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ベイカー寮221B/Baker House 221B

パペットホームズ、大河ドラマなどの好きなテレビ番組やラグビーについて書いています。アフィリエイトはやっていません。/Welcome to my blog. I write about some Japanese TV programmes including NHK puppetry and Taiga Drama, Sherlock Holmes and rugby. I don't do affiliate marketing.
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大河ドラマ雑考-38

まず『八重の桜』や『相棒』に出演した芦名星さんが亡くなられました。そして、かつて日テレ系の『西遊記』で、沙悟浄を演じた岸部シローさんが、8月末に亡くなられていたことが報道されています。お二人のご冥福をお祈りします。

それと先日から書いている『元禄太平記』総集編でもう一つ、最後の方に政権批判の落首が登場します。これが皆同じような筆跡であるというのもちょっと妙なものです。これなら『真田丸』の聚楽第の落書の方が、リアリティがあったと思います。

しかしこうして見ると、昔の大河にも多少はおかしな点があり、その当時の大人の視聴者は、いくらか違和感を覚えながらも観ていたとも言えるでしょう。無論『江~姫たちの戦国~』で、江が明智光秀に説教するとか、『花燃ゆ』で、杉文(楫取美和子)がおにぎりばかり作っているといった描写に比べれば、それでもかなりまともではあるのですが。

大河は一度リセットしてはどうかと、少し前に書きましたが、大河にせよ昔のドラマにせよ、言うなればTVしかない時代の産物ではあると思います。この当時視聴者は、地上波の番組を観るしかありませんでした-と言うか、「しかありませんでした」という表現は、この場合ちょっと正しくはないかも知れません。その当時はそれが当然であったからです。

何事もそうですが、今までなかった物が新たに登場することにより、それ以前の時代には最早戻れなくなるわけですが、TVも同様のことが言えます。視聴者が地上波以外のコンテンツを選べる時代になると、かつてのTVのシステムというのは、ある程度勢いを失わざるを得なくなります。その中で生き残ったいくつかの地上波コンテンツが、その後も継続して視聴されて行くわけで、TVそのものよりも、地上波が徐々に衰退しつつあるというのが正しいのかも知れません。

実際私もスカパー!に加入して初めて、チャンネルにお金を払うとはこのようなことかと実感したわけで、専門チャンネルを持たないNHKでは味わえない満足感がありました。NHKもBSを1局にしようとしていますが、当然その分コンテンツ数は減ります。それなら経費のかかる大河をしばらく見合わせるという方法もありますし、そもそも、公共放送に本当に1年間の連続ドラマが必要なのか、考えてみる必要はあるでしょう。

いっそのこと『半沢直樹』を時代劇化して、スペシャルとして放送してはどうかと思います。元々時代劇的で、今回は歌舞伎の要素も多分にあるドラマなので、下手な大河より面白い物が作れそうです。時代劇も最近は専門チャンネルやBSのコンテンツとなっていますが、そのような状況中で、地上波で1年間放送できる大河は実に贅沢なものです。民放の場合、スポンサーがついてこそのドラマ制作ですが、NHKはそれを考えずとも済むというのもその一因でしょう。

しかしスポンサーの存在を考慮に入れなくていいというのは、その反面、緊張感を欠いたものとなりがちです。NHK大河がどこか自己満足的または独善的に見えるのには、こういうNHKならではの理由が挙げられるわけですが、正直金食い虫のそしりも免れないのではないでしょうか。大河というのは別に神聖不可侵なものでもなく、なのに視聴者のコンセンサスを得ているかどうかも定かではない作品もある以上、廃止するか、あるいは休止するか否かの議論は、もっと柔軟に行われてしかるべきかとは思います。

飲み物-アイスコーヒー
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[ 2020/09/18 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

大河ドラマ雑考-36

先日も投稿した、『草燃える』をはじめとする源平大河ですが、これも
壇ノ浦まで
奥州藤原氏滅亡まで
承久の乱まで
に分かれます。戦国大河になぞらえると
秀吉薨去まで
関ヶ原まで
大坂の陣まで
となるでしょうか。
今のところ承久の乱まで描かれているのは、『草燃える』のみです。過去の源平物に於いては、平清盛や源義経を主人公とした作品が複数作られており、なかなか鎌倉時代まで行かなかったせいもあるのでしょう。

