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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
ベイカー寮221B/Baker House 221B TOP  >  応天の門

『応天の門』藤原多美子、入内の事六

多美子の入内が近づき、安全に父の屋敷へ移すために、ある方法を採ることになります。しかし多美子が乗ったはずの牛車は、百鬼夜行に出くわしてしまうのですが…。

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転倒した牛車に乗っていたのは長谷雄だった。紀豊城はお前は間男か、女守って死ぬのが趣味かと言って斬りかかろうとする。そこへ在原業平や検非違使たちがやって来る。長谷雄は遅いですよおと泣き叫びながら、多美子の無事を確認する。これを計画したのはやはり道真だった。道真はまず、多美子を阿弥陀堂への荷物の中に紛れ込ませるよう、業平に忠告する。

その荷物を積んだ車は当然寄進も積んでおり、大きな車を使っても、警備をつけても怪しまれないと道真は踏んでいた。さらにいくら何でも、白昼堂々阿弥陀堂への車を、襲う者もいないと考えたのである。今のままではどこかに留まる方が危険だと道真は言い、阿弥陀堂への車は明日の警備のためということで、検非違使をつけたまま、多美子の父良相の屋敷へ向かわせることにした。

そして日没後、多美子を乗せたと見せかけた牛車が出発したが、実際に乗っていたのは長谷雄だった。道真が肩入れしてくれたことに業平は礼を言うが、道真は淡々と、一族の道具にされているなど多美子に気づかせない方がいいからだと答える。多美子は白梅から、決して外をのぞかないように、経文を入れた葛籠に入っているように、そのようなしきたりであると言われてその通りにする。

多美子は葛籠の中で眠ってしまい、父良相の声で目を覚ます。その後正式に入内の運びとなった。道真は見物の人々から離れ、昨日牛車が襲われた場所へ向かう。不思議そうな顔の長谷雄を尻目に、異国の言葉を話す奇妙な行列、しかも豊城とその行列は関係がなく、さらにちぎれた紐が落ちていたことから思考を巡らす。

常行は業平に、多美子が無事であったことの礼を言い、女人と秘め事はお前に頼るのが一番だと戯言を言う。さらに、この計画には他の者が関わっていたのかと聞き、業平は返答に窮するが、常行は気に留めず去って行く。一方基経から多美子入内のことを聞いた高子は、第一皇子はそなたが産むものだと言う基経に、自分がいなければ政もできぬとはと兄に反論し、自分が男なら兄上のその首を掻き切るであろうとまで言う。

基経は去り際に高子に多美子の手紙を渡す。それには入内してからの日々が綴られており、帝と幸せに暮らしていること、高子のことをよく話すこと、そして高子も早く入内すればいいといった旨のことが書かれていた。高子は複雑な気持ちになり、自嘲気味に笑う。

貝合わせの道具の会話がきっかけで、帝と多美子はしばらく高子の話をする。部屋にはまだ片付いていない荷物もあった。多美子は葛籠を見せ、悪鬼を防ぐために、葛籠に入って父の屋敷へ向かったことも話す。帝は自分もそんな話は初めてだと言い、鬼は出たかと多美子に尋ねる。多美子は答えた。
「鬼などどこにもおりませんでしたの!」

急に雨が激しく降り出し、菅原邸は大騒ぎになった。その前に出かけた道真も雨に遭う。道真を待っていた長谷雄は、びしょ濡れの姿を見て、菅三殿ともあろう人が驚く。長谷雄はこれを見て対策をしてきたと言って、新作暦を道真に渡す。

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多美子の入内は滞りなく終わりました。しかし藤原良房や基経の邪魔が入ることから、道真はかなり奇抜な方法を思いつきます。多美子を阿弥陀堂へ向かう車に乗せ、本来多美子が乗る車には、長谷雄を囮として乗せるという方法でした。さらにこの多美子を狙っていたのは基経たちばかりではなく、紀豊城もまた同じでした。長谷雄は転倒した車から出ようとして、昭姫の店で会った豊城と再び出会い、恐れおののきます。

さて多美子は入内後、高子に手紙を送ります。これを見る限り、多美子は心から高子を慕っているように見えますし、無論自分が政争の道具となっていることも知らないようです。だからこそ、白梅が言う「(偽の)しきたり」にも素直に従ったのでしょう。しかし自分がそうであることを知り過ぎている高子にしてみれば、多美子の純真さは羨ましくもあり、妬ましいものであったかとも思われます。

そして道真が見つけたちぎれた紐、これは何を意味しているのでしょうか。そして長谷雄が見せてくれた新作暦が、次の新しいテーマになりそうです。それにしても、この計画に他の者も関与しているのかと尋ねた常行もなかなか鋭いです。百鬼夜行の正体もこれで見破ることができました。今後はこの人物も、道真に関わってくることになるのでしょうか。

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[ 2019/02/10 23:30 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』藤原多美子、入内の事五

