fc2ブログ

ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  シェークスピア

直虎と南方仁 6

『JIN-仁-』の完結編で、仁と咲が言い合いになるシーンが登場します。その一方で、咲のミスからペニシリンが粉末状になり、それが仁にとって大いに助けになることを考えれば、この2人は生きる時代が本質的に違っていたとはいえ、何かえにしを感じさせます。次郎と直親の、竜宮小僧の井戸の近くのシーンもそれを思わせるふしがあります。

結局両者の思惑は異ならざるを得なくなり、直親は別に妻を迎えるわけですが、それがこの両名に取って最終的にはプラスになります。メインの男女のつかず離れずの関係は、森下さんの両作品(『JINー仁ー』は原作付きですが)に通じる物がありますが、しかし直親、この時点で一番期待されている存在としては、ちょっと考えが軽率すぎやしないかとも思うわけです。無論仁先生も、ペニシリン製法でなくてはならない人物なのに、時々抜けた所があるにはありますが。

ところで次郎と直親の「駆け落ち」シーン、同じことを考えた方もいるかと思われますが、かの『ロミオとジュリエット』にプロットが多少似ています。無論ロミオとジュリエットは、それぞれの家族が敵同士であり、その目を盗んで逢瀬を重ねる点、しかもローレンス神父が仲介をするのに対し、南渓和尚は本人任せという点では異なりますが、女性の方を死んだことにして姿をくらますところなどはそっくりです。また次郎がおとわであった頃、鶴丸との縁談を嫌がって仏門に入ろうとするあたりも、パリスとの結婚を拒むジュリエットを思い起こさせます。

それにしても川名の爺様に匿ってもらうというのは、次回の川名の隠し里の伏線のようでもあります。隠し里とは俗世間から切り離された空間で、ここの作物は年貢徴収の対象外となるため、今川も必死にならざるをえないようです。あるいは直親は、この隠し里に匿ってもらうことを考えていたのでしょうか。しかしそれを実現した場合、次郎の還俗、自身の失踪、そして隠し里と、これでは今川に目を付けられる理由がますます増えそうです。彼はあるいは、今川から突っ込まれる役どころなのかもしれません。

そして、この大河のもう一人の主人公ともいうべき家康も、瀬名と結婚します。どちらかといえばこの大河は、直虎と直政が中心になるため、桶狭間後の家康との絡みがかなり重視されるように思います。その意味でも、この夫婦からは目が離せません。

飲み物-マティーニ2
スポンサーサイト



[ 2017/02/19 01:00 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

上杉景勝とハムレット 4

まずは「徳川家康とハムレット」の話題です。内野聖陽さんが来年、ジョン・ケアードの『ハムレット』に出演します。

ハムレット 東京芸術劇場
(公式サイト)

しかし映画『関ヶ原』で井伊直政役の北村さんがホレーショ、そしてオフィーリアには、『おんな城主 直虎』にも出演の貫地谷さんですか。というか内野さんと貫地谷さんて、『風林火山』の山本勘助とミツですね。

では景勝公。本来いなかったはずの大坂で、源次郎良くやったと言っているのはちょっと違和感ありでしたが、今までこのドラマの位置づけは

景勝=ハムレット
家康=クローディアス
正信=ボローニアス
兼続=ホレーショ
信繫=オフィーリア

こういう感じなのかなと思っていました。信繁即ちオフィーリアというのも何ですが、関係を見て行くとそうならざるをえないので。しかし一方で、このドラマの景勝という人物は、信繫が家康に立ち向かう部分にひどく感情移入したがるところがあるわけです。
いうなれば、己の義に沿う部分のみを見ているともいえます。あるいは、石田三成が挙兵しようとしたところに現れて、共感を覚えたりというのも、それと似通っているでしょう。

