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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『舞いあがれ!』第13週「向かい風の中で」第1話

第13週第1話(第61回)です。


舞は東大阪へ帰ることになる。祥子を始め貴司、美知留と朝陽が見送る中、舞は朝陽に、星について色々教えてくれてありがとうと言って出て行く。東大阪に戻った舞はそのまま病院へ向かう。浩太は元気そうで、診断は胃潰瘍だった。さっさと退院したいと言う浩太に、お医者さんが1週間は入院で言うてはったとめぐみ。しかし浩太は仕事していないと落ち着かないと、メール確認のためのPCと手帳を持って来てくれと頼む。

病室に久留美がやって来る。この病院は久留美の勤務先だった。浩太が搬送された時、救急外来に彼女がいて助かったと言うめぐみ。舞も久留美に礼を言う。久留美はその後用があって出て行くが、舞はその夜祥子に電話を入れる。祥子はなぜ倒れたのかを尋ねる。胃潰瘍と聞き、仕事のストレスねと言う祥子は、五島のうどんを送ることにする。そしえ朝陽は、貴司と星を見ているらしい。2人にも、お父ちゃん大丈夫やったて伝えといてと舞。

そして舞はめぐみに、浩太の病気について尋ねる。浩太は工場で、胃の辺りを押さえてうずくまったのである。顔が真っ青で脂汗が浮いていて、慌てて救急車を呼んだとめぐみ。疲れがたまってたんやと思うと言い、舞も祥子がストレスちゃうかと言っていたと話す。

そしてめぐみは、リーマンショックで仕事が急に減り、自動車部品の注文もなくなり、新しい工場の分の借金の返済も難しく、社員の給料も家の貯金から捻出している有様であることを話す。そのため浩太はあちこちの会社を訪れ、仕事を貰おうとしていたのである。何も知らなかったと言う舞に、心配かけたくなかったとめぐみ。そしてめぐみは、近い内に悠人が帰ってくると言う。

その翌日、浩太の見舞いに行った舞とめぐみは、浩太が言った通りPCを持参し、また歩みノートと浩太が呼ぶ日誌も持って来ていた。この歩みノートは、株式会社IWAKURAができた時から浩太がつけ始めたのである。舞は許しを貰ってノートを見せて貰う。それには日々の出来事だけでなく、ネジのアイデアやこれからの夢なども書かれていた。舞が声に出して読み始めたため、声出すなと言いつつも浩太も楽しそうだった。

めぐみは工場に戻り、社長はと訊く笠巻に、すっかり元気で仕事を始めてたと言い、笠巻と結城にそれぞれの試作品について尋ねる。その時結城の携帯が鳴るが、なぜか出ようとはしなかった。一方舞は病院でリンゴをすり下ろしながら、ディスプレイを覗き込みつつ、顔をしかめる浩太にあまり無理せんといてなと注意する。

今が正念場やよってなと浩太。飛行機の部品も作れる大きな工場を建てたい、今その入り口に立てたとこなんや、ここを乗り越えたらぐっと夢に近づけると言う。舞かて訓練を乗り越えてパイロットの夢に近づいたんやろ、それと同じやと浩太。舞も訓練は、大変やったけど楽しかったこと、仲間の力を得て元気が出て、もうちょっと頑張ろうと思ったこと、そして初めて一人で空を飛んだ日は楽しかった、頑張ったんはこの日のためやったんやなと話す。

お父ちゃんもその日のために頑張ってんねんなとの言葉に、そうやでと浩太。その時久留美が、見舞客を連れて入って来る。それは悠人だった。悠人は笑顔も見せず、大阪の会社のリサーチに来たそのついでだと言い、リサーチと訝る浩太に、客の金を預かって有望な会社に投資し、金を増やすのが俺の仕事やからなと言う。

ヘッジファンドとはそういう仕事かと訊く浩太に、そうや悠人は答え、リーマンショックも俺に取っては絶好の稼ぎ時やったわとずけずけと言う。みんなしんどい思いしてんのに、その言い方はあれへんやろがと浩太。しかし悠人はこのへんの町工場はそうだろうが、ちゃんとしてるところは生き残るし、そうやないところは潰れると言う。

どういう意味やと言う浩太に、この仕事見てきた現実やんと言い、待ち合わせがあるからと、土産が入った紙袋を渡してさっさと出て行った。その後舞はノーサイドで悠人と会い、IWAKURAの窮状、そして浩太が無理して倒れたことを伝える。

会社とかお金のことに詳しいなら、会社の立て直しを手伝ってくれないかと持ちかける舞。しかし悠人の携帯に電話が入り、大事な用件だと悠人は席を立ってしまう。そして浩太の体調も戻って退院できることになったが、様子を見たいので定期的に通院してくれと言われる。ともあれ浩太もめぐみも舞も、一応は安心する。


東大阪に戻った舞ですが、お父ちゃんは意外に元気そうでした。どうやら会社の経営難によるストレスが原因のようで、しかしそういう中でも、浩太は病室で仕事を続けようとします。そして舞に黙っていた会社のことを、めぐみは初めて話すことになります。予想外に大変なようですし、貯金から給与分を出していると言っても限度があるわけで、会社そのものを立て直す必要がありました。

舞はそのことで見舞いに来た悠人に相談しますが、どうも悠人の素っ気ない態度から見る限り、あまり協力的とは言い難いようです。何よりも悠人も、顧客を優先したいわけですし。しかしリーマンショックは稼ぎ時など、そのリーマンショックが原因で倒れた父親の前で平然と言うのも、如何なものかとは思いますが。ところであのノート、歩みノートと言うのですね。

そして世間がリーマンショックで揺れている中、五島だけは別の時間が流れているように見えます。貴司もたまたまばんばの家にやって来たわけですが、朝陽とはどこか通じ合うものがあるせいか、よく面倒を見ているようです。ところで東大阪と言えば、27日に高校ラグビーが開幕しています。


飲み物-ティーカップと紅茶
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[ 2022/12/28 01:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 83その3

『武将ジャパン』第45回関連記述への疑問点、続きです・

1.今週の八幡宮の階段は、まるで儀式の祭壇のようでした。
そこに二人が置かれ、殺し合う。
何か台本でもあるような、運命に吸い取られていくような。
二人とも美しい。神が選んだ最も美しい生贄のようで、見ているだけでも胸がいっぱいになりました。
無惨なはずが、荘厳で、圧倒されて何がなにやらわからない。

実際八幡宮で儀式は行われていましたね。
そして武者さんが
「荘厳で、圧倒されて何がなにやらわからない」
と評価するこの光景を作り出した一因が、義時が泰時を「聖なる儀式の邪魔をするな」と止めたこともまた関連しているのなら、何やら皮肉な話でもあります。これを作り出したのは、義時と義村と言ってもいいでしょう。

2.天命が選んだMVP:“厳寒三友”の梅こと北条泰時
「厳寒三友」があります。
松竹梅です。今では酒か、弁当の等級のように思えますが、由来は風流です。
松と竹と梅は、寒い冬でも生きる姿を見せてくれます。そのことが、逆境でも生きる己を励ますようだということで、宋代以降の文人に愛されてきました。

「天命が…」は小見出しです。で厳寒三友はいいのですが、
「今では酒か、弁当の等級のように思えますが」
はないのではないでしょうか。やはり慶事には欠かせないし、もうすぐお正月ですが、その飾りつけにも当然用いられます。またこの厳寒三友ですが、梅、水仙、竹のことをもこう呼ぶようです。
で、梅は他の季節に先駆けて裂くという意味があり、それから女子教育の先駆者である津田梅子の話になり、また北条家の梅は泰時だとなっています。

3.御成敗式目を制定し、撫民政治を行なおうとした。時代の先駆者なのです。
義時がドス黒い顔で「北条の思うままの鎌倉にする」というと悪どく聞こえるけれども、このあとに泰時という梅が咲くのだと思えばよいことにすら感じられる。

この場合梅、先駆者はどう考えても頼朝か義時ではないかと思うのですが…。
しかも

4.一方、このドラマの小栗旬さん、山本耕史さん、生田斗真さんはそうではない。
ドクゼリ、ドクウツギ、トリカブトだと思いますね。
義時は松だと書いたけれども、毒があるからそれでもよいかなと。
そうそう、「寒い」と言いながら死んでいった仲章は冬になると枯れる草花ですね。
新時代を担う人材ではありません。残念でした。

