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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『どうする家康』第34回に関しての武将ジャパンの記事について-4

第34回の『武将ジャパン』大河コラムその4です。


前回、寧々が秀吉の横にいて、数正に説明セリフを吐く場面がありました。
今週はレーシックお愛が怪しい草を持ち込む場面もありました。
ああいう女性の発言場面はありなのかどうか?
戦国時代の女性は、江戸時代に低下した女性の発言権とは異なり、情勢を左右していたとはされます。
とはいえ、男女が別れているという建前があったのが戦国時代でしょう。

また「説明セリフ」。嫌いなドラマのセリフはすべて説明セリフのようですね。「説明」の要素がある程度入らないと、ドラマは成り立って行かないかとも思いますが。
この時の寧々はまず夫を牽制し、そして自己紹介をしたうえで夫をフォローし、数正の妻への贈り物を渡しています。妻としてごく自然な態度であるかと思いますが。

それと「レーシックお愛の怪しい草」
本当にこの書き方どうかと思いますね。於愛は評定中であることを敢えて承知で入って来て、戦無き世は他の人でもできるのではないかと言い、後を引き取る形で忠次が、数正の思いを伝えようとしています。
尚於愛は押し花を見つけた時、明らかに視力がよくない人だなと思われる物の見方をしており、この意味で「レーシック」呼ばわりするのは正しくありません。

さらにその後

女性が仲介役になって物事が動くことはありますが、そうはいっても、男のいる場で正面突破するのではなく、書状を用いたり、侍女に言伝をしたり。
おもてなしやら何やらで話す機会を設け、そっと意図を伝えるといったやり方が自然なアプローチです。

とありますが、ならば『麒麟がくる』の駒は何であったのかと、正直思わなくもありません。
その後最上義光の妹の義姫(お東の方)についてあれこれ書かれていますが、ここでは省きます。
そしてまた逆張り。

このドラマは逆張りが好きだから、そういう描き方が嫌なんですかね?
それともただの認識不足でしょうか。歴史は、城や武将に詳しければよいだけではなく、こういう思考のあり方やジェンダー観も重要ですよね。

こういうジェンダー観、武者さんがあまり好きではなさそうに思うのですが…。ならば瀬名が築山に今川氏真夫妻や穴山梅雪、千代らを呼び寄せて戦無き世の相談をしたのも、見方によっては
「男のいる場で正面突破するのではなく」
「おもてなしやら何やらで話す機会を設け、そっと意図を伝える」
に他ならないかと思いますが、武者さんにはあれがカルトにしか見えていないのですね。
まあこれも「好きな大河」ならよしとするのでしょう、この人の場合、結局はそれですから。

『鎌倉殿の13人』の北条政子は、そういう使い分けができていました。
頼朝から政治に口を出すなと言われているけれども、彼女なりのやり方で御家人たちの緩衝材になろうと努めます。
彼女が不満を聞いて、慰めているとわかります。プライベートで団欒を楽しむような場面でも、政子は人をなだめつつ、助言し、状況の把握につとめていました。
だからこそ坂東武者たちは「御台は素晴らしい、信頼できる」と語り合っていた。

その政子も、義時から理想論を言うなと諫められていたことがありましたし、御家人たちの働きがあったからこそ、彼女が尼将軍として表舞台に立てたと言えるのではないでしょうか。

それがこのドラマの女ときたら、お菓子、コスメ、男の話ばかりではしゃぐのが大好き。
そうかと思えば、唐突に瀬名と千代がカルト構想を持ち上げるとか、要はジェンダー観が昭和なんですよね。

ひとつ思うのですが、武者さんは言葉遣いからして女性と思われます。
今まであまり面識のない女性同士が話をする時、どのような話題から入って行くでしょうか。その当時のことですから、今のようなエンタメもなく、どこかに行くにしても制約があります。

たとえば瀬名と於愛のように『源氏物語』、あるいは和歌などから共通の話題を見つけるということもあるでしょう。しかし一般的には、化粧品の話、あるいは自分の夫の話などを、お菓子を食べつつ話すのが女性の社交であるとも言えるでしょう。実際『真田丸』でも、寧(寧々、北政所)、茶々そして阿茶局がお菓子を食べていましたね。

真田丸女性たちの打掛
『真田丸』録画より

その後今度は昭和の専業主婦とオカルトの接点についてどうこう。
そんなにカルト認定したいのなら、別のコラムでやってください。武者さんは大河コラムを書いているつもりなのかも知れませんが、関係のない話が多すぎです。しかもその話を叩き棒にしているし。

武衛=『鎌倉殿の13人』のファンのみなさん、お元気ですか?
朝ドラ『らんまん』は、武衛好みの俳優を揃えています。
例えば実衣役の宮澤エマさんが活躍中ですし、ラスト一ヶ月では畠山重忠を演じた中川大志さん、江間次郎を演じた芹沢興人さんが出演します。
鎌倉もとい、いざ、らんまん! 是非ともご覧ください。
◆「らんまん」中川大志 4年ぶり朝ドラ出演!神木隆之介と共演「断る理由ありません」図鑑発行のキーマン(→link)

貴方、『らんまん』のPRをしたいのなら、noteの方でやっては如何ですか?朝ドラはあちらでやっていますよね?場違いだと思います。
朝ドラに他意は抱いてなくても、こういうのをわざわざ出してくること自体、このコラムに真剣に向き合っていないなと思います。ならばもうやめて貰いたいです。

「ネット」+「なんとか」は終わった
視聴率ではワースト2位の惨敗に終わることが有力で、もはや敗戦処理感のある本作。
となると定番の「ゴマカシ」が跳梁跋扈します。
「ネットでは」という言葉であり、いかにも「わかる人にはわかるんだ」とでも言いたげな主張ですね。
例えば以下の記事がそうでしょう。
◆ 大河ドラマ『どうする家康』が若者世代を繋ぎ止める?ドラマ評論家・木俣冬が教えるNHKの仕掛け「二次創作化の世界に入ってきている」(→link)
◆佐藤浩市「どうする家康」に圧巻の初登場 真田昌幸の“ニンマリ”クセモノ感にネット沸く(→link)

武者さんが好きな『鎌倉殿の13人』もネットではの記事は多かったのですが。
そして何度も言うようですが、昨年あれだけ書いていた
「NHKプラスの再生回数も多いようです」
が、今年は鳴りを潜めているのはなぜですか?
U-NEXTのオンデマンドについて書いてもいいのでは?
結局こういうのを書くと、自分に取って都合が悪いから、そのようにしか思えませんね。そして武者さん、木俣冬さんお嫌いですね。

それからこの間、若い世代が観ているという分析があっても、当てにならない、動画再生でもしているのだろうといったことが書かれていましたが、その動画再生がNHKプラスの可能性もあるかも知れませんよ。
それと2022年9月第1週の大河世帯視聴率は11.9パーセント、今年は(つまり第34回)11.6パーセント、0.3パーセントしか違いません。

そしてツイッター(X)のネットの声観測は古いだのなんだの。で、こういう記事のリンクを載せています。

◆「Twitterは距離感バグったおじさんだらけ」Z世代はインスタで社会問題を発信(→link)
若者世代の声を「Xなんかで拾うなよw」ということですね。
記事の骨格やタイトルにする土台がすでに崩れている。
ハッシュタグを底視聴率の逃げ道にしていた『平清盛』や『いだてん』の時代とはもう違います。
距離感のバグもわかる気はします。

ならば武者さんも嫌いなツイッターを止めて、インスタでやってみてはどうかと思いますが。
そして
「ハッシュタグを底視聴率の逃げ道にしていた『平清盛』や『いだてん』の時代とはもう違います」
「底」ではなく「低」視聴率だと思われますが、それはさておき。要はハッシュタグをつけて皆が盛り上がるファンダムが嫌いなのだということでしょうから、そう書けばいいのにと思います。
でも『いだてん』は最初は褒めていましたよね?