ところで、1980年代半ばに近現代三部作が作られたのは、これまでも何度か書いています。実際その直前の大河である『徳川家康』では、これが最後の時代劇大河などと言われたそうですが、しかしどう考えても、近現代物は従来の時代劇大河に比べると、創作を入れ難いという制約があり、主人公になる人物もやはり限りがあります。この当時のNHKがどのように考えていたかは不明ですが、せめて近現代を何年かやり、また時代劇に戻すという方法がこの場合現実的でしょう。結局近現代物はうまく行かず、『独眼竜政宗』でまた時代劇が復活することになりました。またこの80年代の10年間は、近現代物が続いたという点を除いても、源平物がなく幕末物が少ない、その意味でかなり異色の10年間でした。

源平物に関して言えば、1979年の『草燃える』の後は、1993年の『炎立つ』までこの時代が舞台の作品はありません。また幕末物は、架空の人物を主人公にした『獅子の時代』のみで、その後の『翔ぶが如く』は1990年の大河でした。それ以外は戦国物5作品と、赤穂義士物1作品になっています。通常1990年代までであれば、戦国メインは変わりませんが、それに幕末(実在の人物が主人公)に赤穂義士物、源平物という構成になっていたはずです。2000年代に入ると、この間も書いたように赤穂義士物がなくなります。これを補填するために、近現代物を制作しようというふしがなきにしもあらずですが、どうも近現代物は大河の本来の姿とは違うと思うし、また新しいことをやるのはいいのですが、如何せんそれがあらぬ方向に向かっているように見えます。受信料でやる以上、何か新しいことを計画しているのであれば、視聴者にそれなりの説明をするべきでしょう。でないと、ただの自己満足です。

飲み物-レッドビール
[ 2020/09/09 00:30 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

歴史を背負わない女主人公

ニッコームックの『おんな城主 直虎』完全読本の、スタッフによるインタビューについて2日にわたり投稿していますが、『直虎』と似たような描写は、他の女性主人公大河にももちろん見られます。寧ろそれがない女性大河の方が少数派でしょう。

このうち、直虎や『花燃ゆ』の杉文(楫取美和子)の場合は知名度がそう高くなく、また歴史上に名を遺した機会も限られることから、創作でカバーしなければならなくなるわけですが、無理にそういう人物を主人公にする理由もないわけです。本来の歴史から違った次元に飛んでしまい、それがまた物議を醸すもとになりがちです。しかしその一方で、『江~姫たちの戦国~』(以下、江)などは、ある程度名の知られたヒロイン(姉妹も含めて)であるはずなのですが、なぜかどこにでも江が現れたり、その当時およそ言わないであろうことを言ってみたり、何とも納得しかねるところもまた多いものです。

この『江』に関しては、その2年前の『天地人』とどこか類似性を感じさせます。『天地人』も男性主人公の割には、雰囲気がどうにも朝ドラ的であり、戦国武将の物語といった雰囲気ではなかったことは確かで、千利休の養女が福島正則を投げ飛ばすシーンなどはやめてくれと思ったものです。しかもこの「愛」の兜に味を占めたのか、『江』で同じく千利休がこちらは切腹する際に、いくら上杉家絡みとはいえ、この兜をつけた直江兼続と思しき人物が出て来たりするシーンがあったりで、どうも受け狙いというか、およそ戦国大河らしからぬ軽さが目立ちました。『軍師官兵衛』で、やっと本来の戦国大河に戻って来た感があります。

今まで女性大河、特に2010年代に、女性主人公が隔年での制作になってからの5作品で、曲がりなりにもヒロインが歴史を背負う存在として描かれているのは、『篤姫』と『八重の桜』位ではないでしょうか。ただ『篤姫』も、小松帯刀が初恋の相手で、色違いのお守りを持っているとか、男装して藩校に通ったりするのは如何なものかと思いました。『八重の桜』では、兄の覚馬が主人公に見えるようなシーンもありましたが、寧ろそれがよかったのではないかと思います。ヒロインが、無関係なところにあれこれ首を突っ込むのを避けられたという意味では、この描写は評価すべきでしょう。

