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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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TVについて思うことあれこれ

ネット業務縮小し「同時配信」申請へ NHK、総務省に回答
(産経ニュース)

NHKがネット業務費を削減することになりました。どう考えても受信料で運営を賄っているはずのNHKが、ネット業務も民放並みにしようとしたのであれば、民業圧迫という声は当然出て来るでしょう。というより、NHKを観たくないけど民放を観たい人もいるのだから、電波を止められるようにできればそれで済む話です。これだと観てもいないNHKに受信料を払う心配もないし、NHKの受信料収入も少なくなり、嫌でもしお金の使い方を検討せざるを得なくなるでしょう。またその分リストラも出て来るかもしれません。

そのNHK、来年の大河(2020年1月19日スタート)はともかく、再来年はまた近代がメインなのですから、半年体制にしていいかと思います。近代をやりたいのなら、創作をあまり入れられないため半年で十分尺を取れるでしょう。そして残りの半年で、たとえば戦国時代のマイナーな人物をやればいいのです。しかしやはり渋沢栄一といえば、香川照之さんのような癖の強い人が演じてこそ真価が発揮されると思います。それと紅白とか、民放をパクったような(失礼)バラエティもどうにかならないものでしょうか。チコちゃんやカネオくんはまだいいと思いますが。

そして昨日もちょっと触れた『シャーロック』と『相棒』に関して。前者の場合原作の色々な要素を詰め込んでいるのはいいのですが-だからこそ、これが原作探しドラマになりやすいともいえますが-、1時間枠で描くより2時間枠で、しかもシリーズより番組改正期とかの、合間合間に放送した方が原作の味を堪能できるような気がします。先日『遺留捜査』のスペシャルを2時間ほどの枠でやっていましたが、ああいうやり方でよかったのではないでしょうか。無論フジテレビとしても、月9枠を復活させる目的があったのだろうとは思いますが、結末に至るまでが駆け足気味に感じられます。あと、若宮純一の人物像をもう少し掘り下げてほしいです。

一方で『相棒』の方は、作りそのものは寧ろシンプルで、どちらかといえば、視聴期間が長ければ長い人ほど登場人物のキャラも理解していて、誰がどのように捜査に絡むかもわかる仕掛けになっています。1時間枠に収めるのなら、どこにでもありがちな事件のごく一部をまず視聴者に見せ、それがどのようにして解決に至るかを展開する方が、収まりがいいように思えます。無論『相棒』にもホームズ的要素は色々と入っているし、それがどのように織り込まれているかを見つけるのもまた楽しみではあります。

それぞれの面白さはあると思います。しかし以前も書いたかと思いますが、日本の社会にホームズを落とし込むと、『相棒』や『ガリレオ』的な物になると思いますし、『シャーロック』が幾分BBC版をなぞっているようにも感じられます。現代版は現代風のアレンジが必要とされるだけに、どこか似通ってくるところはあるのでしょう。尤もホームズとワトソンに該当する人物で思い出すのは、以前日テレで放送されていた『臨床犯罪学者 火村英生の推理』です。ワトソン的存在の有栖川は、すばり作者の有栖川有栖氏がモデルになっています。日テレで放送された後もいくつか制作されていて、Huluで配信されています。今年の9月にも2019バージョンが制作されています。
(公式サイト)

TVといえば所謂TV離れが叫ばれて久しく、動画を観た方がいいという傾向も何年か前から見られるようになっています。しかしこれは個人の好みであり、無論TVを観ても構わないわけです。自分の嫌いな番組や、明らかに偏向していないかと思う番組を避ければいいだけの話です。むしろ動画の中にも面白くない物、嫌な物があったりもするわけで、TVはTV、動画は動画と観分ければ済む話でしょう。特にスポーツ中継などは、一部動画サイトでも放送されてはいますが、やはり現時点ではTVが圧倒的です。

あとTVの実況のツイというのは、今では珍しくなくなっています。そのせいか、番組によっては視聴率はよくないけど、ツイートの量はかなりのものだという声もあります。しかしやはり視聴率とツイートは別物で、基本的にツイートは関心のある人が流していることが多く、対象世帯のどのくらいが視聴しているかを割り出す視聴率と同列に論じることはできません。無論ツイートしている人の間で盛り上がっているのだから、それはそれでいいかとは思います。尤も番組タグをつけていても、中には批判やアンチ的な意見もあるにはあるでしょう。

飲み物-コーヒー
[ 2019/12/11 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

和製ホームズと『麒麟がくる』

フジ月9『シャーロック』と、テレ朝『相棒』についての投稿が延び延びになっています。特にフジの方はまた次の回が放送されるので、明日には投稿する予定でいます。ところでこの『シャーロック』の方ですが、やはりというかどうもというか、BBC版をなぞったような印象も受けるには受けます-目の付けどころは悪くないとは思いますが。日本の社会にホームズを落とし込むと、『相棒』になるのではないかというのは先日書きましたが、同じ月9の『ガリレオ』も、ある意味日本社会に於けるホームズと呼ぶべきでしょう。

ところで大河ドラマの公式サイトが、まだ情報をアップできない状態です。元々12月8日からコンテンツを更新だったのですが、それがさらに1週間延びています。スタートも1月19日になっていますし、無論1月5日に予定されていたPVも中止になりましたね。色々なところでスケジュールに影響が出ています。ところで来年は戦国大河ですが、合戦シーンはどの位あるのでしょうか。別に合戦が多ければいいとは言いませんが、戦国大河であまり少ないのも不自然なので。合戦は今まで観た限り、一番スケールが大きくて本格的なのはやはり『葵 徳川三代』でした。この作品には予算が多めについていたそうですが、やはりお金をかけるとあれだけのことはできるのです。

