『どうする家康』武将ジャパンコラムその4です。
「うまいことやれたんや!」
「わしを誰やと思っとるんや!」
死の間際、なぜ明智光秀は突然、関西弁になったのでしょう?
まず、「関西弁」だと現代ドラマを思い出してしまいます。上方言葉ではいけないのでしょうか。
しかもこの「関西弁」はおかしい、光秀には現在の岐阜の言葉を喋らせるべきとありますが、光秀自身どこの出身かははっきりせず、近江説もあります。また美濃であるにせよ、美濃の中でも方言は様々ですし、地域によっては関西の言葉の影響を受けていることもあるようです。
光秀役の方は、『麒麟がくる』は見ていないとインタビューで語っていました。明智光秀のことも調べていないと。そうでしょうね、見ているなり、調べていたら、気づいたことでしょうから。
史実に基づく役作りをするのではなく、ともかくゲスであればいいと演じる側も、演じさせる側も振り切っていたのでしょう。
過去の作品を観たりしたのかという問いに、酒向芳さんはこう話していますね。
ないですね。私は元々あまり見ないので、長谷川さんがやられていたのも見ていません。かえって見ない方がいいというのもあります。不勉強と言われるかもしれませんが、明智光秀についていろいろ調べるということもしません。調べて頭でっかちになって、それに沿ってやろうとすると、自分がどこかに行ってしまいます。与えられた脚本の中で想像してやるだけですね
https://www.sponichi.co.jp/entertainment
/news/2023/07/16/kiji/20230716s00041000465000c.html
また別に、子孫の方で歴史研究をされている明智憲三郎氏のコメントですが、光秀の旧態依然とした描き方は残念としつつも、こう語られています。写真雑誌ですが一応。
明智の末裔というより、研究して本まで出している身としては、歴史をどう解釈して世に出してくれるか、その点を注目していますからね。
そういう意味では、3年前の『麒麟~』は、正直言えば、あまりうれしくはなかった。ドラマのトーンとして、光秀を英雄的に描き、一般的な光秀の人物像をある程度変えてくれたという意味では感謝していますが、話の中身としてはそれほど新しいことはなかったですから。
(中略)
一方『どうする家康』は、何も期待せずに見ていたぶん、甲相駿三国不戦同盟や乱丸が出たことによって、評価は高くなりました。本能寺の変の旧態依然とした描き方は残念でしたが。
https://smart-flash.jp/entame/246187/1/1/
NHKのドラマはお国言葉指導が入ります。
朝ドラ『らんまん』は、主人公の出身地である高知だけでなく、薩摩ことばもフル回転で指導されています。
東京で巡査に道を聞いたら、薩摩ことばが返ってくる場面もあって、さすがだなぁと思いました。
警視庁ができたばかりの明治初期は、初代大警視・川路利良のスカウトにより、薩摩出身の警察官が多かったのです。そこまで反映しているのです。
薩摩ことばは近年の大河でもおかしかったのに、朝ドラは素晴らしい。
セリフだけ読めば標準語なのに、イントネーションが薩摩ことばとか、薩摩訛りの英語とか、今期の朝ドラは気合が違う!