こちらの記事を読んでいて、色々と腑に落ちました。
◆ジャニーズ擁護を頑張る人々:ロマン優光連載255(→link)

よくわからないのですが、「実話文化オンライン」なるサイトのようです。
そしてまたここでジャニーズがどうのこうの。

で、

『どうする家康』はジャニーズ主演ドラマです。
応援しているアカウントは紫色のハートマークを使うことも多い。主演のファンを示すものだと言います。
そしてファンであるからには、作品を褒めるのは自然なことかもしれません。
私はむしろ「こんないい役者にダメな台本を渡すな!」とイライラするタイプですが、そうでない人の方が多いでしょう。「動く推しが見られればいいんだよ」という心理ですね。
問題は、そういうファン層に迎合しつつ、歴史知識を披露して、主演をやたらと褒めそやし、批判者を叩いてスッキリしている層かもしれません。

「こんないい役者にダメな台本を渡すな!」
何を持ってダメな台本と言い切れるのでしょうね。
ならば、武者さんが自分で台本を書いてみて、視聴者の反応を見ては如何でしょうか。そう生易しい世界ではないと思いますが。

そして
「問題は、そういうファン層に迎合しつつ、歴史知識を披露して、主演をやたらと褒めそやし、批判者を叩いてスッキリしている層かもしれません」
実はこの後にこうあります。

『どうする家康』は、ダメな歴史学あるある現象も起こしているので気をつけた方が良いと思います。
たとえば「森蘭丸」を「森乱」と表記した。
その一点突破でもって新説採用だとはしゃぎ、ドラマがおかしいと批判する層に対してマウント取ったりする。
しかし、森蘭丸についてはもっと深く考える必要性があるのでは?
「ラン」という音になぜ「蘭」があてられるのか?
花のような美少年であって欲しいという願望ゆえじゃないか。そういう歴史と伝承、文学を読み解くのも大事な要素のはずです。

何だかなあ…こうなるともう平山優氏叩きですね。
先日投稿分でも、制作や出演者の人々に失礼なことを書いていると私は指摘しましたが、考証の人に対してもかなり失礼な態度を取っていると見て差支えないかと。
たとえば『信長公記』などは「森乱」ですし、『近江蒲生郡志』なども「森乱」とか「森乱丸」などと記載されています。しかもこういうのを見る限り、特に信長の色小姓だったなどという記載もありません。
「そういう歴史と伝承、文学を読み解くのも大事な要素のはずです」とありますが、それを持って一次史料を否定していいものではありません。
ならば「蘭丸」とはっきりわかる史料を武者さん自身が提示してください。

で、
「新説はアリバイやマウントの道具ではありません」
武者さんに言ってほしくありませんね。

たとえば今回の感想で、私は給湯室のOLじみた描写は差別的だから不愉快だということを書きました。
それを読んで一定数、こう思う人がいることも予想できます。
「フェミニストみたいなこと言いやがってw」
それはそうです。私は北村紗衣氏の著書でフェミニズム批評を学んでいるところでもありますので、全くもってその通りとしか言いようがない。

夫と離縁させられて、人質となった女性が、その当時なかなか手に入らないような南蛮菓子や白粉を、輿入れ先の女性たちに勧め、無理やりにでも明るく振舞おうとしているのと、「給湯室のOL」と同一視するべきでしょうか。単にこのシーンが気に入らない、あるいは『どうする家康』が嫌いだから、そのように見たがっているようにしか思えません。

ただ、それが気に入らぬ人は一定数いて、そういう方たちがどんな行動に出るか?というと、たとえば私が評価している『麒麟がくる』を貶めようとします。
「こいつは寧々だの愛をケチつけているけど、駒ちゃんが義昭と喋っていたのは無視かよw タブスタかよw」という具合ですね。
こういうことを書き込んでしまう方は、ある傾向があります。女性差別、ミソジニーです。
駒は、明国由来の医学知識を身につけた将軍の侍医です。義昭と二人きりの場面はあくまで私的な場であり、他の男性が混ざっている公式の場ではありません。

好きですね、決めつけたがりますね、ミソジニー。それを言うなら、「私が評価している『どうする家康』を、この人は貶めようとしている」という見方をする人がいてもおかしくないでしょう。
私も駒については、この投稿の上の方で書いています。寧々や於愛にああ言って、駒は不問に付すのは不自然です。「将軍の侍医」であると主張するなら、どこでどのようにしてそうなったのか、その経緯をここできちんと説明してほしいですね。あれではどう見ても側女か、あるいは秘書的役割にしか見えません。
それに本来将軍の侍医であれば、法院とか法眼などの称号を持っているものかとは思いますし、当時の女性はそれが無理であったとしても、もう少し将軍家に於いて、女性が医師であることのしがらみ、人間関係などが描かれてしかるべきだったかと思われます。

それに侍医ということが重要。東洋の「上医」は天下を診るとされた。
病人の絶対数を減らすには、社会基盤を頑丈にすることが効果的です。
医者ならばインフラ整備や貧困層の実態を実地で学んでいる。その観点からアドバイスができると考えられていたのです。
将軍が侍医に、世の中をより良くするにはどうすればよいのか尋ねても、全く問題はありません。

しかしそれは政の分野であり、特に侍医に相談するべきことなのか少々疑問ではあります。

そして、昭和平成レトロおじさんあるあるとして自分より経験豊富で賢い女性でもちゃんづけ、社長の親族女性相手にはそんなことはしない、そういうそういうレトロなミソジニーに骨の髄まで浸かった人というのは、自己の主張を正当化するものに飢えています、なのだそうで。

ミソジニーに合致するものを見ると、たとえくだらないものでもむしゃぶりつきます。
『どうする家康』って、そういうミソジニーには迎合するんですよね。そういう層に媚びてもこの先道はないでしょうに。

武者さんは否定するのでしょうが、『どうする家康』のメインの視聴層は若い世代だという分析があります。というか、自分が嫌いな作品は、何でもかんでも自分が嫌いなレトロおじさんが好きに決まっている、そう思いたくて仕方がないのでしょうね。

そしてこの後もまたジャニーズ云々。結局社長が交代し、今後是正する方針となるのでしょう。私は特にジャニーズのファンというわけではありませんが、こういう時にタレントや俳優のみが矢面に立たされ、またマスコミが過熱気味に騒ぐのは疑問です。

李下に冠を正さず
瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず。陸機『君子行』
瓜畑では靴が脱げても履き直さない、季の木下では冠を直さない。世間の人から怪しまれるようなことをするなってコト。

この間の桃李成蹊の続きなのか、今回はスモモが出て来ないのにこの諺ですね。ジャニーズ問題を皮肉っているのでしょうが。

しかしそもそも武者さんは、ジャニーズ事務所の前社長の人道的問題を叩くと言うより、『どうする家康』で、ジャニーズ所属俳優を叩きたいから、渡りに舟といった具合で叩いているようにしか見えません。それを言うのであれば、『麒麟がくる』の風間俊介さん、井上瑞樹さん、そして『鎌倉殿の13人』の生田斗真さんにも言及してしかるべきと思います。
尚私は、この3人の俳優さんもしくはタレントさんは特別ファンというわけではありませんが、別に嫌いではありません。

おまえら、いけしゃあしゃあといいかげんにしろ!
そうお怒りであれば、意見は「◆NHK みなさまの声(→link)」に送りましょう。
『漢書枚乗伝』にあるように、雨垂れ石を穿つ、と申します。