その後は『風林火山』の川中島の戦いでさえも、人数が少なく感じられました。『真田丸』の大坂夏の陣しかりでした。やはりもう少し予算はかけてほしいところです。まだ更新されていない『麒麟がくる』の公式サイト(https://www.nhk.or.jp/kirin/)を見る限り、物見櫓のセットの画像などがありますし、「撮影好調!写真集」などというロケシーン関連と思しきコンテンツもあり、どのようなシーンが出て来るかに期待です。恐らくは稲葉山城陥落とか姉川、長篠などでしょう。尤も現段階では何回放送するか未定とのことですが、まさか半年ということはないと思います。ただ半年大河も検討されてしかるべきではありますが。

飲み物-ランプと水とウイスキー
[ 2019/12/02 00:45 ] ドラマ | TB(-) | CM(0)

『相棒』第14シーズン第7話「キモノ綺譚」

今日は『相棒』関連をアップします。『葵 徳川三代』については、明日以降となります。

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ある日杉下右京は、月本幸子の身柄を受け取りに警察署へ赴いた。彼女は風呂敷包みを持ったまま、あるマンションの前を何往復もしていて、不審者と思われて通報されたのだった。その包みの中身は女物の着物だったが、裏地をめくったところに、奇妙なメッセージが口紅で書かれていたのである。

「いつかおまえがそうしたように、あたしもおまえを殺したい。でも、できない。もどかしい…。幸子」

月本幸子はそれを元の持ち主に戻そうとするも、何と言っていいかわからず、迷っていた所を通報されたのである。杉下はこの背景を調べ始め、この着物を売ったのが着付け教室の講師の上條愛であることを突き止める。

杉下と冠城は愛に会うが、当の愛は、双子の姉妹の幸子が書いたものだろうと言う。冠城は名刺を裏返し、姉妹の母の絵美がやっているクラブの連絡先を書いてくれと言う。上條幸子はそこで働いていた。2人はそのクラブ「アルヘナ」で幸子を待ったが、その日、店では今日子と名乗っている幸子は現れなかった。そこで冠城は、近所の店で食事をしてから出直したいと言い、絵美に頼んで名刺の裏に、店の名と地図を書いてもらう。

そして翌朝、マンションの部屋から当の幸子が弟の吏玖(りく)を連れて現れる。待ち構えていた杉下と冠城に対し、幸子はごみを捨てた後、吏玖を学校に送り出してから2人と会う。幸子は例の文章に対し、単なるポエムであると答える。そこで冠城は三度名刺を裏返し、お得意のポエムでも書いてくれと幸子に頼む。幸子はショートヘアの愛と違ってウェーブのあるロングヘアだったが、それはウィッグのようだった。自宅に戻った幸子は、愛との交換日記を書き始める。部屋は2人で1室を使っていた。

鑑識の米沢が調べたところ、着物の文章の筆跡と幸子の筆跡が一致した。幸子といえば、花の里の女将も「さちこ」だと米沢は言い、杉下はそれが気になったようで部屋を出て行ってしまう。また冠城は、杉下と幸子の関係を怪しむ。ともあれ杉下はその夜花の里に行くが、月本幸子が小学校時代の双子の男の子の話を始め、クラスは別々だったが、時々入れ替わっていたと話す。愛と幸子は見かけはあまり似ていないと杉下は言い、大人になれば髪型や服装は別々になるという彼女の言葉にあるものを感じ取る。

杉下は幸子は実は愛で、髪や化粧を変えていただけではないのかと疑う。しかし特命に来ていた角田は、筆跡が違うのだから別人だろうと言っていた。そこへ米沢が来て、それぞれの名刺についていた指紋が全く同じだったと伝える。双子でも通常指紋は異なるものであり、それが全く同じであるということは、愛が幸子になりすましていたとしか考えられなかった。しかしここで引っ掛かるのが、2人の筆跡が明らかに異なる点だった。

そこで2人は吏玖に訊いてみることにするが、杉下は子供が苦手だった。それでも下校する吏玖を追跡するが、吏玖は2人を巻こうとする。なかなか思うようにならない吏玖に駄菓子を買ってやり、何とか聞き出したところ、幸子はメガネ、つまり杉下が好きだと言い出す。昨日会った幸子は杉下のことをメガネさんと呼んでいた。やはりあれは幸子だったのである。吏玖は道草しているとママから叱られること、ジュン君が来るからという理由で帰ってしまう。

吏玖は愛にいわれて、嘘をつくようにさせられているのではないかと2人は疑い始める。しかし戻って来た2人を待っていたのは、捜査一課のコンビだった。吏玖にあれこれ聞いたことで母親の絵美が警視庁に抗議を入れ、その結果2人に監視がつくことになった。特に法務省から預かっている冠城が監視対象だったため、杉下は単身で出かけ、暇になった冠城は自分の名札を作るが、杉下のよりもかなり大きめだった。特命には染まらない方がいいですよと言う伊丹の言葉をよそに、冠城はコーヒーを入れようとするがその時携帯の着信音が鳴る。

