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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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『鎌倉殿の13人』キャスト発表その4と『炎立つ』

『鎌倉殿の13人』キャスト発表も4日目を迎えました。今日発表されたのは以下の5名(敬称略)です。

北条時政-坂東彌十郎
源頼家-金子大地
阿野全成-新納慎也
源範頼-迫田孝也
大江広元-栗原英雄

まず坂東彌十郎さん、ご存知市川猿之助(現猿翁)一座の歌舞伎俳優として有名です。そして金子大地さん、個人的にはどうも『おっさんずラブ』のイメージですが、どのような頼家を演じるのでしょうか。そして残る3名は『真田丸』と『風雲児たち』(蘭学革命編)の出演経験者です。新納さん、豊臣秀次、杉田玄白そして今度は阿野全成として再登場です。明日発表予定の義経とどのような絡みがあるのか楽しみです。蒲冠者こと源範頼は、『西郷どん』の方言担当及び江藤新平役でもお馴染みの迫田孝也さん。三谷さんのことですから、こういう歴史の陰に埋もれがちな人にもスポットを当てるようですね。そして「真田の叔父上」、信尹と中津藩主を演じた栗原英雄さんは、13人の1人である大江広元です。
(ついでと言っては何ですが、愛之助さん、山本さんと中川さんも『風雲児たち』に出演しています)

キャスト発表もあと1日となりました。明日はいよいよ大詰めで、
牧の方
源頼朝
源義経
三善康信
梶原景時
を演じる俳優さんたちが発表となります。

この中であまり知られていない(と思われる)三善康信ですが、元々は公家で、母の姉が源頼朝の乳母であったことから、京の情勢を頼朝に知らせ、挙兵のきっかけを作ったとも言われています。その後訴訟事務を扱う問注所の執事となり、さらに十三人の合議制に加わることになります。
また梶原景時ですが、かつては、頼朝と義経の不仲の原因を作った悪人という印象が強かったものの、今は、この人物の言動も最もだという見方もされています。要はスタンドプレイ大好きで、少々無謀なところのある義経を、景時がたしなめたにもかかわらず、義経が言うことを聞かなかったということから、『真田丸』の豊臣秀次同様、景時を善人として描く可能性もありそうです。

ところで18日に、和田義盛役として発表された横田栄司さん、この方は『相棒』の「ストレイシープ」で飛城雄一を演じていますね。樹海での練炭自殺を計画した人物で、本人も大動脈瘤を患っており、この辺りがホームズのジェファーソン・ホープを連想させます。そう言えば、『真田丸』では真田丸とホームズなるタグを作ったほど、パペットホームズと類似していると思しき点が見受けられたのですが、この『鎌倉殿の13人』はさてどうなることやら。

ところで源平大河と言えば、源氏と平家どちらかが主役になるわけですが、唯一どちらも主役にならなかった大河として、奥州藤原氏が主人公の『炎立つ』があります。この中では野村宏伸さんの義経が、鞍馬山を抜け出した後奥州に向かい、頼朝挙兵の知らせを聞いて、平家を壇ノ浦に沈めたまではよかったものの、後白河法皇への接近による頼朝との確執から、奥州へ逃げることになります。しかし今度は頼朝が藤原氏を敵視したことに悩み、衣川の合戦で人知れず行方をくらませます。

恐らく歴代の大河の中で合戦で死なない、寧ろその後生き延びた可能性もある義経を描いた、唯一の作品でしょう。この時頼朝を演じたのは長塚京三さんでしたが、渋めでいい味を出していました。
(2020年11月20日一部修正)

飲み物-コーヒーと砂糖とミルク
[ 2020/11/20 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『風と雲と虹と』終盤のエピを観て

『風と雲と虹と』という大河があります。1976年の放送で、歴代の大河では最も古い時代を舞台にしています。ただし『炎立つ』は坂上田村麻呂と阿弖流為が登場するので、部分的にとは言え、これよりもっと古い時代を描いています。

それはともかく、この中で露口茂さんが演じた田原藤太(藤原秀郷)のセリフにあった「黙れ、こわっぱ(小童)」、これを露口さんへのリスペクトとして三谷幸喜氏が『真田丸』で使ったと知り、まずはシリーズの終盤の、藤太と主人公平将門の再会シーンと合戦シーンを観たのですが、確認できませんでした。恐らく将門ではなく、もっと「こわっぱ」=青二才風の人物に発した言葉だったのでしょう。尤もすべてを観るだけの気力と時間が今はなく、そのうちまた探してみようかと考えています。

