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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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冬季オリンピックあれやこれや-1

既に開幕から1週間以上経ってしまいましたが、北京冬季五輪に関して。
人権問題がどうこうといわれていましたが、蓋を開ければ、やはりいつも通りのオリンピックです。開会式の聖火リレーで、トーチを置くようなスタイルだったのはちょっと疑問でしたが。

ところで現時点で日本のメダル獲得数は10個、これは参加国中第10位の成績で、しかも平昌大会を上回るペースとのこと。

では獲得メダルとその種目です(選手名敬称略)。
スキージャンプ男子ノーマルヒル 小林陵侑
スノーボード男子ハーフパイプ 平野歩夢

スピードスケート女子1500m 高木美帆
フィギュアスケート男子 鍵山優真

フリースタイルスキー男子モーグル 堀島行真
フィギュアスケート団体戦
(男子:宇野昌磨、鍵山優真、女子:樋口新葉、坂本花織、ペア:三浦璃来/木原龍一、アイスダンス:小松原美里/小松原尊)
フィギュアスケート男子 宇野昌磨
スノーボード女子ハーフパイプ 冨田せな
スピードスケート男子500m 森重航

お家芸のジャンプで小林選手は安定の金と銀。一方で高梨沙羅選手のスーツ規定違反ですが、こちらは波紋を呼ぶかも知れません。あと平野選手、秘蔵の大技が功を奏しましたね。そして鍵山、宇野両選手。このお2人にはメダルを獲ってほしかったので、素直に嬉しかったです。

一方で女子カーリングのロコ・ソラーレ、勝ち進んでいます。夏季五輪の女子バスケ代表がちょっとだぶります。

それとパンダのマスコットのビンドゥンドゥン、『はたらく細胞』本編の、パンダ目の乳酸菌をどうも連想してしまいます。

飲み物-湯気の立つ紅茶
[ 2022/02/13 01:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

SNS上の大河と『武将ジャパン』関連続き

またも武者さん関連ですが、その前に。

ツイッターの大河クラスタ(コロナ禍が始まって以来、この言葉を使うのはいくらか抵抗がありますが)というのがあります。私も以前『真田丸』が放送されていた頃に、タグを貼ってツイートを流したこともありますが、その後は止めてしまいました。

何に限らずですが、ネット上のコミュニティは、エコーチェンバー化しやすいというのがその理由です。結局多数派が勢いを持ってしまい、それに同調できない人たちは、離れて行かざるを得なくなります。私自身、性格的なものもあるのでしょうが、何が好きであるとか面白いというのを、あまり声高に言いたくないこともあり、次第に距離を置くことになりました。あと、今一つ馴染めない大河について語るのも、正直辛いものがありました。

無論中には、異論反論であっても目を通すという、比較的客観的な見方をする人もいます。ただ、人間の許容度には限度がありますし、それ以前に許容度の基準は人様々です。また、人間とは基本的にダブスタでもあります。特定の人や現象をダブスタという人が、実は自分もダブスタだったなどということもありますし、ツイッターに限らずSNSはその人のエゴが出やすくもあるので、主観が入りやすい娯楽作品について呟くのは、場合によってはリスクが大きいと言えそうです。

それと前にも書いていますが、『黄金の日日』(30日放送分については今後の投稿になります)などの、70年代後半ごろの大河は今に比べると面白いという意見を目にしたこともあります。しかし今観てみても、格別に面白いという印象は、正直言ってそうありません。これは『黄金の日日』関連でも書いていますが、面白い部分もあれば、面白くないところもあるわけで、70年代大河は面白いと一般論化してしまうのはどうかと思います。どこか過去美化バイアスのようにも見えます。

では本題です。今更ではありますが、武者さん、プロのライターとしては誤字脱字や変換ミスが多いし、また日本語としてどこか不自然な表現もみられます。無論誤字脱字、変換ミスというのは誰にでもありますし、私も先日投稿分で誤字というか、削除すべき部分をしていなかったことに気づいたのですが(その後修正済み)、やはりプロであの間違いというのは、問題ではないでしょうか。

それと現時点では『鎌倉殿の13人』を肯定してはいますが、いくらか無理している感があります。好きでないのなら無理にそうする必要もないのですが。やはり三谷さんの作品だから斟酌しているのでしょうか-それもどうかとは思いますが。武者さんも歴史について書きたいのであれば、大河とか朝ドラのコラムをやめて、歴史記事のみにした方がいいのではないかとも思われます。大河のコラムはどちらかといえば「歴史が好きだから」というよりは、「ドラマが好きだから」という動機で書く方がふさわしいのではないでしょうか。

ドラマといえばフィクションですが、大河でのこのフィクション、嘘の部分をどこまで許せるかでまた議論となりがちです。私も史実があまり描かれないのは物足りないのですが、史実、そしてそのベースとなる史料にあまりこだわるのも、ちょっと同意できないところもあります。

三谷さんも、史実はどうでフィクションはどうと言うのではなく、荒唐無稽と思われているのなら、それでも結構くらい言ってもいいと思うのですが…やはりそこは脚本家のプライドがあるのでしょうか。何だか今回の三谷さん、失礼ながらちょっと依怙地になってやしないかとも思われます。

無論、史実重視ドラマにするべきか否かを、制作現場に丸投げして来た経営陣にも責任はあります。大河の存在理由というのが、今一つはっきりしない所以でもありますが、しかし前にも書いたように、大河は本来はエンタメであってお勉強番組ではないでしょう。ジャンルこそ違えど、これなら『昆虫すごいぜ』とか、多少の嘘はあるけれど、『はたらく細胞』などの方がよほどお勉強番組のように見えますね。


飲み物-エスプレッソブラック
[ 2022/01/31 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『青天を衝け』徒然その18

第37回。政府は三菱に対抗すべく共同運輸会社を発足させた。岩崎弥太郎と大隈重信には非難が渦巻くが、岩崎は動じなかった。2つの会社は、互いに客を増やすべく激しく競り合う。共同運輸と三菱の競争は熾烈をきわめ、五代友厚は、ここで協定を結ぶべきと栄一に忠告する。実は岩崎弥太郎は、合本の仕組みを逆手に取り、共同運輸の株を買い集めていたのである。五代によれば、三菱の大規模化は政府の思惑もあってのことであり、今度は共同運輸が第二の三菱になるとまで言う。それでもなお三菱を敵視する栄一に、伊藤博文も少し慎めと忠告する。伊藤は憲法制定の準備段階に入っていた。