電話は月本幸子からだった。伊丹たちがまだいたら、女友達からの電話のように振る舞ってほしいと言って、杉下の言葉を伝える。それは6時に、ロイヤルタワーホテルのラウンジで落ち合いたいということだった。杉下は冠城と手分けをして、冠城は絵美が経営するアルヘナ、自分は自宅マンションに行って、2人が同一人物か否かをはっきりさせるつもりだった。同一人物ならどちらかが不在だからである。杉下は自宅のインターフォンに出た吏玖から、愛は今幸子だからどこにいるか知らないといわれる。同じ頃、冠城は激怒した絵美に平謝りだったが、そこへ今日子を名乗る幸子が現れる。

杉下は上條家に上がり込み、双子の姉妹の部屋を見ていたが、吏玖とゲームの続きをやるようにせがまれる。杉下は「ジュン君」について訊くが、どうやら学校の友達でも親戚でもなさそうだった。ママに叱られるからと、吏玖はその話をやめてしまう。そこへ冠城から連絡が入り、店の幸子は紛れもなくあの時の幸子であると言われた杉下は、自宅には愛はいないと伝える。2人は深夜、家に戻って来た絵美と幸子を出迎えて、多重人格、つまり解離性同一性障害の話を始める。ある時は愛、ある時は幸子である存在の姉を、吏玖は物心ついた時から受け入れていた。

2人の筆跡が一致しなかったのも、吏玖が嘘をついていたわけではなかったのも、愛の解離性同一性障害がそもそもの原因だった。そのため部屋には、愛と幸子それぞれの生活感が存在していたのである。愛と幸子は今も戸籍上は存在しているが、実は愛は子供の頃、誤って幸子を殺してしまっていた。絵美はもし幸子が蘇生しない場合、愛が罪の意識を持って生きるのを恐れて、幸子の遺体を竹林の奥に埋め、幸子は遠い親戚の所へ行ったと言い聞かせてすぐに転居し、その後も2人の娘がいるように見せかけて暮らしていたのである。その中で愛の中に幸子の人格が芽生えて行った。

幸子が交換日記をつけていたのも、愛の時と幸子の時、それぞれ記憶を残しておくためだった。愛はある程度2人の存在をコントロールできるようになり、例の文章も幸子の人格になっていた時に書いたものだったのである。愛は着物を返してほしいと言い、幸子もそれに応じた。愛が幸子を死亡させたことは子供ということで罪に問われず、絵美の死体遺棄も時効になっていた。しかし幸子の死亡届未提出は、法に触れるかもしれないと杉下は話す。

解離性同一性障害には治療が必要だが、今は折り合いがついていると愛は答える。杉下はこの場合、成人女性であっても幼い男の子の人格が現れると言い、ジュン君は何者かと尋ねるが、愛はママに叱られるからと言って去って行く。その後吏玖はジュン君とゲームを楽しむが、そのジュン君はまぎれもなく愛自身だった。

後日、出勤して来た冠城は、自分の名札が杉下のと同じ大きさに削られているのに気づく。しかし右京はこう言った。
「不統一は精神衛生上よくありません」

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以前、サヴァン症候群を取り上げた『相棒』第7シーズン最終話「特命」をご紹介したことがあります。今回も精神疾患絡みですが、こちらは解離性同一性障害です。この疾患は、自分以外の人格が複数現れる、所謂多重人格と呼ばれるものです。主人格と交代人格があり、この場合愛が主人格、幸子とジュン君が交代人格であると考えられます。実際、交代人格が現れた場合はこのエピのように筆跡とか、あるいは嗜好や言葉遣いも変わるといわれています。また交代人格の時の記憶が、主人格に戻った時には途切れるため、この中で愛と幸子が交換日記をつけていることは納得できますし、さらに異なる人格であるため、実際に2人が暮らしているかのような、それぞれの生活感が部屋の中に現れることもうなずけます。ちなみにアルヘナとはふたご座の恒星のことです。

ところでこの中で、吏玖に事情を聞こうとした杉下がこう言います。
「(子供は)理屈が通用しない、時として意表をつく行動に出る」
だから苦手だというわけですが、これは正に『ガリレオ』の湯川准教やミス・シャーロックと同じです。無論湯川のように、蕁麻疹が出るほど苦手というわけでもなく、ミス・シャーロックのように、真っ向から対立するわけではなさそうですが。その杉下が、不統一は精神衛生上よくないと言い切るのはむべなるかなです。

[ 2019/08/25 23:30 ] ドラマ 相棒 | TB(-) | CM(0)

ミス・シャーロック第4回「武蔵ヶ丘のヴァンパイア」

シャーロックは和都の知人、若杉涼太の妻のさくらが起こした不審な行動の解決に乗り出します。そしてさくらが、娘の若菜を守るためにそれをやったことに気づきます。しかしそうなるように仕向けたのは、意外な人物でした。

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シャーロックの家主である波多野君枝は、友人と共にタレントの湊アンナの家に招待されていた。アンナがダイヤの指輪を見せびらかしたことで、皆一斉に写真を撮る。その後ジャグジーの浴室を見に行くが、君枝は周囲の物に気を取られて遅れてしまう。その後指輪が無くなり、君枝に疑いがかかる。しかし君枝のスマホ画像を見たシャーロックは、アンナが指輪を隠しているのを指摘する。しかもその画像からは、アンナが株を保有している会社が左前になり、盗難保険でお金を得るつもりでいたのが見て取れた。