しかしこの大河を観て思ったのですが、サブタイの「激闘」とか、「久遠」というのに振り仮名が振られているのですね。大河のガイドブックで、固有名詞を中心にやたらと振り仮名があるのは見たことがありますが、こういうのは初めてです。どのような事情があったのか知りませんが、よほど馴染みのない言葉であればいざ知らず、わざわざ振り仮名を振る必要はあったのでしょうか。

それと露口さんの声は、『国盗り物語』でもそうでしたが、どうもグラナダ版ホームズを思い出します。三谷さんのリスペクトというのは、これも関係しているのでしょうか。また将門が久々に藤太に会うシーンなのですが、妻子共々農民のような格好で出迎えており、何やらホームドラマのような雰囲気です。これによって、「新皇」となっていた将門に権威を持たせるべく、仰々しく藤太を出迎えようとした興世王(平将門の乱の首謀者)らの目論見が失敗するという展開にしたかったのでしょう。それは理解できますが、やはりこのホームドラマ的乗りはどうかなと思いますし、部分的にセリフが現代風なこと、出演者のセリフに途中でナレーションがかぶさり、結果的にナレで説明しているように見える点などはちょっと興ざめです。

この大河には、もう一人の主人公と言うべき藤原純友も登場します。この両者に鹿島(藤原)玄明が絡む格好になっていますが、草刈正雄さんが演じるこの玄明が、少しだけ観たことのある物語序盤の方と比べて、さほどに年を取っているようにも見えません。年を取らないと言えば、『おんな城主 直虎』の龍潭寺関係者を連想してしまうのですが、いずれの場合も何か異次元の人物のように見えます。ちなみに草刈さんはこれが大河初出演、『真田丸』の昌幸を演じるのはその40年後のことです。

飲み物-ウイスキーロック
[ 2020/10/16 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『シャーロック・ホームズの冒険』OP/The Opening Theme of "The Adventures of Sherlock Holmes"

10月7日はミステリー記念日だそうです。エドガー・アラン・ポーの命日というのがその理由ですが、日本だけの記念日となっています。さてミステリーと言えば、このブログ的にも外せないシャーロック・ホームズ。お馴染みジェレミー・ブレット主演の『シャーロック・ホームズの冒険』(グラナダ版)のOPをお楽しみください。私の場合ホームズと言えば、やはりこのイメージが真っ先に頭に浮かびます。



The opening theme of "Sherlock Holmes" featuring Jeremy Brett as Sherlock Holmes. The 7th of October is a memorial day of mystery in Japan because Edgar Allan Poe, author of "The Murders in the Rue Morgue" , the first mystery in the world died on the day in 1849.

[ 2020/10/07 23:45 ] その他/others | TB(-) | CM(0)

9月28日に思うこと

まず、女優の竹内結子さんが先日亡くなられました。ご冥福をお祈りします。『ミス・シャーロック』の続編、制作されないかと思っていたのですが…残念です。少し前にも、俳優の斉藤洋介さん(『功名が辻』の黒田官兵衛が忘れられません)や、藤木孝さんが亡くなられており、お二方のご冥福もお祈りしたいと思います。しかし最近竹内さんのように、今後まだ活躍が期待される俳優さんが何名か亡くなられているのは寂しいものです。

ところで1年前の9月28日に、ラグビーワールドカップの日本-アイルランド戦が行われ、日本が勝利を収めています。所謂「シズオカ・ショック」で、実況の「これはもう奇跡ではありません」も有名になりました。個人的には、その後のスコットランド戦の方がドラマチックだったかなとも思いますが、ともあれこの試合をクリアしたことで、決勝トーナメント行きがかなり現実味を帯びて来たわけです。この試合ではキックの得意なチーム相手ということで、キックを封印したのが功を奏しました。ラグビーと言えば、2021年1月からのトップリーグのスケジュールが発表されましたが、これはラグビー関連投稿でご紹介する予定です。