一方でお千代を失った栄一は元気がなく、周囲は再婚を画策し、芸者見習いの伊藤兼子が後妻と決まる。この兼子は、没落した豪商伊勢八の娘だった。しかし長男篤二は、この継母に馴染もうとしなかった。その後歌子は男児を産む。そしてこの頃、貧民救済のため、お千代が大事にして来た東京養育院の廃止が決まった。しかしここは栄一が経営することになり、資金は慈善市(バザー)で賄うことになった。同じ頃岩倉具視は、お上である天皇を中心とした国作りをすべきで、民が口を挟んではいかんと思いつつ世を去る。

ほどなくして岩崎も亡くなり、五代も体がいうことをきかなくなっていた。五代はこのまま競争を続けても、三菱、共同とも先行きは心細く、しばらくは三菱が天下を取るが、いずれ外国資本に乗っ取られることになると、三菱との協定を勧める。そして商いで日本がどう変わるかを見たかったと言い残し、五代はその年の秋に世を去る。私生活の方では、兼子が離縁を切り出していた。兼子は栄一の心が今なおお千代にあり、子供もできない、篤二もなついてくれないと言う。そんな兼子に栄一は逆に、もっと自分を叱ってくれと頼む。

第38回、徳川家康が登場し、江戸の世を再評価する動きが高まったと述べる。この明治22(1889)年、家康の江戸入城300年を祝う東京開市三百年祭りが上野で開かれた。かつての幕臣たちが企画したもので、昭武も姿を見せる。憲法発布による恩赦で、上野に西郷像ができるとの話もあった。その場には年老いた永井玄番頭尚志も現れ。永井の万歳を皮切りに、一同万歳をする。そして静岡の慶喜邸では、美賀子が高松凌雲の治療を受けていた。やすの話を聞いた美賀子は、東京の民は徳川を忘れていないと洩らす。

東京では栄一が、明治最初の10年は零細資本しかなかったが、今や様々な産業が興り、教育施設もできたと演説する。また養育院運営のための慈善会は兼子が仕切っていた。さらに次女琴子、くにの子文子も縁談がまとまり、くにも新たな人生のため渋沢家を出て行った。栄一はバザー会場の鹿鳴館で、川村恵十郎とやすに会い、川村は慶喜や平岡が未だ汚名を着せられているのを嘆いていた。また栄一は貴族院の議員に任命されるが、実はあまり政治に関わりたくなかった。そんな栄一に、娘婿の穂積が篤二の件を切り出す。遊び好きの癖が抜けない篤二に、熊本の学校に進むよう勧めたのである。

美賀子は乳がんに罹っており、手術のために東京へ向かうが、徳川家達邸滞在中に亡くなる。その頃慶喜は写真をするようになり、彼女の写真を現像していた。一方で篤二の遊び癖は一向に収まらず、栄一はこの息子を謹慎させ、血洗島に行かせる。叔母であるていに本心を打ち明ける篤二。ほどなく謹慎は解け、華族の娘敦子と結婚することになった。また栄一の馬車が襲われるが、幸い軽傷ですんだ。栄一が衛生のために、輸入水道管を広めようとしたことへの嫌がらせだった。

美賀子没後、慶喜の体調も優れなくなり、男爵となった息子厚がいる東京へ移ってはどうかという話が出る。しかし慶喜は、朝敵となったことを今なお忘れていなかった。栄一は、確かに風当たりはまだ厳しいが、自分に取って許せないのは、慶喜が幕末に手がけたことまで、自分たちの手柄にしたがっている連中がいることだと憤る。

ほどなくして日清戦争が起こり、広島の大本営に向かう途中で慶喜に会った栄一は、陛下のもと挙国一致している今こそ、藤田東湖が唱えた尊王思想であると言い、さらに慶喜の伝記を作りたいと提案するものの断られる。戦争は日本の勝利で終わり、伊藤は、これで日本もアジアの三等国ではなくなったと栄一に告げる。そして栄一が望んだとおり、およそ30年ぶりに慶喜は東京へ戻って来た。


目まぐるしく時代が変わって行きます。かつて明治維新を支えた人々がいなくなり、その次の世代へと受け継がれようとしていました。岩倉具視、岩崎弥太郎、そし五代友厚が世を去って行きます。そして慶喜の正室であった美賀子も亡くなります。栄一も慶喜も、本妻に先立たれていますね。一方で栄一は兼子と再婚し、2人の間には子供も生まれます。

そして共同運輸会社と三菱は、ライバル意識をむき出しにしていました。あっちが運賃を一割下げるなら、うちは二割下げるといった具合で、しかしこのような状態がいつまでも続くわけもなく、結局双方は協定を結びます。また栄一は、水道管の輸入を検討していて暴漢に襲われかけますが、栄一はお千代をコレラで亡くしたこともあり、水質には気を使っていて、そのため輸入を決めていたのです。

その栄一は、誕生したての帝国議会(国会)の貴族院議員に任命されます。尚この当時、衆議院は選挙で議員を決めていましたが、この当時まだ普通選挙法はなく、選挙権のある人は限られていました。また貴族院(今の参議院)は任命制でした。華族でなくても任命されるケースは多かったのですが、栄一はあまり政治に乗り気ではなかったようです。ちなみに今の国会で、玉座があるのは参議院のみですが、これは貴族院の名残りといわれています。

栄一は、慶喜の名誉回復にも躍起になっていました。本来慶喜が手がけた様々なことを、あたかも自分のものであるかのように振る舞う人々に憤りを感じてもいました。そのためか、西へ向かう時は何度か慶喜邸を訪ねていたようです。ところでこの大河には、栄一をはじめ、年齢の割にあまり老けた印象がない人もいますが、美賀子もあまり年齢相応な感じではありませんでした。喜作や慶喜は年齢相応に見えており、逆に慶喜は若い頃から、ちょっと老けた印象でしたね。

その栄一の私生活ですが、長男の篤二が遊び好きで困っていました。熊本の学校に入ったものの、女連れで大阪まで行ってしまってもいます。栄一は多忙を極めていたため、自分たちに責任があると、歌子と穂積陳重が非をわびますが、そこへ助け舟のように現れたのが栄一の妹ていでした。謹慎を言い渡された篤二を、ていは血洗島に連れて行き、農作業をさせます。そこで篤二は、母お千代が亡くなった時の心境を打ち明けるのですが、ていは、話のわかる叔母さんでもあったようです。

幸いなことにというか、養育院の資金源となる慈善市は、兼子が取り仕切ることになりました。ここで裁縫をする子供たちに「内止め」、つまり玉止めをきちんとするように教えるのですが、実はこのシーンを観ていて、『はたらく細胞フレンド』のある場面をちょっと連想しました。詳しくは『はたらく細胞』関連投稿で。

