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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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協会とラグビーメディア

先日の「ラグビー情報関連再び」で、永田洋光氏について書いています。以前から、「ラグビーメディアに思うこと」というタイトルで、ラグビーを報道する側についての私見を書いて来ましたし、ラグビー記者と一口に言っても、色々な人がいるということについても触れています。この永田氏に関していえば、かつてはそこまで違和感を覚えることはありませんでした。特に第3回ワールドカップでの、小藪修氏の采配に関しての記事や著述は、うなずけるものもありました。最初に違和感を覚えたのは、平尾誠二氏の監督時代に、殊更に批判を繰り返したことです。無論平尾氏が、ワールドカップで如何に選手を勝たせるかという、監督(HC)が持つべきビジョンをまだ持ち得なかったことに関しては、これまたうなずけるものもありました。ただ宿沢氏とエディー・ジョーンズ氏の強化方法に特徴的な
パス重視
型を決める
これらを是とするあまり、平尾氏をはじめとするそれ以外の監督やHCの強化策に否定的で、そういった見方がジョセフ現HCの、キックを使う方法に対する批判に反映されていると思われます。

これは永田氏の記事ではありませんが、監督時代の平尾氏は、99年ワールドカップ後にこのように言ったとされています。
「誰が監督やっても同じやったと思います」
この言葉の前後が端折られているため、平尾氏が何を言わんとしていたのかはわかりませんが、この言葉を額面通りに受け取ると、平尾氏が責任逃れをしているように取れます。私も以前、そう思ったことがありました。しかし考えてみれば、代表チームも監督(HC)も、すべて統括組織である日本ラグビーフットボール協会の下にある以上、協会そのものが代表強化、ひいてはワールドカップでの勝利に乗り気ではなく、平尾氏としては、結果的にこれなら誰が監督でも同じだという結論に達したとも取れるのです。統括組織といえば、スポーツ報道では矢面に立たされることが多いです。無論それが正しいのかどうかは疑問ですが、統括組織も自分たちが何を考え、代表チームをどうしたいのか、ファンに対してどうアピールしたいのかを述べる必要があります。

そして何よりも、組織と記者たちとの駆け引きもまた重要になって来ます。今も十分とはいえないかも知れませんが、かつての日本ラグビーフットボール協会は、この視点があまりなかったと言わざるを得ません。そのため、記者から突っ込まれることを嫌っていたようにも見えます。さらに統括組織である以上、特に代表をどうすべきかについて、自分たちの考えを確立するべきであり、その考えに基づいて、スタッフとの話し合いを十分に行う必要がありましたが、どうもこういった部分も欠落していたと思われても仕方ないでしょう。今の協会、特に外国人HCの就任以降は、代表強化スタッフがかなり積極的にコメントすることもあり、この点はいくらか改善されていますが、統括組織は単なるOB集団ではなく、もっと広い視野を持つべき存在であり、先日の『Number Web』の藤井雄一郎氏のコメントも、とかく後手に回りがちな日本協会に対しての、牽制球と取れなくもないのです。

飲み物-ビールと夜景
[ 2020/04/08 00:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

2019ラグビーワールドカップ関連あれこれ

さて準決勝第1試合、イングランドとニュージーランドの試合は、これもご存知の方が多いでしょうが、イングランドが勝って決勝進出を決めました。この試合については明日書く予定ですが、ニュージーランドは本調子でなく、反則が多かったことのも響きました。ちなみにハカ(カパオパンゴ)の時にイングランドがV字型に並んだこと、あれを鶴翼の陣とツイートしている方がいましたが、確かにそう取れなくもありません。

尚明日の南アとウェールズの試合、南アが自分たちの力を出し切れば決勝進出と思われますが、ウェールズも何を仕掛けてくるかわかりません。かなりディフェンスが強固な試合になると思われます。もし南アが勝った場合、決勝での南アとイングランドの試合は12年ぶりです。今まで南アは12年に1度(1995、2007)の割合で優勝しています。それで行くと今年は優勝する大会であるといえるのですが、さて。

それから今大会の珍聞奇聞の1つとして、これがあります。

日本のコンビニに海外記者が虜 SNSで最強サンドイッチ論争「優勝国を選ぶより難しい」
(The Answer)