その近年の大河(西郷どん、青天を衝け)はどちらも武者さんが好きでない大河であり、きちんと観ていたのか、薩摩言葉をちゃんと聞いていたのかどうか疑問に思われます。『西郷どん』なんて、ちゃんと川路利良まで出て来ているのですけどね。
それに比べて大河と来たら……。
本作脚本家は映画『レジェンド&バタフライ』でも妙でした。
例年の大河ならば脚本段階で修正が入りそうな歴史考証でも、そのまま放置されています。一例がイチジク。今回も出てきましたが、伝来前です。
『レジェンド&バタフライ』のどこが妙だったのか、それをきちんと書いてください。でないと結局同じ脚本家で叩きたいからだとしか思えません。
そしてイチジク、実は当時の「イチジク」について、調べた方がいますが、イヌビワがイチジクと呼ばれており、またその実も食用になることから、イヌビワの可能性もあります。しかし武者さんが好きな『おんな城主 直虎』でもイチジクは登場しますが、その時は何も言及していなかったと思うのですが。
『鎌倉殿の13人』では、当時の日本に存在しない野菜が出てきたために台詞を修正したと三谷幸喜さんが振り返っていました。
今年は、そうした最低限のミスすら直さない。
それを言うのであれば、武者さんがほめていた『ちむどんどん』でも、当時日本に持ち込むことができなかった、沖縄の野菜がそのまま入って来ていたりしていますが。
本当に史上最低の明智光秀でした。
農民に刺されて死ぬとかダッサwww それだとつまんねーから家康のせいってことにしとこwww
そんな風にでも考えたのかもしれませんが、このドラマは登場人物がスマホで連絡を取り合っているとしか思えません。
伊賀越えでも生死がかかるほど苦労するのに、指示をホイホイだせるわけがないでしょう。
なぜ光秀が死ぬのが家康のせいになるのですか。実際小栗栖で農民の竹槍にかかったとも、切腹したとも言われてはいますが。そして
「伊賀越えでも生死がかかるほど苦労するのに」
まるで武者さん自身が伊賀越えをしたかのようですね。
尚制作陣は実際に伊賀越えに挑んだ模様です。
そして
「指示をホイホイ出せるわけがない」
とありますが、そこまでホイホイ出していますか?半蔵が自分の経験に基づいて指示してはいますが。
このドラマは、ヤンキー漫画と都内詐欺師の行動範囲で作っているので、落武者狩りについても甘く見ているのではありませんか。
「このドラマは、ヤンキー漫画と都内詐欺師の行動範囲で作っている」
好きな大河をこう言われた時の武者さんの反応が見たいです。
本作は、大河というより民放感覚なのでしょう。
民放時代劇はNHKへの対抗意識を燃やしていた。その矛先は、これまでは『おんな城主直虎』と『麒麟がくる』でした。
今後は『真田丸』になります。
前述の通り、このドラマは「あの『真田丸』より過酷な伊賀越え!」という触れ込みをスポーツ紙に持ち込んでいたようですからね。
『どうする家康』は大河ドラマであって、民放時代劇ではありませんよ。第一今民放時代劇というものが、SP的なものを除いて存在しうるものでしょうか。
そして
「その矛先は、これまでは『おんな城主直虎』と『麒麟がくる』でした」
ではその裏付けを出してください。あと『真田丸』への対抗意識の裏付けも。
第一家康が主人公の大河の伊賀越えですから、当然『真田丸』のそれとは違うのですけど、武者さんにしてみれば『真田丸』を超えるのが許せないとなるのでしょうね。
今後ずっと「あの『真田丸』を超えた!」と最終回までやられる悪寒がしてならず、近いうちにこんな提灯記事も出ることでしょう。
「あの『真田丸』の秀頼を超えた!? ****が演じるイケメン豊臣秀頼に“今度こそ徳川に勝てる”とネット大歓喜!」
『真田丸』の秀頼をうっかり踏んづけてしまえば、『鎌倉殿の13人』を愛する全国の武衛もキレるかもしれませんね。
なんせ『真田丸』の秀頼は、畠山重忠を好演した中川大志さんです。
提灯記事(好きな大河なら評価されていると書くのでしょう)云々は武者さんの妄想と言うべきかと。
ちなみに今回の秀頼も決定していますし、『真田丸』の秀頼とはまた違った雰囲気になるでしょう。武者さんの中川さん推しはともかく、彼が演じた秀頼がすべてではありません。
そしてこうも書かれていますが、
今年の大河を語るうえで、他の大河を持ち出すべきではないという意見はよく見かけます。
しかし、ネットニュースではあえて過去作品を超えるという触れ込みを出してくる。
