まずこちらの記事から。
「真田丸」草刈正雄さん「本物の殿様」と対面 秋田県の佐竹敬久知事「知事のほうが大変」 (産経ニュース)
記事中にもありますが、この佐竹知事は、かの佐竹家の流れを汲む方です。ロシアのプーチン大統領に秋田犬「ゆめ」を贈り、向こうから猫をもらったという話は有名です。ちなみに草刈さんはトークショーのみならず、他の出演者共々、信繫の娘であるお田の方の墓所にもお参りをしたとの由。このお田の方は、「真田丸紀行」でも登場しましたが、信繫とたか(豊臣秀次の娘)の子で、墓所は秋田県由利本荘市にあります。
ではあれこれ第二弾です。今回はきりが随分としおらしいというか、出来る女、頼もしい女というイメージになっていました。この人は結構肝っ玉が据わったところもあるから、こういう役目にはうってつけなのかもしれません。一方薫(山手殿)、やはり九度山に行くのは無理なようですね…。しかしこの母上が、真田屋敷で一人目覚めて、誰もいないのに気がついてうろたえるのは、何か悲しいものがありました。そこでたまたま到着していた信之に、救われたようなものですが。大坂城で家康に改名を命じられた信之(幸)が、その後西の丸を訪れた時にも、真っ先にすがりついていましたから、今後は彼が面倒を見ることが、この時点で決まっていたのかもしれません。
女性たちといえば、それぞれ父と夫を失った春とうた。父の最期を夫に語った春の心中も如何ばかりかと思われますが、夫の処刑を目の当たりにして、かなりショックを受けたであろううたの、「あの人は豊臣のために…」的な一本調子のセリフがちょっと怖い。小早川秀秋に対して、毛利勝永、明石全登、そして宇喜多秀家の3人が斬りかかるシーンも怖いといえば怖いのですが、このうたはああいうホラー的演出をされていない分、余計に怖さを感じます。しかし三成は、結局ああならざるを得なかったかわけですが、刑部は徳川にも接近を図っていただけに、余計にやるせないものがあります。
また真田家の長女であり、岩櫃城主夫人でもある松。考えてみれば、彼女は岩櫃で暮らしていた分、一番関ヶ原の余波を受けずに済んだのかもしれません。夫の小山田茂誠も、信之の家臣となってまずは安泰です。互いに若い時に記憶を失ったり、主家が滅んだりしただけに、その後は安定した人生を送るという設定なのでしょう。それゆえに父や弟との別れもかなり辛いものがあったとは思われます。しかし姉上、徳川の監視がある中で、「ちょこちょこっとやっただけじゃない」などと言うのはどうかと…しかもその監視役に、あなたもそう思わない?と言わんばかり。最後は茂誠さんが黙らせていましたが。
それから監視役の大井政吉。この人は実在の人物ですが、あの「おーい」は三谷さん流のギャグでしょう。しかし命令とはいえ、何事にも立ち会わなければならないというのも、結構つらいものもあるかも。そして剃髪して高台院となった寧。豊臣の家に秀頼をカウントしないのは、彼女の意地でしょうか。しかしこの人は、関ヶ原の戦いが結局どう影響するか、今一つぴんと来ていない感もあります。既に政治のことにはかかわらないと決めていたわけですから、敢えてそういうふりをしているとも取れますが。一方で秀忠。城攻めをしていたの何だのと
嘘ばっかり 。あれは本多正信も内心苦笑物だったでしょう。
さて昌幸の「長生きしすぎたのかもしれん」、敬老の日の前日の放送にしては、ちょっと微妙なセリフですね。自分が輝くことのできる世は終わったと、この時点では既に勘付いていたのでしょう。既に体が不自由になり、素破としての活動は難しくなっている出浦昌相が、佐助経由で、大坂城への攻め込み方を教えた時、どのような気持ちだったのでしょう。次回はいよいよ退場回ですが、総髪白髪となった昌幸、今に残る肖像画そっくりになっています。次で一挙に10年経ちますから、皆それぞれに年を取ってしまうようです。
<付記>
昌幸の「おのおのがた、ぬかりなく」第36回「勝負」と、第37回の両方で登場しますが、いざ戦に赴く時と、戦後処理時とではかくも違うものかと納得。しかし九度山行きが決まっても、最初のうちはまだ徳川討伐を考えていたのでしょう。その意味も込めての「ぬかりなく」であったかと。 成長したすえに会う信繁。これからは伯父の信之を頼れという信繁に「父上は一人です」。瞬間信繁は、自分のことかと思ったのでしょう。しかしすえの口から返って来たのは「作兵衛伯父上です」そりゃそうでしょう、この父娘は、顔を合わせることなど殆どなかったわけですから。すえの、ちょっと硬い表情がまたいい。ちなみに九度山で、春との間に長男の大助が生まれるようです。
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