そもそもはヤマザキのランチパックの投稿が発端だったと思いますが、ついに3大コンビニのオリジナル商品が紹介されるまでになっているようです。

先日第1回ワールドカップ後の代表監督について、かなりざっと書いています。実際ワールドカップで勝ったか負けたかしか書いていないと思いますが、かつての監督、特に平尾氏までの歴代監督とその強化スタイルについて、そしてそれが代表にどのような影響を与えたかについては、前にもラグビー代表と平尾氏関連記事や、ラグビーメディアに思うこと関連記事で書いています。ただ最近の、外国人ヘッドコーチに関してはあまり書いていないので、何かで書けたらとも思います。

それから準決勝第1試合はNHK総合で観ましたが、録画はJSPORTSにしています。NHKのは流石にお行儀はいいのですが、反面物足りないというか通り一遍な部分もあります。それとハーフタイムのトークショー的なコーナー、何もこの時だけ五郎丸選手を出さなくても、解説席にゲストとして呼んで話をさせればいいかと思いますし、このために映ってしかるべき部分が映らないということもあるのです。無論NHKですから、代表選手が出て来るリポビタンDをはじめ、関連企業のCMも観ることはありません。こういう部分がNHKで試合を観るうえでのネックといえるでしょう。

[ 2019/10/27 01:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

今振り返って思うこと-2

9月21日付の投稿に書いた、「平尾氏絡みで色々書いていたマスコミ」について。

これは「ラグビーメディアに思うこと-4 ライターの節度」や「ラグビー代表と平尾氏番外-1999ワールドカップとメディア その2」にも書いていますが、当時はワールドカップの場合、事前は持ち上げてリーグ敗退すれば批判する、大雑把に言ってその繰り返しでした。無論ライターによっても方向性は異なっていて、中には比較的きちんとした記事を書く人もいました。この「きちんとした」というのは、批判するべき部分は批判するが、闇雲に批判しないといった意味です。尚「ラグビー代表と平尾氏番外-1999ワールドカップとメディア その2」で、私情を挟んでやしないかと思われる記事があったとも書いています。

これがその人個人のブログやSNSであればまだしも、報酬と引き換えに書いている記事にそういう記述があったということは、書かせている方にも疑問を抱かざるを得ませんでした。ちなみに『ナンバー』の記事でしたが、同じ号でもう少し中立的な文章があったことも書いておきます。これはその当時に限らず、今でもNumberWebなどで似たようなことがあります。1つのテーマで見方の違う記事を載せるのはそう珍しくもないと思いますが、しかしその当時の一部の記事に関しては、どう見ても単なる「アンチ平尾」になってやしないか、そういった印象もかなり受けました。

それとは別に、以前日本ラグビー狂会についても書いたことがあります。この会の出版物の中で、平尾氏が監督時代に、ミーティングを行っているレストランや料理店に関する文章もありました。その中で取り上げられていたのはとある比較的高価な店で、頻繁に通っていたとのことでしたが、ならばその地域で他にどのくらい飲食店、しかも個室付きでミーティングにふさわしい店がどのくらいあったのか、それも論じられてしかるべきだったでしょう。確かにその当時、代表の成績は芳しいものではありませんでしたが、だからミーティングに高級店を利用するなということであれば、ちょっと違うのではないかと思われます。また平尾氏自身、自分を批判するマスコミに対して、どのような対策を考えていたのかなと思います。今では無論、知る手だてもありませんが。

その当時から、代表強化環境もかなり変化し、代表そのものの顔触れもフィットネスもかなり変わりました。しかしラグビーマスコミというか、ラグビー記事の質は果たしてどの位変化したのでしょうか。

飲み物-ビール2種類
[ 2019/09/24 00:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

ラグビー四方山話

先日に引き続きラグビーネタです。現在のアルゼンチンの立ち位置について、大相撲を引き合いに出しましたが、スーパーラグビー、ワールドカップやテストマッチを問わず、この方法が正にぴったりかと思います。その理由としては

  • 上位のチームにぶれがなく、極端に落ちることがあまりない
  • それ以外のチームもほぼ定位置があり、時々新しいチームが顔をのぞかせる
  • 試合をする相手が大体決まっていることが多い