それから、27日の『麒麟がくる』のリアルタイム視聴率(関東)が13パーセントを切ったとの由。私も再開後は録画はするものの観ていない状態ですが、比較的有名な男性主人公の、しかも戦国大河でこの数字はやはり低いといえるでしょう。同列で比較することはできませんが、同じ日の『半沢直樹』最終回は、30パーセントの大台に乗せており、それ以外の回でも20パーセントを超えていたことを思うと、やはり視聴者を惹きつけるにはどうするべきか、いささか考えさせられもします。

『麒麟がくる』の場合、悪い時に当たったともいえます。しかし出演者の違法薬物所持でつまずいたのは、NHKに責任があると言っていいでしょう。そしてコロナウイルス感染拡大阻止による休止は、他局、他番組も条件は同じですから、大河のみが不利益を被ったわけでもないのです。既に来年の大河の収録も始まっています。今後軌道修正がなされるのかも知れませんが、今年中に放送を終わらせるのであれば、今後2回分を1日で放送する可能性もあります。しかし義輝役の向井さん、結局あの鎧直垂のような衣装着て出演したようですね。あの辺りの考証はどうにもよくわかりません。NHKに訊いても返事を貰えませんし。

この大河に関してNHKは、結局延期となったものの、2020年がオリンピックイヤーという節目の年であることから、大河新時代と銘打っていました。戦国ビギニング大河(これも意味不明、戦国時代の始まりはもっと前です)とも言われていました。しかし新時代などと言われてもどこが新しいのかよくわからず、結局これは4K放送のことであるとしか思えません。『青天を衝け』の方にも「大河新時代第二弾」などとありますが、こういうのがやはり、NHKの自己満足に見えて仕方ないのですね。

飲み物-コーヒーと砂糖とミルク
[ 2020/09/29 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

A・J・クローニンという作家

A・J・クローニン(アーチボルド・ジョゼフ・クローニン)という作家をご存知でしょうか。この人はスコットランド出身の医師で、同時に作家でもあります。

スコットランド出身、さらに医師で作家といえば、どうしてもかのサー・アーサー・コナン・ドイルを思い出してしまいますが、こちらが医学の知識を基に、世界的に有名な探偵を生み出したのに比べると、クローニンは博愛主義的な、医師の視点からの作品を多く遺した人です。作品の一部は、映画化またはTVドラマ化されています。特に有名なのは『城砦』(The Citadel)ですが、それ以外にも著名な作品を多く発表しています。

実は今、この人物の著書を読もうとしているのですが、如何せん、翻訳ものは70年代頃が出版のピークだったようで、なかなか手に入らないのが難です。英語のペーパーバックは、流石に本国でもあり、余裕で手に入るようなのですが…。一応本が手に入り、読み終わった時点で感想を読書ブログ(My Private Library)の方にアップする予定ですが、こちらにも一部を投稿しようと考えています。そろそろ読書ブログも再開させたいです。

飲み物-ウイスキーストレート
[ 2020/09/04 01:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

70年代のドラマとBS12トゥエルビ その3(『ありがとう』と『ガリレオ』)-2

先日と同じテーマの続きなので、枝番号をつけています。大河関連もその内投稿しますので今しばらくお待ちください。

さて、『ありがとう』の婦人警官シリーズの主人公(四方光)も、『ガリレオ』の内海薫も、死体を見た後は肉を食べられなくなったという点では共通しています。尤も内海薫は、七味をかけて何とかかき込もうとするのですが、その一方で『ガリレオ』の監察医城ノ内桜子は実に大胆なものです。この先生は本来遺体を保存しておく冷蔵庫に、サンドイッチやらスイーツやらを入れていて、訪れて来た内海に振る舞ったりしています。
無論これは先日書いたように、「ホームドラマの中の警察」と「推理ドラマ」(湯川学が主人公であるため)の違いもありますし、時代の流れに伴う警察組織内の女性のポジションの違いも、あるいは関係しているかと思われます。ただ女性の警官が(あるいは男性も)職務上とはいえ死体を見た後、しばらく食欲が湧かない、特に肉っけの物を食べられないというのは同じであるわけです。この場合『ガリレオ』の方がかなり後で作られており、後方互換的であると言えそうです。