女性主人公大河は、その周辺の男性をしっかりと描き、ヒロインもまた歴史を背負う存在であると印象付けるべきなのですが、前出の3つの作品では、どうも当の男性をヒロインの側に引っ張り込んでいるように見えて仕方ありませんでした。
(2020年9月4日一部修正)

飲み物-アイスコーヒー2
[ 2020/09/04 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『河童』に関して思うこと-番外

今日は番外編です。NHKの『ネーミングバラエティ-日本人のおなまえっ!』で河童が紹介されたので、それにちなんで。
https://www4.nhk.or.jp/onamae/ (NHK ONLINE)

まずこの河童、かつては地域によって姿かたちも名称もばらばらでした。土佐のシバテン、これは『竜馬がゆく』を読んだことのある人ならご存知でしょう。「相撲取ろう」と言って人間に近寄ってくるのですね。そして天保7(1836)年の『水虎考略』で、所謂河童のビジュアルが統一されたことが紹介されています。この『水虎考略』に関しては、この河童関連投稿のその2で触れています。

そして昭和初期の芥川の『河童』となるのですが、この時に、Kappaと発音してくれという、例の謎の一文が紹介されます。これに関して研究者の畑中章宏氏は、芥川の生まれ故郷である本所両国が、河童が出るとされた隅田川沿岸であることが、大きく関わっていると説明しています。これに従うと、東京での呼び名であるカッパを全国区化させたかったということになります。尚このカッパという発音に関して、小さい「つ」という促音と、「ぱ」の半濁音を続けることで、話し言葉に近くなる(=親しみやすくなる)という指摘が金田一秀穂氏からなされています。しかし私としては、河童はギリシア文字のKと同じ発音というのが妙に気になります。

その後は河童忌の説明となるわけですが、この部分を含め、芥川作品に関しての進行が、一部初心者を意識した感があるのと、河童橋が登場しなかったのが如何にも残念です。台本にもう少し工夫がほしいところです。それと宮崎美子さんには、もう少し作品関連のことを喋らせてよかったのではないでしょうか。それとはまた別になりますが、せめて小学生か中学生の頃までに、『蜘蛛の糸』『河童』程度は読んでいてほしいなとも思います。

個人的にはもう少し攻めるというか、マニアックに突っ込んでほしかったです。もちろんこの番組は、他にもアマビエや鬼などを含めた妖怪の名前の紹介であり、河童のみを特集したものではないので、仕方がないとは思います。ならばいっそのこと、この『河童』関連でドキュメンタリーでもEテレ関連でもいいので制作してほしいものです。言っちゃなんですが、受信料というのは本来そういうのに使われてしかるべきでしょう。

ところで先日の受信料に言及した投稿で、NHKの公共性にも触れていましたが、私としては『ブラタモリ』の方がドラマよりも遥かに公共性があるように思われます。

飲み物-冷えたビール2杯
[ 2020/08/07 00:45 ] | TB(-) | CM(0)

NHKは大河に大ナタをふるえるか

先日NHKの経営のスリム化について書きましたが、大河も朝ドラも、この際もうリセットしてはどうかと思います。やはり公共目的以外のものに受信料を使うのは変でしょう-無論、こういったドラマを海外に配信して、もとをとれるのであればまた話は別ですが。実際大河でまだ描いてほしい人はいますし、再来年は楽しみですが、しかしやはり今の大河の形はどうにかするべきかと思います。

新春に始まり年末に終わる大河が、カレンダー代わりになる部分も否定できません。しかしそれのみを以て、現行の1年物を肯定するべきかというと、それもちょっと如何なものかと思われるのです。どこか既得権益化している感があります。

ちょっと余談ですが、以前ラグビーで1月15日の日本選手権(とは名ばかりで、社会人と学生それぞれのチャンピオンの一発勝負)がなくなった際、ラグビーカレンダーが変わると言っていた人もいましたが、その後新しいシステムができると、徐々にそれを受け入れて行きました。大河をやめる、あるいはシステムを変更することで多少のロスはあるでしょうが、恐らくは慣れて行く人の方が多いのではないでしょうか。