公式すら連想させるそもそも同じ枠ならば比較は当然のことでしょう。
「過去と比べる」のと、「自分が好きな過去の作品の通りにしなさい」とでは、明らかに違うと思われます。
国民的番組である大河ドラマ。
その出来や中身がどうであろうと、褒めるニュースが出てくるのは、メディアの売上面から考えて自然なことです。
しかし、視聴率も低迷していて、内容がつまらないとなると、書く方も苦しく、定番の逃げ道へとシフトします。
それが「ドラマ通ならわかる!」というスタンスですね。
◆【どうする家康】切なすぎる永遠の別れ、家康が信長を討てなかった理由とは(→link)
◆『どうする家康』「本能寺の変」で描かれた“信長”岡田准一と“家康”松本潤の濃密な絆(→link)
よくもまぁ掘り起こせるもんだなぁ……とばかりに褒められたものですが、そんな無理くりな説明が必要なほどにわかりづらいドラマは、良いドラマと言えるのか。
まずこの2つですが、
「ドラマ通ならわかる!」
などという表現は出て来ません。いずれも第28回、あるいは直近の何回かがなぜああいう展開になったのか、その部分を、客観的に述べていると思われます。特に最初の記事は例のお市とのシーンが引き合いに出されてもいます。武者さんがやけに煽るような文章を書いたシーンですが、こちらの方の文章はかなりまともです。
と言うか、武者さんもプロのライターなら、せめてこのくらいの記事を書いてみてはどうかと言いたくなるのですが。
そして、
以下のPRtimes記事は筆者名に注目です。
◆松本潤主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」のノベライズ第3弾! 『どうする家康 三』が7月25日発売(→link)
ノベライズ筆者と一致します。この方は磯Pが手がけた『なつぞら』のノベライズも担当し、『どうする家康』脚本家のインタビューも手がけています。
皆まで申しませんが、公共放送の関連書籍としてあるべき姿なのですかね。
このPRtimesですが、商品紹介ですね。
「ノベライズ筆者と一致します」とありますが、ノベライゼーションの紹介だから当然です。
そして木俣氏がノベライゼーションを担当しているなら、インタビューを担当してもそこまでおかしくはないと思います。なのに『なつぞら』のノベライズの担当まで出して来るということは、磯氏の作品に木俣氏が絡み過ぎている、公共放送としてけしからんと言いたいのでしょうか。
NHKは公共放送です。
今年の大河は、その建前すら危うくしている。
例えば、私は“ひらパー”の広告が大好きです。シャレが効いていて、さすが大阪だと唸ってしまう。
しかし、NHK大河ドラマでこういうことをするのは、タガが外れているとしか思えません。
◆岡田准一の「どうする家康」告知動画、ひらパー反応「呼んだ?」(→link)
といっても、これならまだマシかも。
民放ドラマにすら縋る宣伝戦略には呆れるばかりです。
◆【どうする家康】家康が伊賀の忍者に襲われる NHK「99.9%脱出不可能」(→link)
「99.9%」とは、TBS系列「日曜劇場」枠で放送された『99.9-刑事専門弁護士-』に乗っかっているのは明白ですね。
ひらパー、前も「園長(そのなが)」をやっていたし、その程度なら問題視するべきでしょうか。
そして民放ドラマの方ですが
「今年の大河は、その建前すら危うくしている」
とありますが、『真田丸』と『半沢直樹』をリンクさせた記事もあります。
堺雅人が“組織で働く人々”の共感を呼ぶワケ 『真田丸』最終回で『半沢直樹』ブーム再来か?
https://realsound.jp/movie/2016/11/post-3233.html
この記事、古沢氏の『リーガル・ハイ』とも絡めていますね。
その後で、
やはりジャニーズ主役で大ゴケするわけにはいかないということでしょうか。
とあり、例によってジャニーズ関連でまたリンクが貼られていますが、今回は省略します。
しかし今回の秀頼はHiHi Jetsの作間さんですからね。武者さんがまた何か言いそうです。武者さんが一番よくないと思われるのは、ここの事務所の所属だからというだけで、主演の俳優さんを容疑者であるかのように言い、そしてドラマ自体にも(よく観ることもなしに)けちをつけていることです。尚ドラマに関して言えば、好きな作品であってもきちんと観ているとは思えません。
そして最早恒例となったメールフォームのリンク、また次回も楽しみですと書いて送ることにしましょう。