久々に『応天の門』です。多美子の入内が目前で、藤原良房が何か企んでいるようです。しかしそれとは別に、思わぬところから邪魔が入るのですが、多美子は無事に父の屋敷に行くことが出来るのでしょうか。

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多美子の入内に伴い、藤原良房が民に粥を振舞う。しかし常行はそれを訝しく思う。実はこれは基経の策で、炊き出しによって入内の話を広げ、さらに多くの人が集まることで、怪しい者を紛れ込ませやすくしたのである。多美子の警護をどうすべきかで、在原業平は道真に相談する。道真は、多美子の食事に毒を盛った深雪と、藁人形を打ち付けた者が別人なら、他にも多美子を狙う者がいると考えていいと忠告する。

白梅は女房頭の吉野に協力してもらうことを提案する。吉野は、白梅が高子の命を受けて多美子に接近したことを知り驚くが、多美子が藤原の家に生まれながら、恐ろしさや醜さと無縁に育って来たことを話し、白梅に多美子のことを一任する。多美子は写経も完成し、皆の幸せや白梅の幸せを願う。そんな多美子に白梅は、かつて仕えていた玉虫姫を思い出す。

その頃伴善男は、昭姫の店に押し掛けて狼藉を働いた豊城を叱りつけていた。好き勝手に暴れ回ることで、痛くもない腹を探られることになると善男は言い、さらに、魂鎮めの祭りで矢を放ったのは豊城であると断言する。そしていよいよ、多美子の入内の日が近づき、母親の実家から父良相の屋敷に移ることになった。

白梅はしきたりであると言って、牛車の中から鬼のいる外を見てはならないと多美子に言う。入内の前に、もう一目街中を見ておきたい多美子は不満げだったが、白梅の言葉に従う。そして多美子の経文、そして寄進の品を載せた牛車が動き出した。一方多美子の牛車の方は、業平自ら警護につくというものものしさで、周囲からは何やら噂話が聞こえてくる。経文を乗せた牛車はそのまま阿弥陀堂へと進んだ。

一方多美子の牛車の方は、業平が常行に、入内前の姫の車が他の車とすれ違うのは、縁起が悪いから夜間にと出発するよう説得していた。常行は百鬼夜行を案じていた。しかしそこで業平が手の内を晒し、常行もそれに納得する。無論これは、敵を欺くための罠であった。炊き出しを行うこと人気のない町に、敢えて入内前の姫を乗せた牛車を夜中に走らせる方法を採ったのである。

そして多美子の牛車は奇妙な黒衣の集団と鉢合わせする。しかし百鬼夜行ではないことを道真から聞かされていた業平、さらに常行も相手とにらみ合う。その時屋根の上から奇妙な臭いの液が降って来た。それは屋根の上にいた豊城がまき散らした、腐った酒と油だった。さらに豊城は火を放ち、一同は混乱して牛車が勝手に走り出してしまう。

牛車はしばらく走って横転した。豊城はそれに近づき、中の人物を引っ張り出そうとする。豊城はなおも乱暴に、多美子と思われるその人物を引きずり出そうとするが、その時大きな声が聞こえる。
「人違いです!」
牛車に乗っていたのは多美子ではなく、どういうわけか、以前昭姫の店で出会った紀長谷雄だった。

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粥を振舞うことを思いついたのは、やはりというか藤原基経でした。業平は多美子の異母兄常行に、自分の策を明かします。何せ基経といえば、かつて百鬼夜行と偽って、黒衣の集団を使ってあるものを運ばせた人物であり、それを常行も知っていたことが、この場合幸いしたといえます。それとは別に、昭姫の店で小藤に絡み、叔父の善男から叱られた豊城ですが、性懲りもなく悪さをしているようです。

そして玉虫姫については、こちらにリンクを貼っておきます。
白梅がかつて仕えていた謎の姫君玉虫姫は、実は幼くして亡くなっていました。そして白梅がかつての自分の主を重ね合わせた多美子は、無事に入内の運びとなります。

[ 2019/01/21 00:00 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』藤原多美子、入内の事四

入内前の藤原多美子が住んでいる屋敷で奇妙な物音がし、漢学の教師として屋敷に通っていた白梅は、ネズミの仕業と言って目草(ハッカ)を焚かせます。しかし奇妙な物音の正体は、五寸釘で人形を床下に打ち付ける音でした。さらに多美子の食事に毒が仕込まれていたことで、その配膳を請け負っていた女官が里下がりさせられるなど、入内前の姫を巡って、何やら陰謀が仕組まれているようです。そんな時白梅は在原業平に会います。

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多美子のいる屋敷で白梅は在原業平と出くわす。業平は訝しむが、すべて高子が仕組んだことと知って納得する。しかし高子は、敢えて業平を通さずに道真に要請してのに、白梅が見つかったことですべてがわかってしまう。その一方で、多美子の警護に関してはかなり事態が緊迫していた。道真は業平がいるから、わざわざ白梅が出るまでもないと言うが、入内前の姫の屋敷に、男が立ち入るのはまずいと白梅を頼りにする。