今年のとか女性主人公の場合、あるいは近現代などの大河はやはり半年でいいでしょう。こういう部分の決断ができず、誰でもかれでも1年の悪平等になるのが、受信料システムに支えられたNHKの弱点です。またもし大河を続けるのなら、制作陣を毎年変えるのではなくある程度固めてしまい、質的向上を狙った大河専用の制作チームを作るといった方法もあるはずなのです。しかし今までそれらしきことはなされていません。そもそも大河の存在意義を論じようとしていないように見えるのも問題です。

それとここ20年ほどで言えることとして、やたらに現代に受けるような形にした挙句、かなりおかしな具合になってしまった作品もあります。女性主人公などはその一例ですが、私個人としては特に、昨年今年は制作陣があれこれこね回した挙句、異次元世界の歴史ドラマを見せられているように感じられてしまい、それが視聴をやめるきっかけとなりました。

NHKが得意とすべき分野、あるいは今後アピールすべき分野は大河朝ドラではなく、5回から10回もののドラマではないかと思います。ドラマ制作に受信料をつぎ込みたいのであれば、せめてこの程度にしておくべきでしょう。ついでながら以前からそうですが、ドラマも似たような物が多すぎです。こういう部分もリストラして行くべきでしょう。NHKは公共放送の割に、変に民放に色気を出すようなところがあり、その辺りが公共放送の矜持が感じられない一因となっています。

私の場合、今年は公共関連以外で主に観ているのは『ブラタモリ』と『突撃!カネオくん』です。あとバラエティ関係が面白ければ観る程度です。無論人によっては大河も朝ドラも、あるいはごごナマなども観ている人はいるでしょう。こういう具合に、視聴者によって観る頻度が異なるのに、一律での受信料というのもまたどうかとは思います。

ところでNHK政治部が、フェイスガード着用で飲み会をやったとかいう件、あれも何だかなと思います。このご時世、皆で飲みたいのは理解できなくはありませんが、あれは結局のところ密状態になっているし、当のNHKは、普段は飲食店がどうこうと言いつつ似たようなことをやってはいるわけです。こういうことをやっていたら、また批判の的となりそうですし、実際それらしきツイを見かけたこともあります。

飲み物-アイスコーヒー
[ 2020/08/06 00:15 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

NHKに関して色々と+『池松壮亮×金田一耕助2』

NHKが経営をスリム化するようです。「NHK 経営」などで検索するとかなり記事がヒットするので、そちらの方をご覧ください。ラジオやBSのチャンネルを削減するということで、実際必要なのかと思われる番組もあるため、それはそれでいいでしょう。チャンネルをよりどりみどり選ぶのであれば、それはスカパー!の方がずっといいですから。尚BSと別々の受信料も一本化かつ割安にする予定のようです。

しかしここで言いたいのは、なぜ今でも可能な受信料の値下げをやらないのかということです。今までも折に触れて書いていますが、公共放送の部分を賄うのであれば、500円もあれば十分でしょう。ドラマなり娯楽番組なりは、別途課金制なりスポンサーをつけるなりしてやればいい話です。大河に受信料から何十億というのは、やはり考え直してしかるべきでしょう。

ところで『麒麟がくる』の公式サイトで、またぞろ出演者の衣裳が紹介されています。今回は細川藤孝の直垂で、「イメージカラーは、将軍家の華やかさの中にも乾いた砂漠を想像させるセピア色です」となっていますが、なんか無理やり感があるのですが…詳しくは公式サイトをどうぞ(リンクは貼りません)。そもそもあの鮮やかなオレンジ色はセピアなのでしょうか、本来は茶褐色から暗めのオレンジ位の色合いのはずなのですが。そのせいか、将軍家にみやびな華やかさがあるので暗くなり過ぎないようになどとフォローされています。だったら普通にオレンジ色とか、柑子色と呼ぶべきでは。第一なぜ砂漠なのでしょうね、彼はアラビアのロレンスか(笑)。