「生田斗真さん」と「仲章」は同じだと思います。で、それぞれトリカブトと一年草に例えられていますが、非常に興味深いことがあります。このトリカブトは1年で枯れる一年草とされていますが、実は疑似一年草に分類されます。これが何かと言うと、本来は1年で枯れるにも関わらず、元々の根から別の根が分離して、翌年また花を咲かせるという植物のことです。まあ仲章のような人物はこの後の時代も出て来ると思われるので、こういう妙にしぶとい植物にふさわしいのかも知れませんね。

しかもずべて毒のある植物に例えるのもなんだかなあ…と思いますね。毒がなくても棘がある花に例えられることもできるでしょう。

そしてこの回に関して、

5.『麒麟がくる』の最終盤もそうでした。
このゾクゾクするような奇妙さがある回でした。

『麒麟がくる』の終わりの方は、結局山崎の合戦がなく、何やら光秀と思しき人物が馬で駆けて行き、駒がそれを見ているといった印象で、私としてはそこまでぞくぞくする感じではありませんでした。一方同じ本能寺後を描いた、『国盗り物語』総集編の終わりの方は、ぞくぞくするものがありました。

で、その後

「歩き巫女の言うことは正しい。あの八幡宮のそばにいたものたちは個人差があれど、天命に呑まれています。
巫女はわかっているから警告する。主人の命令と、親の仇討ちが完了していて、空洞であるトウにも入り込んでくる」
「義時の心には穴が空いている。まずそこを塞がないと何を入れても満たされないのに、それができない。天命がどんどん流れ込んでいっておかしくなっている。その箱の中で、かつての義時は沈んでしまった」
などと書かれていますが、何とも具体性に欠ける文章のように見えます。こういうコラムでは、わかりやすく書いてこそのものだと思うのですが。

6.そんな義時が、己を模した仏像を運慶に依頼するところで、もう頭をぶん殴られたような衝撃がありましたね。
君主というものは、往々にして神に挑むことがあります。

義時は君主ではないでしょう。君主は帝のはずです。

そして宗教の権威と権力者の話になり、キリスト教圏だと、破門されたら皇帝と言えども謝らなければならないと、『カノッサの屈辱』を引き合いに出し、それが近世へ向かう中、教皇を無視してよい仕組みを考える王が出てくる、国王が宗教の頂点を兼任する、イングランド国教会ですなどとあるのですが、まずその王の名前を書きましょう。ヘンリー8世ですね。そしてこの場合は、キャサリンと離婚して、アン・ブーリンと結婚するという理由があったはずなのですが。

7.朝敵になるということは、日本人の価値観では最低最悪のはずだった。それを義時は軽やかに楽しんでそうしているようだ。
朝敵会津の弁明を聞くのか!と、一部で文句をつけられた『八重の桜』どころの話じゃない。
あのドラマで吉田松陰を演じた小栗旬さんが、狙い澄まして神との戦いに挑む様をこの作品ではやっている。
恐ろしいことです。さすが新選組を大河の主役にして描いた三谷さんはものがちがうと改めて思います

幕末はどちらが朝廷を担ぐかで2つの敵対する勢力があったわけで、この時代とはその意味で違うと思いますが。そしてあの大河の吉田松陰ですが、彼は元々兵学者で、しかも幕府に対抗した人物ですが、それが義時とどうつながるのでしょうか。

で、小島毅氏のことについても書いていて、
「イデオロギーに敏感な小島先生は、2021年の徳川慶喜にむしろ不満があったと推察(そもそもあの儒教解釈があまりに雑なドラマを好きになる理由がないとみた)」
何かにつけて昨年のを叩きますね。本当に雑でしたか?それに希望的観測では。

それから。

8.日本人は無宗教なのではありません。
日本だけでなく中国もあてはまりますが、複数の宗教を同時に信仰できる。
日本は儒教・仏教・神道。
中国は儒教・仏教・道教。

中国はともかく、日本は神道という土台があり、その上で様々な宗教が共存しているとこの場合考えるべきかと思います。

9.神道の頂に立つ後鳥羽院を、仏教をかざした武士が倒す。
それこそ日本史だろうが、我々の歴史だろうが、そうして成立した武士に日本人は畏敬の念を感じているから、サッカー代表をサムライと呼ぶのではないか?

別に神道は帝のものだけではないし、仏教は武士だけのものではありません。仏教は寧ろ朝廷が庇護して来たところもあります。そして
「そうして成立した武士に日本人は畏敬の念を感じているから、サッカー代表をサムライと呼ぶのではないか」
野球も侍ジャパンですし、またこれは日本のチームではありませんが、今年トンガで起きた津波災害のチャリティ・マッチとして、6月に行われたラグビーの試合でも、在日トンガ人選手によるチームは、トンガサムライXV(フィフティーン)でした。ちなみに相手は日本の、若手中心チーム、エマージング・ブロッサムズです。

最後に視聴率です。

10.視聴率については私なりの意見を記しておきたいと思います。
(中略)
ネット配信が普及した現在は、記録も容易なことから、特にその傾向が強く、海外ドラマの宣伝を見ていると「驚異的な視聴回数を記録!」といったコピーがついています。
ではなぜ日本では、未だ古めかしい基準に頼っているのか?
メディアや読者の感覚がアップデートされてないというのが大きな理由の一つ。
もう一つ、視聴者数と視聴回数が公表されていないことも確かですが、例えば大河についてNHK側が把握していないわけがありません。
(中略)
例えばNHK朝の連続テレビ小説『おかえりモネ』は、視聴率は低いものの、NHKプラスの視聴回数がかなり高かったため、NHKとしては成功とされているようです。
『鎌倉殿の13人』も、視聴回数は公開されておりませんが、かなり高いとか。

自分が好きな作品ばかりですね。ちなみにNHKプラスで鎌倉殿を観たことがありますが、途中まで観て繰り返しで都合5回ほど観ています。こういうのは5回としてカウントされるのでしょうか。ならば回数が増えてもおかしくないと思います。
それに武者さんは今回はこう書いていますが、『青天を衝け』について、確か世帯視聴率を基準にしていた記述があったと思われます。もしそうだった場合、なぜこちらはNHKプラスの再生回数でカウントしないのでしょうか。

それと
「メディアや読者の感覚がアップデートされてないというのが大きな理由の一つ」
何だか失礼な言い方のようにも取れるのですが…。

11.作品が高評価かどうだったかについては、雑誌の広告なり、書店を歩けばわかります。
歴史雑誌が秋以降も特集を組んでいるか。
歴史雑誌以外でも、記事が掲載されているかどうか。
この点で、2021年と2022年の大河ドラマではかなりの差がついています。

それを言うのであれば、昨年とある大手書店で、渋沢栄一関連の本が11月頃になっても並んでいるのを目にしたことがあるのですが。

そして
「ネット記事と異なり、確実に利益が出そうでなければ紙媒体は掲載しません。ゆえにそこから判断できる。
今年は成功でしょう」
ネット記事が全く採算度外視をしているとは思えないのですが。
それと、「今年は成功」と言うのは最早お約束のようになっていますね。また紙媒体が後々まで特集を組んでいたら「成功」なのでしょうか。紙媒体を買う層は大河視聴層とかなり被ると思われますが、ドラマとしての成功は紙媒体が売れる入れないで決まるのでしょうか。


飲み物ー暖炉とお酒
[ 2022/12/03 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』第8週「いざ、航空学校へ!」第2話&第3話

第8週第2話(第37回)と第8週第3話(第38回)です。


第37回
航空学校に入学した舞は女子寮の部屋に行き、同室の矢野倫子(りんこ)に挨拶をする。てきぱきと荷物の整理をする自分を見ている舞に、矢野は怪訝そうな顔をする。男子ばかりと思っていたので安心したと舞は言うが、倫子は意に介してなさそうだった。その矢野の服や私物、本なども、舞が恐らくは初めて目にするものであり、舞はいささか気おくれしながらも自分の荷物の整理をする。そしてベッドと棚の間に持って来たばらもん凧を取り付ける。

授業が始まった。舞と共に学ぶのは18名の学生で、宮崎で510時間の基礎知識の講義を受けることになる。その後は帯広のフライト過程が待っていた。クラスの担当は面接官を務めていた都築英二だった。都築は6人ずつの3つのチームを作る。そして食事もその6人で摂ることになる。6人の中で、真っ先に自己紹介をしたのは舞だった。大阪出身と訊いて、チームの1人水島祐樹が何か面白いこと言ってよとからかい、矢野がそれを窘める。

ついで矢野、眼鏡をかけた中澤真一、吉田大誠と自己紹介を終える。この吉田は声が小さかった。最後は例の柏木弘明が、不愛想に自己紹介をして終わる。舞は皆がどこから来たのかと尋ねるが、それは意味あるのかと柏木。一緒に勉強するから知っていた方がいいと舞は言うが、慣れ合う必要はないと柏木は素っ気ない。