自己心理学という心理学があります。その中で、自分と似た存在を確認したいという欲求を、双子転移と呼ぶらしいのですが、この上杉景勝と真田信繁、あるいは石田三成の関係からは、いくらかそれと似たものを感じます。
しかし実際に景勝が、ここまで信繁に共感していたのかどうか。恐らくこれは三谷さんの創作と思われます。石田三成はともかく、真田信繁に対してそこまでの感情を抱いていたのかどうかは不明です。
また、この上杉景勝の描かれ方に関しては、いずれ『真田丸』のまとめ(来週もしくは年明けアップ予定)でも取り上げる予定です。

飲み物-マティーニ
[ 2016/12/24 01:45 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

上杉景勝とハムレット 3

「上杉景勝とハムレット」第3弾になります。前回の『真田丸』の上杉景勝は、きな臭くなってくる状況の中、老衆の足の乱れ-というか、どうも始めからうまく行く雰囲気ではなさそうでしたが-もあり、石田三成に肩入れはしたいものの、徳川との仲が険悪化するのを恐れてもいる。「悩めるお屋形様」、ここに極まれりという感じです。そしてそれは、直江兼続にもいえることではあります。当初は三成側の信繁の依頼をはねつけるわけですが、エピソードの最後の方で、兼続を伴って治部少輔丸にやって来た景勝は、三成に今日は思いとどまるように言います。その前に上杉屋敷のシーンがありますが、どの辺りで腹をくくったのでしょうか。

最初の投稿分でも書いていますが、この人物にハムレットのような、どろどろした愛憎の念はあまり感じられません。しいていえば、「御舘の乱」での跡目争いがそれに当たるかと思います。しかしその一方で、絶えず「義」と「現実」の板ばさみになって苦しむ。それがどちらに統一されるかが、彼の行動を決定づけるわけで、秀吉への臣従では、苦渋の選択の末「現実」を選んだものの、今回は「義」の方に統一されたようです。無論我々は、上杉と徳川の対立の行方を知っているわけですが、しかし常に自らの決断に翻弄される感のあるこの人物が、今回はどのような思いで決戦に臨むのでしょうか。

ところで前回の分では、兼続と信繁が共にホレイショであり、オフィーリアであるとも書きましたが、ここまで進行した時点で見直してみると、こうなるかと思います。

景勝-ハムレット
兼続-ホレイショ
信繫-オフィーリア
家康-クローディアス国王
正信-ボローニアス

問題はレアティーズを誰にするかですが、伊達政宗辺りになるでしょうか。

飲み物-ワインボトル
[ 2016/08/24 01:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田丸に見るシャーロックホームズ(そしてハムレット)22

それではパペットホームズとの共通点ですが、今回はやはりきりとアガサ。この2人の類似性についても何度か書いていますが、三谷さんもあるいはアガサのイメージで、きりのキャラ設定をしておられるのではないかと。

「バスカーヴィル君と犬の冒険」後編で、アガサが自分より先に躍る人形の謎を解いてしまい、ホームズに部屋に帰れとどなられて、後ろをちょっと振り向いた後駆け出すアガサと、信繫に関白殿下の側室になるのを素直に祝福されてしまい、苛立って障子を開け放ち駆け出すきり、この両者はやはり似ています。アガサは後でホームズの押し掛け女房みたいなことやってましたが、きりが「押し掛け側室」になる可能性もありでしょうか。

それと共通点ではなく正反対という意味で、信繫と信幸、シャーロックとマイクロフト。何だかんだ言って兄上思いなところもある信繁と、妙に気を回すところに苛立つ信幸の真田兄弟に比べると、やはりホームズ兄弟はかなり冷淡な関係にあるといえます。あの中でシャーロックが、純粋にマイクロフトのためにしたことといえば、最終的にビートン校を退学したことでしょうか。とはいえ、退学は本人の望むところでもあったのですが。