ラグビー代表を区分する場合、ティア1とかティア2という表現をよく使います。ティア1は6か国対抗のイタリアを除くチームと、南半球のザ・ラグビーチャンピオンシップ参加チーム、ティア2が日本、イタリア、サモア、フィジー、トンガ、ジョージア、カナダなどです。大体ワールドカップ常連国で、ティア1以外のチームはティア2と考えるといいでしょう。以前スーパーラグビーに於ける日本(サンウルブズ)は、6か国のイタリアのようなところがあると書いたことがありますが、それはこのような理由からです。
ティア1は横綱や主に関脇以上の三役です。横綱はニュージーランド、オーストラリア、南アフリカでほぼ決まりですが、この場合大関に降格することもあります。またイングランドも横綱とほぼ同格となります。6か国のうちアイルランドやフランスは大関、ウェールズは大関または関脇、スコットランドは関脇でほぼいいでしょう。アルゼンチンは大関が狙える東関脇または大関の二番手で、場合によっては横綱に土をつけることもあります。ティア2は小結から平幕上位で、三役と対戦することがあります。時々は上位に勝つことがあり、小結であるフィジーは大関のフランスに土をつけたこともあります。日本も時々小結に昇格しますが、平幕上位であることも多く、前回のワールドカップでは横綱南アを破る金星で、世界をあっといわせました。

それからラグビー記者について。これはラグビーメディアに思うこと(一部次のページ)という投稿で書いていますが、特に90年代頃にはワールドカップの前に期待を持たせる記事が多く、なのに結果は出せないことから、敗退後は手のひら返しのような記事がよく見られました。無論勝てないチームの首脳陣にも責任はあるのですが、チームの実力を分析せず、殊更に煽るような記事を書くのも如何なものかと思いました。これに関しては、専門誌に手紙を送ったこともあります。こういう記事を書いても、結局期待外れに終わったファンが離れて行くことが多く、その意味ではマスコミにも十分責任はあるはずです。それとこういう場合の記事に付き物なのですが、なぜか海外を見習え的な論調になってしまい、そのせいで何やら出羽守的な論調になってしまっていました。最近は専門誌の購読をしていないため、どのようになっているのか不明ですが、ああいう行け行けどんどんは慎むべきでしょう。
しかも、これも先日書いていますが、日本協会の清宮副会長が、トップリーグの完全プロ化を打ち出しています。それに対応できるだけの記者がいるのでしょうか。最近は比較的若手の記者も増えて来ていますが、記者と一口に言っても様々です。村上氏や大友信彦氏であればまず読めるのですが、中には、いっては何ですがポエマー的な人もいます。選手のみならず記者も若手育成が必要かもしれません。

トップリーグの完全プロ化で思い出したのが、先日の『ノーサイド・ゲーム』です。こちらは企業チームで、しかも親会社のお荷物になっているチームの再建話ですが、完全プロ化にするのであれば、それはそれでまた色々と大変です、スポンサーも現状のままとは行かないでしょう。清宮氏にはどのような計画があるのでしょうか。それはそうと、『ノーサイド・ゲーム』についてもそろそろアップします。廣瀬俊朗さんが関西弁を使う役を演じていますが、元々大阪の方だけに板についていますね。

飲み物-ブラウンエール
[ 2019/07/12 01:00 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

ラグビーメディアに思うこと-8 平尾氏の命日に思う日本協会の姿勢とメディア

2018年10月20日、平尾誠二氏逝去から2年後に、神戸製鋼はトップリーグのレッドカンファレンスを1位通過しました。それについては、また後ほどアップします。そういう日に書くべきか迷いましたが、メディア関連でもあるので書いておきます。

日本ラグビーフットボール協会もそうですが、ラグビーメディアも多分に大学ラグビー贔屓なところはあります。もう10年以上前になりますが、専門誌が同じ大学の選手を3か月続けて表紙に起用したことがあります。流石に月ごとに違う選手ではありましたが、代表シーズンも近くなっているのに、これはないだろうと思いました。ラグビーブームが起こった80年代も、元々は大学ベースで、それに社会人(現トップリーグ)が頭角を表しつつあった時代でした。こういう社会人チームの代表格が新日鉄釜石であり、神戸製鋼であったのです。共に強豪でしたが、神戸製鋼が社会人王者の時代になると、大学との差がかなり目立つようになっていました。