授業中舞はうまく答えられず、柏木がフォローする。舞以外の学生は専門用語や質問の意味をきちんと理解しており、的確な回答をしていた。舞は柏木に礼を述べるも、柏木は例によってポーカーフェースだった。後れを取り戻そうと勉強する舞を尻目に、矢野はどこかへ出かけて行った。しかし矢野は座席位置の調整の手順について、よどみなく回答して舞を驚かせる。

舞は1人部屋で勉強に励むものの、矢野はその後も出て行き、気になった舞は後をつけてみる。倫子は男子寮のある部屋に入る。その後も倫子は、コックピットのやり取りで完璧とも言える英語での会話をこなし、都築はノートに何やらメモっていた。その後も倫子の男子寮行きは続き、舞はドアに耳を付けて何が行われているか知ろうとする。そこへ吉田が現れて不思議そうな顔をし、舞がドアに体をぶつけたため倫子が中から現れ、つけてきたのと問いただす。

倫子は舞を連れて部屋へ戻る。実は倫子は勉強しに男子寮に行っていたと答える。ここでやったらええやないですかと舞は言うが、勉強できない人とやっても成績上がんないでしょと倫子は言い、すぐにその言葉を詫びる。着替えてメークしているのはなぜかと舞は尋ねるが、この方が気合が入る、すっぴんで部屋着だと緊張感でないと倫子。

自分の言葉に素直にうなずく舞に、倫子はこう言う。
「あなた、もっと要領よくやらないとやっていけないわよ」
倫子は舞の素直さに呆れつつも、一緒に行くかと誘う。先輩に聞いたほうが早いとの言葉にうなずく舞。その後食事のカレーを美味しそうに頬張る舞に、分かりやすい顔しているねと矢野は言い、そして自分を呼ぶときは倫子でいいと言う。

そこへ水島と中澤も合流するが、同じ頃都築が食事を済ませて立ち上がる。都築は例のノートをまたも手にしていた。中澤はそれに目をやりつつ、食事中も気が抜けないと言う。都築は学生たちの日常生活をもこまめにチェックし、それを都築ポイントと呼ぶらしかった。

第38回
中澤も実際、この都築ポイントの詳しいことは知らなかった。しかしそのメモが、帯広でのフライト過程に引き継がれるらしいから、要注意だと言う。舞は急に不安になる。その後授業で、日本からアメリカへの飛行経路を巡って、倫子と柏木は意見をぶつけ合うが、その間も都築はメモを取っていた。そして、次回までにグループの意見をまとめておくことになる。

クリスマスも間近で、舞と吉田は談話室でクリスマスツリーを飾っていた。舞は倫子が、柏木の意見は通したくないと言っていたことを話す。吉田は最短距離を取る柏木、遠回りでも安全安心な飛行をしたい倫子、形は違えどどちらも志の高いパイロットを目指していると言い、舞はその言葉に感心する。

しかしどうにかうして意見をまとめなければならず、舞はクリスマスパーティーを提案し、舞は土曜日にパーティーをやろうと決め、まず倫子に話すが、柏木がいると嫌だと倫子はにべもない。中澤は、土曜日は妻子が来ることになっていた。この時舞は中澤が既婚であることを知る。そして水島は合コンを理由に断り、柏木はやはりこの話に乗ろうとしなかった。

柏木が来ないなら行ってもいいと倫子。しかしそれではこのパーティーの意味がないと舞は迷う。食べ物を用意しなければと言う倫子に、自分が作ると舞は言い、お好み焼きを準備する。クリスマスらしく帽子やトナカイの角をつけたAチームのメンバー3人が談話室に集まる。何でお好み焼きと尋ねる吉田に、実家の隣がお好み焼き屋さんだと答える舞。

クリスマスはチキンでしょと言いつつ倫子はお好み焼きを口にし、一言美味しいと言う。吉田も嬉しそうに頬張るが、その時合コンをキャンセルした水島が実家からの差し入れだと言って、ダンボールを持って来る。水島の実家は、北関東のスーパーマーケットチェーンで、中にはスナック菓子やラーメンが入っていた。大阪育ちの舞はミズシマストアについて吉田に尋ね、水島は食料と一緒に入っていた母からの手紙を見る。それにはこう書かれていた。
「気が済んだら帰ってこいとお父さんが言っています」

そこへ都築もやって来てあとの2人はと尋ねる。その頃中澤は妻に電話をし、何やら言い争う。部屋を出た中澤は偶然会った舞からパーティーのことを知り、飲みたい気分だと談話室に向かう。その舞は柏木を呼びに行き、都築が来ていること、協調性があるところを見せないと、何を書かれるかわからないと談話室に彼を連れて行く。また舞は倫子に、柏木が謝っていたと嘘を言い、柏木もばつを合わせる。

お好み焼きを平らげた柏木は、もう一枚焼いてくれと言う。舞が作るお好み焼きを、興味深そうに見つめる柏木は、これがお好み焼き初体験だった。まさか御曹司か、そう言えば特技が乗馬だったという声が飛び交い、水島は彼の父が元パイロット、母が元CAの航空エリートであることを明かす。

道理でいつも自信満々なわけねと倫子は言い、自覚のないところが如何にもエリートと言う。彼女はかつて商社にいて、そういう男たちを見てきた、ここにいる男たちだって、大した苦労もしていないのに自信だけは一人前と言い、場の空気が悪くなりかける。舞はそちらの方に気を取られ、柏木のために焼いていたお好み焼きを焦がしてしまう。


舞が初めて家族や身内から離れ、寮生活を始めます。同室の矢野倫子は5歳年上で、さばけた感じの人物でした。舞にはかつての吉良冬子同様、何か憧れを感じさせる人物でもあるようです。その倫子は毎晩のように出かけて行き、気になった舞は後をつけて、先輩の部屋で勉強していることを知り、倫子ももう少し要領よくしなきゃと舞を誘います。自分でこつこつ努力することに慣れていた舞には、新たな体験でした。

一方で都築教官は、学生たちの日常の行動をメモしているようです。しかも授業中にも、学生の態度をチェックしているようで、都築のいる場所では気を抜けなくなっていました。一方舞が所属するAチームでは、柏木と倫子がそれぞれの主張を巡って対立するようになり、舞は親睦の意味でパーティーを開こうとします。しかし案の定柏木は来ようとせず、倫子は柏木が来ないなら行こうと言い出します。

舞が準備したのはお好み焼きで、あのうめづのメニューも入っていました。倫子も吉田も美味しそうにお好み焼きを食べ、そして都築もやって来ます。舞は都築が来ていることを理由に、柏木を談話室に連れて来ます。その柏木は初めてお好み焼きを食べ、舞におかわりを注文します。彼は元パイロットの父と元CAの母を持つ、いわば航空エリートでした。しかし倫子はかつて商社に勤めており、そういうエリートたちを嫌っていました。

一方水島も、大手スーパーチェーンの経営者の息子で、母は本当は父の跡を継いでほしいようです。中澤も本当は妻と折り合いがよくないようで、チームのメンバーの人となり、家庭環境が明らかになって行きます。そして舞、柏木が謝っていたと倫子に言って取り繕う辺り、彼女も成長しつつあるようです。

ところで先日のコーヒーをこぼしそうになるシーン、そしてお好み焼きを焦がすシーンが、『ちむどんどん』にそっくりだと批判する声もあるようです。見方は様々ですが、私はそうは思いません。確かに両者に共通するシーンはありますが、描かれ方やそれまでのいきさつがかなり異なるからです。

あと倫子を演じる山崎紘菜さん、かつてラグビーのアンバサダーを務めていましたね。


飲み物-冬のティータイム
[ 2022/11/24 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』第6週「スワン号の奇跡」第4話

第6週第4話(第29回)です。

記録飛行が終わり、秋のパイロット選考が行われる。舞は尚もトレーニングを続けていた。3回生が引退して、新代表は佐伯になる。そしてパイロットは由良、舞そして藤谷の中から由良が選ばれる。由良を祝福する舞。由良は体力測定の結果から、舞がまだトレーニングを続けていたのを知っていた。

舞は由良に言う。
「琵琶湖の空飛んだ時の気持ち、忘れられへんのです」
しかし由良が選ばれたなら諦めがつく、最高な主翼作りますねと舞。しかし舞は講義中もどこか心ここにあらずで、リブを作っていてミスしてしまう。そして舞は、かつて父浩太と飛行機を見に来た場所へ足を運ぶ。あの時飛行機を作りたいと言っていた舞は、今は空を飛びたいと思うようになっていた。