その多美子は入内前日に父良相の屋敷へ移り、それから御所へ向かうことになっていた。良相の屋敷から御所までは近く警護もできるが、問題は今の屋敷(多美子の母の実家)から良相の屋敷までの道順だった。過剰な警備はつけられないが、誰が多美子を狙っているかもわからなかった。そして百鬼夜行のこともあり、手が抜けない状態だった。道真は百鬼夜行という言葉にぴんと来るものがあった。

その頃紀長谷雄は、昭姫の店に来ていた。人通りが多いという長谷雄に昭姫は、藤原の姫様の入内が間近であること、さらにその祝いとして、藤原屋敷の前で粥の炊き出しが行われることを話す。昭姫はまた長谷雄に双六を勧めるが、長谷雄はもう二度としないと決めていた。最近道真も付き合いが悪いのでこの店に来たのだが、そこで長谷雄は店の女、小藤が怪しげな男に羽交い絞めにされているのを見る。

その男は伴善男の甥の豊城だった。同行していた中庸の制止を振り切り、小藤を慰みものにしようとするが、小藤の夫が現れる。しかし豊城はたじろぐ様子もなく、そこで長谷雄が小藤を助けたさに登場する。名を名乗れと豊城にいわれた長谷雄は、自分の名を名乗るが、紀家、特に兄の夏井を恨む豊城はその場で刀を抜いて、小藤の袖を床に突き刺し、そのうえでサイコロ勝負を挑む。お前が勝てばこの女を解放すると言うのだった。

長谷雄は受けて立つしかなかった。しかしその時、店の女たちが入り口で慌ただしくしているのを目にする。賽の目は豊城が8、長谷雄が9であったため、長谷雄が勝って小藤が解放されるはずだった。しかし豊城はいかさまだと言いがかりをつける。長谷雄は窮地に陥るが、その時業平が現れる。豊城は業平が昔藤原の姫を攫ったことに触れ、入内前の姫はさぞかし味がいいのだろうなと無遠慮に話す。

中庸が何とか豊城を連れ帰る。あれは誰なのですかと訊く長谷雄に、紀夏井の弟だと業平は答える。長谷雄にしてみれば、夏井の家はとうの昔に枝分かれており、一緒にされてはたまったものではなかった。危険な賭けに出た長谷雄を昭姫はほめるが、実は入り口付近の様子で、誰かが役人を呼びに行ったのに感づいていたのだった。しかしうちで借金を踏み倒したのは忘れませんからねと、今度は昭姫に釘を刺されてしまう。

業平は豊城の刀を不審に思っていた。それは検非違使の刀だったのである。魂鎮めの祭りで矢が撃ち込まれた際、殺された検非違使の刀は回収されていなかった。矢を射込んだのは豊城ではないかと思ったのである。そして業平は、長谷雄がなぜまた双六をしているのか尋ねる。暇だからと言う長谷雄に、手伝ってほしいことがあると業平は持ちかける。何でもやりますと言う長谷雄に、「何でも」だなと業平は念を押す。

そして藤原良房の屋敷では、護摩が焚かれ、祈祷が行われていた。表向きは多美子の入内の無事を祈願してのことだが、養子の良房はそれに裏があることに気づいていた。そして庭先で間者と会い、多美子の女官、深雪が失敗したという報告を受ける。良房は、ではやはり物の怪の力に頼るとするかと、意味ありげな言葉を吐く。その頃多美子は、奉納の写経を行っていた。入内まであと5日だった。

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品行の悪さで定評のある豊城が昭姫の店に押し掛け、乱暴狼藉を働きます。しかし業平がその場に呼ばれ、豊城は店を後にしますが、その時の豊城の刀が、検非違使の物であることに気づきます。あの場で矢を射た犯人は誰なのか、そして多美子をどうやって安全に父の屋敷に移すか、なにかと気苦労が多そうな業平です。その時店に来ていた長谷雄が暇そうにしているのを見て、業平はあることを思いついたようです。そして多美子の入内を快く思わない良房は、「物の怪の力」を借りることにします。

[ 2018/11/04 23:45 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』藤原多美子、入内の事三

藤原多美子の入内準備として、漢学を教えに通う白梅ですが、多美子から寝所で妙な音がすることを聞かされます。そこで白梅は、意気揚々と床下の捜索に乗り出すのですが、そこで意外な物を見つけ、道真の指示を仰ぐことになります。