そして、以前上杉景勝の「悩む人」キャラ、叔父の影響を何かしら受けている点に、ハムレットのイメージがダブるという投稿をしたことがあります。そして今回は、豊臣秀次にもそのイメージがダブります。この人は、少なくともこの大河では、叔父秀吉の圧力に抗しつつ思い悩まざるを得なかったわけです。しかも彼に取って不幸なことは、ホレイショのような、あるいは景勝にとっての直江兼続のような相談相手を持たなかったことでした。寧が悩みを聞いてはくれましたが、ただ慰めにはなっても根本的な解決には至りませんでしたね。

しかも秀吉が、クローディアス王のような悪人であったのなら、もう少し手の打ちようがあったのでしょうが…しかし、それはそれで厄介なことになりそうです。ところで、この秀次事件を陰謀説として描いている『功名が辻』で、関白と太閤の違いに関する豆知識がありましたので、近日中に、こちらの大河も含めてご紹介したいと思います。ちなみに天下三美少年の一人不破万作の中の人が、『軍師官兵衛』及び今回の金吾中納言の中の人と同じです。

飲み物-コーヒーフロート
[ 2016/07/17 01:00 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

夏至と洗礼者ヨハネ誕生日

昨日は夏至でしたが、この時期と呼応するかのような形で、6月24日は洗礼者ヨハネ(バプテスマのヨハネ)の誕生日となっています。キリスト教関係者で、誕生日が祝祭となっているのはイエス・キリストと聖母マリア、そしてこの洗礼者ヨハネの3人のみです。

洗礼者ヨハネは祭司ザカリアとエリサベトの子として生まれ、長じて預言者となり、多くの人に洗礼を施しています。イエス・キリストも彼から洗礼を受けています。また洗礼者ヨハネの誕生日が夏至、イエス・キリストの誕生日は冬至の時期に設定されているのは、かなり象徴的であるともいえます。

一部の国や地域ではこの日は法定休日で、北欧では殆ど日が沈まないため、この時期に夏至祭が行われ、その前夜に摘んだ薬草を枕の下に敷いて寝ると、夢の中に洗礼者ヨハネが現れて祝福を受けるという言い伝えもあります。この夏至祭は、実はシェークスピアの『夏の夜の夢』とも関係があります。元々イギリスでは五月祭が行われ、その時に薬草を摘むため森に行った若い男女が、不思議な事件に巻き込まれるわけですが、北欧では5月はまだ寒いので、それが夏至の頃の薬草摘みや祭になったといわれています。

ユールとワイルドハント」にも書いていますが、これらの時期もワイルドハントが現れることがあり、そのため妖精たちが森に出現したという説もあります。いずれにしても、ユールがクリスマスに大きな影響を与えたように、夏至祭もまた、洗礼者ヨハネの誕生日に影響を与えているようです。この日は洗礼者ヨハネにちなむ形で、水を掛け合う行事がある一方、水に入ってはいけないともいわれています。

またこの日、フィレンツェではフットボール試合(ラグビーに似た原始的フットボール)が行われ、ブラジルでは収穫祭に当たるフェスタ・ジュニーナが行われます。

植物ー夏の花たち
[ 2016/06/22 23:00 ] その他 | TB(-) | CM(0)

上杉景勝とハムレット 続き 

前の記事でも書きましたが、この上杉景勝という殿様は、叔父との関係が深い存在でありながら、叔父や母への確執を持ち続けるハムレットとは、全く逆の立場にあります。この人は叔父の上杉謙信から「義」の英才教育を受け、叔父と母への愛情が深く、むしろハムレットに取ってのクローディアス王的存在は、宿敵ともいうべき徳川家康でしょうか。

また前回、ホレイショが直江兼続であると書きましたが、兼続はホレイショであると同時にオフィーリア的存在であるのかもしれません。どこか危なっかしげなお屋形様を、はらはらしながら見守っているという点では、正にオフィーリア的であるともいえます。信繁もまた、この『真田丸』ではホレイショ的な役割といえるでしょう。