ある日由良は舞が、大学構内で『パイロットという職業』という本を読んでいるのを目にする。
「そんなに空飛びたいん?」
と由良は尋ね、自分はかつて航空学校入学を目指したことがあると話す。しかし受験資格は身長が158センチ以上と決められており、由良は155センチだった。舞は身長を訊かれ、159センチと答える。ほな大丈夫やなと由良は言う。

舞はめぐみにこのことを話そうとするが、めぐみは忙しそうでなかなか言い出せない。それでも舞はノーサイドでのバイトのシフトを増やし、自力で航空学校に入学する道を模索する。そのノーサイドに久留美の父佳晴がやってくる。驚く久留美。店主の道子は今度の仕事は続いているのかと尋ね、佳晴は、久留美にばかり苦労させるわけにも行かんと答える。

道子はその意気や、それでこそドーベルマン望月やと言う。ドーベルマンとは、現役ラガーマン時代の佳晴のあだ名だった。何度倒れても相手に執拗にタックルを仕掛ける、最強のフランカーだったと道子は言う。

佳晴は出がけに久留美にお金をいくらか渡す。会計はレジでと言う久留美に、誕生日やろ、ケーキでも食いと佳晴。さらに佳晴は一通の封書を久留美に渡す。それは離婚して、福岡に住んでいる母からのものだった。久留美は今までも、母からのバースデーカードを受け取っていたのである。

舞のパイロットへの勉強が始まる。一段落つき、窓を開けて飛びたいなあと言う舞。すると隣家の貴司も窓を開ける。貴司は仕事で忙しそうで、舞と話しつつも携帯の着信音を気にしており、かかって来た電話は先輩のものからだった。私も勉強頑張らなと舞は一人つぶやく。

舞は再び航空学校の話をめぐみにしようとするが、めぐみは悠人に電話をかけていた、案の定悠人は出ず、めぐみは舞に、悠人に年末くらいは帰っといでと電話するように頼む。舞は電話をかけるが、悠人は既に何を言いたいかを察していた。そして舞は、旅客機のパイロットになりたいこと、両親に話していないことを伝える。マジで?見に帰ろかなと悠人。

クリスマス。舞は久留美と貴司にノーサイドで会い、話をしようとする。自分は旅客機のパイロットになりたいこと、琵琶湖で人力飛行機で飛んだこと、その時、自分は空飛びたかったいうことに気づいたと話す舞。そして航空学校を目指していると言う。女子でも入れるのと久留美、殆ど男子やけど入れると舞。親はなんてと訊く久留美に、まだ話してへんと舞。

何でと言う久留美。何と言っていいのかわからないと言う舞に、またぜいたくな悩みやなと久留美は言う。一方貴司は、ホンマの自分を見つけたんやな、羨ましいわと言う。その時貴司の携帯が鳴り、メリークリスマスと道子に声をかけて出て行く。大丈夫かと訊かれて大丈夫だと答える貴司。しかしその電話は早く会社に戻れと言うものだった。それぞれが、言えない悩みを抱えていた。


由良がパイロットに選考されます。飛びたいと思いつつも由良を祝福する舞。そんな頃、舞は由良と大学の構内で出会います。この時の由良先輩のシューズは。恐らくはバインディング用と思われます。

久留美の父佳晴、現役時代はフランカーだったのですね。個人的にスクラム第一列(フロントロー)かと思っていました。フランカーと言えば、今の代表チームではリーチ マイケル選手が有名です。

そしてノーサイドでは、幼なじみと会うものの、それぞれがそれぞれの悩みを抱えていることに気づきます。確かに授業料免除(奨学金?)で勉強している久留美や、仕事がうまく行かず悩んでいる貴司から見ると、舞の悩みはきわめてぜいたくであり、羨ましいものでしょう。

飲み物-華やかなティーカップと紅茶
[ 2022/11/11 07:00 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

朝ドラと小檜山氏note記事 4

先日の投稿分の続きです。一応第20回のレビューのはずなのですが、無料部分に書かれていることの大部分が、難癖のように見えてしまいます。昨年の大河『青天を衝け』のレビュー、あれと似ていますね。あと前作との比較もさせていただきます。

https://note.com/54seikobi85/n/n9ae6546fc9d6
『舞いあがれ』第20回 私が空を飛ぶ|小檜山青 Sei KOBIYAMA|note

何か脚本がおかしいのでは?
このドラマ。
そもそもがドラマではなく、ゲームシナリオ、ノベルゲーなのではないかと思えてきます。主人公は自己主張せず、ぬぼーっとしているだけ。話しかけると思っていることを全部喋り出すモブ状態の人々。説明セリフまみれ。
なんだこの8bit感は……。
五島編で力尽きましたか? 交代していますか?

「主人公は自己主張せず」
由良の見舞いに行った時、ちゃんと自分にパイロットができるかどうか尋ねていますし、その前に母のめぐみに、パイロットをやりたいと言ってもいますね。そして鶴田に、パイロットをやらせてくださいと頼んでもいます。要は「無駄な自己主張はしない」のだと思います。

「話しかけると思っていることを全部喋り出すモブ状態の人々」
空さんのことでしょうか。ならば「人々」ではありませんね。そしてこの人は、無口だがキャラがはっきりした人物として描かれており、モブではありません。この空さんは自分ももう卒業しなければならないことから、スワン号が飛ぶのを見たいと言っているわけですね。

「五島編で力尽きましたか? 交代していますか?」
何の関係があるのでしょうね。

演出もおかしい
サウンドエフェクトがおかしいと昨日言いましたが、演出が変!
サークルメンバーが棒立ちになったまま熱血議論。どこなんだよ。部室に椅子はないのかよ。小道具の予算が五島ロケで尽きたんか。
小道具も手抜き。入院している病室なんて、何もなさすぎて気持ち悪い。

「サークルメンバーが棒立ちになったまま熱血議論」
壊れた機体を持って帰って来て、これから修理することになるわけですから、立ったままでもおかしくはないでしょう。そもそも作業場のスペースが大きいこともあり、立って何かをしているのはごく自然に受け入れられます。あと椅子と五島ロケは何か関係がありますか?

「入院している病室なんて、何もなさすぎて気持ち悪い」
あのシーン、必要最低限のものはあると思いますが。それよりも私は、病院に黒い着物を着て、数珠を持ってくる人がいる方が気持ち悪いです。

「なにわバードマン」。名前の時点でセンスゼロサークルは、メンバーが倫理観最劣等を厳選した感があって圧巻です。お勉強だけして社会道徳を身につけられなかったんだね。

なぜ「なにわバードマン」がセンスゼロなのでしょうね。ならば小檜山氏はどのような名前がいいのでしょうか。それと
「メンバーが倫理観最劣等を厳選した感があって圧巻です」
何だか意味が通りにくいなと思いますが、それはともかく。飛行機が事故を起こしたのと倫理観がない、社会道徳を身に着けられないというのは別物でしょう。社会道徳がないというのは、失敗したのに何度も同じような詐欺に引っ掛かったりすることではないでしょうか。
そしてさらに

  • あれだけの事故を起こしておいて、もらっても困る見舞いしかできない幼稚さ
  • 大学生なのに、本の一冊も読まずに綺麗な病室にいる先輩A
  • 安全確認、再発防止より自分達のノリと都合しか考えていない連中
  • こんな地方紙に記事が掲載されそうな事故を起こしたうえに、反省の色がないサークルを放任する大学
  • 「高いところから落ちると人が死ぬ」ことへの理解すら曖昧な大学生たち……
  • こんな危険活動を親にすらしっかり報告しないヒロイン

「もらっても困る見舞い」とは言っていませんね。つまり、普通の見舞い品らしからぬ見舞い品(航空関係の雑誌のような)ばかりくれたと言っているわけでしょう。しかしそれと「あれだけの事故を起こしておいて」とは、どうも今一つ噛み合わないのですが…事故を起こしたパイロットを慰めるための見舞い品としては、飛行機のことを思わせる物ばかりではありますが。

「本の一冊も読まずに綺麗な病室にいる先輩A」
たまたまあの場に本がなかっただけで、本の一冊も読まずにと言い切れるものでしょうか。あと病室があの程度にきれいなのは当然かと思います。それとAではなく由良と書きましょう。

「安全確認、再発防止より自分達のノリと都合しか考えていない連中」
安全と再発防止を考えたからこそ、刈谷は記録飛行に反対しているし、
「急いで直した飛行機で、また事故起こしたらどうするとや」
とも言っていたはずなのですが。しかし鶴田は構造には問題ない、由良のスワン号を飛ばせたいと思っていて対立するわけです。