あと、上野の西郷隆盛像、これは『西郷どん』の第1回冒頭を思い出します。糸が、「うちの旦那さあはこげな人じゃなか」と言うあれです。

飲み物-注がれる紅茶


[ 2022/01/11 01:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河最終回での次作品の紹介と令和大河の放送フォーマット

『青天を衝け』もいよいよ最終回です。最終回といえば『秀吉』の総集編のラストで、翌年の『毛利元就』を紹介したことがあります。この、前年の主役が翌年を紹介する形で退場して行くスタイル、これを今後採り入れてはどうかと思います。

あるいは毎年最終回に、翌年の主要キャストの1人を、ちょい役的に出演させてもいいでしょう。少し前に、大河の主演俳優同士によるバトンタッチが、もうなくなってしまったと書いています。やはりあれは2クールで、女性主人公が多い朝ドラの方に馴染むのかも知れません。しかし大河でも、翌年の作品を紹介しない手はありません。『おんな城主 直虎』の終盤で井伊直政が出て来て、それが翌年の『西郷どん』の、桜田門外の変につながって行けば面白いと書いたこともありましたし。

それにしても、『いだてん』以来、大河に何やらおかしなことが続いています。『いだてん』は視聴率も低かったのですが、それとは別に、主人公に取って重要な存在であるはずの、足袋屋を演じていたピエール滝さんがコカイン摂取で逮捕されたのもまた問題となりました。そして『麒麟がくる』では、帰蝶を演じることになっていた沢尻エリカさんが、やはり薬物所持で逮捕されています。

このため収録のやり直しとなり、放送開始が遅れた上にコロナ禍で収録休止、最終回が放送されたのが翌年の2月になってからでした。このため『青天を衝け』は、前作の最終回直後から放送され、しかもオリンピックとパラリンピック放送もあって、何話かが削られています。三谷さんが、自分がどうもやましいと思ったら、オファーを受けない方がいいと動画でコメントしたのも納得です。

この状態も、来年で何とか軌道修正されることになりますが、その一方で今年のように、全40回程度の方がコンパクトでいいのではないかとも思います-個人的には2クールでもいいと思っています。しかし全47回というのは、昔に比べたらかなり少なくなってはいます。昔は年明け早々から年末まで丸々1年間やり、紅白の前に総集編を放送していたのですね。無論その当時の娯楽はTV中心で、それも地上波のみですから、今よりは観る人も多かったわけですが。

それから先日、『はたらく細胞BLACK』関連でコメントをいただいています。考えてみればこの『はたらく細胞BLACK』は、本編のように一話完結ではなく、ストーリーとしての連続性があり、主人公たちが様々な形で修羅場を潜り抜けていることを考えると、下手な大河より大河らしいのではと思ってしまいます。

飲み物-ワインと暖炉
[ 2021/12/26 01:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞フレンド』第6巻その1

『はたらく細胞フレンド』第6巻(最終巻)です。

<贈り物>
クリスマス間近の時期。カビを退治すべく樹状細胞が免疫細胞に連絡を取るが、なかなかつながらない。そこへやって来たのが好酸球だった。手伝いを呼ぼうかと言う樹状細胞に、彼女は例によって例の如く、思ったことを伝えられずにいて、面倒くさいと言われ、エトーシスを起こしてしまう。そんな好酸球は、白血球が感謝の贈り物を貰っているのを目にして、自分も樹状細胞に贈り物をすることで、謝意を伝えようとする。

パイエルにやって来た好酸球は、M細胞から、樹状細胞がプロ用のミシンをほしがっていることを聞かされる。ぬいぐるみに嵌っている樹状細胞は、さらに上を目指しているのだったが、プロ用のミシンはかなり高額で、好酸球はファミレスでウエイトレスのバイトを始める。そこへキラーT細胞の班長が客としてやって来て、彼女がここにいるのをいぶかる。好酸球はお金がないのでバイトをして贈り物をしたいと言うべきところを、うまく伝えられず、ただあげたい物があると言う。班長は後ろの席のがプレゼントの話を耳にし、2人が交際していると勘違いしてしまう。

班長からそのことを聞かされたM細胞も驚く。結局2人を祝福するため、早めのクリスマス会を開くことになり、獲得免疫細胞である班長は「経験のないことゆえ」とても戸惑い、あれこれ迷った挙句本人に聞くことにする。樹状細胞は一言
「プロ用のミシンですね~」
と言い、これがあれば立派なドレスが作れると言う。実はぬい酸菌用のドレスなのだが、班長はウエディングドレスだと勘違いする。クリスマス会当日、ミシンを持って現れた好酸球は、M細胞から樹状細胞とのことを聞かれてひどく驚く。そこに班長もミシンを持って現れ、末永くお幸せになどと言い、さらに乳酸菌柄のアグリーセーター(所謂ダサセーター)を着た樹状細胞も、ボーナスでミシンを買ったと言い、それぞれの勘違いと誤解で頭が混乱した好酸球は、またもエトーシスを起こしてしまう。

<体内めぐり>
普段忙しいキラーT細胞の班長も、お家時間はリラックスできていた。しかし最近家の近所がやたらにうるさく、契約更新の時期も迫っており、転居を考える。腸に引っ越した彼は、飲食店も多いと喜んでいたが、反面寄生虫や免疫細胞も多く、家の中をめちゃくちゃにされ、今度は網膜に引っ越す。景色のいい場所だが、いつの間にか、家の中にやたらに緑膿菌が上がり込んで来ていた。コンタクトレンズによる傷から入り込んだようで、班長は表皮に引っ越すことにする。

しかし夏場は快適なはずの表皮は、冬は砂漠と化しており、家もゲルでラクダ付きだった。おまけに皮膚トラブルの影響でヒスタミンが出され、ゲルが流されてしまう。班長は仕方なく、最近が少なくヒスタミンが放出されない心臓の近くに映る。ここは場所柄赤血球が多くにぎやかだが、スイーツの店が多かった。

しかし隣に住んでいたいたのが例の赤血球であり、タコパしましょうよなどと誘われたため、班長は結局元の所に戻る。相変わらずうるさい音が聞こえ、おまけに煙まで流れて来たため、隣に注意しようとするが、実は音と煙の正体は、NK細胞と白血球がベランダで刀を打っていたためだった。班長は起こるべきか否かで戸惑い、色々と気を付けろとかなり曖昧な注意の仕方をする。