無論『ありがとう』の光がパトロールや少年補導中心の巡査であり、しかも家での食事であろうと思われるのに対し、やはり内海は事件を担当する刑事であり、しかも外での食事(草薙の奢り?)であるわけで、そう言ってもいられない。一見似ていながらこの辺りが違う点に、両者の違いの大きさが見て取れると言えるかも知れません。
それとやはり前者の方は、後者のように事件解決と推理をテーマにしているわけではないし、またホームドラマというのは大抵そうなのでしょうが、紆余曲折を経ながらもハッピーエンドで終わるのが目的になっているわけです。この光ちゃんも、結局は同じ署の刑事である彼と結婚することになるわけですし。

しかし内海の場合、ドラマでは先輩の草薙と、協力者の湯川という2人の、しかも独身男性がいるわけですが、彼らと恋愛感情を持つに至ってはおらず、どころか湯川と知り合った頃は「オタク」と一蹴しています-確かにかなり奇妙な人間ですから、それはうなずけます。ただ、第1シーズンの最終回「爆(は)ぜる」では、監禁されていた内海を湯川が助けに来て、2人でメリークリスマスを口にするシーンが登場しますし、それ以外にも、何となく湯川を意識しているなと思われる部分が感じられます。しかしやはり「警察官が出て来るホームドラマ」ではないわけですから、ハッピーエンドでめでたしめでたしというわけにも行かないのですね。
ところでこの最終回、湯川の恩人で犯人の木島の存在に、どことなくモリアーティ的なものを感じます。最初の方のデスマスクからして何か怪しげですし、またこの木島が何とも高圧的に湯川に挑んでくるわけですが、モリアーティがライヘンバッハの滝に落ちるような劇的な最期でもなく、無論その後再登場することもありませんした。

かなり自己満足とも言える投稿を延々と続けておりますが、もう1度だけお付き合い願えたら嬉しいです。
(この項続く)

飲み物-アイスミルクティ
[ 2020/08/20 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

昭和48年の『グラフNHK』より

『国盗り物語』の本能寺の変、当時の『グラフNHK』(現『ステラ』)によると、まず「破局迎える信長・光秀」とあります。破局などとあると男女関係のようですが、それはともかく。これでは本能寺に至るまでのいきさつが、本編の写真つきで説明されており、そして最終回の本能寺の変のシーンも登場しています。11月発売であれば、まだ最終回には間があるように思えるのですが、早々と紹介されているようです。

この記事によると、本能寺に至った直接の原因は、例の甲州征伐中での光秀への折檻となっています。さらに恵林寺焼き討ちにより、快川紹喜が焼死します。この人物は土岐氏の出身であり、光秀に取ってはそれも辛いものがありました。
さらに中国攻めの援軍を命じられるものの、それまでの領地を召し上げられてしまいます。中国に向けて出発した光秀は、愛宕山でくじを引いた結果、凶が何度も出たことから神仏に運をゆだねるのを止め、腹心の者にのみ胸の内を明かし、そしてついに老の坂、沓掛を越えて京へ向かいます。その次のページには、原作者の司馬遼太郎氏と海音寺潮五郎氏、当時国学院大の教授だった桑田忠親氏と作家の辻邦生氏が、信長と光秀の人間像を語っています。次に「思い出のあるばむ」として、名場面の写真がいくつか掲載され、その下に脚本の大野靖子氏のコメントがあります。

大野氏によれば
「なぜNHKの人たちがこんな熾烈なドラマを女の私に与えたのか、今もって不思議でたまらない」
とあり、さらに
「明智光秀も、もし織田信長というすさまじい革命児に出会わなければ、後世逆賊の汚名も残さず、彼なりの理想主義で乱世を終わらせることができたかもしれない」
「『殺らねば、殺られる』の極限に追い込まれ、生涯相入れることのなかった異なる資質との争いの果て、本能寺に信長を討った光秀を思う時、それは現代にも通じる人間関係の縮図のような気がして痛ましく、今もなお、光秀の怨念が、私の胸の中で暗い炎を吹いている」
ともあります。
今年の大河の「今にも通じる」には疑問を感じる私ですが、この「今の時代に通じる」には納得できます。特にこの大河の信長の描かれ方は、光秀のこの無謀とも言える行動を、導き出すためのものだったとも取れます。
また
「信長に出会わなければ、彼なりの理想主義で乱世を終わらせることができたかもしれない」
にもうなずけます。これは『国盗り物語』に見る明智光秀で書いていますが、彼がもし江戸時代に生まれていたら、能吏として生涯を終えていたでしょう。