「こんな地方紙に記事が掲載されそうな事故を起こしたうえに、反省の色がないサークルを放任する大学」
でも実際は新聞にも載っていませんよね。それにこれは違法行為ではなく、あくまでもサークル活動中の事故だし、反省の色がないとは一概に言えません。

「「高いところから落ちると人が死ぬ」ことへの理解すら曖昧な大学生たち」
スワン号はそこまで高く飛んでもいませんが。ならば小檜山氏は、「高いところから落ちると人が死ぬ」から飛行機には乗らないのでしょうか。第一こんなことを言っていたら、飛行機のみならずスカイダイビングも、バンジージャンプもアウトではないでしょうか。

「こんな危険活動を親にすらしっかり報告しないヒロイン」
家に帰って来た時、飛行機が離陸した後落ちたことも、パイロットがケガして入院したことも、舞は両親に話しているのですが…。

あの過保護なほどであった母親が、娘の危険行為放置なのも不思議な話ですが。設定忘れましたか? 悠人も放置気味ですね。

この「過保護なほどであった母親」、一瞬前作の優子を思い出しました。あのお母さんは確かに、東京で頑張っているからと理由も聞かず、息子に大金を送りつけていましたね。かつてのめぐみの態度が必ずしもいいとは言わないものの、まだ舞が子供で、しかも引っ込み思案であったことを考えれば、ああなってしまうのも無理はないかなと思います。だから距離を置きましたね。「危険行為放置」に関しては前述の通りです。そして悠人はもう東京へ戻っていますよ。

ここまで考証ガバガバなのに、人命に直結する飛行機をよくテーマにできますよね。

考証がガバガバなのと、人命に直結する飛行機との因果関係がよくわからないのですが…具体的にこの考証とはどの考証でしょうか。そしてこの考証ガバガバ、前作であればそれもうなずけるものがありました。その時代には禁止されていたこと、なかった物が登場していましたから。

『おかえりモネ』ではできたこと
 あのドラマは、気象予報が人命に関わることをシビアに描いていました。そもそも、モネは被災地出身。そのことで傷ついた心が根底にあります。命を扱うことを軽んじていない。

まず気象情報と飛行機という別々の物を、同じ次元で論じられるものでしょうか。それとこの
「被災地出身。そのことで傷ついた心が根底にあります。命を扱うことを軽んじていない」
ですが、それを言うのなら舞も東大阪で地震に遭い、多少の揺れは経験しているでしょう。ただ神戸ほど被害が大きくなく、ここでは描かれていないだけです。それと被災地の人も、当然ですが自ら望んで被害に遭っているわけではないし、被害に遭った人たちの心情を、罹災していない側があまり突っ込むのもどうかと思います。

実際、かつて阪神淡路大震災直後、神戸製鋼のラガーマンを取材した人が、事情を知らない側の人間が、とやかく言うものではないといった意味のことを書いているのを、目にしたことがあります。

それにしても部室での、部員たちが今後どうするべきか意見を出すシーン、由良と鶴田との会話、舞がパイロットを引き受けるべきかで色々と悩むところなどが、この回のキーポイントになるはずなのに、このnote記事は、そういった点に対して客観的に捉えているとは言い難いですね。


飲み物-コーヒーと砂糖とミルク
[ 2022/10/30 01:15 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

朝ドラと小檜山氏note記事 2

それから小檜山青氏のnote記事関連です。当初は、特に五島の描写には肯定的だったのに、舞が東大阪に戻る辺りから、やけに否定的または批判的な記述が目に付くようになりました。この動機付けなら五島は要らなかったとまで書かれていましたが、五島で舞が何を学んで何を得たかを理解していれば、とてもそういうことは書けないのではと思うのですが。

https://note.com/54seikobi85/n/n96eb02aff15b
展開が読めるっちゃそうですね。
・浩太は飛行機の夢を諦めた……
・舞が五島に行く前は順調だった工場もピンチ!
・夢を捨てて工場とったのになんでや!
せや、お父ちゃんの夢を娘が引き継いだろ!
そういう動機付けやな。五島のばらもん凧は後付けで、当初はこう言うプロットで進めていたのかもしれない。展開が強引やで。

お父ちゃんが飛行機作りを目指していたのを知ったのと、五島での体験は全然別物なわけです。まず五島で祖母の言葉、そしてあの凧揚げを通じて自分に自信を持つようになり、帰りに五島で何度か見た飛行機に乗り、さらに父の夢であった飛行機作りと、工場が窮地に追い込まれていることを知って、飛行機を作ってお父ちゃんに元気になって貰おうと考える、普通にドラマを観ていたらこういう流れになるはずなのですが。

あと「展開が強引やで」とありますが、正直言って、小檜山氏の発想の方が強引に見えて仕方ありません。

謎の詩人ですが、彼の詩はたぶん、よろしくないと思う。どうにもならない思いを詩に託すという感じがないんですね。
『鎌倉殿の13人』で、源実朝が説明できない思いを歌に託した解釈を見たあとだとより一層辛い。

詩人だけでなく古本屋の店主でもあります。貴司への説明で皆がパーティーをやっている間に、海の底へ行って花をつかみ取ると言っていることそのものが、彼自身のどうにもならない思い、もどかしさの裏付けとなっているのではないでしょうか。時代や立場こそ違えど、実朝と同じように心情を吐露しているわけでしょう。
あと貴司も詩集を立ち読みしながら、
「これ読んでたらな、ずっと思てたのに言葉にでけへんかったこと、代わりに言うてもろた気ぃしてスッとすんねん」
と言っていますね。

登場人物全員が説明台詞全開

説明しなければわからないこともあるし、しかもこの朝ドラではタイミングよく説明されているから、かなり腑に落ちます。

大阪弁のイントネーションで出来がわかりますわな。
いかにも「大阪弁やで!」というつくりもんめいたものだとマイナス。

何だか失礼な言い方だなと思います。小檜山氏が求めている大阪弁とはどのようなものでしょうか。あとこの場合、舞台が東大阪ですから、厳密に言えば河内弁ですね。
で、その一方でこれはネイティブのことなのでしょうが、「ネイティぐ」とあって未だ直されていません。有料記事ならこういう部分をもう少しチェックしてほしいです。

それとどういうわけか、悠人がお気に召さないようです。

『ちむどんどん』のにーにーは許す。
しかし、悠人はゆるさん。もうお前だけは不倶戴天の敵とみなす。
以下、毒々しいことになるので有料エリアにするわ。

有料エリアでしか書けないことというのは何なのでしょうか。そしてどこが不倶戴天なのでしょうか。そこまで小檜山氏が激高する理由がわかりません。しかも、賢秀ニーニーは許すのに悠人は許さないとは、何とも気の毒な話です。一体まだ小学6年生の彼が、どんな理由で逆鱗に触れたのでしょうね。

https://note.com/54seikobi85/n/nc866b6f8d744
久留美の父が『カムカム』ジョーリアル版みたいなのは、今日評価できるところなんですけど。

『カムカム』のジョーさんは、原因不明の病気で演奏ができなかったと思いますが、こちらの佳晴さんはケガで現役を引退せざるを得ず、やめる理由がまるで違います。しかもその当時のラグビーは一応アマチュアリズムしか認められておらず、引退後の保障は不十分だったと言えます。恐らく会社に残ることもできず、一から出直すことを迫られていたのでしょう。

それは愛する娘が父を励ますためにちまちま頑張っていること。舞はチアリーダータイプ、朝ドラヒロインの王道です。NHK大阪はこういうキャバクラにいたらモテそうな女の子描写に定評あるから、受け入れられるんでないの。

これもまた随分と失礼な言い方ですね。舞は父を励ますのもさることながら、自分も好きだから飛行機を作っているのですけどね。それとキャバクラとどう関係あるのでしょうね。ちなみにキャバクラと言えば小檜山氏=武者さん、嫌いな大河の妓楼をキャバクラ呼ばわりしていましたね。

しかし……母のめぐみは苦労しても黙って耐えるしかなくて、ああも大掛かりなことをしてやっと認知されたのに。父の苦悩はホイホイ察知されて、励ますために飛行機作りまでして。

「母のめぐみは苦労しても黙って耐えるしかなくて、ああも大掛かりなことをしてやっと認知された」
とありますが、五島行きのことでしょうか。そもそもめぐみは「認知されたくて」五島へ行ったのでしょうか。そして舞にあれこれ口出しをするから、一旦自分だけ東大阪に戻り、それが功を奏したのではないでしょうか。

あとお父ちゃんは工場経営者であり、自分の家族と従業員、そしてその家族の生活に責任を取らなければならない立場です。それも「ホイホイ」察知されてなどいませんし。舞は、飛行機の作り方をなかなか教えて貰えず、遊園地にも行けないため、お父ちゃんは忙しいんだと悟ったのではないですか。