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結局白梅は、謎の音が何であるのかを突き止めることにし、多美子の今の寝所の下へもぐる。そこで白梅は、多くの鼠が群がっているのを目にする。その鼠たちは米を争って食べていたが、その米は藁人形の中に入れられていた。さらに白梅は、以前の多美子の寝所の下に移動したが、そこにも藁人形の残骸があった。妙な音とは、この人形を打ちつける音だったのである。白梅はすかさずそれを懐に入れ、音は鼠のせいだと言いつくろって、着物が汚れたのを理由に、菅原邸へ一度戻る。女官たちは鼠を退治しようとするが、白梅は取りあえず、鼠は多産で吉兆である、そのままにするようにと言ってその場を去った。

菅原邸へ戻った白梅は、道真に例の藁人形を見せ、自分は呪われるかもしれないと口にする。道真はその人形を取って来ているのに、今更何をと言い、その人形を手に取る。それはまだ新しかった。こういう物を床下に打ちつけるとは、警備の緩さの方が問題であると道真は言い、さらに多美子が寝所を変えるたびに人形を打ちつけているのなら、内部の者の犯行だろうとも言う。白梅は皆多美子をよく思っていると言うが、長年仕えていて不満がたまることもあると道真は一蹴し、さらに側に仕えていながら、直接多美子には手を下せない人物であろうとも言う。そしてその人形を火鉢にくべ、多美子の屋敷にはもう行かぬ方がいいと白梅に忠告する。

しかし白梅は、やはり多美子の力になりたいと道真に懇願する。そこで道真は、鼠駆除の方法が載っている農書を渡し、さらに白梅に髪と体を清めて、衣を一晩湯につけるように言う。お祓いかと尋ねる白梅に、鼠の糞臭いからだと素っ気なく道真は答える。ともあれ多美子の屋敷では、その農書通りに目草(まぐさ=ハッカ)をいぶし、鼠を駆除することになった。異臭がする中、深雪という女官がいまいましげに白梅をにらみ、多美子の食事に何かを入れた。そこへ逃げ出した鼠を追って白梅が現れ、多美子の膳を運ぼうとして深雪と奪い合いになり、膳をひっくり返してしまう。床に食物がこぼれ、鼠がそれを齧った途端絶命してしまう。

食事には毒が盛られていたのである、そこへ多美子付きの女官、吉野が現れた。深雪は毒を入れたのは白梅であると言い、床下を調べたのも何かの仕掛けだと主張する。吉野は白梅の行動を監視していたが、毒を盛れるような隙はなかったと言う。しかし深雪は、鼠が死んだのは多美子の羹(あつもの)を舐めたからだと言う。なぜ羹だとわかると吉野は言い、深雪はこれまでと毒の残りを呑んで自害しようとするが、姫様の周りをそなたの死で穢すことは出来ぬと言い、出て行くように命じる。白梅は安堵するが、吉野に、そなたとてよそ者、何かあれば責任を負わされることを覚悟せよと言われる。

その後多美子は鼠の仕業であったことを聞かされる、深雪については、祖母の急病で暇をもらったと吉野が説明した。するとそこへ藤原常行が現れ、妹の無事を喜ぶ。それと同時に白梅を始めて見て驚くが、吉野は漢学の師として、菅原家から呼んだと答える。菅原と聞いてやや思いがけない表情を浮かべる常行だが、多美子は高子の紹介であること、入内までに写経を奉納することを兄に話す。常行に好感を持った白梅は帰途につくが、退治したと思った鼠がまた現れ、床下をのぞき込んで新しい藁人形があるのを見つける。誰がこれを打ち付けたのかいぶかる白梅だが、その隣に在原業平が立っているのに気づく。

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怪しい音の正体は、どうやら藁人形が床下に打ちつけられた音のようでした。しかし表立っては言えない白梅は、道真の意見を聞きます。どうも内部の人間の犯行のようで、ともかくハッカをいぶして鼠を追い出すことになります。ちなみに、今でも鼠駆除にハッカ油が使われることがあります。しかしその鼠退治の最中、深雪が準備していた多美子の食事がひっくり返り、それを齧った鼠が絶命します。深雪は白梅がやったと言いますが、吉野は今日の白梅は鼠退治で忙しく、そのような暇はなかったと言い、自分がやったのがばれた深雪は屋敷を出て行ってしまいます。

しかしその後も鼠が現れ、新しい藁人形が打ちつけられているのに白梅は気づきます。もう深雪もいないと言うのに、一体誰の仕業なのか、不思議に思う白梅は業平に声をかけられます。それに加えて、白梅が菅原家に仕えていることに、意外そうな表情を浮かべる常行、さらに吉野といった人々はどのように関わってくるのでしょうか。そして何よりも、白梅は多美子のために役に立つことができるのでしょうか。

[ 2018/09/16 00:45 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』藤原多美子、入内の事二

藤原良相の娘で、常行の異母妹の多美子の入内が決まります。一方高子の入内を押す藤原宗家の良房に取って、これはただならぬ事態でした。さらに多美子は妙な物音を耳にするようになり、これらの件に関して高子が行動を起こします。