そのお屋形様、上杉景勝が、前回と今回は豊臣に臣従すべきかどうかで、正にハムレットの如く迷います。秀吉は人心収攬は得意ですから、様々な方法で景勝を籠絡し、官位まで用意して従わせようとします。あらすじにも書きますが、この臣従はその見返りとして、真田を裏切る格好にならざるをえないものでした。

その後景勝と信繁は秀吉の茶室に呼ばれ、千利休が点てた茶を振舞われます。その後景勝はその茶が、今までの生涯で一番苦い茶であったとため息交じりに信繁に言います。それはつまり、景勝が豊臣につくということでもありました。英語で a bitter pill (to swallow)というと、耐えなければならない苦痛のことですが、景勝の場合は bitter tea であったといえそうです。

ところでこの中で、『天地人』と全く異なるものを発見しました。それについてはまた後日。

飲み物-コーヒー


[ 2016/04/18 01:05 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

真田幸村と立川文庫

今回もまずネット記事からです。

真田幸村「イケメン化」なぜ? 実物は歯抜け・白髪説… (朝日新聞デジタル)

その当時でいえば、もはや初老のオヤジの外見だった幸村、つまり信繁がサブカルチャー的に、美男子に描かれているという部分ですが、これは洋の東西を問わずです。ヨーロッパの騎士物語などは、実際はともかく、かなりの騎士が美丈夫に描かれていて、これが後世の一般人の共感を得やすかったのだろうと思われます。イケメン化も行きすぎるとどうかとは思いますが、歴史を追求する上でのとっかかりになるのであれば嬉しいです。

それから「幸村」の名は、記事中にもありますように、講談の世界で用いられて来ました。要は、大石内蔵助を『仮名手本忠臣蔵』で、赤星由良之助と言い換えるのと似たようなものです。この講談が立川(たつかわ)文庫によって文庫本化され、十勇士が「創作」されるに至ります。無論、十勇士がいなくても、何らかの形で信繁をサポートする忍びの者はいただろうと思われます。池波正太郎氏の『真田太平記』では、これにくの一のお江が加わります。

ところで「言論弾圧云々」とありますが、大正時代はかなり自由な時代で、文学が花開いた時期でもありました。その後昭和十年代ごろから、多少の統制は出て来るようになりますが、日本で一番言論弾圧が厳しかったのは、GHQが駐留していた時期ですね。この時代は時代劇はご法度でした-しかしその後アメリカで『七人の侍』が紹介され、『ラスト・サムライ』が製作されることになるのですが。また時の統治者を作者が意識するというのもよくあるパターンで、シェークスピアが『マクベス』を書いたのは、スコットランド系の時の王朝、スチュアート王朝への配慮であるともいわれています。

最後になりましたが、立川文庫は今も復刻版があるようですし、電子書籍でも出ているのですね。こちらは真田幸村(信繁)のものですが

真田幸村漫遊記 [Kindle版]

アマゾンでは「立川文庫」で検索すると、これ以外にも色々出て来ます。

[ 2016/02/27 23:00 ] | TB(-) | CM(0)

上杉景勝とハムレット

いささか取り留めのない話ですが。

『真田丸』または『天地人』に登場する上杉景勝は、子供の頃に母の弟、つまり叔父である上杉政虎(謙信)の養子となります。この叔父と甥の関係といえば、『ハムレット』を思い出す人もいるでしょう。洋の東西を問わず、昔は父親が亡くなって叔父に養われる関係とか(景勝はこれに当たります)、あるいは『ハムレット』に見られるように、父親を殺して母を奪ったため、叔父甥で敵対する関係もまたあったと思われます。日本の場合は、夫が死ぬと妻は出家する例が多いのですが、特に戦国時代などは再婚した人も結構います。ただしその場合、男子は寺に入れるなどして、自らが仇を討たれないような措置を取っていました。