それと「励ますために飛行機作りまでして」は舞のことですが、この場合主語は「父の苦悩」です。ならば
「父の苦悩は察知され、愛娘から飛行機まで作ってもらえた」
とでも書かないと意味が通じないのではないでしょうか。

https://note.com/54seikobi85/n/n6ea0b3b0159a
五島で動機付けをしたと思ったら、翌週はお父さんをチアリーディングしているじゃないですか。ろくに舞の心情も勉学も描かれないまま、大学進学したと語られるわけで。

舞はお父さんの前で飛行機を作りたいと言っていますよね。それが最大の動機になったのではないでしょうか。そして、彼女の飛行機作りの勉強は、大学の航空工学の受講から始まるのではないかと思いますが。

そして阪神淡路大震災をすっ飛ばすとは思いませんでしたね。今後、そこをそれこそ『おかえりモネ』のように回顧するならよいのですが。

まずこの阪神淡路大震災(兵庫県南部地震)について知っておく必要があるかと思います。この震災では、兵庫県の神戸市を中心とした東部の、それも瀬戸内側と淡路島のダメージが最も激しく、震度6から7の揺れを観測しています。一方大阪は震度4で、無論揺れを感じてはいますが、神戸ほどひどくはありませんでした。寧ろ京都の方が揺れたかも知れません。震災を描かなかったのは、ひとつはそれもあるかと思います。無論これが今後、何らかの形で登場する可能性も捨てきれませんが。

阪神淡路大震災を扱った朝ドラとしては、1997年の大阪制作の『甘辛しゃん』がありますね。


飲み物-パブのビール2
[ 2022/10/23 01:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』第3週「がんばれ!お父ちゃん」第2話

第3週第2話(第12回)です。

浩太の工場ではネジの選別が行われていた。そこへ舞が帰って来て中をのぞくと、浩太は昨日来た高秀産業の納期が早まったことを従業員に伝える。若い方の結城が急ぎ過ぎだと言うが、よそに仕事を回されると、工場は立ち行かなくなるのだった。しかしこのため生駒に行けなくなってしまい、今度また連れて行ってやると浩太は言う。

舞は生駒に行けなくなったことを残念に思いつつ、国友一貫斎の本を手に取る。それに紹介されている翼を参考に、ばらもん凧に目をやる舞。そして舞は、五島の祥子に手紙を出していた。その手紙には、ばらもん凧に翼をつけたと書かれており、きっと鳥みたいに高く飛ぶと思いますとあった。祥子と一緒に手紙を読んでいた一太は、その発想に驚く。

しかし翼をつけたばらもん凧は、あっさり地面に落ちてしまった。翼も取れ、しかも一部が汚れてしまって舞はがっかりする。舞は凧が飛ばなかったと話し、残念だったなあと浩太は言って、写真を見せる。それは子供の頃の浩太が、模型飛行機を持って写っている写真で、浩太は舞に模型飛行機を作ってみることを勧める。

作り方を教えてやると言った浩太だが仕事が忙しく、その暇がなかった。ある晩舞は起き出して、めぐみに、お父ちゃんに飛行機の作り方を訊きたいと言い出し、さらに飛行機を作る会社にいたこと、しかし作る前に辞めたと言っていたことを話す。

めぐみは、浩太の父が亡くなったため、この工場を浩太が継いだと言う。舞は、なぜ父が飛行機を作れなかったのかを理解する。さらにめぐみは浩太が諦めておらず、いつか飛行機の部品を作るつもりみたいだと舞に言う。めぐみ自身、結婚前に、浩太が工場を継ぐつもりだと言いつつも、諦めたわけやない、いつか飛行機の部品を作りたいと話していたことを思い出していた。

めぐみは舞が飛行機を好きだと知り、お父ちゃんの時間のある時に教えて貰いなさいと言う。しかし浩太は仕事に追われ、時間を作れないことを気にしていた。

舞は貴司と2人で「デラシネ」という古本屋に行く。店主の八木は本の扱いにうるさく、客が本を開いたままにして、別の本を立ち読みしていようものなら、その客には本を売らなかった。そこへ舞と貴司がやって来て、舞は飛行機の作り方の本があるか尋ねる。矢木は3冊の本を持って来てくれた。一方貴司は立ち読みをしていた。

その本は詩集で、貴司の心の琴線に触れるものがあった。貴司はそれを買おうとするが、売り物ではなく、八木自身が書いて出版した物で2冊しかなかったのである。その代わり店の奥の部屋で読んでいいと八木は言う。そして舞は、買うべき一冊を決めたようだった。

浩太にクレームの電話が来る。不良品のネジがあったとのことだが、それまではそのレベルでも大丈夫だった。しかし相手は時代は変わった、ネジには傷ひとつない美しさが求められると言い、しかも浩太が謝罪しているにも関わらず、よそに発注したと言う。海外と競争しなければならない時に、品質が悪く値下げもできないでは、仕事は回せないと相手は押し切る。

舞は本を持って事務所へ行くが、浩太は詫びの電話を入れているところだった。その様子を見た舞は自室へ戻り、飛行機作りに何が必要か書き出したうえで、材料を自分で調達しようと思い、貯金箱の中の硬貨を改める。自分で飛行機を作ることで、父を元気づけたいと思っていたのである。


ばらもん凧に翼をつけてもうまく行かなかったため、舞は飛行機を作ろうとします。浩太が仕事に追われており、時間が取れず先延ばし状態でした。生駒行き同様、浩太は舞といる時間を作れずにいたのです。しかも時代的にデフレの時期に入っており、小さな町工場の経営者である浩太は手が回らない状態でした。

浩太が勤務先で飛行機作りを諦めたのは、工場を継がなければならなくなったからでした。しかし完全に諦めたわけではなく、いつか部品を作るという夢を持っていました。もちろんめぐみもそのことを知っていました。この時の2人の上方や服装が、如何にも80年代といった感じですが、それはさておき、めぐみは浩太の気持ちが痛いほど分かっていたでしょう。

結局舞は古本屋で模型飛行機の作り方の本を買います。そして貴司は詩集を読んでいます。ここの主人の八木が、恐らくは自費で出版したのでしょう。その中の詩がすっかり気に入った貴司は、中に入って読んでいいと言われます。このシーンを見ると、前作の中原中也は何だったのだろうかとちょっと思ってしまいます。

そして舞は得意先に謝る父を見て、模型飛行機を作ろうとも言えなくなり、自分だけで飛行機作りをしようとします。この辺りは、以前と同様、繊細で人の思いに敏感な舞です。自分のお金で材料を買いそろえようとしていますが、さて、うまく行くでしょうか。

ところで五島への手紙のシーン、一太が来て一緒に手紙を読んでいますが、一太もまるで祥子の孫のようですね。こういう集落の人間関係がよく描かれていますし、やはりこの朝ドラは、こういうところや日常生活の描写が丁寧だなと思います。相変わらずキュウリを齧っていますね一太君。あと東大阪のマスコットの「トライくん」も登場しています。


飲み物-アイリッシュコーヒー
[ 2022/10/19 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『舞いあがれ!』そして『ちむどんどん』

『舞いあがれ!』がスタートしました。第1回は、原因不明の熱をよく出す舞が、新学期が始まってしばらく経って学校へ行けるようになりますが、何となく食欲がなさげです。これは朝食のシーンと、給食のシーンとでそれがわかるようになっています。母めぐみと共に登校し、めぐみは先生に挨拶をすると言って別れ、舞の学校生活が始まります。舞は飼育小屋のウサギに餌をやろうとしますが、飼育係のくるみに、係でないとウサギに触れないと言われてしまいます。

この係は、舞が学校を休んでいる間に決まったもので、担任の先生は何の係がいいかと尋ね、同じクラスの貴司が、飼育係に推薦します。体が弱い舞に飼育係は無理だとクラスメートが言いますが、できる範囲でいいと担任の先生は言ってくれます。ところがウサギが1羽逃げ出し、舞は走って後を追いかけます。実は舞は、走ると熱が出るからとかかりつけの先生に言われていました。ようやくウサギを見つけ、貴司と共に下校した舞は、郵便配達員から絵葉書を受け取ります。

母めぐみは、父が経営する町工場の手伝いで忙しく、既に舞が帰っていたことに気づき、食事の支度をしようとします。舞は母に「ごしま」に住んでいたのかと尋ねます。それは五島のことで、めぐみ宛ての五島の絵葉書を舞は受け取っていたのでした。きれいな所だと感心する舞に、めぐみはそれをあげると言い、舞はありがとうと受け取ります。しかし昼間に走ったのが祟ったのか、また熱を出してしまいます。