この当時は社会人王者と学生王者の一発勝負が、日本選手権でした。一発勝負、しかもコイントスの代わりにじゃんけんという奇妙な「選手権」でしたが、ともあれこの頃既に、社会人ラグビーが注目を浴びつつあったのです。そしてかつて釜石に在籍した小藪氏と、神戸製鋼に在籍した平尾氏は、共に日本代表の監督を務めました。小藪氏が監督の1995年ワールドカップで、日本は145失点でオールブラックスに完敗します。しかしこの時はまだ、ワールドカップ後の反省などといった記事は、そう大々的ではありませんでした。代表強化への批判はありましたが、代表チーム強化への批判が高まったのは、1999年大会後の方でした。無論この時も、批判されても仕方がない事情はありました。

これは平尾氏関連で書いて来ましたが、直前まで好調だったのに本番でそれが発揮できなかったこと、選手起用や、チームとしての結束に問題があったことなど、いくつか挙げられます。しかし、どうもメディアは平尾氏にいい印象を抱いていなかったのではないか、そう取れることもあります。神戸製鋼が上昇気流に乗ると同時に、大学ラグビーとの力の差が明らかになり、ラグビー即ち社会人という雰囲気が出来つつあったのは事実でしょう。しかも1990年代後半から、大学との一発勝負がなくなり、日本選手権が再編されるようになりました。

さらにその前からですが、神戸製鋼の外国人選手に、ワラビーズ(オーストラリア代表)のウィリアムス選手がいて、それを日本ラグビー界や協会がよく思っていないと言われたこともあったようです。あくまでも推測ですが、そして釜石もある意味そうでしたが、協会や一部メディアには、神戸製鋼により、大学の地位が引き下げられたように見えたのかもしれません。ただし社会人という、20代から30代の選手が中心のリーグが注目されるのは、他国の例で見ればきわめて自然なことです。むしろ80年代の日本のように、大学の方がもてはやされていたことの方が、特殊であったともいえます。

日本協会にしてみれば、自分たちがお金を出さずとも選手を強化してくれる大学は、ありがたい存在なのかも知れません。しかしこの考えには、いささか賛同しかねます。ビジネスがお世辞にもうまいとはいえない、またガバナンス、組織構成員主体の意思決定も如何なものかと思わざるを得ない、日本ラグビーフットボール協会らしい考えともいえます。池田純氏(サンウルブズCBO、日本協会元理事)の辞任に見るように、内部がさほど変わる様子を見せないようでは、協会は叩かれても仕方がないでしょう。

尚池田氏が辞任した際の記事はこちらにあります。本来協会もこれに対して釈明を行うべきですが、生憎それに類した記事は見つかりませんでした。

彼らは「改革」など望んでいなかった。私はなぜラグビー協会を辞めるのか。
https://number.bunshun.jp/articles/-/830359
(NumberWeb)

また協会理事の岩渕健輔氏と池田氏の対談の様子の画像、及び池田氏関連の記事が、こちらに掲載されています。

「常識を疑ってかかることが大切」岩渕健輔氏(日本ラグビーフットボール協会 理事/ラグビー日本代表男女7人制総監督)
(VICTORY)

何はともあれ、この協会が来年のワールドカップで、ポカをやらないことを望んでいます。そして次期会長は、この岩渕氏でいいのではないかとも考えています。

飲み物-パブのビール1
[ 2018/10/20 23:15 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

讃美歌とビール

先日の投稿で下降史観、そして主観による好き嫌いについて触れました。無論私自身も、かつてはよかったと思うことは無論あります。その一例として、以前も讃美歌関連で書いていますが、最近讃美歌がやけに口語化される傾向があります。中高とキリスト教の学校に通い、毎日文語体の讃美歌を歌った身としては、いささか腑に落ちかねます。そもそも難しいからといって易しくしても、口語はその時々でまた変化して行くものであり、その都度変えて行かざるを得なくなるのではないかと思うのですが。また讃美歌を歌うのは礼拝であり、礼拝とは宗教的儀式です。そこに殊更に口語を持ち込むのも、さて如何なものかと思います。

また難しいからというのであれば、クリスマスに欠かせない『きよしこの夜』や『もろびとこぞりて』、これらのタイトルや歌詞も文語なのですが。私などは、実際毎日の礼拝で文語の讃美歌を歌っていたせいで、古文の試験が楽勝だったということも以前書きましたが、それはさておき。讃美歌のみならず、文語に触れる機会が少なくなると、かつて使われていた言語そのものがわかりづらくなります。いささか唐突ですが、大河のセリフなどが平易になっているのも、あるいはそのせいかとも思います。讃美歌にしても大河のセリフ回しにしても、わからないからわかりやすくするというのが根っこにあるのなら、何とも安易であると思わざるを得ません。