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菅原家では是善が白梅を呼びつけ、藤原高子の文が届いたと知らせる。高子は物忌中で、退屈を紛らわすため『李娃伝』を借りたいと言って来ていた。書庫の蔵書を把握している白梅は、どこにそれがあるのか見当がついたが、その手紙に不審な点があるため、道真にそれを見せる。手紙には途中まで文字が書かれていたが、後は余白で、しかも柚子のような香りがしていた。道真はそれを火にかざしたところ、あぶり出しで文字が浮き出て来た。

それには入内する多美子が気になると書かれていた。しかし道真は、厄介ごとにに乗るつもりはないと思いつつ、さらに読み進めて行くと、唐物の陶硯に傷をつけたとあり、その処分方法をどうすべきかと書かれていた。手紙を持つ道真の手が震えたが、その場を何とか取り繕い、白梅に高子の許へ行くように命じる。そして高子は白梅に、藤原家の内紛を嘆き、さらに多美子に出来るだけ近づいて、もし何かあった時は、道真への連絡役を務めるように白梅に頼む。

道真は今更ながら、高子が自分を何とかして、多美子入内に関する問題の解決に巻き込む魂胆であることを知る。とりあえず白梅は多美子に漢学を教えに通うことになるが、髪もぼさぼさで目つきがぎょろりとした白梅は、女官たちの反感を買う。しかし吉野という、多美子付きの女官が、藤原家に仕える者ということで間に入ってくれた。多美子に初めて対面した白梅は、こんな可愛らしい少女が、身の危険にさらされていることを気の毒に思う。

白梅が不在がちということもあり、道真は陶硯の修理の件で昭姫の店へ行く。するとそこには在原業平がいた。さぼっていていいのかと問う業平に、ちゃんと仕事をしていたのですねと皮肉交じりに言い返す道真。業平は入内に関することで、市井の怪しいうわさがないかを尋ねに来ていたが、取り立てて妙な話はなかった。昭姫は百鬼夜行の件も聞かなくなったが、あれは何だったのだろうかと言い、また自分たち下々の者には、お貴族様の輿入れ合戦などどうでもいいと付け加える。

藤原常行はあの百鬼夜行の正体は、藤原宗家の手下の渡来人であることに気づいていた。そこへ基経がやって来て、多美子の入内を巡り言い争いになる。一方白梅は漢学を教えている多美子から、床下の物音について聞かされ、明日は自分が床下を調べると大見得を切ってしまう。多美子がいる邸の警護状況を調べるため、邸の前に業平が訪れ、その日から漢学教師の女官が来ていることを知らされる。しかもそれが白梅であることに業平は驚く。

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高子は道真に、何とかして多美子の入内に関わるいざこざを処理してほしいと思っているようです。しかし道真は藤原氏のことにだけは、首を突っ込むわけには行かないと思っていました。そこで多美子の役に立ちたいと言う白梅の望み通り、彼女を漢学教師として多美子の許へやります。その一方で多美子の異母兄常行と、藤原基経の関係が一触即発といった雰囲気になります。また例の百鬼夜行の件に関しても、常行は不審に思います。

そして昭姫もまた、百鬼夜行の騒ぎがすっかり落ち着き、あれはいったい何であったのかと口にします。常行と昭姫の二人が百鬼夜行に言及したことにより、何やらこの入内を阻もうとする黒幕が見えてくるようです。

[ 2018/08/23 23:00 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』藤原多美子、入内の事一

こちらも久々です。清和天皇の狩りに同行していた藤原常行は、急な雨で父良相の別荘に立ち寄りますが、すべてがお膳立てされたような雰囲気、そして妹の多美子がいることを不審に思います。案の定、良相は多美子を入内させるつもりでした。

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藤原常行に多美子をさらってくれと頼まれ、在原業平は驚く。常行によれば、父良相は兄の良房を出し抜き、多美子を帝の后にしようとしていた。娘の高子を入内させようとしている良房にしてみれば面白い話でなく、そのため多美子がどのような危ない目に遭うかもわからなかった。異母妹とはいえ可愛い妹である多美子を、常行はどうにかして守ろうとする。今は多美子は実母の別宅にいるということで、業平はその屋敷の警備を厳重にしようとする。

しかし業平はかつて高子と駆け落ちまがいのことをやり、藤原氏にいい感情を持っていなかった。自分が多美子に妙なことをしないとも限らないと言い、常行は、お前にも都合がいいだろうと言い返すが、業平はこう言う。
「そこまで楽天的には考えておりませぬよ」
一方伴善男はこのことを聞き、藤原氏の内紛をひどく喜び、良相に祝いの品を届けさせるように命じる。しかしこの入内のことを、陰で聞いていた者がいた。