さて、『ちむどんどん』を観ていた人なら、原因不明の熱というのに引っ掛かると言う人もいるでしょう。歌子の設定そっくりだからです。ただ舞の場合は
ちゃんと病院に行っている
走ったら熱が出るから走ってはいけないと言われている
恐らく子供時代の一過性の発熱と思われる
というのが窺え、その点で歌子と異なっています。無論仮病を使うようなこと、最終的に危篤に陥るようなことも、恐らくはないのではないでしょうか。

あと給食、舞は教室に残って給食を食べ続けています。完食しないと外に出て遊べないのです。『ちむどんどん』の山原小学校では、子供たちがいつも給食を残し、良子が地元の野菜を食べさせようとなるのですが、あの当時あそこまで給食を残せたのかと思います(学校にもよるかも知れませんが)。

そして冒頭、舞の家族が乗った飛行機の機長は、実は大人の舞という設定になっています。但し、これは舞自身の夢でした。

さて『ちむどんどん』絡みで小檜山青氏のnote記事より。実は同じ羽原大介氏脚本の『マッサン』との比較なのですが

https://note.com/54seikobi85/n/n99d2c45e58a9
・ジェンダー描写の進歩
『マッサン』はこれが本当に残念でした。エリーに対する姑のいじめが酷かった。モデルとなったマッサンの母はもっと開明的な人ですので、かなり失礼でした。エリーが実はウイスキーを飲めないという設定もあった。お茶目でかわいいという演出だったけれども、女性とアルコールの関係を考えるとスッキリしないものがありました。
暢子と房子はワインをぐいぐい飲むし。リーダーシップ抜群だし。プライドの高い矢作にせよ、暢子の下にいることも容認しているし。ジェンダーについていえば抜群の進歩です! 素晴らしい!

これによると、女性が酒を飲む描写はすべてジェンダー描写が進歩していることになっています。それを言うなら、『芋たこなんきん』でも、町子は健次郎と毎晩のように晩酌をしていたし、たこ芳でも一杯やっていました。小檜山氏があの朝ドラをどう思っているかは知りませんが、あれももちろんジェンダー描写が素晴らしいとなるのですね。

それからこういうツイートもありました。

https://twitter.com/Sei_Kobeee/status/1576734170541264897
舞いあがれは、お好み焼き屋のおっちゃんが近鉄バファローズのファンなのだけれども、どういう展開にするのだろう。

東大阪は近鉄の沿線であり、別にバファローズファンでもおかしくありません。ついでながら、花園ラグビー場も、元々は「近鉄花園ラグビー場」です。

飲み物-アイスコーヒーブラック
[ 2022/10/04 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 72その3

『武将ジャパン』大河コラムの記述への疑問点です。尚、72の1と2で、関連リンクを置くのを忘れていました。失礼いたしました。

何でもMVPは歩き巫女(おばば)と畠山重忠だそうで、

この二人は幽冥の世界――要するに半分あの世にいます。
巫女は高齢であるし、水を跳ねて呪文を唱え、占いをするときにそうなる。
そうすることで相手の魂やこれから先に待つ世界が見える。
巫女だけに、あの世とこの世の境目にいけるのです。
畠山重忠は違う。
最後の場面は死の予感と覚悟ゆえに、半分魂が抜けてきている。
そんな不思議な場面になっていました。
もうこの世界に生きていないから、義時の迷い、魂も見えてしまっている。
そういう得体の知れない相手に問い詰められて、義時は「それ以上は……」と参るしかない。

私としてはおばばの方はまあ納得できます。無論これはサプライズだからということもあります。しかし重忠、私なら重保にするかと思います。若さゆえに真実を突き止めようとしながらも(この辺泰時に似ています)、結局報われることはありませんでしたし、父重忠が運もあって、その後頼朝の御家人になれたものの、この人物にはそういう未来も約束されませんでした。

で、この部分

「最後の場面は死の予感と覚悟ゆえに、半分魂が抜けてきている。
そんな不思議な場面になっていました。
もうこの世界に生きていないから、義時の迷い、魂も見えてしまっている。
そういう得体の知れない相手に問い詰められて、義時は「それ以上は……」と参るしかない」

ですが、これは寧ろ彼の、坂東武者としての最期を飾りたい、そのような気持ちの表れであり、「お前が執権にならないと、同じことの繰り返しだ」と言いたげなようにも見えます。
しかし「半分魂が抜けてきている」とは、どのシーンでそう感じたのでしょうか。それを書いてほしいですね。

そしてこの後、山田風太郎の『幻燈辻馬車』とか、例によって『麒麟がくる』などが引用されているのですが、どうもこういうのが余計に感じられます。

その後の総評(毎度書いていますが、ページ数稼ぎのように見えてしまいます)、これも

平賀朝雅、りく、北条時政――どいつもこいつも、圧倒的でカリスマのある悪ではなく、卑劣な保身で滅んでゆきます。
彼らは、自分こそが被害者だというアピールに余念がない。

とありますが、卑劣な保身というのは彼らだけではありません。当の義時もまた義村も、やっていることは敵対勢力から見たら、卑劣な保身と言わざるを得ないところもあるでしょう。
あといつも思うのですが、「どいつもこいつも」なんて言い方も止めたらいいのに、言葉遣いがよくないなと思いますね。
そして武者さん、こういう書き方が好きですね。

「あいつらのせいで安全が脅かされる!」というのは差別と迫害、格好の言い訳です。

確かにこれはある種の言い訳かも知れませんが、「差別と迫害」を一々絡ませることもないでしょう。この人が本当は何を書きたいのかが窺い知れます。で、三谷さん関連。

三谷さんがストーリーテラーとしての高みにどんどん登ろうとしていて、彼が前に立って突撃するからこそ、スタッフもキャストも食いついてゆく。
そんな理想的な流れがうまくできていると思えます。
三谷さんじゃないとこれはできない。そう思えるのが複雑なプロットです。
「ちょっと難易度高すぎねえか?」
時政を真似て、そうスッとぼけて言いたくもなる。中盤以降その傾向がどんどん強くなっていると思えます。

三谷さんの見方は人それぞれですが、そう思わない人物、だからこそ馴染めないという人物もいるわけで、そういう人々の気持ちも汲んだ上で、こういう文章を書くべきかとも思いますが。何よりも、好きだからほめそやすのと、真の意味で評価するのとはそもそも別物でしょう。
あと「複雑だから」「難しいから」素晴らしいというのも、要はそういう難しさがわかる自分が素晴らしいと言いたいのだろうなと思います。

で、その後も似たような感じの文章が続き、最終的にまたゲースロが出て来たり(本当にこれ好きですね、これを引用しないとコラムを書いた気になれないのでしょうか)、果ては

今作の演出は重要です。去年とは比較にならないほどレベルがあがりました。
2021年大河は天狗党の処理があまりに“ゆるふわ”だとこぼしたところ、真っ当に見ていたらそんなわけないと絡まれました。

とあったり。実際ちゃんと観ていたら、「ゆるふわ」ではないと思うのですが。結局嫌いな作品に対しては、いつまで経ってもこうなのだろうなと思います。

で今度は五代友厚がどうのこうの、さらに

日本人が見て胸がぐるぐるしたところで、これだけVODが普及し、韓流華流時代劇も強い時代では先細りです。朝ドラの二番煎じなんて滅びるしかない。
そういう流れと訣別した今年は、まぎれもなく大河の歴史を大きく進めたと言えます。
世界的にあれだけヒットして、歴史劇や歴史観までもを変革したとされるGoTぐらいは、大河と比較する上でも最低限見ているべきではないかと私は思います。
以前記事に、でしゃばったことをしないで国内ドラマだけ見ていればいいと書かれましたが、それは違うでしょう。
あの作品を抜きにして歴史劇を語るなんて、2020年代にはもう無理があるのですから。
今年の大河は歴史劇、ひいては視聴者の歴史観まで鍛える。極めて秀逸な作品です。

結局ゲースロのことを書きたいのか、それとも大河のことを書きたいのか。ごっちゃになっていますね。しかも具体性に乏しいし、何よりこのコラムに言えることとして、日本語がちょっとおかしく、文章がこなれていない印象です。

あと小檜山氏のツイで、こういうのがあったので置いておきます。

https://twitter.com/Sei_Kobeee/status/1569870839637745664
体を動かすスポーツマンシップがそんなに健全だというなら、鎌倉時代前半はもっと平穏なのでは?それでは情操教育で問題があるからと和歌を詠んだり、仏典や漢籍を学んだりしたんですよね。