私も子供の頃は歌詞は丸暗記で、あとでその意味を知るに至ったわけです。よく温故知新などといわれますが、過去の物を重んじる精神も、また必要かと思う所以です。繰り返すようですが、宗教関連の儀式というのが非日常であり、ある種の荘厳さを求めるのなら特にそうでしょう。何も日常的に文語を使えと言っているのではないのです-文語にはある程度触れた方がいいかとは思いますが。簡単にすることすなわち信徒、教会出席者の増加を見込んでのことかもしれませんが、それもさてどうかなと思われます。これはやはり、古(故)きを温めるという側面から見ることも大事でしょう。

それからもうひとつ、主観に関してです。かつて「日本ラグビーフットボール狂会」の本をご紹介したことがありました。その関連投稿で、1995年ワールドカップを境に、この書物のいわんとすることが変わって来たと書いたことがありますが、1999年大会後に出版された分で、ビールについて書かれたコラムがあります。それには英国の食物はともかく、ビールは美味いと書かれています。それはいいのですが、4年後(2003年)のオーストラリアはビールの味では遥かに劣る、などとも書かれています。英国に比べたら劣るかどうかはともかく、オーストラリアのフォスターズラガーなどは、日本人向きかと思います。むしろ英国圏の上面発酵ビールは、初めて飲む人にはいくらか癖があるかもしれません。

しかし問題はこのコラムではなく、その書物の中尾氏のコラムに関してです。日本のビールはまがい物であり、日本人の舌は本物の味に対応できないなどと書かれています。いくら何でもそれはないでしょう。確かにビールの味は人により好き好きですが、だからといって日本のビールが低レベルと決めつける理由もないのです。こういう点が、この人がかの武者氏とダブる一因といえます。その他に、ギネスオタクと呼んでいいライターもいます。ご本人がそれを好きなことは認めますが、ギネスという一種のブランド志向に加え、書く記事がやけにラグビーの神髄めいたものであることが多く、そういう部分でちょっと鼻につくところがあります。このライターのことは、「ラグビーメディアに思うこと」のパート4で触れています。

今回はいささか愚痴っぽくなってしまいました。

飲み物-赤ワイン
[ 2018/10/05 01:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)

ラグビーメディアに思うこと-8 日本ラグビーフットボール協会の姿勢について

ここのところいくつかの競技団体がニュースになっていますが、今回はラグビーの統括団体である、公益財団法人日本ラグビーフットボール協会とマスコミの関係についてです。とはいっても、何か裏話めいたことを書こうというのではありません。ただラグビーというのはアマチュアの時代が世界的に長く、特に日本は企業アマチュアのもと、選手を使ったPRになかなか前向きでなかったということはあります。特に代表の取材などは、専門誌であるにもかかわらず、あまり乗り気でなかったとも聞いています。代表の取材などは、ラグビーをPRする格好のチャンスであるのですが、それがアマチュアリズムに反しているという考えだったようです。

ここでいうアマチュアリズムというのは、要は「派手な宣伝を慎む」という考えのもと、ラグビーに直接関係すること以外を、すべてシャットアウトするのを意味していたわけです。過度にマスコミに登場するのも問題ですが、たとえば協会に貢献した人々が亡くなっても、試合前に黙祷すらしないなどというのも異常です。それがおかしいと指摘した人もいます。これはアマチュアリズム云々というより、無神経というべきなのではないかと思います。一方で代表監督も、本人のコーチング経験というよりは、特定の大学の出身者を選ぶ傾向がありました。監督の人選については以前も触れていますが、とどのつまり、代表をそれほど重く見ていなかったということにもなります。

そのせいもあってか、ワールドカップで結果を出せなかったことに関しても、協会サイドは「お願いしてやっているのだから仕方ない」の一点張りだったといえます。こういう点に関しては、メディアももっと協会を糾弾してしかるべきだったようにも思います。無論協会の姿勢を批判する記事はいくつか見られたのですが、それだけでは協会の姿勢そのものを改善するには至らなかったと思われます。特に代表を応援したファンの存在は、協会からは死角となっているようにも見えました。ここのところやっと代表を中心とした体制となり、ファンの存在も目立つようになりましたが、それでもまだ足りない部分はあるかと思います。