「おまえら、いけしゃあしゃあといいかげんにしろ!」
同じことを、武者さんに対して送りたくなってしまいます。おまえらじゃなくておまえですか、この場合。このコラムをNHKの関係者がご存知であれば、そのように思っているでしょう。
そして平山氏も呆れておられましたね。

では「雨垂れ石を穿つ」ですから、ささやかであったとしても、支持する旨のメールを送るとしましょう。尤もこの次は日本とチリの試合で、久々の「信長公」登場ですが。


飲み物-ブロンドのエール

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[ 2023/09/09 03:00 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第32回に関しての武将ジャパンの記事について-4

『武将ジャパン』大河コラムについてその4です。尚taketak39460607さんのnote関連は、次の次になることをお断りしておきます。


義元に学び、信長に鍛えられ、信玄の兵法を習得する――前半はそういう流れだったとドラマ内で歴史修正が行われました。
いつ、そんな学びや鍛錬があったでしょう?
側室オーディションをして、蒸し風呂で侍女に迫られ、ついにはマザーセナの妄想にラリラリトリップしていたではありませんか。
戦場では「いやじゃーいやじゃー」とピエピエ泣き叫ぶ。
何をもってして学びといい、鍛えられていたのか。
結局、本人の申告であれば、見ている方はそれを呑み込めということなのでしょう。
作り手があの情けない姿を「気弱なプリンス」だと認識しているあたりからして、まったくもって意味がわかりません。

「歴史修正が行われました」
歴史修正でも何でもなく、最初から観ていたらわかることです。

家康は王道を今川義元から学び、非情さを織田信長から学び、
「戦は勝ってから始めるもの」
を、武田信玄から学んでいます。
それを見逃しているのでしょうか。いやそもそもきちんと観ていないのでしょうか。
そして「戦は勝ってから」云々、『孫子』由来のはずですが、武者さんがそれに何も触れようとしないのはなぜなのか、知りたいところです。

しかし
「側室オーディションをして、蒸し風呂で侍女に迫られ、ついにはマザーセナの妄想にラリラリトリップしていたではありませんか」
今更ですが、すごい表現ですね。好きな大河では絶対に出て来ないでしょうね。

例えば主演の方はそろそろ40代に入ります。
いくら美形だろうと、不惑を過ぎたらシリアスか、ダークな演技ができなければ埋没するだけ。
『麒麟がくる』の長谷川博己さん、『鎌倉殿の13人』の小栗旬さんなどは、そのステップを大河で駆け上がってゆきました。よいドラマには背中を押す力があります。

まず「主演の方」、松本潤さんとちゃんと書きましょう。
で松本さんが
「不惑を過ぎたらシリアスか、ダークな演技ができなければ埋没するだけ」
なのだそうですが、この手の演技ができないと決めつけているのもどうかと思います。
そしてまた例によって、好きな大河の主役なら
「そのステップを大河で駆け上がってゆきました。よいドラマには背中を押す力があります」
なのだそうです。別に武者さんが好きな大河のみに限った話ではなく、座長として1年間大河の主役を任されたら、どんな俳優さんでも一応は成長するものだと思いますが。

真田昌幸は家康より4歳下。劇中では、まだ不惑前の壮年期です。
それなのにこの貫禄は何ごとか?
と、思ったら役者の親ネタですか。
◆真田昌幸役・佐藤浩市さんの扮装写真公開にオールドファンが涙する理由【どうする家康満喫リポート】秘話発信編(→link)

で、1981年に佐藤さんの父三國連太郎さんが、大型時代劇『関ケ原』で扮した本多正信にそっくりとあるのですが、

いやいやいや、1981年って、もはや40年以上も前のことですよ。
そんな古いことを覚えている層だけに取り入ってどうするつもりなのか。
って、まぁ、仕方ないですね……。
今年はもうドラマとして終わっている。だとすれば、こんな風に
「あれは佐藤浩市さんの父である三國連太郎に似せているんですよw 歴史ファンならそのくらい常識でしょw」
周囲にマウントするぐらいしか役割がないのでは?

実際より老けさせているのは、『真田丸』の昌幸でも同じでしょう。
また真田昌幸ではありませんが、『龍馬伝』の山内容堂公、近藤正臣さんが演じた白髪の殿様は、実際はあの時30代です。

そしてこの出典元のサライ、私も過去に引用したことがありますが、主に年配の人が対象なので、このような書き方にもなるでしょう。

毎回衣装にダメ出ししていて、我ながら疲れますが……。
秀吉の陣羽織が、どうしてもカーペットのように見えてしまう。
実は以前も似たようなことがありました。
『花燃ゆ』で、ヒロインの美和が鹿鳴館舞踏会にあわせて仕立てたドレスが、カーテンに見えたのです。
あのときは『八重の桜』で大山捨松が着用したドレスを着回した、津田梅子の方がよいとしみじみと思いました。

前にも書いていますが、秀吉の陣羽織は絨毯がもとになっています。
『花燃ゆ』の美和のドレスは確かにカーテン、私には緞帳のように見えましたが、私が気になったのはその点ではありません。
武者さんは「ヒロインの美和が鹿鳴館舞踏会にあわせて仕立てたドレス」と書いています。
しかしあれは美和が仕えていた銀姫のおさがりであり、美和自身がオーダーしたわけではありません。そしてあの手のドレスは、その人の体型に合わせて仕立てないと、なかなかフィットしないと思われますが、美和は特に直したようでもないのに、あのドレスがぴったりしていた。寧ろ不思議なのはその点でした。

そして津田梅子にしても、『八重の桜』のドレスを着ているからいいと褒めているのではないか、そのような気もして来ます。

まっとうな衣装デザイナーはいないのか……。
と、思ったらいました!大河ではおなじみの黒澤和子さんが映画『リボルバー・リリー』を手掛けております。
◆映画『リボルバー・リリー』綾瀬はるかが身にまとう衣裳は黒澤和子率いるデザインチームが担当(→link)
『八重の桜』の八重と尚之助を演じた綾瀬はるかさんと長谷川博己さんが出るなんて、これまた素晴らしい。

綾瀬さんと長谷川さんがそんなに好きなら、『いだてん』と『まんぷく』ももう少し評価してあげてはどうですか?
ちなみに黒澤さんは幕末物の衣装ならいいと思います。

『八重の桜』の評価点として、川崎尚之助の汚名を晴らしたこともあげられます。
(中略)
新説を無意味に取り入れればよいのではなく、そこまでしてこそ良い大河。
『どうする家康』では「森蘭丸でなくて森乱です!」なんて大仰にいうものだから、さぞかし暴れるのかと思ったら、気がつけば消えていましたからね。
アリバイとして新説を取り入れたなんて言われても意味がありません。

どの大河でも、新説を無意味に採り入れることなどそうないかと思います。
そして『森乱』は何度も書きますが、史料に準拠してのものです。
どこがアリバイなのでしょう。
平山優氏を敵視したいがために言っているようにしか見えませんが。そして名前が「乱」なのと、暴れるシーンが出て来るのはまた別でしょう。お兄さんの鬼武蔵の方が暴れています。

ムロツヨシさんは「自分は好かれない」と語っております。
◆「どうする家康」ムロツヨシ怪演がネット話題“大河史上最恐”秀吉の魅力は「野心」「好かれないピエロ」(→link)
あの秀吉なら仕方ない……とは思いますが、では、誰が好かれているのか?
去年の和田義盛や畠山重忠、あるいは上総広常なんて、主役を食う勢いで支持されていました。
他にも挙げたらキリがないですが、では今年は?
ムロツヨシさんが心配せずとも、誰も好かれていないように見受けます。
立ち位置的に石川数正の人気が高いようにも思えますが、どちらかというと「グルメの人だ♪」という印象から来ているようにも見えるし……。
もはやドラマに出番があることそのものが呪い。
「あの武将は出て欲しくない」というリストを私は脳内に作りました。