と前置きが長くなったところで本題です。8月8日に池松壮亮さん主演の『池松壮亮×金田一耕助2』がBSプレミアムで放送されます。
2とあるように、以前もBSで放送されており、その時のダイジェスト版的な『犬神家の一族』が印象的でした。池松さんといえば、『新・三銃士』のダルタニアンであり、『シャーロック ホームズ』のステイプルトンも演じていて、人形劇のイメージも強いわけですが、この金田一もまた見ごたえがあります。そもそも2016年にスタートした「池松金田一」ですが、これを特定のジャンル化するという方法もあるでしょう。大河にやたらお金をかけるより、こういうことにある程度の予算をつけた方がいいのではないかと思います。大河ももう1年の内40回程度でいいと思っていますし。

金田一耕助といえば、様々な形で映画またはドラマ化され、その都度色々な俳優さんが演じています。かの渥美清さんも、映画『八つ墓村』で金田一を演じていました。個人的には、TVの『金田一耕助シリーズ』で古谷一行さんが演じた金田一がそれらしい雰囲気でした。このシリーズはDVDがありますので、未見の方は一度観てみることをお勧めします。

ところで前出ステイプルトン、パペットホームズの中でもひときわ不気味な印象のキャラですが、あの雰囲気はよかったですね。密かに思っているメアリー・モースタンを他の男子生徒に取られたくなくて、あれこれ嫌がらせを画策するわけですが、最終的に底なし沼に沈みかけたところをワトソンに救出されます。ダルタニアンの純粋なイメージとは違った印象がまた魅力的ではありました。しかしモンスター・バナナには笑いました、あれは三谷さんならではの発想でしょう。

飲み物-アイスココア
[ 2020/08/05 00:45 ] その他 | TB(-) | CM(0)

大河について思いつくままに 続き

先日衣裳に関して書いていますが、その続きです。『麒麟がくる』の足利義輝が、甲冑姿でもないのに鎧直垂のような衣裳を着けているのも、『いだてん』の大森安仁子が、20世紀に入っているのにバッスル姿というのもおかしなものですし、こういうのが、大河がスタッフの「道楽」化していると考えざるを得ない一因となってもいます。無論こういうのはストーリー展開にも表れています。
一方で、これならまだ許容範囲というのもあります。無論これは人様々ですが、たとえば『真田丸』の「オネエかつMの明智光秀」や、「狂信的な細川ガラシャ」などは比較的斬新でもありました。このような言い方が適切かどうかはともかく、通常の大河でとかく美化されて描かれる人物を、それとは違った方向から見るというのは、ありきたりな雰囲気から解放されるという側面もあるものです。

これに関しては以前今年の主役を、いくらか悪役風に描いてはどうかと書いたこともありますが、やはり大河の主人公でそれは難しいでしょうか-『葵 徳川三代』の家康などはかなり狸のイメージで描かれてはいましたが。
今年の場合はその逆に、本能寺から逆算せずまっすぐなイメージで云々とあったわけですが、寧ろこちらの方が、どうにかして光秀を悪人にしたくないという思惑が見て取れて、ステレオタイプな印象を受けるには受けます。いや最初はまっすぐなイメージでもいいのですが、年齢と共に腹黒くなって行く描写があってしかるべきでしょう。『国盗り物語』だと信長への憎悪が強くなり、いくらか自嘲気味になって行ったわけですが。
それとは別に、『風林火山』でそれまでの今川義元を違った印象で描いた、あれはなかなかよかったと思います。これは『軍師官兵衛』の荒木村重も似たようなものでしょう。

ところでNHK福岡で、クラスターが発生したようです。これまでも個人レベルで感染したことはありますが、先日の連休の影響もあるかと思われます。渋谷の方は大丈夫なのでしょうか。

飲み物ウイスキー
[ 2020/08/03 00:00 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『国盗り物語』に見る明智光秀 14

六角氏が寝返ったのは、三好三人衆の勢力に恐れをなしたためでした。このため次期将軍候補である義秋を追うことになり、既に琵琶湖南端の坂本に兵を集結させていました。しかもこの義秋の「御所」がある矢島でも、矢島同名衆なる集団が六角氏に内通しており、一刻の猶予もならない事態となっていたのです。光秀は弥平次をはじめ家来たちを指揮し、荷造りを急がせます。弥平次は自分は館に残って、敵を斬り防ぐつもりでしたが、光秀から、命を粗末にするなと諭されます。