それに加えて、ラグビー界の選手を使ったPRが本格的になったのは、かなり最近のことといえます。それまでにも一部の選手が、テレビ番組に出演したりはしていたのですが、2015年の南ア戦、そして来年のワールドカップなどが、起爆剤の役割を果たしたともいえます。トップリーグのみならず、代表やスーパーラグビーの選手を中心に、こういった動きがあるわけですから、本当は協会がもっとバックアップして、メディアにワールドカップのこと、選手のことをもっとアピールするべきでしょう。しかしその動きが今一つ弱いようにも感じられます。やはりこれは、ラグビーのPRのノウハウの少なさによるものとも考えられます。

それでも一頃はテレビからラグビーがかなり消え、専門誌以外は、かの『ナンバー』も野球とサッカーばかり載せる時期がありました。これはもちろん、その方が売れるからということもあります。その頃に比べればまだまともだとはいえます。しかしワールドカップを控えている以上、もう少し大々的にする必要もありかとも思われる所以です。ネット記事が好まれる今の時代、協会主導のPRをネット上で行うという方法もあるのですが、これはやはり、首脳部が世代交代しないと難しいでしょうか。もうトップリーグはかつてのように、会社員がプレーをして、その同僚が応援に行くリーグ戦ではなくなっているのですが、首脳陣の一部はその時のままの気分でいるようにも見えます。 

飲み物-パブのビール2 
[ 2018/09/30 00:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

ラグビーメディアに思うこと-7 ラグビーとテレビ中継2

前回の続きです。ラグビーに限らずスポーツ中継はそうですが、実況担当者と解説者がいます。さらに選手にインタビューをするための、グラウンド上のインタビュアーがいることもあります。解説者は、当該競技のOBであることが多いです。コーチや代表スタッフを務めている人もいて、ラグビーもその例に洩れずです。一方でラグビーライターが務めることもあります。JSPORTSの場合ライターが務めることが多く、もちろんそれぞれ個性がありますし、やはりというべきか、本人のコラムとコメントとに共通点がかなり見られます。

従ってコラムが好きという人物は、解説も好きということが多いのですが、当然その逆もあります。実は一人あまり聞きたくない人がいるので、その人が解説の時は副音声にすることが多いです。しかもその人だけならまだしも、ダブル解説で、もう一方の解説のみを聞きたいという時もあるのですが、こればかりはやむをえません。副音声は、国内(トップリーグ)の場合はスタジアムの音声になるので、臨場感があって却って楽しめることもあります。国内でもスーパーラグビーの場合、そして国際試合(テストマッチ)の時は英語の音声になります。

南半球、特にニュージーランドやオーストラリアの試合で副音声を聞くときは、コクニー調の発音が飛び込んで来ます。Todayをトゥダイと発音するあれです。大体わかるのは半分程度ですが、慣れるとこれはこれで面白いものです。海外の場合は試合にもよりますが、実況+1人または2人のコメンテーター、それにグラウンドでのインタビュアーという体制になっています。こちらも往年の代表選手が多く、結構ビッグネームがいたりします。またかつてはテレビでなく、ラジオの中継で名実況担当者がいたこともありました。

JSPORTSの実況担当者といえば、土居壮氏と矢野武氏が真っ先に連想されます。土居氏は元テレ東のアナウンサーで、独特の語り口で実況をする人物です。かなりのベテランで、特に小林深緑郎氏の絡みが面白い。そして矢野氏ですが、この人はかつて俳優でした。大河ドラマ『春日局』に堀田正盛役で出演しており、その後フリーアナ、タレントに転向しています。最初はかなり絶叫口調だなと思いましたが、そのうち慣れて来ました。「世界最高峰のアタッキングラグビー」や、2015年ワールドカップ、日本ー南ア戦の「スクラム組もうぜ」(*)は有名です。

一方でNHKの実況担当者です。こちらは局アナということもあり、可もなく不可もなしです。つまり無難だが、反面これは面白いという人はそういないのですが、1991年大会決勝時の実況アナが、「ラグビーはサッカーから生まれた」と発言したのだけは忘れられません。これは間違いで、ラグビーもサッカーも私立学校でのフットボールから生まれ、手を使うか否かで袂を分かったためです。それと95年大会で、解説の藤原優氏と、当時の代表の梶原(かじはら)選手をごっちゃにして、「カジハラさん」と呼んだ人もいました。これはまあご愛嬌ではありますが。