一方和食レストランでウエイトレスの仕事をしていた和都は、店内で知人の若杉涼太と偶然に出会う。涼太は息子の大輝を連れて、若杉さくらという女性と結婚し、2人の間に若菜という娘も生まれていた。しかしそのさくらがある晩若菜に噛みついて、口の周囲に血を滴らせていたというのである。和都はこれをシャーロックに知らせ、2人は若杉家を訪ねる。若杉家では祈祷師が呼ばれて悪霊払いをしていた。かつて若杉家では蝙蝠を大量に駆除したことがあり、さくらの母の静枝は、蝙蝠の怨念でさくらが吸血鬼になったのだと洩らしていた。シャーロックはそれを一笑に付し、そもそも日本には吸血コウモリはいないと言う。

そしてさくらが寝ている部屋で、勝手に箪笥を開けたり写真を撮ったりして、和都に注意されても平気だった。その中には、オルファムというロゴが入った記念写真もあった。さくらはあの夜のことは覚えていないと言う。さらにシャーロックは、生まれつき心臓疾患のある若菜のベビーベッドに近づき、さくらに噛まれた腕の傷の跡を確認するが、その時勝手に触るなと大輝が声を張り上げる。シャーロックはそっちこそ触るなと言い、若月家を出て行ってしまう。和都は大輝に謝った後、シャーロックを追って外に出る。すると大輝が寺の方に向かい、小さな祠の前にしゃがむのが目に入る。

その後シャーロックは、ある線香を売っている寺に行くよう和都に頼む。その寺には、さくらがしばしば通っていて墓前に手を合わせていた。その墓は仮屋みすずという女性の墓で、みすずとさくらは高校の同級生で部活も同じだった。しかしさくらが起こした交通事故で、劇団の女優だったみすずは亡くなっていた。しかもみすずには結婚を約束した相手が劇団にいた。その劇団をシャーロックと和都は訪ねる。そして相手である結城カイトの靴の裏から、園芸用の土が落ち、園芸店でバイトをしていたのがわかる。こんな劇団じゃバイトしないと暮らせないねとシャーロックは言い、劇団主宰者を怒らせてしまう。

ミス・シャーロック第4回シャーロック
注射器の中身の成分を突き止めるシャーロック(竹内結子)
(Hulu Japan公式サイトより)

2人は再び若杉家に行き、さくらがまた和菜に近寄っていたことを知る。そしてシャーロックは、さくらのカーディガンのポケットに、注射器が入っているのを目にした。そして和都はカウンセリングに行き、そこで守屋透という写真家が、戦時下のイラクで撮影した写真の展覧会のパンフレットを手にする。その写真展で和都は守屋本人と会い、自分には救える人がいたのかと悩んだことを話す。守屋自身カウンセリングを受けたことがあり、今でもその時の爆撃音や悲鳴がよみがえると言う。221Bに戻った和都にシャーロックは、注射器の毒物がマダラコブシの物であると教える。これは毒矢などに使われており、誰かが若菜にその注射をしたため、さくらが反射的にそれを口で吸って吐き出したと言うのである。

さくらはその注射器を一旦は隠し、2度目に近寄った時にポケットに入れたのである。その注射をした犯人とは、実は大輝だった。大輝は抵抗するが、シャーロックは誰かに命令されてやっていたと断言し、妹を殺しかけた責任を取るため、特撮ヒーローであるオルファムに、あの薬をもう一度ほしい、今度は上手にできるという内容の手紙を書いてほしいと言う。シャーロックと和都が初めて若杉家に来た時、大輝はオルファムのフィギュアと若菜の人形両方で遊んでいた。それは妹の回復を望んでいるということだった。例の祠はオルファムへの手紙を入れ、その返事を入れて置いてもらうのが目的だった。その祠に注射器を入れるべくある男が現れたが、それは何と結城カイトだった。

カイトは捜査一課に身柄を拘束される。たまたまヒーローショーにやって来た若杉一家を見たカイトは、みすずを死なせた犯人であるさくらが、幸福そうにしているのにやり切れない思いを感じた。その後理由をつけて彼らの後をつけ、復讐として、園芸店勤務で毒物入手が可能なことから、若菜を殺そうとしたのである。そんなカイトに和都は、さくらが今もみすずの墓参りをしていること、今もカイトが劇団にいるのなら、さくらが苦しみを抱えたまま前に進もうとしている気持ちがわかるはずだと諭す。それから少し経って大輝にオルファムから手紙が来た。その手紙には、お母さんは命を懸けて君を守った、次は君がお母さんを守る番だと書かれており、大輝は母親のさくらを抱きしめる。

シャーロックと和都が戻ると、君枝はTVのニュースに夢中になっていた。結局アンナは逮捕され、君枝は証人として、顔面にモザイクをかけた形で出演していたのである。しかしシャーロックと和都はそのまま2階へ行った。するとそこに健人がいた。例によって20分しかないと言う健人だが、椎名姉妹の、特に妹の結麻に手を焼いているようだった。一方で、到来物のテリーヌショコラに目を輝かせた健人は、和都が紅茶を淹れようとするも緑茶を所望し、シャーロックも同意する。仕方なく和都は切らしていた緑茶を買いに行くが、店を出てしばらく歩いたところで爆音を聞いたような気がして、しゃがみ込んでしまう。しかし実際には爆音などなく、平穏そのものだった。

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相変わらず和都とは「友達じゃない」と言い、「ありえないことを排除すればおのずと真相は見えてくる」とも言うシャーロックですが、今度は大輝という子供が登場します。シャーロックはこの大輝に手を焼き、「子供が苦手でなく嫌いなだけ、論理的な思考が欠如している」と和都に言います。何やら『ガリレオ』を彷彿とさせるセリフです。しかしその一方で、大輝が誰かに命令されて、妹に注射をしたことに気づき、真犯人であるその相手に、手紙を書かせておびき出す作戦に出ます。一方和都の方ですが、写真家の守谷透が話していたフラッシュバックが、彼女自身の身にも降りかかることになります。