しかし義秋は、大名たちからの献上を受けている内に家財道具が増え、とてもすべてを持っては逃げられないと光秀は判断します。そして彼は、めぼしい荷物を船に載せて、対岸の堅田で捨てるように弥平次に命じます。元々この堅田を本拠地とする海賊、堅田衆は琵琶湖の一大勢力で、彼らを荷物で手なずけてしまえと命じ、自分は義秋のそばへ行きますが、幕臣たちの多くはこのような修羅場を経験したこともあまりなく、かなり落ち着かないようです。

そのような中で、細川藤孝のみが和田惟政の配下である甲賀衆に指示を出し、甲賀衆も山野に慣れているだけあって、きびきびと働いています。しかし藤孝も、荷物が多すぎることを懸念しているようです。さらに悪いことには、義秋がこれらの荷物にかなり執着しているのです。義秋自身、無一文で寺を脱出しただけに、財宝への執着心も並々ならぬものがありました。藤孝は、義秋が幕臣の言葉を受け入れないため、光秀に義秋を説得するように頼みます。

義秋は光秀を見て、例によって軽々しいほどに喜び、自分には仏天の加護がある、そちは毘沙門天の化身かなどとまで言います。そんな義秋に光秀は、六角勢が一万の大軍であること、小細工を用いず、一直線に退去すべしと説き、義秋も光秀にすべてをゆだねます。そこで光秀は、義秋の身辺にある多くの財宝を捨てるように進言しますが、案の定義秋は不機嫌になります。しかし光秀は、いずれ日本国をその手にする公方様なれば、これらの財宝は塵芥のようなものだと語気を強めます。

義秋も何とか光秀の忠告を受け入れたため、光秀は藤孝と相談して、この御所の財宝の半分を堅田衆に、残り半分を矢島衆を名乗る地侍にくれてやることにします。そして矢島衆に、これらの財宝をやるから後追いはするなと文をしたためます。無論彼らにこれらの品々を略奪させ、時間を稼ぐ目的もありました。それやこれやで、やっと義秋を乗せた船は琵琶湖に出ます。その時満月が上り始め、湖上を明るく照らします。

この日は八月十五日であり、歌人でもある藤孝が、そろそろ月の出であると言ったその矢先の出来事でした。波が月に照らされて輝き、義秋の側近の一人である智光院頼慶は、これが落ちゆく身でなければどのようにいいかと口にしますが、藤孝は、落ちゆく身だからこそ趣があるのだと答え、かつ哄笑します。光秀はこの言葉に、改めてこの人物の大きさを見る思いがしました。これによって船の中の空気が落ち着き、義秋がそれぞれに歌を詠むように命じます。

その中でも光秀と藤孝の歌は、当然というか群を抜いていました。そして義秋は自作の漢詩を、いささか自信なさげに吟じ始めます。
「江湖に落魄し、暗(ひそか)に愁を結ぶ
孤舟一夜、思悠々
天公もまたわが生を慰むるやいなや
月は白し蘆花浅水の秋」
やや格調には欠けるものの、頭の働きは小器用というのが、この詩を通して光秀が見た義秋像でした。

しかし義秋は自らを客観視でき、さらにその自分に、適度のもののあわれを感ずる情緒感覚があることから、信長よりはいいと光秀は思っていました。ここで信長が出て来るのも妙な話ですが、信長が詩歌を作ったという話を光秀は聞いたこともなく、およそ合理主義一点張りの理詰めな人物と解釈していました。しかしその時、藤孝が光秀の袖を引きます。沖合から、どうやら敵とも見える篝火が七つ八つ、こちらの船に近づいて来ているのでした。

六角氏寝返りにより、大急ぎで荷造りをして逃亡する義秋一行ですが、光秀は何かと邪魔になりそうなその荷物を捨てるように義秋を説き伏せます。その荷物は、堅田衆と矢島衆のいわば買収に使われました。何とか船に乗り込んだ一行は、折しも中秋の名月ということもあり、歌や詩をしばし楽しみます。この辺りは如何にも室町将軍とその家来といった雰囲気です。義秋の詩を耳にした光秀は、ここが信長と違うところだと、またも関係のない信長を比較対象に持ち出します。