ここで注目されるべきは、ムロさん自身の発言です。
武者さんの書き方だと、如何にも周囲から嫌われて人気がないように見えますが、実はさにあらずです。
ここでムロさんは
「カッコいいですけど、その道化っぷりはあまり皆から好かれないピエロで…それがまた面白いなと思っています」
と話しており、つまるところ、本人がそれを楽しみながら演じているわけですね。なお、岡田准一さんも同じようなことを言っており、ドラマにおけるその特異なキャラが評価されているわけで、誉め言葉と受け取るべきでしょう。

「立ち位置的に石川数正の人気が高いようにも思えますが、どちらかというと「グルメの人だ♪」という印象から来ているようにも見えるし……」
その裏付けを見せてください。

「もはやドラマに出番があることそのものが呪い。
「あの武将は出て欲しくない」というリストを私は脳内に作りました」
武者さんがどのように考えようが自由ですが、自分の思い通りに行かなかったからと言って、このコラムでそれを愚痴るのはやめた方がいいと思います。

時間帯が近い民放ドラマの勢いと比べると一層際立つ。
◆ 【VIVANT】第5話視聴率14・2%で番組最高更新!「テント」のリーダー判明、前回から0・8P増(→link)
もはや絶望的な状況です。

それを言うなら、2013年の『半沢直樹』と『八重の桜』、2017年の『陸王』と『おんな城主 直虎』、いずれも日曜劇場の方が高視聴率でした。第一、同じ日に何度も放送があり、土曜日に再放送がある大河と、放送は1回のみの1クールの日曜劇場とを比較するべきなのでしょうか。

そして大河は駄目だと決めつけ、華流時代劇のPR。

イケメンとイケメン同士を描く時代劇――。
『どうする家康』がやろうとして全くできなかったことを達成した華流時代劇『陳情令』が、ついに地上波に登場です。

ということで、やけにこのシリーズのPRをしまくっています。このコラムへの報酬は、この華流時代劇のPRへの報酬ではないのか、そのように思われてしまいます。

それからこのデイリー新潮の記事ですが、

◆ 【どうする家康】存在感のない家康、所作も作法も軽んじられ…岩盤支持層に不人気な原因は多数あった(→link)

逆に今年の場合、大河の岩盤支持層以外の層に受け入れられているようです。これは鈴木祐司氏が分析しています。
あと所作作法というのは、家康が信雄を呼び捨てにしたシーンのことですね。
それとヤフコメの意見についても書かれていますが、あそこは、どの大河でも厳しいコメントが載るので有名です。実際見たことがありますが、今年に限った話ではありません。

今年の大河を庇う人は過去の大河とばかり比べています。
VOD全盛期のいま考えるべきことはそんな狭い視野ではなく、他国の歴史劇、特に東洋史とライバル関係になったと認識を改めねばなりません。

「過去の大河とどの点を、どのように比べているのか」
それがないから説得力に欠けてしまうのですが。

でまた『陳情令』関連の記述が続き、

大河ドラマは、なぜ特別なものとして存続してきたか?
今は19世紀を迎えた徳川幕府のようなものです。
破綻しつつあるし、満足しているわけでもない。しかし、それ以外にどんな支配者がいるのか、知識がないからわからない。
それが今までの、VODがない2010年あたりまでの大河でした。
状況は激変しました。
黒船来航後の世界です。
筆もまともに持てない役者の時代劇なんて、淘汰されて終わってしまう。

それまでも大河は、たとえば近代三部作や90年代前半の放送フォーマット変更などでうまく行かず、元に戻しており、その状態が今まで続いて来ています。今後しばらくはこのフォーマット、そして幕末までを重視する姿勢で行くでしょう。
そして何かとVODを強調していますが、そのVODで大河を観ている人もいるわけで、この両者は対立概念ではないと思います。

そして
「筆もまともに持てない役者の時代劇なんて、淘汰されて終わってしまう」
これを言いたくてたまらないのでしょうか。家康も秀吉も、筆の持ち方はおかしくありません。

もはや一刻の猶予もない状況を迎えています。
(中略)
国家昏乱して、忠臣有り。『老子』
ファンダムが乱れてくると、“信者”が悪目立ちようになる。

武者さんは一刻の猶予もない、だから早く今年のを終わらせろと考えていたいのでしょうか。私はそうは思いませんが。
「国家昏乱して、忠臣有り」
これは老子『大道廃有仁義』の一部ですが、国家が乱れてくると、忠臣の存在が目立つようになるという意味で、ファンダムの「信者」とは多少意味合いが異なるかと思います。

で、

今回の第32回放送は、秀吉の言葉「俺のアンチはゲスだ」と喚くところが出色の出来でした。
あのセリフは、ドラマに批判を繰り返す私のような不届き者へのメッセージにも思えました。
考えすぎでしょうか?

「俺のアンチはゲスだ」
とは凄まじい解釈ですね。ではもう一度挙げておきます。
「所詮、人の悪口書いて面白がっとるようなやつは、己の品性こそが下劣なんだと白状しとるようなもんだわ」
つまり、「俺のアンチ」ではなく、「誰にせよ人の悪口で面白がるやつ」のことです。
しかし不届き者という自覚があるなら、もう少し書き方を改めては如何でしょうか。

公式ガイドブックのあらすじには、まるでなかった意味合いの言葉が加えられたら、そう感じるほうが自然でしょう。
もしも意図的に加筆されたものだとしたら、残念でしかありません。
ドラマで本当に描きたいことはそこなのか。
一時的な感情に委ねて、そんな台詞を入れていたとしたら、視聴者に対して失礼ではないか。
と、じっくり考えていると、やはり私の邪推にも思えてきますが、現場の士気が低下して役者さんから覇気が奪われていたとしたら残念でしかありません。

これも最初の方で書いていますが、ガイドブックのあらすじはあくまでもあらすじであり、台本ではありません。従って、ドラマ本編で出て来たセリフが、逐一書かれているわけではないのです。
にもかかわらず
「まるでなかった意味合いの言葉が加えられたら」
「意図的に加筆されたら」
と、ガイドブックそのものが台本であり、しかも改悪されることをまるで期待しているかのようです。
しかも
「一時的な感情に委ねて、そんな台詞を入れていたとしたら、視聴者に対して失礼ではないか」
ドラマの制作は、果たして一時的な感情に委ねられているものでしょうか?

「と、じっくり考えていると、やはり私の邪推にも思えてきますが」
はっきり言います。
武者さんの邪推にしか受け取れません。

そしてまた心理がどうこう、『孫子』がどうこうとありますが、ここでは省きます。そんなに『孫子』に言及したいのなら、三方ヶ原での信玄公のセリフを、もう一度かみしめてみてください。

SNSで誰かを攻撃するよりも、本作を「支持する」「支持しない」旨をNHKに送ったほうが有用ではありませんか。
◆NHK みなさまの声(→link)

では今回も「支持する」メールを送らせていただきます。



飲み物-おしゃれなグラスのビール
[ 2023/08/27 01:00 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『どうする家康』第26回に関しての武将ジャパンの記事について-3

『武将ジャパン』大河コラム関連その3です。キャストスタッフ叩きもさることながら、ドラマ本編をきちんと観ているのかなと思ってしまいます。尤もこれは嫌いな作品のみならず、好きな作品でも往々にして見られたことではありますが。


『麒麟がくる』の長谷川博己さんは、初回で屋根から吹っ飛んでいました。
古流剣術もこなし、茶の所作も流麗。
『鎌倉殿の13人』の小栗旬さんは、初回で乗馬飛越をこなしました。
弓術もこなす。所作も隙がない。
で、26回という後半になっての家康ですが……えびすくいも、乗馬も、茶も、どうにも所作が甘い。
1月ならばまだしも、もう7月です。前述の主役二人と比べて、どうしたことかと悲しくなってきます。