ところでこのマダラコブシですが、有毒植物でそのような名前の物は見当たりません。ただ毒矢に使われる毒としては、トリカブトをはじめいくつかの種類があります。あるいはこの「マダラ」は、「まだらのひも」(ヌマドクヘビと作品中で呼ばれる毒蛇)を意識してのことでしょうか。またコブシはつぼみは、鼻炎の薬になるといわれています。一方この回の原作で、正典の『吸血鬼』に登場する南アメリカの毒は、恐らくクラーレと呼ばれる物と思われます。これには2種類の植物が含まれますが、こちらもまた薬にもなる代物です。

[ 2019/07/10 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

古畑、ガリレオそして相棒その2(舞台とTVドラマの違い)

先日古畑、ガリレオそして相棒で、『古畑任三郎』を最近また観ていると書いています。その時に『刑事コロンボ』の影響を受けているとも、やはり映画でなくTVで観るものと書いてもいます。その一方で三谷幸喜氏の作品らしく、このドラマには舞台的なものも感じ取れます。たとえばアバン、あるいはドラマがクライマックスに向かう後半部分で、古畑が視聴者に語りかけるところなどは、多分に舞台的です。その他の2作品、『ガリレオ』や『相棒』ではこのようなシーンは、私が知る限りまず登場しません。やはりドラマというのは基本的に、ドラマの中の人物とのやり取りだけで完結するものだからでしょう。

それとキャラ設定ですが、主人公や準主役の存在感が大きく感じられるところにも、やはり舞台的なものも感じられます。TVドラマでは、主人公や重要人物に尺が割かれるのは当然のことなのですが、特に『古畑任三郎』は、主人公のキャラ設定がかなり目立つ印象になっています。コロンボを意識したというのも一因かもしれません。『ガリレオ』の湯川学や、『相棒』の杉下右京なども独自性の強いキャラですが、古畑とはまた受ける印象が異なっています。そもそも舞台そのものが「生」であり、劇場で上演する分、演技を際立たせる意味合いが強いということもあるかと思います。こちらは気づいたことあれこれ 7で、『いだてん』の宮藤官九郎氏の脚本関連でもちょっと触れています。

『古畑任三郎』は映画化はされていませんが、以上のような理由から、むしろ映画より舞台の方が親和性が高いのではないかと思います。私もそこまで舞台を熱心に観ているわけではありませんが、過去に観た経験からすれば、そのように考えたくもなります。ところでこの『古畑任三郎』第3シーズンに「灰色の村」(古畑、風邪を引く)というエピソードがあります。こちらはそこまで舞台的ではなく、ある意味横溝正史的世界です。一方で『相棒』にも「右京、風邪を引く」というエピソードがあります。これは時系列とは関係なしに話が進んで行くのですが、その一方で、時系列に沿ったバージョンもDVDに収録されているという、なかなか興味深い構成のエピソードになっています。「生」でないからこそできることであり、こういう意味でのお遊びは、舞台的要素とはまた違った、TVドラマならではの利点を活かした作りといえるかもしれません。

飲み物-ミルクティ2
[ 2019/05/29 00:15 ] 未分類 | TB(-) | CM(0)

古畑、ガリレオそして相棒

最近また『古畑任三郎』をDVDで観ています。このシリーズは、『刑事コロンボ』を意識しているだけあって、OPもかなり海外ドラマ風です。今から見ると、流石にちょっと昔だなとは思いますが、有名人を、しかも本人役で登場させたり、『コロンボ』式に倒叙形式を採り入れたりしているのを見ると、その当時としては画期的なドラマであったとは思います。一方でホームズの影響も窺えますし、この時のネタは、かのパペットホームズにも使われています。第3シーズンの「追いつめられて」の一人二役のトリックは、パペホの「ダグラスさんのお屋敷の冒険」でも出て来るのみならず、『真田丸』でも使われていました。

90年代半ばからの20年間で、個人的に印象に残っている刑事ドラマといえば、『古畑任三郎』と『ガリレオ』、そして『相棒』位です。他の刑事ドラマもリアルタイム、あるいはDVDや動画で観た経験というのはありますが、自分が観る物となるとおのずと限られます。『ガリレオ』は警察官が主人公ではないので、刑事ドラマというより推理ドラマですが、第1シーズンと第2シーズンでかなりイメージが変わった感もあります。あと『古畑任三郎』は他の2作と異なり、スペシャルなどの特別編成の番組がある一方で、映画化は確かされていません。ただ『古畑任三郎』は、やはりTVで観るものというイメージは強いです。

この中で最も好きなのは『相棒』です。一番長く続いているせいもありますが、主人公が捜査一課でないというのが大きな理由です。主人公が捜査一課、あるいは刑事課の所属というのは如何にも王道の刑事ドラマなのですが、反面当たり前すぎな印象も受けます。特命係という部署で一見暇そうで、しかし過去の未解決事件を掘り起こしたり、ひょんなことから出くわした事件に関わったりというのもいいし、その反面時々存続の是非が蒸し返されたりもしますし、近年では青木年男がそれとなく監視したりしています。この当たり前すぎない設定、いくらか型破りな設定に好印象を持てるのだろうなと思いますが、だからといって殊更に奇を衒わないのがまたいい。