ちなみに上杉景勝は、叔父には反感を持っておらず、むしろ叔父を尊敬する甥でした。この人の苦労は、むしろその叔父が亡くなった後にやって来ます。謙信が急死したため後継者が定まらず、北条から迎えた義弟の景虎との間に対立が起きました。これで起こったのが御舘の乱です。この時景勝は、武田氏と同盟関係を結び、北条の後押しを受けた景虎に勝利して、上杉の後継者となりました。また、武田勝頼の異母妹である菊姫を妻としています。しかしその後越後は織田信長の襲撃を受け、国境にあった魚津城が落ちてしまいます。しかし織田信長が急逝したため難を逃れ、その後は秀吉に仕えて北条攻めで功を成し、領地を加増されています。

しかしこの会津を中心とする上杉領は、その大部分がかつての伊達政宗領で、その伊達政宗や最上義光の領地と隣接しており、しかも徳川家康を監視する立場にありました。おまけに秀吉の死後、徳川は上杉との対立を深め、その戦いの最中に関ヶ原の戦いが勃発します。上杉は西軍として伊達や最上らの東軍と一線を交え、結局徳川に降伏します。その後領地をかなり減らされ、米沢藩30万石の大名となった後は、大坂の陣に参戦しています。

『ハムレット』にあるような叔父と母親、あるいはレアティーズとオフィーリアに対する愛憎の念は、無論この景勝からは感じられません。上杉景勝はあくまでも戦国末期から江戸初期の大名であり、その立場にふさわしいことを彼なりにやり遂げたわけで、『ハムレット』のような内面的なものが描かれる存在ではないからです。しいていえば、直江兼続という家老との関係が、ハムレットとホレイショのような役割を果たしていたといえます。叔父も母も憎む対象ではなかったわけですし、また景勝自身、ハムレットの役に求められるような感情や苦悩を、ほとんど表に出さなかった人物として有名です。刀剣を集めるのが趣味でしたが、この点において、毒を塗った剣で落命したハムレットと何らかの共通点があるでしょうか。

恐らく景勝にとって身内のことで最も苦労したのは、やはり御舘の乱でしょう。特に上杉家は関東管領も兼ねていたため、誰がどこを継ぐかといった問題もありました。また、他にも畠山氏や村上氏からの養子もいましたが、とりわけ景虎との間にこのような事態が発生したということは、やはり景虎の背後にある北条との対立があったためと思われます。景勝の生涯で、この御舘の乱の場面のみを脚色すると、身内の対立で苦悩するこの人物の内面を、それなりに描いたものができるかもしれません。

飲み物-お洒落なランプとウイスキーグラス
[ 2016/02/22 01:35 ] 大河ドラマ 真田丸 | TB(-) | CM(0)

動く森 スコットランド『マクベス』紀行

では本についてです。

フォトブックといっても単なる写真集ではなく、メインテーマであるマクベスを巡る旅の記録と解釈するべきでしょう。城に宮殿、劇場やホテルやパブなど様々な場所での佐々木さんの、これまた様々な表情と、マクベスへの思いが込められた文章、そして、戯曲『マクベス』からの引用が融合して、不思議な旨味を醸し出す一冊になっているといえます。
ご本人の文章も示唆に富んでいますし、写真のレイアウトもいい。マクベスに興味がある人、スコットランドに興味がある人、佐々木さんのファンの方すべてにお勧めです。本当は、舞台を観てから読むとベストなのでしょう。ナショナル・シアター・オブ・スコットランドのディレクター、ニューウォール氏及び、『風林火山』で共演後交遊関係にある市川猿之助さんとの対談があるのも、ポイントが高いです。
ちなみに今回はパブもあまり行けなかったようで、加えてウイスキーの蒸留所にももっと足を運びたいとのこと。今度はスコットランドを飲み尽くす旅について、一書をしたためていただきたいものです。

ちなみに「動く森」は、マクベスの中に登場するフレーズで、バーナムの森の事です。この森の、いわば「結界」的な性格が指摘されているのもまた興味深いものがあります。
(画像はAmazon.co.jpより)
動く森

[ 2015/11/24 00:36 ] | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

TopNTagCloud