ところでこの当時、どうやら大河ドラマという呼び方はなかったようです。同じ昭和48年の、別の『グラフNHK』には、大型時代劇と書かれています。このことから考えると、1980年代中期に近現代物の大河が制作され、その一方で作られた時代劇が「新・大型時代劇」であるのも納得です。それと同時に、やはり大河とは「時代劇」であるのだなと思わされます。『花神』のガイドブックには大河ドラマストーリーとあることから、70年代半ばか後半頃にこの言葉ができた、あるいはNHKが公式にこれを使うようになったと考えられます。

この「大型時代劇」関連記事は、それまでの大河の名シーンが載っており、テレビ評論家の佐怒賀三夫氏が文を書いています。それによると
「NHKという公共放送が、その良識のシンボルとして、自信を持って全国の日曜日夜の家庭に送り届ける、いわば倫理復活の『国民ドラマ』なのである」
「周到に準備され、綿密に選び抜かれた脚本と人材とにより、一回一回、精魂こめて作られていった作品は、テレビそのものの評価の流れを大きく変える」
「正月の『道』で儀式に始まり、再び暮の『道』の儀式に終わるという、日本人的倫理観に根ざした生活サイクルと符合する」
となっています。しかし昨今の大河を見るにつけ、その当時と比べてかなりの変化が生じていることも否定できません。今や民放番組の方が視聴率を伸ばしており、大河そのものを観ない人も増え、さらに私は、2クールにしてはどうかとさえ考えています。1年を通じて主役をできる人物は、やはりそこそこ限られると思われるので。

それにしても、近藤正臣さんの明智光秀は様になっているなと思います。この後今年に至るまで、様々な俳優さんがこの人物を演じて来ていますが、この光秀は登場回数も多く、如何にも室町的な教養人らしい端正な雰囲気があり、さらに悪役でない光秀の先駆けとなっているせいもあって、一種の理想形のようにもなっています。それゆえ後の作品で演じている俳優さんは、往々にしてこの人と比較されるようです。
それで思い出すのが、『シャーロック・ホームズの冒険』、所謂グラナダ版ホームズで主役を演じたジェレミー・ブレットです。彼があまりにも完璧なヴィクトリアンのホームズを演じたのと、この場合多少だぶるような気がします。現に『シャーロック・ホームズ語辞典』のグラナダ版の項には
「次に『原作そのもののイメージ』でドラマ製作される時には、このグラナダ版と比較されるので大変だろうなあ、と今から思っている」とあるほどです。

飲み物-ホットカフェオレ
[ 2020/05/22 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

女性が髪を切る時

ここのところ何かにつけて書いている『国盗り物語』では、越前で不遇をかこっている光秀が病気になり、妻のお槇が髪を売って、薬代を調達するシーンが登場します。原作では、「焙烙頭巾をかぶっている」とあります。焙烙頭巾というのは、平幹二朗さん演じる斎藤道三もかぶっており、ちょうどベレー帽のような丸い頭巾、またはそれから日よけ帽のように布を垂らしている頭巾のことです。しかしドラマのお槇は頭巾ではなく、頭に布を巻いて(鬘包または桂包)います。

もちろん日本のみならず、外国でもこのような例は見られます。実際100年ほど前までは、日本でも欧米でも、女性は長い髪を束ねたり結ったりしていたわけで、家計が苦しい時にそれを売り、なにがしかのお金を得ることもありました。小説の登場人物が、何らかの目的で髪を売る場面も登場します。一例として、オー・ヘンリーの『賢者の贈り物』があります。この作品に登場する女性、デラは自分の長い髪が自慢でした。

クリスマスが近づいて、夫へのプレゼントを買おうと考えるデラですが、手持ちのお金ではとても足りないことがわかります。そのため自慢の髪を売ってしまい、何とか懐中時計の鎖を手に入れることができました。しかし、夫のジェームズがデラにくれたのは櫛でした。既に髪を短くしてしまったデラは、もう少し髪が伸びないと、それを挿すことはできません。しかもデラが髪を売ってまで買った時計用の鎖ですが、ジェームズは櫛を買うため、時計を質入れしてしまっていたのです。