飲み物-パブのスタウト
[ 2019/05/27 01:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

まんぷくのあらすじと感想

これもくどくどと何度も書いていることですが、100パーセント史実の大河ドラマというのは恐らく存在しません。どこかにフィクションがあります。かつてかなりの人気を誇った『独眼竜政宗』も『武田信玄』もそうです。史実が多いから名作だと言う人もいるでしょう。しかしその史実は、本当に史実なのかどうか。問題はフィクションとのバランスであり、またフィクションが多い大河であっても、自分がそのフィクションに共感できるかどうかの問題でしょう。

もちろん名作か駄作かというのも、その人次第です。上記の2作などは特に、名作大河と言う人もいるかも知れません。ただ個人的には、面白くないことはなかったけど、そう呼ぶべきかどうかという思いも正直あります。同じ作品でも、ある人には名作でも別の人には駄作ということもあり、またその逆もあります。私自身はあまり名作か駄作かという分け方はしたくなく、むしろ自分が受け入れられるか、あるいはそうでないかという分け方をしたいと思っています。

さて、武者氏の朝ドラコラムでは散々にいわれている『まんぷく』ですが、12月8日放送分の感想とあらすじを、私なりに書いてみました。私にいわせればごく一般的な朝ドラであり、これが好きでたまらないというわけでもありませんが、特に嫌いでもないし、嫌いになる理由もありません。むしろ旦那さんのことを思って、福子があれこれ奮闘しているなと思います。しかしあのお喋りな世良が、こういう時は役に立ちますね。

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福子は、GHQにより収監されている萬平たちへ手紙を書いた。その手紙は萬平をはじめ従業員、関係者への思いが綴られていた。一同はその手紙に心を揺さぶられ、皆で『赤とんぼ』を歌う。世良は監視役の日系兵、チャーリー・タナカに、お前も本当は心が痛んどるやろと言うが、チャーリーはそれを否定する。

一方でビンガム曹長は、大阪商工会会長の三田村と会っていた。三田村は萬平を、栄養失調から救おうとしていると擁護するが、あまり功を奏さなかった。しかし萬平の知人は誰一人として、彼を悪く言わなかった。そして萬平本人が再び取り調べを受ける。彼は子供の頃、近所にあった傘屋の話をする。その傘屋は雨が降れば傘が売れて嬉しい、晴れたら青空が見えて嬉しいと口にしていた。

自分もああいう風に、仕事を愛せる人物になりたいと言い、また仕事仲間を、他人を幸せにしたいと述べる。そのため今回の嫌疑は、自分に取っては不本意だとも萬平は言った。一方たちばな塩業にはGHQのジープがやって来る、福子と母の鈴は、彼らを海辺へと案内し、一人の兵士が試しに手榴弾を投げ入れた。

かつて世良は、時間帯によっては手榴弾で魚が取れると言っていたのである。福子は兵士が止めるのも無視して海辺へと走り寄る。果たしてその直後、多くの魚が浮かんで来た。福子は魚を手にして叫ぶ。
"They are innocent!"(彼らは無実よ)
手榴弾を使ったという疑惑は残ったが、萬平をはじめとするたちばな塩業の従業員や関係者はその後釈放された。

チャーリーとも別れることになった。萬平が去り際、チャーリーはこっそりと自分もダネイホンを食べたが、言うほどまずいものではないと話す。そしてその後皆は家へと戻って来た。源を抱いて萬平のもとへ駆け寄る福子。久々にまた一同が揃ったのである。


福子の手紙で始まるこの回ですが、彼女の言葉の一つ一つが皆の胸を打ちます。そしてGHQには三田村も呼び出されますが、彼もまた萬平は悪いことをしていない、人を救おうとしていると強調します。そして再度聴取を受けた萬平は、子供の頃の傘屋の話をし、自分に関わる人や他人を不幸にしたくないと言い、これでGHQ側もやや態度を軟化させたようです。

結局手榴弾の実験を、世良が言った時間帯にもう一度やってみようとして、ジープがたちばな塩業にやって来ます。ちなみに第二次大戦当時、日本軍はジープを持っていませんでした。それはともかく、手榴弾を投げたところ、今度は多くの魚が浮かんできて、福子はそのまま海に入ります。服が…と思うのですが、彼女にしてみれば、世良の言うとおりになって、しかも罪が晴れるのが何よりも嬉しかったのでしょう。

ただ手榴弾の問題は残りました。黙認するか、それとも改めて罪を問うことになるかはGHQ次第ですが、ビンガム曹長の机の上に奥さんの、それも入院中と思しき写真があり、その前にダネイホンの瓶があるところを見ると、どうもそのまま許すのではないかという感じもします。ともあれ皆は釈放され、家へ戻ります。しかしチャーリーが、ダネイホンはそうまずくなかったというのは、萬平に取ってもちょっと喜ばしくはあったようです。

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ところでダネイホン、いよいよ東京へ進出のようです。しかしそこでまたひと悶着起きそうです。今度は、どのように立ち向かうことになるのでしょうか。

しかしこのダネイホンを見ていると、ベジマイトを思い出します。オーストラリアの国民食で、やはりペースト状で色は褐色、味は塩辛いといわれ、ちょうど味噌のような食品だそうです。バターやチーズを塗ったパンに塗るのが一般的なのですが、このベジマイトをそのままお湯に溶かして、スープのようにして飲むこともできるらしい。疲れている時には簡単に栄養が摂れて、体力がつくとの由。