<カウントダウン>
体内の殺し屋であるキラーT細胞は、他の細胞から誘って貰えるチャンスが少なかった。そして迎えた12月31日、B細胞がカウントダウンパーティーをやるから、他のT細胞、特に片思いしてい入る制御性T細胞を、誘って来てくれと班長に頼む。強面の班長だが、実は誘って貰えてうれしかった。手土産を物色していたところ、赤血球と血小板に、網膜で初日の出を観ようと誘われる。班長は何気ない風を装っていたが、これもまた嬉しかった。しかしヘルパーT細胞から連絡が入る。抗原侵入ではなく、大掃除の手伝いをしてくれと言うのである。

リンパ球は老廃物が溜まりやすいんだよと、班長は掃除を始めるが、その時制御性T細胞が卒業文集を出してくる。しかもかつての自分が、友達はできましたか 今は幸せですかなどと書いているのを目にする。ヘルパー司令はこの子どうしたのだろうななどといたって呑気に言うが、かつての自分であることを悟られそうになった班長は、彼を倒してしまう。一方制御性T細胞からは、今は幸せですかなどと訊かれ、2時間後班長は何とか掃除を終わらせる。しかし今度は、年越しそばを始めたパイエルのそば打ちを手伝うはめになり、B細胞の家に着いた時には、パーティーに参加していた白血球や一般細胞共々皆寝入ってしまっていた。

班長は彼等に布団を敷いてやり。外に出たところ、小さな子供が夜中に出歩くなと注意されているのを見かける。その子は、整体に行って若返ったマスト細胞だった。結局班長は、「保護者」としてマスト細胞を片腕に抱き、アニソンカウントダウンコンサートに付き合うことになる。眠気をこらえながら、やっと網膜へ行こうとした班長の前に今度は記憶細胞が現れる。エレベーターが使用できず、何とか彼は記憶細胞をおぶって展望台までたどり着く。一方赤血球は、血小板からどのような目標があるかと訊かれ、班長さんみたいに誰かのために頑張れる人になりたいと答えていた。

<バレンタイン>
B細胞は抗体のオーダーが入るたびにフル稼働である、そんな彼を支えるのは記憶細胞、両名はまさに名バディーだった。そしてバレンタインデー、B細胞は逆チョコで制御性T細胞を口説こうとするが、頭皮のキラーT細胞に先を越されてしまう。しかし制御性は至って冷静にそれを受け取った。実は彼女は血糖値が上がって眠くなるため、チョコが食べられなかったのである。代わりにそれを貰ったのはB細胞だった。

チョコをあげる夢が断たれた彼は、班長と2人で買い物に行くが、そこへ記憶細胞が現れ、自分の経験から、相手の視点に立てとアドバイスを受け、班長はデスクワークの多い彼女のために、クッションやひざ掛け、フットマッサージャーなどの提案をする。いざ乗り込まんとしたB細胞だが、口内でミュータンス菌の存在を確認したと、のり煎餅をぱくついているヘルパーT細胞から連絡が入る。これから仕事となったB細胞に記憶細胞は、自分は秘密兵器があるからと、B細胞を司令室の制御性T細胞のもとに行かせる。

口内では白血球たちが、この季節になると増えるミュータンス・レンサ球菌と格闘していたが、その時菌めがけて銃弾が飛んでくる。銃を放ったのは記憶細胞だった。そして制御性T細胞のもとへやって来たB細胞だが、普段のノリの軽さはどこへやら、うまく思いを伝えることができず’、プレゼントの入ったバッグを制御性T細胞に渡して出て行ってしまう。中に入っていたのはドーナツ型のクッションだった。あとで班長から事情を聞かれたB細胞は、俺はじっくり関係を築くタイプだからと、この時の自分の自己採点を120点と評価していた。


さてクリスマスからお正月、バレンタインと行事が続きますが、今年ももうすぐクリスマスですね。それはさておき、樹状細胞に世話になりながら、うまくお礼を言えない好酸球は、贈り物をすることに決めます。バルパイエルでM細胞から聞いた限りでは、プロ用のミシンを欲しがっているようで、これが高価であることから、ファミレスでバイトを始めることになり、そこで班長と出会うのですが、この出会いがいわばその後の混乱を招くもとになり、挙句の果てに好酸球と樹状細胞が交際しているなどという誤解が生まれることになります。

一方樹状細胞は、相変わらず乳酸菌にご執心です。プロ用のミシンだと、立派なドレスができるんですよと、ぬい酸菌にドレスを着せた姿を連想してみたり、

はたらく細胞フレンド第6巻1

クリスマス会に着て来たセーターは、ニットも縫えるミシンで作った物、しかもこちらも愛する乳酸菌がサンタ帽をかぶった姿が編み込まれていたり

はたらく細胞フレンド第6巻2

はてさて、どれだけ乳酸菌愛をこじらせているのでしょうか。


そして班長の転居、年末のこの時期に転居かというのはさておき、体内のあちこちを巡るものの一長一短、結局元の所に戻って来たのですが、そもそもの転居のきっかけになったうるさい音と煙は、実はNK細胞が白血球に手伝わせて、刀を打っていたためでした。

そして大晦日。お誘いを受けた班長は大喜びですが、なぜか途中からあれこれ用ができて、B細胞の家についた時は、既に宴はお開き状態でした。しかも赤血球、血小板と約束した展望台まで行くのに、幼児化したマスト細胞の保護者代わりとなり、展望台まで記憶細胞をおぶってあげてと、いつかのお正月もこんな感じでしたね。でも赤血球は、そんな班長を密かに思っているようです。ところでこの時血小板が、今年は「戸建てを買いたい」などと言っていますが、どう考えても血小板の中の人は大人ですね。あと司令室の掃除、以前も卒アルが出て来て、過去の自分を知られたくない班長がうろたえていました。

お正月が終わると今度はバレンタイン。制御性T細胞に手作りチョコをあげようと張り切るB細胞ですが、制御性T細胞はチョコレートが食べられず、B細胞は記憶細胞のアドバイスも受けて、彼女が本当に必要な物をあげようとします。あれこれ迷ってやっとプレゼントを選んだB細胞ですが、口の中にミュータンス・レンサ菌(虫歯の原因となる菌)が侵入します。しかし記憶細胞はB細胞を司令室に行かせ、自分が菌を狙い撃ちにするという、今回はちょっとカッコいい役回りですが、ひとの名前を間違えるのは相変わらずです。


飲み物-注がれるコーヒー



[ 2021/12/14 01:00 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞BLACK』PD-1についてもう少し

先日投稿した『はたらく細胞BLACK』第7巻-2で、キラーT細胞が持つPD-1を攻撃としていましたが、正確にはキラーT細胞の表面にある受容体のことなので、訂正しています。元々このPD-1は、キラーT細胞に同じ体内の細胞を攻撃させないためのもの、つまり自己免疫疾患を避けるためのものです。