また『麒麟』と『鎌倉殿』を叩き棒ですか。主人公の描かれ方など作品によって違いますし、それを言うなら光秀も義時も、最初から戦場にいて、絶体絶命であったわけではないのですが。そして、
「えびすくいも、乗馬も、茶も、どうにも所作が甘い」
などと書いていますが、何を持ってそう言い切れるのかはなはだ不明です。
尚『海老すくい』の所作云々ですが、これは『海老すくい』ではなく踊りの所作という意味でしょうね。
しかし武者さんは、乗馬や茶道や踊りのプロなのですか?この乗馬も茶の湯も踊りにしても、プロの指導のもと行われているのですけどね。結局好きな作品の主人公の所作は素晴らしい、なのに嫌いな作品は…といういつもの論調でしょう。

長谷川さんのような端正な明智光秀に仕上げるのは無理だとわかっているから、今回は光秀を下劣の極みにして、どうにかしようとしたんですか?
同じ枠の、わずか数年前の作品を足蹴にするような真似ができるのは、作り手の精神性が幼い証拠かもしれません。
それでも、素材を提供している大手メディアでは絶賛記事が掲載されますので、問題はないんですかね。
現に視聴率は低迷していて、歴代ワースト2はほぼ確定なんですけどね。
視聴率を速報しているメディアの「二桁維持」というフレーズの苦しいことよ。

「長谷川さんのような端正な明智光秀に仕上げるのは無理だとわかっているから、今回は光秀を下劣の極みにして、どうにかしようとしたんですか」
これがまず変。長谷川さんのようにしたいのなら、そういう俳優さんを選べばいい話です。わざわざ酒向芳さんを選んであのように描いているのは、制作サイドにそれなりの意図があってのことでしょう。ただ武者さんの場合、『麒麟がくる』の光秀絶対であるため、このような描かれ方をすることが我慢できないのでしょうね。
長谷川さんの光秀は似合っていたとは思いますが、あれはひとつの形であり、それ以外の俳優さんを使って、違う方法で描くということもありうるわけですが。

だからなのか
「同じ枠の、わずか数年前の作品を足蹴にするような真似ができるのは、作り手の精神性が幼い証拠かもしれません」
ついに「作り手の精神性が幼い」ですか…これからさらにドラマが進むに従って、武者さんのネガティブ表現(としか言えません)がさらにエスカレートするように思います。

それを言うのなら、同じ例は他にもあるのですけどね。誰を主人公にして、どのような展開をするかで大きく変わって来ますから。ならば『真田丸』の家康と『おんな城主 直虎』の家康、『麒麟がくる』の家康はかなりイメージが異なっています。信長しかりです。一度同じ時代を舞台にした別々の作品を観比べては如何でしょうか。

そして以前私は、大河がU‐NEXTで放送されていると書いていますが、その時、NHKプラスのみでなくここまで多方面になっては、どのくらいの人数が観ているかの把握が難しいのではといったことも書いています。しかし武者さんに言わせれば
「現に視聴率は低迷していて、歴代ワースト2はほぼ確定なんですけどね。
視聴率を速報しているメディアの「二桁維持」というフレーズの苦しいことよ」
だそうで、嫌いな大河だと世帯視聴率にのみこだわりますね。これは『青天を衝け』もそうでした。
好きな大河なら、NHKプラスや他の観方をしている、きっと再生回数は多いに違いないとやるのでしょう。

ところでこの『どうする家康』が、上半期全国推計視聴人数ランキングのドラマ編で1位なのだそうです。無論他の、たとえば1クールのドラマなどとは放送形態の違いもあり、絶対的なトップではないにしても、そこそこ関心がある人は多いように思えるのですが。

信長に従っても、別にいいと思うのです。
疑問なのは、瀬名の弔いすらないところでしょう。
別にバカでかい寺を建てなくてもいい。自室でそっと涙を流すとか。瀬名を思い出して目が赤くなるとか。あってもいいはずなのに、愛と浮かれているんですから見てられない。
今週も相変わらず追悼のない作品です。
瀬名も、両親や田鶴をろくに思い出してもいないので今更ですが……とか思っていたら昭和平成レトロのようなイチャコララブコメが回想される。
しかも回想が流れるだけで、家康に涙ぐむこともさせません。
で、いきなり信長を殺すと言い出して、なんなのこいつ。

家康が瀬名を偲ぶシーンはちゃんと出て来ているのですが、それを読み取れていないのが残念ですね。
そもそも武者さんが考える弔い、追悼というのは、寺を建てるのもさることながら、涙を流すといった、目に見える形の描写であり、それと知らさない形で心の内を描いた場合、きちんと理解できているのかが疑問に思えます。

無論寺を建てる、涙を流すはあってもいいのですが、問題はこの中で描かれる家康の思いはそっちのけで、自分が考えるような、納得できるような形で描けと言わんばかりに、ドラマそのものに注文をつけていることです。これが個人で書くのならまだしも、プロとして報酬貰って書いてこれかと思ってしまいます。しかも於愛と浮かれているって、信長を迎える準備で彼女のアイデアに乗り気になっているシーンでしょうか。実際あれはいい考えだと思ったからでしょう。

そして、家康が瀬名をどうやって偲んでいるかについて。まず信長をもてなした後、薬を1人で調合している時に半蔵が入って来て、信長に恨みを持つ伊賀者を匿ったと言うシーン、家臣たちに薬湯を口にしつつ、信長を殺すと言うシーン、どちらも薬が関わっているのはなぜなのでしょう。薬湯が必ずしも必要な状況ではないのに、わざわざそれを出して来ていること、さらに彼女との日々を回想してもいること、あれこそ瀬名のことを今なお思いかつ偲んでいるからではないでしょうか。


飲み物-ジョッキに入ったビール
[ 2023/07/14 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』第39回に関しての武将ジャパンの記事について-1

ところでこの『麒麟がくる』第39回のコラムに関して、これはおかしい、あるいはわかりづらいと思われる部分をピックアップしておきます。ちょっと変則的ですが、光秀を主に描いた部分と、そうでない部分とに分けています。まず後者の方です。

1ページ目
朝廷は岐阜まで三条西実澄を遣わし、どういうことかと問い詰めます。
京には京の理(ことわり)がある――それを伝えにわざわざ来たのです。

この三条西実澄関連で。この人の祖父は三条西実隆です。
以前武者さんは、『どうする家康』の金ヶ崎の回絡みで、当時越前ガニはあったのかと言ったツイートをしていたようで、これに対して歴史考証の平山優氏が、史料を読んでいないのかという内容のツイをしています。この史料に出てくる人物、もっと言えば、自らの日記に「越前蟹」と記載した人物は恐らくこの実隆です。

信長は悲しい。
母に魚を釣り続けても、喜んでもらえない。
父に箱詰めの松平広忠の首をあげても、喜んでもらえない。

この松平広忠の首、「箱詰め」とありますが正確には首桶です。そして喜ばないその理由について武者さんは、遺体損壊(注・武者さん用語、遺体から首を取ること)が悪いのではなく、それをクールだと演出して喜んでいることが悪辣なのだなどと書いています。

しかし実際の映像は違っており、父信秀は広忠の首を取ったことで、松平が人質の竹千代を取り戻しに来る、そうなれば織田が危なくなると息子を叱っていたわけです。武者さん、一体何を見ていたのでしょうか。尚これについては、下記の投稿に書いているので、一読くだされば幸いです。