良房は基経を連れて姪の高子の許を訪れた。高子もこのことは既に知っており、自分に取って妹のようなものだから、祝福したいと言う。良房は今後は警備を厳重にし、あたかも高子が心を痛めているような体を装うつもりでいた。また男の子が生まれなければ意味がないと言って去って行く。しかし2人が去った後、几帳の陰から多美子が現れる。入内の前に、姉と慕う高子に会っておきたかったのだった。今は作法や支度を習っている多美子だが、高子がこのことで怒っているのではと無邪気に話してしまう。

さらに多美子は、今の屋敷では寝ている下で引っかくような物音がするので、早く入内したいとも言う。その音は多美子の寝所の下でのみ聞こえ、しかも特に大きな獣がいるわけでもなかった。高子はよく神仏に祈っておくからと多美子を慰める。その多美子は、高子も後から入内するのだと信じて疑っていなかった。彼女が帰った後、高子は多美子なら帝のお気に召すであろうこと、しかしそれは自分が必要でなくなることに加え、そして叔父良房から言われた
「その希望がそなたを苦しめる」
という言葉を思い出し苦悩する。

高子は多美子の引っかくようなという言葉を思い出し、それが何の物音であるかを考えた末に、業平に文を書こうとしたが、かえってことを荒立てるように思えた。その時侍女が何気なく口にした「玉虫姫」に、高子はあることを感じ取り、文をしたためて侍女の一人山路を呼ぶ。山路は業平に文を届けるのが知れ渡るのを懸念するが、高子は、この文は業平様ではなく、菅原家に届けるように命じる。

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多美子の入内を巡って、藤原氏の中で対立が起き、良房が嫌いな伴善男はこれを喜びます。常行がさらってくれと言ったのには、こういういきさつがあったのですが、当の多美子は年齢もあってまだ無邪気です。しかし高子は彼女の入内、そして玉虫姫の名を聞いてあることを思いついたようです。玉虫姫に関しては、こちらにあらすじをアップしています。これが縁になり、白梅は菅原家に仕えるようになります。

しかしこの回、多美子の入内がメインテーマであるにもかかわらず、業平と高子の過去のいきさつがかなり暗示されています。しかも菅原家にこの文を送れと高子が言う辺り、単に業平を避けるだけの目的ではなさそうです。

[ 2018/08/11 23:30 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』源融、庭に古桜を欲す事三

延び延びになっていましたが、第六巻最終話です。源融が庭に植えたがっていた桜ですが、何やら、怪しげないわれがあるようです。

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源融が牛車の簾を巻き上げて見たものは、木の下に立っている女と、木から下がっている縄だった。女は輪にした縄の先に頭を入れ、首を吊ろうとしていた。慌てふためく融だったが、業平や従者たちは、そのようなものは見えないと口々に言った。

しかもその女の周囲には、人魂のような青白い光が見えていた。融は自分にしか見えないのかと思い込み、業平は従者に見てくるように命じるが、その間に女が首を吊ってしまう。融はこの木にたたりがあると言って牛車をその場から離れさせる。しかしこれは、道真たちが仕組んだことだった。

桜の下にいた女はカナメで、首を吊るふりをして、長谷雄に支えてもらっていたのである。青白い光は、強い酒と銅を染み込ませたぼろ布に火をつけていたのだった。恐らくこれで融は驚いたはずだと、道真たちは効果を確信する。またカナメは、これを浸した湯でかぶれた部分を洗うようにと、杉の葉を炙ったものを長谷雄に渡す。

結局桜の移し替えは取りやめになった。融を見舞った業平は、あの木は夫婦桜といって、昔一組の男女が木の下で将来を誓ったものの、夫の方は防人に出かけてそのまま戻らなかった。それを悲しんだ妻は首を吊り、それ以来その桜には怪しい噂があると話した。それを信じた融は、あの桜を引き抜くことはできぬと涙を流す。

さらに業平は、あの桜から融の庭へ小川を引けば、散った花びらが水に乗ってやってくると言い、融はそれを受け入れる。しかしその一方で融は道真の才を認めており、あれを使って何をするつもりかと業平に問いただすのだった。

業平は菅原邸を尋ねた。ことがうまく行ったこと、人を縛るは恐怖でなく情であり、それを使うのが処世の術と話すが、道真はいい加減勉学に集中させてくれと言い、また桜の方もこれ以上腐食しないように、処置をしておいたと話す。その知識を笠に着た言い方が、業平にはおかしかった。

その一方で鷹狩をしていた清和天皇や藤原常行は、急な雨に見舞われ、常行の父良相の別荘で雨宿りをする。しかしすべてがお膳立てされたような雰囲気を、常行は不審がる。さらに妹の多美子までがその別荘に来ており、しかも良相は多美子をおそばにと帝に進言する。

この入内は、たちどころに宮中で噂となった。しかも身内である藤原良房は出し抜かれた格好となった。そして常行は、参内していた業平にあることを依頼する。それは意外なことに、多美子をさらってくれという依頼だった。さもないと妹は殺されると常行は言う。