さらに『若草物語』では、従軍していた父が急病になり、看病に向かう母に、ジョーが髪を売ってお金を渡す場面があります。ジョーは努めてさばさばしていましたが、後でこっそり髪を失ったことを悲しみます。これらはいずれもアメリカの話ですが、ヴィクトリア朝のイギリスでも、髪を売ってお金に換える女性はいたようです。また『レ・ミゼラブル』では、テナルディエ夫妻から金の無心をされるファンティーヌが、髪を売ってお金に換えてしまいます。

無論お金のためばかりではなく、他の目的で長い髪を切る女性もいます。シャーロック・ホームズのシリーズの中で、『ブナ屋敷』(ブナの木屋敷)という作品があります。バイオレット・ハンターという女性が家庭教師の職を見つけますが、先方の主人から髪を短く切ってくれと言われます。髪の色を自慢に思っている彼女は戸惑いますが、最終的には髪を切って、自分が住み込む屋敷へ向かいます。その彼女が部屋で見つけたのは、自分の髪の色そっくりな、しかし明らかに他人の髪でした。

その髪は、この屋敷の娘アリスのものでした。ルーカスルは、亡き妻が残したアリスの財産を独占しようとし、アリスはそれを拒むも、病気になって髪を切ってしまいます。ルーカスルはアリスを屋敷の中に監禁し、さらに婚約者のファウラーを追い払う目的で、アリスそっくりなバイオレットを屋敷に呼んでいたのでした。無論このルーカスルの悪事は、ホームズによって暴かれます。しかしアリスが髪を切ったのは、病気で手入れができないからでしょうか。

そして『赤毛のアン』、こちらではアンが黒髪になると言われて、染料を行商人から買って染めたもの緑色になってしまい、人前に出られずに髪を切る、と言うより刈り上げてしまいます。この時アンは、本に出て来る女の子は熱病で髪を切るとか、気高い目的のために髪を切るのに自分はそうではないと嘆きますが、後者の気高い目的というのは、恐らくは『若草物語』のジョーのような目的ではないかと思われます。

飲み物-ローズヒップティー
[ 2020/05/21 00:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

ノートン先生とアドラー先生とホームズ

パペットホームズ関連で、この人物だけはそう詳しく書いていませんでした。ということで今更感もありますが、一応書いてみます。この美術のノートン先生、言うまでもなく『ボヘミアの醜聞』のゴドフリー・ノートンをモデルにしていますが、ビートン校の先生たちの中では、比較的ホームズとは馴染みが薄い先生です。そもそも、彼女である保険教諭のアイリーン・アドラー先生が、このホームズと親しげにしていること、ホームズ自身のいわば探偵ごっこが気に入らないことが、理由として挙げられます。ノートン先生は正にその『ボヘミアの醜聞』が原作の、「困った校長先生の冒険」でホームズと出会いますが、実際にホームズの捜査に関わるのは、「赤毛クラブの冒険」(赤毛クラブの部長であるはずのダンカン・ロスが、実は美術クラブの部員であるため)と「青いシロクマの冒険」ですが、どちらもサブタイに色がついているところが、美術教師絡みの事件であることを思わせます。

Godfrey Norton
(『シャーロック ホームズ』冒険ファンブックより)

しかし後者の「青いシロクマの冒険」、これはノートン先生自身が事件に関わっていました。順を追って行くと、

アーチャー寮の生徒で女番長のイザドラ・クラインが、ホームズたちの部屋、即ちベイカー寮221Bの前にぬいぐるみを置く
それをノートン先生が目撃し、声をかけるがイザドラは逃げて行ってしまう
ノートン先生は、アドラー先生の誕生日にそのぬいぐるみをプレゼントするが、突き返され、その後学校のバザーに出してしまう
アーチャー寮のインド人留学生アブドラがそれを手に入れるが、彼の目的はそのぬいぐるみをヨガ用のクッションに使うことだった
しかしアブドラが寮の屋根でヨガをしていた時に、そのぬいぐるみが落ちてしまい、「赤毛クラブの冒険」にも出て来たジェイベズ・ウィルソンがそれを拾うが、イザドラの手下のガルシアとヘンダーソンに追いかけられ、ホームズたちに助けを求める