しかし、がん細胞はいわばそれを悪用して、自分への攻撃を避けている(免疫逃避)わけで、このためがん治療のひとつとして、がん細胞とキラーT細胞の結合を阻止する薬が用いられるわけです。元々これは、京大の本庶佑教授らによって発見されたもので、PDとはProgrammed cell Death(プログラム化された細胞の死)を意味しています。当初はこのPD‐1による、役目を終えたキラーT細胞の細胞死、所謂アポトーシスに関わる研究が目的であったためです。

同じ頃、アメリカのテキサス大学のアリソン教授も、キラーT細胞のがん細胞攻撃を阻止する物質の研究を行っています。ちなみにこのお2人は、共に2018年のノーベル医学生理学賞を受賞しています。

これについてもう少し知りたい、興味があると思われる方のために、関連サイトのURLを置いておきます。リンクは貼りませんので、お手数ですがコピペしてアクセスしてください。

https://cancer.qlife.jp/series/as005/article7810.html
(免疫チェックポイント阻害薬の正体─がんに効くしくみと治療 がんプラス)
https://www.gan-info.jp/dendritic/check/point/
(テラのがん免疫療法情報ガイド免疫チェックポイント阻害剤とは)
https://www.asahi.com/articles/ASLD702K6LD6UBQU00Y.html
(がん細胞が免疫にブレーキ 本庶さん発見のPD-1とは 朝日新聞デジタル)

飲み物-クリームとココア

[ 2021/12/12 00:30 ] その他 | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞BLACK』第7巻-2

『はたらく細胞BLACK』第7巻続きです。

<転移、放射線、抗がん剤。>
この身体は自分たちを拒絶したが、自分はまだ生きていると言いながら、がん細胞は地上に出ようとしていた。その時強烈な光が彼目がけて浴びせられ、肝臓リンパ節に高エネルギー反応が見られた。放射線療法だった。しかし他にも生き残ったがん細胞たちがいて、肝臓、腎臓や頭皮などでも目撃情報があり、明らかに転移が起こっていた。身体中に散らばった彼らを退治するため、ついに絨毯爆撃(抗がん剤、化学療法)が行われ、細胞たちも巻き添えになってしまう。しかも副作用で、ただでさえ少ない髪も抜け落ちてしまった上に、キラーT細胞たちも負傷しており、免疫力が落ちていた。

その中で例の若手キラーT細胞が、がん細胞と戦いに行くと言い出す。そして一般細胞たちは、なぜこのようなことが起こるのかと怒りをつのらす。AA2153は、この爆撃はがん細胞を退治するためのものだと説明するが、一般細胞たちは、この身体の勝手に付き合えないとうんざりしていた。そこへDA4901が、この痛みはこの身体が生きて、がんと闘うという決意の表れであると言い、自分にできることをすると言って酸素運搬に出かけるが、その時爆弾が降ってくる。肺も機能が落ち、毛はすっかり抜け落ちたが、そんな中でも赤血球たちは酸素を届けていた。

酸素を届け終わったDA4901は血を流していた。クールな考え方をする彼は、今までこの身体はどうでもいいと思っていたが、結局それは、生きることも死ぬことも真剣に考えていなかっただけだった。今の彼は死が怖くてたまらなかったが、だからこそ、生きることを選んだこの身体に頑張れと言いたいと力を振りしぼる。その時またも爆弾が降って来て、その後の彼は行方不明となる。無論AA2153も、がん細胞たちに追われながらも酸素を運んでいた。そこへ例の若いキラーT細胞が現れ、この爆撃でがん細胞もかなり弱っているからもう一撃したい、そのためにも酸素を頼むとAA2153に伝える。そして、彼らの目の前にがん細胞が現れる。

<免疫療法、存在、託されたもの。>
AA2153は酸素を受け取りに行く、がん細胞はこの期に及んで、せっかく赤血球さんに会えたのにと白々しく言うが、キラーT細胞は、お前らは生きることも許されない存在なんだよと言葉を浴びせる。するとがん細胞は触手を出し、これによってキラーT細胞の動きが阻止されてしまう、がん細胞が出したのはPD-L1で、これがキラーT細胞のPD-1と結合するため、キラーT細胞の攻撃を抑え込めるのである。しばらく両者のにらみ合いが続くが、その間AA2153は酸素を取りに行き、また肝臓では抗がん剤を代謝すべく、血液の浄化が始まっていた。

AA2153は、後輩NC8429が座り込んだまま動けなくなっているのを見つけ、すぐ離れるように言うが、彼は自信を完全に失っていた。その時がん細胞がAA2153に襲い掛かり、酸素を横取りしようとする。AA2153はがん細胞に捕らえられるものの、NC8429に酸素を渡し、必要なことはすべて教えてあると言い、行けと促す。やがてNC8429はキラーT細胞に酸素を届ける。あの赤血球はどこだとキラーT細胞は尋ねるが、彼は無言のままでいたため、キラーT細胞は何が起こったのかを察する。相変わらず攻めあぐねるキラーT細胞だが、その時ベルトが装着される。外部からの免疫チェックポイント阻害薬で、これによりがん細胞のPD-L1との結合が防がれ、再び攻撃が可能になった。

その頃AA2153はがん細胞と会話を交わしていた。自分はがん細胞としての存在を示せた、何度でも戻ってくると言うが、AA2153は、何度でも打倒し戦う、それがだめなら共存すると断言する。その後キラーT細胞はがん細胞を倒し、体内は元の平穏を取り戻したものの荒れ果てており、NC8429は今後どうすべきか悩んでいた。しかし頭皮に向かった彼は、1本だけ毛が生えているのを目にする。頭皮の細胞が、酸素を運んでくれた赤血球のおかげだと言うのを聞いて、彼は、あの時自分に託されたのはこの身体の未来だったとわかる。そして1196は、肺が細菌で暴れているため招集に応じる。一旦収まったかに見えた体内では、またもがん細胞が暴れ出そうとしていた。


がんとの闘いは一向に収まる気配を見せず、放射線療法が行われるものの、それにもめげず彼らはあちこちに散らばり、今度は抗がん剤の投与が行われます。この抗がん剤は、細胞たちに取っては絨毯爆撃ともいうべきもので、一般細胞たちはこの身体の勝手に付き合えないと、不満をあらわにします。しかしこれは今までの不摂生とは違い、この身体が生きようとする決意でもありました。そして赤血球たちは酸素を運び続けますが、DA4901は行方がわからなくなり、AA2153もがん細胞につかまり、後輩NC8429に今後を託します。