本作は無駄がないので、三者のセリフで状況が見えてきます。
松永久秀:物量差を指摘。本願寺側の物量を遮断できないからには、攻め手が不利になるばかりだとわかる
明智光秀:天王寺砦は狭い。狭いということは、物量の確保が難しく、攻め手の装備関連に不備があるとわかる
佐久間盛信:この口調からは、信長のパワーハラスメント気質が伺える

無駄がどうこう言うより、その放送回の尺の問題もあるかと思うのですが。
そして彼らのセリフではこんな感じです。

久秀:敵の方が人数も鉄砲も多い。
光秀:この(天王寺)砦だけでは手勢が少ない、他の砦と共に動くべき
信盛:主君信長がこちらに向かっている。それまでに打つ手を考えなければならない
久秀:攻め込むなら一気に攻めた方がいい、使いを出そう

でその後信長が来て、原田直政の家来を一向宗徒と決めつけ、乱暴を働くわけですが、信盛のセリフはその前のものであり、別にこれだけではパワハラ気質など窺えませんし、主君が来るまでに策を練っておこうと家臣が考えてもおかしくはないでしょう。

3ページ目
コロナが猛威を振るう中、アジアは欧米と比較してやや軽いとはされます。
方方『武漢日記』には、コロナによって東洋医学が息を吹き返したと語る人物について記述があります。
軽んじられがちな東洋医学ですが、実は何かあるのかもしれない。そこも考えつつ、医事考証をしている本作を見ていきたいところです。

東洋医学との関連はともかく、最初の株はアジアよりも欧米人の方が感染しやすかった、また欧米人はマスクをしたがらないのでそれも影響したとも言われています。実際アジア人に比べると、マスク即ち病人という印象があるのかかなり嫌がるようですね。

家康と築山殿は、仲が冷え切っているとわかる秀逸な場面でした。
理由は理解し合えないこと。

そのイメージを今年のにも当てはめているフシがありますね。麒麟は麒麟、家康は家康なのですけどね。そして風間俊介さんをやけにほめています。その一方で今年はジャニーズ忖度などと書いているようですが、風間さんもジャニーズなのですが。

東洋の時代劇となると、髭と結髪が課題だと思います。
現代風に前髪を落とすとか、髭を断固無視するとか。そういう『天地人』あたりの模索はもういらない。むしろ時代遅れで、それを続けると韓流と華流に食い尽くされて無惨なことになる。

この人は前髪にやけにこだわりますね。私も『天地人』はあまりなじみのある大河とは言い難かったのですが、兼続の最初の頃はまだ年齢も若く、前髪を残していてもそう不自然ではなかったでしょう。さすがに直江家に婿入りしてからあの前髪はどうかと思いましたが。あと子供の教育施設については、『天地人』の方がよく描けているところもありました。

髭を断固無視するというのは、どの大河のことでしょうか。幕末はあまり髭のない人もいます。明治になって、髭が復活しましたが。

しかしこれを言うのなら、今回の奥平信昌を演じる白洲迅さん、もみあげまでそっくりにしていますけどね。

4ページ目
時代劇のレベルもあがり、かつ育てたい若手も見えてきました。門脇麦さん、中川大志さん、大島優子さん、溝端淳平さんがそうではありませんか? 期待が高まるばかりです。

その溝端さんは、武者さんが嫌いな『どうする家康』に今川氏真役で出ていますね。しかもこれが大河初出演です。さらにガイドブック前編で、松本さん主演の作品に出られて嬉しいと語っていますが、これについての武者さんの意見を伺いたいです。

話を『麒麟がくる』にしますと、鉄板人気をイージーに掴みにいくのであれば、こういう日本人多数の脳裏にある、かっこいい理想の信長像をイケメンに演じさせればそれでよかったとは思うのです。
そういう像を捨て、童顔で愛嬌があり、それでいて怒りっぽくどこま挙動不審な信長にした。このことそのものが『麒麟がくる』の先進性であり優れた点だと思います。

要はそういう人物を、この作品が求めていたからでしょう。
それを言うなら、『西郷どん』の鈴木亮平さんにしろ、『どうする家康』の松本潤さんにしろ、それまでとは違ったイメージのキャスティングなのですけどね。尚この染谷さんの信長には、やはり私はどこか馴染めませんでした。
それと「かっこいいイケメン」に演じさせて、中身をそれまでとは変えてくるという方法もあります。これは以前にも書いたことがあります。そして、今年の信長はそれに近いでしょう。

大河の歴史は、今年ではっきりと変わったのです。
リアルタイムで見られて幸運でした。
社会がなんとなく求める最適解よりも、作り手がハッキリとこれだと言い切れる答えがよい。そんな力強さを感じるのです。

最近の大河はどれも似たようなものではないでしょうか。「作り手がハッキリとこれだと言い切れる」大河は、武者さんが好きな大河だけに当てはまるわけではありません。ならば私は、武者さんが散々こきおろしている今年のも、作り手の意志が感じられるかと思います。

2000年代あたりからは、大河主演でむしろ評価が下がる、低迷責任を背負わされる。嫌な流れができているようではあった。
そろそろ、大河には原点回帰して欲しかった。
主演が文句なしに輝いている、そういうものが見たかった。

「大河主演でむしろ評価が下がる、低迷責任を背負わされる」
具体的にどのような俳優さんなのか書いて貰えないでしょうか。そういうのを無視するから、単に武者さんの妄想にしか見えないのです。
そしてこの「原点復帰」、これも具体的にどういうことなのか書いて貰えませんか。
主演が文句なしに輝いているというのは、武者さんが嫌いな大河でも同じだと思いますが。

この大河は、2020年代の扉を開き、大河の危機を乗り切る一歩となったと思います。
思えば一年前、十年後に大河ドラマはなくなっているのではないかと危惧していたものです。
そんな危惧を吹き飛ばすどころか、希望を残してゆく。本作は紛れもなく偉大でした。大河という枠に、麒麟を呼んだ。そういう作品になると思えるのです。

以前にも書いたことがありますが、十年後(この時から数えてですから、今から八年後でしょうか)に大河がなくなっていればそれでもいいです。何かがその穴埋めをしている可能性はあります。

あと個人的に、途中でリアルタイム視聴を止めたせいもあり、希望を残していくとか偉大という印象は、私の場合あまりありませんでした。そもそもこの「麒麟を呼んだ」ですが、麒麟とは本来仁政を行う王の元に現れる存在で、この場合戦国の世を平らかにすることであり、それを大河枠に呼んだというのは、大河枠そのものが混乱していたように取れてしまいます。

ただ2010年代の大河で、武者さんが好きな作品は『八重の桜』をはじめ、結構あったのではないでしょうか。本人には嫌いな作品しか見えておらず、それが大河枠を混乱させていると思ったのでしょうか。何はともあれ、武者さんはとにかくこの大河をほめたいのだなとは思いますが。

視聴率のことは、オンデマンドやBSもあるので、回復はそもそもが難しいと思います。
今年は前年の低迷や、岩盤視聴者層の流出の影響もあったでしょう。

好きな大河だと優しいですね。昨年はこれ以外にも、NHKプラスの再生数が多いのだろうとまで書いていましたね。その一方で、一昨年とか今年とか、嫌いな大河の場合は世帯視聴率のみで語ろうとしているのですね。

飲み物ーアイスカフェオレ
[ 2023/06/07 01:15 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

大河の今昔と歴史考証-3

まずタイトルを通し番号に改めています。そのため1つ前の投稿は「大河の今昔と歴史考証-2」となります。

今回は大河と、かつて民放で放送されていた時代劇の関連性についてです。とは言っても、そこまで民放の時代劇(DVD視聴を含む)を観ているわけではないのですが、昔放送された捕物時代劇とか、あるいは必殺なども最初から対立する相手が決まっており、彼らをどういう形であれ捕らえる、あるいは成敗することでドラマそのものが成り立っていたと言えます。