尤も義秋は、荷物を捨てるのをかなりためらったようでもあります。確かに無一文で奈良一乗院を抜け出し、将軍候補として各地の大名から献上を受け、やっとそれらしき身分になったかと思っていたのに、またそれを手放さなければならないわけで、光秀もこれには、何と器量に乏しいといくらか失望したようです。ともあれ何とか船に乗り込んで一息ついたのはよかったのですが、今度はまた別の船が接近して来ます。

ところで先日NHK大河枠で放送された特番ですが、生憎録画はしているもののまだ観ていません。従って感想も先になることをお断りしておきます。

飲み物-アイスコーヒーブラック
[ 2020/07/28 00:45 ] 大河ドラマ | TB(-) | CM(0)

『麒麟がくる』雑考19-視聴を止めた理由と来年の大河

『麒麟がくる』の放送再開、8月30日からの予定です。
とは言っても、私は『麒麟がくる』の視聴を再開後は見送る(録画は一応続ける)と、少し前に書いています。つまり、もう「くる」のを待たなくてもよくなったわけです。昨年までは、今年は楽しいだろうけど、来年はさてどうかなと思っていました。その期待薄だった来年=『青天を衝け』を待つことになるのですから皮肉なものです。

この大河、男性主人公でしかも舞台は戦国時代で、その意味では題材としてかなり申し分ないはずなのですが、このようなことになってしまいました。やはり主人公の経歴がはっきりしない時期に、女性主人公の大河のように創作を入れまくり、様々な人物と絡ませるようにしたため、従来の戦国大河の男性主人公と違った印象を与えた点がまず挙げられます。

それも今回は男性主人公であるため、行動範囲も女性より広く、男性だから斬り合いやら鉄砲やら出て来ます。つまり女性よりもスケールが大きくなるわけです。そのうえで本人の記録の少なさを補うための創作が入ることになり、結果的にフィクションとしてのスケールも大きくなってしまいます。そのため創作部分が、女性主人公の大河のそれよりさらにエスカレートした感も否定できません。いくら何でも女性主人公なら、本能寺の前の斬り合いなどはないでしょう。

言うまでもないことですが、衣裳もまたマイナス要因でした。考えてみれば、今までは大河を楽しめるか否かは、物語の展開や演出によって決まることが多かったのです。無論今回の視聴見送りには、そういった部分も関係しています。しかしそれに加えて、従来であればマイナス要因にはならなかったはずの衣裳の色遣いが、『麒麟がくる』という大河への評価を決定づけた一因となってしまっています。

とどのつまりこの大河には蜜月がありませんでした。最終的に面白いと思わなかった大河でも、最初の何か月間は面白い時期があるものです。特に女性主人公の場合は、彼女に近い存在の男性が4月頃まで活躍するため、その期間中は曲がりなりにも大河らしさを感じられるものです。『花燃ゆ』の吉田松陰しかり、『おんな城主 直虎』の井伊家の男性しかりです。『天地人』でも、子役の時は楽しめたのです。しかし今回は衣裳のせいもあり、第1回からの違和感を引きずったまま来てしまった感があります。

今まで戦国と言えば鉄板でした。男性主人公の戦国大河の面白さは、やはり本人の経歴に裏付けられる描写と、その間に点在するフィクションでしょう。しかし生憎今回は、それらをさほどに観ることもなく、それどころか、主人公が恐らく行っていないであろう桶狭間に行くなどという超展開で、さらには衣装のことなどが積み重なって、昨年同様途中で観ないという決断に至りました。

無論来年もまだどうなるかはわかりません。これも少し前に書いていますが、待つ間が花ということで、始まってみれば面白くないということもあるし、その逆に、いい意味で期待を裏切られたということもであるでしょう。視聴率もリアタイがそうでなくても、総合視聴率でそう悪くないということもあるかもしれません。尤も来年は関東が地元なのですから、東京の数字がNHKとしては気になるだろうと思います。いくら何でも『いだてん』を下回ることはないかと思いますが。

これを機に、NHKは戦国大河の主人公をもう一度考え直してはどうかと思います。地元からの要請もあったのでしょう、しかしやはりこれだと信長が主人公の方がふさわしいです。無論、今後も大河を続けるのであればの話です。

飲み物-カクテルブルー
[ 2020/07/27 00:45 ] 大河ドラマ 麒麟がくる | TB(-) | CM(0)