またキラーT細胞は、がん細胞を相手に戦うものの、自分たちが持つタンパク質(PD-1、抑制性受容体)が、がん細胞の出すタンパク質(リガンド)PDL-1と結合してしまうため、相手を倒すことができません。その時外部から、免疫チェックポイント阻害薬が取り込まれます。作品中のキラーT細胞のベルトがその阻害薬で、PD-1とPDL-1の結合を阻止するため、キラーT細胞が自由に攻撃できるようになるわけです。所謂免疫療法です。これによってがん細胞は、一時的に壊滅状態に陥りますが、AA2153との会話にあるように、またも戻ってくることになりそうです。

ところでNC8429、赤血球の仲間たちは次々といなくなり、一人きりになった彼ですが、頭皮で一本だけ髪が生えているのを見て、また、頭皮細胞が酸素を運んで来た赤血球(恐らくDA4901)に感謝するのを聞いて、自分に託されたのはただ酸素だけではなく、この身体の未来であったことに気づきます。とはいえ荒れ果てた体内の復興はまだまだで、肺で細菌が暴れ回り、白血球に招集がかかることになります。

しかし本編に比べて、やはりこちらのがん細胞の暴れ方、赤血球たちがどのような目に遭うかの描写はかなり迫力があります。結局がん細胞によって4人の赤血球がいなくなってしまい、ちょっと頼りなさそうなNC8429にすべてが託されることになりました。本編の場合、特に第5巻では、がん細胞がかなり大きくなっていたと思われますが、手術や薬、それによる細胞たちへの影響は描かれていないため、いささか不完全燃焼に終わったきらいがあります。

あと、白血球を除く免疫細胞は、こちらでは本編ほどには描かれていませんが、この巻でキラーT細胞が大々的に登場します。特に、まだ実戦経験もないナイーブT細胞が、活性化した後一人前のキラーT細胞となり、がん細胞と本格的に戦う様は、赤血球たち同様、細胞の成長物語といった雰囲気があります。本編やフレンドでは、白血球とのライバル関係が描かれることが多いキラーT細胞ですが、こちらではウイルスやがん細胞退治専門の、独立した、時にNK細胞と共闘する存在の免疫細胞として描かれています。


飲み物-エスプレッソ2

[ 2021/12/11 01:00 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(4)

『はたらく細胞BLACK』第7巻-1

『はたらく細胞BLACK』第7巻です。

<無敗、否定、凶変。>
身体のうつの症状も治まり、赤血球たちは仕事に励んでいた。この状態を、自ら糖化して死んだQJ0076にも見せたかったと話していた彼らは、とある一角で、キラーT細胞やNK細胞、さらに白血球が集まっているのを見る。この光景は、前の身体でも見たものだった。AA2153が白血球1196に尋ねてみたところ、案の定がん細胞が発見されていた。

キラーT細胞のうちナイーブ細胞はかなり強気で、俺たちに任せておけ、重要なのは早期発見だと豪語するものの、1196から実戦経験がないことを指摘される。その後すぐ近くにがん細胞がいることがわかり、ナイーブ細胞は無謀にも一人駆けだして、危うくなったところを、樹状細胞から敵の位置を教えられ(活性化され)、一人前のキラーT細胞となって敵を倒す。そんなキラーT細胞を見ながら1196は言う。

「がん細胞も元々は我々と同じ細胞…しかし容赦することは許されない…」
「免疫細胞なら誰しも通る道だ…」

1196は、がん細胞がこの身体の免疫力を上回るほどに成長することを懸念する。その頃、肺細胞の面接試験に落ちた例の細胞は、頭の中で不思議な声がするのに気づき、引き寄せられるようにダクトを通ってその場所へ向かう。そこには自分と同じ顔かたちの者が何人もたむろしており、一目でコピーであることがわかった。彼らは気分が悪そうで、酸素と栄養素を持って来てくれと頼む。

AA2153たちは頼まれてその場所へ向かうが、入り口がわからず、新しく血管を作ることにする。その場所では「外に出るな」「静かに」といった張り紙が目についた。例の細胞は、なぜこのような所で肩を寄せ合うようにしているのか不思議に思っていたが、そこに例の不採用通知が山ほどあるのを目にする。彼自身も含めたこの細胞たちは、エラーがそのままコピーされたバグ、つまりがん細胞だった。例の細胞はそれを受け入れられずにいたが、やがて自分の体が変化して行くのを感じ、その勢いで赤血球の一人、SS1404を刺し殺してしまう。

<無残、一敗、挺身。>
結局赤血球たちは、彼をおいて逃げるしかなかった。働くことが楽しくなって来た、その矢先のことだった。肺ではナイーブから進化した新米キラーT細胞が、勇み足を班長に詫びるものの、がん細胞など大したことはないと大きな口を叩く。その彼に班長は、がん細胞は1日5000体も生まれるが、我々はそれを倒し続けていると教える。圧勝の負けなしだと言う新米だが、実は負けなしではなく、「負けられない」のである。一敗でもしようものなら、それはこの身体の命に関わることだった。

その時AA2153たちが、がん細胞が向こうにもいると走って来る。彼らの威力はすさまじく、大挙してやってきては酸素をほしがっていた。このがんは、喫煙との関係が大きい扁平上皮がんだった。肺を乗っ取らんばかりの勢いで圧倒して来るがん細胞に、赤血球たちはなすすべもなかった。その時外から光が照射(X線撮影)される。とにかく早く肺から酸素を運び出そうというAA2153の提案で、二手に分かれて酸素を運ぶことになるが、後輩NC8429はその気力を失い、もうまっぴらだと仕事を投げ出す。

AA2153は、こんなことは僕たちの代で終わらせると、彼を安全な場所へ逃がす。白血球たちもまた、がん細胞はキラーTとNKにまかせ、自分たちは合併症を防ぐためにスタンバイしていた。肺ではキラーT細胞や肺細胞のために酸素の運搬が行われていたが、新米のキラーT細胞は負傷し、残りのキラーTたちもがん細胞に及び腰の状態だった。その時大きな音がして、壁が崩れて行った。がんの周辺の組織が、外科手術によって切り離されようとしていたのである。AA2153の先輩、BD7599はまずいと思ったが、がん細胞を外に出すわけには行かず、危険を承知で取りあえず引き付けておくことにした。

<逃走、切除、強さ。>
BD7599はまだがん細胞を引き付けるべく、切断されつつある肺の中に留まっていた。そして結局その部分は、完全に切除されてしまう。それは彼に取ってもがん細胞に取っても、その場所が終焉の地であることを意味していた。先輩を失って嘆くAA2153だが、そこへ白血球が近寄ってくる。彼のすぐ近くに黄色ブドウ菌MRSAがいたのである。肺切除に伴って侵入して来たのだった。ともかく傷ついた肺と白血球に酸素を届けるべく、AA2153は動き出す。

