に『芋たこなんきん』の如何にもの大阪らしさは、結構好きでした。

現時点では昭和生まれ、しかも昭和30年代から50年代を知っている人が多いせいか、こういう昭和的描写をありがたがる人も相当数いるようです。しかし、ならばそういう人が『JIN-仁-』や『半沢直樹』をどのように観るのかともまた思うわけで、もしも、比較的高齢でありながらこの手のドラマに関心を示すのならば、時代背景のみに囚われず、ドラマの面白さそのものを観ることができる人なのでしょう。

その一方で、隠れたるヒットメーカーとして健闘しているテレ東には、もっと踏ん張ってほしいところでもあります。何よりも『孤独のグルメ』の、あのドラマとドキュメンタリーのコラボと言った構成は、本来は今後のドラマのお手本になるかとも思うのですが。
『きのう何食べた?』もしかりでしょう。そう言えばこのシリーズの脚本の安達奈緒子さんは、『おかえりモネ』の脚本も書いていますね。西島さんと内野さんが出る以上、これは当然と言うべきでしょうか。

あと以前の大河観連の投稿分から、『いだてん』終了時のNHK木田総局長の、『麒麟がくる』に関するコメントをもう一度ご紹介しておきます。

「『いだてん』とはまったく内容の異なる、正攻法の戦国時代の大河ドラマ。多くの人に楽しんでもらえれば」

実際私もこの時、正攻法で行った方が視聴者が逃げないのにといったことを書いていますが、果たしてこの大河は「正攻法の戦国大河」だったのでしょうか…。演出などは、一部『いだてん』と似通っていたようにも見えたのですが。


飲み物-クリームとココア
[ 2021/02/12 00:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』に北大路欣也さんが出演

『青天を衝け』の新キャスト発表です。
北大路欣也さんが徳川家康役で出演することになりました。

【新たな出演者発表】
北大路欣也さん演じる「徳川家康」が登場します!
(NHK ONLINE)

こうして見ると、流石にベテランの、しかも時代劇俳優としての貫禄が漂います。
最近は『半沢直樹』の中野渡頭取や、『三津屋清左衛門残日録』の主人公清左衛門の役のイメージが強い北大路さん、『花燃ゆ』の毛利敬親以来6年ぶりの大河出演ですね。松本白鷗さんが、かつて『黄金の日日』で呂宋助左衛門を演じ、同じ役で今度は『真田丸』に登場したのを思い出します。
ちなみに『三津屋清左衛門残日録』は、第5作の制作が発表されています。

しかし、なぜ「幕末大河」のはずの『青天を衝け』に、家康が登場するのでしょう。
ご本人のコメントにある、「僕にとってまったく経験したことのない挑戦」とは何なのでしょうか。
まさかのタイムスリップ展開なのか、あるいは、いずれかの将軍(恐らく慶喜)の夢枕に立つとか、そのような設定なのか。
詳しくは観てからのお楽しみということでしょう。

ところで今回も衣装は黒澤さんですが、この人はやはり江戸時代に限定していただきたい。流石にこの時代、特に幕末だと、真っ赤とかショッキングピンクの衣装を目にせずに済みそうです。

あと10日で『青天を衝け』スタートです。

飲み物-冬のティータイム
[ 2021/02/03 23:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

フィクションの中の非現実 その1

今年の流行語大賞が、やはりと言うか何と言うか「3密」に決定した由。昨年はワンチームだったから、何やら最近数字に縁があるなと思わなくもないのですが、まあ偶然でしょうね。

さて本題に行きますが、最近とあるドラマに関する賛否両論の意見を目にしました。私はそれを観ていないので何とも言えないのですが、要は主人公無双で、無能もしくは凡庸な上司を差し置いて諸問題を解決して行くという筋書きで、その描写に関して色々意見があるようです。実際これを視聴した人の意見で、ドラマのスタッフやキャストはいいが、この主人公無双に感情移入するのは、それは現実逃避ではないかというのもありました。

確かにその主人公に自らを重ね合わせる、感情移入することで、現実の鬱憤を晴らしたくなることもあるでしょう。しかしそれはともかくとして、ドラマとはそもそもフィクションです。その中で描かれる世界は、やはり現実とは違うものなのですが、それをドラマだからと言って、あまりに誇張してしまうと、フィクションの中でさらに非現実的なことが起こってしまうことになります。ドラマだから、フィクションだから何をやってもいいというのは、ちょっと違うのではないかと。

視聴者が感動するだろうという前提で、少々大げさなシーンをこれでもかとぶち込むのは、却って興ざめなところもあります。そもそも私は、ドラマに何が何でも感動や希望を求めるというわけではなく、観終わったそのうえでなにがしかの感慨を覚えたら、それでいいと思っています。

私は以前日曜劇場の『ノーサイド・ゲーム』について書いたことがありますが、これも試合のシーンでは、心を揺さぶられるものがありました。しかしただの感動物語ではなく、勝たなければチームがなくなるかも知れない、負けるわけには行かない、少ない予算でどうやって強化するかといった、日本の企業ラグビーチームならではの現実的な悩みもまた含まれていたわけです。『半沢直樹』にしても、主人公があれこれやってしかも順風満帆というのであれば、そこまで面白くは感じなかったでしょう。半沢が常にリスクを負った身であるからこそ、少々オーバーなことをやっても許容範囲内だったのです。