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桜の木を利用して、源融に一泡吹かせた業平と道真ですが、一方で融は、業平が道真を使って何をやろうとしているのか、不信感を募らせます。そして藤原良相は娘の多美子を入内させ、高子を帝にと企んでいた良房の先手を打ちますが、良相の子である常行が、別荘での出来事に疑問を抱き、そして業平に、こともあろうに入内した妹をさらってくれと頼む辺り、この入内にはかなり裏がありそうです。

[ 2018/04/29 23:15 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』源融、庭に古桜を欲す事二

反藤原勢力である源融が、とある桜の老木に目をつけ、別荘の庭に植え替えようとします。ところがその木は何やらいわくつきの木でした。実際にその木を見た道真は、どこか不自然な点があることに気づきます。

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業平は、その木が祟られていると見せかけることが、何の得になるのだと道真に尋ねる。道真は、この木をここから動かされて困る人間の仕業だろうと言うが、紀長谷雄はやはり何か秘密があるのだと、一人色めき立つ。最早他の木にした方がいいのではないかと道真。さらに、寄生している茸のせいで、病気になっていると言うのを耳にした、件の山菜売りの女が、彼らを引き止めようとし、長谷雄の手に触ったせいでかぶれてしまう。

道真は業平の仲介で、直に源融に合うことになった。確かに塩焼きの場にいた人物だったが、桜を植え替えても枯れてしまうという道真の言葉に、急に態度を変える。その時兄である信の文が届く。造園工事を中止せよとの内容に、融は、藤原に入れ知恵されたのだろうと怒りをあらわにする。

嵯峨天皇の子である融は、藤原一族に政権を握られていることを無念に思い、こきおろし、果ては自分が幸せであれば、世の中も落ち着くという、浮世離れしたことを口にする。最早これ以上の説得は無駄と道真は悟るが、帰りにもう一度古桜のある場所へ行くことにする。そこには例の山菜売りの女がいて、ひどくわけありげな感じだった。

実はこの女は、慕う男が東国に出兵することになり、花が3度咲いたら帰ってくることになっていた。しかし4度花が咲いても男は戻らず、切り倒されでもしたら一大事と、人々が近づかないように色々な細工をしていたのだった。

業平は東国への兵役が3年から5年に延びたため、それで遅れているのでないかと言う。また道真は、茸が生えている枝を切ればよくなると思うが、今掘り返したり植え替えたりするのはよくないと結論を下す。しかし融はこの桜の木で頑なになっており、実際にこの木に秘密があるところを、見てもらうしかないということで、業平と道真は一計を案じる。その後業平は自邸に融を招いて宴を開く。

その帰り、月を愛でながら牛車で業平は融を送ろうとするが、その途中牛がいうことを聞かないということで、例の桜のある場所に出てしまう。早う我が邸で桜を見たいものよと話す融だが、その桜の木の下に、奇妙な物があるのを見つける。

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桜の木に色々な仕掛けをし、人の足を遠ざけていたのはやはり山菜売りの女でした。しかもこの桜には茸が寄生しているわけで、下手に移すと枯れてしまうことにもなりかねません。しかし藤原一族に恨みを持つ源融は、何としてでも自分の別荘に桜を移すつもりのようです。仕方なく業平と道真は、その山菜売りの女にも協力してもらい、融が桜を移し替えるのを断念するように策を練ります。それにしてもこの時代は、坂上田村麻呂の東国平定の頃だったのですね。

[ 2018/02/25 23:15 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』源融、庭に古桜を欲す事一

寧(ニン)の件、島田忠臣の件と来て、今度は古い山桜の話となります。例によって奇妙な伝説のある木を、どうしても別荘へ移し変えたいという源融ですが、結局業平は、また道真に事件解決を依頼することになります。

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かつて桜の大木の下で、将来を誓った一組の男女がいた。男は坂上田村麻呂に従軍して、東国へと赴き、3年経てば帰って来ると約束した。

その後宮中では、在原業平が寧を逃がすため、意外な手を用いたことが評判になっていた。その時業平は、源信(まこと)が、融を探しているのを目にする。信は融が別荘に贅を尽くしているのを知り、戒めようとしていたが、その融は兄が去ったのを見計らうように、業平の前に姿を現し、自分の別荘へと連れて行った。

この別荘は四季折々の美を再現しており、確かに見事であったが、これでは信が怒るのも無理はないと、業平は内心つぶやく。しかし融は、これにもう一つ加えたい物があると言う。それは一本の山桜の木であった。しかし人足たちは、この木の側によるのは不吉だと言い、近づきたがらなかった。融は美しい物は呪われていても美しいと言い、業平にこうも言った。
「なびかぬ美女ほどそそるものはない。そなたにならわかるであろ業平」

しかし融に仕える童によれば、その木の周辺では不審なことが絶えなかった。結局業平は道真に頭を下げることになったが、その際寧を逃がしたことを散々恩に着せ、かつての塩焼きの宴のことで、道真の無礼(とみなされたこと)を取りなした件を持ち出しもした。道真はさほど気乗りではなかった。しかしその場にいた紀長谷雄は怖い物見たさということもあり、行く気満々で、ついに2人は業平の車で山桜を見に行くことにした。