一方病院にいた新米キラーTは、先輩からがん細胞が肺の上葉ごと切り取られたこと、しかし班長達も運命を共にしたことを聞かされる。また他の赤血球たちも、免疫細胞に酸素を運搬しており、DA4901は床に座り込んでいるツインテールの白血球を見つける。彼女は自信を失っていた。DA4901は、細菌が怖いのか、戦いが怖いのか、あるいは自分の無力さが怖いのかと問いかけ、かつての自分が判断を誤り、多くの赤血球を危険にさらしたことを打ち明ける。

その苦しみを恥じることはない、乗り越えて行けばいいとDA4901は彼女を励まし、酸素ボンベを置いて、自然と剣を触れる時が来たらまた働けばいい、その酸素はその時役立ててくれと言って去る。やがて彼女は立ち上がり、黄色ブドウ球菌退治へと向かって行って、苦戦する1196や仲間たちの助太刀をする。やがて黄色ブドウ球菌は全滅し、赤血球たちが集まっていた肝臓に活気が戻って来た。しかしその後がん細胞はリンパ管を移動し、転移して行くようになる。


ついに体内にがんが発生します。そのがんはキラーT細胞たちによって撃退されますが、彼らの存在はそこだけには留まりませんでした。例の何かと咳込んでいた若者は、実はがん細胞で、そのため肺のために働くことができずにいたのです。自分の運命を呪う彼は、しかしその気持ちとは裏腹にがん細胞として成長し、赤血球のSS1404を殺してしまいます。

そしてがん細胞たちは肺を占領するようになり、この身体の意志として、肺の一部を切除する手術が行われます。しかしそれは、赤血球や他の免疫細胞たちが、がん細胞たちと運命を共にすることを意味していました。

手術後は黄色ブドウ球菌が肺に押し寄せ、白血球たちが彼らを退治します。しかし例のツインテールの「白血球ちゃん」は、現場に向かうこともなく一人座り込んでいました。自信を失っている彼女に、DA4901は声をかけて励まし、酸素ボンベを置いて行きます。やがて彼女は立ち上がり、細菌退治へと向かって行きます。実際この時は、がん細胞や黄色ブドウ球菌と戦う免疫細胞に酸素を届けなければならず、赤血球たちも忙しさをきわめていました。

そしてAA2153の後輩、NC8429も気力を失っていました。
「こんな仕事、もうまっぴらだ」
それはかつて、AA2153自身が口にしたセリフでした。その後輩に彼は、こんなことは僕たちの代で終わらせると言い、彼を逃がします。

ところでDA4901が、自分の判断ミスを白血球に語る場面があります。網膜に酸素を届ける際に、新生血管を掘った経験のことですが、この冒頭でもがん細胞の要求に応えるべく、赤血球たちは新生血管を掘って、酸素を届けようとします。実際がん細胞は酸素を求めて新生血管を作り、赤血球を誘導するといわれています。

そして1196のこの言葉
「がん細胞も元々は我々と同じ細胞…しかし容赦することは許されない…」
「免疫細胞なら誰しも通る道だ…」
本編の白血球1146も同じようなことを口にしますが、意味合いが随分違っています。こちらは、容赦することは許されないときっぱり言い切っており、その点が、やはりBLACKが本編より魅力的に感じられる一因といえるでしょう。

しかしがん細胞が、そう簡単に退散するわけもありませんでした。彼らはリンパ管を通ってあちこちへ転移して行きます。

飲み物-ココアと生クリーム

[ 2021/12/06 01:00 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞』本編を振り返って 続き

まず。例によって、投稿したものの何となく意味が通じにくい箇所があった場合、随時修正しております。朝と夜とでいくらか表現が変わっていることもあるかと思いますが、あしからずご了承ください。

では『はたらく細胞』第6巻を振り返って、再度の投稿です。実はamazonのこの本のレビューを見たところ、やはりというか

企業や研究所のプロモーション臭い
無理やり感がある
作者の熱意が感じられない
失速した感じ
絵が変わった
がん細胞回で締めくくってほしかった

こういう内容のものが結構見られました。無論肯定的な意見もありましたが、私自身、第6巻はそれまでの路線ではなくなってしまったと感じただけに、上記の指摘にはうなずけるものがありました。

あと、乳酸菌関連のアニメも、劇場版とかぶっていたようです。それを考えると、

劇場版も含めたアニメ化のタイミング
作者のブランク(シリウスの連載休止)の期間
スピンオフの多さ

こういう点も考えられてしかるべきだったでしょう。乳酸菌関連を劇場版でやっていて、しかも最後の方はアニメ化の予定がなかったのなら、アニメ化は第1期だけでよかったかと思います。第1期で人気が出たためスピンオフが多くなり、作者の清水さんもその監修の仕事に追われていたと思われますし、結局休載のしわ寄せが、第6巻にそのまま来てしまった感もあります。

それから、第6巻の内容その2についての投稿で、新型コロナウイルスは、話題性はあるけど時期尚早であり、まだ治療方法や特効薬がはっきりしていない点について書いています。アニメ化されない点については色々意見があるようですが、アニメの影響力を考えると、現時点では以上のような理由から、まだミスリードを招きかねない部分もあると思われ、そのため慎重にならざるを得ないかと思われます。

ただ単行本が出ていながら、アニメ化されないというのも何とも妙なものです。アニメ化を視野に入れるのなら、最新医学や話題性のあるものを発表するのではなく、もう少し堅実なやり方で、もっと一般的な病気、あるいはダメージを扱った作品を載せてしかるべきだったのではないでしょうか。

またスピンオフも、今の時点で

はたらく細胞BLACK
はたらく細胞フレンド
はたらかない細胞
はたらく細胞BABY
はたらく細胞LADY
はたらく血小板ちゃん
はたらく細菌
はたらく細胞WHITE

この8シリーズがありますが、少し多すぎやしないかと思います。ブームに便乗した感は否めません。BABYやLADY、血小板ちゃんなどは女性向けを狙ったとも思えますが、実は私はこの手のシリーズを殆ど読んでおらず、読んだものといえばBLACK、フレンドそしてWHITE程度です。(『はたらかない細胞』は第1巻だけ読んでいます)

この中でアニメ化されているのは、『はたらく細胞BLACK』のみですが、実際これは連載、単行本発行そしてアニメ化のバランスが比較的うまく取れていたと思います。身体の持ち主の生活習慣、そしてそれに伴うダメージも無理がなく、最後にがん細胞の撃退で終わり、最後を締めくくるのにふさわしい内容となっています。