(*)ちなみに先日JSPORTSで、ワールドカップまで後1年企画として、この「スクラム組もうぜ」のタイトルで2015年大会の試合が紹介されました。24日と27日にも再放送予定なので、詳しくはEPGまたはJSPORTSサイトで。

飲み物-ブラウンエール
[ 2018/09/21 23:30 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

ラグビーメディアに思うこと-7 ラグビーとテレビ中継

ラグビーメディア関連、今回は電波メディアに関してです。ラグビーはかつてはNHK、民放両方で放送されていました。その後衛星放送が登場してからは、国際試合やワールドカップはそちらの方に移動しました。しかし一部は地上波でも放送されていました。このラグビー放送枠に変化が起こるのは、Jリーグ開幕後といわれています。元々ラグビーの放送枠はそう多くはなかったため、一概にJリーグのせいとはいえないのですが、しかし地上波はJリーグ優先となったふしは確かにあります。それでも1995年ワールドカップは、テレ朝系列で放送されることになったらしいのですが、それが立ち消えとなり、NHKが結局放送することになりました。

しかしこの時の放送試合数は急に決まったせいもあり、何ともわびしいものでした。日本の試合をすべて入れて、10試合あったかどうかです。これはメディアのせいというより、日本ラグビーフットボール協会の対応のまずさということもできます。この90年代半ばは、ラグビーそのものの話題性が少なくなったこともあり、放送試合数も少なく、当時の5か国と南半球3か国だけがNHKBSで放送されていました。この状況に風穴を開けたのがJスカイB(現スカパー!)でした。SKYSportsがラグビー放送を行うようになり、1999年ワールドカップの全試合を生中継するという、その当時のラグビー放送の状況からすれば、まさに快挙ともいうべきことを成し遂げたわけです。

とはいえこの時の放送は、すべてに日本語の中継や解説が入るわけではありませんでした。それでも95年大会の少なさで懲りていただけに、ワールドカップの全試合を観られるというのは、かなりありがたいものでした。その後この局はJSKYSPORTSとなり、また多くの日本人が観られなかった、1995年大会のリーグ戦を放送しました。無論スーパー12(現スーパーラグビー)や、日本を含むその他の国際試合も放送し、ラグビー好きに取ってこのチャンネルの契約は、いわば不可欠なものとなって行きました。そして2003年、今の名称JSPORTSとなります。その後もイングランドのプレミアシップ、フランスのプロリーグなどが放送された時期もありました。

その後スーパー12のチーム数が増えてスーパー14となり、さらに2011年、メルボルンのチーム、レベルズの加入に伴って、現在の名称スーパーラグビーとなります。この時期になるとトップリーグと南半球、そして高校ラグビーメインとなって行きます。この時期でも6か国対抗は行われていましたが、その6か国も今はWOWOWが放映権を持つようになりました。個人的には、やはり日本のチームの活躍を観たいわけですから、ここのところは6か国はお休みして(ネットで結果だけ見て)、スーパーラグビー中心のスタイルになっています。とはいうものの、スーパーラグビーも週3試合程度ではあるのですが。

JSPORTSもかつてはCSでしたが、今はBSとなっています。ワールドカップ全試合生中継は、その後も行われています。2007年大会では、日本がリーグ最終戦相手のカナダにロスタイムで追いつき、引き分けとなりましたが、この時は日テレ系列でも放送されていました。しかしながら、このロスタイムで日テレがCMを入れてしまい、そのためこの時のトライシーンを見逃した人がいたそうです。これはやはり入れるべきではなかったでしょう。CMといえば、かつてテレ朝系列が社会人、今のトップリーグの試合を放送した時も、プロ野球中継さながらにCMを入れまくりで、試合状況がよくわからないということもありました。

2015年大会では南アに勝利ということもあり、NHKがBSで録画放送をやっていました。しかしやはり、生で観た時の感動はかなり大きなものであり、その意味でも本当は生中継でやるべきでしょう。ラグビー専門チャンネルでもあればいいのですが、それが実現するには今後次第といった感もあります。そしてそれには、やはりラグビー界全体の意思統一もまた不可欠と思われます。ラグビー専門とはいわずとも、スポーツ専門チャンネルであれば、高校の七人制大会といった、メジャーでない大会も中継できるわけですし、特番やハイライトシーンの枠も取れるわけです。今後テレビそのものが生き残るには、やはり専門チャンネル化ではないかと考えてもいます。