ということで、ホームズがそれを逆に辿って行った結果、イザドラがワトソンへのラブレターを忍ばせたぬいぐるみだと言うことがわかります。そのラブレターを読まれては大変と、イザドラが必死になって探していたわけです。
しかし生徒から没収したのを、彼女の誕生日のプレゼントにしたり、バザーに出したりというのもどうかとは思いますが…尚ノートン先生は、ホームズが学校を去る日にはアドラー先生共々不在でした。そのような中、ホームズ自身は去り際にアドラー先生の幻を見ます。しかし当然というか、ノートン先生のことは頭の中にはなかったようです。

このホームズとアドラー先生の関係について、少年が大人になるための試練という投稿で書いています。最早幼くもなく、かと言って大人でもない(これはホームズがシリーズの最初に「(自分は)子供じゃない」と言い、最終回で「子供だ」と言う辺りによく表れています)少年と、『ピノキオの冒険』などに見られる、母を模した、しかし必ずしも優しいだけではない女性の存在についてのものです(尚その時々の投稿で、『ピノキオの冒険』の妖精の解釈がいくらか違うことを、ここでお断りしておきます)。ともあれ、このアドラー先生の幻というのはかなり暗示的です。この時一度退学したホームズは、やはり退校処分で社会人となったジェファーソン・ホープに迎えられて、大人の世界へ旅立ちますが、もう一度アドラー先生のいる世界に戻ることはあるのでしょうか。それは三谷氏次第となるのかもしれませんが、どのような心理状態で戻るのかを描いてほしいなとは思います。

[ 2020/05/06 00:45 ] パペットホームズ | TB(-) | CM(0)

国盗り物語-5

征夷大将軍となった義昭は、信長に不信の目を向けるようになります。既に義昭は石山本願寺やそれを後押しする毛利などの、信長包囲網を当てにしており、さらに越前、甲斐、越後なども信長を敵視していました。また葛籠重蔵と、下柘植次郎左衛門の娘木さるも信長の敵である一方、雑賀宗の指導者である孫市は、信長に鉄砲演武を披露し、信長は改めて鉄砲の重要性を悟ることになります。その信長は、朝倉義景との金ヶ崎の戦いの陣中で、義弟浅井長政の裏切りを知り、徹底抗戦を唱える家臣たちを尻目に退却を図ります。

この退却のしんがりは、木下藤吉郎が務めることになりました。朝倉軍を鉄砲で撃破する孫市、そしてこの当時藤吉郎に仕えていた山内一豊も、深手を負いながらなんとか戦列を離れます。また退却を始めていた光秀、そして徳川家康は、木下や雑賀に味方し、朝倉の進撃を食い止めました。満身創痍で帰った一豊は、妻千代に励まされ、さらなる夢を抱きます。しかしその頃石山本願寺が立ち上がり、信長は家臣を連れて上洛します。この本願寺の動きの裏には、どうやら義昭が絡んでいるようです。

信長は義昭の臣でもある光秀から、いざとなれば義昭は足利の旗を立てて織田に加勢すると明言したことを聞き、明朝の摂津への出陣に間に合わせるように命じます。無論幕府方の宮部中務少輔はこれを拒否し、将軍の出陣は有職故実を調べてからとその場しのぎを試みますが、光秀はいきなり脇差を抜いて中務に襲い掛かります。しかしそれは竹光でした。流石に義昭は、竹べらでは死罪にできぬと言い、出陣を決めます。この本願寺との戦では、信長の妹を妻にと所望した挙句、偽の女性をめとることになった孫市が、反織田同盟の侍大将として参加していました。

朝倉・浅井勢は比叡山延暦寺と同盟します。そして信長は久々に美濃に戻って、雪見酒を楽しんでいました。久々の夫の帰館を喜ぶ濃姫に、信長は自分が京を手中に収めたら、いつか京に連れて行ってやると言います。しかしその前に、落とさねばならぬ城が近江にあるとも信長は言います。小谷城かと問う濃姫に、その城は多くの国に権力を伸ばし、守るは僧形の無頼と信長は答えます。つまり延暦寺のことでした。これに関しては、延暦寺のすべてを破壊すると主張する信長と、よからぬ僧を追い出すのみでことを済ませたいとする光秀の間で意見が対立します。