BLACKが今後またアニメ化されるのであれば、恐らく次の体に移った後の、オーバードーズやうつ、がん細胞などが描かれることになるのでしょう。


飲み物-コーヒーとキャンドル

[ 2021/11/23 01:00 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)

『はたらく細胞WHITE』第1巻-2

先日の『はたらく細胞WHITE』の続きです。尚先日投稿分で、意味が通りにくいと思われた部分を修正しています。

<レッツ貪食!>
好中球は細菌を倒した後貪食をするが、桿状核球はこれに馴染めなかった。先輩の1146から、あっさりうまくないと言われてためらいつつも、一口食べてみることにするが、やはりさほど美味しくもない代物だった。そんな彼らをよそに4989はうまいと食べ続け、1146から味音痴だと言われてしまうが、どうも味がわかるわからないという次元の問題ではなかった。

一方好中球の1人2048曰く、4989と1146は食い方が汚いとのことで、「マイ箸」を取り出して食べる。桿状核球は、あるいは2048が食べている部位は美味しいのかと口に入れるが、特に変わりはなかった。しかも細菌はまだ生きているらしく音を立てる。するとどこからかいい匂いがして来て、桿状はその場を離れ、そちらの方へ行く。そこでは2626が、屋外なのに調理設備を持ち込んで獲物を調理していた。

この抗原は体を作るもとだ、俺は食べ物に妥協はしないと2626は言うが、当然ながら、貪食する細菌と白血球の体を作る栄養分とは別々だった。しかし見た目はかなり美味しそうであり、料理を一口食べてみた桿状だが、その場に倒れてしまう。細菌だから美味しくないのは当たり前だった。なぜ料理をするのか桿状に訊かれた2626は
「ただの趣味だ」
と答え、「創作イタリアン 二六」なるボードと暖簾を掲げて客を呼ぼうとしていた。
(キラーT班長も匂いに誘われて、暖簾の前に立っていた)

<迷子の骨髄球>
抗原との戦闘の後、2048と話していた桿状は、彼が新人だった頃の話を聞かされる。若い頃、久々の戦闘で未熟な白血球だった2048と仲間たちは駆り出され(左方移動)、先輩たちの戦いぶりに圧倒される。その後戻ろうとした彼らの前に、まだ幼い骨髄球が現れる。迷子のようだった。

骨髄に戻るから連れて行ってやろうとするものの、2048だけはジムに行くとその場を離れようとする。しかしその子は2048にしがみついて離れないため、やむを得ず彼が面倒を見ることになる。しかもお腹がすいたとその子は言い、2048はアイスクリームを買うはめになる。彼はダイエット中だったが、その子がお兄ちゃんも食べようよと口に入れてくれたため、久々のアイスクリームを楽しむ。その後この骨髄球は、疲れたと座り込んでしまう。

2048はその子を肩車して仲間たちと骨髄まで戻り、マクロファージに引き渡す。戻ろうとした彼にその骨髄球は声をかけ、折り紙で作ったスギ花粉を渡す。俺の魅力は子供にも伝わると、その折り紙を見せながら自慢げに言う2048だが、実はそれを作ったのは桿状自身であった。その骨髄球というのは、他ならぬ子供時代の彼自身であり、2048と別れた後、彼はまだ折れるかなと当時を懐かしむ。

<すり傷>
桿状核球は血小板たちの荷物運搬を手伝ってやる。しかしその直後すさまじい音がして、体が空中に浮く。その彼を引き止めてくれたのは4989だった。外からの衝撃で表皮近くの血管の壁が壊れ、血小板たちが穴をふさぐ間、好中球は外から侵入してくる抗原を防がなければならない。

風に飛ばされて穴に落ちないようにと、桿状核球は慎重になるが、4989は簡単に移動して行く。これは制服についているL-セレクチンのおかげだった。桿状は初めてその存在を知るが、4989も実は電源を入れ忘れていたため、彼自身も飛ばされて来たのだった。

その4989は無謀とも思えるジャンプをして移動し、後からやってくる、いささか頼りない桿状を手伝おうとするが、その時落ちそうになって逆に桿状に助けられる。しかしその後、4989の足元が落下し、桿状は彼が死んだものと思い込む。ところが彼は生きていて、穴の底の方にしがみついているのを発見される。


「レッツ貪食!」、白血球というか好中球は、抗原を捕食するのが仕事ですが、もちろんそれは彼らの栄養分にはなりません。無論美味しいものでもないわけですが、その時流れて来たいい匂いに誘われて、桿状核球はそちらの方へ向かいます。そこでは先輩の2626が倒した細菌で料理を作っており、桿状は食べてみますが、元が細菌であるだけに美味しいはずはありませんでした。しかし2626は自分の趣味だと言って料理を続け、何やらレストランまで出しています。やはり匂いに惹かれて中に入って来そうなキラーT班長が、この料理を口にして何と言うでしょうか。

ところで本編では、マクロファージがやはり捕らえた細菌で料理をしますが、こちらはどんなお味なのでしょう。

それから「迷子の骨髄球」、これは本編の赤色骨髄の話を踏まえているようです。ただこの骨髄球のちび君が、記念として、2048のお兄ちゃんに折り紙のスギ花粉をあげるところが違っています。桿状君、それは自分だとは流石に言わなかったようですね。先輩もあるいは感づいているのかも知れませんが。

ちなみにここで左方移動が出て来ます。本編と違って、こちらは抗原退治に駆り出された桿状核球の4人組が、先輩たち凄かったなと言っており、どういう状況下であったのかがわかりやすくなっています。ところで、なぜ桿状核球が増えた状態を左方移動(左方推移)というのでしょうか。

体内で病原体に感染すると、多くの白血球(好中球)が必要になり、そのためまだ若い桿状核球が血液中に増えます。白血球は赤血球と違って核を持っていますが、桿状核球はその名の通り、棹状の核があるのみです。これが成熟するに従って複数の核に分裂し、分葉核球と呼ばれるようになります。

この状態をグラフにして、縦軸を血液中の白血球の数、横軸を核の数とした場合、非感染時に比べて総体的な核の数が少なくなり、グラフの折れ線の山が左側に来るため、左方移動と呼ばれています。実際これはグラフがないとわかりにくいので、グラフ付きの記事のURLを置いておきます。

好中球の検査値ー左方移動(左方偏移)とは?
https://www.hanakonote.com/kensa/sahoido.html

そして「すり傷」ですが、こちらは本編のすり傷の回を、白血球サイドから見たものと言った方がよさそうです。L-セレクチンはここでは制服についている装置として描かれていますが、実際はもちろん、白血球自身が持つ接着分子です。


飲み物-冬のティータイム


[ 2021/11/22 01:15 ] 漫画・アニメ | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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