また昔のドラマでも、主人公無双とは言わずとも、主人公もしくは主要登場人物偏重と思われる部分があり、周囲の人物が彼や彼女、あるいは彼らをサポートすべく動いている部分があります。確かに主要な人物が主要な位置を占めるのはわかります。しかしそれ故に、そういった人物がどこか特別な存在と化してしまい、人間関係がおかしくなってやしないかと思われるところもあります。これもまた問題でしょう。

前出のドラマに関する意見を見て、思い出したのは『麒麟がくる』です。これについてはまた書きますが、この場合は戦国時代が舞台ということもあり、寧ろ主人公無双であるべきなのです。しかし残念なことに、「オリキャラ無双」になっている感があります。以前からその傾向は感じられましたが、今はそれがエスカレートしているようで、前回分を観た人によれば、オリキャラを出すために子供に怪我をさせるシーンまであったようです。そうまでして出す必要があるのでしょうか。

このテーマに関しては、折に触れて何度か書いて行く予定です。
(2020年12月2日一部加筆修正)

飲み物-ホットカフェオレ
[ 2020/12/02 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

70年代ホームドラマと2000年代以降のドラマそれぞれの男女関係

数日前に投降した、1970年代のドラマ『ありがとう』シリーズ関連の記事についてです。ここでご紹介している関連サイトでは、主人公とその恋人は「身分の違い」云々とあり、さらにその恋人のことなのでしょう、「星の王子さま」なる表現が使われていますが、「白馬の王子」のことと思われます。それ以外にも「玉の輿」ともあり、実際この言葉は今も使われますが、個人的には寧ろ「シンデレラ・ストーリー」ではないかと思います。

ちなみに以前、医療ドラマと医療関連シーンについてのあれやこれやという投稿で、男女(あるいは男性もしくは女性同士)のどちらかが病気になって、一方が看病をしていることで距離が縮まり、仲が深まって行くといったことを書いています。実は先日、このシリーズの再放送分をアップされている方のブログを偶然見つけたのですが、それによるとやはり似たような場面が登場します。この主人公は看病のプロである看護師で、またかなり献身的であるようです。無論この当時は、それはそう珍しくないことではあったのでしょうが、今だとミソジニー的だと批判されそうな雰囲気でもあります。実際シンデレラというキャラそのものが、今ではジェンダー論で取り上げられることも多いです。

その同じ投稿の終わりの方で、私は

しかしやはり私としては、2000年代以降の『JIN-仁-』や『相棒』、『ガリレオ』、前出『半沢直樹』などから受けるメッセージの方が、時代が近い分インパクトが大きく感じられます。その当時は存在しえなかったゲイカップルのドラマ、『きのう何食べた?』もまた然りでしょう。

とも書いています。
この中で『相棒』の杉下右京はバツイチで今は妻子はおらず、『半沢直樹』の主人公は既婚で、2013年シリーズはかなり家族の存在が大きかったものの、2020年シリーズではそこまでではなく、寧ろ東京セントラル証券の部下だった森山が「女房役」的な部分があります。

その一方で『ガリレオ』と『JIN-仁-』ですが、両作品とも主人公である男女が、ひょんなことから出会うことにはなるのですが、一緒になるということはありません。かつてのホームドラマにありがちな、結婚して家庭を築くという展開にはならず、本当は互いに思ってはいるものの、自分自身でそれを打ち消してみせたり、様々な理由で両者の恋が実らないという形で結末を迎えます。そのため、なぜ彼らは自分の気持ちを否定し、夫婦として添い遂げられなかったのか、それらのメッセージに色々考えさせられる部分があります。

『きのう何食べた?』も、男性同士のカップルである以上、男女が結婚して家庭を持つ展開とは明らかに異なり、それどころか筧史朗の方は、ゲイであることのカミングアウトすら戸惑う始末です。こういった事情を考えると、今の時代はドラマの舞台や設定が複雑化しており、社会の様々な在り方がクローズアップされているという点が、恐らくは大きなインパクトを与えているのでしょう。無論、半世紀ほど前のドラマはよく知らないけれど、ここ10年ちょっとなら実際に観ていることもあり、そういった時間的な近さや実際の視聴経験が、ドラマが与えるメッセージを知るうえでの手掛かりになっているとも言えます。

ところで、上記の投稿のその次に書いていた『プライド』、これの第1巻を観たところ、この中にも「病気の男を看病する女」のシーンがあります。キムタク演じる里村ハルが、雨に濡れて風邪を引き、所属アイスホッケーチームの親会社のOLで、友人の夏川の彼女である村瀬亜樹(竹内結子さんが演じています)の部屋へ転がり込みます。実は亜樹は彼に腹を立ててはいたものの、薬を飲ませた後にホットレモネードを作ったり、リンゴをすりおろして食べさせたり、最終的には泊めてあげたりもするわけです。このハルは恋愛には極めてクールなのですが、彼女が自分の求める「古き良き時代の女」ではないかと思い、徐々に恋愛に対する姿勢が変わってくるわけで、これはまた機会があれば書くことにしましょう。

飲み物-ホットウイスキー
[ 2020/11/01 00:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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