その桜にはカラスが群れており、誰かが首を吊ったらしき縄も下がっていて、如何にも不気味な雰囲気だった。さらに木に近づこうとした長谷雄を道真は止める。その辺りにツタウルシがあり、踏むとかぶれる危険があるからだった。しかしツタウルシは普通は地面に生えず、木に巻き付くものだった。さらに下がっていた縄のうち、風雨にさらされない結び目の部分は、他の部分よりも新しいはずだったが、この縄はすべての部分が同じように古びていた。

道真は何者かが、この木を切り倒さないように、わざと近づかないための小細工をしているのではと疑う。しかもその少し前、木の側にいた山菜売りの女の存在も気になっていた。

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何やらいわくありげな桜の木で、どこか他の人物が細工をしたような、不自然な点が見られます。しかし長谷雄は怖がりなのに、一方で怖い物見たさで盛り上がるのは相変わらずです。無論業平もそれを見込んで、長谷雄を連れて来たようではあります。

[ 2018/02/18 00:00 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)

『応天の門』島田忠臣、菅家廊下につとむる事二

宜来子の父である島田忠臣は、かつて道真の父是善に師事していました。優秀さと、娘を道真に嫁がせる予定であることから、嫌がらせを受けるものの、道真(阿呼)に助けられます。しかしその阿呼に、自分は及ばないと感じるようになります。

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ある朝、道真の父是善が講義に赴くと、写本が水浸しになっていた。水差しの始末をしていなかったことを、是善に詫びる忠臣。ならばこの写しを二巻作れと是善は言うが、今度は忠臣の筆がなくなっていた。その前にも忠臣は紙を紛失しており、他の門下生の中傷が飛び交う中、当時阿呼と呼ばれていた道真がその場に現れて犯人を言い当てる。

実は阿呼は、忠臣の部屋の戸口と敷居に柿の渋を塗っていたのだった。忠臣より先にその部屋に入った者には、その渋がついているはずだった。しかもその男の着物から、忠臣の持ち物が色々と出て来た。その後写本を仕上げた忠臣は書庫で阿呼を見つける。

阿呼はそこで板切れに詩を書きつけていたが、忠臣を見ると逃げ去って行った。その場に残された板切れを見て、その出来に忠臣は驚く。しかしそこへ是善が呼びに来たため、忠臣は板切れを懐に入れ、講義の手伝いをするが、ふとしたことでその板切れを落としてしまう。

そこに書かれていたのは、以前是善が講義をした漢詩を読み直したものだった。是善は忠臣の作だと思い込み、それを門下生たちに見せて、己の力で新しきことを切り開くことこそ大事と訓示する。しかし忠臣は、その場で阿呼の作だと言えなかった己を恥じる。

忠臣は是善の跡を継ぐ予定だったが、阿呼が元服するまでという条件をつけ、その後は見聞を広めたいと是善に話す。しかし是善は、阿呼と忠臣の娘、宜来子を結婚させるつもりでいた。その阿呼は、まだ幼い宜来子に論語を教えていた。

8年後に戻った忠臣は、宜来子がいつの間にか眠ってしまっているのに気づく。その時、藤原基経の屋敷より車が来ていた。忠臣は大納言暗殺が失敗に終わったことを詫び、極刑をも覚悟するが、基経は、薬の替えはあっても、そなたの替えはどこにもおらぬと言い、自分のために詩を読んでくれと言う。

再び8年前。忠臣は阿呼に礼を言う。忠臣は阿呼が是善の跡を継げると確信していた。しかし阿呼は、父のような文章博士になるのではなく、唐へ行きたいと言う。忠臣は内心驚きつつも、ならばまず大学寮に入るように言い、勉強をするように勧める。

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既にこの頃から、捜査の方の才能も芽生えていた道真ですが、ヒントは柿の木に登っていて、女官からかけられた言葉でした。一方で忠臣は優秀な門下生でしたが、道真(阿呼)の非凡な才能、唐へ行きたいという強い思いに、自分とは違ったものを感じます。

そして現在(8年後)の忠臣は、すっかり基経の手下のようになった感があります。大納言は伴善男のことと思われます(詳しくはこちらを)。しかし基経が言うように薬が効かなかったのではなく、道真の処理が正しかったと、この場合は見るべきなのでしょう。

[ 2018/01/17 00:45 ] 応天の門 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

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実は『いだてん~東京オリムピック噺~』を観なくなったので、再び『西郷どん』復習の投稿をアップしています。関連文献もまた読もうかと考えていますし、BSで再放送中の『葵 徳川三代』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、いよいよ日本でのワールドカップの年です。その前にスーパーラグビーの結果はどうなるでしょうか。

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