飲み物-缶ビール
[ 2018/09/15 00:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)

ラグビーメディアに思うこと-6 代表HC関連記事の問題点

先日ラグビー関係で触れたことの続きになります。現代表HC、そしてサンウルブズHCのジェイミー・ジョセフ氏について、Yahoo!の記事で解任を要求しているラグビーライターの方がいます。関心のある方は「Yahoo! ジョセフHC 批判」などで検索してみてください。この方の姿勢も、中尾氏同様ちょっと問題かなと思います。中尾氏は、私が知る限りここ何年かはメディアに投稿していませんが、この方はメディアの仕事もしていますし。読んだことはないのですが、メールマガジンも発行しているようです。

特にそのHCのよくない点、特にコーチングで疑問を感じる点を書くのは構わないと思います。しかしこちらも初めに批判ありきになってしまっている印象があります。流石にジョージアに完封勝利した時などは、批判はいくらか鳴りをひそめてはいましたが。一方でBSで放送された、広島カープの優勝までの道のりを引き合いに出した記事もありますが、これはテレビだけの情報なのでちょっと無理やりな感もあります。何だか個人のブログのようです。そしてこの記事も、結局はHC解任をといった論調で終わっています。

しかも、サポーターは解任を非常にネガティブなニュアンスで受け取るとまで書かれているのです。少なくとも私としては、解任について論じることはネガティブとは思いません。ただことあるごとに解任を記事に持ち込み、それを前提として記事を書くこと、あるいはそういう記事に関してはかなりネガティブな印象を持ちます。かつて自著の中で紹介した、ジョセフ氏が元オールブラックスのメンバーとして(当時は複数国の代表が可能)、日本代表について、ラグビーをするには小さいといった意味のコメントをしたことに、いい思いを抱いていないのかもしれません。

ジョセフ氏が、フィジカル重視での外国人選手投入にも異論があるのでしょうし、無論代表やサンウルブズに、外国出身選手が入るのを好ましく思わない人もいるでしょう-尤も私は半分程度であれば、外国出身者がいてもそう気にはなりません。しかしだからと言って、HCをすぐに変えろというのも無理があります。ならば協会に直訴してはと言いたくもなります。最終的にHC変更の可能性があるのは、11月のオールブラックス戦とイングランド戦で惨敗した場合でしょう。仮にそうなった場合も、このライター氏が望む人が、後任になるとは限らないのですが。

無論HCとして、今後ワールドカップまでの道のりをはっきりさせろという気持ちはわからなくはありません。この辺りは協会も説明不足の感があります。ただこのライター氏はコーチングにやチーム作りに疑問を感じるのであれば、まず代表やサンウルブズの選手の調整に関する問題と、その改善策から始め、それでもできない時は、HCを変えてもいいのではないかと持って行くべきでしょう。のっけからいきなりHC解任を叫ぶようでは、正直言ってどん引きするファンもいると思いますし、それはむしろ逆効果ではないかと思います。

そしてこの方も、キックよりパスが大事といった書き方をしています。しかし場合によってはキックをうまく使う必要ももちろんありますし、現に前出ジョージア戦のキックは評価してはいるのです。全体的な雰囲気として、現HCのすることにとにかく反対といった雰囲気が強く、そのためどうも読む気にならないのです。他のライターが同じ試合を取材した記事と比較すると、批判の比重が大きいというか殆ど批判の記事もあり、そしてあまり関係がない物を持ち込みたがる。ジャーナリズムというのであれば、改善策も含めた提案をしてしかるべきと思います。

(2018年8月20日加筆修正)

飲み物-エールビール
[ 2018/08/20 01:45 ] ラグビー | TB(-) | CM(0)
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Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、『鎌倉殿の13人』の感想も書いています。そしてパペットホームズの続編ですが、これも『鎌倉殿の13人』終了後に三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出し、2022年秋には強豪フランス代表、そしてイングランド代表との試合も予定されています。そして2023年は次のワールドカップ、今後さらに上を目指してほしいものです。

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