それとこの脚本は福田靖氏ですが、そのせいか、萬平を『ガリレオ』(ただし一部を除き共同脚本)の湯川学のようなキャラにしたいのではないかと思います。あの湯川准教も負けず劣らずの変人でしたが、彼は発明家というよりは探偵でした。

飲み物-カクテルとオイルランプ
[ 2018/12/10 00:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

おんな城主 直虎-38 井伊を共に去りぬあらすじ&あれこれ

何と言うか、今まで大河では(敢えて)やらなかったことを次々とやってしまった結果、もはや朝ドラともいえないようなレベルになってしまっているのですが…。氏真の笙による寿桂尼の召喚と信玄の死、あれは一体何なのでしょうね。

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武田信玄は遠江を攻め、その勢いは尾張に及んでいた。南渓は信玄に目通りし、井伊は近藤康用の支配を望んではおらず、家を再興したがっていると話し、戦に飽きませぬかと問うが、そのような暇はないと信玄。さらに信玄は、来世はお天道様になりたいと南渓に言う。一方川名の隠し里には、近藤や村人たちも身を潜めていた。龍雲丸は井伊館での高瀬が、まるで死にたがっていたようだと不審を抱く。おとわは高瀬が、近藤に毒入りの薬湯を持って行っていたのを見抜き、間者かと尋ねる。高瀬は母の死の際に負債があったことから、武田のために間者になったのだった。

武田から文が来た。それには近藤の首と引き換えに、井伊の帰郷を許すというものだったが、首を取るつもりはない、争っているふりをすればよいとおとわは諭す。村人たちも帰郷には賛成だった。再び井伊谷で焼かれた町の再建に精を出すも、そこへ龍雲丸が、堺行きのために中村屋与太夫が来たことを伝える。おとわはそのことをすっかり忘れており、今ここを離れるわけには行かないと言うが、結局与太夫の船に乗る、武田軍はその頃西を目指していたが、途中で信玄が吐血して帰らぬ人となる。

その頃南渓は竜宮小僧の井戸の側にいたが、傑山が信玄死去の知らせを持って来る。そして龍潭寺では、龍雲丸がおとわと旅立とうとしていた。しかしおとわは後ろ髪を引かれる思いでいた。それを見抜いた龍雲丸は、わざとおとわに乱暴に振舞い、井伊谷に残れと言う。そして天正二年を迎え、南渓は直親の十三回忌法要を執り行うと言う。おとわを始め、井伊家の女性たちも出席し、寺で法要が行われた。そこには松下虎松、後の井伊直政や、亥之助、あるいは中野直之の弟直久の成長した姿もあった。

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まず間者の件、この期に及んでそれらしき描写を見せられても、それが何なんだ?と思います。本当は、徳川についた直虎、あるいは政次を狙うのだろうと思っていたのですが…。そして間者であることがばれたら、この時代即刻手打ちでしょう。なのにそなたの話を聞いてやればよかったなどと、いきなりお涙頂戴モード。そもそも話を聞いてやるとか、そういうこととは別次元の問題だと思うのですが。しかし武田なら、間者ではなくどこかに売り飛ばしたのでは。

そして信玄。どう見ても畠山義統にしか見えませんが(苦笑)、それはともかく。南渓がどのくらいの格の僧であるかわかりませんが、差しで信玄と話せたのでしょうか。そして例の寿桂尼、あれもとってつけた感あり。個人的にはあそこで「義信」の幻を見て、しかも義信が斬りかかって来て、立ち回った挙句死ぬ方がふさわしいと思います。この場合「ヒサ」というのは寿桂尼の寿でしょうか。実は大河リメイクでも、寿桂尼にちなんでヒロインの名前をひさとしています。

それから堺行きも予想通りすぎ。ああやって別れさせて、どうにかこうにか菅田さん登場という筋書きなのですね。しかも突如として「直親の十三回忌」とか、今まで法要はやってこなかったのかと言いたくなりますし、その法要も、結局はイベントとしてしか描かれていないわけですが。しかし柴咲さんは、正直お姫様の雰囲気ではなく、どちらかといえば女忍び的イメージで誤算だったなと思います。柳楽さんとの共演も、『内海薫最後の事件』はよかったと思いますが。

しかし、今年のもう一つの大河(むしろこちらの方が本大河)が『風林火山』でよかったと思います。『直虎』の口直しのような存在です。

[ 2017/09/25 23:45 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

おんな城主直虎あれこれ24-補足

個人的に思うのですが、この『おんな城主 直虎』は、『江ー姫たちの戦国ー』と表裏一体の関係にあります。『直虎』が歴史上の著名人物を、あまり出さない設定であるのに比べ、『江』の方は、むしろ著名な人物と絡ませることに重点が置かれています(『花燃ゆ』もそうだといえます)。ただし、どちらもやりすぎのように思えます。『篤姫』とか『八重の桜』はその点、あるいは男女それぞれのシーンなども、ほどほどにバランスが取れていたともいえます。

第24回の放送では、三英傑である信長や家康の登場が、何やらアイコン的です。これは人物のみならず、今川仮名目録や孫子の兵法、綿の栽培などにも似たような傾向があります。戦国時代だから、取り敢えず入れました感があるわけで、歴史を見る楽しみが殺がれてしまうのは、やはりこの辺りに原因ありのようです。だからこそ、信長があの時点であの恰好であっても、特に構わないとなるのでしょう。前にも書きましたが、これが他の時代劇枠であれば、まだ楽しめなくもないのですが。