ラグビー観戦者として言っておきますが、スポーツマンシップというのはそもそも19世紀頃に出て来た概念です。当然鎌倉時代にスポーツマンシップも、ましてやスポーツもあるわけがありません。武士は軍人でもあり、武芸を磨く一方で、和歌や書物を読むことが奨励されるようになっています。武者さんは以前、弓矢を捨てて書物や和歌、蹴鞠に打ち込むようになったという意味のことを書いていましたが、それはありえません。

ちなみに16日は鶴岡八幡宮の流鏑馬神事でしたが、規模は縮小され、流鏑馬は行われなかったとのこと。


飲み物-グラスビールと泡
[ 2022/09/17 01:45 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)

『鎌倉殿の13人』に関しての武将ジャパンの記事について思うこと 55

『武将ジャパン』大河コラムへの疑問点、前半部分です。あと最近の投稿分、おかしいと思われる箇所を、いくつか訂正しています。

鎌倉殿の13人感想あらすじレビュー第23回「狩りと獲物」 - BUSHOO!JAPAN
(武将ジャパン)


1.時政は気がいい人物ですから、敵討ちならばと快諾することは十分にあり得ます。しかし、妻のりくは?イベントで流血沙汰なんて、彼女なら自分に相応の得がなければ乗りません。では、その得とは何でしょう。同じ伊豆を拠点とする御家人・工藤祐経の排除です。
伊東祐親に追い出され、息の根をほぼ止められかけていたのに、京都での生活体験が頼朝に気に入られ、今、勢いがグイグイ伸びてきている。
そんな余計なライバルは早めに摘み取っておくに限ります。
誰かに利用されやすいーーこの時政の性格は、今後の展開でも重要かと思います。

2.政子が大きな獲物を仕留められるよう願うと、熊の毛皮が欲しいと実衣が続き、大姫は祟られないか?と心配している。それぞれ個性が出ていますね。
甥っ子の無事より自分の欲求を口にする実衣は、ありのままに生きているし。
大姫も穢れを恐れる中世人らしい発想だ。
政子はやはり、素直でよい人。
源範頼と阿野全成は、留守を任せるように言っています。

3.弓矢というのは様々な文明において画期的で神秘的な武器とされ、弓矢や狩猟には特別な意味があります。

4.いくら矢を放っても一向に獲物に当たらず、しまいには掌に豆ができてしまう。
(中略)
親として子供の傷を心配する気持ちがわかる一方、日頃から真剣に練習していれば、とっくに皮が厚くなって、本番でマメなどできないのでは?とツッコミたくもなる。

5.万寿の金子大地さんも、金剛の坂口健太郎さんも、童形(どうぎょう/元服前の姿)はちょっと厳しいかと思っていました。しかし、画面で動く姿を見ていると、写真より若々しく見えますね。

1、妻のりくはとありますが、そもそもこの事件は時政黒幕説もあり、この大河では利用されたように描かれていますが、時政が絡んでいたとしても、何の不思議もないでしょう。
これ別にりくを持ち出さなくてもよかったのではないでしょうか。もしりくの思惑を中心に書くのなら
「時政は気がよく、この敵討ちでも利用されている。
しかしりくがこれを承知したその理由は、伊豆のライバルとも言える工藤祐経、一度は祐親に追われたものの、京での長年の生活を買われて、頼朝に取り入っている祐経の排除に他ならなかったのではないか」
とでも書いてほしいです。そして今後の時政の生き方は、「利用されやすさ」に裏打ちされたとまだ決まったわけではありません。

2、この大姫のセリフですが、「獣たちの怨念を持って来ないでくれ」と言っていて、それに全成が、邪気は自分で払うと言っているのですが、それが出て来ませんね、如何にも全成らしいと思うのですが。
あと大姫の「中世人らしいセリフ」とあり、確かにこの当時、こういうことを口にするのはそう珍しくはなかったでしょう。

ただ第20回で、時政とりくの前でちょっと変わった振舞いに及んだこともあり、実衣が「大丈夫なのですか?まじないやら、魔よけやら」と姉政子に尋ね、政子が「若い娘はそういうのが好きなの」と答えるシーンがあります。
彼女の行動はこの当時としてはそう珍しいものでないかも知れないのに、ちょっと変わった子であると設定されているわけで、とどのつまりこの怨念云々も、彼女のそういうエキセントリックさを表したとここは解釈するべきでしょう。個人的には、この設定はちょっと引っ掛かりますが。無論、精神面でのダメージがそうさせたとも言えます。これは、先日の双極性障害関連の投稿で触れています。

3、この『鎌倉殿の13人』でも上総広常が、そして『おんな城主 直虎』では井伊直親が鳴弦の儀を行っていますが、それはここでは紹介されないのですね。

4、「日頃から真剣に練習していれば、とっくに皮が厚くなって、本番でマメなどできないのでは」
とありますが、マメは水ぶくれのことです。武者さんが言っている、厚くなって角質化した皮膚は、タコのことではないのでしょうか。
ついでながら、ラグビー選手や格闘技選手のカリフラワー耳というのがありますが、あれは血腫ですね。

5、失礼ながら、坂口さんの童水干姿はちょっとコスプレ感がありました。金子さんは似合っていましたが。


6.義時が、川の近くがいいと言うと、それでは四方に散ってしまうと重忠が指摘する。人が集まっていると獣も恐れる、とのことで、頼朝も納得しています。

7.宴席には、比企一族の隠し球・比奈も来ていました。
頼朝に請われてお酌を……まったくもって下劣な発想です。
古今東西、出張はアバンチュールのよい機会。妻の目を気にせずにムフフかよ!

8.北条と比企、対立の種は既に蒔かれており、後はどう花になって咲くのか、その前に枯れるのか。

9.金剛が空中へ矢を放つ。
と、何たることか、その矢が当たり、鴨が落ちてくるではあーりませんか。

10.今回からこの二人に役が変わったのは、子役だと弓を放つことからして厳しいからでしょう。

6、ここの部分、「四方に散ってしまう」とあり、まるで川辺に来た動物が散ってしまうように取れます。しかし実際は
義時「近くに川が流れております。水を飲みに獣たちも集まってくるはず」
重忠「もう少し四方に散ってみてはいかがでしょうか。あまり1か所に大勢でいると、獣たちも恐れて出てきません」
ということで、動物が四方に散ってしまうのではなく、人間が四方に散らなければならないということですね。ドラマ本編をもう少しきちんと観てほしいです。

7、「隠し球」より「隠し玉」の方がこの場合はいいのではと思えるのですが。それと
「頼朝に請われてお酌を……まったくもって下劣な発想です。
古今東西、出張はアバンチュールのよい機会。妻の目を気にせずにムフフかよ!」
この部分、何年かこのコラムを見ているとまたかと思うのですが、こういう表現に結びつけたがることの方が
「まったくもって下劣な発想」
に思えてしまいます。

8、「花になって咲く」だけではなく、「どんな花をつけどのように実を結ぶのか」ではないかと。

9、「あーりませんか」て古いですね(苦笑)チャーリー浜さんでしょうか。

10、弓矢のこともあるかも知れませんが、曾我事件が起こり、騒然となった宿舎内で動き回るには、やはり大人の俳優さんでないと様にならないせいもあるでしょう。


11.彼の弟である千幡(源実朝)は歌が得意だったので、例え弓矢が苦手でも「これからは文治だ」というように理論武装もできます。

12.万寿がニセ鹿を狩ったその夜、「矢口祝い」が行われました。
武家の男子が初めて獲物を仕留めた時、三色の餅を備える儀式。
風俗考証の佐多芳彦先生が気合を入れた渾身のシーンですし、海外受けもよさそう。
やはり時代劇はこういうのが見たい。そう思わせる場面です。

11、文治であっても、この時代やはり弓馬の術は大事にされています。政権が安定するということは、何も、武器や馬を捨てるということではありません。

12、少し前に書いていますが、この矢口餅に関しては、曾我祐信(兄弟の養父)も関係しています。
それと「海外受けもよさそう」て、海外で放送されることが決まったのでしょうか。全然聞いていませんが。
また武者さんは大河を「時代劇」と呼んだり「歴史劇」と呼んだりしていますが、どちらなのでしょうか。また昨年のを含め、他の大河にもこういった、風俗考証が絡むシーンは少なからず出て来るのですが、そういう点は無視なのでしょうか。
(個人的に大河は時代劇と思っていますが、史実が絡むと歴史劇認定されがちで、その点がややこしいとも言えます)

続きは次回の投稿分にて。


飲み物-パブのビール2
[ 2022/06/15 01:30 ] 大河ドラマ 鎌倉殿の13人 | TB(-) | CM(0)
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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