大河もある程度は、これと似通った部分はあったと思われます。無論主人公のすべてが所謂武将ではなく、そのためすべての作品に於いて、必ずしも武力をもって対峙するべき相手がいたとは一概に言えませんが、それでも主人公の人生に於いて邪魔な存在、敵となる存在は必ずと言っていいほどいたわけです。

その彼らをどのように描くか、多くの場合彼らは悪役とか、ものごとの道理がわからない人物として描かれていたのではないでしょうか。しかしその後その傾向は影を潜めるようになり、最終的に敵対する相手となっても、どこか人間臭さを持つ存在として描かれるようになります。

仮説ではありますが、やはりこれは民放の時代劇が作られなくなったのと、関係しているようにも見えます。時代劇すなわち勧善懲悪といった風潮もなくなり、たまに作られることがあっても、単に悪者を懲らしめるだけの作品ではなくなりつつあります。

大河も2010年代頃から、徐々にそのような傾向が表れて来ます。無論これは作品によっても様々ですし、ある作品で描かれた史実が、必ずしも同じ時代背景の作品に受け継がれていないこともありますが、これに関しては別々の主人公、別々の作品と割り切って観るべきではあるでしょう。1つの作品の世界観が、必ずしも他の作品に反映されるとは限らないからです。

そしてかつての時代劇は、今は刑事ドラマに取って代わられたように思われます。刑事ドラマの方が現代を描く分、もちろんチャンバラ主体にはならないし、罪を犯す側の心情を描くことがその分可能ではあるでしょう。ちなみに殺陣や合戦シーンなどは、今の方が優っているものもあります。

あとかつての大河に比べると、今のセットは暗いという指摘もあったようですが、どう考えても当時は今のような照明があるはずもなく、多少薄暗いのが寧ろ当たり前ではないのでしょうか。確かに以前の大河はスタジオ撮影が多く、そのためライトがかなり明るかったせいなのでしょうが、逆にそちらの方が不自然でしょう。


飲み物―アイスコーヒー5
[ 2023/05/29 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

リーグワンを再編するとしたら

ラグビー関連でもうひとつ。しかし最近朝ドラ関連を書いていないせいか、大河とラグビーばかりになっていますね。

リーグワンの問題点については今まで何度か書いており、つい先日もある方のツイートでの指摘を採り上げています。正直リーグワンはどうもトップリーグの看板の掛替えのようなところがあり、企業を母体とする本質はあまり変わっておらず、しかもトップリーグの時よりお金がかかるようになっているという意味で、目新しさにやや欠けるうえに出費が大きくなり、また代表人気にどこか頼っているようにも見えます。

しかしJリーグやBリーグのようにするには無理があります。それは全国レベルで拠点を持っておらず、数は多いものの、特定地域にクラブが集中しているためです。またこの2リーグ同様に完全プロ化するのも、ラグビーの場合ちょっと難しいでしょう。無論今後、一部のクラブを地方に移す可能性もないとは言い切れませんが、この点と言い、クラブの上限数はいくつまでにするのかといった点と言い、リーグ側から明確な形での発表がまだ行われていません。

ではプロ野球はどうでしょうか。無論野球とラグビーはかなり違ったスポーツですし、人気もプロ野球の方が上でしょう。ただ企業名を外さずに済む点、そしてかつては首都圏と関西にチームが集中していたのを全国規模にした点では、いくらか参考になる部分もありそうです。もちろんこの再編は、2000年代半ばにプロ野球を巡る様々な動きやトラブルがあったその結果であり、はじめからスムーズに行ったわけではありません。

ラグビーの場合はプロ野球とは事情が違いますが、しかし今の首都圏のクラブの多さと、企業に資金を出して貰っている状況は早晩変えて行く必要ありと思われます。北関東とか甲信越とか中部地方などに一部のクラブを移転させるのか、あるいは新規にクラブを立ち上げるのかはともかくとしても、クラブ数を減らすという選択肢もあるでしょう。

たとえば現行ではD1とD2合計で18クラブですが、これを14に減らしてそれより下はD3とし、地域リーグの上部に入れるといった方法もあるはずです。無論D2とD3を一緒にする、あるいはD2を一部D1に入れるということもできるでしょう。またJSPORTSでの全試合中継、一部地上波または民放BSでの中継が理想です。TVであれ動画サイトであれ、もう少しラグビーはアピールされてしかるべきでしょうし。しかし本当にリーグ側は、今後どうしたいのでしょうね。


飲み物-スノーアンドテル
[ 2023/05/12 01:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

昔の大河について少々及びNHK静岡の大河関連情報

先日の大河関連の投稿で、赤穂浪士の大河が今は作られないと書いています。恐らく今後作られるにしても、それまでとは、かなり見方が変わったものとなるでしょう。

ちなみにこの時代を描いた大河『峠の群像』は個人的に好きです。私の場合、これと『国盗り物語』は、80年代半ばまでの大河の中でも特に楽しめます。無論どれを楽しむかは人それぞれですから、あくまでも私の場合ではありますが。

しかし『国盗り物語』の、高橋英樹さん演じる信長は格好よくはありますが、光秀に対する態度は、今だとパワハラでしょうね。無論あの時代はそれでもおかしくはないのですが、ただ信長も、自ら光秀を造反させる結果を招いたとは思います。そして今年の信長も、別の形で「圧」をかけて来ていますね、いやらしいほどに。

また以前ご紹介した平原学氏のnoteによると

「どうもこのドラマ、当初から「華やかな合戦シーン」というものはなるべく描きたくないような印象を持ちます。
それよりも死体を映す。(中略)もちろん『鎌倉殿の13人』で何度も出てきた「首桶」は確かに「死体」の描き方の一つなんですけど。それよりも『どう康』の場合は、実際にそこで血を流し、命を奪われていく人間の姿をありありと描く」

とあり、それも同感です。

それとこちらはNHK静岡のサイトですが

【どうする家康】磯智明プロデューサーが語るドラマ出演者の素顔 シンポジウム記録②

これがなかなか面白いです。2があるということは当然1もあるわけで、こちらは記事中にリンクが貼られています。あと井伊虎松を演じる板垣李光人さん、『青天を衝け』の民部公子様の画像も貼られていますね。

それからこのサイトには「スタジオ舞台裏」という小見出しがあり、そこでロケや馬の事情についても書かれています。あとこの記事のこの部分、

大河ドラマって日本の割とはじめの技術が入ってきます。初めて4K化されたテレビドラマは大河ドラマ。初めてハイビジョンになったのも大河ドラマという感じで、いろんな新しい技術が一番はじめに入ってくるのは大河ドラマの歴史になっています。

「割とはじめの技術」とは何かと思ったのですが、要は色々な撮影技術の先駆者、パイオニアという意味のようですね。


飲み物-アイスコーヒーとストロー
[ 2023/04/29 01:45 ] 大河ドラマ どうする家康 | TB(-) | CM(0)

朝ドラで色々と思うこと

2022年度下半期の朝ドラ『舞いあがれ!』のあらすじと感想を半年にわたって続け、今まとめをやっていますが、正直言って朝ドラもなかなか大変だなと思います。寧ろ大河より大変だと思うこともあります。

土日を除いて毎日放送され、1週間分が1つのエピソードになっているのがまず一因です。それから、やはりヒロインが何らかの形で周囲にお膳立てされ、多少苦労しながらも、思い通りに行くという構造になりがちなせいもあるかと思います。

女性主人公の大河が朝ドラ的(あるいは少女漫画的)と批判されたことがあります。ストーリーがヒロインの思い通りになりがちな点、特に合戦や陰謀などがなく、その意味でフラットになりがちな点などが、こういう形で批判されることが多いです。