結局延暦寺は焼かれ、僧は皆殺しにされました。その後信長は光秀を近江坂本の城主とし、築城を命じます。光秀に取っても、これは心躍るものがありました。城の設計を従弟の光春に説明しているところへ、妻のお槇が娘のお静とお玉を伴って現れます。一方で義昭は、武田晴信が上洛することを知り、信長を叩きのめせると大喜びです。無論信長も家康に兵を与え、武田と戦わせる手筈を整えますが、それを屋根裏から重蔵がのぞいていました。家康は三方ヶ原の戦いで敗退しますが、これで自分は臆病者と言われなくなったと家臣に伝えます。

***********************

足利義昭が徐々に色気を出し始めます。実際この時期、信長包囲網が着々と敷かれており、朝倉と浅井の連合軍を始め、石山本願寺や毛利などもそれに加担していました。浅井が裏切ったことに気づいた信長は、戦を捨てるような格好で単身帰国します。金ヶ崎の退き口とも呼ばれる戦いです。これで山内一豊が重傷を負い、味方に担がれる格好で帰るところは『功名が辻』でももちろん描かれています。また紀州の雑賀孫市が鉄砲演武を披露します。扇を次々と射落として行く鉄砲の威力は、この新兵器への信頼をいやが上にも高めて行きます。

信長もまた、義昭への不信感を募らせるようになります。本願寺立つの陰に義昭の存在を疑う信長は、光秀に、義昭への出陣要請を命じ、これに中務という幕臣が難色を示します。この中務は幕臣であることを如何にも笠に着たような、小物臭のする人物なのですが、光秀はわざと竹べらの脇差を抜いて彼を脅し、しかも真剣でないため罪にはならないといううまい方法を採ります。しかしその反面、信長の妹を妻に欲しがった孫市は、偽の姫をあてがわれ、反織田同盟に走ることになります。この孫市は元々、藤吉郎と交流があったようです。

そして信長の正に野望とも言うべき、延暦寺の焼き討ちが登場します。この件に関しては、信長と光秀という、異なる見解を持つ者同士の考えが衝突し、信長は光秀を泥の中に転がすまでに至ります。ただし焼き討ちそのものに関しては、近年の研究から、すべての建築物が焼かれたわけではないという説が出ており、しかも光秀も攻撃の準備を進めていたことが明らかになっています。そしてまた光秀も、焼き討ち後はこの地域を支配することになり、城を建てるという夢をかなえます。

ところで、この中で終盤に向けての伏線と思われるシーンがいくつか登場します。
  • 信長が、自分が京を手中に収めれば、濃姫を京に連れて行くと言っているが、原作を読む限り、濃姫を京に連れて行ったのは、本能寺の変の前が最初で最後
  • 光秀が城の様子を光春に説明しているが、そこへ娘、お静とお玉が出て来る。このお静は荒木村次(村重の嫡男)の正室であったが離縁され、光春の妻となって、本能寺の変後夫と共にこの坂本城で亡くなっている。お玉は細川家に嫁ぎ、本能寺の変後は一旦離縁されている
  • 光秀の「竹べら」は、後年彼が槍で暗殺される小栗栖の竹林を意識したものか

またお槇が立ち聞きをしていますが、大河(朝ドラも)にはよくあることです。

葛籠重蔵を演じる露口茂さん、グラナダ版ホームズを演じたジェレミー・ブレットの声を担当していただけあって、あのシリーズの様々なシーンがだぶってしまいます。そして近藤正臣さん、この後も大河に何本か出演していますが、老獪さを漂わせるようになったのは『太平記』からでしょうか。『真田丸』の本多正信もそうですが、『龍馬伝』の容堂公も忘れられません。ちなみに『功名が辻』では細川幽斎役でしたね。松坂慶子さんも大河出演が多いのですが、『まんぷく』の「武士の娘」もまだ記憶に新しいです。そういえば、『龍馬伝』と『まんぷく』の脚本は同じ福田靖氏でした。あと寺尾聡さん、これが「最初の」家康としての出演です。(2度目は『軍師官兵衛』)

飲み物-ショートカクテル

[ 2020/04/20 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
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『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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