ドラマの展開に関していえば、キャラやストーリーの細かい設定が今一つ見えにくいところがあります。直虎もあれこれやってはいるものの、本質が今一つわかりにくい。そして前振りとか、それとなく窺わせるものがなく、突如としてあるシーンが登場する。たけが耳が遠くなったから里下がりするなどというのは、その前からそれらしさを出せたはずです。また人質で急に佐名を思い出すのも、何か唐突な感じですし、後見しているはずの虎松とか、情報をもたらす松下常慶ががなかなか出てこない。各エピのテーマの消化で精一杯なのでしょうか。

それから直虎を演じる柴咲コウさんの声についても、色々指摘されています。割と一本調子になりがちな感じの物言いなので、シーンに合わせた変化に乏しいと思う人もいるでしょう。『ガリレオ』の内海薫であれば、これでもよかったかもしれません。それとやはり気になるのが彼女の打掛です。あれはどう見ても桃山期の物のように見えます。それと中野直之を「之の字」と呼ぶのも、何か江戸時代の遊び人や、巾着切りを思い出してしまいます。

そもそもこのドラマが、戦国というよりは、江戸時代の領民思いの殿様の、女性バージョンのような感じです。以前ご紹介しましたが、『超高速!参勤交代』の内藤政醇、この人は民思いのいい殿様なのですが、あれは一方で参勤交代、しかもお金がなくて、ぎりぎりで要員をかき集めてやっている参勤交代という、対比関係の面白さがあるわけです。単に日常生活だけを見ていても、しかもそれなりに丁寧に作っていても、実はあまり面白くないわけです。

森下佳子さんの「史実の縛りから解放する」も、度を越せば単なる史実無視、史実軽視であり、逆に「史実を描かない」という方法で、ドラマを縛っているように取れてしまいます。これはかつてラグビー代表強化で、型を作らないという方針を取った挙句、才能ある選手たちをうまく使えなかったのとだぶります。1年かけての大河ですから、もう少し本腰を入れてほしい。本腰を入れているのかもしれませんが、その方向性に疑問があります。女性より先に、大河にするべき男性は沢山いるのですが。

しかし結局、木材を盗んで行った盗賊を井伊で伐採に使い、その木材を売るというのも、近藤家に取っては納得が行きかねるものでしょう。そして政次も、井伊家では一番客観的な見方をするものの、やはり最後まで直虎を警戒させるキャラであってほしかったです。ただその場合、直虎がひそかに政次の裏を読む、互いに腹の探り合いをするようなキャラでないと、面白くないとは思いますが。それから今後、直虎関係の投稿を多少変更し、エピソードと感想を一緒にしようかなと考えています。

飲み物-コーヒー
[ 2017/06/21 01:15 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)

井伊谷三人衆

さて、『おんな城主 直虎』は次回で様々な変動が起きます。その中に、井伊谷三人衆の登場もあります。家康の曳馬(浜松)城攻めの時に懐柔され、今川氏真を裏切って徳川についたといわれてもいますが、ドラマでは、政次が井伊谷に戻るのに同行するようです。

三人衆とは、浜名湖周辺の国衆である

  • 近藤康用(やすもち)
  • 菅沼忠久
  • 鈴木重時

この3名のことです。要は、松平家康が、今川に忠誠を誓っていた彼らを懐柔し、井伊谷の防備を薄くして、曳馬城を陥落させます。これが1568(永禄11)年のことで、その時今川氏真は朝比奈泰朝の掛川城に匿われます。この掛川城も翌年開城し、一度は氏真が復帰となるものの結局実現に至らず、正室早川殿の実家である北条氏の小田原へと向かいます。その後3人は井伊直政に仕えますが、後に井伊を離れて旗本となったり、あるいは水戸徳川家に仕えたりしています。

元々この3名の懐柔には、菅沼定盈(さだみつ)が大きく関わっています。この人が同じ一族である菅沼忠久に話を持ちかけ、そして近藤、鈴木の両名もその話に乗ったということのようです。この菅沼氏は、武田信玄の西上作戦の際に、野田城の戦いで一戦交えています。一旦は開城したものの、信玄の容体が悪化したため、難を逃れました。

この定盈は元々、桶狭間の戦いの後に家康、当時の松平元康に仕えますが、今川から包囲戦に持ち込まれ、親戚関係にある西郷氏の許に身を潜めます。その時に西郷家の当主であった正勝の孫が、その後西郷局として家康の側室となり、秀忠と松平忠吉を産んでいます。

この井伊谷三人衆は、既に公式サイトでキャストが発表されています。しかし鈴木重時役の菅原さん、最近どこかで見たなと思ったら、『相棒』の山崎警備局局長でした。この局長は劇場版にも登場しています。

公式サイトには、柳楽優弥さん演じる盗賊の頭領龍雲丸や、髙橋ひかるさんの高瀬、寺田心君の虎松の扮装姿もアップされています。柳楽さんと柴咲さんといえば、やはり、あの『ガリレオ  内海薫最後の事件』を思い出します。

飲み物-ビール2種類
[ 2017/03/25 00:14 ] 大河ドラマ おんな城主 直虎 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『青天を衝け』の感想も書いています。またBSで再放送中の『黄金の日日』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2021年には北半球最強であるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズとの試合も組まれています。このチームにいい試合をし、今後さらに上を目指してほしいものです。国内のラグビーも、2022年からはいよいよ新リーグがスタートです。

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