しかし、ヒロインがかなり苦労して成功を勝ち取る朝ドラもあるので、この図式が必ずしも当てはまるかどうかはわかりません。場合によってはヒロインではなく、男性主人公や夫婦が主人公ということもあります。

この朝ドラもかなり長い歴史があります。大河よりやや長いようですから、もう60年を過ぎています。朝ドラの場合、1970年代に2クールとなり、1年に2つの作品が、それぞれ東京と大阪で制作されるようになっています(一部例外あり)。

ですから今後何かを変えようとなると、1クールにするとか、あるいは毎日でなく週1回にするとか、そういう形に持って行くことになりそうです。

しかし週1回となると、これはもう朝ドラではなくなります。今現在、毎日同じドラマを帯番組的に放送しているのはNHKだけで、これがなくなるとやはりしわ寄せは来るでしょう。

しかも朝ドラをあまりきちんと観ない(観る時と観ない時がある)私が言うのも何ですが、ちょっとマンネリ化しているような気もするにはします。夜ドラにしてはどうかと思ったこともありますが、夜は夜でまた別のをやっていますからね。

朝ドラも課金にしてはどうかという意見もあります。それも一理あると思いますし、ならばいっそのこと大部分の番組を課金にし、最低限の番組だけを受信料でまかなえばすむ話です。ただそのためには、現行の番組構成をかなり変える必要があるでしょう。

何でもかんでも課金というのもどうかなとは思いますが、TVの持つ意味が変わって行くにつれて、視聴者は対費用効果を求めるようになるし、当然、自分が観る分だけにお金を払いたいということになるでしょう。問題はNHKが、それに応じられるか否かということになりそうです。


飲み物-注がれる紅茶
[ 2023/04/16 01:45 ] 朝ドラ | TB(-) | CM(0)

NHKに対して色々疑問に思うこと 続き

先日ご紹介した、NHKサイトの「テレビ70年」キャンペーン関連。今、本当にNHKが目を向けなければならない受信料の問題などは棚上げされて、やはり草創期の苦労話とアーカイブに終始し、TVのよさのみを強調して無難にまとめた感があります。見方を変えれば、そういう空気の中だからこそ、大河も朝ドラも、そして紅白も今まで生き残れて来れたし、また大相撲とか高校野球の中継も続けて来られたのでしょう。

NHKにもう少し当事者意識があれば、見直しが図られていると思います。無論廃止などではなく、フォーマット変更や、放送時間帯変更といった形での見直しにはなるでしょう。また課金制度なども提案されていてもおかしくないのですが、生憎というかやはりというか、今までそれがなされたようには見えません。

ところで大河や朝ドラのような連続ドラマを長期間続けていると、最早これは必ずと言っていいのですが、
「昔はよかった、今はよくない」
と言った声が出て来ます。もちろん大河朝ドラに留まらず、民放でも同じようなものです。

しかしエンタメ作品と言うのは、その時代に合わせた形で作られていることが多いものです。ですからリアルタイムで放送された時代を知っている、あるいはその時実際に観ていたというのであれば、面白く感じることはあるでしょう。ただそうでない場合、いくら過去の名作であってもそれほどの実感は湧かないのではないでしょうか。ある種の面白さは発見できるかも知れません。ただそれは、リアルタイムで感じた面白さとは別物という可能性もあります。

また今は面白いとか、特に大河の場合重厚だと言われている作品でも、その当時はそうでなかったということも多いものです。『太平記』なんてトレンディ大河と呼ばれていましたし-ちなみに、私は『太平記』は好きです。それだけに同じ池端氏の『麒麟がくる』には期待していたのですが。

実際今も面白いと思う作品はあるので、昔がいいとは一概に言えません。特に70年代から80年代頃の、比較的お金をかけたと思われる大河(個人的にヴィンテージ大河と呼んでいます)にしても、今はその時に比べて制約は多くなっていると思われ、それと同じような作品を作るのは無理があるのではないでしょうか。これも前に過去美化バイアス、バラ色の回顧という内容で投稿していますが、あまりその当時の基準で今を判断するのも無理があると思います。ならば逆に、今の基準で昔を判断することもまたありでしょう。

私の場合女性主人公物の一部や『いだてん』、前出の『麒麟がくる』などは馴染めなかったり、途中で視聴を止めてしまったりもしています。無論人によっては面白く感じた人もいたでしょうし、それはそれでいいと思います。要はこれは面白い、これはよくないというのは人それぞれと言うことです。先日の投稿にも書きましたが、このテーマなら刺さるという人たちをターゲットに、課金制にすればいいと考えてしまう所以です。


飲み物-パブのカクテル
[ 2023/04/02 01:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

NHKに対して色々疑問に思うこと

朝ドラのことを書いた直後にこう書くのも何ですが、また過去にも同じようなことを書いていますが、NHKは報道と気象・災害情報をメインにし、エンタメ系の、特にドラマは課金のシステムを採り入れて、観たい人だけが観るようにした方がいいかと思います。そもそもドラマが多すぎるとは思いますが、ドラマ10などであればまだしも、朝ドラや大河はもうそのあり方を考えるべき時に来ているわけですし。

かつてNHKが主なチャンネルで、民放があまりなかった時代はそれでもよかったでしょう。しかし多くの都道府県で民放4チャンネルが視聴でき、4チャンネル視聴できなくてもケーブルテレビでも視聴可能であり、また動画配信サイトや専門チャンネルが幅を利かすようになった今、NHK主体のエンタメのみがいつまでも続く現状には、いささか疑問を感じざるを得ません。無論朝ドラも大河も、面白ければもちろんお金を払ってでも観ようとは考えています。

寧ろ課金制度にした方が、ターゲットを絞り込みやすいし、それだけ「攻めた」番組を作ることも可能でしょう。一方でエンタメというのは賛否両論が生まれやすいものです。ならば自分が好きな番組、またはチャンネルのみにお金を払いたいと思う人々がいても不思議ではなく、と言うよりそれが当然の心理であると思われます。無論朝ドラなり大河なりを変えるにしてはNHKはお役所的で、前例主義に傾く嫌いがあるのも事実です。

ただここで決断してしまわないと、受信料の強制徴収への反発は今後ますます強まるでしょう。メディアとしてのNHKは、政府なり官公庁なり、あるいは一般企業なりに対して手厳しく報道することがよくありますが、ならばNHK内部の方にもその目を向けてほしいものです。NHK職員が不祥事を働いた場合などに、それ相応に厳しく接しているのかとついつい思ってしまうわけです。

それとこれに関連することを少し前に書きましたが、TV放送開始70年関連で「テレビ70年」キャンペーンなるものをやっていたようです。

「テレビ70年」キャンペーン 紹介

以前『チコちゃんに叱られる』と『笑点』がコラボした番組を目にしたことがありますが、このキャンペーンの一環だったようです。あとのど自慢でもコラボしていましたね。それはともかく、このキャンペーンの番組の多くが過去のアーカイブで、年配層を対象とした番組のように思えます。しかも受信料をどのように考えるのか、ネットや専門チャンネルとの共存を具体的にどうするかといった問題提起は、このキャンペーンからは窺えません。

それどころか
「これまでも、これからも」
というキャッチフレーズで、
「長年支えてくださった視聴者の皆様に感謝をお届けするとともに、「これからも多くの人に楽しんでいただけるコンテンツを全力で作り続ける」という私たちの決意を込めました」
とあります。しかしそのコンテンツは受信料で作られているものであり、まず今後の受信料をどのようにするのかが話し合われてしかるべきではないかと思います。何よりも、受像機を置いただけで受信料発生という、今の状況をどうにかするべきでしょう。視聴者軽視の姿勢のように思えてなりません。


飲み物-ブロンドのエール
[ 2023/04/01 01:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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