『半沢直樹』と日曜劇場と大河

『半沢直樹』、初回視聴率は22パーセントだったそうです。恐らくは
7年を経ての第2シリーズ
スペシャルバージョンの放送
に加えて、
コロナによる放送延期
も、視聴意欲を高めたのではないでしょうか。

しかし大河でさえ20パーセントまで行きにくくなっている当節、この数字はやはりかなりのものです。と言うよりも、大河ひいてはドラマそのものの数字が落ちているのが事実なのですが。無論第1回はご祝儀的な意味合いもあるわけで、さて今後どのようになるのでしょう。それと以前、『半沢直樹』は時代劇的だといったことを書いていますが、今や民放では衰退している時代劇が、この手のドラマに形を変えて復活している感もあります。

ところで先日から『陸王』について触れていますが、これのみならず日曜劇場の池井戸作品は、割と観ていると書いてもいます。その一方で、同じ枠でも他のシリーズは観ていないということもしばしばです。『グランメゾン東京』は観ていないし(そもそもキムタク主演ドラマはあまり観ません)、逆に観ていないけれど、観てみたいなと思う作品もあります。最近では『テセウスの船』でしょうか。本来はこの『テセウスの船』の次が『半沢直樹』だったのですけどね。前述の延期のため、7月スタートドラマとなりました。

無論作品にもよりますが、下手な大河よりは日曜劇場の方が確かに面白くはあります。中身の濃さといか描き方が違うと思われるうえに、主人公とそのライバルがはっきりしているため、感情移入しやすい側面があるせいでしょう。1クールというのもドラマとしては妥当な長さではないでしょうか。やはりそれを考えると、杓子定規的に1年物を毎年作り続ける必要はないと思われます。これは「俺たちシリーズ」で書いていますが、1970年代当時、現代ドラマでも1年物はあったわけです。しかし今は1クールが当たり前になっています。このスパンに慣れた視聴者を、今後大河に戻すためにはどうするべきか。NHKも考えるべきでしょう。

肝心のドラマ内容については、また書きたいと思います。しかしこのドラマの世界はフィクションとは知りつつも、誰もマスクをしておらず、今のご時世夜の高級クラブでの密談なのですね。

それと『陸王』と『ノーサイド・ゲーム』関連でもう一つ。専門誌の記事で、主人公サイド(『陸王』はダイワ食品の選手)がインタビューを受けているにもかかわらず、いざその記事を見てみると、ライバルのサポート会社または親会社が広告を出し、結果主人公サイドが目立たなくなっていたという設定が双方に登場します。『陸王』では、このことで茂木が憤るシーンがありますが、要はアトランティスが広告を出し、自社サポートの選手有利に仕向けていたわけです。『ノーサイド・ゲーム』でも、サイクロンズの親会社である日本モータースがやはり広告を出し、サイクロンズの津田監督の記事をメインにしたため、インタビューを受けたはずの、アストロズ柴門監督の記事が添え物のようになっていたことがありました。

この日曜劇場枠もかつて(東芝一社提供時代)は単発が多かったようですが、寧ろ1クールでシリーズにした方が、私としては面白いと思います。

飲み物-アイスコーヒー5
[ 2020/07/21 00:15 ] その他 | TB(-) | CM(0)
プロフィール

aK

Author:aK
まず、一部の記事関連でレイアウトが崩れるようですので修復していますが、何かおかしな点があれば指摘していただけると幸いです。それから当ブログでは、相互リンクは受け付けておりませんので悪しからずご了承ください。

『西郷どん』復習の投稿をアップしている一方で、BSで再放送中の『葵 徳川三代』の再放送も観ています。そしてパペットホームズの続編ですが、これは是非とも再来年の大河が始まる前に、三谷氏にお願いしたいところです。

他にも国内外の文化や歴史、『相棒』をはじめとする刑事ドラマについても、時々思い出したように書いています。ラグビー関連も週1またはそれ以上でアップしています。2019年、日本でのワールドカップで代表は見事ベスト8に進出しました。これを機に、今後さらに上を目指してほしいです。そのためには、国内のラグビーももっと変わってしかるべきでしょう。

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